JP6049746B2 - 流体動的システムにおける流体とシステム境界との相互作用をモデル化するための方法及び装置 - Google Patents

流体動的システムにおける流体とシステム境界との相互作用をモデル化するための方法及び装置 Download PDF

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Description

(関連出願)
本出願は、米国特許法第119条(e)項の下で、引用により全開示内容が本明細書中に組み込まれている2011年10月26日出願の「流体動的システムにおける流体とシステム境界との間の相互作用をモデル化するための方法及び装置(METHOD AND APPARATUS FOR MODELING INTERACTIONS OF THE FLUID WITH THE SYSTEM BOUNDARIES IN FLUID DYNAMIC SYSTEMS)」という名称の米国仮特許出願第61/551,590号の優先権を主張するものである。
(技術分野)
本出願は、一般に、流体動的システムのシミュレーションに関し、より詳細には、このようなシステムにおける流体とシステム境界との相互作用のモデル化に関する。
(背景)
流体動的システムの分析は、流体とシステムと流体が流れる容積との間の複雑な相互関係の試験を含む。長い期間を経て、流体動的システムの分析方法は、実際の物理的モデルにおける流体の流れを観察する方法、例えば、カメラ、ストリーマ、及び特殊な照明などを利用する方法から、強力な計算流体力学(CFD)モデル化技術へと発展した。CFDは、静的システム及び過渡流体動的システムの特性を決定するために、それぞれの物理的関係の複雑な数値方程式及び多数の数学的表現の迅速かつ正確な解を提供する。CFDは、流体動的システムを表す方程式及び数学的表現(例えば、保存方程式など)の解に基づいているため、CFDは、流体動的システムの物理的プロトタイプを作成して試験する必要性を低減又は排除することができる。既存の現代CFDモデル及び技術により、実際の物理的モデルを構築又は使用してシミュレーションすることなく、変動システムパラメータ、例えば、特に、境界条件、流体特性、初期条件、及び燃料注入戦略に対して流体システムを迅速にシミュレーション及び分析することが可能となる。この迅速なシミュレーション及び分析により、正確で費用効率の高い流体動的システムのモデル化、デザイン、開発、及び分析が容易になる。
本発明の様々な態様の例が、請求項に提示される。
本発明の第1の態様によると、少なくとも1つの内部セル及び少なくとも1つのゴーストセルを含む、流体システムに関連したモデルのデータ表現にアクセスし、少なくとも1つの内部セル及び少なくとも1つのゴーストセルの物理的体積の値及び物理的表面積の値を計算し、1つ以上の物理的体積の値に基づいて少なくとも1つの検査体積を得、1つ以上の物理的表面積の値に基づいて少なくとも1つの検査表面積を得;該流体システムを表す数学的保存方程式の対応する要素に、該少なくとも1つの検査体積のパラメータ及び該少なくとも1つの検査表面積の1つ以上を代入し、そして該流体システムを表す該数学的保存方程式を解くための方法が提供される。
本発明の第2の態様によると、装置が提供され、該装置は、流体システムに関連したモデルのデータ表現にアクセスするための手段であって、このようなデータ表現が、システム境界、いくつかのセル面を有する少なくとも1つの内部セル、及びいくつかのセル面を有する少なくとも1つのゴーストセルを備える、該手段と;少なくとも1つの内部セル及び少なくとも1つのゴーストセルの物理的体積の値及び物理的表面積の値を計算するための手段と;1つ以上の該物理的体積の値に基づいて少なくとも1つの検査体積を得るための手段と;1つ以上の該物理的表面積の値に基づいて少なくとも1つの検査表面積を得るための手段と;該流体システムを表す数学的保存方程式の対応する要素に、該少なくとも1つの検査体積のパラメータ及び該少なくとも1つの検査表面積の1つ以上を代入するための手段と;該流体システムを表す該数学的保存方程式を解くための手段と;を含む。
本発明の第3の態様によると、装置が提供され、該装置は、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、を備え、該少なくとも1つのメモリ及び該コンピュータプログラムコードが、該少なくとも1つのプロセッサを用いて、該装置に、少なくとも1つの以下のステップを実行するように構成され:該ステップは、流体システムに関連したモデルのデータ表現にアクセスするステップであって、このようなデータ表現が、システム境界、いくつかのセル面を有する少なくとも1つの内部セル、及びいくつかのセル面を有する少なくとも1つのゴーストセルを備える、該ステップ;少なくとも1つの内部セル及び少なくとも1つのゴーストセルの物理的体積の値及び物理的表面積の値を計算するステップ;1つ以上の物理的体積の値に基づいて少なくとも1つの検査体積を得るステップ;1つ以上の物理的表面積の値に基づいて少なくとも1つの検査表面積を得るステップ;該流体システムを表す数学的保存方程式の対応する要素に、該少なくとも1つの検査体積及び該少なくとも1つの検査表面積の1つ以上を代入するステップ;及び該流体システムを表す該数学的保存方程式を解くステップを含む。
本発明の別の態様は、上記の方法を実施するためのプログラム命令及び/又はデータの配列を保存することができる機械可読媒体を含む、装置及びコンピュータプログラム製品に関する。特定の方法の動作を実行するために、プログラム命令をコンピュータコードとして提供することができる。データは、本発明の特徴を実施するために利用される場合、データ構造、データベーステーブル、データオブジェクト、又は特定の情報の他の適切な配列として提供することができる。本発明のいずれの方法も、全体的に又は部分的に、機械可読媒体に保存されたプログラム命令及び/又はデータとして表現することができる。
本発明の実施態様の例のより完全な理解のために、添付の図面を参照しながら以下の説明を行う。
図1は、内燃機関の燃焼室と弁の界面のメッシュ表現の斜視図である。
図2は、図1に例示されているメッシュ表現の断面図である。
図3は、流体システム境界及びゴーストセルを例示する図2に示されている領域の概略2次元表現である。
図4は、流体システム境界の分析に使用される該流体システム境界及びゴーストセルの概略3次元表現である。
図5は、本発明の一実施態様による方法を例示するフローチャートである。
図6は、本発明の一実施態様による方法を例示するフローチャートである。
図7は、様々な実施態様を実施することができる例示的な装置を例示している。
(図面の詳細な説明)
本発明の実施態様の例及びその潜在的な利点は、図1〜7の図面を参照することにより理解される。
CFDは、燃焼機関、例えば、ピストン機関、噴射推進機関、及びガスタービン機関などの様々な態様から、海底における地形学的特徴の上又は周りの海水の流れに至る、あらゆる種類の流体動的システムを分析するために適用することができる。CFDは、例えば、特に、速度パラメータ及び熱パラメータのモデル化において、流体システムにおける関係を分析及び解決するためにも利用することができる。例えば、CFDは、熱と質量と運動量移動機構(momentum transfer mechanism)との間の類似性との「壁法則」(LOTW)の関係を分析及び決定するために適用することができる。特に、複雑な流体システムが研究される場合、又は広範なシステムパラメータが分析される場合、数値コンピュータが、この試みで解決しなければならない無数の複雑な方程式の迅速かつ正確な分析を実現することができる。CFD技術を、強力な計算装置を使用して利用することにより、高価なハードウェアプロトタイプを構築又は利用せず、かつ時間のかかる経験的な測定を行わずに、複雑なシステムの理解及び正確なモデル化が可能となり得る。明らかな利点には、システムの実際の物理的試験を用いずに、複雑なシステムの迅速な開発及び効率的なデザイン、動作条件の最適化、並びに分析が含まれる。
