JP6021628B2 - コンテンツ配信システムの経路計算方法および装置 - Google Patents

コンテンツ配信システムの経路計算方法および装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6021628B2
JP6021628B2 JP2012275828A JP2012275828A JP6021628B2 JP 6021628 B2 JP6021628 B2 JP 6021628B2 JP 2012275828 A JP2012275828 A JP 2012275828A JP 2012275828 A JP2012275828 A JP 2012275828A JP 6021628 B2 JP6021628 B2 JP 6021628B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
link
distribution
node
content
route
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012275828A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014120997A (ja
Inventor
荻野 長生
長生 荻野
茂浩 阿野
茂浩 阿野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KDDI Corp
Original Assignee
KDDI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KDDI Corp filed Critical KDDI Corp
Priority to JP2012275828A priority Critical patent/JP6021628B2/ja
Publication of JP2014120997A publication Critical patent/JP2014120997A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6021628B2 publication Critical patent/JP6021628B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Data Exchanges In Wide-Area Networks (AREA)

Description

本発明は、コンテンツ配信システムの経路計算方法および装置に係り、特に、一つのコンテンツを複数の部分コンテンツに分割してネットワーク上に分散配置し、かつネットワーク符号化(network coding)によるスループットの向上を図りながら、各部分コンテンツを複数の配信先ノードへ複数の経路で配信する閾値秘密分散に好適なコンテンツ配信システムの経路計算方法および装置に関する。
非特許文献1には、1つのコンテンツを、暗号化されたn個の部分コンテンツに分割し、n個の部分コンテンツのうち、k (≦n) 個以上の部分コンテンツが集まらないと元のコンテンツを復元できないように秘密分散する閾値秘密分散方法が開示されている。
特許文献1,2には、複数のノードで秘密分散保持されているN個の部分コンテンツをネットワーク経由で配信先ノードまで転送する際に、多重リンク障害によってN-K個よりも多い数の部分コンテンツが転送途中で損失となり、配信先ノードで元のコンテンツを復元できなくなる確率が最小となる配信経路を計算する方法が開示されている。
非特許文献2には、中継ノードにおいて、ネットワーク符号化技術を用いて、異なる配信先ノードへ配信される複数の部分コンテンツを1つの部分コンテンツに符号化して転送することにより、リンク帯域の有効利用を図る技術が開示されている。
特願2012−23993号 特願2012−45315号
Shamir, Adi (1979), "How to share a secret", Communications of the ACM 22 (11): 612-613 R. Ahlswede, et.al., "Network information flow," IEEE Trans. Inf. Theory, vol. 46, no. 4, pp. 1204-1216, July 2000.
N個の部分コンテンツから任意のK個の部分コンテンツを集めれば元データを復元できるが(K-1)個の部分コンテンツからでは元データを復元できない(K,N)閾値秘密分散では、N個の部分コンテンツがネットワーク上の配信元ノードに分散配置され、元データを復元しようとする配信先ノードに対して、部分コンテンツを保持する配信元ノードから各配信先ノードへ部分コンテンツが配信される。
(K,N)閾値秘密分散では、N個の部分コンテンツから任意のK個の部分コンテンツを集めれば元のコンテンツを復元できるので、複数のノードで秘密分散保持されているN個の部分コンテンツを配信先ノードまでネットワークを介して転送する際、転送途中でN-K個の部分コンテンツが失われても、配信先ノードで元のコンテンツを復元できる。
すなわち、(K,N)閾値秘密分散では、多重リンク障害によってN-K+1個以上の部分コンテンツが失われてしまう確率を最小化できる部分コンテンツの配信経路を設定できれば、多重リンク障害により元のコンテンツを復元できなくなる確率を最小化できる。
一方、各部分コンテンツの配信経路が同一リンクを通っていると、当該リンクに障害が発生した場合にはN-K本未満の多重リンク障害でも元のコンテンツを復元できなくなってしまう場合がある。したがって、(K,N)閾値秘密分散を適用したデータ配信では、各配信経路は同一リンクを通らない経路(リンク独立経路)であることが望ましい。
しかしながら、従来技術では(K,N)閾値秘密分散を利用して部分コンテンツを複数経路で配信する際に、部分コンテンツがリンク独立経路を通るようにすることで、多重リンク障害により元のコンテンツを復元できなくなる確率を最小化できる経路を簡単に計算することができなかった。
一方、複数の配信先ノードのそれぞれにN個の部分コンテンツを配信する場合、ネットワーク符号化を適用すればスループットの向上が期待できる。しかしながら、従来のネットワーク符号化では、障害に対する信頼性が十分に考慮されていなかった。
本発明の目的は、上記した従来技術の課題を解決し、ネットワーク符号化を利用し、閾値秘密分散された複数の部分コンテンツや冗長化された複数の同一コンテンツを異なる経路で配信するシステムにおいて、障害に対する信頼性の高い配信経路を決定できるコンテンツ配信システムの経路計算方法および装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、配信対象のコンテンツが(K,N)閾値秘密分散法によりN分割されてネットワーク上の配信元ノードに分散配置され、各配信元ノードから複数の配信先ノードへ、ネットワーク符号化を適用した中継ノードを介して複数の経路で各部分コンテンツを配信するコンテンツ配信システムの経路計算装置において、以下のような手段を講じた点に特徴がある。
(1)符号化ネットワークのトポロジに基づいて、各配信元ノードから配信先ノードへ至るリンク独立な経路の最大数mを第1の整数計画法で求解して、各配信先ノードに関するリンク独立な経路の最大数mの最小数Mを求める第1求解手段と、N本の経路をM本のリンクに均等に配分するときに、N-K+1本の経路が含まれ得る最少のリンク数Fを算出する多重数算出手段と、N-K+1本以上の経路が含まれるF本のリンク組でリンク障害が生じるF重リンク障害の発生によって、元のコンテンツを復元できなくなる配信先ノード数の期待値を最小化するような各配信先ノードに至るN本の経路を第2の整数計画法で求解する第2求解手段とを設け、第2求解手段は、各中継ノードの出リンクの使用帯域を、当該出リンクを通過して同一宛先に至る経路数のうちの最大値に見積もり、ネットワーク符号化された部分コンテンツが損失した場合は、符号化の元になった全ての部分コンテンツが損失となるような制約条件を設けるようにした。
(2)ネットワークのトポロジを、各配信元ノードの上流側に擬似発ノードが仮想的に設けられて各配信元ノードと仮想リンクで接続された仮想トポロジに変換する仮想トポロジ変換手段をさらに設けた。そして、第1求解手段および第2求解手段は、各配信元ノードと接続される各仮想リンクの容量を、当該配信元ノードが保有している部分コンテンツ数に相当する値に設定し、擬似発ノードから各仮想リンクおよび各配信元ノードを経由して配信先ノードへ至る経路を求解するようにした。
