JP5982822B2 - 固液分離装置及びその運転方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水処理にて、固液分離を行う固液分離装置及びその運転方法に関する。
本願は、2010年6月1日に、日本に出願された特願2010−125927号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来より、浄水処理、下排水処理、或いは産業排水の処理等、濁度の高い被処理水の固液分離を行う方法として、砂濾過や重力沈殿等が行われている。しかしながら、これら方法による固液分離は、得られる処理水の水質が不充分となる場合が生じることや、固液分離のために広大な用地を必要とするといった不都合を有している。そこで、このような不都合を解決する方法として、近年精密濾過膜、限外濾過膜等の分離膜を配設した分離膜モジュールを用いて被処理水の固液分離を行う方法が種々検討されている。分離膜を用いて被処理水の濾過処理を行うと、水質の高い処理水を得ることができる。
分離膜を用いて被処理水の固液分離を行う場合、濾過処理を継続するに従って懸濁物質による分離膜表面の細孔の目詰まりが進行するため、濾過流量の低下、或いは膜間差圧の上昇が生じる。そこで、このような状態を回復させるため、分離膜を用いた濾過処理では通常、膜モジュールの下方に散気管を配設し、散気管からエアーの散気を行い、分離膜を揺動させることにより膜表面の懸濁物質を引き剥がす方法が行われている。
しかしながら、膜モジュールを用いて排水の濾過を行う方式においても、運転が長期にわたった場合、散気装置より吐出される気泡を分離膜に対し均一に当て続けることが困難であり、懸濁物質が膜表面の細孔を閉塞し、濾過流量が低下するため、低下した濾過流量を回復するための、頻繁なメンテナンス作業が必要になるといった不都合があった。
そこで、これに対し特許文献1には、分離膜モジュールの水平方向の断面積に応じて散気装置の気体吐出口数を設定する提案がなされている。
国際公開第99/29630号パンフレット
しかしながら、特許文献1に記載の技術に準じて散気装置の気体吐出口数を設定した場合には、気体吐出口数が過剰に多くなる場合があり、気体吐出口数を設ける散気管数が増大し、分離膜モジュールの水平方向の断面積に占める散気管の割合が大きくなり、散気管間の流路が狭くならざるを得ず、曝気が不均一となり分離膜モジュールが閉塞する可能性があるという不都合がある。
本発明はかかる実情に鑑みてなされたものであり、長期にわたる濾過を行っても散気管の気体吐出口の閉塞が少なく、その結果、懸濁物による膜面の細孔の閉塞が少なく、安定した濾過が長期間継続可能な固液分離装置及びその運転方法の提供を目的とする。
上記課題の解決手段として、本発明は以下の態様を包含する。
[1]本発明の第一の態様は、濾過膜シート(例えば実施形態における濾過膜シート10)を複数枚並列して配置した分離膜モジュール(例えば実施形態における分離膜モジュール11)を間隔を隔てて複数配置した膜分離装置(例えば実施の形態における膜分離装置3)の前記分離膜モジュールの下方に、気体吐出口(例えば実施形態における気体吐出口16)を有する散気管(例えば実施形態における散気管13)を複数備えるとともに該複数の散気管をそれぞれ平行に設ける散気装置(例えば実施形態における散気装置4)を設け、前記散気管に気体を供給し、前記気体吐出口から前記分離膜モジュールに対して散気を行なう固液分離装置において、前記散気管を水平方向に複数並べて配置し、該水平方向に並べて配置された複数の散気管からなる散気管群(例えば実施形態における散気管群13G、14G)を上下方向に複数段、かつ、隣接する段の散気管同士が鉛直線上に並ばないように積層して配置し、それぞれの散気管群に対して給気を切り替える手段(例えば、実施形態におけるバルブ等の自動弁)を有する固液分離装置である。
そして、複数段に積層して配置された前記散気管群を水平方向から前記散気管の軸方向に見た場合に隣接する、一対の散気管群の散気管の軸間距離である散気管軸間距離をd1、
前記一対の散気管群のうちの一方の散気管の軸線と、前記他方の散気管の軸線を前記一方の散気管の軸線を含む水平面上に射影した直線との距離をd2、
前記散気管の外径をD、としたときに、
d1=1.2×d2〜2.5×d2を満足し、かつ、d1>1.3Dを満足するように前記散気管が配置されている。
また、前記散気管には汚泥流排出穴が形成され、前記汚泥流排出穴の穴径が0.1D〜0.9Dである。
[2]前記[1]に記載の固液分離装置は、前記散気装置を、複数の前記散気管群のうちの少なくとも一つの散気管群(例えば実施形態における散気管群13G)と、該散気管群の各散気管に同一平面上で連通し各散気管に気体を供給する少なくとも一本の気体供給管ヘッダー(例えば実施形態における気体供給管ヘッダー12A)とで構成される複数の散気装置で構成し、前記複数の散気装置を上下方向に複数段に積層して設置することで、前記散気管群を上下方向に、隣接する段の散気管同士が鉛直線上に並ばないように積層して配置することが好ましい。
