JP6080557B2 - 信号処理装置、その方法及びそのプログラム - Google Patents
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Description
まず、従来手法では、フィルタ係数等を設定し(ステップS91)、外部から入力された音声信号(以後、「入力音声信号」)を分析フィルタバンクによって分割する(ステップS92)。続いて、従来手法では、周波数帯域毎に分割されたサブバンド信号に所望の信号処理を施す(ステップS93)。さらに、従来手法では、分割されたサブバンド信号の位相を調整する等の合成フィルタ処理を行って(ステップS94)、分割されたサブバンド信号を加算する(ステップS95)。
図6には、出力音声信号が入力音声信号を忠実に復元する場合において、フィルタのゲインと周波数振幅特性との関係を図示した。図6では、横軸が対数周波数であり、縦軸がフィルタのゲインを対数表示したものである。また、図6では、破線が各フィルタの周波数振幅特性を示し(each filter)、実線が各フィルタの周波数振幅特性を線形軸上で加算して対数表示したものである(summation)。各フィルタは、対数周波数軸上で100Hzから4kHzまでを50個に等分割した点を中心周波数としており、対数周波数軸上で同じ帯域幅を持つ。
かかる構成によれば、信号処理装置は、少ない演算負荷で高精度に、所望の周波数振幅特性を有する出力信号を生成することができる。
かかる構成によれば、信号処理装置は、より高精度に所望の周波数振幅特性を有する出力信号を生成することができる。
かかる構成によれば、信号処理装置は、より高精度に所望の周波数振幅特性を有する出力信号を生成することができる。
本願第1,5,6発明によれば、適切な調整倍率をサブバンド信号に乗算するため、所望の周波数振幅特性を有し、放送に耐えうる高品質な出力信号を生成することができる。
本願第3,4発明によれば、より高精度に所望の周波数振幅特性を有する出力信号を生成することができる。
図1を参照し、本願発明の実施形態に係る信号処理装置1の構成について、説明する。
信号処理装置1は、分析フィルタバンク13により、入力音声信号をサブバンド信号に分割し、信号処理手段14により、サブバンド信号に所望の信号処理を施し、合成フィルタバンク15により、信号処理が施されたサブバンド信号から出力音声信号を生成するものである。
また、分析フィルタバンク13を構成するn番目(n=1,2,…,N)のフィルタ(不図示)のフィードフォワード係数をbn=[bn1,bn2,…,bnP]とし、フィードバック係数をan=[an1,an2,…,anQ]とする。
また、合成フィルタバンク15を構成するn番目のフィルタのフィードフォワード係数をdn=[dn1,dn2,…,dnP]とし、フィードバック係数をcn=[cn1,cn2,…,cnQ]とする。
なお、Pをフィードフォワード係数の次数、Qをフィードバック係数の次数とする。また、分析フィルタバンク13及び合成フィルタバンク15の次数が異なってもよい。
以下、式(2)による統合周波数振幅特性の演算手法について、2つの具体例を説明する。
第1例として、周波数振幅特性算出手段11が、各フィルタの中心周波数における振幅値を、統合周波数振幅特性として算出する手法があげられる。
第2例として、周波数振幅特性算出手段11が、各フィルタの周波数帯域内に予め設定されたサンプル点で高速フーリエ変換を行うことで、統合周波数振幅特性を算出する手法があげられる。
このサンプル点は、各フィルタの周波数帯域内に1つ又は2つ以上、任意の数設定することができる。
なお、周波数振幅特性算出手段11は、第1例又は第2例を用いるか、予め設定されることとする。
なお、分析フィルタバンク13は、一般的な構成のため、詳細な説明を省略する。
図2を参照し、図1の信号処理装置1の動作について、説明する(適宜図1参照)。
信号処理装置1は、フィルタ設定手段10によって、フィルタ係数を設定する(ステップS1)。
信号処理装置1は、ゲイン調整倍率算出手段12によって、統合周波数振幅特性及び所望の周波数振幅特性に基づいて、各フィルタのゲイン調整倍率を算出する(ステップS3)。
信号処理装置1は、信号処理手段14によって、サブバンド信号に信号処理を施す(ステップS5)。
信号処理装置1は、ゲイン調整倍率乗算手段17によって、合成フィルタ処理が施されたサブバンド信号にゲイン調整倍率を乗算する(ステップS7)。
信号処理装置1は、処理音声加算手段18によって、ゲイン調整倍率が乗算されたサブバンド信号を加算し、出力音声信号を生成する(ステップS8)。
以下、図3,図4を参照し、本願発明の実施例1,2について、説明する(適宜図1参照)。
実施例1として、信号処理装置1は、入力音声信号と出力音声信号とのゲインが一致するようにフィルタ係数を設定し、各フィルタの中心周波数における振幅値を周波数振幅特性として算出し、この周波数振幅特性に基づいてゲイン調整倍率を算出した。各フィルタは、対数周波数軸上で100Hzから4kHzまでを50等分した点を中心周波数としており、対数周波数軸上で同じ帯域幅を持つ。そして、信号処理装置1は、入力音声信号をサブバンド信号に分割し、このサブバンド信号に信号処理を施し、信号処理が施されたサブバンド信号を加算して、出力音声信号を生成した。