(3)多重リンク障害によって元のコンテンツを復元できなくなる配信先ノード数の期待値を小さくするコンテンツ配信経路を、各リンクのコストを更新しながら、経路数がN本になるまで、最小コスト経路計算を繰り返して配信先ノードごとに設定する手順と、最小コスト経路計算において、ネットワーク符号化が実施されるリンクから配信先ノードまで、ネットワーク符号化データが配信される実経路と経路が同一でリンク使用帯域がゼロである仮想経路を設定し、ネットワーク符号化される一方の部分コンテンツが実経路、他方の部分コンテンツが仮想経路、でそれぞれ転送されるトポロジを仮想する手順とを含むようにした。
本発明によれば、以下のような効果が達成される。
(1)複数のノードで閾値秘密分散保持されているN個の部分コンテンツを複数の配信先ノードまでネットワーク符号化を適用して配信する際に、リンク帯域の有効利用を図りつつ、多重リンク障害によって元のコンテンツが復元できなくなる配信先ノード数の期待値を最小化する高信頼なコンテンツ配信経路の最適計算が可能となる。
(2)複数の配信元ノードで閾値秘密分散保持されているN個の部分コンテンツを配信先ノードまでネットワークを介して転送する際に、多重リンク障害によって転送途中のN-K+1個以上の部分コンテンツが損失する確率を最小化することにより、配信先ノードで元のコンテンツを復元できる確率を最大化する高信頼なコンテンツ配信経路の最適計算が可能となる。
(3)各配信元ノードの上流側に擬似発ノードを仮想的に設けると共に、擬似発ノードと各配信元ノードとを接続する仮想リンクの容量が、当該配信元ノードが保有している部分コンテンツ数に相当する値に設定されるので、各配信元ノードが保持する部分コンテンツ数を考慮した経路計算が可能になる。
本発明が適用されるコンテンツ配信システムのネットワーク構成を示した図である。 配信経路計算サーバの第1実施形態の機能ブロック図である。 本発明の一実施形態の動作を示したフローチャートである。 ネットワークトポロジの変形例を示した図である。 各リンクにおけるネットワーク符号化の適用方法を示した図である。 配信経路計算サーバの第2実施形態の機能ブロック図である。 第2実施形態に係るコンテンツ配信経路の設定手順を示したフローチャートである。 ネットワーク符号化を利用した場合のリンク障害と損失データとの関係を、仮想経路の概念を導入して説明するための図である。 最小コスト経路の計算手順を示したフローチャートである。 リンクコストCost lの初期値の算出手順を示したフローチャートである。 リンクコストCost lを算出する手順を示したフローチャートである。 リンクコストの算出例を模式的に示した図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明の配信経路計算方法および装置が適用されるコンテンツ配信システムのネットワーク構成を示した図であり、ここでは、(K,N)閾値秘密分散を利用した複数経路によるコンテンツ配信を例にして説明する。
制御対象のネットワークには、コンテンツを保持するS個の配信元ノードsが配置され、各配信元ノードsには、1つのコンテンツをN分割して得られるN個の部分コンテンツが分散配置されている。各配信元ノードsに分散配置される部分コンテンツは一つとは限らず、複数の異なる部分コンテンツが配置される場合もある。D個の各配信先ノードdには、S個の各配信元ノードからN個の部分コンテンツがそれぞれ配信される。
各配信元ノードsから送信された部分コンテンツは、複数の中継ノードを経由して各配信先ノードdへ配信される。各中継ノードは、宛先の配信先ノードdが異なる複数の部分コンテンツを符号化して一つの符号化データにまとめる周知のネットワーク符号化機能を備える。
このようなネットワーク符号化を用いれば、各中継ノードは、互いに異なる配信先ノードに転送される任意の部分コンテンツを1つの部分コンテンツに符号化して、その出リンクから転送する。このとき、リンク障害によってネットワーク符号化された部分コンテンツが損失すると、配信先ノードでは、符号化の元になった複数の部分コンテンツをネットワーク復号できなくなる可能性がある。
各配信先ノードdは、ネットワーク符号化により複数の部分コンテンツが一つにまとめられた符号化データを復号して各部分コンテンツを再現するネットワーク復号機能、および少なくともK個の部分コンテンツから元のコンテンツを復元するコンテンツ復元機能を備えている。
配信経路計算サーバ1は、各配信元ノードsから各配信先ノードdへ、ネットワーク符号化を利用してN個の部分コンテンツを漏れなく配信する経路を決定して各配信元ノードsへ通知し、その配信を要求する。各配信元ノードsは、保持している部分コンテンツを、通知された配信経路で各配信先ノードdへ配信する。
なお、配信経路計算サーバ1から各配信元ノードsへ配信要求される部分コンテンツ数は一つとは限らず、複数の場合もある。そして、複数の部分コンテンツを配信する配信元ノードsに対しては、部分コンテンツ数分の複数の経路が通知される。
本実施形態では、ネットワーク符号化によるリンク帯域使用の効率化を図りながら、多重リンク障害によって元のコンテンツを復元できなくなる配信先ノード数の期待値を最小化するような配信経路が計算される。
[第1実施例]
図2は、本発明の第1実施形態に係る配信経路計算サーバ(コンピュータ)1の主要部の構成を示した機能ブロック図であり、ここでは、本発明の説明に不要な構成は図示が省略されている。
トポロジ取得部100は、前記ネットワークのトポロジを取得する。トポロジ変形部101は、取得されたネットワークの実トポロジを、後に詳述するように、図4に示した仮想トポロジに変形する。第1求解部102は、各配信元ノードsから各配信先ノードdへ至るリンク独立な経路の最大数mを、後述する第1の整数計画法により求解し、さらにはD個の各配信先ノードdに関して求めたリンク独立な経路の最大数mの中の最小値Mを求める。
多重数計算部103は、N個の部分コンテンツを転送するためのN本の経路を、配信元ノードsと配信先ノードdとの間の最小カットセットを構成するM個のリンクに均等に配分するときに、N-K+1本の経路が含まれる最少のリンク数Fを算出する。
第2求解部104は、N-K+1本以上の経路が含まれることになるF本以下のリンク全てにリンク障害が生じるF重リンク障害以下の多重リンク障害の発生によって、元のコンテンツを復元できなくなる配信先ノード数の期待値を最小化するような各配信先ノードに至るN本の経路を、後述する第2の整数計画法により、ネットワーク符号化を用いたリンク帯域の有効利用を図りながら求解する。経路通知部105は、前記N本の経路の決定結果を、対応する各配信元ノードsへ通知する。
次いで、フローチャートを参照して本発明の動作について説明する。図3は、本発明の一実施形態に係るコンテンツ配信経路の設定手順を示したフローチャートである。
ステップS1では、ネットワークの実トポロジ(Node,Link)が、各リンクlinkの障害確率と共に前記トポロジ取得部101により取得される。ステップS2では、ネットワークのトポロジが、前記トポロジ変形部102により図4のように仮想的に変形される。
すなわち、各配信ノードs(s)の上流側に一つの擬似発ノードvsを仮想的に設けて各配信元ノードs(s)と仮想リンクvlinkで接続する。各仮想リンクvlinkの障害確率はゼロとし、各仮想リンクvlinkの容量は、接続している各配信元ノードs(s)が保有している部分コンテンツ数C(s)に相当する値に設定する。このようなネットワーク変形により、各配信元ノードs(s)が保持している部分コンテンツ数C(s)を考慮してコンテンツ配信経路を計算できるようになる。
ステップS3では、部分コンテンツを保持しているS個の各配信元ノードs(s)から各配信先ノードdに至る、互いに共通のリンクを含まないリンク独立経路の最大数mが、前記第1求解部102において、以下の第1の整数計画法を解くことにより求められる。第1の整数計画法では、定数が以下のように定義される。
・node:ネットワークを構成するノード(擬似発ノードは含まない)
・Node:ノードnodeの集合
・d:配信先ノード
・link:ネットワークを構成するリンク(仮想リンクも含む)
・Link:リンクlinkの集合
・vs:擬似発ノード
・vlink:仮想リンク
・VLink:仮想リンクの集合
・s(vlink):仮想リンクvlinkが接続する配信元ノード
・Cs(vlink):配信元ノードs(vlink)が保有している部分コンテンツ数
・Clink:仮想ノードを除く各リンクlinkの容量
・INnode:ノードnodeを終点とするリンクの集合
・OUTnode:ノードnodeを始点とするリンクの集合
また、本実施形態では変数が以下のように定義される。
・x link:リンクlinkを通過するリンク独立経路の本数を表す整数変数
・m:リンク独立な経路の本数
前記第1求解部102における第1の整数計画法では、制約式が次式(1)〜(4)で与えられる。これらは経路保存則に係り、(1)式は、擬似発ノードvsから出る経路の総数がリンク独立な経路数mと等しくなるという制約である。(2)式は、各配信先ノードdに入る経路数がmであるという制約である。(3)式は、各配信先ノードdから出る経路数がゼロであるという制約である。(4)式は、擬似発ノードvsおよび配信先ノードd以外のノード(中継ノード)では、入る経路数と出る経路数とが同一であるという制約である。
