JP6076491B2 - 医療用マニピュレータ - Google Patents

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Description

本発明は、医療用マニピュレータに関する。
本願は、2013年02月20日に、米国に仮出願された米国特許出願第61/766,810号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、外科手術の手術支援を行うための医療用マニピュレータが知られている。
このような医療用マニピュレータでは、術具部を滅菌するために術具部と術具駆動部とを着脱可能に設ける必要がある。
例えば、特許文献1には、このような医療用マニピュレータとして、術具部である鉗子先端部構体および鉗子軸部が、鉗子軸部の基端部において術具駆動部である鉗子基部と着脱可能に設けられた能動鉗子が記載されている。
特許文献1に記載の能動鉗子は、術具部の装着のために、鉗子軸部を鉗子基部のフレームに挿入し、このフレームの中心軸線回りに60度回転させて掛合部材をホルダに掛合させた後、クランプの締付ねじを締め込むことで鉗子軸部をフレームに固定している。
特許第3686947号公報
従来、たとえば、特許文献1に開示された医療用マニピュレータにおいては、術具部を術具駆動部に装着する際に、(1)鉗子軸部をフレームに挿入し、(2)鉗子軸部を回転させ、(3)締付ねじを締め込む、という3ステップの作業を行う必要があり、取り外す場合にはこれらの3ステップを逆の順序で行う必要がある。このように、従来の医療用マニピュレータでは、術具の着脱に時間がかかってしまうという問題がある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、術具部の術具駆動部に対する着脱を容易かつ迅速に行うことが可能な医療用マニピュレータを提供することを目的とする。
本発明の第一の態様に係る医療用マニピュレータは、操作対象を操作する作動体が設けられた術具部と、前記術具部に対して着脱可能に設けられ、かつ、前記作動体を駆動するための駆動力を供給する術具駆動部とを備え、前記術具駆動部は、第1の入力部材および第2の入力部材を有し、前記術具部との着脱方向における第一端部に対をなして配置されるとともに互いに平行に進退移動可能とされ、前記術具部側に進出する際に進出方向に前記駆動力を伝達する一対の入力部材と、
前記第1の入力部材が接続され、前記第1の入力部材を進退する駆動源と、前記第1の入力部材および前記第2の入力部材の間に設けられた、前記第1の入力部材および前記第2の入力部材に係合され、前記第1の入力部材の移動量を、前記第2の入力部材に移動方向を反転させて伝達する駆動部側反転連動部材と、前記第1の入力部材および前記第2の入力部材に係合した状態と、前記第1の入力部材と前記第2の入力部材との移動量の伝達が解除された状態とを切り替えるように前記一対の入力部材に対して駆動部側反転連動部材を移動させる係脱機構と、を有し、前記術具部は、前記術具駆動部との着脱方向における第一端部において、前記第1の入力部材に対向して進退移動可能に支持され、前記第1の入力部材による前記駆動力を受けて前記入力部材の前記進出方向と同方向に移動し、第二端部において前記作動体に接続された第1の伝達部材と、前記術具駆動部との着脱方向における前記第一端部において、前記第2の入力部材に対向して進退移動可能に支持され、前記第2の入力部材による前記駆動力を受けて前記第2の入力部材の前記進出方向と同方向に移動する第2の伝達部材と、前記第1の伝達部材および前記第2の伝達部材に係合され、前記第1の伝達部材および前記第2の伝達部材の一方の移動量を、前記第1の伝達部材および前記第2の伝達部材の他方に、前記第1の伝達部材あるいは前記第2の伝達部材の移動方向を反転させて伝達する術具部側反転連動部材と、を備える。
本発明の第の態様に係る医療用マニピュレータによれば、上記第一の態様において、前記術具駆動部は、前記一対の入力部材の少なくとも一方を前記術具部との着脱方向における前記第一端部に向かって付勢する駆動部側付勢手段を有していてもよい。
本発明の第の態様に係る医療用マニピュレータによれば、上記第の態様において、前記駆動部側付勢手段は、第1の駆動部側付勢手段および第2の駆動部側付勢手段を有し、前記第1の駆動部側付勢手段が前記第1の入力部材に設けられ、前記第2の駆動部側付勢手段が前記第2の入力部材に設けられていてもよい。
本発明の第の態様に係る医療用マニピュレータによれば、上記第一の態様から第の態様のいずれか一態様において、前記術具駆動部を前記術具部との着脱方向における前記第一端部に向かって付勢する第二付勢手段をさらに備えていてもよい。
上記各態様の医療用マニピュレータによれば、術具駆動部からの駆動力を術具部に伝える一対の入力部材と、第1および第2の伝達部材とを着脱方向の端部において対向して配置して駆動力を伝達することにより着脱方向のみに移動して着脱を行うことができるため、術具部の術具駆動部に対する着脱を容易かつ迅速に行うことができる。
本発明の医療用マニピュレータが適用される医療用マニピュレータシステムの構成の一例を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態の医療用マニピュレータの構成を示す模式的な平面図である。 本発明の第1の実施形態の医療用マニピュレータの術具駆動部の先端側の模式的な側面図である。 図3におけるB−B断面図である。 図3におけるA−A断面図である。 図3におけるC−C断面図である。 本発明の第1の実施形態の医療用マニピュレータの中間部材の先端側の模式的な側面図である。 図7におけるE−E断面図である。 図7におけるD−D断面図である。 本発明の第1の実施形態の医療用マニピュレータの術具部の模式的な斜視図である。 本発明の第1の実施形態の医療用マニピュレータの術具部の基端側の模式的な側面図である。 図11におけるH−H断面図である。 図11におけるF−F断面図である。 図11におけるG−G断面図である。 図2におけるJ−J断面図である。 本発明の第1の実施形態の医療用マニピュレータの主要部の模式的な構成図である。 本発明の第1の実施形態の医療用マニピュレータの主要部の模式的な動作説明図である。 本発明の第1の実施形態の医療用マニピュレータの主要部の模式的な動作説明図である。 本発明の第1の実施形態の医療用マニピュレータの主要部の模式的な動作説明図である。 本発明の第2実施形態の医療用マニピュレータの模式図である。 本発明の第2実施形態の医療用マニピュレータの作用を説明するための図である。 同実施形態の他の構成例を示す模式図である。 本発明の第3実施形態の医療用マニピュレータを示す模式的な平面図である。 同医療用マニピュレータを示す模式的な側面図である。 同医療用マニピュレータの作用を説明するための図である。 同医療用マニピュレータにおいて複数のピニオンと同時に係脱させるためのワイヤ及びスライダの構成を示す模式図である。 同実施形態の変形例の構成を示す斜視図である。 本発明の第4実施形態の医療用マニピュレータの一部の構成を示す模式的な側面図である。 同実施形態の医療用マニピュレータの一部の構成を示す模式的な正面図である。 本実施形態の医療用マニピュレータの作用を説明するための図である。 本実施形態の医療用マニピュレータの作用を説明するための図である。 本発明の第5実施形態の医療用マニピュレータの一部の構成を示す模式的な正面図である。
以下では、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。すべての図面において、実施形態が異なる場合であっても、前の実施形態に記載の部材に同一または相当する場合には、同一の符号を付し、共通する説明は省略する。
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態について説明するが、その前に本実施形態の医療用マニピュレータが適用される医療用マニピュレータシステムの一例について説明する。
図1は、本発明の医療用マニピュレータが適用される医療用マニピュレータシステムの構成の一例を示す模式図である。
図1には、マスタースレーブ方式の医療用マニピュレータシステムの一例を示している。マスタースレーブ方式の医療用マニピュレータシステムは、マスターアームとスレーブアームとからなる2種のアームを有し、マスターアームの動作に追従させるようにしてスレーブアームを遠隔制御するシステムである。このスレーブアームに術具を装着した構成として、本発明の医療用マニピュレータを適用することができる。
図1に示す医療用マニピュレータシステムは、手術台100と、スレーブアーム200a、200b、200c、200dと、スレーブ制御回路400と、マスターアーム500a、500bと、操作部600と、入力処理回路700と、画像処理回路800と、操作者用ディスプレイ900aと、助手用ディスプレイ900bと、を有している。
以下、記載を簡潔にするため、アルファベット順の符号「Xa、Xb、…、Xz」を、「Xa〜Xz」のように表す場合がある。例えば、「スレーブアーム200a、200b、200c、200d」を「スレーブアーム200a〜200d」と表す場合がある。
手術台100は、観察・処置の対象となる患者Pが載置される台である。手術台100の近傍には、複数のスレーブアーム200a〜200dが設置されている。なお、スレーブアーム200a〜200dを手術台100に設置するようにしてもよい。
