JP6080588B2 - 画像処理装置、画像処理方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、画像処理装置、画像処理方法、及びコンピュータプログラムに関し、特に、断層画像を生成するために用いて好適なものである。
X線を用いた断層画像による診断装置は1970年代に製品化されてから40年以上経つが、今なお診断技術の中心として発展活躍をしている。近年では、コンピュータのハードウェアの進化に伴って、処理の高速化とメモリ量の増加とが実現されることにより、従来では製品化が難しいと考えられていた逐次近似再構成法により画像を作成する診断装置が製品化されている。
逐次近似再構成法は、FBP(Filtered Back Projection)法とは異なり、代数的に画像の再構成を行う方法である。逐次近似再構成法は、再投影と逆投影とを繰り返すことで断層画像の投影画像が実際に撮影された投影画像と一致するように逐次的に断層画像を求めていく方法である。
逐次近似再構成法では、FBP(Filtered Back Projection)法よりもはるかに多くのメモリと再構成時間とを費やす。しかしながら、再構成に様々な数学モデルを組み込むことができるため、散乱線補正、アーチファクト補正、検出器分解能補正、及びノイズ低減等を考慮することができる。これにより、従来よりもSN比が高くアーチファクトが抑制された断層画像を生成することができる。
ところで、逐次近似再構成法では、逆投影と再投影とを逐次的に繰り返して断層画像の再構成を行う。このため、逆投影と再投影とが正確に行われないと、誤差が蓄積し画像が破壊されてしまう。特に、断層画像の端ではFOV(Field Of View)の欠けにより、全角度の投影画像が用いられない場合がある。このため、逐次近似の反復の度に、逆投影時に用いた投影画像の枚数で画素値を規格化しなければ、逐次近似再構成の解が収束せずに画素値が発散してしまう。また、断層画像の端において再投影を行うと、断層の再構成の範囲によっては、全高さの断層の画像が用いられない場合がある。この場合には、逐次近似の反復の度に、再投影時に用いた断層画像の枚数で画素値を規格化しなければ、前述したのと同様に、逐次近似再構成の解が収束せずに画素値が発散してしまう。
特許文献1においては、画素値1(すなわち単位ベクトル)の投影画像・断層画像をそれぞれ逆投影・再投影した画像を用いて、逐次近似の反復の度に、断層画像・再投影画像を規格化する方法が開示されている。
国際公開第2010/100996号
しかしながら、特許文献1の方法では、予め、画素値1の投影画像・断層画像をそれぞれ逆投影・再投影した画像を生成しておく必要がある。この場合、投影画像と断層画像のメモリ容量を、それらの画像を生成しない場合に比べ、倍確保しなくてはならない。例えば、断層画像と投影画像の画像サイズが1000×1000、枚数が500枚とすると4GBのメモリを余分に確保する必要がある。
ハイエンドのCT装置等では、このような大きなメモリ容量が必要になっても大きな問題にはならないかもしれない。しかしながら、ローエンドのCT装置やトモシンセシスでは、このような大きなメモリ容量は、再構成に用いる演算装置の価格に直接影響するので問題になる。特に最近では、GPU(Graphics Processing Unit)による画像処理が医用画像にも用いられることが多くなり、ローコストな市販のGPUでも十分な速度の再構成演算が可能になっている。こうした市販のGPUを用いてシステムを構築するためにはメモリ容量を仕様範囲内に収めることが必要である。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、断層画像を再構成する際に必要なメモリ容量を削減することを目的とする。
本発明の画像処理装置は、寝台の面方向の一つの方向と前記寝台の面に対する法線方向とにより定まる平面上を回動する放射線発生源から複数の照射角度で照射された放射線に基づいて平面検出器により検出された投影画像を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された投影画像に基づいて逆投影を行って断層画像を生成する逆投影手段と、前記投影画像のうち、前記逆投影手段により前記断層画像が生成された際に用いた前記投影画像の割合を表す逆投影利用率であって、前記寝台の面方向の一つの方向と前記寝台の面に対する法線方向とに垂直な方向に値が依存しない逆投影利用率を、前記断層画像の所定の画素のそれぞれについて計算する逆投影利用率計算手段と、前記逆投影手段により生成された断層画像の画素値を前記逆投影利用率で規格化する逆投影利用率演算手段と、を有し、前記逆投影利用率計算手段は、前記断層画像の画素値のうち、前記寝台の面方向の一つの方向と前記寝台の面に対する法線方向とに垂直な方向に沿う位置にある複数の画素の画素値については1つの前記逆投影利用率を計算することを特徴とする。
本発明によれば、断層画像を再構成する際に必要なメモリ容量を削減することができる。