また、本実施形態では全ての経路がリンク独立でなければならず、各リンクを複数の経路が通ることは無いので、次式(5)がリンク独立の条件として与えられる。
さらに、本実施形態では各配信元ノードsが保持する部分コンテンツ数の制約条件が次式(6)で与えられる。これは、擬似発ノードvsと各配信元ノードsとを結ぶ仮想リンクvlinkを通過する経路の本数、すなわち配信元ノードsから配信される部分コンテンツ数は、各配信元ノードsが保持している部分コンテンツ数を超えないという条件となる。
さらに、本実施形態ではリンクlinkの容量条件が次式(7)で与えられる。これは、各リンクlinkを通過するリンク独立な経路の本数が当該リンクClinkを越えないという条件となる。
ここで、最大化すべき目的関数Objは変数mなので、ステップS3では、上記の第1整数計画法を解いてリンク独立な経路の最大数mが求められる。そして、この最大数mおよび前記変数x linkに基づいて全てのリンク独立経路が具体的に求まる。
一方、リンク独立な経路の最大数がmであるということは、各配信元ノードsから各配信先ノードdに至るN本の経路全てが、あるm本のリンク組に含まれる何れかのリンクを必ず通過することを意味する。したがって、D個の各配信先ノードdに関して求めたリンク独立な経路の最大数mの中の最小値をMとした時、リンク独立経路の最大数がMであるような配信先ノードdに至るN本の経路は、あるM本のリンクの何れかを通過することになる。本実施形態では、このようなN本の経路を、リンク容量は考慮しないで、できるだけ均等(整数単位で最も均等)にM本のリンクに分配することを考える。
ステップS4では、前記多重数計算部103において、N本の経路をM本のリンクに均等に配分するときに、N-K+1本の経路が含まれ得る最少のリンク数Fが算出される。すなわち、i (=1〜M)番目のリンクには、次式(8)で与えられるhi本の経路が配分される。
また、Hは次式(9)で与えられる。
この時、リンク数Fは、配分される経路数の総和がN-K+1本以上となる最小リンク数として、次式(10)で与えられる。
このようにして算出されたリンク数Fは、M本のうちF本のリンクが障害となるF重リンク障害が発生すると、部分コンテンツを転送するためのN本の経路の内、必ずN-K+1本以上の経路に損失が生じて元のコンテンツを復元できなくなること、すなわち各リンク組に属するF本のリンクに損失が生じるとN-K+1個以上の部分コンテンツに損失が生じ得ることを意味する。このような場合は、ネットワーク符号化が実行されなくてもN-K+1個以上の部分コンテンツが失われ、配信先ノードdでは元のコンテンツを復元できなくなる。
なお、リンクの容量制約によって、F本よりも少ないリンクの多重障害でも、ある配信先ノードに至るN-K+1本以上の経路が障害になる可能性もあるが、リンクの容量制約が全く存在しない場合でも、F重リンク障害によって、ある配信先ノードに至るN-K+1本以上の経路が必ず障害になる。
そこで、ステップS5以降では、各リンクの障害確率は十分に小さいと仮定して、F重リンク障害以下の多重リンク障害のみを考慮し、N-K+1個以上の部分コンテンツに損失が生じ得るF重リンク障害以下の多重リンク障害の発生確率を最小化するN本の配信経路が、前記第2求解部104において、第2の整数計画法により求解される。
換言すれば、F重リンク障害以下の多重リンク障害が発生した時、元のコンテンツを復元できなくなる配信先ノード数の期待値が最小となるような配信経路が求められる。この時、各中継ノードにおいて、ネットワーク符号化を用いて複数の部分コンテンツを一つの符号化データに変換して出リンク上に転送することにより、出リンク帯域の有効利用を図ることも考える。
また、各部分コンテンツは、同一出リンク上に転送される配信先ノードが異なる全ての部分コンテンツと共にネットワーク符号化され、かつ符号化された当該各部分コンテンツが損失した場合は、符号化の元になった全ての部分コンテンツが、配信先ノードにおいてネットワーク復号できないと考える。
本実施形態では、第2の整数計画法における定数および集合が以下のように定義される。なお、前記と同一の符号は同一または同等部分を表しているので、その説明は省略する。
・Dest:配信先ノードの集合
・FLink:仮想リンクを含まないF本以下のリンクの組合せの集合
・FLinkf:FLink内のf番目の組合せに含まれるリンクの集合
・Plink:予め与えられているリンクlinkの障害確率
また、第2の整数計画法における変数は以下の様に定義される。
・Xlink(d,n):配信先ノードd(1〜D)に至るn(1〜N)番目の経路が、注目しているリンクlinkを通過する時に「1」、通過しない時に「0」であるバイナリ変数
・XClink(d,n,n'):配信先ノードd(1〜D)に至るn(1〜N)番目の経路がリンクlinkを通過し、かつ通過するn番目の部分コンテンツが、n'(1〜N)番目の部分コンテンツとネットワーク符号化されている時に「1」、符号化されていない時に「0」であるバイナリ変数
・Yf(d,n):リンク組合せFLink fの多重リンク障害によって、配信先ノードd(1〜D)において、n(1〜N)番目の部分コンテンツをネットワーク復号できない時「1」、復号できる時に「0」であるバイナリ変数
・Zf(d):リンク組合せFLink fの多重リンク障害によって、配信先ノードd(1〜D)において、N-K+1個以上の部分コンテンツをネットワーク復号できず、元のコンテンツを復元できない時に「1」、復元できる時に「0」であるバイナリ変数
さらに、この第2の整数計画法では制約式が次式(11)〜(13)で与えられる。(11)式は、各N本の経路が、擬似発ノードから出る仮想リンクの中の1本だけを通ること、すなわちN本の経路は擬似発ノードから出る仮想リンクのいずれかを通るという経路保存則である。(12)式は、全ての監視経路は、配信先ノードに入るリンクのいずれかを1回だけ通過し、配信先ノードから出るリンクを通過することはないという経路保存則である。(13)式は、全ての経路は、配信先ノードd以外の中継ノードを始点とするリンクおよび終点とするリンクを1回だけ通過するか、どちらも通過しないという経路保存則である。
また、本実施形態では仮想リンクvlinkの容量条件が次式(14)で与えられる。これは、擬似発ノードvsと各配信元ノードsとを結ぶ仮想リンクvlinkを通過する経路の本数、すなわち配信元ノードsから配信される部分コンテンツ数は、当該配信元ノードsが保持している部分コンテンツ数を超えないという条件となる。
ネットワーク符号化を採用すれば、各中継ノードでは、配信先ノードdが異なる複数の部分コンテンツを1つの符号化データに変換して出リンクへ転送できる。すなわち、各出リンクを通過して異なる配信先ノードに至る複数の配信経路は、互いに出リンク帯域を共用することができる。従って、各リンクの使用帯域は、当該リンクを通過して各配信先ノードに至る配信経路数の最大数となる。
図5は、ネットワーク符号化により各中継ノードの出リンクにおいて帯域が複数の経路により共有される様子を模式的に表現した図であり、横軸はD個の配信先ノードdを示し、縦軸はN個の配信経路を示している。
この出リンクは、配信先ノードd(2),d(4)へ部分コンテンツ1を配信する2つの経路と、配信先ノードd(1),d(3),d(4)へ部分コンテンツ2を配信する3つの経路と、配信先ノードd(3),d(K)へ部分コンテンツ3を配信する2つの経路と、配信先ノードd(4)へ部分コンテンツ4を配信する経路と、配信先ノードd(4),d(K)へ部分コンテンツNを配信する2つの経路の、計10本の経路により共有されていることになる。
ここで、ネットワーク符号化を適用すれば、宛先が異なる複数の部分コンテンツは一つに符号化できるので、例えば、配信先ノードd(2),d(4)へ配信される2つの部分コンテンツ1を一つの符号化データDD1にまとめ、配信先ノードd(1),d(3),d(4)へ配信される3つの部分コンテンツ2を一つの符号化データDD2にまとめ、配信先ノードd(3),d(D)に配信される2つの部分コンテンツ3および配信先ノードd(4)に配信される部分コンテンツ4を一つの符号化データDD3にまとめ、配信先ノードd(4),d(K)へ配信される2つの部分コンテンツNを一つの符号化データDD4にまとめれば、本出リンクの使用帯域は、通過する経路数が最大となる配信先ノードd(4)の通過経路数である「4」に抑えられる。
このように、ネットワーク符号化を適用すれば、宛先の異なる複数の部分コンテンツを一つの符号化データにまとめられるので、第2の整数計画法における各リンクの容量制約は以下のようになる。
次式(15)は、ネットワーク符号化を前提としたリンク容量の制約である。各リンクの使用帯域は、当該リンクを通過して各配信先ノードに至る配信経路数のうちの最大数となり、各リンクの使用帯域は、リンク容量以下でなければならない。
