まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図2は、主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。尚、以下の説明において、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を背面(後方)側として説明する。尚、本実施例におけるパチンコ遊技機1の前面とは、遊技者側からパチンコ遊技機1を見たときに該遊技者と対向する対向面である。尚、本実施例におけるフローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する場合がある。
図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(以下、遊技機と略記する場合がある)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、変動表示ゲームの一例となる特別図柄の変動表示において、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示または可変表示ともいう)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を変動表示する。尚、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはともに、例えば方形状に形成されている。尚、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄が変動表示される。
一例として、演出表示装置5の表示領域には、図1及び図23に示すように、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rが配置されている。そして、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて演出図柄(飾り図柄ともいう)の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、変動表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて、演出図柄の変動表示結果となる確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される。尚、本実施例では、演出図柄のスクロール表示方向を上下方向(縦方向)とした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら演出図柄のスクロール表示方向を左右方向(水平方向)としても良い。
尚、これら「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rに表示される停止図柄のうち、「左」の演出図柄表示エリア5Lに表示される停止図柄は、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rに表示される停止図柄の中で最も早期に停止する第1停止図柄としての左図柄である。また、「右」の演出図柄表示エリア5Rに表示される停止図柄は、左図柄の次に停止する第2停止図柄としての右図柄である。そして、「中」の演出図柄表示エリア5Cに表示される停止図柄は、右図柄の次に停止(最後に停止)する第3停止図柄としての中図柄である。尚、本実施例では、上記した停止順序にて演出図柄を停止する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら演出図柄を停止する順序を全ての変動表示についてランダムに決定するようにしても良いし、全ての変動表示ではなく、これら演出図柄を停止する順序を、一時的に変更するようにしても良く、これら停止順序の形態については、適宜に決定すれば良い。
また、本実施例では、変動表示としてスクロール表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、単に切り換え表示するものであっても良い。
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた変動表示、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた変動表示と同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、変動表示結果となる確定演出図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。尚、例えば特別図柄や演出図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、演出図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して変動表示を終了させることである。これに対して、演出図柄の変動表示を開始してから変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでの変動表示中には、演出図柄の変動速度が「0」となって、演出図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、変動表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による演出図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。尚、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、演出図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される演出図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。演出図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。尚、演出図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
演出図柄の変動表示が開始された後、変動表示結果となる確定演出図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である演出図柄が表示される。あるいは、演出図柄表示エリア5L,5C,5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の演出図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である演出図柄が表示されるようにしてもよい。
演出表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでは、第1特図及び第2特図の変動表示に対応した保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
ここで、第1特図及び第2特図の変動表示に対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特別図柄の変動表示や演出図柄の変動表示といった変動表示を実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。本実施例では、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の白色表示とし、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を同様に丸型の白色表示とする。
尚、以下の説明において、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uを保留表示エリアと称することがあり、保留記憶数は、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uに表示される保留記憶表示の数により認識できるようになっている。更に、この保留記憶表示が集まった表示を保留表示と称することがある。
第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留表示は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるか、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生したものであるかに応じて、その表示態様(例えば表示色や形状)を異ならせても良い。尚、本実施例においては、『実行』と『実施』とは同義である。
図1に示す例では、保留記憶表示エリアとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部と下部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた変動表示の実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた変動表示の実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した変動表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
また、本実施例では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが、このように演出表示装置5を用いた演出を行う場合において、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、近年においては演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置5上の表示領域を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。よって、これら現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくいことを解消することを目的として、演出表示装置5に、演出図柄と特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示エリアを設けても良い。これら第4図柄は、第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われるとともに、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われるようにすれば良い。尚、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽されたりすることはないため、常に視認することができる。
また、演出表示装置5の表示領域の左上方部には、演出図柄を小さく表示する小図柄の表示エリアが設けられている。この小図柄の表示エリアには、例えば、変動表示中に各種の予告演出が実行されるときに、演出図柄を表示しないようにして演出図柄表示エリア5L,5C,5Rを使用しないようにする替りに、小図柄が表示される。この小図柄が表示されることで、演出表示装置5の表示領域の中央部にて、様々な演出画像が表示されても、遊技者が演出図柄の内容を認識できるようになっている。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)としての第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。尚、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第2始動条件が成立する。尚、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方位置には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(変動表示)する。このような普通図柄の変動表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検出するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検出するコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例えば、コントローラセンサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組合せた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下動作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下動作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者による押下動作を検出するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の変動表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の変動表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の変動表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の変動表示や大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる変動表示が開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の変動表示や大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる変動表示が開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる変動表示では、特別図柄の変動表示を開始させた後、特図変動時間としての変動表示時間が経過すると、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。
特別図柄での変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。
本実施例におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。尚、第1特別図柄表示装置4Aによる変動表示における大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる変動表示における各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の変動表示において共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
特別図柄の変動表示における確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「16」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。尚、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドのうち、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となるラウンドは、通常開放ラウンドともいう。一方、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となるラウンドは、短期開放ラウンドともいう。
大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄は後述する確変大当りAに対応する大当り図柄となり、「5」の数字を示す特別図柄は後述する確変大当りBに対応する大当り図柄となる。特別図柄の変動表示における確定特別図柄として、「3」または「7」の大当り図柄が導出された後に制御される大当り遊技状態(通常開放大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが第1回数(例えば、16回)繰返し実行される。尚、通常開放大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
尚、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄は後述する非確変大当りに対応する大当り図柄となり、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが、確変大当りAと同じく第1回数(例えば、16回)繰返し実行される。
特別図柄の変動表示における確定特別図柄として、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「5」の数字を示す特別図柄が導出された後に制御される大当り遊技状態(短期開放大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放大当り状態における所定期間と同じであるが、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが通常開放大当り状態における第1回数(例えば、16回)よりも少ない第2回数(例えば、5回)繰返し実行される。尚、短期開放大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。尚、これら短期開放大当り状態では、ラウンド回数を第2回数である5回とした形態を例示しているが、ラウンド回数は通常開放大当り状態における第1回数(例えば、16回)と同一とするが、所定数(例えば6)以降の各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)を、通常開放大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)とすることで、実質的なラウンド回数を通常開放大当り状態よりも少なくするようにしても良い。
このような短期開放大当り状態では、ラウンド数が通常開放大当り状態よりも少ないことにより、通常開放大当り状態よりも獲得できる出玉(賞球)の期待値が少ない大当り状態であれば良い。尚、これら短期開放大当り状態では、全てのラウンドについて、大入賞口の開放期間を第2期間(0.1秒間など)とすることで、実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態としても良い。すなわち、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となることで、通常開放大当り状態よりも獲得可能な出玉(賞球)が少ないものであればよい。
演出表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた変動表示と、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた変動表示とのうち、いずれかの変動表示が開始されることに対応して、演出図柄の変動表示が開始される。そして、演出図柄の変動表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける確定演出図柄の停止表示により変動表示が終了するまでの期間では、演出図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
ここで、リーチ状態とは、演出表示装置5の表示領域にて停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の演出図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する演出図柄(例えば「7」の英数字を示す演出図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの演出図柄表示エリア(例えば「中」の演出図柄表示エリア5Cなど)では演出図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける全部又は一部で演出図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動速度を低下させたり、演出表示装置5の表示領域に演出図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、演出図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、演出図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、演出図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。尚、リーチ演出には、演出表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L,8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、変動表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
一例として、本実施例では、図5に示すように、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、変動表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。更に、本実施例では、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様においては、スーパーリーチβが出現した場合には、スーパーリーチαが出現した場合よりも変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高い(大当り期待度:スーパーリーチβ>スーパーリーチα>ノーマルリーチ)。
尚、本実施例では、後述するように、リーチにおいては、変動時間がスーパーリーチβ>スーパーリーチα>ノーマルリーチとなるように設定されており(図5参照)、変動時間が長くなる程、大当り期待度が高くなるようになっている。
演出図柄の変動表示中には、リーチ演出とは異なり、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、演出図柄の変動表示態様などにより遊技者に報知するための「滑り」や「擬似連」といった変動表示演出が実行されることがあるようにしてもよい。これら「滑り」や「擬似連」の変動表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して実行するか否かが決定されればよい。尚、「滑り」の変動表示演出は、主基板11の側で決定された変動パターンにかかわらず、演出制御基板12の側で実行するか否かが決定されてもよい。
演出図柄の変動表示中には、リーチ演出あるいは「滑り」や「擬似連」などの変動表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、ランプ点灯などのように、演出図柄の変動表示動作とは異なる演出動作により、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に予め報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rの全部にて演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の演出図柄表示エリア5L,5Rにて演出図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。
予告演出のうちには、先読み予告演出となるものが含まれていてもよい。先読み予告演出は、変動表示結果が「大当り」となる可能性などが予告される対象となる変動表示を開始するより前に、特別図柄の変動表示の保留情報(保留記憶)などに基づいて実行可能となる予告演出である。特に、複数回の変動表示に対応して複数回実行される演出図柄の変動表示にわたり、変動表示結果が「大当り」となる可能性などを連続して予告する先読み予告演出は、連続予告演出(連続演出)とも称される。尚、変動表示が1回実行される間に、演出図柄を一旦仮停止表示させた後、当該演出図柄を再び変動(擬似連変動、再変動)させる演出表示を所定回数行い、擬似的に複数回の変動表示が実行されているかのように見せる「擬似連」の変動表示演出を実行する遊技機においては、当該擬似的な複数回の変動表示にわたり、変動表示結果が「大当り」となる可能性などを連続して予告する予告演出も連続予告演出(連続演出)に含まれる。
特別図柄の変動表示における確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特別図柄の変動表示における確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示結果は、変動表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の変動表示態様と称される。
特別図柄の変動表示における確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄のうち「3」の数字を示す大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示される。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として非確変大当り組合せを停止表示しても良い。
通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)となる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である演出図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。
