図1は、本実施例の遊技システムを示すシステム構成図であり、本実施例の遊技システムは、図1に示すように、遊技場に設置された遊技機の一例であるパチンコ遊技機1と、インターネットに接続された管理サーバ1000と、遊技者が携行する携帯電話機1001と、から構成され、パチンコ遊技機1と、管理サーバ1000と、は2次元コード読み取り機能及びインターネットへの接続機能を備える携帯電話機1001を介してデータのやり取りを行うことが可能とされている。
まず、本実施例にて用いた遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図2はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9では、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示(変動)が行われる。よって、演出表示装置9は、識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における演出表示装置9の上部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示手段)8aが設けられている。この実施例では、第1特別図柄表示器8aは、複数種類の記号を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、複数種類の記号を可変表示するように構成されている。遊技盤6における演出表示装置9の上部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、複数種類の記号を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、複数種類の記号を可変表示するように構成されている。
この実施例では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ記号であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、0〜9、00〜99等の数字やアルファベット等の文字を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技や小当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄ともいう)の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、可変表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を、遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aの下部には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの下部には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
なお、この実施例では、図2に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
また、図2に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技盤6の右側方下部には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施例では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(例えば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯する表示器を1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。すなわち、遊技球が始動入賞しやすくなる(つまり、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、この実施例では、時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)においても、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当りとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27R,27Lが設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。また、左枠LED28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED51が設けられ、右枠LED28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾用LED25は、パチンコ遊技機1に設けられている演出用の発光体の一例である。なお、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
装飾LED25(向かって右側)の下方位置には、起動時(停電復旧時)において後述する確変フラグがセットされている高確状態であるときに点灯されることで高確状態であることを報知する高確報知LED24が設けられている。
また、打球供給皿3を構成する部材に、遊技者が操作可能な操作手段としての操作部50が設けられている。図2(b)に示すように、操作部50には、遊技者が押圧操作することが可能とされ、内部にLED50bを内在することで点灯可能な透明樹脂部材から成る押圧操作部49が設けられている。なお、押圧操作部49の下方には、押圧操作部49の押圧操作を検出するための操作スイッチ50aが設けられている(図4参照)。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
図3は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施例では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行って得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じたときに乱数回路503から数値データをランダムRとして読み出し、特別図柄および演出図柄の変動開始時にランダムRにもとづいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや合算保留記憶数カウンタや確変フラグの値など)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータ(進行状態データ)と定義する。なお、この実施例では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号(図示せず)が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5Vなど)の電圧値を監視して、電圧値があらかじめ定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号(図示せず)が入力される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報や、確変状態や時短状態等の遊技状態の発生を示す情報や、高確報知LED24が点灯されているときに出力され、起動時(停電復旧時)において高確状態であることを示す情報(起動高確情報)等の情報出力信号をホールコンピュータや、パチンコ遊技機1の上方位置にパチンコ遊技機1に対応して設置されている呼び出しランプ(図示略)等の外部装置に対して出力する情報出力回路53も主基板31に搭載されている。
この実施例では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
図4は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図4に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施例では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用CPU101は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用CPU101から入力されたデータにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図4には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図3に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、駆動信号を天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28cなどの枠側に設けられている各LEDに供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25や、高確報知LED24に駆動信号を供給する。なお、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がランプドライバ基板35に搭載される。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27R,27Lに出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
また、演出制御用CPU101は、入出力ポート106を介して操作部50に接続されており、該入出力ポート106を介して操作部50内のLED50bを駆動する信号を出力するとともに、操作部50内の操作スイッチ50aから遊技者の押圧操作に応じて出力される操作信号が入力される。
次に、遊技機の動作について説明する。図5は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施例では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
尚、CPU56は、これら電力供給停止前の遊技状態を示すデータのうち、確変フラグがセットされているか否かを判定し、確変フラグがセットされている場合には、高確報知LED24を点灯させるための高確報知フラグをセットする高確報知フラグ設定処理を実施する(ステップS42+)
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。なお、この実施例では、CPU56は、ステップS43の処理において、バックアップRAMに保存されていた合算保留記憶数カウンタの値を設定した合算保留記憶数指定コマンドも演出制御基板80に対して送信する。
なお、この実施例では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行う。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施例では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施例では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施例では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施例では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄(飾り図柄)を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた抽選によって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図6に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41、高確報知LED24の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行し、高確報知LED24については、高確報知フラグがセットされているときに高確報知LED24を点灯する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報、起動高確情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。尚、起動高確情報は、高確報知フラグがセットされていることに応じて情報出力回路53から、パチンコ遊技機1の上方位置に設けられている図示しない呼び出しランプに対して出力される。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施例では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施例では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施例では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組合せが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組合せが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施例では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである所定の図柄(小当りの種別に対応する所定記号)が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が後述する「確変大当りB」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(確変大当りB図柄と同じ図柄。例えば「355」等)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である所定の図柄(記号)が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、図8(b)に示すように、後述する確変大当りAと比較して大入賞口の開放時間が短い(この実施例では0.1秒間の開放を5回)当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、確変大当りBとは、図8(b)に示すように、確変大当りAと比較して大入賞口の開放時間が短い(この実施例では0.1秒間の開放を5回)大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(但し、大当り遊技後の遊技状態は時短状態にはならない、つまり、可変表示の実行条件である第2始動条件が成立しにくい状況となり、始動条件の成立状況は通常状態と共通であるため、見た目上は通常状態と変わらない)。つまり、この実施例では、確変大当りBと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が5回行われると、確変状態に移行する確変大当りBであるか、確変状態に移行しない小当りであるかを識別できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図7は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図7に示すように、この実施例では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−0〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1(ノーマルリーチA)〜ノーマルPA2−2(ノーマルリーチB)、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2(ノーマルリーチC)、スペシャルPA3−1(ノーマルリーチまたはスペシャルリーチ)、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−3の変動パターンが用意されている。なお、図7に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が2回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が2回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スペシャルPA3−1を用いる場合にも、再変動が3回行われる。
また、図7に示すように、この実施例では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3(ノーマルリーチA)〜ノーマルPA2−4(ノーマルリーチB)、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4(ノーマルリーチC)、スペシャルPA3−2(ノーマルリーチまたはスペシャルリーチ)、スーパーPB3−4〜スーパーPB3−6、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1(ノーマルリーチA)〜特殊PG2−2(ノーマルリーチB)の変動パターンが用意されている。なお、図7において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、確変大当りBまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンであり、確変大当りBまたは小当りとなる場合には、ノーマルリーチAのリーチ演出を含む特殊PG2−1や、ノーマルリーチBのリーチ演出を含む特殊PG2−2の変動パターンが決定される場合がある。また、図7に示すように、確変大当りBまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が2回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スペシャルPA3−2を用いる場合にも、再変動が3回行われる。また、確変大当りBまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3、特殊PG2−2の変動パターンについては、再変動が2回行われる。
なお、この実施例では、図7に示すように、変動パターンの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、非リーチ短縮なしの場合は6.75秒で固定であり、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が26.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が22.75秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
また、この実施例では、非リーチPA1−3が特殊PG1−2と、非リーチPA1−4が特殊PG1−3と同一の変動パターンを含むものとされており、はずれにおいても、確変大当りBや小当り時と同様の変動演出態様が実施される場合があるため、確変大当りBや小当りが発生したことを遊技者が認識し難くされている。
このように本実施例では、確変大当りBまたは小当りの当選時に選択される複数の変動パターン(特殊PG1−1〜3、2−1〜2)のうちの2つの変動パターン(特殊PG1−2,1−3)の演出態様および確変大当りB遊技状態/小当り遊技状態において実行される演出態様からなる一連の演出態様が、はずれの時に選択される複数の変動パターンのいずれか(非リーチPA1−3,4)の演出態様と同じとされているため、非リーチPA1−3,4または特殊PG1−2,3のいずれの変動パターンにもとづく演出態様であるかを特定することを困難とすることができる。言い換えると、非リーチPA1−3,4、特殊PG1−2,3にもとづく変動パターンは、確変大当りB、小当り、はずれのいずれの場合にも選択される変動パターンであるため、確変大当りBや小当りが発生した場合でも、確変大当りBや小当りが発生したことを遊技者に悟られ難くでき、その結果、確変大当りBや小当りのみを発生させる場合に比較して、確変大当りBが発生に伴って遊技状態が確変状態に移行していることを、より一層、遊技者に悟られ難くできるようになっている。
なお、この実施例では、非リーチPA1−3および特殊PG1−2、非リーチPA1−4および特殊PG1−3のみが変動演出態様が同じ変動パターンとされていたが、他の変動パターンにおいても、はずれ時と確変大当りBまたは小当り時とで同じ変動パターンを設定してもよい。
また、この実施例では、はずれ時において、確変大当りBまたは小当り時に選択される複数の変動パターンのうち、いずれかと同じ演出態様の変動パターンが選択されるようにしていたが、必ずしも同じ演出態様の変動パターンが選択されるようにしなくてもよい。すなわち、はずれ時において確変大当りBまたは小当り時に選択される変動パターンと同じ演出態様の変動パターンが選択されなくても、特殊PG1−1〜3、2−1〜2を、確変大当りBまたは小当り時に選択される変動パターンとしていることで、特殊PG1−1〜3、2−1〜2のいずれかの変動パターンが選択された場合、少なくとも遊技者が確変大当りBの発生を特定することは困難となるため、確変大当りBが発生してその後の遊技状態が確変状態に移行することを遊技者に悟られないようにすることができる。
また、本実施例では、はずれの場合に使用される変動パターンであるスペシャルPA3−1(ノーマルリーチまたはスペシャルリーチ)と、確変大当りAの場合に使用される変動パターンであるスペシャルPA3−2(ノーマルリーチまたはスペシャルリーチ)とは、後述するキャラクタCアニメーション予告、セリフ予告、クイズ予告を実施するために用意された変動パターンである。すなわち、はずれの場合にスペシャルPA3−1の変動パターンが選択されたときまたは確変大当りAの場合にスペシャルPA3−2の変動パターンが選択されたときには、キャラクタCアニメーション予告、セリフ予告、クイズ予告のうちいずれかが実施される。
このスペシャルPA3−1、スペシャルPA3−2の変動パターンは、再変動が3回行われる擬似連の演出を伴うものであり、これら再変動の開始タイミングに応じて、キャラクタアニメーション演出、セリフ演出、クイズ演出のいずれかが展開されるようになっている。特にセリフ予告およびクイズ予告に関しては、再変動の開始タイミングに応じて遊技者に複数の選択肢(例えばキャラクタの種類やクイズの回答)が提示され、該提示された選択肢のうちから遊技者が選択した選択肢の内容に応じて、次回の選択肢の内容が異なるとともに、最終的に、遊技者による選択結果である選択履歴に応じたリーチ演出が実施されるようになっている。
図8は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する確変大当りA、確変大当りB)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
(6)ランダム6(MR6):確変大当りBまたは小当りの種類(種別)を決定する(当り種別判定用)
なお、この実施例では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施例では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、各種ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回未満の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施例では、確変大当りAである場合には、各種ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチCおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、ノーマルリーチとスペシャルリーチおよびスーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている。また、確変大当りBである場合には、擬似連を伴う変動パターンを含まない変動パターン種別である特殊CA4−1と、擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、小当りである場合にも、確変大当りBである場合と同じく、擬似連を伴う変動パターンを含まない変動パターン種別である特殊CA4−1と、擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、「はずれ」である場合には、リーチも特定演出も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、リーチを伴わないが特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、リーチも特定演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、各種ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチCおよび再変動3回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、ノーマルリーチCおよび再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−6と、ノーマルリーチとスペシャルリーチおよびスーパーリーチC以外のスーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2−7と、全てのスーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2−8とに種別分けされている。
図6に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、(4)の普通図柄当り判定用乱数および(6)の当り種別判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施例では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
図9(a)は、大当り判定テーブル130aを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図9(a)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図9(a)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図9(a)に記載されている数値が大当り判定値である。
図9(b),(c)は、小当り判定テーブル130b,130cを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)130bと、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)130cとがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)130bには、図9(b)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)130cには、図9(c)に記載されている各数値が設定されている。また、図9(b),(c)に記載されている数値が小当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図9(a)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する確変大当りA、確変大当りB)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図9(b),(c)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図9(a)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図9(b),(c)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施例では、図9(b),(c)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)130bを用いる場合には23分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)130cを用いる場合には40分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施例では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
つまり、第1特別図柄表示器8aの変動表示が実行されるのは、遊技状態が通常状態または確変状態(高確低ベース状態)のときであり、確変大当りBにより遊技状態が確変状態(高確低ベース状態)に移行したことを遊技者に悟られないようにするために小当りの発生確率を高めているのに対し、第2特別図柄表示器8bの変動表示が実行されるのは、遊技状態が確変・時短状態(高確高ベース状態)のときであり、この場合は確変大当りBにより遊技状態が確変状態(高確低ベース状態)に移行したことを遊技者に悟られないようにする必要はないので、小当りの発生確率を抑えている。
また、本実施例では、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bの変動表示結果として小当り図柄が導出されるようになっているが、第2特別図柄表示器8bの変動表示結果として小当り図柄が導出されないようにしてもよい。
また、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)130bを用いる場合に小当りと決定される割合(1/23)は、確変大当りBに決定する割合(1/443(低確時)、1/43(高確時))に比較して高く、小当りが確変大当りBよりも高頻度にて発生するようになっている。
図9(d)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131aを示す説明図である。大当り種別判定テーブル131aは、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)および遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)を用いて大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブルである。つまり、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示においても、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示においても、同一の大当り種別判定テーブル131aが使用されて、大当り種別が決定される。
大当り種別判定テーブル131aは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施例では、「確変大当りA」に対して28個の判定値が割り当てられ(40分の28の割合で確変大当りAと決定される)、「確変大当りB」に対して12個の判定値が割り当てられている(40分の12の割合で確変大当りBと決定される)。従って、この実施例では、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、「確変大当りB」となる確率は「確変大当りA」となる確率よりも低いが、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合と、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合とで、「確変大当りB」と決定される割合は同じである。なお、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合と、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合とで、「確変大当りB」と決定される割合を異ならせてもよい。