一方、ネットワーク符号化された部分コンテンツがリンク障害によって失われると、配信先ノードdでは、符号化の元になった複数の部分コンテンツをネットワーク復号できなくなる可能性がある。そこで、各部分コンテンツは、同一出リンク上に転送される、配信先ノードdが異なる全ての部分コンテンツと共にネットワーク符号化され、かつ符号化された当該各部分コンテンツが失われた場合は、符号化の元になった全ての部分コンテンツが、配信先ノードdにおいてネットワーク復号できないと考える。これにより、各中継ノードにおけるネットワーク符号化の際の部分コンテンツの組合せ法を考慮することなく、信頼性に関して安全側のコンテンツ配信経路を計算できる。
例えば、前記図5に示した模式図では、配信先ノードd(4)に向かう部分コンテンツNは、配信先ノードが異なる部分コンテンツ1、2,3とネットワーク符号化されると考える。そして、当該部分コンテンツがリンク障害によって損失になると、配信先ノード4においては、部分コンテンツ1,2,3、Nの全てがネットワーク復号できなくなると考える。この時、第2の整数計画法における制約条件は次式の様になる。次式(16)は、前記仮想リンクvlink上ではXC link(d,n,n')の値が「0」という制約条件である。
次式(17)は、配信先ノードd(1〜D)に至るn(1〜N)番目の経路がリンクlinkを通過しない時、XC link(d,n,n')の値は「0」であるという制約条件である。
次式(18)は、配信先ノードd(1〜D)に至るn(1〜N)番目の経路がリンクlinkを通過し、かつ異なる配信先ノードに至るn'(1〜N)番目の経路もリンクlinkを通過する時、n番目の部分コンテンツは、n'番目の部分コンテンツとネットワーク符号化されるので、XC link(d,n,n')の値は「1」であるという制約条件である。
次式(19)は、配信先ノードd(1〜D)に至るn(1〜N)番目の経路がリンクlinkを通過する時、通過する部分コンテンツは、当然n番目の部分コンテンツを含むので、XC link(d,n,n)の値は「1」であるという制約条件である。
次式(20)は、配信先ノードd(1〜D)に至るn(1〜N)番目の経路がリンクlinkを通過し、かつ通過するn番目の部分コンテンツが、上流リンクにおいてn'(1〜N)番目の部分コンテンツとネットワーク符号化されている場合、XC link(d,n,n')の値は「1」であるという制約条件である。
次式(21)は、各々の多重リンク障害によって、各配信先ノードにおける部分コンテンツのネットワーク復号ができない条件である。
次式(22)は、各々の多重リンク障害によって、各配信先ノードにおける元のコンテンツの復元ができない条件である。なお、符号Aは十分大きな値を持つ正定数である。
本発明の目的は、F重リンク障害以下の多重リンク障害によって、N個の部分コンテンツのうち、N-K+1本個以上の部分コンテンツが復元できなくなって元のコンテンツを復元できなくなる配信先ノード数の期待値を最小化することであるから、最小化すべき目的関数は、次式(23)で与えられる。
第2の整数計画法を解法することによって得られるXlink(d,n)の値から、各配信先ノードdに至るN本の経路が計算される。
本発明によれば、複数のノードで閾値秘密分散保持されているN個の部分コンテンツを複数の配信先ノードまで符号化ネットワークを介して転送する際に、リンク帯域の有効利用を図りつつ、多重リンク障害によって元のコンテンツが復元できなくなる配信先ノード数の期待値を最小化する高信頼なコンテンツ配信経路の最適計算が可能となる。
図3へ戻り、ステップS6では、前記第2の整数計画法を解法することによって得られるXlink(n)の値から、n番目の経路の通過リンクが計算され、計N本の経路の通過リンク情報が、前記経路通知部6から対応する各配信元ノードsへ通知される。
本実施形態によれば、複数のノードで閾値秘密分散保持されているN個の部分コンテンツを、ネットワーク符号化を利用して配信先ノードdまで転送する際に、多重リンク障害によって転送途中のN-K+1個以上の部分コンテンツが損失する確率を最小化して、配信先ノードdで元のコンテンツを復元できる確率を最大化する高信頼なコンテンツ配信経路の最適計算が可能となる。
さらに、本実施形態によれば、各配信元ノードの上流側に擬似発ノードを仮想的に設けると共に、擬似発ノードと各配信元ノードとを接続する仮想リンクの容量が、当該配信元ノードが保有している部分コンテンツ数に相当する値に設定されるので、各配信元ノードが保持する部分コンテンツ数を考慮した経路計算が可能になる。
[第2実施例]
次いで、本発明の第2実施形態について説明する。図6は、前記配信経路計算サーバ(コンピュータ)1の主要部の構成を示した機能ブロック図であり、本発明の説明に不要な構成は図示が省略されている。本実施形態では、多重リンク障害によって元のコンテンツを復元できなくなる配信先ノード数の期待値を小さくするコンテンツ配信経路が、各リンクのコストを更新しながら、最小コスト経路計算によって逐次的に設定される。
トポロジ取得部201は、図1に示した監視対象ネットワークNWの実トポロジを各リンクの障害確率と共に取得する。トポロジ変形部202は、前記ネットワークNWの実トポロジを、前記第1実施形態と同様に、図4に示した仮想トポロジに変換する。リンク独立経路数算出部203は、複数の配信元ノードsから各配信先ノードdへ至るリンク独立な経路の最大数mを、後述する整数計画法により求解する。
経路設定部204は、ネットワークを構成する各リンクlのコストCost lを更新するリンクコスト更新部204aを備える。そして、逐次的な経路計算の各段階で、各リンクlのコストCost lを更新しながら、各配信先ノードdへ至る既設の経路数がN本になるまで、最小コスト経路の計算を繰り返して配信経路に追加する。経路通知部205は、前記各配信先ノードdへ至るN本の最小コスト経路の設定結果を、対応する各配信元ノードsへ通知する。
次いで、フローチャートを参照して本実施形態の動作を説明する。図7は、第2実施形態に係るコンテンツ配信経路の設定手順を示したフローチャートである。
ステップS20では、ネットワークの実トポロジ(Node,Link)および各リンクlの障害確率が前記トポロジ取得部201により取得される。ステップS21では、コンテンツ配信経路を算出するためのネットワークが、前記トポロジ変形部202により、前記図4のように仮想的に変形される。
ステップS22では、配信先ノードdの識別子iに初期値(=1)がセットされる。ステップS23では、部分コンテンツを保持しているS個の配信元ノードsから今回の配信先ノードd(i)に至る多数の経路のうち、互いに共通のリンクを含まないリンク独立な経路の最大数mが、前記リンク独立経路数算出部203において、以下の整数計画法を解くことにより求められる。ここでは、整数計画法の定数が以下のように定義される。
・node:ネットワークを構成するノード(擬似発ノードは含まない)
・Node:ノードnodeの集合
・d:配信先ノード
・link:ネットワークを構成するリンク(仮想リンクも含む)
・Link:リンクlinkの集合
・vs:擬似発ノード
・vlink:仮想リンク
・VLink:仮想リンクの集合
・s(vlink):仮想リンクvlinkが接続する部分コンテンツ保持ノード
・Cs(vlink):配信元ノードs(vlink)が保有している部分コンテンツ数
・INnode:ノードnodeを終点とするリンクの集合
・OUTnode:ノードnodeを始点とするリンクの集合
また、本実施形態では変数が以下の様に定義される。
・x link::リンクlinkを通過するリンク独立経路の本数を表す整数変数。
・m:リンク独立な経路の数。
前記リンク独立経路数算出部203における整数計画法では、制約式が前記第1実施形態と同様に上式(1)〜(5)で与えられる。これらは経路保存則に関する。また、本実施形態でも全ての経路がリンク独立でなければならず、各リンクを複数の経路が通ることは無いので、上式(5)がリンク独立の条件として与えられる。さらに、仮想リンクvlinkの容量条件が上式(6)で与えられる。
ここで、最大化すべき目的関数Objは変数mなので、ステップS23では、上記の整数計画法を解いてリンク独立な経路数の最大数mが求められる。最大化された目的関数mの値が、今回の配信先ノードd(i)までのリンク独立な経路の最大数である。ステップS24では、各リンクコストCost lの初期値が算出される。
ステップS25ないしS28では、前記経路設定部204において、既設経路数nがN本になるまで、ネットワークを構成する各リンクlのコストCost lをリンクコスト更新部204aで更新しながら、擬似発ノードvsから各配信元ノードsを経由して今回の配信先ノードd(i)へ至る最小コスト経路が逐次的に計算される。
すなわち、ステップS25では、既設の経路数nが初期化(=0)される。ステップS26では、擬似発ノードvsから配信先ノードd(i)へ至る最小コスト経路が、更新された各リンクコストCost lに基づいて計算される。各リンクコストCost lの更新方法および最小コスト経路の算出方法は、後に詳述する。