特別図柄の変動表示における確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)の確定演出図柄が停止表示される演出図柄の変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)を停止表示しても良い。「非確変」の大当り種別で変動表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特別図柄の変動表示における特別図柄の変動表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。尚、時短制御では、後述するように普通図柄の当選頻度が高められて、普通可変入賞球装置6Bへの入賞頻度が高められる、いわゆる電チューサポートが実施される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特別図柄の変動表示が実行されることと、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特別図柄の変動表示における確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として確変大当り組合せを停止表示しても良い。確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が「7」である演出図柄が、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組合せを構成する図柄番号が「7」である演出図柄は、確変図柄と称される。特別図柄の変動表示における確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、演出図柄の変動表示結果として、通常大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。
特別図柄の変動表示における確定特別図柄として、短期開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「5」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となったことに対応して、演出図柄の変動表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがある。尚、リーチ演出が実行されずに、確定演出図柄として確変大当り組合せを停止表示しても良い。確変大当り組合せとなる確定演出図柄は、例えば演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される図柄番号が「1」〜「8」の演出図柄のうち、図柄番号が「7」以外の奇数「1」、「3」、「5」である演出図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組合せを構成する図柄番号が「1」、「3」、「5」である演出図柄は、上記した「7」である演出図柄と同様に確変図柄と称される。尚、特別図柄の変動表示における確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示結果として、通常大当り組合せとなる確定演出図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。
確定演出図柄が通常大当り組合せであるか確変大当り組合せであるかにかかわらず、特別図柄の変動表示における確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される変動表示態様は、変動表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の変動表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。尚、本実施例では、「確変」の大当り種別のうち、確定特別図柄として「7」の変動表示結果にて「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。一方、「確変」の大当り種別のうち、確定特別図柄として「5」の変動表示結果にて「大当り」となったことに基づいて、短期開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。
これら確変制御が行われることにより、各回の特別図柄の変動表示において変動表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に変動表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したときに、終了すればよい。尚、時短制御と同様に、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば時短回数と同じ100回や、時短回数とは異なる90回)の特別図柄の変動表示が実行されたときに、確変制御を終了してもよい。また、大当り遊技状態の終了後に特別図柄の変動表示が開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたときに、確変制御を終了してもよい。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御(電チューサポート制御)が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特別図柄の変動表示を実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特別図柄の変動表示が頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。尚、本実施例では制御される遊技状態としては設定されていないが、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。また、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態(高確低ベース状態)は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御および高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくともいずれかが行われるときには、特別図柄の変動表示が頻繁に実行可能となることや、各回の特別図柄の変動表示における変動表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
確定演出図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる演出図柄の変動表示中には、再抽選演出を実行しても良い。再抽選演出では、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rに通常大当り組合せとなる演出図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて同一の演出図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる演出図柄(確変図柄)と、通常大当り組合せとなる演出図柄(通常図柄)のうちいずれかを、確定演出図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に通常大当り組合せとなる確定演出図柄を導出表示する再抽選落選演出が行われば良い。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた演出図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定演出図柄を停止表示する再抽選当選演出が実行されることもあれば、再抽選落選演出が実行されることもある。
通常大当り組合せ(非確変大当り組合せ)となる確定演出図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の変動表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの確変報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。尚、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の変動表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
大当り中昇格演出には、確定演出図柄が通常大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。例えば、大当り中昇格演出では、演出表示装置5の表示領域にて演出図柄を変動表示させて通常図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、あるいは、演出図柄の変動表示とは異なる演出画像の表示を行うことなどにより、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特別図柄の変動表示において用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81,82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5、スピーカ8L,8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、演出表示装置5における表示動作や、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L,8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23、アウト玉スイッチ24からの検出信号を伝送する配線が接続されている。尚、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23、アウト玉スイッチ24は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば演出表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L,8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。
図3(A)は、本実施例で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図3(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図3(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特別図柄の変動表示における変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特別図柄の変動表示における変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特別図柄の変動表示における特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される演出図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、変動表示結果通知コマンドであり、特別図柄や演出図柄などの変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。変動表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、変動表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
変動表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、コマンド8C00Hは、変動表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3変動表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、変動表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4変動表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rで演出図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する大当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する大当り終了指定コマンドである。
大当り開始指定コマンドや大当り終了指定コマンドでは、例えば変動表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、大当り開始指定コマンドや大当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特別図柄の変動表示を実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特別図柄の変動表示を実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドB5XXHは、時短回数の残り回数(変動回数)を通知するための演出制御コマンドであり、時短回数の残り回数(変動回数)に応じたEXTデータが設定されることにより、時短回数の残り回数(変動回数)が通知される。
コマンドC1XXHは、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特別図柄の変動表示が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC4XXHおよびコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、変動表示結果が「大当り」となるか否かや大当り種別(確変や非確変や突確)の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン決定用の乱数値MR3が、「非リーチ」、「スーパーリーチ」、「その他(非リーチとスーパーリーチ以外)」のいずれの変動パターンのカテゴリとなるかの判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(ReadOnlyMemory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(RandomAccessMemory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(CentralProcessingUnit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Outputport)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図4に示すように、本実施例では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図8に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特別図柄の変動表示における特別図柄などの変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、変動表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「非確変」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や演出図柄の変動表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける変動表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。
図5は、本実施例における変動パターンを示している。本実施例では、変動表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、変動表示結果が「ハズレ」で演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、変動表示結果が「ハズレ」で演出図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、変動表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施例では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けても良い。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けても良い。
図5に示すように、本実施例におけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施例におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、本実施例では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
尚、本実施例においては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしても良い。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために予め用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図5に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図6は、ROM101に記憶される表示結果判定テーブルの構成例を示している。本実施例では、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いている。
表示結果判定テーブルは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた変動表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた変動表示において変動表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本実施例の表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。
表示結果判定テーブルにおいて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本実施例の表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施例では約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施例では約1/30)。すなわち、表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
図7は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブルの構成例を示している。本実施例の大当り種別決定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブルでは、特別図柄の変動表示(変動)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動表示)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動表示)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変」や「確変大当りA」、「確変大当りB」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
ここで、本実施例における大当り種別について、図7(B)を用いて説明すると、本実施例では、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する確変大当りAや確変大当りBと、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する非確変大当りとが設定されている。
「確変大当りA」による大当り遊技状態と「非確変大当り」による大当り遊技状態では、前述したように、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが16回(いわゆる16ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。一方、「確変大当りB」による大当り遊技状態では、前述したように、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される短期開放大当りである。よって、「確変大当りA」を16ラウンド(16R)確変大当りと呼称し、「確変大当りB」を5ラウンド(5R)確変大当りと呼称する場合がある。
確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りAや確変大当りBである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本実施例では100回)の特別図柄の変動表示が実行されること、或いは該所定回数の特別図柄の変動表示が実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
図7に示す大当り種別決定テーブルの設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」と「確変大当りB」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。すなわち、変動特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「81」〜「100」の範囲の値)がラウンド数の少ない「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図が第2特図である場合には、「確変大当りB」の大当り種別に対して判定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた変動表示を開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた変動表示を開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた変動表示では大当り種別を「確変大当りB」としてラウンド数の少ない短期開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、得られる賞球が少ない短期開放大当り状態の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
尚、図7に示す大当り種別決定テーブルの設定例では、「非確変」の大当り種別に対する判定値の割当ては、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに係わらず同一とされているので、非確変の大当りとなる確率と確変の大当りとなる確率は、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。
よって、上記したように、「確変大当りB」に対する判定値の割り当てが、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割り当ても変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、変動特図が第2特図である場合の方が第1特図である場合よりも決定され易くなるように設定されている。
尚、変動特図が第2特図である場合にも、変動特図が第1特図である場合とは異なる所定範囲の判定値が、「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合に比べて少ない判定値が、「確変大当りB」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン決定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン決定テーブルとしては、特図表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン決定テーブルと、特図表示結果を「ハズレ」にすることが事前決定されたときに使用されるハズレ用変動パターン決定テーブルとが予め用意されている。
大当り用変動パターン決定テーブルにおいては、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。尚、本実施例では、これらの判定値が、大当りの種別が「確変大当りA」または「確変大当りB」である場合にはスーパーリーチβが決定され易く、大当りの種別が「非確変大当り」である場合には、スーパーリーチαが決定され易いように割り当てられていることで、スーパーリーチβの変動パターンが実行されたときには、「確変大当りA」または「確変大当りB」となるのではないかという遊技者の期待感を高めることできる。
また、ハズレ用変動パターン決定テーブルには、保留記憶数が1個以下である場合に使用されるハズレ用変動パターン決定テーブルAと、合計保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるハズレ用変動パターン決定テーブルBと、合計保留記憶数が5〜8個である場合に使用されるハズレ用変動パターン決定テーブルCと、遊技状態が時短制御が実施されている高ベース状態である場合に使用されるハズレ用変動パターン決定テーブルDとが予め用意されている。
ハズレ用変動パターン決定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、ハズレ用変動パターン決定テーブルBにおいては、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1−2)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、ハズレ用変動パターン決定テーブルCにおいては、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1−3)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。また、ハズレ用変動パターン決定テーブルDにおいては、時短制御中に対応する短縮の非リーチハズレの変動パターン(PA1−4)、ノーマルリーチハズレの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαハズレの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβハズレの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
