実施例に係るパチンコ遊技機1につき、まず、パチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9では、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の変動表示(変動)が行われる。よって、演出表示装置9は、識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行う変動表示装置に相当する。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における演出表示装置9の上部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示手段)8aが設けられている。この実施例では、第1特別図柄表示器8aは、複数種類の記号を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、複数種類の記号を変動表示するように構成されている。遊技盤6における演出表示装置9の上部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、複数種類の記号を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、複数種類の記号を変動表示するように構成されている。
この実施例では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ記号であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、0〜9、00〜99等の数字やアルファベット等の文字を変動表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、変動表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技や小当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄ともいう)の変動表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。同期とは、変動表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、変動表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を、遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aの下部には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの下部には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
なお、この実施例では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技盤6の右側方下部には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を変動表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の変動表示が開始される。この実施例では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行われ、例えば、変動表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(例えば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始される毎に、点灯する表示器を1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。すなわち、遊技球が始動入賞しやすくなる(つまり、特別図柄表示器8a、8bや演出表示装置9における変動表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、この実施例では、時短状態(特別図柄の変動表示時間が短縮される遊技状態)においても、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(変動表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当りとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(変動表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27R,27Lが設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。また、左枠LED28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED51が設けられ、右枠LED28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾LED25は、パチンコ遊技機1に設けられている演出用の発光体の一例である。なお、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
装飾LED25(向かって右側)の下方位置には、起動時(停電復旧時)において後述する確変フラグがセットされている高確状態であるときに点灯されることで高確状態であることを報知する高確報知LED24が設けられている。
また、打球供給皿3を構成する部材に、遊技者が操作可能な操作手段としての操作部50が設けられている。図1(b)に示すように、操作部50には、遊技者が押圧操作することが可能とされ、内部にLED50bを内在することで点灯可能な透明樹脂部材から成る押圧操作部49が設けられている。なお、押圧操作部49の下方には、押圧操作部49の押圧操作を検出するための操作スイッチ50aが設けられている(図3参照)。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施例では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行って得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じたときに乱数回路503から数値データをランダムRとして読み出し、特別図柄および演出図柄の変動開始時にランダムRにもとづいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや合算保留記憶数カウンタや確変フラグの値など)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータ(進行状態データ)と定義する。なお、この実施例では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号(図示せず)が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5Vなど)の電圧値を監視して、電圧値があらかじめ定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号(図示せず)が入力される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報や、確変状態や時短状態等の遊技状態の発生を示す情報や、高確報知LED24が点灯されているときに出力され、起動時(停電復旧時)において高確状態であることを示す情報(起動高確情報)等の情報出力信号をホールコンピュータや、パチンコ遊技機1の上方位置にパチンコ遊技機1に対応して設置されている呼び出しランプ(図示略)等の外部装置に対して出力する情報出力回路53も主基板31に搭載されている。
この実施例では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を変動表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施例では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用CPU101は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用CPU101から入力されたデータにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、駆動信号を天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28cなどの枠側に設けられている各LEDに供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25や、高確報知LED24に駆動信号を供給する。なお、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がランプドライバ基板35に搭載される。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27R,27Lに出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
また、演出制御用CPU101は、入出力ポート106を介して操作部50に接続されており、該入出力ポート106を介して操作部50内のLED50bを駆動する信号を出力するとともに、操作部50内の操作スイッチ50aから遊技者の押圧操作に応じて出力される操作信号が入力される。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施例では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
尚、CPU56は、これら電力供給停止前の遊技状態を示すデータのうち、確変フラグがセットされているか否かを判定し、確変フラグがセットされている場合には、高確報知LED24を点灯させるための高確報知フラグをセットする高確報知フラグ設定処理を実施する(ステップS42+)
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。なお、この実施例では、CPU56は、ステップS43の処理において、バックアップRAMに保存されていた合算保留記憶数カウンタの値を設定した合算保留記憶数指定コマンドも演出制御基板80に対して送信する。
なお、この実施例では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行う。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施例では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施例では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施例では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施例では、リーチ演出は、演出表示装置9において変動表示される演出図柄(飾り図柄)を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた抽選によって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41、高確報知LED24の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行し、高確報知LED24については、高確報知フラグがセットされているときに高確報知LED24を点灯する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報、起動高確情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。尚、起動高確情報は、高確報知フラグがセットされていることに応じて情報出力回路53から、パチンコ遊技機1の上方位置に設けられている図示しない呼び出しランプに対して出力される。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施例では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施例では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施例では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組合せが停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示態様を、変動表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の変動表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組合せが停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示結果を、変動表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の変動表示態様という。
この実施例では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである所定の図柄(小当りの種別に対応する所定記号)が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の変動表示態様が後述する「確変大当りB」である場合と同様に演出図柄の変動表示が行われた後、所定の小当り図柄(確変大当りB図柄と同じ図柄。例えば「355」等)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である所定の図柄(記号)が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の変動表示態様という。
ここで、小当りとは、図8(b)に示すように、後述する確変大当りAと比較して大入賞口の開放時間が短い(この実施例では0.1秒間の開放を5回)当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、確変大当りBとは、図8(c)に示すように、確変大当りAと比較して大入賞口の開放時間が短い(この実施例では0.1秒間の開放を5回)大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(但し、大当り遊技後の遊技状態は時短状態にはならない、つまり、変動表示の実行条件である第2始動条件が成立しにくい状況となり、始動条件の成立状況は通常状態と共通であるため、見た目上は通常状態と変わらない)。つまり、この実施例では、確変大当りBと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が5回行われると、確変状態に移行する確変大当りBであるか、確変状態に移行しない小当りであるかを識別できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図6は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図6に示すように、この実施例では、変動表示結果が「はずれ」であり演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−0〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、変動表示結果が「はずれ」であり演出図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1(ノーマルリーチA)〜ノーマルPA2−2(ノーマルリーチB)、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2(ノーマルリーチC)、スーパーPA3−1(スーパーリーチA)〜スーパーPA3−2(スーパーリーチB)、スペシャルPB3−1〜スペシャルPB3−4の変動パターンが用意されている。なお、図6に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が1回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スペシャルPB3−1及びスペシャルPB3−2を用いる場合には、再変動が1回行われ、スペシャルPB3−3及びスペシャルPB3−4を用いる場合には、再変動が2回行われる。
また、本実施例においては、図6に示すように、特別図柄の変動表示結果が大当り図柄または小当りになる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3(ノーマルリーチA)〜ノーマルPA2−4(ノーマルリーチB)、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4(ノーマルリーチC)、スーパーPA3−3(スーパーリーチA)〜スーパーPA3−4(スーパーリーチB)、スペシャルPB3−5〜スペシャルPB3−8、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1(ノーマルリーチA)〜特殊PG2−2(ノーマルリーチB)の変動パターンが用意されている。なお、図6において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、確変大当りBまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンであり、確変大当りBまたは小当りとなる場合には、ノーマルリーチAのリーチ演出を含む特殊PG2−1や、ノーマルリーチBのリーチ演出を含む特殊PG2−2の変動パターンが決定される場合がある。また、図6に示すように、確変大当りBまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スペシャルPB3−5及びスペシャルPB3−6を用いる場合には、再変動が1回行われ、スペシャルPB3−7及びスペシャルPB3−8を用いる場合には、再変動が2回行われる。また、確変大当りBまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3、特殊PG2−2の変動パターンについては、再変動が2回行われる。
なお、この実施例では、図6に示すように、変動パターンの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、非リーチ短縮なしの場合は6.75秒で固定であり、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が26.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が22.75秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
また、この実施例では、非リーチPA1−3が特殊PG1−2と、非リーチPA1−4が特殊PG1−3と同一の変動パターンを含むものとされており、はずれにおいても、確変大当りBや小当り時と同様の変動演出態様が実施される場合があるため、確変大当りBや小当りが発生したことを遊技者が認識し難くされている。
このように本実施例では、確変大当りBまたは小当りの当選時に選択される複数の変動パターン(特殊PG1−1〜3、2−1〜2)のうちの2つの変動パターン(特殊PG1−2,1−3)の演出態様および確変大当りB遊技状態/小当り遊技状態において実行される演出態様からなる一連の演出態様が、はずれの時に選択される複数の変動パターンのいずれか(非リーチPA1−3,4)の演出態様と同じとされているため、非リーチPA1−3,4または特殊PG1−2,3のいずれの変動パターンにもとづく演出態様であるかを特定することを困難とすることができる。言い換えると、非リーチPA1−3,4、特殊PG1−2,3にもとづく変動パターンは、確変大当りB、小当り、はずれのいずれの場合にも選択される変動パターンであるため、確変大当りBや小当りが発生した場合でも、確変大当りBや小当りが発生したことを遊技者に悟られ難くでき、その結果、確変大当りBや小当りのみを発生させる場合に比較して、確変大当りBが発生に伴って遊技状態が確変状態に移行していることを、より一層、遊技者に悟られ難くできるようになっている。
なお、この実施例では、非リーチPA1−3および特殊PG1−2、非リーチPA1−4および特殊PG1−3のみが変動演出態様が同じ変動パターンとされていたが、他の変動パターンにおいても、はずれ時と確変大当りBまたは小当り時とで同じ変動パターンを設定してもよい。
