JP5984861B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
本発明は、上記の課題に基づき、遊技領域のうちの特定領域に、確実に遊技球を流下させる発射強度に制御する遊技機を提供することを目的とする。
遊技球が流下する遊技領域(111)を有する遊技盤(110)と、
前記遊技領域(111)へ遊技球を発射する発射手段(420)と、
所定の操作部材(151、152)に対する遊技者による第1の操作を受け付け、当該第1の操作に基づいて前記発射手段(420)による遊技球の発射強度を制御する発射制御手段(151、152、430)と、
前記操作部材(151、152)とは別の特定の接触部位を有する特別操作部材(158)と、
遊技者による前記第1の操作とは別の操作であって前記特別操作部材(158)に対して行う第2の操作を、遊技者が前記接触部位に接触することを条件の少なくとも一つとして受け付け、当該第2の操作に基づいて前記発射手段(420)による遊技球の発射強度を、前記発射制御手段(151、152、430)が当該第1の操作を受け付けることにより制御する最大の発射強度以上の強度で遊技球を発射するように制御し、遊技者による当該接触部位への接触が行われなくなると遊技球の発射強度の当該制御を制限する特殊発射制御手段(158、430)と、
を備えることを特徴とする、遊技機である。
このような構成とすることにより、遊技球の発射制御を発射制御手段から特殊発射制御手段に切り替えることにより、確実に、遊技領域の特定領域に遊技球を流下させる発射強度に制御することができる。
より詳細には、この遊技機は、前記遊技領域(111)における特定領域に遊技球を流下させた方が、当該特定領域以外の領域に遊技球を流下させるよりも遊技者にとって有利となる特別遊技状態、および、当該特定領域に遊技球を流下させても遊技者にとって有利とならない通常遊技状態で遊技を制御する遊技制御手段(200)をさらに備え、
前記特殊発射制御手段(158、430)の制御による遊技球の発射強度は、前記特定領域に遊技球を流下させる発射強度であるものとする。
このような構成とすれば、遊技機が通常遊技状態から特別遊技状態へ移行した際に、遊技球の発射制御を発射制御手段から特殊発射制御手段に切り替えることで、速やかに特別遊技状態で遊技者が有利となる遊技球の発射制御に移行することができる。
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
同図に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
本実施の形態では、遊技者により視認されやすい遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
また、本実施の形態では、遊技盤110の右下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
また、枠部材150は、遊技者のレバー152による操作と連動したタイミングで発射装置420に遊技球を1つずつ順に供給する供給装置440(図3参照)と、供給装置440が発射装置420に供給する遊技球を一時的に溜めておく皿153と、を備えている。この皿153には、例えば払い出しユニットによる払出球が払い出される。
なお、本実施の形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、ハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
さらにまた、枠部材150は、ハンドル151の操作とは別の操作により発射装置420を制御し、遊技球を発射させる発射ボタン158を備える。発射ボタン158および発射ボタン158の操作による遊技球の発射制御の詳細については後述する。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板(不図示)を備えている。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2の(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止させて抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止させて抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過したことに基づき、普通図柄を変動表示した後に停止させて抽選結果を表示する。本実施の形態では、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222は、各々LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって特別図柄抽選の抽選結果が表示される。同様に、普通図柄表示器223も、LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって普通図柄抽選の抽選結果が表示される。
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。同図に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、特別図柄の当選の判定等を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部400と、遊技球の発射を制御する発射制御部430と、を備えている。
遊技制御部200は、特別図柄の当選の判定等を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞すると特別図柄抽選を行い、その抽選結果を演出制御部300に送る。また、高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報を演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にする、普通図柄変動時間を短縮する、あるいは電動チューリップ123の開時間を延長する制御を行う。また、遊技制御部200は、遊技球が連続的に第1始動口121または第2始動口122へ入賞したときの未変動分の限度個数(例えば4個)までの保留や、遊技球が連続的にゲート124を通過したときの未変動分の限度個数(例えば4個)までの保留を設定する。
さらにまた、遊技制御部200は、特別図柄抽選の結果に応じて、特別電動役物である大入賞口125が所定条件(例えば29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。さらには、大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
払出制御部400が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部400から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄の変動表示および普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果および変動パターンに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン161または演出キー162を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン161等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。
また、本実施の形態において、演出制御部300は、発射ボタン158のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる構成としても良い。
また、演出制御部300は、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、演出制御部300は、遊技制御部200より受信した高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報に基づいて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、を備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、画像/音響制御部310のROM312には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。
ROM312には、さらに、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。CPU311は、ROM312に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。さらには、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。
そして、画像/音響制御部310は、画像処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU321は、ROM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
払出制御部400は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU401と、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM402と、CPU401の作業用メモリ等として用いられるRAM403と、を備えている。