尚、図5に示すように、短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)よりも非リーチハズレの変動パターン(PA1−2)の方が変動時間は短く、さらに、変動パターン(PA1−2)よりも非リーチハズレの変動パターン(PA1−3)の方が変動時間は短い。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチハズレの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるようになるとともに、保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(PA1−1)が決定されることによって、変動表示の時間が長くなることにより、変動表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができるようになる。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図8に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図8に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特別図柄の変動表示(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた変動表示)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた変動表示の実行が保留されていることを示し、この第1特図の変動表示における変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特別図柄の変動表示(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた変動表示)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特別図柄の変動表示の実行が保留されていることを示し、この第2特図の変動表示における変動表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR2〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図9(A)に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図9(A)に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば演出表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば演出表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本実施例では、図9(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)と、変動表示中の保留記憶に対応した格納領域(バッファ番号「0」に対応した領域)とが設けられている。また、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「4」に対応した領域)と、変動表示中の保留記憶に対応した格納領域(バッファ番号「0」に対応した領域)とが設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド及び保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドが1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける第1特図保留記憶に対応した格納領域と第1特図保留記憶に対応した格納領域は、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とに分けて格納できるように確保されている。
更に、本実施例の始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、各保留表示の表示態様を示す保留表示フラグが、第1特図保留記憶及び第2特図保留記憶に対応する各バッファ番号に対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
尚、後述する保留表示更新処理(図21)では、保留表示フラグが「0」にセットされている場合は、該保留表示フラグと対応付けられている保留記憶の保留表示を「○」にて第1保留記憶表示エリア5Dまたは第2保留記憶表示エリア5Uに表示し、保留表示フラグが「1」にセットされている場合は、該保留表示フラグと対応付けられている保留記憶の保留表示を「◇」にて第1保留記憶表示エリア5Dまたは第2保留記憶表示エリア5Uに表示し、保留表示フラグが「2」にセットされている場合は、該保留表示フラグと対応付けられている保留記憶の保留表示を「☆」にて第1保留記憶表示エリア5Dまたは第2保留記憶表示エリア5Uに表示するようになっている。
保留表示フラグは、第1特図保留記憶または第2特図保留記憶に対応する格納領域に始動入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドが格納された時点で「0」にセットされる。更に、保留表示フラグは、後述する保留変化予告演出処理(図36)が実行されることで、図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドの内容に応じて「0」、「1」、「2」のいずれかにセット(再セット)されるようになっている。
このように、保留表示フラグが「1」または「2」にセットされることで、通常の表示である「○」とは異なる「◇」や「☆」の表示において保留表示が第1保留記憶表示エリア5Dまたは第2保留記憶表示エリア5Uに表示されることで、本実施例では該保留表示に対応する変動表示において、大当りとなる可能性が高いことが予告されるようになっている。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの第1特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していき、第2始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの第2特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順にコマンド送信が行われる。したがって、コマンド受信が行われれば、第1特図保留記憶または第2特図保留記憶に対応するバッファ番号「1」〜「4」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。
図9(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されているコマンドは、演出図柄の変動表示を開始するごとに、該開始する変動表示の保留記憶に対応した格納領域(バッファ番号「1」に対応した領域)に格納されているものから削除され、以降の記憶内容がシフトされる。例えば図9(B)に示す格納状態において第1特図保留記憶の演出図柄の変動表示が終了した場合には、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「3」、「4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」、「3」に対応した領域にシフトされる。尚、バッファ番号「0」は、その時点において変動表示されている保留記憶に関する各コマンドを格納するための領域である。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、演出表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。
尚、演出制御基板12の側においても、主基板11と同様に、例えば、予告演出等の各種の演出の種別を決定するための乱数値(演出用乱数ともいう)が設定されている。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば演出表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターン等が、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特別図柄の変動表示が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、演出図柄の変動表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出表示動作、あるいは、演出図柄の変動表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。予告演出制御パターンは、例えば、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される各種の予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。
特図変動時演出制御パターンのうちには、例えばリーチ演出を実行する変動パターンごとに、それぞれのリーチ演出における演出態様を異ならせた複数種類のリーチ演出制御パターンが含まれてもよい。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。尚、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図10のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図10に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(S11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(S12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(S13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR4といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(S14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(S15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(S16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の変動表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(S17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図11は、特別図柄プロセス処理として、図10に示すS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、まず、始動入賞判定処理を実行する(S101)。該始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、S110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
S101の始動入賞処理では、図12に示すように、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(S201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(S201;Yes)、第1特図を用いた変動表示の保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(S202)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。S202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(S202;No)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(S203)。
S201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(S201;No)、S202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(S202;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(S204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(S204;Yes)、第2特図を用いた変動表示の保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(S205)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。S205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(S205;No)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(S206)。
S203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(S207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた変動表示に対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた変動表示に対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(S208)。例えば、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
S208の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(S209)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(S210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部151Aに乱数値MR1〜MR3を示す数値データが格納される一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部151Bに乱数値MR1〜MR3を示す数値データが格納される。
特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否か、さらには変動表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を判定するために用いられる。変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や演出図柄の変動表示時間を含む変動パターンを判定するために用いられる。CPU103は、S209の処理を実行することにより、特別図柄や演出図柄の変動表示結果や変動表示時間を含む変動表示態様の判定に用いられる乱数値のうち全部を示す数値データを抽出する。
S210の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(S211)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図10に示すS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S211の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(S212)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(S213)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図10に示すS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S213の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか否かを判定する(S214)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(S214でY)始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(S215)、S204の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(S214でN)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(S216)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図13(A)は、入賞時乱数値判定処理として、図12のS212にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。本実施例において、特別図柄や演出図柄の変動表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図11のS110、図15)により、特図表示結果(特別図柄の変動表示結果)を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの判定が行われる。また、後述する変動パターン設定処理(図11のS111、図16)において、演出図柄の変動表示態様を具体的に規定する変動パターンの判定などが行われる。他方、これらの判定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103がS212の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄を導出表示すると判定されるか否かの判定や、演出図柄の変動表示態様がスーパーリーチを伴う所定表示態様となるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や演出図柄の変動表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」となることや、演出図柄の変動表示態様が所定態様であるスーパーリーチの表示態様となることを判定し、この判定結果に基づいて、演出制御用CPU120などにより、後述するように、保留変化予告演出(図36)が実行できるようになる。
図13(A)に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部152などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(S401)。CPU103は、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
S401の処理に続いて、図6に示す表示結果判定テーブルを選択してセットする(S402)。その後、図12のS209にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(S403)。大当り判定範囲には、S402の処理により選択された表示結果判定用テーブルにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の判定値が設定され、CPU103が乱数値MR1と各判定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する判定値の有無を判定できればよい。あるいは、大当り判定範囲に含まれる判定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく変動表示結果が「大当り」に決定されると判定できる。
S403にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合、つまり、変動表示時に大当りとならないと判定された場合には(S403;No)、変動表示結果が「ハズレ」となることに応じた図柄指定コマンドの送信設定を実行し(S405)、時短フラグがセットされているか否か、つまり、現在の遊技状態が時短状態であるか否かを判定する(S406)。時短フラグがセットされていない場合は(S406;No)、ハズレ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットし、時短フラグがセットされている場合は(S406;Yes)、ハズレ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(S408)。
尚、ハズレ用変動パターン判定テーブルAは、保留記憶数が1個以下である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルである。また、ハズレ用変動パターン判定テーブルDは、遊技状態が時短制御が実行されている高ベース状態である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルである。
尚、本実施例では、これらのハズレ用変動パターン判定テーブルAやハズレ用変動パターン判定テーブルDに加えて、合計保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルBと、合計保留記憶数が5〜8個である場合に使用されるハズレ用変動パターン判定テーブルCが予め用意されているが、図14に示すように、これらハズレ用変動パターン判定テーブルA〜Cのうち、ハズレ用変動パターン判定テーブルAでは、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち0〜Aまでの値が割り当てられており、ハズレ用変動パターン判定テーブルB,Cでは、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち0〜Aを超える値が割り当てられている。一方、ハズレ用変動パターン判定テーブルA〜Cでは、スーパーリーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうちB〜997までの値が割り当てられている。
このため、S407においてハズレ用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンを判定することで、非リーチとスーパーリーチの判定は、該判定後に保留記憶数が変化しても必ず非リーチまたはスーパーリーチの変動パターンとなるので、始動入賞時の判定においては、ハズレ用変動パターン判定テーブルAを用いて判定するようになっている。
図13(A)に示すように、S403にて大当り判定範囲内であると判定された場合、つまり、変動表示時に大当りとなると判定された場合には(S403;Yes)、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(S409)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別判定テーブルを構成するテーブルデータから大当り種別判定用テーブルデータを選択する。そして、選択した大当り種別判定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに判定されるかを判定する。
また、S409において判定した大当り種別に応じた図柄指定コマンドの送信設定を実行し(S411)、大当り変動パターンを複数のいずれかに判定するためのテーブルとして、大当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットする(S412)。
S407,S408,S412の処理のいずれかを実行した後には、S407,S408,412の処理にて設定された変動パターン判定テーブルと変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データとを用いて、乱数値MR3が含まれる判定値の範囲に応じた変動カテゴリを判定する(S413)。本実施例では、図13(B)に示すように、少なくとも変動表示結果が「ハズレ」となる場合に、合計保留記憶数にかかわらず共通して「非リーチ」の変動表示態様となる変動カテゴリと、「スーパーリーチ」の変動表示態様となる変動カテゴリと、「非リーチ」と「スーパーリーチ」以外の変動表示態様(例えばノーマルリーチ)となる「その他」の変動カテゴリと、を設け、乱数値MR3に基づいて、このような変動カテゴリに決定されるか否かを判定できればよい。
その後、S413の処理による判定結果に応じた変動カテゴリ指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(S414)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
S110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の変動表示を開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特別図柄の変動表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の変動表示における確定特別図柄(大当り図柄やハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