また、この実施例では、図9(d)に示すように、第2特定遊技状態としての5ラウンドの確変大当りBと、この確変大当りBと比較して、大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした第1特定遊技状態としての確変大当りAと、を決定する場合を説明するが、付与される遊技価値は、この実施例で示したようなラウンド数に限られない。例えば、第2特定遊技状態と比較して、ラウンド数が多い第1特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、第2特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第1特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、同じ5ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第2特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第1特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第1特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。この場合、例えば、第1特定遊技状態または第2特定遊技状態いずれの場合であっても、大入賞口を5回開放したときに(この場合、第2特定遊技状態の場合には5ラウンド全てを終了し、第1特定遊技状態の場合には未消化のラウンドが残っていることになる)、大当りがさらに継続するか否かを煽るような態様の演出(いわゆるランクアップボーナスの演出)を実行するようにしてもよい。そして、第2特定遊技状態の場合には内部的に5ラウンド全てを終了していることから大当り遊技を終了し、第1特定遊技状態の場合には内部的に未消化のラウンドが残っていることから、大当り遊技が継続する(恰も5回開放の大当りを終了した後にさらにボーナスで大入賞口の開放が追加で始まったような演出)ようにしてもよい。
「確変大当りA」とは、5ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態および時短状態(確変・時短状態、高確高ベース状態)に移行させる大当りである。大当り終了後、変動表示を25回終了するまで(始動回数が25回となるまで)確変状態が継続する。ただし、時短状態は、大当り終了後、変動表示を22回終了したとき(始動回数が22回となってとき)に終了して低ベース状態に移行され、高確率状態のみ変動表示を25回終了するまで(始動回数が25回となるまで)継続される。従って、この実施例では、大当り終了後、22回目の変動表示を終了してから25回目の変動表示を終了するまでの間、高確率状態のみとされ、高ベース状態とはならない(高確低ベース状態である)。
「確変大当りB」とは、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が「確変大当りA」に比べて短い5ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態にのみ移行させる大当りである。大当り終了後、変動表示を所定回数(本実施例では25回)終了するまで確変状態が継続する。ただし、大当り終了後に時短状態には移行せずに低ベース状態に移行され、高確率状態のみ変動表示を25回終了するまで継続される。従って、この実施例では、確変大当りBの終了後、25回目の変動表示を終了するまでは高確率状態のみとされ、高ベース状態には移行されない(高確低ベース状態)。
つまり、「確変大当りA」では、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が29秒と長いのに対して、「確変大当りB」では1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が0.1秒と極めて短く(高速開放)、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞することは殆ど期待できない。そして、この実施例では、その確変大当りBの大当り遊技状態の終了後には確変状態に移行されるが高ベース状態には移行しない。
なお、この実施例では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ5回行われ、「確変大当りB」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の5回の高速開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される。そのようにすることによって、例え遊技者が大入賞口の開放を確認できたとしても、「確変大当りB」または「小当り」のいずれにもとづく開放なのかを特定しにくく、しかもその後の遊技状態が確変状態または通常状態のいずれに移行したかを特定することもできなくなるため、遊技者にわからないように、確変大当りBを発生させ、かつ、該大当りの終了後に遊技状態を確変状態に移行させる、つまり確変状態を潜伏させることができる。また、逆に、低確状態において確変大当りBと同様の演出制御が実施される小当りを発生させることで、該小当りの終了後は遊技状態が確変状態に移行しないので、低確状態を潜伏させることができる。
大当り種別判定テーブル131aには、ランダム1の値と比較される数値であって、「確変大当りA」、「確変大当りB」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図10(a)は、確変大当りA用変動パターン種別判定テーブル132aを示す説明図である。確変大当りA用変動パターン種別判定テーブル132aは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
確変大当りA用変動パターン種別判定テーブル132aには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
これら判定値の数としては、図10(a)に示すように、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2に比較してスーパーCA3−3の判定値の数が多くなるように設定されており、確変大当りAとなる場合には、変動パターンとしてスーパーリーチまたはスペシャルリーチが多く決定されるように設定されている。
また、図10(b)は、確変大当りB/小当り用変動パターン種別判定テーブル132bを示す説明図である。確変大当りB/小当り用変動パターン種別判定テーブル132bは、ランダムR並びにランダム1に基づく当り種別の判定において、確変大当りB及び小当りが決定されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施例では、図10(b)に示すように、確変大当りBまたは小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として、擬似連の演出を伴わない変動パターンを含む特殊CA4−1と、擬似連の演出を伴う変動パターンを含む特殊CA4−2のうちいずれかが決定される場合が示されている。
また、確変大当りBでは、擬似連の演出を伴わない変動パターンを含む特殊CA4−1に対して1〜51の判定値が割り当てられているのに対し、擬似連の演出を伴う変動パターンを含む特殊CA4−2に対して52〜251の判定値が割り当てられており、確変大当りBとすることに決定されている場合には、変動パターンとして、リーチ演出としてノーマルリーチBを含む特殊PG2−2等の擬似連の演出を伴う変動パターンが多く決定されるようになっている。
尚、これらノーマルリーチBのリーチ演出を含む特殊PG2−2の変動パターンにおいては、リーチ演出が実施され、該リーチがはずれとなる演出が実施された後、再変動が2回実施されて、停止図柄として後述する確変大当りBや小当りに対応した演出図柄の組合せ(チャンス目図柄)が表示される。
また、小当りについては、該小当りとすることに決定された時点の遊技状態が、高確状態であるか、低確状態であるか、つまり、確変フラグがセットされているか否かに応じて、判定値の割り当てが異なっている。
具体的には、高確時の小当りでは、確変大当りBと同様に、擬似連の演出を伴わない変動パターンを含む特殊CA4−1に対して1〜51の判定値が割り当てられているのに対し、擬似連の演出を伴う変動パターンを含む特殊CA4−2に対して52〜251の判定値が割り当てられており、高確時において小当りとすることに決定されている場合には、変動パターンとして擬似連の演出を伴う変動パターンが多く決定されるようになっている。
一方、低確時の小当りでは、確変大当りBとは逆に、擬似連の演出を伴わない変動パターンを含む特殊CA4−1に対して1〜201の判定値が割り当てられているのに対し、擬似連の演出を伴う変動パターンを含む特殊CA4−2に対して202〜251の判定値が割り当てられており、低確時において小当りとすることに決定されている場合には、変動パターンとして、リーチ演出としてノーマルリーチAを含む特殊PG2−1等の滑りの演出を伴う変動パターンが多く決定されるようになっている。
尚、これらノーマルリーチAのリーチ演出を含む特殊PG2−1の変動パターンにおいては、リーチ演出が実施され、該リーチがはずれとなる演出が実施された後、滑り変動が実施されて、停止図柄として後述する確変大当りBや小当りに対応した演出図柄の組合せ(チャンス目図柄)が表示される。
このように、この実施例では、高確状態に移行する確変大当りBの場合には、ノーマルリーチBのリーチ演出を伴う変動パターンや、擬似連の演出を伴う変動パターンが多く決定され、高確状態に移行しない小当りの場合には、ノーマルリーチAのリーチ演出を伴う変動パターンや、擬似連の演出を伴わない滑りの変動パターンが多く決定されることで、ノーマルリーチBや擬似連の演出を伴う変動パターンの実施後に確変大当りBの遊技状態(小当りの遊技状態と同一)が実施されたときには、遊技者に対して、発生したのが高確状態に移行する確変大当りBである可能性が高いのではとの期待感を与えることができるようになっている。
つまり、潜伏条件が成立する確変大当りBや小当りが発生するときにおいては、変動パターンとしてノーマルリーチAのリーチ演出を含む特殊PG2−1の変動パターンが、遊技状態が高確(確変)状態に移行する確変大当りBのときよりも高確(確変)状態に移行しない小当りのときにおいて多く決定され、変動パターンとしてノーマルリーチBのリーチ演出を含む特殊PG2−2の変動パターンが、遊技状態が高確(確変)状態に移行しない小当りのときよりも高確(確変)状態に移行する確変大当りBのときにおいて多く決定される。
尚、この実施例では、高確状態に移行する確変大当りBのときと、高確状態に移行しない小当りのときとで、決定される変動パターンの種別が異なるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら高確状態に移行する確変大当りBであるか高確状態に移行しない小当りであるかにかかわらずに、変動パターンを選択して決定するようにしても良い。
また、この実施例では、高確状態における小当りの場合には、確変大当りBの場合と同様に、擬似連の演出を伴う変動パターンが多く決定されるので、擬似連の演出を伴う変動パターンの実施後に小当りの遊技状態(確変大当りBの遊技状態と同一)が実施されたときには、遊技者に対して、確変大当りBと同じく、その後の遊技状態が高確状態となっている可能性が高いのではとの期待感を与えることができる
尚、この実施例では、高確状態における小当りの場合には、確変大当りBの場合と同様に、ノーマルリーチBのリーチ演出を伴う変動パターンや、擬似連の演出を伴う変動パターンが多く決定されるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら高確状態における小当りの場合にも、低確状態における小当りと同様に、擬似連の演出を伴わない滑り変動パターン種別である特殊CA4−1が多く決定されるようにしても良い。
図11(a),(b)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブルA〜Bを示す説明図である。はずれ用変動パターン種別判定テーブルA〜Bは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブルA,Bには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−8の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、図11(a)〜(b)に示すように、この実施例では、はずれである場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が230〜251であれば、遊技状態や合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチCのいずれか)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、図11(a)示す通常用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルA135aにおいては、超短縮変動の変動パターンである非リーチPA1−0(変動時間1.25秒)や、短縮変動の変動パターンである非リーチPA1−2(変動時間2.5秒)を含む非リーチCA2−3や、擬似連3回よりも変動時間が短い擬似連2回の演出を伴う変動パターンを含むノーマルCA2−6に対して判定値の割り当てがないのに対し、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルB135bでは、該非リーチCA2−3に対して100〜199の判定値が割り当てられているとともに、擬似連3回の演出を伴う変動パターンを含むノーマルCA2−5に代えて擬似連2回の演出を伴う変動パターンを含むノーマルCA2−6に判定値が割り当てられていることにより、変動時間が短い非リーチPA1−0(変動時間1.25秒)や非リーチPA1−2(変動時間2.5秒)が決定されるようになるため、変動時間の平均時間が通常よりも短縮されることで、単位時間当たりに実施される変動回数が多くなる。
なお、図11に示す例では、遊技状態が時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルB135bを用いる場合を示しているが、時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで、別々に用意されたはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるように構成してもよい。また、さらに、時短状態用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしてもよい。
なお、この実施例では、合算保留記憶数が3未満である場合に用いるはずれ用変動パターン種別判定テーブルA135aと、合算保留記憶数が3以上である場合に用いるはずれ用変動パターン種別判定テーブルB135bとの2種類のテーブルを用いた例を示しているが、この実施例で示したものにかぎられない。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ用変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ用変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施例では、合算保留記憶数に応じてはずれ用変動パターン種別判定テーブルを複数備える場合を示しているが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じてはずれ用変動パターン種別判定テーブルを複数備えるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数の値ごとに別々に用意されたはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい(すなわち、第1保留記憶数0個用、第1保留記憶数1個用、第1保留記憶数2個用、第1保留記憶数3個用、第1保留記憶数4個用・・・のはずれ用変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、第1保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、第1保留記憶数0〜2用、第1保留記憶数3用、第1保留記憶数4用・・・のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合であっても、第1保留記憶数や第2保留記憶数が多い場合(例えば3以上)には、変動時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別が選択されやすいように構成すればよい。
なお、この実施例では、図11に示すように、現在の遊技状態にかかわらず、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の遊技状態が確変状態であるか時短状態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルやはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、この実施例では、合算保留記憶数が3以上である場合に、図11(b)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例えば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が時短状態や確変状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
図12(a),(b)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137a〜137bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137a〜137bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137a〜137bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137a〜137bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」や「小当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図12(a)に示す例では、変動パターン種別として、各種のノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチCおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う(スーパーリーチとともに擬似連を伴う場合もある)変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている場合が示されている。また、図12(b)に示す例では、変動パターン種別として、擬似連の演出を伴う変動パターンを含まない変動パターン種別である特殊CA4−1と、擬似連の演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている場合が示されている。なお、図12(b)において、擬似連の演出の有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、リーチ演出の有無や滑り演出などの特定演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。この場合、例えば、特殊CA4−1は、特定演出となる擬似連の演出を伴わない変動パターンである特殊PG1−1、特殊PG1−2、特殊PG2−1を含むようにし、特殊CA4−2は、特定演出となる擬似連の演出を伴う特殊PG1−3および特殊PG2−2を含むように構成すれば良い。
図13は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
尚、この実施例のはずれ変動パターン判定テーブル138aでは、スーパーCA2−7には、スーパーリーチCに対応するスーパーPB3−3の変動パターンに対する判定値の割り当てが存在しないのに対し、スーパーCA2−8には、スーパーリーチCに対応するスーパーPB3−3の変動パターンに対する判定値の割り当てが存在する。
図14および図15は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図14および図15に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図7に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C08(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別や小当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C08(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C08(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001(H)は、大当り開始画面(ファンファーレ画面)を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(確変大当りA開始指定コマンド:ファンファーレ1指定コマンド)である。コマンドA002(H)は、大当り遊技の開始を指定するものであるが、大当り遊技であることを特定しにくい大当り開始画面(図示略)を表示することを指定する演出制御コマンド(確変大当りB開始指定コマンド:ファンファーレ2指定コマンド)である。コマンドA003(H)は、小当り遊技の開始を指定するものであるが、小当り遊技であることを特定しにくい小当り開始画面(図示略)を表示することを指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド:ファンファーレ3指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当りBである場合および小当りである場合に共通の確変大当りB/小当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面(エンディング画面)を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りAであったことを指定する演出制御コマンド(確変大当りB終了指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面(エンディング画面)を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りBであったことを指定する演出制御コマンド(確変大当りB終了指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当り終了画面(エンディング画面)を表示すること、すなわち小当り遊技の終了を指定するとともに、小当りであったことを指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当りBである場合および小当りである場合に共通の確変大当りB/小当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するように構成してもよい。
なお、本実施例では、上記コマンドA002(H)にて指定する大当り開始画面とコマンドA003(H)にて指定する小当り開始画面とは同一の開始画面であり、また、コマンドA302(H)にて指定する大当り終了画面とコマンドA303(H)にて指定する小当り終了画面とは同一画面である。詳しくは、これら大当り/小当り開始画面および大当り/小当り終了画面は、前述した非リーチPA1−3,4の後半において表示される画面(図示略)と同じ態様の表示画面とされており、確変大当りBまたは小当りのいずれが発生したかの特定を困難とするとともに、確変大当りBが発生して遊技状態が確変状態(高確低ベース状態)に移行した可能性があることを示唆する画面とされている。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であることを指定する演出制御コマンド(通常状態指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態であることを指定する演出制御コマンド(時短状態指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変(高確)状態であることを指定する演出制御コマンド(確変状態指定コマンド)である。コマンドB003(H)は、時短状態が終了したことを通知する演出制御コマンド(時短終了指定コマンド)である。
コマンドB1XX(H)は、時短状態の残り回数(あと何回変動表示を終了するまで時短状態が継続するか)を指定する演出制御コマンド(時短回数指定コマンド)である。コマンドB1XX(H)における「XX」が、時短状態の残り回数を示す。
コマンドB2XX(H)は、確変状態の残り回数(あと何回変動表示を終了するまで確変状態が継続するか)を指定する演出制御コマンド(確変回数指定コマンド)である。コマンドB2XX(H)における「XX」が、確変状態の残り回数を示す。
コマンドC0XX(H)は、第1保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC0XX(H)における「XX」が、第1保留記憶数を示す。コマンドC1XX(H)は、第2保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC1XX(H)における「XX」が、第2保留記憶数を示す。
なお、この実施の形態では、遊技状態にかかわらず(例えば、高確率状態や高ベース状態であるか否かや、大当り遊技中であるか否かにかかわらず)、始動入賞が発生して保留記憶が実施されるごとに入賞時判定の処理が実行され、必ず図14に示す図柄指定コマンドが送信される。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した図柄指定コマンドにもとづいて、予告対象の変動表示が開始される以前に、前もって大当りとなるか否かやスーパーリーチとなるか否かを予告する後述する保留予告を実行する。なお、本実施例では、確変大当りBおよび小当りについての保留予告は実行しない、つまり確変大当りAについての保留予告のみを実行するようになっているので、確変大当りBおよび小当りの発生が保留予告により遊技者に把握され易くなってしまうことを回避できる。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図14および図15に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施例では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取り込みを指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図14および図15に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う演出表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図16および図17は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、第1始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。また、CPU56は、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、第2始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS313,S314)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図18は、ステップS312,S314の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。このうち、図18(A)は、ステップS312の第1始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。また、図18(B)は、ステップS314の第2始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
まず、図18(A)を参照して第1始動口スイッチ通過処理について説明する。第1始動口スイッチ13aがオン状態の場合に実行される第1始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS211A)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS212A)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213A)。また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合計保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(ステップS214A)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図19(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図19(A)に示すように、保留特定領域には、合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図19(A)には、合計保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図19(A)に示すように、保留特定領域には、合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図19(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215A)。なお、ステップS214Aの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第1始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図19(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図19(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施例では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)、および後述するスーパーリーチフラグが記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果を始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時判定処理を実行する(ステップS216A)。そして、CPU56は、入賞時判定処理の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御(入賞時判定結果指定コマンドの送信セット)を行うとともに、入賞時判定結果指定コマンドに次いで第1保留記憶数カウンタの値にもとづいて第1保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御(第1保留記憶数指定コマンドの送信セット)を行う(ステップS217A)。