画像処理装置の構成を示す図である。 再投影処理の方法を説明する図である。 逐次近似再構成の流れを説明するフローチャートである。 逆投影利用率の計算方法の概念を説明する図である。 再投影利用率の計算方法の概念を説明する図である。 逆投影利用率を説明する図である。 投影利用率を説明する図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態を詳細に説明する。尚、以下の説明では、画像処理装置がトモシンセシスである場合を例に挙げて説明する。しかしながら、画像処理装置はトモシンセシスに限定されるものではない。例えば、CT装置に画像処理装置を適用することが可能である。また、以下の説明では、SIRT法による逐次近似再構成を例に挙げて説明する。しかしながら、逐次近似再構成法はSIRT法に限定されるものではない。例えば、ART法やMBIR法、MLEM法等の逐次近似再構成法を採用することが可能である。
図1は、画像処理装置100の機能構成の一例を示す図である。
X線管101は、放射線を発生する放射線発生源の一例であり、複数の照射角度でX線を照射する。寝台103は被写体102を寝かせる台である。X線検出器106は、平面検出器の一例であり、X線管101から寝台103に向かって照射されたX線を受信してX線画像を取得する。機構制御部105は、X線管101の位置とX線検出器106の位置との制御を行う。撮影制御部104は、X線検出器106を電気的に制御して、X線画像を取得する。X線発生装置107は、X線管101の動作を電気的に制御して、所定の条件でX線を発生させる。X線撮影システム制御部108は、機構制御部105と撮影制御部104とX線発生装置107とを制御して、複数の照射角度における複数のX線画像を取得する。
X線撮影システム制御部108は、画像処理部109及び画像保存部112を含む。X線撮影システム制御部108には、1又は複数のコンピュータが内蔵される。コンピュータには、例えば、CPU等の主制御手段、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)等の記憶手段が具備される。また、コンピュータには、GPU(Graphics Processing Unit)等のグラフィック制御手段と、ネットワークカード等の通信手段と、キーボード、ディスプレイ又はタッチパネル等の入出力手段等が具備されていてもよい。尚、これら各構成手段は、バス等により相互に接続される。また、これら各構成手段は、主制御手段が、記憶手段に記憶されたプログラムを実行することで制御される。また、X線撮影システム制御部108には、撮影された断層画像等を表示するモニタ110と、ユーザが操作する操作部111とが備えられている。
X線撮影システム制御部108は、撮影制御部104を介して、X線検出器106から取得した様々な照射角度における複数のX線画像を画像処理部109に入力する。以下の説明では、「X線画像」を必要に応じて「投影画像」と称する。投影画像に対しては、X線検出器106の欠陥画素や暗電流、X線管101に起因する照射ムラの補正、対数変換等、X線検出器で一般的に行われる前処理が、画像処理部109に入力される前に予め行われる。
画像処理部109は、X線撮影システム制御部108の指示に従い、取得した投影画像を再構成し、断層画像を生成する。このために、画像処理部109は、差分処理部113、逆投影部114、加算処理部115、再投影部116、逆投影利用率計算部117、再投影利用率計算部118、逆投影利用率メモリ119、再投影利用率メモリ120、逆投影利用率演算部121、及び再投影利用率演算部122を有する。
差分処理部113は、2つの画像の差分画像を生成する。加算処理部115は、2つ以上の画像の加算操作を行う。
再投影部116は、X線による撮影を数値的に模擬した再投影処理(投影処理または順投影処理)を行う。図2は、再投影処理の方法の一例を説明する図である。図2を参照しながら、再投影処理の具体的な方法の一例を説明する。図2において、格子上の点が画素を示し、格子の間隔が画素ピッチに相当する。ある照射角度βにおけるX線202と交わるX線検出器106の画素の画素値をfiとし、断層画像201の画素の画素値をgjとする。また、断層画像201の画素の画素値gjの、投影画像203の画素の画素値fiへの寄与率をCijとする。このとき、再投影処理により得られる投影画像203の画素値fiは、以下の式(1)で表される。尚、ここでは、図2に示すように、X線管101の焦点が鉛直下方を向くときに照射角度βが0度になるものとする。
Figure 0006080588
ここで、iは投影画像203のi番目の画素を示し、jは、断層画像201のj番目の画素を示す。また、Jは断層画像201の全画素数である。前述したように、Cijは、断層画像201の画素の画素値gjの、投影画像203の画素の画素値fiへの寄与率を表し、以下の説明では、「Cij」を必要に応じて「寄与率」と略称する。ここで、X線管の焦点と、画素値fiを有する投影画像203の画素とを相互に結ぶ直線が、例えば、画素値gjを有する断層画像201の画素の座標(x,z)の近傍の座標(x,z+0.2)、(x−0.4,z)を通るとする。この場合、線形補間を用いると、寄与率Cijは0.48(=(1‐0.2)×(1‐0.4))と計算される。寄与率Cijが0.48であることは、概念的には、断層画像201の画素の画素値gjが、投影画像203の画素の画素値fiに48%寄与していることを表す。寄与率Cijの計算方法は、断層画像201の画素の画素値gjの、投影画像203の画素の画素値fiへの寄与の度合いに比例する計算を行う方法であれば、前述した方法に限定されない。例えば、断層画像の画素を横切る長さから寄与率Cijを計算する方法や、バイキュービックやさらに高次の補間を利用して寄与率Cijを計算する方法や、断層画像の1画素を投影画像に投影したときの形状の面積から寄与率Cijを計算する方法等を採用できる。記述を簡便にするために、以降では式(1)を、以下の式(2)の形で表す。