S111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、変動表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の変動表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
S110の特別図柄通常処理やS111の変動パターン設定処理により、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄や特別図柄および演出図柄の変動表示時間を含む変動パターンが決定される。すなわち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を用いて、特別図柄や演出図柄の変動表示態様を決定する処理を含んでいる。
S112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、S112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた変動表示であるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた変動表示であるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、S112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた変動表示での特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた変動表示での特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
S113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
S114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、変動表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別に関係なく、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を、「非確変大当り」または「確変大当りA」である場合には、「16回」に設定することにより、通常開放大当り状態とする設定が行われればよい。一方、大当り種別が「確変大当りB」である場合には、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「5回」に設定することにより、短期開放大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
S115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
S116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
S117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、演出表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定(確変フラグや時短フラグのセット)を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
尚、大当り終了処理においては、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して、大当り種別が「非確変大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」のいずれであったかを特定する。そして、特定した大当り種別が「非確変大当り」ではないと判定された場合には、確変制御を開始するための設定(確変フラグのセット)を行う。
また、特定した大当り種別が「非確変大当り」である場合には、時短制御を開始するための設定(時短フラグのセットと時短制御中に実行可能な特別図柄の変動表示の上限値に対応して予め定められたカウント初期値(本実施例では「100」)を時短回数カウンタにセット)を行う。
図15は、特別図柄通常処理として、図11のS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図15に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(S231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた変動表示の保留記憶数である。例えば、S231の処理では、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
S231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(S231;No)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(S232a)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
S232aの処理に続いて、第2特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部のデータを更新する。具体的には、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新した後(S234)、S239に移行する。
一方、S231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(S231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(S235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた変動表示の保留記憶数である。例えば、S235の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、S235の処理は、S231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた変動表示は、第1特図を用いた変動表示よりも優先して実行が開始されることになる。
尚、第2特図を用いた変動表示が第1特図を用いた変動表示よりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、変動表示の実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた変動表示の実行を開始するかを決定できればよい。
S235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(S235;No)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(S236a)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
S236aの処理に続いて、第1特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部のデータを更新する。具体的には、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「1」に更新した後(S238)、S239に移行する。
S239においては、特別図柄の変動表示結果である特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、図6に示す表示結果判定テーブルを選択してセットする。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた判定値と比較して、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定する(S240)。尚、このS240においては、その時点の遊技状態が、確変フラグがセットされている高確状態であれば、特図表示結果判定用の乱数値MR1が10000〜12180の範囲に該当すれば「大当り」と判定し、該当しなければ「ハズレ」と判定する。また、確変フラグがセットされていない低確状態であれば、特図表示結果判定用の乱数値MR1が1〜219の範囲に該当すれば「大当り」と判定し、該当しなければ「ハズレ」と判定する。
このように、S239で選択される特図表示結果判定テーブルにおいては、その時点の遊技状態(高確、低確)に対応して異なる判定値が「大当り」に割り当てられていることから、S240の処理では、特別図柄の変動表示が開始されるときの遊技状態が高確状態であるか否かに応じて、異なる判定用データ(判定値)を用いて特図表示結果を「大当り」とするか否かが決定されることで、遊技状態が高確状態である場合には、低確状態である場合よりも高確率で「大当り」と判定される。
S240にて特図表示結果を決定した後には、その特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(S241)。そして、「大当り」であると判定された場合には(S241;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(S242)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図7(A)に示す大当り種別決定テーブルを選択してセットする(S243)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブルを参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データと、大当り種別決定テーブルにおいて「非確変」、「確変A」、「確変B」の各大当り種別に割り当てられた判定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(S244)。
S244の処理にて大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、時短状態と、時短状態よりも遊技者にとって有利度が高い確変状態とのうち、いずれの遊技状態に制御するかが、変動表示結果としての確定特別図柄が導出される以前に決定されることになる。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(S245)、決定された大当り種別を記憶する。一例として、大当り種別が非確変大当りに対応する「非確変」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、確変大当りAに対応する「確変A」であれば「1」とし、確変大当りBに対応する「確変B」であれば「2」とすればよい。
一方、S241にて「大当り」ではないと判定された場合には(S241;No)、S251に進む。
S251においては、大当り遊技状態に制御するか否か(大当りフラグがセットされているか否か)の事前決定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する。一例として、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、S241にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、S244における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「非確変」とする決定結果に応じて「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「確変A」とする決定結果に応じて「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「確変B」とする決定結果に応じて「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
S251にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(S252)、特別図柄通常処理を終了する。
尚、S235にて第1特図を用いた変動表示の保留記憶数が「0」である場合には(S235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(S250)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば演出表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、既に、客待ちデモ指定コマンドを送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図16は、変動パターン設定処理として、図11のS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図16に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(S261)。そして、大当りフラグがオンであれば(S261;Yes)、変動パターンを複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り用変動パターン決定テーブルを選択してセットする(S262)。
S261にて大当りフラグがオフであるときには(S261;No)、例えば遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグがオンであるか否か(セットされているか)を判定することなどにより、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短制御中であるか否かを判定する(S265)。そして、時短フラグがオンであれば(S265;Yes)、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ用変動パターン決定テーブルDを選択してセットする(S265+)。
一方、時短制御中ではないとき、つまり、時短フラグがオフであるとき(セットされていないとき)には(S265;No)、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値を読み取ることなどにより、合計保留記憶数を特定し、該特定した合計保留記憶数が2以上であるか否かを判定する(S266)。
特定した合計保留記憶数が2以上でない場合(S266;No)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ用変動パターン決定テーブルAを選択してセットする(S267)。
また、特定した合計保留記憶数が2以上である場合(S266;Yes)には、S268に進んで、合計保留記憶数が5以上であるか否かをさらに判定する(S268)。
合計保留記憶数が5以上でない場合(S268;No)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ用変動パターン決定テーブルBを選択してセットする(S269)。
また、合計保留記憶数が5以上である場合(S268;Yes)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ用変動パターン決定テーブルCを選択してセットする(S270)。
S262,S265+,S267,S269,S270の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファなどに格納されている変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、選択された大当り用変動パターン決定テーブルまたはハズレ用変動パターン決定テーブルA〜Dのいずれかを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(S272)。
尚、大当りフラグがオフであるときには、S272の処理にて変動パターンを決定することにより、演出図柄の変動表示態様を「リーチ」とするか否かが決定される。すなわち、S272の処理には、変動表示結果が「ハズレ」となる場合に、演出図柄の変動表示状態をリーチ状態とするか否かを決定する処理が含まれている。
S272にて変動パターンを決定した後には、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた変動表示と、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた変動表示のいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(S276)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
S276の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(S277)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、変動表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、変動表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。
S277の処理を実行した後、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の変動表示時間である特図変動時間を設定する(S278)。特別図柄の変動表示時間となる特図変動時間は、特別図柄の変動を開始してから変動表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(S279)、変動パターン設定処理を終了する。
S277でのコマンド送信設定に基づいて、変動パターン設定処理が終了してから図10に示すS17のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、変動表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。尚、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば変動表示結果通知コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドの順などで送信されるようにしてもよい。
図17は、特別図柄停止処理として、図11のS113にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、S32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bに停止図柄を導出表示する制御を行う(S131)。尚、変動特図指定バッファ値が第1特図を示す「1」である場合には、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動を終了させ、変動特図指定バッファ値が第2特図を示す「2」である場合には、第2特別図柄表示装置4Bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御基板12に図柄確定コマンドを送信する制御を行う(S132)。そして、大当りフラグがセットされているか否かを判定し(S133)、大当りフラグがセットされていない場合(S133;No)には、S150に移行する。
一方、大当りフラグがセットされている場合(S133;Yes)には、CPU103は、確変フラグや時短フラグがセットされていれば、確変フラグおよび時短フラグをクリアし(S134)、演出制御基板12に、記憶されている大当りの種別に応じて大当り開始1指定コマンド(確変A)、大当り開始2指定コマンド(確変B)、大当り開始3指定コマンド(非確変)を送信するための設定を行う(S135)。
さらにCPU103は、演出制御基板12に通常状態を示す遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行う(S136)。
そして、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(S137)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、非確変大当りや確変大当りAの場合には16回。確変大当りBの場合には5回。)をセットする(S138)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(S114)に対応した値である“4”に更新する(S139)。
一方、S150においてCPU103は、時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S150)。時短回数カウンタの値が「0」である場合(S150;Yes)には、S155に進む。
一方、時短回数カウンタの値が「0」でない場合(S150;No)、つまり、時短回数が残存している高ベース状態である場合には、該時短回数カウンタの値を−1する(S151)。そして、時短回数指定コマンドの送信設定を行い(S152)、減算後の時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(S153)、「0」でない場合(S153;No)にはS155に進み、時短回数カウンタの値が「0」である場合(S153;Yes)には、時短制御を終了させるために、時短フラグをクリアした後(S154)、確変フラグまたは時短フラグのセット状態に対応した遊技状態(具体的には低確低ベース)に対応した遊技状態指定コマンドの送信設定を行った後(S155)、S156に進む。
S156では、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新してから、特別図柄停止処理を終了する。
図18は、大当り処理として、図11のS117にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが動作中、つまりタイマカウント中であるか否かを判定する(S160)。大当り終了表示タイマが動作中でない場合(S160;No)には、大当りフラグをリセットし(S161)、大当り種別に応じた大当り終了指定コマンドの送信設定を行う(S162)。
そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置5において大当り終了表示を行う時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(S163)、処理を終了する。
一方、大当り終了表示タイマが動作中である場合(S160;Yes)には、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち、大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(S165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(S165;Yes)、CPU103は、記憶されている大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBであるかを判定する(S166)。
大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBである場合(S166;Yes)には、S170A〜S170Cを実行することで、確変フラグと時短フラグをセットするとともに時短回数カウンタに「0」をセットした後、S169に進む。
一方、大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBでない場合(S166;No)には、S167とS168を実行することで、時短フラグをセットするとともに時短回数カウンタに「100」をセットした後、S169に進む。
S169では、セットされた確変フラグや時短フラグに基づく遊技状態を演出制御基板12に通知するための遊技状態指定コマンドの送信設定を行った後、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新する(S175)。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。図19は、演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(S71)。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視(S72)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(S73)、以下の処理を実行する。
演出制御用CPU120は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:S74)。このコマンド解析処理において演出制御用CPU120は、受信コマンドバッファに格納されている主基板11から送信されてきたコマンドの内容を確認する。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図3参照)であるのか解析する。
次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う(S75)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置5の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄判定用乱数などの演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する演出用乱数更新処理を実行し(S76)。その後、S72に移行する。
尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図3参照)であるのか解析する。