次に、図18(B)を参照して第2始動口スイッチ通過処理について説明する。第2始動口スイッチ14aがオン状態の場合に実行される第2始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS211B)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS212B)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213B)。また、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合計保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(ステップS214B)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図19(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215B)。なお、ステップS214Bの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を第2始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、入賞時判定処理を実行する(ステップS216B)。そして、CPU56は、入賞時判定処理の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、入賞時判定結果指定コマンドに次いで第2保留記憶数カウンタの値にもとづいて第2保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS217B)。
図20および図21は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば処理を終了する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、保留特定領域(図19(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(ステップS52)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータでない(すなわち、「第2」を示すデータである)場合(ステップS52のN)、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータである場合(ステップS52のY)、CPU56は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定した後(ステップS54)、保留特定領域(図19(A)参照)に設定されている1番目のデータを削除して、2番目以降の各データの順序を1つづつ繰り上げてシフトして(2番目→1番目、3番目→2番目、4番目→3番目…)保留特定領域のデータを更新する(S55−)。
なお、この実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行するように構成してもよい。この場合、例えば、高ベース状態に移行された場合には可変入賞球装置15が設けられた第2始動入賞口14に始動入賞しやすくなり第2保留記憶が溜まりやすくなるのであるから、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、CPU56は、保留特定領域において合算保留記憶数=m(m=2〜8)に対応する保存領域に格納されている値(「第1」または「第2」を示す値)を、合算保留記憶数=m−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。また、各合算保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各値が抽出された順番は、常に、合算保留記憶数=1〜8の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタのカウント値をRAM55の所定の領域に保存した後(ステップS57)、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、減算後の特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値にもとづいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS59)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS215Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS215Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図9参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(低確状態または通常状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなる(10倍)ように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図9(a)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図9(a)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図9(a)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りAまたは確変大当りBとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のNo)、CPU56は、小当り判定テーブル(図9(b),(c)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図9(b),(c)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図9(b)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図9(c)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットする(ステップS63)。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のNo)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「確変大当りA」または「確変大当りB」)を大当りの種別に決定する。この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS215Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS215Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。
そして、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「確変大当りA」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「確変大当りB」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別バッファの設定値から特定される大当り種別に応じて、種別毎に異なる大当り図柄となる所定の大当り記号を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り種別バッファの設定値から特定される小当り種別に応じて、種別毎に異なる所定の小当り記号を特別図柄の停止図柄に決定する。このように、大当り図柄を複数種類の大当り記号のうちから決定するとともに、小当り図柄を複数種類の小当り記号のうちから決定することで、遊技者に大当りであるか小当りであるかを特別図柄によって特定しにくくすることができる。
なお、本実施例では、遊技球の入賞時において実施される入賞時判定処理(ステップS216A,S216B)において変動パターン種別の決定を行い、特別図柄の変動表示の開始時において大当りか否かの判定および変動パターンの決定を行うが、遊技球の入賞時において大当りか否かの判定を行い、特別図柄の変動表示の開始時に変動パターンの決定を行うようにしてもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図22は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認するとともに、大当りフラグがセットされている場合にCPU56は、更に、大当り種別バッファに記憶されているデータにより、大当りが確変大当りAであるか否かを判定する(ステップS91)。
大当りが確変大当りAである場合には、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、確変大当りA用変動パターン種別判定テーブル132a(図10(a)参照)を選択する(ステップS92)。そして、ステップS102に移行する。
一方、大当りが確変大当りAでない場合、つまり、確変大当りBである場合には、ステップS94に進んで、確変大当りB/小当り用変動パターン種別判定テーブル132b(図10(b)参照)を選択する(ステップS94)。そして、ステップS102に移行する。
また、大当りフラグがセットされていない場合にCPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、確変大当りB/小当り用変動パターン種別判定テーブル132b(図10(b)参照)を選択する(ステップS94)。そして、ステップS102に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合にCPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する。なお、時短フラグは、遊技状態を時短状態に移行するとき(確変状態に移行するときを含む)にセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りAまたは確変大当りBとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、時短回数を消化したタイミングや、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。時短フラグがセットされていれば(ステップS95のYes)、CPU56は、ステップS98に移行する。
時短フラグがセットされていなければ(ステップS95のNo)、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS96)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS96のNo)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブルA135a(図11(a)参照)を選択する(ステップS97)。そして、ステップS102に移行する。
時短フラグがセットされている場合(ステップS95のYes)または合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS96のYes)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブルB135b(図11(b)参照)を選択した後(ステップS98)、ステップS102に移行する。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92、S94、S97、S98の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137a、137b(図12参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138a(図13参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。
また、特別図柄の変動を開始する(ステップS107)。例えば、ステップS33の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS95〜S101の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
図23は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS131)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS132)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には、ステップS140に移行する(ステップS133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認し(ステップS133a)、セットされている場合には、大当り遊技状態において遊技状態を一旦通常状態に移行させるが、後述する大当り終了処理において大当り遊技状態の終了後の遊技状態を決定する際に、大当り前の遊技状態が確変状態であったか否かが判るようにするために、大当り前の遊技状態が確変状態であったことを示す大当り前確変フラグをセットする(ステップS133b)。
次いで、確変フラグや時短フラグや高確報知フラグがあった場合にはそれらをリセットし(ステップS134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、大当りの種別が確変大当りAである場合には確変大当りA開始指定コマンドを送信する。大当りの種別が確変大当りBである場合には確変大当りB開始指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が確変大当りA、確変大当りBのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に通常状態指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS136)。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS137)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、5回)および大当り種別に応じた開放時間をセットする(ステップS138)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS139)。
ステップS140では、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する。確変フラグがセットされている場合には、確変状態における特別図柄の変動可能回数を示す確変回数カウンタの値を−1する(ステップS153)。そして、CPU56は、減算後の確変回数カウンタの値にもとづいて確変回数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS154)。次いで、CPU56は、減算後の確変回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS155)、確変フラグをリセットするとともに、高確報知フラグがセットされている場合には該高確報知フラグをリセットする(ステップS156)。また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して通常状態指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS157)。
ステップS155において減算後の確変回数カウンタの値が0になっていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する(ステップS141)。時短フラグがセットされている場合(すなわち、確変・時短状態に制御されている場合)には、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS142)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値にもとづいて時短回数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行った後(ステップS143)、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS144)、時短フラグをリセットする(ステップS145)。
ステップS145にて時短フラグをリセットした場合、またはステップS140のNo,S141のNo,S144のNoの場合、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS147)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り開始指定コマンドを送信する(ステップS148)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS149)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば5回)および小当りに対応した開放時間(確変大当りBと同じ開放時間)をセットする(ステップS150)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS151)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS147のN)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS195)。
図24は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS157)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットするともに(ステップS158)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、確変大当りAであった場合には確変大当りA終了指定コマンドを送信し、確変大当りBであった場合には小当り/確変大当りB終了指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、大当りの種別が確変大当りAであるか否かを確認する(ステップS166A)。具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。確変大当りAであれば、CPU56は、ステップS167に進んで、遊技状態を時短状態に移行させるために時短フラグをセットするとともに、時短回数をカウントするための時短回数カウンタに所定回数(例えば22回)をセットし(ステップS168)、時短状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS169)。
次いで、CPU56は、遊技状態を確変状態に移行させるために確変フラグをセットするとともに(ステップS170)、確変回数をカウントするための確変回数カウンタに所定回数(例えば25回)をセットし(ステップS171)、確変状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS172)。そして、ステップS173に移行する。
尚、この遊技状態を確変状態に移行させる段階、つまり、起動時以外の遊技中において確変(高確)状態に移行する場合には、起動時において電力供給停止前に確変フラグがセットされている場合と異なり、高確報知フラグをセットしないので、高確報知LED24が点灯されて確変(高確)状態であることが報知されてしまうことがないとともに、起動高確情報が情報出力回路53から出力されて呼び出しランプにより確変(高確)状態であることが報知されてしまうこともない。
また、ステップS166Aにおいて確変大当りBであればステップS166Bに進んで、大当り前確変フラグがセットされているか否かを確認する。大当り前確変フラグがセットされていなければ、ステップS170に進んでステップS170〜173の処理を行う。一方、大当り前確変フラグがセットされていれば、ステップS166Cに進んで、大当り前確変フラグをリセットしてからステップS167〜173の処理を行う。
すなわち、通常状態(低確低ベース状態)において確変大当りBが発生した場合は、確変回数が更新(セット)され、確変状態(高確低ベース状態)または確変・時短状態(高確高ベース状態)において確変大当りBが発生した場合は、時短回数および確変回数が更新(セット)される。
なお、この実施例では、ステップS167でセットした時短フラグは、可変入賞球装置15の開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。この場合、具体的には、CPU56は、普通図柄プロセス処理(ステップS27参照)において、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに、時短フラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりして可変入賞球装置15を開放する制御を行う。また、ステップS167でセットした時短フラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS173)。
図25は、特別図柄プロセス処理における小当り終了処理(ステップS310)を示すフローチャートである。小当り終了処理において、CPU56は、小当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS180)、小当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS187に移行する。小当り終了表示タイマが設定されていない場合には、小当りフラグをリセットし(ステップS181)、小当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS185)。
そして、小当り終了表示タイマに、演出表示装置9において小当り終了表示が行われている時間(小当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS186)、処理を終了する。
ステップS187では、小当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、小当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち小当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS188)。経過していなければ処理を終了する。
小当り終了表示時間を経過していれば(ステップS188のY)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS189)。
次に、演出制御手段である演出制御基板80の動作を説明する。図26は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)とともに、パスワードの受付けや出力等を行うためのメニュー画面を表示するメニュー処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図27は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図14および図15参照)であるのか解析する。
図28は、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数を示す説明図である。図28に示すように、この実施例では、予告演出決定用乱数SR1、予告演出種別決定用乱数SR2、ステージ(モード)種別決定用乱数SR3を用いる。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数を用いてもよい。
予告演出決定用乱数SR1は、大当りとならない場合において予告演出を実施するか否かを決定する、つまり、大当りとならないのに予告演出を実施することを決定する(いわゆるがせ)ための乱数である。
予告演出種別決定用乱数SR2は、予告演出の種別(キャラクタA〜D、セリフ予告、クイズ予告)を決定するために用いられる乱数である。
ステージ(モード)種別決定用乱数SR3は、変動表示が実施される毎にステージ(モード)を決定するために用いられる乱数である。
尚、これらSR1〜SR3の各乱数を生成するためのカウンタがRAMに形成されている。そして、各カウンタの数値は、図26に示す乱数更新処理(ステップS706)で更新される。すなわち、値が+1される。そして、カウンタのカウント値が乱数の上限値(図28に示された範囲における最大値)を越えると下限値(図28に示された範囲における最小値)に戻される。乱数を生成するためのカウンタのカウント値を読み出すことを、乱数を抽出するという。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、図29に示す図柄変動制御パターンテーブル180を初めとする、各種の予告演出の演出制御パターンを含む予告演出制御パターンテーブル(図示略)、大当り状態や小当り状態における演出制御パターンを含む各種演出制御パターンテーブル(図示略)が記憶されている。図29に示す図柄変動制御パターンテーブル180には、演出図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでの期間における、演出表示動作等の演出動作の制御内容を示すデータが、変動パターンに応じて格納されている。各図柄変動制御パターンには、例えば、プロセスタイマ設定値、表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、並びに音制御実行データといった演出図柄の可変表示に応じた各種の演出動作を制御するための複数の制御データ(プロセスデータ)が時系列的に設定されている。
また、各種演出制御パターンテーブルには、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間における、各種の演出制御の内容を示すデータが、ラウンド等に応じて格納されている。各演出制御パターンには、プロセスタイマ設定値、表示制御実行データ、ランプ制御実行データといった各種の演出動作を制御するための複数の制御データが時系列的に設定されている。尚、大当り遊技状態の演出制御パターンテーブルには、後述する演出パラメータの値に応じて決定可能な各種楽曲毎に個別に設けられており、大当り遊技状態においては、該大当りの開始時に実行される当り表示処理において演出パラメータの値に応じて決定される各楽曲の演出が実施される。
なお、図柄変動制御パターン、予告演出制御パターン、各種演出制御パターン各々の制御データの集まりを、プロセステーブルという。
これら演出制御パターンは、例えばプロセスタイマ設定値、表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部発光制御実行データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データとなるプロセスデータから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。
プロセスタイマ設定値は、演出制御用CPU101における演出制御用のプロセスタイマの格納値であるプロセスタイマ値と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、プロセスタイマ設定値に代えて、例えば主基板31から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU101において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御実行データには、例えば演出図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、演出表示装置9の表示画面における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御実行データは、演出表示装置9の表示画面における演出画像の表示動作を指定するデータである。音制御実行データには、例えば演出図柄の可変表示中における演出図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ27L、27Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音制御実行データは、スピーカ27L、27からの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御実行データには、例えば装飾LED25や天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28cといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御実行データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。また、演出制御パターンに含まれる複数種類のプロセスデータでは、各タイミングで実行される演出動作の内容に応じて、それぞれのプロセスデータを構成する制御データの種類が異なっていてもよい。すなわち、表示制御データや音声制御実行データ、ランプ制御実行データの全部を含んで構成されたプロセスデータもあれば、これらの一部を含んで構成されたプロセスデータもあってよい。さらに、例えば演出用役物が備える可動部材における動作態様を示す可動部材制御データといった、その他の各種制御データが含まれることがあってもよい。
演出制御用CPU101は、これら演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、プロセスタイマ値がプロセスタイマ設定値のいずれかと合致したときには、そのプロセスタイマ設定値と対応付けられた演出制御実行データに含まれる表示制御実行データにより指定される態様で演出図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を演出表示装置9の表示画面に表示させる制御を行う。また、音声制御実行データにより指定される態様でスピーカ27L、27Rから音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御実行データにより指定される態様で装飾LED25や天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28c等の発光体を点滅させる制御を行う。なお、プロセスタイマ設定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
また、予告演出制御パターンテーブルには、予告演出を実施する際に、予告演出が開始されてから予告演出が終了するまでの期間における、演出表示動作等の演出動作の制御内容を示すデータ(予告演出制御パターン)が、複数種類の予告パターンのそれぞれに対応して格納されている。各予告演出制御パターンには、図柄変動制御パターンと同じく、予告プロセスタイマ設定値、表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データといった予告演出の演出動作を制御するための複数の制御データ(予告プロセスデータ)が時系列的に設定されている。
具体的には、キャラクタAのアニメーション画像が表示される予告演出Aに対応付けて、これらキャラクタAのアニメーション画像を表示する時系列データを含むCPY1−1の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶され、キャラクタBのアニメーション画像が表示される予告演出Bに対応付けて、これらキャラクタBのアニメーション画像を表示する時系列データを含むCPY1−2の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶され、キャラクタCのアニメーション画像が表示される予告演出Cに対応付けて、これらキャラクタCのアニメーション画像を表示する時系列データを含むCPY1−3の予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)が記憶されている。