多くのCFD分析法は、典型的には、研究対象の流体システムの幾何学的な近似から開始される。システムの一般CAD 2次元モデル又は3次元モデルは、しばしば、この目的に適する。次に、システムの流体領域(2Dシステムでは面積;又は3Dシステムでは体積)を、多数のセルに分割し、計算「メッシュ」を作成することができる。様々なメッシュ法及びメッシュ技術が当分野で公知であり、流体ジオメトリのCADモデルが流体システムの対応するメッシュ表現に適合する場合は、効率の良さを実感することができる。一例として、メッシュは、特定の流体システム、例えば、流体が流れる管状マニホールドの面積又は体積の規則的なデカルト格子表現に基づき得る。メッシュによって表現されるシステムの流体特性を決定するために、支配CFD方程式を、計算メッシュに対するシステムの運動量、エネルギー、質量、化学種、及び他の熱物理特性の保存を数学的に記述する微分方程式を離散化し、そしてセルの面積又は体積に対して積分することによって該当する特定のシステムセルに対して解くことができる。有限要素有限体積法及び有限差分法を含む多数の離散化法が存在する。CFD方程式の変数を解くには、モデル化された面積又は体積の周りの流体領域の境界条件並びに一時的な初期条件及び流動現象の詳細が必要である。これらの初期条件及び境界条件は、微分方程式のシステムを流体領域全体の離散要素に関連した代数方程式に変換することができる数理モデルに制限する。
モデル化のための様々な種類の格子及び座標系が存在するが、デカルト格子、特に、2次元又は3次元の直交軸を有する格子は、簡単な有限体積分析及び有限差分分析を実現する。有限体積技術及び有限差分技術は、隣接するセルの中心と界面との間の正確な関係が分析的に決定できるため、完全に直交するデカルト座標系に適用するとより正確になる傾向にある。このような規則的な反復システムにおける隣接するセル間の保存方程式を解くことにより、共通のセル面を共有する、均一な体積の隣接するセル内の未知の値及び特性の簡単な決定が可能となる。より詳細には、規則的な反復セルのメッシュシステムでは、隣接するセル間の保存方程式を解くことにより、1つのセルにおける既知の特性、力、及び値を使用して、隣接するセルにおける未知の特性、力、及び値を決定することができる。デカルト格子として定義される流体の面積又は体積の直交次元における隣接するセルの対間のこの解く方法を伝播することにより、流体熱力学及び流体特性を、静的な流れ及び過渡流れの両方に対して、このようなシステム内の全てのセルについて決定することができる。
このような解くプロセスを、流体動的システムに適用することができる。さらに、均一に繰り返される規則的なデカルト座標系におけるセルサイズを縮小することにより、システムの精度が向上する。精度を改善するためにセルサイズを縮小すると、複雑な方程式及び計算の数が増えるため、より多くの計算時間及び解く時間が必要である。このような増加は、多数の複雑な数学的方程式を解く速度及び精度を向上させる強力な計算装置の使用によってある程度は相殺される。従って、特に、強力なコンピュータと組み合わせた数学的モデル化技術の利用により、流体動的システムのより迅速かつ正確なデザイン、開発、及び分析が可能となる。これにより、流体システムの研究、デザイン、及び開発のための物理的プロトタイプの必要性が減少し、より迅速な開発サイクルが促進される。
モデル化技術及び計算装置の使用は、大きな利益をもたらすが、特に、システム境界が格子と整合しない場合、流体動的システムの境界のモデル化において解決困難な問題が発生する。例えば、規則的な反復デカルト格子は、正方形又は長方形の断面の流路に完全に適合し得る。システム境界に完全に「物体適合(body-fitted)」したメッシュ、例えば、正方形又は長方形の流体システムに完全に適合した直交メッシュは、システム境界におけるセルを含む同一のセル間の保存方程式の簡単な計算を促進する。このようなシステムにおけるすべてのセルが均一なサイズであるため、システムの条件及び条件が既知であるセルの特性を入力し、隣接するセル間の保存方程式を解いて、隣接するセルにおける未知の流体特性及び条件を決定することは簡単な作業である。特定のセルに与えられた所与の条件で開始され、境界条件によって制約されるこのようなプロセスは、全システムの全てのセルに対して繰り返して、全システムにおける条件及び特性を決定することができる。
デカルトメッシュは、デカルト格子の規則的な反復性により、隣接するセル間の保存方程式の解を非常に単純にするが、多くの流体システムは、均一に反復するデカルトメッシュによって正確には表現することができない。例えば、湾曲した壁、入口、出口、又は可動部を含む管又は他のシステムの形状を分析する場合、システム境界は、デカルトメッシュのセルの縁及び面に完全には一致し得ない。システム境界とデカルトメッシュとの間の間隙又は障害不整合(interference mismatch)が生じることになる。例えば、流路が円筒状である、又は流路が内部機構、例えば、バタフライ弁もしくはボルト通路などを含む場合、このような問題を引き起こす他の一般的な流体システムを視覚化することは容易である。即ち、正方形セルもしくは立方体型セルからなるデカルトメッシュは、境界において、円筒状の流路又は不規則な形状の流路に完全には「適合」せず、セルは、境界を妨げるため切断されるか、又は境界の表面に隣接しない。これは、システム境界との間隙又は障害を伴うシナリオが、不正確な結果、又は不安定性及びシステムエラーをもたらすため望ましくない。メッシュセルサイズの減少は、完全なメッシュセル又は立方体とシステム境界との間の一致を改善することができ、従って精度が改善される。しかしながら、非常に不規則な境界を有する流体システムのセルの数が、許容される程度の精度まで増加すると、たとえ強力な計算装置でも、セルの数が多くて分析に時間がかかりすぎることがある。
結果として、他のアプローチが生まれた。1つのアプローチは、セルが、境界表面に一致するようにデカルトメッシュセルの理想的な立方体の形状に対して変形される「物体適合」メッシュを作成する。別の種類のアプローチでは、メッシュ内に境界を「埋め込む」又は「はめ込む」。これは、境界での不規則な形状のセルの使用を伴うことがあり、その形状は、システム境界によって画定される(いわゆる「カットセル(cut cell)」アプローチ;物理的境界の外部に延びる規則的な形状のセル又はいわゆる「ゴーストセル(ghost cell)」の使用を伴うことがある。このような方法のバリエーションは、流体システムの分析の精度及び効率の改善にある程度有用である。特に、特定の「ゴーストセル」法は、対象となるシステム全体における規則的な反復格子の利用を容易にするため、不規則な形状のセルを考慮する必要がなく、計算の利点及び効率を実現することができる。しかしながら、実際の物理的プロトタイプの作成及び試験に対する明らかな利点にもかかわらず、「物体適合」及び「埋め込み境界」メッシュ法は、たとえ「ゴーストセル」法を伴っても、CFD分析の仮定、不正確さ、又は解く時間に高度に影響を及ぼし得る。
デカルトメッシュの不規則な形状のシステムに対する不完全な適合から生じる問題を悪化させるのは、流体境界層の効果を考慮することであり、さらなる複雑さ及び不正確さの源が導入される。即ち、システム境界における流体粘度及び境界層流の固有の効果が、特に、不規則な形状の流体領域の考慮において、CFD分析に顕著な数学的複雑さを追加する。上記のような既存の技術は、このようなシステムのモデル化に有用であるが、このような技術は、不正確さ及び誤差収束が許容できないレベルの結果をもたらす前提を必要とし得る。既に述べたように、正確さは、特にシステム境界及び不規則部分において、セルの数が増加したメッシュを利用することによって改善することができるが、必要な計算及び演算時間が許容され得ない。従って、所望の精度を得るために過剰に多数のセル及び計算を必要としないように、特に不規則な形状の流体システムに対して、CFD分析用の「埋め込み」デカルトメッシュ(特に、「ゴーストセル」法)を使用する計算上の利点を活用することが有用である。
本発明の一実施態様では、流体動的システムのモデル化及び分析の方法は、流体システムのジオメトリの数学的表現又は数値表現を評価するステップを含む。システムの形状及び境界は、材料境界間の曲率、表面、クリアランス、及び界面の詳細を示すコンピュータ支援設計(CAD)図面によって決定することができる。CADシステムを使用して、様々なアイテムの描写及び数学的表現を「ワイヤフレーム形式」で作成することができるが、現代のCADシステムを使用しても、表面を作成し、該表面を操作することができる。このような描写は、様々なアイテム及び複雑なシステム、例えば、自動車や航空機のエンジン及び他の構成要素などの分析及びデザインに非常に有用である。CAD図面及びデータは、様々な種類の座標系、例えば、直交座標系、動径座標系、直線座標系、曲線座標系などで作成することができ、CADデータの作成を容易にする多数のソフトウェアパッケージ及びシステムが存在する。特に、デカルト格子系の直交座標軸で作成されるCAD図面及びデータは、結果として生じる正方形又は立方体の規則的な反復性によるアイテムの特に有利な描写を可能にする。規則的な反復格子の構成は、格子上の描写の特定の点又は要素の簡単な位置決定及び分析、並びに関連座標の簡単な数学的操作を容易にする(即ち、デカルト座標を用いる計算は、一般に、例えば、度及び動径座標を伴う計算よりも複雑でも面倒でもない)。