そして、払出制御部400は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部400は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部411を制御する。ここでの払出駆動部411は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
さらに、払出制御部400には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板450が接続されている。そして、払出制御部400は、例えば払出駆動部411に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部412にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板450を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
発射制御部430は、遊技球を発射するための操作が行われる発射操作手段であるハンドル151の操作および発射ボタン158の操作に応じて、発射装置420の発射用ソレノイド421および供給装置440の動作を制御する。ハンドル151のレバー152は、操作部材としてのタッチセンサ152aを兼ねており、遊技者がレバー152に触れると、発射制御部430は、タッチセンサ152aから送られた検知信号を受け取る。また、発射制御部430は、レバー152の操作角度(回転量)に応じた電圧値をハンドル151の発射ボリューム151bから受け取る。さらに、本実施の形態の発射制御部430は、遊技者による発射ボタン158の操作に応じて、発射ボタン158から操作信号を受け取る。そして、発射制御部430は、これらの信号および電圧値に応じて、発射用ソレノイド421を制御して所定の強度で遊技球を発射させ、供給装置440を制御して順次遊技球を発射装置420へ供給させる。
続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。
図4は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、乱数取得部231と、普通図柄判定部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄判定部234と、普通図柄変動制御部237と、を備えている。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パターン選択部235を備えている。
さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行する機能部として、大入賞口動作制御部238と、電動チューリップ動作制御部239と、賞球処理部240と、出力制御部241と、乱数制御部242と、を備えている。
乱数取得部231は、ゲート124を遊技球が通過した場合に、普通図柄に関する乱数の取得を行う。具体的には、所定の範囲の数値の中から一つの数値(乱数値)が選択(取得)されて、普通図柄判定部232による判定に用いられる。
特別図柄変動制御部233は、特別図柄の抽選が行われた場合に、その抽選結果に応じて特別図柄の変動を制御する。
また、「小当たり」は、「はずれ」の一種であり、遊技者に有利となる上記の遊技状態のいずれも設定されない。
ここで、「リーチ」とは、装飾図柄において遊技者に大当たりを期待させるための演出である。
普通図柄変動制御部237は、普通図柄の抽選結果に応じて、普通図柄の変動を制御する。
電動チューリップ動作制御部239は、普通図柄の抽選により「当選」と判定された場合には、電動チューリップ123を規定時間および規定回数だけ開放し、第2始動口122に遊技球が入賞容易となる状態を発生させる。また、「はずれ」と判定された場合には、電動チューリップ123のこのような開放状態を発生させない。
賞球処理部240は、入賞や抽選に関する種々の役物への入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しの制御用コマンドをセットする。
出力制御部241は、遊技制御部200から演出制御部300および払出制御部400へ制御用コマンドの出力を制御する。
乱数制御部242は、メイン制御手段による処理で用いられる各種の乱数値の更新を制御する。
次に、上記のように構成されたパチンコ遊技機100の基本動作を説明する。
パチンコ遊技機100の基本的な動作は、メイン制御手段である遊技制御部200により行われる。そして、この遊技制御部200の制御の下、サブ制御手段である演出制御部300により遊技上の演出の制御が行われ、払出制御部400により賞球の払い出しの制御が行われる。
遊技制御部200は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図5に示す各処理を一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。図4を参照すると、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役物処理、賞球処理、出力処理が順次実行される(ステップ501〜506)。
始動口スイッチ処理では、遊技制御部200の乱数取得部231は、図3の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、特別図柄抽選のための処理を実行する。
ゲートスイッチ処理では、遊技制御部200の普通図柄判定部232は、図3のゲートスイッチ214の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、普通図柄抽選のための処理を実行する。
これらのスイッチ処理の詳細な内容については後述する。
特別図柄処理では、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233、特別図柄判定部234、変動パターン選択部235により、特別図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
普通図柄処理では、遊技制御部200の普通図柄変動制御部237により、普通図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
これらの図柄処理の詳細な内容については後述する。
大入賞口処理では、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、所定の条件に基づいて大入賞口125の開放動作を制御する。
電動チューリップ処理では、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部239は、所定の条件に基づいて電動チューリップ123の開放動作を制御する。
これらの電動役物処理の詳細な内容については後述する。
出力処理(ステップ506)では、遊技制御部200の出力制御部241は、演出制御部300および払出制御部400へ制御用コマンドを出力する。制御用コマンドは、ステップ505までの各処理において生成され、RAM203にセットされており、この出力処理で出力される。
図6は、図5のステップ502に示したスイッチ処理のうちの始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
この始動口スイッチ処理は、第1始動口121における入賞に対する処理と、第2始動口122における入賞に対する処理とが順次行われる。図6を参照すると、遊技制御部200は、まず、第1始動口121に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211がONとなったか否かを判断する(ステップ601)。第1始動口スイッチ211がONとなったならば、次に遊技制御部200は、第1始動口121の入賞における未変動分の保留数U1が上限値未満か否かを判断する(ステップ602)。図6に示す例では、上限値を4個としている。保留数U1が上限値に達している場合は(ステップ602でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
この後、遊技制御部200は、ステップ603による保留数U1の増加を演出制御部300に通知するための保留数U1増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ606)、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。ステップ605の事前判定処理が行われた場合は、保留数U1増加コマンドには、ステップ605で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
この後、遊技制御部200は、ステップ609による保留数U2の増加を演出制御部300に通知するための保留数U2増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ612)、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。ステップ611の事前判定処理が行われた場合は、保留数U2増加コマンドには、ステップ611で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
図7は、ゲート124を遊技球が通過した場合のゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