[3]前記[1]又は[2]に記載の固液分離装置は、前記濾過膜シートが、多数の中空糸膜を平行に並べてなる濾過膜シートであることが好ましい。
]本発明の第二の態様は、上記[1]〜[]、のいずれかに記載の固液分離装置を用いた固液分離装置の運転方法であって、前記複数の散気管群のうち、一つの散気管群に空気を供給する工程と、前記空気を供給した散気管群への空気供給を停止する工程と、前記空気供給を停止した散気管群とは異なる他の散気管群のうちの一つの散気管群に空気を供給する工程と、
を一定期間毎に繰り返す固液分離装置の運転方法。である。
本発明によれば、長期にわたる濾過を行っても散気管の気体吐出口の閉塞を少なく抑えることができ、その結果、懸濁物による膜面の細孔の閉塞を少なく抑えることができ、安定した濾過が長期間継続可能となる。
本発明の実施の形態に係る膜分離活性汚泥処理装置の概略構成図である。 膜分離活性汚泥処理装置における散気装置の斜視図である。 散気装置における散気管の斜視図である。 散気管の配置を説明する斜視図である。 散気管を水平方向(軸方向)に見た図である。 本発明の実施例1に係る膜分離活性汚泥処理装置の散気管の配置を説明する 図である。 本発明の実施例2に係る膜分離活性汚泥処理装置の散気管の配置を説明する 図である。 本発明の実施例に係る膜分離活性汚泥処理装置の散気管の配置を説明する 図である。 実施例に係る膜分離活性汚泥処理装置の運転結果を示した図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る固液分離装置である膜分離活性汚泥処理装置1の概略構成図である。本実施形態の膜分離活性汚泥処理装置1は、膜分離槽2内に設けられた膜分離装置3と、膜洗浄用の散気装置4とを備えている。散気装置4にはブロワー5が接続され、膜分離装置3には吸引ポンプ6が接続されている。膜分離装置3は、吸引ポンプ6により膜分離槽2内の被処理水7を吸引濾過することで固液分離し処理水を得る。また、膜分離装置3と吸引ポンプ6との間には圧力計8が設けられており、膜分離活性汚泥処理装置1の運転中には圧力計8により膜分離装置3における膜間差圧が測定されている。
膜分離装置3は、多数の分離膜である中空糸膜9を平行に並べてなる濾過膜シート10を複数枚並列して配置した(組んだ)分離膜モジュール11を一定の間隔を隔てて複数配置して構成されており、中空糸膜9には複数の細孔が形成され、この細孔を被処理水7が通過することで固液分離がなされる。分離膜モジュール11で搭載する分離膜としては、精密濾過膜または限外濾過膜とすることが好ましく、中空糸膜の他、平膜、管状膜、袋状膜等を用いてもよいが、容積ベースで比較した場合に膜面積の高集積が可能である中空糸膜が好ましい。また、分離膜の材質としては、ポリエチレン、セルロース、ポリオレフィン、ポリスルホン、PVDF(ポリビニリデンフロライド)、PTFE(ポリ四フッ化エチレン(ポリテトラフルオロエチレン))、セラミックス等を適用することができる。
上記分離膜の細孔の孔径としては、特に限定されるものではないが、一般に限外濾過膜と呼ばれる孔径0.001〜0.1μmのもの、または、一般に精密濾過膜と呼ばれる孔径0.1〜1μmのもの、あるいはそれ以上の孔径のものを用いることが可能であり、固液分離の対象となる物質の粒径に応じて選択される。例えば活性汚泥の固液分離に用いるならば、0.5μm以下とするのが好ましく、また、浄水の濾過のように、除菌が必要な場合は0.1μm以下とするのが好ましい。
散気装置4は膜分離装置3の下方に設けられ、図2を併せて参照し、ブロワー5と連通する断面視矩形の管状体である気体供給管ヘッダー12A〜12Dを備え、気体供給管ヘッダー12A、12Bを一定間隔を隔てて平行配置するとともに、気体供給管ヘッダー12A、12B間に散気管13を複数配設することで構成される第1散気装置20と、気体供給管ヘッダー12C、12Dを一定間隔を隔てて平行配置するとともに、気体供給管ヘッダー12C、12D間に散気管14を複数配設することで構成される第2散気装置21とで構成されている。
気体供給管ヘッダー12A〜12Dの一端部にはそれぞれ、ブロワー5より送気された空気が供給される給気口15A〜15Dが設けられている。散気管13は、気体供給管ヘッダー12A、12Bの対向する各内面に両端部が接続されており、散気管13の内部は、気体供給管ヘッダー12A、12B内部に連通されている。散気管14は、気体供給管ヘッダー12C、12Dの対向する各内面に両端部が接続されており、散気管14の内部は、気体供給管ヘッダー12C、12D内部に連通されている。