ステップS27では、前記計算された最小コスト経路が既設経路として追加され、前記既設経路数nがインクリメントされる。ステップS28では、前記既設経路数nとNとが比較され、経路数nがNに達していなければ前記ステップS26へ戻り、各リンクlのコストCost lを更新しながら上記の各処理が繰り返される。
既設の経路数がN本になると、ステップS29では、配信先ノードdの識別子iがインクリメントされる。ステップS30では、全ての配信先ノードdに対して上記の各処理が完了したか否かが判定される。完了していなければ前記ステップS23へ戻り、配信先ノードdを切り替えながら上記の各処理が繰り返される。
前記ステップS26において最小コスト経路を計算する際は、各仮想リンクの容量制約を満足する必要がある。すなわち、ある仮想リンクvlinkを通過して配信先ノードd(i)まで設定された配信経路の数が、当該仮想リンクの容量に達した場合は、当該仮想リンクのコストをゼロから十分大きな値に変更する。
最小コスト経路計算を繰り返し実行する際の各リンクのコストCost lは、最小コスト経路計算によって、既にN本の配信経路が決定しているi-1個の配信先ノードdの中で、元のコンテンツを復元できなくなる配信先ノード数の期待値と、今回の配信先ノードd(i)においてN -K+1個以上の部分コンテンツを復元できなくなる確率との和が最小化される経路が得られるように設定される。
この時、各中継ノードにおいて、ネットワーク符号化を用いて配信先ノードが異なる複数の部分コンテンツを1つの部分コンテンツに符号化して出リンク上に転送することにより、出リンク帯域の有効利用が図られる。
すなわち、各リンクの使用帯域は、当該リンクを通過して各配信先ノードに至る配信経路数のうちの最大数となる。従って、配信先ノードd(i)に向けて既に設定されている配信経路のうち、あるリンクlを通過している既設経路数が当該リンクlの容量分に達している場合は、リンク容量制約によって、当該リンクのコストを十分大きな値に設定する。
また、各部分コンテンツは、各中継ノードから同一出リンク上に転送される、配信先ノードdが異なる他の全ての部分コンテンツと共にネットワーク符号化され、かつ符号化された当該各部分コンテンツが失われた場合は、符号化の元になった全ての部分コンテンツが、配信先ノードdにおいてネットワーク復号できないと考える。そこで、本実施形態では配信先ノードdにおけるネットワーク復号の可否を考慮するために、実際の配信経路に加えて仮想的な配信経路を導入する。
図8は、ネットワーク符号化を利用した場合のリンク障害と損失データとの関係を、仮想経路の概念を導入して説明するための図である。
ここでは、配信元ノードs1から配信先ノードd1へ部分コンテンツc1を転送するための配信経路P11、配信元ノードs1から配信先ノードd2へ部分コンテンツc1を転送するための配信経路P12、配信元ノードs2から配信先ノードd1へ部分コンテンツc2を転送するための配信経路P21、および配信元ノードs2から配信先ノードd2へ部分コンテンツc2を転送するための配信経路P22の、計4本の実経路が存在する。
このような仮想経路を含むネットワーク構成では、中継ノードt1の出リンクt1-t2上において、部分コンテンツc1,c2がネットワーク符号化され、当該ネットワーク符号化された部分コンテンツが、中継ノードt2と配信先ノードd1とを結ぶリンクt2-d1および中継ノードt2と配信先ノードd2とを結ぶリンク上に転送される。
したがって、リンクt2-d1が障害になると、実経路P21で転送される部分コンテンツc2のみならず、ネットワーク符号化の元になった部分コンテンツc1のネットワーク復号も、配信先ノードd1において不可となる可能性がある。そこで、本実施形態ではリンクt2-d1上に部分コンテンツc1を転送するための仮想経路VP21を考える。
仮想経路VP21は、部分コンテンツc2が部分コンテンツc1と共にネットワーク符号化されるリンクt1-t2よりも下流側に存在し、配信先ノードまで部分コンテンツc2の実経路と同じルートを辿るものとする。同様に、リンクt2-d2上には部分コンテンツc2を転送するための仮想経路VP12を考える。
この様に仮想経路の概念を導入して、リンク障害が発生した際には、実経路に加えて仮想経路によって転送される部分コンテンツも配信先ノードでネットワーク復号できないと考えることにより、各中継ノードにおけるネットワーク符号化の際の部分コンテンツの組合せ法を考慮することなく、信頼性に関して安全側のコンテンツ配信経路計算を行える。
図9は、前記ステップS26において、擬似発ノードvsから各配信先ノードdに至る最小コスト経路を計算する手順を示したフローチャートであり、最小コストの注目する端点が選択されるごとに、擬似発ノードvsから当該端点までの配信経路に基づき、当該端点の出リンクコストが更新されることを除き、グラフ理論における最短経路問題を解くためのダイクストラ法と同等の手法により算出される。
配信先ノードdに至る最小コスト経路を算出する際のリンクlのコストCost lは、既にN本の配信経路が決定しているd-1個の配信先ノードの中で、元のコンテンツが復元できなくなる配信先ノード数の期待値に対応するコスト初期値と、配信先ノードdにおいてN-K+1個以上の部分コンテンツが復元化できなくなる確率に対応するコスト更新値との和によって算出される。
配信先ノードdに向かうn本目の配信経路を算出する場合、リンクlのコスト初期値としては、リンクlを含む多重リンク障害によって、既にN本の配信経路が決定しているd-1個の配信先ノードの中で、元のコンテンツが復元できなくなる配信先ノード数の期待値を設定する。配信先ノードdに向かうn本目の配信経路を算出する場合、リンクlのコスト更新値としては、リンクlを含む多重リンク障害によって、配信先ノードdにおいてN-K+1個以上の部分コンテンツが復元化できなくなる確率を設定する。
ネットワーク符号化が実施されている時は、多重リンク障害による仮想経路の障害も考慮して、元のコンテンツが復元できなくなる配信先ノード数の期待値を算出する。ネットワーク符号化は、既に配信経路が決定している部分コンテンツ間のみならず、擬似発ノードvsから選択した端点までの配信経路に基づき、配信先ノードdに向けて転送されるn番目の部分コンテンツと既に配信経路が決定している部分コンテンツとのネットワーク符号化も考慮する。
すなわち、ステップS41では、擬似発ノードvsがコストゼロとして端点集合に入力される。ステップS42では、端点集合の中からコストが最小のノードが取り出され、最初は擬似発ノードvsが取り出される。ステップS43では、前記取り出されたノードが配信先ノードdであるか否かが判定される。配信先ノードdであれば当該処理を終了し、配信先ノードdでなければステップS44へ進む。
ステップS44では、取り出されたノードの出リンクlのコストCost lが更新される。ステップS45では、出リンクlが接続するノードのコストが、取り出されたノードのコストと出リンクコストとの和に設定される。ステップS46では、ノードが初出であれば新たに端点集合に入力し、既に端点集合に存在すれば、端点集合中の当該ノードに最小コストが設定される。ステップS47では、取り出されたノードの全ての出リンクに関して上記の処理が完了したか否かが判定される。完了していなければステップS44へ戻り、出リンクを切り替ながら上記の各処理が繰り返される。
図10は、前記図7のステップS24で実行される各リンクコストCost lの初期値の算出手順を示したフローチャートである。ここでは、リンクlを含む多重リンク障害によって、全ての配信経路が既に決定しているd-1個の各配信先ノードにおいて元のコンテンツを復元できなくなる場合、当該多重リンク障害の発生確率が、リンクコストの初期値に加算される。
すなわち、各配信先ノードdに至る実経路および仮想経路によって転送されるN個の部分コンテンツの内のN-K+1個以上の部分コンテンツを損失させるような、リンクlを含む多重リンク障害の発生確率が初期値に加算される。リンクコストの初期値は、配信先ノードdまでのリンク独立な経路の最大数をm本とすると、リンクlを含む最大m重リンク障害までを考慮して算出する。この時、各リンクの障害確率は十分小さいと仮定し、f (=1〜m)重リンク障害によってCost lの初期値に正の数が加算された場合は、fよりも大きい多重リンク障害は考慮しない。
さらに具体的に説明すれば、ステップS61では、コストCost lがリセット(=0)され、リンク障害の多重数fが初期化(=1)される。ステップS62では、今回の注目リンクlを含むf本のリンクの組合せが列挙されてリストが構成される。ステップS63では、前記リストからリンクの組合せが1つずつ取り出されて多重リンク障害が想定される。