CADデザイン及びモデル化に加えて、様々な他の方法も、流体システムのデザイン及び描写に使用することができる。例えば、縮尺手描き図(scaled hand drawing)又は物理的プロトタイプは、流体システムの正確で精度の高い描写及びこのようなシステムの特定のアイテム又は目的の領域の数学的座標又は数値座標を実現し得る。システム境界の正確な決定及び特定のシステムの特徴の正確な位置を提供する、このような図、モデル、CADデータ、又は任意の他の種類の描写からのデータを、流体システムを分析するために、本発明の態様を実施する方法と共に利用することができる。実際、流体システムにおける境界及び他の点の相対位置を数学的又は数値的に定義するように該流体システムを描く殆ど全てのシステムは、本発明の実施態様と共に利用することができる。本発明の特定の実施態様では、流体システムのモデル、描写、及び定義は、流体システムの分析の一部として作成することができる。他の実施態様では、個別に作成された既存のモデル、描写、及び定義を利用することができる。いずれの場合も、このような既存のモデル、又は流体分析プロセスの一部として作成されたモデルは、本発明の各実施態様による分析のためにアクセス又は参照することができる。例えば、このようなデータは、計算装置によってネットワークを介してアップロードもしくはダウンロードする、又はコンピュータ記憶媒体から他の方法で取り出すことができる。
一実施態様では、支配流体力学方程式を解くために流体領域を離散有限位置に分割するべく、流体連続体の数値格子表現(2次元又は3次元)にアクセスすることができる。上記のように、システム境界の幾何学的表現と同様の方式で、流体システムの分析の一部として計算メッシュを作成することができる。他の実施態様では、別個に作成された既存のメッシュを利用することができる。他の実施態様では、幾何学的表現にアクセスすることができ、該数学的表現は、計算メッシュと共に作成することができる。上記のように、このようなデータは、計算装置によってネットワークを介してアップロードもしくはダウンロードする、又はコンピュータ記憶媒体から他の方法で取り出すことができる。CADデータ及びコンピュータ作成メッシュモデルを利用することにより、流体システムの分析用の電子計算装置の効率を上げることができる。なぜなら、システムのCADモデルは、システムのジオメトリのデジタル表現及びシステム境界表面の表現を提供し、コンピュータ作成メッシュ流体領域モデルでできるように、このような装置によって、これらの表現に容易にアクセスする、これらの表現を取り出す、又は作成することができるためである。
この計算メッシュは、メッシュ上に「ノード」又は離散位置を含み得る。このような代表的なメッシュジオメトリでは、ノードは、境界条件、数学的関係、及び保存方程式(エネルギー、運動量、及び熱伝導、並びに化学種、及びシステムの他の熱物理的特性に関するものなど)に基づいて値を計算及び作成することができる離散した代表点である。図1は、内燃機関10の弁とシリンダの界面の計算メッシュ表現を例示している。メッシュ10は、3次元座標のうちの2次元に延在する座標軸12及び14、例えば、「X」及び「Y」を備えることができる。メッシュ10は、第3の「Z」方向に延在する座標軸も備えることができる。計算メッシュ10では、座標軸12及び14は、デカルト関係に配置され、従って、互いに直交している(即ち、X座標軸とY座標軸との間に90度の角がなされている)。デカルト3次元メッシュ座標系では、Z軸も、X軸及びY軸に対して直交し、従って、X軸、Y軸、及びZ軸が相互に直交し合っている。
図1を再び参照すると、内燃機関における弁とピストンの界面の形態で流体システムを描く3次元計算メッシュ10が例示されている。もちろん、座標系においてメッシュとして表現することができる、又はモデル化することができるあらゆる種類の流体システムは、本発明の実施態様に従って分析することができる。上記のように、メッシュ10は、相互に直交する座標軸12及び14を備えることができ、これらの座標軸は、システムの点、要素、及び特徴の座標を数学的に定義する有利な方法を提供する。例えば、点18、シリンダの内部の点は、メッシュ10におけるその座標(x’、y’)によって示し、参照することができる(「Z」軸は、図1に示されていないが、点18は、「Z」軸上の座標z’によってさらに示すことができる)。別の例として、シリンダ壁22における点20(偶然、図1のシステム境界を構成している)は、その座標(x’’、y’’、z’’)によって示し、参照することができる。上記のように、相互に直交するメッシュ系、例えば、デカルト座標メッシュ系は、その規則的な反復構造により、流体システムの描写及び分析に特に有利であり得る。以下に詳述されるように、数学的ベース又は数値ベースで流体システムを定義することにより、システムの特定の点又は特定の領域におけるシステム特性を決定する、関連する保存方程式の解が得られる。システムの数学的定義又は数値定義は、電子計算装置を用いたシステムの分析を容易にし、従って、複雑なシステムの分析が高効率となる。なぜなら、該電子計算装置は、迅速かつ高精度に数値ベースの計算を行うことができるためである。
流体システムにおける対象となる個々の点に加えて、システムの他の特徴及び領域を、格子上の座標点によって数学的に表現することができる。例えば、流体システム境界は、しばしば、流体システムの分析において特に重要であり、流体境界の特定の領域の数値表現により、これらの領域における流体特性に関する数学的な解が容易になる。流体動的システムを描くために座標系、例えば、デカルト座標系などを定義することにより、図1に例示されているように、計算領域をさらに分割するはめ込みメッシュ10が得られる。上記のように、メッシュ10における離散点は、それらの座標を用いて参照する又は位置を決定することができるシステム内の「ノード」又は点として機能し得る。加えて、デカルトメッシュ10の軸は、セル26を定義する。行われるシステムの分析の性質によって、ノード、例えば、ノード18又は20は、メッシュの軸が交差する点で定義することができる;又は、ノード、例えば、ノード28は、セルの内部に位置することができる。ノード及びセルは、対象となる特性が既知の点又は「ノード」の値から、対象となる各特性が未知のノードの値を得る外挿法及び内挿法を容易にする。以下に詳述される本発明の実施態様による方法を利用することにより、このような外挿法又は内挿法を、流体システム全体に伝播させて、システム特性の正確かつ包括的な分析を可能にし、システム全体の実質的にあらゆる点における特性を識別できるようにする。さらに、これらの方法は、定常状態のシステム及び過渡システム、即ち、例えば、流量及び温度などの条件が対象となる時間の間に変化するシステムの文脈で使用することができる。
計算メッシュを利用する流体システムの評価及び分析は、有限差分法及び有限体積法を適用して該システム全体のシステム特性を決定することによって容易にすることができる。システム特性は、該システムにおける離散点又はノードにおける流体力学の支配方程式の解に一致する。解は、計算メッシュ10における運動量、エネルギー、質量、化学種、及び他の構成要素の保存を記述する微分方程式を離散化し、そして各セル26の体積を積分することによって得ることができる。有限体積法及び有限差分法の基礎となる理論の詳細な説明は、本開示の範囲外であり、本発明の実施態様の理解には必ずしも必要ではない。つまり、有限体積法に関して、偏微分方程式を、各ノード28を取り囲む小さい「有限体積」又はセル26で解くことができる。この解は、各セル26の表面及び体積全体にわたる熱流束やエネルギー束などの評価を含む。保存原理によると、所与の有限体積に入る流束は、隣接する体積、又はセル30を出る流束と同一である。この原理を適用することにより、システム全体の様々な離散点における関連方程式を解いて、これらの点におけるパラメータ、例えば、流速や温度などのシステムの値を生成するのが容易になる。
I. 流体システムのモデル化のための埋め込み境界法
