以下では、本発明に係る遊技機の一実施形態を示すパチスロについて、図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態では、特定の小役の成立をランプ等でナビゲートする機能であるアシストタイム(以下、「AT」という)と、特定プレイ数の間、リプレイ確率が通常時より高くなる機能であるRTとが同時に作動するアシストリプレイタイム(以下、「ART」という)の機能を備えたパチスロについて説明する。
<機能フロー>
まず、図1を参照して、パチスロの機能フローについて説明する。本実施形態のパチスロでは、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、例えば、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。
遊技者によりパチスロにメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
内部抽籤手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスゲームの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられる。
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者により所定のリールに対応するストップボタンが押されると、リール停止制御手段及び特別遊技停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
パチスロでは、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、この規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄4個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せ表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、190msec(図柄4コマ分)の規定時間内に、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。また、リール停止制御手段は、規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止させる。
こうして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。入賞判定手段により入賞に係る図柄の組合せであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。パチスロでは、以上のような一連の流れの動作が1回の遊技(単位遊技)として行われる。
また、パチスロでは、前述した一連の動作の中で、液晶表示装置により行う映像の表示、各種ランプにより行う光の出力、スピーカにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。さらに、本実施形態では、後述の「連続ロック状態」(「チャンスゾーン」)と称する遊技状態において、リール演出(リールアクション)及びロックも行う。なお、ここでいう、「ロック」とは、遊技者による遊技操作を、特定期間、無効化する又は遅延させる動作である。また、本実施形態では、後述の「通常状態」と称する遊技状態(ART非作動状態)においても、ロックによる演出が行われる。
スタートレバーが操作されると、上述した内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行する演出内容を抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞の有無の判定時等の各契機に連動させて対応する演出を実行する。このように、パチスロでは、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。
<パチスロの構造>
次に、図2及び図3を参照して、本実施形態におけるパチスロの構造について説明する。なお、図2は、本実施形態のパチスロ1の外部構造を示す斜視図であり、図3は、パチスロ1の内部構造を示す図である。
[外観構造]
パチスロ1は、図2に示すように、リールや回路基板等を収容したキャビネット1aと、キャビネット1aに対して開閉可能に取り付けられたフロントドア1bとを備える。キャビネット1aの内部には、3つのリール3L,3C,3R(変動表示手段)が設けられ、該3つのリール3L,3C,3Rは横方向(リールの回転方向と直交する方向)に一列に配置される。以下、リール3L,3C,3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rという。
各リール(表示列)は、円筒状のリール本体と、リール本体の周面(周回面)に装着された透光性のシート材とを有する。シート材の表面には、複数(例えば21個)の図柄がリール本体の周方向に沿って連続的に描かれる。
フロントドア1bの中央には、液晶表示装置10(報知手段)が設けられる。そして、液晶表示装置10は、3つのリール3L,3C,3Rに描かれた図柄を表示する表示窓4を含む表示画面を備える。本実施形態では、表示窓4を含む表示画面の全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。