また、遊技者がキャラクタの選択やセリフの選択を実施するセリフ予告1、2に対応付けて、選択肢内容や受付け画面を表示する受付け期間等のデータを含むセリフ予告の予告演出制御パターンや、遊技者が回答を選択してクイズに答えるクイズ予告(キャラクタA、キャラクタB)に対応付けて、クイズ内容や回答の選択肢内容や回答画面を表示する回答期間等のデータを含むクイズ予告の予告演出制御パターンも記憶されている。
尚、これら予告演出制御パターンは、変動開示後に予告演出を開始するまでの予告演出開始待ち時間を特定可能とされており、これら特定される予告演出開始待ち時間に基づいて、後述する予告演出開始待ちタイマがセットされるようになっている。
また、本実施例の予告プロセステーブルも、前述した演出図柄の変動演出やリーチ演出を実施するためのプロセステーブルと同じく、予告プロセスタイマ設定値と、各予告プロセスタイマ設定値に対応付けられた各種の予告演出の演出制御の内容を実施するための予告演出制御実行データとから成る予告プロセスデータが、時系列に配列されたものであれば良い。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMには、後述するパスワードを解析することにより抽出される遊技者IDを格納するための遊技者ID記憶領域や、前回の大当りの発生時又は新たなパスワードの入力時点からの始動回数が集計される始動回数カウンタが設けられているとともに、図30に示す遊技情報テーブルが記憶されている。
本実施例の遊技情報テーブルには、図30に示すように、当該パチンコ遊技機1の機種に固有の遊技データ、つまり、当該機種のパチンコ遊技機1においてのみ発生する大当りBやスペシャルストーリーリーチの総発生回数等のデータから成る固有データと、当該機種以外の他の機種(後述するパスワードによる遊技データの引き継ぎが可能とされた継承対象機種)と共通となる始動回数、大当り回数(大当りA回数)、確変回数の総発生回数や演出パラメータ等のデータから成る共通データとが集計されるようになっている。つまり変動表示が実施される毎に総始動回数に1が加算更新され、大当りAが発生する毎に総大当り回数に1が加算され、大当りAや大当りBの発生後に確変状態が発生する毎に総確変回数に1が加算され、大当りBが発生する毎に総大当りB回数に1が加算され、スペシャルストーリーリーチが発生する毎に総スペシャルストーリーリーチ回数に1が加算される。
尚、演出パラメータは、初期値(デフォルト値)が50とされ、後述する演出図柄変動停止処理のステップS864において、図31に示す演出パラメータ変化量テーブルに基づいて0〜100の範囲において変化する値であり、キャラクタAの選択等により+側に変化することから、51〜100の範囲がキャラクタA領域とされ、キャラクタBの選択等により−側に変化することから、0〜49の範囲がキャラクタB領域とされ、これら演出パラメータの値に応じて、大当り時において決定される楽曲演出が多くなるとともに、予告演出の出現頻度や信頼度が変化する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMには、図31に示す、演出パラメータを変化させる変化条件が成立した時の変化量を決定する際に使用される演出パラメータ変化量テーブルや、図32に示す、変動パターンとしてスペシャルPA3−1、スペシャルPA3−2以外の変動パターンが決定されている時に予告演出の種別を決定する際に使用される予告演出決定用テーブルA〜Eや、図33に示す、変動パターンとしてスペシャルPA3−1が決定されている時に予告演出の種別を決定する際に使用される予告演出決定用テーブルFや、変動パターンとしてスペシャルPA3−2が決定されている時に予告演出の種別を決定する際に使用される予告演出決定用テーブルGや、変動表示の終了時においてモード(ステージ)を決定する際に使用される図34に示すモード決定用テーブルA〜Eが記憶されている。
演出パラメータ変化量テーブルには、図31に示すように、演出パラメータを変化させる各変化条件に対応付けて、当該条件が成立した場合に変化させる変化量が、始動回数範囲毎に記憶されている。具体的には、始動回数カウンタにおける始動回数が500回未満である場合には、後述するセリフ予告においてキャラクタの選択を実施したことに応じて演出パラメータを1変化させ(キャラクタAを選択の場合には+1、キャラクタBを選択の場合には−1)、アニメーションの予告演出が実施されたことに応じて演出パラメータを1変化させ(キャラクタAのアニメーション予告演出の場合には+1、キャラクタBのアニメーション予告演出の場合には−1)、ストーリーリーチが実施された後にはずれとなったことに応じて演出パラメータを3変化させ(キャラクタAのストーリーリーチの場合には+3、キャラクタBのストーリーリーチの場合には−3)、ストーリーリーチが実施された後に当りとなったことに応じて演出パラメータを5変化させる(キャラクタAのストーリーリーチの場合には+5、キャラクタBのストーリーリーチの場合には−5)ように設定されている。
一方、始動回数カウンタにおける始動回数が500回以上である場合には、セリフ予告においてキャラクタの選択を実施したことに応じて演出パラメータを2変化させ(キャラクタAを選択の場合には+2、キャラクタBを選択の場合には−2)、アニメーションの予告演出が実施されたことに応じて演出パラメータを2変化させ(キャラクタAのアニメーション予告演出の場合には+2、キャラクタBのアニメーション予告演出の場合には−2)、ストーリーリーチが実施された後にはずれとなったことに応じて演出パラメータを5変化させ(キャラクタAのストーリーリーチの場合には+5、キャラクタBのストーリーリーチの場合には−5)、ストーリーリーチが実施された後に当りとなったことに応じて演出パラメータを10変化させる(キャラクタAのストーリーリーチの場合には+10、キャラクタBのストーリーリーチの場合には−10)ように設定されている。
つまり、後述するように、大当りの発生やパスワードの入力に応じてリセットされる始動回数カウンタの始動回数が所定回数である500回以上である場合、すなわち、遊技を長く実施しても大当りがなかなか発生していない状態(大ハマリ状態)である場合には、演出パラメータの変化量がほぼ2倍に大きくなるので、演出パラメータの変化割合が大きくなり、よって、これら演出パラメータにより出現頻度等が変化する楽曲演出や予告演出の該変化の割合が、始動回数500回の前後において変化する。
予告演出決定テーブルA〜Eには、図32に示すように、予告演出種別決定用乱数SR2と比較される判定値が、演出種別決定用乱数SR2の乱数値範囲である1〜60の内、図32(a)〜(e)に示す判定値数となるように、キャラクタAのアニメーションが演出表示装置9に表示される予告演出A、キャラクタBのアニメーションが演出表示装置9に表示される予告演出B、キャラクタCのアニメーションが演出表示装置9に表示される予告演出Cのそれぞれに対応して、演出表示装置9の表示結果が、最終的に大当りとなる場合とリーチはずれとなる場合とスーパーリーチはずれとなる場合とで個別に設定されている。
そして、予告演出決定テーブルAは、演出パラメータが30〜70の範囲内にある場合に予告演出の決定に使用され、予告演出決定テーブルBは、演出パラメータが71〜90の範囲内にある場合に予告演出の決定に使用され、予告演出決定テーブルCは、演出パラメータが91以上である場合に予告演出の決定に使用され、予告演出決定テーブルDは、演出パラメータが10〜29の範囲内にある場合に予告演出の決定に使用され、予告演出決定テーブルeは、演出パラメータが9以下である場合に予告演出の決定に使用される。
尚、この実施例では、演出パラメータが30〜70の範囲内である場合に使用される予告演出決定テーブルAでは、キャラクタAのアニメーションが演出表示装置9に表示される予告演出Aと、キャラクタBのアニメーションが演出表示装置9に表示される予告演出Bと、キャラクタCのアニメーションが演出表示装置9に表示される予告演出Cのいずれについても、予告演出種別決定用乱数SR2と比較される判定値数が、可変表示の表示結果が最終的にリーチはずれとなるリーチはずれ時(20)、スーパーリーチはずれ時(20)、当り時(20)と全て同じとされており、最終的にスーパーリーチとならない場合(ノーマルリーチ)やスーパーリーチとなる場合や当りとなる場合でも、各キャラクタの予告演出が均等に決定される。
また、演出パラメータがキャラクタA側の数値範囲(51〜100)における71〜90の範囲内である場合に使用される予告演出決定テーブルBでは、予告演出種別決定用乱数SR2と比較される判定値数が、可変表示の表示結果が最終的にノーマルリーチはずれとなるノーマルリーチはずれ時においては予告演出A(30)>予告演出C(25)>予告演出B(5)、可変表示の表示結果が最終的にスーパーリーチはずれとなるスーパーリーチはずれ時においては予告演出A(30)>予告演出C(20)>予告演出B(10)、可変表示の表示結果が最終的に当りとなる当り時においては予告演出B(30)>予告演出C(20)>予告演出A(10)とされていることで、予告演出決定テーブルAに比較して予告演出Aが決定され易い、つまり、予告演出Aの出現率が高くなるとともに、予告演出Bが出現した場合の信頼度が、演出パラメータが30〜70の範囲である場合において使用される予告演出決定テーブルAにおける予告演出Bが出現した場合の信頼度に比較して高くなる。
尚、演出の信頼度とは、当該演出が決定されて実施されたときに大当りAまたは大当りBとなる確率であり、該確率は、変動表示結果が大当りAまたは大当りBとなるときに当該演出が決定される確率(当り時出現確率KA)を、当該演出が決定される確率(KT;変動表示結果が大当りAまたは大当りBとなるときに当該演出が決定される確率(当り時出現確率KA)と変動表示結果が大当りAまたは大当りBとならないときに当該演出が決定される確率(はずれ時出現確率KB)との合計(KT=KA+KB))で除したもの(KA/KT)である。
よって、予告演出Bの信頼度は、予告演出決定テーブルBにおいては、可変表示の表示結果がはずれとなるノーマルリーチ時、可変表示の表示結果がはずれとなるスーパーリーチ時、可変表示の表示結果が当りとなる時のそれぞれに異なる判定値数HN、HS,HWの割り当てがなされていることから、図9(a)に示す大当り判定テーブルに基づく大当り確率並びに図11のはずれ用変動パターン種別判定テーブル、図13に示すはずれ変動パターン判定テーブルに基づいて算出される可変表示の表示結果がはずれとなるノーマルリーチが決定されているときに予告演出が決定される確率KN、可変表示の表示結果がはずれとなるスーパーリーチが決定されているときに予告演出が決定される確率KS、可変表示の表示結果が大当りA,Bとなることが決定されているときに予告演出が決定される確率KWのそれぞれに、予告演出決定テーブルBにおいて予告演出Bが決定される割合(HN/SR2の判定値総数,(HS/SR2の判定値総数,(HW/SR2の判定値総数)を乗じて算出した確率の総和(該総和がKTとなる)により、HW/SR2の判定値総数に確率KWを乗じて得た確率(該確率がKAとなる)を除した値である。
また、演出パラメータが91以上である場合に使用される予告演出決定テーブルCでは、予告演出種別決定用乱数SR2と比較される判定値数が、可変表示の表示結果が最終的にリーチはずれとなるリーチはずれ時においては予告演出A(44)>予告演出C(15)>予告演出B(1)、可変表示の表示結果が最終的にスーパーリーチはずれとなるスーパーリーチはずれ時においては予告演出A(37)>予告演出C(20)>予告演出B(3)、可変表示の表示結果が最終的に当りとなる当り時においては予告演出B(30)>予告演出C(20)>予告演出A(5)とされていることで、予告演出決定テーブルBよりもさらに予告演出Aが決定され易い、つまり、予告演出Aの出現率がさらに高くなるとともに、予告演出Bが出現した場合の信頼度が、演出パラメータが71〜90の範囲である場合の信頼度に比較してさらに高くなる。
同様に、演出パラメータがキャラクタB側の数値範囲(0〜49)における10〜29の範囲内である場合に使用される予告演出決定テーブルDでは、予告演出種別決定用乱数SR2と比較される判定値数が、可変表示の表示結果が最終的にリーチはずれとなるリーチはずれ時においては予告演出B(30)>予告演出C(25)>予告演出A(5)、可変表示の表示結果が最終的にスーパーリーチはずれとなるスーパーリーチはずれ時においては予告演出B(30)>予告演出C(20)>予告演出A(10)、可変表示の表示結果が最終的に当りとなる当り時においては予告演出A(30)>予告演出C(20)>予告演出B(10)とされていることで、予告演出Bが決定され易い、つまり、予告演出Bの出現率が高くなるとともに、予告演出Aが出現した場合の信頼度が、演出パラメータが30〜70の範囲である場合において使用される予告演出決定テーブルAにおける予告演出Aが出現した場合の信頼度に比較して高くなる。
尚、この場合の予告演出Aの信頼度は、上述した予告演出Bの信頼度と同様にして算出すれば良い。
また、演出パラメータが9以下である場合に使用される予告演出決定テーブルEでは、予告演出種別決定用乱数SR2と比較される判定値数が、可変表示の表示結果が最終的にリーチはずれとなるリーチはずれ時においては予告演出B(44)>予告演出C(15)>予告演出A(1)、可変表示の表示結果が最終的にスーパーリーチはずれとなるスーパーリーチはずれ時においては予告演出B(37)>予告演出C(20)>予告演出A(3)、可変表示の表示結果が最終的に当りとなる当り時においては予告演出A(35)>予告演出C(20)>予告演出B(5)とされていることで、予告演出Bが予告演出決定テーブルDよりもさらに決定され易い、つまり、予告演出Bの出現率がさらに高くなるとともに、予告演出Aが出現した場合の信頼度が、演出パラメータが10〜29の範囲である場合の信頼度に比較してさらに高くなる。
つまり、演出パラメータが100に近づく程、予告演出Aが出現し易いとともに予告演出Bが出現した場合の信頼度が高くなり、演出パラメータが0に近づく程、予告演出Bが出現し易いとともに予告演出Aが出現した場合の信頼度が高くなるので、後述するように、演出パラメータが100に近いときには日の出モードとなり易く、演出パラメータが100に近いときには夜モードとなり易いので、日の出モードにおいて予告演出Bが出現した場合や、夜モードにおいて予告演出Aが出現した場合には、最終的に当りとなるのではないかという遊技者の期待感を高めることができる。
ここで、演出パラメータの値に伴う予告演出の特徴について説明する。
演出パラメータの値が30〜70の範囲であれば、予告演出決定用テーブルAを用いて予告選択処理が行われる。その結果、図61(a)に示すように、ハズレでノーマルリーチが選択された場合のキャラクタAアニメーションの出現率、キャラクタBアニメーションの出現率、キャラクタCアニメーションの出現率はそれぞれ約1/11.7、ハズレでスーパーリーチが選択された場合のキャラクタAアニメーションの出現率、キャラクタBアニメーションの出現率、キャラクタCアニメーションの出現率はそれぞれ約1/157.4、大当り時のキャラクタAアニメーションの出現率、キャラクタBアニメーションの出現率、キャラクタCアニメーションの出現率はノーマルリーチ、スーパーリーチを問わずそれぞれ約1/521.1となり、キャラクタAアニメーションの全体の出現率、キャラクタBアニメーションの全体の出現率、キャラクタCアニメーションの全体の出現率は、それぞれ約1/10.6となる。
また、これらの出現率に基づいて算出される演出パラメータの値が30〜70の範囲での、キャラクタAアニメーション、キャラクタBアニメーション、キャラクタCアニメーション出現時の大当りの信頼度(全体の出現率に占める大当り時の出現率の比率)は、それぞれ約2.04%、約2.04%、約2.04%である。
通常状態における大当り確率は、約1/131であるので、通常状態において大当りとなるまでにキャラクタAアニメーション、キャラクタBアニメーション、キャラクタCアニメーションは、それぞれ約12.4回出現することとなる。
演出パラメータの値が71〜90の範囲であれば、予告演出決定用テーブルBを用いて予告選択処理が行われる。その結果、図61(b)に示すように、ハズレでノーマルリーチが選択された場合のキャラクタAアニメーションの出現率は約1/7.8、キャラクタBアニメーションの出現率は約1/46.7、キャラクタCアニメーションの出現率は約1/9.3、ハズレでスーパーリーチが選択された場合のキャラクタAアニメーションの出現率は約1/104.9、キャラクタBアニメーションの出現率は約1/314.8、キャラクタCアニメーションの出現率は約1/157.4、大当り時のキャラクタAアニメーションの出現率はノーマルリーチ、スーパーリーチを問わず約1/1042、キャラクタBアニメーションの出現率はノーマルリーチ、スーパーリーチを問わず約1/347.4、キャラクタCアニメーションの出現率はノーマルリーチ、スーパーリーチを問わず約1/521.1となり、キャラクタAアニメーションの全体の出現率は約1/7.2、キャラクタBアニメーションの全体の出現率は約1/36.4、キャラクタCアニメーションの全体の出現率は約1/8.7となる。
また、これらの出現率に基づいて算出される演出パラメータの値が71〜90の範囲での、キャラクタAアニメーション、キャラクタBアニメーション、キャラクタCアニメーション出現時の大当りの信頼度は、それぞれ約0.69%、約10.48%、約1.66%である。
通常状態における大当り確率は、約1/131であるので、通常状態において大当りとなるまでにキャラクタAアニメーションは約18.1回、キャラクタBアニメーションは約3.6回、キャラクタCアニメーションは約15回出現することとなる。
演出パラメータの値が91以上であれば、予告演出決定用テーブルCを用いて予告選択処理が行われる。その結果、図61(c)に示すように、ハズレでノーマルリーチが選択された場合のキャラクタAアニメーションの出現率は約1/5.3、キャラクタBアニメーションの出現率は約1/233.5、キャラクタCアニメーションの出現率は約1/15.6、ハズレでスーパーリーチが選択された場合のキャラクタAアニメーションの出現率は約1/85.1、キャラクタBアニメーションの出現率は約1/1049、キャラクタCアニメーションの出現率は約1/157.4、大当り時のキャラクタAアニメーションの出現率はノーマルリーチ、スーパーリーチを問わず約1/2084、キャラクタBアニメーションの出現率はノーマルリーチ、スーパーリーチを問わず約1/297.8、キャラクタCアニメーションの出現率はノーマルリーチ、スーパーリーチを問わず約1/521.1となり、キャラクタAアニメーションの全体の出現率は約1/5.0、キャラクタBアニメーションの全体の出現率は約1/116.4、キャラクタCアニメーションの全体の出現率は約1/13.8となる。
また、これらの出現率に基づいて算出される演出パラメータの値が91以上での、キャラクタAアニメーション、キャラクタBアニメーション、キャラクタCアニメーション出現時の大当りの信頼度は、それぞれ約0.24%、約39.08%、約2.65%である。
通常状態における大当り確率は、約1/131であるので、通常状態において大当りとなるまでにキャラクタAアニメーションは約26.2回、キャラクタBアニメーションは約1.1回、キャラクタCアニメーションは約9.8回出現することとなる。
演出パラメータの値が10〜29の範囲であれば、予告演出決定用テーブルDを用いて予告選択処理が行われる。その結果、図61(d)に示すように、ハズレでノーマルリーチが選択された場合のキャラクタAアニメーションの出現率は約1/46.7、キャラクタBアニメーションの出現率は約1/7.8、キャラクタCアニメーションの出現率は約1/9.3、ハズレでスーパーリーチが選択された場合のキャラクタAアニメーションの出現率は約1/314.8、キャラクタBアニメーションの出現率は約1/104.9、キャラクタCアニメーションの出現率は約1/157.4、大当り時のキャラクタAアニメーションの出現率はノーマルリーチ、スーパーリーチを問わず約1/347.4、キャラクタBアニメーションの出現率はノーマルリーチ、スーパーリーチを問わず約1/1042、キャラクタCアニメーションの出現率はノーマルリーチ、スーパーリーチを問わず約1/521.1となり、キャラクタAアニメーションの全体の出現率は約1/36.4、キャラクタBアニメーションの全体の出現率は約1/7.2、キャラクタCアニメーションの全体の出現率は約1/8.7となる。
また、これらの出現率に基づいて算出される演出パラメータの値が10〜29の範囲での、キャラクタAアニメーション、キャラクタBアニメーション、キャラクタCアニメーション出現時の大当りの信頼度は、それぞれ約10.48%、約0.69%、約1.66%である。
通常状態における大当り確率は、約1/131であるので、通常状態において大当りとなるまでにキャラクタAアニメーションは約3.6回、キャラクタBアニメーションは約18.1回、キャラクタCアニメーションは約15回出現することとなる。
演出パラメータの値が9以下であれば、予告演出決定用テーブルCを用いて予告選択処理が行われる。その結果、図61(e)に示すように、ハズレでノーマルリーチが選択された場合のキャラクタAアニメーションの出現率は約1/233.5、キャラクタBアニメーションの出現率は約1/5.3、キャラクタCアニメーションの出現率は約1/15.6、ハズレでスーパーリーチが選択された場合のキャラクタAアニメーションの出現率は約1/1049、キャラクタBアニメーションの出現率は約1/85.1、キャラクタCアニメーションの出現率は約1/157.4、大当り時のキャラクタAアニメーションの出現率はノーマルリーチ、スーパーリーチを問わず約1/297.8、キャラクタBアニメーションの出現率はノーマルリーチ、スーパーリーチを問わず約1/2084、キャラクタCアニメーションの出現率はノーマルリーチ、スーパーリーチを問わず約1/521.1となり、キャラクタAアニメーションの全体の出現率は約1/116.4、キャラクタBアニメーションの全体の出現率は約1/5.0、キャラクタCアニメーションの全体の出現率は約1/13.8となる。
また、これらの出現率に基づいて算出される演出パラメータの値が9以下での、キャラクタAアニメーション、キャラクタBアニメーション、キャラクタCアニメーション出現時の大当りの信頼度は、それぞれ約39.08%、約0.24%、約2.65%である。
通常状態における大当り確率は、約1/131であるので、通常状態において大当りとなるまでにキャラクタAアニメーションは約1.1回、キャラクタBアニメーションは約26.2回、キャラクタCアニメーションは約9.8回出現することとなる。
このように演出パラメータ30〜70の範囲の状態で、演出パラメータが上昇し、演出パラメータが71〜90の範囲になると、演出パラメータ30〜70の範囲の状態よりもキャラクタAアニメーションの出現率が上昇するとともに、演出パラメータ30〜70の範囲の状態よりもキャラクタBアニメーションの全体出現率に占める大当り時の出現率が上昇することに伴って、キャラクタBアニメーション出現時の信頼度が上昇することとなる。
そして、さらに演出パラメータが上昇し、演出パラメータが91以上になると、演出パラメータ71〜90の範囲の状態よりもさらにキャラクタAアニメーションの出現率が上昇するとともに、演出パラメータ71〜90の範囲の状態よりもさらにキャラクタBアニメーションの全体出現率に占める大当り時の出現率が上昇することに伴って、キャラクタBアニメーション出現時の信頼度がさらに上昇することとなる。
一方、演出パラメータ30〜70の範囲のデフォルト状態から演出パラメータが下降し、演出パラメータが10〜29の範囲になると、演出パラメータ30〜70の範囲の状態よりもキャラクタBアニメーションの出現率が上昇するとともに、演出パラメータ30〜70の範囲の状態よりもキャラクタAアニメーションの全体出現率に占める大当り時の出現率が上昇することに伴って、キャラクタAアニメーション出現時の信頼度が上昇することとなる。
そして、さらに演出パラメータが下降し、演出パラメータが9以下になると、演出パラメータ10〜29の範囲の状態よりもさらにキャラクタBアニメーションの出現率が上昇するとともに、演出パラメータ10〜29の範囲の状態よりもさらにキャラクタAアニメーションの全体出現率に占める大当り時の出現率が上昇することに伴って、キャラクタAアニメーション出現時の信頼度がさらに上昇することとなる。
このため、演出パラメータを上昇させることで、段階的にキャラクタAアニメーションの出現率を高めつつ、キャラクタBアニメーションの大当り信頼度の高い遊技性に移行させることができる。一方で、演出パラメータを下降させることで、段階的にキャラクタBアニメーションの出現率を高めつつ、キャラクタAアニメーションの大当り信頼度の高い遊技性に移行させることができる。すなわち演出パラメータによって遊技者の好みに応じた遊技性を選択することが可能となる。
尚、本実施例では、演出パラメータ51〜100のキャラクタAの領域においてキャラクタAの出現率を高めていることから、これら出現率の高いキャラクタAではなく、キャラクタBの信頼度を高めるようにすることで、より大きな信頼度の変化が各予告演出決定テーブルにおいて得られるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら信頼度の変化を比較的低いものとしても良い場合においては、演出パラメータ51〜100のキャラクタAの領域においてキャラクタAの出現率とともにキャラクタA信頼度も高め、演出パラメータ0〜49のキャラクタBの領域においてキャラクタBの出現率とともにキャラクタB信頼度も高めるように各予告演出決定テーブルA〜Eを設定するようにしても良い。
予告演出決定テーブルFは、変動パターンとして擬似連の演出を伴うスペシャルPA3−1(最終的にはハズレの表示結果となる)が決定された場合に使用されるテーブルであり、該予告演出決定テーブルFには、予告演出種別決定用乱数SR2と比較される判定値が、演出種別決定用乱数SR2の乱数値範囲である1〜60の内、図33(a)に示す判定値数となるように、図56に示す流れを伴うとともに、各種のセリフや選択画面が表示される背景画面がキャラクタAの領地画像とされる第1セリフ予告、キャラクタAに関するクイズが出題されるクイズ予告A、図56に示す流れを伴うとともに、各種のセリフや選択画面が表示される背景画面がキャラクタBの領地画像とされる第2セリフ予告、キャラクタBに関するクイズが出題されるクイズ予告B、キャラクタDのアニメーションが演出表示装置9に表示される予告演出Dのそれぞれに対応して、演出パラメータの範囲別に設定されている。
具体的には、演出パラメータが0である場合には、第2セリフ予告に35個の判定値数が割り当てられているとともにクイズ予告Bに25個の判定値数が割り当てられ、演出パラメータが1〜19である場合には、第2セリフ予告に35個、クイズ予告Bに20個、予告演出D(キャラクタDアニメーション)に5個の判定値数が割り当てられ、演出パラメータが20〜39である場合には、第2セリフ予告に30個、予告演出Dに30個の判定値数が割り当てられ、演出パラメータが40〜60である場合には、第1セリフ予告に5個、第2セリフ予告に5個、予告演出Dに50個の判定値数が割り当てられ、演出パラメータが61〜80である場合には、第1セリフ予告に30個、予告演出Dに30個の判定値数が割り当てられ、演出パラメータが81〜99である場合には、第1セリフ予告に35個、クイズ予告Aに20個、予告演出Dに5個の判定値数が割り当てられ、演出パラメータが100である場合には、第1セリフ予告に35個、クイズ予告Aに25個の判定値数が割り当てられている。
よって、擬似連の演出を伴うスペシャルPA3−1の変動パターンが決定された場合には、演出パラメータが100に近づく程、第1セリフ予告やクイズ予告Aが決定され易い、つまり、出現し易くなり、演出パラメータが0に近づく程、第2セリフ予告やクイズ予告Bが決定され易い、つまり、出現し易くなるとともに、演出パラメータが100または0に近づく程、予告演出Dが決定され難い、つまり、出現し難くなる。
また、予告演出決定テーブルGは、変動パターンとして擬似連の演出を伴うスペシャルPA3−2(最終的には当りの表示結果となる)が決定された場合に使用されるテーブルであり、該予告演出決定テーブルGには、予告演出決定テーブルFと同じく、予告演出種別決定用乱数SR2と比較される判定値が、演出種別決定用乱数SR2の乱数値範囲である1〜60の内、図33(b)に示す判定値数となるように、第1セリフ予告、クイズ予告A、第2セリフ予告、クイズ予告B、予告演出Dのそれぞれに対応して、演出パラメータの範囲別に設定されている。
具体的には、演出パラメータが0である場合には、第2セリフ予告に10個、クイズ予告Bに49個、予告演出D(キャラクタDアニメーション)に1個の判定値数が割り当てられ、演出パラメータが1〜19である場合には、第2セリフ予告に10個、クイズ予告Bに35個、予告演出Dに15個の判定値数が割り当てられ、演出パラメータが20〜39である場合には、第2セリフ予告に15個、クイズ予告Bに20個、予告演出Dに25個の判定値数が割り当てられ、演出パラメータが40〜60である場合には、第1セリフ予告に20個、第2セリフ予告に20個、予告演出Dに20個の判定値数が割り当てられ、演出パラメータが61〜80である場合には、第1セリフ予告に15個、クイズ予告Aに20個、予告演出Dに25個の判定値数が割り当てられ、演出パラメータが81〜99である場合には、第1セリフ予告に10個、クイズ予告Aに35個、予告演出Dに15個の判定値数が割り当てられ、演出パラメータが100である場合には、第1セリフ予告に10個、クイズ予告Aに49個、予告演出Dに1個の判定値数が割り当てられている。
よって、最終的に当りの表示結果となるスペシャルPA3−2の変動パターンが決定された場合にも、演出パラメータが100に近づく程、クイズ予告Aが決定され易い、つまり、出現し易くなり、演出パラメータが0に近づく程、クイズ予告Bが決定され易い、つまり、出現し易くなるとともに、演出パラメータが100または0に近づく程、予告演出Dが決定され難い、つまり、出現し難くなる。
また、最終的にはずれの表示結果となるスペシャルPA3−1の場合に使用される予告演出決定テーブルFでは、いずれの演出パラメータの範囲においても、クイズ予告と同じか或いはクイズ予告よりも第1または第2セリフ予告に対する判定値数の割り当てが大きく、第1または第2セリフ予告が出現し易いのに対し、最終的に当りの表示結果となるスペシャルPA3−2の変動パターンが決定された場合に使用される予告演出決定テーブルGでは、逆に、いずれの演出パラメータの範囲においても、第1または第2セリフ予告に対する判定値数の割り当て数よりも、クイズ予告A、Bに対する判定値数の割り当て数の方が大きく、クイズ予告A、Bが出現し易くなっている。よって、クイズ予告A、Bが出現した場合には、最終的に当りとなるのではないかという遊技者の期待感を高めることができる。
尚、予告演出Dについては、前述した予告演出A、Bの信頼度と同様に算出される信頼度が、演出パラメータが40〜60である場合の最も低く(2.11%)、演出パラメータが20〜39と61〜80では演出パラメータが40〜60よりも信頼度が高く(4.3%)、演出パラメータが1〜19と81〜99ではさらに信頼度が高く(13.9%)、演出パラメータが0と100ではさらに信頼度が高く(100%)なり、演出パラメータが100または0に近づく程、信頼度が順次高くなる。
よって、後述するように、演出パラメータが100または0に近づくことで予告演出Dが出現し難くなる一方、出現時の信頼度は高くなるので、演出パラメータが100または0に近づくことで日の出モードまたは夜モードとなっているときに予告演出Dが出現した場合には、最終的に当りとなるのではないかという遊技者の期待感を高めることができる。
尚、本実施例では、予告演出決定テーブルF、Gとして、演出パラメータの各数値範囲に対応付けて各予告演出の種別に判定値を割り当てた構成とすることにより、1のテーブルとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら予告演出決定テーブルF、Gを、予告演出決定テーブルA〜Eのように、演出パラメータの各数値範囲毎に個別の予告演出決定テーブルF1〜F7や、予告演出決定テーブルG1〜G7として、これら予告演出決定テーブルF1〜F7や予告演出決定テーブルG1〜G7のうちから、予告演出の決定に使用するテーブルを演出パラメータの変化に応じて変更するようにしても良い。