各スレーブアーム200a〜200dは、それぞれ複数の多自由度関節を有して構成されており、各多自由度関節を湾曲させることによって、手術台100に載置された患者Pに対してスレーブアーム200a〜200dの先端側(患者Pの体腔に向かう側とする)に装着される術具等を位置決めする。各多自由度関節は、図示しない動力部によって個別に駆動される。動力部としては、例えばインクリメンタルエンコーダや減速器等を備えたサーボ機構を有するモータ(サーボモータ)が用いることができ、その動作制御は、スレーブ制御回路400によって行われる。
スレーブアーム200a〜200dは、装着された術具240a〜240dを駆動するための複数の動力部も有している(不図示)。この動力部も、例えばサーボモータを用いることができ、その動作制御はスレーブ制御回路400によって行われる。
スレーブアーム200a〜200dの動力部が駆動された場合には、動力部の駆動量が位置検出器によって検出される。位置検出器からの検出信号はスレーブ制御回路400に入力され、この検出信号により、スレーブアーム200a〜200dの駆動量がスレーブ制御回路400において検出される。
手術用動力伝達アダプタ(以下、単に「アダプタ」と称する。)220a、220b、220c、220dは、スレーブアーム200a〜200dと術具240a〜240dとの間に介在され、かつ、スレーブアーム200a〜200dと術具240a〜240dとをそれぞれ接続する。アダプタ220a〜220dは、それぞれが術具240a〜240dを駆動する駆動機構を有し、対応するスレーブアームの動力部において発生した動力を、対応する術具に伝達するように構成されている。
アダプタ220a〜220dの駆動機構は、対応する術具の構成に応じて、例えば、直動機構、回動機構等が設けられている。
術具240a〜240dは、硬性であってもよいし、軟性であってもよい。すなわち、術具240a〜240dとして、生体に対して処置を行うための作動体を硬質なロッドの押し引きによって動作させる術具や、生体に対して処置を行うための作動体を軟性ワイヤの牽引によって動作させる術具を適宜選択して採用することができる。図1においては、術具240a〜240cは硬性であり、術具240dは軟性である例を示している。軟性の術具は、例えば口などの患者の自然開口から消化管等を経由して体内へと導入される。
スレーブ制御回路400は、例えばCPUやメモリ等を有して構成されている。スレーブ制御回路400は、スレーブアーム200a〜200dの制御を行うための所定のプログラムを記憶しており、入力処理回路700からの制御信号に従って、スレーブアーム200a〜200d又は術具240a〜240dの動作を制御する。すなわち、スレーブ制御回路400は、入力処理回路700からの制御信号に基づいて、操作者Opによって操作されたマスターアームの操作対象のスレーブアーム(または術具)を特定し、特定したスレーブアーム等に操作者Opのマスターアームの操作量に対応した動きをさせるために必要な駆動量を演算する。
そして、スレーブ制御回路400は、算出した駆動量に応じてマスターアームの操作対象のスレーブアーム等の動作を制御する。この際、スレーブ制御回路400は、対応したスレーブアームに駆動信号を入力するとともに、対応したスレーブアームの動作に応じて動力部の位置検出器から入力される検出信号に応じて、操作対象のスレーブアームの駆動量が目標の駆動量となるように駆動信号の大きさや極性を制御する。
マスターアーム500a、500bは複数のリンク機構で構成されている。リンク機構を構成する各リンクには例えばインクリメンタルエンコーダ等の位置検出器が設けられている。この位置検出器によって各リンクの動作を検知することで、マスターアーム500a、500bの操作量が入力処理回路700において検出される。
図1の医療用マニピュレータシステムは、2本のマスターアーム500a、500bを用いて4本のスレーブアームを操作する。医療用マニピュレータシステムにおいて、マスターアームの操作対象のスレーブアームを適宜切り替える必要が生じる。このような切り替えは、例えば操作者Opの操作部600の操作によって行われる。勿論、マスターアームの本数とスレーブアームの本数とを同数とすることで操作対象を1対1の対応とすれば、このような切り替えは不要である。
操作部600は、マスターアーム500a、500bの操作対象のスレーブアームを切り替えるための切替ボタンと、マスターアームとスレーブアームとの動作比率を変更するスケーリング変更スイッチと、システムを緊急停止させたりするためのフットスイッチ等の各種の操作部材を有している。操作者Opによって操作部600を構成する何れかの操作部材が操作された場合には、対応する操作部材の操作に応じた操作信号が操作部600から入力処理回路700に入力される。
入力処理回路700は、マスターアーム500a、500bからの操作信号及び操作部600からの操作信号を解析し、操作信号の解析結果に従って本医療用マニピュレータシステムを制御するための制御信号を生成してスレーブ制御回路400に入力する。
画像処理回路800は、スレーブ制御回路400から入力された画像信号を表示させるための各種の画像処理を施して、操作者用ディスプレイ900a、助手用ディスプレイ900bにおける表示用の画像データを生成する。操作者用ディスプレイ900a及び助手用ディスプレイ900bは、例えば液晶ディスプレイで構成され、観察器具を介して取得された画像信号に従って画像処理回路800において生成された画像データに基づく画像を表示する。
以上のように構成された医療用マニピュレータシステムでは、操作者Opがマスターアーム500a、500bを操作すると、対応するスレーブアームおよび当該スレーブアームに取り付けられた術具がマスターアーム500a、500bの動きに対応して動作する。これにより、患者Pに対して所望の手技を行うことができる。
次に、本実施形態の医療用マニピュレータについて説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態の医療用マニピュレータの構成を示す模式的な平面図である。図3は、本発明の第1の実施形態の医療用マニピュレータの術具駆動部の先端側の模式的な側面図である。図4は、図3におけるB−B断面図である。図5は、図3におけるA−A断面図である。図6は、図3におけるC−C断面図である。図7は、本発明の第1の実施形態の医療用マニピュレータの中間部材の先端側の模式的な側面図である。図8、9は、それぞれ図7におけるE−E断面図、D−D断面図である。図10は、本発明の第1の実施形態の医療用マニピュレータの術具部の模式的な斜視図である。図11は、本発明の第1の実施形態の医療用マニピュレータの術具部の基端側の模式的な側面図である。図12は、図11におけるH−H断面図である。図13Aは、図11におけるF−F断面図である。図13Bは、図11におけるG−G断面図である。図14は、図2におけるJ−J断面図である。図15は、本発明の第1の実施形態の医療用マニピュレータの主要部の模式的な構成図である。
図2に示す本実施形態の医療用マニピュレータ1は、上記の医療用マニピュレータシステムにおける術具付きのスレーブアームに代えて用いることができるマニピュレータである。
医療用マニピュレータ1は、基端部に上記のスレーブアームの基端側と同様の関節およびアーム構造を備え、上記のスレーブアームの全体を置き換える構成としてもよいが、以下では、一例として、スレーブアーム200aの関節よりも先端側の部分を置き換えた構成の例で説明する。
すなわち、以下に説明する医療用マニピュレータ1は、上記のスレーブアームの基端側と同様の関節およびアーム構造を有する図示略の関節アーム支持機構の先端部に着脱可能に設けることにより、上記のスレーブアームの構成全体に置き換えることができる。
このようにして、医療用マニピュレータ1は、上記の医療用マニピュレータシステムにおいて、例えば、上記の術具240a、アダプタ220a、およびスレーブアーム200aの代わりに装着することができる。また、軟性の術具240d、アダプタ220d、及びスレーブアーム200dの代わりに本実施形態の医療用マニピュレータを装着することもできる。
医療用マニピュレータ1は、例えば、スレーブアーム200aの先端側の部分に対応した術具駆動部2と、アダプタ220aに対応した中間部材3と、術具240aに対応した術具部4とを備えている。
以下では、医療用マニピュレータ1の長手方向に沿う相対的な位置関係を表す場合、特に断らない限りは、上記と同様に、使用時に患者Pの体腔に向かう側を先端側、その反対側を基端側と称する。
術具駆動部2は、医療用マニピュレータ1の基端側に設けられ、全体として基端側から先端側に延びる略軸状の外形を有している。
また、術具駆動部2は、先端側に中間部材3の基端側と着脱可能に連結された基体部2eを備え、基端側に円柱状の外形を形成する筐体2aを備える。
基体部2eおよび筐体2aの材質は、例えば、合成樹脂や金属を採用することができる。
基体部2eの先端側には、後述する中間部材3の基端側の連結端面3Bと当接する連結端面2dが形成されている。
基体部2eの外形状は、本実施形態では、図3に示すように、筐体2aの中心軸線O2と同軸となる位置で筐体2aの外形よりも小さい外形を有する八角柱状であり、図4に示すように、連結端面2dの中心部に中間部材3と連結するための連結凸部28が先端側に向かって突出して設けられている。
