本発明の一実施形態について、図面に基づいて説明する。
[ゲームシステムの概要の説明]
まず、図1を用いて、ゲームシステムの概要について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るゲームシステム1の全体像を模式的に示す概略図である。
ゲームシステム1は、ホール管理サーバ10、ボーナスサーバ11、設定管理サーバ12、会員管理サーバ13、および複数のゲーミングマシンを備えている。
ホール管理サーバ10は、ホール(遊技場)内の金銭の流れを集計・管理し、賃借表等を作成するとともに、他のサーバを管理する。また、ゲーミングマシンが単位ゲームを開始したタイミング、単位ゲームを終了したタイミング、および単位ゲームにおける抽籤結果などを含むアカウンティング情報を、各ゲーミングマシンから取得し蓄積する。
ボーナスサーバ11は、ボーナスゲームにおけるボーナス抽籤と、ボーナス抽籤に関連して実施される所定の演出を制御する。また、ボーナス付与のための蓄積値(例えば、プログレッシブボーナスのために蓄積されるクレジット)の管理等も行う。設定管理サーバ12は、ボーナス抽籤の対象となるゲーミングマシンに関する設定や演出に関する設定を記憶、管理する。なお、本実施形態では、ボーナスゲームを例にとって説明するが、スロットトーナメント等、他の種類のゲームであってもよい。
会員管理サーバ13は、会員の個人情報、会員カード(ICカード)の情報、会員についての過去の遊技結果等の記憶、管理を行うためのサーバである。会員カード(ICカード)の発券は、例えば、会員カード発券端末によって行われる。会員登録時に、入力された会員の個人情報が、会員カードの識別コードとともに、会員管理サーバ13に記憶される。また、会員カード発券端末は、カメラを備えており、会員カードの発券時に、ICカードの発券を受けるプレーヤの顔の撮影を行うようにすることもできる。撮影した画像は、識別コードに対応付けて会員管理サーバ13に記憶される。
ゲーミングマシンは、図1に示すように、複数のエリア(例えば、図1に示すように、A−1〜A−3)に亘って設置される。ここで、エリアは、例えば、ホールの1フロアや、フロア内のエリアに対応する。この例では、エリアはA−1からA−3まで示されているが、これは一例にすぎない。
ゲーミングマシンはさらに、エリア内のゾーン(例えば、図1に示すように、Z−1〜Z−4)ごとに設置される。ここで、ゾーンは、エリア内の特定のスペースに対応する。この例では、ゾーンは、エリア内にそれぞれ4つ(Z−1からZ−4)設けられているが、これも一例にすぎない。また、この例では、1つのゾーンにそれぞれ8台のゲーミングマシンが配置されているが、これも一例に過ぎず、様々な台数を配置することができる。
ゲーミングマシンは、図1に示すように、エリアA−1のゾーンZ−1には、T−11a〜T−11hの8台が配置され、同様に、エリアA−1のゾーンZ−2には、T−12a〜T−12hの8台が配置され(以下、不図示)、エリアA−1のゾーンZ−3には、T−13a〜T−13hの8台が配置され、エリアA−1のゾーンZ−4には、T−14a〜T−14hの8台が配置される。
さらに、図1に示すように、エリアA−2のゾーンZ−1には、T−21a〜T−21hの8台が配置され、同様に、エリアA−2のゾーンZ−2には、T−22a〜T−22hの8台が配置され(以下、不図示)、エリアA−2のゾーンZ−3には、T−23a〜T−23hの8台が配置され、エリアA−2のゾーンZ−4には、T−24a〜T−24hの8台が配置される。また、エリアA−3のゾーンZ−1には、T−31a〜T−31hの8台が配置され、同様に、エリアA−3のゾーンZ−2には、T−32a〜T−32hの8台が配置され(以下、不図示)、エリアA−3のゾーンZ−3には、T−33a〜T−33hの8台が配置され、エリアA−3のゾーンZ−4には、T−34a〜T−34hの8台が配置される。
なお、ゲーミングマシンのそれぞれは、Ethernet(登録商標)によるLAN接続を介して、ホール管理サーバ10やボーナスサーバ11に接続されることが模式的に示されているが、より詳細な接続形態については、後述する。
また、各ゲーミングマシンにはそれぞれ、固有の識別子が付されており、ホール管理サーバ10等は、その識別子により、各ゲーミングマシンから送られてくるデータの出所を判別している。また、ホール管理サーバ10等からゲーミングマシンにデータを送信する場合にも、その識別子に基づいて送信先を指定している。このような識別子には、例えば、IPアドレスなどのネットワークアドレスが使用されうるが、ネットワークアドレス以外の識別子を設けて、個々のゲーミングマシンを管理することもできる。
なお、ゲームシステム1は、様々な遊技を行うことが可能な1つのホール(遊技場)内に構築されてもよいし、複数のホールに亘って構築されてもよい。また、1つのホール内に構築される場合には、ホールのフロアやセクションごとにゲームシステム1が構築されてもよい。サーバとゲーミングマシンを接続する通信回線は、有線であっても無線であってもよく、専用回線や交換回線等を採用することも可能である。
[ゲーミングマシンの概略の説明]
次に、図2を参照して、本発明の実施形態に係るゲーミングマシンの概略について説明する。図2には、プレーヤトラッキング装置(Player Tracking Device)を含むゲーミングマシンである、スロットマシン1010の構成が概念的に示されている。なお、プレーヤトラッキング装置は、プレーヤトラッキングシステム(Player Tracking System)を実現するための端末であり、本明細書では、この装置を以降、PTS端末と称する。また、本実施形態におけるPTS端末は、PTSフロントユニットとPTS本体を含むように構成される。PTSフロントユニットは、ゲーミングマシンの前面に一体的に配置され、プレーヤによって操作される操作部を含む。また、PTS本体は、PTSフロントユニットにケーブル等で接続される制御部を含み、PTSフロントユニットから隔置される。なお、以下の説明では、ゲーミングマシンとしてスロットマシンを用いる場合について説明するが、本発明は、スロットマシンに限らず、種々のゲームを行うゲーミングマシンに適用することができる。
図2に示すように、スロットマシン1010は、PTS端末1700を搭載し、さらに精算機1868を備えている。スロットマシン1010は、PTS端末1700を介してホール管理サーバ10やボーナスサーバ11等と、ネットワークを介して接続されている。本実施形態では、1つのスロットマシン1010に対して、1つのPTS端末1700が設けられている。
本実施形態では、PTS端末1700は、通信回線(又はスロットマシン1010)を介して、紙幣識別器1022と接続されている。
また、PTS端末1700は、所定のプロトコルに基づいて、コントローラ(後述する、スロットマシン1010のコントローラ1100)とデータの送受信を行うとともに、ネットワークを介して接続されているホール管理サーバ10やボーナスサーバ11等とデータ通信を行う。例えば、PTS端末1700からコントローラ1100に対しては、ゲームを開始するのに必要なクレジットの情報や、所定の演出の際に単位ゲームの停止を指示する停止コマンドなどが送信され、コントローラ1100からPTS端末1700に対しては、ゲーム結果としてのクレジットの情報や単位ゲームの開始通知、終了通知が送信されうる。
また、PTS端末1700からホール管理サーバ10には、単位ゲームの開始通知や終了通知、抽籤結果等を含むアカウンティング情報等が送信され、ボーナスサーバ11から(所定のスロットマシン1010の)PTS端末1700には、ボーナス当籤通知が送信される。さらに、PTS端末1700と会員管理サーバ13との間では、会員のクレジットの情報等がやりとりされる。
ここで、会員の場合の遊技フローは概略以下のようになる。最初に、会員カード発券端末によって会員登録を行い、その際に、会員カード(ICカード)が発券される。その後、プレーヤは、スロットマシン1010のPTS端末1700に会員カードを挿入し、そこで、現金を投入する。紙幣識別器1022は、紙幣が投入されると、金種および金額を識別し、その識別結果として、金種データおよび金額データがPTS端末1700へ送信される。PTS端末1700は、金種データおよび金額データから、ゲーム用のクレジットを求め、これをコントローラ1100に送信する。
コントローラ1100は、PTS端末1700から送信されたクレジットに基づいてゲームを実行する。ゲーム結果に応じたクレジットは、コントローラ1100からPTS端末1700へ送信され、PTS端末1700において、ゲーム結果に基づく払い出し計算が行われて、プレーヤに払い出される金額が決定される。PTS端末1700では、この決定された金額をそのまま会員カードに書き込み、会員カードを排出する。また、会員カードには、ゲームの実行等に応じて、所定のポイントが付与される。
会員であるプレーヤが次にゲームを行う場合、PTS端末1700は、挿入された会員カードを読み込むと、会員カードに記憶されている金額を読み取る。読み取られた金額は、クレジットに変換され、コントローラ1100に送信される。ゲーム結果に応じたクレジットは、上記と同様に、コントローラ1100からPTS端末1700へ送信され、PTS端末1700において、ゲーム結果に基づく払い出し計算が行われて、プレーヤに払い出される金額が決定される。このとき、挿入されている会員カードの金額に対して、ゲームの結果得られた金額を加算することによりこれを更新する。
このときさらに、PTS端末1700は、会員カードから読み取った識別コード(又は会員ID)と更新された金額を会員管理サーバ13に送信し、会員管理サーバ13は、PTS端末1700から送信された金額を、上記の識別コードで特定される会員の金額に加算し記憶する。この処理により、会員の保持する金額が常に管理される。
会員であるプレーヤはその後必要に応じて、キャッシャーカウンタ等で、会員カードに記憶されている金額に基づいて精算を行うことができる。また、上述したスロットマシン1010のように精算機1868を備える場合は、当該スロットマシン1010において会員カードによる精算を行うことができる。
一方、非会員の場合の遊技フローは概略以下のようになる。プレーヤは、スロットマシン1010のPTS端末1700に現金を投入する。紙幣識別器1022は、紙幣が投入されると、金種および金額を識別し、その識別結果として、金種データおよび金額データがPTS端末1700へ送信される。PTS端末1700は、金種データおよび金額データから、ゲーム用のクレジットを求め、これをコントローラ1100へ送信する。
コントローラ1100は、PTS端末1700から送信されたクレジットに基づいてゲームを実行する。ゲーム結果に応じたクレジットは、コントローラ1100からPTS端末1700に送信され、PTS端末1700において、ゲーム結果に基づく払い出し計算が行われて、プレーヤに払い出される金額が決定される。PTS端末1700では、この決定された金額を、スロットマシン1010にストックされている新たなICカードに書き込み、そのICカードを排出する。非会員は、ここで初めてICカードを手にすることになる。
非会員であるプレーヤはその後必要に応じて、キャッシャーカウンタ等で、ICカードに記憶されている金額に基づいて精算を行うことができる。また、上述したスロットマシン1010のように精算機1868を備える場合は、当該スロットマシン1010においてICカードによる精算を行うことができる。
[機能フロー図の説明]
図3を参照して、本発明の一実施形態に係るスロットマシンの基本的な機能について説明する。図3に示すように、スロットマシン1010は、外部制御装置(例えば、ボーナスサーバ11)にデータ通信可能に接続され、外部制御装置は、ホール内に設置された他の複数のスロットマシン1010にデータ通信可能に接続されている。
〈スタートチェック〉
まず、スロットマシン1010は、BETボタンがプレーヤにより押されたか否かをチェックし、続いて、スピンボタンがプレーヤにより押されたか否かをチェックする。
〈シンボル決定〉
次に、スロットマシン1010は、スピンボタンがプレーヤにより押されると、シンボル決定用乱数値を抽出し、複数のリールのそれぞれに応じて、リールの回転を停止させたときにプレーヤに表示するシンボルを決定する。
〈リール制御〉
次に、スロットマシン1010は、各リールの回転を開始させ、決定されたシンボルがプレーヤに表示されるように回転を停止させる。
〈入賞判定〉
