JP6006633B2 - 立体画像取得装置および立体画像取得方法 - Google Patents

立体画像取得装置および立体画像取得方法 Download PDF

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本発明は、立体画像取得装置および立体画像取得方法に係り、特に、インテグラルフォトグラフィ方式による立体画像取得装置および立体画像取得方法に関する。
従来、任意の視点から、特殊な立体メガネを用いることなく、立体画像を自由に見ることのできる立体画像方式の1つとして、インテグラルフォトグラフィ方式(以下、IPという)が知られている。IPによる撮像の概要について図8を参照して説明する。図8に示す立体画像取得装置101は、被写体の一例として、円柱111aおよび角柱111bを撮影するものとする。この立体画像取得装置101は、光学素子群112と、撮像素子113とを備えている。光学素子群112を構成する光学素子は、例えば凸レンズや開口(空間フィルタ)が用いられることもあるが、ここでは、屈折率分布レンズ130を用いている。屈折率分布レンズ130は、例えばレンズの光軸に直交する断面において周辺から中心に向かって2乗特性のような不均一な屈曲分布を有するように構成される。屈折率分布レンズを用いたIPによる撮像については例えば非特許文献1に開示されている。
図8に示す立体画像取得装置101は、矢印で示す撮影方向114から、光学素子群112を通して被写体(前景、背景)を撮影する。このとき、撮像素子113には、光学素子群112を構成する屈折率分布レンズ130の個数と同じ個数だけ被写体の微小な像、例えば像115が結像する。ここでは、光学素子群112から被写体までの距離をzc、1つの屈折率分布レンズ130により生成される被写体の像の大きさをkcで表した。なお、図8において(−)の記号は光学素子群112の位置を基準にした負の方向(図8において左)を示す。撮像素子113は、通常の写真フィルムやCCD(Charge Coupled Device)撮像素子などの動画像を撮像可能な素子である。
IPによる表示の概要について図9を参照して説明する。図9に示す立体画像表示装置102は、屈折率分布レンズアレイ122と、表示素子123とを備えている。屈折率分布レンズアレイ122は、撮像側の光学素子群112に対応して設けられており、複数の屈折率分布レンズ130をレンズ径方向に2次元状に並べて形成したものである。ここで、表示素子123は、図8に示す立体画像取得装置101の撮像素子113により撮影された像115に対応する像125を表示する。観察者Hは、矢印で示す観察方向124から、表示素子123の表面に設けられた屈折率分布レンズアレイ122を見ると、立体像としての円柱121aおよび角柱121bを観察することができる。ここでは、表示素子123に表示される像125の大きさをkr、屈折率分布レンズアレイ122から立体像までの距離をzrで表した。なお、図9において(+)の記号は屈折率分布レンズアレイ122の位置を基準にした正の方向(図9において右)を示す。表示素子123は、例えば液晶パネル等で構成されている。
図8および図9に示す構成では、被写体と比較して、生成される立体像の奥行きが反転する。例えば図8では、円柱111aと角柱111bは光学素子群112に対して撮像素子113とは反対側(負の方向)に存在する。一方で、図9では、立体像(円柱121a,角柱121b)は屈折率分布レンズアレイ122に対して観察者Hと同じ側(正の方向)に存在する。つまり、撮像の際に窪んで見えたものが、表示の際に出っ張って見えることになる。奥行きが反転しても構わないような使用法の場合にはこのまま用いる。一方、奥行きを正す必要のある使用法の場合、光学的な制御や演算処理による制御によって奥行きを正すことができる。
例えばIPの撮像時に、図10に示す構成を用いて被写体の奥行き方向の位置を制御することもできる。図10に示す立体画像取得装置103は、対物光学系117を備えている点が図8に示す立体画像取得装置101とは相違している。なお、同じ構成には同じ符号を付して説明を省略する。対物光学系117は、例えば凸レンズで構成され、図10に示すように、円柱111aや角柱111b等の被写体と光学素子群112との間に配置される。
光学素子に屈折率分布レンズを用いた場合のIPの撮像においては、通常、屈折率分布レンズの長さを、焦平面が出射端面と一致するような長さに設定しており、その上でさらに出射端面と撮像面とを密着させた状態で配置することが望ましいとされている。
具体的には、図11(a)に示す屈折率分布レンズ130aは、その長さzaが光線の蛇行ピッチの1/4に形成されている。すなわち、za=(π/2)/(A1/2)である。ここで、A1/2は屈折率分布レンズの材料によって定まる屈折率分布定数を表す。これにより、屈折率分布レンズ130aの焦平面が、屈折率分布レンズ130aの出射端面132aと一致している。さらに屈折率分布レンズ130aの出射端面132aは、撮像面113fに密着させた状態で配置されている。この場合、遠方の被写体の光が屈折率分布レンズ130aの入射端面131aから入射し、遠方の被写体の倒立像115aが、屈折率分布レンズ130aの出射端面132aに生成される。