このゲートスイッチ処理において、遊技制御部200は、まず、ゲート124を遊技球が通過してゲートスイッチ214がONとなったか否かを判断する(ステップ701)。ゲートスイッチ214がONとなったならば、次に遊技制御部200は、未変動分の保留数Gが上限値未満か否かを判断する(ステップ702)。図7に示す例では、上限値を4個としている。保留数Gが上限値に達している場合は(ステップ702でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、ゲートスイッチ処理を終了する。
図8は、図5のステップ503に示した図柄処理のうちの特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この特別図柄処理において、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233は、まず、RAM203においてセットされるフラグの設定(以下、フラグ設定)において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ801)。ここで、当たり遊技フラグは、特別図柄抽選の結果が大当たりであることを識別するためにセットされるフラグである。当たりの種類に応じて、長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグの何れかがセットされる。本実施の形態では、これらを総称して当たり遊技フラグと呼ぶ。
図9は、大当たり判定処理(図8のステップ808)の内容を示すフローチャートである。
この大当たり判定処理において、遊技制御部200の特別図柄判定部234は、まず、今回の特別図柄抽選における大当たり乱数値の判定を行い(ステップ901)、大当たりまたは小当たりしたか否かを判断する(ステップ902、905)。大当たりまたは小当たりしたか否かは、図6のステップ604またはステップ610で取得した大当たり乱数の値が、大当たりの当選値として設定された値または小当たりの当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図17(a)参照)。
図10は、変動パターン選択処理(図8のステップ809)の内容を示すフローチャートである。
この変動パターン選択処理において、遊技制御部200の変動パターン選択部235は、まず、大当たり判定処理(図9)のステップ902の判断結果を用いて今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(ステップ1001)。そして、大当たりだった場合(ステップ1001でYes)、変動パターン選択部235は、大当たり用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1002)。
乱数値を用いた判定の結果、リーチ演出を行う場合(ステップ1004でYes)、変動パターン選択部235は、リーチ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1005)。また、リーチ演出を行わない場合(ステップ1004でNo)、変動パターン選択部235は、はずれ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1006)。
ここで、変動パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動パターン(変動時間10秒、30秒、60秒、90秒など)と変動パターン乱数の値とを対応付けたテーブルである。
図11は、停止中処理(図8のステップ815)の内容を示すフローチャートである。
この停止中処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定において時短状態であることを示すフラグ(以下、時短フラグ)がONになっているか否かを調べる(ステップ1101)。時短フラグがONである場合(ステップ1101でYes)、遊技制御部200は、時短状態での抽選回数(変動回数)Jの値を1減算し(ステップ1102)、抽選回数Jが0になったか否かを調べる(ステップ1103)。そして、抽選回数J=0であれば(ステップ1103でYes)、時短フラグをOFFにする(ステップ1104)。なお、時短フラグをONにする操作と、抽選回数Jの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図14)における遊技状態設定処理(図15)で行われる。
一方、小当たりであった場合(ステップ1115でYes)、遊技制御部200は、小当たり遊技を開始する(ステップ1116)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が小当たり遊技状態となる。なお、小当たり遊技では、前述したように、大入賞口125を所定回数開閉し、所定時間経過後に終了する。
この後、遊技制御部200は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたオープニング動作における演出を行うためのオープニングコマンドをRAM203にセットして(ステップ1118)、停止中処理を終了する。このオープニングコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
図12は、客待ち設定処理(図8のステップ816)の内容を示すフローチャートである。
この客待ち設定処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定において客待ちフラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1201)。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためにセットされるフラグである。
図13は、図5のステップ503に示した図柄処理のうちの普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この普通図柄処理において、遊技制御部200の普通図柄変動制御部237は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1301)。ここで、補助遊技フラグは、普通図柄抽選で当選した場合にセットされるフラグである。補助遊技フラグが設定されている状態は、電動チューリップ123が後述の電動チューリップ処理(図16)にしたがって開放され、第2始動口122に入賞しやすい状態である(補助遊技状態)。
図14は、図5のステップ504に示した電動役物処理のうちの大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。
この大入賞口処理において、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、まず、RAM203のフラグ設定において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1401)。当たり遊技フラグがOFFである場合、大入賞口125への入賞はないので、大入賞口処理を終了する(ステップ1401でNo)。一方、当たり遊技フラグがONである場合(ステップ1401でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、パチンコ遊技機100が停止中処理(図11)で開始された大当たり時の動作制御におけるオープニング動作の最中か否かを判断する(ステップ1402)。
この後、大入賞口動作制御部238は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたエンディング動作における演出を行うためのエンディングコマンドをRAM203にセットする(ステップ1413)。このオープニングコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
なお、前述した小当たり遊技で行われる演出は、短当たり遊技で行われる演出と同様であり、演出から短当たりと小当たりとを区別することはできない。
エンディング時間が経過した場合(ステップ1417でYes)に実行される、遊技制御部200による遊技状態設定処理(ステップ1418)の内容を図15に示す。
遊技状態設定処理が行われる場合、前提として、図14のステップ1401で当たり遊技フラグがONとなっている。そこで、図15に示すように、遊技制御部200は、まず、その当たりの種類を判断する(ステップ1501、1502、1503、1506)。これらの判断は、例えば大当たり判定処理(図9)でRAM203に設定情報としてセットされた図柄の種類に基づいて判断することができる。なお、これらの判断は大当たり判定処理(図9)のステップ902、903、905と概ね同様であるので、ステップ902、903、905の判断結果を用いても良い。
当たりの種類が低確率時短遊技状態の大当たりである場合(ステップ1501でNo、ステップ1502、1503でYes)、遊技制御部200は、時短フラグをONにする(ステップ1504)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が低確率時短遊技状態となる。また、遊技制御部200は、抽選回数Jの初期値を設定し(ステップ1505)、遊技状態設定処理を終了する。抽選回数Jの初期値は、図示の例では100回である。したがって、低確率時短遊技状態における抽選が100回行われたならば、低確率時短遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
図16は、図5のステップ504に示した電動役物処理のうちの電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。