以下では、簡単のため、術具駆動部2の中心軸線(本実施形態では筐体の中心軸線O2で規定される)に沿う方向を軸方向、中心軸線に直交する平面内で中心軸線に交差する方向を径方向、中心軸線に直交する平面内で中心軸線を中心とする円の円周方向を周方向、と称する場合がある。また、中心軸線に対する径方向の遠近の相対位置を表す場合に、外周側または径方向外側、内周側または径方向内側などの用語を用いる場合がある。
また、誤解のおそれがない場合には、中心軸線が明確な他の軸状部材(略軸状部材も含む)に対しても同様の用語を用いる場合がある。
連結凸部28は、連結端面2dから先端側に軸方向に沿って延ばされた八角柱状の係合突起部2fと、係合突起部2fの先端側に設けられた係合部20とを備える。
係合部20は、回動支点20aによって回動可能に固定され互いに対向して設けられた係合アーム部20A、20Bと、コイルバネ20dとを備える。
係合アーム部20A、20Bは、いずれも、係合突起部2fの延出方向に沿って係合突起部2fの先端側に延び、係合突起部2fの先端に設けられた一対のストッパ2hの間に挿通されている。
コイルバネ20dは、係合アーム部20A、20Bの先端部の間に配置され、係合アーム部20A、20Bをそれぞれ対向方向の外側に付勢する弾性部材である。このため、係合アーム部20A、20Bは、コイルバネ20dによって各回動支点20aを中心に係合突起部2fの側面の外方に向かって付勢され、ストッパ2hの内側に押し付けられている。
係合アーム部20A、20Bの先端部の形状は、ストッパ2hに押し付けられた状態で係合突起部2fの側面と整列する平坦部が形成されている。この平坦部の先端に係合突起部2fの側面の外方に突出する段部である係合爪部20bが形成されている。
各係合爪部20bの軸方向の位置は、係合アーム部20A、20Bがストッパ2hに押し付けられた状態で連結端面2dから距離L1となる位置に設定されている。
係合爪部20bの突出方向の頂部から先端側には、中心軸線O2に向かう方向に傾斜する傾斜部20cが、距離L2の範囲に延ばされている。各傾斜部20cの先端の間の幅は、係合突起部2fの幅よりも狭い。
また、図3に示すように、基体部2eの外周側には、後述する第2の入力部材13を内部に収容する第2入力部材収容部2cが径方向の外側に突出して設けられている。第2入力部材収容部2cは、本実施形態では、八角柱状の基体部2eの側面の1つおきに合計4個設けられている。
各第2入力部材収容部2cの径方向の外形は、筐体2aの円筒状の外形に整列されている。
基体部2eおよび各第2入力部材収容部2cの内部には、第2入力部材収容部2cごとに、往復駆動部10が設けられている。各往復駆動部10の構成は、本実施形態では同一であるが、それぞれを区別する場合には、図3における図示時計回りに往復駆動部10A、10B、10C、10Dと称する場合がある。
往復駆動部10は、図5に示すように、第1の入力部材11(一対の入力部材の一方)と、直動変換部15(駆動源)と、モータ16(駆動源)と、第2の入力部材13(一対の入力部材の他方)と、付勢手段13b(駆動部側付勢手段)とを備える。
第1の入力部材11は、連結端面2dにおいて連結された中間部材3に向かって中心軸線O2に沿う方向に進退して、進出時に駆動力を伝達する棒状部材である。第1の入力部材11は、本実施形態では、全体として角棒状であり、幅W1×厚さH1の断面形状を有している。
第1の入力部材11の材質は、駆動力を伝達するため適宜の剛性を備えた材質が好ましく、例えば、金属を採用することができる。
第1の入力部材11の先端側の部分は、第1の入力部材11を摺動可能に保持するガイド溝2kに収容されている。
ガイド溝2kは、係合突起部2fよりも外周側に位置する基体部2eの部分において、中心軸線O2に平行な軸方向に貫通して延ばされた溝部である。
また、第1の入力部材11の基端側の部分は、筐体2aの内部に延ばされ、筐体2aの内部に配置された複数のスライド軸受17によって進退可能に支持されている。
直動変換部15およびモータ16は、第1の入力部材11を中心軸線O2に沿う方向に進退させる駆動源を構成し、筐体2a内に固定されている。
直動変換部15は、第1の入力部材11の最も基端側の端部と、モータ16の回転軸16aとの間に設けられ、モータ16の回転運動を中心軸線O2に沿う方向の直動運動に変換する。
直動変換部15の構成は、回転運動を直動運動に変換できれば特に限定されないが、本実施形態では、一例として送りねじ機構を採用している。
モータ16は、スレーブ制御回路400に電気的に接続され、スレーブ制御回路400からの制御信号に応じて、回転軸16aの回転方向および回転角を変化させる。モータ16としては、例えば、DCモータなどを採用することができる。
第2の入力部材13は、連結端面2dにおいて連結された中間部材3に向かって中心軸線O2に沿う方向に進退して、進出時に駆動力を伝達する棒状部材である。本実施形態では、全体として略角棒状であり、幅W1×厚さH2の断面形状を有している。
第2の入力部材13の材質は、駆動力を伝達するため適宜の剛性を備えた材質が好ましく、例えば、金属を採用することができる。
第2の入力部材13の側面には、第2の入力部材13の進退量を規制する抜け止めピン14が突出して設けられている。
このような構成の第2の入力部材13は、第2の入力部材13を摺動可能に保持するガイド溝2jに収容されている。
第2の入力部材13の基端側には、第2の入力部材13を先端側へと付勢する付勢手段13bが設けられている。本実施形態では、付勢手段13bは、第2の入力部材13の基端と第2入力部材収容部2cとを連結し、第2の入力部材13の進退方向へと伸縮する圧縮コイルばねである。
ガイド溝2jは、第2入力部材収容部2cの内部に中心軸線O2に沿う方向に貫通して延ばされた溝部であり、第2の入力部材13の側面と摺動する溝底面を有する。
ガイド溝2jの溝底面には、溝長手方向に沿って長穴状のストッパ溝2bが貫通されている。ストッパ溝2bの内部には、第2の入力部材13の抜け止めピン14が挿通されている。
このため、第2の入力部材13の進退可能範囲は、ストッパ溝2bの長手方向の開口量によって規制されている。
ガイド溝2jの溝側面には、第2の入力部材13に向かって突出する凸部2mが、ガイド溝2jの先端側を除いて設けられている。凸部2mを設けない範囲は、連結端面2dから後述する第2の中間伝達部材25が進出する可能性のある範囲までとされる。
一方、第2の入力部材13の側面には、凸部2mと係合する段部13cが設けられ、これにより、第2の入力部材13が進退する際に、第2の入力部材13の側面がガイド溝2jの溝底面に対して密接して摺動できるように構成されている。
ガイド溝2k、2jは、それぞれ第1の入力部材11、第2の入力部材13の外形の合わせた別個の矩形状の2つのガイド穴で構成してもよいが、本実施形態では、互いに径方向に連通し、全体として径方向に長い矩形穴が構成されている。すなわち、この矩形穴の径方向内側の端部にガイド溝2kが形成され、径方向外側の端部にガイド溝2jが形成されている。
このため、ガイド溝2k、2jには、これらの周方向の幅W1と同幅以下の棒状部材であれば、第1の入力部材11、第2の入力部材13よりも断面積の大きな棒状部材が、挿入可能である。
このような構成の2組の往復駆動部10が、本実施形態では、図3に示すように、中心軸線O2に直交する2軸方向にそれぞれ対向して設けられている。また、いずれの往復駆動部10においても、第1の入力部材11が第2の入力部材13に比べて、連結端面2dの中心側に配置されている。また、連結端面2dにおいて第1の入力部材11および第2の入力部材13を結ぶ方向を往復駆動部10の配置方向と定義するとき、各往復駆動部10は、中心軸線O2を中心として、放射状をなして配置されている。
中間部材3は、術具駆動部2と術具部4とを着脱可能に連結し、術具駆動部2からの駆動力を、術具部4側に伝達する部材である。
中間部材3の概略構成は、図7に示すように、中間部材本体3a、第1の中間伝達部材26、および第2の中間伝達部材25を備える。
中間部材本体3aは、術具駆動部2の連結端面2dと密着して当接する連結端面3B(駆動部側端部)と、連結端面3Bと平行に配置され術具部4の後述する連結端面4dと密着して当接する連結端面3A(術具部側端部)とを両端部に備える。
中間部材本体3aの側面視の概形は、筐体2aに整列する円が2本の平行線によって切り欠かれた形状を有している。この形状が、筐体2aに整列する円の中心線を通る直線である中心軸線O3に沿って延ばされた略軸状部材である。このため、中間部材本体3aは、円弧状に湾曲した湾曲側面3Cと、平面からなる平側面3D、3Eとを備える。
連結端面3Bの中心部には、術具駆動部2の係合突起部2fを挿入して、中間部材3に対する術具駆動部2の径方向の位置を固定する係合穴部3cが、図8に示すように、中心軸線O3に沿って延ばされている。
係合穴部3cの内部には、連結端面3Bから距離L1の位置に係合穴部3cの外方に向かって延びる係止面3gが設けられている。係止面3gから距離L3だけ先端側には、係合穴部3cの穴奥面3hが位置している。距離L3は、係合部20の係合爪部20bよりも先端側の長さL2よりも大きな寸法である。
このような構成により連結凸部28を係合穴部3cに基端側から挿入すると、係合穴部3cから係合アーム部20A、20Bの各傾斜部20cを介して係合アーム部20A、20Bの対向間隔を狭める力が作用し、係合穴部3cに押し込まれるにつれてコイルバネ20dが圧縮されて係合穴部3c内に挿入される。
係合部20が係止面3gよりも先端側に押し込まれると、コイルバネ20dに付勢された各係合爪部20bが径方向外側に突出し、係止面3gに係止される。これにより、術具駆動部2を中間部材3に連結できるように構成されている(図14参照)。