ステップS64では、注目する配信先ノードdを特定する識別子iが初期化(=1)される。ステップS65では、仮想経路によって転送される部分コンテンツも含めて、配信先ノードd(i)に至るN-K+1個以上の部分コンテンツが失われているか否かが判定される。失われていればステップS66へ進み、その多重リンク障害確率がコストCost lに加算される。
ステップS67では、注目する配信先ノードdを特定する識別子iが更新される。ステップS68では、識別子iと配信先ノード数dとが比較される。i<dであればステップS65へ戻り、配信先ノードdを切り替えて上記の各処理が繰り返される。ステップS69では、全てのリンク組合せの取り出しが完了したか否かが判定される。完了していなければステップS63へ戻り、リンク組合せを切り替えながら上記の各処理が繰り返される。
その後、全てのリンク組合せの取り出しが完了するとステップS70へ進み、コストCost lがゼロであるか否かが判定される。ゼロでなければ当該処理を終了し、ゼロであればステップS71へ進む。ステップS71では、リンク組合せ数fとmとが比較され、f<mでなければ当該処理を終了し、f<mであれば、ステップS72でfを更新(f=f+1)してステップS62へ戻る。
配信先ノードdに向かう配信経路を算出する場合、リンクlのコストCost lは、新たな配信経路がリンクlを通ることによって、配信先ノードdに向かう既設の経路数nがN-K本以下の時は、配信先ノードdに転送される新たな部分コンテンツも含めて、N-K+1個以下の全ての部分コンテンツが損失になる確率を、また配信先ノードdに向かう既設の経路数nがN-K+1本以上の時は、配信先ノードdに転送される新たな部分コンテンツも含めて、N-K+1個以上の部分コンテンツが損失になる確率を更新値として初期値に加算することによって得られる。この時、新たな配信経路に対してリンクlの上流でネットワーク符号化が実施されている場合は、新たな配信経路に付随してリンクlを通過する仮想経路と、リンクl上でネットワーク符号化が実施される場合は、ネットワーク符号化の対象となる他の実経路も、リンクlの障害によって影響を受けると考えて、損失となる部分コンテンツを数える。
図11は、前記図9のステップS44で実行されるリンクコストCost lの算出手順を示したフローチャートである。ここでは、既に配信経路が設定されているN-K+1個以上の部分コンテンツが損失になる確率と、配信先ノードdに向かう既設の経路数nがN-K本以下の時は、新たな配信経路がリンクlを通過することにより、N-K+1個以下の全ての部分コンテンツが損失となる確率、もしくは配信先ノードdに向かう既設の経路数nがN-K+1本以上の時は、新たな配信経路がリンクlを通過することにより、N-K+1個の部分コンテンツが損失となる確率が、リンクコスト初期値に加算される。但し、配信先ノードdに向かう既設の経路数nがN-K本以下の時は、既に配信経路が設定されているN-K+1個以上の部分コンテンツが損失になる確率はゼロと見なす。
すなわち、新たな配信経路が設定されていない場合に、配信先ノードdに向かうN-K+1個以上の部分コンテンツが損失になる多重リンク障害の発生確率と、新たな配信経路がリンクlを通過することにより、配信先ノードdに向かうN-K+1個よりも少ない全ての部分コンテンツもしくはN-K+1個の部分コンテンツが損失になるリンクlを含む多重リンク障害の発生確率とが、リンクコストCost lの初期値に加算される。
リンクコストCost lは、配信先ノードdまでのリンク独立な経路の最大数をm本とすると、リンクlを含む最大m重リンク障害までを考慮して算出する。この時、各リンクの障害確率は十分小さいと仮定して、f (=1〜m)重リンク障害によって、Cost lの初期値に正の数が加算された場合は、fよりも大きい多重リンク障害は考慮しない。
さらに具体的に説明すれば、図11のステップS81では、コストCost lが初期値にセットされ、リンク障害の多重数fが初期化(=1)される。ステップS82では、f本のリンクの組合せが列挙されてリストが構成される。ステップS83では、前記リストからリンクの組合せが1つずつ取り出されて多重リンク障害が想定される。
ステップS84では、既に配信経路が設定されているN-K+1個以上の部分コンテンツが損失になるか否かが判定される。N-K+1個以上の部分コンテンツが損失していればステップS85へ進み、その多重リンク障害確率がリンクコストCost lに加算される。損失していなければ加算されない。
ステップS86では、リンクlを含む障害であるか否かが判定される。リンクlを含む障害であればステップS87へ進み、既設の配信経路数がN-K+1本以上であるか否かが判定される。N-K+1本未満であればステップS88へ進み、新たな部分コンテンツも含めて全ての部分コンテンツが損失するか否かが判定される。全ての部分コンテンツが損失すればステップS90へ進み、その多重リンク障害確率がリンクコストCost lに加算される。
一方、前記ステップS87において、既設の配信経路数がN-K+1本以上であると判定されるとステップS89へ進み、新たな部分コンテンツも含めてN-K+1個の部分コンテンツが損失するか否かが判定される。N-K+1個の損失であれば前記ステップS90へ進み、N-K+1個以外の損失であればステップS91へ進む。ステップS91では、全てのリンク組合せの取り出しが完了したか否かが判定される。完了していなければステップS83へ戻り、リンク組合せを切り替えながら上記の各処理が繰り返される。
その後、全てのリンク組合せの取り出しが完了するとステップS92へ進み、リンクコストCost lが初期値のままであるか否かが判定される。初期値のままでなければ当該処理を終了し、初期値のままであればステップS93へ進む。ステップS93では、リンク組合せ数fとmとが比較され、f<mでなければ当該処理を終了し、f<mであれば、ステップS94へ進んでリンク組合せ数fを更新(f=f+1)した後にステップS82へ戻る。
図12は、リンクコストの算出例を模式的に示した図であり、ここでは説明を簡単にするため、ネットワーク符号化に伴う仮想経路は存在しないと仮定している。
N-K+1>4と仮定して配信経路P4を設定する場合、リンクl1のコストCost l1は、配信経路P1、P2、P3が全て障害になる確率とリンクl1の障害確率p l1との積を初期値に加算することによって算出される。また、リンクl2のコストCost l2は、配信経路P2、P3が全て障害になる確率とリンクl2の障害確率p l2との積を初期値に加算することによって得られる。リンクl3のコストCost l3は、配信経路P1が障害になる確率とリンクl3の障害確率p l3との積を初期値に加算することによって得られる。リンクl4のコストCost l4は、リンクl4の障害確率p l4を初期値に加算することによって得られる。
同様に、N-K+1=3と仮定して配信経路P4を設定する場合、リンクl1のコストCost l1は、初期値に対して、配信経路P1、P2、P3の3本が障害になる確率と、配信経路P1、P2、P3の内2本のみが障害になる確率とリンクl1の障害確率p l1との積を加算した値に設定する。
また、リンクl2のコストCost l2は、初期値に対して、配信経路P1、P2、P3の3本が障害になる確率と、配信経路P2、P3の内1本のみが障害になる確率とリンクl2の障害確率p l2との積を加算した値に設定する。リンクl3のコストCost l3は、初期値に対して、配信経路P1、P2、P3の3本が障害になる確率と、リンクl3の障害確率p l3を加算した値に設定する。リンクl4のコストCost l4は、初期値に対して、配信経路P1、P2、P3の3本が障害になる確率を加算した値に設定する。
本実施形態によれば、複数のノードで閾値秘密分散保持されているN個の部分コンテンツを複数の配信先ノードまでネットワークを介して転送する際に、多重リンク障害によって、転送途中にN-K+1個以上の部分コンテンツが損失となり、元のコンテンツを復元できなくなる配信先ノード数の期待値を小さくする高信頼なコンテンツ配信経路の計算が可能となる。
また、本発明は、リンクコストを更新しつつ、各配信先ノードまでのN本の最小コスト経路を1本ずつ逐次的に算出する方法であるため、コンテンツ配信経路を高速に計算できる。
さらに、各リンクにおいて、同一配信先ノードに至る配信経路が、当該リンクの容量分通過することを許容することにより、ネットワーク符号化を考慮したリンク帯域の有効利用を図った配信経路を計算できる。
さらに、ネットワーク符号化が実施されたリンクから配信先ノードまで、ネットワーク符号化された一方の部分コンテンツの配信経路と同じルートを辿って、他方の部分コンテンツを転送する仮想経路を導入し、多重リンク障害において実際の配信経路に加えて仮想経路の障害も考慮することで、信頼性に関して安全側のコンテンツ配信経路計算を簡易に行える。
1…配信経路計算サーバ、100,201…トポロジ取得部、101,201…トポロジ変形部,102…第1求解部、103…多重数計算部、104…第2求解部、105…経路通知部、203…リンク独立経路数出部、204…経路設定部、204a…リンクコスト更新部、205…経路通知部