また、図11(b)に示す屈折率分布レンズ130bは、その長さzbが光線の蛇行ピッチの3/4に形成されている。すなわち、za=(3π/2)/(A1/2)である。これにより、屈折率分布レンズ130bの焦平面が、屈折率分布レンズ130bの出射端面132bと一致している。さらに屈折率分布レンズ130bの出射端面132bは、撮像面113fに密着させた状態で配置されている。この場合、遠方の被写体の光が屈折率分布レンズ130bの入射端面131bから入射し、遠方の被写体の正立像115bが、屈折率分布レンズ130bの出射端面132bに生成される。なお、図11(a)および図11(b)では光路をショートカットすることで、被写体が屈折率分布レンズから遠方に存在することを示した。
Jun Arai, Fumio Okano, Haruo Hoshino, and Ichiro Yuyama, " Gradient-index lens-array method based on real-time integral photography for three-dimensional images", Applied Optics, Vol.37, No.11, April, 1998, p.2034-2045
図11に示すように屈折率分布レンズの出射端面を撮像面と密着させる構成を採用する場合、紫外線硬化樹脂等を用いて屈折率分布レンズと撮像面とを接着することが考えられる。しかしながら、接着する際に、紫外線硬化樹脂が周囲にはみ出し、このはみ出した紫外線硬化樹脂の部分に光が当たると乱反射が生じ、光学特性を劣化させる。また、通常、撮像面の前面には、撮像面を保護するためのカバーガラスが配置してあるため、屈折率分布レンズの出射端面を撮像面と密着して配置することが困難である。
一方で、屈折率分布レンズの出射端面を撮像面と密着させない構成を採用する場合、屈折率分布レンズアレイ等の構成や配置をどのように設定すれば、必要な立体画像の情報を適切に取得することができるのかは知られていない。屈折率分布レンズアレイ等の構成や配置が不適切であると、隣り合った屈折率分布レンズによって生成される光学像に重複を生じたり、各屈折率分布レンズによって生成される光学像に欠落箇所が生じたりするといった不具合が起きてしまう。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、インテグラルフォトグラフィ方式による撮像において、隣り合った屈折率分布レンズによって生成される光学像に重複を生じず、かつ、各屈折率分布レンズによって生成される光学像に欠落箇所を生じないようにして立体画像の情報を取得することができる立体画像取得装置および立体画像取得方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る立体画像取得装置は、所定の半径を有した複数の屈折率分布レンズがレンズ径方向に2次元状に並んだ屈折率分布レンズアレイと、被写体と前記屈折率分布レンズアレイとの間に配置された対物光学系と、前記屈折率分布レンズアレイによって生成された光学像を取得するための撮像素子と、を備えた立体画像取得装置であって、前記屈折率分布レンズアレイと前記撮像素子との距離は、前記屈折率分布レンズの出射端面より出射する光が前記撮像素子の位置においてレンズ径方向へ広がった差分の広がり幅と、隣り合う屈折率分布レンズ間の距離とが等しくなるように設定され、前記対物光学系の有効口径は、当該対物光学系を介して前記屈折率分布レンズで受光可能な最大の範囲からの被写体の光を前記屈折率分布レンズアレイに並べられたすべての屈折率分布レンズにて受光できる大きさに設定されていることを特徴とする。
かかる構成によれば、立体画像取得装置は、被写体からの光線の拡がりを、対物光学系の有効口径により制限し、対物光学系を通過した光線の内、屈折率分布レンズアレイに入射する光線に対して、配列された屈折率分布レンズと同数の微小画像を生成し、これらの微小画像を撮像素子で取得することができる。ここで、仮に、対物光学系の有効口径が適正な値より小さい場合、光学像に欠けが生じて十分な大きさの光学像を生成することができない。一方、立体画像取得装置は、対物光学系の有効口径が適正な値に設定されているので、IPの撮影時に、屈折率分布レンズによって生成される光学像に欠けを生じることがなく、屈折率分布レンズにより十分な大きさの光学像を生成することができる。また、仮に屈折率分布レンズアレイが撮像面に対して適切に配置されていない場合、隣り合った微小画像間で重複が生じてしまう。一方、立体画像取得装置は、屈折率分布レンズアレイと撮像素子との距離が適正な値に設定されているので、IPの撮影時に、隣り合った屈折率分布レンズによって生成される光学像に重複を生じることがなく、屈折率分布レンズ間での光の漏れを回避することができる。
また、本発明の請求項2に係る立体画像取得装置は、請求項1に記載の立体画像取得装置において、前記屈折率分布レンズの半径をr、前記隣り合う屈折率分布レンズ間の距離を2dとしたときに、前記屈折率分布レンズアレイと前記撮像素子との距離が、後記する式(2)を満たし、前記屈折率分布レンズアレイの大きさをD、前記屈折率分布レンズアレイから前記対物光学系までの距離をz2としたときに、前記対物光学系の有効口径が後記する式(4)を満たすことを特徴とする。
かかる構成によれば、立体画像取得装置は、屈折率の分布として近似的に2乗特性を持つような屈折率分布レンズを並べた屈折率分布レンズアレイを用いたときに精密な位置合わせを行うことができる。