次に、スロットマシン1010は、各リールの回転が停止されると、プレーヤに表示されたシンボルの組合せが入賞に係るものであるか否かを判定する。
〈払い出し〉
次に、スロットマシン1010は、プレーヤに表示されたシンボルの組合せが入賞に係るものであるとき、そのシンボルの組合せの種類に応じた特典をプレーヤに与える。例えば、スロットマシン1010は、コインの払い出しに係るシンボルの組合せが表示されたとき、そのシンボルの組合せに応じたコインの数をクレジット数に加算する。
また、スロットマシン1010はボーナスサーバ11に接続される。ボーナスサーバ11では、スピンボタンがプレーヤにより押されたことによって単位ゲームが開始された場合、および単位ゲームが終了した場合に、それに応じて、ボーナスゲームの抽籤が行われる。ボーナスゲームの抽籤の結果、いずれかのスロットマシン1010が当籤すると、PTS端末1700の表示装置等において所定の演出が行われる。ここで、単位ゲームとは、BETの受付開始から賞成立となり得る状態までの一連の動作である。
ボーナスゲームに当籤したスロットマシン1010には、ボーナスサーバ11からPTS端末1700を経由してクレジットの付与が行われる。また、ボーナスサーバ11は、例えば、それぞれのスロットマシン1010においてプレーヤが消費したクレジットの一部を、プログレッシブボーナスのためのクレジットとして蓄積し、スロットマシン1010がボーナスゲームに当籤した場合に、そのスロットマシン1010に対して、プログレッシブボーナスの一部に相当するコインの数を(クレジット数に)加算するように構成することができる。
〈演出の決定〉
スロットマシン1010は、ディスプレイによる画像の表示、ランプによる光の出力、およびスピーカによる音の出力によって演出を行う。スロットマシン1010は、演出用乱数値を抽出し、抽籤により決定されたシンボルなどに基づいて、演出の内容を決定する。
[スロットマシンの構造]
次に、図4を参照して、スロットマシン1010の全体構造について説明する。
スロットマシン1010では、遊技媒体として、紙幣又はこれらに相当する電子的な有価情報が用いられる。特に、本実施形態では、ICカード1500に記憶された現金データなどのクレジット関連データが用いられている。なお、スロットマシン1010は、遊技媒体としてコインを用いないような構造となっているが、これは一例に過ぎず、コインを含む様々な遊技媒体が使用できるスロットマシンとして構成することができる。
スロットマシン1010は、キャビネット1011と、キャビネット1011の上側に設置されたトップボックス1012を含む筐体を備えている。キャビネット1011、およびトップボックス1012の主たる部分は、金属製板部材により形成される。また、キャビネット1011の前面には、上部ドア1142および下部ドア1144が設けられている。
上部ドア1142の前面下側には、下側画像表示パネル1141が設けられている。下側画像表示パネル1141は、液晶パネルからなり、ディスプレイを構成する。
また、上部ドア1142の前面で、上述した下側画像表示パネル1141の上部には、シンボル表示窓1135が設けられている。シンボル表示窓1135からは、キャビネット1011の内部に設けられた、5つのリールM1a〜M1eからなるリール装置M1が視認できるようになっている。各リールの周面には、12個のシンボルが描かれている。12個のシンボルは、リール装置M1の各リールの回転方向に沿って連続して配されており、シンボル列を形成している。各リールM1a〜M1eを回転させることによって、各リールに描かれたシンボルを縦方向に回転させた後に停止する再配置を行うことを可能にしている。
ここで、「再配置」とは、シンボルの配置が解除された後、再びシンボルが配置される状態を意味する。「配置」とは、シンボルが外部のプレーヤに対して目視により確認可能な状態であることを意味する。スロットマシン1010は、回転したリールM1a〜M1eが停止することによるシンボルの配置状態によって、所定の役に応じた配当を付与する所謂スロットゲームを実行する。
なお、本実施形態は、メカニカルリール方式のリール装置M1を備えたスロットマシン1010であるが、スロットマシン1010は、擬似リールを表示するビデオリール方式のものであってもよく、また、ビデオリール方式とメカニカル方式が混在し方式のものであってもよい。
トップボックス1012の前面には、上側画像表示パネル1131が設けられている。上側画像表示パネル1131は、液晶パネルからなり、ディスプレイを構成する。上側画像表示パネル1131は、演出にかかる画像や、遊技の内容の紹介やルールの説明を示す画像が表示される。
上述した下側画像表示パネル1141には、必要に応じて、クレジットの状況(例えば、プレーヤが現在所有するクレジットの合計数)を示すクレジット数表示部や端数現金を示す端数現金表示部が配置され、また、BET内容等のゲームに関する各種の情報が表示される。ここで、「クレジット」とは、プレーヤがBETする際に使用するゲーム上での仮想の遊技媒体である。また、「端数現金」とは、投入された金額が足らないために、クレジットに換算されなかった現金の事である。
後述するPTS端末1700にICカード1500が挿入されると、クレジット数表示部に、ICカードに記憶されていたクレジット数が表示され、端数現金表示部に、ICカードに記憶されていた端数現金が表示される。なお、これらの数値は、会員カードの識別コードに対応付けて、会員管理サーバ13に記憶される。
ここで、ICカードは、例えば、非接触ICカードであり、クレジットなどの各種データの記録や演算をするためのIC(Integrated Circuit)が組み込まれ、例えば、NFC(Near Field Communication)のようなRFID(Radio Frequency Identification)技術を用いた近距離無線通信が可能となっている。プレーヤは、ICカード1500を用いることによりクレジット関連データを所有でき、さらに、異なるスロットマシン間において、これを自由に持ち運びすることができる。そして、プレーヤは、スロットマシン1010のPTS端末1700にICカード1500を挿入することにより、ICカード1500内に記憶されたクレジット関連データ(金額データ)を使用して、スロットマシン1010で単位ゲーム等の遊技を行うことができる。
なお、プレーヤは、ホールに設置される機械から、コインや紙幣などの現金を現金データとして、ICカード1500に貯めることができてもよい。
下部ドア1144の前面最上部の左右には、それぞれ、スピーカ1112が設けられている。スロットマシン1010では、上側画像表示パネル1131による画像の表示、スピーカ1112による音の出力、および、ランプ(不図示)による光の出力等によって単位ゲームの演出が実行される。
また、下部ドア1144の前面であって、当該スピーカ1112の下側には、PTS端末1700のフロント部分であるPTSフロントユニット1700aが組み込まれており、PTSフロントユニット1700aの右側には、印刷物排出口1136およびビル投入口1137が配置されている。
さらに、下部ドア1144の前面には、PTSフロントユニット1700aの下側に、コントロールパネル1030が配置されている。コントロールパネル1030は、平板状のベース板を備え、当該ベース板上には、複数の操作ボタン(すなわち、スピンボタン1031、最大BETボタン1032、5BETボタン1033、3BETボタン1034、2BETボタン1035、1BETボタン1036、ヘルプボタン1037、および、CASHOUTボタン1038)が配置されている。
スピンボタン1031は、プレーヤが押圧操作し易く且つ識別し易くするため、他のボタンよりも大きなサイズの円形状に形成されている。スピンボタン1031は、ベース板の右端部に配置されており、押圧操作によりゲームをスタートさせる機能を有している。
最大BETボタン1032〜1BETボタン1036は、スピンボタン1031の左側に等間隔で一列状に配置されている。これらの操作ボタンは、四角形状に形成されている。右端に配置された最大BETボタン1032は、押圧操作により10倍等の最大のベット数でゲームを行わせる機能を有している。5BETボタン1033は、押圧操作により5倍のベット数でゲームを行わせる機能を有している。3BETボタン1034は、押圧操作により3倍のベット数でゲームを行わせる機能を有している。2BETボタン1035は、押圧操作により2倍のベット数でゲームを行わせる機能を有している。1BETボタン1036は、押圧操作により1倍のベット数でゲームを行わせる機能を有している。
ヘルプボタン1037、およびCASHOUTボタン1038は、ベース板の左端部に前後方向に配置されている。ヘルプボタン1037は、押圧操作によりゲーム方法等を示すヘルプ情報を下側画像表示パネル1141等に表示させる機能を有している。また、CASHOUTボタン1038は、押圧操作によりクレジット等を、ICカード1500に記憶させたり、印刷形態で出力させたりする機能を有している。
さらに、スロットマシン1010は、キャビネット1011の側部に通気孔1133、および、吸気孔1134が配置され、トップボックス1012の側部に通気孔1132が配置される。また、通気孔1133の位置に対応するキャビネット1011の内部には、ファン(不図示)が配設され、同様に、通気孔1132の位置に対応するトップボックス1012の内部には、ファン(不図示)が配設されている。これらのファンによって、スロットマシン1010の内部の空気が外部に排出されるとともに、吸気孔1134から外部の空気が取り込まれ、このような空気の循環によって、スロットマシン1010内部の温度が調整される。
また、スロットマシン1010のキャビネット1011の側部には、上部ドア1142と下部ドア1144を開けるためのキーを差し込むキーシリンダー1138と、上部ドア1142と下部ドア1144をロックするためのドアロックバー1139が設けられている。
次に、図5、および図6を参照して、上部ドア1142、および、下部ドア1144が開放された状態のスロットマシン1010と、キャビネット1101の内部構造について説明する。
図5は、上部ドア1142、および下部ドア1144が開放された状態のスロットマシン1010を示す斜視図である。図5に示すように、スロットマシン1010のトップボックス1012の前面には、上述したように、上側画像表示パネル1131が配置されており、トップボックス1012の側部には、通気孔1132が配置されている。スロットマシン1010のキャビネット1011は、前面が開口された箱型形状に形成されており、上部ドア1142が前面上部に配置されていると共に、下部ドア1144が前面下部に配置されている。
また、キャビネット1011の側部上側には、通気孔1133が配置され、キャビネット1011の側部中段には、吸気孔1134が配置されている。さらに、吸気孔1134の近傍に、上述のキーシリンダー1138、およびドアロックバー1139が配置されている。
図5に示すように、キャビネット1011は、、左端部において上部ドア1142および下部ドア1144を回転自在に軸支している。上部ドア1142とキャビネット1011とは、上部ドア1142の上端部および下端部において回転自在に軸支されていると共に、上部ドア開放機構1143により連結されている。上部ドア開放機構1143は、上部ドア1142の下側に配置され、上部ドア1142の裏面壁に一端部が回転自在に軸支された棒状部材1143aと、キャビネット1011の前面側に横設されたスライド部材1143bとを有している。スライド部材1143bは、棒状部材1143aの他端部を水平方向に移動自在に係合し、上部ドア1142を所定の開放角度で一時停止させ、外部から所定以上の力で閉鎖する方向に付勢されたときに閉鎖方向に回動させるようになっている。
また、下部ドア1144とキャビネット1011とは、下部ドア1144の上端部および下端部において回転自在に支持されていると共に、下部ドア開放機構1145により連結されている。下部ドア開放機構1145は、下部ドア1144の下側に配置され、下部ドア1144の裏面壁に一端部が回転自在に軸支された棒状部材1145aと、キャビネット1011の前面側に横設されたスライド部材1145bとを有している。スライド部材1145bは、棒状部材1145aの他端部を水平方向に移動自在に係合し、下部ドア1144を所定の開放角度で一時停止させ、外部から所定以上の力で閉鎖する方向に付勢されたときに閉鎖方向に回動させるようになっている。
上部ドア1142には、上述したように、シンボル表示窓1135が配置され、シンボル表示窓1135は、リールカバー1135aで覆われている。リールカバー1135aは、例えば、透明液晶パネルや透明パネル等のベースパネルと、ベースパネルの前面に設けられたタッチパネルとを備えている。リールカバー1135aで覆われたシンボル表示窓1135は、リール装置M1の各リールの周面に描かれているシンボルのうち、5列3行の15個のシンボルを外部から視認可能にしている。
また、図5には、下部ドア1144の中段に配置されたPTSフロントユニット1700aが示されている。PTSフロントユニット1700aは、下部ドア1144を閉めた状態において、キャビネット1011の内部に収納されるようになっている。PTSフロントユニット1700aを含むPTS端末1700の構成については後で詳細に説明する。
キャビネット1011の右下部には、ビルストッカ1147が収納されている。図4に示したビル投入口1137は、ビルストッカ1147の挿入口(後述する紙幣識別器1022の挿入口)に連絡されている。ビルストッカ1147は、ビル投入口1137に投入された紙幣を内部に引き込んだ後、紙幣の真贋判定を行って、不正な紙幣であればビル投入口1137から排出し、正規の紙幣であれば、紙幣の種類ごとに区分して収納等を行う機能を有している。また、キャビネット1011の中段には、キャビネット1011内の空間を仕切る棚板部材1149が配置されている。棚板部材1149は、金属製の薄板により形成されている。
図5には、ボックスAやボックスBが点線により示されているが、PTS本体は、例えば、これらのボックスで示されている位置に、当該ボックスの姿勢で配置される。PTS本体はマグネットを有しており、ボックスAのように配置される場合、PTS本体は、棚板部材1149の上側にマグネットで吸着される。このとき、棚板部材1149の上側部分で、当該マグネットに接触又は近接する部分は、少なくとも金属製部材で構成される。一方、PTS本体が、ボックスBのように配置される場合、キャビネット1011の内側側面にマグネットで吸着される。このとき、キャビネット1011の内側側面で、当該マグネットに接触又は近接する部分は、少なくとも金属製部材で構成される。なお、図6では、ボックスA、およびボックスBの記載を省略した。
図6は、上部ドア1142、および下部ドア1144が開放された状態のスロットマシン1010を示す正面図である。トップボックス1012の前面には、上述のように、上側画像表示パネル1131が配置されている。
キャビネット1011の最上部には、リール装置M1が着脱可能に設けられている。下部ドア1144の中段には、コントロールパネル1030が突出して配置されており、コントロールパネル1030の上側には、PTSフロントユニット1700aが配置されている。
また、キャビネット1011の中段右側には、プリンタ1171が支持されている。図4に示した印刷物排出口1136は、プリンタ1171の排出口に連絡されており、プリンタ1171により印刷物が出力されると、当該印刷物が印刷物排出口1136から排出される。
プリンタ1171の下部、キャビネット1011の中段には、図5に示した棚板部材1149が、キャビネット1011の空間を上下に仕切るように配置されている。
キャビネット1011の右下部には、紙幣識別器1022、および、ビル投入口1137から紙幣識別器1022に提供された紙幣を収納するビルストッカ1147が配置されている。また、キャビネット1011の左下部には、電源ユニット1081が配置されている。
さらに、キャビネット1011の中段、棚板部材1149の下側には、特に機密性の高い電機部品等(例えば、後述するゲーミングボード1050やマザーボード1070)を収納したセキュリティケージ1148が配置されている。
なお、ここまで、スロットマシン1010を、図4ないし図6に示すような構成の装置として説明してきたが、様々な他の構成の装置としてもよい。
[PTS端末の構成]
次に、PTS端末1700の構成について説明する。PTS端末1700は、スロットマシン1010の下部ドア1144に組み込まれたPTSフロントユニット1700aと、スロットマシン1010のキャビネット1011の内部に格納されたPTS本体1700bを備え、PTSフロントユニット1700aとPTS本体1700bとは、所定のネットワーク(例えば、所定のケーブル)によって接続される。なお、PTS端末1700は、ゲーミングマシンとの間で共通化されたデータインタフェースを用いてデータのやりとりを行うことによって、様々なメーカの様々なタイプのゲーミングマシンに組み込むことが可能である。
最初に、図7を参照して、PTSフロントユニット1700aの構成について説明する。図7は、図4ないし図6に示したPTSフロントユニット1700aのみを拡大して示した図である。図7に示すように、PTSフロントユニット1700aはパネル1710を有しており、パネル1710の前面に配置された各部がプレーヤによって視認され、パネル1710の裏面に配置された部材は、スロットマシン1010のキャビネット1011の内部に収納され、プレーヤからは視認できないようになっている。
パネル1710の前面右側には、タッチパネル機能を有したLCD1719が設けられている。LCD1719は、例えば、会員の情報や会員向けの情報を表示し、画面のサイズは6.2インチ(約15.7cm)である。また、LCD1719の周囲には、LCDカバー1719aが設けられている。なお、この例では、LCD1719がタッチパネル機能を有するように構成されるが、キーボード、マウス、ボタンといった他の入力装置によってプレーヤの指示を入力するようにしてもよい。
また、LCD1719、LCDカバー1719aの上方には、LEDに接続されて発光する発光板1720aが設けられている。発光板1720aは、例えば、ポリカーボネートで構成され、パネル1710の裏側に配置された複数の(例えば、7つの)フルカラーLED1721aに接続され、フルカラーLED1721aの発光に応じて発光する。
LCD1719、LCDカバー1719aの下方には、同様に、LEDに接続されて発光する発光板1720bが設けられている。発光板1720bは、例えば、ポリカーボネートで構成され、パネル1710の裏側に配置された複数の(例えば、7つの)フルカラーLED1721b(不図示)に接続され、これらのフルカラーLED1721bの発光に応じて発光する。
また、LCD1719の右側には、撮像窓1712が設けられており、LCDカバー1719aの内部又はパネル1710の裏側に配置された人体検出カメラ1713(不図示)が、この撮像窓1712を介してプレーヤを撮像する。撮像窓1712は、例えば、スモーク等のシールド処理がなされたハーフミラー材であってもよい。
また、LCD1719の右下のLCDカバー1719aには、ホームボタン1722が設けられている。ホームボタン1722は、LCD1719に表示された画面を所定の上位画面に遷移させるためのボタンである。
さらに、LCD1719の右側のLCDカバー1719aには、スピーカ用ダクト1706が設けられており、これに対応するパネル1710の裏側の位置には、バスレフ型(バス・レフレックス型)のスピーカ1707が設けられている。同様に、LCD1719の左側には、スピーカ用ダクト1708が設けられており、これに対応するパネル1710の裏側の位置には、バスレフ型(バス・レフレックス型)のスピーカ1709(不図示)が設けられている。これらのスピーカは、PTS端末1700の専用スピーカであり、スロットマシン1010に設けられたスロットマシンゲーム用のスピーカ1112とは別に設けられている。これらのスピーカは、演出や、音声による通話を実現したり、ICカード1500の抜き忘れによる報知音を出力したりすることができる。なお、スピーカからの音が、上述したスピーカ用ダクト1706、1708を通って前方(プレーヤ側)にステレオで聞こえるように構成されているため、パネル1710の裏側にスピーカを設置することができ、結果的にPTSフロントユニット1700aの(パネル面の)省スペース化が実現される。
また、LCD1719の左下のLCDカバー1719aには、マイク用開口部1714と、マイク用開口部1716が設けられており、これらに対応するLCDカバー1719aの内部には、それぞれマイク1715、1717(不図示)が設けられている。
パネル1710の前面左下には、ICカード1500を挿入又は取り出すことができるカード挿入口1730が設けられている。カード挿入口1730のカード挿入部には、フルカラーLED1731(不図示)が設けられており、複数色に点灯することによって、後述するカードスタッカー1742に溜まったICカード1500の残数を報知することができる。カード挿入口1730には、イジェクトボタン1732が設けられており、イジェクトボタン1732の位置や、イジェクト操作の工程がわかるように、イジェクトボタン1732の近傍に設けられた赤色のLED1733(不図示)が点灯するようになっている。
また、カード挿入口1730に対応するパネル1710の裏側の位置には、カードユニット1741とカードスタッカー1742が設けられており、カード挿入口1730は、カードユニット1741の一部として構成されている。カードスタッカー1742には、ICカード1500を30枚程度保管しておくことができ、新たに単位ゲームを行ったプレーヤがクレジットの精算を行う場合に、カードスタッカー1742に保管してあるICカード1500が取り出され、カード挿入口1730に排出される。
カード挿入口1730から取り込まれ、カードユニット1741において保持されているICカード1500は、クレジットの精算時において、NFC等によりクレジット情報を更新し、その後、ICカード1500をカード挿入口1730から排出する。ICカード1500は、プレーヤが単位ゲームを行っている間は、完全にカードユニット1741の内部に格納されている。
また、クレジットの精算時において、ICカード1500が残っているにもかかわらず人体検出カメラ等によってプレーヤの不在が検出された場合、ICカード1500をカードスタッカー1742に保管するように構成することもできる。これにより、例えば、プレーヤが、残りクレジットが少ないことを知った上でICカード1500を放置し席を立った場合や、単にICカード1500を取り忘れて席を離れた場合でも、ICカード1500が長時間に亘ってカードユニット1741に保持されたままになることがない。
パネル1710の前面左上には、USB端子1737とオーディオ端子1738が設けられている。USB端子1737は、ここにUSB機器を接続して充電等を行うことができるように構成されている。また、オーディオ端子1738は、例えば、4極の端子であり、ここにヘッドセットを挿入して、ヘッドフォンとマイクで相手と通話をすることができる。また、オーディオ端子1738を2極又は3極の端子として、ヘッドフォンで音声を聴くことができるようにもできる。
パネル1710の前面で、LCD1719の左側には、タッチユニット1745が設けられている。タッチユニット1745は、ICチップを含んだICデバイス(例えば、非接触ICカードやNFCによる通信機能を備えた携帯電話やスマートフォン等)に対してデータ通信によりデータを書き込むライタや、当該ICデバイスからデータ通信によりデータを読み取るリーダとして機能することが可能なRFIDモジュールを含んでいる。また、タッチユニット1745の前面4隅には、それぞれLED1746(不図示)が配置されている。また、タッチユニット1745の他に、あるいはタッチユニット1745に替えて、磁気カードのような情報記録媒体に記憶された情報を読み取るための情報記録媒体読取装置を備えるようにしてもよい。この場合、ICカード1500の代わりに、磁気カードを会員カードとすることができる。
上述したように、本実施形態に係るPTSフロントユニット1700aは、マイク機能、カメラ機能、スピーカ機能、表示機能、などを有する各種装置が、一体となって一つのユニットを形成しているため、省スペース化を実現している。また、ここまで、PTSフロントユニット1700aを、図7に示すような構成の装置として説明してきたが、様々な他の構成の装置としてもよい。
次に、図8ないし図18を参照して、図7等に示したPTSフロントユニット1700aに接続されるPTS本体1700bの構成について説明する。図8は、PTS本体1700bの外観を示した斜視図である。
PTS本体1700bの外観は、図8に示すようなボックス型の形状(概ね立方体型の形状)であり、内部に、様々な回路(後述の、図25に示す、PTS本体1700bの回路を参照)を含んだ制御部が配置され、この制御部は、マザーボードを含む構成となっている。また、PTS本体1700bのCPU1751(図25参照)は、例えば、放熱フィンを有するファンレスCPUである。
また、PTS本体1700bは、後で説明するように、どのような姿勢でキャビネット1011の中に収容してもよいが、ここでは、図8に示す上側の面を、PTS本体1700bの裏面(底面)とする。PTS本体1700bは、裏面のベースパネル1803と、このベースパネル1803に対向する表面のトップカバー1821(図14参照)との間に、3つの側部と1つのバックパネル1805による側面が配置されることにより形成される。なお、ここで、上述のCPU1751は、PTS本体1700bの内部で、ベースパネル1803に近接して配置される。
ベースパネル1803には、複数の通気孔が設けられている。また、3つの側部のうち1つの側部1806aは、複数の通気孔を備えたバックカバーを含むように構成される。他の2つの側部(側部1806b、および側部1806c(図14参照))は、複数の細長の通気口を備えたバックカバーを有し、さらに、当該バックカバーの通気口と直交するように配置された細長の通気口を備えるバックエアーカバーが、そのバックカバーの上に重ねて配置される(図14参照)。このような通気孔や通気口の大きさや構成は、PTS本体1700bの放熱のために設けられているが、同時に、スロットマシン1010の中の埃や塵がPTS本体1700bの内部に入りにくいように好適に設計されている。
バックパネル1805には、PTSフロントユニット1700aの各回路と接続するためのコネクタ(端子)が配置され、これらのコネクタをそれぞれ対応するPTSフロントユニット1700aのコネクタにケーブル等で接続することにより、PTSフロントユニット1700aとPTS本体1700bとが、PTS端末1700として機能する。
バックパネル1805には、電源アダプタ(例えば、ACアダプタ)を備える電源ケーブルの一端が接続される電源コネクタ1805a(図12参照)も配置される。電源ケーブルの一端が電源コネクタ1805aに接続され、電源ケーブルの他端が電源供給元に接続されることにより、PTS本体1700b、およびPTSフロントユニット1700aに電源が供給されることになる。電源ケーブルの他端は、本実施形態では、スロットマシン1010の電源ユニット1081に接続される。また、バックパネル1805には、電源スイッチ1804が配置される。
側部1806aには、4つの脚部1807a〜1807dが配設されており、側部1806aを底面としてPTS本体1700bを配置した場合に、これらの脚部1807a〜1807dが、床面に接触する。
PTS本体1700bのベースパネル1803の上部中央付近には、マグネットカバー1801が配置され、マグネットカバー1801の中央部付近には、内部にマグネットを格納するための凸部1802が設けられている。
マグネットカバー1801は、ベースパネル1803から突出するように配置され、内部にマグネットが設けられているため、PTS本体1700bは、当該マグネットの吸引力により、この取付面で金属製部材に取り付けられ、PTS本体1700bがスロットマシン1010の内部に保持される。例えば、本実施形態では、PTS本体1700bは、キャビネット1011の裏面や、キャビネット1011の内部にある金属製部材に、磁力によって取り付けられる(保持される)。
図9は、PTS本体1700bのマグネットカバー1801とマグネット1810の一部が取り外された状態を示す分解斜視図である。
マグネットカバー1801の下側には、ベースストッパ1815が配置され、マグネットカバー1801とベースストッパ1815の間に、3つのマグネット(1810、1811、1812)が挟持される。マグネット1810は、マグネットの左右に孔部(1810a1、1810a2)を有するマグネットホルダ1810aに保持され、ベースパネル1803は、孔部1810a1、1810a2に対応する位置に、孔部1803a、1803bを備える。なお、このような、マグネット、マグネットホルダ、ベースパネル1803の関係は、他のマグネット(すなわち、マグネット1811、1812)についても同様である。
マグネット1810は、マグネットカバー1801がベースパネル1803に配設される場合に、マグネットカバー1801の裏面に設けられた凸部(図11に示す凸部(1814a、1814b))が、マグネットホルダ1810aの孔部1810a1、1810a2をそれぞれ貫通し、ベースパネル1803の孔部1803a、1803bに挿入されることにより、PTS本体1700bに保持される。なお、このような、マグネットの保持方法は、他のマグネット(すなわち、マグネット1811、1812)についても同様である。
図10は、マグネットカバー1801が取り外された状態のPTS本体1700bの裏面(すなわち、底面)を示す底面図である。ベースパネル1803の上に配置されたベースストッパ1815に、3つのマグネット(1810、1811、1812)が中央の突出部に集中的に配置されている。
このように、中央の円形の突出部にマグネットが配置されるため、PTS本体1700bをスロットマシン1010の筐体内に設置した場合の重心・バランスから安定しやすい状態となる。また、スロットマシン1010の筐体内の設置場所との接触面を連続して広く設けやすく、その摩擦抵抗によって、ズレが生じにくくなる。
また、図10からわかるように、この3つのマグネットのそれぞれは、マグネットの中心が、円形の突出部の中心C(この中心は、ベースストッパ1815の中心でもあり、PTS本体1700bの裏面を構成するベースパネル1803のほぼ中心にあたる)を中心とした、点線で示す円C1に沿って同心円状に、等間隔で配置されるようになっている。
このようなマグネットの配置により、どこからでも(例えば、ボックス形状であるPTS本体1700bの4隅のうち、どこに指をかけても)概ね均一な力によってPTS本体1700bを容易に取り外すことができる。
図11は、マグネットカバー1801の裏面を上側に配置して示した図である。図11に示すように、マグネットカバー1801は、4つの挿入凸部(1801a〜1801d)が、ベースパネル1803の4つの溝部にそれぞれ嵌合することにより、PTS本体1700bに保持される。4つの挿入凸部(1801a〜1801d)を備えるマグネットカバー1801の外周部分は、例えば、プラスチック等の樹脂で形成される。また、マグネットカバー1801の外周部分に囲まれた中央部は、金属製であってもよいし、プラスチック等の樹脂によって構成されていてもよい。なお、図9においては、ベースパネル1803の4つの溝部のうち、2つの溝部(1813b、1813c)だけが現れている。
本実施形態では、上述のように、マグネットカバー1801とベースストッパ1815により3つのマグネット(1810、1811、1812)を挟持するよう構成したが、マグネットをPTS本体1700bの一面から突出した部分に保持する方法として、他の様々な方法を用いることができる。
ここで、マグネット(1810、1811、1812)は、例えば、ネオジウム磁石からなるマグネットキャッチである。
図12は、PTS本体1700bを、図8のR1の方向から見た側面図であり、バックパネル1805が正面に示されている。図12に示すように、マグネットカバー1801は、ベースパネル1803の面から突出した状態で配置され、マグネットカバー1801の最上部内側には、上述のように、3つのマグネット(1810、1811、1812)が配設されている。
このようなPTS本体1700bの構成により、PTS本体1700bが、マグネットカバー1801の最上部で、金属製部材の表面に接し、3つのマグネット(1810、1811、1812)の磁力によってゲーミングマシンの筐体内部に取り付けられる(すなわち、保持される)。したがって、PTS本体1700bを、キャビネット1011の内側や、他の金属製部材に対して、PTS本体1700bの姿勢を問わず、保持させることができる。
図13は、PTS本体1700bが、金属製部材1817の上に配置されている状態を示している。なお、図13では、上述した図8ないし図12に示すPTS本体1700bの姿勢とは異なり、ベースパネル1803の面が下側を向いた状態(すなわち、PTS本体1700bの裏面(底面)が下側となった状態)となっている。
図13(A)では、PTS本体1700bが、3つのマグネット(1810、1811、1812)の磁力によって、金属製部材1817の表面に取り付けられている。本実施形態では、マグネットカバー1801が、ベースパネル1803の中央部付近において凸部を形成しているため、図13(A)のように、PTS本体1700bが取り付けられている状態では、矢印1818に示すように、ベースパネル1803の周辺部と金属製部材1817との間に、例えば、人間の指が入り込むのに十分な空隙が存在し、さらに、強力な磁力による吸引箇所と作用点(指の位置)との間に一定の距離が生ずる。そのために、PTS本体1700bをスロットマシン1010に取り付けたり、スロットマシン1010から取り外したり、設置位置を変更したりする動作を容易に行うことができ(図13(B)の矢印1819参照)、メンテナビリティの向上に繋がる。
また、矢印1818に示す空間が確保されているため、ベースパネル1803に設けられた複数の通気孔(図8参照)からの放熱が効果的に行われる。特に、本実施形態では、CPU1751が、ベースパネル1803に近接して配置されているため、このような構造によって、より効果的な放熱が行われる。
また、上述したように、中央の突出部にマグネットが配置されるため、PTS本体1700bをスロットマシン1010の筐体内に設置した場合の重心・バランスから安定しやすい状態となり、また、スロットマシン1010の筐体内の設置場所との接触面を連続して広く設けやすく、その摩擦抵抗によって、ズレが生じにくくなる。
さらに、マグネットが、中央の円形の突出部において同心円状に等間隔で配置されるため、どこからでも(例えば、ボックス形状であるPTS本体1700bの4隅のうち、どこに指をかけても)概ね均一な力によってPTS本体1700bを容易に取り外すことができる。
PTS本体1700bにおけるマグネットの位置は、上述のような配置が望ましいが、複数のマグネットを、ベースパネル1803の周辺部に突出させて配置することもできる。また、このとき、ベースパネル1803の周辺部と金属製部材1817の表面との間に指を入り込ませるための十分な空隙を設けるように、マグネット間の距離を大きくとるようにすることもできる。
図14は、PTS本体1700bの表面(上面)を上側にした斜視図である。PTS本体1700bの側部1806b、および側部1806cが示され、表面には、トップカバー1821、およびトップカバーガード1822が配置される。トップカバー1821の中央部は、例えば、プラスチック等の樹脂により形成され、部分的に放熱のためのスリットを備えている。このようなスリットの大きさや構成は、ベースパネル1803や側部(1806a〜1806c)と同様、スロットマシン1010の中の埃や塵がPTS本体1700bの内部に入りにくいように設計されている。
また、トップカバー1821の右側には、トップカバー1821を開けるためのキーを差し込むキーシリンダー1823が配置され、トップカバー1821の中央付近には、円形のトッププレート1824が配置される。
図15は、図14に示すPTS本体1700bにおいて、トッププレート1824とベースプレート(不図示)を外した状態を示している。トッププレート1824とベースプレートを外した後、トップカバー1821の中央付近には、円形の開口部1825が現れる。開口部1825の外周から、2つのアースプレート1825a、1825bが上方向に延伸し、ベースプレートを元の位置に戻した場合に、アースプレート1825a、1825bが、そのベースプレートに接するようになっている。
図16は、PTS本体1700bに、ケーブルカバー1831が取り付けられた状態を示している。PTS本体1700bは、図8に示すものと同様、ベースパネル1803が上側となる姿勢で、ベースパネル1803の中央付近にマグネットカバー1801が配置されている。ケーブルカバー1831は、バックパネル1805に配置されている各コネクタに接続されるケーブルをまとめて収納するためのものである。なお、図16において、各種ケーブルについては図示を省略している。
本実施形態において、ケーブルカバー1831は、回転軸部1833をそれぞれ上下に有し、それらが対応する(ベースパネル1803とトップカバー1821の)軸受部1808に嵌合した状態で、回転軸部1833を回転軸として、ケーブルカバー1831の他端をPTS本体1700bに向けて(矢印1835の方向に)回転させ、ケーブルカバー1831の凸部1834を(ベースパネル1803とトップカバー1821の)穴部1809に嵌合させることによって、PTS本体1700bに取り付けられる。
ケーブルカバー1831も、放熱のためのスリットを備えている。また、ケーブルカバー1831には、後述する電源アダプタ取付具を保持するために、取付具保持領域1832が設けられている。取付具保持領域1832には、例えば、マグネットシートが配置され、金属製の部材や磁石が吸引されるようになっている。また、取付具保持領域1832、又は取付具保持領域1832の周辺や裏側に金属製の部材を配置し、磁石が吸引されるように構成してもよい。
図17は、スロットマシン1010の内部に、PTS本体1700bが取り付けられる2つの代表的なパターンを例示したものである。なお、図17では、PTSフロントユニット1700aとPTS本体1700bを接続する各種ケーブルについては、表示を省略した。
図17に示したスロットマシン1010は、図6に示した、上部ドア1142、および下部ドア1144が開放された状態にあるスロットマシン1010の、キャビネット1011を部分的に示したものである。
PTS本体1700b−1は、棚板部材1149の上方で、3つのマグネット(1810、1811、1812)の磁力により、棚板部材1149の上側の金属製板部材にマグネットカバー1801が接する状態で取り付けられている。正面には、PTS本体1700bの側部1806bに対応する、側部1806b−1が現れている。このようなPTS本体1700b−1の取付位置は、図5に示したボックスAの位置に対応する。
PTS本体1700b−2は、スロットマシン1010の、キャビネット1011の左側に、3つのマグネット(1810、1811、1812)の磁力により、キャビネット1011の内側の側部金属製板部材にマグネットカバー1801が接する状態で取り付けられている。正面には、PTS本体1700bの側部1806bに対応する、側部1806b−2が現れている。このようなPTS本体1700b−2の取付位置は、図5に示したボックスBの位置に対応する。
図18は、スロットマシン1010の内部に、PTS本体1700bが取り付けられる、さらに別の3つのパターンを例示したものである。なお、図18では、PTSフロントユニット1700aとPTS本体1700bを接続する各種ケーブルについては、表示を省略した。
図18に示したスロットマシン1010は、図6に示した、上部ドア1142、および下部ドア1144が開放された状態にあるスロットマシン1010の、キャビネット1011を部分的に示したものである。
PTS本体1700b−3は、棚板部材1149の上方で、3つのマグネット(1810、1811、1812)の磁力により、キャビネット1011の背面の金属製板部材にマグネットカバー1801が接する状態で取り付けられている。正面には、PTS本体1700bのトップカバー1821に対応する、トップカバー1821−3が現れている。
PTS本体1700b−4は、セキュリティケージ1148の下方で、3つのマグネット(1810、1811、1812)の磁力により、電源ユニット1081の側部金属製板部材にマグネットカバー1801が接する状態で取り付けられている。正面には、PTS本体1700bの側部1806bに対応する、側部1806b−4が現れている。
PTS本体1700b−5は、セキュリティケージ1148の下方、ビルストッカ1147の左側で、3つのマグネット(1810、1811、1812)の磁力により、キャビネット1011の底面の金属製板部材にマグネットカバー1801が接する状態で取り付けられている。正面には、PTS本体1700bの側部1806cに対応する、側部1806c−5が現れている。
この他、図示しないが、セキュリティケージ1148の底面の金属製板部材にマグネットカバー1801が接して、PTS本体1700bが上部からつり下げられる状態で取り付けられるようなパターンも考えられる。
図17、および図18に示したように、PTS本体1700bを様々な姿勢で、様々な位置に配置することができるが、図17、および図18に示したものは一例に過ぎない。スロットマシン1010の内部にPTS本体1700bを収納できるスペースがある限り、様々な他の収納態様が考えられる。なお、図17では、PTS本体1700bを、ケーブルカバー1831を外した状態でスロットマシン1010の内部に収納し、図18では、ケーブルカバー1831を取り付けた状態でスロットマシン1010の内部に収納しているが、必要に応じてケーブルカバー1831の着脱を選択することができる。
また、図17、および図18の例では、キャビネット1011の内部にPTS本体1700bを配置するようにしたが、トップボックス1012を含む、スロットマシン1010の筐体内部の様々な位置に、PTS本体1700bを配置することができる。なお、スロットマシン1010が、本実施形態のようなメカニカルリール方式を採用せず、ビデオリール方式を採用した場合には、リール装置M1は不要となり、リール装置M1が格納されていた位置(すなわち、キャビネット1011の上部)にも、PTS本体1700bを配置しうる。
PTS本体1700bのこのような構成により、PTS本体1700bの取り付けや、取り外しが容易にできるようになり、その結果、PTS本体1700bの設置、設置位置の変更といった作業を容易に行うことができ、格段にメンテナビリティが向上する。また、PTS本体1700bの上面、底面、および側部には通気穴やスリットが設けられ、通気や放熱を考慮すると同時に、塵や埃の侵入についても考慮した構成となっている。
また、CPU1751が、金属製板部材との接触面を構成するマグネットカバー1801が配置されるベースパネル1803に近接して配置され、かつ、マグネットカバー1801が突出部として構成されているため、CPU1751によって発生する熱を、その金属製板部材および空間を介して効果的に放熱することができる。
上述したように、PTS本体1700bは、PTS本体1700bの支持部(すなわち、ベースパネル1803のような、ボックス型の形状の一部)における突出部として形成される取付部(すなわち、マグネットカバー1801と、マグネット(1810、1811、1812)を含む突出部)によって、スロットマシン1010の筐体内部の金属部材に取り付けられるが、当該取付部は、様々な形態で構成されうる。例えば、取付部の表面にマグネットが露出するように配置されていてもよい。また、マグネットは、本実施形態のような、マグネットカバー1801とベースストッパ1815の間に挟持される構成以外の様々な方法で保持されていてもよい。また、本実施形態では、3つのマグネットがマグネットカバー1801の中央部に配置されるが、マグネットの数、種類、サイズ、配置位置等については、PTS本体1700bのサイズや重量を考慮して好適に設定されうる。
次に、図19ないし図23を参照して、電源アダプタを取り付けるための電源アダプタ取付具の構成について説明する。この電源アダプタは、例えば、図8等に示したPTS本体1700bの電源コネクタ1805a(図12参照)に接続される電源ケーブルの電源アダプタである。図19は、電源アダプタ取付具1900が、電源アダプタに保持された状態を示している。
電源アダプタ取付具1900は、取付具本体1901、ストッパ部材1902、マグネットシート1912a、1912b、およびネジ1903a、1903bを含み、図19に示す上側の部分(取付部)で金属製部材と接する。電源アダプタ取付具1900は、図19に示すように、ベルト1940a、1940bによって、取付具本体1901の下側の部分が、電源アダプタ1950(例えば、電源アダプタの平面部)に接するよう保持される。また、取付具本体1901は、中空部1907を有し、当該中空部1907は、取付具本体1901の両方の側面側に開口している。
電源アダプタ1950は、電源(例えば、スロットマシン1010の電源ユニット1081)に接続される電源ケーブルの端子が挿入されるコネクタ1951を備えている。また、電源アダプタ1950には、電源供給先の装置(ここでは、PTS本体1700b)に接続されるケーブル1952が接続されている(端部については、表示を省略している)。
図20は、取付具本体1901を示す上面図である。マグネット1910とマグネットホルダ1910a、およびマグネット1911とマグネットホルダ1911aがそれぞれ、取付具本体1901に埋め込まれ、その形状が点線によって表現されている。
また、マグネットホルダ1910aとマグネットホルダ1910bの上部には、マグネットシート1912a、1912bが配置される。
図21は、図20の点線D−D’によって示される点線に沿った、電源アダプタ取付具1900の断面を示す断面図であり、取付具本体1901の断面が斜線で示されている。図21では、ストッパ部材1902、およびネジ1903a、1903bが取り除かれ、さらに、ベルト1940a、1940bが外された状態となっている。なお、取付具本体1901は、例えば、アルミニウムといった、熱伝導率の高い金属製部材で形成される。
図21からわかるように、電源アダプタ取付具1900は、さらに、電源アダプタ1950と取付具本体1901との間に配設されたシート1906、およびマグネットとマグネットホルダを含む。図20に示したように、電源アダプタ取付具1900は、マグネットとマグネットホルダの組を2つ有しているが、図21では一方の組(すなわち、マグネット1910とマグネットホルダ1910a)の断面のみが現れている。
取付具本体1901は、取付具本体1901の接続部1905において、電源アダプタ1950の表面と(シート1906を介して)接続される。なお、接続部1905と電源アダプタ1950の表面は、シート1906等の挿入物なしに、直接、接するようにしてもよい。例えば、接続部1905と電源アダプタ1950は、それぞれ接続平面を有し、これらの接続平面が直接、又は間接的に接することによって、熱伝導が行われることが好ましい。
また、取付具本体1901は、マグネットを保持する凹部であるマグネット保持部1908a、1908bを備え、その凹部に、マグネット1910のマグネットホルダ1910aの両端が嵌め込まれ、ストッパ部材1902、およびネジ1903a、1903bによって外部に移動しないよう保持される。ネジ1903aはネジ穴1901eに螺合して固定され、1903bはネジ穴1901fに螺合して固定される。マグネット1910は、取付具本体1901の凹部1901aに対応した凸部として取付具本体1901に収納される。
マグネット1910の裏側にあたる部分であって、図21に示す取付具本体1901の上部は取付部1909を構成する。すなわち、中空部1907の取付部側内面にマグネット1910(マグネット1911も同様)が配置される。この取付部1909が、マグネットによって外部の金属製部材に吸着されることにより、電源アダプタ取付具1900と電源アダプタ1950がこの金属製部材に取り付けられる。マグネットによって外部の金属製部材に吸着されるため、電源アダプタ1950の外部への取り付け、取り外しを容易に行うことができる。取付部1909は、外部の金属製部材への吸着と放熱を容易にするため、平面で構成されることが好ましい。
取付部1909は、外部の金属製部材に放熱を行う放熱部としても機能する。取付部1909は、熱伝導に優れた金属製部材に取り付けられるため、より効果的な放熱が可能となる。また、中空部1907によって、マグネット(1910、1911)と取付具本体1901が外気に接触する面積が増加し、放熱がより効果的となる。
また、取付具本体1901は、図21に示すように、電源アダプタ1950の放熱(外気への放熱・排熱)を行うために、第1放熱フィン1901b、第2放熱フィン1901c、および第3放熱フィン1901dを備える。例えば、第3放熱フィン1901dは、中空部1907の接続部側内面に設けられ、高温となる接続部側の放熱が効果的となる。さらに、取付具本体1901は、取付具本体1901の両方の側面側に開口した中空部1907を有し、電源アダプタ1950の放熱効率を高めるようにしている。第3放熱フィン1901dは、中空部1907の内側に設けられている。さらに、取付具本体1901は、ベルト1940a、1940bが移動することなく保持される溝1904a、1904bを中空部1907の内側に備えている。
このような構成により、マグネット1910、およびマグネット1911は、近接した中空部1907によって、接続部1905から伝わる熱を効果的に放熱することができるとともに、熱源から一定の距離を隔てて隔置されることとなり、取付具本体1901を媒体として接続部1905から熱が伝えられる場合に、その距離を長くとることができる。その結果、マグネットが高温になって磁力が低下する等の不具合を防止することができる。
取付具本体1901は、さらに、図21に示すように、取付具本体1901の上部に、2つの凹部を有し、その凹部にそれぞれ(例えば、接着や嵌合等によって)、マグネットシート1912a、1912bが保持される。このように、マグネットシート1912a、1912bを配置することによって、当該マグネットが金属製部材に吸着し、こうしたマグネットシートの磁力と摩擦によって、電源アダプタ取付具1900、および電源アダプタ1950が取付位置からずれたり、ずり落ちたりするのを防止することができ、安定した取付状態を維持することができる。
電源アダプタ取付具1900、および電源アダプタ1950のズレを抑えるために、マグネット1910、1911の磁力を強化するといった方法をとることもできるが、このような方法では、取り外しが困難となる場合が多い。これに対し、上記のマグネットシート1912a、1912bを配置すれば、ズレを効果的に抑えながら、容易な取り外しを実現することができる。
このようなマグネットシートを含む吸着部材の配置位置や個数については、様々なバリエーションを考えることができる。なお、図21に示すように、2つのマグネットシートの距離を大きくとることによって、取付具本体1901の回転(例えば、図21の点線Eに示すような、取付具本体1901の取付部1909から接続部1905に向かって延びる直線を回転軸とする回転)によるズレを、より効果的に防止することができる。
図22は、スロットマシン1010の内部に、PTS本体1700bが取り付けられた場合に、電源アダプタ取付具1900と電源アダプタ1950が取り付けられる2つの代表的なパターンを例示したものである。なお、図22では、PTSフロントユニット1700aとPTS本体1700bを接続する各種ケーブル、およびPTS本体1700bと電源アダプタ1950を接続するケーブルについては、表示を省略した。
図22に示したスロットマシン1010は、図6に示した、上部ドア1142、および下部ドア1144が開放された状態にあるスロットマシン1010の、キャビネット1011を部分的に示したものである。
PTS本体1700b−1は、棚板部材1149の上方で、3つのマグネット(1810、1811、1812)の磁力により、棚板部材1149の上側の金属製板部材にマグネットカバー1801が接する状態で取り付けられている。また、PTS本体1700b−2は、スロットマシン1010の、キャビネット1011の左側に、3つのマグネット(1810、1811、1812)の磁力により、キャビネット1011の内側の側部金属製板部材にマグネットカバー1801が接する状態で取り付けられている。
第1のパターンでは、電源アダプタ取付具1900−1と電源アダプタ1950−1とが、棚板部材1149の上側に取り付けられる。すなわち、棚板部材1149の上側の金属製板部材と、電源アダプタ取付具1900−1の取付具本体1901−1が、電源アダプタ取付具1900−1に設けられたマグネットとマグネットシートの磁力により、吸着される。電源アダプタ1950−1の一方のケーブルは、この状態で、例えば、PTS本体1700b−1、又はPTS本体1700b−2に接続され、他方のケーブルは、キャビネット1011の左下方向に延び、電源ユニット1081に接続される。
第2のパターンでは、電源アダプタ取付具1900−2と電源アダプタ1950−2とが、電源ユニット1081の右側面に取り付けられる。すなわち、電源ユニット1081の右側の金属製板部材と、電源アダプタ取付具1900−2の取付具本体1901−2が、電源アダプタ取付具1900−2に設けられたマグネットとマグネットシートの磁力により、吸着される。電源アダプタ1950−2の一方のケーブルは、この状態で、例えば、PTS本体1700b−1、又はPTS本体1700b−2に接続され、他方のケーブルは、近接する電源ユニット1081に接続される。
第2のパターンのような、電源アダプタ取付具1900−2と電源アダプタ1950−2が、いわゆる縦方向に取り付けられた場合に、これらがずり落ちてしまう可能性が高く、この場合に、上述したマグネットシートを備えることは、ずり落ち防止の意味で特に効果的である。
図23は、図16に示した、ケーブルカバー1831が取り付けられたPTS本体1700bに、さらに、電源アダプタ取付具1900を介して電源アダプタ1950が取り付けられた状態を示している。このように、PTS本体1700b、ケーブルカバー1831、および電源アダプタ1950が一体となった状態で、図18に示したように、スロットマシン1010の内部に配置することができる。このような構成により、電源アダプタ1950の熱は、上述した、第1放熱フィン1901b、第2放熱フィン1901c、および第3放熱フィン1901dによる放熱のほか、電源アダプタ取付具1900を介してケーブルカバー1831に伝えられ、当該ケーブルカバー1831やケーブルカバー1831内を通過する空気によって放熱が行われる。
また、この場合、図16に示す、ケーブルカバー1831の取付具保持領域1832にはマグネットシートが配置され、電源アダプタ取付具1900のマグネット1910、1911による吸引によって、電源アダプタ1950がケーブルカバー1831に取り付けられる(保持される)。また、電源アダプタ取付具1900はマグネット1910、1911を備えているので、取付具保持領域1832、又は取付具保持領域1832の周辺や裏側に金属製の部材を配置することによって、電源アダプタ1950をケーブルカバー1831に取り付けるようにしてもよい。
一般的に、電源アダプタ取付具1900は、図22に示したように、電源アダプタ1950を保持し、ケーブルカバー1831に保持されることなく、PTS本体1700bとは隔置されて、スロットマシン1010のキャビネット1011や他の金属製部材に(マグネット1910、1911によって)取り付けられる。このような構成により、電源アダプタ1950の熱は、電源アダプタ取付具1900を介して金属製部材に伝えられ、放熱が行われる。また、図23に示すように、電源アダプタ取付具1900は、電源アダプタ1950を保持するとともに、ケーブルカバー1831に取り付けられ、PTS本体1700b、ケーブルカバー1831、および電源アダプタ1950が一体となった状態で、これらをスロットマシン1010の内部に格納するように構成することもできる。
これまで、PTS本体1700bの電源アダプタ1950について効果的な放熱を行い、電源アダプタ1950の温度上昇を抑止するための電源アダプタ取付具1900について説明してきたが、このような電源アダプタ取付具1900は、PTS本体1700bやスロットマシン1010等の遊技機関連のものに限られず、広く一般的な電源アダプタに適用することができる。例えば、パーソナルコンピュータの電源アダプタに、本実施形態に係る電源アダプタ取付具1900を取り付け、デスクの金属製部材に、その電源アダプタを(マグネットによって)取り付けることにより、放熱フィンによる放熱とともに、当該金属製部材等に対して放熱が行われ、電源アダプタ自体の温度上昇が抑止される。
また、本実施形態の電源アダプタ取付具1900では、2つのマグネット1910、1911を取付具本体1901に組み込み、両端をストッパ部材1902で塞ぐことによって、当該マグネットを電源アダプタ取付具1900に保持するようにしているが、どのようなマグネットを何個使用するかや、どのようにそれを電源アダプタ取付具1900に保持するか等については様々なパターンを考えることができ、本実施形態には限定されない。
同様に、取付具本体1901の放熱フィンの個数、位置、形状等や、中空部1907の個数、位置、形状等についても、様々なパターンを考えることができ、また、電源アダプタ取付具1900を電源アダプタ1950に保持する方法についても、本実施形態のような、ベルト1940a、1940bを用いる方法以外の様々な方法を採用することができる。
[スロットマシンの回路構成]
次に、図24を参照して、スロットマシン1010が備える回路の構成について説明する。
ゲーミングボード1050は、内部バスによって互いに接続されたCPU1051、ROM1052およびブートROM1053と、メモリカード1054に対応したカードスロット1055と、GAL(Generic Array Logic)1056に対応したICソケット1057と、を備えている。
メモリカード1054は、不揮発性メモリからなり、ゲームプログラムおよびゲームシステムプログラムを記憶している。ゲームプログラムには、遊技進行に係るプログラム、画像や音による演出を実行するためのプログラムが含まれている。また、上記ゲームプログラムには、シンボル決定プログラムが含まれている。シンボル決定プログラムは、再配置されるシンボルを決定するためのプログラムである。
また、カードスロット1055は、メモリカード1054を挿抜可能に構成されており、IDEバスによってマザーボード1070に接続されている。したがって、カードスロット1053Sからメモリカード1054を抜き取り、メモリカード1054に別のゲームプログラムを書き込み、そのメモリカード1054をカードスロット1053Sに差し込むことにより、スロットマシン1010で行われるゲームの種類や内容を変更することができる。
GAL1056は、OR固定型アレイ構造を有するPLD(ProgrammableLogic Device)の一種である。GAL1056は、複数の入力ポートと出力ポートとを備えており、入力ポートに所定の入力があると、対応するデータを出力ポートから出力する。
また、ICソケット1057は、GAL1056を着脱可能なように構成されており、PCIバスによってマザーボード1070に接続されている。メモリカード1054を別のプログラムが書き込まれたものに差し替えるか、又は、メモリカード1054に書き込まれたプログラムを別のものに書き換えることによって、スロットマシン1010で行われる遊技の内容を変更することができる。
内部バスによって互いに接続されたCPU1051、ROM1052およびブートROM1053は、PCIバスによってマザーボード1070に接続されている。PCIバスは、マザーボード1070とゲーミングボード1050との間の信号伝達を行うとともに、マザーボード1070からゲーミングボード1050への電力供給を行う。
ROM1052には、認証プログラムが記憶される。ブートROM1053には、予備認証プログラムおよびCPU1051が予備認証プログラムを起動するためのプログラム(ブートコード)等が記憶されている。
認証プログラムは、ゲームプログラムおよびゲームシステムプログラムを認証するためのプログラム(改竄チェックプログラム)である。予備認証プログラムは、上記認証プログラムを認証するためのプログラムである。認証プログラムおよび予備認証プログラムは、対象となるプログラムが改竄されていないことの認証を行う手順(認証手順)に沿って記述されている。
マザーボード1070は、市販の汎用マザーボード(パーソナルコンピュータの基本部品を実装したプリント配線板)を用いて構成され、メインCPU1071と、ROM(Read Only Memory)1072と、RAM(Random Access Memory)1073と、通信インターフェイス1082と、を備えている。ここで、メインCPU1071は、スロットマシン1010のコントローラ1100に対応する。
ROM1072は、フラッシュメモリ等のメモリデバイスからなり、メインCPU1071により実行されるBIOS(Basic Input/Output System)などのプログラムと恒久的なデータとが記憶されている。メインCPU1071によってBIOSが実行されると、所定の周辺装置の初期化処理が行われる。また、ゲーミングボード1050を介して、メモリカード1054に記憶されているゲームプログラムおよびゲームシステムプログラムの取込処理が開始される。なお、本発明において、ROM1072は、内容の書き換えが可能なものであってもよく、不可能なものであってもよい。