Figure 0006080588
ここで、fは、投影画像203の総画素数であるI個の要素からなる投影画像ベクトルである。投影画像ベクトルfの各成分はfi(画素値)である。Hは、I行J列の投影行列である。投影行列Hの各成分はCijである。gは、断層画像201の総画素数であるJ個の要素からなる断層画像ベクトルである。断層画像ベクトルgの各成分はgj(画素値)である。
図1の説明に戻り、逆投影部114は、再投影部116とは逆に、投影画像203を、X線管101の焦点とX線検出器106とを相互に結ぶ直線上で、断層画像201に再配置する逆投影処理を行う。逆投影処理により得られる断層画像201の画素値gjは、以下の式(3)で表される。
Figure 0006080588
ここで、Iは、投影画像203の全画素数である。式(2)と同様に、式(3)をベクトル表記すると、以下の式(4)のようになる。
Figure 0006080588
ここで、逆投影行列HTは投影行列Hの転置行列である。
再投影利用率計算部118は、断層画像201から投影画像203へ再投影を行うときに、何枚の断層画像を用いたかを表す再投影利用率を計算する。再投影利用率の具体的な計算方法は後述する。
逆投影利用率計算部117は、投影画像203からの断層画像201へ逆投影を行うときに、何枚の投影画像を用いたかを表す逆投影利用率を計算する。逆投影利用率の具体的な計算方法は後述する。
再投影利用率メモリ120は、再投影利用率計算部118で計算された再投影利用率を記憶する。
逆投影利用率メモリ119は、逆投影利用率計算部117で計算された逆投影利用率を記憶する。
再投影利用率演算部122は、再投影利用率メモリ120に記憶された再投影利用率で投影画像203の各画素の画素値を除算する演算処理を行う。
逆投影利用率演算部121は、逆投影利用率メモリ119に記憶された逆投影利用率で断層画像201の各画素の画素値を除算する演算処理を行う。
次に、図3のフローチャートを参照しながら、図1に示す画像処理装置100における逐次近似再構成の流れの一例について説明する。
まず、ステップS301で、X線検出器106は、投影画像を取得する。これは、X線管101から照射されるX線の照射角度βを変えながら、被写体102をX線で撮影することにより行われる。照射角度βと撮影枚数は、装置の性能や仕様によるが、例えば、照射角度βを−40度から+40度まで1度ずつ変えながら、80枚の投影画像を15FPSで撮影すると6秒程度で投影画像の収集ができる。X線の撮影条件も任意の値を設定可能である。例えば、胸部等の撮影では100kV、1mAs程度の撮影条件で撮影画像の収集を行えばよい。また、X線検出器106とX線管101との間の距離は透視撮影装置や一般撮影装置の設定範囲である100cm〜150cm程度に設定される。
X線管101から照射されるX線(ベクトル)の水平成分の方向とは反対方向に、X線検出器106を(水平面に沿って)平行移動させる。このときの移動量は、照射角度βが0度のときの「X線管101の回転中心とX線検出器106の中心との距離」をPとすれば、Ptanβで与えられる。このようにしてX線検出器106を平行移動させれば、X線管101からのX線の照射方向が変わっても、X線管101の基準軸はX線検出器106の中心を常に通る。
得られた一連の投影画像は、前述した前処理が行われた後、画像処理部109に入力される。前処理(対数変換)により、投影画像203の画素値はX線減弱係数を線積分したものになる。このX線減弱係数の加法性に基づいて投影画像203の再構成が行われる。
ステップS309では、逆投影利用率計算部117は、再構成に先立ち、逆投影利用率を予め計算する。
図6は、逆投影利用率を概念的に説明する図である。図6において、601は各投影角度でのX線検出器、602は断層画像、603は各照射角度でのX線管、604は断層画像中央への逆投影、605は断層画像端への逆投影である。逆投影操作を行う場合、断層画像中央への逆投影604の場合、全投影画像(ここでは簡単のため3つの投影)が寄与するため、逆投影利用率は100%(=(3/3)×100)である。これに対して、断層画像端への逆投影505では最も大きな照射角度では、断層画像の画素とX線管とを結ぶ線がX線検出器501からはみ出してしまう。この場合、投影画像2枚分しか寄与しないため、逆投影利用率は67%(=(2/3)×100)となる。
図4は、逆投影利用率の計算方法の概念を説明する図である。ステップS301で取得された投影画像203に基づき、断層画像201を再構成するには、断層画像201を生成する範囲を決めなくてはならない。この範囲を再構成エリア401として図3に図示する(矩形状の太い実線を参照)。
前述したようにトモシンセシスでは、X線検出器106とX線管101を移動させながら投影画像203を取得する。図2において、実線で示す106aは、照射角度βが0度のときのX線検出器106の位置を示し、破線で示す106bは、照射角度βが20度のときのX線検出器106の位置を示す。