複数の散気管13は相互に平行な状態で、水平方向に一定の間隔を隔てて複数並べて配置され、気体供給管ヘッダー12Aの同一平面上にその一端部がそれぞれ接続され、気体供給管ヘッダー12Bの同一平面上にその他端部がそれぞれ接続されている。また、複数の散気管14も相互に平行な状態で、水平方向に一定の間隔を隔てて複数並べて配置され、気体供給管ヘッダー12Cの同一平面上に一端部をそれぞれ接続され、気体供給管ヘッダー12Dの同一平面上に他端部をそれぞれ接続されている。
上記の通り、本発明においては、同一水平面上に配された複数の散気管13で構成される散気管群が複数段設けることを特徴としているが、さらに、これらの散気管群は隣接する段の散気管同士が鉛直線上に並ばないように積層して配置することを特徴としている。
隣接する散気管同士を鉛直方向同一面上に配置した場合、運転中に散気管内を気体が通過すること等に伴い散気管が振動するが、これに伴い、隣接する散気管同士が極端に近づくか最悪接触するケースがあり、散気管間の液体流路を十分確保することができず、均一な散気ができなくなるおそれがある。一方、隣接しない散気管群についてはこの点考慮する必要はなく、例えば横から見た場合に千鳥格子に散気管を配置してもよい。
本実施の形態においては、第1散気装置20は、第2散気装置21の上方に積層されるように配置され、第1散気装置20において水平方向に並べて配置された複数の散気管13からなる散気管群13Gは、第2散気装置21において水平方向に並べて配置された複数の散気管14からなる散気管群14Gの上方に積層されるように配置されている。散気管群13Gにおける散気管13の軸中心と散気管群14Gにおける散気管14の軸中心とは、水平方向に離間して配置され、鉛直方向から散気管群13G及び散気管群14Gを見た場合に、隣接する散気管13の間にずらして散気管14が位置付けられ、隣接する散気管14の間に散気管13が位置付けられている。本実施形態では、散気管群を2段配置し、第1段の散気管と第2段の散気管は山と谷に位置するように配置されているが、例えば3段以上とすることも可能であり、この場合例えば、第m段と第n段(m−n≧2)の位置関係にある散気管群の位置は鉛直方向に同一であってもよい。
図3を参照し、散気管13および散気管14の最上面には、複数の気体吐出口16および気体吐出口17が複数形成され、また、散気管13および散気管14の最下面には汚泥流入及び排出を行うための汚泥流排出穴18が形成されている。汚泥流排出穴18の散気管13および散気管14に対しての開口させる長手方向の位置としては任意に設定することができるが、本実施形態では両サイドの気体供給管ヘッダー12A、12Bおよび気体供給管ヘッダー12C、12Dより給気していることから、各散気管13および散気管14の中央に汚泥流排出穴18が形成されている。また、汚泥流排出穴18は、1つの散気管における数は特に限定されない。さらに、汚泥流排出穴18は、散気管13には形成されず、散気管14のみに形成されていてもよい。また、散気装置4に使用する材質としては、金属、樹脂等からなる散気管13および散気管14に気体吐出口16および17を開口させた構造を用いることが製作が容易かつ安価なことから好ましい。
この第1散気装置20および第2散気装置21では、ブロワー5より送気された空気が、先ず給気口15A〜15Dへ供給され、次いで気体供給管ヘッダー12A〜12Dへ送られ、次いで散気管13および散気管14へ供給され、気体吐出口16および気体吐出口17より放出される。これにより、散気装置4の気体吐出口16および気体吐出口17から連続的もしくは断続的に散気された気泡が、被処理水7の液中を通って膜分離装置3に達し、さらに分離膜モジュール11の膜面の近傍を通過して水面から放出されるようになっている。
図4には散気装置の斜視図における散気管13および散気管14の配置部分の拡大図が示され、図5には散気装置の斜視図における散気管13および散気管14の配置部分を水平方向(軸方向)に見た図が示されている。ここで、第1散気装置20と第2散気装置21とが積層された状態における散気管13および散気管14の配置構成を説明すると、本発明では、複数段に積層して配置された第1散気装置20と第2散気装置21(散気管群13Gと散気管群14G)を水平方向から散気管13、14の軸方向(図4の矢印H方向)に見た場合に隣接する、散気管13と散気管14との間の軸間(中心間)距離(第1散気管軸間距離)をd1、散気管13の軸線と、散気管14の軸線を前記散気管13の軸線を含む水平面上に射影した直線との距離(第2散気管軸間距離ということがある、図4、図6参照)をd2、散気管13および散気管14の外径をDとしたときに、d1=1.1×d2〜5.0×d2、d1>1.3Dの関係を満足するように、散気管13および散気管14が配置されることが好ましい。さらにd1とd2との関係については、d1=1.2d2〜2.5d2とすることがより好ましい。
なお、第2散気管距離は、複数段に積層して配置された第1散気装置20と第2散気装置21(散気管群13Gと散気管群14G)を鉛直方向(図5の矢印V方向)から見た場合に隣接する、散気管13と散気管14との間の軸間(中心間)距離と言い換えることもできる。