電動チューリップ処理において、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部239は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1601)。補助遊技フラグがOFFである場合、電動チューリップ123は開放しないため、電動チューリップ処理を終了する(ステップ1601でNo)。一方、補助遊技フラグがONである場合(ステップ1601でYes)、次に電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123が作動中か否かを判断する(ステップ1602)。
ここで、大当たり判定処理(図9)、変動パターン選択処理(図10)、普通図柄処理(図13)等で行われる、乱数による判定の手法について詳細に説明する。
図17は、本実施の形態で用いられる乱数の判定(判定テーブル)の構成例を示す図である。
図17(a)には大当たり乱数の判定の構成例、図17(b)には大当たり図柄乱数の判定の構成例、図17(c)にはリーチ乱数の判定の構成例、図17(d)には当たり乱数の判定の構成例が、それぞれ示されている。
低確率図柄Bでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として15個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に低確率図柄Bでの当選となる確率は、15/250(=3/50)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として175個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Aでの当選となる確率は、175/250(=7/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Bでの当選となる確率は、25/250(=1/10)である。
一方、第2始動口122には潜確図柄での当選値が割り当てられておらず、第2始動口122に入賞した場合に潜確図柄での当選となることはない。
図17(c)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜249の250個であり、リーチ演出を行う抽選結果(リーチ有)に22個の乱数値が割り当てられ、リーチ演出を行わない抽選結果(リーチ無)に228個の乱数値が割り当てられている。すなわち図示の例では、特別図柄抽選で大当たりしなかった場合に、22/250(=11/125)の確率でリーチ演出が行われる。
図17(d)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜9の10個であり、時短フラグOFFのときの当選値として1個の値が割り当てられ、時短フラグONのときの当選値として9個の値が割り当てられている。したがって、時短無状態のときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選(開閉抽選)が行われると、1/10の確率で当選する。これに対し、時短状態のときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選(開閉抽選)が行われると、9/10の確率で当選する。
なお、図17の各乱数の構成例に示した乱数の範囲、当選値の割合、当選値の各値は例示に過ぎず、図示の値に限定されるものではない。
次に、演出制御部300の動作を説明する。
図18は、演出制御部300の動作を示すフローチャートである。
演出制御部300の動作は、図18(a)に示すメイン処理と、図18(b)に示す割り込み処理とからなる。図18(a)を参照すると、演出制御部300は、まず起動時に初期設定を行い(ステップ1801)、CTC(Counter/Timer Circuit)の周期設定を行った後(ステップ1802)、設定された周期にしたがって、演出制御において用いられる乱数を更新しながら(ステップ1803)、割り込み処理を受け付ける。
図19は、コマンド受信処理(図18(b)のステップ1811)の内容を示すフローチャートである。
このコマンド受信処理において、演出制御部300は、まず、受信したコマンドが保留数を増加するためのコマンド(保留数増加コマンド)か否かを判断する(ステップ1901)。この保留数増加コマンドは、遊技制御部200において、図6に示した始動口スイッチ処理においてセットされ(ステップ606、612)、図5に示した出力処理(ステップ506)で演出制御部300へ送信される。保留数増加コマンドであった場合(ステップ1901でYes)、演出制御部300は、RAM303に保持されている保留数の値を1加算し(ステップ1902)、加算後の保留数の値を示す保留数コマンドをRAM303にセットする(ステップ1903)。
受信したコマンドが変動開始コマンドであった場合(ステップ1904でYes)、演出制御部300は、演出選択処理を実行する(ステップ1905)。演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動停止コマンドであった場合(ステップ1906でYes)、演出制御部300は、変動演出終了中処理を実行する(ステップ1907)。変動演出終了中処理の詳細については後述する。
受信したコマンドがオープニングコマンドであった場合(ステップ1908でYes)、演出制御部300は、当たり演出選択処理を実行する(ステップ1909)。当たり演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドがエンディングコマンドであった場合(ステップ1910でYes)、演出制御部300は、エンディング演出選択処理を実行する(ステップ1911)。エンディング演出選択処理の詳細については後述する。
演出制御部300により演出が行われる場合、設定される演出モードに基づき、種々の演出パターンが選択されて実行される。この演出モードは、RAM303にセットされるモードフラグによって決定される。ここで、モードフラグは、0〜4の値のいずれかが設定されており、それぞれAモードからEモードまでの5種類の演出モードが割り当てられている。なお、モードフラグは、特別図柄抽選の抽選結果または特別図柄抽選の抽選回数に応じて設定される。
高確率図柄Aの大当たりにはモードフラグ1が、低確率図柄Aの大当たりにはモードフラグ2が、高確率図柄Bおよび低確率図柄Bの大当たりにはモードフラグ3が、潜確図柄の大当たりおよび小当たりにはモードフラグ4が、それぞれ割り当てられている。ここで、これらの図柄の種類は、図17(b)に示したものと同様である。何れの当たりにもモードフラグ0は割り当てられていない。なお、モードフラグ1〜4において、特別図柄抽選を所定回数実行することでモードフラグ0が設定される。
さらに、図20に示す例では、変動演出終了中処理で用いられるパラメータM(M値)が、Aモードを除く各モードに対して個別に設定されている。
この演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信した変動開始コマンドを解析する(ステップ2101)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照し(ステップ2102)、RAM303に保持されている保留数の値を1減算する(ステップ2103)。そして、演出制御部300は、変動開始コマンドの解析結果から得られる各種の設定情報(大当たりの種類、大当たり遊技後の遊技状態、変動パターン等の情報)およびモードフラグにより決定される演出モードに基づき、その演出モードで画像表示部114に表示する画像による図柄変動の演出パターン(変動演出パターン)を選択する(ステップ2104)。最後に、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出の実行開始を指示する変動演出開始コマンドをRAM303にセットして、演出選択処理を終了する(ステップ2105)。
詳述しないが、ステップ2104における図柄変動の演出パターンの選択処理では、演出モードと変動パターンと演出乱数(図18のステップ1801において更新されている乱数の一つであり、変動開始コマンド受信時に演出乱数値を取得している)とに基づいて演出パターンが決定される。ここで決定された演出パターンに基づいて、装飾図柄の変動表示、背景演出および予告演出が決定される。なお、装飾図柄の変動表示とは、第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222で行われる特別図柄の変動表示に伴い、画像表示部114にて行われる演出表示である。この装飾図柄の変動表示において、リーチ演出等が実行される。
この変動演出終了中処理において、演出制御部300は、まず受信した変動停止コマンドを解析する(ステップ2201)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照する(ステップ2202)。そして、演出制御部300は、変動停止コマンドの解析の結果から得られる特別図柄変動が停止した際の図柄の種類を示す情報に基づいて特別図柄抽選の抽選結果が当たり(大当たりまたは小当たり)か否かを判断する(ステップ2203)。何らかの当たりである場合は(ステップ2203でYes)、その当たりの種類に応じて、図20に示した設定例に基づきRAM303にセットされているモードフラグを変更する(ステップ2204)。
この当たり演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したオープニングコマンドを解析し(ステップ2301)、モードフラグに基づく演出モードの内容に応じて演出のパターン(当たり演出パターン)を選択する(ステップ2302)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示する当たり演出開始コマンドをRAM303にセットして、当たり演出選択処理を終了する(ステップ2303)。これにより、大当たり中の演出が決定される。