また、本発明の請求項3に係る立体画像取得装置は、請求項1または請求項2に記載の立体画像取得装置において、前記屈折率分布レンズアレイから前記対物光学系までの距離が固定され、前記対物光学系が、固定された有効口径を有していることを特徴とする。
かかる構成によれば、立体画像取得装置は、屈折率分布レンズアレイから対物光学系までの距離で定まる対物光学系の有効口径が固定値なので、光学像に重複や欠けが生じないように対物光学系を一旦設定すれば、立体画像の情報を適切に取得できる。
また、本発明の請求項4に係る立体画像取得装置は、請求項1または請求項2に記載の立体画像取得装置において、前記対物光学系が、複数のレンズの組み合わせにより構成され、フォーカス調整手段と、アイリス調整手段と、を備えていることを特徴とする。
かかる構成によれば、立体画像取得装置は、フォーカス調整手段によって、前記対物光学系の像側主点から前記屈折率分布レンズアレイまでの距離を変化させる。そして、立体画像取得装置は、アイリス調整手段によって、前記対物光学系の像側主点から前記屈折率分布レンズアレイまでの距離に応じて前記対物光学系の有効口径の大きさを調整する。したがって、立体画像取得装置は、対物光学系を所定の焦点距離に合わせて光学像に重複や欠けが生じないように設定すれば、光学像を拡大したときにも重複や欠けが生じない立体画像の情報を適切に取得できる。
また、前記課題を解決するために、本発明の請求項5に係る立体画像取得方法は、所定の半径を有した複数の屈折率分布レンズがレンズ径方向に2次元状に並んだ屈折率分布レンズアレイと、被写体と前記屈折率分布レンズアレイとの間に配置された対物光学系と、前記屈折率分布レンズアレイによって生成された光学像を取得するための撮像素子と、を備えた立体画像取得装置による立体画像取得方法であって、撮像素子距離設定ステップと、被写体距離設定ステップと、対物光学系距離設定ステップと、有効口径設定ステップと、を含むことを特徴とする。
かかる手順によれば、立体画像取得方法は、撮像素子距離設定ステップにて、前記屈折率分布レンズの出射端面より出射する光が前記撮像素子の位置においてレンズ径方向へ広がった差分の広がり幅と、隣り合う屈折率分布レンズ間の距離とが等しくなるように、前記屈折率分布レンズアレイと前記撮像素子との距離を設定する。そして、立体画像取得方法は、被写体距離設定ステップにて、対象とする被写体を決定して前記対物光学系から前記被写体までの距離を設定する。そして、立体画像取得方法は、対物光学系距離設定ステップにて、前記対物光学系の焦点距離と、前記被写体距離設定ステップにて設定した距離とから、前記屈折率分布レンズから前記対物光学系までの距離を設定する。そして、立体画像取得方法は、有効口径設定ステップにて、前記対物光学系を介して前記屈折率分布レンズで受光可能な最大の範囲からの被写体の光を前記屈折率分布レンズアレイに並べられたすべての屈折率分布レンズにて受光できる大きさとなるように前記対物光学系の有効口径を設定する。
本発明は、以下に示す優れた効果を奏するものである。
請求項1に係る立体画像取得装置によれば、隣り合った屈折率分布レンズによって生成される光学像に重複を生じず、かつ、各屈折率分布レンズによって生成される光学像に欠落箇所を生じないようにして立体画像の情報を取得することができる。すなわち、インテグラルフォトグラフィ方式による撮像において、屈折率分布レンズにより光学素子アレイを構成した場合に、隣り合った微小な屈折率分布レンズ間での光の漏れを回避し、かつ屈折率分布レンズにより十分な大きさの光学像を生成することができる。したがって、立体画像取得装置により取得した情報を用いて表示される立体画像の品質を高めることができる。
請求項2に係る立体画像取得装置によれば、屈折率の分布として近似的に2乗特性を持つような屈折率分布レンズを並べた屈折率分布レンズアレイを用いたときに精密な位置合わせを行うことができる。
請求項3に係る立体画像取得装置によれば、光学像に重複や欠けが生じないように対物光学系を一旦設定すれば、立体画像の情報を適切に取得することができる。
請求項4に係る立体画像取得装置によれば、対物光学系を標準の焦点距離に合わせて光学像に重複や欠けが生じないように設定すれば、光学像を例えば拡大したときにも重複や欠けが生じない立体画像の情報を適切に取得することができる。
請求項5に係る立体画像取得方法によれば、生成される光学像に重複を生じず、かつ、欠落箇所を生じないようにして立体画像の情報を取得することができるので、取得した情報を用いて表示される立体画像の品質を高めることができる。
本発明の第1実施形態に係る立体画像取得装置を模式的に示す構成図である。 屈折率分布レンズにより生成された微小画像配列を示す図であって、(a)は良好な立体像の生成に必要な微小画像の範囲に重複も欠けも無い場合、(b)は重複がある場合、(c)は配列の最外周付近に欠けがある場合、(d)は配列の中心付近にも欠けがある場合を示している。 本発明の第1実施形態に係る立体画像取得装置を模式的に示す構成図であって、(a)は図1を右90度回転させた状態の分解斜視図、(b)は組み立てた状態の側面図である。 図1の屈折率分布レンズアレイの一部を模式的に示す拡大図であって、屈折率分布レンズを出射した後の光の拡がりを示している。 本発明の第1実施形態に係る立体画像取得装置が備える屈折率分布レンズアレイと対物光学系との配置を模式的に示す図である。 本発明の第1実施形態に係る立体画像取得装置が備える対物光学系の有効口径を設定する手順を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る立体画像取得装置を模式的に示す構成図である。 従来の立体画像取得装置の一例を模式的に示す構成図である。 従来の立体画像表示装置の一例を模式的に示す構成図である。 従来の立体画像取得装置の別の例を模式的に示す構成図である。 従来の屈折率分布レンズにより生成される微小画像の模式図であり、(a)は倒立像が生成される例、(b)は正立像が生成される例を示している。