Claims (11)

  1. 配信対象のコンテンツが(K,N)閾値秘密分散法によりN分割されてネットワーク上の配信元ノードに分散配置され、複数の配信元ノードから複数の配信先ノードへ、ネットワーク符号化を適用した中継ノードを介して複数の経路で各部分コンテンツを配信するコンテンツ配信システムの経路計算装置において、
    符号化ネットワークのトポロジに基づいて、複数の配信元ノードから各配信先ノードへ至るリンク独立な経路の最大数mを第1の整数計画法で求解して、各配信先ノードに関するリンク独立な経路の最大数mの最小数Mを求める第1求解手段と、
    N本の経路をM本のリンクに均等に配分するときに、N-K+1本の経路が含まれ得る最少のリンク数Fを算出する多重数算出手段と、
    N-K+1本以上の経路が含まれるF本以下のリンク組でリンク障害が生じる多重リンク障害の発生によって、元のコンテンツを復元できなくなる配信先ノード数の期待値を最小化するような各配信先ノードに至るN本の経路を第2の整数計画法で求解する第2求解手段とを具備し、
    前記第2求解手段は、各中継ノードの出リンクの使用帯域を、当該出リンクを通過して同一宛先に至る経路数のうちの最大値に見積もり、ネットワーク符号化された部分コンテンツが損失した場合は、符号化の元になった全ての部分コンテンツが損失となるような制約条件を設けることを特徴とするコンテンツ配信システムの経路計算装置。
  2. 前記ネットワークのトポロジを、各配信元ノードの上流側に擬似発ノードが仮想的に設けられて各配信元ノードと仮想リンクで接続された仮想トポロジに変換する仮想トポロジ変換手段をさらに具備し、
    前記第1求解手段および第2求解手段は、各配信元ノードと接続される各仮想リンクの容量を、当該配信元ノードが保有している部分コンテンツ数に相当する値に設定し、前記擬似発ノードから各仮想リンクおよび各配信元ノードを経由して配信先ノードへ至る経路を求解することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ配信システムの経路計算装置。
  3. 配信対象のコンテンツが(K,N)閾値秘密分散法によりN分割されてネットワーク上の複数の配信元ノードに分散配置され、各配信元ノードから複数の配信先ノードへ、ネットワーク符号化を適用した中継ノードを介して複数の経路で各部分コンテンツを配信するための経路を計算するコンテンツ配信システムの経路計算方法において、
    コンピュータが、符号化ネットワークのトポロジに基づいて、各配信元ノードから配信先ノードへ至るリンク独立な経路の最大数mを第1の整数計画法で求解して、各配信先ノードに関するリンク独立な経路の最大数mの最小数Mを求める手順と、
    コンピュータが、N本の経路をM本のリンクに均等に配分するときに、N-K+1本の経路が含まれ得る最少のリンク数Fを算出する手順と、
    コンピュータが、N-K+1本以上の経路が含まれるF本以下のリンク組でリンク障害が生じる多重リンク障害の発生によって、元のコンテンツを復元できなくなる配信先ノード数の期待値を最小化するような各配信先ノードに至るN本の経路を第2の整数計画法で求解する手順とを含み、
    前記第2の整数計画法では、各中継ノードの出リンクの使用帯域が、当該出リンクを通過して同一宛先に至る経路数のうちの最大値に見積もり、ネットワーク符号化された部分コンテンツが損失した場合は、符号化の元になった全ての部分コンテンツが損失となるような制約条件を設けることを特徴とするコンテンツ配信システムの経路計算方法。
  4. コンピュータが、各配信元ノードの上流側に擬似発ノードを仮想的に設けて各配信元ノードと仮想リンクで接続する手順と、
    コンピュータが、各配信元ノードと接続される仮想リンクの容量を、当該配信元ノードが保有している部分コンテンツ数に相当する値に設定する手順とを更に含み、 前記第1の整数計画法および第2の整数計画法では、前記擬似発ノードから各仮想リンクおよび各配信元ノードを経由して配信先ノードへ至る経路が求解されることを特徴とする請求項3に記載のコンテンツ配信システムの経路計算方法。
  5. 配信対象のコンテンツが(K,N)閾値秘密分散法によりN分割されてネットワーク上の複数の配信元ノードに分散配置され、各配信元ノードから複数の配信先ノードへ、ネットワーク符号化を適用した中継ノードを介して複数の経路で各部分コンテンツを配信するための経路を計算するコンテンツ配信システムの経路計算方法において、
    多重リンク障害によって元のコンテンツを復元できなくなる配信先ノード数の期待値を小さくするコンテンツ配信経路を、各リンクのコストを更新しながら、各配信先ノードへの経路数がN本になるまで、最小コスト経路計算を繰り返して配信先ノードごとに設定する手順と、
    前記最小コスト経路計算において、ネットワーク符号化が実施されるリンクから配信先ノードまで、ネットワーク符号化データが配信される実経路と経路が同一の仮想経路を設定し、ネットワーク符号化される一方の部分コンテンツが実経路、他方の部分コンテンツが仮想経路、でそれぞれ転送されるトポロジを仮想する手順とを含むことを特徴とするコンテンツ配信システムの経路計算方法。
  6. 前記最小コスト経路計算では、各リンクのコストが、既にN本の配信経路が決定している配信先ノードの中で、元のコンテンツを復元できなくなる配信先ノード数の期待値と、今回の配信先ノードにおいてN -K+1個以上の部分コンテンツを復元できなくなる確率との和として算出されることを特徴とする請求項5に記載のコンテンツ配信システムの経路計算方法。
  7. 前記最小コスト経路計算において、各配信先ノードに至る配信経路が各リンクの容量分通過することを許容することを特徴とする請求項5または6に記載のコンテンツ配信システムの経路計算方法。
  8. 各配信元ノードの上流側に擬似発ノードを仮想的に設けて各配信元ノードと仮想リンクで接続する手順と、
    擬似発ノードと各配信元ノードとが接続される各仮想リンクの容量を、当該配信元ノードが保有している部分コンテンツ数に相当する値に設定する手順とをさらに含むことを特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載のコンテンツ配信システムの経路計算方法。
  9. 前記最小コスト経路計算において、最小コスト端点を選択する度に、擬似発ノードから当該端点までの配信経路に基づいて当該端点の出リンクコストが算出されることを特徴とする請求項5ないし8のいずれかに記載のコンテンツ配信システムの経路計算方法。
  10. 前記リンクコストの初期値が、既に全ての配信経路が決定している配信先ノードの中で、当該リンクを含む多重リンク障害によって元のコンテンツが復元できなくなる配信先ノード数の期待値に設定されることを特徴とする請求項5ないし9のいずれかに記載のコンテンツ配信システムの経路計算方法。
  11. 前記リンクコストの算出において、新たな配信経路が設定されていない場合に、当該配信先ノードに向かうN-K+1個以上の部分コンテンツが損失になる多重リンク障害の発生確率と、新たな配信経路が当該リンクを通過することにより、当該配信先ノードに向かうN-K+1個よりも少ない全ての部分コンテンツもしくはN-K+1個の部分コンテンツが損失になる当該リンクを含む多重リンク障害の発生確率とをリンクコストの初期値に加算することを特徴とする請求項10に記載のコンテンツ配信システムの経路計算方法。
JP2012275828A 2012-12-18 2012-12-18 コンテンツ配信システムの経路計算方法および装置 Expired - Fee Related JP6021628B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012275828A JP6021628B2 (ja) 2012-12-18 2012-12-18 コンテンツ配信システムの経路計算方法および装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012275828A JP6021628B2 (ja) 2012-12-18 2012-12-18 コンテンツ配信システムの経路計算方法および装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014120997A JP2014120997A (ja) 2014-06-30
JP6021628B2 true JP6021628B2 (ja) 2016-11-09