また、本発明においてはすべての散気管の組においてd1およびd2は、同じである必要はなく、例えば、散気管のピッチが異なる散気装置を用いてもよい。
このとき、d1及びd2はすべての散気装置においてd1=1.1×d2〜5.0×d2、d1>1.3Dの関係を満足することが好ましい。
さらに、散気装置を3段以上配する場合などにおける「隣接する散気管」とは、ある散気管から見て、当該散気管を含む散気装置と隣接する段の散気装置に設けられた散気管のうち、水平方向から見た場合に隣接している、すなわち、d2が最も小さくなる散気管をいう。
d1=1.1d2より小さくなる場合、隣接する散気管の隙間がなくなり散気管間を流れる流路が狭くなり均一な散気ができなくなる。また、d1=5.0d2より大きくなると隣接する散気管間の隙間が大きくなり、均一な散気ができなくなる。また、d1<1.3Dとなる場合、散気管間の隙間が小さくなり、散気管間を流れる流路が狭くなり均一な散気ができなくなる。
散気管13および散気管14に使用する管の外径としては、5<D<100mmとすることが好ましく、散気装置4の上部へ配置するエレメントクリアランスを考慮すると、20<D<50mmとするのがより好ましい。また、図2又は図3を再度参照し、散気管13および散気管14における気体吐出口16および気体吐出口17の穴径としては、1〜15mmが好ましく、均一曝気及び穴閉塞の観点を考慮すると、4〜6mmとするのがより好ましい。
また、隣接する気体吐出口16の穴ピッチおよび隣接する気体吐出口17の穴ピッチとしては、10〜500mmにすることが好ましく、均一曝気の観点を考慮すると、50〜200mmとするのがより好ましい。さらに、散気管13および散気管14における汚泥流排出穴18の形状としては丸穴、長穴等任意に設定することができるが、丸穴を開ける場合には、その穴径としては使用する散気管13および散気管14の管径をDとした場合に、穴径=0.1D〜0.9Dとし、汚泥流入、排出が確実に行うことを考慮した場合には、0.4D〜0.6Dとするのより好ましい。
次に、上記のように構成された本実施形態に係る膜分離活性汚泥処理装置1の運転方法について説明する。
先ず、膜分離槽2に供給された被処理水7中に存在する有機物等の汚濁物質の生物分解に必要な酸素供給のために、ブロワー5に接続された散気装置4から酸素を被処理水7へ供給する。次に、吸引ポンプ6を運転させることにより被処理水7を膜分離装置3に搭載した中空糸膜9を透過する透過水と、透過しない活性汚泥とに固液分離する。ここで、膜分離装置3の透過流速(LV)としては膜分離活性汚泥処理では0.01〜1.5m/m・日で行うことが好ましい。この透過流速は、1日当たり、かつ1m当たりの透過流速(m/m・日)を示す指標である。
そして、この際、散気装置4では、第1散気装置20および第2散気装置21のうち、一つの散気装置に空気を供給し、所定時間経過後に空気を供給した散気装置への空気供給を停止し、その後、空気供給を停止した散気装置とは異なる他の散気装置に空気を供給する工程を一定期間毎に繰り返すことで、酸素を被処理水7へ供給する。つまり、散気装置4では、散気管群13Gと散気管群14Gとを交互に稼働させるようにする。
ここで、散気装置4からの酸素による気泡は、被処理水7中を通って水面まで上方に移動するため、被処理水7と気泡からなる上向する気液混合流が発生する。これにより、膜分離活性汚泥処理装置1では、この気液混合流が、分離膜モジュール11の膜面をスクラビングすることにより固形分の膜面への付着が防止され、膜面の急速な目詰まりを防止することができるようになっている。
そして、ここで、上記のように、第1散気装置20と第2散気装置21を交互に稼働し、第1散気装置20と第2散気装置21とで異なった位置から継続的な散気を行なうことにより、分離膜モジュール11に対して密度が高く均一に酸素を供給できるようになっている。
なお、散気装置4の散気条件としては、曝気線速度で50〜300m/m/hrの範囲で散気することが好ましい。この曝気線速度は、散気装置4から散気する空気量の膜分離装置投影面積1m当たりに散気する空気量(m/hr.)を示す指標である。なお、本実施形態では、第1散気装置20と第2散気装置21を交互に稼働するが双方を稼働して酸素供給を行ってもよい。
また、膜分離槽2内の被処理水7のMLSS(生物反応槽内浮遊固形物)濃度は3000〜15000mg/Lに設定することが好ましい。MLSS濃度は微生物濃度の代替指標である。MLSS濃度を3000mg/L以上とすることによって微生物の生物分解が充分に進行し未分解有機物による膜ファウリングの進行を抑制する効果が高くなる。また、MLSS濃度を15000mg/L以下にすることによって、被処理水7の粘度上昇に起因する膜ファウリングを抑制する効果が高くなる。MLSS濃度は7000〜12000mg/Lにすることがより好ましい。