埋め込み境界法(IBM)は、流体動的システムのモデル化及びシミュレーションに有用である。IBMの特徴及び特性は、システム境界におけるセルの変形又はセルの高密度化を用いることなく、これらの方法を簡単なデカルト計算メッシュに適合させることができる。上記のように、デカルト格子の軸が、定義により、互いに90度の角度をなしているため(図2に例示されている2次元でも、図1に例示されている3次元でも)、デカルトメッシュとして定義される流体動的システムの分析にIBMを適用することで、代表的な支配方程式を解く複雑さを軽減することができる。対照的に、幾何学的システム、例えば、共に、規則的なセルの形状を変形させて不規則なシステム境界に適合させることができる「物体適合」法又は「境界変形」法における幾何学的システムは、本質的により複雑なジオメトリに対してそれぞれの支配方程式の解を必要とする。これは、解くのにより長い時間を必要とし、より不正確になる可能性がある。不正確さの影響は、一般に、より小さいセルのサイズを指定することによって軽減することができるが、許容レベルの精度を得るためのセルのサイズの縮小によるメッシュの高密度化は、特に過渡システムの分析の文脈では、解く時間及び分析時間が許容できないほど長くなる。とは言え、本発明の実施態様における効率により、本発明の実施態様が、デカルトメッシュや格子システム、又は任意の特定のセル形状の利用に限定されるものではないことを理解されたい。実際、本発明の実施態様は、他の種類のジオメトリ、メッシュ、及びセルの形状を利用して、流体動的システムをモデル化し、評価することができる。
上記のように、境界が座標系の軸と完全に整合した流体システムの分析は簡単である。保存方程式の物理的原理及び離散化法を適用して、最初に指定したシステム及び境界条件に基づいて対象となるシステム全体のシステム特性を決定することができる。しかしながら、不規則な形状の境界を有するシステムは、規則的に反復する座標系のセルが不規則なシステム境界に完全には整合しないため、不正確さが生じ得る。結果として、座標系の軸とシステム境界との間の間隙及び障害が発生し得る。これらの間隙及び障害は、誤差及び不正確さを生じさせ得る。なぜなら、隣接するセル間の代表的な流体微分方程式を正確に解くことが、隣接するセルの境界の規則的な整合によって単純化され得るためである。隣接するセル間の不規則なセル形状及び整合しない境界は、保存方程式に非対称性及び不安定性をもたらし、データ及び結果が不正確になる可能性がある。このような問題に対処する方法、例えば、近似及び仮定の利用、並びにセルがシステム境界にぴったりとは一致しない領域における座標系のセルサイズの縮小は当分野で公知である。しかしながら、このような方法は、特に、境界の層流がさらなる複雑さをもたらし得るシステム境界又はその近傍において、妥当な計算時間内で許容レベルの精度を得ることができない。
II. 境界領域の分析のためのゴーストセル関数
上記のように、流体システムの分析にデカルト計算メッシュを利用することにより、複雑さを軽減することができる。本発明の一実施態様では、計算分析は、以下に詳述されるように、「壁法則」の物理的原理と組み合わせてゴーストセル分析法を適用することによって対応して解決することができる。本発明の一実施態様では、「ゴーストセル」アプローチは、メッシュの定義のための埋め込み境界法と組みあせて利用して、これらの問題に対応して精度を向上させることができる。説明目的として、このアプローチを、まず2次元メッシュ表現に関連付けて説明する。ここで図2を参照すると、内燃機関の弁とシリンダの界面40の2次元の部分的表示が例示されている。メッシュ40は、x軸42及びy軸44を有する格子41を備え、シリンダ壁46、48及びマニホールド壁50によって部分的に画定された流体システムの内部45を示している。x軸とy軸は交差して、一般に各セル62によって示されている規則的な反復セルを画定している。本明細書の他の部分で述べられているように、保存方程式は、隣接するセル62の界面で解いて、隣接するセルの既知の特性に基づいて未知のセルにおける流体特性を決定することができる。説明目的として、吸気弁52は、開位置で示され、吸気マニホールド54から弁座56を経てシリンダ内部45に至る流路が形成されている。特に詳細領域60に示されているように、マニホールド壁50の曲率により、x軸42とy軸44によって形成されたセル62は、この曲率が格子41のセルの正方形の形状に整合しないため、詳細領域60で一部が切断されている。
本発明の実施態様に従ったシステムパラメータの計算に関するこの方法のより詳細な議論の前に、ゴーストセルの概念及び「壁法則」処理の簡単な説明が適切である。ゴーストセルの概念及び「壁法則」処理の両方は、当業者には良く知られており;それぞれの完全な説明は、本開示の範囲外であり、本発明の理解には必ずしも必要ではない。しかしながら、参考のため、これらの概念についての簡単な説明を行う。
一般に、ゴーストセル法は、外挿法及び内挿法を利用して、バックグラウンドデカルトメッシュにおける変数を定義し、不規則な形状のシステム境界の直近の領域における規則的なデカルトセルに基づいて代表的な流体力学輸送方程式を解く。ここで図3を参照すると、領域60(図2に示されている)が拡大されて詳細に例示され、マニホールド壁50を確認できる。x軸42及びy軸44によって画定された格子41も図3に示され、該格子41はまた、代表的なセル64に概ね類似した規則的な反復セルのシステムを画定している。マニホールド壁50は、上述のように、埋め込み境界法を用いて描かれた流体システムの線形の境界で表されている。マニホールド壁50は、格子41の軸42及び44に一致していないため、該マニホールド壁50が通るセル66、68、70、72は、「切断」又は分割されている。特定のゴーストセル法によると、マニホールド50によって切断されるセル66、68、70、72は、各セルの中心が、その境界によって画定される流体システムの内部にあるか又は外部にあるかに基づいて、ゴーストセルとして、又は物理的領域内に位置するとして識別される。Tseng及びFerzigerの文献「複雑なジオメトリにおける流れのためのゴーストセル埋め込み境界法(A ghost-cell immersed boundary method for flow in complex geometry)」(Journal of Computational Physics 192 (2003) 593-623)を参照されたい。
再び図3を参照すると、セル66の中心又は「ノード」74は、マニホールド壁50のすぐ外側に位置している。対照的に、ノード76は、対象となる物理的流体領域内の、マニホールド壁50のすぐ内側に位置している。一般に、セルの中心が試験される流体システムのシステム境界の反対側に位置するセルは、ゴーストセルと呼ばれ、各ゴーストノードを有し、「ゴーストセル領域」に属する(同文献)。他方、中心が試験される流れ領域内、即ち、境界の「内部」に位置するセルはいずれも、「流れ」領域内と見なされる(同文献)。従って、セル66及び70は、ゴーストセル領域内のゴーストセルであり;そしてセル68及び72は、流れ領域内と見なされる。特定のゴーストセル法によると、正確な境界条件が物理的境界に対して確実に適用されるように、外挿法及び内挿法を適用して、境界によって切断されたセルを分析する。以下に詳述されるように、本発明の実施態様は、流体システムの分析におけるゴーストセルの新規な処理を利用する。
同様に、図4に示されているように、ゴーストセル法は、境界が座標系の軸と一致しない流体システムの分析においてデカルト座標系を使用できるように3次元で適用することができる。図4に示されている概略図では、流体システムの境界領域は、3次元計算メッシュ90によって示されている。流体領域の境界面92は、線分94、96、及び98によって画定されている。メッシュ90は、セル、例えば、「ゴースト領域」内のセル105を含む。セル105の中心112は、「流体」領域の外部であるため、セル105は、「ゴースト領域」内に位置している。点107は、境界面92上にあり、外挿法及び内挿法に関連した数値計算に使用して、ゴーストセル105に関連した値を決定することができ、該値を境界層関数に利用して、システム全体の流体特性を決定することができる。
III. 壁法則の関数
「壁法則」の方法及び関数を利用して、システム境界の近傍の流体システムの特質を分析する。壁法則処理は、流体と境界の界面(即ち、「境界層の効果」)の領域における流速プロフィール及び熱力学特性の数学的決定及びモデル化を提供する。本発明の実施態様に関連付けて以下に詳述されるように、ゴーストセル処理と共に埋め込み境界メッシュ定義法を利用して、「壁法則」の関数を適用して流体システムの特性及び特質を決定するために、重要な入力パラメータ、例えば、検査体積を決定することができる。