表示窓4は、例えばアクリル板等の透明部材で構成され、図2に示すように、正面(遊技者側)から見て、3つのリールの配置領域と重畳する位置に設けられ、かつ、3つのリールより手前(遊技者側)に位置するように設けられる。それゆえ、表示窓4の背後に設けられた3つのリールに描かれた図柄が、表示窓4を介して目視することができる。
本実施形態では、表示窓4は、その背後に設けられた対応するリールの回転が停止したとき、各リールに描かれた複数種類の図柄のうち、連続して配置された3つの図柄を表示できるように構成される。すなわち、表示窓4の枠内には、リール毎に上段、中段及び下段の各領域が設けられ、各領域に1個の図柄を表示することができる。そえゆえ、本実施形態では、表示窓4の枠内に、3×3の配列形態で図柄が表示される。そして、本実施形態では、左リール3Lの中段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの中段領域を結ぶライン(センターライン)を、入賞か否かの判定を行うライン(以下、入賞判定ライン又は有効ラインという)として定義する。
また、液晶表示装置10の表示画面の下部には、7セグメントLED(Light Emitting Diode)からなる7セグ表示器6が設けられる。7セグ表示器6は、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、投入枚数という)、特典として遊技者に払い出されるメダルの枚数(以下、払出枚数という)、パチスロ1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数という)等の情報をデジタル表示する。
また、フロントドア1bには、遊技者の操作対象となる各種装置(メダル投入口11、MAXベットボタン12、1BETボタン14、スタートレバー16、ストップボタン17L,17C,17R)が設けられる。
メダル投入口11は、遊技者によって外部からパチスロ1に投入されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口11を介して受け入れられたメダルは、所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に投入され、所定枚数を超えた分は、パチスロ1の内部に預けることができる(いわゆるクレジット機能)。なお、本実施形態のパチスロ1では、後述のように、1回の遊技に投入可能なメダルの枚数は、2枚及び3枚のいずれかである(図13参照)。
MAXベットボタン12及び1BETボタン14は、パチスロ1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。なお、図2には示さないが、フロントドア1bには、精算ボタンが設けられる(スタートレバー16のストップボタン側とは反対側の側部に配置されている)。この精算ボタンは、パチスロ1の内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
スタートレバー16は、全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。ストップボタン17L,17C,17Rは、それぞれ、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応づけて設けられ、各ストップボタンは対応するリールの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン17L,17C,17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rという。
さらに、フロントドア1bには、図2に示すように、メダル払出口18、メダル受皿19、ランプ20、スピーカ21L,21R等が設けられる。
メダル払出口18は、後述のメダル払出装置33の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル受皿19は、メダル払出口18から排出されたメダルを貯める。ランプ20は、LED等で構成され、演出内容に対応するパターンで光を点消灯する。また、スピーカ21L,21Rは、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音を出力する。
[内部構造]
次に、パチスロ1の内部構造を、図3を参照しながら説明する。なお、図3は、フロントドア1bが開放された状態を示す図であり、フロントドア1bの裏面側の構造及びキャビネット1aの内部の構造を示す。
キャビネット1a内の上方部分には、後述の主制御回路41(図4参照)を構成する主基板31が設けられる。主制御回路41は、内部当籤役の決定、各リールの回転及び停止、入賞の有無の判定等の、パチスロ1における遊技の主な動作及び該動作間の流れを制御する回路である。なお、主制御回路41の具体的な構成は後述する。
キャビネット1a内の中央部分には、3つのリール(左リール3L、中リール3C及び右リール3R)が設けられる。なお、図3には示さないが、各リールは、所定の減速比を有するギアを介して対応する後述のステッピングモータ(図4中のステッピングモータ61L,61C,61Rのいずれか)に接続される。
キャビネット1a内の下方部分には、多量のメダルを収容可能であり、かつ、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置33(以下、ホッパー33という)が設けられる。また、キャビネット1a内における、ホッパー33の一方の側部(図3に示す例では左側)には、パチスロ1が有する各装置に対して必要な電力を供給する電源装置34が設けられる。