以下、本発明の実施形態に係る立体画像取得装置および立体画像取得方法について、図面を参照しながら説明する。なお、各図面が示す部材のサイズや位置関係等は、説明の便宜上誇張していることがある。さらに、以下の説明において、同一の名称および符号については原則として同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る立体画像取得装置の構成について説明する。なお、図8および図10に示した従来の立体画像取得装置101,103において100番台の符号を付して説明した構成要素で下2ケタの数字が同じ構成については同様の構成要素なので説明を適宜省略して説明する。
図1に示すように、立体画像取得装置1は、屈折率分布レンズアレイ12と、撮像素子13と、対物光学系17と、を備えている。図1では、立体画像取得装置1は、遠方の被写体の一例として、円柱11aおよび角柱11bを矢印で示す撮影方向14から撮影し、被写体の微小な画像15として倒立像を生成するように屈折率分布レンズ30のレンズ長zを設定している。つまり、図11(a)に示した例と同様に、屈折率分布レンズ30のレンズ長zが光線の蛇行ピッチの1/4になるように形成されている。なお、図11(b)に示した例と同様に、遠方の被写体に対して正立像を生成するレンズ長の屈折率分布レンズを用いてもよい。つまり、屈折率分布レンズ30のレンズ長zが光線の蛇行ピッチの3/4になるように形成してもよい。
屈折率分布レンズアレイ12は、所定の半径を有した複数の屈折率分布レンズ30をレンズ径方向に2次元状に並べて構成されている。屈折率分布レンズ30の個数は図示した個数に限定されるものではなく、例えば、数百、数千、数万から数百万個形成されるようになっている。屈折率分布レンズ30のピッチをpcとする。なお、精密に並べるために隣り合った屈折率分布レンズ30同士の間には僅かな隙間があるので、レンズピッチはレンズ直径とは異なる。屈折率分布レンズ30の長さ(レンズ長)をzとする。ここでレンズ長zとは、光の入射端面31と出射端面32との距離を表す。
撮像素子13は、屈折率分布レンズアレイ12によって生成された光学像を取得するものである。撮像素子13は、通常の写真フィルムやCCD撮像素子などの動画像を撮像可能な素子である。
図1において、屈折率分布レンズ30によって生成される微小画像の範囲であって良好な立体像の生成に必要な範囲をwcと表記した。同様に屈折率分布レンズ30によって生成される微小画像を図2(a)に示す。立体画像取得装置1は、図2(a)に示すように、微小画像が重複もせず、欠落も生じない状態で配列できるようにするパラメータとして、後記する有効口径Ωおよび距離gを設定している。
これら有効口径Ωおよび距離gを適切な値に設定していない従来の装置では、微小画像が重複したり、欠落が生じたりする場合がある。図2(b)は、隣り合う屈折率分布レンズによって生成される光学像に重複が生じる場合の例を示す。たとえ光学像に重複が生じていなくても、被写体の奥行きを正しく表示できるようにするために、例えば図10に示すように、被写体と屈折率分布レンズアレイとの間に対物光学系を配置する場合、対物光学系のサイズによっては、被写体の微小な像115(図10参照)が蹴られる場合がある。具体的には、図2(c)に示すように、生成される光学像のうち、配列の最外周の側において、微小画像の輪郭の一部に欠けが生じ、欠けた月のようになる場合がある。さらに、対物光学系のサイズが極端に小さい場合、図2(d)に示すように、屈折率分布レンズによって生成される光学像のうち、配列の中央付近まで欠けが生じ、配列の中心において微小画像の輪郭の全周に亘って欠落が生じる場合もある。
一方、立体画像取得装置1は、図2(a)に示すように微小画像が重複もせず、欠落も生じないので、必要な立体画像の情報を適切に取得することができる。
本実施形態では、対物光学系17は、例えば凸レンズで構成されている。対物光学系17は、被写体(円柱11aおよび角柱11b)と屈折率分布レンズアレイ12との間に配置されている。対物光学系17から被写体までの距離をz1と表記し、対物光学系17から屈折率分布レンズアレイ12までの距離をz2と表記した。本実施形態では、距離z2は、対物光学系17の主点から屈折率分布レンズ30の入射端面31までの距離を表す。本実施形態では、距離z2は固定されている。
対物光学系17は、固定された有効口径Ωを備える。有効口径Ωとは、屈折率分布レンズ30で生成される光学像の範囲が、前記範囲wcと等価となるような口径を示す。これに対して屈折率分布レンズ30で生成される光学像の範囲が前記範囲wcよりも狭くなるような口径を図1ではNで示した。なお、有効口径Ωの詳細については後記する。