また、この実施例では、はずれ時において、確変大当りBまたは小当り時に選択される複数の変動パターンのうち、いずれかと同じ演出態様の変動パターンが選択されるようにしていたが、必ずしも同じ演出態様の変動パターンが選択されるようにしなくてもよい。すなわち、はずれ時において確変大当りBまたは小当り時に選択される変動パターンと同じ演出態様の変動パターンが選択されなくても、特殊PG1−1〜3、2−1〜2を、確変大当りBまたは小当り時に選択される変動パターンとしていることで、特殊PG1−1〜3、2−1〜2のいずれかの変動パターンが選択された場合、少なくとも遊技者が確変大当りBの発生を特定することは困難となるため、確変大当りBが発生してその後の遊技状態が確変状態に移行することを遊技者に悟られないようにすることができる。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する確変大当りA、確変大当りB)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施例では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施例では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、各種ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回未満の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施例では、確変大当りAである場合には、各種ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチCおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、ノーマルリーチとスペシャルリーチおよびスーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている。また、確変大当りBである場合には、擬似連を伴う変動パターンを含まない変動パターン種別である特殊CA4−1と、擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、小当りである場合にも、確変大当りBである場合と同じく、擬似連を伴う変動パターンを含まない変動パターン種別である特殊CA4−1と、擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、「はずれ」である場合には、リーチも特定演出も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、リーチを伴わないが特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、リーチも特定演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、各種ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチCおよび再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、ノーマルリーチCおよび再変動1回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−6と、スーパーリーチAまたはスーパーリーチBを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2−7と、スーパーリーチAまたはスーパーリーチBと再変動1回の擬似連を伴う変動パターン種別であるスペシャルCA2−8と、スーパーリーチAまたはスーパーリーチBと再変動2回の擬似連を伴う変動パターン種別であるスペシャルCA2−9と、に種別分けされている。
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、(4)の普通図柄当り判定用乱数および(6)の当り種別判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施例では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
図8(a)は、大当り判定テーブル130aを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図8(a)の左欄に記載されている各数値(N1〜N2、及びN4〜N5の範囲)が設定され、大当りとなる確率はP(m1)に設定されている。また、確変時大当り判定テーブルには、図8(a)の右欄に記載されている各数値(N1〜N3、及びN4〜N6の範囲)が設定され、大当りとなる確率はP(m1)に設定されている。尚、通常時大当り判定テーブルにおける大当り確率P(m1)と、確変時大当り判定テーブルにおける大当り確率P(m2)とでは、P(m2)の方が高く設定されている(P(m1)<P(m2))。また、図8(a)に記載されている数値の範囲(N1〜N2、及びN4〜N5の範囲)が大当り判定値の範囲である。
図8(b)は、小当り判定テーブル130bを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。尚、本実施例では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とにおいて、共通の小当り判定テーブル130bを用いる。小当り判定テーブル130bには、図8(b)に記載されている各数値(N7〜N8の範囲)が設定され、小当りとなる確率はP(m3)に設定されている。また、図8(b)に記載されている数値の範囲(N7〜N8の範囲)が小当り判定値の範囲である。
尚、本実施例では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とで共通の小当り判定テーブル130bを用いることで、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とで小当りと判定される確率が同一のものを例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とで小当りと判定される確率が異なるように設定された個別の小当り判定テーブルを使用して、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とで小当りと判定される確率が異なるようにしても良い。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8(a)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する確変大当りA、確変大当りB)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図8(b)に示す小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図8(a)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図8(b)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
また、本実施例では、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bの変動表示結果として小当り図柄が導出されるようになっているが、第2特別図柄表示器8bの変動表示結果として小当り図柄が導出されないようにしてもよい。
図8(c)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131aを示す説明図である。大当り種別判定テーブル131aは、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)および遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)を用いて大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブルである。つまり、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示においても、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示においても、同一の大当り種別判定テーブル131aが使用されて、大当り種別が決定される。
大当り種別判定テーブル131aは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施例では、「確変大当りA」に対して0〜X1の範囲の判定値が割り当てられ「確変大当りB」に対して(X1+1)〜39の範囲の判定値が割り当てられており、確率(割合)P(SA)で大当りの種別が「確変大当りA」に決定され、確率(割合)P(SB)で大当りの種別が「確変大当りB」に決定されるようになっている。
尚、本実施例では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とで共通の大当り種別判定テーブル131aを用いることで、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とで「確変大当りA」や「確変大当りB」と判定される確率が同一のものを例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とで「確変大当りA」や「確変大当りB」と判定される確率が異なるように設定された個別の大当り種別判定テーブルを使用して、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とで「確変大当りA」や「確変大当りB」と判定される確率が異なるようにしても良い。
また、この実施例では、図8(c)に示すように、第2特定遊技状態としての5ラウンドの確変大当りBと、この確変大当りBと比較して、大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした第1特定遊技状態としての確変大当りAと、を決定する場合を説明するが、付与される遊技価値は、この実施例で示したようなラウンド数に限られない。例えば、第2特定遊技状態と比較して、ラウンド数が多い第1特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、第2特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第1特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、同じ5ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第2特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第1特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第1特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。この場合、例えば、第1特定遊技状態または第2特定遊技状態いずれの場合であっても、大入賞口を5回開放したときに(この場合、第2特定遊技状態の場合には5ラウンド全てを終了し、第1特定遊技状態の場合には未消化のラウンドが残っていることになる)、大当りがさらに継続するか否かを煽るような態様の演出(いわゆるランクアップボーナスの演出)を実行するようにしてもよい。そして、第2特定遊技状態の場合には内部的に5ラウンド全てを終了していることから大当り遊技を終了し、第1特定遊技状態の場合には内部的に未消化のラウンドが残っていることから、大当り遊技が継続する(恰も5回開放の大当りを終了した後にさらにボーナスで大入賞口の開放が追加で始まったような演出)ようにしてもよい。
「確変大当りA」とは、5ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態および時短状態(確変・時短状態、高確高ベース状態)に移行させる大当りである。大当り終了後、変動表示を25回終了するまで(始動回数が25回となるまで)確変状態が継続する。ただし、時短状態は、大当り終了後、変動表示を22回終了したとき(始動回数が22回となってとき)に終了して低ベース状態に移行され、高確率状態のみ変動表示を25回終了するまで(始動回数が25回となるまで)継続される。従って、この実施例では、大当り終了後、22回目の変動表示を終了してから25回目の変動表示を終了するまでの間、高確率状態のみとされ、高ベース状態とはならない(高確低ベース状態である)。
「確変大当りB」とは、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が「確変大当りA」に比べて短い5ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態にのみ移行させる大当りである。大当り終了後、変動表示を所定回数(本実施例では25回)終了するまで確変状態が継続する。ただし、大当り終了後に時短状態には移行せずに低ベース状態に移行され、高確率状態のみ変動表示を25回終了するまで継続される。従って、この実施例では、確変大当りBの終了後、25回目の変動表示を終了するまでは高確率状態のみとされ、高ベース状態には移行されない(高確低ベース状態)。
つまり、「確変大当りA」では、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が29秒と長いのに対して、「確変大当りB」では1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が0.1秒と極めて短く(高速開放)、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞することは殆ど期待できない。そして、この実施例では、その確変大当りBの大当り遊技状態の終了後には確変状態に移行されるが高ベース状態には移行しない。
なお、この実施例では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ5回行われ、「確変大当りB」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の5回の高速開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される。そのようにすることによって、例え遊技者が大入賞口の開放を確認できたとしても、「確変大当りB」または「小当り」のいずれにもとづく開放なのかを特定しにくく、しかもその後の遊技状態が確変状態または通常状態のいずれに移行したかを特定することもできなくなるため、遊技者にわからないように、確変大当りBを発生させ、かつ、該大当りの終了後に遊技状態を確変状態に移行させる、つまり確変状態を潜伏させることができる。また、逆に、低確状態において確変大当りBと同様の演出制御が実施される小当りを発生させることで、該小当りの終了後は遊技状態が確変状態に移行しないので、低確状態を潜伏させることができる。
大当り種別判定テーブル131aには、ランダム1の値と比較される数値であって、「確変大当りA」、「確変大当りB」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図9(a)は、確変大当りA用変動パターン種別判定テーブル132aを示す説明図である。確変大当りA用変動パターン種別判定テーブル132aは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
確変大当りA用変動パターン種別判定テーブル132aには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、スペシャルCA3−4、スペシャルCA3−5の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値の範囲が設定されている。
これら変動パターン種別の判定値の範囲としては、図9(a)に示すように、ノーマルCA3−1には判定値が1〜Y1の範囲に設定されており、ノーマルCA3−2には判定値が(Y1+1)〜Y2の範囲に設定されており、ノーマルCA3−3には判定値が(Y2+1)〜Y3の範囲に設定されており、スペシャルCA3−4には判定値が(Y3+1)〜Y4の範囲に設定されており、スペシャルCA3−5には判定値が(Y4+1)〜251の範囲に設定されており、確変大当りA用変動パターン種別判定テーブル132aで決定される変動パターン種別としては、ノーマルCA3−1に決定される決定割合がP(G3−1)、ノーマルCA3−2に決定される決定割合がP(G3−1)よりも高い割合であるP(G3−2)、スーパーCA3−3に決定される決定割合がP(G3−2)よりも高い割合であるP(G3−3)、スペシャルCA3−4に決定される決定割合がP(G3−3)よりも高い割合であるP(G3−4)、スペシャルCA3−5に決定される決定割合がP(G3−4)よりも高い割合であるP(G3−5)に設定されている(P(G3−1<P(G3−2)<P(G3−3)<P(G3−4)<P(G3−5))。このため、確変大当りAとなる場合には、後述するように、再変動2回の擬似連を伴いスーパーリーチAを実行する変動パターンであるスペシャルPB3−7、または、再変動2回の擬似連を伴いスーパーリーチBを実行する変動パターンであるスペシャルPB3−8を含むスペシャルCA3−5が多く決定されるようになっている。
尚、本実施例では、上記したように、P(G3−1<P(G3−2)<P(G3−3)<P(G3−4)<P(G3−5)となるように各判定値Y1〜Y4を設定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、再変動2回の擬似連を伴うスーパーリーチの種別であるスペシャルCA3−5の決定確率を他の変動パターン種別よりも低く設定するとともに、これらスペシャルCA3−5のハズレにおける決定確率を、P(G3−5)よりも著しく低く(例えば0)とすることで、当該スペシャルCA3−5の変動パターン種別に含まれるスペシャルPB3−7またはスペシャルPB3−8が出現される確率を低くして当該変動パターンの希少性を高めつつ、更に当該変動パターンの信頼度も高めるようにしても良い。
また、図9(b)は、確変大当りB/小当り用変動パターン種別判定テーブル132bを示す説明図である。確変大当りB/小当り用変動パターン種別判定テーブル132bは、ランダムR並びにランダム1に基づく当り種別の判定において、確変大当りB及び小当りが決定されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施例では、図9(b)に示すように、確変大当りBまたは小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として、擬似連の演出を伴わない変動パターンを含む特殊CA4−1と、擬似連の演出を伴う変動パターンを含む特殊CA4−2のうちいずれかが決定される場合が示されている。
確変大当りBでは、擬似連の演出を伴わない変動パターンを含む特殊CA4−1に対して判定値が1〜Y41の範囲で割り当てられているのに対し、擬似連の演出を伴う変動パターンを含む特殊CA4−2に対して判定値が(Y41+1)〜251の範囲で割り当てられており、確変大当りBとなる場合の変動パターン種別としては、特殊CA4−1に決定される決定割合がP(G4−1)、特殊CA4−2に決定される決定割合がP(G4−1)よりも高い割合のP(G4−2)に設定されている(P(G4−1)<P(G4−2))。このため、確変大当りBとなる場合には、再変動2回の擬似連を伴い非リーチとなる変動パターンとして特殊PG1−3、または、再変動2回の擬似連を伴いノーマルリーチBとなる変動パターンとして特殊PG2−2が多く決定されるようになっている。
尚、これらノーマルリーチBのリーチ演出を含む特殊PG2−2の変動パターンにおいては、リーチ演出が実施され、該リーチがはずれとなる演出が実施された後、再変動が2回実施されて、停止図柄として後述する確変大当りBや小当りに対応した演出図柄の組合せ(チャンス目図柄)が表示される。
また、小当りでは、擬似連の演出を伴わない変動パターンを含む特殊CA4−1に対して判定値が1〜Y51の範囲で割り当てられているのに対し、擬似連の演出を伴う変動パターンを含む特殊CA4−2に対して判定値が(Y51+1)〜251の範囲で割り当てられており、確変大当りBとなる場合の変動パターン種別としては、特殊CA4−1に決定される決定割合がP(G5−1)、特殊CA4−2に決定される決定割合がP(G5−1)よりも低い割合のP(G5−2)に設定されている(P(G5−2)<P(G5−1))。このため、確変大当りBとなる場合には、特殊CA4−2の変動パターン種別が決定され易く、該特殊CA4−2の変動パターン種別に含まれる再変動2回の擬似連を伴い非リーチとなる変動パターンとして特殊PG1−3、または、再変動2回の擬似連を伴いノーマルリーチBとなる変動パターンとして特殊PG2−2が多く決定されるようになっている。また、小当りとなる場合には、特殊CA4−1の変動パターン種別が決定され易く、該特殊CA4−1の変動パターン種別に含まれるリーチも特定演出も伴わない変動パターンとして特殊PG1−1や、滑り演出を伴い非リーチとなる変動パターンとして特殊PG1−2や、滑り演出を伴いノーマルリーチAとなる変動パターンとして特殊PG2−1が多く決定されるようになっている(図11(b)参照)。
尚、ノーマルリーチAのリーチ演出を含む特殊PG2−1の変動パターンにおいては、リーチ演出が実施され、該リーチがはずれとなる演出が実施された後、滑り変動が実施されて、停止図柄として後述する確変大当りBや小当りに対応した演出図柄の組合せ(チャンス目図柄)が表示される。
このように、この実施例では、高確状態に移行する確変大当りBの場合には、ノーマルリーチBのリーチ演出を伴う変動パターンや、擬似連の演出を伴う変動パターンが多く決定され、高確状態に移行しない小当りの場合には、ノーマルリーチAのリーチ演出を伴う変動パターンや、擬似連の演出を伴わない滑りの変動パターンが多く決定されることで、ノーマルリーチBや擬似連の演出を伴う変動パターンの実施後に確変大当りBの遊技状態(小当りの遊技状態と同一)が実施されたときには、遊技者に対して、発生したのが高確状態に移行する確変大当りBである可能性が高いのではとの期待感を与えることができるようになっている。
図10(a),(b)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブルA〜B135a,135bを示す説明図である。はずれ用変動パターン種別判定テーブルA〜Bは、変動表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブルA,Bには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7、スペシャルCA2−8〜スペシャルCA2−9の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値の範囲が設定されている。
これら変動パターン種別の判定値の範囲としては、通常用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルA135aでは、図10(a)に示すように、非リーチCA2−1には判定値が1〜Y11の範囲に設定されており、非リーチCA2−2には判定値が(Y11+1)〜Y12の範囲に設定されており、ノーマルCA2−4には判定値が(Y12+1)〜Y13の範囲に設定されており、ノーマルCA2−5には判定値が(Y13+1)〜Y14の範囲に設定されており、スーパーCA2−7には判定値が(Y14+1)〜Y15の範囲に設定されており、スペシャルCA2−8には判定値が(Y15+1)〜Y16の範囲に設定されており、スペシャルCA2−9には判定値が(Y16+1)〜251の範囲に設定されている。
はずれ用変動パターン種別判定テーブルAで決定される変動パターン種別としては、非リ―チCA2−1に決定される決定割合P(G2−1)が、非リーチCA2−2に決定される決定割合P(G2−2)よりも高い割合に設定されている。また、ノーマルリ―チCA2−4に決定される決定割合P(G2−4)は、非リーチCA2−1に決定される決定割合P(G2−1)よりも低い割合に設定されており、ノーマルリ―チCA2−5に決定される決定割合P(G2−5)は、ノーマルCA2−4に決定される決定割合P(G2−4)よりも低い割合に設定されている。