図4に示すように再構成エリア401を設定した場合、照射角度βが0度のときには再構成エリア401の全てを覆う投影画像203がX線検出器106によって撮影される。しかしながら、照射角度βが20度のときには、再構成エリア401の一部の領域402に対応するX線検出器106上の画素が存在しないため、この領域402については逆投影することができない。
単純にこの領域402の画素値を0として、再構成の反復を進めていくと、領域402の部分の断層画像201の画素値がオーバーフロー(発散)してしまい、診断価値が無い部分となってしまう。
これを防ぐには、特許文献1に示されるように、逆投影するたびに、画素の逆投影に用いた投影画像203の枚数(逆投影利用率)で断層画像201の画素値を規格化すればよい。しかしながら、特許文献1に記載の逆投影利用率は、全ての照射角度βで全ての断層画像201を逆投影しないと分からないため、予め計算してメモリに記憶しておく必要がある。この逆投影利用率は、逆投影の対象となる画素に対する投影画像の寄与率を示す値であり、また逆投影に用いられる投影画像の枚数の割合を示す値である。
特許文献1に記載のように、断層画像201の全ての画素毎の逆投影利用率を全てメモリに記憶すると、断層画像201と同じサイズのメモリ容量を確保する必要がある。そこで本実施形態では、次のようにして逆投影利用率を計算する。
図2に示すように、X線管101の焦点の座標を(Xs,Ys,Zs)とする。また、被写体102が寝ている寝台103の長手方向と平行な軸をX軸とし、寝台103の面に対する法線方向の軸をZ軸とする。また、寝台103の幅方向(紙面に垂直な方向)の軸をY軸とする。さらに、断層画像201の座標を(Xr,Yr,Zr)とし、X線検出器106の画素、すなわち投影画像203の座標を(Xd,Yd,Zd)とする。
逆投影では、X線管101の焦点と断層画像201の座標とを相互に結ぶ直線がX線検出器106と交わる点(投影画像203の座標)を参照する。X線管101の焦点のZ軸の座標がZsであり、断層画像201のZ軸の座標がZrであり、X線検出器106のZ軸の座標がZdであるとき、逆投影の際に参照する投影画像203のX軸の座標Xdは、以下の式(5)で表される。
Figure 0006080588
なお、本実施形態の画像処理装置100をトモシンセシスに適用した場合には投影画像203のZ軸の座標Zdは常に一定であるので、この場合には式(5)の計算が容易になる。
座標(Xr,Yr,Zr)の断層画像201を逆投影により再構成する際に参照する投影画像203のX軸の座標Xdを全ての照射角度β(全投影画像)で計算する。そして、当該座標Xdの位置にX線検出器106の画素が存在する数をカウントすれば逆投影利用率を計算できる。尚、以下の説明では、「座標(Xr,Yr,Zr)の断層画像201を逆投影により再構成する際に参照する投影画像203のX軸の座標Xd」を必要に応じて「逆投影時参照X軸座標Xd」と称する。
式(5)において、逆投影時参照X軸座標Xdは、断層画像201のY軸の座標Yrに依存しない。すなわち、ある照射角度βにおいて、X軸の座標XrとZ軸の座標Zrとが同じ画素の断層画像201を逆投影により再構成する際に参照する逆投影時参照X軸座標Xdは全て同じである。したがって、逆投影利用率も、断層画像201のY軸の座標Yrに依存しない。
そこで、本実施形態では、逆投影により再構成する断層画像201のY軸の所定の一軸上(Y軸に平行な所定の一軸上)でのみ逆投影利用率を計算する。
逆投影利用率BU(Xr,Zr)は、以下の式(6)により計算される。
Figure 0006080588
ここで、BU(Xr,Zr)は逆投影利用率であり、BC(Xr,Zr)は式(5)で計算した逆投影時参照X軸座標Xdの位置にX線検出器106の画素が存在する数である。また、ViewNumberは全投影画像の枚数である。
ステップS309において逆投影利用率計算部117が式(6)の計算を行って導出した逆投影利用率BU(Xr,Zr)は、ステップS310において、逆投影利用率メモリ119に記憶される。この逆投影利用率メモリ119のメモリ容量は、断層画像201のY軸の画素数をWとした場合、断層画像201のメモリ容量の1/Wになる。例えば、断層画像201が1000×1000画素であり、断層画像201の枚数が500枚の場合、断層画像201の全ての逆投影利用率を記憶すると4GBのメモリ容量が必要なところ、その1000分の1である4MBまでメモリ容量を削減することができる。また、同様に逆投影利用率BU(Xr,Zr)の計算コストも大幅に削減できる。
続いてステップS311において、再投影利用率計算部118は、再構成に先立ち、再投影利用率を予め計算する。
図7は、投影利用率を概念的に示す図である。図7において、701はX線検出器、702は断層画像、703はX線管、704はX線検出器中央への投影線、705はX線検出器端への投影線である。投影操作を行う場合、X線検出器中央への投影704の場合、全断層画像(ここでは簡単のため5枚)が寄与するため、投影利用率は100%(=(5/5)×100)である。これに対して、X線検出器端への投影705では断層画像2枚分しか寄与しないため、投影利用率は40%(=(2/5)×100)となる。