フロントドア1bの裏側部(表示画面側とは反対側の部分)において、表示窓4の配置領域の上方部分には、後述の副制御回路42(図4及び図5参照)を構成する副基板32が設けられる。副制御回路42は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。なお、副制御回路42の具体的な構成は後述する。
さらに、フロントドア1bの裏側部において、表示窓4の配置領域の下方部分には、セレクタ35が設けられる。セレクタ35は、メダル投入口11を介して外部から投入されたメダルの材質や形状等が適正である否かを選別する装置であり、適正であると判定されたメダルをホッパー33に案内する。また、図3には示さないが、セレクタ35内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ35S(後述の図4参照)が設けられる。
<パチスロが備える回路の構成>
次に、図4及び図5を参照して、本実施形態におけるパチスロ1が備える回路の構成について説明する。なお、図4は、パチスロ1が備える回路全体のブロック構成図であり、図5は、副制御回路の内部構成を示すブロック構成図である。
パチスロ1は、図4に示すように、主制御回路41、副制御回路42、及び、これらの回路と電気的に接続される周辺装置(アクチュエータ)を備える。
[主制御回路]
主制御回路41は、主に、回路基板(主基板31)上に設置されたマイクロコンピュータ50により構成される。それ以外の構成要素として、主制御回路41は、図4に示すように、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56、サンプリング回路57、表示部駆動回路64、ホッパー駆動回路65、及び、払出完了信号回路66を含む。
マイクロコンピュータ50は、メインCPU51、メインROM(Read Only Memory)52及びメインRAM(Random Access Memory)53により構成される。
メインROM52には、メインCPU51により実行される各種処理(後述の図79〜図114参照)の制御プログラム、内部抽籤テーブル等のデータテーブル(後述の図6〜図62参照)、副制御回路42に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶される。メインRAM53には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域(後述の図63〜図68参照)が設けられる。
メインCPU51には、図4に示すように、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56及びサンプリング回路57が接続される。クロックパルス発生回路54及び分周器55は、クロックパルスを発生する。なお、メインCPU51は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。また、乱数発生器56は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。そして、サンプリング回路57は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
マイクロコンピュータ50の入力ポートには、各種スイッチ及びセンサ等が接続される。メインCPU51は、各種スイッチ等からの入力信号を受けて、ステッピングモータ61L,61C,61R等の周辺装置の動作を制御する。
ストップスイッチ17S(停止操作検出手段)は、左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。スタートスイッチ16S(開始操作検出手段)は、スタートレバー16が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。精算スイッチ14Sは、精算ボタンが遊技者により押されたことを検出する。
メダルセンサ35S(投入操作検出手段)は、メダル投入口11に投入されたメダルがセレクタ35内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ12Sは、ベットボタン(MAXベットボタン12又は1BETボタン14)が遊技者により押されたことを検出する。
また、マイクロコンピュータ50により動作が制御される周辺装置としては、3つのステッピングモータ61L,61C,61R(変動表示手段)、7セグ表示器6及びホッパー33がある。また、マイクロコンピュータ50の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための駆動回路が接続される。
モータ駆動回路62は、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応してそれぞれ設けられた3つのステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動を制御する。リール位置検出回路63は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リールが一回転したことを示すリールインデックスをリール毎に検出する。