立体画像取得装置1は、撮像素子13と、屈折率分布レンズアレイ12とを密着させずに配設している。具体的には、図3(a)に分解して示すように、撮像素子13の撮像面13fを保護するためのカバーガラス40の枠内に屈折率分布レンズアレイ12の基板19を予め固定しておく。なお、図3(a)は図1を右90度回転させた状態の分解斜視図を示し、多数の屈折率分布レンズ30のうち2個だけを図示している。
各屈折率分布レンズ30は、基板19に所定の配列で設けられた多数のレンズ孔19aにそれぞれ固定されている。多数のレンズ孔19aは例えば正方格子状(グリッド構造)で配列されている。このようなレンズ孔19aを有した基板19は、例えば、公知のエレクトロフォーミング方法やレーザー加工などで形成することができる。基板19の表裏面には、図示しない黒色の被覆塗装がそれぞれ施されており、表裏面における光の反射が防止されるようになっている。
そして、図3(b)に組みたてた状態の側面図で示すように、撮像素子13にカバーガラス40を固定するためのガラス固定用フレーム50に対してカバーガラス40を固定する。ガラス固定用フレーム50とカバーガラス40との間や、ガラス固定用フレーム50と撮像素子13との間の接合は、紫外線硬化樹脂等を用いて接着してもよいし、ネジにより固定してもよい。その際に、屈折率分布レンズ30のレンズ長z、屈折率分布レンズアレイ12の基板の厚さ、あるいはガラス固定用フレーム50の長さ等を適宜調整することで、屈折率分布レンズ30の出射端面(焦平面)32と撮像素子13の撮像面13fとの間に間隙を設ける。
このように構成したことで、立体画像取得装置1は、撮像面13fを傷付ける心配がない。一方、従来例の図11(a)に示すように、屈折率分布レンズ130aの出射端面(焦平面)132aと撮像面113fとを密着させる構成とした場合、撮像面113fを傷付ける虞がある。
図1に示すように立体画像取得装置1において、撮像素子13と屈折率分布レンズアレイ12との距離をgとした。ここで、撮像素子13と、屈折率分布レンズアレイ12との距離gとは、図3(b)に示すように屈折率分布レンズ30の出射端面32と撮像素子13の撮像面13fとの距離を表す。
屈折率分布レンズアレイ12と撮像面13fとの詳細な関係を図4に示す。図4は図1に示す屈折率分布レンズアレイ12の一部を模式的に示す拡大図である。なお、図4では説明のために3つの屈折率分布レンズ30a,30b,30cだけを図示したが、実際には多数の同様の屈折率分布レンズが存在している。特に区別しないときには屈折率分布レンズ30と表記する。
図4において例えば屈折率分布レンズ30aと屈折率分布レンズ30bのように隣り合った屈折率分布レンズ間の距離を2dとした。この距離2dは、レンズ孔19aの配列において同じ行および同じ列におけるレンズ孔間の長さと等しい。
図4において、各屈折率分布レンズ30の直径を2rと表記した。つまり、屈折率分布レンズ30の半径をrとした。図4に示すように、屈折率分布レンズ30から出射する光は、出射端面32の位置において直径2rの光の広がりがあり、出射端面32から離れるにしたがってレンズ径方向へ広がっていく。すなわち屈折率分布レンズ30から出射する光は、撮像素子13の位置において直径(2r+2w)の光の広がりとなっている。つまり、出射光が撮像素子13の位置においてレンズ径方向へ広がった差分の広がり幅は2wとなる。
このときの広がり幅の半値wの求め方は、非特許文献1に記載されている数式(18)と同様である。つまり、広がり幅の半値wは、屈折率分布レンズアレイ12と撮像素子13との距離をgとし、屈折率分布レンズ30の半径をrとしたとき、次の式(1)で表わすことができる。
Figure 0006006633
図4に示すように、屈折率分布レンズ30から出射した光がレンズ径方向へ広がった差分の広がり幅2wと、隣り合った屈折率分布レンズ間の距離2dとが等しくなる場合、つまりw=dとなる場合、撮像素子13の撮像領域を効率良く利用することができる。また、この場合、生成される光学像に重複が生じることはなく図2(a)に示すような光学像が生成される。なお、このとき「2r+2w」が図1に示す範囲wcとなる。
したがって、立体画像取得装置1では、屈折率分布レンズアレイ12と撮像素子13との間の距離を、w=dとなる条件のときの距離gに設定している。
この条件を満足する距離gは、この条件と前記式(1)を用いて導出され、次の式(2)で表すことができる。
Figure 0006006633
ただし、屈折率分布レンズ30を出射した後の光が、図4に示したように広がるためには、屈折率分布レンズ30で受光可能な最大の範囲から光が入射する必要がある。ここで、屈折率分布レンズ30で受光可能な範囲からの光とは、図4において例えば屈折率分布レンズ30cの入射端面31の左側にハッチングで示すような範囲からの光を意味し、その範囲の最大を示す境界は、ハッチングの境界の双曲線で表される。これは、屈折率分布レンズでは、光が入射する位置によって、許容される入射光の範囲が異なっているからである。そして、図4において例えば屈折率分布レンズ30bの左側に示すように、屈折率分布レンズの中心に光が入射する場合、許容される入射光の範囲を角度θで表すと(入射角はθ/2)、角度θはレンズの半径および屈折率から定まることが知られており、次の式(3)で表される(非特許文献1参照)。
Figure 0006006633
よって、図5に示すように、個々の屈折率分布レンズ30に対して、式(3)で表される角度θの範囲内の光が入射した場合に、屈折率分布レンズ30を出射した後の光が、図4に示したように広がることになる。