図5は、再投影利用率の計算方法の概念を説明する図である。
図5において、実線で示す106cは、照射角度βが0度のときのX線検出器106の位置を示し、破線で示す106dは、照射角度βが20度のときのX線検出器106の位置を示す。
図5に示すように再構成エリア501を設定した場合、例えば、照射角度βが20度のときには、再投影時に、領域502で示される部分の断層画像201が存在しないため、この領域502については再投影することができない。
この問題を解決するために、再構成エリアを充分に広くとれば解決できるように思えるが、再構成エリアを広く取るとメモリ容量を多く必要とするだけでなく、図4に示した領域402が大きくなってしまい、逆投影時の欠損部分が大きくなってしまう。
本来は、全ての照射角度βにおけるFOVが重なる範囲に再構成エリアを設定するのが計算上は好ましい。しかし、FOVが重なる範囲に再構成エリアを限定すると、トモシンセシスのような撮影では変則的な撮影動作を行うのでFOVが複雑な形になり、再構成エリアが小さくなってしまう。また、トモシンセシスでは自由な被写体の配置が可能なため、図4や図5に示すように被写体102がFOVをはみ出してしまうことが頻繁にある。
そこで、本実施形態では、逆投影時と同様に再投影時にも、再投影により得られた投影画像(再投影画像)の画素値を再投影利用率で再投影画像の画素値を規格化する。この再投影利用率は、投影の対象となる画素に対する再構成画像の寄与率を示す値であり、また投影に用いられる再構成画像の枚数の割合を示す値である。
ただし、逆投影の場合と同様に、特許文献1に記載のようにして、再投影画像の全ての画素毎の再投影利用率を全てメモリに記憶すると、投影画像と同じサイズのメモリ容量を確保する必要がある。そこで本実施形態では、次のようにして再投影利用率を計算する。
図5に示すように、X線管101の焦点の座標を(Xs,Ys,Zs)とする。また、被写体102が寝ている寝台103の長手方向と平行な軸をX軸とし、寝台103の面に対しする法線方向の軸をZ軸とする。また、寝台103の幅方向(紙面に垂直な方向)の軸をY軸とする。断層画像201の座標を(Xr,Yr,Zr)とし、X線検出器106の画素、すなわち投影画像203の座標を(Xd,Yd,Zd)とする。
再投影では、X線管101の焦点とX線検出器106の座標とを相互に結ぶ直線上で断層画像201の画素値を線積分する。実際には断層画像201は離散的なため、直線上で断層画像201の座標を参照して画素値を積算する。X線管101の焦点のZ軸の座標がZsであり、X線検出器106上の再投影画像のZ軸の座標がZdであるとき、再投影の際に参照する断層画像201のX軸の座標Xrは、以下の式(7)で表される。
Figure 0006080588
座標(Xd,Yd,Zd)の投影画像203(再投影画像)を再投影により再構成する際に参照すべき断層画像201のX軸の座標Xrを全ての照射角度β(全断層画像)で計算する。そして、当該座標Xrの位置に断層画像201の画素が存在する数をカウントすれば再投影利用率を計算できる。尚、以下の説明では、「座標(Xd,Yd,Zd)の投影画像203(再投影画像)を再投影により再構成する際に参照する断層画像201のX軸の座標Xr」を必要に応じて「再投影時参照X軸座標Xr」と称する。
式(7)において、再投影時参照X軸座標Xrは、再投影画像のY軸の座標Ydに依存しない。すなわち、ある照射角度βにおいて、X軸の座標XdとZ軸の座標Zdとが同じ画素の投影画像203(再投影画像)を再投影により再構成する際に参照する再投影時参照X軸座標Xrは全て同じである。したがって、再投影利用率も、再投影画像のY軸の座標Ydに依存しない。
そこで、本実施形態では、再投影により再構成する投影画像203(再投影画像)のY軸の所定の一軸上(Y軸に平行な所定の一軸上)でのみ再投影利用率を計算する。
再投影利用率FU(Xd,Zd)は、以下の式(8)により計算される。
Figure 0006080588
ここで、FU(Xd,Zd)は再投影利用率である。FC(Xd,Zd)は式(7)で計算した再投影時参照X軸座標Xrの位置に断層画像201の画素が(欠落せずに)存在する数である。また、SliceNumberは全断層画像の枚数である。
ステップS311において再投影利用率計算部118が式(8)の計算を行って導出した再投影利用率FU(Xd,Zd)は、ステップS312において、再投影利用率メモリ120に記憶される。この再投影利用率メモリ120のメモリ容量は、投影画像203のY軸の画素数をWとした場合、投影画像203のメモリ容量の1/Wになる。例えば、投影画像203が1000×1000画素であり、投影画像203の枚数が125枚の場合、投影画像203の全ての再投影利用率を記憶すると1GBのメモリが必要なところ、その1000分の1である1MBまでメモリ容量を削減することができる。また、同様に再投影利用率FU(Xd,Zd)の計算コストも大幅に削減できる。