モード決定用テーブルA185a〜モード決定用テーブルE182eには、図34に示すように、ステージ(モード)種別決定用乱数SR3と比較される判定値が、ステージ(モード)種別決定用乱数SR3の乱数値範囲である1〜100の内、図34(a)〜(e)に示す判定値数となるように、やや暗い朝焼け状態の背景(日の出ステージ)が演出表示装置9における背景画像として表示されるモードである日の出モードと、明るい昼状態の背景(昼ステージ)が演出表示装置9における背景画像として表示されるモードである昼モードと、暗い夜状態の背景(夜ステージ)が演出表示装置9における背景画像として表示されるモードである夜モードのそれぞれに対応して設定されている。なお、図34における各数値は、判定値の数を示している。
そして、モード決定用テーブルA185aは、演出パラメータが41〜59の範囲内にある場合にモードの決定に使用され、モード決定用テーブルB185bは、演出パラメータが60〜89の範囲内にある場合にモードの決定に使用され、モード決定用テーブルC185cは、演出パラメータが90以上である場合に予告演出の決定に使用され、モード決定用テーブルD185dは、演出パラメータが11〜40の範囲内にある場合にモードの決定に使用され、モード決定用テーブルE185eは、演出パラメータが10以下である場合にモードの決定に使用される。
演出パラメータが41〜59の範囲内である場合に使用されるモード決定用テーブルA185aでは、日の出モードに10個、昼モードに80個、夜モードに10個の判定値数が割り当てられており、昼モードには決定され易い一方、日の出モードや夜モードにはなかなか決定され難いので、昼モードである可能性が高くなる。
演出パラメータが60〜89の範囲内である場合に使用されるモード決定用テーブルB185bでは、日の出モードに45個、昼モードに50個、夜モードに5個の判定値数が割り当てられており、日の出モードや昼モードに決定され易い一方、夜モードには殆ど決定されることがなく、日の出モードや昼モードである可能性が高くなる。つまり、演出パラメータが60を超えることで、日の出モードが出現し易くなる。
演出パラメータが90以上である場合に使用されるモード決定用テーブルC185cでは、日の出モードに75個、昼モードに20個、夜モードに0個の判定値数が割り当てられており、日の出モードにさらに決定され易くなる一方、昼モードには決定され難いとともに夜モードには決定されることがなく、更に日の出モードである可能性が高くなる。つまり、演出パラメータが100に近づくことで日の出モードである可能性が高くなる。
演出パラメータが11〜40の範囲内である場合に使用されるモード決定用テーブルD185dでは、夜モードに45個、昼モードに50個、日の出モードに5個の判定値数が割り当てられており、夜モードや昼モードに決定され易い一方、日の出モードには殆ど決定されることがなく、夜モードや昼モードである可能性が高くなる。つまり、演出パラメータが40を下回ることで、夜モードが出現し易くなる。
演出パラメータが10以下である場合に使用されるモード決定用テーブルE185eでは、夜モードに75個、昼モードに20個、日の出モードに0個の判定値数が割り当てられており、夜モードにさらに決定され易くなる一方、昼モードには決定され難いとともに日の出モードには決定されることがなく、更に夜モードである可能性が高くなる。つまり、演出パラメータが0に近づくことで夜モードである可能性が高くなる。
図35〜図37は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)単位にて読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、ここでは特別図柄の変動表示が1回行われるものとして、始動回数カウンタのカウンタ値を1加算し、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果8指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが確変大当りA開始指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、確変状態フラグがセットされているか否かを確認し、確変状態フラグがセットされていれば、確変大当りA開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが確変大当りB開始指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、確変大当りB開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが小当り開始指定コマンドであれば(ステップS625)、小当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS629)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS630)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行い(ステップS634)、停電復旧フラグをセットする(ステップS635)。
受信した演出制御コマンドが時短終了指定コマンドであれば(ステップS638)、演出制御用CPU101は、遊技状態が時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットする(ステップS639)。
受信した演出制御コマンドが確変大当りA終了指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、確変大当りA終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。
受信した演出制御コマンドが確変大当りB終了指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、確変大当りB終了指定コマンドをセットする(ステップS644)。そして、受信した演出制御コマンドが小当り終了指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、小当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS646)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、その第1保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を第1保留記憶数保存領域に格納する(ステップS652)。また、演出制御用CPU101は、受信した第1保留記憶数指定コマンドで示される第1保留記憶数(具体的には、EXTデータの値)に従って、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する第1保留記憶数表示更新処理を実施する(ステップS653)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS654)、演出制御用CPU101は、その第2保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を第2保留記憶数保存領域に格納する(ステップS655)。また、演出制御用CPU101は、受信した第2保留記憶数指定コマンドで示される第2保留記憶数(具体的には、EXTデータの値)に従って、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する第2保留記憶数表示更新処理を実施する(ステップS656)。
受信した演出制御コマンドが通常状態指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、セットされていれば、遊技状態が確変状態であることを示す確変状態フラグをリセットする(ステップS658)。また、受信した演出制御コマンドが時短状態指定コマンドであれば(ステップS659)、演出制御用CPU101は、時短状態フラグをセットする(ステップS660)。また、受信した演出制御コマンドが確変状態指定コマンドであれば(ステップS661)、演出制御用CPU101は、確変状態フラグをセットする(ステップS662)。
受信した演出制御コマンドが時短回数指定コマンドであれば(ステップS663A)、演出制御用CPU101は、その時短回数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を時短回数保存領域に格納する(ステップS663B)。すなわち、演出制御用CPU101は、時短回数指定コマンドで示される時短状態の残り回数を保存する。
受信した演出制御コマンドが確変回数指定コマンドであれば(ステップS664A)、演出制御用CPU101は、その確変回数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を確変回数保存領域に格納する(ステップS664B)。すなわち、演出制御用CPU101は、確変回数指定コマンドで示される確変状態の残り回数を保存する。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS665)。そして、ステップS611に移行する。
図38は、図26に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S806のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄(飾り図柄)の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄(飾り図柄)の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄(飾り図柄)の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当り或いは小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を当り遊技中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
当り遊技中処理(ステップS805):大当り遊技中或いは小当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置9におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を当り終了演出処理(ステップS806)に対応した値に更新する。
当り終了演出処理(ステップS806):演出表示装置9において、大当り遊技状態或いは小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
なお、本実施例では、小当りが発生した場合においては、ステップS804〜806において、確変大当りBが発生した場合と同様の演出処理を実施することで、発生したのが、確変状態に移行する確変大当りBであるのか、確変状態に移行しない小当りが発生したのかを遊技者が判別できないようになっている。
図39は、図38に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS821)。次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄(飾り図柄)の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS822)。この場合、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた演出図柄の停止図柄を決定し、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、この実施例では、受信した表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する表示結果2指定コマンドである場合において、演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄として3図柄が奇数図柄で揃った演出図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが確変大当りB或いは小当りに該当する表示結果3〜8指定コマンドである場合においては、停止図柄として、予めチャンス目として設定されている図柄の複数の組合せ(例えば「135」、「334」、「787」…などの演出図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが、はずれに該当する表示結果1指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる演出図柄の組合せ(はずれ図柄)を決定する。尚、演出図柄の組合の中には、はずれ図柄並びにチャンス目の双方に含まれるものが存在し、小当りの場合とはずれの場合とで同一の停止図柄となる場合が存在する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定すれば良い。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すれば良い。よって、確変大当りBと小当りにおいては、同一の停止図柄が決定される場合があり得る。
次に、演出表示装置9における背景画像を更新する背景画像更新処理を実施する。この実施例の背景画像更新処理においては、具体的には、時短状態フラグがセットされている場合には、時短状態に対応した背景画像に変更される。
また、これら背景画像としては、時短背景画像、通常背景画像のそれぞれについて、日の出の背景画像、昼の背景画像、夜の背景画像がそれぞれ予め記憶されており、各可変(変動)表示の終了時におけるモード決定処理にて決定されたステージ(モード)の種別(日の出、昼、夜、)の背景画像が設定される。
次いで、演出制御用CPU101は、図40に示す予告演出選択処理を実施して、当該図柄変動について予告演出を実施するか否かや、どの種類のどのパターンの予告演出を実施するのかを決定する(S823)。
具体的に、本実施例の予告演出選択処理では、図40に示すように、演出制御用CPU101は、まず、ステップS821にて読み出した変動パターンコマンドが、当りとなる変動パターンコマンドであるか否か、つまり、最終的に当りとなるか否かを特定する(ステップS830)とともに、変動パターンコマンドがスペシャルPA3−1の変動パターンコマンドであるか否かを判定する(ステップS830+)。
そして、当りとなる場合並びにスペシャルPA3−1の変動パターンコマンドである場合にはステップS833に進み、予告演出実行フラグをセットする一方、スペシャルPA3−1の変動パターンコマンド以外の変動パターンにてはずれとなる場合には、ステップS831に進み、予告演出決定用乱数SR1を抽出する。
次に、該抽出した予告演出決定用乱数SR1の値が偶数であるか否かを判定し、偶数である場合には、ステップS833に進んで予告演出実行フラグをセットする一方、奇数である場合には、当該予告演出選択処理を終了する。
つまり、この実施例では、最終的に当りとなる場合には全て、予告演出実行フラグがセットされて、いずれかの予告演出が実施されるようになっているとともに、最終的にはずれとなる場合においては、スペシャルPA3−1の変動パターンを除き、50%の確率で予告演出が実施されるようになっている。尚、本発明はこれに限定されるものではなく、最終的に当りとなる場合にも予告演出決定用乱数SR1を抽出して、予告演出の実施・非実施を抽選することで、当りとなる場合において予告演出が実施されないようにしても良いし、はずれの場合における抽選にて予告演出を実施する確率を、50%より高く、或いは50%より低くしても良い。
これら予告演出実行フラグをセットした後、演出制御用CPU101は、予告演出種別決定用乱数SR2を抽出するとともに(ステップS834)、該抽出した予告演出種別決定用乱数SR2と対比する予告演出決定用テーブルを予告演出決定用テーブルA〜Gのうちから選択し、選択した予告演出決定用テーブルA〜Gにおいて抽出した予告演出種別決定用乱数SR2の値が該当する判定値に対応する種別を、実施する予告演出の種別(予告演出A〜D、第1セリフ予告、第2セリフ予告、クイズ予告A、クイズ予告B)として決定する。
具体的には、まず、変動パターンコマンドが最終的に当りの表示結果となるスペシャルPA3−2の変動パターンコマンドであるか否かを判定する(ステップS835)。スペシャルPA3−2の変動パターンコマンドである場合には、ステップS842に進んで、予告演出決定用テーブルGを選択して、該予告演出決定用テーブルGにおいて、その時点の演出パラメータの値に対応する判定値が、ステップS834において抽出した予告演出種別決定用乱数SR2の値に該当する種別を実施する予告演出の種別として決定し、ステップS841に進む。
また、変動パターンコマンドがスペシャルPA3−2の変動パターンコマンドでない場合には、更に、変動パターンコマンドがスペシャルPA3−1の変動パターンコマンドであるか否かを判定する(ステップS836)。そして、スペシャルPA3−1の変動パターンコマンドである場合には、ステップS843に進んで、予告演出決定用テーブルFを選択して、該予告演出決定用テーブルFにおいて、その時点の演出パラメータの値に対応する判定値が、ステップS834において抽出した予告演出種別決定用乱数SR2の値に該当する種別を実施する予告演出の種別として決定し、ステップS841に進む。
また、変動パターンコマンドがスペシャルPA3−1の変動パターンコマンドでない場合には、ステップS837に進み、その時点の演出パラメータが30〜70の範囲であるか否かを判定する。そして、演出パラメータが30〜70の範囲である場合には、ステップS844に進んで、予告演出決定用テーブルAを選択して、該予告演出決定用テーブルAにおいてステップS834において抽出した予告演出種別決定用乱数SR2の値が該当する判定値に対応する種別を実施する予告演出の種別として決定し、ステップS841に進む。
また、その時点の演出パラメータが30〜70の範囲でない場合には、ステップS838に進み、その時点の演出パラメータが71以上であるか否かを判定する。71以上である場合には、ステップS845に進み、更に、その時点の演出パラメータが91以上であるか否かを判定する。演出パラメータが91以上でない場合、つまり、演出パラメータが71〜90の範囲内である場合には、ステップS847に進んで、予告演出決定用テーブルBを選択して、該予告演出決定用テーブルBにおいてステップS834において抽出した予告演出種別決定用乱数SR2の値が該当する判定値に対応する種別を実施する予告演出の種別として決定し、ステップS841に進む。
また、ステップS845において、その時点の演出パラメータが91以上であると判定された場合には、ステップS846に進んで、予告演出決定用テーブルCを選択して、該予告演出決定用テーブルCにおいてステップS834において抽出した予告演出種別決定用乱数SR2の値が該当する判定値に対応する種別を実施する予告演出の種別として決定し、ステップS841に進む。
ステップS838において、その時点の演出パラメータが71以上でない場合、つまり、その時点の演出パラメータが30未満となる場合には、ステップS839に進み、その時点の演出パラメータが10以下であるか否かを判定する。その時点の演出パラメータが10以下でない場合には、ステップS840に進んで、予告演出決定用テーブルDを選択して、該予告演出決定用テーブルDにおいてステップS834において抽出した予告演出種別決定用乱数SR2の値が該当する判定値に対応する種別を実施する予告演出の種別として決定し、ステップS841に進む。
また、ステップS839において、その時点の演出パラメータが10以下である場合には、ステップS848に進んで、予告演出決定用テーブルEを選択して、該予告演出決定用テーブルEにおいてステップS834において抽出した予告演出種別決定用乱数SR2の値が該当する判定値に対応する種別を実施する予告演出の種別として決定し、ステップS841に進む。
ステップS841において演出制御用CPU101は、これら決定した予告種別(予告演出A〜D、第1セリフ予告、第2セリフ予告、クイズ予告A、クイズ予告B)を記憶する。
図39に戻り、ステップS823の予告選択処理の後に演出制御用CPU101は、予告演出があるか否か、具体的には、予告実行決定フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS824)。
そして、演出制御用CPU101は、予告実行決定フラグがセットされている場合には、記憶されている予告種別(予告演出A〜D、第1セリフ予告、第2セリフ予告、クイズ予告A、クイズ予告B)に対応する予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)に基づいて、予告演出開始待ち時間を特定し、該特定した待ち時間を予告演出開始待ちタイマにセットした後(ステップS825+)、ステップS825に進む。
一方、予告実行決定フラグがセットされていない場合には、ステップS825+を経由することなくステップS825に進み、変動パターンコマンドに応じた図柄変動制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS826)。
そして演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27R,27L、操作部50)の制御を実行する(ステップS827)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27R,27Lからの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施例では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS828)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS829)。
図41は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマのそれぞれの値を−1する(ステップS840A,S840B,S840C)。また、演出制御用CPU101は、予告演出を行うことに決定されているか、または予告演出の実行中である場合には(ステップS841でYes)、図42に示す予告演出処理を実行する(ステップS842)。予告演出を行うことに決定されているか否かは、予告実行決定フラグがセットされているか否かによって判定される。予告演出の実行中であるか否かは、予告演出を開始するときにセットされる予告実行中フラグによって判定される。予告実行決定フラグも予告実行中フラグもセットされていない場合にはステップS842の予告演出処理を実施することなく、ステップS843に進む。
また、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS843)。プロセスタイマがタイムアウトしていたら、プロセスデータの切り替えを行う(ステップS844)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS845)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップS846)。
また、変動制御タイマがタイムアウトしている場合には(ステップS847)、演出制御用CPU101は、左中右の演出図柄の次表示画面(前回の演出図柄の表示切り替え時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(ステップS848)。そのようにして、演出表示装置9において、演出図柄の変動制御が実現される。VDP109は、設定されている背景画像等の所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を演出表示装置9に出力する。そのようにして、演出表示装置9において、演出図柄の変動における背景画像、保留表示、キャラクタ画像および演出図柄が表示される。また、変動制御タイマに所定値を再セットする(ステップS849)。
また、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしているか否か確認する(ステップS850)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS852)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS851)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS852)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。なお、演出図柄の変動制御に用いられているプロセステーブルには、演出図柄の変動表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、プロセステーブルにおけるプロセスデータ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は演出図柄の変動時間に相当する。よって、ステップS843の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイムアウトしたときには、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データおよびランプ制御実行データ)はなく、プロセステーブルにもとづく演出図柄の演出制御は終了する。演出図柄の変動制御(演出図柄の変動に関連するキャラクタ画像や背景を表示させる制御を含む。)は、あくまでも変動期間経過時(最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイムアウトした時点に相当)に終了するのであるが、予告演出の制御は、図43に示されたステップS532,S533の処理によって終了する。尚、この実施例では、ステップS532,S533の処理が終了する時点(予告期間タイマがタイムアウトする時点)は演出図柄の変動期間が経過する時点よりも前である。
図42〜図43は、予告演出処理の一例を示すフローチャートである。予告演出処理において、演出制御用CPU101は、予告演出が開始されている場合には(ステップS501でYes)、ステップS521(図43)に移行する。予告演出が開始されているか否かは、予告演出の開始時にセットされる予告実行中フラグによって確認される。
予告演出が開始されていない場合には、予告演出開始待ちタイマの値を−1する(ステップS502)。なお、予告演出開始待ちタイマは、演出図柄変動開始処理において、予告演出を行うことに決定されたときに、プロセステーブルの選択においてセットされる(図39におけるステップS825+参照)。予告演出開始待ちタイマがタイムアウトしていなければ(ステップS503)、処理を終了する。予告演出開始待ちタイマがタイムアウトしている場合には、予告実行決定フラグをリセットして(ステップS504)、ステップS511に移行する。
ステップS511では、演出制御用CPU101は、予告演出の実行中であることを示す予告実行中フラグをセットする。また、記憶されている予告種別(予告演出A〜D、第1セリフ予告、第2セリフ予告、クイズ予告A、クイズ予告B)の種別並びにパターンを特定し(ステップS512)、特定した予告種別やパターンが該当する予告演出期間に相当する値を予告期間タイマにセットする(ステップS513)。
次いで、演出制御用CPU101は、記憶されている予告種別に対応する予告演出制御パターンを、予告演出制御パターンテーブル(図示略)から読み出して選択した後(ステップS515)、選択した予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)のプロセスデータ1における予告プロセスタイマをスタートさせる(ステップS517)。
そして演出制御用CPU101は、選択した予告演出制御パターン(予告プロセステーブル)の最初のプロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27R,27L)の制御を開始する(ステップS518)。
予告演出が開始された後において実施されるステップS521では、記憶されている予告種別が第1セリフ予告または第2セリフ予告であるかが判定されるとともに、第1セリフ予告または第2セリフ予告でない場合には、クイズ予告Aまたはクイズ予告Bであるかが判定される(ステップS522)。
開始された予告演出が第1セリフ予告または第2セリフ予告である場合には、ステップS525に進んで、図44に示すセリフ予告処理を実施することにより、図56に示す流れのセリフ予告が実行される。
一方、開始された予告演出がクイズ予告Aまたはクイズ予告Bである場合には、ステップS526に進んで、図45に示すクイズ予告処理を実施することにより、図57に示す流れのクイズ予告が実行される。
これらステップS525のセリフ予告処理またはステップS526のクイズ予告処理を経由した後、或いは、記憶されている予告種別が第1セリフ予告、第2セリフ予告、クイズ予告A、クイズ予告Bのいずれでもない場合には、ステップS530に進む。このステップS530において演出制御用CPU101は、予告演出期間の終了を計時するための予告期間タイマの値を−1する。予告期間タイマがタイムアウト(値が0になる)した場合には(ステップS531でYes)、演出表示装置9に表示されている予告演出に関する画像を消去する制御を行い(ステップS532)、予告実行中フラグをリセットする(ステップS533)。
予告期間タイマがタイムアウトしていない場合には、演出制御用CPU101は、予告プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS535)。予告プロセスタイマがタイムアウトしていたら、予告プロセスデータの切り替えを行う(ステップS536)。すなわち、予告プロセステーブルにおける次に設定されている予告プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS537)。また、その次に設定されている予告プロセスデータに含まれる表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更して実施する(ステップS538)。
予告プロセスタイマがタイムアウトしていない場合は、ステップS535〜ステップS538を経由することなく処理を終了する。
ここで、ステップS525において実施されるセリフ予告処理について説明すると、セリフ予告処理においては、図44に示すように、まず、セリフ予告が決定されるスペシャルPA3−1並びにスペシャルPA3−2の変動パターンにおける擬似連の再変動タイミングであるか否かを、プロセスデータに基づいて判定する(ステップS540)。
再変動タイミングである場合には、ステップS548に進んで、遊技者から受付けた操作受付けの履歴に基づいて、受付け次数(1次、2次、3次)とともに、演出表示装置9に表示する選択内容(選択肢の項目)を特定する。尚、本実施例では、操作受付けの履歴にて受付け次数を特定しているが、再変動回数をカウントすることで、受付け次数を特定するようにしても良い。
次いで、ステップS548にて特定した選択内容(選択肢の項目)を、遊技者の操作部50の操作により受付けるための受付け用ウインドウの表示を演出表示装置9において開始するとともに(ステップS549)、該受付け用ウインドウによる操作受付けを可能とする受付け期間を受付け期間タイマにセットして(ステップS550)、当該処理を終了する。
尚、本実施例では、これら受付け用ウインドウにて、ステップS548にて特定した選択内容(選択肢の項目)を全て選択可能としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、演出パラメータが所定値、例えば90以上や10以下となっていない場合には、特定した選択内容(選択肢の項目)の一部、例えば、図56に示す2次受付けにおけるセリフAを選択不能とし、演出パラメータが90以上や10以下となっていることを条件に、セリフAを選択可能とすることで、該セリフAの選択に応じて各キャラクタのスペシャルストーリーリーチの演出が実施されるようにしても良い。
ステップS540の判定において再変動タイミングでないと判定された場合には、ステップS541に進んで、操作部50の操作による選択内容の受付け期間中であるか否かを、受付け期間タイマがセットされているか否かに基づいて判定する。