更に、スーパーリ―チCA2−7に決定される決定割合P(G2−7)は、ノーマルCA2−5に決定される決定割合P(G2−5)よりも低い割合に設定されており、スペシャルリ―チCA2−8に決定される決定割合P(G2−8)は、スーパーCA2−7に決定される決定割合P(G2−7)よりも低い割合に設定されている。そして、スペシャルCA2−9に決定される決定割合P(G2−9)は、スペシャルCA2−8に決定される決定割合P(G2−8)よりも低い割合に設定されている。このため、はずれ用変動パターン種別判定テーブルAでは、非リ―チCA2−1の変動パターン種別が決定され易く、該非リ―チCA2−1の変動パターン種別に含まれるリーチも特定演出も伴わず通常変動ではずれとなる変動パターンである非リーチPA1−1が多く決定されるようになっている(図12参照)。
また、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルB135bでは、図10(b)に示すように、非リーチCA2−1には判定値が1〜Y21の範囲に設定されており、非リーチCA2−2には判定値が(Y21+1)〜Y22の範囲に設定されており、非リーチCA2−3には判定値が(Y22+1)〜Y23の範囲に設定されており、ノーマルCA2−4には判定値が(Y23+1)〜Y24の範囲に設定されており、ノーマルCA2−6には判定値が(Y24+1)〜Y14の範囲に設定されており、スーパーCA2−7には判定値が(Y14+1)〜Y15の範囲に設定されており、スペシャルCA2−8には判定値が(Y15+1)〜Y16の範囲に設定されており、スペシャルCA2−9には判定値が(Y16+1)〜251の範囲に設定されている。
はずれ用変動パターン種別判定テーブルBで決定される変動パターン種別としては、非リ―チCA2−1に決定される決定割合P’(G2−1)が、非リーチCA2−2に決定される決定割合P’(G2−2)よりも高い割合に設定されており、非リーリCA2−3に決定される決定割合P(G2−3)が、非リ―チCA2−1に決定される決定割合P’(G2−1)よりも高い割合に設定されている。
また、ノーマルリ―チCA2−4に決定される決定割合はP’(G2−4)に設定されており、ノーマルCA2−6に決定される決定割合P(G2−6)はノーマルリ―チCA2−4に決定される決定割合P’(G2−4)よりも低い割合に設定されている。スーパーCA2−7に決定される決定割合P(G2−7)はノーマルCA2−6に決定される決定割合P(G2−6)よりも低い割合に設定されており、スペシャルCA2−8に決定される決定割合P(G2−8)はスーパーCA2−7に決定される決定割合P(G2−7)よりも低い割合に決定されている。更に、スペシャルCA2−9に決定される決定割合P(G2−9)はスペシャルCA2−8に決定される決定割合P(G2−8)よりも低い割合に決定されている。
このため、はずれ用変動パターン種別判定テーブルBでは、非リーチの変動パターン種別については、非リーチCA2−3の変動パターン種別が決定され易く、該リーチCA2−3に含まれるリーチも特定演出も伴わず短縮変動ではずれとなる変動パターンである非リーチPA1−0及び非リーチPA1−2、が多く決定されるようになっている。また、リーチの変動パターン種別については、擬似連を伴わないことで変動時間が短いノーマルCA2−4が決定され易く、該ノーマルCA2−4の変動パターン種別に含まれる、特定演出を伴わずノーマルリーチAではずれとなる変動パターンであるノーマルPA2−1、または特定演出を伴わずノーマルリーチBではずれとなる変動パターンであるノーマルPA2−2が多く決定されるようになっている(図12参照)。
なお、図10(a)〜(b)に示すように、この実施例では、はずれである場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が(Y14+1)〜251であれば、遊技状態や合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチCのいずれか)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、図10(a)示す通常用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルA135aにおいては、超短縮変動の変動パターンである非リーチPA1−0(変動時間1.25秒)や、短縮変動の変動パターンである非リーチPA1−2(変動時間2.5秒)を含む非リーチCA2−3や、擬似連2回よりも変動時間が短い擬似連2回の演出を伴う変動パターンを含むノーマルCA2−6に対して判定値の割り当てがないのに対し、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルB135bでは、該非リーチCA2−3に対して(Y22+1)〜Y23の範囲の判定値が割り当てられているとともに、擬似連2回の演出を伴う変動パターンを含むノーマルCA2−5に代えて擬似連1回の演出を伴う変動パターンを含むノーマルCA2−6に判定値が割り当てられていることにより、変動時間が短い非リーチPA1−0(変動時間1.25秒)や非リーチPA1−2(変動時間2.5秒)が決定されるようになるため、変動時間の平均時間が通常よりも短縮されることで、単位時間当たりに実施される変動回数が多くなる。
なお、図10に示す例では、遊技状態が時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで共通して使用されるはずれ用変動パターン種別判定テーブルB135bを例示しているが、時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで、別々に用意されたはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるように構成してもよい。また、さらに、時短状態用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしてもよい。
なお、この実施例では、合算保留記憶数が3未満である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブルA135aと、合算保留記憶数が3以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブルB135bとの2種類のテーブルを用いた例を示しているが、この実施例で示したものにかぎられない。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
なお、この実施例では、図10に示すように、現在の遊技状態が確変状態にあるか否かにかかわらず、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の遊技状態が確変状態であるか通常状態(低確状態)であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルやはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施例では、後述するように、合算保留記憶数が3以上である場合に、図10(b)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例えば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が時短状態や確変状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
図11(a),(b)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137a〜137bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137a〜137bは、変動表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137a〜137bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、スペシャルCA3−4〜スペシャルCA3−5のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137a〜137bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)の範囲であって、演出図柄の変動表示結果が「大当り」や「小当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図11(a)に示す例では、変動パターン種別として、各種のノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチCおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う(スーパーリーチとともに擬似連を伴う場合もある)変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3と、スーパーリーチおよび1回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるスペシャルCA3−4と、スーパーリーチおよび2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるスペシャルCA3−5と、に種別分けされている場合が示されている。
当り変動パターン判定テーブル137aにおける変動パターンの判定値の範囲としては、変動パターン種別がCA3−1である場合において、ノーマルPA2−3には判定値が1〜Z1の範囲に設定されており、ノーマルPA2−4には判定値が(Z1+1)〜997の範囲に設定されている。尚、このZ1としては、ノーマルPA2−3に決定される決定割合P(A2−3)が、ノーマルPA2−4に決定される決定割合P(A2−4))よりも低くなるように設定されている。よって、最終的に確変大当りAとなる場合には、ノーマルPA2−4がノーマルPA2−3よりも決定され易く、ノーマルPA2−4のノーマルリーチBの変動パターンがノーマルPA2−3のノーマルリーチAの変動パターンよりも出現し易い。
また、変動パターン種別がCA3−2である場合において、ノーマルPB2−3には判定値が1〜Z2の範囲に設定されており、ノーマルPB2−4には判定値が(Z2+1)〜997の範囲に設定されている。尚、このZ2としては、ノーマルPB2−3に決定される決定割合P(B2−3)が、ノーマルPB2−4に決定される決定割合P(B2−4))よりも低くなるように設定されている。よって、最終的に確変大当りAとなる場合には、ノーマルPB2−4がノーマルPB2−3よりも決定され易く、ノーマルPA2−4の擬似連を2回を伴うノーマルリーチCの変動パターンがノーマルPB2−3の擬似連1回を伴うノーマルリーチCよりも出現し易い。
変動パターン種別がCA3−3である場合において、スーパーPA3−3には判定値が1〜Z3の範囲に設定されており、スーパーPA3−4には判定値が(Z3+1)〜997の範囲に設定されている。尚、このZ3としては、スーパーPA3−3に決定される決定割合P(A3−3)が、スーパーPA3−4に決定される決定割合P(A3−4))よりも低くなるように設定されている。よって、最終的に確変大当りAとなる場合には、スーパーPA3−4がスーパーPA3−3よりも決定され易く、スーパーPA3−4のスーパーリーチBの変動パターンがスーパーPA3−3のスーパーリーチAの変動パターンよりも出現し易い。
変動パターン種別がCA3−4である場合において、スペシャルPB3−5には判定値が1〜Z4の範囲に設定されており、スペシャルPB3−6には判定値が(Z4+1)〜997の範囲に設定されている。尚、このZ4としては、スペシャルPB3−5に決定される決定割合P(B3−5)が、スペシャルPB3−6に決定される決定割合P(B3−6))よりも低くなるように設定されている。よって、最終的に確変大当りAとなる場合には、スペシャルPB3−6がスペシャルPB3−5よりも決定され易く、スペシャルPB3−6の擬似連回数1回を伴うスーパーリーチBの変動パターンがスペシャルPB3−5の擬似連1回を伴うスーパーリーチAの変動パターンよりも出現し易い。
変動パターン種別がCA3−5である場合において、スペシャルPB3−7には判定値が1〜Z5の範囲に設定されており、スペシャルPB3−8には判定値が(Z5+1)〜997の範囲に設定されている。尚、このZ5としては、スペシャルPB3−7に決定される決定割合P(B3−7)が、スペシャルPB3−8に決定される決定割合P(B3−8))よりも低くなるように設定されている。よって、最終的に確変大当りAとなる場合には、スペシャルPB3−8がスペシャルPB3−7よりも決定され易く、スペシャルPB3−8の擬似連回数2回を伴うスーパーリーチBの変動パターンがスペシャルPB3−7の擬似連2回を伴うスーパーリーチAの変動パターンよりも出現し易い。
このように、各変動パターンの決定割合が設定されていることによって、最終的に確変大当りAとなるときに各変動パターンが出現する出現確率(Q)(Q(A2−3)、Q(A2−4)、Q(B2−3)、Q(B2−4)、Q(A3−3)、Q(A3−4)、Q(B3−5)、Q(B3−6)、Q(B3−7)、Q(B3−8))は、遊技状態が通常時において大当りとなる確率P(m1)、大当り種別が「確変大当りA」に決定される確率P(SA)、当該変動パターンを含む変動パターン種別に決定される確率、及び決定された変動パターン種別における変動パターンの決定割合の積によって求めることができる。
当り変動パターン判定テーブル137bにおける変動パターンの判定値の範囲としては、変動パターン種別がCA4−1である場合において、特殊PG1−1には判定値が1〜Z11の範囲に設定されており、特殊PG1−2には判定値が(Z11+1)〜Z12の範囲に設定されており、特殊PG2−1には判定値が(Z12+1)〜997の範囲に設定されている。尚、Z11としては、特殊PG1−1に決定される決定割合P(C1−1)が、特殊PG1−2に決定される決定割合P(C1−2)よりも低くなるように設定されている。更に尚、Z12としては特殊PG1−2に決定される決定割合P(C1−2)が、特殊PG2−1に決定される決定割合P(C2−1)よりも低くなるように設定されている。
よって、最終的に確変大当りBとなる場合には、特殊PG2−1が特殊PG1−2よりも決定され易く、滑りを伴うノーマルリーチAの変動パターンが滑りを伴う非リーチの変動パターンよりも出現し易い。また、特殊PG1−2が特殊PG1−1よりも決定され易く、滑りを伴う非リーチの変動パターンが滑りを伴わない非リーチの変動パターンよりも出現し易い。
このように、各変動パターンの決定割合が設定されていることによって、最終的に確変大当りBとなるときに各変動パターンが出現する出現確率(Q)(Q(C1−1)、Q(C1−2)、Q(C2−1)、Q(C1−3)、Q(C2−2))は、遊技状態が通常時において大当りとなる確率P(m1)、大当り種別が「確変大当りB」に決定される確率P(SB)、当該変動パターンを含む変動パターン種別に決定される確率、及び決定された変動パターン種別における当該変動パターンの決定割合の積によって求められる。
また、図11(b)に示す例では、変動パターン種別として、擬似連の演出を伴う変動パターンを含まない変動パターン種別である特殊CA4−1と、擬似連の演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている場合が示されている。なお、図11(b)において、擬似連の演出の有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、リーチ演出の有無や滑り演出などの特定演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。この場合、例えば、特殊CA4−1は、特定演出となる擬似連の演出を伴わない変動パターンである特殊PG1−1、特殊PG1−2、特殊PG2−1を含むようにし、特殊CA4−2は、特定演出となる擬似連の演出を伴う特殊PG1−3および特殊PG2−2を含むように構成すれば良い。
図12は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138aは、変動表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
はずれ変動パターン判定テーブル138aにおける変動パターンの判定値の範囲としては、変動パターン種別が非リーチCA2−1である場合において、非リーチPA1−1には判定値が1〜997の範囲で設定されており、非リーチPA1−1に決定される決定割合が1.0(100%)に設定されている。また、変動パターン種別が非リーチCA2−2である場合において、非リーチPA1−3には判定値が1〜500の範囲に設定されており、非リーチPA1−4には判定値が501〜997の範囲に設定されており、非リーチPA1−3に決定される決定割合が0.5(50%)、非リーチPA1−4に決定される決定割合が0.5(50%)に設定されている。よって、最終的にはずれとなる場合には、非リーチPA1−3と非リーチPA1−4とが同確率で決定され、滑りを伴う非ひリーチの変動パターンと擬似連1回を伴う非リーチの変動パターンとが同確率で出現する。
変動パターン種別が非リーチCA2−3である場合において、非リーチPA1−0には判定値が1〜500の範囲に設定されており、非リーチPA1−2には判定値が501〜997の範囲に設定されており、非リーチPA1−0に決定される決定割合が0.5(50%)、非リーチPA1−2に決定される決定割合が0.5(50%)に設定されている。よって、最終的にはずれとなる場合には、非リーチPA1−0と非リーチPA1−2とが同確率で決定され、長短縮変動の非リーチの変動パターンと短縮変動の非リーチの変動パターンとが同確率で出現する。
変動パターン種別がノーマルCA2−4である場合において、ノーマルPA2−1には判定値が1〜Z6の範囲に設定されており、ノーマルPA2−2には判定値が(Z6+1)〜997の範囲に設定されている。尚、このZ6としては、ノーマルPA2−1に決定される決定割合P(A2−1)が、ノーマルPA2−2に決定される決定割合P(A2−2))よりも高くなるように設定されている。よって、最終的にはずれとなる場合には、ノーマルPA2−1がノーマルPA2−2よりも決定され易く、ノーマルPA2−1のノーマルチーリAの変動パターンがノーマルPA2−2のノーマルリーチBの変動パターンよりも出現し易い。
変動パターン種別がノーマルCA2−5である場合において、ノーマルPB2−2には判定値が1〜997の範囲で設定されており、ノーマルPB2−2に決定される決定割合が1.0(100%)に設定されている。また、変動パターン種別がノーマルCA2−6である場合において、ノーマルPB2−1には判定値が1〜997の範囲で設定されており、ノーマルPB2−1に決定される決定割合が1.0(100%)に設定されている。
変動パターン種別がスーパーCA2−7である場合において、スーパーPA3−1には判定値が1〜Z7の範囲に設定されており、スーパーPA3−2には判定値が(Z7+1)〜997の範囲に設定されている。尚、このZ7としては、スーパーPA3−1に決定される決定割合P(A3−1)が、スーパーPA3−2に決定される決定割合P(A3−2))よりも高くなるように設定されている。よって、最終的にはずれとなる場合には、スーパーPA3−1がスーパーPA3−2よりも決定され易く、スーパーPA3−1のスーパーチーリAの変動パターンがスーパーPA3−1のスーパーリーチBの変動パターンよりも出現し易い。
変動パターン種別がスペシャルCA2−8である場合において、スペシャルPB3−1には判定値が1〜Z8の範囲に設定されており、スペシャルPB3−2には判定値が(Z8+1)〜997の範囲に設定されている。尚、このZ8としては、スペシャルPB3−1に決定される決定割合P(B3−1)が、スペシャルPB3−2に決定される決定割合P(B3−2))よりも高くなるように設定されている。よって、最終的にはずれとなる場合には、スペシャルPB3−1がスペシャルPB3−2よりも決定され易く、スペシャルPB3−1の擬似連1回を伴うスーパーチーリAの変動パターンがスペシャルPB3−2の擬似連1回を伴うスーパーリーチBの変動パターンよりも出現し易い。
変動パターン種別がスペシャルCA2−9である場合において、スペシャルPB3−3には判定値が1〜Z9の範囲に設定されており、スペシャルPB3−4には判定値が(Z9+1)〜997の範囲に設定されている。尚、このZ9としては、スペシャルPB3−3に決定される決定割合P(B3−3)が、スペシャルPB3−4に決定される決定割合P(B3−4))よりも高くなるように設定されている。よって、最終的にはずれとなる場合には、スペシャルPB3−3がスペシャルPB3−4よりも決定され易く、スペシャルPB3−3の擬似連2回を伴うスーパーチーリAの変動パターンがスペシャルPB3−4の擬似連2回を伴うスーパーリーチBの変動パターンよりも出現し易い。
このように、各変動パターンの決定割合が設定されていることによって、最終的に確変大当りAとなるときに各変動パターンが出現する出現確率(Q)(Q(A1−1)、Q(A1−3)、Q(A1−4)、Q(A1−0)、Q(A1−2)、Q(A2−1)、Q(A2−2)、Q(B2−2)、Q(B2−1)、Q(A3−1)Q(A3−2)、Q(B3−1)、Q(B3−2)、Q(B3−3)、Q(B3−4))は、遊技状態が通常時において大当り及び小当りとならない確率(1−P(m1)−P(m3))、当該変動パターンを含む変動パターン種別に決定される確率、及び決定された変動パターン種別における変動パターンの決定割合の積によって求めることができる。
このように、図11及び図12に示すように、各変動パターンにおける出現確率(Q)を算出することで、本実施例では、各種リーチ演出の信頼度(S)を算出することができる。尚、各種リーチ演出の信頼度とは、図13に示すように、大当りとなるときの当該リーチ演出の出現確率を、当該リーチ演出の出現確率の総和で除算して求める割合である。例えば、擬似連の再変動を伴わないスーパーリーチAの信頼度(S)は、擬似連の再変動を伴わずスーパーリーチAを実行して大当りとなる変動パターンであるスーパーPA3−3の出現確率Q(A3−3)を、擬似連の再変動を伴わずスーパーリーチAを実行してはずれとなる変動パターンであるスーパーPA3−1の出現確率Q(A3−1)と、擬似連の再変動を伴わずスーパーリーチAを実行して大当りとなる変動パターンであるスーパーPA3−3の出現確率Q(A3−3)との和で除算することで求められる。