連結端面3Aの中心部には、図8に示すように、術具部4と連結するための連結凸部27が先端側に向かって突出して設けられている。
連結凸部27は、連結端面3Aから先端側に軸方向に沿って延ばされた八角柱状を有し先端側に係合突起部2fと同様の一対のストッパ2hが設けられた係合突起部3fと、係合突起部3fの先端側に上記と同様の係合部20とを備える。
係合突起部3fの外形状や大きさは、係合突起部2fと同じでもよいが、本実施形態では、連結端面3Aから係合爪部20bまでの距離L4が、連結凸部28における連結端面2dから係合爪部20bまでの距離L1よりも短い点のみが異なる。
係合突起部3fにおける係合部20の係合アーム部20A、20Bの対向方向は、中心軸線O3を通り、平側面3D、3Eに直交する方向である。
平側面3D、3Eには、係止面3gと穴奥面3hとの間で径方向に進退する解除ボタン21がそれぞれ設けられている。
解除ボタン21は、軸部21bの一端部(第一端部)に術具駆動部2との連結を解除する操作を行う操作部21aが設けられた部材である。軸部21bの他端部(第二端部)は中間部材本体3aの中心に向けて挿入され、操作部21aは平側面3D(3E)の外方に突出して配置されている。
軸部21bは、中間部材本体3aの内部に挿入されたホルダ部材22内を挿通され、ホルダ部材22の内部に配置されたコイルバネ23によって、中間部材本体3aの径方向外側に付勢されている。
軸部21bの長さは、操作部21aに外力が作用しないときは軸部21bの他端部が係合穴部3cの内周面より径方向外側に退避し、操作部21aを押圧して中間部材本体3aの内部側に押し込んだときに係合穴部3cの内周面から突出する長さに設定されている。
連結端面3A、3Bの間には、図7に示すように、それぞれ4つのガイド穴3e(第1の案内部)、ガイド穴3d(第2の案内部)が中心軸線O3に沿う方向に貫通して設けられている。これらガイド穴3e、3dは、中心軸線O3を中心とする放射状に配置されている。本実施形態では、中心軸線O3を通り互いに直交する2軸に沿って1組ずつ設けられている。
ガイド穴3eは、術具駆動部2を連結したときに、術具駆動部2の第1の入力部材11の先端面およびガイド溝2kに対向する位置に形成された貫通穴である。本実施形態では、幅W1×厚さh1の矩形断面を備える角穴である。ここで、幅は周方向、厚さは径方向の寸法である。厚さh1は、第1の入力部材11の幅H1以上の寸法に設定されている。
ガイド穴3eには、ガイド穴3eと同形状の矩形断面を有する角棒状の第1の中間伝達部材26が摺動可能に挿入されている。
ガイド穴3dは、術具駆動部2を連結したときに、術具駆動部2の第2の入力部材13の先端面に対向する位置に形成された貫通穴であり、本実施形態では、幅W1×厚さh2の矩形断面を備える角穴である。ここで、幅は周方向、厚さは径方向の寸法である。厚さh2は、第2入力部材11の幅H2以上の寸法に設定されている。
ガイド穴3dには、ガイド穴3dと同形状の矩形断面を有する角棒状の第2の中間伝達部材25が摺動可能に挿入されている。
各ガイド穴3dと湾曲側面3Cとの間には、図9に示すように、各ガイド穴3dの長手方向の中心部において、ガイド穴3dに貫通する長穴状のストッパ溝3bが設けられている。ストッパ溝3bの内部には、第2の中間伝達部材25の一側面から突出された抜け止めピン24が挿通されている。
このため、第2の中間伝達部材25の進退可能範囲は、ストッパ溝3bの長手方向の開口量によって規制されている。
また、第1の中間伝達部材26及び第2の中間伝達部材25の長さは、図9に示すように、連結端面3Aと連結端面3Bとの間の距離に等しい。
第1の中間伝達部材26及び第2の中間伝達部材25の材質は、いずれも駆動力を伝達可能な適宜剛性を有する金属または合成樹脂を採用することができる。
術具部4は、操作対象を操作する作動体を有し、中間部材3を介して術具駆動部2から伝達される駆動力によって作動体を駆動して、操作対象を操作し、中間部材3の連結端面3Aに対して着脱可能に設けられている。
術具部4の作動体は、術具部4に対して進退する第1の中間伝達部材26、第2の中間伝達部材25の伝達する1軸方向に沿う駆動力によって動作可能な作動体であれば、適宜の作動体を採用することができる。
以下では、一例として、術具部4が把持鉗子であって、作動体として鉗子部と関節を有する場合の例で説明する。
術具部4の概略構成は、図2に示すように、全体として略軸状体であり、中心軸線O4に沿って先端側から、術具本体4Aと、駆動力伝達部4Bとを備える。
術具本体4Aは、図10に示すように、先端側から、鉗子部30(作動体)と、関節31(作動体)と、軸部32とを備える。
鉗子部30は、カバー部材30dに固定された回動軸30cを中心に回動する鉗子片30a、30bを備える。鉗子片30a、30bの基端側には、図示略のワイヤ端部が連結され、ワイヤのもう一方の端部が第1の伝達部材41D、41Bのそれぞれの先端部である先端軸部41bと軸部32および関節31内を挿通し連結されている。
鉗子片30a、30bは、図示略のワイヤによって第1の伝達部材41D、41Bとそれぞれ連結されているため、第1の伝達部材41Dを基端側に後退させると鉗子片30aが開き、第1の伝達部材41Bを基端側に後退させると鉗子片30bが開く。反対に、第1の伝達部材41Dを先端側に進出させると鉗子片30aが閉じ、第1の伝達部材41Bを先端側に進出させると鉗子片30bが閉じ、鉗子片30a及び鉗子片30bが接触することにより、鉗子が閉じることになる。
また、第1の伝達部材41Dを基端側に後退させ、第1の伝達部材41Bを先端側に進出させると鉗子片30a、30bは図示矢印Y2方向に回動する。反対に,第1の伝達部材41Dを先端側に進出させ、第1の伝達部材41Bを基端側に後退させると鉗子片30a、30bは図示矢印Y1方向に回動する。
関節31は、鉗子部30を軸部32の軸方向に対して直交する方向に回動させる。鉗子部30の基端部に設けられた被駆動軸31cと、軸部32の先端部に設けられた回動支軸31bとが、回動アーム31dによって連結されている。
被駆動軸31cには、駆動リンク31aの先端側の端部が連結されている。また、駆動リンク31aの基端側の端部には、軸部32内を挿通された第1の伝達部材41Aの先端部が回動可能に連結されている。また、駆動リンク31aは回転支軸31bとも回動可能に連結されている。
このため、第1の伝達部材41Aの進退により、回転支軸31bを中心として駆動リンク31aが被駆動軸31cを回動させ被駆動軸31cと連動して鉗子部30が図示矢印X方向に回動する。
第1の伝達部材41Cは図示していないリンクにより鉗子部30の姿勢を維持するためにカバー部材30dに連結されている。
軸部32は、中心軸線O4を中心とする円柱状の外形を有し、内部に後述する第1の伝達部材41A、41B、41C、41Dの各先端軸部41bを内部に挿通させる部材である。軸部32の基端側は駆動力伝達部4Bに接続されている。
各先端軸部41bは、軸部32の中心軸線O4を中心とする円周を4等分する位置に配置され、ガイド穴4j(図13A参照)等によって、軸部32内で進退可能に保持されている。
駆動力伝達部4Bは、図2に示すように、基端側に中間部材3の先端側と着脱可能に連結された基体部4aを備える。
基体部4aの基端側には、中間部材3の連結端面3Aと当接する連結端面4dが形成されている。
基体部4aの外形状は、本実施形態では、図11に示すように、中心軸線O4と同軸となる位置で軸部32の外形よりも大きな外形を有する八角柱状であり、図12に示すように、連結端面4dの中心部に中間部材3の連結凸部27と連結するための係合穴部4eが先端側に向かって延びている。
また、基体部4aの外周側には、内部に後述する第2の伝達部材43を収容する第2伝達部材収容部4cが径方向の外側に突出して設けられている。本実施形態では、第2伝達部材収容部4cは、八角柱状とされた基体部4aの側面の1つおきに合計4個設けられている。
各第2伝達部材収容部4cの径方向の外形は、連結時の中間部材3の湾曲側面3Cの円筒状の外形に整列されている。
係合穴部4eの内部には、連結端面4dから距離L4の位置に係合穴部4eの外方に向かって延びる係止面4gが設けられる。係止面4gから距離L5だけ先端側には、係合穴部4eの穴奥面4hが位置している。距離L5は、係合部20の係合爪部20bよりも先端側の長さL2よりも大きな寸法である。
このような構成により、中間部材3の連結凸部27を係合穴部4eに基端側から挿入すると、係合穴部4eから係合アーム部20A、20Bの各傾斜部20cを介して係合アーム部20A、20Bの対向間隔を狭める力が作用する。係合穴部3cに連結凸部27が押し込まれるにつれてコイルバネ20dが圧縮されて連結凸部27が係合穴部4e内に挿入される。
係合部20が係止面4gよりも先端側に押し込まれると、コイルバネ20dに付勢された各係合爪部20bが径方向外側に突出し、係止面4gに係止される。これにより、中間部材3が術具部4の駆動力伝達部4Bに連結できる(図14参照)。
基体部4aの中心軸線O4を挟んで対向する一対の側面には、係止面4gと穴奥面4hとの間で径方向に進退する解除ボタン21がそれぞれ設けられている。
本実施形態では、解除ボタン21は、中間部材3に設けられた解除ボタンと同様の構成を有する。
このため、軸部21bの長さは、操作部21aに外力が作用しないときは軸部21bの他端部が係合穴部4eの内周面より径方向外側に退避し、操作部21aを押圧して基体部4aの内部側に押し込んだときに係合穴部4eの内周面から突出する長さに設定されている。