受付け期間中でない場合には当該処理を終了する一方、受付け期間中である場合には、ステップS542に進んで、操作部50の操作による選択内容の受付けが有るか否かを判定する。
選択内容の受付けが無い場合には、受付け期間タイマを1減算した後(ステップS543)、該受付け期間タイマがタイマアウトしているか否かを判定する(ステップS544)。
受付け期間タイマがタイマアウトしていない場合には当該処理を終了する一方、受付け期間タイマがタイマアウトしている場合には、操作受付けが終了した旨を示す非操作表示画面(セリフD画面)を非選択時リーチの表示を開始するまでの期間に亘り演出表示装置9に表示するためのプロセスデータをセットしてプロセスデータを更新するとともに(ステップS545)、該非操作表示画面の表示後に実行する非選択時リーチ演出のプロセスデータをセットしてプロセスデータを更新した後(ステップS546)、予告実行中フラグをリセットして(ステップS547)、当該処理を終了する。尚、図56においては、2次受付け、3次受付けにおいては、紙面の都合上、非操作表示画面を記載していないが、実際には、非操作表示画面が1次受付け同様に表示される。
ステップS542の判定において、選択内容の受付けが有る場合には、ステップS551に進み、受付け内容を受付け次数に対応付けて受付け履歴として登録した後、3次受付けの受付け履歴の登録があるか否かを判定する(ステップS552)。
3次受付けの受付け履歴の登録が無い場合、つまり、1次受付けまたは2次受付けの段階である場合には当該処理を終了する一方、3次受付けの受付け履歴の登録が有る場合には、ステップS553に進んで、登録されている1次、2次、3次の受付け履歴に基づいて、移行するストーリーリーチの種別を決定し、該決定した種別のリーチ演出のプロセスデータをセットしてプロセスデータを更新した後(ステップS553)、予告実行中フラグをリセットして(ステップS554)、当該処理を終了する。
尚、ステップS553においては、具体的には、図56に示すように、1次受付けにおいていずれのキャラクタを選択しているか、2次受付けでセリフA〜Cのいずれを選択しているか、3次受付けで選択したセリフA〜Cに対応する操作を実施しているかに基づいて、キャラクタAスペシャルストーリーリーチ(キャラクタA、セリフA選択時)、キャラクタBスペシャルストーリーリーチ(キャラクタB、セリフA選択時)、キャラクタAノーマルストーリーリーチ(キャラクタAまたはB、セリフBまたはC選択時)、キャラクタBノーマルストーリーリーチ(キャラクタAまたはB、セリフCまたはB選択時)のいずれかを決定する。
ここで、セリフ予告演出の流れについて、図56にもとづいて説明する。
セリフ予告演出は、前述したように、はずれの場合に変動パターンとして擬似連演出を伴うスペシャルPA3−1が決定されたとき、または確変大当りAの場合に擬似連演出を伴う変動パターンとしてスペシャルPA3−2が決定されたときに、所定の確率で実行が決定され、演出パラメータが51〜100の範囲(キャラクタA領域)にあるときには第1セリフ予告が決定され、演出パラメータが0〜49の範囲(キャラクタB領域)にあるときには第2セリフ予告が決定される。
具体的に説明すると、まず、演出図柄の変動が開始された後、左・中・右図柄がはずれの態様で仮停止表示状態(例えば図柄が揺れている状態等)となった後、左・中・右図柄が再度変動を開始したときに、演出表示装置9の表示画面に、キャラクタAまたはキャラクタBのいずれかを選択するためのキャラクタ選択画面が、演出図柄が再度仮停止表示状態となる直前まで表示される(1次受付)。なお、第1セリフ予告の場合はキャラクタ選択画面の背景画像がキャラクタAの領地画面とされ、第2セリフ予告の場合はキャラクタ選択画面の背景画像がキャラクタBの領地画面とされている。
そして、このキャラクタ選択画面の表示期間内に、遊技者の操作によりいずれかのキャラクタが選択された場合、演出図柄の2回目の再変動が開始された後、選択されたキャラクタに応じたセリフA〜Cのうちからいずれかを選択するためのセリフ選択画面が、演出図柄が再度仮停止表示状態となる直前まで表示される(2次受付)。キャラクタAが選択された場合には、キャラクタAのセリフA〜Cからいずれかを選択する選択画面が表示され、キャラクタBが選択された場合には、キャラクタBのセリフA〜Cからいずれかを選択する選択画面が表示される。すなわち、セリフ選択画面では、キャラクタ選択画面にて選択されたキャラクタに応じたセリフA〜Cが提示されるようになっている。
なお、キャラクタAのセリフA〜CとキャラクタBのセリフA〜Cとは、セリフを発するキャラクタの種別が異なるため、内容が同じセリフを提示してもよいし、キャラクタの種別に応じて内容が異なるセリフを提示してもよい。また、セリフA〜Cのうちいずれかを内容が同じセリフとしてもよい。
次いで、このセリフ選択画面の表示期間内に、遊技者の操作によりいずれかのセリフが選択された場合、演出図柄の3回目の再変動が開始された後、選択されたセリフの種別に応じたセリフA〜C画面が表示される。つまり、キャラクタA選択時にセリフAが選択された場合にはキャラクタAのセリフA画面が表示され、セリフBが選択された場合にはキャラクタAのセリフB画面が表示され、セリフCが選択された場合にはキャラクタAのセリフB画面が表示される。また、キャラクタB選択時にセリフAが選択された場合にはキャラクタBのセリフA画面が表示され、セリフBが選択された場合にはキャラクタBのセリフB画面が表示され、セリフCが選択された場合にはキャラクタBのセリフB画面が表示される。
なお、各セリフA〜C画面においては、遊技者に所定の操作を行うことを促すセリフ、例えばセリフAでは所定のタイミングでボタンを押すこと促すセリフ、セリフBではボタンを連打すること促すセリフ、セリフCでは所定のリズムに合わせてボタンを押すことを促すセリフ等が表示されるようになっている。
また、キャラクタ選択画面またはセリフ選択画面の表示期間内にいずれの選択肢も選択されなかった場合、つまり遊技者の選択操作を受付けなかった場合には、演出図柄の3回目の再変動が開始された後、操作受付けが終了した旨を示す非操作表示画面として、例えばキャラクタA,B以外のキャラクタによるセリフD画面が表示される。
次いで、各セリフA〜C画面の表示期間内に、上記したような各セリフA〜Cに対応する操作を受付けた場合(3次受付)、キャラクタA,Bにおける各セリフA〜Cに応じたリーチ演出に発展するようになっている。
具体的には、キャラクタAのセリフAに対応する操作を受付けた場合にはキャラクタAスペシャルストーリーリーチが実行され、キャラクタAのセリフBに対応する操作を受付けた場合にはキャラクタAノーマルストーリーリーチが実行され、キャラクタAのセリフCに対応する操作を受付けた場合にはキャラクタBノーマルストーリーリーチが実行される。また、キャラクタBのセリフAに対応する操作を受付けた場合にはキャラクタBスペシャルストーリーリーチが実行され、キャラクタBのセリフBに対応する操作を受付けた場合にはキャラクタBノーマルストーリーリーチが実行され、キャラクタBのセリフCに対応する操作を受付けた場合にはキャラクタAノーマルストーリーリーチが実行される。
また、各セリフA〜C画面の表示期間内に、各セリフA〜Cに対応する操作を受付けなかった場合には、予め定められたリーチ演出、例えばキャラクタA,B以外のキャラクタによる非選択時リーチ演出が実行される。
次に、ステップS526において実施されるクイズ予告処理について説明すると、クイズ予告処理においては、図45に示すように、まず、クイズ予告が決定されるスペシャルPA3−1並びにスペシャルPA3−2の変動パターンにおける擬似連の再変動タイミングであるか否かを、プロセスデータに基づいて判定する(ステップS560)。
再変動タイミングである場合には、ステップS568に進んで、遊技者から受付けた回答履歴に基づいて、回答次数(1次、2次、3次)とともに、演出表示装置9に表示する質問内容と回答の選択肢の項目とを特定する。尚、本実施例では、回答履歴にて回答次数を特定しているが、再変動回数をカウントすることで、回答次数を特定するようにしても良い。
次いで、ステップS568にて特定した質問内容と回答の選択肢を含む回答用ウインドウの表示を演出表示装置9において開始するとともに(ステップS569)、該回答用ウインドウによる回答受付けを可能とする回答期間を回答期間タイマにセットして(ステップS570)、当該処理を終了する。
また、ステップS560の判定において再変動タイミングでないと判定された場合には、ステップS561に進んで、回答の受付け期間中(回答期間中)であるか否かを、回答期間タイマがセットされているか否かに基づいて判定する。
回答期間中でない場合には当該処理を終了する一方、回答期間中である場合には、ステップS562に進んで、操作部50の操作による回答の受付けが有るか否かを判定する。
回答の受付けが無い場合には、回答期間タイマを1減算した後(ステップS563)、該回答期間タイマがタイマアウトしているか否かを判定する(ステップS564)。
回答期間タイマがタイマアウトしていない場合には当該処理を終了する一方、回答期間タイマがタイマアウトしている場合には、不正解である旨を示す残念画面を非正解時リーチの表示を開始するまで(擬似連が終了するまで)の期間に亘り演出表示装置9に表示するためのプロセスデータをセットしてプロセスデータを更新するとともに(ステップS565)、該残念画面の表示後に実行する非正解時リーチ演出のプロセスデータをセットしてプロセスデータを更新した後(ステップS566)、予告実行中フラグをリセットして(ステップS567)、当該処理を終了する。
また、ステップS562の判定において、回答の受付けが有る場合には、ステップS571に進み、回答が正解或いは特定回答であるか否かを判定する。回答が正解或いは特定回答ではない不正解である場合には、前述したステップS565に進んで、ステップS565〜ステップS567の処理を実行する一方、回答が正解或いは特定回答である場合には、回答履歴を登録した後(ステップS572)、3次回答の回答履歴の登録があるか否かを判定する(ステップS573)。
3次回答の回答履歴の登録が無い場合、つまり、1次回答または2次回答の段階である場合には当該処理を終了する一方、3次回答の回答履歴の登録が有る場合には、ステップS574に進んで、3次回答に対応する表示画面(正解であれば達成画面1または達成画面2、不正解であれば残念画面)を移行するリーチ演出が開始されるまでの期間に亘り演出表示装置9に表示するためのプロセスデータをセットしてプロセスデータを更新するとともに、登録されている1次、2次、3次の回答履歴並びにその時点の演出パラメータの値に基づいて、移行するストーリーリーチの種別を決定し、該決定した種別のリーチ演出のプロセスデータをセットしてプロセスデータを更新した後(ステップS575)、予告実行中フラグをリセットして(ステップS576)、当該処理を終了する。
尚、ステップS575においては、具体的には、図57に示すように、演出パラメータがキャラクタA領域である81以上の値である場合においてクイズ予告Aが決定され、全てのクイズに正解した場合においては、演出パラメータが100以外、つまり81〜99の範囲であれば、キャラクタAによるノーマルストーリーリーチNが決定され、演出パラメータが100である場合には、キャラクタAによるスペシャルストーリーリーチNが決定される。尚、回答履歴に特定回答の登録がある場合にはスペシャルストーリーリーチNとは異なるキャラクタABによるスペシャルストーリーリーチPが決定される。一方、演出パラメータがキャラクタB領域である19以下の値である場合においてクイズ予告Bが決定され、全てのクイズに正解した場合においては、演出パラメータが0以外、つまり1〜19の範囲であれば、キャラクタBによるノーマルストーリーリーチNが決定され、演出パラメータが0である場合には、キャラクタBによるスペシャルストーリーリーチNが決定される。尚、回答履歴に特定回答の登録がある場合にはスペシャルストーリーリーチNとは異なるキャラクタABによるスペシャルストーリーリーチPが決定される。
ここで、クイズ予告演出の流れについて、図57にもとづいて説明する。
クイズ予告演出は、前述したように、はずれの場合に変動パターンとして擬似連演出を伴うスペシャルPA3−1が決定されたとき、または確変大当りAの場合に擬似連演出を伴う変動パターンとしてスペシャルPA3−2が決定されたときに、所定の確率で実行が決定され、演出パラメータが81〜100の範囲(キャラクタA領域)にあるときにはクイズ予告Aが決定され、演出パラメータが0〜19の範囲(キャラクタB領域)にあるときにはクイズ予告Bが決定される。
具体的に説明すると、まず、演出図柄の変動が開始された後、左・中・右図柄がはずれの態様で仮停止表示状態(例えば図柄が揺れている状態等)となった後、左・中・右図柄が再度変動を開始したことに応じて、演出表示装置9の表示画面に、キャラクタにより第1問目のクイズが提示された後に、そのクイズの回答選択肢1〜3が提示される第1クイズ画面が、演出図柄が再度仮停止表示状態となる直前まで表示される(1次回答)。なお、クイズ予告Aの場合には、キャラクタAによりクイズが提示されるとともに、第1クイズ画面の背景画像がキャラクタAに対応する画面とされ、クイズ予告Bの場合には、キャラクタBによりクイズが提示されるとともに、第1クイズ画面の背景画像がキャラクタBに対応する画面とされる。
そして、この第1クイズ画面の表示期間内に、遊技者の操作により正解の回答選択肢が選択された場合、演出図柄の2回目の再変動が開始されたことに応じて、第2問目のクイズが提示された後に、そのクイズの回答選択肢1〜3が提示される第2クイズ画面が、演出図柄が再度仮停止表示状態となる直前まで表示される(2次回答)。
また、この第2クイズ画面の表示期間内に、遊技者の操作により正解の回答選択肢が選択された場合、演出図柄の3回目の再変動が開始されたことに応じて、第3問目のクイズが提示された後、そのクイズの回答選択肢1〜3が提示される第3クイズ画面が、演出図柄が再度仮停止表示状態となる直前まで表示される(3次回答)。
そして、この第3クイズ画面の表示期間内に、遊技者の操作により正解の回答選択肢が選択された場合、全問正解を達成したことを伝える達成画面1が所定期間表示され、その後、演出パラメータが100の場合にはキャラクタAによるスペシャルストーリーリーチNに発展し、演出パラメータが0の場合にはキャラクタBによるスペシャルストーリーリーチNに発展するとともに、演出パラメータが81〜99の場合にはキャラクタBによるノーマルストーリーリーチNに発展し、演出パラメータが1〜19の場合にはキャラクタBによるノーマルストーリーリーチNに発展する。
また、第2クイズ画面の表示期間内に、遊技者の操作により特定の回答選択肢が選択された場合、演出図柄の3回目の再変動が開始されたことに応じて、特定のクイズが提示された後、その特定クイズの回答選択肢1〜3が提示される特定クイズ画面が、演出図柄が再度仮停止表示状態となる直前まで表示される(3次回答)。
また、特定クイズ画面の表示期間内に、遊技者の操作により選択された回答選択肢が正解の場合、特定回答を達成したことを伝える達成画面2が所定期間表示される。この場合、演出パラメータに関わらず、スペシャルストーリーリーチNとは異なるスペシャルストーリーリーチPに発展する。つまり、特定の回答選択肢を選択した場合には、正解時や不正解時とは異なる特定リーチ演出として、双方のキャラクタABによるスペシャルストーリーリーチPに発展するようになっている。
なお、第1クイズ画面、第2クイズ画面、第3クイズ画面、特定クイズ画面それぞれの表示期間内において、遊技者の操作により不正解の回答選択肢が選択された場合、不正解回答が選択されたことを伝える残念画面が所定期間表示されるとともに、その後は所定の不正解時リーチが実行される。
さらに、第1クイズ画面、第2クイズ画面、第3クイズ画面、特定クイズ画面それぞれの表示期間内において、遊技者によりいずれの回答選択肢も選択されなかった場合、不正解の回答選択肢が選択されたものとして、残念画面が所定期間表示された後、所定の不正解時リーチが実行される。
なお、この実施例では、各クイズ画面の表示期間内に遊技者によりいずれの回答選択肢も選択されなかった場合、不正解の回答選択肢が選択されたものとされるようになっていたが、いずれも選択されなかったものとして、不正解時とは異なる非選択時リーチ演出を実行するようにしてもよいし、あるいは、各クイズ画面において正解、不正解、特定正解のうちいずれかを抽選等により決定し、該決定にもとづいた演出を継続するようにしてもよい。
図46は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS861)、確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、確定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS862)、演出図柄表示結果格納領域に格納されているデータ(停止図柄を示すデータ)に従って停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS863)。
そして、記憶されている予告演出の種別、セリフ予告における受付け履歴或いはクイズ予告における回答履歴、並びに決定されたストーリーリーチの種別、ステップS863における最終の表示結果(当りかはずれ)に基づいて、図31に示す演出パラメータ変化量テーブルにおけるいずれかの変化条件が満たされているか否かを判定し、満たされている条件が存在する場合には、該満たされている条件に対応するとともに、その時点の始動回数カウンタの始動回数に対応する変化量を特定し、該特定した変化量にて遊技情報テーブルにおける演出パラメータを更新した後(ステップS864)、楽曲追加処理を実施する(ステップS865)。
この楽曲追加処理においては、図58に示すように、演出パラメータが更新されることで追加対象となる楽曲が存在するか否かが判断されるとともに、追加対象となる楽曲が存在する場合には、該追加対象となる楽曲が、大当り時の演出楽曲として決定可能に追加される。
具体的には、本実施例では、図58に示すように、演出パラメータが10変化する毎にキャラクタA、キャラクタBに対応する楽曲1〜楽曲5までの5つの楽曲が、1つづつ追加されるようになっており、例えば、ステップS864にて更新される前の演出パラメータが69で、更新後の演出パラメータが70であれば、キャラクタAに対応するA楽曲2が決定可能に追加される。
そして、ステップS866に進み、存在する場合には、記憶されている予告演出の種別、セリフ予告における受付け履歴或いはクイズ予告における回答履歴を消去した後、大当りまたは小当りとすることに決定されているか否か確認する(ステップS867)。大当りまたは小当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドによって確認できる。なお、この実施例では、演出図柄表示結果格納領域に格納されている停止図柄のデータによっても、大当りまたは小当りとすることに決定されているか否か確認することもできる。
大当りまたは小当りとすることに決定されている場合には、演出制御プロセスフラグの値を当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS868)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、図47に示すモード決定処理を実施した後(ステップS869)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS870)。
なお、この実施例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信したことを条件に、演出図柄(飾り図柄)の変動(可変表示)を終了させる(ステップS861,S863参照)。しかし、受信した変動パターンコマンドにもとづく変動時間タイマがタイムアウトしたら、図柄確定指定コマンドを受信しなくても、演出図柄(飾り図柄)の変動を終了させるように制御してもよい。その場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示の終了を指定する図柄確定指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
ここで、ステップS869にて実施されるモード決定処理の内容を図47に基づいて説明する。
まず、演出制御用CPU101は、まず、ステージ(モード)種別決定用乱数SR3を抽出した後(ステップS701)、演出パラメータが10以下であるか否かを判定する(ステップS702)。
その時点の演出パラメータが10以下である場合には、モード決定用テーブルEを選択し、該モード決定用テーブルEにおいてステップS701において抽出したステージ(モード)種別決定用乱数SR3の値が該当する判定値に対応するモード種別を、移行するモードとして決定した後(ステップS714)、ステップS720に進んで、該決定したモードの背景画像に設定を更新するとともに、モードフラグを決定したモードに対応する値(夜モードは03、昼モードは02、日の出モードは01)に更新する。
また、その時点の演出パラメータが10以下でない場合には、更に、演出パラメータが11〜40の範囲内であるか否かを判定する(ステップS703)。
その時点の演出パラメータが11〜40の範囲内である場合には、モード決定用テーブルDを選択し、該モード決定用テーブルDにおいてステップS701において抽出したステージ(モード)種別決定用乱数SR3の値が該当する判定値に対応するモード種別を、移行するモードとして決定した後(ステップS713)、ステップS720に進んで、該決定したモードの背景画像に設定を更新するとともに、モードフラグを決定したモードに対応する値(夜モードは03、昼モードは02、日の出モードは01)に更新する。
また、その時点の演出パラメータが11〜40の範囲内でない場合には、更に、演出パラメータが41〜59の範囲内であるか否かを判定する(ステップS704)。
その時点の演出パラメータが41〜59の範囲内である場合には、モード決定用テーブルAを選択し、該モード決定用テーブルAにおいてステップS701において抽出したステージ(モード)種別決定用乱数SR3の値が該当する判定値に対応するモード種別を、移行するモードとして決定した後(ステップS712)、ステップS720に進んで、該決定したモードの背景画像に設定を更新するとともに、モードフラグを決定したモードに対応する値(夜モードは03、昼モードは02、日の出モードは01)に更新する。
また、その時点の演出パラメータが41〜59の範囲内でない場合には、更に、演出パラメータが60〜89の範囲内であるか否かを判定する(ステップS705)。
その時点の演出パラメータが60〜89の範囲内である場合には、モード決定用テーブルBを選択し、該モード決定用テーブルBにおいてステップS701において抽出したステージ(モード)種別決定用乱数SR3の値が該当する判定値に対応するモード種別を、移行するモードとして決定した後(ステップS710)、ステップS720に進んで、該決定したモードの背景画像に設定を更新するとともに、モードフラグを決定したモードに対応する値(夜モードは03、昼モードは02、日の出モードは01)に更新する。
また、その時点の演出パラメータが60〜89の範囲内でない場合、つまり、90以上である場合には、モード決定用テーブルCを選択し、該モード決定用テーブルCにおいてステップS701において抽出したステージ(モード)種別決定用乱数SR3の値が該当する判定値に対応するモード種別を、移行するモードとして決定した後(ステップS711)、ステップS720に進んで、該決定したモードの背景画像に設定を更新するとともに、モードフラグを決定したモードに対応する値(夜モードは03、昼モードは02、日の出モードは01)に更新する。
このようにすることにより、演出図柄の停止時において、大当り或いは小当りとならない場合には、上述したモード決定処理が実施されることで、演出モードが、夜モード、昼モード、日の出モードのいずれかに決定される。
当り表示処理において、演出制御用CPU101は、確変大当りA開始指定コマンドを受信したことを示す確変大当りA開始指定コマンド受信フラグ、確変大当りB指定コマンドを受信したことを示す確変大当りB開始指定コマンド受信フラグ、または小当り開始指定コマンドを受信したことを示す小当り開始指定コマンド受信フラグのいずれかがセットされているか否か確認する。いずれかの当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされているフラグに応じた遊技開始画面を演出表示装置9に表示する制御を行う。また、セットされているフラグ(確変大当りA開始指定コマンド受信フラグ、確変大当りB開始指定コマンド受信フラグ、小当り開始指定コマンド受信フラグ)をリセットする。そして、演出制御プロセスフラグの値を当り遊技中処理(ステップS805)に応じた値に更新する。
当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマ或いは小当り終了演出タイマが設定されているか否か確認する。大当り終了演出タイマ或いは小当り終了演出タイマが設定されている場合には、図示しないステップS891に移行する。大当り終了演出タイマ或いは小当り終了演出タイマが設定されていない場合には、確変大当りA終了指定コマンドを受信したことを示す確変大当りA終了指定コマンド受信フラグ、確変大当りB終了指定コマンドを受信したことを示す確変大当りB終了指定コマンド受信フラグ、または小当り終了指定コマンドを受信したことを示す小当り終了指定コマンド受信フラグのいずれかがセットされているか否か確認する。
確変大当りA終了指定コマンド受信フラグ、確変大当りB終了指定コマンド受信フラグ、小当り終了指定コマンド受信フラグのいずれかがセットされている場合には、セットされている当り終了指定コマンド受信フラグに応じて、当り終了演出タイマに大当り終了表示時間或いは小当り終了表示時間に相当する値を設定して、演出表示装置9に、大当り終了画面(大当り遊技の終了を報知する画面)或いは、小当り終了画面(小当り遊技の終了を報知する画面)を表示する制御を行う。
一方、小当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていない場合には、時短後回数の残回数が存在する場合には、該時短後回数をリセットした後、セットされている確変大当りA終了指定コマンド受信フラグ、確変大当りB終了指定コマンド受信フラグ、小当り終了指定コマンド受信フラグのいずれかをリセットして処理を終了する。
尚、図示しないステップS891では、大当り(小当り)終了演出タイマの値を1減算する。そして、演出制御用CPU101は、大当り(小当り)終了演出タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り(小当り)終了演出時間が経過したか否か確認する。経過していなければ処理を終了する。大当り(小当り)終了演出時間が経過している場合には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する。
この実施例では、パスワードの入出力を行うことで、遊技者が、遊技を行うことで変化させた演出パラメーラや大当り回数等の遊技情報を、他のパチンコ遊技機1や、兄弟機種のパチンコ遊技機1’や、携帯電話機1001にてパチンコ遊技機1と同様の遊技が可能な遊技機アプリに引き継ぐことができる。
具体的には、図48(a)に示すメニュー画面からパスワードの入力を選択し、管理サーバ1000にて発行されたパスワード、他のパチンコ遊技機1から出力されたパスワード、或いは遊技機アプリにより出力されたパスワードを入力することにより、遊技により変化した演出パラメータや総始動回数や総大当り回数等の遊技情報を引き継いで遊技を行うことが、同一機種のみならず、継承対象機種とされている異なる機種(兄弟機種)でも可能となる。
パスワードは、後述するように、遊技者を個々に識別可能な遊技者識別情報となる遊技者IDや、機種を特定可能な機種情報や大当り回数や演出パラメータ等の異なる機種において共通な共通データと、大当りB回数や当該機種に固有なリーチの発生回数等の個々の機種において固有の固有データとを含む2進数データを、所定配列の2進数データに対応付けられた所定長(本実施例では16文字)の記号列に変換したものである。
図48(a)に示すメニュー画面は、図49に示すメニュー処理が演出制御メイン処理(図26参照)のステップS707において実施されることによって、演出表示装置9に表示される。
このメニュー処理において演出制御用CPU101は、まず、保留記憶数が0であるか否かを、第1保留記憶数保存領域および第2保留記憶数保存領域の記憶データに基づいて判定する(ステップS731)とともに、保留記憶数が0である場合には、ステップS732に進んで、可変表示中であるか否かを、演出制御プロセスフラグが変動パターンコマンド受信待ち処理に対応する値であるか否かにより判定する。
ステップS731でNoまたはステップS732でYesの場合、つまり、保留記憶数が0ではないか、或いは、保留記憶数が0であっても可変表示中である場合には、ステップS737に進んで、メニュー操作処理中であるか否かを判定し、メニュー操作処理中でない場合には、当該処理を終了する一方、メニュー操作処理中である場合には、該実行中のメニュー操作処理を終了して(ステップS738)、当該処理を終了する。
つまり、保留記憶数が存在するか、或いは、保留記憶数が存在しなくても可変表示中である場合、すなわち、演出表示装置9において演出表示等が実行される可能性がある場合には、メニュー処理が終了されて、図48(a)のメニュー画面が表示されることがないので、これらメニュー画面の表示や、メニュー画面内のメニュー選択による処理によって演出表示等に支障が生じることを回避するとともに、メニュー操作処理を実施中である場合において遊技が実施されて保留記憶数が存在するか、或いは、保留記憶数が存在しなくても可変表示中となった場合には、該実施中のメニュー操作処理が終了されることで、演出表示等に支障が生じることはない。
ステップS732でNoの場合、つまり、保留記憶数が0であって且つ可変表示中でもない場合には、ステップS733に進み、既にメニュー操作処理を実施中であるか否かを判定し、メニュー操作処理を実施中である場合には、ステップS736に進んで、該実施中のメニュー操作処理を継続する一方、メニュー操作処理を実施中でない場合には、ステップS734に進んで、例えば、1秒以上の期間に亘って連続して操作部50が押圧操作されている状態である長押し操作がされているか否かを判定する。尚、これら長押し操作の有無の判定は、例えば、操作部50の操作開始時点において、操作部50の操作解除によりリセットされる1秒の判定タイマをセットしておき、該判定タイマがタイマアップしたか否かにより判定すれば良い。
遊技者が、メニュー画面を表示させるために操作部50を長押し操作した場合には、ステップS734にて長押し操作ありと判定されてステップS735に進み、図48(a)のメニュー画面が演出表示装置9に表示された後、該メニュー画面において操作部50の操作によるメニュー項目の選択を受付けるとともに、該受付けたメニュー項目に対応した処理を実施するメニュー操作処理(ステップS736)を実施する一方、ステップS734の判定において操作部50の長押し操作がない場合には当該処理を終了する。
尚、メニュー操作処理においては、遊技者により選択されたメニュー項目に該当する処理が実施されるとともに、該処理に対応した処理フラグがセットされることで、ステップS733から移行した場合には、該処理フラグにより特定される処理が継続して実施される。
ステップS735において表示されるメニュー画面には、図48(a)に示すように、「パスワード入力」、「パスワード出力」、「個人遊技データ」、「戻る」の4つの選択項目が設けられており、操作部50を操作することで、選択対象の項目(太枠で表示)を変更することができるようになっているとともに、該選択対象の項目に関する説明が、別ウインドウに内に表示されるようになっている。
遊技者は、操作部50を操作して所望の項目を太枠で表示された選択対象とした後、操作部50を長押しすることで該項目の選択が確定され、選択が確定された項目に応じた処理が実施される。
具体的には、「パスワード入力」の項目を選択した場合には、パスワードの入力を受付けるためのパスワード入力処理が実施され、「パスワード出力」の項目を選択した場合には、遊技情報テーブルに記憶されている各データに基づいてパスワードを生成して出力するためのパスワード出力処理が実施され、「個人遊技データ」の項目を選択した場合には、遊技情報テーブルに記憶されている各データを演出表示装置9に表示するための個人遊技データ表示処理が実施され、「戻る」の項目を選択した場合には、当該メニュー操作処理を終了する処理が実施される。