ステップS307において、再投影部116は再投影を行って再投影画像ベクトルを生成する。次に、ステップS308において、再投影利用率演算部122は、ステップS307で生成された再投影画像ベクトルを、再投影利用率FU(Xd,Zd)で除算して再投影画像ベクトルを規格化する。規格化された再投影画像ベクトルは「Hgk/FU」となる。前述したように、Hは、I行J列の投影行列で、各成分はCijである(Iは投影画像203の総画素数であり、Jは断層画像201の総画素数である)。gは、断層画像201の総画素数であるJ個の要素からなる断層画像ベクトルであり、各成分はgj(画素値)である。kはk回目の反復を示す。尚、k=0での初期値g0は負でない適当な値を与えてもよいし、ステップS301で取得された投影画像ベクトルfを逆投影したものを初期値として用いてもよい。
ステップS302において、差分処理部113は、ステップS301で取得された投影画像ベクトルfから、ステップS308で規格化された最新の再投影画像ベクトルHgk/FUを減算して、投影画像ベクトルの差分f−Hgk/FUを導出する。前述したように、投影画像ベクトルfは、I個の要素からなる投影画像ベクトルであり、その各成分はfiである。
次に、ステップS303において、逆投影部114は、ステップS302で得られた投影画像ベクトルの差分f−Hgk/FUを逆投影する。
次に、ステップS304において、逆投影利用率演算部121は、ステップS303で得られた投影画像ベクトルの差分f−Hgk/FUの逆投影を、逆投影利用率メモリ119に記憶された逆投影利用率BU(Xr,Zr)で除算する。
次に、ステップS305において、加算処理部115は、ステップS304において逆投影利用率BU(Xr,Zr)で除算された投影画像ベクトルの差分f−Hgk/FUの逆投影を断層画像ベクトルgkに加算する。
ここまでの結果、更新される断層画像ベクトルgk+1は、以下の式(9)で表される。
Figure 0006080588
次に、ステップS306において、画像処理部109は、断層画像ベクトルgk+1、gkを比較した結果から、所定の収束条件を満足し、反復計算を終了するか否かを判定する。本実施形態では、gk+1−gkの絶対値が所定の値より小さくなるという収束条件、又は、kが所定の値より大きくなるという収束条件を満足する場合に、反復計算を終了すると判定する。反復計算を終了すると判定されたときの断層画像ベクトルgk+1に基づく断層画像は、例えば、操作部111の操作に基づいて、モニタ110に表示されたり、画像保存部112に保存されたりする。式(9)で表される逐次近似再構成法は一般的にSIRTと呼ばれる最小二乗型の最も簡単な逐次近似再構成手法である。SIRTには、加速係数(式(9)の係数「2」が加速係数に対応する)を最適化しながら収束を加速させる最急勾配法や共役勾配法もあるが、これらの手法により逐次近似再構成法を実行することができる。
以上のように本実施形態では、予め設定された照射角度βの全てにおけるX線管101の焦点と断層画像201の座標(所定の画素)とを相互に結ぶ直線のうち、X線検出器106と交わる直線の割合を逆投影利用率BUとして計算する。また、断層画像201の総数のうち、X線管101の焦点とX線検出器106上の座標(再投影画像の所定の画素)とを相互に結ぶ直線が交わる断層画像201の数の割合を再投影利用率FUとして計算する。ここで、逆投影利用率計算BUと再投影利用率FUは、寝台103の幅方向(Y軸方向)に依存しない値になる。よって、再投影と逆投影における投影画像と断層画像の規格化用に使用されるメモリのメモリ容量を著しく削減することができる。これにより、CT装置やトモシンセシスにおける再構成演算装置の演算メモリを大幅に削減しコストを削減することが可能である。また、演算メモリが制限されている市販のGPUによる逐次近似再構成も実現することが可能になる。以上のように、逆投影と再投影とを逐次的に繰り返して断層画像の再構成を行う逐次近似再構成の解が収束しないことの抑制と、断層画像を再構成する際に必要なメモリ容量の削減とを共に実現することができる。
本実施形態では、逆投影利用率計算BUと再投影利用率FUを両方用いる場合を例に挙げて説明した。しかしながら、両方の利用率を必ずしも用いる必要はなく、発明の利用者の実施形態に応じて片方のみを用いても良い。。また、本実施形態では、逐次近似再構成を例に挙げて説明したが、反復計算を行わない解析的な再構成においても本発明を用いることができる。この場合例えば、断層画像ベクトルgは、式(9)の替わりに、FBP(Filtered Back Projection)法に基づく以下の式(10)のようになる。
Figure 0006080588
式(10)において、fは投影画像ベクトルであり、BUは逆投影利用率であり、HTは、逆投影操作を表す行列(投影行列Hの転置行列)である。また、Rはフィルタ操作を表す行列(再構成フィルタ)であり、投影画像ベクトルfに再構成フィルタを施すためのものである。この再構成フィルタRとしては、例えば、一般に知られているRampフィルタやShepp&Loganフィルタを用いることができる。
式(5)において説明したように、本実施形態では、寝台103の面が水平方向であり、投影画像203のZ軸の座標Zdが常に一定である場合を例に挙げて説明した。しかしながら、必ずしもこのようにする必要はない。
また、X線管101が、寝台103の長手方向(X軸方向)と寝台103の面に対する法線方向(Z軸方向)とにより定まる平面上を回動する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、寝台103の長手方向以外の寝台103の面方向の一つの方向と、寝台103の面に対する法線方向とにより定まる平面上を回動させることもできる。ここで、寝台103の面方向の一つの方向(例えばX軸方向)と、寝台103の面方向の一つの方向及び寝台103の面に対する法線方向に垂直な方向(例えばY軸方向)が、X線検出器106に配置される画素の行方向又は列方向になるようにするのが好ましい。