基体部4aおよび各第2伝達部材収容部4cの内部には、図11に示すように、第2伝達部材収容部4cごとに、往復駆動部40が設けられている。各往復駆動部40の構成は、本実施形態では同一であるが、それぞれを区別する場合には、図11における図示反時計回りに往復駆動部40A、40B、40C、40Dと称する場合がある。
往復駆動部40は、図13Aに示すように、第1の伝達部材41、第2の伝達部材43、およびピニオン42を備える。
第1の伝達部材41は、連結端面4dにおいて連結された中間部材3の第1の中間伝達部材26の進出時に第1の中間伝達部材26から駆動力を受けて、中心軸線O4に沿う方向に移動し、先端側に連結された鉗子部30または関節31に駆動力を伝達する棒状部材である。
このため、各第1の伝達部材41は、中間部材3の連結時において、各第1の中間伝達部材26と対向する位置に配置され、それぞれ対向する第1の中間伝達部材26と当接した状態で、連結端面4dおよび連結端面3Aの間を進退移動できる。
第1の伝達部材41は、本実施形態では、全体として角棒状とされ幅W1×厚さH3の断面形状を有している。ただし、第1の伝達部材41の基端側の一側面にはラック部41aが形成されている。また、厚さH3は、第1の中間伝達部材26の厚さh1以下に設定されている。
第1の伝達部材41の材質は、駆動力を伝達するため適宜の剛性を備えた材質が好ましく、例えば、金属を採用することができる。
第1の伝達部材41の先端側には、ラック部41aを有しない矩形断面の角棒状の先端軸部41bが形成されている。先端軸部41bは、軸部32のガイド穴4jに進退可能に挿通されている。
また、ラック部41aが形成された第1の伝達部材41の基端側の部分は、ラック部41aを径方向外側に向けた状態で、第1の伝達部材41を摺動可能に保持する幅W1のガイド溝4iに収容されている。
往復駆動部40A、40B、40C、40Dに対応してそれぞれ第1の伝達部材41A、41B、41C、41Dと称すると、本実施形態では、第1の伝達部材41B、41Dは鉗子部30に駆動力を伝達し、第1の伝達部材41A、41Cは関節31に駆動力を伝達する。
第2の伝達部材43は、連結端面4dにおいて連結された中間部材3の第2の中間伝達部材25の進出時に第2の中間伝達部材25から駆動力を受けて、中心軸線O2に沿って第2の中間伝達部材25と同方向に移動する棒状部材である。本実施形態では、全体として略角棒状とされ幅W1×厚さH4の断面形状を有している。ただし、第2の伝達部材43の一側面には第1の伝達部材41のラック部41aと同形状のラック部43aが形成されている。また、厚さH4は、第2の中間伝達部材25の厚さh2以下に設定されている。
第2の伝達部材43の材質は、駆動力を伝達するため適宜の剛性を備えた材質が好ましく、例えば、金属を採用することができる。
第2の伝達部材43においてラック部43aの裏面側の側面には、第2の伝達部材43の進退量を規制するとともに、第2の伝達部材43の位置を外方から手動操作する操作部材44が突出して設けられている。
このような構成の第2の伝達部材43は、ラック部43aを径方向内側に向けた状態で、第2の伝達部材43を摺動可能に保持するガイド溝4kに収容されている。
ガイド溝4kは、第2伝達部材収容部4cの内部に中心軸線O4に沿う方向に貫通して延ばされた溝部であり、第2の伝達部材43のラック部43aと反対側の側面と摺動する溝底面と、第2の伝達部材43のラック部43aに隣接する側面を案内する溝側面とを有する。
ガイド溝4kの溝底面には、溝長手方向に沿って長穴状のストッパ溝4bが貫通されている。ストッパ溝4bの内部には、第2の伝達部材43の操作部材44が挿通されている。
このため、第2の伝達部材43の進退可能範囲は、ストッパ溝4bの長手方向の開口量によって規制されている。
ガイド溝4kの溝側面には、第2の伝達部材43に向かって突出する凸部4nが、ガイド溝4kの基端側を除いて設けられている。凸部4nを設けない範囲は、連結端面4dから第2の中間伝達部材25が進出する可能性のある範囲までである。
一方、第2の伝達部材43の側面は、凸部4nと係合する段部43cが設けられ、これにより、第2の伝達部材43が進退する際に、ラック部43aと反対側の第2の伝達部材43の側面がガイド溝4kの溝底面に対して密接して摺動できる。
ガイド溝4i、4kは、それぞれ第1の伝達部材41、第2の伝達部材43の外形の合わせた別個の矩形状の2つのガイド穴で構成してもよいが、本実施形態では、互いに径方向に連通し、係合穴部4e側に開口する径方向に長い矩形断面溝が構成されている。すなわち、この矩形溝の径方向内側の溝底部にガイド溝4kが、径方向外側の開口部にガイド溝4iが形成されている。
このため、ガイド溝4i、4kには、これらの周方向の幅W1と同幅以下の棒状部材であれば、第1の伝達部材41、第2の伝達部材43よりも断面積の大きな棒状部材が、挿入可能である。
ピニオン42は、第1の伝達部材41のラック部41aおよび第2の伝達部材43のラック部43aに係合するギヤである。
ピニオン42の回転軸42aは、術具部4の基端側に付勢された状態で、連結端面4dから略一定の位置に回動可能に支持されている。
本実施形態では、図13Bに示すように、ピニオン42を側方から覆う第2伝達部材収容部4cおよび基体部4aにおいて中心軸線O4(図13Bには図示略、図13A参照)に沿う方向延ばされたガイド穴4mが設けられ、このガイド穴4m内に摺動可能に保持された摺動ブロック42bによって回転軸42aが回動可能に支持されている。
摺動ブロック42bは、ガイド穴4m内の先端側(図13Bの図示左側)に配置されたコイルバネ18(術具部側付勢手段)によって基端側に向かって付勢されている。
このため、ピニオン42は、ラック部41a、43aとの間にバックラッシがあっても、基端側に付勢されているため、ラック部41a、43aに対してがたつきなく係合されている。
また、ガイド穴4m内のコイルバネ18は、第1の伝達部材41および第2の伝達部材43の全体も基端側に付勢している。
このような構成の2組の往復駆動部40が、本実施形態では、図11に示すように、中心軸線O4に直交する2軸方向にそれぞれ対向して設けられている。また、いずれの往復駆動部40においても、第1の中間伝達部材26が第2の中間伝達部材25に比べて、連結端面4dの中心側に配置されている。また、連結端面4dにおいて第1の中間伝達部材26および第2の中間伝達部材25を結ぶ方向を往復駆動部40の配置方向と定義するとき、各往復駆動部40は、術具部4の中心軸線O4を中心として、放射状をなして配置されている。
また、図14に示すように、術具駆動部2の連結凸部28を中間部材3の係合穴部3cに挿入し、中間部材3の連結凸部27を術具部4の係合穴部4eに挿入して、それぞれ連結端面2d、3Bと、連結端面3A、4dとがそれぞれ当接するように押し込む。これにより、各係合部20が、係止面3g、4gに係止される。このように、本実施形態では、術具駆動部2、中間部材3、術具部4を、それぞれの中心軸線O2、O3、O4を同軸に配置して、各中心軸線に沿う方向に挿入することによって、連結が完了する。
これにより、図2に示すように、術具部4、中間部材3、術具駆動部2が連結され、医療用マニピュレータ1が組み立てられる。
このとき、術具部4、中間部材3、術具駆動部2は、連結凸部27、28によって中心軸線O4、O3、O2回りの位置決めがなされ、放射状に配置された、往復駆動部40、ガイド穴3d、3e、往復駆動部10の配置位置が互いに整列されている。
このため、ガイド溝4k、ガイド穴3d、ガイド溝2jの径方向外側の溝底面の位置と、周方向における各溝側面の位置とが整列されている。また、ガイド溝4i、ガイド穴3e、ガイド溝2kの径方向内側の溝底面の位置が整列されている。また、ガイド溝4i、ガイド穴3e、ガイド溝2kの周方向における各溝側面の位置が整列されている。
また、各往復駆動部10、40は、中間部材3の第2の中間伝達部材25、第1の中間伝達部材26を介して対向している。また、ピニオン42は回転軸42aを付勢するコイルバネ18によって基端側に付勢されている。
このため、図15に示すように、第1の入力部材11の先端部と第1の伝達部材41の基端部とは、それぞれ第1の中間伝達部材26の基端部と先端部とに当接されている。
また、第2の入力部材13の先端部と第2の伝達部材43の基端部とは、それぞれ第2の中間伝達部材25の基端部と先端部とに当接されている。
上記のように構成された医療用マニピュレータ1の使用時の動作について、上述のスレーブアーム200a〜200dの一つ、例えば、スレーブアーム200aに取り付けた場合を例にとって説明する。
図16A、16B、16Cは、本発明の第1の実施形態の医療用マニピュレータの主要部の模式的な動作説明図である。
まず操作者Opは、上記の医療用マニピュレータシステムにおいて、術具240a、アダプタ220a、およびスレーブアーム200aの代わりに、上記のように組み立てられた医療用マニピュレータ1を装着し、術具駆動部2をスレーブ制御回路400に電気的に接続する。また、必要に応じて、他の術具である術具240b〜240dをアダプタ220b〜220dに接続する。
操作者Opが対応するマスターアームに所定の操作を行うと、スレーブ制御回路400aを介して当該スレーブアームの動力部が駆動される。当該動力部で発生した動力は、アダプタを介して直動運動または回動運動に変換される。