したがって、対物光学系17は、屈折率分布レンズ30で生成される光学像の範囲が、図1に示す範囲wc(=2r+2w:図4参照)と等価となるような、固定された有効口径Ωを備える。そして、立体画像取得装置1では、対物光学系17は、図5に示す有効口径Ωを備え、この有効口径Ωは、対物光学系17を介して屈折率分布レンズ30で受光可能な最大の範囲θからの被写体の光を屈折率分布レンズアレイ12に並べられたすべての屈折率分布レンズ30にて受光できる大きさに設定されている。これにより、生成される光学像に欠落が生じることはなく図2(a)に示すような光学像が生成される。この有効口径Ωは、屈折率分布レンズアレイの大きさDと、距離z2と、角度θとを用いて表したときに、次の式(4)を満たす。
Figure 0006006633
ここで、屈折率分布レンズアレイの大きさとは、屈折率分布レンズ30の配列の全体が例えば図3に示す矩形や多角形であれば対角線の長さ、円形であれば直径を表す。なお、δは、図5に示す距離であり、z2・tan(θ/2)と同値である。
次に、本発明の第1実施形態に係る立体画像取得方法について図6を参照(適宜図1および図4参照)して説明する。まず、屈折率分布レンズ30の出射端面32より出射する光が撮像素子13の位置においてレンズ径方向へ広がった差分の広がり幅2wと、隣り合う屈折率分布レンズ30間の距離2dとが等しくなるように、屈折率分布レンズアレイ12と撮像素子13との距離gを設定する。すなわち、屈折率分布レンズ30のピッチpc(=2r+2d:図4参照)、および屈折率分布レンズ30の直径(2r)から、屈折率分布レンズアレイ12と撮像素子13間の距離gを前記式(2)を用いて設定する(ステップS1:撮像素子距離設定ステップ)。
次に、対象とする被写体を決定し、対物光学系17から被写体までの距離zを設定する(ステップS2:被写体距離設定ステップ)。続いて、対物光学系17の焦点距離と、ステップS2で設定した距離zとから、対物光学系17から屈折率分布レンズアレイ12までの距離zを設定する(ステップS3:対物光学系距離設定ステップ)。
そして、対物光学系17を介して屈折率分布レンズ30で受光可能な最大の範囲θからの被写体の光を屈折率分布レンズアレイ12に並べられたすべての屈折率分布レンズ30にて受光できる大きさになるように、対物光学系17の有効口径Ωを設定する。すなわち、前記式(4)を用いて、対物光学系17の有効口径Ωを決定する(ステップS4:有効口径設定ステップ)。
以上の手順で立体画像取得装置1の配置を決定して構成すれば、屈折率分布レンズ30により生成される微小な画像15において、重複もせず、かつ欠落も生じることがない。
本発明の第1実施形態に係る立体画像取得装置および立体画像取得方法によれば、対物光学系17の有効口径Ωが適正な値に設定されているので、IPの撮影時に、屈折率分布レンズ30によって生成される光学像に欠けを生じることがなく、屈折率分布レンズ30により十分な大きさの光学像を生成することができる。また、屈折率分布レンズアレイ12と撮像素子13との距離gが適正な値に設定されているので、IPの撮影時に、隣り合った屈折率分布レンズ30によって生成される光学像に重複を生じることがなく、屈折率分布レンズ間での光の漏れを回避することができる。したがって、取得した情報を用いて表示される立体画像の品質を高めることができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る立体画像取得装置は、屈折率分布レンズの長さを指定している点が第1実施形態と相違する。その他の構成は第1実施形態と同様なので説明を省略し第1実施形態にて参照した図面を参照しつつ、主に数式にて説明する。
立体画像取得装置1にて実際に撮影する際には、合焦させる被写体までの距離zによって、生成される立体像の解像度は影響を受ける。一般に、インテグラルフォトグラフィ方式(IP)では無限遠に合焦した状態で撮影することが多い。従って、図4に示すように、屈折率分布レンズ30の出射端面32から、前記式(2)で表される距離gだけ離間した位置が、屈折率分布レンズ30の主点から、屈折率分布レンズ30の焦点距離fだけ離間した位置と一致していればよい。本実施形態のように出射端面32が焦平面であれば、式(2)で表される距離gが屈折率分布レンズ30の焦点距離fと一致していればよい。
第2実施形態に係る立体画像取得装置1にて、例えば図11(a)に示した例と同様に、遠方の被写体の倒立像を生成しようとする場合、屈折率分布レンズ30の長さを、次の式(5)で表されるzに設定する。これにより、撮像面13fと屈折率分布レンズ30の焦平面とを一致させることができる。なお、gは、前記式(2)で表される距離gを示す。
Figure 0006006633
また、第2実施形態に係る立体画像取得装置1にて、例えば図11(b)に示した例と同様に、遠方の被写体の正立像を生成しようとする場合、屈折率分布レンズ30の長さを、次の式(6)で表されるzに設定する。これにより、撮像面13fと屈折率分布レンズ30の焦平面とを一致させることができる。なお、gは、前記式(2)で表される距離gを示す。
Figure 0006006633
IPでは無限遠に合焦した状態で撮影することが多いが、無限遠ではなく、有限の距離に合焦した状態で撮影することも可能である。