本発明の一実施態様では、計算メッシュを用いて境界層を解かずに、流体システムの境界層の効果をモデル化する壁法則処理を用いるゴーストセル法を利用する方法が提供される。この方法は、流体システムの2次元計算メッシュモデル又は3次元計算メッシュモデルを評価するステップを含み得る。このような2次元モデル及び3次元モデルはそれぞれ、図1及び図2に例示されている。上述のように、デカルト座標系の使用は、関連する流体システムの方程式の簡単な計算を可能にする。しかしながら、本明細書のデカルト座標の説明及び言及は、実施態様の例として行われ、本発明を限定するものではない。他の種類の座標系に基づいた流体システムモデルを本発明の他の実施態様で利用して、対象となる流体システムを分析することができる。このような流体システムモデルは、直線座標系、曲線座標系、動径座標系、又は任意の他の種類の座標系に基づいたモデル、又はこれらの座標系で作成されたモデルを含み得る。他の座標系は、デカルト座標系の使用で必要とされるよりも、より複雑で面倒な方程式を解く必要があり得るが、座標系内及び座標系間での操作及び移動を利用することができる。従って、デカルト座標系以外の座標系の使用は、本発明の実施態様に完全に一致し、不適合ではなく、本発明の範囲内で企図される。
さらに、実質的にあらゆる種類の流体システムモデルの使用は、本発明の実施態様に適合する。一例として、モデルを作成する多数の方法及び技術は、本発明の実施態様と共に使用することができる。あるいは、このような分析のために、作成された流体システムの既存のモデルにアクセスすることができる。本発明の実施態様では、計算メッシュが作成されたら、本発明の実施態様でのさらなる分析のために該計算メッシュにアクセスすることができる。他の実施態様では、計算メッシュは、全CFD分析プロセスの一部として作成することができる。一実施態様では、IBMモデル作成法を使用して、画定されたシステム境界内の対象となる流体システムを表す座標メッシュを画定することができる。
ここで図5を参照すると、本発明の実施態様による方法200が示されている。ブロック210で、流体システムのモデルを表すデータに、記憶装置、例えば、データベース又は他のメモリからアクセスする。上述のように、アクセスするデータは、流体システムの境界のCAD描写を含み得る。該データは、システム境界によって画定された「内部」又は「活動領域」の計算メッシュ表現も含み得る。流体システムの「内部」又は「活動領域」は、対象となるシステムを流れる流体の領域、即ち、流体連続体を指す。このような「活動領域」45のメッシュ表現は、図2及び図3に例示されている。別の例として、管を表すデータは、該管の内部である「活動領域」を含み得る。本発明の一実施態様では、モデルのデータ表現は、規則的な反復格子システム及び相互に直交する軸によって画定されたセルを有するデカルト座標系に基づくことができ、該相互に直交する軸は、「活動領域」の境界を越えて延在して(例えば、管の壁を越えて延在して)、該「活動領域」の境界の外部に延在するセルを画定する。すでに述べられているように、図2は、x軸42及びy軸44を有する格子41を含むメッシュ40を例示し、該メッシュ40は、シリンダ壁46、48、及びそれ自体がシステム境界であるマニホールド壁50によって部分的に画定された流体システムの内部45又は「活動領域」を示している。
例示的な方法200の次のステップは、流体システムのデータ表現が、システム内部を包囲するゴーストセルの層を含むか否かを決定する(ブロック212)。見やすくするために、図2は、システム境界を越えて延在する軸42及び44を示していない、従って、「ゴーストセル」は、その全体が図2に示されていない;システム内部45又は「活動領域」内のゴーストセルの一部のみが、図2に示されているメッシュの一部として例示されている。従って、対象となるシステムの内部を包囲するために一連のゴーストセルを決定しなければならないか否かについての決定を行う(ブロック212)。本発明の実施態様では、アクセスする流体システムのデータ表現が、ゴーストセルの層を含まない場合は、ゴーストセルの層の作成(ブロック214)を行うことができる。他方、データ表現が、データ表現にアクセスしたときにこのようなゴーストセルの層を含む場合は、この方法は、ブロック216に直接進むことができる。
再び図2及び図3を参照すると、図3により詳細に示されている図2の領域60は、いくつかのセル66、68、70、72がマニホールド壁50(「システム境界」)によって「切断」されていることを例示している。本発明の一実施態様では、内部45、即ち、「活動領域」又はシステム境界内のシステムの部分が、ゴーストセル66、70、80の層によって覆われている。対象となる流体システムのデータ表現が、ゴーストセルの層をまだ含んでいない場合は、このような層を作成することができる。ゴーストセルは:(i)システム境界の「外部」にある中心を有し;かつ(ii)システム境界によって「切断」されて内部セルに隣接している(即ち、面又は壁を内部セルと共有している)か;又はシステム境界によって「切断」されていないが、それ自体が該システム境界によって「切断」されている内部セルに隣接しているセルである。例えば、ゴーストセル66は、マニホールド壁50の外部にある中心74を有し、そしてゴーストセル66は、マニホールド壁50によって「切断」されて、内部セル68に隣接している。内部セル68は、マニホールド壁50によってそれ自体が「切断」されているが、セル68の中心76は、マニホールド壁50(即ち、システム境界)の「内部」であり、従って、セル68は、「内部」セルである。別の例示的な例として、ゴーストセル70は、マニホールド壁50の「外部」にある中心73を有する。そして、ゴーストセル70は、内部セル82に隣接している。図3に例示されているように、内部セルは、両方のセル、例えば、マニホールド壁50によって切断されていないセル64、及び、マニホールド壁50によって切断されて、セルの中心76、77が流体システムの内部45内(即ち、システム境界の「内部」、又は「活動領域」内)にあるセル68、72を含む。なお別の例では、セル80は、マニホールド壁50の「外部」であるが、セル自体が該マニホールド壁50によって「切断」されていないセルの中心83を有する。とは言え、セル80は、マニホールド壁50によって「切断」されている内部セル72に隣接しているため、たとえ「切断」されていなくてもゴーストセルである。内部セル72は、境界壁50によって切断されているが、その中心77は、「活動領域」内である。従って、一実施態様によると、ゴーストセルの層は、システム境界内の全てのセルを包囲し、ゴーストセルは、システム境界のすぐ近傍の各内部セルに隣接している。
図2及び図3によって例示されている直前の例は、2次元モデルの文脈におけるゴーストセルの理解を与える。図4は、一実施態様による分析のための流体システムモデルの3次元データ表現を例示している。図4には、この実施態様による数値分析のための、表面によって画定された流体システムを表す3次元メッシュの一部90を例示している。3次元モデルにおける内部セルとゴーストセルとの間の関係は、2次元モデルにおけるそれらの関係に類似しているため、詳細な説明は必要ない。簡単に述べると、境界面92は、システム境界であり、それ自体が、境界線分94、96、98によって画定されている。セル100、102、及び104は、それぞれのセルの中心106、108、110又は「ノード」が流体システムの内部にあるため、該流体システムの内部である。対照的に、セル105は、表面92(「システム境界」)によって「切断」され、その中心112が、該システム境界の「外部」にあるためゴーストセルであり、そしてセル105は、内部セル100、102、104に隣接し、該内部セル自体は、表面92によって「切断」されていても「切断」されていなくても良い。従って、一実施態様では、ゴーストセルの層は、システム境界内の全てのセルを包囲し、ゴーストセルは、図3に例示されている2次元表現と同様に、システム境界のすぐ近傍の各内部セルに隣接している。