図20は、演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S75)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、先ず、演出表示装置5の第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uにおける保留記憶表示を、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおけるコマンドが格納されているエントリ数(バッファ番号「0」を除く)に応じた数と、これらエントリに対応して格納されている保留表示フラグに応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する(S799)。
その後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S806のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800):遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S804):変動時間の終了後、演出表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(S805)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(S805):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置5におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S806)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S806):演出表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
図21(A)は、S799において実行される保留表示更新処理の処理内容を示すフローチャートである。本実施例の保留表示更新処理においては、演出制御用CPU120は、まず、図9(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに記憶されている始動口入賞指定コマンドに、第1始動入賞口を示す「B100(H)」のコマンドが記憶されている数に基づいて、第1始動入賞に対応する保留記憶数(第1特図保留記憶数)を特定し、更に、第1始動入賞口を示す「B100(H)」のコマンドとともに各エントリに記憶されている保留表示フラグを特定する(S601)。
そして、S601にて特定した第1特図保留記憶数の保留表示を、保留表示フラグに応じた態様にて第1保留記憶表示エリア5Dに表示する(S602)。具体的には、第1特図保留記憶数が1つであれば1つの保留表示を「○」、「◇」「☆」のいずれかの形状にて第1保留記憶表示エリア5Dに表示する。第1特図保留記憶数が2つであれば、2つの保留表示をそれぞれ「○」、「◇」「☆」のいずれかの形状にて第1保留記憶表示エリア5Dに表示する。第1特図保留記憶数が3つであれば3つの保留表示をそれぞれ「○」、「◇」「☆」のいずれかの形状にて第1保留記憶表示エリア5Dに表示する。第1特図保留記憶数が4つであれば4つの保留表示をそれぞれ「○」、「◇」「☆」のいずれかの形状にて第1保留記憶表示エリア5Dに表示する。
次いで、図9(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの始動口入賞指定コマンドに、第2始動入賞口を示す「B200(H)」のデータが記憶されている数に基づいて、第2始動入賞に対応する保留記憶数(第2特図保留記憶数)を特定し、更に、第2始動入賞口を示す「B200(H)」のコマンドとともに各エントリに記憶されている保留表示フラグを特定する(S603)。
そして、S603にて特定した第2特図保留記憶数の保留表示を、保留表示フラグに応じた態様にて第2保留記憶表示エリア5Uに表示する(S604)。具体的には、第2特図保留記憶数が1つであれば、1つの保留表示を「○」、「◇」「☆」のいずれかの形状にて第2保留記憶表示エリア5Uに表示する。第2特図保留記憶数が2つであれば2つの保留表示をそれぞれ「○」、「◇」「☆」のいずれかの形状にて第2保留記憶表示エリア5Uに表示する。第2特図保留記憶数が3つであれば3つの保留表示をそれぞれ「○」、「◇」「☆」のいずれかの形状にて第2保留記憶表示エリア5Uに表示する。第2特図保留記憶数が4つであれば4つの保留表示をそれぞれ「○」、「◇」「☆」のいずれかの形状にて第2保留記憶表示エリア5Uに表示する。
次いで、演出制御用CPU120は、図9(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに記憶されている始動口入賞指定コマンドに基づいて、各保留記憶に対応するエントリに始動口入賞指定コマンドが格納されていないバッファ番号に対応する保留表示を、保留記憶表示エリア5D,5Uから消去し(S605)、当該保留表示更新処理を終了する。
このように保留表示更新処理を実行することで、図21(B)に示すように、第2保留記憶表示エリア5Uに表示されている第2特図保留記憶表示は、第2特図の保留記憶に基づく変動表示が終了する毎に2個減算更新され、次の第2特図の保留記憶に基づく変動表示が開始される。そして、第2特図の保留記憶に基づく変動表示が終了した時点で第2保留記憶表示エリア5Uに第2特図保留記憶表示が無い場合は、第1保留記憶表示エリア5Dに表示されている第1特図保留記憶表示が1個減算更新され、第1特図の保留記憶に基づく変動表示が開始される。尚、新たに始動入賞が発生した場合は、該始動入賞が第1始動入賞口への入賞であれば第1保留記憶表示エリア5Dの表示が最大4個までの範囲で1個増加更新され、該始動入賞が第2始動入賞口への入賞であれば第2保留記憶表示エリア5Uの表示が最大4個までの範囲で1増加更新される。
このようにすることにより、遊技者は、新たな始動入賞が発生したときに、その始動入賞が、第1特図に対応する第1特図保留記憶であるか、第2特図に対応する第2特図保留記憶であるかを識別できるようになっている。
図22は、図20に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(S801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU120は、まず、S815において第1変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(S815)。第1変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(S815;Yes)、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「0」より下位のバッファ番号(例えばバッファ番号「1」〜「4」)に対応付けて格納されている第1特図保留記憶(受信コマンド、保留表示フラグ)を、1個ずつ上位のバッファ番号にシフトする(S816)。
具体的には、第1特図保留記憶のバッファ番号「1」に対応付けて格納されている受信コマンド、保留表示フラグを、第1特図保留記憶のバッファ番号「0」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「2」に対応付けて格納されている受信コマンド、保留表示フラグを、第1特図保留記憶のバッファ番号「1」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「3」に対応付けて格納されている受信コマンド、保留表示フラグを、第1特図保留記憶のバッファ番号「2」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「4」に対応付けて格納されている受信コマンド、保留表示フラグを、第1特図保留記憶のバッファ番号「3」に対応付けて格納するようにシフトする。そして、変動表示が実行される特別図柄を示す特図指定フラグに第1特別図柄を示す「1」をセットする(ステップS817)。
また、S815において第1変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(S815;No)、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(S818)。第2変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(S818;No)、演出図柄変動開始処理を終了し、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(S818;Yes)、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「0」より下位のバッファ番号(例えばバッファ番号「1」〜「4」)に対応付けて格納されている第2特図保留記憶(受信コマンド、保留表示フラグ)を、1個ずつ上位のバッファ番号にシフトする(S819)。
具体的には、第2特図保留記憶のバッファ番号「1」に対応付けて格納されている受信コマンド、保留表示フラグを、第2特図保留記憶のバッファ番号「0」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2」に対応付けて格納されている受信コマンド、保留表示フラグを、第2特図保留記憶のバッファ番号「1」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「3」に対応付けて格納されている受信コマンド、保留表示フラグを、第2特図保留記憶のバッファ番号「2」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「4」に対応付けて格納されている受信コマンド、保留表示フラグを、第2特図保留記憶のバッファ番号「3」に対応付けて格納するようにシフトする。そして、変動表示が実行される特別図柄を示す特図指定フラグに第2特別図柄を示す「2」をセットする(ステップS820)。
S817またはS820の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(S821)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(S822)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた演出図柄の停止図柄を決定し、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、本実施例では、受信した変動表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する第2変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が奇数図柄である「7」で揃った演出図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが確変大当りBに該当する第3変動表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」以外の奇数図柄で揃った演出図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが非確変大当りに該当する第4変動表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った演出図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した変動表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1変動表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる演出図柄の組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定すれば良い。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すれば良い。尚、これら停止図柄の決定においては、3図柄を個別に決定しても良いし、一括で決定するようにしても良い。尚、3図柄を個別に決定する場合にあては、大当りとなる場合には、3図柄を同一図柄に決定し、変動表示パターンがリーチ状態となるはずれ変動表示パターン(ノーマルリーチはずれ、スーパーリーチはずれ)である場合には、左図柄(第1停止図柄)と右図柄(第2停止図柄)とを同一演出図柄に決定するとともに中図柄(第3停止図柄)を異なる演出図柄に決定し、変動表示パターンがリーチ状態とならないはずれ変動表示パターン(非リーチはずれ)である場合には、少なくとも左図柄(第1停止図柄)と右図柄(第2停止図柄)とが異なる演出図柄に決定すれば良い。
次いで、演出制御用CPU120は、予告演出決定処理を実施して、当該変動表示において予告演出を実行するか否かを決定し、予告演出を実行すると決定した場合は、該予告演出を選択予告演出と通常予告演出のどちらかを実行するかを決定する(S823)。選択予告演出とは、演出表示装置5に1〜3個の実行可能な予告演出を表示し、該表示されている予告演出の中から遊技者により選択された予告演出を実行する演出である。通常予告演出とは、選択予告演出のように遊技者による選択を実行せず演出制御用CPU120が選択した予告演出を実行する演出である。
本実施例では、予告演出決定処理において、図29に示すように変動表示中の英数字「1」〜「8」の図柄から構成された演出図柄の停止図柄を低コントラスト表示する停止図柄予告演出、表示するキャラクタによりリーチ期待度を示唆するリーチ期待度予告演出、表示するメッセージにて大当り期待度を示唆する大当り期待度予告演出(メッセージ表示)、表示する確率にて大当り期待度を大当り期待度予告演出(メッセージ表示)よりも詳細に示唆する大当り期待度予告演出(確率表示)、第1保留記憶表示エリア5Dまたは第2保留記憶表示エリア5Uに表示されている保留表示の内から最も大当り期待度の高い保留表示を変化させる保留変化予告演出、表示するメッセージにて保留内大当り期待度を示唆する保留内大当り期待度予告演出(メッセージ表示)、表示する確率にて保留内大当り期待度を保留内大当り期待度予告演出(メッセージ表示)よりも詳細に示唆する保留内大当り期待度予告演出(確率表示)から決定するようにしている。尚、大当り期待度とは、個々の保留記憶にもとづいて実行される変動表示の変動パターンが大当りとなるときのみに実行されうる(例えば、プレミアムリーチ)変動パターン(変動態様)である場合には100%であり、個々の保留記憶にもとづいて実行される変動表示の変動パターンがはずれとなるときと大当りとなるときの双方において実行される(例えば、スーパーリーチ)変動パターン(変動態様)である場合には、当該変動パターンが大当りとなるときに出現する確率(大当りの決定時に当該変動パターンが決定される確率)を、当該変動パターンが大当りとなるときに出現する確率と当該変動パターンがはずれとなるときに出現する確率との合計値(当該変動パターンの総出現確率)にて除した値である。
これら予告演出のうち、停止図柄予告演出、リーチ期待度予告演出、大当り期待度予告演出(メッセージ表示)、大当り期待度予告演出(確率表示)は、演出種別が実行中の変動表示を対象とした種別1の予告演出であり、それぞれに種別1の予告演出であることを示す予告演出IDが割り当てられている。また、保留変化予告演出、保留表示予告演出(メッセージ表示)、保留表示予告演出(確率表示)は、演出種別が保留記憶を対象とした種別2の予告演出であり、それぞれに種別2の予告演出であることを示す予告演出IDが割り当てられている。
選択予告演出実行時は、これら予告演出の中から演出表示装置5に1〜3個の実行可能な予告演出を表示し、該表示されている予告演出の中から遊技者により選択された予告演出を実行する。通常予告演出時は、これら予告演出の中から演出制御用CPU120が選択した予告演出を実行する。
尚、本実施例では、選択予告演出及び通常予告演出として実行する予告演出を、図29に示す停止図柄予告演出、リーチ期待度予告演出、大当り期待度予告演出(メッセージ表示)、大当り期待度予告演出(確率表示)、保留変化予告演出、保留表示予告演出(メッセージ表示)、保留表示予告演出(確率表示)から決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら選択予告演出及び通常予告演出として実行される予告演出として、予告画像が段階的に変化するステップアップ予告や、所定のキャラクタの一群が表示領域を横切る群予告等の実行を決定するようにしても良い。
そして、演出制御用CPU120は、選択予告演出実行決定フラグがセットされたか否か、つまり、S823において選択予告演出の実行が決定されたか否かを判定する(S824)。選択予告演出実行決定フラグがセットされている場合は(S824;Yes)、選択予告演出開始待ちタイマに選択予告演出開始時までの期間に応じた値をセットし(S824a)、選択予告演出実行決定フラグをクリアする(S824b)。
選択予告演出実行決定フラグがセットされていない場合は(S824;No)、通常予告演出実行決定フラグがセットされているか否か、つまり、S823において通常予告演出の実行が決定されたか否かを判定する(S824c)。通常予告演出実行決定フラグがセットされている場合は(S824c;Yes)、通常予告演出開始待ちタイマに通常予告演出開始時までの期間に応じた値をセットし(S824d)、通常予告演出実行決定フラグをクリアする(S824e)。
S824b,S824eの実行後、または通常予告演出実行決定フラグがセットされていない場合は(S824c;No)、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(S826)。
尚、プロセステーブルには、演出表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置5、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(S827)。例えば、演出表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、この実施例では、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の変動表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、変動時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(S828)。また、変動制御タイマに所定時間を設定する(S829)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の演出図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を演出表示装置5に出力し、演出表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって演出図柄の変動が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値にして(S830)、演出図柄変動開始処理を終了する。
図24は、図22に示された演出図柄変動開始処理における予告演出決定処理を示すフローチャートである。予告演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動表示結果と変動パターンとを特定する(S1001)。変動表示結果は、変動開始時において主基板11から送信される変動表示結果(はずれ、確変大当りA、確変大当りB、非確変大当り)を指定するための変動表示結果指定コマンドを格納するための変動表示結果指定コマンド格納領域に記憶されている変動表示結果指定コマンドにより特定することができる。また、変動パターンは、前述したように、変動パターン指定コマンド格納領域に記憶されている変動パターン指定コマンドにて特定できる。
そして、演出制御用CPU120は、乱数回路124等から予告演出を実行するか否かを決定するための予告演出実行決定用乱数として判定値を抽出し、S1001にて特定した変動表示結果及び変動パターンと該予告演出実行決定用乱数として抽出した判定値に基づいて、予告演出実行決定用テーブルを用いて予告演出の実行の有無を決定する(S1002)。
具体的には、図26に示すように、予告演出実行決定用テーブルにおいては、変動表示結果が大当りであることに対応して、予告演出実行決定用乱数として抽出し得る100個の判定値のうち、予告演出の実行に90個の判定値が設定されており、予告演出の非実行に10個の判定値が設定されている。
また、変動表示結果がはずれであり、変動パターンがスーパーリーチの変動パターンである場合(スーパーリーチはずれ)は、予告演出の実行に80個の判定値が設定されており、予告演出の非実行に20個の判定値が設定されている。変動表示結果がはずれであり、変動パターンがノーマルリーチの変動パターンである場合(ノーマルリーチはずれ)は、予告演出の実行に60個の判定値が設定されており、予告演出の非実行に40個の判定値が設定されている。変動表示結果がはずれであり、変動パターンが非リーチの変動パターンである場合(非リーチはずれ)は、予告演出の実行に20個の判定値が設定されており、予告演出の非実行に80個の判定値が設定されている。
つまり、本実施例においては、変動表示結果が大当りである場合が最も予告演出の実行される割合が高くなるように設定されており、変動表示結果がはずれであり変動パターンがスーパーリーチの変動パターンである場合、変動表示結果がはずれであり変動パターンがノーマルリーチの変動パターンである場合、変動表示結果がはずれであり変動パターンが非リーチの変動パターンである場合の順で予告演出の実行される割合が低くなるように設定されている。
S1003において、演出制御用CPU120は、S1002において予告演出の実行が決定されたか否かを判定する(S1003)。予告演出の実行が決定されていない場合は(S1003;No)、予告演出決定処理を終了し、予告演出の実行が決定された場合は、保留記憶が有りか否かを判定する(S1004)。尚、保留記憶が有りか否かは、図9(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ194Aを参照することで確認できる。
保留記憶がある場合は(S1004;Yes)、演出制御用CPU120は、乱数回路124等から予告演出種別実行用乱数として判定値を抽出し、保留記憶が有ることに応じて予告演出種別を予告演出種別決定テーブルに基づいて、選択予告演出と通常予告演出とから決定し(S1005)、保留記憶が無い場合は(S1004;No)、演出制御用CPU120は、乱数回路124等から予告演出種別実行用乱数として判定値を抽出し、保留記憶が有ることに応じて予告演出種別を予告演出種別決定テーブルに基づいて、通常予告演出に決定する(S1006)。
具体的には、図27に示すように、予告演出種別決定用テーブルにおいては、保留記憶が有ることに対応して、予告演出種別決定用乱数として抽出し得る100個の判定値のうち、選択予告演出に70個の判定値が設定されており、通常予告演出に30個の判定値が設定されている。また、保留記憶が無いことに対応して、予告演出種別決定用乱数として抽出し得る100個の判定値のうち、選択予告演出に0個の判定値が設定されており、通常予告演出に100個の判定値が設定されている。
このため、本実施例では、保留記憶が有る場合は、選択予告演出の実行が通常予告演出の実行よりも高い割合で決定されるようになっているとともに、保留記憶が無い場合は、S1006に示したように一義的に通常予告演出の実行が決定されるようになっている。尚、本実施例では、保留記憶が無い場合は、一義的に通常予告演出を決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留記憶が無い場合には、保留記憶が存在するときよりも低い割合で選択予告演出を決定し、これら保留記憶が存在しない場合に選択予告演出を決定した場合には、後述する変形例3に示すように、保留記憶に関係しない種別1の予告演出のみを選択可能な選択予告演出を実行するようにすれば良い。
S1005の実行後、演出制御用CPU120は、S1005において選択予告演出の実行が決定されたか否かを判定する(S1007)。選択予告演出の実行が決定されていない場合、つまり、通常予告演出の実行が決定された場合(S1007;No)またはS1006の実行後は、演出制御用CPU120が図29に示す予告演出の中から通常予告演出として実行する予告演出をランダムに決定し、該決定した通常予告演出の演出設定を実行する(S1011)。そして、通常予告演出実行フラグをセットして(S1012)、予告演出決定処理を終了する。
尚、S1011において通常予告演出として実行する予告演出を決定する場合は、保留記憶が有る場合は、種別1と種別2の全ての予告演出の中から実行する予告演出を決定し、保留記憶が無い場合は、種別1の予告演出の中から実行する予告演出を決定すれば良い。
一方、S1007において選択予告演出の実行が決定された場合(S1007;Yes)は、更に当該変動表示結果が大当りであるか否かを判定する(S1008)。当該変動表示結果が大当りであるか否かは、変動表示結果指定コマンド格納領域に記憶されている変動表示結果指定コマンドや、図9(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおけるバッファ番号0のエントリに格納されている図柄指定コマンドの内容から特定することができる。当該変動表示結果が大当りである場合は(S1008;Yes)、乱数回路124等からパネル数決定用乱数として判定値を抽出し、表示パネル数決定用テーブル(選択演出用)と該パネル数決定用乱数として抽出した判定値に基づいて大当り時に演出表示装置5にて表示するパネル数を決定する(S1009)。また、当該変動表示結果がはずれである場合は(S1008;No)、乱数回路124等からパネル数決定用乱数として判定値を抽出し、表示パネル数決定用テーブル(選択演出用)と該パネル数決定用乱数として抽出した判定値に基づいてはずれ時に演出表示装置5にて表示するパネル数を決定する(S1010)。
尚、本実施例のS1009及びS1010において決定するパネル数とは、選択演出の実行時に演出表示装置5に表示する予告演出の個数を示す数である。
具体的には、図28に示すように、パネル数決定用テーブルにおいては、「大当り」に対応して、パネル数決定用乱数として抽出し得る100個の判定値のうち、パネル数1枚に5個の判定値が設定されており、パネル数2枚に15個の判定値が設定されており、パネル数3枚に80個の判定値が設定されている。一方、「はずれ」に対応して、パネル数決定用乱数として抽出し得る100個の判定値のうち、パネル数1枚に80個の判定値が設定されており、パネル数2枚に15個の判定値が設定されており、パネル数3枚に5個の判定値が設定されている。