そこで、第2実施形態に係る立体画像取得装置1にて、例えば屈折率分布レンズ30から有限の距離Lに撮像面13fが合焦する状態としようとする場合、屈折率分布レンズ30の長さを、次の式(7)で表されるzに設定する(非特許文献1参照)。これにより、撮像面13fと屈折率分布レンズ30の焦平面とを一致させることができる。なお、図1に示す距離z1の絶対値と距離z2との和が有限の距離Lと等価である。
Figure 0006006633
本発明の第2実施形態に係る立体画像取得装置および立体画像取得方法によれば、第1実施形態と同様の効果を奏すると共に、実際に撮影する際に合焦させる被写体までの距離や生成しようとする像に応じた屈折率分布レンズ30の長さを適切に設定することで、生成される立体像の解像度を高めることができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態に係る立体画像取得装置および立体画像取得方法について、図7を参照(適宜図1参照)しながら説明する。図7に示す立体画像取得装置1Bは、フォーカス調整部61と、有効口径算出部62と、アイリス調整部63とを備え、対物光学系18の構成が第1実施形態の立体画像取得装置1とは異なっている。よって、立体画像取得装置1と同じ構成には同じ符号を付して説明を適宜省略する。
対物光学系18は、被写体(円柱11aおよび角柱11b)と屈折率分布レンズアレイ12との間に配置されている。本実施形態では、対物光学系18は、焦点距離が可変の光学系であり、複数のレンズの組み合わせにより構成され、例えばズームレンズにより構成される。本実施形態では、距離z1とは、被写体から対物光学系18の物側主点(第一主点)181までの距離を表し、距離z2とは、対物光学系18の像側主点(第二主点)182から屈折率分布レンズ30の入射端面31までの距離を表す。つまり、立体画像取得装置1Bは、屈折率分布レンズアレイ12から対物光学系18までの距離z2が可変となっている。
対物光学系18の有効口径Ωは、屈折率分布レンズ30で生成される光学像の範囲が、範囲wcと等価となるような口径であって、対物光学系18の像側主点182の位置における口径を表す。そして、本実施形態では、対象とする被写体までの距離zに応じて、対物光学系18の像側主点182から屈折率分布レンズアレイ12までの距離zが変化する可能性がある。つまり、本実施形態では、距離zに対応して、式(4)を満足するように有効口径Ωを制御する。
フォーカス調整部(フォーカス調整手段)61とアイリス調整部(アイリス調整手段)63とは、図示しない操作部からの操作信号に応じて図示しないモータ等の駆動手段に指令信号を出力することで対物光学系18のフォーカスやアイリス(絞り)を調整するものである。これら調整部61,63は例えばズームレンズに用いられている従来公知の制御手段を用いることができる。
フォーカス調整部61は、対物光学系18の像側主点182から屈折率分布レンズアレイ12までの距離zを変化させる。フォーカス調整部61は、絞り64と図示しない撮像素子側のレンズとの間の距離を変化させることでフォーカスを調整する。本実施形態では、距離z2が変動した場合、フォーカス調整部61は、更新された距離z2の情報を有効口径算出部62に出力する。
有効口径算出部62は、フォーカス調整部61から距離z2の更新情報が入力した場合、更新された距離z2を用いて、前記式(4)の演算を行い、有効口径の大きさΩ0を更新し、指令信号としてアイリス調整部63に出力するものである。
アイリス調整部63は、対物光学系18の像側主点182から屈折率分布レンズアレイ12までの距離z2に応じて対物光学系18の有効口径の大きさΩ0を調整するものである。アイリス調整部63は、距離zに応じて絞り64の開閉の程度(アイリス)を変化させる。本実施形態では、アイリス調整部63は、有効口径算出部62から指令信号(更新された有効口径の大きさΩ0)を取得したときに絞り64を調整する。これにより、フォーカス調整部61により距離zを例えば小さくした場合、アイリス調整部63によって、対物光学系18の撮像素子側のレンズの有効口径を小さくすることができる。
次に、本発明の第3実施形態に係る立体画像取得方法について図6を参照(適宜図1および図4参照)して説明する。なお、第1実施形態に係る立体画像取得方法と同じ手順には同じ符号を付して説明を適宜省略する。
まず、ステップS1として、撮像素子距離設定ステップを行い、次に、ステップS2として、被写体距離設定ステップを行う。そして、ステップS3として、対物光学系18の焦点距離と、ステップS2で設定した距離zとから、対物光学系18の像側主点182から屈折率分布レンズアレイ12までの距離zを設定する(対物光学系距離設定ステップ)。そして、ステップS4として、有効口径設定ステップを行う。以上の手順で立体画像取得装置1Bの配置を決定して構成する。
続いて、対物光学系18の例えばズーム機能により、被写体の像を拡大する場合、再びステップS2を行う。このときに、対象とする被写体までの距離zが変化するので、その新たな距離zを設定する。続いて再びステップS3を行うときに、新たな距離zに応じて新たな距離zをフォーカス調整部61が設定する。続いて再びステップS4を行うときに、有効口径算出部62は、前記式(4)を用いて、対物光学系18の有効口径Ωを新たに決定し、アイリス調整部63は絞り64を調整する。以上の手順で立体画像取得装置1Bの配置を決定して構成する。