このように本実施形態では、膜分離槽2内に膜分離装置3とブロワー5に接続された散気装置4とを設け、膜分離装置3が吸引ポンプ6により被処理水7を吸引濾過することにより被処理水7の固液分離を行い、この際、膜分離装置3と吸引ポンプ6の間に設置した圧力計8により膜間差圧を測定し、この圧力計8の値を監視することで膜分離装置3の運転管理が可能となっている。
そして、本実施形態では、第1散気装置20と第2散気装置21を2段に積層して配置する、つまり、散気管群13Gと散気管群14Gを2段に積層して、隣接する段の散気管同士(13,14)が鉛直線上に並ばないように配置している。つまり、隣接する散気装置の散気管における気体噴出口が、鉛直方向からみた場合に重ならないように配置されている。これによれば、散気管群13G及び散気管群14Gにおいて散気管13、14の数が過剰に多くなり散気管13、14の径が狭くなるのを防ぎつつ、気体吐出口16、17の数も確保できるので、曝気の不均一性を解消でき、かつ、長期にわたる濾過を行っても散気管の気体吐出口の閉塞を少なく抑えることができ、その結果、懸濁物による膜面の細孔の閉塞を少なく抑え、安定した濾過が長期間継続可能となる。
なお、上記実施形態では、第1散気装置20と第2散気装置21を2段に積層して配置する態様を説明したが、さらに散気装置を用意し、3段以上積層する態様であってもよい。この場合の散気装置の運転方法としては、複数の散気装置のうち、一つの散気装置に空気を供給し、所定時間の経過後に空気を供給した散気装置への空気供給を停止し、その後、空気供給を停止した散気装置とは異なる他の散気装置のうちの一つの散気装置に空気を供給する工程を一定期間毎に繰り返すようにすることができる。このように複数の散気装置を一つずつ使用することにより、分離膜モジュール11に対して密度が高く均一に酸素を供給できる。
また、上記実施形態では、第1散気装置20に散気管群13Gを設け、第2散気装置21に散気管群14Gを設け、散気管群13Gと散気管群14Gを積層して配置するようにしたが、単一の散気装置に複数の散気管群を上下方向に複数段に、隣接する段の散気管同士が鉛直線上に並ばないように積層して配置、例えば千鳥配置としてもよい。つまり、気体供給管ヘッダーの同一平面上において、複数の散気管を水平方向に複数並べて配置し、かつ、該水平方向に並べて配置された複数の散気管からなる散気管群を上下方向に複数段に積層して配置し、気体供給管ヘッダーの単一の給気口から各散気管に気体を供給する態様であっても構わない。なお、この場合には、内部に仕切りを設けるとともに、バルブ等の気体供給管ヘッダー内に供給される気体の流路を切り替える手段を設ける等して、上下方向に積層された散気管群で散気を切り替え可能に構成するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、気体供給管ヘッダー12A、12B間に散気管13を複数配設するとともに、気体供給管ヘッダー12C、12D間に散気管14を複数配設し、第1散気装置20および第2散気装置21を構成する態様を説明したが、第1散気装置20および第2散気装置21の散気管13および散気管14の片側のみに気体供給管ヘッダーを設ける態様であっても構わない。
以下、本発明の実施例について説明する。
<実施例1>
実施例1では、上述した膜分離活性汚泥処理装置1に具体的な寸法を設定し、所定の条件で運転を実施した。
分離膜として平均孔径0.1μmの精密濾過用ポリエチレン中空糸膜をスクリーン状に展開固定した、分離膜モジュール11としての中空糸膜モジュール(商品名:SADF膜、三菱レイヨン(株)製:中空糸膜の繊維軸方向のモジュール長さ125cm;膜面積25m2)11本を、隣り合うモジュール同士の中心間隔が4.5cmとなるように横方向に並べて、長さ130cm、幅75cm、高さ210cmのフレーム内に納めて配置してなる膜分離装置3を被処理水7に浸漬した。
膜分離装置3下方に配置される散気装置4においては、4箇所の給気口15A〜15Dを有する4本の気体供給管ヘッダー12A〜12Dを用意し、気体供給管ヘッダー12A、12Bそれぞれから分岐して、気体供給管ヘッダー12A、12Bの同一平面上に設置される散気管13を6本設けて第1散気装置20を構成した(なお、水平方向に複数並べて配置される6本の散気管13で散気管群13Gが構成される)。また、気体供給管ヘッダー12C、12Dそれぞれから分岐して、気体供給管ヘッダー12C、12Dの同一平面上に設置される散気管14を6本設けて第2散気装置21を構成した(なお、水平方向に複数並べて配置される6本の散気管14で散気管群14Gが構成される)。
給気口15A〜15Dの口径は32mmとし、気体供給管ヘッダー12A〜12Dへそれぞれ均等に空気を送気するようにした。気体供給管ヘッダー12A〜12Dは外径50mm角パイプを使用し、向かい合う気体供給管ヘッダーを散気管で接続した。