このように、本実施例では、大当りとなる変動表示である場合は、演出表示装置5に表示するパネル数を3枚に決定する割合が最も高くなるように設定されており、演出表示装置5に表示するパネル数を1枚に決定する割合が最も低くなるように設定されている。また、大当りとらない(はずれの)変動表示である場合は、演出表示装置5に表示するパネル数を3枚に決定する割合が最も低くなるように設定されており、演出表示装置5に表示するパネル数を1枚に決定する割合が最も高くなるように設定されている。つまり、選択演出時に演出表示装置5にパネルが3枚表示される場合は、実行中の変動表示において大当りとなる確率(大当り期待度)が最も高く、選択演出時に演出表示装置5にパネルが1枚表示される場合は、実行中の変動表示において大当りとなる確率(大当り期待度)が低くなる。
S1009またはS1010の実行後、演出制御用CPU120は、S1009またはS1010にて決定したパネル数を記憶し(S1013−)、該記憶したパネル数が3枚であるか否かを判定する(S1013)。記憶したパネル数が3枚である場合は(S1013;Yes)、更に当該変動表示結果が大当りであるか否かを判定する(S1014)。当該変動表示結果が大当りであるか否かは、変動表示結果指定コマンド格納領域に記憶されている変動表示結果指定コマンドや、図9(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおけるバッファ番号0のエントリに格納されている図柄指定コマンドの内容から特定することができる。
当該変動表示結果が大当りである場合は(S1014;Yes)、予告演出の選択肢(パネル)を、図29に示す予告演出の中から予告演出IDが1−X(Xは1〜4の自然数)である予告演出、つまり、演出種別が種別1の予告演出の中から2つを選択肢としてランダムに決定し、図29に示す予告演出の中から予告演出IDが2−X(Xは1〜3の自然数)である予告演出、つまり、演出種別が種別2の予告演出の中から1つを選択肢としてランダムに決定する(S1015)。
当該変動表示結果が大当りでない場合は(S1014;No)、予告演出の選択肢(パネル)を、図29に示す予告演出の中から予告演出IDが1−X(Xは1〜4の自然数)である予告演出、つまり、演出種別が種別1の予告演出の中から1つを選択肢としてランダムに決定し、図29に示す予告演出の中から予告演出IDが2−X(Xは1〜3の自然数)である予告演出、つまり、演出種別が種別2の予告演出の中から2つを選択肢としてランダムに決定する(S1016)。
また、S1013において、記憶したパネル数が3枚でない場合は(S1013;No)、記憶したパネル数が2枚であるか否かを判定する(S1017)。記憶したパネル数が2枚である場合は(S1017;Yes)、予告演出の選択肢(パネル)を、図29に示す予告演出の中から予告演出IDが1−X(Xは1〜4の自然数)である予告演出、つまり、演出種別が種別1の予告演出の中から1つを選択肢としてランダムに決定し、図29に示す予告演出の中から予告演出IDが2−X(Xは1〜3の自然数)である予告演出、つまり、演出種別が種別2の予告演出の中から1つを選択肢としてランダムに決定する(S1018)。
S1017において、記憶したパネル数が2枚でない場合は(S1017;No)、記憶したパネル数が1枚であると特定し、当該変動表示結果が大当りであるか否かを判定する(S1019)。当該変動表示結果が大当りであるか否かは、変動表示結果指定コマンド格納領域に記憶されている変動表示結果指定コマンドや、図9(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおけるバッファ番号0のエントリに格納されている図柄指定コマンドの内容から特定することができる。
当該変動表示結果が大当りである場合は(S1019;Yes)、予告演出IDが1−X(Xは1〜4の自然数)である種別1の予告演出種別を、予告演出IDが2−X(Xは1〜3の自然数)である種別2の予告演出種別よりも高い割合で選択肢として決定する(例えば、予告演出種別を80%の割合で種別1に決定し、20%の割合で種別2に決定する)予告演出種別決定テーブル(図示略)をセットし、種別1と種別2のいずれかに予告演出種別を決定する(S1020)。
また、当該変動表示結果が大当りでない場合は(S1019;No)、予告演出IDが2−X(Xは1〜3の自然数)である種別2の予告演出種別を、予告演出IDが1−X(Xは1〜4の自然数)である種別1の予告演出種別よりも高い割合で決定する(例えば、予告演出種別を20%の割合で種別1に決定し、80%の割合で種別2に決定する)予告演出種別決定テーブル(図示略)をセットし、種別1と種別2のいずれかに予告演出種別を決定する(S1021)。
S1020またはS1021の実行後、演出制御用CPU120は、S1020またはS1021にて決定した予告演出種別に属する予告演出から1つを予告演出の選択肢(パネル)として決定する。具体的には、S1020またはS1021において予告演出種別が種別1に決定している場合は、予告演出IDが1−X(Xは1〜4の自然数)である予告演出の中から1つをランダムに選択肢として決定し、S1020またはS1021において予告演出種別が種別2に決定している場合は、予告演出IDが1−X(Xは1〜3の自然数)である予告演出の中から1つを選択肢としてランダムに決定する。尚、本実施例では、S1020またはS1021にて決定された種別1または種別2の予告演出の中から選択肢とする予告演出をランダムに決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、種別1や種別2のうちの特定の予告演出を高い割合にて決定するようにしても良い。
S1015、S1016、S1018、S1022のいずれかの実行後、演出制御用CPU120は、S1015、S1016、S1018、S1022のいずれかにて決定した予告演出(選択肢)を、選択予告演出において、S1013−にて記憶したパネル数にて表示する選択肢として記憶し(S1023)、選択予告演出実行決定フラグをセットして予告演出決定処理を終了する(S1024)。尚、選択予告演出実行決定フラグは、演出図柄の変動中において選択予告演出の実行が決定されたことを示すフラグである。
図30は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(S802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマのそれぞれの値を−1する(S701,S702,S703)。また、演出制御用CPU120は、選択予告演出開始待ちタイマがセットされている(選択予告演出を行うことに決定されている)か、または選択予告演出実行中フラグがセットされている(選択予告演出の実行中である)場合には(S704;Y)、図31に示す選択予告演出処理を実行する(S705)。選択予告演出実行決定フラグも選択予告演出実行中フラグもセットされていない場合には、S705の選択予告演出処理を実施することなく、S706に進む。
S706において演出制御用CPU120は、通常予告演出開始待ちタイマがセットされている(通常予告演出を行うことに決定されている)か、または通常予告演出実行中フラグがセットされている(通常予告演出の実行中である)場合には(S706;Y)、図46に示す通常予告演出処理を実行する(S707)。通常予告演出実行決定フラグも通常予告演出実行中フラグもセットされていない場合には、S707の通常予告演出処理を実施することなく、S724に進む。
S724において演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する。プロセスタイマがタイムアウトしていたら、プロセスデータの切り替えを行う(S725)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(S726)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(S727)。
次に、変動制御タイマがタイムアウトしているか否かを確認する(S728)。変動制御タイマがタイムアウトしている場合には(S728;Y)、演出制御用CPU120は、左中右の演出図柄の次表示画面(前回の演出図柄の表示切り替え時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(S729)。そのようにして、演出表示装置5において、演出図柄の変動制御が実現される。表示制御部123は、設定されている背景画像等の所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を演出表示装置5に出力する。そのようにして、演出表示装置5において、演出図柄の変動における背景画像、キャラクタ画像および演出図柄が表示される。また、変動制御タイマに所定値を再セットする(S730)。
また、演出制御用CPU120は、変動時間タイマがタイムアウトしているか否か確認する(S731)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に応じた値に更新する(S733)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(S732;Y)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に応じた値に更新する(S733)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
尚、演出図柄の変動制御に用いられているプロセステーブルには、演出図柄の変動表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、プロセステーブルにおけるプロセスデータ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は演出図柄の変動時間に相当する。よって、S724の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイムアウトしたときには、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データやランプ制御実行データ等)はなく、プロセステーブルにもとづく演出図柄の演出制御は終了する。
図31は、予告演出処理の一例を示すフローチャートである。予告演出処理において、演出制御用CPU120は、予告演出設定済フラグがセットされているか否か、つまり、後述するパネル演出において遊技者により予告演出の選択があることにより、該選択された予告演出の設定がなされて実行されているか否かを判定する(S1030)。
該判定において予告演出設定済フラグがセットされている場合には(S1030;Y)、図34に示すS1087に進む。一方、予告演出設定済フラグがセットされていない場合には(S1030;N)、実行する予告演出を遊技者から受付けるパネル演出が実行中である旨を示すパネル演出実行中フラグがセットされているか否か判定する(S1031)。
パネル演出実行中フラグがセットされていない場合には、S1031aに進んで、選択予告演出開始待ちタイマの値を−1する。そして、選択予告演出開始待ちタイマがタイムアウトしていなければ(S1032;N)、当該処理を終了する。一方、選択予告演出開始待ちタイマがタイムアウトしていれば(S1032;Y)、パネル演出実行中フラグと選択予告演出実行中フラグとをセットし(S1033)、選択期間タイマにパネル演出の演出期間に相当する値をセットする(S1034)。そして、パネル演出のプロセステーブルを読み出してセットした後(S1035)、パネル演出プロセスタイマをスタートさせる(S1036)。尚、本実施例では、パネル演出のプロセステーブルが、予めROM121に記憶されている。
そして演出制御用CPU120は、セットしたパネル演出プロセステーブルの最初のプロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1等)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置5、演出用部品としての遊技効果ランプ9および演出用部品としてのスピーカ8L,8R、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B)の制御を開始し(S1037)、当該処理を終了する。
一方、パネル演出実行中フラグがセットされている場合には(S1031;Y)、S1038aに進んで、パネル演出プロセスタイマを−1するとともに、パネル演出期間タイマを−1する(S1038a,S1038b)。
そして、パネル表示を開始するタイミングであるか否かを、セットしたパネル演出プロセステーブルに基づいて判定する(S1038d)。
該判定においてパネル表示を開始するタイミングではない場合は、S1039を経由することなくS1040に進み、パネル表示を開始するタイミングである場合はS1039に進んで、記憶されている予告演出、つまり、予告演出決定処理にて決定されることで記憶されている各予告演出を、その選択肢となるパネル表示による表示を開始した後、S1040に進む。
S1040において演出制御用CPU120は、パネル演出の実行期間中であるか否かを判定する。これらパネル演出の実行期間中であるか否かは、パネル演出のプロセステーブルに記述されている最後のパネル演出プロセスタイマ値のタイマカウントが終了したか否かにより判定することができる。尚、これら最後のパネル演出プロセスタイマ値のタイマカウントが終了するタイミングは、選択期間タイマがタイマアップするタイミングの少し前のタイミングとなるように設定されている。
パネル演出の実行期間中である場合には、S1041に進んで、操作受付け処理を実行する。この操作受付け処理では、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作に応じて、カーソルを移動させる処理や、表示されている各予告演出に対応するパネルの表示態様を反転表示する処理や、予告演出の選択操作を検出する処理等の各種処理を実行する。
そして、S1041aに進み、S1041の操作受付け処理において、遊技者による予告演出の選択操作の有無を判定する。
予告演出の選択操作が無かった場合には、S1042に進み、予告演出の選択操作があった場合にはS1041bに進んで、選択された予告演出(予告演出のID)を記憶するとともに、パネル演出実行中フラグをクリアして(S1041c)、図32のS1045に進む。
このように、本実施例では、パネル演出の実行期間中において遊技者による予告演出の選択操作があった場合には、その時点でパネル演出を終了して、選択された予告演出を実行する処理に移行するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら選択された予告演出を実行する処理への移行を、パネル演出の実行期間が終了した時点で行うようにしても良い。
一方、パネル演出の実行期間中で無い場合(S1040;N)、および、パネル演出の実行期間中であっても遊技者による予告演出の選択操作が無かった場合(S1041a;N)には、S1042に進んで、選択期間タイマがタイマアップしているか否かを判定する。
選択期間タイマがタイマアップしていない場合には当該処理を終了する。一方、選択期間タイマがタイマアップしている場合には、S1043に進んで、パネル表示を終了した後、パネル演出プロセスタイマ、パネル演出実行中フラグ、選択予告演出実行中フラグをクリアして選択予告演出を終了する(S1044)。
図32のS1045において演出制御用CPU120は、遊技者による選択操作により記憶されている予告演出が停止図柄予告演出であるか否かを判定し、停止図柄予告演出でない場合には、図33のS1069aに進み、停止図柄予告演出である場合には、S1046に進んで、選択された予告演出の記憶をクリアした後、実行中の変動表示の表示結果が大当りとなるか否かを判定する(S1046)。尚、これら実行中の変動表示の表示結果が大当りとなるか否かは、実行中の変動表示が第1特図に連動したものである場合には、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの第1特図保留記憶に対応するバッファ番号「0」の図柄指定コマンドの内容に基づいて判定することができ、実行中の変動表示が第2特図に連動したものである場合には、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの第2特図保留記憶に対応するバッファ番号「0」の図柄指定コマンドの内容に基づいて判定することができる。
実行中の変動表示の表示結果が大当りとなる場合には、S1047に進んで、停止図柄予告演出において、停止図柄の選択に用いる選択肢となるパネルの数を決定するためのパネル数決定用乱数を抽出し、図37に示す表示パネル数決定用テーブル(停止図柄予告演出用)を用いて、変動表示結果が大当りとなる場合の表示パネル数を決定する。
一方、実行中の変動表示の表示結果がハズレとなる場合には、S1048に進んで、パネル数決定用乱数を抽出し、図37に示す表示パネル数決定用テーブル(停止図柄予告演出用)を用いて、変動表示結果がハズレとなる場合の表示パネル数を決定する。
ここで、本実施例に用いた表示パネル数決定用テーブル(停止図柄予告演出用)について、図37を用いて説明すると、表示パネル数決定用テーブル(停止図柄予告演出用)には、表示パネル数「1枚」、「2枚」、「3枚」のそれぞれについて、「大当り」と「ハズレ」の変動表示結果毎に、パネル数決定用乱数の範囲である1〜100の100個の判定値のうち、所定数の判定値が割り当てられている。
具体的には、「大当り」の変動表示結果に対応して、「1枚」の表示パネル数には5の判定値が割り当てられ、「2枚」の表示パネル数には15の判定値が割り当てられ、「3枚」の表示パネル数には80の判定値が割り当てられている。一方、「ハズレ」の変動表示結果に対応して、「1枚」の表示パネル数には80の判定値が割り当てられ、「2枚」の表示パネル数には15の判定値が割り当てられ、「3枚」の表示パネル数には5の判定値が割り当てられている。
よって、変動表示結果が「大当り」となる場合には、表示パネル数として「3枚」が決定され易く、「1枚」が決定され難いように設定されているとともに、変動表示結果が「ハズレ」となる場合には、表示パネル数として「1枚」が決定され易く、「3枚」が決定され難いように設定されていることで、表示パネル数が多い場合は、少ない場合よりも「大当り」となる信頼度が高くなる。つまり、「大当り」となる信頼度は、表示パネル数「3枚」>表示パネル数「2枚」>表示パネル数「1枚」となるように設定されている。
尚、本実施例では、表示パネル数が多い方が「大当り」となる信頼度が高くなる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、本実施例とは逆に、表示パネル数が少ない方が「大当り」となる信頼度が高くなるようにしても良い。
図32に戻り、S1047またはS1048にて表示パネル数を決定した後においては、該決定した表示パネル数を、停止図柄予告演出における表示パネル数として設定する(S1049)。
そして、S1050並びにS1062により、設定された表示パネル数が「3」、「2」、「1」のいずれであるか否かが判定される(S1050)。
設定された表示パネル数が「3」である場合は、S1050からS1051に進んで、実行中の変動表示の表示結果が大当りであるか否かを判定する。尚、該判定は、前述したS1046の判定方法と同様とすれば良い。
S1051の判定において大当りであると判定した場合に演出制御用CPU120は、選択可能パネル数決定用乱数(1〜100の数値範囲)を抽出し、図38に示す選択可能パネル数決定用テーブル(パネル3枚用)を用いて、大当りとなる時の選択可能パネル数を決定する(S1052)。そして、パネル配置パターン決定用乱数(1〜100の数値範囲)を抽出し、図39に示すパネル配置パターン決定用テーブル(パネル3枚用)を用いて大当りとなる時のパネル配置パターンを決定する(S1053)。そしてS1056に進む。
また、S1051の判定においてハズレであると判定した場合に演出制御用CPU120は、選択可能パネル数決定用乱数(1〜100の数値範囲)を抽出し、図38に示す選択可能パネル数決定用テーブル(パネル3枚用)を用いて、ハズレとなる時の選択可能パネル数を決定する(S1054)。そして、パネル配置パターン決定用乱数(1〜100の数値範囲)を抽出し、図39に示すパネル配置パターン決定用テーブル(パネル3枚用)を用いてハズレとなる時のパネル配置パターンを決定する(S1055)。そしてS1056に進む。
ここで、本実施例に用いた選択可能パネル数決定用テーブル(パネル3枚用)について、図38を用いて説明すると、選択可能パネル数決定用テーブル(パネル3枚用)には、3枚のパネルが表示される停止図柄予告において遊技者が選択できるパネルの数(つまり選択回数に該当)として「1枚」と「2枚」のそれぞれについて、「大当り」と「ハズレ」の変動表示結果毎に、選択可能パネル数決定用乱数の範囲である1〜100の100個の判定値うち、所定数の判定値が割り当てられている。
具体的には、「大当り」の変動表示結果に対応して、「1枚」には15の判定値が割り当てられ、「2枚」には85の判定値が割り当てられている。また、「ハズレ」の変動表示結果に対応して、「1枚」には85の判定値が割り当てられ、「2枚」には15の判定値が割り当てられている。
よって、パネル数が3枚の停止図柄予告において、変動表示結果が「大当り」となる場合には、選択可能パネル数として「2枚」が決定され易く、「1枚」が決定され難いように設定されているとともに、変動表示結果が「ハズレ」となる場合には、選択可能パネル数として「1枚」が決定され易く、「2枚」が決定され難いように設定されている。つまり、「大当り」となる信頼度は、「2枚」>「1枚」となるように設定されている。
尚、本実施例では、選択可能パネル数が多い方が「大当り」となる信頼度が高くなる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、本実施例とは逆に、選択可能パネル数が少ない方が「大当り」となる信頼度が高くなるようにしても良い。
また、本実施例に用いたパネル配置パターン決定用テーブル(パネル3枚用)について、図39を用いて説明すると、パネル配置パターン決定用テーブル(パネル3枚用)には、図43に示す各パネル配置パターンA〜Fのそれぞれについて、「大当り」と「ハズレ」の変動表示結果毎に、パネル配置パターン決定用乱数の範囲である1〜100の100個の判定値のうち、所定数の判定値が割り当てられている。
具体的には、「大当り」の変動表示結果に対応して、左位置に第3停止図柄である「中図柄」が配置され、中央に第2停止図柄である「右図柄」が配置され、右位置に第1停止図柄である「左図柄」が配置されるパネル配置パターンAに対してはA1の判定値が割り当てられ、左位置に第3停止図柄である「中図柄」が配置され、中央に第1停止図柄である「左図柄」が配置され、右位置に第2停止図柄である「右図柄」が配置されるパネル配置パターンBに対してはB1の判定値が割り当てられ、左位置に第2停止図柄である「右図柄」が配置され、中央に第3停止図柄である「中図柄」が配置され、右位置に第1停止図柄である「左図柄」が配置されるパネル配置パターンCに対してはC1の判定値が割り当てられ、左位置に第2停止図柄である「右図柄」が配置され、中央に第1停止図柄である「左図柄」が配置され、右位置に第3停止図柄である「中図柄」が配置されるパネル配置パターンDに対してはD1の判定値が割り当てられ、左位置に第1停止図柄である「左図柄」が配置され、中央に第3停止図柄である「中図柄」が配置され、右位置に第2停止図柄である「右図柄」が配置されるパネル配置パターンEに対してはE1の判定値が割り当てられ、左位置に第1停止図柄である「左図柄」が配置され、中央に第2停止図柄である「右図柄」が配置され、右位置に第3停止図柄である「中図柄」が配置されるパネル配置パターンFに対してはF1の判定値が割り当てられている。
また、「ハズレ」の変動表示結果に対応して、パネル配置パターンAに対してはA2の判定値が割り当てられ、パネル配置パターンBに対してはB2の判定値が割り当てられ、パネル配置パターンCに対してはC2の判定値が割り当てられ、パネル配置パターンDに対してはD2の判定値が割り当てられ、パネル配置パターンEに対してはE2の判定値が割り当てられ、パネル配置パターンFに対してはF2の判定値が割り当てられている。
尚、A1+B1+C1+D1+E1=100であり、A1>B1>C1>D1>E1の関係となるようにA1〜E1が設定されている。また、A2+B2+C2+D2+E2=100であり、A2<B2<C2<D2<E2の関係となるようにA2〜E2が設定されている。
よって、変動表示結果が「大当り」となる場合には、パネル配置パターンA>パネル配置パターンB>パネル配置パターンC>パネル配置パターンD>パネル配置パターンE>パネル配置パターンFの順に決定され易く、変動表示結果が「はずれ」となる場合には、逆に、パネル配置パターンA<パネル配置パターンB<パネル配置パターンC<パネル配置パターンD<パネル配置パターンE<パネル配置パターンFの順に決定され易くなっており、「大当り」となる信頼度は、パネル配置パターンA>パネル配置パターンB>パネル配置パターンC>パネル配置パターンD>パネル配置パターンE>パネル配置パターンFとなるように設定されている。
つまり、「大当り」となる信頼度は、左位置に配置されている図柄が、第3停止>第2停止>第1停止の順となり、左位置の図柄が同一である場合には、中央に配置されている図柄が、第3停止図柄>第2停止図柄>第1停止図柄の順に「大当り」となる信頼度が高くなるように設定されている。
尚、本実施例では、「大当り」となる信頼度を、パネル配置パターンA>パネル配置パターンB>パネル配置パターンC>パネル配置パターンD>パネル配置パターンE>パネル配置パターンFとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら「大当り」となる信頼度の設定形態は、適宜に変更可能である。
また、設定された表示パネル数が「2」である場合は、S1062からS1063に進んで、実行中の変動表示の表示結果が大当りであるか否かを判定する。尚、該判定は、前述したS1046の判定方法と同様とすれば良い。
S1063の判定において大当りであると判定した場合に演出制御用CPU120は、組合せパターン決定用乱数(1〜100の数値範囲)を抽出し、図40に示す組合せパターン決定用テーブル(パネル2枚用)を用いて、変動表示結果が大当りとなる場合の、予告対象とする停止図柄の組合せパターンを決定した後、S1056に進む。