また、X線管101の焦点が鉛直下方を向くときに照射角度βが0度になるようにした。しかしながら、照射角度βの基準となる所定の方向は、鉛直下方に限定されるものではない。
尚、前述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。例えば、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、一つの機器からなる装置に適用してもよい。
(その他の実施例)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、まず、以上の実施形態の機能を実現するソフトウェア(コンピュータプログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給する。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)が当該コンピュータプログラムを読み出して実行する。
101 X線管、103 寝台、109 画像処理部

Claims (11)

  1. 寝台の面方向の一つの方向と前記寝台の面に対する法線方向とにより定まる平面上を回動する放射線発生源から複数の照射角度で照射された放射線に基づいて平面検出器により検出された投影画像を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された投影画像に基づいて逆投影を行って断層画像を生成する逆投影手段と、
    前記投影画像のうち、前記逆投影手段により前記断層画像が生成された際に用いた前記投影画像の割合を表す逆投影利用率であって、前記寝台の面方向の一つの方向と前記寝台の面に対する法線方向とに垂直な方向に値が依存しない逆投影利用率を、前記断層画像の所定の画素のそれぞれについて計算する逆投影利用率計算手段と、
    前記逆投影手段により生成された断層画像の画素値を前記逆投影利用率で規格化する逆投影利用率演算手段と、
    を有し、
    前記逆投影利用率計算手段は、前記断層画像の画素値のうち、前記寝台の面方向の一つの方向と前記寝台の面に対する法線方向とに垂直な方向に沿う位置にある複数の画素の画素値については1つの前記逆投影利用率を計算することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記逆投影利用率計算手段は、前記複数の照射角度における前記放射線発生源の焦点と前記断層画像の所定の画素とを相互に結ぶ直線のうち、前記平面検出器と交わる直線の割合を表す逆投影利用率であって、前記寝台の面方向の一つの方向と前記寝台の面に対する法線方向とに垂直な方向に値が依存しない逆投影利用率を計算することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記断層画像に基づいて再投影を行って再投影画像を生成する再投影手段と、
    前記断層画像のうち、前記再投影手段により前記再投影画像が生成された際に用いた前記断層画像の割合を表す再投影利用率であって、前記寝台の面方向の一つの方向と前記寝台の面に対する法線方向とに垂直な方向に値が依存しない再投影利用率を、前記再投影画像の所定の画素のそれぞれについて計算する再投影利用率計算手段と、
    前記再投影手段により生成された再投影画像の画素値を前記再投影利用率で規格化する再投影利用率演算手段と、
    前記取得手段により取得された投影画像と、前記再投影利用率演算手段により規格化された再投影画像との差分画像に基づく収束条件を含む所定の収束条件を満足するか否かを判定する判定手段と、
    を更に有し、
    前記判定手段により収束条件を満足しないと判定されると、前記再投影利用率演算手段により画素値が規格化された再投影画像が最新の投影画像として更新され、
    前記再投影利用率計算手段は、前記再投影画像の画素値のうち、前記寝台の面方向の一つの方向と前記寝台の面に対する法線方向とに垂直な方向に沿う位置にある複数の画素の画素値については1つの前記再投影利用率を計算することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 前記再投影利用率計算手段は、前記断層画像の総数のうち、前記放射線発生源の焦点と前記平面検出器で得られた前記再投影画像の所定の画素とを相互に結ぶ直線が交わる断層画像の数の割合を表す再投影利用率であって、前記寝台の面方向の一つの方向と前記寝台の面に対する法線方向とに垂直な方向に値が依存しない再投影利用率を計算することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記取得手段により取得された投影画像と、前記再投影利用率演算手段により規格化された再投影画像との差分画像を生成する差分処理手段と、
    前記逆投影手段により生成された断層画像の画素値と、前記逆投影利用率演算手段により規格化された断層画像の画素値とを加算する加算手段と、