同様に各変動パターンにおける信頼度(S)を算出することで、本実施例では、擬似連2回を伴うスーパーリーチBの信頼度が最も高く、以下、信頼度が高い順に擬似連2回を伴うスーパーリーチA、擬似連1回を伴うスーパーリーチB、擬似連1回を伴うスーパーリーチA、擬似連を伴わないスーパーリーチB、擬似連を伴わないスーパーリーチA、擬似連2回を伴うノーマルリーチC、擬似連1回を伴うノーマルリーチC、擬似連を伴わないノーマルリーチB、擬似連を伴わないノーマルリーチAの順に信頼度が低くなっている。以上、本実施例では、図13に示すように信頼度を求めることができるため、各種リーチ演出の信頼度が前述した順番となるように、各値(Z1〜Z9、Z11〜Z13)を適宜設定することができる。
図14および図15は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図14および図15に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置9において変動表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C08(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別や小当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C04(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C04(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の変動表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の変動表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の変動表示を開始するのか第2特別図柄の変動表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、演出図柄の変動表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄の変動表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド95XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す入賞時判定結果指定コマンドであり、入賞時判定結果として、変動表示結果が「大当り」となるか否かや「小当り」となるか否か、大当り種別の判定結果を示す図柄指定コマンドや、入賞時判定結果として、変動パターン種別決定用の乱数値ランダム2がいずれの決定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す変動種別コマンドを含んでいる。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001(H)は、大当り開始画面(ファンファーレ画面)を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(確変大当りA開始指定コマンド:ファンファーレ1指定コマンド)である。コマンドA002(H)は、大当り遊技の開始を指定するものであるが、大当り遊技であることを特定しにくい大当り開始画面(図示略)を表示することを指定する演出制御コマンド(確変大当りB開始指定コマンド:ファンファーレ2指定コマンド)である。コマンドA003(H)は、小当り遊技の開始を指定するものであるが、小当り遊技であることを特定しにくい小当り開始画面(図示略)を表示することを指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド:ファンファーレ3指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当りBである場合および小当りである場合に共通の確変大当りB/小当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面(エンディング画面)を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りAであったことを指定する演出制御コマンド(確変大当りB終了指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面(エンディング画面)を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りBであったことを指定する演出制御コマンド(確変大当りB終了指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当り終了画面(エンディング画面)を表示すること、すなわち小当り遊技の終了を指定するとともに、小当りであったことを指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当りBである場合および小当りである場合に共通の確変大当りB/小当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するように構成してもよい。
なお、本実施例では、上記コマンドA002(H)にて指定する大当り開始画面とコマンドA003(H)にて指定する小当り開始画面とは同一の開始画面であり、また、コマンドA302(H)にて指定する大当り終了画面とコマンドA303(H)にて指定する小当り終了画面とは同一画面である。詳しくは、これら大当り/小当り開始画面および大当り/小当り終了画面は、前述した非リーチPA1−3,4の後半において表示される画面(図示略)と同じ態様の表示画面とされており、確変大当りBまたは小当りのいずれが発生したかの特定を困難とするとともに、確変大当りBが発生して遊技状態が確変状態(高確低ベース状態)に移行した可能性があることを示唆する画面とされている。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であることを指定する演出制御コマンド(通常状態指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態であることを指定する演出制御コマンド(時短状態指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変(高確)状態であることを指定する演出制御コマンド(確変状態指定コマンド)である。コマンドB003(H)は、時短状態が終了したことを通知する演出制御コマンド(時短終了指定コマンド)である。
コマンドB1XX(H)は、時短状態の残り回数(あと何回変動表示を終了するまで時短状態が継続するか)を指定する演出制御コマンド(時短回数指定コマンド)である。コマンドB1XX(H)における「XX」が、時短状態の残り回数を示す。
コマンドB2XX(H)は、確変状態の残り回数(あと何回変動表示を終了するまで確変状態が継続するか)を指定する演出制御コマンド(確変回数指定コマンド)である。コマンドB2XX(H)における「XX」が、確変状態の残り回数を示す。
コマンドC0XX(H)は、第1保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC0XX(H)における「XX」が、第1保留記憶数を示す。コマンドC1XX(H)は、第2保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC1XX(H)における「XX」が、第2保留記憶数を示す。
なお、この実施の形態では、遊技状態にかかわらず(例えば、高確率状態や高ベース状態であるか否かや、大当り遊技中であるか否かにかかわらず)、始動入賞が発生して保留記憶が実施されるごとに入賞時判定の処理が実行され、必ず図14に示す図柄指定コマンドが送信される。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した図柄指定コマンドにもとづいて、予告対象の変動表示が開始される以前に、前もって大当りとなるか否かやスーパーリーチとなるか否かを予告する後述する保留予告を実行する。なお、本実施例では、確変大当りBおよび小当りについての保留予告は実行しない、つまり確変大当りAについての保留予告のみを実行するようになっているので、確変大当りBおよび小当りの発生が保留予告により遊技者に把握され易くなってしまうことを回避できる。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図14および図15に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の変動表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施例では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取り込みを指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図14および図15に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の変動表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の変動表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示に伴って演出を行う演出表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図16および図17は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、第1始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。また、CPU56は、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、第2始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS313,S314)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(変動表示時間:変動表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の変動表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける変動表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図18は、ステップS312,S314の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。このうち、図18(A)は、ステップS312の第1始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。また、図18(B)は、ステップS314の第2始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
まず、図18(A)を参照して第1始動口スイッチ通過処理について説明する。第1始動口スイッチ13aがオン状態の場合に実行される第1始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS211A)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS212A)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213A)。また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合計保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(ステップS214A)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図19(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図19(A)に示すように、保留特定領域には、合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図19(A)には、合計保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図19(A)に示すように、保留特定領域には、合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図19(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215A)。なお、ステップS214Aの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第1始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図19(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図19(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施例では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)、および後述するスーパーリーチフラグが記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果を始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時判定処理を実行する(ステップS216A)。そして、CPU56は、入賞時判定処理の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御(入賞時判定結果指定コマンドの送信セット)を行うとともに、入賞時判定結果指定コマンドに次いで第1保留記憶数カウンタの値にもとづいて第1保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御(第1保留記憶数指定コマンドの送信セット)を行う(ステップS217A)。
次に、図18(B)を参照して第2始動口スイッチ通過処理について説明する。第2始動口スイッチ14aがオン状態の場合に実行される第2始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS211B)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS212B)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213B)。また、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合計保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(ステップS214B)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図19(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215B)。なお、ステップS214Bの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第2始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、入賞時判定処理を実行する(ステップS216B)。そして、CPU56は、入賞時判定処理の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、入賞時判定結果指定コマンドに次いで第2保留記憶数カウンタの値にもとづいて第2保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS217B)。
図20および図21は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば処理を終了する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、保留特定領域(図19(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(ステップS52)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータでない(すなわち、「第2」を示すデータである)場合(ステップS52のN)、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータである場合(ステップS52のY)、CPU56は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定した後(ステップS54)、保留特定領域(図19(A)参照)に設定されている1番目のデータを削除して、2番目以降の各データの順序を1つずつ繰り上げてシフトして(2番目→1番目、3番目→2番目、4番目→3番目…)保留特定領域のデータを更新する(S55−)。
なお、この実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行するように構成してもよい。この場合、例えば、高ベース状態に移行された場合には可変入賞球装置15が設けられた第2始動入賞口14に始動入賞しやすくなり第2保留記憶が溜まりやすくなるのであるから、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、CPU56は、保留特定領域において合算保留記憶数=m(m=2〜8)に対応する保存領域に格納されている値(「第1」または「第2」を示す値)を、合算保留記憶数=m−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。また、各合算保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各値が抽出された順番は、常に、合算保留記憶数=1〜8の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタのカウント値をRAM55の所定の領域に保存した後(ステップS57)、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、減算後の特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値にもとづいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS59)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS215Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS215Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(低確状態または通常状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなる(10倍)ように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図8(a)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図8(a)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(a)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りAまたは確変大当りBとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のNo)、CPU56は、小当り判定テーブル(図8(b)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(b)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62のYes)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットする(ステップS63)。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のNo)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「確変大当りA」または「確変大当りB」)を大当りの種別に決定する。この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS215Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS215Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。
そして、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「確変大当りA」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「確変大当りB」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別バッファの設定値から特定される大当り種別に応じて、種別毎に異なる大当り図柄となる所定の大当り記号を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り種別バッファの設定値から特定される小当り種別に応じて、種別毎に異なる所定の小当り記号を特別図柄の停止図柄に決定する。このように、大当り図柄を複数種類の大当り記号のうちから決定するとともに、小当り図柄を複数種類の小当り記号のうちから決定することで、遊技者に大当りであるか小当りであるかを特別図柄によって特定しにくくすることができる。