このエンディング演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したエンディングコマンドを解析し(ステップ2401)、モードフラグに基づく演出モードの内容に応じて演出のパターン(エンディング演出パターン)を選択する(ステップ2402)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示するエンディング演出開始コマンドをRAM303にセットして、エンディング演出選択処理を終了する(ステップ2403)。
演出制御部300は、客待ち状態に移行するための客待ちコマンドを受信したか否かを判断する(ステップ2501)。客待ちコマンドを受信した場合(ステップ2501でYes)、演出制御部300は、経過時間の計測を開始し(ステップ2502)、RAM303において計測フラグをONにする(ステップ2503)。一方、受信したコマンドが客待ちコマンドでなかった場合(ステップ2501でNo)、演出制御部300は、RAM303に保持されている計測フラグがONになっているか否かを判断する(ステップ2504)。計測フラグがOFFであれば(ステップ2504でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。
この演出ボタン処理において、演出制御部300は、まず遊技者による演出ボタン161等の操作手段が操作されたか否かを判断する(ステップ2601)。ここで、操作手段の操作とは、演出ボタン161が押下されてONとなること、演出キー162の中央キーや周囲キーが押下されてONとなることを含む。また、タッチパネル等、演出ボタン161および演出キー162以外の操作用デバイスがパチンコ遊技機100に設けられている場合は、そのデバイスの操作を検知したことを含む。演出制御部300は、これらのデバイスのコントローラから操作信号を受け付けて、操作が行われたことを検知する。
次に、本実施の形態のパチンコ遊技機100における遊技球の発射手段である発射装置420について説明する。
図27は、発射装置420の構成例を示す図である。図27(a)は、発射装置420に遊技球が装填された様子を示す図、図27(b)は、遊技球が発射された様子を示す図である。
図27に示す発射装置420は、レール部材112の下端部側に設けられている。発射装置420は、ロータリー・ソレノイドからなる発射用ソレノイド421と発射制御部430(図3参照)とを含む。発射用ソレノイド421には打出部材422が設けられている。
打出部材422は、一定の角度に開いた2本の腕の一方に、遊技球を打ち出す槌423を有し、他方に磁力を帯びた第1マグネット部424を有する。
図28に示すハンドル151は、円筒形状で、一端がパチンコ遊技機100の枠部材150(図1参照)に固定され、他端が略半球形上に形成されている。ハンドル151の略半径上に形成された端部151a付近には、環状のレバー152が、ハンドル151の軸の周りに回転可能に設けられている。レバー152の外周縁には凹凸が形成されている。これにより、遊技者が端部151a側からハンドル151を握ると、レバー152の凹凸に指が掛かり、レバー152の回転操作が容易となる。レバー152は、静電容量の変化等に基づいて遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ152aを兼ねている。そして、遊技者がレバー152に触れていることを検出できない場合は、発射装置420は動作せず、遊技球は発射されない。
以上のように、発射制御部430が発射用ソレノイド421を通電することで、遊技球が発射される。
図1に示したように、本実施の形態のパチンコ遊技機100は、遊技盤110の遊技領域111のうち、右側の領域に電動チューリップ123を備えた第2始動口122、右側のゲート124R、大入賞口125が配置されている。したがって、このパチンコ遊技機100では、大入賞口125が開放される大当たり遊技時や、電動チューリップ123が長時間解放される第2始動口122への入賞サポート(電チューサポート)が行われる時短遊技時等の、遊技者に有利な遊技が行われるときは、遊技領域の右側に遊技球が流下するように遊技球の発射強度を制御することにより、大入賞口125や第2始動口122に遊技球を入球させることができる(以下、遊技領域の右側に遊技球が流下するように発射強度を制御して遊技球を発射することを「右打ち」と呼ぶ)。
次に、ハンドル151および発射ボタン158を用いた遊技球の発射強度の制御の一例について説明する。
発射制御部430は、ハンドル151の操作に基づいて遊技球の発射強度を制御する第1発射制御手段、および、発射ボタン158の操作(特別操作)に基づいて遊技球の発射強度を制御する第2発射制御手段(特殊発射制御手段)として機能する。
図29に示すように、ハンドル151の操作による制御では、遊技球の発射強度は、レバー152の操作量に応じて(図示の例では操作量に比例して)変化する。一方、発射ボタン158の操作による制御では、予め定められた一定の発射強度となる。ここで、発射ボタン158を操作した場合に制御される発射強度は、遊技球を右打ちするのに適した強度である。
図30に示す発射機構は、遊技球を発射する発射装置420と、発射装置を動作させる発射制御部430とを備える。そして、発射制御部430は、ハンドル151の操作により調整される発射ボリューム151bを構成する可変抵抗器431を有する経路と、固定的に設定された強度で遊技球を発射させるために用いられる抵抗器432を有する経路とを介して駆動電源に接続されている。また、発射制御部430は、可変抵抗器431を用いる経路と抵抗器432を用いる経路とを選択的に切り替える切り替え制御手段としての切り替えスイッチ433を備える。抵抗器432の抵抗値は、右打ちに適した発射強度となる電流値で発射装置420の発射用ソレノイド421を通電させる印加電圧を設定する値となっている。
これにより、通常はハンドル151のレバー152の操作により発射強度を制御して遊技球を発射し、遊技者に有利な遊技等において右打ちを行おうとする際に、発射ボタン158を操作して遊技球の発射制御を切り替えれば、ハンドル151のレバー152の操作量(回転量)を変化させることなく右打ちに移行することが可能となる。
遊技球の発射装置420の構造に関する規格として、発射装置は、遊技者が直接操作する場合のほか、遊技球を発射することができない構造を有するものであることが規定されている。
したがって、第1の制御例として、切り替えスイッチ433を第2状態に維持するために、発射ボタン158の操作の継続が必要であるように構成することが考えられる。この場合、発射ボタン158が操作されている間だけ、切り替えスイッチ433が第2状態となる。そのため、遊技者は、右打ちによる遊技を行う間は、発射ボタン158を操作し続けること(例えば、発射ボタン158が押しボタンであれば、発射ボタン158を押し続けること)が必要である。
発射制御部430は、ハンドル151のレバー152におけるタッチセンサ152aからの検知信号が入力されないと発射装置420の発射用ソレノイド421を通電しない。したがって、前者の場合は、遊技者が発射ボタン158を操作する(または発射ボタン158に触れる)ことにより、タッチセンサ152aからの検知信号と同様の信号が発射制御部430に送られるように構成する。このようにすれば、発射ボタン158が操作されていれば、遊技者がハンドル151のレバー152から手を離していても、遊技球が発射される。
後者の場合は、遊技者が発射ボタン158を操作しながらハンドル151のレバー152に触れ続けることによって、検知信号が発射制御部430に送られ、遊技球が発射される。なお、この場合は、発射ボタン158の操作に基づく遊技球の発射制御が優先されているため、遊技者がハンドル151のレバー152に触れていても、レバー152の操作量(回転量)に関わらず、発射ボタン158の操作に対して設定された右打ちに適する発射強度で遊技球が発射される。
この第1の制御例では、発射ボタン158が操作されている間のみ、切り替えスイッチ433が第2状態となる。したがって、遊技者による発射ボタン158の操作が終了すると、切り替えスイッチ433が第2状態から第1状態へ切り替わる。発射ボタン158が押しボタンやタッチ・ボタンであれば、遊技者が発射ボタン158を押すと(触れると)、切り替えスイッチ433が第1状態から第2状態へ切り替わり、右打ちによる遊技が開始される。そして、遊技者が発射ボタン158を離すと、切り替えスイッチ433が第2状態から第1状態に戻り、発射ボタン158の操作に基づく右打ち遊技が終了する。これにより、その時点におけるハンドル151のレバー152の操作量(回転量)に応じた発射強度で遊技球が発射される。
この場合、発射ボタン158を操作して切り替えスイッチ433が第2状態に移行した後、遊技者が発射ボタン158から手を離して操作を終了しても、切り替えスイッチ433は第2状態に維持される。
ただし、上述したように、発射装置は、遊技者が直接操作する場合のほか、遊技球を発射することができない構造を有するものでなければならない。そして、本実施の形態において、発射制御部430は、ハンドル151のレバー152におけるタッチセンサ152aからの検知信号が入力されないと発射装置420の発射用ソレノイド421を通電しないこととしている。そのため、遊技者は、発射ボタン158から手を離す際には、ハンドル151のレバー152に手を触れた状態としておく必要がある。ハンドル151のレバー152に手を触れていれば、レバー152の操作量(回転量)に関わらず、発射ボタン158の操作に対して設定された右打ちに適する発射強度で遊技球が発射される。