    を更に有し、
    前記判定手段は、前記加算手段により加算された断層画像の画素値と、前記逆投影手段により生成された断層画像の画素値とを比較した結果から、収束条件を満足するか否かを判定し、
    前記逆投影手段は、前記取得手段により取得された投影画像の替わりに、前記差分処理手段により生成された差分画像に基づいて逆投影を行って断層画像を生成し、
    前記再投影手段は、前記判定手段により収束条件を満足しないと判定されると、前記加算手段により画素値が加算された断層画像に基づいて再投影を行って再投影画像を生成することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 寝台の面方向の一つの方向と前記寝台の面に対する法線方向とにより定まる平面上を回動する放射線発生源から複数の照射角度で照射された放射線に基づいて平面検出器により検出された投影画像を取得する取得工程と、
    前記取得工程により取得された投影画像に基づいて逆投影を行って断層画像を生成する逆投影工程と、
    前記投影画像のうち、前記逆投影工程により前記断層画像が生成された際に用いた前記投影画像の割合を表す逆投影利用率であって、前記寝台の面方向の一つの方向と前記寝台の面に対する法線方向とに垂直な方向に値が依存しない逆投影利用率を、前記断層画像の所定の画素のそれぞれについて計算する逆投影利用率計算工程と、
    前記逆投影工程により生成された断層画像の画素値を前記逆投影利用率で規格化する逆投影利用率演算工程と、
    を有し、
    前記逆投影利用率計算工程は、前記断層画像の画素値のうち、前記寝台の面方向の一つの方向と前記寝台の面に対する法線方向とに垂直な方向に沿う位置にある複数の画素の画素値については1つの前記逆投影利用率を計算することを特徴とする画像処理方法。
  7. 前記逆投影利用率計算工程は、前記複数の照射角度における前記放射線発生源の焦点と前記断層画像の所定の画素とを相互に結ぶ直線のうち、前記平面検出器と交わる直線の割合を表す逆投影利用率であって、前記寝台の面方向の一つの方向と前記寝台の面に対する法線方向とに垂直な方向に値が依存しない逆投影利用率を計算することを特徴とする請求項6に記載の画像処理方法。
  8. 前記断層画像に基づいて再投影を行って再投影画像を生成する再投影工程と、
    前記断層画像のうち、前記再投影工程により前記再投影画像が生成された際に用いた前記断層画像の割合を表す再投影利用率であって、前記寝台の面方向の一つの方向と前記寝台の面に対する法線方向とに垂直な方向に値が依存しない再投影利用率を、前記再投影画像の所定の画素のそれぞれについて計算する再投影利用率計算工程と、
    前記再投影工程により生成された再投影画像の画素値を前記再投影利用率で規格化する再投影利用率演算工程と、
    前記取得工程により取得された投影画像と、前記再投影利用率演算工程により規格化された再投影画像との差分画像に基づく収束条件を含む所定の収束条件を満足するか否かを判定する判定工程と、
    を更に有し、
    前記判定工程により収束条件を満足しないと判定されると、前記再投影利用率演算工程により画素値が規格化された再投影画像が最新の投影画像として更新され、
    前記再投影利用率計算工程は、前記再投影画像の画素値のうち、前記寝台の面方向の一つの方向と前記寝台の面に対する法線方向とに垂直な方向に沿う位置にある複数の画素の画素値については1つの前記再投影利用率を計算することを特徴とする請求項6又は7に記載の画像処理方法。
  9. 前記再投影利用率計算工程は、前記断層画像の総数のうち、前記複数の照射角度における前記放射線発生源の焦点と前記平面検出器で得られた前記再投影画像の所定の画素とを相互に結ぶ直線が交わる断層画像の数の割合を表す再投影利用率であって、前記寝台の面方向の一つの方向と前記寝台の面に対する法線方向とに垂直な方向に値が依存しない再投影利用率を計算することを特徴とする請求項8に記載の画像処理方法。
  10. 前記取得工程により取得された投影画像と、前記再投影利用率演算工程により規格化された再投影画像との差分画像を生成する差分処理工程と、
    前記逆投影工程により生成された断層画像の画素値と、前記逆投影利用率演算工程により規格化された断層画像の画素値とを加算する加算工程と、
    を更に有し、
    前記判定工程は、前記加算工程により加算された断層画像の画素値と、前記逆投影工程により生成された断層画像の画素値とを比較した結果から、収束条件を満足するか否かを判定し、
    前記逆投影工程は、前記取得工程により取得された投影画像の替わりに、前記差分処理工程により生成された差分画像に基づいて逆投影を行って断層画像を生成し、
    前記再投影工程は、前記判定工程により収束条件を満足しないと判定されると、前記加算工程により画素値が加算された断層画像に基づいて再投影を行って再投影画像を生成することを特徴とする請求項9に記載の画像処理方法。
  11. 請求項6〜10の何れか1項に記載の画像処理方法の各工程をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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