なお、本実施例では、遊技球の入賞時において実施される入賞時判定処理(ステップS216A,S216B)において変動パターン種別の決定を行い、特別図柄の変動表示の開始時において大当りか否かの判定および変動パターンの決定を行うが、遊技球の入賞時において大当りか否かの判定を行い、特別図柄の変動表示の開始時に変動パターンの決定を行うようにしてもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図22は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを判定し(ステップS91)、大当りフラグがセットされている場合にCPU56は、更に、大当り種別バッファに記憶されているデータにより、大当りが確変大当りAであるか否かを判定する(ステップS91+)。
大当りが確変大当りAである場合には、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、確変大当りA用変動パターン種別判定テーブル132a(図9(a)参照)を選択する(ステップS92)。そして、ステップS102に移行する。
一方、大当りが確変大当りAでない場合、つまり、確変大当りBである場合には、ステップS94に進んで、確変大当りB/小当り用変動パターン種別判定テーブル132b(図9(b)参照)を選択する(ステップS94)。そして、ステップS102に移行する。
また、大当りフラグがセットされていない場合にCPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、確変大当りB/小当り用変動パターン種別判定テーブル132b(図9(b)参照)を選択する(ステップS94)。そして、ステップS102に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合にCPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する。なお、時短フラグは、遊技状態を時短状態に移行するとき(確変状態に移行するときを含む)にセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りAまたは確変大当りBとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、時短回数を消化したタイミングや、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。時短フラグがセットされていれば(ステップS95のYes)、CPU56は、ステップS98に移行する。
時短フラグがセットされていなければ(ステップS95のNo)、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS96)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS96のNo)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブルA135a(図10(a)参照)を選択する(ステップS97)。そして、ステップS102に移行する。
時短フラグがセットされている場合(ステップS95のYes)または合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS96のYes)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブルB135b(図10(b)参照)を選択した後(ステップS98)、ステップS102に移行する。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92、S94、S97、S98の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137a、137b(図11参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138a(図12参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。
また、特別図柄の変動を開始する(ステップS107)。例えば、ステップS33の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS95〜S101の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
図23は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS131)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS132)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には、ステップS140に移行する(ステップS133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認し(ステップS133a)、セットされている場合には、大当り遊技状態において遊技状態を一旦通常状態に移行させるが、後述する大当り終了処理において大当り遊技状態の終了後の遊技状態を決定する際に、大当り前の遊技状態が確変状態であったか否かが判るようにするために、大当り前の遊技状態が確変状態であったことを示す大当り前確変フラグをセットする(ステップS133b)。
次いで、確変フラグや時短フラグや高確報知フラグがあった場合にはそれらをリセットし(ステップS134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、大当りの種別が確変大当りAである場合には確変大当りA開始指定コマンドを送信する。大当りの種別が確変大当りBである場合には確変大当りB開始指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が確変大当りA、確変大当りBのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に通常状態指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS136)。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS137)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、5回)および大当り種別に応じた開放時間をセットする(ステップS138)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS139)。
ステップS140では、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する。確変フラグがセットされている場合には、確変状態における特別図柄の変動可能回数を示す確変回数カウンタの値を−1する(ステップS153)。そして、CPU56は、減算後の確変回数カウンタの値にもとづいて確変回数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS154)。次いで、CPU56は、減算後の確変回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS155)、確変フラグをリセットするとともに、高確報知フラグがセットされている場合には該高確報知フラグをリセットする(ステップS156)。また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して通常状態指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS157)。
ステップS155において減算後の確変回数カウンタの値が0になっていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する(ステップS141)。時短フラグがセットされている場合(すなわち、確変・時短状態に制御されている場合)には、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS142)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値にもとづいて時短回数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行った後(ステップS143)、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS144)、時短フラグをリセットする(ステップS145)。
ステップS145にて時短フラグをリセットした場合、またはステップS140のNo,S141のNo,S144のNoの場合、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS147)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り開始指定コマンドを送信する(ステップS148)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS149)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば5回)および小当りに対応した開放時間(確変大当りBと同じ開放時間)をセットする(ステップS150)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS151)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS147のN)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS195)。
図24は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS157)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットするともに(ステップS158)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、確変大当りAであった場合には確変大当りA終了指定コマンドを送信し、確変大当りBであった場合には小当り/確変大当りB終了指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のYes)、CPU56は、大当りの種別が確変大当りAであるか否かを確認する(ステップS166A)。具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。確変大当りAであれば、CPU56は、ステップS167に進んで、遊技状態を時短状態に移行させるために時短フラグをセットするとともに、時短回数をカウントするための時短回数カウンタに所定回数(例えば22回)をセットし(ステップS168)、時短状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS169)。
次いで、CPU56は、遊技状態を確変状態に移行させるために確変フラグをセットするとともに(ステップS170)、確変回数をカウントするための確変回数カウンタに所定回数(例えば25回)をセットし(ステップS171)、確変状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS172)。そして、ステップS173に移行する。
尚、この遊技状態を確変状態に移行させる段階、つまり、起動時以外の遊技中において確変(高確)状態に移行する場合には、起動時において電力供給停止前に確変フラグがセットされている場合と異なり、高確報知フラグをセットしないので、高確報知LED24が点灯されて確変(高確)状態であることが報知されてしまうことがないとともに、起動高確情報が情報出力回路53から出力されて呼び出しランプにより確変(高確)状態であることが報知されてしまうこともない。
また、ステップS166Aにおいて確変大当りBであればステップS166Bに進んで、大当り前確変フラグがセットされているか否かを確認する。大当り前確変フラグがセットされていなければ、ステップS170に進んでステップS170〜173の処理を行う。一方、大当り前確変フラグがセットされていれば、ステップS166Cに進んで、大当り前確変フラグをリセットしてからステップS167〜173の処理を行う。
すなわち、通常状態(低確低ベース状態)において確変大当りBが発生した場合は、確変回数が更新(セット)され、確変状態(高確低ベース状態)または確変・時短状態(高確高ベース状態)において確変大当りBが発生した場合は、時短回数および確変回数が更新(セット)される。
なお、この実施例では、ステップS167でセットした時短フラグは、可変入賞球装置15の開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。この場合、具体的には、CPU56は、普通図柄プロセス処理(ステップS27参照)において、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに、時短フラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりして可変入賞球装置15を開放する制御を行う。また、ステップS167でセットした時短フラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS173)。
図25は、特別図柄プロセス処理における小当り終了処理(ステップS310)を示すフローチャートである。小当り終了処理において、CPU56は、小当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS180)、小当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS187に移行する。小当り終了表示タイマが設定されていない場合には、小当りフラグをリセットし(ステップS181)、小当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS185)。
そして、小当り終了表示タイマに、演出表示装置9において小当り終了表示が行われている時間(小当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS186)、処理を終了する。
ステップS187では、小当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、小当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち小当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS188)。経過していなければ処理を終了する。
小当り終了表示時間を経過していれば(ステップS188のY)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS189)。
次に、演出制御手段である演出制御基板80の動作を説明する。図26は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)とともに、パスワードの受付けや出力等を行うためのメニュー画面を表示するメニュー処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図27は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図14および図15参照)であるのか解析する。
図28は、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数を示す説明図である。図28に示すように、この実施例では、示唆演出種別決定用乱数SR1、ステージ(モード)種別決定用乱数SR2、を用いる。尚、演出効果を高めるために、これら以外の乱数を用いてもよい。
示唆演出種別決定用乱数SR1は、スーパーリーチが実行される変動表示において、確変大当りAとなる可能性等を示す複数のキャラクタ(示唆演出の種別)から1のキャラクタを決定するための乱数であり、ステージ(モード)種別決定用乱数SR2は、後述する擬似連による再変動を伴うスーパーリーチの変動において、切り替える背景画像を決定するために用いられる乱数である。
尚、これらSR1〜SR2の各乱数を生成するためのカウンタがRAMに形成されている。そして、各カウンタの数値は、図26に示す乱数更新処理(ステップS706)で更新される。すなわち、値が+1される。そして、カウンタのカウント値が乱数の上限値(図28に示された範囲における最大値)を越えると下限値(図28に示された範囲における最小値)に戻される。乱数を生成するためのカウンタのカウント値を読み出すことを、乱数を抽出するという。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、図29に示す図柄変動制御パターンテーブル180を初めとする、各種の予告演出の演出制御パターンを含む予告演出制御パターンテーブル(図示略)、大当り状態や小当り状態における演出制御パターンを含む各種演出制御パターンテーブル(図示略)が記憶されている。図29に示す図柄変動制御パターンテーブル180には、演出図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでの期間における、演出表示動作等の演出動作の制御内容を示すデータが、変動パターンに応じて格納されている。各図柄変動制御パターンには、例えば、プロセスタイマ設定値、表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、並びに音制御実行データといった演出図柄の変動表示に応じた各種の演出動作を制御するための複数の制御データ(プロセスデータ)が時系列的に設定されている。
また、各種演出制御パターンテーブルには、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間における、各種の演出制御の内容を示すデータが、ラウンド等に応じて格納されている。各演出制御パターンには、プロセスタイマ設定値、表示制御実行データ、ランプ制御実行データといった各種の演出動作を制御するための複数の制御データが時系列的に設定されている。尚、大当り遊技状態の演出制御パターンテーブルには、後述する演出パラメータの値に応じて決定可能な各種楽曲毎に個別に設けられており、大当り遊技状態においては、該大当りの開始時に実行される当り表示処理において演出パラメータの値に応じて決定される各楽曲の演出が実施される。
尚、図柄変動制御パターン、予告演出制御パターン、各種演出制御パターン各々の制御データの集まりを、プロセステーブルという。
これら演出制御パターンは、例えばプロセスタイマ設定値、表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部発光制御実行データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データとなるプロセスデータから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。
プロセスタイマ設定値は、演出制御用CPU101における演出制御用のプロセスタイマの格納値であるプロセスタイマ値と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、プロセスタイマ設定値に代えて、例えば主基板31から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU101において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御実行データには、例えば演出図柄の変動表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、演出表示装置9の表示画面における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御実行データは、演出表示装置9の表示画面における演出画像の表示動作を指定するデータである。音制御実行データには、例えば演出図柄の変動表示中における演出図柄の変動表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ27L、27Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音制御実行データは、スピーカ27L、27からの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御実行データには、例えば装飾LED25や天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28cといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御実行データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。また、演出制御パターンに含まれる複数種類のプロセスデータでは、各タイミングで実行される演出動作の内容に応じて、それぞれのプロセスデータを構成する制御データの種類が異なっていてもよい。すなわち、表示制御データや音声制御実行データ、ランプ制御実行データの全部を含んで構成されたプロセスデータもあれば、これらの一部を含んで構成されたプロセスデータもあってよい。さらに、例えば演出用役物が備える可動部材における動作態様を示す可動部材制御データといった、その他の各種制御データが含まれることがあってもよい。
演出制御用CPU101は、これら演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、プロセスタイマ値がプロセスタイマ設定値のいずれかと合致したときには、そのプロセスタイマ設定値と対応付けられた演出制御実行データに含まれる表示制御実行データにより指定される態様で演出図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を演出表示装置9の表示画面に表示させる制御を行う。また、音声制御実行データにより指定される態様でスピーカ27L、27Rから音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御実行データにより指定される態様で装飾LED25や天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28c等の発光体を点滅させる制御を行う。なお、プロセスタイマ設定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