例えば、医療用マニピュレータ1を用いた操作が入力されると、操作量に応じて、術具駆動部2の各モータ16が回転される。
各モータ16の回転運動は、各直動変換部15によって対応する直動運動に変換され、各直動変換部15に接続された第1の入力部材11の基端軸部11b(図15参照)を中心軸線O2に沿う方向に進退させる。
モータ16が停止している場合、図16Aに示すように、連結端面2d、3Bにおいて、第1の入力部材11および第1の中間伝達部材26と、第2の入力部材13および第2の中間伝達部材25とが対向し、連結端面3A、4dにおいて、第1の中間伝達部材26および第1の伝達部材41と、第2の中間伝達部材25および第2の伝達部材43とが対向されている。
作動体のリンク等に連結された第1の伝達部材41の先端部は、初期位置Sに位置している。
また、図16Aでは特に図示しないが、ガイド溝4k、ガイド穴3d、およびガイド溝2jと、ガイド溝4i、ガイド穴3e、およびガイド溝2kとは、いずれも上述の通りに整列されている。このため、連結端面2d、3Bにおいて、第1の入力部材11および第1の中間伝達部材26と、第2の入力部材13および第2の中間伝達部材25とは、相互に軸方向に進退可能である。また、中間伝達部材26および第1の伝達部材41と、第2の中間伝達部材25および第2の伝達部材43とは、連結端面3A、4dにおいて、相互に軸方向の進退が可能である。
まず、図16Bに示すように、第1の入力部材11が先端側にΔXだけ進出した場合、第1の中間伝達部材26の基端部は、第1の入力部材11から押圧されることにより駆動力を受けるため、先端側に移動する。
また、第1の中間伝達部材26の先端側に当接する第1の伝達部材41の基端部は、第1の中間伝達部材26から押圧されることにより駆動力を受ける。このとき、駆動力に対して、第1の入力部材11、第1の中間伝達部材26、第1の伝達部材41の圧縮剛性は、充分大きいため、作動体の負荷によって、各部材に圧縮応力が発生しても、圧縮変形量はΔXに比べて無視できる程度である。このため、第1の伝達部材41の先端も初期位置SからΔXだけ先端側に移動する。
これにより、第1の伝達部材41から作動体に駆動力が伝達され、作動体が駆動される。
一方、第1の入力部材11、第1の伝達部材41が先端側に移動すると、それぞれのラック部41aに係合されたピニオン42が図示時計回りに回動される。この結果、第1の入力部材11、第1の伝達部材41に伝達される駆動力は、ピニオン42を介して、第2の入力部材13、第2の伝達部材43にも伝達される。
これにより、第2の入力部材13、第2の伝達部材43が、第1の入力部材11、第1の伝達部材41と反対方向の基端側にΔXだけ後退し、間に挟まれた第2の中間伝達部材25も基端側にΔXだけ後退する。
次に、図16Cに示すように、図16Aの状態から第1の入力部材11が基端側にΔYだけ後退した場合、第1の入力部材11は、第1の中間伝達部材26の基端部から離間しようとするため、第1の入力部材11から第1の中間伝達部材26に直接的に駆動力が伝達されることはない。
ただし、第1の入力部材11の後退に際し、付勢手段13bの付勢力により、第2の入力部材13が先端側へ押圧されることにより、第2の入力部材13は第2の伝達部材43を先端側へ押圧する。さらに、第2の伝達部材43からピニオン42を介して第1の伝達部材41へと駆動力が伝達される。すなわち、第1の伝達部材41に、ピニオン42によって駆動力および移動量が第2の伝達部材43から反転して伝達され、第1の伝達部材41がΔYだけ後退する。
これにより、第1の伝達部材41の先端部が、初期位置SからΔYだけ後退して、作動体に駆動力が伝達され、作動体が駆動される。
一方、第1の伝達部材41の基端部によって第1の中間伝達部材26の先端部が押圧され、基端側にΔYだけ後退されるため、第1の中間伝達部材26がΔYだけ後退し、第1の中間伝達部材26と第1の入力部材11との当接状態が維持される。
このように、本実施形態の医療用マニピュレータ1によれば、第1の入力部材11を先端側に進出させた場合でも、基端側に後退させた場合でも、往復駆動部10、40が、駆動力および移動量を反転する作用を備えるため、第1の伝達部材41は第1の入力部材11の動きに追従して進退することができる。
医療用マニピュレータ1において、第1の入力部材11、第2の入力部材13は、術具部2との着脱方向における一端部である連結端面2dに対をなして配置されるとともに、互いに逆向きに進退移動可能とされ、術具部4側に進出する際に進出方向に駆動力を伝達する入力部材を構成している。
また、ピニオン42は、第1の伝達部材41および第2の伝達部材43に係合されている。また、ピニオン42は、第1の伝達部材41および第2の伝達部材43の一方の移動量を、第1の伝達部材41および第2の伝達部材43の他方に移動方向を反転させて伝達する術具部側反転連動部材を構成している。
このように、術具部側反転連動部材を備えていることから、付勢手段13bと第1の入力部材11および第2の入力部材13を介して、第1の伝達部材41および第2の伝達部材43を一つの駆動源であるモータ16にて進退させることができる。
次に、医療用マニピュレータ1の着脱動作について説明する。
医療用マニピュレータ1では、連結凸部28、係合穴部3c、連結凸部27、係合穴部4eが、それぞれ対応する術具駆動部2、中間部材3、術具部4の中心軸線O2、O3、O4に平行に延ばされており、中心軸線O2、O3、O4に沿う方向がそれぞれの着脱方向である。
また、第1の入力部材11、第1の中間伝達部材26、および第1の伝達部材41と、第2の入力部材13、第2の中間伝達部材25、および第2の伝達部材43とは、いずれもそれぞれ対応する中心軸線O2、O3、O4に平行に配置されている。
このため、上述したように、術具駆動部2、中間部材3、術具部4を、それぞれの中心軸線O2、O3、O4を同軸に配置して、各中心軸線に沿う方向に挿入することによって連結を行うことができる。
その際、上記の説明では、図15に示すように、第1の入力部材11、第2の入力部材13の端部が連結端面2dに整列し、第1の中間伝達部材26、第2の中間伝達部材25の端部がそれぞれ連結端面3A、3Bに整列し、第1の伝達部材41、43の端部が連結端面4dに整列した状態で連結が行われる場合の例で説明したが、これらの入力部材、中間伝達部材、伝達部材の端部は、各連結端面に対して進退した状態でも容易に連結することができる。
中間部材3から術具部4を取り外すには、術具部4の側方に突出された一対の解除ボタン21をそれぞれ内側に押し込む。これにより、各軸部21bの端部が、係合アーム部20A、20Bを中心軸線O4に向かって押圧し、係合爪部20bと係止面4gとの係止を解除する。これにより、術具部4と中間部材3とを中心軸線O4、O3に沿う方向に互いに離間させることが可能である。
その際、第1の伝達部材41と第1の中間伝達部材26とは、中心軸線O4に沿う方向に当接しているだけであり、第2の伝達部材43と第2の中間伝達部材25とは、中心軸線O3に沿う方向に当接しているだけである。このため、連結端面4d、3Aに対して進退した状態であっても、第1の伝達部材41と第1の中間伝達部材26とは、互いに容易に離間することが可能であり、第2の伝達部材43と第2の中間伝達部材25とも互いに容易に離間することが可能である。
このため、解除ボタン21を押し込んで、術具駆動部2および中間部材3を軸方向に離間させるだけの動作で、中間部材3から術具部4を取り外すことができる。
なお、この取り外し動作において、中間部材3は、術具駆動部2に装着した状態でもよいし、予め術具駆動部2から取り外した状態でもよい。
同様に、術具駆動部2から中間部材3を取り外すには、中間部材3の側方に突出された一対の解除ボタン21をそれぞれ内側に押し込む。これにより、各軸部21の端部が、係合アーム部20A、20Bを中心軸線O3に向かって押圧し、係合爪部20bと係止面3gとの係止を解除する。これにより、中間部材3と術具駆動部2とを中心軸線O3、O2に沿う方向に互いに離間させることが可能である。
その際、第1の中間伝達部材26および第1の入力部材11と、第2の中間伝達部材25および第2の入力部材13は、それぞれ中心軸線O3、O2に沿う方向に当接しているだけであるため、連結端面3B、2dに対して進退した状態であっても、互いに容易に離間することが可能である。
このため、解除ボタン21を押し込んで、中間部材3および術具駆動部2を軸方向に離間させるだけの動作で、術具駆動部2から中間部材3を取り外すことができる。
この取り外し動作において、中間部材3は、術具部4に装着した状態でもよいし、予め術具部4から取り外した状態でもよい。
術具部4は、術具駆動部2から取り外した場合、第1の伝達部材41に駆動力が伝達されなくなるが、本実施形態では、第2の伝達部材43に操作部材44が設けられているため、操作部材44の位置を手動で調整することにより、第1の伝達部材41に駆動力を伝達することができる。
このため、術具部4を取り外して仕舞ったりする場合などに、取り外した後でも、鉗子部30の開閉状態を変更したり、関節31の曲がりを変更したりすることが容易となる。また、第1の伝達部材41、第2の伝達部材43の進退位置を調整して、連結端面4dに整列するように格納することが容易となる。
このように、医療用マニピュレータ1では、入力部材、中間伝達部材、伝達部材の進退方向が着脱方向に平行であるため、連結時には軸方向に沿って互いを押し込むのみで連結を行うことができ、取り外す場合には、解除ボタン21を押し込む動作を行った後に軸方向に沿って離間させるだけでよい。このため、例えば、挿入や連結に回転動作等の動作が発生しないため、容易かつ迅速に着脱を行うことができる。