「パスワード入力」の項目を選択した場合において実施されるパスワード入力処理では、図48(b)に示すパスワード受付け画面が表示されて、管理サーバ1000にて発行されたパスワード、他のパチンコ遊技機1より出力されたパスワード、或いは、管理サーバ1000から携帯電話機1001にダウンロードされて実行された遊技機アプリにより出力されたパスワードの受付けが実施される。
パスワード受付け画面には、図48(b)に示すように、入力したパスワード(記号列)が表示されるパスワード入力部と、入力する記号を選択するために記号一覧が表示された入力選択部と、パスワード入力部に表示された記号列を入力するパスワードとして確定する際に操作する「進む」の選択入力部と、パスワード入力処理を終了してパスワード受付け画面に戻る際に操作する「戻る」の選択入力部とが設けられている。
このパスワード受付け画面において遊技者は、操作部50を操作して、パスワード入力部に表示させる記号を入力選択部から選択していき、パスワード入力部に入力するパスワードを表示させた後、「進む」の選択入力部を選択入力することで、該パスワード入力部に表示された記号列が入力するパスワードとして確定され、図51に示すパスワード解析処理が実施される。
「パスワード出力」の項目を選択した場合において実施されるパスワード出力処理では、図48(c)に示すように、その時点において遊技情報テーブルに記憶されている各データや遊技者IDや機種情報に基づいて生成されたパスワードと、これら遊技情報テーブルに記憶されている総始動回数や総大当り回数や演出パラメータ等のデータを管理サーバ1000の遊技者データベースに反映させるための2次元バーコードとを含むパスワード出力画面が表示される。
「個人遊技データ」の項目を選択した場合において実施される個人遊技データ出力処理では、その時点において遊技情報テーブルに記憶されている各データを含む図示しない個人遊技データ画面が演出表示装置9に表示されることで、遊技情報テーブルに記憶されている総始動回数や総大当り回数や演出パラメータ等の各データを、パチンコ遊技機1において確認することができる。
ここで、本実施例のパスワードと図51に示すパスワード解析処理について、説明すると、演出制御用CPU101は、まず、パスワード受付け画面にて受付けた記号列が、パスワードのフォーマットに該当する所定記号数(16記号)であるか否かを判定し(ステップSp0)、受付けた記号列が16記号である場合には、ステップSp1に進む一方、16記号でない場合には、受付けた記号列がパスワードではないものとして当該処理を終了する。
尚、演出制御用マイクロコンピュータ100に搭載されているROM(図示せず)には、図50(a)に示すように、パスワードを構成する記号(英数字:10種類、ローマ字(大文字):26種類、ローマ字(小文字):26種類の合計62種類)に対応して0〜61の数値が定められているパスワード解析テーブルが記憶されており、ステップSp1においては、パスワード受付け画面にて受付けたパスワードが、まず、該パスワード解析テーブルを参照して対応する数値(十進数)に置き換えられる。
次いで、置き換えた数値(十進数)をさらに6桁(6ビット)の2進数に変換し、各記号に対応する2進数の先頭ビット(具体的には、1ビット目、7ビット目、13ビット目、19ビット目、…)に割り当てられた値(16ビット)を遊技者IDとして抽出して、所定の記憶領域(遊技者ID記憶領域)に格納(記憶)する(ステップSp1)。
そして、上位10記号に対応する2進数の数値列から、上記した遊技者IDに対応する先頭ビットを除いた50ビットのデータを共通データとして抽出する(ステップSp2)。
この共通データには、当該パスワードを出力した機種を特定可能な機種情報や、機種に依存せずに共通して利用可能な遊技データである、総始動回数、総大当り回数(本実施例の大当りAの回数に相当)、総確変回数、演出パラメータ、追加演出情報等の各種データが含まれており(図30参照)、抽出した共通データに含まれる機種情報から、該入力されたパスワードが、同一機種から出力されたパスワードであるか、或いは、異なる機種から出力されたパスワードであるかを判定する(ステップSp3)。
同一機種から出力されたパスワードである場合には、共通データの場合と同様に、下位6記号に対応する2進数の数値列から、上記した遊技者IDに対応する先頭ビットを除いた30ビットのデータを固有データとして抽出する(ステップSp4)。
これら固有データには、当該パスワードを出力したパチンコ遊技機1の機種においてのみ利用可能な遊技データである、大当りB回数や、特定のリーチ(例えば、スペシャルストーリーリーチ)の発生回数等の各種データが含まれている(図30参照)。
そして、抽出した共通データから、上述した総始動回数、総大当り回数、総確変回数、演出パラメータ、追加演出情報等を特定して、図30に示す遊技情報テーブルの共通データに対応する各該当データを更新するとともに、抽出した固有データから、大当りB回数や、特定リーチの発生回数等を特定して、図30に示す遊技情報テーブルの固有データに対応する各該当データを更新した後、始動回数カウンタをリセットして(ステップSp6)当該処理を終了する。
つまり、同一機種から出力されたパスワードである場合には、共有データだけではなく、固有データも引き継ぐことが可能となるので、固有データも抽出して遊技情報テーブルの固有データに反映させる。
ステップSp3の判定において、同一機種から出力されたパスワードでないと判定された場合(遊技機アプリにて出力されたパスワードを含む)には、ステップSp7に進んで、機種情報から特定される機種が、演出制御用マイクロコンピュータ100に搭載されているROM(図示せず)に、予め継承対象機種として登録されている機種、例えば、略同一の遊技盤6等を有していて当りの確率や遊技性のみが異なる兄弟機種や、遊技機アプリであるか否かを判定し、継承対象機種でない場合には、入力されたパスワードを無効として当該処理を終了する。
一方、継承対象機種である場合には、ステップSp8に進んで、更に、共通データから特定される演出パラメータの値が、初期値に近い40〜60の範囲であるか否かを判定し、40〜60の範囲である場合には、ステップSp5に進むことで、遊技情報テーブルの共通データのみが更新される。また、演出パラメータの値が、40〜60の範囲でない場合、つまり、継承対象機種において、遊技を有る程度実施することにより、演出パラメータの値が初期値である50から変更している場合には、ステップSp6に進んで、該遊技者に対する特典となる楽曲6の演出を、大当り中において決定可能な楽曲の演出種別に追加する楽曲6追加処理を実施した後、ステップSp5に進むことで、遊技情報テーブルの共通データのみが更新される。
このように、本実施例では、異なる機種である継承対象機種にて出力されたパスワードが入力された場合、すなわち、継承対象機種から共通データを引き継ぐ場合において、演出パラメータの値に基づいて、継承対象機種において当該遊技者が、有る程度、遊技を実施していると判定できたことを条件に、楽曲6の演出を追加する特典を遊技者に付与することで、継承対象機種への共通データを引き継ぐことの動機付けを遊技者に与えることができるようになる。
尚、本実施例では、楽曲6の演出を追加する特典の付与閾値を、演出パラメータの値が、40〜60としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの閾値を適宜に変更しても良い。また、本実施例では、継承対象機種における遊技者の遊技実績の特定を、演出パラメータの値に基づいて実施しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら遊技実績の特定を、総始動回数や総大当り回数により特定するようにしても良い。
尚、上記では、図50を用いて、入力されたパスワードから遊技者ID、共通データ、固有データを抽出する流れを説明したが、これらの処理を逆に実施することで、遊技者ID、共通データ、固有データから出力するパスワードを生成することができる。つまり、共通データ(50ビット)、固有データ(30ビット)を5ビット毎に区分け、その5ビット毎の先頭位置に、遊技者ID(16ビット)を順次追加し、該追加後の各6ビットを、パスワード解析テーブルに基づいて、対応する記号に変換することで、出力するパスワードを生成することができる。
尚、本実施例では、これらパスワードとともに、該パスワードとパスワードに変換されている共通データ、固有データを管理サーバ1000の遊技者データベースに反映させるための後述するデータ登録ページのURLアドレスがシンボル化された2次元コードを生成して、図48(c)に示すように、パスワード出力画面として表示することで、遊技者が携行する携帯電話機1001が、2次元コードの読み取り機能を有する場合には、該2次元コードを読み取ることで、自動的に管理サーバ1000にアクセスしてデータ登録ページの配信を受け、該データ登録ページ(図53(d)参照)に設けられているパスワード入力部に、2次元コードにシンボル化されているパスワードが自動的に入力されることで、遊技者データベースへの共通データ、固有データの反映を簡便に実施できるようになっている。
図59には、本実施例に記載のパチンコ遊技機1とパチンコ遊技機1’との間での引き継ぎの状況が示されている。なお、ここでは、パチンコ遊技機1に対する継承対象機種としてパチンコ遊技機1’が登録され、パチンコ遊技機1’に対する継承対象機種としてパチンコ遊技機1が登録(設定)されている。
本実施例のパチンコ遊技機1は、機種名が「CRA××−YF」、大当り確率が約1/131であるのに対し、パチンコ遊技機1’は、機種名が「CR××−SF」、大当り確率が約1/393である。すなわち、パチンコ遊技機1とパチンコ遊技機1’とは、機種名「××」は同一であるが、大当り確率、確変大当り確率、大当り出玉(ラウンド数)等の遊技性(所謂スペック)が異なる兄弟機種とされている。
ここで、例えば、パチンコ遊技機1’において遊技を行うことにより変化した演出パラメータや大当り回数等の遊技情報をパチンコ遊技機1に引き継ぐ場合、パチンコ遊技機1’の機種情報や演出パラメータ等の遊技情報を含むパスワードを生成して、前述したパスワード出力方法(図48(c)参照)にてパチンコ遊技機1’から出力する。
そして、この出力したパスワードをパチンコ遊技機1に入力することで、パチンコ遊技機1にて前述したパスワード解析処理(図51参照)が実施され、入力されたパスワードが、同一機種から出力されたものであるか、継承対象機種から出力されたものであるかが判定され、入力されたパスワードが継承対象機種であるパチンコ遊技機1’から出力されたものであると判定した場合には、大当り回数や演出パラメータ等の遊技情報がパチンコ遊技機1に更新登録されるとともに、該パスワードに含まれる演出パラメータの値が40〜60以外であれば、A楽曲6またはB楽曲6が追加登録される。
逆に、パチンコ遊技機1において遊技を行うことにより変化した演出パラメータや大当り回数等の遊技情報をパチンコ遊技機1’に引き継ぐ場合、パチンコ遊技機1の機種情報や演出パラメータ等の遊技情報を含むパスワードを生成して、前述したパスワード出力方法(図48(c)参照)にてパチンコ遊技機1’から出力する。
そして、この出力したパスワードをパチンコ遊技機1’に入力することで、パチンコ遊技機1’にて前述したパスワード解析処理(図51参照)が実施され、入力されたパスワードが、同一機種から出力されたものであるか、継承対象機種から出力されたものであるかが判定され、入力されたパスワードが継承対象機種であるパチンコ遊技機1から出力されたものであると判定した場合には、大当り回数や演出パラメータ等の遊技情報がパチンコ遊技機1’に更新登録されるとともに、該パスワードに含まれる演出パラメータの値が40〜60以外であれば、A楽曲6またはB楽曲6が追加登録される。
このように、本実施例のパチンコ遊技機1(またはパチンコ遊技機1’)は、パチンコ遊技機1’(またはパチンコ遊技機1)から出力されたパスワードが入力された場合、該入力されたパスワードの出力機種が同一機種であるか継承対象機種であるかに関わらず、該パスワードに含まれる演出パラメータ等の遊技情報に応じた演出を実行可能とするとともに、継承対象機種から出力されたパスワードである場合には、特典演出として楽曲6を追加登録して実行可能とする機能を有している。また、当該パチンコ遊技機1(またはパチンコ遊技機1’)において遊技を行うことにより変化した演出パラメータ等の遊技情報や当該パチンコ遊技機1の機種情報を含むパスワードを生成して出力する機能を有していることで、パチンコ遊技機1’(またはパチンコ遊技機1)において該パスワードを入力することにより、該パスワードに含まれる遊技情報に応じた演出が実行可能となるとともに、特典演出として楽曲6を追加登録して実行可能となるようになっている。
なお、本実施例のパチンコ遊技機1(またはパチンコ遊技機1’)は、パチンコ遊技機1’(またはパチンコ遊技機1)から出力されたパスワードの入力処理機能と、パチンコ遊技機1’(またはパチンコ遊技機1)にて入力可能なパスワードの出力処理機能と、の双方を備えていたが、パスワードの入力処理機能またはパスワードの出力処理機能のいずれか一方のみを備えていてもよい。
すなわち、パチンコ遊技機1とパチンコ遊技機1’との間では、遊技情報を相互に引き継ぐことが可能であったが、例えばパチンコ遊技機1’からパチンコ遊技機1へ、またはパチンコ遊技機1からパチンコ遊技機1’へのみ、引継ぎ可能としてもよい。
また、本実施例では、継承対象機種の一例として、機種名「××」は同一であるが、大当り確率、確変大当り確率、大当りラウンド数等の遊技性(所謂スペック)が異なる兄弟機種を適用して説明したが、例えば同一製造メーカであるが、機種名もスペックも異なる異機種を継承対象機種としてもよい。さらに、継承対象機種はパチンコ遊技機に限定されるものではなく、例えば機種のタイトル等が同一なスロットマシン等であってもよい。
次に、管理装置の一例である管理サーバ1000について説明すると、管理サーバ1000は、CPU、RAMなどを備えた一般的なサーバコンピュータにて構成されており、インターネットを介して携帯電話機1001からアクセス可能とされており、遊技データの管理、パスワードの発行や配信、携帯電話機1001で実行可能な遊技機アプリの配信などを行う。
管理サーバ1000は、遊技者の遊技データを管理する遊技者データベースを備えている。
遊技者データベースは、図52に示すように、遊技者を個々に識別可能な遊技者IDに対応付けて、アクセス数、総始動回数(共通データ)、総大当り回数(共通データ)、総確変回数(共通データ)、演出パラメータ(共通データ)、追加演出データ(共通データ)、大当りB回数(固有データ)、スペシャルストーリーリーチ回数(固有データ)等の各種データが格納されている。
また、管理サーバ1000には、携帯電話機1001においても、パチンコ遊技機1と同様の遊技を実施可能なパチンコシミュレーション機能を備えるアプリケーションプログラムである遊技機アプリが配信可能に記憶されており、携帯電話機1001からの配信要求の受信に応じて該遊技機アプリが配信され、個々の携帯電話機1001において実行することで、遊技場外であっても、パチンコ遊技機1と同様のシミュレーション遊技を携帯電話機1001において楽しむことができる。
この遊技機アプリは、携帯電話機1001において実行されることで、該携帯電話機1001にパチンコ遊技機1が有する各種の機能と同様の機能を提供するためのモジュールプログラムを含んでいる。
具体的にこれらモジュールプログラムとしては、携帯電話機1001のメモリ内に、前述した遊技情報テーブルと同様に演出パラメータを初めとする各種のデータを記憶して管理する機能を提供するデータ管理モジュールプログラムや、これらデータ管理モジュールプログラムにて管理されている演出パラメータに応じたゲーム制御を行う制御機能を提供するゲーム制御モジュールプログラムや、ゲーム状態に応じてデータ管理モジュールプログラムにて管理されている演出パラメータを変化させる演出パラメータ変更機能を提供するパラメータ変更機能モジュールプログラムや、データ管理モジュールプログラムにて管理されているその時点の演出パラメータを特定可能なパスワードを、図60(b)に示すパスワード出力画面に示すように出力するパスワード出力機能を提供するパスワード出力モジュールプログラムや、パチンコ遊技機1から出力されたパスワードの入力を、図60(a)に示すパスワード入力画面を表示して受付けるパスワード受付け機能を提供するパスワード受付けモジュールプログラムや、該パスワード受付けモジュールプログラムによりパスワード入力画面にて受付けた記号列がパスワードであるか否かを判定する判定機能を提供する判定モジュールプログラムや、前記データ管理モジュールプログラムにて管理されている演出パラメータを、パスワード受付けモジュールプログラムによるパスワード受付け機能により受付けたパスワードから特定される演出パラメータに更新する演出パラメータ更新機能を提供するパラメータ更新モジュールプログラム等が含まれる。
尚、パスワード出力モジュールプログラムは、出力するパスワードとして、機種が遊技機アプリであることを特定可能な機種情報を含むパスワードを生成して出力する。
図53は、管理サーバ1000にて提供されるサイトを構成する各ページを示す図である。図53(a)は、サイトのトップメニューページを示す図であり、トップメニューには、「パスワードの発行」、「携帯用アプリDL(ダウンロード)」、「データ登録」、「データ確認」の4つのメニューが設けられている。
遊技者は、複数のパチンコ遊技機1や、携帯電話機1001の遊技機アプリと遊技場のパチンコ遊技機1とで遊技データを引き継いで遊技を行いたい場合には、予めパスワード(初期パスワード)を取得しておく必要があるので、初期パスワードを新たに取得したい場合には、携帯電話機1001から管理サーバ1000にアクセスして、トップメニュー内の「パスワードの発行」のメニューを選択する。
該選択に応じて携帯電話機1001は、遊技者データベースに未登録の遊技者IDを1つ特定し、該特定した遊技者IDを遊技者データベースに追加登録するとともに、対応するアクセス数に1と、対応する各データに初期値(演出パラメータであれば50)を登録する。そして、該遊技者IDと初期値データとに基づいて、前述したパチンコ遊技機1における方法と同様にして、16個の記号列から成る初期パスワードを生成し、該生成した初期パスワードを含む図53(b)に示すパスワード発行ページを配信する。
尚、該パスワード発行ページの下部位置には、「ページを保存」の選択入力部が設けられており、該「ページを保存」の選択入力部を選択入力した場合には、発行された初期パスワードを含むパスワード発行ページが携帯電話機1001にて保存されることで、初期パスワードを記憶させておくことができる。これは、後述する「データ確認」のメニューを選択した場合には、遊技者を特定するためのデータとして、該初期パスワードの入力が必要となることから、これら初期パスワードを忘却してしまうことでデータの確認が不能となってしまうこと回避できるようにするためのものである。
また、遊技者が、携帯電話機1001においても、パチンコ遊技機1の遊技データを引き継いでシミュレーション遊技を実施したい場合には、「携帯用アプリDL」のメニューを選択すれば良く、該「携帯用アプリDL」のメニューを選択した場合には、図53(c)に示す遊技機アプリの説明ページが配信される。そして、該説明ページの下方に設けられた「ダウンロード」の選択入力部を選択入力することで、携帯電話機1001から管理サーバ1000に対して配信要求が送信されることに応じて、遊技機アプリが携帯電話機1001に配信されて実行可能に記憶される。
また、遊技者が、パチンコ遊技機1から出力されたパスワードに基づいて、管理サーバ1000の遊技者データベースにおける自身の遊技データを更新したい場合には、「データ登録」のメニューを選択すれば良く、該「データ登録」のメニューを選択することに応じて、図53(d)のデータ登録ページが配信される。
このデータ登録ページには、図53(d)に示すように、入力したパスワード(記号列)が表示されるパスワード入力部と、入力する記号を選択するために記号一覧が表示された入力選択部と、パスワード入力部に表示された記号列を入力するパスワードとして確定する際に操作する「登録」の選択入力部と、データ登録処理を終了してメインメニューに戻る際に操作する「戻る」の選択入力部とが設けられている。
このパスワード受付けページにおいて遊技者は、携帯電話機1001を操作して、パスワード入力部に表示させる記号を入力選択部から選択していき、パスワード入力部に入力するパスワードを表示させた後、「登録」の選択入力部を選択入力することで、該パスワード入力部に表示された記号列が入力するパスワードとして確定され、管理サーバ1000に送信される。
管理サーバ1000は、パスワード入力部に入力されたパスワードを前述したパスワード解析処理と同様に処理することにより、遊技者ID、共通データ、固有データを抽出し、該抽出した遊技者IDに対応する各種データを、共通データ、固有データから特定される各データに更新し、更新後において更新が完了した旨の図示しない更新完了ページを配信する。
また、遊技者が、管理サーバ1000の遊技者データベースにおける自身の遊技データを確認したい場合には、「データ確認」のメニューを選択すれば良く、該「データ確認」のメニューを選択することに応じて、図53(e)の初期パスワード受付けページが配信される。
この初期パスワード受付けページには、図53(e)に示すように、入力したパスワード(記号列)が表示されるパスワード入力部と、入力する記号を選択するために記号一覧が表示された入力選択部と、パスワード入力部に表示された記号列を入力するパスワードとして確定する際に操作する「実行」の選択入力部と、データ確認処理を終了してメインメニューに戻る際に操作する「戻る」の選択入力部とが設けられている。
この初期パスワード受付けページにおいて遊技者は、携帯電話機1001を操作して、パスワード入力部に表示させる記号を入力選択部から選択していき、パスワード入力部に入力するパスワードを表示させた後、「実行」の選択入力部を選択入力することで、該パスワード入力部に表示された記号列が入力する初期パスワードとして確定され、管理サーバ1000に送信される。
管理サーバ1000は、パスワード入力部に入力された初期パスワードを解析して、遊技者IDを抽出し、該抽出した遊技者IDに対応する各種遊技データを、遊技者データベースから読み出し、該読み出した各種遊技データを含む、図53(f)に示すデータ確認ページを配信する。これにより、遊技者は、管理サーバ1000に管理されている自身の遊技データを、携帯電話機1001にていつでも確認することができる。
ここで、パスワードを発行し、パチンコ遊技機1にて遊技を行う際の管理サーバ1000及びパチンコ遊技機1の動作を、図54に基づいて説明する。
図54に示すように、トップメニューの「パスワードの発行」のメニュー選択が実施されると、管理サーバ1000は、遊技者データベースに未登録の1の遊技者IDを選定し、該選定した遊技者IDと初期値のデータとに基づいて初期パスワードを発行する。
これら発行された初期パスワードは、遊技者が遊技を希望するパチンコ遊技機1において、図48(a)のメニュー画面における「パスワード入力」の項目を選択することにより表示されるパスワード受付け画面より入力される。そして、該入力された初期パスワードが演出制御用CPU101によって解析されて遊技者ID、共通データ、固有データが抽出されて遊技情報テーブルが更新される。
そして、遊技を実施することに応じて、遊技情報テーブルにおける総大当り回数、総始動回数、総確変回数、演出パラメータ、大当りB回数、特定リーチの発生回数等のデータが更新されていく。
遊技者が遊技を終了する際に、これら遊技データを他のパチンコ遊技機1に引き継ぎたい場合には、前述したように、図48(a)のメニュー画面における「パスワード出力」の項目を選択することにより、遊技者ID、遊技情報テーブルにおけるその時点の共通データ並びに固有データに基づくパスワードと2次元コードとが生成され、該生成されたパスワードと2次元コードとが演出表示装置9に表示出力される。
このようにしてパチンコ遊技機1から新たなパスワードの発行を受けた場合において、該パスワードを発行したパチンコ遊技機1における遊技データをいち早く且つ簡便に管理サーバ1000に反映させたい場合には、表示された2次元コードを携帯電話機1001で読み取れば良く、該2次元コードを読み取ることにより、前述したように、2次元コードにURLアドレスがシンボル化されているデータ登録ページが管理サーバ1000から取得されるとともに、該取得されたデータ登録ページのパスワード入力部には、2次元コードにシンボル化されているパスワードが自動入力される。
そして、該パスワード入力部にパスワードが自動入力されているデータ登録ページの「登録」の選択入力部を選択入力するのみで、パスワード入力部に入力されているパスワードが管理サーバ1000に送信されることにより、管理サーバ1000において、該パスワードに含まれる遊技者ID、共通データ、固有データが抽出され、該抽出した遊技者IDに対応する各種データが、抽出された共通データ、固有データから特定される各データに更新されることにより、該パスワードを出力したパチンコ遊技機1での遊技データが管理サーバ1000の遊技者データベースに反映される。
尚、パチンコ遊技機1における遊技データを管理サーバ1000に反映させる必要がない場合、例えば、遊技者が、同一機種の他のパチンコ遊技機1に速やかに台移動して遊技を行いたい場合等においては、出力されたパスワードを、移動先のパチンコ遊技機1に入力することで、パスワードを出力したパチンコ遊技機1(移動元の遊技機)における遊技データ(共通データ、固有データ)が、移動先のパチンコ遊技機1に引き継がれることになる。
そして、移動先のパチンコ遊技機1にて遊技を実施することで、引き継がれた遊技データ(共通データ、固有データ)に、該遊技における始動回数や大当り回数や演出パラメータ等の遊技実績が反映されていき、遊技を終了する場合には、これら引き継がれた遊技データ(共通データ、固有データ)に、当該移動先にパチンコ遊技機1における遊技実績が反映された共通データ、固有データに基づいてパスワードが生成されて表示出力されるので、遊技者は、遊技データを所望するタイミングにて管理サーバ1000に反映させることができる。
尚、図55に示すように、管理サーバ1000から、前述した遊技機アプリを予めダウンロードしている携帯電話機1001である場合には、これら遊技機アプリに、パチンコ遊技機1から出力されたパスワードに含まれる遊技データ(共通データ、固有データ)を引き継ぐことができる。
具体的には、図55に示すように、携帯電話機1001に保存されている遊技機アプリを起動(実行)して、該遊技機アプリの開始メニューから、パスワード入力を選択する。
そして、該選択により携帯電話機1001に表示される図60(a)のパスワード入力画面において、パチンコ遊技機1から出力されたパスワードを入力する(図55中のB)。尚、これらパスワードを入力において、パチンコ遊技機1に表示されている2次元コードを利用して、簡便にパスワードを遊技機アプリに入力できるようにしても良い。
このようにして遊技機アプリに入力されたパスワードは、パチンコ遊技機1の場合と同様に、遊技機アプリ含まれるパスワード解析モジュールプログラムにより提供されるパスワード解析機能によりパスワード解析が実施されて、遊技者ID、共通データ、固有データが抽出され、遊技機アプリが管理する各種遊技データが、前述したパラメータ更新モジュールプログラムにより抽出された共通データ並びに固有データに含まれる各種遊技データに更新される。
そして、遊技機アプリによってシミュレーション遊技が実施された場合には、実際のパチンコ遊技機1の場合と同様に、始動回数、大当り回数、演出パラメータ等の各種遊技データが、パラメータ変更機能モジュールプログラムの機能により逐次更新されていく。
そして、これらシミュレーション遊技にて更新された各種遊技データを管理サーバ1000の遊技者データベースに反映させる場合には、遊技機アプリの処理メニューから「データ登録」のメニューを選択することで、その時点において遊技機アプリにて管理されている更新後の各種遊技データ(共通データ、固有データ)と遊技者IDとを含む更新要求が管理サーバ1000に送信されることで、管理サーバ1000の遊技者データベースにおいて、該更新要求に含まれる遊技者IDに対応する各種遊技データが、該更新要求に含まれる遊技データに更新される。
また、遊技機アプリにおけるシミュレーション遊技にて更新された各種遊技データを遊技場に設置されている実際のパチンコ遊技機1に引き継ぎさせたい場合には、遊技機アプリの処理メニューから「パスワード出力」のメニューを選択することで、その時点において遊技機アプリにて管理されている更新後の各種遊技データ(共通データ(演出パラメータを含む)、固有データ)と遊技者IDとに基づくパスワードが生成されて、図60(b)に示すように表示されるので、該表示されたパスワードを実際のパチンコ遊技機1に入力することで、前述したように、パスワード解析処理が実施されて、該パスワードに含まれる各種遊技データ(共通データ、固有データ)が、遊技情報テーブルに反映されるようになるので、遊技機アプリにて管理されている更新後の各種遊技データ(共通データ、固有データ)も、実際のパチンコ遊技機1に引き継ぐことができる。尚、これら携帯電話機1001から出力されるパスワードに含まれる機種情報としては、前述したように、機種が遊技機アプリであることを特定可能な機種情報とされる。
次に、図58にもとづいて、演出パラメータの値に応じた、各予告演出の出現頻度、信頼度や、ステージ(モード)の決定率、大当り時に追加される楽曲の種別について説明する。
まず、演出パラメータの値に応じた予告演出の出現頻度の変化状況の一例として、擬似連の演出を伴うスペシャルPA3−1が変動パターン(はずれ時)として決定された場合におけるセリフ予告の出現頻度を、図33(a)の予告演出決定用テーブルFの判定値数にもとづいて説明する。
演出パラメータが40〜60(デフォルト)である場合におけるセリフ予告である第1セリフ予告および第2セリフ予告の出現頻度を基準(普通)とした場合、演出パラメータが61〜80である場合には、第1セリフ予告の出現頻度が普通よりもやや多い状態となり、演出パラメータが81〜99である場合には、第1セリフ予告の出現頻度がやや多い状態から多い状態となり、演出パラメータが100である場合には、第1セリフ予告の出現頻度が多い状態から最多状態となる。一方、演出パラメータが20〜39である場合には、第2セリフ予告の出現頻度が普通よりもやや多い状態となり、演出パラメータが1〜19である場合には、第2セリフ予告の出現頻度がやや多い状態から多い状態となり、演出パラメータが0である場合には、第2セリフ予告の出現頻度が多い状態から最多状態となる。
このように、演出パラメータが100に近づく程、第1セリフ予告が出現し易くなり、演出パラメータが0に近づく程、第2セリフ予告が出現し易くなる。すなわち、遊技者が選択操作を行う機会が増加する、つまり遊技への介入頻度が高くなる程、演出パラメータが100または0に近づき、その結果、第1セリフ予告や第2セリフ予告の出現頻度が高くなって、遊技者が所望するキャラクタストーリーリーチ演出を選択可能となるため、遊技者の遊技への介入意欲を高めることができる。
なお、擬似連の演出を伴うスペシャルPA3−2が変動パターン(当り時)として決定された場合におけるセリフ予告の出現頻度は、特に図示しないが、演出パラメータが100に近づく程、第1セリフ予告が出現し難くなり、演出パラメータが0に近づく程、第2セリフ予告が出現し難くなるが、演出パラメータが100に近づく程、クイズ予告Aが出現し易くなり、演出パラメータが0に近づく程、クイズ予告Bが出現し易くなる。すなわち、遊技者が選択操作を行う機会が増加する、つまり遊技への介入頻度が高くなる程、演出パラメータが100または0に近づき、その結果、クイズ予告Aやクイズ予告Bの出現頻度が高くなって、遊技者が所望するスペシャルストーリーリーチ演出を選択可能となるため、遊技者の遊技への介入意欲を高めることができる。
次に、演出パラメータの値に応じた予告演出の信頼度の変化状況の一例として、予告演出A〜C(キャラクタ予告)の信頼度を、図32の予告演出決定用テーブルA〜Eの判定値数にもとづいて説明する。
演出パラメータが30〜70である場合に各予告演出A〜Cが出現したときの信頼度を基準(低い状態)とした場合、演出パラメータが71〜90である場合には、予告演出Bの信頼度が、演出パラメータが30〜70よりも高い中状態となり、演出パラメータが91以上である場合には、予告演出Bの信頼度が、演出パラメータが71〜90よりも高い高状態となる。一方、演出パラメータが10〜29である場合には、予告演出Aの信頼度が、演出パラメータが30〜70よりも高い中状態となり、演出パラメータが9以下である場合には、予告演出Aの信頼度が、演出パラメータが10〜29よりも高い高状態となる。