次に、本実施例における変動パターンのうち、リーチ演出としてスーパーリーチとなる変動パターンにおいて、演出表示装置9の表示画面に表示される演出の概要について説明する。先ず、図30(A)〜図30(C)に示すように、擬似連を伴わずスーパーリーチが実行される変動パターン(スーパーPA3−1、スーパーPA3−2、スーパーPA3−3、スーパーPA3−4)の演出の表示においては、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となると、表示画面には、示唆演出としてキャラクタA、キャラクタBまたはキャラクタC(図46(d)〜図46(f)参照)のうちいずれか1体が表示され、スーパーリーチ(スーパーリーチAまたはスーパーリーチB)が実行される。
また、図30(D)〜図30(E)に示すように、1回の擬似連を伴いスーパーリーチが実行される変動パターン(スペシャルPB3−1、スペシャルPB3−2、スペシャルPB3−5、スペシャルPB3−6)の演出の表示においては、演出図柄の変動表示が開始されてから、表示画面に擬似連モードに突入した旨が表示され、同時に表示画面の背景画像が切り替えられる背景演出が実行される。そして、演出図柄の変動表示状態がはずれとなる組合せで導出表示された後、擬似連による1回の再変動が実行され、該再変動中に示唆演出としてキャラクタBまたはキャラクタCが表示され、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる。そして、背景演出が終了するとともに、スーパーリーチ(スーパーリーチAまたはスーパーリーチB)が実行される。
図31(A)〜図31(D)に示すように、2回の擬似連を伴いスーパーリーチが実行される変動パターン(スペシャルPB3−3、スペシャルPB3−4、スペシャルPB3−7、スペシャルPB3−8)のうち、図31(A)〜図31(B)に示す変動パターンの演出の表示においては、演出図柄の変動表示が開始されてから、表示画面に擬似連モードに突入した旨が表示され、同時に表示画面の背景画像が切り替えられる背景演出が実行される。そして、演出図柄の変動表示状態がはずれとなる組合せで導出表示された後、擬似連による1回目の再変動が実行されて、演出図柄の変動表示状態がはずれとなる組合せで導出表示される。更に、擬似連による2回目の再変動が実行されて、該再変動中に示唆演出としてキャラクタBまたはキャラクタCが表示され、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる。そして、背景演出が終了するとともに、スーパーリーチ(スーパーリーチAまたはスーパーリーチB)が実行される。
また、図31(C)に示す変動パターンの演出の表示においては、演出図柄の変動表示が開始されてから、表示画面に擬似連モードに突入した旨が表示され、同時に表示画面の背景画像が切り替えられる背景演出が実行される。そして、演出図柄の変動表示状態がはずれとなる組合せで導出表示された後、擬似連による1回目の再変動が実行され、該再変動中に示唆演出としてキャラクタBが表示されて演出図柄の変動表示状態がはずれとなる組合せで導出表示される。更に、擬似連による2回目の再変動が実行されて、該再変動中に示唆演出としてキャラクタBが表示され、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる。そして、背景演出が終了するとともに、スーパーリーチ(スーパーリーチAまたはスーパーリーチB)が実行される。
更に、図31(D)に示す変動パターンの演出の表示においては、演出図柄の変動表示が開始されてから、表示画面に擬似連モードに突入した旨が表示され、同時に表示画面の背景画像が切り替えられる背景演出が実行される。そして、演出図柄の変動表示状態がはずれとなる組合せで導出表示された後、擬似連による1回目の再変動が実行され、該再変動中に示唆演出としてキャラクタBが表示されて演出図柄の変動表示状態がはずれとなる組合せで導出表示される。更に、擬似連による2回目の再変動が実行されて、該再変動中に示唆演出としてキャラクタCが表示され、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる。そして、背景演出が終了するとともに、スーパーリーチ(スーパーリーチAまたはスーパーリーチB)が実行される。
図32及び図33は、演出制御用CPU101に内蔵または外付けされているROM(図示せず)に記憶されている示唆演出選択テーブルA〜D及び示唆演出パターン選択テーブルA〜Dを示す説明図である。各示唆演出選択テーブルA〜D及び示唆演出パターン選択テーブルA〜Dは、変動開始時に決定されたスーパーリーチの変動パターンが実行されるときに、示唆演出種別決定用の乱数(SR1)にもとづいて、示唆演出として表示するキャラクタを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各示唆演出選択テーブルA〜D及び示唆演出パターン選択テーブルA〜Dは、実行される変動パターンの決定結果に応じて使用テーブルとして参照される。
すなわち、変動パターンがスーパーPA3−3、スーパーPA3−4のいずれかに決定されているときには示唆演出選択テーブルAが選択され、変動パターンがスーパーPA3−1、スーパーPA3−2のいずれかに決定されているときには示唆演出選択テーブルBが選択され、変動パターンがスペシャルPB3−5、スペシャルPB3−6のいずれかに決定されているときには示唆演出選択テーブルCが選択され、変動パターンがスペシャルPB3−1、スペシャルPB3−2のいずれかに決定されているときには示唆演出選択テーブルDが選択される。
また、変動パターンがスペシャルPB3−7に決定されているときには示唆演出パターン選択テーブルAが選択され、変動パターンがスペシャルPB3−3に決定されているときには示唆演出パターン選択テーブルBが選択され、変動パターンがスペシャルPB3−8に決定されているときには示唆演出パターン選択テーブルCが選択され、変動パターンがスペシャルPB3−4に決定されているときには示唆演出パターン選択テーブルDが選択される。
各示唆演出選択テーブルA〜Dは、示唆演出種別決定用の乱数(SR1)の値と比較される数値(判定値)の範囲であって、示唆演出として表示されるキャラクタが「キャラクタA」、「キャラクタB」、「キャラクタC」のいずれかに対応するデータ(判定値)が設定されており、これら示唆演出選択テーブルには、対応する変動パターン(スーパーPA3−1〜スーパーPA3−4、スペシャルPB3−1、スペシャルPB3−2、スペシャルPB3−5、スペシャルPB3−6)が設定されていることで、対応する変動パターンが実施されるときにキャラクタを決定するために使用される。
また、本実施例の示唆演出パターン選択テーブルA〜Dには、示唆演出種別決定用の乱数(SR1)の値と比較される数値(判定値)の範囲であって、「キャラクタB」及び「キャラクタC」による複数の組合せのパターンの各々に対応するデータ(判定値)が設定されており、これら各示唆演出パターン選択テーブルには、対応する変動パターン(スペシャルPB3−3、スペシャルPB3−4、スペシャルPB3−7、スペシャルPB3−8)が設定されていることで、対応する変動パターンが実施されるときに示唆演出パターンを決定するために使用される。
尚、本実施例における示唆演出パターンは、1回目の擬似連の変動中はキャラクタが表示されず、2回目の擬似連の変動中にキャラクタBが表示されるパターン1、1回目の擬似連の変動中はキャラクタが表示されず、2回目の擬似連の変動中にキャラクタCが表示されるパターン2、1回目の擬似連の変動中にキャラクタBが表示され、2回目の擬似連の変動中にキャラクタBが表示されるパターン3、1回目の擬似連の変動中にキャラクタBが表示され、2回目の擬似連の変動中にキャラクタCが表示されるパターン4の4パターンである。
図32に示すように、擬似連を伴わずスーパーリーチAで確変大当りAとなるスーパーPA3−3及び擬似連を伴わずスーパーリーチBで確変大当りAとなるスーパーPA3−4にて選択される示唆演出選択テーブルAにおける各キャラクタの判定値の範囲としては、キャラクタAには1〜H1の判定値範囲が設定されており、キャラクタBには(H1+1)〜H2の判定値範囲が設定されており、キャラクタCには(H2+1)〜60の判定値範囲が設定されている。尚、H1、H2としては、キャラクタAに決定される決定割合P(A1)と、キャラクタBに決定される決定割合P(A2)、キャラクタCに決定される決定割合P(A3)、とが、P(A1)<P(A2)<P(A3の関係となるような判定値が設定されている。
このように、示唆演出選択テーブルAにおいて決定割合が設定されている各キャラクタA〜Cの出現確率(Q)(キャラクタAの出現確率Q(A1)、キャラクタBの出現確率Q(A2)、キャラクタCの出現確率Q(A3))は、スーパーPA3−3の出現確率Q(A3−3)とスーパーPA3−4の出現確率Q(A3−4)の和に各キャラクタの決定割合を積算して求められる。
擬似連を伴わずスーパーリーチAではずれとなるスーパーPA3−1及び擬似連を伴わずスーパーリーチBではずれとなるスーパーPA3−2にて選択される示唆演出選択テーブルBにおける各キャラクタの判定値の範囲としては、キャラクタAには判定値が(H2+1)〜60の範囲に設定されており、キャラクタBには判定値が(H1+1)〜H2の範囲に設定されており、キャラクタCには判定値が1〜H1の範囲に設定されている。よって、キャラクタAに決定される決定割合がP(A3)となり、キャラクタBに決定される決定割合がP(A2)となり、キャラクタCに決定される決定割合がP(A1)となる。つまり、擬似連を伴わずスーパーリーチで確変大当りAとなる変動パターンの場合には、キャラクタCが最も示唆演出として選択されやすく、逆に、擬似連を伴わずスーパーリーチではずれとなる変動パターンの場合には、キャラクタAが最も示唆演出として選択されやすくなるように設定されている。
このように、示唆演出選択テーブルBにおいて決定割合が設定されている各キャラクタA〜Cの出現確率(Q)(キャラクタAの出現確率Q(A4)、キャラクタBの出現確率Q(A5)、キャラクタCの出現確率Q(A6))は、スーパーPA3−1の出現確率Q(A3−1)とスーパーPA3−2の出現確率Q(A3−2)の和に各キャラクタの決定割合を積算して求められる。
擬似連を1回伴いスーパーリーチAで確変大当りAとなるスペシャルPB3−5及び擬似連を1回伴いスーパーリーチBで確変大当りAとなるスペシャルPB3−6にて選択される示唆演出選択テーブルCにおける各キャラクタの判定値の範囲としては、キャラクタAには判定値が設定されておらず、キャラクタBには判定値が1〜H11の範囲に設定されており、キャラクタCには判定値が(H11+1)〜60の範囲に設定されている。尚、H11としては、キャラクタBに決定される決定割合P(A4)、キャラクタCに決定される決定割合P(A5)、とが、P(A4)<P(A5の関係となるような判定値が設定されている。
このように、示唆演出選択テーブルCにおいて決定割合が設定されている各キャラクタB〜Cの出現確率(Q)(キャラクタBの出現確率Q(A7)、キャラクタCの出現確率Q(A8))は、スペシャルPB3−5の出現確率Q(B3−5)とスペシャルPB3−6の出現確率Q(B3−6)の和に各キャラクタの決定割合を積算して求められる。
擬似連を1回伴いスーパーリーチAではずれとなるスペシャルPB3−1及び擬似連を1回伴いスーパーリーチBではずれとなるスペシャルPB3−2にて選択される示唆演出選択テーブルDにおける各キャラクタの判定値の範囲としては、キャラクタAには判定値が設定されておらず、キャラクタBには判定値が(H11+1)〜60の範囲に設定されている。よって、キャラクタBに決定される決定割合がP(A5)となり、キャラクタCに決定される決定割合がP(A4)となる。つまり、擬似連を1回伴いスーパーリーチで確変大当りAとなる変動パターンの場合には、キャラクタCが最も示唆演出として選択されやすく、逆に、擬似連を1回伴いスーパーリーチではずれとなる変動パターンの場合には、キャラクタBが最も示唆演出として選択されやすく設定されている。
このように、示唆演出選択テーブルDにおいて決定割合が設定されている各キャラクタA〜Cの出現確率(Q)(キャラクタBの出現確率Q(A9)、キャラクタCの出現確率Q(A10))は、スペシャルPB3−1の出現確率Q(B3−1)とスペシャルPB3−2の出現確率Q(B3−2)の和に各キャラクタの決定割合を積算して求められる。
尚、本実施例では、図32に示すように、示唆演出選択テーブルC並びに示唆演出選択テーブルDにおいては、キャラクタAにSR1の判定値の割り当てが存在しないことにより、擬似連が実施されるスーパーリーチの場合には、後述するように、信頼度の低いキャラクタAが決定されないようになっており、これら擬似連が実施されるスーパーリーチの場合に最も信頼度が低いキャラクタAが決定されて、擬似連の発生による遊技者の期待感が低下してしまうことを回避できるようになっている。
図33に示すように、擬似連を2回伴いスーパーリーチAで確変大当りAとなるスペシャルPB3−7にて選択される示唆演出パターン選択テーブルAにおいて、各示唆演出パターンの判定値の範囲としては、パターン1には判定値が1〜H21の範囲に設定されており、パターン2には判定値が(H21+1)〜H22の範囲に設定されており、パターン3には判定値が(H22+1)〜H23の範囲に設定されており、パターン4には判定値が(H23+1)〜60のそれぞれの範囲に設定されている。尚、H21、H22、H23としては、パターン1に決定される決定割合P(B1)、パターン2に決定される決定割合P(B2)、パターン3に決定される決定割合P(B3)、パターン4に決定される決定割合P(B4)、とが、P(B1)<P(B2)<P(B3)<P(B4)の関係となるような判定値が設定されている。
このように、示唆演出パターン選択テーブルAにおいて決定割合が設定されている各示唆演出パターンの出現確率(Q)(パターン1の出現確率Q(B1)、パターン2の出現確率Q(B2)パターン3の出現確率Q(B3)、パターン4の出現確率Q(B4))は、スペシャルPB3−7の出現確率Q(B3−7)に各示唆演出パターンの決定割合を積算して求められる。
一方、擬似連を2回伴いスーパーリーチAではずれとなるスペシャルPB3−3にて選択される示唆演出パターン選択テーブルBにおいて、各示唆演出パターンの判定値の範囲としては、パターン1には判定値が(H23+1)〜60の範囲に設定されており、パターン2には判定値が(H22+1)〜H23の範囲に設定されており、パターン3には判定値が(H21+1)〜H22の範囲に設定されており、パターン4には判定値が1〜H21のそれぞれの範囲に設定されている。よって、パターン1に決定される決定割合がP(B4)となり、パターン2に決定される決定割合がP(B3)となり、パターン3に決定される決定割合がP(B2)となり、パターン4に決定される決定割合がP(B1)となる。
このように、示唆演出パターン選択テーブルBにおいて決定割合が設定されている各示唆演出パターンの出現確率(Q)(パターン1の出現確率Q(B5)、パターン2の出現確率Q(B6)パターン3の出現確率Q(B7)、パターン4の出現確率Q(B8))は、スペシャルPB3−3の出現確率Q(B3−3)に各示唆演出パターンの決定割合を積算して求められる。
これら示唆演出パターン選択テーブルAと示唆演出パターン選択テーブルBとに示すように、本実施例では、擬似連を2回伴うスーパーリーチAが発生して最終的に確変大当りAとなる場合には、パターン4>パターン3>パターン2>パターン1の順序にて多く決定される一方、最終的にハズレとなる場合には、逆に、パターン4<パターン3<パターン2<パターン1の順序にて多く決定されるようになっている。
擬似連を2回伴いスーパーリーチBで確変大当りAとなるスペシャルPB3−8にて選択される示唆演出パターン選択テーブルCにおいて、各示唆演出パターンの判定値の範囲としては、パターン1には判定値が1〜H31の範囲に設定されており、パターン2には判定値が(H31+1)〜H32の範囲に設定されており、パターン3には判定値が(H32+1)〜H33の範囲に設定されており、パターン4には判定値が(H33+1)〜60のそれぞれの範囲に設定されている。尚、H31、H32、H33としては、パターン1に決定される決定割合P(B5)、パターン2に決定される決定割合P(B6)、パターン3に決定される決定割合P(B7)、パターン4に決定される決定割合P(B84)、とが、P(B5)<P(B6)<P(B7)<P(B8)の関係となるような判定値が設定されている。
このように、示唆演出パターン選択テーブルBにおいて決定割合が設定されている各示唆演出パターンの出現確率(Q)(パターン1の出現確率Q(B9)、パターン2の出現確率Q(B10)パターン3の出現確率Q(B11)、パターン4の出現確率Q(B12))は、スペシャルPB3−8の出現確率Q(B3−8)に各示唆演出パターンの決定割合を積算して求められる。
一方、擬似連を2回伴いスーパーリーチBではずれとなるスペシャルPB3−4にて選択される示唆演出パターン選択テーブルDにおいて、各示唆演出パターンの判定値の範囲としては、パターン1には判定値が(H33+1)〜60の範囲に設定されており、パターン2には判定値が(H32+1)〜H33の範囲に設定されており、パターン3には判定値が(H31+1)〜H32の範囲に設定されており、パターン4には判定値が1〜H31のそれぞれの範囲に設定されている。よって、パターン1に決定される決定割合がP(B8)となり、パターン2に決定される決定割合がP(B7)となり、パターン3に決定される決定割合がP(B6)となり、パターン4に決定される決定割合がP(B5)となる。
このように、示唆演出パターン選択テーブルBにおいて決定割合が設定されている各示唆演出パターンの出現確率(Q)(パターン1の出現確率Q(B13)、パターン2の出現確率Q(B14)パターン3の出現確率Q(B15)、パターン4の出現確率Q(B16))は、スペシャルPB3−4の出現確率Q(B3−4)に各示唆演出パターンの決定割合を積算して求められる。
これら示唆演出パターン選択テーブルCと示唆演出パターン選択テーブルDとに示すように、本実施例では、擬似連を2回伴うスーパーリーチBが発生して最終的に確変大当りAとなる場合には、パターン4>パターン3>パターン2>パターン1の順序にて多く決定される一方、最終的にハズレとなる場合には、逆に、パターン4<パターン3<パターン2<パターン1の順序にて多く決定されるようになっている。
よって、擬似連を2回伴うスーパーリーチが発生して最終的に確変大当りAとなる場合には、スーパーリーチA、Bのいずれであっても、パターン4>パターン3>パターン2>パターン1の順序にて多く決定される一方、最終的にハズレとなる場合には、逆に、パターン4<パターン3<パターン2<パターン1の順序にて多く決定されるようになっている。
このように、各変動パターンにおけるキャラクタA〜Cの出現確率(Q)を算出することで、本実施例では、各キャラクタの信頼度(S)を算出することができる。尚、キャラクタの信頼度とは、図34に示すように、大当りとなるときの当該キャラクタの出現確率の総和を、当該キャラクタの出現確率の総和で除算して求める割合である。例えば、キャラクタCの信頼度(S)は、擬似連無しでスーパーリーチ大当りとなるときの出現率Q(A3)、擬似連1回でスーパーリーチ大当りとなるときの出現率Q(A5)、擬似連1回目でキャラクタ表示なし・擬似連2回目でキャラクタ表示ありでスーパーリーチA大当りとなるときの出現率Q(B2)、擬似連1回目でキャラクタ表示あり・擬似連2回目でキャラクタ表示ありでスーパーリーチA大当りとなるときの出現率Q(B4)、擬似連1回目でキャラクタ表示なし・擬似連2回目でキャラクタ表示ありでスーパーリーチB大当りとなるときの出現率Q(B10)、擬似連1回目でキャラクタ表示あり・擬似連2回目でキャラクタ表示ありでスーパーリーチB大当りとなるときの出現率Q(B12)の和を、擬似連無しでスーパーリーチはずれとなるときの出現率Q(A1)、擬似連1回でスーパーリーチはずれとなるときの出現率Q(A10)、擬似連1回目でキャラクタ表示なし・擬似連2回目でキャラクタ表示ありでスーパーリーチAはずれとなるときの出現率Q(B6)、擬似連1回目でキャラクタ表示あり・擬似連2回目でキャラクタ表示ありでスーパーリーチAはずれとなるときの出現率Q(B8)、擬似連1回目でキャラクタ表示なし・擬似連2回目でキャラクタ表示ありでスーパーリーチBはずれとなるときの出現率Q(B14)、擬似連1回目でキャラクタ表示あり・擬似連2回目でキャラクタ表示ありでスーパーリーチBはずれとなるときの出現率Q(B16)の和と、擬似連無しでスーパーリーチ大当りとなるときの出現率Q(A3)、擬似連1回でスーパーリーチ大当りとなるときの出現率Q(A5)、擬似連1回目でキャラクタ表示なし・擬似連2回目でキャラクタ表示ありでスーパーリーチA大当りとなるときの出現率Q(B2)、擬似連1回目でキャラクタ表示あり・擬似連2回目でキャラクタ表示ありでスーパーリーチA大当りとなるときの出現率Q(B4)、擬似連1回目でキャラクタ表示なし・擬似連2回目でキャラクタ表示ありでスーパーリーチB大当りとなるときの出現率Q(B10)、擬似連1回目でキャラクタ表示あり・擬似連2回目でキャラクタ表示ありでスーパーリーチB大当りとなるときの出現率Q(B12)の和で除算することで求められる。
同様に、各キャラクタA〜Bにおける信頼度(S)を算出することで、本実施例では、スーパーリーチが実行される変動表示において、表示されるキャラクタがキャラクタCであれば最も確変大当りAとなる信頼度が高く、逆に、キャラクタAであれば最も確変大当りAとなる信頼度が低くなっている。
つまり、これらキャラクタA〜Cの信頼度と、前述した各種リーチ演出の信頼度(図13参照)とにより、本実施例では、擬似連を伴わずスーパーリーチを実行する変動パターンにおいては、キャラクタCが表示されてスーパーリーチBを実行する場合が最も確変大当りAとなる信頼度が高く、以下、キャラクタCが表示されてスーパーリーチAを実行する場合、キャラクタBが表示されてスーパーリーチBを実行する場合、キャラクタBが表示されてスーパーリーチAを実行する場合、キャラクタAが表示されてスーパーリーチBを実行する場合、キャラクタAが表示されてスーパーリーチAを実行する場合、の順に確変大当りAとなる期待度が低くなる。
また、擬似連1回を伴いスーパーリーチを実行する変動パターンにおいては、擬似連の再変動でキャラクタCが表示されてスーパーリーチBを実行する場合が最も確変大当りAとなる信頼度が高く、以下、擬似連の再変動でキャラクタCが表示されてスーパーリーチAを実行する場合、擬似連の再変動でキャラクタBが表示されてスーパーリーチBを実行する場合、擬似連の再変動でキャラクタBが表示されてスーパーリーチAを実行する場合の順に確変大当りAとなる期待度が低くなる。