本実施形態の医療用マニピュレータ1によれば、術具駆動部からの駆動力を術具部に伝える対をなす入力部材と、第1および第2の伝達部材とを着脱方向の端部において対向して配置して駆動力を伝達することにより、着脱方向のみに移動して着脱を行うことができるため、術具部の術具駆動部に対する着脱を容易かつ迅速に行うことができる。
[第2の実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。図17は、本実施形態の医療用マニピュレータの主要部を示す模式図である。図18は、本実施形態の医療用マニピュレータの作用を説明するための図である。
本実施形態の医療用マニピュレータ1Bは、図17に主要部を模式的に示すように、第1の入力部材11及び第2の入力部材13が進退自在に連結されたベース55と、ベース55を内部に保持する筐体56と、ベース55を筐体56に対して先端側へと付勢するようにベース55と筐体56とに連結された付勢手段57(第二付勢手段)とを有する。
また、直動変換部15と第1の入力部材11とは、任意の位置関係で着脱することができる。
さらに、本実施形態では、第1の入力部材11に形成されたラック11aと、第2の入力部材13に形成されたラック13aと、第1の入力部材11のラック11aと第2の入力部材13のラック13aとに係合して第1の入力部材11と第2の入力部材13とを連結するピニオン12とを備えている。
すなわち、本実施形態では、ラックアンドピニオンの機構によって、第1の入力部材11と第2の入力部材13とは、進退移動方向が互いに反転するように動作する。
ピニオン12は、第1の入力部材11のラック11aおよび第2の入力部材13のラック13aに係合するギヤである。ピニオン12は、第1の入力部材11および第2の入力部材13に係合され、第1の入力部材11の移動量を、第2の入力部材13に移動方向を反転させて伝達する駆動部側反転連動部材を構成している。
このように、駆動部側反転連動部材を備えていることから、一つの駆動源であるモータ16にて直動変換部15を介して第1の入力部材11および第2の入力部材13を進退させることができる。
ピニオン12の回転軸12aは、術具駆動部2の先端側に付勢された状態で、連結端面2dから略一定の位置に回動可能に支持されている。
本実施形態では、術具駆動部2に対する術具部4の取り付け作業時には、第1の入力部材11及び第2の入力部材13は、第1の伝達部材41及び第2の伝達部材43に対して押し付けられる。ここで、第1の入力部材11の先端と第1の伝達部材41の基端との間や、第2の入力部材13の先端と第2の伝達部材43の基端との間に隙間が生じている場合において、付勢手段57が収縮することによってこれらの隙間が無くなり、第1の入力部材11の先端と第1の伝達部材41の基端とは密着し、第2の入力部材13の先端と第2の伝達部材43の基端とは密着する。
第1の入力部材11の先端と第1の伝達部材41の基端とが密着し、第2の入力部材13の先端と第2の伝達部材43の基端とが密着するので、本実施形態にいても上述の第1実施形態と同様に作動体を動作させることができる。
本実施形態において、直動変換部15と第1の入力部材11とは、一定の位置関係において固定されているので、付勢手段57の作用に加えて、第1の伝達部材41と第2の伝達部材43との相対位置関係が変化することにより、上述の隙間が無くなる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態の医療用マニピュレータについて説明する。図20は、本実施形態の医療用マニピュレータを示す模式的な平面図である。図21は、本実施形態の医療用マニピュレータを示す模式的な側面図である。図22は、本実施形態の医療用マニピュレータの作用を説明するための図である。図23は、複数のピニオンを同時に移動させるためのワイヤ及びスライダの構成を示す模式図である。
図20に示す医療用マニピュレータ1Cは、第2実施形態で説明した構成と同様に、術具部4と術具駆動部2とを連結できる構成を有する。
また、図20及び図21に示すように、本実施形態の医療用マニピュレータ1Cは、付勢手段13b、直動変換部15(駆動源)、及びモータ16(駆動源)を有していない。さらに、本実施形態の医療用マニピュレータ1Cは、第1の入力部材11のラック11aと第2の入力部材13のラック13aとに係合して第1の入力部材11と第2の入力部材13とを連結するピニオン12と、ラック11a、13aとピニオン12との係合状態を変更し、且つピニオン12を回転動作させる係脱機構付きアクチュエータ60とを備えている。なお、本実施形態では、第1の入力部材11、第二の入力部材13、及び係脱機構付きアクチュエータ60は、ベース55上に設けられ、ベース55は付勢手段57により先端側へと付勢される。
また、本実施形態では、第1の入力部材11には、第1の入力部材11を先端側へ向かって付勢する付勢手段11c(第1の駆動部側付勢手段)が設けられている。さらに、本実施形態では、第2の入力部材13には、第2の入力部材13を先端側へ向かって付勢する付勢手段13c(第2の駆動部側付勢手段)が設けられている。
付勢手段11c、13cは、第1の伝達部材41や第2の伝達部材43を移動させる付勢力に満たない弱い付勢力を有している。
術具駆動部2に対する術具部4の取り付け作業時には、ピニオン12がラック11a、13aに係合する前において、付勢手段11c、13cの付勢力によって、第1の入力部材11及び第2の入力部材13は、第1の伝達部材41及び第2の伝達部材43に対して押し付けられる。
本実施形態では、付勢手段11c、13cを備えた例を説明したが、付勢手段11c、13cが無くても良い。この場合の取り付けは、ピニオン12がラック11a、13aに係合する前において、術具駆動部2及び術具部4を下に向けて、重力により、第1の入力部材11及び第2の入力部材13を第1の伝達部材41及び第2の伝達部材43に対して押し付ける。
係脱機構付きアクチュエータ60は、ピニオン12の回転中心方向へとピニオンを進退可能にピニオン12を支持するガイド61と、ガイド61とともにピニオン12を回転させるためのウォームホイール63と、ウォームホイール63に係合するウォームギア64と、ウォームギア64を回転動作させるモータ65とを有する。
ガイド61は、例えば手作業によってピニオン12をその回転中心方向へと進退させることにより、ピニオン12がラック11a、13aに係合した状態と、ピニオン12がラック11a、13aとの両方から離れた状態との切り替えができるように構成されている。本実施形態では、ガイド61には、ピニオン12をその回転軸方向へ移動させるためのワイヤw1が設けられている。また、ピニオン12には、ピニオン12をその回転軸方向へ移動させるためのワイヤw2が設けられている。
ガイド61に設けられたワイヤw1は、ウォームホイール63に形成された貫通孔63aを通じて、ピニオン12が配された側からその反対側へと引き出されている。
ワイヤw1及びワイヤw2をそれぞれ牽引することによってピニオン12がその回転軸方向へ進退移動する。
また、図23に示すように、例えば複数のピニオン12を同時に進退移動させる目的で、各ピニオンを案内するワイヤw1、w2をそれぞれ一括して牽引するスライダ66が設けられていてもよい。
本実施形態では、ピニオン12がラック11a、13aに係合した状態では、モータ65が回転動作することにより上述の第1実施形態で説明したように作動体30が動作する。また、ピニオン12がラック11a、13aとの両方から離れた状態では、モータ65が回転動作しても作動体30へは駆動力が伝達されない。
また、図20及び22に示すようにピニオン12がラック11a、13aとの両方から離れた状態、且つ術具部4が術具駆動部2から取り外された状態では、第1の入力部材11と第2の入力部材13とは進退自在である。
本実施形態の医療用マニピュレータ1Cの作用について説明する。
本実施形態の医療用マニピュレータ1Cにおいて作動体30を使用する時には、第1の入力部材11の先端部および第1の伝達部材41の基端部と、第2の入力部材13の先端部および第2の伝達部材43の基端部とは、それぞれ直接に対向し、互いに当接されている(例えば図16参照)。さらに、図20から図22に示すように、係脱機構付きアクチュエータ60により、ラック11a,13aに対してピニオン12が係合しており、ピニオン12を回転させることで第1の入力部材11及び第2の入力部材13を進退動作させることができる。
術具駆動部2に対して術具部4を取り付ける作業時には、まず、ピニオン12がラック11a、13aから離れた状態とし、続いて、上述の第2実施形態と同様に第1の入力部材11と第1の伝達部材41とを連結し、第2の入力部材13と第2の伝達部材43とを連結する。このとき、第1の伝達部材41及び第2の伝達部材43は移動せず、第1の入力部材11及び第2の入力部材13の方が、第1の伝達部材41及び第2の伝達部材43の位置に応じて移動する。このため、作動体30へ無用な駆動力がかからない。
その後、ラック11a、13aに対してピニオン12を係合させることにより、第1の入力部材11と第2の入力部材13とは、互いに逆方向に進退動作するように動作方向が規制され、また、モータ65の駆動力によって動作するようになる。