3つのステッピングモータ61L,61C,61Rのそれぞれは、その運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を有する。また、各ステッピングモータの駆動力は、所定の減速比を有するギアを介して、対応するリールに伝達される。そして、各ステッピングモータに対して1回のパルスが出力されるごとに、対応するリールは一定の角度で回転する。
メインCPU51は、各リールのリールインデックスを検出してから対応するステッピングモータに対してパルスが出力された回数をカウントすることによって、各リールの回転角度(具体的には、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
ここで、各リールの回転角度の管理を具体的に説明する。各ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM53に設けられたパルスカウンタ(不図示)によって計数される。そして、図柄1個分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数されるごとに、メインRAM53に設けられた図柄カウンタ(不図示)の値に、「1」が加算される。なお、図柄カウンタは、リール毎に設けられる。そして、図柄カウンタの値は、リール位置検出回路63によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
すなわち、本実施形態では、図柄カウンタの値を管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転動作が行われたのかを管理する。それゆえ、各リールの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
本実施形態では、上述のように、遊技中の滑り駒数の最大数を図柄4個分に定める。それゆえ、例えば、遊技中に所定のリールに対応するストップボタンが押されたときには、表示窓4内の入賞判定ライン上の対応する領域に位置する所定のリールの図柄と、その4個先までの範囲に存在する図柄が、該領域に停止可能な図柄となる。
なお、主制御回路41に含まれる、表示部駆動回路64は、7セグ表示器6の動作を制御する。ホッパー駆動回路65は、ホッパー33の動作を制御する。また、払出完了信号回路66は、ホッパー33に設けられたメダル検出部33Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー33から外部に排出されたメダルが所定の払出枚数に達したか否かをチェックする。
[副制御回路]
副制御回路42は、図4及び図5に示すように、主制御回路41と電気的に接続され、主制御回路41から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路42は、基本的には、図5に示すように、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、ドライバ86、DSP(Digital Signal Processor)90、オーディオRAM91、A/D(Analog to Digital)変換器92、アンプ93、及び、装飾部材駆動回路94(装飾部材駆動手段)を含む。
サブCPU81は、主制御回路41から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力制御を行う。なお、サブROM82は、基本的には、プログラム記憶領域及びデータ記憶領域を有する。
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する各種制御プログラムが記憶される。なお、プログラム記憶領域に格納される制御プログラムには、例えば、主制御回路41との通信を制御するための主基板通信タスク、演出用乱数値を抽出して演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスク、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置10による映像の表示を制御するための描画制御タスク、ランプ20による光の出力を制御するためのランプ制御タスク、スピーカ21L,21Rによる音の出力を制御するための音声制御タスク等のプログラムが含まれる。
データ記憶領域には、例えば、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各種演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等の各種記憶領域が含まれる。
サブRAM83は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路41から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域などを有する。
また、副制御回路42には、図5に示すように、液晶表示装置10、スピーカ21L,21R、ランプ群20、及び、可動装飾部材22等の周辺装置が接続され、これらの周辺装置の動作は、副制御回路42により制御される。
本実施形態では、サブCPU81、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファを含む)及びドライバ86は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、該作成した映像は液晶表示装置10により表示される。
また、サブCPU81、DSP90、オーディオRAM91、A/D変換器92及びアンプ93は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ21L,21Rにより出力する。さらに、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ20の点灯及び消灯を行う。
サブCPU81及び装飾部材駆動回路94は、演出内容により指定された役物駆動データに従って可動装飾部材22の駆動を行う。例えば、本実施形態では、後述するように、ATが作動しない遊技状態において、「マップ」と呼ばれる情報に基づいてロック・役物演出を行うが、その際、装飾部材駆動回路94は、主制御回路41により制御されるロックの発生タイミング(発生ゲーム)と同じタイミングで可動装飾部材22を駆動して、特定の演出を行う。
なお、可動装飾部材22は、演出用部材であり、通常、液晶表示装置10の周囲に設けられ、非演出時には装飾部(不図示)に隠れるように配置される。そして、特定の演出が行われる場合に、可動装飾部材22は、装飾部材駆動回路94により駆動され、液晶表示装置10の前面に露出される。なお、以下では、可動装飾部材22を可動役物22という。
<メインROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、図6〜図62を参照して、メインROM52に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。なお、本実施形態では、後述の「連続ロック状態(チャンスゾーン)」と称する遊技状態において、リール演出(リールアクション)及びロックを行うが、この際のリールの動作制御は主制御回路41で行う。さらに、本実施形態では、「通常状態」(ART非作動状態)と称する遊技状態においても、各種ロック演出パターンを規定したマップ情報に基づいてロック演出を行うが、この際のリールの動作制御も主制御回路41で行う。それゆえ、本実施形態では、リール演出及びロック演出に必要な各種データテーブル(図41〜図43、図46〜図62参照)も、メインROM52に記憶される。
[図柄配置テーブル]
まず、図6を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rのそれぞれの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード(図6中の図柄コード表を参照)という)との対応関係を規定する。
図柄配置テーブルでは、リールインデックスが検出されたときに、表示窓4の枠内における各リールの中段領域に配置される図柄の位置を「0」と規定する。そして、各リールにおいて、図柄位置「0」を基準としてリールの回転方向(図6中の矢印A方向)に進む順に、図柄カウンタに対応する「0」〜「20」が、図柄位置として、各図柄に割り当てられる。
すなわち、図柄カウンタの値(「0」〜「20」)と、図柄配置テーブルとを参照することにより、表示窓4の枠内における各リールの上段、中段及び下段の領域に表示されている図柄の種類を特定することができる。例えば、左リール3Lに対応する図柄カウンタの値が「7」であるとき、表示窓4の枠内における左リール3Lの上段、中段及び下段の領域には、それぞれ、図柄位置「8」の「ベルA」、図柄位置「7」の「スイカ」及び図柄位置「6」の「リプ」に対応する図柄が表示されている。
[図柄組合せテーブル]
次に、図7〜図10を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役(格納領域)及び払出枚数との対応関係を規定する。なお、図7〜図10には、「ベル」に係る小役が内部当籤したが、該当籤した「ベル」に係る図柄の組合せを表示させることができなかった場合に表示される図柄の組合せ(「ベルこぼし1」〜「ベルこぼし20」)も合わせて記載する。これらの「ベルこぼし」に係る図柄の組合せの表示は、後述するように、RT遊技状態の移行条件の一つとなる。
本実施形態では、入賞判定ラインに沿って、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rにより表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定された図柄の組合せと一致する場合に入賞と判定される。そして、入賞と判定されると、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスゲームの作動といった特典が遊技者に与えられる。なお、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定されている図柄の組合せのいずれとも一致しない場合には、いわゆる「ハズレ」となる。すなわち、本実施形態では、「ハズレ」に対応する図柄の組合せを図柄組合せテーブルに規定しないことにより、「ハズレ」の図柄の組合せを規定する。なお、本発明はこれに限定されず、図柄組合せテーブルに、「ハズレ」の項目を設けて、直接「ハズレ」を規定してもよい。
図柄組合せテーブル中の表示役欄に記載の各種データは、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するためのデータである。この表示役欄の「データ」は、1バイトのデータで表され、該データ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せ(表示役の内容)が割り当てられる。
また、表示役欄の「格納領域」のデータは、対応する表示役が格納される後述の表示役格納領域(図63参照)を指定するためのデータである。なお、本実施形態では、25個の表示役格納領域を設ける。そして、本実施形態では、ビットパターン(1バイトのデータパターン)が同じであり、かつ、内容の異なる表示役は、「格納領域」の違いにより別の表示役として管理される。
図柄組合せテーブル中の払出枚数欄に記載の数値は、遊技者に対して払い出すメダルの枚数を表す。「払出枚数」のデータとして1以上の数値が付与されている図柄の組合せでは、その数値と同じ枚数のメダルの払い出しが行われる。本実施形態において、表示役として、例えば、「ベル中段1」〜「ベル中段8」のうちのいずれかが決定されたときには、メダルの払い出しが行われる。この場合、投入枚数(3枚又は2枚)に関係なく、14枚のメダルの払い出しが行われる。また、表示役として、例えば、「スイカ上段1」〜「スイカ上段8」のうちのいずれかが決定され、投入枚数が3枚のときには、12枚のメダルの払い出しが行われ、投入枚数が2枚のときには14枚のメダルの払い出しが行われる。なお、本実施形態では、このようなメダルの払い出しが行われる表示役を「小役」と総称する。
また、本実施形態において、表示役として再遊技(リプレイ)に係る図柄の組合せ、例えば、図7〜図10の図柄組合せテーブルに示す「7リプ」、「BARリプ」、「リプ」、「チャンスリプ」及び「RT1リプ」〜「RT4リプ」に係る図柄の組合せのうちのいずれかが決定されたときには、再遊技の作動が行われる。さらに、表示役として「BB1」及び「BB2」の一方が決定されたときには、ビッグボーナスゲームの作動が行われる。
[ボーナス作動時テーブル]
次に、図11を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。ボーナス作動時テーブルは、ボーナスゲーム時に、メインRAM53に設けられた後述の遊技状態フラグ格納領域(図64参照)、ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタ、及び、入賞可能回数カウンタに格納するデータを規定する。
遊技状態フラグは、作動中のボーナスゲームの種類を識別するためのデータである。本実施形態では、ボーナスゲームとして、レギュラーボーナス(「RB」)、及び、ビッグボーナス(「BB」)を設ける。なお、「RB」は、いわゆる第1種特別役物と呼ばれるものである。「BB」は、第1種特別役物に係る役物連続作動装置と呼ばれるものであり、「RB」を連続して作動させる。それゆえ、「BB」作動時には、「RB」も作動していることになる。また、本実施形態では、「BB」を、2種類(「BB1」及び「BB2」)設ける。なお、本実施形態では、「BB1」及び「BB2」を同一の遊技状態フラグで管理するが、本発明はこれに限定されず、「BB1」及び「BB2」に対して個別の遊技状態フラグを付与してもよい。
ボーナス作動時テーブルに規定されるボーナス終了枚数カウンタの数値は、ボーナスゲームの終了の契機となるメダルの払出枚数(規定枚数)を示すデータである。本実施形態では、「BB1」及び「BB2」の作動は、規定枚数「336」より多くの枚数のメダルの払い出しが行われた場合に終了する。
具体的には、まず、ボーナス作動時テーブルで規定されている「ボーナス終了枚数カウンタ」の数値が、実際に、ボーナス終了枚数カウンタに格納される。次いで、BB作動後、メダルの払い出しが実施される度に、ボーナス終了枚数カウンタの値が減算される。そして、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満(負の値)になったことを条件に、「BB」の作動が終了する。
遊技可能回数カウンタは、RB作動時における、遊技可能な残りのゲームの回数、いわゆる遊技可能回数を管理するためのデータである。入賞可能回数カウンタは、RB作動時における、入賞に係る図柄の組合せを表示することが可能な残りのゲームの回数、いわゆる入賞可能回数を管理するためのデータである。
[RT遷移テーブル]
次に、図12を参照して、RT遷移テーブルについて説明する。RT遷移テーブルは、RT遊技状態の移行条件と、移行元及び移行先のRT遊技状態との対応関係を規定する。
なお、本実施形態では、RT遊技状態として、再遊技(リプレイ)の当籤確率が互いに異なる、RT0遊技状態〜RT5遊技状態の6種類の状態を設ける。具体的には、後述の各種内部抽籤テーブル(図14〜図19参照)に示すように、RT2遊技状態における再遊技の当籤確率(中確率)が、RT0遊技状態、RT1遊技状態及びRT5遊技状態のそれ(低確率)より高くなり、かつ、RT3遊技状態及びRT4遊技状態における再遊技の当籤確率(高確率)が、RT2遊技状態のそれより高くなる。
また、本実施形態のパチスロ1では、主制御回路41(メインCPU51)は、RT遷移テーブルを参照して、RT遊技状態の遷移を制御するが、そのRT遊技状態の遷移フローの詳細については、後で図76を参照しながらより具体的に説明する。なお、本明細書では、例えば「RT0遊技状態」〜「RT5遊技状態」のように、主制御回路41(メインCPU51)で制御する遊技状態(後述の「BB遊技状態」も含む)を「メイン遊技状態」ともいう。
[内部抽籤テーブル決定テーブル]
次に、図13を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。内部抽籤テーブル決定テーブルは、各種遊技状態において用いる内部抽籤テーブルと、メダルの投入枚数と、抽籤回数との対応関係を規定する。