上記のように、流体システムの「活動領域」を包囲するゴーストセルの層を決定及び作成するためのいくつかの方法を使用することができる。このような方法のより詳細な説明は、本開示の範囲外であり、本発明の理解には必ずしも必要ではない。とは言え、図5を再び参照すると、ブロック212での決定は、対象となる流体システムを表すデータが、該システムの「内部」又は「活動領域」を包囲するゴーストセルの層を含むか否かを確認するステップを含み得る。該データが、このような層を含まない場合は、該層を作成することができる(ブロック214)。他方、アクセスしたデータが、このような層を含む場合は、この方法は、ブロック216に直接進む。一実施態様では、システム境界における各「内部」セルは、少なくとも1つのゴーストセルとセル表面を共有する。このような「内部」セルは、本明細書では「内部境界セル」と呼ばれる。
再び図5を参照すると、対象とする流体システムのメッシュ表現のセル内に含まれる物理的体積及び物理的表面積を計算する(ブロック216)。このような計算は、内部セル及びゴーストセルの両方を含み得る。必要に応じて座標系の2次元セル及び3次元セルの物理的体積及び物理的表面積を計算するための方法は、流体システムのモデル化に使用することができる。しかしながら、正確なモデル化及び結果のために、モデルによって表されるシステムの内部セルの体積及び表面積のそれぞれの合計により、物理的システムの全体積及び全表面積が回復する。流体システムのデカルトメッシュモデルを利用する本発明の一実施態様では、このような表面積及び体積の回復は、境界とセルの形状との交点によって決定される形状を用いてデカルト内部の境界セル及びゴーストセルを精緻化して「擬似セル」を作成し、そして表面積及び体積の値を再計算することによって容易にすることができる。本発明の実施態様では、アルゴリズム、例えば、「マーチングキューブ法」又は「マーチング四面体(Marching Tetrahedra)」アルゴリズムなどを、境界内のセルの部分の体積及び表面積を計算するために精緻化された各擬似セルに適用することができる。本発明の実施態様では、「擬似セル」をこれらの表面積及び体積の計算に利用することができ、バックグラウンドデカルトメッシュ、及び該バックグラウンドデカルトメッシュによって定義された各システムの内部セルを使用して、システムの支配保存方程式及び流体力学方程式を解くことができる。このような実施態様では、表面積及び体積の計算を行うことができ(ブロック216)、得られた値及びデータを使用して、支配方程式の特定の項、例えば、検査体積及び検査表面などを決定することができる。従って、「カットセル」埋め込み境界アプローチは、再成形セル、及び再形成セルを用いて計算を行うための数学的処理を利用し、本発明の実施態様に従って作成された「擬似セル」は、物理的内部体積及びシステム境界領域の回復に使用されるが境界条件の計算(詳細は後述される)には使用されない検査体積を得ることを可能にする。このような実施態様は、規則的な形状のセルに対する正確な離散化及び数値演算を容易にすることができる。従って、不規則な形状のセルの数値処理は、たとえ複雑で不規則なシステムのジオメトリであっても回避することができる。
既に述べられているように、本発明の実施態様は、デカルト格子システムを利用する分析に限定されるものではなく、他の座標系を利用する流体動的システムの分析及び座標系間のデータの移動を含め、他の座標系を利用できることを理解されたい。特にデカルト座標系が、本明細書に記載される本発明の例示的な実施態様に関連して述べられるが、ゴーストセル法によって関連する流体力学方程式の計算及び分析を容易にする他の座標系の使用も、本発明の実施態様に適している。さらに、正確なセルの体積を計算するための他の方法も、本発明の実施態様に利用することができる。
上記のように、検査体積及び検査表面積は、流体システムの境界を越えた熱、質量、運動量、又は他の保存特性の移動のための離散化方程式を立てる基礎を提供することができる。本発明の一実施態様では、検査体積及び検査表面積は、内部境界セル及びゴーストセルの計算された物理的体積及び表面積を利用して求めることができる(ブロック218)。
一実施態様では、検査体積の計算は、図3から分かるようにシステム境界で行うことができる。例えば、境界50において、この計算は、少なくとも1つのゴーストセルと共有する少なくとも1つ面を有する内部デカルトセル68から開始することができる。セル68に基づいた検査体積は、図5のブロック216で計算されるセル自体の物理的体積に、隣接するゴーストセル66及び70のそれぞれのある程度の寄与を加えた値に等しい。一実施態様によると、ゴーストセルは、その物理的体積の一部が、その隣接する内部セルの全てに付与し得る。例えば、限定目的ではなく、ゴーストセル70は、システム境界の内部内のゴーストセルの体積の値及び該ゴーストセルに隣接した内部セルの数によって決定される、図5のブロック216で計算されるその物理的体積のあるパーセンテージが、内部セル68及び82に寄与する。同様の計算を行って、セルの物理的表面積の値を決定する。これらの計算を、システム境界領域の全ての内部セル及びゴーストセルに対して繰り返して、保存方程式を解く際に使用される物理的体積及び表面積のパラメータを決定することができる。各ゴーストセルの体積及び表面積の寄与率は、変動し、対象となる流体システムの特質及びその境界、例えば、システム境界の外部のゴーストセルの部分又は隣接する内部セルの数などに関連することを理解されたい。例えば、一実施態様では、各ゴーストセルの計算される物理的体積は、全ての隣接する内部セルに均等に分配することができる。
ブロック218での検査体積及び検査表面積の計算時に、分析のための関連する方程式を決定し、分析の初期条件及び境界条件を定義又は設定することができる(ブロック220)。例えば、流体システムの計算分析を開始するために、初期条件、例えば、境界温度、流体の特性及び速度、流体の温度、化学成分などを入力して、既知の条件又は対象となる特定の条件に基づいて各保存方程式を解き始めることができる。さらに、対象となる特定のシステム特性について解く特定の方程式の選択を、このステップで行うことができる。補注として、流体システムの支配方程式のCFDでの使用が当業者に理解されることを理解されたい。これらの方程式は、特に、熱、運動量、及びエネルギーの様々な微分形式、数学形式、及び代数形式の方程式、並びに関連する方程式、例えば、流速及び他のシステム特性に関する方程式を含み得る。さらに、これらの方程式は、対象となる特定のシステムのパラメータ及び特性を決定して考慮するために特別に調整された形式を含み得る。CFD分析に使用される特定の方程式又は方程式の形式の選択に関する詳細な説明は、本発明を理解するためには必要ではないが、本発明の実施態様が、様々な種類及び形式の流体力学の支配方程式を利用できることを理解されたい。
初期条件及び境界条件の定義又は設定に続いて、「壁法則」の原理及び関数を適用して隣接するセルの間の保存方程式を解いて、対象となるシステムの境界における、結果的に該ステム全体における流体システムのパラメータを決定することができる(ブロック222)。様々な流体システムの特性、例えば、熱及びエネルギーなどの保存方程式の解は、これらの方程式における特定の変数の値の入力又は代入によって決まる。例えば、以下に詳述されるように、流体と壁(即ち、図3に例示されているシステム境界又はマニホールド壁50)との間の接線相対速度は、壁関数の重要な入力パラメータである。加えて、流体速度は、熱伝導検査体積の内部頂点の平均に基づいている。従って、上記の検査体積及び検査表面積の計算(ブロック218)は、結果として保存方程式の解に使用される値の決定を容易にする。システム境界(壁法則の原理を利用)からの、及びセルからセルへの熱、エネルギー、及び運動量の保存方程式の解を容易にして伝播させることにより、流体システム全体の特性の決定が可能となり、これを、対象となるシステムの物理的特質及び特性に関する他の支配方程式によって表す、又は該方程式に含めることができる。
一実施態様によると、境界からのエネルギー伝達、並びに熱伝達によるセルの温度及び内部エネルギーの更新を、セルからセルへの伝播サブプロセスによって行うことができる。このサブプロセスの例が、図6に例示されている。図3に例示されているサブプロセス300の実施態様によると、検査体積及び検査表面積の値が、内部境界セルに対して決定された後、特定の検査体積における初期エネルギー量を、該検査体積の体積が乗じられた特定の内部エネルギーとして計算することができる(ブロック302)。一実施態様では、特定の内部エネルギーは、内部境界セルの中心で決定することができる。流体連続体内及び内部境界セルの近傍のいくつかの頂点を選択することができる(ブロック304)。