ハンドル151のレバー152が操作されていない状態で発射ボタン158の操作が行われた場合の制御としては、発射ボタン158の操作のみに基づいて遊技球を発射する制御と、発射ボタン158の操作のみによっては遊技球を発射しない制御とが考えられる。
一般に、パチンコ遊技機は、ハンドル151の操作によって、遊技領域111の右側の領域に遊技球が流下する強度で遊技球を発射(右打ち)させることができる。本実施の形態のパチンコ遊技機100においても、発射ボタン158を用いることなく、ハンドル151の操作のみによって右打ち遊技を可能とすることができる。すなわち、遊技者は、遊技者に有利な遊技が行われる場合等、右打ち遊技を行う場合に、発射ボタン158を操作して右打ち遊技を行っても良いし、ハンドル151のレバー152の操作量(回転量)を調整して右打ち遊技を行っても良い。
次に、ハンドル151および発射ボタン158を用いた遊技球の発射強度の制御の他の一例について説明する。
上記の制御例では、発射ボタン158の操作に基づく遊技球の発射強度を予め定められた一定の強度としたが、この制御例では、ハンドル151の操作に基づいて制御された発射強度を発射ボタン158の操作に基づいてさらに調整する。以下では、発射ボタン158を用いずにハンドル151の操作のみに基づく遊技球の発射制御を第1モード、発射ボタン158の操作と共に行われたハンドル151の操作に基づく遊技球の発射制御を第2モードと呼ぶ。すなわち、この制御例において、発射ボタン158は、遊技球の発射制御を第1モードから第2モードへ切り替える切り替え操作手段として機能する。また、発射制御部430は、第1モードで遊技球の発射を制御する第1モード発射制御手段、および、第2モードで遊技球の覇者を制御する第2モード発射制御手段として機能する。
図31には、第1モードにおけるハンドル151のレバー152の操作量(回転量)と遊技球の発射強度との関係が実線Iで示されている。また、第2モードにおけるハンドル151のレバー152の操作量(回転量)と遊技球の発射強度との関係が破線IIで示されている。
このため、通常は第1モードで遊技球を発射し、遊技者に有利な遊技等において右打ちを行おうとする際に、発射ボタン158を操作して第2モードに切り替えれば、ハンドル151のレバー152の操作量(回転量)を変化させることなく、遊技球の発射強度を強くして、速やかに右打ち遊技へ移行することが可能となる。
図32に示す発射機構において、発射制御部430は、可変抵抗器431の抵抗値によって調整された発射装置420への印加電圧を増幅する増幅器434を備える。また、発射制御部430の回路の接続経路において、増幅器434を用いる経路と増幅器434を用いない経路とを選択的に切り替える切り替え制御手段としての切り替えスイッチ433を備える。そして、ハンドル151の操作により調整される発射ボリューム151bを構成する可変抵抗器431を介して駆動電源に接続されている。増幅器434は、発射装置420の発射用ソレノイド421に供給する印加電圧を、例えば図31に示した第1モードと第2モードとの関係に対応するように増幅するものであれば良く、具体的な構成は限定しない。
すなわち、ハンドル151の操作により遊技を行っている際に、発射ボタン158を操作することにより、動作モードが第1モードから第2モードに切り替わり、遊技球の発射強度が強くなる。これにより、遊技球が遊技領域111の右側の領域へ到達し易くなるため、通常の左打ちによる遊技から右打ちによる遊技へ速やかに移行することができる。
なお、本制御例において、発射ボタン158は、ハンドル151の操作に基づいて制御された遊技球の発射強度を調整する補助的な操作手段である。したがって、ハンドル151の操作が行われておらず、発射ボタン158のみが操作された場合、本制御例においては、遊技球は発射されない。
すなわち、一例としては、発射ボタン158が操作されている間だけ、切り替えスイッチ433において第2モードの状態が維持されるように構成することができる。この場合、発射ボタン158の操作が終了すると(遊技者が発射ボタン158を離すと)、切り替えスイッチ433が第2モードの状態から第1モードの状態に戻る。
明示的な操作の具体例としては、図29および図30を参照して説明した制御例の場合と同様に、ハンドル151の操作が行われたこと、2回目の発射ボタン158の操作が行われたこと、発射ボタン158およびハンドル151のレバー152の操作以外の特定の操作(例えば、停止ボタン154の操作等)が行われたこと等を設定することができる。ハンドル151の操作により第2モードの状態から第1モードの状態へ移行する設定とした場合に、動作モードが切り替わるための追加条件を設定可能であることも、図29および図30を参照して説明した制御例の場合と同様である。
具体的には、例えば、ハンドル151のレバー152が遊技者の意図的な操作が想定される一定量(角度)以上に回転した場合に切り替えスイッチ433を第1モードの状態へ移行させる構成としても良い。また、発射ボタン158およびハンドル151のレバー152の操作以外の特定の操作(例えば、停止ボタン154の操作等)が行われたことを契機として、その後にハンドル151のレバー152の操作が行われた場合は第1モードの状態へ移行させる構成としても良い。また、右打ちによる遊技者に有利な遊技状態が終了した後にハンドル151のレバー152の操作が行われた場合には切り替えスイッチ433を第1モードの状態へ移行させる構成としても良い。
なお、明示的な操作により第2モードから第1モードへ戻す制御を行う場合、上述した明示的な操作の具体例は、排他的なものではなく、いくつかの操作を選択的に実行可能な構成としても良いし、組み合わせて実行することを要求するように構成しても良い。
上述したように、本実施の形態のパチンコ遊技機100では、電動チューリップ123や大入賞口125が作動する遊技者に有利な状態では、右打ちすることにより第2始動口122や大入賞口125に遊技球を入球させることができる。通常、このようなパチンコ遊技機100では、電動チューリップ123や大入賞口125が作動する遊技者に有利な遊技が行われる際に、遊技者に対して右打ちすることを促す推奨演出が行われる。
図33に示す例では、画像表示部114に、「発射ボタンを押してください!」というメッセージを表示し、右打ちするために行うべき具体的な操作の内容(発射ボタン158を押す操作)を、直接的に遊技者に報知している。
また、本実施の形態のパチンコ遊技機100は、発射ボタン158を用いずに、ハンドル151の操作によって右打ちを行う場合がある。この場合は、発射ボタン158が操作されていないため、他の手段により右打ちが行われているか否かを判断する必要がある。例えば、遊技球が普通図柄抽選の契機となるゲート124を通過する場合を考えると、図1に示すパチンコ遊技機100において右打ちを行う場合、遊技領域111の右側に設けられたゲート124Rを遊技球が通過することになる。そこで、遊技制御部200においてゲート124Rのゲートスイッチ214(図3参照)とゲート124Lのゲートスイッチ214とを区別可能に構成し、遊技球がゲート124Rを通過したことが検出されたならば、右打ちが行われていると判断することができる。
次に、上記の推奨演出および特別の演出を行う場合の制御の流れについて説明する。
図34は、本実施の形態のパチンコ遊技機100において、推奨演出を行う場合の演出制御部300における制御を示すフローチャートである。
時期的条件を満足したならば(ステップ3405)、演出制御部300は、推奨演出を実行する(ステップ3406)。
図35を参照すると、演出制御部300は、遊技制御部200から受け取った変動開始コマンドに含まれる特定作動情報に基づいて、電動チューリップ123や大入賞口125が特定の態様で作動することを認識すると(ステップ3501)、まず、現在のパチンコ遊技機100の遊技状態を判断する。パチンコ遊技機100が遊技者に有利な遊技状態である場合(ステップ3502でYes)、次に演出制御部300は、推奨演出を実行中か否かを判断する(ステップ3503)。推奨演出が行われている場合は(ステップ3503でYes)、さらに右打ちを促す必要はないため、特別の演出を実行することなく制御を終了する。
時期的条件を満足したならば(ステップ3507)、演出制御部300は、特別の演出を実行する(ステップ3508)。
以上説明したように、本実施の形態のパチンコ遊技機100は、遊技球を発射するために遊技者が操作する操作手段として、ハンドル151に加え、ハンドル151のレバー152の操作とは別の操作により遊技球を発射させるための発射ボタン158を設けた。そして、発射ボタン158の操作に基づく遊技球の発射制御では、遊技領域111の右側の領域に遊技球を流下させる右打ち遊技を行い易くなるような制御が行われることとした。
このように、通常の遊技において用いられるハンドル151とは別に、右打ち遊技に適した操作手段を設けたことにより、遊技領域111の左側の領域に遊技球を流下させる通常の遊技から右打ち遊技へ容易かつ速やかに移行することが可能となる。そのため、遊技状態に関わらず、電動チューリップ123や大入賞口125が短時間あるいは単発的に開放されるような場合にも、第2始動口122や大入賞口125へ遊技球を入球させられる可能性が上がる。
また、右打ち遊技に適した操作手段としてハンドル151とは別の操作手段を設けたことにより、ハンドル151のレバー152の操作量を大きく変えずに通常の遊技から右打ち遊技へ移行することができる。そのため、右打ち遊技から左打ちによる通常の遊技に戻す際に、右打ち遊技へ移行する直前のレバー152の操作量に近い状態で通常の遊技に戻ることができ、レバー152の操作量の調整に要する手間を軽減することができる。
図36に示す例では、発射ボタン158は、枠部材150の下方右側でハンドル151の近傍に設けられている。このような構成とすれば、遊技者は、ハンドル151を操作したまま、ハンドル151を握った手の指を伸ばして発射ボタン158を操作することが可能である。