更に、似連2回を伴いスーパーリーチを実行する変動パターンにおいては、擬似連1回目の再変動でキャラクタBが表示され、擬似連2回目の再変動でキャラクタCが表示されてスーパーリーチBを実行する場合が最も確変大当りAとなる信頼度が高く、以下、擬似連1回目の再変動でキャラクタBが表示され、擬似連2回目の再変動でキャラクタCが表示されてスーパーリーチAを実行する場合、擬似連1回目の再変動でキャラクタBが表示され、擬似連2回目の再変動でキャラクタBが表示されてスーパーリーチBを実行する場合、擬似連1回目の再変動でキャラクタBが表示され、擬似連2回目の再変動でキャラクタBが表示されてスーパーリーチAを実行する場合、擬似連1回目の再変動でキャラクタが表示されず、擬似連2回目の再変動でキャラクタCが表示されてスーパーリーチBを実行する場合、擬似連1回目の再変動でキャラクタが表示されず、擬似連2回目の再変動でキャラクタCが表示されてスーパーリーチAを実行する場合、擬似連1回目の再変動でキャラクタが表示されず、擬似連2回目の再変動でキャラクタBが表示されてスーパーリーチBを実行する場合、擬似連1回目の再変動でキャラクタが表示されず、擬似連2回目の再変動でキャラクタBが表示されてスーパーリーチAを実行する場合の順に確変大当りAとなる期待度が低くなる。
図35〜図37は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)単位にて読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、ここでは特別図柄の変動表示が1回行われるものとして、始動回数カウンタのカウンタ値を1加算し(ステップS615’)、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果8指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが確変大当りA開始指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、確変状態フラグがセットされているか否かを確認し、確変状態フラグがセットされていれば、確変大当りA開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが確変大当りB開始指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、確変大当りB開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが小当り開始指定コマンドであれば(ステップS625)、小当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS629)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS630)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行い(ステップS634)、停電復旧フラグをセットする(ステップS635)。
受信した演出制御コマンドが時短終了指定コマンドであれば(ステップS638)、演出制御用CPU101は、遊技状態が時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットする(ステップS639)。
受信した演出制御コマンドが確変大当りA終了指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、確変大当りA終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。
受信した演出制御コマンドが確変大当りB終了指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、確変大当りB終了指定コマンドをセットする(ステップS644)。そして、受信した演出制御コマンドが小当り終了指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、小当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS646)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、その第1保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を第1保留記憶数保存領域に格納する(ステップS652)。また、演出制御用CPU101は、受信した第1保留記憶数指定コマンドで示される第1保留記憶数(具体的には、EXTデータの値)に従って、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する第1保留記憶数表示更新処理を実施する(ステップS653)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS654)、演出制御用CPU101は、その第2保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を第2保留記憶数保存領域に格納する(ステップS655)。また、演出制御用CPU101は、受信した第2保留記憶数指定コマンドで示される第2保留記憶数(具体的には、EXTデータの値)に従って、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する第2保留記憶数表示更新処理を実施する(ステップS656)。
受信した演出制御コマンドが通常状態指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、セットされていれば、遊技状態が確変状態であることを示す確変状態フラグをリセットする(ステップS658)。また、受信した演出制御コマンドが時短状態指定コマンドであれば(ステップS659)、演出制御用CPU101は、時短状態フラグをセットする(ステップS660)。また、受信した演出制御コマンドが確変状態指定コマンドであれば(ステップS661)、演出制御用CPU101は、確変状態フラグをセットする(ステップS662)。
受信した演出制御コマンドが時短回数指定コマンドであれば(ステップS663A)、演出制御用CPU101は、その時短回数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を時短回数保存領域に格納する(ステップS663B)。すなわち、演出制御用CPU101は、時短回数指定コマンドで示される時短状態の残り回数を保存する。
受信した演出制御コマンドが確変回数指定コマンドであれば(ステップS664A)、演出制御用CPU101は、その確変回数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を確変回数保存領域に格納する(ステップS664B)。すなわち、演出制御用CPU101は、確変回数指定コマンドで示される確変状態の残り回数を保存する。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS665)。そして、ステップS611に移行する。
図39は、図38に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS821)。次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄(飾り図柄)の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS822)。この場合、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた演出図柄の停止図柄を決定し、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、この実施例では、受信した表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する表示結果2指定コマンドである場合において、演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄として3図柄が奇数図柄で揃った演出図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが確変大当りB或いは小当りに該当する表示結果3〜8指定コマンドである場合においては、停止図柄として、予めチャンス目として設定されている図柄の複数の組合せ(例えば「135」、「334」、「787」…などの演出図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが、はずれに該当する表示結果1指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる演出図柄の組合せ(はずれ図柄)を決定する。尚、演出図柄の組合の中には、はずれ図柄並びにチャンス目の双方に含まれるものが存在し、小当りの場合とはずれの場合とで同一の停止図柄となる場合が存在する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定すれば良い。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すれば良い。よって、確変大当りBと小当りにおいては、同一の停止図柄が決定される場合があり得る。
次に、演出制御用CPU101は、ステージ(モード)種別の切り替えとして、演出表示装置9における背景画像を更新する背景演出更新処理を実施する(ステップS822+)。この実施例の背景演出更新処理においては、変動表示結果が確変大当りAかはずれかに応じて、背景画像を更新する。
また、背景画像としては、昼の背景画像、夕方の背景画像、夜の背景画像がそれぞれ予め記憶されており、背景画像は、スーパーリーチを実行する変動パターンにおいて擬似連による再変動が実行されると同時に、昼の背景画像から夕方の背景画像と夜の背景画像のいずれか一方に設定されるようになっている。
具体的には、背景演出設定処理では、図40に示すように、演出制御用CPU101は、まず、ステップS821にて読み出した変動パターンコマンドが、擬似連の変動パターンであるか否か、すなわち、変動パターンがスペシャルPB3−1〜スペシャルPB3−8であるか否かを判定する(ステップS921)。変動パターンがスペシャルPB3−1〜スペシャルPB3−8でなければ背景演出設定処理を終了し、変動パターンがスペシャルPB3−1〜スペシャルPB3−8であれば、変動パターンにおける表示画面に擬似連モードに突入した旨が表示されるタイミングと、スーパーリーチが実行されるタイミングとを特定し、表示画面に擬似連モードに突入した旨が表示されるタイミングを背景演出の開始タイミングとしてRAMに形成されているバッファ領域に設定するとともに、スーパーリーチが実行されるタイミングを背景演出の終了タイミングとしてRAMに形成されているバッファ領域に設定する。(ステップS922)。
そして、演出制御用CPU101は、ステージ(モード)種別決定用の乱数値SR2を抽出し、該抽出した乱数値SR2と図41に示す背景演出決定テーブルにもとづいて、背景画像を夕方の背景画像または夜の背景画像に決定し、該決定した背景画像をRAMに形成されているバッファ領域に設定する。
尚、図41に示すように、背景演出決定テーブルにおいて、変動表示結果「はずれ」は、7個の判定値が夕暮れモード(夕方の背景画像)に設定されており、3個の判定値が夜モード(夜の背景画像)に設定されている。また、変動表示結果「確変大当りA」は、3個の判定値が夕暮れモード(夕方の背景画像)に設定されており、7個の判定値が夜モード(夜の背景画像)に設定されている。つまり、本実施例の擬似連を伴う変動パターンでは、背景画像が昼の背景画像から夜の背景画像に更新されるときの方が、背景画像が昼の背景画像から夕方の背景画像に更新されるときよりも変動表示結果が「確変大当りA」となる場合に多く決定されるようになっているため、背景画像が昼の背景画像から夜の背景画像に更新されることで、遊技者は、変動表示結果が確変大当りAとなることを背景画像が昼の背景画像から夕方背景画像に更新されるときよりも期待することができる。
図39に戻り、演出制御用CPU101は、スーパーリーチを実行する変動パターンにおいてキャラクタA〜Cの表示の設定を行う示唆演出設定処理を実行する。
具体的には、示唆演出設定処理では、図42に示すように、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンがスーパー(スーパーPA3−1〜スーパーPA3−4)またはスペシャル(スペシャルPB3−1〜スペシャルPB3−8)の変動パターンであるか否かを判定する(ステップS870)。変動パターンがスーパーまたはスペシャルの変動パターンでなければ示唆演出設定処理を終了し、変動パターンがスーパーまたはスペシャルの変動パターンであれば、変動パターンがスペシャルの変動パターンであるか否かを判定する(ステップS870+)。変動パターンがスペシャルの変動パターンでない、すなわちスーパーの変動パターンであれば、ステップ871に進み、変動パターンがスペシャルの変動パターンであれば、ステップ874に進む。
ステップS871において、演出制御用CPU101は、変動パターンが確変大当りAとなる変動パターンか否かを判定する。変動パターンが確変大当りAとなる変動パターン、すなわち、変動パターンがスーパーPA3−3またはスーパーPA3−4であれば、示唆演出種別決定用の乱数値SR1を抽出し、該抽出した乱数値SR1と図32(a)に示す示唆演出選択テーブルAにもとづいて示唆演出の種別(キャラクタ)を決定し(ステップS872)、ステップS885に進む。また、変動パターンが確変大当りAではない変動パターン、すなわち、変動パターンがスーパーPA3−1またはスーパーPA3−2であれば、示唆演出種別決定用の乱数値SR1を抽出し、該抽出した乱数値SR1と図32(b)に示す示唆演出選択テーブルBにもとづいて示唆演出の種別(キャラクタ)を決定し(ステップS873)、ステップS885に進む。
ステップS874において、演出制御用CPU101は、変動パターンが擬似連を1回伴う変動パターンであるか否かを判定する。変動パターンが擬似連を1回伴う変動パターン、すなわち、変動パターンがスペシャルPB3−1〜スペシャルPB3−2、スペシャルPB3−5〜スペシャルPB3−6であれば、ステップS875に進み、変動パターンが擬似連を1回伴う変動パターンではない、すなわち、変動パターンがスペシャルPB3−3〜スペシャルPB3−4、スペシャルPB3−7〜スペシャルPB3−8であれば、ステップS878に進む。
ステップS875において、演出制御用CPU101は、変動パターンが確変大当りAとなる変動パターンか否かを判定する。変動パターンが確変大当りAとなる変動パターン、すなわち、変動パターンがスペシャルPB3−5またはスペシャルPB3−6であれば、示唆演出種別決定用の乱数値SR1を抽出し、該抽出した乱数値SR1と図32(c)に示す示唆演出選択テーブルCにもとづいて示唆演出の種別(キャラクタ)を決定し(ステップS876)、ステップS885に進む。また、変動パターンが確変大当りAではない変動パターン、すなわち、変動パターンがスペシャルPB3−1またはスぺシャルPB3−2であれば、示唆演出種別決定用の乱数値SR1を抽出し、該抽出した乱数値SR1と図32(d)に示す示唆演出選択テーブルDにもとづいて示唆演出の種別(キャラクタ)を決定し(ステップS877)、ステップS885に進む。
ステップS878において、演出制御用CPU101は、変動パターンがスーパーリーチAを実行する変動パターンであるか否かを判定する。変動パターンがスーパーリーチAを実行する変動パターン、すなわち、変動パターンがスペシャルPB3−3またはスペシャルPB3−7であれば、ステップS879に進み、変動パターンがスーパーリーチBを実行する変動パターン、すなわち、スペシャルPB3−4またはスペシャルPB3−8であれば、ステップS882に進む。
ステップS879において、演出制御用CPU101は、変動パターンが確変大当りAとなる変動パターンか否かを判定する。変動パターンが確変大当りAとなる変動パターン、すなわち、変動パターンがスペシャルPB3−7であれば、示唆演出種別決定用の乱数値SR1を抽出し、該抽出した乱数値SR1と図33(a)に示す示唆演出パターン選択テーブルAにもとづいて示唆演出の種別(示唆演出パターン)を決定し(ステップS880)、ステップS885に進む。また、変動パターンが確変大当りAではない変動パターン、すなわち、変動パターンがスペシャルPB3−3であれば、示唆演出種別決定用の乱数値SR1を抽出し、該抽出した乱数値SR1と図33(b)に示す示唆演出パターン選択テーブルBにもとづいて示唆演出の種別(示唆演出パターン)を決定し(ステップS881)、ステップS885に進む。
ステップS882において、演出制御用CPU101は、変動パターンが確変大当りAとなる変動パターンか否かを判定する。変動パターンが確変大当りAとなる変動パターン、すなわち、変動パターンがスペシャルPB3−8であれば、示唆演出種別決定用の乱数値SR1を抽出し、該抽出した乱数値SR1と図33(c)に示す示唆演出パターン選択テーブルCにもとづいて示唆演出の種別(示唆演出パターン)を決定し(ステップS883)、ステップS885に進む。また、変動パターンが確変大当りAではない変動パターン、すなわち、変動パターンがスペシャルPB3−4であれば、示唆演出種別決定用の乱数値SR1を抽出し、該抽出した乱数値SR1と図33(d)に示す示唆演出パターン選択テーブルDにもとづいて示唆演出の種別(示唆演出パターン)を決定し(ステップS884)、ステップS885に進む。
そして、ステップS885において、演出制御用CPU101は、決定した示唆演出(キャラクタまたは示唆演出パターン)をRAMに形成されているバッファ領域にセットして示唆演出設定処理を終了する。尚、このとき、同時に示唆演出実行決定フラグもセットする。
図39に戻り、ステップS823の示唆演出設定処理の後に演出制御用CPU101は、示唆演出があるか否か、具体的には、示唆演出実行決定フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS824)。
そして、演出制御用CPU101は、示唆演出実行決定フラグがセットされている場合には、記憶されている示唆演出種別(キャラクタA〜C、示唆演出変動パターン1〜4)に対応する示唆演出制御パターン(示唆演出プロセステーブル)に基づいて、示唆演出開始待ち時間を特定し、該特定した待ち時間を示唆演出開始待ちタイマにセットした後(ステップS825+)、ステップS825に進む。
一方、示唆演出実行決定フラグがセットされていない場合には、ステップS825+を経由することなくステップS825に進み、変動パターンコマンドに応じた図柄変動制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS826)。
そして演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27R,27L、操作部50)の制御を実行する(ステップS827)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27R,27Lからの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施例では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の変動表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS828)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS829)。
図43は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマのそれぞれの値を−1し(ステップS840A,S840B,S840C)、変動パターンが擬似連を伴う変動パターンであるか、すなわち、変動パターンがスペシャルPB3−1〜スペシャルPB3−8であるか否かを判定する(ステップS840D)。変動パターンがスペシャルPB3−1〜スペシャルPB3−8でなければステップS841に進み、変動パターンがスペシャルPB3−1〜スペシャルPB3−8であれば、ステップS840Eに進む。
ステップS840Eにおいて、演出制御用CPU101は、RAMに形成されているバッファ領域を参照し、現在のタイミングが背景演出の開始タイミングか、つまり、変動パターンにおける表示画面に擬似連モードに突入した旨が表示されるタイミングであるか否かを判定する。現在のタイミングが背景演出の開始タイミングであれば、背景演出として、ステップS822+の背景演出設定処理において設定した背景画像(夕方の背景画像または夜の背景画像)を昼の背景画像から更新して(ステップS840H)ステップS841に進み、現在のタイミングが背景演出の開始タイミングでなければ、更に、現在のタイミングが背景演出の終了タイミングか、つまり、変動パターンにおけるスーパーリーチが実行されるタイミングであるか否かを判定する。
現在のタイミングが背景演出の終了タイミングであれば、背景画像(夕方の背景画像または夜の背景画像)の表示を終了して(ステップS840G)ステップS841に進み、現在のタイミングが背景演出の開始タイミングでなければステップS841に進む。
そして、演出制御用CPU101は、ステップS841において、示唆演出を行うことが決定されているか否か、を判定する。示唆演出を行うことが決定されていなければ、ステップS842に進み、示唆演出を行うことが決定されていれば、示唆演出実行処理を実行し(ステップS842)、ステップS843に進む。示唆演出を行うことに決定されているか否かは、示唆演出実行決定フラグがセットされているか否かによって判定される。
また、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS843)。プロセスタイマがタイムアウトしていたら、プロセスデータの切り替えを行う(ステップS844)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS845)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更し(ステップS846)、ステップS847に進む。