頂点は、様々な方法に従って選択することができる。例えば、一実施態様では、内部境界セル上及び物理的壁境界内の頂点を選択することができる(頂点は、その境界までの垂線距離が正である場合は、物理的システム境界の「内部」である)。別の実施態様の別の例として、内部境界セル上にあり、かつゴーストセルに隣接してない頂点を選択することができる。流速及び壁境界までの垂線距離は、これらの選択された頂点の平均に基づいて計算することができる(ブロック306)。平均速度を、壁に対する接線成分と垂直成分に分解することができる(ブロック308)。局所熱伝導率を、接線速度に基づいて計算することができ、温度勾配は、内部境界セル内の温度及び壁境界温度に基づいて計算することができる(ブロック310)。
一実施態様では、2段階計算を利用して、検査表面積にわたる熱伝導量を決定することができる(ブロック312)。熱流速を、上記の熱伝導率と温度勾配の値との積として計算することができる。このように計算した熱流速に該当するセルの検査表面積を乗じて、検査表面積にわたる熱伝導量を得ることができる。計算した熱伝導量を適用して、検査体積における全内部エネルギーを更新することができる(ブロック314)。検査体積における特定の内部エネルギー(内部セルの中心で決定される)を、更新された全内部エネルギーを検査体積の体積で除して求めることができる(ブロック316)。内部セルの温度を、更新された特定の内部エネルギーに基づいて更新することができる。サブプロセス300を、支配方程式及び保存原理に基づいて、流体システムのシステム境界から全ての内部境界セルに適用して伝播させることができる。
従って、本発明の実施態様の使用によって決定される保存方程式の解は、対象となる流体システム全体の特性を決定するための基礎となり得る。座標系、例えば、デカルト座標系の使用によって、保存方程式分析が容易になり、内部境界セルに対して決定された結果を、流体システムにおける1つのセルから別のセルに伝播させて、システム全体におけるシステム特性及び特質を決定することができる。セルの中心は、「ノード」として機能することができ、そして共有されるセル面は、隣接するセル間の特性の流束(flux of properties)を提供することができ、これにより、保存方程式の反復解、及びシステム全体の他の支配方程式のこれらの解の伝播が容易になる。
上記の方法及びシステムを使用して、保存方程式の解に基づいた流体システムの改善されたモデルを作成することができる。
IV. 計算装置及びシステム
本発明の様々な実施態様は、様々なハードウェア及び/又はソフトウェアモジュール並びにコンポーネントからなる装置において、個別に又はまとめて実施できることを理解されたい。例えば、このような装置は、互いに通信可能に接続されたプロセッサ、記憶装置、及びインターフェイスを備えることができ、デスクトップコンピュータ、サーバコンピュータ、及び/又はラップトップコンピュータから消費者の電子装置、例えば、携帯機器などまで幅がある。このような装置は、様々な媒体、入力装置、ネットワーク、又は本発明の様々な実施態様による他の入力手段からのデータ及び命令の該装置による読み取り及び受信を可能にする入力装置、周辺機器、及び他のコンポーネントを含み得る。しかしながら、本発明の範囲は、1つの特定の種類の装置に限定されるものではないことを理解されたい。
一例として、図4は、本発明の様々な実施態様を実施することができる装置400のブロック図を例示している。装置400は、少なくとも1つのプロセッサ404及び/又は制御装置、該プロセッサと通信する少なくとも1つの記憶装置402、及び少なくとも1つの通信ユニット406を備え、該通信ユニット406は、通信媒体、例えば、インターネット、又は他のネットワーク、エンティティ、及び装置とのデータ及び情報の直接的又は間接的な交換を可能にする。プロセッサ404は、例えば、記憶装置402に保存されたプログラムコードを実行することができる。通信ユニット406は、1つ以上の通信プロトコル及びインターフェイスに従って有線通信機能及び/又は無線通信機能を実現することができ、従って、適切な送受信アンテナ、回路、及びポート、並びにデータ及び他の情報の適切な送受信に必要であり得る符号化/暗号解読機能を備えることができる。
同様に、本発明の各モジュール内の様々なコンポーネント又はサブコンポーネントは、ソフトウェア、ハードウェア、及び/又はファームウェアで実施することができる。モジュール間及びモジュール内のコンポーネント間の接続は、限定されるものではないが、インターネット、適切なプロトコルを使用する有線ネットワーク、又は無線ネットワークを介した通信を含む、多数の接続方法及び媒体の何れか1つを用いて実現することができる。
本明細書に記載される様々な実施態様は、方法のステップ及びプロセスの一般的な文脈で説明され、該ステップ及び該プロセスは、一実施態様では、コンピュータプログラム製品又はモジュールによって実施することができ、該コンピュータプログラム製品又は該モジュールは、コンピュータ実行命令、例えば、プログラムコードを含むコンピュータ可読メモリで具現され、そしてネットワーク環境にある装置、例えば、コンピュータ又はコンピュータシステムによって実行される。コンピュータ可読メモリは、限定されるものではないが、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)などを含む、取り外し可能な記憶装置及び取り外しができない記憶装置を含み得る。従って、様々な開示される実施態様は、非一時的コンピュータ可読媒体で具現されるコンピュータコードによって実施することができる。他の実施態様では、プロセスを利用して、データに対する操作を行うことができ、プロセス操作及びデータの命令又はその要素は、1つ以上の計算装置もしくは計算システムに存在しても良いし、又は該1つ以上の計算装置もしくは該計算システムによって転送しても良い。
一般に、プログラム製品又はモジュールは、特定のタスクを実行する、又は特定の抽象データ型を実施するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含み得る。データ構造に関連したコンピュータが実行可能な命令、及びプログラムモジュールは、本明細書に開示される方法のステップを実行するためのプログラムコードの例である。このような実行可能な命令又は関連データ構造の特定のシーケンスは、このようなステップ又はプロセスで説明される関数を実施するための対応する動作の例である。様々な実施態様は、コンピュータが実行可能な命令を含むコンピュータ可読媒体を含み得、該命令がプロセッサによって実行されると、装置が、本明細書に開示される方法及びプロセスを実行する。本発明と共に利用される装置又はシステムは、汎用文字としても良いし、又は要求される目的のために特別に構築、デザイン、もしくはプログラムしても良い。本発明の実施態様では、このような装置及びシステムは、該装置もしくは該システムに保存された、又は該装置もしくは該システムに転送されるコンピュータプログラム、命令、及び/又はデータによって構成する、又は作動させることができる。
本発明の実施態様は、ソフトウェア、ハードウェア、アプリケーション論理、又はソフトウェア、ハードウェア、及びアプリケーション論理の組み合わせで実施することができる。ソフトウェア、アプリケーション論理、及び/又はハードウェアは、クライアント装置、サーバ、又はネットワークコンポーネントに存在し得る。所望に応じて、ソフトウェア、アプリケーション論理、及び/又はハードウェアの一部はクライアント装置に存在し得る、ソフトウェア、アプリケーション論理、及び/又はハードウェアの一部はサーバに存在し得る、かつソフトウェア、アプリケーション論理、及び/又はハードウェアの一部はネットワークコンポーネントに存在し得る。実施態様の一例では、アプリケーション論理、ソフトウェア、又は命令セットは、様々な従来のコンピュータ可読媒体の何れか1つに維持される。この文書の文脈において、「コンピュータ可読媒体」は、命令実行システム、機器、又は装置、例えば、コンピュータによって使用される、又はこれらに関連する命令を含む、保存する、通信する、伝播する、又は移送することができる任意の媒体又は手段とすることができ、このような装置の一例が、図3に説明され、示されている。コンピュータ可読媒体は、命令実行システム、機器、又は装置、例えば、コンピュータによって使用される、又はこれらに関連する命令を含む、又は保存することができる任意の媒体又は手段とすることができるコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。一実施態様では、コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的記憶媒体である。