Family

ID=51175457

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012275828A Expired - Fee Related JP6021628B2 (ja) 2012-12-18 2012-12-18 コンテンツ配信システムの経路計算方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6021628B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6108913B2 (ja) * 2013-03-29 2017-04-05 Kddi株式会社 コンテンツ配信システムの経路計算方法および装置ならびにコンテンツ配信ネットワークおよびその中継ノード
US20160204916A1 (en) * 2015-01-08 2016-07-14 Ngoc-Dung DAO System and method for joint optimization of source selection and traffic engineering
JP6982601B2 (ja) * 2019-07-24 2021-12-17 Kddi株式会社 連携型仮想ネットワーク割当方法および装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8050410B2 (en) * 2006-12-08 2011-11-01 Uti Limited Partnership Distributed encryption methods and systems
JP2011139240A (ja) * 2009-12-28 2011-07-14 Kddi Corp コンテンツ配信システムの配信経路決定装置
JP5459791B2 (ja) * 2010-09-22 2014-04-02 Kddi株式会社 配信経路決定装置及び方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014120997A (ja) 2014-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101390095B1 (ko) 동적 경로 분기 시스템, 동적 경로 분기 방법, 및 비일시적 컴퓨터 판독가능 저장 매체
US9001648B2 (en) Apparatus and method for spare capacity allocation on dual link failures
Gerami et al. Optimal-cost repair in multi-hop distributed storage systems
CN105553751A (zh) 基于数据包流的智能分析的深度统计检测的方法和系统
JP2011041103A (ja) トランスポート制御サーバ、トランスポート制御システム及び予備パス設定方法
JP6021628B2 (ja) コンテンツ配信システムの経路計算方法および装置
US9794123B2 (en) Highly reliable path accommodation design apparatus and method
CN105227461B (zh) 获取跨域分离路径的方法、路径计算单元
CN106104503B (zh) 使用统一api对用于转发的服务器和架构编程以用于细粒度网络优化
JP2011139240A (ja) コンテンツ配信システムの配信経路決定装置
KR20120106312A (ko) 멀티싱크/멀티패스 라우팅 센서 네트워크 제어방법 및 이를 적용한 센서 네트워크 시스템
JP6108913B2 (ja) コンテンツ配信システムの経路計算方法および装置ならびにコンテンツ配信ネットワークおよびその中継ノード
JP5812424B2 (ja) コンテンツ配信システムの配信経路計算方法および装置
JP5168499B2 (ja) 通信ネットワークシステム及びパスの高信頼化方法
JP5792097B2 (ja) コンテンツ配信システムの配信経路計算方法および装置
CN113225215B (zh) 一种sdn架构下区分服务网络关键链路识别方法及系统
Al Muktadir et al. A heuristic routing algorithm for network coding aware 1+ 1 protection route design for instantaneous recovery
JP4662286B2 (ja) ポイントツーマルチポイントパス経路計算装置およびプログラム
JP2011166360A (ja) マルチキャストツリー計算装置および計算方法、並びにネットワークシステム
JP6853763B2 (ja) 障害監視用パスの経路構成方法
JP4363645B2 (ja) 光ネットワーク設計法
JP5419740B2 (ja) パス収容設計方法
Yadav et al. Two dynamic reconfiguration approaches for optimizing the restoration path length in p-cycle protection network
Kleinheksel et al. Enhancing fault tolerance capabilities in quorum-based cycle routing
Al-Azemi et al. Brief announcement: A stabilizing algorithm for finding two edge-disjoint paths in arbitrary graphs

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150827

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160707

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160713

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160905

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20160905

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160921

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161004

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6021628

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees