JP5979838B2 - 生物学的材料の単離のための結合粒子のための懸濁容器 - Google Patents

生物学的材料の単離のための結合粒子のための懸濁容器 Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は、分析目的、特に、複雑な混合物中または複雑な混合物由来の核酸またはタンパク質などの生物学的材料の分離および/または単離のための試料調製の分野に属する。該分野の範囲内で、本発明は、生物学的材料の分離および/または単離のための結合粒子の提供に関する。
発明の背景
例えば臨床試料などの複雑な生物学的混合物からの核酸またはタンパク質などの生物学的材料の単離は、特に診断目的のためにかなり重要になっている。
数多くの異なる方法、例えば、試料中の不要な成分の変性、沈殿および除去、続いて、対象の分析物の沈殿および単離(例えば、核酸のアルコールに基づいた沈殿)が当該技術分野において開発されている。
別のアプローチは、単離すべき生物学的材料を、例えば、クロマトグラフィーカラムの形態で提供され得る固相支持体物質に結合することである。
診断目的のため、特に、後に中-または高処理量分析に供される生物学的材料の自動化された単離のため、しばしば、結合粒子が使用される。かかる粒子は官能化された表面を有し得る、すなわち、しばしば、所望の分析物を結合するため、抗体、核酸捕捉プローブなどでコーティングされる。代替的に、特に核酸の単離のためのガラス表面などの非修飾表面を有していてもよい。
かかる結合粒子は、自動化された分析装置と関連して、しばしば、ピペッティングツールの補助を伴って、該粒子が回収され、分配される容器中に懸濁液として提供される。特許文献1には、生物学的材料の単離のための容器から粒子を提供するためのアプローチが示唆されており、振盪器によって攪拌されるプラスチックボトルの形態の容器の使用、および粒子の分配のためのピペットの使用が開示されている。
本発明では、いくつかの利点を示す改善されたアプローチが使用される。
EP 1 614 475
本発明の課題は、生物学的材料の単離のための結合粒子のための懸濁容器を提供することである。
すなわち、本発明の要旨は、以下:
[1] ・ 生物学的材料の単離のための結合粒子の懸濁液
・ 懸濁容器(1)の底に細長い(elongate)溝(3)を形成する内壁(2)
・ 開口(5)を有しおよび/または多数のピペットまたはピペットチップの線状配置(linear arrangement)が貫通可能であるカバー(4)、前記開口は、前記細長い溝の上部に平行に位置する、
を含む懸濁容器(1)、
[2] 前記内壁が互いにある角度で傾斜しており、それにより、前記細長い溝を形成している、前記[1]記載の懸濁容器、
[3] 前記結合粒子が核酸結合粒子を含む、前記[1]または[2]記載の懸濁容器、
[4] 前記結合粒子が磁性ガラス粒子を含む、前記[1]〜[3]いずれか記載の懸濁容器、
[5] さらに、
・ 結合粒子の懸濁液を容器内に充填するための充填開口(6)
・ カバーを封止(seal)する除去可能なホイル
の群から選択される1つ以上の要素を含む、前記[1]〜[4]いずれか記載の懸濁容器、
[6] 前記カバーが開口を有し、前記開口は貫通可能な隔壁(septum)で覆われる、前記[1]〜[5]いずれか記載の懸濁容器、
[7] 少なくとも100mlの体積を保持するように適合される、前記[1]〜[6]いずれか記載の懸濁容器、
[8] 容器を振盪器に可逆的に固定するための1つ以上の締め具を含む、前記[1]〜[7]いずれか記載の懸濁容器、
[9] 容器の設置面(footprint)が楕円形状である、前記[1]〜[8]いずれか記載の懸濁容器、
[10] 生物学的材料の単離のための結合粒子の懸濁液をピペッティングするための方法であって、
a. 前記結合粒子の懸濁液を含む容器(1)を攪拌すること、前記容器は、容器の底に細長い溝(3)を形成する内壁(2)を含み、前記容器は、さらに、開口(5)を有しおよび/または多数のピペットまたはピペットチップの線状配置が貫通可能であるカバー(4)を含み、
b. 前記懸濁液中に、前記開口および/または貫通可能なカバーから前記多数のピペットまたはピペットチップの線状配置を導入すること
c. 多数のピペットまたはピペットチップの線状配置で前記懸濁液の少なくとも一部を吸引し、吸引された懸濁液またはその一部を多数の槽に放出すること
の自動化された工程を含む、方法、
[11] 工程c.において、前記多数のピペットまたはピペットチップの線状配置が同時に前記懸濁液を前記多数の槽内に放出する、前記[10]記載の方法、
[12] 工程c.において、前記多数のピペットまたはピペットチップの線状配置が、独立して前記線状配置の前記多数のピペットまたはピペットチップの1つ以上を操作することによって個々に前記懸濁液を前記多数の槽内に放出する、前記[11]記載の方法、
[13] 生物学的材料の単離のための結合粒子を提供するための分析システムであって、
・ 多数のピペットまたはピペットチップの線状配置
・ 前記生物学的材料の結合のための結合粒子の懸濁液を含む容器、前記容器は、その底に細長い腔(cavity)を含み、前記容器は、さらにカバーを含み、前記カバーは開口を有しおよび/または前記多数のピペットまたはピペットチップの線状配置が貫通可能である
・ 前記容器を攪拌し、前記結合粒子を懸濁する振盪器
を含む、分析システム、
[14] さらに、前記多数のピペットまたはピペットチップの線状配置からの前記結合粒子の懸濁液を受けるための複数の槽を含む、前記[13]記載の分析システム、
[15] さらに、前記結合粒子での前記生物学的材料の単離のための分離モジュールを含む、前記[13]または[14]記載の分析システム、
[16] さらに、
・ 化学および/または生化学反応の成分を含む反応モジュール
・ 分析物によって引き起こされるシグナルを検出するための検出モジュール
・ 試薬および/または使い捨て品のための貯蔵モジュール
・ システム構成要素を制御するための制御ユニット
からなる群より選択される1つ以上の要素を含む、前記[13]〜[15]いずれか記載の分析システム
に関する。
本発明によれば、生物学的材料の単離のための結合粒子のための懸濁容器が提供され得る。
図1は、カバーを伴う懸濁容器の上側からの斜視図である。 図2は、カバーなしの懸濁容器の上側からの斜視図である。 図3は、カバーなしの懸濁容器の断面図である。 図4は、懸濁容器の下側からの斜視図である。 図5は、振盪デバイス上に配置された懸濁容器の斜視図である。 図6aは、懸濁容器と相互作用するマルチピペッターである。 図6bは、懸濁容器と相互作用するマルチピペッターである。 図6cは、懸濁容器と相互作用するマルチピペッターである。
発明の説明
本発明は、生物学的材料の分離および/または単離のための結合粒子を提供することに関する。
特に、上記の目的のための懸濁容器、方法および分析システムを提供する。
中でも、本発明の特定の態様が提供する利点は、例えば、以下:
・ 下流処理、特に、生物学的材料の単離のための容器(container)から槽(vessel)への結合粒子の均一な分布
・ 結合粒子の提供の平行化、それにより、特に自動化システムのためのハイスループットが容易になること
・ 夾雑が回避されること
・ 懸濁液の安定性が増大すること
・ 容器の攪拌による懸濁液材料の損失が回避されること
・ 懸濁液のその容器からの定量的な回収
・ 処理量の柔軟性
・ 結合粒子の個々の分配
である。
どの態様がどの特定の利点をもたらすかを以下に示す。
第1の局面において、本発明は、
・ 生物学的材料の単離のための結合粒子の懸濁液
・ 懸濁容器の底に細長い溝を形成する内壁
・ 開口を有しおよび/または多数のピペットまたはピペットチップの線状配置が貫通可能であるカバー、前記開口は、前記細長い溝の上部に平行に位置する、
を含む懸濁容器を提供することにより、上記の特定の利点をもたらす。
本発明による懸濁容器は、結合粒子の懸濁液を潜在的夾雑物質から保護するカバーの存在により、汚染のリスクの低減を保証する。
その後の分析のために生物学的材料を単離する状況において、試料中の夾雑物は、しばしば、特に、臨床試料に関して深刻な結果をもたらす。特に、分析中に増幅される物質(例えば、核酸)の場合、既に非常に少量の夾雑物が、定性的アッセイにおける偽陽性結果または定量的アッセイにおける力価の過剰評価をもたらし得る。両方の問題は、疾患の診断またはそれぞれの治療に対して有意な影響を及ぼし得る。また、例えば特定のタンパク質などの阻害性物質の導入により、結果が全く得られないように分析実験が妨げられ得る。また、懸濁液の安定性を減少させる物質、または濃度、イオン強度などの物理化学的特性に影響を与える物質が導入され得る。
さらに、カバーの使用は、懸濁容器が攪拌される場合、かなり有利である。結合粒子の懸濁液の攪拌は、しばしば、粒子を再懸濁させるために行なわれる。容器を動かさない場合はいつでも、重力の影響のために粒子の沈殿が起こる。しかしながら、多数回の懸濁液の抜き取りにおいて、等体積の懸濁液を抜き取った場合、本質的に等しい数の結合粒子が回収されるように、均一な様式で結合粒子の懸濁液を提供することは重要である。その結果、種々の抜き取り事象中、懸濁液全体の濃度は本質的に一定でなければならない。
先行技術において、生物学的材料の単離のための結合粒子の懸濁液を有する容器は、例えば、振盪器において攪拌されるか、または攪拌器を用いて混合される。攪拌器は、別の潜在的夾雑物供給源であるとともに、攪拌によって、こぼれることにより懸濁液を損失するという問題が導入される。他方、自動化された解決策では、容器上にカバーを配置することは、懸濁液の抜き取りができるだけ容易な様式で可能になるべきであるという課題と関連している。例えば、毎回抜き取る前にカバーを外すことには、結合粒子の懸濁液を提供するための方法において、さらなる工程が必要とされ得、また、容器を開けることにより汚染のリスクが増大する。
したがって、本発明による懸濁容器の利点の1つは、開口を有しおよび/または多数のピペットまたはピペットチップの線状配置が貫通可能であるカバーを含むことである。この様式により、結合粒子の懸濁液を抜き取るためにカバーを外す必要なく、こぼれることと汚染の両方のリスクがかなり低減される。懸濁容器は、開放する必要はなく空になるまで、懸濁液を提供するために使用され得る。
カバーは、開口を有しおよび/または多数のピペットまたはピペットチップの線状配置が貫通可能であるため、結合粒子の懸濁液の提供の平行化のために有利に使用され得る。多数のピペットの使用により、当業者が結合粒子の懸濁液を多数の槽に同時に分配することが可能になる。特に、自動化された解決策の状況において、試料のハイスループットのための媒体がしばしば望ましい。一例として、例えば、血液バンクのためのインビトロ診断の状況における血液スクリーニングなどの臨床試料の診断試験では、限定された期間内での多数の試料の分析が必要とされる。また、いくつかの病院からの臨床試料の分析のための中心施設として機能する研究所は、分析結果を迅速に提供する必要がある。後者は、試料の分析後の治療のために重要である。平行化により、診断を行なうための単独試験の実行回数の減少がもたらされ得、潜在的に、入院期間が短くなり得る(例えば、診断がより早く提供され得れば、抗菌療法を必要とする患者は該療法をより早く受けられ、したがってより早く回復する)。さらに、陰性結果がより早く提供されると、抗生物質の過剰処方が回避され得る。
カバーが開口を有する態様では、開口は、その内壁によって容器の底に形成される細長い溝上に平行に配置される。
本発明の意味において、カバーと関連して使用される「開口(opening)」は、ピペットチップを容器内に導入し、したがって、カバーを外すことなく懸濁液を抜き取ることが可能な穿孔(aperture)である。本発明の好ましい態様において、前記開口は孔(hole)である。好ましくは、前記孔は丸い形状であるがピペットまたはピペットチップの線状配置の通過が可能な任意の他の幾何学的形状であり得る。
「貫通可能な」は、閉鎖されているが、なお貫通させることが可能であることを意味する。より詳しくは、懸濁容器のカバーに関して、「貫通可能な」は、カバーは、本質的には、閉鎖されているが、なお、ピペットまたはピペットチップの線状配置の通過が可能であることを意味する。一例として、カバーは、ピペッティングニードルが貫通できるゴム製またはゴム様物質製の隔壁であり得る。本発明の状況において使用される隔壁は、本質的に柔軟性の物質で作製される。好ましくは、ピペットまたはピペットチップの線状配置が貫通可能なカバーは隔壁である。好ましくは、カバーは気密性である。気密性カバーは、容器内への夾雑物質の導入を効率的に妨げるという利点を有する。
上記の溝により、残留体積が溝内に集まるため、容器からの懸濁液の完全な抜き取りが容易になる。本発明によれば、溝の細長い形態は、ピペットまたはピペットチップの線状配置に適合される。したがって、後者を、容器内に開口から入れ、溝から残留体積を吸引することができる。それにより、容器内に残留し、使用されずに廃棄される残留体積はほとんどないことが確保される。特に、ピペットまたはその対応するチップが通常、垂直に一直線に容器内に導入される必要があるカバーを含む自動化システムにおいて、これは、かかる細長い溝がない場合は、より困難であり得る。例えば、残留体積の懸濁液は、ピペットが届かない容器の底の一部に残留し得るため、使用されずに廃棄され得る。さらに、結合粒子の均一な分布を達成または維持するために容器が攪拌される場合、「死角(dead corner)」によって、本発明において使用されているような細長い溝がない設計がもたらされ得る。これは、例えば、平坦な底、および例えば互いに直交する底と側壁の境界に角を有する容器では、結合粒子が前記角に維持され得、したがって、容器の攪拌によって引き起こされる流れが届かないことを意味する。かかる現象により、結合粒子の不均一な分布がもたらされ得、したがって、ピペッティングによって抜き取られる粒子の濃度が変わる。容器が大きいほど、上記の問題が起こりやすくなり、より深刻になる。
細長い溝は、例えば、容器の内壁の放物線状または別の凹状配置によってもたらされ得る。前記溝は、好ましくは、本質的に底の中央に存在する。この様式では、容器内にエッジまたは角は作出されない。
また、細長い溝は、2つの内壁が互いに特定の角度で境界を形成する結果、形成され得る。この態様は容器の作製に有利であり得、比較的鋭い(sharp-edged)溝は、ピペットまたはピペットチップが前記残留懸濁液体積の効率的な抜き取りのために導入され得る残留懸濁液体積の収集のための充分画定された腔としての機能を果たし得る。さらに、互いにある角度で傾斜している2つの内壁によって作出される比較的鋭い溝には、容器中で結合粒子の均一な分布を提供するのに有利であり得る邪魔板(baffle)様構造が導入される。邪魔板は、当該技術分野において、三角フラスコなどの攪拌容器内の懸濁液中における均一な分布に寄与することが公知である。
したがって、本発明の好ましい局面は、上記の懸濁容器であり、前記内壁が互いにある角度で傾斜しており、それにより、前記細長い溝を形成している。
該「角度」(図3において「α」で表す)は、0°より大きく、180°より小さい。前記壁が一緒になって完全に平坦な底を形成する場合、該角度は180°であり得、溝が存在しなくなる。該角度が0°である場合、底は全く形成され得ない。好ましくは、該角度は90°〜180°の間である。
本発明と関連して、ピペットが、ピペットまたはピペットチップの線状配置を形成している場合、ピペットは、好ましくはピペッティングニードルである。かかるニードルは、しばしば、例えば、その有利に小さい直径および例えば、ロボットアームによって取り扱い可能な正確さのため、自動化された診断システムと関連して使用される。また、ピペットまたはピペットチップの線状配置がピペットチップによって形成されている場合、前記ピペットチップは、容器に含まれた懸濁液をピペッティングする目的を果たすため、ピペットに固定される必要がある。この態様において、前記ピペットチップは、好ましくは、前記懸濁液が吸引され、再分配される使い捨てのピペットチップである。かかるピペットチップは、数回使用した後、廃棄または交換され得る。しばしば、必ずしもそうでないが、かかるピペットチップはプラスチック製である。使い捨てのピペットチップは、一般に、当該技術分野において公知である。
「線状配置」は、ピペットまたはピペットチップが一列に、好ましくは一直線に配置されていることを意味する。該配置は、対応するピペットが固定されるベアリングを含む。好ましくは、ベアリングはまた、あらゆる次元、すなわち、x、yおよびz軸上でピペットまたはピペットチップの線状配置を操作し、移動し得るように適合される。好ましくは、前記ベアリングは、好ましくは容器からの懸濁液の吸引および容器内への分配が容易になるように適合されたロボットアームである。
上記のように、本発明は、平行化によって高い分析試料処理量および迅速な結果が得られる機会を提供する。したがって、ピペットまたはピペットチップの線状配置は、少なくとも特定数のピペットまたはピペットチップ、好ましくは 少なくとも4つ、より好ましくは少なくとも8つ、最も好ましくは8つのピペットまたはピペットチップを含むことが好ましい。
「生物学的材料の単離のための結合粒子」は、生物学的材料が固定化され得る固相である。該粒子は、異なる物質および形状を含み得る。例えば、ナノ-、マイクロまたはミリメートル範囲の直径を有するビーズまたはフリースなどの粒子が生物学的材料の結合に適当であり得る。「生物学的材料」は、本発明の意味において、あらゆる種類の生物学的分子、例えば、タンパク質または核酸を含むが、天然に存在する、またはその誘導体もしくは合成アナログもしくはバリアントである他の分子も含む。さらに、用語「生物学的材料」は、ウイルスおよび真核生物細胞および原核生物細胞を含む。しばしば、かかる細胞またはウイルスは、そのそれぞれの細胞膜またはキャプシド内に存在する生体分子、特にタンパク質によって前記結合粒子に結合される。生物学的材料を結合する目的のため、しばしば、結合される生物学的材料に対して特異的または非特異的親和性を有する生体分子でコーティングすることにより、前記結合粒子の表面を修飾することが有利である。一例として、かかるコーティングは、ビオチンに特異的に結合するストレプトアビジンを含み得る。後者は、しばしば、それぞれ修飾された結合粒子の表面などのストレプトアビジン含有表面に生体分子を結合させるために、生体分子に化学結合される。同じ目的で、ヒスチジンタグとニッケル間、または抗体とその抗原もしくはエピトープ間の相互作用が利用され得る。核酸が結合される生物学的材料である状況では、いわゆる捕捉プローブが有利に使用され得る。これらの捕捉プローブは、しばしば約15〜25ヌクレオチド長を有する、本質的に相補的な核酸配列にワトソン-クリック塩基対形成によって結合する核酸自体、たいていはオリゴヌクレオチドである。特異的結合体でコーティングされた結合粒子を含む方法は、特異的タンパク質または核酸などの特異的生物学的材料は単離され得るが、他のタンパク質または核酸は結合されないという利点を有する。これは、分析目的のためのかかる特異的生物学的材料の単離に寄与し得る。当業者には、生物学的材料と本発明の精神の範囲内で使用され得る結合粒子の特異的コーティング間に種々の相互作用が存在することが理解されよう。かかる結合粒子のコーティング方法は先行技術において記載されている。
核酸抽出目的のために特に重要なのは、核酸のガラス表面への吸着であるが、他の表面も可能である。近年、ガラス表面に結合する性質の使用による核酸をその天然環境から単離するための多くの手順が提案されている。非修飾核酸が標的である場合、数ある理由の中でも、核酸を修飾する必要がなく、天然の核酸であっても結合され得るため、シリカ表面を有する物質への核酸の直接結合が好ましい。これらの方法は、種々の文献、例えば、Vogelstein B. et al.,Proc. Natl. Acad. USA 76(1979)に詳細に記載されている。
本発明の意味において、生物学的材料の「単離」、「精製」または「抽出」という用語は、以下のこと: 核酸などの生物学的材料が、例えば増幅による診断アッセイにおいて分析され得る前に、典型的に、異なる成分の複雑な混合物を含む生物学的試料から精製、単離または抽出されなければならないことに関する。しばしば、第1の工程では、材料の富化(enrichment)を可能にする方法が使用される。細胞またはウイルス粒子の内容物を放出させるため、これらを酵素または化学薬品で処理して細胞壁またはウイルス粒子を溶解、分解または変性させる。このプロセスは、一般的に溶解と称される。かかる溶解物質を含有する得られる溶液は溶解物と称される。溶解中にしばしば見られる問題は、目的の成分を分解する他の酵素、例えば、核酸を分解するデオキシリボヌクレアーゼまたはリボヌクレアーゼが、溶解手順中に目的の成分と接触することである。これらの分解酵素は、細胞外にも存在し得るか、または溶解前に異なる細胞区画内で空間的に分離され得る。溶解が起こるにつれて、目的の成分が前記分解酵素に曝露されるようになる。このプロセス中に放出された他の成分は、例えば、リポ多糖ファミリーに属し、細胞に毒性であり、ヒトまたは動物の治療における使用が意図される生成物に問題を引き起こし得るエンドトキシンであり得る。
上記の問題に取り組むための手段はさまざまである。核酸を遊離させることが意図される場合、チオシアン酸グアニジニウムまたはアニオン系、カチオン系、両性イオン系もしくは非イオン系界面活性剤などのカオトロピック剤を使用することが一般的である。また、前述の酵素または不要なタンパク質を急速に分解させるプロテアーゼを使用することも有利である。しかしながら、これは、前記物質または酵素が次の工程で試薬または成分を妨げ得るという別の問題をもたらし得る。
上記のかかる溶解または試料調製プロセスで有利に使用され得る酵素は、タンパク質基質のアミド結合を切断し、プロテアーゼまたは(互換的に)ペプチダーゼに分類される酵素である。特に、高アルカリ性および高温の両方でその活性を維持している、強力なプロテアーゼである酵素エスペラーゼは、上記の溶解または試料調製プロセスにおける使用に有利である(EP 1 201 753)。
溶解工程後の試料調製工程では、好ましくは、本発明による懸濁容器に含まれる結合粒子を使用することにより目的の成分をさらに富化する。
例えば、核酸を結合するための手順は、カオトロピック塩溶液中での結合粒子のガラス表面への核酸の選択的結合、およびアガロース、タンパク質または細胞残渣などの夾雑物からの核酸の分離を伴う。ガラス粒子を夾雑物から分離するためには、粒子が遠心分離され得るか、または液体を、ガラス繊維フィルターを介して引き抜くかのいずれかである。塩およびエタノールを添加することにより沈殿後に核酸を固定化させるための磁性粒子の使用はより有利であり、例えば、Alderton R. P. et al.,S.、Anal. Biochem. 201(1992)166-169およびPCT GB 91/00212に記載されている。また、多孔質、特にガラスマトリックス中に磁性粒子を含み、ストレプトアビジンを含む層で覆われた磁性多孔質ガラスが市販されている。この製品は、生物学的材料、例えば、タンパク質または核酸がビオチンに共有結合するように複雑な調製工程で修飾されている場合、これらを単離するために使用され得る。磁化性の特定の吸着剤は、自動試料調製に非常に効率的であり適当であることが証明された。フェリ磁性および強磁性ならびに超常磁性顔料がこの目的に使用される。
本発明の好ましい局面は上記の懸濁容器であり、前記結合粒子は核酸結合粒子を含む。より好ましくは、磁性ガラス粒子を含む。さらにより好ましくは、非修飾ガラス表面を有する磁性ガラス粒子を含む。また、好ましくは、ゾル-ゲル法によって作製される磁性ガラス粒子を含む。最も好ましくは、ゾル-ゲル法によって作製され、非修飾ガラス表面を有する磁性ガラス粒子を含む。好ましい態様において、前記結合粒子は核酸結合粒子、好ましくは 磁性粒子および/またはガラス粒子である。より好ましい態様において、前記結合粒子は、好ましくは、ゾル-ゲル法によって作製される、および/または非修飾ガラス表面を有する磁性ガラス粒子である。
最も好ましい磁性粒子およびその使用方法は、WO 01/37291に記載されたものである。簡単には、これらの磁性ガラス粒子は、ガラス中の小磁性コアの固体分散体である。該粒子は、さらに、比較的小さく、実質的に球形である。磁性ガラス粒子の組成物の非磁性微粒子含有量は、その調製方法のため非常に低い。これは、これらの磁性ガラスの懸濁液がゆっくり沈降するという効果を有し、したがって、自動化され得る分子生物学におけるプロセスに有利に使用され得る。
本発明による「ガラス」は、ケイ素を含有する本質的に不定形な物質と理解されたい。ガラスは、例えば、B2O3(0〜30%)、Al2O3(0〜20%)、CaO(0〜20%)、BaO(0〜10%)、K2O(0〜20%)、Na2O(0〜20%)、MgO(0〜18%)、Pb2O3(0〜15%)などの他の物質を含み得る。また、ガラスは、少数割合(0〜5%)のいくつかの他の酸化物、例えば、Mn2O3、TiO2、As2O3、Fe2O3、CuO、CoOなどを含み得る。
WO 96/41811に記載のゲルゾルプロセスを用いて形成され、次いで、乾燥および圧縮されるガラスが特に好ましい。
R. Boom et al.(J Clin Microbiol. 28(1990)、495-503)による方法は、本発明の状況における核酸の単離に特に有用である。
潜在的に特異的標的核酸を含む核酸をその天然環境から精製または単離した後、該核酸または特異的標的核酸が検出され得る。
任意に、検出前、核酸は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR、例えば、米国特許第4,683,202号に記載)などの技術によって増幅され得る。PCRでは、典型的に、選択された核酸鋳型(例えば、DNAまたはRNA)に結合する2種類以上のオリゴヌクレオチドプライマーが使用される。
PCR以外の核酸増幅反応には、リガーゼ連鎖反応(LCR; Wu D. Y. and Wallace R. B.、Genomics 4(1989)560-69; およびBarany F.、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 88(1991)189-193); ポリメラーゼリガーゼ連鎖反応(Barany F.、PCR Methods and Applic. 1(1991)5-16); Gap-LCR(WO 90/01069); 修復連鎖反応(EP 0439182 A2)、3SR(Kwoh D. Y. et al.,Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86(1989)1173-1177; Guatelli J.C.,et al.,Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87(1990)1874-1878; WO 92/08808)、およびNASBA(US 5,130,238)が含まれる。さらに、鎖置換増幅(SDA)、転写媒介性増幅(TMA)、およびQβ-増幅(概説については、例えば、Whelen A. C. and Persing D. H.、Annu. Rev. Microbiol. 50(1996)349-373; Abramson R. D. and Myers T. W.、Curr Opin Biotechnol 4(1993)41-47を参照のこと)がある。
適切な核酸検出法は当業者に公知であり、Sambrook J. et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, ColdSpring HarborLaboratory Press, Cold Spring Harbor, New York, 1989およびAusubel F. et al.: Current Protocols in Molecular Biology 1987, J. Wiley and Sons, NYなどの標準的な教本に記載される。核酸検出工程を行う前に、例えば沈殿工程などのさらなる精製工程もあり得る。該検出方法としては、限定されないが、二本鎖DNA間にインターカレートしその後にその蛍光を変化させる、エチジウムブロマイドなどの特定の染料の結合または該染料のインターカレートが挙げられる。精製された核酸はまた、任意に制限消化後に電気泳動法により分離され得、その後可視化され得る。特異的配列に対するオリゴヌクレオチドハイブリダイゼーションおよびその後の該ハイブリッドの検出を活用するプローブ系アッセイもある。当業者に公知のさらなる工程後に核酸の配列決定を行なうことも可能である。有用な鋳型依存的核酸ポリメラーゼは、ZO5 DNAポリメラーゼおよびその変異体である。他の鋳型依存的核酸ポリメラーゼとしては、例えばTaqポリメラーゼおよびTthポリメラーゼが含まれる。
本発明の好ましい態様において、上述の懸濁容器はさらに、
・該容器内に結合粒子の懸濁液を充填するための充填開口
・カバーを密閉する取り外し可能ホイル
の群から選択される1つ以上の要素を含む。
本発明の範囲を逸脱することなく、該容器を再充填することが可能であるが、本発明の懸濁容器は好ましくは使い捨てであり、すなわち内部にそれ以上懸濁液が存在しなくなるまで懸濁容器を使用して、その後該容器は廃棄される。このことは、容器の再充填により夾雑物が導入され得ないという利点を有する。
生物学的材料の単離のための結合粒子の懸濁液を容器に最初に充填するために、カバーに充填開口があることが好ましい。前記充填開口は、任意の幾何学的形状を有し得る。好ましくは、充填開口は、多数のピペットまたはピペットチップの線状配置ための開口よりも広い。好ましい態様において、該充填開口は、容器の充填のために一度だけ使用され、その後密閉される。好ましくは、該開口は、容器が廃棄されるまで密閉されたままである。また好ましくは、該開口は、滅菌様式で密閉される。前記充填開口の密閉のために、例えばプラスチック、金属などの種々の物質が使用され得る。好ましくは、充填開口は、滅菌ホイルで密閉される。
さらに、汚染の回避に関して、本発明の好ましい局面は、上述の懸濁容器であり、ここで前記カバーは開口を有しており、前記開口は貫通可能隔壁で覆われている。この態様において、開口および貫通可能隔壁の利点が合わされる。開口は単独で、例えば、特に好ましい態様において、前記開口の直径が、ピペットまたはピペットチップが通過するのに必要であるよりも有意に大きくない場合、ピペットが通過しないときは閉じているカバーは、汚染源の大部分が排除されながらもピペットまたはピペットチップが通過可能となるという利点をもたらす。さらに、開口は容易にカバーに導入され、カバーは、容器の内部と外部の間に安定な障壁を提供する。一方で、隔壁は、本発明の容器の穿孔(aperture)などの任意の開口(opening)を本質的に密閉し得る。本発明に使用される隔壁は、例えばゴムまたは他の適切な物質などの本質的に可とう性の物質で作製されているので、隔壁中の開口は、ピペットまたはピペットチップの線状配置が前記隔壁を貫通する場合にのみ形成されるが、かかる貫通後は、形成された開口は再度、本質的に閉鎖される。組み合わせると、開口を含むカバーは、ピペットまたはピペットチップの線状配置を容器に導入しながらも、本発明の容器の頂部に安定な障壁を提供し、一方でさらなる隔壁は、前記カバーの開口を本質的に密閉することで汚染のリスクの低減に寄与するが、前記ピペットまたはピペットチップは貫通可能である。好ましくは、前記隔壁は、前記開口の上または下に固定され、ピペットまたはピペットチップの線状配置の導入の前および好ましくは後にも開口を密閉する。さらに好ましい態様において、開口を含むカバーは、好ましくはプラスチックなどの硬い物質の2層および硬い物質の前記層に挟まれた隔壁からなり、それにより前記開口を密閉する。該隔壁は、好ましくはゴムまたはゴム状物質で作製されるので、ピペットまたはピペットチップが開口および隔壁から引き抜かれた後、該隔壁は孔(hole)を本質的に閉鎖する。このことに関連して、「本質的に閉鎖」は、貫通された隔壁が、好ましくは夾雑物の導入を依然として防ぎ得ることを意味する。好ましくは、該隔壁はそれでも、常圧で気密性である。
本発明の懸濁容器は、汚染が可能な限り回避されるように提供されることが重要であるので、該容器は、カバーを密閉する取り外し可能ホイルを含むことが好ましい。好ましくは、前記ホイルは、ピペットまたはピペットチップの線状配置が該容器に導入され得るようにするために、該容器、従って懸濁液の最初の使用前に除去される。好ましくは、該ホイルはその後廃棄される。代替的に、前記ホイルは、ピペットまたはピペットチップの線状配置が貫通可能な場合、カバーの上または下に残ったままであり得る。
例えば懸濁容器をユーザーに輸送または提供するための、該容器のパッケージングに関して、該容器は滅菌で生物学的材料を含まない気密性のプラスチックパッケージング中に提供されるが、他のパッケージング物質も適切であり得る。好ましくは、かかるパッケージングは、容器中の結合粒子の懸濁液と物理的に接触することなく、当業者がかかる容器を装置などの自動化システムに挿入することを可能にする。
本発明の別の好ましい局面は、上述の懸濁容器であって、前記容器は、少なくとも100ml、好ましくは100〜500ml、より好ましくは150〜300mlの体積を保持するように適合される。
特に、試料調製と分析反応を平行化した自動化高処理量溶液を目的とする場合、比較的多量の結合粒子の懸濁液を有する懸濁容器を使用することが好ましい。かかる容器は、多数回の実験のための結合粒子の懸濁液を提供するために使用され得、その後該容器は廃棄され、実際に交換される必要がある。例えば装置の開口および閉鎖は、汚染のリスクが最も導入され易いため、あまり高頻度に容器を交換しないことが好ましい。
上記のように、比較的大きな体積を有する容器を使用することは、内表面は大きいにもかかわらず、ほんのわずかな残存体積が使用されずに容器中に残ってしまうという難点を含む。この課題は、上述のように開口および/または貫通可能カバーと共に細長い溝で、本発明の容器により解決される。
また、容器を攪拌した際に懸濁液がこぼれて損失するという課題も、本発明の容器に含まれるカバーによって、本発明により解決される。このことはまた、大きな体積を有する容器を使用した場合に、より頻繁に起こる課題である。
攪拌のためには、好ましくは懸濁容器を振盪器にのせる。実験室振盪器は当該技術分野において公知であり、潜在的に沈殿した結合粒子の再懸濁に適した様々な動きを達成する。振盪の際に容器と振盪器の間に安定な連結を設けるための本発明の好ましい局面は、上述の懸濁容器であり、前記容器は、容器を振盪器に可逆的に固定するための1つ以上の締め具を含む。前記締め具は、懸濁容器の製造の際または後に懸濁容器に取り付けられ得る。
本発明の容器は、種々の物質で作製され得る。例えば、該容器がプラスチック製である場合、その製造プロセスは、好ましくは、射出成形を含むので、前記締め具は製造工程中に導入され得る。好ましくは、該容器はポリプロピレン製である。本発明に関して有用な製造方法において、該容器は2工程手順で作製される。最初に、容器の下部、すなわち後に懸濁液を含むトレイが、ポリプロピレンおよび適切な成形ツールを用いて一成分射出成形プロセスにより作製される。もう1つの工程において、カバーは、2成分から製造され、最初に基本形態が射出成形によりポリプロピレンで作製され、次いで隔壁を形成する物質(例えばゴム)が付加されカバーと合わされる。
容器を結合粒子の懸濁液で充填することに関して、懸濁液は、最初に固形物質を計量して、所定量を、好ましくは前述の本発明の容器である適切な容器に加え、次いで所定量のそれぞれの液体マトリックスを添加することで作製することが好ましい。このように、ほぼ均一な量の液体および粒子ならびにほぼ均一の形態の懸濁液が種々の容器内に提供され得る。さらに、最初に液体の前に粒子を添加することは、粒子が液体に添加された場合に生じやすい塊の形成が回避されるという利点を有する。懸濁液を前もって形成してその後容器に移すことのかわりに、溶液を本発明の容器中で調製することは、さらに別の利点を有する:懸濁液をこのように添加する場合、種々の容器中にほぼ均一な懸濁液を提供するために、懸濁液を容器に移す前および/または最中に攪拌して懸濁液を均質に保つことが必要となる。このことは、最初に上述の結合粒子を添加して充填を実施することで回避され得る。
好ましくは、振盪器は、安定な固定を可能にするために、容器上にある締め具に対応する欠刻(indentation)または凹部などの要素を含む。好ましくは、前記固定は再開放され得る。好ましくは、本発明の容器は使い捨てであるので、該容器が空になった後に振盪器から取り外し得、結合粒子の懸濁液を充填した新しい懸濁容器と取り替えることができ、有利である。
本発明のさらに好ましい局面において、上述の懸濁容器の設置の跡(footprint)は楕円形である。この形状は、容器を攪拌した際に粒子の均質な分布を容易にする。さらに、前記楕円形設置の跡により、懸濁液の残りの体積およびまた容器の底の細長い溝に潜在的に堆積した結合粒子を回収することが容易になる。これらの目的を達成する他の幾何学的形状、例えば本質的に円形の設置の跡などが使用されてもよい。上述の設置の跡と、前記細長い溝および前記カバーの組合せは、結合粒子の均質な分布を提供するために特に有利である。
本発明の別の好ましい局面は、生物学的材料の単離のための結合粒子の懸濁液をピペッティングする方法であり、前記方法は、
a. 結合粒子の前記懸濁液を含む容器(1)を攪拌する工程、ここで前記容器は、前記容器の底に細長い溝(3)を形成する内壁(2)を含み、前記容器はさらに、開口(5)を有しおよび/または多数のピペットもしくはピペットチップの線状配置が貫通可能であるカバー(4)を含む
b. 前記懸濁液に、前記開口および/または貫通可能カバーを通して前記多数のピペットもしくはピペットチップの線状配置を導入する工程
c. 前記懸濁液の少なくとも一部を多数のピペットもしくはピペットチップの線状配置で吸い取り、吸い取った懸濁液またはその一部を多数の槽に放出する工程
の自動化工程を含む。
前記方法に関して、工程b.の前に攪拌を停止することが好ましい。このように、多数のピペットまたはピペットチップの線状配置は、懸濁液への良好な接近を有し、容器の部分を移動させることで、懸濁液を損傷することがなくなり得る。代替的に、容器のカバーの開口は、攪拌の際にカバーを通したピペッティングが可能なほどに充分に広いので、多数のピペットまたはピペットチップの線状配置は開口の縁に接触しない。
懸濁液を吸い取る際に、一度に充分な懸濁液が吸い取られ、数個の反応槽への多数のピペッティングが可能になることが好ましい。好ましくは、それぞれのピペットまたはピペットチップは、吸い取った懸濁液を多数の部分に放出してピペッティングを行なう。この態様は、方法の平行化に寄与する。
本発明の好ましい局面は、上述の方法であり、工程c.において、前記多数のピペットまたはピペットチップの線状配置は、前記懸濁液を前記複数の槽に同時に放出する。これは、前記線状配置にある全てのピペットまたはピペットチップが、吸い取られた懸濁液またはその一部を同時に放出することを意味する。このように、例えば、マルチウェルプレートまたはディープウェルプレートの多数のウェルに、懸濁液が同時に充填され得る。
別の好ましい態様において、本発明は、上述の方法に関し、ここで工程c.において、前記線状配置の前記多数のピペットまたはピペットチップの1つ以上を独立に操作することにより、前記多数のピペットまたはピペットチップの線状配置は個々に、前記懸濁液を前記多数の槽に放出する。
このように、マルチウェルプレートまたはディープウェルプレートの選択されたウェルだけに、懸濁液が同時に充填され得る。協調された様式のかかるピペッティングは、制御ユニットにより制御され得る。制御ユニットは、分析システムの種々の構成要素が作動し、正確なタイミングで正確に相互作用すること、例えば前記線状配置に沿ったピペットまたはピペットチップなどの構成要素を協調した様式で移動させることを確実にするためのソフトウェアを含み得る。該制御ユニットはまた、リアルタイムアプリケーションのためのマルチタスクオペレーティングステムであるリアルタイムオペレーティングシステム(RTOS)を作動させるプロセッサを含み得る。換言すると、該システムプロセッサは、リアルタイムの強制、すなわち事象から、システムロードに関係のないシステム応答までの作動期限を管理し得る。制御ユニットは、システム内の種々のユニットが所定の指示に従って正確に作動および応答することをリアルタイムで制御する。
本発明は、対応する分析システムも提供する。従って、別の好ましい局面は、生物学的材料の単離のための結合粒子を提供するための分析システムであり、前記分析システムは、
・多数のピペットもしくはピペットチップの線状配置
・前記生物学的材料と結合するための結合粒子の懸濁液を含む容器、前記容器は、その底に細長い腔を含み、さらにカバーを含み、前記カバーは、開口を有しおよび/または前記多数のピペットもしくはピペットチップの線状配置が貫通可能である
・前記容器を攪拌し、前記結合粒子を懸濁するための振盪器を含む。
前記分析システムにおいて、構成要素は、本発明の容器および方法に関して上述のように相互作用する。
本発明の別の好ましい局面は、上述の分析システムであり、ここで該システムはさらに、前記多数のピペットまたはピペットチップの線状配置から結合粒子の前記懸濁液を受けるための複数の槽を含む。
前記多数のピペットまたはピペットチップは、結合粒子の懸濁液の供給の平行化を容易にするために、吸い取った懸濁液を、1つの槽ではなく多数の槽に放出することが好ましい。これらの多数の槽は、例えば試薬および/または種々の供給源由来の種々の試料を含み得るが、全ての槽は、分析対象の生物学的材料の単離のために同じ結合粒子の懸濁液を利用する。
このことに関して、前記ピペットまたはピペットチップの線状配置は、少なくとも特定の数のピペットまたはピペットチップ、好ましくは少なくとも4個、より好ましくは少なくとも8個、最も好ましくは8個のピペットまたはピペットチップを含むことが好ましい。
本発明の別の好ましい局面は、上述の分析システムであり、前記システムはさらに、前記生物学的材料を前記結合粒子で単離するための分離ステーションを含む。
「分離ステーション(separation station)」は、液体試料中に存在する他の材料からの結合粒子の単離を可能にする、分析システムのデバイスまたは構成要素である。かかる分離ステーションは、例えば、限定されないが、遠心分離機、フィルターチューブを有するラック、磁石、または他の適切な構成要素を含み得る。本発明の好ましい態様において、該分離ステーションは、1つ以上の磁石を含む。好ましくは、1つ以上の磁石は、磁性粒子、好ましくは磁性ガラス粒子の分離のために使用される。例えば、液体試料と結合粒子をマルチウェルプレート中のウェル中で一緒に合わせた場合、磁性粒子を引き付け、続いて周囲の液体から分離するために、分離ステーションに含まれる1つ以上の磁石は、例えば磁石をウェルに導入することにより液体試料自体と接触され得るか、または前記1つ以上の磁石は、ウェルの外壁に接近し得る。
好ましい態様において、分離ステーションは、マルチウェルプレートの頂部表面に開口を有し、底が閉鎖された槽を含むマルチウェルプレートを含む。該槽は、上部、中央部および底部を含み、上部は、マルチウェルプレートの頂部表面につながり、好ましくは2つの長辺(longer side)および2つの短辺(shorter side)を含む。中央部は、好ましくは、2つの長辺を有する実質的に垂直な切断面を有し、前記槽は、好ましくは一列に配列される。好ましくは、固定具上にマウントされた少なくとも1つの磁石と少なくとも2つのZ位置中の辺を選択的に接触させるために、2つの隣接した列の間に連続した空間が配置される。該分離ステーションは、好ましくは、少なくとも1つの固定具を含む磁性分離ステーションをさらに含む。好ましくは、固定具は、磁場を発生させる少なくとも1つの磁石を含む。好ましくは、前記少なくとも1つの磁石を含む少なくとも1つの固定具を、マルチウェルプレートの槽に対して少なくとも第一および第二の位置の間で垂直に移動させる移動機構が存在する。好ましくは、槽の前記少なくとも2つのZ位置は、前記槽の側壁および底部を含む。前記少なくとも1つの磁石の磁場は、前記少なくとも1つの磁石が前記第一の位置にある場合、好ましくは磁性粒子を、前記少なくとも1つの磁石に隣接する容器の内表面に引き付ける。前記磁場の効果は、前記少なくとも1つの磁石が前記第二の位置にある場合は、前記少なくとも1つの磁石が前記第一の位置にある場合よりも小さい。好ましくは、前記少なくとも1つの磁石を含む固定具は、フレームを含む。好ましくは、分離ステーションは、マルチウェルプレートを受けるためのフレームおよびマルチウェルプレートを取り付けるためのラッチクリップ(latch-clip)を含む。好ましくは、分離ステーションは、2種類の磁石を含む。第二の好ましい態様は、磁石を含むフレームに圧力をかけるバネを含み、磁石はマルチウェルプレートの槽に対して圧力をかけられる。好ましくは、第一の磁石は、前記容器中の維持された磁性粒子を含む大容量の液体に磁場をかけるために、マルチウェルプレートの槽と相互作用するように構築され、配置される。好ましくは、前記第二の磁石は、前記槽中に維持された磁性粒子を含む小容量の液体に磁場をかけるために、マルチウェルプレートの槽と相互作用するように構築され、配置される。好ましくは、前記第一および第二の磁石は、異なるZ位置に移動され得る。
なおさらに好ましい本発明の局面は、上述の分析システムであり、前記システムはさらに、
・化学反応および/または生化学反応の成分を含む反応モジュール
・分析物により引き起こされるシグナルを検出するための検出モジュール
・試薬および/または使い捨て品のための貯蔵モジュール
からなる群より選択される1つ以上の要素を含む。
「反応モジュール」は、その中でポリメラーゼ連鎖反応(PCR)または試料もしくは特異的な分析物の分析のための抗体の結合などの反応が生じるモジュールである。例えば、反応モジュールは、チューブまたはプレートなどの種々の槽を含み得る。かかる容器の外側境界または壁は、化学的に不活性であるので、その中で起こる分析反応に干渉しない。分析対象の材料が核酸である場合、これに関して適用可能な種々の方法があり、1つの非常に有意な方法は、上述のポリメラーゼ連鎖反応である。
「検出モジュール」は、シグナル、好ましくは分析物または対照により引き起こされるシグナルの検出が実施されるモジュールである。検出モジュールは、例えば分析手順の結果または効果を検出するための光学検出ユニットであり得る。光学検出ユニットは、光源、例えばキセノンランプ、ミラー、レンズ、光学フィルターなどの光学機器、光を誘導およびフィルタリングするための光ファイバー、1つ以上の参照チャンネル、またはCCDカメラを含み得る。
「貯蔵モジュール」は、対象の試料の分析に重要な化学的または生物学的反応を引き起こすために必要な試薬を貯蔵する。貯蔵モジュールはまた、本発明の方法に有用なさらなる構成要素、例えば反応モジュール中で反応容器として使用されるピペットチップまたは槽などの使い捨て品を含み得る。
好ましくは、本発明の分析システムはさらに、システム構成要素を制御するための制御ユニットを含む。
かかる制御ユニットは、本発明の方法に関して上述される。
懸濁容器のために説明される好ましい態様は、本発明の方法および分析システムにも適用されることが理解されよう。
図面の詳細な説明
ある角度より上から見た本発明の懸濁容器(1)の例を図1に示す。この態様において、該容器は、結合粒子の懸濁液(示さず)を含んだレザバー(8)をはめ込んだフレーム(7)を含む。該フレームはさらに、振盪器などのデバイスに容器を設置するための凹部(9)を含み、該デバイスは前記凹部に適合する欠刻を含む。さらに、フレームは、容器を固定するための欠刻(11)を含む。レザバーは、その外壁に懸濁容器の固定または取り扱いのためにも機能し得るノブ(12)を含む。
レザバーの内表面で、容器の底に細長い溝(3)を形成する傾斜壁(2)も示す。点線で示される前記溝は、容器のカバー(4)中の開口(5)の下でかつ平行して線状に配置され、前記開口は、貫通可能隔壁(10)を含み、該隔壁を通って、ピペットまたはピペットチップはレザバー中の懸濁液に導入され得る。
充填開口(6)は、最初に容器に結合粒子の懸濁液を充填するために機能するが、好ましくはその後密閉され、この態様において懸濁液の回収には使用されない。
平坦なかど(18)は、カセットに水平極をもたらすので、例えばつかむ人は、デバイス中、容器をどの方向に挿入すればよいか、または例えばどの方向で振盪器上に乗せればよいかを理解し得る。
図2は、カバーがない懸濁容器の上からの斜視図である。カバーは本発明の懸濁容器の一部であるが、この図は、明確化のためにカバーがない容器を示す。フレーム(7)は、外側縁(13)および内側縁(14)を含み、内側縁はカバー(示さず)を支持するための台として機能する。
図3の断面図は、結合粒子(15)の懸濁液を保持する容器の内部を示す。結合粒子(16)は、この図では、液体マトリックス中に均質に分散されている。懸濁液の一部が容器から抜き取られると、懸濁液の残りは、傾斜内壁(2)により形成された細長い溝(3)に集まるので、残りの懸濁液は、ピペットまたはピペットチップの線状配置により容器から定量的に抜き取られ得る。
図4の斜視図は、上述の、フレーム(7)、レザバー(8)、凹部(9)、欠刻(11)およびノブ(12)を有する容器を示す。さらにこの斜視図からは、交差形状欠刻(17)が見られ、バーの一方は、内部の溝(3)の下側でかつ平行に配置される。交差形状欠刻は、例えば振盪器などのデバイス上に容器をマウントするために有用である。
図5は、振盪器(19)上に設置された容器の斜視図である。側面のノブ(12)は、振盪器上のつかみ構造(20)との相互作用により、容器を前記振盪器上に固定するために機能することが理解され得る。振盪器のそれぞれの動きに応じて、容器が充分に固定されることが重要であり得る。図1または4に見られる欠刻(9)および(17)はそれぞれ、容器を振盪器上に固定するためにも有用であり得る。
図6は、懸濁容器とピペッティングニードル(22)を含むマルチピペッター(21)の相互作用を示す。6aでは、ニードルは、空の状態で容器の外側に置かれる。6bでは、ニードルは、隔壁を含むカバー開口を通して容器に導入され、6cでは、ニードルを含むピペッターは、ニードルが容器の底の細長い溝(3)に到達するようにかなり下げられている。この態様において、懸濁液が効果的な様式で抜き取られ得るように、前記溝は、示されたマルチピペッター(multipettor)との相互作用に適合されることが示される。

Claims (14)

  1. ・生物学的材料の単離のための結合粒子(16)の懸濁液(15)
    ・懸濁容器(1)の底に細長い溝(3)を形成する内壁(2)、ここで、前記細長い溝(3)は、互いに対して特定の角度で接している2つの内壁により形成され、前記懸濁液(15)の残りの体積を集めるように構成される、ならびに
    ・開口(5)を有しおよび/または多数のピペットもしくはピペットチップの線状配置が貫通可能であるカバー(4)、ここで、前記開口(5)は、前記細長い溝(3)の上にかつ平行して配置され、前記溝(3)は、前記多数のピペットまたはピペットチップが導入され得る構造を有する、
    を含む懸濁容器(1)であって、前記容器(1)の設置の跡(footprint)は楕円形である、懸濁容器(1)
  2. 前記結合粒子(16)が、核酸結合粒子を含む、請求項1記載の懸濁容器(1)
  3. 前記結合粒子(16)が、磁性ガラス粒子を含む、請求項1または2記載の懸濁容器(1)
  4. ・結合粒子(16)の懸濁液(15)を容器(1)に充填するための充填開口(6)、および
    ・カバー(4)を密閉する取り外し可能ホイル
    の群より選択される1つ以上の要素をさらに含む、請求項1〜いずれか記載の懸濁容器(1)
  5. 前記カバー(4)が開口(5)を有し、前記開口(5)が貫通可能隔壁で覆われる、請求項1〜いずれか記載の懸濁容器(1)
  6. 少なくとも100mlの体積を保持するように適合される、請求項1〜いずれか記載の懸濁容器(1)
  7. 該容器(1)を振盪器に可逆的に固定するための1つ以上の締め具を含む、請求項1〜いずれか記載の懸濁容器(1)
  8. 生物学的材料の単離のための結合粒子(16)の懸濁液(15)をピペッティングする方法であって、
    a. 請求項1〜7いずれか記載の懸濁容器(1)を攪拌する工
    b. 前記開口(5)および/または貫通可能カバー(4)を通して、前記懸濁液(15)に、前記多数のピペットまたはピペットチップの線状配置を導入する工程、ならびに
    c. 前記懸濁液(15)の少なくとも一部を前記多数のピペットまたはピペットチップの線状配置で吸い取り、吸い取った懸濁液(15)またはその一部を、多数の槽に放出する工程
    の自動化工程を含む、方法。
  9. 工程c.において、前記多数のピペットまたはピペットチップの線状配置が、前記懸濁液(15)を前記多数の槽に同時に放出する、請求項記載の方法。
  10. 工程c.において、前記線状配置の前記多数のピペットまたはピペットチップの1つ以上を独立に操作することにより、前記多数のピペットまたはピペットチップの線状配置が、前記懸濁液(15)を前記多数の槽に個々に放出する、請求項記載の方法。
  11. 生物学的材料の単離のための結合粒子(16)を提供するための分析システムであって、
    ・多数のピペットまたはピペットチップの線状配置
    請求項1〜7いずれか記載の懸濁容(1)、および
    ・前記容器(1)を攪拌し、前記結合粒子(16)を懸濁するための振盪器
    を含む、分析システム。
  12. 前記多数のピペットまたはピペットチップの線状配置から前記結合粒子(16)の懸濁液(15)を受けるための複数の槽をさらに含む、請求項11記載の分析システム。
  13. 前記結合粒子(16)での前記生物学的材料の単離のための分離モジュールをさらに含む、請求項11または12記載の分析システム。
  14. ・化学的および/または生化学的反応の成分を含む反応モジュール
    ・分析物により引き起こされるシグナルを検出するための検出モジュール
    ・試薬および/または使い捨て品のための貯蔵モジュール、ならびに
    ・システム構成要素を制御するための制御ユニット
    からなる群より選択される1つ以上の要素をさらに含む、請求項1113いずれか記載の分析システム。
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