このように、演出パラメータが100に近づく程、予告演出Bが出現した場合の信頼度が高くなり、演出パラメータが0に近づく程、予告演出Aが出現した場合の信頼度が高くなる。すなわち、遊技者が選択操作を行う機会が増加する、つまり遊技への介入頻度が高くなる程、演出パラメータが100または0に近づき、その結果、予告演出Aや予告演出Bが出現した場合の信頼度が高くなって、キャラクタアニメーションリーチ演出にて大当りとなる確率が高まるため、遊技者の遊技への介入意欲を高めることができる。
次に、演出パラメータの値に応じたストーリーリーチの出現状況の一例として、クイズ予告におけるストーリーリーチの出現状況を、図33(a)の予告演出決定用テーブルFの判定値数にもとづいて説明する。
演出パラメータが20〜80である場合、クイズ予告Aおよびクイズ予告Bは決定されることはないので、スペシャルストーリーリーチN、ノーマルストーリーリーチNのいずれも実行されることはない。演出パラメータが1〜19または81〜99である場合には、クイズ予告Aまたはクイズ予告Bは所定の確率で決定されることがあるため、該クイズ予告Aまたはクイズ予告Bにて全問正解した場合には、ノーマルストーリーリーチN演出が実行される。また、演出パラメータが0または100である場合には、クイズ予告Aまたはクイズ予告Bが、演出パラメータが1〜19または81〜99である場合よりも高い確率で決定されることがあるため、該クイズ予告Aまたはクイズ予告Bにて全問正解した場合には、スペシャルストーリーリーチN演出が実行される。
このように、演出パラメータが1〜19または81〜99である場合は、ノーマルストーリーリーチ演出が出現可能となり、演出パラメータが0または100である場合は、スペシャルストーリーリーチNが出現可能となる。すなわち、遊技者が選択操作を行う機会が増加する、つまり遊技への介入頻度が高くなる程、ストーリーリーチが出現することになるとともに、ストーリーリーチのレベルがノーマルからスペシャルに昇格するため、遊技者の遊技への介入意欲を高めることができる。
次に、演出パラメータの値に応じたステージ(モード)の決定率の変化状況を、図34のモード決定用テーブルA〜Eの判定値数にもとづいて説明する。
演出パラメータが41〜59である場合に、キャラクタAに対応する日の出モード、キャラクタBに対応する夜モード、昼モードそれぞれの決定率を基準(低い状態)とした場合、演出パラメータが60〜89である場合には、日の出モードの決定率が、演出パラメータが41〜59である場合よりも高い中状態となり、演出パラメータが90以上である場合には、日の出モードの決定率が、演出パラメータが60〜89である場合よりも高い高状態となる。一方、演出パラメータが11〜40である場合には、夜モードの決定率が、演出パラメータが41〜59である場合よりも高い中状態となり、演出パラメータが10以下である場合には、夜モードの決定率が、演出パラメータが11〜40である場合よりも高い高状態となる。
このように、演出パラメータが100に近づく程、キャラクタAに対応する日の出モードを決定する確率が高くなり、演出パラメータが0に近づく程、キャラクタBに対応する夜モードを決定する確率が高くなる。すなわち、遊技者が選択操作を行う機会が増加する、つまり遊技への介入頻度が高くなる程、演出パラメータが100または0に近づき、その結果、キャラクタAに対応する日の出モードまたはキャラクタBに対応する夜モードを決定する確率が高くなることで、演出パラメータの数値そのものは遊技者に報知されないものの、決定されたモードの種別に応じて、演出パラメータの数値を特定しやすくなる。具体的には、日の出モードの滞在率が高くなる程、演出パラメータが100に近いことになり、夜モードの滞在率が高くなる程、演出パラメータが0に近いことになるため、遊技者の遊技への介入意欲を高めることができる。
次に、演出パラメータの値に応じた楽曲の追加状況を説明する。
演出パラメータが50(デフォルト)である場合、楽曲が追加されることはなく、演出パラメータが51〜60である場合には、キャラクタAに対応するA楽曲1が追加され、演出パラメータが61〜70である場合には、キャラクタAに対応するA楽曲2が追加され、演出パラメータが71〜80である場合には、キャラクタAに対応するA楽曲3が追加され、演出パラメータが81〜90である場合には、キャラクタAに対応するA楽曲4が追加され、演出パラメータが91〜100である場合には、キャラクタAに対応するA楽曲5が追加される。一方、演出パラメータが40〜49である場合には、キャラクタBに対応するB楽曲1が追加され、演出パラメータが30〜39である場合には、キャラクタBに対応するB楽曲2が追加され、演出パラメータが20〜29である場合には、キャラクタBに対応するB楽曲3が追加され、演出パラメータが10〜19である場合には、キャラクタBに対応するB楽曲4が追加され、演出パラメータが0〜9である場合には、キャラクタBに対応するB楽曲5が追加される。
このように、演出パラメータが100に近づく程、キャラクタAに対応するA楽曲が1曲ずつ追加されていき、演出パラメータが0に近づく程、キャラクタBに対応するB楽曲が1曲ずつ追加されていく。すなわち、遊技者が選択操作を行う機会が増加する、つまり遊技への介入頻度が高くなる程、演出パラメータが100または0に近づき、その結果、新たなA楽曲またはB楽曲が1曲ずつ追加されていき、大当り時において、遊技者が所望する楽曲を選択可能となるため、遊技者の遊技への介入意欲を高めることができる。
また、例えば当該パチンコ遊技機1とスペックが異なる同機種のパチンコ遊技機1にて出力した演出パラメータを当該パチンコ遊技機1に引き継ぐ場合、演出パラメータが40〜60でない場合、つまり、演出パラメータが61〜100である場合には、A楽曲6が新たに追加され、演出パラメータが0〜39である場合には、B楽曲6が新たに追加される。このように、遊技への介入頻度が高くなる程、演出パラメータを他の機種に引き継いだときに、新たなA楽曲6またはB楽曲6が追加され、大当り時において、遊技者が所望する楽曲を選択可能となる、すなわち、引き継いだ特典として、A楽曲6またはB楽曲6が選択可能となるため、遊技者に対して機種が異なるパチンコ遊技機で遊技を行うこと促すことができる。
以上説明したように、前記実施例によれば、セリフ予告演出や、クイズ予告演出では、2次、3次の選択操作の受付けが実施されるので、遊技者が遊技に介入できる機会が増加するばかりか、第1タイミングとなる1次受付けにて提示された複数の選択肢(1次選択肢)のうちから遊技者が選択した選択肢によって第2タイミングとなる2次受付けにて提示される選択肢(2次選択肢)が変化することにより、選択後の展開を多様化することができるため、遊技の興趣が向上する。また、遊技者が選択した選択肢の内容に応じて、キャラクタの違うストーリーリーチやスペシャルストーリーリーチ演出が実行されるので、遊技者の遊技への介入に対する意欲を高めることもできる。
また、前記実施例によれば、1次受付けにて提示される選択肢(1次選択肢)と2次受付けにて提示される選択肢(2次選択肢)との組合せにもとづいて、該組合せに対応するキャラクタのノーマルストーリーリーチやスペシャルストーリーリーチ演出が実行されることで、選択肢の選択に応じて実行されるリーチ演出を多様化することができるため、遊技の興趣が向上する。
また、前記実施例によれば、1次受付けにて1次選択肢としてキャラクタAの選択を受付けたことを条件に、2次受付けにて2次選択肢として例えばキャラクタAのセリフAが提示され、1次受付けにて1次選択肢としてキャラクタAの選択を受付けていないとき、つまりキャラクタBが選択されたときには、2次選択肢としてキャラクタAのセリフAを含まない選択肢として例えばキャラクタBのセリフA〜Cを決定するようになっていることで、特別演出としてキャラクタAスペシャルストーリーリーチ演出を実行させるためには、第2タイミングで2次受付けにて2次選択肢として例えばキャラクタAのセリフAを選択するのみならず、1次受付けにて1次選択肢としてキャラクタAを選択することが必要とされるので、遊技の興趣を向上できる。
また、前記実施例によれば、1次受付けにて1次選択肢としてキャラクタBが選択されていても、2次受付けにて2次選択肢としてセリフB,Cを提示することで、特定演出としてキャラクタAに対応するキャラクタAノーマルストーリーリーチ演出やキャラクタBノーマルストーリーリーチ演出が実行されるため、1次受付けにて選択する第1選択肢を誤って選択しても、2次受付けにてセリフB,Cを選択することが可能となり、該セリフB,Cを選択することでキャラクタAノーマルストーリーリーチ演出やキャラクタBノーマルストーリーリーチ演出を実行させることができるので、遊技の興趣を向上できる。
また、前記実施例によれば、1〜3次受付け期間に遊技者が提示された選択肢のいずれも選択しなかった場合には、規定の演出としてセリフ予告の非選択時リーチ演出、クイズ予告の非正解時リーチ演出が実行されることによって遊技の興趣がそがれるので、遊技者に対し遊技への介入を促すことができる。
また、前記実施例によれば、遊技者による選択履歴および遊技者による選択により決定された演出の演出履歴によって更新される履歴情報としての演出パラメータの変化に応じて特定演出である予告演出A〜D、セリフ予告、クイズ予告に対する決定確率や信頼度が変化するようになるので、遊技者の遊技への介入に対する意欲を高めることができるばかりか、演出パラメータの変化量が大当り後の始動回数が500回に到達する前後で異なることから、予告演出A〜D、第2セリフ予告、クイズ予告A,Bに対する決定確率や信頼度が変化する変化状況が所定期間の前後で異なるようになるので、遊技の興趣を向上させることができる。
また、前記実施例によれば、遊技者による選択履歴や演出履歴を0〜100の範囲の演出パラメータとすることで、予告演出A〜D、第1、第2セリフ予告、クイズ予告A,Bの出現率や信頼度の変化状況を簡単な制御で変化させることができる。
また、前記実施例によれば、演出パラメータの値を特定不能で且つ推定可能に示唆する示唆演出としてステージ(モード)演出を実行することで、演出パラメータの値が特定されてしまうことで各種予告演出の出現率や信頼度がどの状況にあるのかを特定されてしまうことで興趣が著しく低下してしまうことを回避しつつ、演出パラメータの値が0〜100の範囲のいずれであるのかを推定することはできるので、これら推定される数値状態が該当する出現率や信頼度に基づいて、各種予告演出の出現による大当りとなることへの期待感を遊技者に与えることができるようになるので、遊技の興趣を向上できる。
また、前記実施例によれば、遊技者によりキャラクタ選択画面、セリフ選択画面、第1〜3クイズ画面に提示された複数の選択肢からいずれかを選択する操作にて決定されたキャラクタストーリーリーチ演出が実行された後に大当りとなった場合に、演出パラメータの値が該キャラクタリーチ演出に対応する変化方向、つまりキャラクタAならプラス方向、キャラクタBならマイナス方向に特定変化量(例えば5)だけ変化するため、選択したストーリーリーチ演出において大当りとなることへの遊技者の期待感を高めることができる。
また、前記実施例によれば、遊技者によりキャラクタ選択画面、セリフ選択画面、第1〜3クイズ画面に提示された複数の選択肢からいずれかを選択する操作にて決定されたキャラクタストーリーリーチ演出が実行された後にはずれとなった場合には、演出パラメータの値が該キャラクタリーチ演出に対応する変化方向、つまりキャラクタAならプラス方向、キャラクタBならマイナス方向に、特定変化量より少ない変化量(例えば3)だけ変化するため、大当りとならなくても遊技の興趣を向上できる。
また、前記実施例によれば、遊技者が遊技を行うことにより変化した状態データである演出パラメータを、同一機種のみならず、スペック等が異なるパチンコ遊技機にも引き継ぎできるようになるとともに、スペック等が異なるパチンコ遊技機に状態データを引き継いだ場合、それまでにはなかった特典演出として例えば楽曲6等が新たに実行可能となるので、機種が異なるパチンコ遊技機への状態データの引き継ぎを促進することもできる。
また、前記実施例によれば、演出パラメータを機種の異なるパチンコ遊技機に引き継ぐ場合に、演出パラメータの値が40〜60である場合、すなわち、引き継ぎ前の機種であまり遊技を実施していないことで、演出パラメータにより特定される各種予告演出の演出状態が所定状態に達していない場合には、特典演出として楽曲6が実施可能に設定されないので、引き継ぎ前の機種における遊技についても促進できる。
また、前記実施例によれば、パスワードは、各機種において固有とされて他機種に引き継ぎ不能とされた固有情報のみを含む固有情報部分と、各機種において共通とされて他機種に引き継ぎ可能とされた共通情報のみを含む共通情報部分とを有しているので、パスワードの入力可能な新たな機種を開発する場合においては、共通情報部分を読み取って利用するためのプログラム等の設計資産を流用できるようになるため、新たな機種を開発における設計負荷を低減することができる。
また、前記実施例によれば、携帯用アプリを実行することにより、演出パラメータの記憶機能、演出パラメータに応じたゲーム制御を行う制御機能、ゲーム状態に応じて演出パラメータを変化させる演出パラメータ変更機能、その時点の演出パラメータを特定可能なパスワードを出力するパスワード出力機能、パスワードの入力を受付けるパスワード受付け機能、演出パラメータをパスワード受付け機能にて受付けたパスワードから特定される演出パラメータに更新する演出パラメータ更新機能の各機能を有するとともに、パチンコ遊技機1にて実行可能な各種予告演出を伴ったシミュレーション遊技を実施可能な携帯電話機1001におけるゲームにも、演出パラメータを引き継ぐことが可能となるとともに、これら携帯電話機1001におけるゲームにて変化した演出パラメータをパチンコ遊技機に引き継ぐことが可能となるので、演出パラメータを変更するための遊技を遊技場以外でも実施できるようになり、遊技の幅を広げることができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、セリフ予告におけるキャラクタ選択等の遊技者より受付けた選択操作の選択履歴や該選択操作によって決定されたストーリーリーチの実施等の演出履歴に基づいて変更される演出パラメータを使用するようにしており、このようにすることは、これら演出パラメータの変化量を変化させることにより、予告演出A〜Dや、セリフ予告、クイズ予告の出現率や信頼度が変化する変化状況を簡便に変化させることができ、これら出現率や信頼度が変化する変化状況を変化させる制御を容易に実施できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら演出パラメータを用いずに、単純にセリフ予告におけるキャラクタ選択等の遊技者より受付けた選択操作の選択履歴や該選択操作によって決定されたストーリーリーチの実施等の演出履歴自体を記憶しておき、例えば、これらの履歴の登録が幾つあるか等をカウントしたカウント値に基づいて、予告演出の決定に使用する予告演出決定用テーブルを変更するようにしても良く、この場合にあっては、該カウント値が演出パラメータと同様の変数に該当することになる。
また、前記実施例では、演出パラメータの異なる値に対応付けられた、予告演出A〜Dや、セリフ予告、クイズ予告の出現率や信頼度が異なる予告演出決定用テーブルA〜Gを予め用意しておき、演出パラメータが各予告演出決定用テーブルA〜Eに対応する数値範囲に達したことを条件に、予告演出の決定に使用するテーブルを変更するとともに、始動回数が500回となる前後において、これら演出パラメータを変化させる変化量として異なる変化量を使用することで、演出パラメータが変化する変化量の期待値を始動回数が500回となる前後において変化するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、これら始動回数が500回となる前後において演出パラメータを変化させる変化量を変更せずに同一の変化量とするが、同一の変化量を変化させる対象条件を、始動回数が500回となる前においては1つのみの条件とし、始動回数が500回となることに応じて該対象条件を増加させることで、同一の変化量の条件が成立する成立確率を高めるか、或いは、500回となる前の対象条件を複数とし、500回となった後に対象条件を1つのみとして成立確率を低くするようにしても良い。
具体的には、図31に示す演出パラメータ変化量テーブルにおける、例えば、変化量1に対応する対象条件として、始動回数が500回まではキャラクタ選択のみであるが、始動回数が500回に達することで、対象条件にセリフ選択を追加することで、該対象条件の成立確率を高めるようにすれば良い。
また、前記実施例では、上述したように、始動回数が500回となる前後において、演出パラメータの変化量を変化(増やす)ことにより、演出パラメータの変化状況を変更することで、予告演出の決定に使用されるテーブルが変更され易くすることにより、特定演出となる予告演出の決定確率や信頼度が変化し易くなるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、始動回数が500回となる前後において、演出パラメータの変化量を変化させずに、テーブルが変更する条件となる各予告演出決定用テーブルA〜Gに対応する数値範囲を始動回数が500回となる前後において変更することで、予告演出の決定に使用されるテーブルが変更され易く(或いは変更され難く)するようにしても良い。
つまり、図62(a)に示すように、この場合には、前述した図31に示す演出パラメータ変化量テーブルに代えて、全ての始動回数において同一の変化量が設定された演出パラメータ変化量テーブル182’を前述したステップS864において使用することで、始動回数が500回となる前後において、演出パラメータの変化量の期待値を同一とする一方、前述した予告選択処理において、図62(b)に示す予告演出決定テーブル変更用テーブルを使用して、その時点の演出パラメータが該当する予告演出決定用テーブルA〜Eを使用して予告演出を決定することにより、始動回数が500回となることで予告演出決定用テーブルが変更され易くなる。
つまり、予告演出決定テーブル変更用テーブルにおいては、図62(b)に示すように、各予告演出決定用テーブルA〜Eに対応する数値範囲として、始動回数が500回となるまでは、前述した各予告演出決定用テーブルA〜Eと同じく、演出パラメータの0〜9に予告演出決定用テーブルEが、演出パラメータの10〜29に予告演出決定用テーブルDが、演出パラメータの30〜70に予告演出決定用テーブルAが、演出パラメータの71〜90に予告演出決定用テーブルBが、演出パラメータの91〜100に予告演出決定用テーブルCが対応付けられているとともに、始動回数が500回となった後は、演出パラメータの0〜19に予告演出決定用テーブルEが、演出パラメータの20〜39に予告演出決定用テーブルDが、演出パラメータの40〜60に予告演出決定用テーブルAが、演出パラメータの61〜80に予告演出決定用テーブルBが、演出パラメータの81〜100に予告演出決定用テーブルCが対応付けられていて、前述したステップS864においては、その時点の演出パラメータが該当する数値範囲に対応する予告演出決定用テーブルを使用することで、例えば、演出パラメータがデフォルトの50から10変化(増加または減少)しても始動回数が500回となる前では予告演出決定用テーブルが変更されないことで予告演出の決定確率や信頼度は変化しないものの、500回となった後では、予告演出決定用テーブルが予告演出決定用テーブルAから予告演出決定用テーブルBまたは予告演出決定用テーブルDに変更されることで、特定演出となる予告演出の決定確率や信頼度が変化するようになる。
つまり、予告演出決定用テーブルを変更するテーブル変更条件として、始動回数が500回となる前後において異なるテーブル変更条件を使用することで、特定演出となる予告演出の決定確率や信頼度が変化する変化状況が変更することになる。
尚、これらテーブル変更条件を変更させる場合においては、上述したように、始動回数が500回となる前後で各予告演出決定用テーブルに対応する演出パラメータの数値範囲を変更するのみではなく、例えば、テーブル変更条件として、500回となる前では演出パラメータの補正係数を1とする条件を用い、500回となった後では演出パラメータの補正係数を1.5とする条件を用いることで、演出パラメータを1.5倍に換算してテーブル変更の有無を判断するようにしても良いし、これら演出パラメータを用いるのみではなく、例えば、セリフ予告やクイズ予告の選択履歴やスペシャルストーリーリーチの演出履歴等を継続して記憶しておき、特定の選択履歴や演出履歴の登録数が、始動回数が500回となる前までは、所定条件となる10個登録されていることを満たすことに応じて、使用する予告演出決定用テーブルを他の予告演出決定用テーブル(例えば予告演出決定用テーブルA→B)に変更するようにしておき、始動回数が500回となった後においては、特定の選択履歴や演出履歴の登録数が5個登録されていることを満たすことに応じて、使用する予告演出決定用テーブルを他の予告演出決定用テーブルに変更するようにすることで、予告演出の出現率や信頼度が変化する変化状況が、始動回数が500回となる前後において変化するようにしても良い。
つまり、演出制御用CPU101は、実行する予告演出の種別を決定する予告選択処理において予告演出の種別の決定に使用する予告演出決定用テーブルを変更するテーブル変更条件として、始動回数カウンタにおける始動回数が500回となるまでは第1のテーブル変更条件を使用し、始動回数が500回となった後は、第1のテーブル変更条件とは成立確率が異なる第2テーブル変更条件を使用する。
また、上記したように、始動回数が500回となる前後において演出パラメータの変化量を変更するのではなく、テーブル変更条件を変更する場合にあっては、上述したように演出パラメータがある程度変化している場合であれば、これら始動回数が500回となった時点で使用される予告演出決定用テーブルが変更されて、通常では決定確率の低い演出が出現し易くなる等の変化が発生するようになるため、遊技機者に対して、これら始動回数が500回となるまでは遊技を行うとする動機付けを与えやすくなる一方、演出パラメータの変化量を変更する場合にあっては、演出パラメータの変化量のみを変更するだけで良いので、制御を簡素化できるとともに、例えば、始動回数が500回となることで変化量を増やす場合であれば、演出パラメータを変更し易くなることで、該500回となった以降の遊技を行う動機付けを遊技者に与えることができる。
また、前記実施例では、初期パスワードを管理サーバ1000でのみ発行するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら初期パスワードをパチンコ遊技機1で発行したり、或いは、携帯電話機1001にて発行するようにしても良い。
また、前記実施例では、所定期間として始動回数が所定値である500回となる期間を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら所定期間を大当りAが終了してからの経過時間が所定長さとなる期間としても良く、これらの期間は適宜に決定すれば良い。
また、前記実施例では、パチンコ遊技機1やパチンコ遊技機1’にて出力されたパスワードを忘れてしまうと、演出パラメータや遊技データを引き継ぐことが不能となってしまうので、例えば、管理サーバ1000において、初期パスワードを入力することを条件に、その時点で、初期パスワードから特定される遊技者IDに対応して記憶されている遊技者データベースに反映されている演出パラメータや遊技データに基づくパスワードを発行する再発行機能を管理サーバ1000に設けるようにすることで、管理サーバ1000へアクセスして演出パラメータや遊技データの反映を行う動機付けをするとともに、これら管理サーバ1000へアクセス増加を図るようにしても良い。
また、前記実施例では、特典演出として楽曲6を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、新たなキャラクタを追加したり、特殊な演出を追加したりしても良い。
また、前記実施例では、演出パラメータの数値レベルをモード(ステージ)によって遊技者に示唆するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらモード(ステージ)ではなく、例えば、演出パラメータの数値レベルに応じたアイテムを表示したり、キャラクタの色を演出パラメータの数値レベルに応じた色に変化させる等により、演出パラメータの数値自体は明確ではないものの、演出パラメータの数値レベルを推定可能な演出であれば任意の形態の演出を使用できる。
また、前記実施例では、演出パラメータの変化状態が変化するタイミング(所定期間となるタイミング)を、大当りの終了後の始動回数が500回となった時点を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではない。つまり、これら所定期間となるタイミングとしては、前述したように、所定期間となるタイミング以降において演出パラメータの変化量の期待値を大きくする場合(成立確率を高めても良い)には、これら所定期間となるタイミングを大当り確率である1/131に相当する回数である131回よりも大きな始動回数、例えば、大当り確率に相当する始動回数の約4倍である500回を設定することで、始動回数が該500回に達した遊技者、すなわち、なかなか大当りとならない遊技者(いわゆる大ハマリしている遊技者)にとっては、これら始動回数が該500回を超えた大ハマリ状態が、演出パラメータを大きく変化させられる好機となるので、これら大ハマリ状態であっても遊技を継続させる動機付けを遊技者に与えることができる。一方、所定期間となるタイミングとなるまでの期間において演出パラメータの変化量の期待値を大きくする場合(成立確率を高めても良い)には、これら所定期間となるタイミングを大当り確率である1/131に相当する回数である131回に近い始動回数或いは131回よりやや大きな始動回数(例えば200回等)を設定することで、該所定期間となるタイミングまでは演出パラメータを大きく変化させられる利点があるので、所定期間となるタイミングまでは遊技を継続しようとする動機付けを遊技者に与えることができる。
つまり、大当りが発生せずに大ハマリしている遊技者に対して動機付けを行いたい場合には、所定期間となるタイミングとして、大当り確率に相当する始動回数よりも大きな始動回数を設定するとともに、所定期間となるタイミング以降における演出パラメータ(所定変数)の変化量の期待値(成立確率で合っても良い)を、所定期間となるタイミング前よりも大きく(高く)なるように設定すれば良く、大当りが発生した遊技者に対して該大当り後に遊技を継続させる動機付けを行いたい場合には、所定期間となるタイミングとして、大当り確率に相当する始動回数に近い始動回数或いはやや大きな始動回数を設定するとともに、所定期間となるタイミングとなる前の演出パラメータ(所定変数)の変化量の期待値(成立確率で合っても良い)を、所定期間となるタイミング以降よりも大きく(高く)なるように設定すれば良い。
また、前記実施例においては、図61に示すように、演出パラメータの値が100側に変化することに伴って、予告演出Aの決定確率(出現頻度)が向上するが信頼度が低下するとともに予告演出Bの決定確率(出現頻度)が低下するが信頼度が向上し、演出パラメータの値が0側に変化することに伴って、予告演出Bの決定確率(出現頻度)が向上するが信頼度が低下するとともに予告演出Aの決定確率(出現頻度)が低下するが信頼度が向上するように、予告演出Aと予告演出Bとで決定確率(出現頻度)と信頼度とが二律背反(トレードオフ)の関係になっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、前述したように、これら予告演出Aと予告演出Bに加えて予告演出Cが存在する場合であれば、演出パラメータの値が100側に変化することに応じて、予告演出A並びに予告演出Bの双方の決定確率(出現頻度)が向上するが信頼度が低下するとともに予告演出Cの決定確率(出現頻度)が低下するが信頼度が向上し、演出パラメータの値が0側に変化することに応じて、予告演出A並びに予告演出Bの双方の決定確率(出現頻度)が向上するが信頼度が低下するとともに予告演出Cの決定確率(出現頻度)が低下するが信頼度が向上するように、予告演出Aと予告演出Bの決定確率(出現頻度)と信頼度とが、演出パラメータの変化に伴って同様に変化するように、予告演出決定用テーブルA〜Eを設定するようにしても良い。
また、前記実施例では、図48(c)に示すように、パスワード出力画面において、パスワード自体に加えて2次元バーコードと表示出力することは、これら2次元バーコードを携帯電話機1001に取り込むことで、いちいち、パスワード自体をメモする等の手間を省くとともに該メモ時における記録間違い等の発生を防止できるとともに、これら2次元バーコードの読み取り機能を有しない携帯電話機を所持している遊技者も、パスワード自体を取得できるようになることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらパスワード自体または2次元バーコードのいずれか一方のみを表示するようにしても良い。
また、前記実施例では、図50を用いて前述したように、パチンコ遊技機1やパチンコ遊技機1’の双方におけるパスワードのフォーマットが同一とされていることで、図59に示すように、パチンコ遊技機1’のパスワードをパチンコ遊技機1に入力して演出パラメータ等を引き継ぐことができるとともに、逆に、パチンコ遊技機1のパスワードをパチンコ遊技機1’に入力して演出パラメータ等を引き継ぐことが可能とされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらパチンコ遊技機1’のパスワードをパチンコ遊技機1にのみ引き継ぐことができるものであっても良い。
つまり、パチンコ遊技機1’の商品開発時において既に、パチンコ遊技機1の商品開発予定が既にある場合等であれば、前記実施例にて例示したように、パチンコ遊技機1とパチンコ遊技機1’のパスワードのフォーマットを同一とすることで、パチンコ遊技機1とパチンコ遊技機1’のどちらにおいてもパチンコ遊技機1’とパチンコ遊技機1のパスワードを入力することによる演出パラメータ等の引き継ぎを可能とすることができるものの、例えば、パチンコ遊技機1’の商品開発時においてはパチンコ遊技機1の商品開発予定がなく、パチンコ遊技機1’の市場における人気が高いことを受けて、パチンコ遊技機1の商品開発が決定された場合であって、パチンコ遊技機1の機能に合わせてパスワードのフォーマットをパチンコ遊技機1’のパスワードのフォーマット(従来フォーマット)とは異なり、例えば、該従来フォーマットの上位部分(先頭部分)や従来フォーマットの下位部分(末尾部分)に所定記号数を付加した拡張フォーマットを使用したものとした場合には、先頭や末尾の従来フォーマットに該当する部分が従来フォーマットに一致する場合において、該パスワードによる引き継ぎを可能とすることにより、パチンコ遊技機1’のパスワードをパチンコ遊技機1に入力して演出パラメータ等を引き継ぐことは可能であっても、パチンコ遊技機1のパスワードをパチンコ遊技機1’に入力して演出パラメータ等を引き継ぐことは不能とされていても良い。
また、前記実施例では、パスワード判定処理におけるSp0において、受付けたパスワードの記号数に基づいて入力された記号がパスワードであるか否かを判定するようにしており、このようにすることは、不必要にパスワードの2進数への変換処理等が実施されてしまうことを防止できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、これら入力された記号数に加えて、ステップSp1変換処理を行った後における2進数の数列の内、特定のビット列がパスワードである旨を示す特定のビット列となっているか否か(例えば、抽出した利用者IDの先頭4桁が0101等)によって、受付けた記号列がパスワードであるか否かを正確に判定するようにしても良い。
また、前記実施例では、利用者IDや機種情報が容易に解析されてしまうことがないように、共通データと固有データの双方に亘って、利用者IDや機種情報が含まれるようにパスワードを構成しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、パスワードの上位所定桁部分を機種情報を含む部分、次の所定桁部分を利用者IDを含む部分、それ以下の桁部分を演出パスワード等を含む状態データ部分とし、該状態データ部分の一部を前述した固有データが変換される固有データ部分とし、該状態データ部分の残りの部分を前述した共通データが変換される共通データ部分とするように、パスワードの構成を、各部分毎に明確に区分けるようにしても良い。