そして、図6を参照し、第1散気装置20と第2散気装置21を積層して設置したときの水平方向から見て隣接する散気管13と散気管14との間の第1散気管軸間距離d1を4.8cmに設定し、第1散気装置20と第2散気装置21を積層して設置したときの鉛直方向から見て隣接する散気管13と散気管14との間の第2散気管軸間距離d2を2.7cmとなるように設定し、散気管13および散気管14としては、外径2.7cm、内径2.4cm、長さ114.5cmのステンレス製パイプ12本を使用し、その長手方向が、中空糸膜の長手方向と平行をなすように並べた。散気管13および散気管14には、最上面にφ0.4cmの円形の気体吐出口16および気体吐出口17をそれぞれ22個、吐出口同士の間隔5cmとし、最下面には汚泥流排出穴18として、幅1.5cm、長さ5cmの長穴を中央部に1個設けた。
このときの散気管13および散気管14の外径Dと、第1散気管軸間距離d1と、第2散気管軸間距離d2との間では、d1=1.78Dであり、d1>1.3Dを満足し、かつ、d1=1.78d2であり、d1=1.1×d2〜5.0×d2を満足している。
散気条件としては、ブロワー5を用いて散気管13および散気管14、1本あたり140L/min、曝気線速度150m/m/hrとなるように供給した。濾過条件は、MLSS濃度8000〜12000mg/Lの活性汚泥を、膜透過流速LV=0.8m/m/dにて、吸引ポンプ6を用いて、濾過時間/停止時間=7分/1分の間欠運転にて、1ヶ月間継続して濾過処理を実施した。そして、膜分離装置3と吸引ポンプ6の間に設置した圧力計8により、吸引濾過時の膜間差圧を測定しながら1ヶ月連続運転を行った。
この実施例1に係る膜分離活性汚泥処理装置1の運転結果を図9に示す。図中の菱形印のプロットが実施例1の運転結果を示している。同図に明らかなように、実施例1に係る膜分離活性汚泥処理装置1では、膜間差圧の上昇は観察されず、初期差圧の6kPaを維持し安定した運転が可能であった。また膜分離装置3を引き上げて目視確認したところ、膜分離装置3が搭載の分離膜は汚泥付着もなく初期レベルを維持していた。
<実施例2>
次に、実施例2では、上記実施例1から各部の寸法設定を変更し、散気条件、ろ過条件については実施例1と同様の条件にて膜分離装置3を活性汚泥に浸漬し吸引ポンプ6を使用して運転を行った。膜分離装置3で使用する分離膜モジュール11を実施例1と同様のものを使用した。
散気装置4においては、4箇所の給気口15A〜15Dを有する4本の気体供給管ヘッダー12A〜12Dを用意し、気体供給管ヘッダー12A、12Bそれぞれから分岐して、気体供給管ヘッダー12A、12Bの同一平面上に設置される散気管13を6本設けて第1散気装置20を構成した(なお、水平方向に複数並べて配置される6本の散気管13で散気管群13Gが構成される)。また、気体供給管ヘッダー12C、12Dそれぞれから分岐して、気体供給管ヘッダー12C、12Dの同一平面上に設置される散気管14を6本設けて第2散気装置21を構成した(なお、水平方向に複数並べて配置される6本の散気管14で散気管群14Gが構成される)。
給気口15A〜15Dの口径は32mmとし、気体供給管ヘッダー12A〜12Dへそれぞれ均等に空気を送気するようにした。気体供給管ヘッダー12A〜12Dは外径50mm角パイプを使用し、向かい合う気体供給管ヘッダーを散気管で接続した。
図7を参照し、第1散気装置20と第2散気装置21を積層して設置したときの水平方向から見て隣接する散気管13と散気管14との間の第1散気管軸間距離d1を11cmに設定し、第1散気装置20と第2散気装置21を積層して設置したときの鉛直方向から見て隣接する散気管13と散気管14との間の第2散気管軸間距離d2を4.5cmとなるように設定し、散気管13および散気管14としては、外径2.7cm、内径2.4cm、長さ114.5cmのステンレス製パイプ12本を使用し、その長手方向が、中空糸膜の長手方向と平行をなすように並べた。散気管13および散気管14には、最上面にφ0.4cmの円形の気体吐出口16および気体吐出口17をそれぞれ22個、吐出口同士の間隔5cmとし、最下面には汚泥流排出穴18として、幅1.5cm、長さ5cmの長穴を中央部に1個設けた。
このときの散気管13および散気管14の外径Dと、散気管軸間距離d1と、散気管軸間距離d2との間では、d1=4.07Dであり、d1>1.3Dを満足し、かつ、d1=2.44d2であり、d1=1.1×d2〜5.0×d2を満足している。
この実施例2に係る膜分離活性汚泥処理装置1の運転結果を図9に示す。図中の四角印のプロットが実施例2の運転結果を示している。同図に明らかなように、実施例2に係る膜分離活性汚泥処理装置1では、膜間差圧の上昇は観察されず、初期差圧の6kPaを維持し安定した運転が可能であった。また膜分離装置3を引き上げて目視確認したところ、膜分離装置3の搭載の分離膜は汚泥付着もなく初期レベルを維持していた。