上記のように、遊技領域111の特定領域(右側領域)に遊技球を流下させることで入賞しやすくなる遊技者に有利な状態の遊技が行われるパチンコ遊技機100では、ハンドル151を用いた通常の遊技球の発射操作とは別の操作により遊技球の発射強度が特定領域に遊技球を流下させる(右打ち遊技に適した)強度となるように制御する構成とすることで、右打ち遊技へ容易かつ速やかに移行することが可能となる。
遊技球が流下する遊技領域(111)を有する遊技盤(110)と、
前記遊技領域(111)へ遊技球を発射する発射手段(420)と、
遊技者による第1の操作に基づいて、前記発射手段(420)による遊技球の発射強度を制御する発射制御手段(430)と、
遊技者による前記第1の操作とは異なる第2の操作に基づいて、前記発射手段(420)による遊技球の発射強度を、前記遊技領域(111)における特定領域に遊技球が流下する発射強度に制御する特殊発射制御手段(430)と、
前記遊技領域(111)における特定領域に遊技球を流下させることにより遊技球の入球が可能または容易な第1状態と当該特定領域に遊技球を流下させても遊技球の入球が不可能または容易でない第2状態とに切り替え可能な可動部材(123、125)と、
前記可動部材(123、125)を前記第1状態に作動させる際に、遊技者に対して前記第2の操作を行うように促す演出を行う演出手段(300、310)と、
を備えることを特徴とする、遊技機である。
このような構成とすることにより、遊技球を特定領域に流下させることで遊技球の入球が可能または容易となる場合に、遊技球を特定領域に流下させるために行うことができる操作を直接的に報知することができる。
また、上記の課題を解決する他のパチンコ遊技機100は、
遊技球が流下する遊技領域(111)を有する遊技盤(110)と、
前記遊技領域(111)へ遊技球を発射する発射手段(420)と、
遊技者の操作に基づいて、前記発射手段(420)による遊技球の発射強度を制御する発射制御手段(430)と、
遊技者による前記操作とは異なる操作に基づいて、前記発射手段(420)による遊技球の発射強度を、前記遊技領域(111)における特定領域に遊技球が流下する発射強度に制御する特殊発射制御手段(430)と、
前記遊技領域(111)における特定領域に遊技球を流下させることにより遊技球の入球が可能または容易な第1状態と当該特定領域に遊技球を流下させても遊技球の入球が不可能または容易でない第2状態とに切り替え可能な可動部材(123、125)と、
前記可動部材(123、125)を前記第1状態に作動させる際に、遊技者に対して操作を切り替えるように促す演出を行う演出手段(300、310)と、
を備えることを特徴とする、遊技機である。
このような構成とすることにより、遊技球を特定領域に流下させることで遊技球の入球が可能または容易となる場合に、遊技球を特定領域に流下させるために遊技球の発射操作を切り替えるべきことを直接的に報知することができる。
遊技球が流下する遊技領域(111)を有する遊技盤(110)と、
前記遊技領域(111)における特定領域に遊技球を流下させた方が、当該特定領域以外の領域に遊技球を流下させるよりも遊技者にとって有利となる特別遊技状態、および、当該特定領域に遊技球を流下させても遊技者にとって有利とならない通常遊技状態で遊技を制御する遊技制御手段(200)と、
前記遊技領域(111)における特定領域に遊技球を流下させることにより遊技球の入球が可能または容易な第1状態と当該特定領域に遊技球を流下させても遊技球の入球が不可能または容易でない第2状態とに切り替え可能な可動部材(123、125)と、
所定の開始条件に基づいて、前記可動部材(123、125)を前記第1状態に作動させるか否かを判定する作動判定手段(232、234)と、
前記遊技制御手段(200)により前記通常遊技状態で遊技が制御されている場合であって、前記作動判定手段(232、234)の判定に基づき前記可動部材(123、125)を前記第1状態に作動させる際に、特別演出を行う演出手段(300、310)と、
を特徴とする、遊技機である。
このような構成とすることにより、特定領域に遊技球を流下させることで入賞し易くなる遊技者に有利な状態の遊技が行われる遊技機において、そのような遊技者に有利な状態の遊技以外のときであって、特定領域に遊技球を流下させることにより遊技球が入賞しやすい状態が一時的に発生する場合に、そのような状態が発生することを遊技者に報知し、入賞の機会を増大させることができる。
そこで、本実施の形態では、特定領域に遊技球を流下させることで入賞しやすくなる遊技者に有利な状態であって、かつ通常の発射操作とは別の、特定領域に遊技球を流下させるための操作が行われていない場合に、遊技球を特定領域に流下させることを遊技者に促す演出を行い、遊技者に有益な情報を提供することについて提案した。すなわち、上記の課題を解決するパチンコ遊技機100は、
遊技球が流下する遊技領域(111)を有する遊技盤(110)と、
前記遊技領域(111)へ遊技球を発射する発射手段(420)と、
遊技者の操作に基づいて前記発射手段(420)による遊技球の発射強度を制御する発射制御手段(430)と、
前記発射手段(420)による遊技球の発射強度を、前記遊技領域(111)における特定領域に遊技球が流下する発射強度に制御する特殊発射制御手段(430)と、
前記特定領域に遊技球を流下させた方が、当該特定領域以外の領域に遊技球を流下させるよりも遊技者にとって有利となる特別遊技状態、および、当該特定領域に遊技球を流下させても遊技者にとって有利とならない通常遊技状態で遊技を制御する遊技制御手段(200)と、
前記遊技制御手段(200)が前記特別遊技状態で遊技を制御し、前記特殊発射制御手段(430)が作動していない場合に、前記特別領域に遊技球を流下させるように遊技球を発射することを推奨する推奨演出を行う演出手段(300、310)と、
を備えることを特徴とする、遊技機である。
このような構成とすることにより、特殊発射制御手段が作動しているか否かに基づいて特定領域に遊技球が流下しているか否かを判断し、特別領域に遊技球を流下させるように遊技球を発射することを推奨する演出を行うか否かを決定することができる。
より詳細には、前記演出手段(300、310)は、前記推奨演出の実行中に前記特殊発射制御手段(430)が作動したならば、当該推奨演出を終了する。
このような構成とすれば、特殊発射制御手段が作動したことによって特定領域に遊技球が流下しているにも関わらず、特別領域に遊技球を流下させるように遊技球を発射することを推奨する演出を行うという、無駄な演出を行うことを防止できる。
そこで、本実施の形態では、上記の課題に基づき、発射強度を加減することが可能な制御機能を維持したまま、遊技球を特定領域に流下させる発射強度への切り替えを行うことが容易となる構成について提案した。すなわち、上記の課題を解決するパチンコ遊技機100は、
遊技球が流下する遊技領域(111)を有する遊技盤(110)と、
前記遊技領域(111)へ遊技球を発射する発射手段(420)と、
前記発射手段(420)を作動させるために遊技者が操作する発射操作手段(151)と、
遊技者による前記発射操作手段(151)の操作に対する遊技球の発射強度の変化を予め設定された強度変化とする第1のモードで制御する第1モード発射制御手段(430)と、
遊技者による前記発射操作手段(151)の操作に対する遊技球の発射強度の変化を前記第1のモードとは異なる強度変化とする第2のモードで行う第2モード発射制御手段(430)と、
前記第1モード発射制御手段(430)による制御と前記第2モード発射制御手段(430)による制御とを切り替えるために遊技者が操作する切り替え操作手段(158)と、
前記第1モード発射制御手段(430)による制御が実行されている際に行われた前記切り替え操作手段(158)の操作に応じて、遊技球の発射強度の制御を第1モード発射制御手段(430)による制御から第2モード発射制御手段(430)による制御に切り替え、前記第2モード発射制御手段(430)による制御が実行されている際に行われた前記発射操作手段(151)の操作に応じて、遊技球の発射強度の制御を第2モード発射制御手段(430)による制御から第1モード発射制御手段(430)による制御に切り替える切り替え制御手段(433)と、
を備えることを特徴とする、遊技機である。
このような構成とすることにより、切り替え操作手段の操作により遊技球の発射制御におけるモード(第1のモードと第2のモード)を切り替えても、各モードにおいて、発射操作手段の操作による遊技球の発射強度の制御を行うことが可能となる。
より詳細には、前記第2モード発射制御手段(430)は、前記発射操作手段(151)の操作に対する発射強度を、前記第1モード発射手段(430)よりも強い発射強度で制御する。
このような構成とすれば、通常の遊技よりも強い発射強度を必要とする特定の遊技が行われる場合にも、遊技球の発射制御におけるモードを第1モードから第2モードに切り替えて発射操作手段を操作すれば良く、発射強度を加減するという遊技者の興趣を損なうことなく、容易かつ速やかに特定の遊技に移行することができる。
また、上記の課題を解決する他のパチンコ遊技機100は、
遊技球が流下する遊技領域(111)を有する遊技盤(110)と、
前記遊技領域(111)へ遊技球を発射する発射手段(420)と、
前記発射手段(420)を作動させるために遊技者が操作する発射操作手段(151)と、
遊技者による前記発射操作手段(151)の操作に対する遊技球の発射強度の変化を予め設定された強度変化とする第1のモードで制御する第1モード発射制御手段(430)と、
遊技者による前記発射操作手段(151)の操作に対する遊技球の発射強度の変化を前記第1のモードとは異なる強度変化とする第2のモードで行う第2モード発射制御手段(430)と、
前記第1モード発射制御手段(430)による制御と前記第2モード発射制御手段(430)による制御とを切り替えるために遊技者が操作する切り替え操作手段(158)と、