また、変動制御タイマがタイムアウトしている場合には(ステップS847)、演出制御用CPU101は、左中右の演出図柄の次表示画面(前回の演出図柄の表示切り替え時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(ステップS848)。そのようにして、演出制御基板80において、演出図柄の変動制御が実現される。VDP109は、設定されている背景画像等の所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を演出表示装置9に出力する。そのようにして、演出制御基板80において、演出図柄の変動における背景画像、保留表示、キャラクタ画像および演出図柄が表示される。また、変動制御タイマに所定値を再セットする(ステップS849)。
また、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしているか否か確認する(ステップS850)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS852)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS851)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS852)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。なお、演出図柄の変動制御に用いられているプロセステーブルには、演出図柄の変動表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、プロセステーブルにおけるプロセスデータ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は演出図柄の変動時間に相当する。よって、ステップS843の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイムアウトしたときには、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データおよびランプ制御実行データ)はなく、プロセステーブルにもとづく演出図柄の演出制御は終了する。演出図柄の変動制御は、あくまでも変動期間経過時(最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイムアウトした時点に相当)に終了するのであるが、示唆演出の制御は、図43に示されたステップS532,S533の処理によって終了する。尚、この実施例では、ステップS532,S533の処理が終了する時点(示唆演出期間タイマがタイムアウトする時点)は演出図柄の変動期間が経過する時点よりも前である。
図44及び図45は、示唆演出処理の一例を示すフローチャートである。示唆演出処理において、演出制御用CPU101は、示唆演出が開始されている場合には(ステップS501でYes)、ステップS530(図45)に移行する。示唆演出が開始されているか否かは、示唆演出の開始時にセットされる示唆演出実行中フラグによって確認される。
示唆演出が開始されていない場合には、示唆演出開始待ちタイマの値を−1する(ステップS502)。なお、示唆演出開始待ちタイマは、演出図柄変動開始処理において、示唆演出を行うことに決定されたときに、プロセステーブルの選択においてセットされる(図39におけるステップS825+参照)。示唆演出開始待ちタイマがタイムアウトしていなければ(ステップS503)、処理を終了する。示唆演出開始待ちタイマがタイムアウトしている場合には、示唆演出実行決定フラグをリセットして(ステップS504)、ステップS511に移行する。
ステップS511では、演出制御用CPU101は、示唆演出の実行中であることを示す示唆演出実行中フラグをセットする。また、記憶されている示唆演出種別(キャラクタA〜C、パターン1〜4)を特定し(ステップS512)、特定した示唆演出種別が該当する示唆演出期間に相当する値を示唆演出期間タイマにセットする(ステップS513)。
次いで、演出制御用CPU101は、記憶されている示唆演出種別に対応する示唆演出制御パターンを、示唆演出制御パターンテーブル(図示略)から読み出して選択した後(ステップS515)、選択した示唆演出制御パターン(示唆演出プロセステーブル)のプロセスデータ1における示唆演出プロセスタイマをスタートさせる(ステップS517)。
そして演出制御用CPU101は、選択した示唆演出制御パターン(示唆演出プロセステーブル)の最初のプロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27R,27L)の制御を開始する(ステップS518)。
ステップS530において演出制御用CPU101は、示唆演出期間の終了を計時するための示唆演出期間タイマの値を−1する。示唆演出期間タイマがタイムアウト(値が0になる)した場合には(ステップS531でYes)、演出表示装置9に表示されている示唆演出に関する画像を消去する制御を行い(ステップS532)、示唆演出実行中フラグをリセットする(ステップS533)。
示唆演出期間タイマがタイムアウトしていない場合には、演出制御用CPU101は、示唆演出プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS535)。示唆演出プロセスタイマがタイムアウトしていたら、示唆演出プロセスデータの切り替えを行う(ステップS536)。すなわち、示唆演出プロセステーブルにおける次に設定されている示唆演出プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS537)。また、その次に設定されている示唆演出プロセスデータに含まれる表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更して実施する(ステップS538)。
示唆演出プロセスタイマがタイムアウトしていない場合は、ステップS535〜ステップS538を経由することなく処理を終了する。
次に、本実施例のパチンコ遊技機1において実行される示唆演出及び背景演出の態様について、説明する。先ず、図46(a)に示すように、演出表示装置9の表示画面において、擬似連を伴わずスーパーリーチを実行する変動パターン(スーパーPA3−1、スーパーPA3−2、スーパーPA3−3、スーパーPA3−4)において、演出図柄の変動表示が実施されている状態を示す。尚、この変動表示においての背景画像は、スーパーリーチが実行されるまで昼の背景画像に維持されている。
この変動表示においては図46を参照して説明すると、図30で前述したように、図46(a)に示す演出図柄が変動表示されている状態から図46(b)に示すリーチ状態となると、示唆演出として、図46(c)に示すように、先ず表示画面においてシャッターが閉まるシャッター演出が実行される。そして、図46(d)〜図46(f)に示すように、シャッターが開くことによってキャラクタA〜Cのいずれかが表示画面に表示され、図46(e)に示すように、スーパーリーチ(スーパーリーチAまたはスーパーリーチB)が実行される。
次に、擬似連1回を伴う変動パターン(スペシャルPB3−1、スペシャルPB3−2、スペシャルPB3−5、スペシャルPB3−6)においては、図47〜図48を参照して説明する。先ず、図47(a)〜図47(c)に示すように、演出図柄の変動表示が実施されている状態から表示画面に擬似連モードに突入した旨が表示されると、同時に背景演出が実行され、表示画面の背景画像が昼の背景画像から夕方の背景画像に更新される。
そして、図47(c)〜図47(d)に示すように、演出図柄の変動表示状態がはずれとなる組合せで導出表示された後、擬似連による1回の再変動が実行され、図47(g)または図47(h)に示すように、該再変動中に示唆演出としてキャラクタBまたはキャラクタCが表示画面の左側に表示される。このときのキャラクタBまたはキャラクタCの表示は、背景演出である夕方の背景画像の表示と同時に実行されることで、夕方の背景画像の表示からキャラクタBまたはキャラクタCの表示に表示画面が切り替わることがなく、夕方の背景画像の表示に伴う演出効果が削がれることが防止されている。更には、このときのキャラクタBまたはキャラクタCの表示は、図46において表示画面に表示される場合よりも小さいサイズで表示されているため、夕方の背景画像の表示に伴う演出効果をより効果的に防止している。そして、図47(i)〜図47(j)に示すように、キャラクタBまたはキャラクタCの表示が終了し、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となると、スーパーリーチAまたはスーパーリーチBが実行される。また、背景演出として更新された夕方の背景画像は、スーパーリーチAまたはスーパーリーチBが実行されるタイミングとなることで表示を終了する。
また、背景演出として夜の背景画像がセットされている場合は、図48(a)〜図48(b)に示すように、演出図柄の変動表示が実施されている状態から表示画面に擬似連モードに突入した旨が表示されると、同時に背景演出が実行され、図48(c)に示すように、表示画面の背景画像が昼の背景画像から夜の背景画像に更新される。
そして、図48(c)〜図48(d)に示すように、演出図柄の変動表示状態がはずれとなる組合せで導出表示された後、擬似連による1回の再変動が実行され、図48(g)または図48(h)に示すように、該再変動中には、キャラクタBまたはキャラクタCの表示が、背景演出である夜の背景画像の表示と同時に実行されることで、夜の背景画像の表示に伴う演出効果が削がれることが防止されている。そして、図48(i)〜図48(j)に示すように、キャラクタBまたはキャラクタCの表示が終了し、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となると、スーパーリーチAまたはスーパーリーチBが実行される。また、背景演出として更新された夜の背景画像は、スーパーリーチAまたはスーパーリーチBが実行されるタイミングとなることで表示を終了する。
次に、擬似連2回を伴う変動パターン(スペシャルPB3−3〜スペシャルPB3−4、スペシャルPB3−7〜スペシャルPB3−8)のうち、2回目の擬似連の再変動のみでキャラクタが表示される場合においては、図47〜図48を参照して説明する。先ず、図47(a)〜図47(b)に示すように、演出図柄の変動表示が実施されている状態から表示画面に擬似連モードに突入した旨が表示されると、同時に背景演出が実行され、図47(c)に示すように、表示画面の背景画像が昼の背景画像から夕方の背景画像に更新される。
図47(c)〜図47(d)に示すように、演出図柄の変動表示状態がはずれとなる組合せで導出表示された後、擬似連による1回目の再変動が実行される。このときの表示画面には、擬似連1回を伴う変動パターンとは異なりキャラクタが表示されることがなく、再び演出図柄の変動表示状態がはずれとなる組合せで導出表示され、擬似連による2回目の再変動が実行される(図47(e)〜図47(f))。
図47(g)または図47(h)に示すように、該擬似連による2回目の再変動中には、キャラクタBまたはキャラクタCの表示が、背景演出である夕方の背景画像の表示と同時に実行されることで、夕方の背景画像の表示に伴う演出効果が削がれることが防止されている。そして、図47(i)〜図47(j)に示すように、キャラクタBまたはキャラクタCの表示が終了し、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となると、スーパーリーチAまたはスーパーリーチBが実行される。また、背景演出として更新された夕方の背景画像は、スーパーリーチAまたはスーパーリーチBが実行されるタイミングとなることで表示を終了する。
また、背景演出として夜の背景画像がセットされている場合は、図48(a)〜図48(b)に示すように、演出図柄の変動表示が実施されている状態から表示画面に擬似連モードに突入した旨が表示されると、同時に背景演出が実行され、図48(c)に示すように、表示画面の背景画像が昼の背景画像から夜の背景画像に更新される。
図48(c)〜図48(d)に示すように、演出図柄の変動表示状態がはずれとなる組合せで導出表示された後、擬似連による1回目の再変動が実行される。このときの表示画面には、擬似連1回を伴う変動パターンとは異なりキャラクタが表示されることがなく、再び演出図柄の変動表示状態がはずれとなる組合せで導出表示され、擬似連による2回目の再変動が実行される(図48(e)〜図48(f))。
図48(g)または図48(h)に示すように、該擬似連による2回目の再変動中には、キャラクタBまたはキャラクタCの表示が、背景演出である夜の背景画像の表示と同時に実行されることで、夜の背景画像の表示に伴う演出効果が削がれることが防止されている。
そして、図48(i)〜図48(j)に示すように、キャラクタBまたはキャラクタCの表示が終了し、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となると、スーパーリーチAまたはスーパーリーチBが実行される。また、背景演出として更新された夜の背景画像は、スーパーリーチAまたはスーパーリーチBが実行されるタイミングとなることで表示を終了する。
次に、擬似連2回を伴う変動パターン((スペシャルPB3−3〜スペシャルPB3−4、スペシャルPB3−7〜スペシャルPB3−8)のうち、2回目の擬似連の再変動のみでキャラクタが表示される場合においては、図47〜図48を参照して説明する。先ず、図47(a)〜図47(b)に示すように、演出図柄の変動表示が実施されている状態から表示画面に擬似連モードに突入した旨が表示されると、同時に背景演出が実行され、図47(c)に示すように、表示画面の背景画像が昼の背景画像から夕方の背景画像に更新される。
図47(c)〜図47(d)に示すように、演出図柄の変動表示状態がはずれとなる組合せで導出表示された後、擬似連による1回目の再変動が実行される。このときの表示画面には、擬似連1回を伴う変動パターンとは異なりキャラクタが表示されることがなく、再び演出図柄の変動表示状態がはずれとなる組合せで導出表示され、擬似連による2回目の再変動が実行される(図47(e)〜図47(f))。
図47(g)または図47(h)に示すように、該擬似連による2回目の再変動中には、キャラクタBまたはキャラクタCの表示が、背景演出である夕方の背景画像の表示と同時に実行されることで、夕方の背景画像の表示に伴う演出効果が削がれることが防止されている。そして、図47(i)〜図47(j)に示すように、キャラクタBまたはキャラクタCの表示が終了し、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となると、スーパーリーチAまたはスーパーリーチBが実行される。また、背景演出として更新された夕方の背景画像は、スーパーリーチAまたはスーパーリーチBが実行されるタイミングとなることで表示を終了する。
また、背景演出として夜の背景画像がセットされている場合は、図48(a)〜図48(b)に示すように、演出図柄の変動表示が実施されている状態から表示画面に擬似連モードに突入した旨が表示されると、同時に背景演出が実行され、図48(c)に示すように、表示画面の背景画像が昼の背景画像から夜の背景画像に更新される。
図48(c)〜図48(d)に示すように、演出図柄の変動表示状態がはずれとなる組合せで導出表示された後、擬似連による1回目の再変動が実行される。このときの表示画面には、擬似連1回を伴う変動パターンとは異なりキャラクタが表示されることがなく、再び演出図柄の変動表示状態がはずれとなる組合せで導出表示され、擬似連による2回目の再変動が実行される(図48(e)〜図48(f))。
図48(g)または図48(h)に示すように、該擬似連による2回目の再変動中には、キャラクタBまたはキャラクタCの表示が、背景演出である夜の背景画像の表示と同時に実行されることで、夜の背景画像の表示に伴う演出効果が削がれることが防止されている。そして、図48(i)〜図48(j)に示すように、キャラクタBまたはキャラクタCの表示が終了し、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となると、スーパーリーチAまたはスーパーリーチBが実行される。また、背景演出として更新された夜の背景画像は、スーパーリーチAまたはスーパーリーチBが実行されるタイミングとなることで表示を終了する。
次に、擬似連2回を伴う変動パターン(スペシャルPB3−3〜スペシャルPB3−4、スペシャルPB3−7〜スペシャルPB3−8)のうち、1回目の擬似連の再変動及び2回目の擬似連の再変動でキャラクタが表示される場合においては、図49〜図50を参照して説明する。先ず、図49(a)〜図49(b)に示すように、演出図柄の変動表示が実施されている状態から表示画面に擬似連モードに突入した旨が表示されると、同時に背景演出が実行され、図49(c)に示すように、表示画面の背景画像が昼の背景画像から夕方の背景画像に更新される。
図49(c)〜図49(d)に示すように、演出図柄の変動表示状態がはずれとなる組合せで導出表示された後、擬似連による1回目の再変動が実行される。該擬似連による1回目の再変動中には、図49(e)に示すように、キャラクタBの表示が、背景演出である夕方の背景画像の表示と同時に実行されることで、夕方の背景画像の表示に伴う演出効果が削がれることが防止されている。そして、再び演出図柄の変動表示状態がはずれとなる組合せで導出表示され、擬似連による2回目の再変動が実行される(図49(f)〜図49(g))。
図49(h)または図49(i)に示すように、該擬似連による2回目の再変動中には、キャラクタBまたはキャラクタCの表示が、背景演出である夜の背景画像の表示と同時に実行されることで、夜の背景画像の表示に伴う演出効果が削がれることが防止されている。そして、図49(j)〜図49(k)に示すように、キャラクタBまたはキャラクタCの表示が終了し、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となると、スーパーリーチAまたはスーパーリーチBが実行される。また、背景演出として更新された夕方の背景画像は、スーパーリーチAまたはスーパーリーチBが実行されるタイミングとなることで表示を終了する。
また、背景演出として夜の背景画像がセットされている場合は、図50(a)〜図50(b)に示すように、演出図柄の変動表示が実施されている状態から表示画面に擬似連モードに突入した旨が表示されると、同時に背景演出が実行され、図50(c)に示すように、表示画面の背景画像が昼の背景画像から夜の背景画像に更新される。
図50(c)〜図50(d)に示すように、演出図柄の変動表示状態がはずれとなる組合せで導出表示された後、擬似連による1回目の再変動が実行される。該擬似連による1回目の再変動中には、図50(e)に示すように、キャラクタBの表示が、背景演出である夜の背景画像の表示と同時に実行されることで、夜の背景画像の表示に伴う演出効果が削がれることが防止されている。そして、再び演出図柄の変動表示状態がはずれとなる組合せで導出表示され、擬似連による2回目の再変動が実行される(図50(f)〜図50(g))。
図50(h)または図50(i)に示すように、該擬似連による2回目の再変動中には、キャラクタBまたはキャラクタCの表示が、背景演出である夜の背景画像の表示と同時に実行されることで、夜の背景画像の表示に伴う演出効果が削がれることが防止されている。そして、図50(j)〜図50(k)に示すように、キャラクタBまたはキャラクタCの表示が終了し、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となると、スーパーリーチAまたはスーパーリーチBが実行される。また、背景演出として更新された夕方の背景画像は、スーパーリーチAまたはスーパーリーチBが実行されるタイミングとなることで表示を終了する。
以上、本実施例におけるパチンコ遊技機1にあっては、再変動が実行されてリーチ状態となるときにはシャッター演出後にキャラクタA〜Cのいずれかが表示される演出に代えてリーチ状態となる前に表示画面の左側にキャラクタB〜Cの何れかが表示される演出が実行されるようになるので、演出を省略することにより実行される演出が少なくなってしまうことによる興趣の低下を極力防止することができる。
また、再変動が実行されることで遊技者の期待感が高まっているときに高信頼度に対応する特定態様の演出による示唆(キャラクタCの表示)が実行され易くなるので、これら再変動による期待感の高まりが阻害されてしまうことを極力抑えることができる。
また、表示画面の左側でのキャラクタB〜Cの何れかの表示と背景演出とが同時に実行され、背景演出が表示画面の左側でのキャラクタB〜Cの何れかの表示によって中断されないので、背景演出の演出効果を削ぐことを極力回避することができる。
また、2回の擬似連を伴う変動パターンにおいて、1回目の擬似連による再変動で表示画面の左側でのキャラクタB〜Cの何れかの表示が実行されてもリーチ状態とならずに2回目の擬似連による再変動が実行される状態を形成できるので、遊技者の意外性を増大できるとともに、2回目の再変動の発生により遊技者の期待感も持続できるようになるので、パチンコ遊技機1の興趣を向上できる。
また、2回目の擬似連による再変動における表示画面の左側でのキャラクタの表示において、1回目の擬似連による再変動における表示画面の左側でのキャラクタの表示にて示唆された信頼度のキャラクタBよりも低い信頼度のキャラクタAが示唆されてしまうことを防止できるため、遊技者の期待感が低下してしまうことを防止できるので、パチンコ遊技機1の興趣を向上できる。
また、どのタイミングにて表示画面の左側でのキャラクタB〜Cの表示が実行されるかに遊技者が注目するようになるので、パチンコ遊技機1の興趣を向上できる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、擬似連を2回伴いスーパーリーチを実行する変動パターンにおいて、1回目の擬似連による再変動にてキャラクタBを表示し、2回目の擬似連による再変動にてキャラクタCを表示する示唆演出パターンが最も確変大当りAとなる期待度が高くなるように設定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、最も確変大当りAとなる期待度が高い示唆演出パターンとして、1回目の擬似連による再変動にてキャラクタCを表示し、2回目の擬似連による再変動にてキャラクタCを表示する示唆演出パターンを更に設けるようにしてもよい。
また、前記実施例では、擬似連を伴いスーパーリーチを実行する変動パターンにおいて、擬似連による再変動にてキャラクタの表示を行う場合、背景演出による演出効果を削がないようにキャラクタを縮小した状態で表示画面の左側に表示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、キャラクタを表示画面に透過させた状態で表示することで、キャラクタを通して背面側に位置する夕方または夜の背景画像を視認可能とし、背景演出による演出効果を削がないようにしてもよい。