<実施例3>
次に、実施例3では、上記実施例1から各部の寸法設定を変更し、散気条件、ろ過条件を実施例1と同様の条件にて膜分離装置3を活性汚泥に浸漬し吸引ポンプを使用して運転を行った。尚、実施例3は参考例となる。
散気装置4においては、4箇所の給気口15A〜15Dを有する4本の気体供給管ヘッダー12A〜12Dを用意し、気体供給管ヘッダー12A、12Bそれぞれから分岐して、気体供給管ヘッダー12A、12Bの同一平面上に設置される散気管13を6本設けて第1散気装置20を構成した(なお、水平方向に複数並べて配置される6本の散気管13で散気管群13Gが構成される)。また、気体供給管ヘッダー12C、12Dそれぞれから分岐して、気体供給管ヘッダー12C、12Dの同一平面上に設置される散気管14を6本設けて第2散気装置21を構成した(なお、水平方向に複数並べて配置される6本の散気管14で散気管群14Gが構成される)。
給気口15A〜15Dの口径は32mmとし、気体供給管ヘッダー12A〜12Dへそれぞれ均等に空気を送気するようにした。気体供給管ヘッダー12A〜12Dは外径50mm角パイプを使用し、向かい合う気体供給管ヘッダーを散気管で接続した。
1散気装置20と第2散気装置21を積層して設置したときの水平方向から見て隣接する散気管13と散気管14との間の第1散気管軸管距離d1を5.1cmに設定し、第1散気装置20と第2散気装置21を積層して設置したときの鉛直方向から見て隣接する散気管13と散気管14との間の第2散気管軸間距離d2を1.2cmとなるように設定し、散気管13および散気管14としては、外径2.7cm、内径2.4cm、長さ114.5cmのステンレス製パイプ12本を使用し、その長手方向が、中空糸膜の長手方向と平行をなすように並べた。散気管13および散気管14には、最上面にφ0.4cmの円形の気体吐出口16および気体吐出口17をそれぞれ22個、吐出口同士の間隔5cmとし、最下面には汚泥流排出穴18として、幅1.5cm、長さ5cmの長穴を中央部に1個設けた。
このときの散気管13および散気管14の外径Dと、散気管軸間距離d1と、散気管軸間距離d2との間では、d1=1.89Dであり、d1>1.3Dを満足し、かつ、d1=4.25d2であり、d1=1.1×d2〜5.0×d2を満足している。
この実施例3に係る膜分離活性汚泥処理装置1の運転結果を図9に示す。図中の三角印のプロットが実施例3の運転結果を示している。同図で明らかなように、実施例3に係る膜分離活性汚泥処理装置1では、わずかな膜間差圧の上昇が観察され、30日後には初期差圧より3kPaの上昇が観察されたが、安定した運転が可能であった。また、膜分離装置3を引き上げて目視確認したところ、膜分離装置3に搭載した分離膜は汚泥付着もなく、初期レベルを維持していた。
<実施例4>
次に、実施例4では、上記実施例1から各部の寸法設定を変更し、散気条件、ろ過条件を実施例1と同様の条件にて膜分離装置3を活性汚泥に浸漬し吸引ポンプ6を使用して運転を行った。尚、実施例4は参考例となる。
膜分離装置3の下方に散気装置4を配置し、4箇所の給気口15A〜15Dを有する4本の気体供給管ヘッダー12A〜12Dを用意し、気体供給管ヘッダー12A、12Bそれぞれから分岐して、気体供給管ヘッダー12A、12Bの同一平面上に設置される散気管13を6本設けて第1散気装置20を構成した(なお、水平方向に複数並べて配置される6本の散気管13で散気管群13Gが構成される)。また、気体供給管ヘッダー12C、12Dそれぞれから分岐して、気体供給管ヘッダー12C、12Dの同一平面上に設置される散気管14を6本設けて第2散気装置21を構成した(なお、水平方向に複数並べて配置される6本の散気管14で散気管群14Gが構成される)。
給気口15A〜15Dの口径は32mmとし、気体供給管ヘッダー12A〜12Dへそれぞれ均等に空気を送気するようにした。気体供給管ヘッダー12A〜12Dは外径50mm角パイプを使用し、向かい合う気体供給管ヘッダーを散気管で接続した。
そして、図8を参照し、第1散気装置20と第2散気装置21を積層して設置したときの水平方向から見て隣接する第1散気装置20の散気管13と第2散気装置21の散気管14との間の第1散気管軸間距離d1を3.8cmに設定し、第1散気装置20と第2散気装置21を積層して設置したときの鉛直方向から見て隣接する第1散気装置20の散気管13と第2散気装置21の散気管14との間の第2散気管軸間距離d2を2.7cmとなるように設定し、散気管としては、外径3.0cm、内径2.4cm、長さ114.5cmのステンレス製パイプ12本を使用し、その長手方向が、中空糸膜の長手方向と平行をなすように並べた。各散気管には、最上面にφ0.4cmの円形の気体吐出口をそれぞれ22個、吐出口同士の間隔5cmとし、最下面には汚泥流排出穴18として、幅1.5cm、長さ5cmの長穴を中央部に1個設けた。