第1の伝達部材41及び第2の伝達部材43の位置関係は、術具部4に設けられた作動体30の状態に応じて定まっている。ここで、例えば、軟性の術具240dの場合、軟性のワイヤを使用しており、また消化管等の湾曲した空間内で処置を行うので、作動体30の状態は、作動体30自身の状態に加えて、作動体30に繋がる軟性のワイヤの湾曲状態の影響も受ける。例えば、軟性の術具240dにおける軟性のワイヤが牽引されると、軟性のワイヤによって術具240d全体が変形する可能性もある。
本実施形態では、術具駆動部2に対して術具部4を取り付ける作業において、第1の伝達部材41と第2の伝達部材43とのいずれも動作しない状態で術具駆動部2に対して術具部4が装着される。その結果、術具駆動部2に対して術具部4を取り付ける作業時において作動体30及び作動体30を含む術具240d全体が無用に動作することを予防できる。
さらに、付勢手段57は、ピニオン12がラック11a、13aに係合するときの噛み合わせのずれを吸収する。このため、第1の入力部材11と第1の伝達部材41との間の隙間と、第2の入力部材13と第2の伝達部材43との間の隙間とをなくし、バックラッシュが発生することが防止ができる。
(変形例)
次に、上述の実施形態の変形例について説明する。図24は、本変形例の構成を示す斜視図である。
本変形例では、ラック11a,13aにおける歯の一部の形状に特徴を有する。
図24に示すように、ラック11a,13aにおいて、ピニオン12が挿入されるときの入口側の端はテーパー状の案内部11aa、13aaを有する。ラック11a、13aに形成された案内部11aa、13aaは、ピニオン12に形成された歯を、ラック11a、13aの各歯の間に案内することができる。
なお、ピニオン12においても、ラック11a、13aに形成されたテーパーと同様にテーパー状をなす案内部が形成されていてもよい。
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について説明する。図25は、本実施形態の医療用マニピュレータの一部の構成を示す模式的な側面図である。図26は、本実施形態の医療用マニピュレータの一部の構成を示す模式的な正面図である。
図27及び図28は、本実施形態の医療用マニピュレータの作用を説明するための図である。
図25及び図26に示すように、本実施形態の医療用マニピュレータ1Dは、係脱機構付きアクチュエータ60に代えて、構成が異なる係脱機構付きアクチュエータ70を備えている点が異なる。
係脱機構付きアクチュエータ70は、第1実施形態で説明した第1の入力部材11と同方向に進退可能な第1のラック71と、第1実施形態で説明した第2の入力部材13と同方向に進退可能な第2のラック72と、第1のラック71と第2のラック72とを進退自在に保持し、ピニオン12の回転軸と連結されたラックホルダ73とを有している。
ラック71は、第1の入力部材11に対して摩擦係合する摩擦面を有している。ラック72は、第2の入力部材13に対して摩擦係合する摩擦面を有している。
ピニオン12は、ラック71とラック72とが互いに逆方向に進退するようにラック71とラック72とを連結している。
ラックホルダ73は、ラック71及びラック72を、ピニオン12の回転軸方向へと進退動作させることにより、ラック71及びラック72が第1の入力部材11及び第2の入力部材13に接した状態と、ラック71及びラック72が第1の入力部材11及び第2の入力部材13から離間した状態とを切り替える。
なお、本実施形態においても、ピニオン12は、モータ等による駆動力が伝達されることにより回転するように構成されている。
本実施形態では、第3実施形態においてピニオン12をラック11a、13aに対して係脱していたことに対して、ラック71及びラック72を第1の入力部材11及び第2の入力部材13に対して摩擦により係脱する点が異なっている。
このような構成であっても、上述の第3実施形態と同様の効果を奏する。
また、本実施形態では、ラック71及びラック72を第1の入力部材11及び第2の入力部材13から離間させるためにラックホルダ73を移動させる距離が小さくてすむ。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態について説明する。図29は、本実施形態の医療用マニピュレータの一部の構成を示す模式的な正面図である。
本実施形態の医療用マニピュレータ1Eは、第2実施形態で説明した医療用マニピュレータ1Bに対して、及びピニオン12の形状が異なっている。
すなわち、図29に示すように、本実施形態の医療用マニピュレータ1Eは、ピニオン12においてラック11a、13aの間に挿入される側の部分に、ピニオン12の外径が漸次変化するテーパー状の傾斜面12bが設けられている。
傾斜面12bを有するピニオン12は、ラック11aとラック13aとの隙間の大きさよりもピニオン12が小径であることによって、ラック11aとラック13aとの間にスムーズにピニオン12が挿入されるように構成されている。
ラック11a、13aにおいて、ピニオン12の外径よりもラック11a、13aの隙間の大きさが大きくなるように一部が傾斜されていてもよい。
ラックアンドピニオンの機構によって第1の入力部材11と第2の入力部材13とを連結する構成に代えて、第1の入力部材11と第2の入力部材13とに摩擦係合するローラーを利用して第1の入力部材11と第2の入力部材13とを連結してもよい。例えば、モータ等によって回転駆動される円錐台状のローラーと、このローラーの外周面に接触するように第1の入力部材11及び第2の入力部材13に形成された摩擦面とを有する。
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はこれら実施例に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
上記各実施形態の医療用マニピュレータによれば、術具駆動部からの駆動力を術具部に伝える一対の入力部材と、第1および第2の伝達部材とを着脱方向の端部において対向して配置して駆動力を伝達することにより着脱方向のみに移動して着脱を行うことができるため、術具部の術具駆動部に対する着脱を容易かつ迅速に行うことができる。
2 術具駆動部
4 術具部
11 第1の入力部材(入力部材の一方)
12 駆動部側反転連動部材(ピニオン)
13 第2の入力部材(入力部材の他方)
13b 付勢手段(駆動部側付勢手段)
15 直動変換部(駆動源)
16 モータ(駆動源)
41D、41B 第1の伝達部材
43 第2の伝達部材
42 術具部側反転連動部材(ピニオン)
57 付勢手段(第二付勢手段)
60 係脱機構付きアクチュエータ

Claims (4)

  1. 操作対象を操作する作動体が設けられた術具部と、
    前記術具部に対して着脱可能に設けられ、かつ、前記作動体を駆動するための駆動力を供給する術具駆動部とを備える医療用マニピュレータであって
    前記術具駆動部は、
    第1の入力部材および第2の入力部材を有し、前記術具部との着脱方向における第一端部に対をなして配置されるとともに互いに平行に進退移動可能とされ、前記術具部側に進出する際に進出方向に前記駆動力を伝達する一対の入力部材と、
    前記第1の入力部材が接続され、前記第1の入力部材を進退する駆動源と、
    前記第1の入力部材および前記第2の入力部材の間に設けられた、前記第1の入力部材および前記第2の入力部材に係合され、前記第1の入力部材の移動量を、前記第2の入力部材に移動方向を反転させて伝達する駆動部側反転連動部材と、
    前記第1の入力部材および前記第2の入力部材に係合した状態と、前記第1の入力部材と前記第2の入力部材との移動量の伝達が解除された状態とを切り替えるように前記一対の入力部材に対して駆動部側反転連動部材を移動させる係脱機構と、
    を有し、
    前記術具部は、
    前記術具駆動部との着脱方向における第一端部において、前記第1の入力部材に対向して進退移動可能に支持され、前記第1の入力部材による前記駆動力を受けて前記入力部材の前記進出方向と同方向に移動し、第二端部において前記作動体に接続された第1の伝達部材と、
    前記術具駆動部との着脱方向における前記第一端部において、前記第2の入力部材に対向して進退移動可能に支持され、前記第2の入力部材による前記駆動力を受けて前記第2の入力部材の前記進出方向と同方向に移動する第2の伝達部材と、
    前記第1の伝達部材および前記第2の伝達部材に係合され、前記第1の伝達部材および前記第2の伝達部材の一方の移動量を、前記第1の伝達部材および前記第2の伝達部材の他方に、前記第1の伝達部材あるいは前記第2の伝達部材の移動方向を反転させて伝達する術具部側反転連動部材と、
    を備える
    医療用マニピュレータ。
  2. 前記術具駆動部は、前記一対の入力部材の少なくとも一方を前記術具部との着脱方向に
    おける前記第一端部に向かって付勢する駆動部側付勢手段を有する
    請求項1に記載の医療用マニピュレータ。
  3. 前記駆動部側付勢手段は、第1の駆動部側付勢手段および第2の駆動部側付勢手段を有し、
    前記第1の駆動部側付勢手段が前記第1の入力部材に設けられ、前記第2の駆動部側付勢手段が前記第2の入力部材に設けられている
    請求項に記載の医療用マニピュレータ。
  4. 前記術具駆動部を前記術具部との着脱方向における前記第一端部に向かって付勢する第二付勢手段をさらに備える
    請求項1からのいずれか一項に記載の医療用マニピュレータ。
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