また、S1063の判定においてハズレであると判定した場合に演出制御用CPU120は、組合せパターン決定用乱数(1〜100の数値範囲)を抽出し、図40に示す組合せパターン決定用テーブル(パネル2枚用)を用いて、変動表示結果がハズレとなる場合の、予告対象とする停止図柄の組合せパターンを決定した後、S1056に進む。
ここで、本実施例に用いた組合せパターン決定用テーブル(パネル2枚用)について、図40を用いて説明すると、組合せパターン決定用テーブル(パネル2枚用)には、図44に示すように、「中図柄」を含む組合せパターン「α」、「β」と、「中図柄」を含まない組合せパターン「γ」のそれぞれについて、「大当り」と「ハズレ」の変動表示結果毎に、組合せパターン決定用乱数の範囲である1〜100の100個の判定値のうち、所定数の判定値が割り当てられている。
具体的には、「大当り」の変動表示結果に対応して、組合せパターン「α」には45の判定値が割り当てられ、組合せパターン「β」には45の判定値が割り当てられ、組合せパターン「γ」には10の判定値が割り当てられている。一方、「ハズレ」の変動表示結果に対応して、組合せパターン「α」には5の判定値が割り当てられ、組合せパターン「β」には5の判定値が割り当てられ、組合せパターン「γ」には90の判定値が割り当てられている。
よって、変動表示結果が「大当り」となる場合には、「中図柄」を含む組合せパターン「α」、「β」が決定され易いが「中図柄」を含まない組合せパターン「γ」が決定され難く、変動表示結果が「ハズレ」となる場合には、「中図柄」を含む組合せパターン「α」、「β」が決定され難いが「中図柄」を含まない組合せパターン「γ」が決定され易くなる。つまり、「大当り」となる信頼度は、組合せパターン「α」、「β」>組合せパターン「γ」となるように設定されている。
尚、本実施例では、組合せパターン「α」の信頼度と組合せパターン「β」の信頼度とを同一としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、組合せパターン「α」の信頼度と組合せパターン「β」の信頼度とを異なるようにしても良い。また、本実施例では、組合せパターン「α」、「β」、「γ」におけるパネルの配置態様は、図44に示すように1の配置態様のみとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、これら組合せパターン「α」、「β」において、「中図柄」のパネルが右に配置される配置態様とするか或いは左に配置される配置態様とするか等のように、これら組合せパターン「α」、「β」、「γ」において配置態様を、大当りとなる場合においては特定の配置態様を高い確率で決定するとともに特定の配置態様以外の他の配置態様を低い確率で決定する一方、大当りとならない場合においては特定の配置態様を低い確率で決定するとともに特定の配置態様以外の他の配置態様を高い確率で決定することにより、配置態様によって大当りとなる信頼度が異なるようにしても良い。
尚、本実施例では、設定された表示パネル数が「2」である場合は、選択可能パネル数を常に「1」とした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定された表示パネル数が「2」である場合においても、前述した設定された表示パネル数が「3」である場合と同様に、選択可能パネル数を、「2」または「1」のいずれかに決定するようにしても良く、この場合にあっては、選択可能パネル数に応じて大当りとなる信頼度が異なるように、選択可能パネル数を決定するようにしても良い。
また、設定された表示パネル数が「1」である場合は、S1062からS1066に進んで、実行中の変動表示の表示結果が大当りであるか否かを判定する。尚、該判定は、前述したS1046の判定方法と同様とすれば良い。
S1066の判定において大当りであると判定した場合に演出制御用CPU120は、予告対象図柄決定用乱数(1〜100の数値範囲)を抽出し、図41予告対象図柄決定用テーブル(パネル1枚用)を用いて、大当りとなる時の予告対象図柄を決定した後、S1056に進む。
また、S1066の判定においてハズレであると判定した場合に演出制御用CPU120は、予告対象図柄決定用乱数(1〜100の数値範囲)を抽出し、図41予告対象図柄決定用テーブル(パネル1枚用)を用いて、ハズレとなる時の予告対象図柄を決定した後、S1056に進む。
ここで、本実施例に用いた予告対象図柄決定用テーブル(パネル1枚用)について、図41を用いて説明すると、予告対象図柄決定用テーブル(パネル1枚用)には、予告対象図柄となる「中図柄」と「右図柄」のそれぞれについて、「大当り」と「ハズレ」の変動表示結果毎に、予告対象図柄決定用乱数の範囲である1〜100の100個の判定値うち、所定数の判定値が割り当てられている。
具体的には、「大当り」の変動表示結果に対応して、「中図柄」には80の判定値が割り当てられ、「右図柄」には20の判定値が割り当てられている。また、「ハズレ」の変動表示結果に対応して、「中図柄」には20の判定値が割り当てられ、「右図柄」には80の判定値が割り当てられている。
よって、パネル数が1枚の停止図柄予告において、変動表示結果が「大当り」となる場合には、予告対象図柄として「中図柄」が決定され易く、「右図柄」が決定され難いように設定されているとともに、変動表示結果が「ハズレ」となる場合には、予告対象図柄として「右図柄」が決定され易く、「中図柄」が決定され難いように設定されている。つまり、「大当り」となる信頼度は、「中図柄」>「右図柄」となるように設定されている。
そして、S1056においては、S1052、S1053、S1054、S1055、S1064、S1065、S1067、S1068にて決定した、選択可能数やパネル配置パターンや、予告対象図柄や、組合せパターンを、当該停止図柄予告演出の演出内容として設定する。
次いで、予告演出設定済フラグをセットしたのち(S1057)、設定された表示パネル数に対応する停止図柄予告演出のプロセステーブルをセットするとともに(S1058)、予告演出期間タイマに停止図柄予告演出期間に該当する値をセットする(S1059)。
そして、予告演出プロセスタイマをスタートして(S1060)、停止図柄予告演出の最初のプロセスデータの内容の制御を実施することにより、停止図柄予告演出を開始して当該処理を終了する(S1061)。
次に、S1045において停止図柄予告演出ではないと判定された場合に移行する、図33のS1069aにおいて演出制御用CPU120は、遊技者の選択操作によって記憶された予告演出が、保留変化予告演出であるか否かを判定する(S1069a)。
該判定で保留変化予告演出ではないと判定された場合には(S1069a;N)、S1081に進んで、その他の選択された予告演出を実行するための各種設定を実行した後、S1082に進む。
一方、S1069aの判定において、保留変化予告演出であると判定された場合には(S1069a;Y)、S1069bに進んで、時短状態であるか否かを時短フラグがセットされているか否かにより判定する(S1069b)。尚、時短フラグは、主基板11から送信される遊技状態指定コマンドに基づいて、主基板11において時短フラグがセットされているときに同期して演出制御基板12においてもセットされるフラグである。
時短フラグがセットされていない場合は(S1069b;N)、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける第1特図保留記憶を参照対象に設定し(S1069c)、時短フラグがセットされている場合は(S1069b;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける第2特図保留記憶を参照対象に設定する(S1069d)。そして、S1069cまたはS1069dにおいて参照対象に設定した特図保留記憶を参照し、各特図保留記憶における図柄指定コマンドを特定する(S1069e)。
演出制御用CPU120は、これら特定した図柄指定コマンドに変動表示結果が大当りとなる図柄指定コマンドが有るか否かを判定する(S1069f)。特定した図柄指定コマンドに変動表示結果が大当りとなる図柄指定コマンドが有る場合は(S1069f;Y)、S1069cまたはS1069dにて参照対象に設定した特図保留記憶の内から変動表示結果が大当りとなる図柄指定コマンドが格納されている最上位エントリ(大当りとなる図柄指定コマンドが格納されているエントリであって、保留記憶の内で先に変動表示が実行されるエントリ)を特定し(S1070)、当該エントリの図柄指定コマンドから大当り種別を更に特定する(S1071)。そして、特定した大当り種別に基づいて保留変化予告パターンを決定し(S1072)、S1080に進む。
S1072おいては、例えば、図42(A)に示すような決定割合で保留変化予告パターンを決定する。図27(A)に示す決定割合の設定例では、S1071において特定した大当り種別に応じて、保留変化予告パターンの決定割合を異ならせている。
具体的には、保留変化予告演出の保留変化予告パターンとして、予告α、予告β、予告γの3種類が設けられている。このうち保留変化パターンが予告αに決定された場合には、保留表示が白色の円形(○)で保留記憶表示エリア5Dまたは保留記憶表示エリア5Uに表示され、保留変化パターンが予告βに決定された場合には、保留表示が白色の四角形(◇)で保留記憶表示エリア5Dまたは保留記憶表示エリア5Uに表示され、保留変化予告パターンが予告γに決定された場合には、保留表示が白色の星形(☆)で保留記憶表示エリア5Dまたは保留記憶表示エリア5Uに表示される。つまり、予告αの場合には、始動入賞時に保留記憶表示エリア5Dまたは保留記憶表示エリア5Uに表示される表示態様である白色の円形(○)の表示が維持されることで保留表示が変化せず、予告βまたは予告γの場合には、始動入賞時に保留記憶表示エリア5Dまたは保留記憶表示エリア5Uに表示される表示態様である白色の円形(○)の表示から白色の四角形(◇)または白色の星形(☆)に保留表示が変化する。
尚、変動表示結果が大当りとなる場合は、保留変化予告演出が非実行に決定される場合が無く、必ず変動表示結果保留表示予告演出として予告βまたは予告γのどちらかの保留変化予告パターンが決定される。
上記したように本実施例では、遊技者によって保留変化予告演出が選択された場合においてのみ保留変化予告演出が実行されて保留表示が白色の円形(○)の表示から白色の四角形(◇)または白色の星形(☆)に変化する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技者によって選択されることで実行される保留変化予告演出とは個別に、始動入賞時において保留表示の表示態様を、該保留表示に対応する保留記憶(エントリ)に格納されている図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドの内容に応じて、大当りとなる信頼度が白色の星形(☆)>白色の四角形(◇)>白色の円形(○)の順となるように表示態様を決定して、該決定にもとづいた保留表示を行うようにしても良い。尚、このように始動入賞時において保留表示の表示態様を白色の星形(☆)や白色の四角形(◇)にて表示可能とする場合にあっては、これら白色の星形(☆)や白色の四角形(◇)の保留表示が保留記憶表示エリア5Dまたは保留記憶表示エリア5Uに表示されるときには、予告演出の種類を遊技者から受付ける選択予告演出の実行を制限したり、或いは選択予告演出の実行は制限しないが、保留変化予告演出を選択肢として含まない選択予告演出(パネル演出)を実行するようにすれば良い。
また、図27(A)に示すように、大当り種別が「確変大当りA」である場合には、保留変化予告演出として予告γの実行が決定される割合は、予告βの実行が決定される割合よりも高く設定されている。一方で、大当り種別が「確変大当りB」または「非確変大当り」である場合には、保留変化予告演出として予告γの実行が決定される割合は、予告βの実行が決定される割合よりも低く設定されている。
このような設定により、変動表示結果が「大当り」であり、且つ保留変化予告パターンとして予告γが実行された場合は、保留変化予告パターンとして予告βが実行された場合よりも大当り種別が確変大当りAである割合が高くなり、遊技者の確変大当りAとなることに対する期待度を高めることができる。
尚、本実施例では、変動表示結果が「大当り」である場合は、必ず変動表示結果保留表示予告演出の実行を決定することで保留表示を白色の四角(◇)に表示する予告βまたは白色の星形(☆)に表示する予告γのいずれか一方の保留変化予告パターンを実行しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動表示結果が「大当り」である場合であっても、後述するように、変動表示結果が「ハズレ」である場合と同様に保留変化予告パターンとして保留表示を白色の円形(○)に表示する予告αを決定する場合を設けても良い。
また、特定した図柄指定コマンドに変動表示結果が大当りとなる図柄指定コマンドが無い場合は(S1069;N)、S1069cまたはS1069dにて参照対象に設定した特図保留記憶における各エントリに格納されている変動カテゴリ指定コマンドから変動カテゴリを特定し(S1073)、該特定した変動カテゴリ内にスーパーリーチの変動カテゴリが有るか否かを判定する(S1074)。
特定した変動カテゴリ内にスーパーリーチの変動カテゴリが有る場合は(S1074;Y)、S1069cまたはS1069dにて参照対象に設定した特図保留記憶の内からスーパーリーチの変動カテゴリが格納されている最上位エントリを特定してS1079に進み(S1075)、特定した変動カテゴリ内にスーパーリーチの変動カテゴリが無い場合は(S1074;N)、特定した変動カテゴリ内に非リーチの変動カテゴリが有るか否かを判定する(S1076)。特定した変動カテゴリ内に非リーチの変動カテゴリが無い場合は(S1076;N)、S1069cまたはS1069dにて参照対象に設定した特図保留記憶の内からノーマルリーチ等の「その他(非リーチやスーパーリーチ以外)」の変動カテゴリが格納されている最上位エントリを特定してS1079に進み(S1077)、特定した変動カテゴリ内に非リーチの変動カテゴリが有る場合は(S1076;Y)、S1069cまたはS1069dにて参照対象に設定した特図保留記憶の内から非リーチの変動カテゴリが格納されている最上位エントリを特定してS1079に進む(S1078)。そして、S1079において、演出制御用CPU120は、S1075、S1077、S1078のいずれかで特定した変動カテゴリに基づいて保留変化予告パターンを決定する。
S1079においては、例えば、図42(B)に示すような決定割合で保留変化予告演出の保留変化予告パターンを決定する。図42(B)に示す決定割合の設定例では、S1079の処理において特定した変動カテゴリに応じて、保留変化予告パターンの決定割合を異ならせている。
具体的には、保留変化予告演出の保留変化予告パターンとして、予告α、予告β及び予告γの3種類が設けられている。このうち、保留変化予告パターンが予告αに決定された場合には、保留表示が白色の円形(○)で保留記憶表示エリア5Dまたは保留記憶表示エリア5Uに表示され、保留変化予告パターンが予告βに決定された場合には、保留表示が白色の四角形(◇)で保留記憶表示エリア5Dまたは保留記憶表示エリア5Uに表示され、保留変化予告パターンが予告γに決定された場合には、保留表示が白色の星形(☆)で保留記憶表示エリア5Dまたは保留記憶表示エリア5Uに表示される。
図42(B)に示すように、変動表示結果が「ハズレ」であり、変動カテゴリが非リーチやスーパーリーチ以外の変動パターンであるノーマルリーチ等を含む「その他」である場合には、変動表示結果が「ハズレ」であり、変動カテゴリが非リーチである場合よりも予告βまたは予告γが実行される割合(「予告α」以外に決定される割合)が高く設定されており、変動表示結果が「ハズレ」であり、変動カテゴリがスーパーリーチである場合には、変動表示結果が「ハズレ」であり、変動カテゴリが「その他(非リーチやスーパーリーチ以外)」である場合よりも予告βまたは予告γが実行される割合(「予告α」以外に決定される割合)が高く設定されている。
変動表示結果が「ハズレ」である場合において保留変化予告演出が実行される際には、変動カテゴリが「その他(非リーチやスーパーリーチ以外)」である場合には、変動カテゴリが非リーチである場合よりも予告βが実行される割合が高く設定されており、変動カテゴリがスーパーリーチである場合には、変動カテゴリがその他である場合よりも予告βが実行される割合が高く設定されている。更に、変動表示結果が「ハズレ」である場合において保留変化予告演出が実行される際には、変動カテゴリが「その他(非リーチやスーパーリーチ以外)」である場合には、変動カテゴリが非リーチである場合よりも予告γが実行される割合が高く設定されており、変動カテゴリがスーパーリーチである場合には、変動カテゴリが「その他(非リーチやスーパーリーチ以外)」である場合よりも予告γが実行される割合が高く設定されている。
尚、変動表示結果が「ハズレ」である場合においては、変動カテゴリが非リーチ、スーパーリーチ、「その他(非リーチやスーパーリーチ以外)」のいずれにおいても、保留変化予告パターンである予告αの実行が決定される割合が最も高く設定されており、保留変化予告パターンである予告γの実行が決定される割合が最も低く設定されている。
更に尚、図42(A)に示すように、変動表示結果が「大当り」である場合においては、予告αの実行が決定されることがないとともに、予告βまたは予告γの実行が決定される割合は、変動表示結果が「ハズレ」である場合の何れの変動カテゴリにおける予告βまたは予告γの実行が決定される割合よりも高く設定されている。
更に、変動表示結果が「ハズレ(非リーチ)」、「ハズレ(スーパーリーチ)」、「ハズレ(その他)」である場合において保留変化予告演出が実行される際には、予告αの実行が決定される割合が、予告βの実行が決定される割合よりも高く設定されており、また、予告βの実行が決定される割合が、予告γの実行が決定される割合よりも高く設定されている。
このような設定により、保留変化予告パターンとして予告βまたは予告γが実行された場合には、予告βまたは予告γが実行されない場合よりも変動表示結果が「大当り」となる可能性が高く、特に予告γが実行された場合には、変動表示結果が「大当り」であり、且つ大当り種別が「確変大当りA」となる割合が高まるため、遊技者の期待度を高めることができる。
S1080において、演出制御用CPU120は、S1070、S1075、S1077またはS1078において特定したエントリと、S1072またはS1079において決定した保留変化予告パターンを記憶する(S1080)。また、S1082においては、S1041bにおいて記憶した予告演出のプロセステーブルと、予告演出設定済フラグをセットするとともに(S1082,S1083)、予告演出期間タイマにS1041bにおいて記憶した予告演出の演出期間をセットし(S1084)、S1041bにおいて記憶した予告演出の記憶をクリアする(S1085a)。尚、上記したS1080において、S1070、S1075、S1077またはS1078において特定したエントリの保留表示フラグを、S1072またはS1079において決定した保留変化予告パターンに対応したフラグ値に変更してしまうと、次のタイマ割り込みにおいて実行されるS799の保留表示更新処理(図21(a)参照)にて保留表示が変更されてしまい、これら保留表示の変更と、他の演出(演出画像表示)等の連係が不適切になってしまうため、これら連係が不適切にならないように、S1080においては特定したエントリと保留変化予告パターンを記憶しておき、後述するS1092(図34)において実行される保留変化予告演出処理においてS1077またはS1078において特定したエントリの保留表示フラグを、S1072またはS1079において決定した保留変化予告パターンに対応したフラグ値に変更するようになっている。
そして、予告演出プロセスタイマをスタートさせ(S1085b)、S1041bにおいて選択された予告演出の最初のプロセスデータの内容の制御を実施することにより、選択された予告演出を開始して選択予告演出処理を終了する(S1086)。
また、S1030において予告演出設定済フラグがセットされていない場合には(S1030;N)、演出制御用CPU120は、S1038aに進んで、予告演出プロセスタイマを−1するとともに、予告演出期間タイマを−1する(S1087,S1088)。
そして、停止図柄予告演出の実行期間であるか否かを、セットした予告演出プロセステーブルに基づいて判定する(S1089)。停止図柄予告演出の実行期間でない場合は(S1089;N)、S1095に進み、停止図柄予告演出の実行期間である場合は(S1089;Y)、遊技者が選択した停止図柄を低コントラスト表示する停止図柄予告演出処理を実行し(S1090)、保留変化予告演出の実行期間であるか否かを、セットした予告演出プロセステーブルに基づいて判定する(S1091)。保留変化予告演出の実行期間でない場合は(S1091;N)、S1095に進み、保留変化予告演出の実行期間である場合は(S1091;Y)、第1保留記憶表示エリア5Dまたは第2保留記憶表示エリア5Uに表示されているいずれかの保留表示を「○」、「◇」、「☆」のいずれかに変化させる保留変化予告演出処理を実行し(S1092)、リーチ期待度予告演出、大当り期待度予告演出、保留期待度予告演出等のその他の予告演出の実行期間であるか否かをセットした予告演出プロセステーブルに基づいて判定する(S1093)。
その他の予告演出の実行期間でない場合は(S1093;N)、S1095に進み、その他の予告演出の実行期間で有る場合は(S1093;Y)、リーチ期待度予告演出、大当り期待度予告演出、保留期待度予告演出等のその他設定に応じた予告演出処理を実行する。
そして、S1095において、予告演出期間タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(S1095)。予告演出期間タイマがタイマアウトしていない場合は(S1095;N)、更に予告演出プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(S1096)。予告演出プロセスタイマがタイマアウトしている場合は(S1096;Y)、プロセスデータの切り替えを行う(S1097)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(S1098)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等に基づいて演出装置(演出用部品)に対する制御を実施し、選択予告演出処理を終了する(S1099)。尚、予告演出プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は(S1096;N)、S1097及びS1098を経由せずに表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等に基づいて演出装置(演出用部品)に対する制御を実施し、選択予告演出処理を終了する(S1099)。
また、予告演出期間タイマがタイマアウトしている場合は(S1095;Y)、選択された予告演出を終了し(S1100)、予告演出設定済フラグ及び選択予告演出実行中フラグをクリアして(S1101、S1102)、選択予告演出処理を終了する。
図35は、選択予告演出処理における停止図柄予告演出処理(S1090)を示すフローチャートである。先ず、演出制御用CPU120は、パネル表示の開始タイミングであるか否かをセットした予告演出プロセステーブルに基づいて判定する(S1111)。パネル表示の開始タイミングである場合は(S1111;Y)、S1053、S1055、S1064、S1065、S1067、S1068にて決定した、パネル配置パターンや、予告対象図柄や、組合せパターンの態様にてパネル表示を開始して(S1112)S1113に進む。
このとき、演出表示装置5では、変動中の演出図柄が演出表示装置5における画面右上部に縮小配置されるとともに、演出表示装置5の画面中央にS1053、S1055、S1064、S1065、S1067、S1068にて決定した、パネル配置パターンや、予告対象図柄や、組合せパターンの態様にてパネル表示が開始される。具体的には、S1053またはS1055においてパネル配置パターンA〜Fのいずれかに決定されている場合は、図43(A)〜図43(F)に示すように、演出表示装置5の画面中央にそれぞれ「中図柄」、「右図柄」、「左図柄」と書かれたパネルがパネル配置パターンに応じた位置に計3枚配置される。
また、S1064またはS1065において組合せパターンα〜γに決定されている場合は、図44(A)〜図44(C)に示すように、演出表示装置5の画面中央にそれぞれ「中図柄」、「右図柄」、「左図柄」と書かれたパネルが組み合わせパターンに応じた位置に計2枚配置される。また、S1067またはS1068において予告図柄が中図柄または右図柄に決定されている場合は、図45(A)〜図45(B)に示すように、演出図柄の画面中に「中図柄」または「右図柄」と書かれたパネルが予告対象図柄に応じて1枚配置される。
尚、パネル表示の開始タイミングでない場合は(S1111;N)、S1112を経由せずにS1113に進む。
S1113において演出制御用CPU120は、パネル表示の実行期間中であるか否かをセットした予告演出プロセステーブルに基づいて判定する(S1113)。パネル表示の実行期間中でない場合は(S1113;N)、S1121に進み、パネル表示の実行期間中である場合は(S1113;Y)、停止図柄選択操作受付け処理を実行する(S1114)。この停止図柄選択操作受付け処理では、S1052またはS1054にて決定した選択可能パネル数を表示する処理や、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作に応じて、カーソルを移動させる処理や、表示されている各停止図柄に対応するパネルの表示態様を反転表示する処理や、パネルの決定操作をS1052またはS1054にて決定した選択可能パネル数を上限に検出する処理等の各種処理を実行する。
そして、S1115に進み、S1114の停止図柄選択操作受付処理において、遊技者による選択操作の有無を判定する(S1115)。遊技者による選択操作が無い場合は(S1115;N)、更にパネル表示の終了タイミングであるか否かをセットした予告演出プロセステーブルに基づいて判定する(S1121)。パネル表示の終了タイミングでない場合は(S1121;N)、停止図柄予告演出処理を終了し、パネル表示の終了タイミングである場合は(S1121;Y)、パネル表示を終了して停止図柄予告演出処理を終了する。