このときの散気管の外径Dと、第1散気管軸間距離d1と、第2散気管軸間距離d2との間では、d1=1.27Dであり、d1>1.3Dを満足していない。一方、d1=1.41d2であり、d1=1.1×d2〜5.0×d2は満足している。膜分離装置と吸引ポンプの間には圧力計を設置し、吸引濾過時の膜間差圧を測定しながら1ヶ月連続運転を行った。
この実施例4に係る膜分離活性汚泥処理装置の運転結果を図9に示す。図中の×印のプロットが実施例4の運転結果を示している。同図に明らかなように、実施例3に係る膜分離活性汚泥処理装置では、膜間差圧が20日を過ぎたところから徐々に上昇し、30日後には初期差圧より30kPaの上昇が観察された。また膜分離装置を引き上げて目視確認したところ、膜分離装置に搭載した分離膜には多少の汚泥付着が観察された。
以上で説明した実施例1〜実施例4の運転結果及び観察結果では、実施例3に関しては比較的長い期間で膜間差圧の上昇を抑えることが確認できたものの、実施例1、2及び3は、実施例4よりも長い期間で膜間差圧の上昇を抑えることが可能であることが確認できた。
この結果から、複数段に積層して配置された第1散気装置20と第2散気装置21を水平方向から散気管13、14の軸方向に見た場合に隣接する、散気管13と散気管14との間の軸間距離(第1散気管距離)をd1、前記一対の散気管群のうちの一方の散気管の軸線と、前記他方の散気管の軸線を前記一方の散気管の軸線を含む水平面上に射影した直線との距離(第2散気管距離)をd2、散気管13および散気管14の外径をDとしたときに、d1=1.1×d2〜5.0×d2、d1>1.3Dの関係を満足するように、散気管13および散気管14が配置するようにした場合には、より長期にわたる安定した濾過が継続できることが確認できた。
本発明の固液分離装置は、長期にわたる濾過を行っても散気管の気体吐出口の閉塞が少なく、その結果、懸濁物による膜面の細孔の閉塞が少なく、安定した濾過が長期間継続可能であるため、例えば、膜分離活性汚泥処理装置として有用である。
1 膜分離活性汚泥処理装置(固液分離装置)
3 膜分離装置
4 散気装置
9 中空糸膜
10 濾過膜シート
11 分離膜モジュール
12 気体供給管ヘッダー
13,14 散気管
13G、14G 散気管群
16,17 気体吐出口
20 第1散気装置(散気装置)
21 第2散気装置(散気装置)

Claims (4)

  1. 濾過膜シートを複数枚並列して配置した分離膜モジュールを間隔を隔てて複数配置した膜分離装置の前記分離膜モジュールの下方に、気体吐出口を有する散気管を複数備えるとともに該複数の散気管をそれぞれ平行に設ける散気装置を設け、前記散気管に気体を供給し、前記気体吐出口から前記分離膜モジュールに対して散気を行なう固液分離装置において、
    前記散気管を水平方向に複数並べて配置し、該水平方向に並べて配置された複数の散気管からなる散気管群を上下方向に複数段、かつ、隣接する段の散気管同士が鉛直線上に並ばないように積層して配置し、それぞれの散気管群に対して給気を切り替える手段を有し、
    複数段に積層して配置された前記散気管群を水平方向から前記散気管の軸方向に見た場合に隣接する、一対の散気管群の散気管の軸間距離である散気管軸間距離をd1、
    前記一対の散気管群のうちの一方の散気管の軸線と、前記他方の散気管の軸線を前記一方の散気管の軸線を含む水平面上に射影した直線との距離をd2、
    前記散気管の外径をD、としたときに、
    d1=1.2×d2〜2.5×d2を満足し、かつ、d1>1.3Dを満足するように前記散気管が配置され
    前記散気管には汚泥流排出穴が形成され、前記汚泥流排出穴の穴径が0.1D〜0.9Dである固液分離装置。
  2. 前記散気装置を、複数の前記散気管群のうちの少なくとも一つの散気管群と、該散気管群の各散気管に同一平面上で連通し各散気管に気体を供給する少なくとも一本の気体供給管ヘッダーとで構成される複数の散気装置で構成し、
    前記複数の散気装置を上下方向に複数段に積層して設置することで、前記散気管群を上下方向に、隣接する段の散気管同士が鉛直線上に並ばないように積層して配置したことを特徴とする請求項1に記載の固液分離装置。
  3. 前記濾過膜シートが、多数の中空糸膜を平行に並べてなる濾過膜シートである請求項1又は2に記載の固液分離装置。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の固液分離装置を用いた固液分離装置の運転方法であって、
    前記複数の散気管群のうち、一つの散気管群に空気を供給する工程と、
    前記空気を供給した散気管群への空気供給を停止する工程と、
    前記空気供給を停止した散気管群とは異なる他の散気管群のうちの一つの散気管群に空気を供給する工程と、
    を一定期間毎に繰り返す固液分離装置の運転方法。
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