所望に応じて、本明細書で述べられる様々な機能を、互いに異なる順序で、かつ/又は同時に果たすことができる。さらに、所望に応じて、1つ以上の上記の機能は、任意であっても良いし、又は組み合わせても良い。
本発明の様々な態様は、独立請求項に明示されるが、本発明の他の態様は、説明された実施態様及び/又は独立請求項の特徴を有する従属請求項の特徴の他の組み合わせを含み、請求項に明示されている組み合わせだけではない。
実施態様の前述の記載は、例示及び説明のために示されている。前述の記載は、完全なものでも、開示される正確な形態に本発明の実施態様を限定することを意図するものでもなく、変更形態及び変形形態は、上記の教示から可能である、又は様々な実施態様の実施から得ることができる。本明細書で述べられる実施態様は、当業者が様々な実施態様で本発明を利用できるよう、様々な実施態様の原理及び性質並びにその実際の適用例を説明するために選択されて述べられ、様々な変更形態は、考えられる特定の用途に適する。本明細書で説明される実施態様の特徴は、方法、装置、モジュール、システム、及びコンピュータプログラム製品の全ての可能な組み合わせで組み合わせることができる。

Claims (9)

  1. コンピュータで実施される方法であって;
    流体システムのデータ表現を有するデータベースにアクセスするステップであって、該流体システムが、システム境界、複数の内部セル面を有する少なくとも1つの内部セル、及び複数のゴーストセル面を有する少なくとも1つのゴーストセルを備える、該ステップと;
    少なくとも1つの内部セル及び少なくとも1つのゴーストセルの物理的体積の値及び物理的表面積の値を決定するステップと;
    1つ以上の物理的体積の値に基づいて少なくとも1つの検査体積を得るステップと;
    1つ以上の物理的表面積の値に基づいて少なくとも1つの検査表面積を得るステップと;
    該流体システムを表す数学的保存方程式の対応する要素に、該少なくとも1つの検査体積及び該少なくとも1つの検査表面積の1つ以上を代入するステップと;
    該数学的保存方程式の解に基づいて該流体システムのモデルを作成するステップとを含み、
    さらに、少なくとも1つの内部セル及び少なくとも1つのゴーストセルが、共通のセル面を共有するように向き;
    検査体積及び検査表面積が、ゴーストセルと共通のセル面を共有する各内部セルに対して得られ;
    少なくとも1つの検査体積を得る前記ステップが、内部セルの物理的体積の値に、該内部セルが共通のセル面を共有する各ゴーストセルの物理的体積の値の一部を加えるステップを含み;かつ
    このような各内部セルの検査表面積を得る該ステップが、このような各内部セルの物理的表面積の値に、このような内部セルが共通のセル面を共有する各ゴーストセルの物理的表面積の値の一部を加えるステップを含む、前記方法。
  2. 物理的体積の値を決定する前記ステップが、少なくとも1つの内部セル、又は前記システム境界によって切断される少なくとも1つのゴーストセルの形状を精緻化して、該物理的体積の値を再計算するステップを含み、かつ
    物理的表面積の値を決定する前記ステップが、少なくとも1つの内部セル、又は該システム境界によって切断される少なくとも1つのゴーストセルの形状を精緻化して、該物理的表面積の値を再計算するステップを含む、請求項1記載の方法。
  3. 前記数学的保存方程式を解く演算が、「壁法則」の流体原理及び関数を適用するステップを含む、請求項1記載の方法。
  4. 装置であって、
    流体システムのデータ表現を有するデータベースにアクセスするための手段であって、該流体システムが、システム境界、複数の内部セル面を有する少なくとも1つの内部セル、及び複数のゴーストセル面を有する少なくとも1つのゴーストセルを備える、該手段と;
    少なくとも1つの内部セル及び少なくとも1つのゴーストセルの物理的体積の値及び物理的表面積の値を決定するための手段と;
    1つ以上の物理的体積の値に基づいて少なくとも1つの検査体積を得るための手段と;
    1つ以上の物理的表面積の値に基づいて少なくとも1つの検査表面積を得るための手段と;
    該流体システムを表す数学的保存方程式の対応する要素に、該少なくとも1つの検査体積及び該少なくとも1つの検査表面積の1つ以上を代入するための手段と;
    該数学的保存方程式の解に基づいて該流体システムのモデルを作成するための手段と、を備え、
    少なくとも1つの内部セル及び少なくとも1つのゴーストセルが、共通のセル面を共有するように向き、
    さらに、ゴーストセルと共通のセル面を共有する内部セルに対する検査体積及び検査表面積を得るための手段と;
    内部セルの物理的体積の値に、このような内部セルが共通のセル面を共有する各ゴーストセルの物理的体積の値の一部を加えることによって、該内部セルの検査体積を得るための手段と;
    内部セルの物理的表面積の値に、このような内部セルが共通のセル面を共有する各ゴーストセルの物理的表面積の値の一部を加えることによって、該内部セルの検査表面積を得るための手段と、を備える、前記装置。
  5. 前記数学的保存方程式を解くための前記手段が、「壁法則」の流体原理及び関数を適用するための手段を備える、請求項4記載の装置。
  6. 物理的体積の値を計算するための前記手段が、少なくとも1つの内部セル、又は前記システム境界によって切断される少なくとも1つのゴーストセルの形状を精緻化して、該物理的体積の値を再計算するための手段を含み、かつ
    物理的表面積の値を計算するための前記手段が、少なくとも1つの内部セル、又は該システム境界によって切断される該少なくとも1つのゴーストセルの形状を精緻化して、該物理的表面積の値を再計算するための手段を含む、請求項4記載の装置。
  7. 装置であって、
    少なくとも1つのプロセッサと;
    コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、を備え、該少なくとも1つのメモリ及び該コンピュータプログラムコードが、該少なくとも1つのプロセッサを用いて、該装置に、少なくとも1つの以下のステップを実行するように構成され、該ステップが;
    流体システムのデータ表現を有するデータベースにアクセスするステップであって、該流体システムが、システム境界、複数の内部セル面を有する少なくとも1つの内部セル、及び複数のゴーストセル面を有する少なくとも1つのゴーストセルを備える、該ステップ;
    少なくとも1つの内部セル及び少なくとも1つのゴーストセルの物理的体積の値及び物理的表面積の値を決定するステップ;
    1つ以上の物理的体積の値に基づいて少なくとも1つの検査体積を得るステップ;
    1つ以上の物理的表面積の値に基づいて少なくとも1つの検査表面積を得るステップ;
    該流体システムを表す数学的保存方程式の対応する要素に、該少なくとも1つの検査体積及び該少なくとも1つの検査表面積の1つ以上を代入するステップ;及び
    該数学的保存方程式の解に基づいて該流体システムのモデルを作成するステップを含み、
    少なくとも1つの内部セル及び少なくとも1つのゴーストセルが、共通のセル面を共有するように向き;
    検査体積及び検査表面積が、ゴーストセルと共通のセル面を共有する各内部セルに対して得られ;
    少なくとも1つの検査体積を得る前記ステップが、内部セルの物理的体積の値に、該内部セルが共通のセル面を共有する各ゴーストセルの物理的体積の値の一部を加えるステップを含み;かつ
    このような各内部セルの検査表面積を得る該ステップが、このような各内部セルの物理的表面積の値に、このような内部セルが共通のセル面を共有する各ゴーストセルの物理的表面積の値の一部を加えるステップを含む、前記装置。
  8. 物理的体積の値を決定する前記ステップが、少なくとも1つの内部セル、又は前記システム境界によって切断される少なくとも1つのゴーストセルの形状を精緻化して、該物理的体積の値を再計算するステップを含み、かつ
    物理的表面積の値を決定する前記ステップが、少なくとも1つの内部セル、又は該システム境界によって切断された少なくとも1つのゴーストセルの形状を精緻化して、該物理的表面積の値を再計算するステップを含む、請求項7記載の装置。
  9. 前記数学的保存方程式を解く演算が、「壁法則」の流体原理及び関数を適用するステップを含む、請求項記載の装置。
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