図3では、横軸が対数周波数であり、縦軸がフィルタのゲインを対数表示したものである。また、図3では、短破線αが各フィルタの周波数振幅特性を示し(each filter)、長破線βが各フィルタの周波数振幅特性を線形軸上で加算して対数表示したものである(summation)。また、図3では、実線γが、ゲイン調整倍率と各フィルタの周波数振幅特性とを線形軸上で乗算し、その乗算結果を加算して対数表示したものである(proposed)。ここで、実線γは、所望の周波数振幅特性(target、不図示)がゲイン0dBのため、この周波数振幅特性に一致する。
実施例2として、信号処理装置1は、1〜10チャンネル(1〜10番目のフィルタ)が3dBダウン、41〜50チャンネル(41〜50番目のフィルタ)が3dBアップ、11〜40チャンネル(11〜40番目のフィルタ)が0dBという周波数振幅特性を示すようにフィルタ係数を設定した。そして、信号処理装置1は、実施例1と同様の手順で出力音声信号を生成した。
図4では、短破線αが各フィルタの周波数振幅特性を示し(each filter)、長破線βが各フィルタの周波数振幅特性を線形軸上で加算して対数表示したものである(summation)。また、図4では、実線γが、ゲイン調整倍率と各フィルタの周波数振幅特性とを線形軸上で乗算し、その乗算結果を加算して対数表示したものである(proposed)。ここで、実線γは、所望の周波数振幅特性(target、不図示)に一致する。
なお、図4では、長破線βと一点鎖線δの一部が重なっている。
10 フィルタ設定手段
11 周波数振幅特性算出手段
12 ゲイン調整倍率算出手段(調整倍率算出手段)
13 分析フィルタバンク
14 信号処理手段
15 合成フィルタバンク
16 合成フィルタ処理手段
17 ゲイン調整倍率乗算手段(調整倍率乗算手段)
18 処理音声加算手段(加算手段)
Claims (6)
- 分析フィルタバンクによって入力信号を周波数帯域毎のサブバンド信号に分割し、前記サブバンド信号に所望の信号処理を施し、合成フィルタバンクによって、前記信号処理が施されたサブバンド信号から、所望の周波数振幅特性を有する出力信号を生成する信号処理装置であって、
前記分析フィルタバンク及び前記合成フィルタバンクを構成するバンドパスフィルタの周波数振幅特性が統合された統合周波数振幅特性を算出する周波数振幅特性算出手段と、
前記バンドパスフィルタ毎の調整倍率を、予め設定された前記所望の周波数振幅特性及び前記統合周波数振幅特性に基づいて算出する調整倍率算出手段と、を備え、
前記合成フィルタバンクは、
前記信号処理が施されたサブバンド信号が入力され、入力された当該サブバンド信号に、当該サブバンド信号に対応したバンドパスフィルタの調整倍率を乗算する調整倍率乗算手段と、
前記調整倍率が乗算されたサブバンド信号を加算することで、前記出力信号を生成する加算手段と、
を備えることを特徴とする信号処理装置。 - 前記周波数振幅特性算出手段は、前記バンドパスフィルタの中心周波数における振幅値を、前記統合周波数振幅特性として算出することを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
- 前記周波数振幅特性算出手段は、前記バンドパスフィルタの周波数帯域内に予め設定されたサンプル点で高速フーリエ変換を行うことで、前記統合周波数振幅特性を算出することを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
- 前記調整倍率算出手段は、前記所望の周波数振幅特性を示すベクトルに対し、前記統合周波数振幅特性を示す行列の除算処理、又は、当該行列の逆行列の乗算処理を行って、前記調整倍率を算出することを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の信号処理装置。
- 分析フィルタバンクによって入力信号を周波数帯域毎のサブバンド信号に分割し、前記サブバンド信号に所望の信号処理を施し、合成フィルタバンクによって、前記信号処理が施されたサブバンド信号から、所望の周波数振幅特性を有する出力信号を生成する信号処理装置の信号処理方法であって、
周波数振幅特性算出手段が、前記分析フィルタバンク及び前記合成フィルタバンクを構成するバンドパスフィルタの周波数振幅特性が統合された統合周波数振幅特性を算出する周波数振幅特性算出ステップと、
調整倍率算出手段が、前記バンドパスフィルタ毎の調整倍率を、予め設定された前記所望の周波数振幅特性及び前記統合周波数振幅特性に基づいて算出する調整倍率算出ステップと、
調整倍率乗算手段が、前記信号処理が施されたサブバンド信号が入力され、入力された当該サブバンド信号に、当該サブバンド信号に対応したバンドパスフィルタの調整倍率を乗算する調整倍率乗算ステップと、
加算手段が、前記調整倍率が乗算されたサブバンド信号を加算することで、前記出力信号を生成すると加算ステップと、
を順に実行することを特徴とする信号処理方法。 - コンピュータを、請求項1に記載の信号処理装置として機能させるためのプログラム。
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JP2013004431A JP6080557B2 (ja) | 2013-01-15 | 2013-01-15 | 信号処理装置、その方法及びそのプログラム |
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