JP5995495B2 - 送風装置 - Google Patents
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Description
サーキュレータとして構成される送風装置においては、円筒状のケーシングによって羽根車が囲繞されていることがある。この場合、ファンガードはケーシングの両端開口を覆うことによって、使用者の手が羽根車に触れることを防止する。
羽根車は、回転することによって軸長方向に送風する。以下では、羽根車による送風方向の上流側/下流側を、単に送風方向上流側/送風方向下流側という。
以下では、送風方向に通流する空気を送風流といい、送風方向とは異なる方向に通流する空気を非送風流という。
下流側開口の径方向中央部では送風方向に空気が流れる。しかしながら、下流側開口の開口縁部近傍で生じる非送風流に干渉されて、送風流の流速は低下し、送風直進性が悪くなる。
しかしながら、この離隔距離が短すぎると、送風流に対するケーシングの干渉が大きくなるため、送風直進性が悪くなる。
故に、羽根車とケーシングの内面とを十分に離隔させつつも、非送風流による送風直進性の悪化を抑制することが望まれている。
羽根車が送風することによって、下流側開口にて、正規の空気の流れである送風流と、不正規の空気の流れである非送風流とが生じる。
区画壁は、送風流と非送風流とを区画する。このため、非送風流が送風流に干渉することが抑制される。故に、送風直進性が向上する。
このため、主ケーシングと区画壁を有する副ケーシングとを個々に形成して組み立てることによって、送風装置を容易に製造することができる。
また、使用者は、主ケーシングから副ケーシングを取り外せば、羽根車及びケーシング等のメンテナンスを容易に行なうことができる。
以下では、区画壁の内面に囲繞された空間を送風流路といい、区画壁の外面と副ケーシングの内面とに囲繞された空間を非送風流路という。
図2は、送風装置1の構成を示す側面図である。図2は、送風装置1の右側の側面を示している。
図3は、送風装置1の上部の構成を示す縦断面図である。図3は、図1におけるIII −III 線の断面図でもある。
図2及び図3の左側と右側とは、送風装置1の前側と後ろ側とである。図2及び図3の紙面垂直方向の手前側と奥側とは、送風装置1の右側と左側とである。
ケーシング2は、主ケーシング21及び副ケーシング22を有する。
スタンド14は床に設置される。スタンド14の上部には、キャビネット13が設けられている。キャビネット13の前部には、主ケーシング21が配されている。主ケーシング21の前側には、副ケーシング22が着脱可能に取り付けられている。
ファンモータ12の出力軸には、3枚羽根のファン11が取り付けられている。ファン11は、ファンモータ12に駆動されて回転する。このとき、ファン11は回転軸長方向に送風する。更に詳細には、ファン11は後ろ側から前側へ送風する。つまり、ファン11による送風方向の下流側とは、前側を意味する。ファン11による送風方向の上流側とは、後ろ側を意味する。
以下では、ケーシング2の各開口について、ファン11が送風した場合に、そこを通って送風方向に空気が吸い込まれる開口を吸込口といい、そこを通って送風方向に空気が吹き出される開口を吹出口という。
主ケーシング21は、前方に向けて広がる中空の円錐台に近い円筒状をなしている。副ケーシング22は、後方に向けて広がる中空の円錐台に近い円筒状をなしている。主ケーシング21の軸長方向の長さは、副ケーシング22の軸長方向の長さよりも長い。
主ケーシング21は、ファン11を囲繞している。つまり、主ケーシング21の内径は、ファン11の外径よりも大きい。
係止溝は、周方向に設けられている。
係止溝の他端側は、係止溝に挿入されている係止突起が係脱可能に設けられている。係止溝の外部から係止溝の他端側に対して係止突起を挿入することはできない。また、係止溝の他端側に係合している係止突起を係止溝から抜き出すことはできない。
副ケーシング22を主ケーシング21から取り外す場合、使用者は、副ケーシング22を周方向の他方向に回転させることによって、係止溝の他端側と係止突起との係合を解除して、係止突起を係止溝の一端側へ移動させる。次に、使用者は、係止溝の一端側から係止突起を抜き出す。
主ケーシング21の後ろ側の開口は、吸込口211として機能する。吸込口211は、キャビネット13に一体的に設けられたファンガードで覆われている。
主ケーシング21の側面には、周方向全体に亘って、開口が設けられている。ファン11が送風した場合に、この開口を通って空気が吸い込まれるため、以下では、この開口を吸込口212という。吸込口212は、主ケーシング21に一体的に設けられたファンガードで覆われている。
副ケーシング22には、円筒状の区画壁23が一体形成されている。区画壁23の軸長方向の長さは、副ケーシング22の軸長方向の長さよりも短い。区画壁23は、副ケーシング22の内部の前側に、副ケーシング22と同軸に配されている。
つまり、区画壁23の外面と副ケーシング22の内面とは対面している。また、区画壁23は、ファン11の前側に、ファン11と同軸に配されている。
区画壁23の内側の空間は、送風流路232として機能する。送風流路232の前側の開口は、吹出口231として機能する。吹出口231は、区画壁23に一体的に設けられたファンガードに覆われている。
図5に示すように区画壁23が存在しない場合、副ケーシング22の前側の開口は吹出口221として機能し、副ケーシング22の内側の空間は送風流路222として機能する。
ところが、ケーシング2の内部で生じた乱流によって、副ケーシング22の前方の空気が、吹出口221を通って、送風流路222へ流入する。このときに送風流路222で生じる非送風流が、送風流路222における送風流に干渉する。このため、送風装置1から吹き出る空気の流速が低下する。つまり、送風装置1の送風直進性が悪くなる。
区画壁23が存在する場合でも、ケーシング2の内部で生じた乱流によって、副ケーシング22の前方の空気が、副ケーシング22の前側の開口を通って、副ケーシング22の内部へ流入する。ただし、このとき、副ケーシング22の前方の空気は、非送風流路233へ流入する。何故ならば、前述したように、非送風流は、副ケーシング22の前側の開口縁部近傍で発生するからである。
以上のように、区画壁23は、副ケーシング22の前側の開口を送風方向に通流する空気と、副ケーシング22の前側の開口を送風方向とは異なる方向に通流する空気とを区画する。
また、本発明の効果がある限りにおいて、送風装置1に、実施の形態に開示されていない構成要素が含まれていてもよい。
11 ファン(羽根車)
2 ケーシング
21 主ケーシング
22 副ケーシング
23 区画壁
Claims (1)
- 回転することによって軸長方向に送風する羽根車と、
該羽根車と同軸に配され、前記羽根車を囲繞する円筒状のケーシングと
を備える送風装置において、
前記ケーシングの前記羽根車による送風方向の下流側の開口を前記送風方向に通流する空気と前記送風方向とは異なる方向に通流する空気とを区画する区画壁を備え、
該区画壁は、内径が前記羽根車の外径より大きく、外径が前記ケーシングの内径より小さい円筒状をなし、前記羽根車の前記送風方向の下流側に、前記羽根車と同軸に配されており、
前記ケーシングは、
円筒状の主ケーシングと、
該主ケーシングの前記送風方向の下流側に着脱可能に取り付けられる円筒状の副ケーシングと
を有し、
前記区画壁は、該区画壁の外面と前記副ケーシングの内面とが対面するよう前記副ケーシングに一体形成されていることを特徴とする送風装置。
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