本発明の第3実施形態に係る立体画像取得装置および立体画像取得方法によれば、屈折率分布レンズ30により生成される微小な画像15において、重複もせず、かつ欠落も生じないように一旦設定すれば、被写体の像を例えば拡大する場合であっても屈折率分布レンズ30により生成される微小な画像15において、重複もせず、かつ欠落も生じることがなくなる。
以上、実施形態に基づいて本発明に係る立体画像取得装置および立体画像取得方法について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、図3(a)では、多数のレンズ孔19aを正方格子状で配列する例を図示したが、俵積状いわゆるラインオフセット状に配列してもよい。このようにレンズ孔19aをラインオフセット状で配列する場合、図4に示す屈折率分布レンズ間の距離2dは、レンズ孔19aの配列において同じ行におけるレンズ孔間の長さに等しい。
第2実施形態では、前記式(4)の演算を有効口径算出部62が行うこととしたが、本発明はこれに限定されず、他の演算処理部にて行うように構成してもよい。例えばフォーカス調整部61またはアイリス調整部63にその演算機能を兼ね備えさせてもよい。
1,1b 立体画像取得装置
11a 円柱(被写体)
11b 角柱(被写体)
12 屈折率分布レンズアレイ
13 撮像素子
13f 撮像面
15 被写体の微小な画像
17,18 対物光学系
181 物側主点(第一主点)
182 像側主点(第二主点)
19 基板
19a レンズ孔
30 屈折率分布レンズ
31 入射端面
32 出射端面(焦平面)
40 カバーガラス
50 ガラス固定フレーム
61 フォーカス調整部(フォーカス調整手段)
62 有効口径算出部
63 アイリス調整部(アイリス調整手段)
64 絞り

Claims (5)

  1. 所定の半径を有した複数の屈折率分布レンズがレンズ径方向に2次元状に並んだ屈折率分布レンズアレイと、
    被写体と前記屈折率分布レンズアレイとの間に配置された対物光学系と、
    前記屈折率分布レンズアレイによって生成された光学像を取得するための撮像素子と、を備えた立体画像取得装置であって、
    前記屈折率分布レンズアレイと前記撮像素子との距離は、前記屈折率分布レンズの出射端面より出射する光が前記撮像素子の位置においてレンズ径方向へ広がった差分の広がり幅と、隣り合う屈折率分布レンズ間の距離とが等しくなるように設定され、
    前記対物光学系の有効口径は、当該対物光学系を介して前記屈折率分布レンズで受光可能な最大の範囲からの被写体の光を前記屈折率分布レンズアレイに並べられたすべての屈折率分布レンズにて受光できる大きさに設定されていることを特徴とする立体画像取得装置。
  2. 前記屈折率分布レンズの半径をr、前記隣り合う屈折率分布レンズ間の距離を2dとしたときに、前記屈折率分布レンズアレイと前記撮像素子との距離は、次の式(2)を満たし、
    前記屈折率分布レンズアレイの大きさをD、前記屈折率分布レンズアレイから前記対物光学系までの距離をz2としたときに、前記対物光学系の有効口径は次の式(4)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の立体画像取得装置。
    Figure 0006006633
  3. 前記屈折率分布レンズアレイから前記対物光学系までの距離が固定され、
    前記対物光学系は、固定された有効口径を有していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の立体画像取得装置。
  4. 前記対物光学系は、複数のレンズの組み合わせにより構成され、
    前記対物光学系の像側主点から前記屈折率分布レンズアレイまでの距離を変化させるフォーカス調整手段と、
    前記対物光学系の像側主点から前記屈折率分布レンズアレイまでの距離に応じて前記対物光学系の有効口径の大きさを調整するアイリス調整手段と、
    を備えている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の立体画像取得装置。
  5. 所定の半径を有した複数の屈折率分布レンズがレンズ径方向に2次元状に並んだ屈折率分布レンズアレイと、被写体と前記屈折率分布レンズアレイとの間に配置された対物光学系と、前記屈折率分布レンズアレイによって生成された光学像を取得するための撮像素子と、を備えた立体画像取得装置による立体画像取得方法であって、
    前記屈折率分布レンズの出射端面より出射する光が前記撮像素子の位置においてレンズ径方向へ広がった差分の広がり幅と、隣り合う屈折率分布レンズ間の距離とが等しくなるように、前記屈折率分布レンズアレイと前記撮像素子との距離を設定する撮像素子距離設定ステップと、
    対象とする被写体を決定して前記対物光学系から前記被写体までの距離を設定する被写体距離設定ステップと、
    前記対物光学系の焦点距離と、前記被写体距離設定ステップにて設定した距離とから、前記屈折率分布レンズから前記対物光学系までの距離を設定する対物光学系距離設定ステップと、
    前記対物光学系を介して前記屈折率分布レンズで受光可能な最大の範囲からの被写体の光を前記屈折率分布レンズアレイに並べられたすべての屈折率分布レンズにて受光できる大きさとなるように前記対物光学系の有効口径を設定する有効口径設定ステップと、
    を含むことを特徴とする立体画像取得方法。
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