RAM1073には、メインCPU1071が動作する際に用いられるデータやシンボル決定プログラムなどのプログラムが記憶される。例えば、前述のゲームプログラムおよびゲームシステムプログラムや認証プログラムの取込処理を行った際、これらを記憶することができる。また、RAM1073には、上記プログラムを実行する際の作業用の領域が設けられている。例えば、遊技回数、BET数、払出数、クレジット数などを管理するカウンタを記憶する領域や、抽籤により決定したシンボル(コードナンバー)を記憶する領域などが設けられている。
通信インターフェイス1082は、PTS端末1700とメインCPU1071との間でデータの送受信を制御するためのものである。また、マザーボード1070には、後述するドアPCB(Printed Circuit Board)1090および本体PCB1110が、それぞれUSBによって接続されている。また、マザーボード1070には、電源ユニット1081が接続されている。
電源ユニット1081からマザーボード1070に電力が供給されると、マザーボード1070のメインCPU1071が起動するとともに、PCIバスを介してゲーミングボード1050に電力が供給されてCPU1051が起動される。
ドアPCB1090および本体PCB1110には、スイッチやセンサなどの入力装置や、メインCPU1071により動作が制御される周辺装置が接続されている。
ドアPCB1090には、コントロールパネル1030、および冷陰極管1093が接続されている。
コントロールパネル1030には、前述の各ボタンに対応して、スピンスイッチ1031S、最大BETスイッチ1032S、5BETスイッチ1033S、3BETスイッチ1034S、2BETスイッチ1035S、1BETスイッチ1036S、ヘルプスイッチ1037S、およびCASHOUTスイッチ1038Sが設けられている。各スイッチは、対応するボタンがプレーヤによって押されたことを検出し、メインCPU1071に対して信号を出力する。
冷陰極管1093は、上側画像表示パネル1131および下側画像表示パネル1141の背面側に設置されるバックライトとして機能するものであり、メインCPU1071から出力される制御信号に基づいて点灯する。
本体PCB1110には、ランプ1111、スピーカ1112、プリンタ1171、およびグラフィックボード1130が接続されている。なお、紙幣識別器1022は、この例では、PTS端末1700に接続されているが、スロットマシン1010に接続されている構成としてもよい。
ランプ1111は、メインCPU1071から出力される制御信号に基づいて点灯する。スピーカ1112は、メインCPU1071から出力される制御信号に基づいてBGM等の音を出力する。プリンタ1171は、例えば、メインCPU1071から出力される制御信号に基づいて、RAM1073に記憶されたクレジット数、日時やスロットマシン1010の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケットとして出力する。
なお、上側画像表示パネル1131や下側画像表示パネル1141をタッチパネルとして構成することもできる。タッチパネルは、プレーヤの指などが触れた位置を検出し、その検出した位置に対応した信号をメインCPU1071に対して出力する。
紙幣識別器1022は、紙幣の適否を識別するとともに正規の紙幣をキャビネット1011内に受け入れるものである。そして、キャビネット1011内に投入された紙幣はコイン枚数に換算され、換算されたコイン枚数に相当するクレジットがプレーヤの所有クレジットとして加算される。
グラフィックボード1130は、メインCPU1071から出力される制御信号に基づいて、上側画像表示パネル1131および下側画像表示パネル1141のそれぞれにより行う画像の表示を制御する。グラフィックボード1130は、画像データを生成するVDP(Video Display Processor)や、VDPによって生成される画像データを記憶するビデオRAMなどを備えている。なお、VDPによって画像データを生成する際に用いられる画像データは、メモリカード1054から読み出されてRAM1073に記憶されたゲームプログラム内に含まれている。
モータ駆動回路1153は、FPGA(Field Programmable Gate Array)1155およびドライバ1154を備える。モータ駆動回路1153には、各リールM1a〜M1eの回転を行うステッピングモータ1159a〜1159eが接続されている。FPGA1155は、プログラミング可能なLSI等の電子回路であり、ステッピングモータ1159a〜1159eの制御回路として機能する。ドライバ1154は、ステッピングモータ1159a〜1159eに入力するパルスの増幅回路として機能する。
インデックス検出回路1151は、回転中の各リールM1a〜M1eの位置を検出するものであり、さらに、各リールM1a〜M1eの脱調を検出可能である。位置変更検出回路1152は、各リールM1a〜M1eの回転が停止した後におけるリールの停止位置の変更を検出する。例えば、位置変更検出回路1152は、実際には入賞に係るシンボルの組合せではないにも拘わらず、不正などの外的な作用によって、入賞に係るシンボルの組合せになるように停止位置が変更された場合、各リールM1a〜M1eの停止位置の変更を検出する。位置変更検出回路1152は、例えば、各リールM1a〜M1eの内側部分に所定間隔で取り付けられたフィン(不図示)を検出することにより、各リールM1a〜M1eの停止位置の変更を検出可能に構成されている。
なお、ステッピングモータ1159a〜1159eの励磁方式は、特に限定されるものではなく、1−2相励磁方式や2相励磁方式を採用することが可能である。また、ステッピングモータにかえて、DCモータを採用してもよい。DCモータが採用される場合、本体PCB110には、偏差カウンタ、D/A変換器、サーボ増幅器が順に接続され、サーボ増幅器にDCモータが接続されることになる。また、DCモータの回転位置は、ロータリエンコーダによって検出され、ロータリエンコーダから偏差カウンタに対してDCモータの現在の回転位置がデータとして供給される。
なお、ここまで、スロットマシン1010の回路構成を、図24に示すような構成のものとして説明してきたが、様々な他の構成を採用することができる。
[PTS端末の回路構成]
次に、図25を参照して、PTS端末1700が備える回路等の構成について説明する。上述したように、PTS端末1700は、PTSフロントユニット1700aとPTS本体1700bを備えるが、図25では、PTS端末1700が備える回路等を、PTSフロントユニット1700aに含まれる回路等と、PTS本体1700bに含まれる回路等に分けて示すものとする。
PTS端末1700を制御するPTSコントローラ1750は、CPU1751、ROM1752、およびRAM1753を有する。
CPU1751は、PTS端末1700の各構成部の実行制御を行うとともに、ROM1752に格納された各種プログラムを実行したり、演算したりする。例えば、CPU1751は、クレジット更新プログラムを実行して、ICカード1500に記憶されたクレジット関連データを更新する。
ROM1752は、フラッシュメモリなどのメモリデバイスからなり、CPU1751により実行される恒久的なデータが記憶されている。例えば、ROM1752には、ICカード1500に記憶されたクレジット関連データを書き換えるクレジット更新プログラム等が記憶されうる。
RAM1753は、ROM1752に記憶された各種プログラムを実行する際に必要なデータを一時的に記憶する。
外部記憶装置1754は、例えばハードディスク装置のような記憶装置であり、CPU1751で実行されるプログラムや、CPU1751で実行されるプログラムが利用するデータを記憶する。
サーバI/F(インターフェイス)1755は、ホール管理サーバ10やボーナスサーバ11等のサーバとPTS端末1700とのデータ通信を実現する。ゲーミングマシンI/F(インターフェイス)1756は、スロットマシン1010とPTS端末1700とのデータ通信を実現するものであり、当該データ通信には、規定のプロトコルが使用されうる。
その他、PTS端末1700は、紙幣識別器I/F(インターフェイス)1757を介して紙幣識別器1022と、精算機I/F(インターフェイス)1758を介して精算機1868と接続され、必要に応じてデータの送受信を行うことができる。
USB制御部1759は、USB端子1737において電源ユニット1760からの電源を供給するかどうかを判定し、所定の条件を満たす場合に、USB端子1737を充電可能とする。プレーヤは、所定条件を満たす場合に、USB端子1737に電子機器を接続し、当該電子機器を充電することができる。
発光部LED駆動部1761は、LCD1719の上側の発光板1720aを発光させるために、フルカラーLED1721aを所定のタイミングで点灯させるよう制御するとともに、LCD1719の下側の発光板1720bを発光させるために、フルカラーLED1721bを所定のタイミングで点灯させるよう制御する。
LCD制御部1762は、LCD1719に会員の情報や会員向けの情報等を表示させたり、ICカード1500から読み取ったデータや、プレーヤによって入力されたデータを表示させたりするよう制御する。また、LCD1719はタッチパネル機能を備えており、プレーヤによってタッチパネルが操作されたとき、所定の信号がCPU1751に送信される。
ホームボタン1722は、LCD1719の近傍に設けられ、LCD1719に表示された画面を所定の上位画面に遷移させるためのボタンである。プレーヤによりホームボタン1722が押されると、そのプレーヤの操作がCPU1751に送信され、CPU1751は、当該操作に応じて、LCD1719の表示を更新するよう、LCD制御部1762に指令を送信する。
ICカード制御部1763は、ICカード1500の挿入、排出、クレジットデータの書き込み等を制御する。ICカード制御部1763は、ICカードR/W(リーダライタ)制御部1763a、ICカード吸入排出制御部1763b、LED制御部1763cを備える。
ICカードR/W制御部1763aは、カードユニット1741を制御して、ICカード1500に記憶されているクレジット関連データを更新する。また、新たにICカード1500を発行する場合は、精算された金額に対応するクレジット関連データを記憶する。カードユニット1741は、ICカード1500にNFC等によりデータを読み取り、又は書き込むためのアンテナ部を有する。
カードユニット1741は、ICカード1500に記憶された情報を読み取るICカードリーダ、および、ICカード1500に情報を書き込むICカードライタの機能を備えるが、必要に応じてどちらか一方の機能を有するものとしてもよい。
ICカード吸入排出制御部1763bは、ICカード1500の吸入および排出の制御を行う。プレーヤによってカード挿入口1730にICカード1500が挿入されると、プレーヤがゲームを実行している間、ICカードをカードユニット1741の中に保持するよう制御する。また、精算時にクレジット関連データがICカード1500に書き込まれた後、そのICカード1500を排出するよう制御する。さらに、イジェクトボタン1732が押された場合に、ICカード1500の排出を行う。
また、新たにICカード1500を発行する場合は、カードスタッカー1742からICカード1500を新たに取り出して、クレジット関連データを記憶させるために、ICカード1500をカードユニット1741に供給する。
LED制御部1763cは、カードユニット1741のカード挿入口1730の近傍に設けられたLED(フルカラーLED1731)を点灯するよう制御するとともに、イジェクトボタン1732の近傍に設けられたLED(赤色のLED1733)を点灯するよう制御する。
タッチユニット制御部1764は、ICカード1500、携帯電話、スマートフォン等のタッチ操作に伴うデータ送受信を制御する。タッチユニット制御部1764は、非接触R/W(リーダライタ)制御部1764aとLED制御部1764bを備えている。
非接触R/W制御部1764aは、タッチユニット1745でICカード1500や携帯電話が所定の距離に近接した(例えば、タッチ操作があった)か否かを判定し、所定の距離に近接した場合に、タッチユニット1745から読み取り結果等を取得する。タッチユニット1745は、ICカード1500や携帯電話との間でNFC等によりデータ送受信を行うためのアンテナ部を有する。