前記第1モード発射制御手段(430)による制御が実行されている際に行われた前記切り替え操作手段(158)の操作に応じて、当該切り替え操作手段(158)の操作が行われている間、遊技球の発射強度の制御を第1モード発射制御手段(430)による制御から第2モード発射制御手段(430)による制御に切り替える切り替え制御手段(433)と、
を備えることを特徴とする、遊技機である。
このような構成とすることにより、切り替え操作手段の操作を行わずに実行可能な第1のモードと、切り替え操作手段の操作を行うことにより実行可能な第2のモードとを区別して使い分けることができるため、発射強度を制御するという遊技者の興趣をさらに高めることができる。
そこで、本実施の形態では、上記の課題に基づき、遊技者が直接操作することにより、特定領域に遊技球を流下させる強度となるように遊技球の発射強度を制御し、遊技者が操作を止めると遊技球の発射強度の制御を停止することについて提案した。すなわち、上記の課題を解決するパチンコ遊技機100は、
遊技球が流下する遊技領域(111)を有する遊技盤(110)と、
前記遊技領域(111)へ遊技球を発射する発射手段(420)と、
遊技者による第1の操作を受け付け、当該第1の操作に基づいて前記発射手段(420)による遊技球の発射強度を制御する第1発射制御手段(430)と、
遊技者による前記第1の操作とは別の第2の操作を受け付け、当該第2の操作に基づいて前記発射手段(420)による遊技球の発射強度を、前記遊技領域(111)における特定領域に遊技球が流下する発射強度に制御し、遊技者による当該第2の操作が終了すると遊技球の発射強度の当該制御を停止する第2発射制御手段(430)と、
を備えることを特徴とする、遊技機である。
このような構成とすることにより、遊技者の直接の操作である第2の操作を継続することによって、第2の操作に基づく遊技球の発射強度の制御が継続されるため、遊技者が直接制御することを発射強度の制御の条件とすることができる。
より詳細には、この遊技機は、特定の接触部位を有する操作部材(158)をさらに備え、
前記第2発射制御手段(430)が受け付ける前記第2の操作は、遊技者が前記接触部位に接触した状態で前記操作部材(158)に対して行う操作であり、
前記第2発射制御手段(430)は、前記接触部位への接触が行われなくなると、前記第2の操作の終了として、遊技球の発射強度の前記制御を停止する。
このような構成とすれば、遊技者の直接の操作として操作部材の接触部位への接触を設定し、この接触部位への接触が継続していることを条件として第2の操作に基づく遊技球の発射強度の制御を継続させることができる。
また、上記の課題を解決する他のパチンコ遊技機100は、
遊技球が流下する遊技領域(111)を有する遊技盤(110)と、
前記遊技領域(111)へ遊技球を発射する発射手段(420)と、
所定の操作部材(151)に対する遊技者の操作を受け付け、当該操作に基づいて前記発射手段(420)による遊技球の発射強度を制御する発射制御手段(430)と、
前記操作部材(151)とは別の特定の接触部位を有する特別操作部材(158)と、
遊技者が前記接触部位に接触した状態で前記特別操作部材(158)に対して行う特別操作を受け付け、当該特別操作に基づいて前記発射手段による遊技球の発射強度を、前記遊技領域(111)における特定領域に遊技球が流下する発射強度に制御し、遊技者による当該接触部位への接触が行われなくなると遊技球の発射強度の当該制御を停止する特別発射制御手段(430)と、
を備えることを特徴とする、遊技機である。
このような構成とすることにより、遊技者が操作部材への接触を継続することによって第2の操作に基づく遊技球の発射強度の制御が継続されるため、操作部材への接触を伴う遊技者の直接の制御を発射強度の制御の条件とすることができる。
そこで、本実施の形態では、遊技領域のうち右側に位置する特定領域に、確実に遊技球を流下させる発射強度に制御する遊技機を提供することについて提案した。すなわち、上記の課題を解決するパチンコ遊技機100は、
遊技球が流下する遊技領域(111)を有する遊技盤(110)と、
前記遊技領域(111)へ遊技球を発射する発射手段(420)と、
遊技者の操作に基づいて前記発射手段(420)による遊技球の発射強度を制御する発射制御手段(151、430)と、
前記発射手段(420)による遊技球の発射強度を、前記発射制御手段(151、430)により制御される最大の発射強度以上の強度で遊技球を発射するように制御する特殊発射制御手段(158、430)と、
を備えることを特徴とする、遊技機である。
このような構成とすることにより、遊技球の発射制御を発射制御手段から特殊発射制御手段に切り替えることにより、確実に、遊技領域の特定領域に遊技球を流下させる発射強度に制御することができる。
より詳細には、この遊技機は、前記遊技領域(111)における特定領域に遊技球を流下させた方が、当該特定領域以外の領域に遊技球を流下させるよりも遊技者にとって有利となる特別遊技状態、および、当該特定領域に遊技球を流下させても遊技者にとって有利とならない通常遊技状態で遊技を制御する遊技制御手段(200)をさらに備え、
前記特殊発射制御手段(158、430)の制御による遊技球の発射強度は、前記特定領域に遊技球を流下させる発射強度であるものとする。
このような構成とすれば、遊技機が通常遊技状態から特別遊技状態へ移行した際に、遊技球の発射制御を発射制御手段から特殊発射制御手段に切り替えることで、速やかに特別遊技状態で遊技者が有利となる遊技球の発射制御に移行することができる。
そこで、本実施の形態では、遊技球の発射操作手段が複数設けられた遊技機において、複数の発射操作手段が同時に操作された際に適切な発射制御を行う遊技機を提供することについて提案した。すなわち、上記の課題を解決するパチンコ遊技機100は、
遊技球が流下する遊技領域(111)を有する遊技盤(110)と、
前記遊技領域(111)へ遊技球を発射する発射手段(420)と、
前記発射手段(420)を作動させるために遊技者が操作する発射操作手段(151)と、
前記発射操作手段(151)に対する遊技者の操作に基づいて前記発射手段(420)による遊技球の発射強度を制御する第1発射制御手段(430)と、
前記発射操作手段(151)に対する操作とは別の操作に基づいて前記発射手段(420)による遊技球の発射強度を特定の発射強度に制御する第2発射制御手段(430)と、
前記第1発射制御手段(430)による制御が実行されている際に行われた前記別の操作に応じて、遊技球の発射強度の制御を当該第1発射制御手段(430)による制御から前記第2発射制御手段(430)による制御に切り替える切り替え制御手段(430)と、
を備えることを特徴とする、遊技機である。
このような構成とすることにより、第1発射制御手段による制御を行うための発射操作手段の操作と、第2発射制御手段による制御を行うための別の操作とが同時に行われた場合は、第2発射制御手段による制御に移行させることができる。
より好ましくは、前記切り替え制御手段(430)は、前記第1発射制御手段(430)による制御が実行されている際に行われた前記別の操作に応じて、当該別の操作が行われている間、遊技球の発射強度の制御を第1発射制御手段(430)による制御から第2発射制御手段(430)による制御に切り替える。
このような構成とすることにより、第1発射制御手段による制御を行うための発射操作手段の操作を行っているか否かに関わらず、第2発射制御手段による制御を行うための別の操作を継続することによって、第2発射制御手段による遊技球の発射制御を継続させることができる。
また、より詳細には、この遊技機は、前記遊技領域(111)における特定領域に遊技球を流下させた方が、当該特定領域以外の領域に遊技球を流下させるよりも遊技者にとって有利となる特別遊技状態、および、当該特定領域に遊技球を流下させても遊技者にとって有利とならない通常遊技状態で遊技を制御する遊技制御手段(200)をさらに備え、
前記第2発射制御手段(430)の制御による遊技球の発射強度は、前記特定領域に遊技球を流下させる発射強度であるものとする。
このような構成とすれば、遊技機が通常遊技状態から特別遊技状態へ移行した際に、遊技球の発射制御を第1発射制御手段から第2発射制御手段に切り替えることで、速やかに特別遊技状態で遊技者が有利となる遊技球の発射制御に移行することができる。
Claims (2)
- 遊技球が流下する遊技領域を有する遊技盤と、
前記遊技領域へ遊技球を発射する発射手段と、
所定の操作部材に対する遊技者による第1の操作を受け付け、当該第1の操作に基づいて前記発射手段による遊技球の発射強度を制御する発射制御手段と、
前記操作部材とは別の特定の接触部位を有する特別操作部材と、
遊技者による前記第1の操作とは別の操作であって前記特別操作部材に対して行う第2の操作を、遊技者が前記接触部位に接触することを条件の少なくとも一つとして受け付け、当該第2の操作に基づいて前記発射手段による遊技球の発射強度を、前記発射制御手段が当該第1の操作を受け付けることにより制御する最大の発射強度以上の強度で遊技球を発射するように制御し、遊技者による当該接触部位への接触が行われなくなると遊技球の発射強度の当該制御を制限する特殊発射制御手段と、
を備えることを特徴とする、遊技機。 - 前記遊技領域における特定領域に遊技球を流下させた方が、当該特定領域以外の領域に遊技球を流下させるよりも遊技者にとって有利となる特別遊技状態、および、当該特定領域に遊技球を流下させても遊技者にとって有利とならない通常遊技状態で遊技を制御する遊技制御手段をさらに備え、
前記特殊発射制御手段の制御による遊技球の発射強度は、前記特定領域に遊技球を流下させる発射強度であることを特徴とする、請求項1に記載の遊技機。
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