また、S1114の停止図柄選択操作受付処理において遊技者による選択操作が有った場合は(S1115;Y)、更に、選択パネル数がS1052またはS1054にて決定した選択可能パネル数と同一であるか否かを判定する(S1115a)。つまり、S1115aにおいては、演出制御用CPU120は、S1052またはS1054にて決定した選択可能パネ数が2枚である場合は、S1114にて既に2枚のパネルが選択されているか否かを判定すれば良い。
選択パネル数がS1052またはS1054にて決定した選択可能パネル数と同一でない場合は(S1115a;N)、前述したS1121及びS1122を実行して停止図柄予告演出処理を終了し、選択パネル数がS1052またはS1054にて決定した選択可能パネル数と同一である場合は(S1115a;Y)、パネル表示を終了し(S1116)、選択操作により停止予告演出対象に決定された演出図柄の表示領域(演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにおける1または2の演出図柄表示エリア)を特定する(S1117)。そして、該特定した演出図柄の表示領域における停止図柄の低コントラスト表示を開始し(S1118)、停止図柄の低コントラスト表示の終了タイミングであるか否かをセットした予告演出プロセステーブルに基づいて判定する(S1119)。停止図柄の低コントラスト表示の終了タイミングでない場合は(S1119;N)、停止図柄予告演出処理を終了し、停止図柄の低コントラスト表示の終了タイミングである場合は(S1119;Y)、特定した演出図柄の表示領域における停止図柄の低コントラスト表示を終了し(S1120)、停止図柄予告演出処理を終了する。
尚、本実施例では、停止図柄操作受付処理において選択したパネル数が選択予告演出処理のS1052またはS1054にて決定した選択可能パネル数に満たない状態でパネル表示が終了した場合は、パネル表示を終了した後に停止図柄予告演出を実行しないようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、停止図柄操作受付処理において選択したパネル数が選択予告演出処理のS1052またはS1054にて決定した選択可能パネル数に満たない状態でパネル表示が終了した場合は、既に選択したパネルがある場合(つまり、選択予告演出処理のS1052またはS1054にて決定した選択可能パネル数が2枚であり、S1114にて選択操作があったパネルが1枚のみである場合)に限り、パネル表示終了後に停止図柄予告演出として、選択したパネルに応じた「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rのいずれかにおいて停止図柄の低コントラスト表示を実行するようにしても良い。
図36は、選択予告演出処理における保留変化予告演出処理(S1092)を示すフローチャートである。先ず、演出制御用CPU120は、保留表示の変化タイミングであるか否かをセットした予告演出プロセステーブルに基づいて判定する(S1131)。保留表示の変化タイミングでない場合は(S1131;N)、保留変化予告演出処理を終了し、保留表示の変化タイミングである場合は(S1131;Y)、S1070、S1075、S1077、S1078のいずれかで特定したエントリにおける保留表示フラグを、記憶している保留変化予告パターンに応じた値にセットして(S1132)、保留変化予告演出処理を終了する。具体的には、記憶している保留表示予告パターンが予告αである場合は、特定したエントリにおける保留表示フラグを「0」にセットし、記憶している保留表示予告パターンが予告βである場合は、特定したエントリにおける保留表示フラグを「1」にセットし、記憶している保留表示予告パターンが予告γである場合は、特定したエントリにおける保留表示フラグを「2」にセットする。
図46は、演出図柄変動中における通常予告演出処理(S707)を示すフローチャートである。先ず、演出制御用CPU120は、通常予告演出実行中フラグがセットされているか否か、つまり、遊技者による予告演出の選択を介さない予告演出が実行されているか否かを判定する(S501)。
通常予告演出実行中フラグがセットされていない場合は(S501;N)、通常演出開始待ちタイマの値を−1する(S502)。そして、通常予告演出開始待ちタイマがタイムアウトしていなければ(S503;N)、当該処理を終了する。一方、通常予告演出開始待ちタイマがタイムアウトしていれば(S503;Y)、通常予告演出実行中フラグをセットし(S504)、予告演出期間タイマに予告演出期間に相当する値をセットする(S505)。そして、予告演出のプロセステーブルを読み出してセットした後(S506)、予告演出プロセスタイマをスタートさせる(S507)。尚、本実施例では、予告演出のプロセステーブルが、予めROM121に記憶されている。
そして演出制御用CPU120は、セットした予告演出プロセステーブルの最初のプロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1等)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置5、演出用部品としての遊技効果ランプ9および演出用部品としてのスピーカ8L,8R、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31B)の制御を開始し(S508)、通常予告演出処理を終了する。
一方、通常予告演出実行中フラグがセットされている場合は(S501;Y)、予告演出プロセスタイマを−1するとともに、予告演出期間タイマを−1する(S521,S522)。
そして、予告演出を開始するタイミングであるか否かを、セットした予告演出プロセステーブルに基づいて判定する(S523)。
該判定において予告演出を開始するタイミングではない場合は、S524を経由することなくS525に進み、予告演出を開始するタイミングである場合はS524に進んで、記憶されている種別の予告演出、つまり、予告演出決定処理にて決定されることで記憶されている予告演出を開始した後、S525に進む。
S525において演出制御用CPU120は、予告演出の終了タイミングであるか否かを判定する(S525)。予告演出の終了タイミングであるか否かは、予告演出のプロセステーブルに記述されている最後の予告演出プロセスタイマ値のタイマカウントが終了したか否かにより判定することができる。
予告演出の終了タイミングでない場合は(S525;N)、S526を経由せずにS527に進み、予告演出の終了タイミングである場合は(S525;Y)、実行中の予告演出を終了してS527に進む(S526)。
S527において演出制御用CPU120は、予告演出期間タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(S527)。予告演出期間タイマがタイマアウトしている場合は(S527;Y)、通常予告演出実行中フラグをクリアして通常予告演出処理を終了し(S532)、予告演出期間タイマがタイマアウトしていない場合は(S527;N)、更に予告演出プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(S528)。予告演出プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は(S528;N)、S531に進み、予告演出プロセスタイマがタイマアウトしている場合は(S528;Y)、予告演出プロセスデータの切り替えを行う(S529)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されている予告演出プロセスタイマ設定値を予告演出プロセスタイマに設定することによって予告演出プロセスタイマをあらためてスタートさせる(S530)。そしてS531に進む。
S531において演出制御用CPU120は、表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等に基づいて演出装置(演出用部品)に対する制御を実施し、選択予告演出処理を終了する(S531)。
次に、本実施例における選択予告演出について、演出表示装置5にて表示される表示態様を図48及び図49に基づいて説明する。尚、図48及び図49においては、第1保留記憶表示エリア5Dに大当りの保留記憶が表示されており(図48(A)参照)、パネル演出において保留変化予告演出または停止図柄予告演出が選択された場合を例に説明する。
先ず、図48(A)及び図48(B)に示すように、演出図柄がハズレを示す組合せで導出表示された後、次の変動表示が開始される。この次の変動表示が開始された時点で選択演出の実行が決定されると、図48(C)に示すように、演出表示装置5においてパネル演出が実行される。
このとき、演出図柄の変動表示は演出表示装置5の画面右上にて縮小表示され、演出表示装置5の画面中央には、予告演出名が書かれたパネルが1〜3枚表示される。尚、本実施例では、大当りの保留記憶が存在しているため、図48(C)では「保留変化予告演出」と書かれたパネル、「停止図柄予告演出」と書かれたパネル、「保留期待度予告演出(確率表示)」と書かれたパネルが計3枚表示されている。
図48(C)に示すように、演出表示装置5にパネル演出として予告演出名が書かれたパネルが表示されている状態では、遊技者がスティックコントローラ31A及びプッシュボタン31Bを操作することによって、該パネル演出終了後に実行する予告演出を決定することが可能となっている。
そして、遊技者によるスティックコントローラ31A及びプッシュボタン31Bによって保留変化予告演出の実行が決定された場合は、図48(D)及び図48(E)に示すように、パネル演出を終了することで演出図柄の変動表示を演出表示装置5の画面中央に復帰させる。そして、保留変化予告演出の実行タイミングとなったら、第1保留記憶表示エリア5Dに表示されている大当りの保留記憶の保留表示を「◇」や「☆」等に変化させる。
一方、遊技者によるスティックコントローラ31A及びプッシュボタン31Bによって保留変化予告演出の実行が決定された場合は、図49(A)に示すように、演出表示装置5の画面中央に停止図柄予告を実行する図柄名が書かれたパネルが1〜3枚表示される。尚、本実施例では、図49(A)に示すように停止図柄予告演出におけるパネル表示数が3枚、パネル配置パターンがパネル配置パターンA、選択可能パネル枚数が2枚と決定された場合として、演出表示装置5の表示画面に左から「中図柄」と書かれたパネル、「右図柄」と書かれたパネル、「左図柄」と書かれたパネルが順に表示されている。
尚、本実施例では、停止図柄予告演出において遊技者が選択可能なパネル枚数の報知を特に実行していないが、本発明はこれに限定されるものではなく、停止図柄予告演出におけるパネル表示中に、演出表示装置5での表示、スピーカ8L,8Rからの音出力、遊技効果ランプ9の発光等により遊技者が停止図柄予告演出において選択可能なパネル数を報知するようにしても良い。
特に、停止図柄予告演出において遊技者が選択可能なパネル枚数が2枚に決定されている場合は、パネル表示が開始された時点で2枚選択可能であることを報知しても良く、また、パネル表示が開始された時点で1枚選択可能であることを報知し、該1枚のパネルが選択された時点でもう1枚選択可能であることを報知するようにしても良い。
この状態で、遊技者によるスティックコントローラ31A及びプッシュボタン31Bによって、例えば「中図柄」と書かれたパネルと「右図柄」と書かれたパネルが選択されると、図49(B)に示すように、演出図柄表示エリア5C,5Rにおいて停止図柄の低コントラスト表示が開始される。
演出図柄表示エリア5C,5Rにおける停止図柄の低コントラスト表示の開始後、は、図49(C)及び図49(D)に示すように、演出図柄表示エリア5Lにおいて第1停止図柄が導出表示された後、演出図柄表示エリア5Rにおいて第2停止図柄が導出表示されると、演出図柄表示エリア5Rにおいての停止図柄の低コントラスト表示が終了する。そして、最後に演出図柄表示エリア5Cにおいて第3停止図柄が導出表示されると、演出図柄表示エリア5Cにおいての停止図柄の低コントラスト表示が終了する。
以上、本実施例のパチンコ遊技機1にあっては、保留記憶が存在しないときには、予告の対象が存在しない保留変化予告演出、保留期待度予告演出等の演出種別が2種の予告演出に対応するパネルが表示される選択演出が実行されないので、これら予告の対象が存在しない演出種別が2種の予告演出に対応するパネルが表示されてしまうことによって遊技の興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
また、表示するパネル数に応じて、大当り期待度が異なるようになるので、遊技の興趣を向上できる。
また、表示するパネルの組合せに応じて、大当当り期待度が異なるようになるので、遊技の興趣を向上できる。
また、選択演出にて保留変化予告演出を選択することで保留記憶の表示態様が変化するので、遊技の興趣を向上できる。
また、保留変化予告演出に応じたパネルを選択することにより実行される保留変化予告演出が、複数の保留記憶のうちで最も特定表示結果となる可能性が高い保留記憶にもとづいて実行されるので、遊技の興趣を向上できる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、演出図柄の変動表示中の演出としてノーマルリーチやスーパーリーチを実行しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例1とし、演出図柄の変動表示中には、リーチ演出とは異なり、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、変動表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、一度演出図柄が特定の組合せ(例えば、「123」や「456」等の階段状の組合せ等)や通常は停止しない特殊図柄(例えば、通常停止する英数字「1」〜「8」とは異なる「NEXT」等の図柄)にて仮停止した後、再び変動表示が開始される「擬似連」といった変動表示演出が実行されることがあるようにしてもよい。このように、変形例1として擬似連の変動表示演出が実行される変動表示において停止図柄予告演出が実行される場合は、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rのいずれか1つまたは2つにおいて、これら特定の組合せや特殊図柄を低コントラスト表示するようにしてもよい。このように、変形例1においては、擬似連の演出図柄の組合せも停止図柄予告演出にて示唆されるので、遊技の興趣を向上できる。
また、前記実施例では、パネル演出にて実行が決定される保留変化予告演出を除いた全ての予告演出が、パネル演出が実行された変動表示中においてのみ実行される予告演出とした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パネル演出にて実行が決定される予告演出としては、変動表示結果が「大当り」となる可能性がある変動表示が実行されるまでの複数回の変動表示に亘って実行される連続予告演出が含まれていても良い。
尚、連続予告演出としては、例えば、変動表示結果が「大当り」となる可能性がある変動表示が実行されるまでの変動表示において、通常では導出表示されないチャンス目の組み合せ(例えば、「135」、「357」等の奇数の組み合わせや「246」、「468」等の偶数の組み合わせ)や、通常では停止しない特殊図柄(例えば、通常停止する英数字「1」〜「8」とは異なる「CHANCE」等の図柄)が最終停止図柄として導出表示されるようにすれば良い。
また、上記した連続予告演出を通常予告演出として実行しても良く、これら連続予告演出として連続予告演出が実行されているときに、パネル演出において停止図柄予告演出が選択されることによって停止図柄予告演出が実行される場合は、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rのいずれか1つまたは2つにおいて、これらチャンス目の組合せを低コントラスト表示するようにしても良い。このように、変形例2においては、連続予告演出の変動表示にて導出表示されるチャンス目も停止図柄予告演出にて示唆されるので、遊技の興趣を向上できる。
また、前記実施例では、予告演出の実行が決定されて保留記憶が存在する場合は、実行する予告演出の種別を選択予告演出と通常予告演出とから決定する一方で、予告演出の実行が決定されて保留記憶が存在しない場合は、実行する予告演出の種別を一義的に通常予告演出に決定し、選択予告演出を実行しないようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例3として、保留記憶が存在しない場合でも実行する予告演出の種別を選択予告演出と通常予告演出とから決定するようにしても良い。
尚、この変形例3のように保留記憶が存在しない状態で選択予告演出の実行を決定する場合は、パネル演出においてパネルに表示する予告演出を、予告演出IDが1−X(Xは1〜4の自然数)である予告演出、つまり、実行中の変動表示を対象とした予告演出のみから決定することで、パネル演出において保留記憶を対象とした種別2の予告演出が決定されないようにすれば良い。
このように、保留記憶が存在しないときには、予告の対象が存在しない種別2の予告演出を含まないパネルが表示されるパネル演出が実行されるので、これら予告の対象が存在しない種別2の予告演出に対応するパネルが表示されてしまうことによって遊技の興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
また、前記実施例では、パネル演出実行中において遊技者によるスティックコントローラ31A及びプッシュボタン31Bの操作により演出表示装置5に表示されているパネルのうち1のパネルが選択された場合、パネル演出の終了タイミングを待たずして該選択されたパネルに応じた予告演出が実行されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パネル演出実行中において遊技者によるスティックコントローラ31A及びプッシュボタン31Bの操作により演出表示装置5に表示されているパネルのうち1のパネルが選択された場合は、パネル演出の終了タイミングまでパネル演出の表示を継続した後、選択されたパネルに応じた予告演出を実行するようにしても良い。
また、前記実施例では、停止図柄予告演出実行におけるパネル表示実行期間中において遊技者によるスティックコントローラ31A及びプッシュボタン31Bの操作により演出表示装置5に表示されているパネルのうち1のパネルが選択された場合、パネル表示の終了タイミングを待たずして該選択されたパネルに応じた演出図柄表示エリアにて停止図柄の低コントラスト表示が開始されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パネル表示実行期間中において遊技者によるスティックコントローラ31A及びプッシュボタン31Bの操作により演出表示装置5に表示されているパネルのうち1のパネルが選択された場合は、パネル表示の終了タイミングまでパネル表示を継続した後、選択されたパネルに応じた演出図柄表示エリアにて停止図柄の低コントラスト表示を開始するようにしても良い。
また、前記実施例では、選択予告演出のパネル表示期間中は、遊技者によるスティックコントローラ31A及びプッシュボタン31Bの操作により演出表示装置5に表示されているパネルから1のパネルを選択し、該選択した1のパネルに応じた予告演出を実行したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、演出表示装置5に表示されているカーソルが時間経過により演出表示装置5に表示されている予告演出を順に選択していく構成とし、遊技者のプッシュボタン31Bの押下操作が行われた時点でのカーソルが選択している予告演出が実行されるようにしても良い。
また、前記実施例では、停止図柄予告演出のパネル表示期間中は、遊技者によるスティックコントローラ31A及びプッシュボタン31Bの操作により演出表示装置5に表示されているパネルから1のパネルを選択し、該選択した1のパネルに応じた演出図柄表示エリアにおける停止図柄の低コントラスト表示を実行したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、演出表示装置5に表示されているカーソルが時間経過により演出表示装置5に表示されている「左図柄」、「中図柄」、「右図柄」の組み合わせにより構成される表示から1の図柄を順に選択していく構成とし、遊技者のプッシュボタン31Bの押下操作が行われた時点でのカーソルが選択している図柄に応じた演出図柄表示エリアでの停止図柄の低コントラスト表示が実行されるようにしても良い。
また、前記実施例では、特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置5で変動表示される演出図柄などの変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、CPU103は、1つ目のコマンドでは擬似連や滑り演出等の有無、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU120は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。
尚、CPU103の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。
また、前記実施例では、停止図柄予告演出において停止図柄の予告を、停止図柄を低コントラスト表示することにより行う形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、各演出図柄に異なる色やキャラクタが付与されている場合には、停止図柄となる演出図柄の色やキャラクタを表示することにより、停止図柄の予告を行うようにしても良い。
また、前記実施例では、パネル演出や停止図柄予告演出において、パネルの選択操作があったときにおいてのみ、選択されたパネルの予告演出や選択されたパネルに対応した表示領域の停止図柄予告を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、パネルの選択の受付け期間が経過したときに、選択操作用のカーソルがいずれかのパネルに位置している場合には、該位置しているパネルが選択されたものと判定するようにしても良い。
また、前記実施例では、停止図柄予告演出において、遊技者により選択されたパネル数が、選択可能パネル数に達していない場合には、低コントラスト表示による停止図柄の予告を実行しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、選択可能パネル数が「2」で、遊技者により選択されたパネル数が「1」である場合において、選択されたパネルの表示領域の停止図柄についてのみ、低コントラスト表示による予告を行うようにしても良い。
また、前記実施例では、パネル演出において選択肢数(パネル数)と、選択肢とする予告演出の組合せ(種別1、種別2)を選択肢数(パネル数)に応じて決定することで、選択肢数(パネル数)と選択肢とする予告演出の組合せの双方を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、選択肢数(パネル数)と選択肢とする予告演出の組合せのいずれか1つのみを実行するようにしても良い。
また、前記実施例の停止図柄予告演出では、表示パネル数(選択肢数)と、選択可能パネル数(選択肢可能数)と、パネル配置パターンと、組合せパターンの各決定項目について全て決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各決定項目のうちからいずれか1つの決定項目についてだけ決定したり、或いは、これら各決定項目うちの2つまたは3の決定項目について決定するようにしても良い。また、これらの決定を行うのではなく、これら各決定項目における決定内容の組合せをパターン化しておき、これらパターンを選択して、選択したパターンの決定内容に応じて停止図柄予告演出を実行するようにしても良い。
また、前記実施例の停止図柄予告演出においては、その時点の遊技状態に関係なく、予告対象図柄を、大当りとなるか否かに基づいて決定するようにしているが(図41参照)、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、遊技状態が確変状態である場合には、通常状態であるときよりも最初に停止する第1停止図柄である左図柄が予告対象図柄として決定され易くしても良いし、上記した連続予告演出においてチャンス目が停止する場合であれば、第3停止図柄である中図柄が予告対象図柄として決定され易くなるようにしても良い。
また、前記実施例では、パネル演出において、停止図柄予告演出のパネルが遊技者によって選択されたときにのみ停止図柄予告演出を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら停止図柄予告演出を、通常予告演出として、遊技者の選択が無くても実行するようにしても良い。
また、前記実施例における選択予告演出の期間としては、選択予告演出の選択肢として、第1停止図柄(左図柄)を含む停止図柄の予告する停止図柄予告が決定される得るため、これら停止図柄予告が選択肢として選択された場合においても確実に停止図柄予告を実行できるように、最も変動時間が短い変動パターンにおいて第1停止図柄(左図柄)が停止する前の期間とされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、これらの選択予告演出の期間としては、停止図柄予告が選択肢として決定されなかった場合や、停止図柄予告演出が遊技者により選択されたが予告対象として第1停止図柄以外が指定された場合等、場合に応じて第1停止から第2停止の間までの期間や、第2停止から第3停止の間までの期間としても良い。
また、前記実施例における停止図柄予告において、例えば、第1停止図柄(左図柄)や第2停止図柄(右図柄)を選択した場合には、リーチ状態となっても第3停止図柄である中図柄が不明であるので大当りとなるか否か、中図柄が停止するまで不明であるのに対し、第3停止図柄である中図柄を選択した場合には、予告された中図柄と、リーチ状態となって停止した第1停止図柄(左図柄)と第2停止図柄(右図柄)とが同一であるか否かにより、リーチ状態となった時点で大当りとなる可能性が高いか否かを判断できることや、前述したように、チャンス目として特殊図柄が中図柄に停止する連続予告演出が実行される場合には、予告された中図柄によって、大当りとなる可能性が高い連続予告演出となるか否かを判断できることから、これら最終停止図柄である中図柄が選択肢として表示された場合に、大当りの信頼度が高くなるように設定した形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第3停止図柄である中図柄以外の大当り信頼度を中図柄よりも高いものとしても良い。