タッチユニット1745は、ICカード1500や携帯電話に記憶された情報を読み取るICカードリーダ、および、ICカード1500や携帯電話に情報を書き込むICカードライタの機能を備えるが、必要に応じてどちらか一方の機能を有するものとしてもよい。
LED制御部1764bは、タッチユニット1745の前面4隅に配置されているLED1746を制御し、所定のタイミングで点灯させる。
DSP1765は、マイク1715、1717から取得した音声データを受信し、所定の音声処理を行った後、そのデータをCPU1751に送信する。また、DSP1765は、受信した音声データをスピーカ1707、1709に送信する。さらに、DSP1765は、ヘッドセットの接続されたオーディオ端子に対して、受信した音声をヘッドフォンに出力するとともに、マイクから受信した音声を処理してCPU1751に送信する。なお、ここでは概略の構成を示すものであり、A/D変換器、D/A変換器、アンプ等は省略してある。
カメラ制御部1766は、人体検出カメラ1713により撮像されたプレーヤ等の画像を取得し、必要に応じて所定の画像処理を施し、処理後のデータをCPU1751に送信する。当該データは、例えば、サーバI/F1755を介して、ホール管理サーバ10や会員管理サーバ13等に送信される。
なお、ここまで、PTS端末1700の回路構成を、図25に示すような構成のものとして説明してきたが、様々な他の構成を採用することができる。
[シンボル組合せテーブルの構成]
次に、図26を参照して、シンボル組合せテーブルについて説明する。
シンボル組合せテーブルは、入賞に係るシンボルの図柄の組合せと払出数とを規定している。スロットマシン1010では、リール装置M1の5列のリールM1a〜M1e(第1リール〜第5リール)のシンボル列の回転が停止され、入賞ライン上に表示されるシンボルの組合せが、シンボル組合せテーブルにより規定されているシンボルの組合せと一致する場合に、入賞が成立する。そして、入賞役に応じて、クレジットの付与等の特典がプレーヤに与えられる。なお、入賞ライン上に表示されたシンボルの組合せが、シンボル組合せテーブルにより規定されているシンボルの組合せの何れとも一致しない場合には、入賞が不成立(いわゆるハズレ)となる。
基本的に、「RED」、「APPLE」、「BLUE 7」、「BELL」、「CHERRY」、「STRAWBERRY」、「PLUM」および「ORANGE」の各シンボルが全5列のリールM1a〜M1eにおいて入賞ライン上に揃って表示された場合、入賞が成立する。ただし、「CHERRY」および「ORANGE」の各シンボルについては、1つ又は3つのリールにおいて入賞ライン上に表示された場合にも、入賞が成立する。
例えば、リール装置M1の全5列のリールM1a〜M1eにおいてシンボル「BLUE7」が入賞ライン上に揃って表示された場合、入賞役は「BLUE」となり、払出数として「10」が決定される。そして、決定された払出数に基づいてクレジットの付与が行われる。このようなクレジットの付与は、例えば、加算されたクレジットが、ICカード1500に記憶された後、カード挿入口1730から排出されることによって行われる。
[スロットマシンで実行されるプログラムの内容]
次に、図27ないし図31を参照して、スロットマシン1010により実行されるプログラムの一例について説明する。
〈メイン制御処理〉
まず、図27を参照して、メイン制御処理について説明する。はじめに、スロットマシン1010に電源が投入されると、メインCPU1071は、ゲーミングボード1050を介して、メモリカード1054から認証したゲームプログラムおよびゲームシステムプログラムを読み出し、RAM1073に書き込む(ステップ(以下、Sと略記する)11)。
次に、メインCPU1071は、1ゲーム終了時初期化処理を行う(S18)。例えば、BET数や抽籤により決定されたシンボルなど、RAM1073の作業領域において1回の遊技ごとに不要となるデータがクリアされる。
次に、メインCPU1071は、後で説明するスタートチェック処理を行う(S19)。この処理では、BETスイッチやスピンスイッチの入力のチェックなどが行われる。
次に、メインCPU1071は、後で説明するシンボル抽籤処理を行う(S20)。この処理では、シンボル決定用乱数値に基づいて停止予定シンボルが決定される。
次に、メインCPU1071は、演出内容決定処理を行う(S21)。メインCPU1071は、演出用乱数値を抽出し、予め定められた複数の演出内容の何れかを抽籤により決定する。演出内容は、入賞役やスロットマシン1010におけるゲームの状況に応じて決定することができる。例えば、入賞役とスロットマシン1010におけるゲームの状況とに応じて、それぞれの演出に関する抽籤確率を変動させるように構成することができる。
次に、メインCPU1071は、後で説明するリール制御処理を行う(S22)。この処理では、リール装置M1の5列のリールM1a〜M1e(第1リール〜第5リール)の回転が開始され、S20のシンボル抽籤処理において決定された停止予定シンボルが所定の位置(例えば、シンボル表示窓1135)に停止される。つまり、各リールに関して、停止予定シンボルを含む3つのシンボルがシンボル表示窓1135内に表示される。
次に、メインCPU1071は、後で説明する払出数決定処理を行う(S23)。この処理では、入賞ラインL上に表示されたシンボルの組合せに基づいて払出数が決定され、RAM1073に設けられた払出数カウンタに格納される。
次に、メインCPU1071は、払出処理を行う(S24)。メインCPU1071は、払出数カウンタに格納されている値をRAM1073に設けられているクレジット数カウンタに加算する。ここで例えば、プレーヤがCASHOUTボタンを押すと、これを検出したCASHOUTスイッチ1038SがメインCPU1071に信号を出力し、カードユニット1741に保持されているICカード1500に記憶されているクレジット数が、クレジット数カウンタの値に更新される。
次に、メインCPU1071は、ゲーム終了通知処理を行う(S25)。この処理は、1つの単位ゲームが終了したことを示すデータを(ICカード1500等が挿入されていてプレーヤが識別できる場合は、ICカード1500の識別コード等とともに)、PTS端末1700に送信する処理である。PTS端末1700は、このデータを、ホール管理サーバ10に送信し、これに応じてボーナスサーバ11は、ボーナスゲームの抽籤を行う。S25の処理が終了したら、S18の処理に戻り、単位ゲームを繰り返す。
〈スタートチェック処理〉
次に、図28を参照して、スタートチェック処理について説明する。メインCPU1071は、カード挿入口1730から挿入されたICカード1500がカードユニット1741に保持されたか否かや、紙幣識別器1022に紙幣の投入がされたか否かを判別する(S41)。メインCPU1071は、ICカード1500の挿入や紙幣の投入を検出したと判別したときには、当該ICカード1500、当該紙幣の正当性を確認したうえで、クレジット数カウンタを加算する(S42)。
メインCPU1071は、S42の後、又はS41においてICカード1500等の挿入を検出していないと判別したときには、クレジット数カウンタは0であるか否かを判別する(S43)。メインCPU1071は、クレジット数カウンタは0ではないと判別したときには、BETボタン(例えば、最大BETボタン1032、5BETボタン1033、3BETボタン1034、2BETボタン1035、1BETボタン1036のいずれか)の操作受付を許可する(S44)。
次に、メインCPU1071は、BETボタンの操作を検出したか否かを判別する(S45)。メインCPU1071は、BETボタンがプレーヤによって押されたことをBETスイッチ(例えば、最大BETスイッチ1032S、5BETスイッチ1033S、3BETスイッチ1034S、2BETスイッチ1035S、1BETスイッチ1036Sのいずれか)により検出したときは、BETボタンの種別に基づいて、RAM1073に設けられているBET数カウンタを加算し、クレジット数カウンタを減算する(S46)。
次に、メインCPU1071は、BET数カウンタは最大であるか否かを判別する(S47)。メインCPU1071は、BET数カウンタは最大であると判別したときには、BET数カウンタの更新を禁止する(S48)。メインCPU1071は、S48の後、又はS47においてBET数カウンタは最大ではないと判別したときには、スピンボタンの操作受付を許可する(S49)。
メインCPU1071は、S49の後、S45においてBETボタンの操作を検出していないと判別したとき、又はS43においてクレジット数カウンタは0であると判別したときには、スピンボタンの操作を検出したか否かを判別する(S50)。メインCPU1071は、スピンボタンの操作を検出していないと判別したときには、S41に移る。
メインCPU1071は、スピンボタンの操作を検出したと判別したときには、プログレッシブボーナス処理を行う。この処理は、BETされたクレジットの一部を、例えば、プログレッシブボーナスのために蓄積されるクレジットとして、PTS端末1700を介してボーナスサーバ11に払い出す(S51)。
次に、メインCPU1071は、ゲーム開始通知処理を行う(S52)。この処理は、1つの単位ゲームが開始することを示すデータを(ICカード1500等が挿入されていてプレーヤが識別できる場合は、ICカード1500の識別コード等とともに)、PTS端末1700に送信する処理である。PTS端末1700は、このデータを、ホール管理サーバ10に送信し、これに応じてボーナスサーバ11は、ボーナスゲームの抽籤を行う。S52の処理が終了したら、スタートチェック処理を終了する。
〈シンボル抽籤処理〉
次に、図29を参照して、シンボル抽籤処理について説明する。はじめに、メインCPU1071は、シンボル決定用の乱数値を抽出する(S111)。次に、メインCPU1071は、リール装置M1の5列のリールM1a〜M1e(第1リール〜第5リール)の停止予定シンボルを抽籤により決定する(S112)。メインCPU1071は、各リールに応じて抽籤を行い、12個のシンボルの何れかを停止予定シンボルとして決定する。
次に、メインCPU1071は、決定した各リールの停止予定シンボルをRAM1073に設けられているシンボル格納領域に格納する(S113)。次に、メインCPU1071は、シンボル組合せテーブル(図26)を参照し、シンボル格納領域に基づいて入賞役を判定する(S114)。メインCPU1071は、各リールにより入賞ライン上に表示されるシンボルの組合せと、シンボル組合せテーブルに規定されているシンボルの組合せとが一致するか否かを判定し、入賞役を決定する。この処理が行われると、シンボル抽籤処理を終了する。
〈リール制御処理〉
次に、図30を参照して、リール制御処理について説明する。はじめに、メインCPU1071は、ステッピングモータ1159a〜1159eを制御し、リール装置M1の5列のリールM1a〜M1eの回転を開始する(S131)。次に、メインCPU71は、ステッピングモータ1159a〜1159eを制御し、前述のシンボル格納領域に基づいて、5列のリールM1a〜M1eの回転を停止する(S132)。この処理が行われると、リール制御処理を終了する。
なお、リール制御処理によるリールM1a〜M1eの回転開始・停止のタイミング、又はその他のタイミングに合わせて、演出内容決定処理(図27)で決定された演出が実行される。例えば、スロットマシン1010の上側画像表示パネル1131に動画や静止画を表示するとともに、これに同期させてスピーカ1112から音声を出力させ、ランプ1111を点灯することによって、当該演出を実行することができる。
〈払出数決定処理〉
次に、図31を参照して、払出数決定処理について説明する。はじめに、メインCPU1071は、入賞役に対応する払出数を決定する(S151)。例えば、入賞役が「BELL」であるとき、払出数として「8」が決定される(図26を参照)。なお、ハズレのときは払出数として「0」が決定される。次に、メインCPU1071は、決定した払出数を払出数カウンタに格納する(S152)。この処理が行われると、払出数決定処理を終了する。
なお、ボーナスサーバ11によるボーナスゲーム抽籤において当籤した場合は、当籤したスロットマシン1010を含む複数のスロットマシン1010の間で、PTS端末1700による所定の演出が行われ、それとともに、ボーナスサーバ11よりボーナスの払い出しが行われ、そのボーナスが、例えば、払出数カウンタに加算される。