例えば、遊技状態が一般遊技(非ボーナス遊技)状態であるときには、後述の一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図14〜図19参照)が使用され、抽籤回数として「54」が設定される。また、遊技状態がRB遊技状態(BB遊技状態)であるときには、後述のRB遊技状態用内部抽籤テーブル(図20参照)が使用され、抽籤回数として「1」が設定される。なお、本実施形態では、遊技状態が一般遊技(非ボーナス遊技)状態であるときには、3枚のメダル投入で1回の遊技が行われ、遊技状態がRB遊技状態(BB遊技状態)であるときには、2枚のメダル投入で1回の遊技が行われる。
[内部抽籤テーブル]
次に、図14〜図20を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。内部抽籤テーブルは、各種当籤番号における、データポインタと、このデータポインタが決定されるときの抽籤値との対応関係を規定する。
データポインタは、内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、後述の内部当籤役決定テーブル(図21〜図27参照)により規定される内部当籤役を指定するためのデータである。なお、データポインタには、小役・リプレイ用データポインタと、ボーナス用データポインタとが設けられる。また、抽籤値は、予め設定された抽籤の期待値を調整するための設定(設定1〜6)毎に規定される。
本実施形態の内部抽籤処理では、まず、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)から抽出される乱数値を、各当籤番号に対応して規定された抽籤値で順次減算する。次いで、減算の結果が負になったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定(内部的な抽籤)を行う。そして、所定の当籤番号において減算の結果が負になった(「桁かり」が生じた)場合、その当籤番号に当籤したことになり、該当籤番号に割り当てられたデータポイントが取得される。
したがって、本実施形態の内部抽籤処理では、抽籤値として規定されている数値が大きい当籤番号ほど、割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。なお、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に規定された抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(乱数分母:65536)」によって表すことができる。
(1)一般遊技状態(RT0)用内部抽籤テーブル
図14は、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(RT0)の構成を示す図である。この一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、遊技状態が一般遊技状態(非ボーナス遊技状態)であり、かつ、RT遊技状態がRT0遊技状態である場合に使用される。
一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号「1」〜「54」に対応する抽籤値とデータポインタとの関係を規定する。例えば、一般遊技状態において、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照したときに、当籤番号「1」が当籤して小役・リプレイ用データポインタとして「1」が取得される確率は、「8400/65536」になる。
一般遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「1」〜「27」に対応する内部当籤役は、再遊技(リプレイ)に係る所定の内部当籤役(例えば「7リプ」「BARリプ」、「リプ」、「チャンスリプ」、「RT1リプ」〜「RT4リプ」)である(後述の図22〜27に示す小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル参照)。なお、RT0遊技状態では、各設定(設定1〜6)において、再遊技に係る内部当籤役に対応する当籤番号「1」〜「27」の抽籤値の総和は「8977」となる。それゆえ、RT0遊技状態において、再遊技に係る内部当籤役が内部当籤する確率は、「8977/65536」となる。
また、小役・リプレイ用データポインタ「28」〜「51」に対応する内部当籤役は、「小役」に係る所定の内部当籤役(例えば「ベル」、「確定役」、「スイカ」、「ゲート」、「強ゲート」、「中チェリー」、「角チェリー」、「強チェリー」に係る内部当籤役)である。なお、当籤番号「1」〜「51」では、ボーナス用ポインタは「0」であり、「BB」と他の役(小役・リプレイ)とが重複して当籤しない。
また、一般遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、当籤番号「52」には、ボーナス用ポインタ「1」が割り当てられ、かつ、小役・リプレイ用データポインタ「0」が割り当てられる。すなわち、当籤番号「52」では、「BB」(「BB1」及び「BB2」)のみが内部当籤し、「BB」と他の役(小役・リプレイ)とが重複して当籤しない(後述の図21に示すボーナス用内部当籤役決定テーブル参照)。
さらに、一般遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、当籤番号「53」には、ボーナス用ポインタ「1」が割り当てられ、かつ、小役・リプレイ用データポインタ「26」が割り当てられる。また、当籤番号「54」には、ボーナス用ポインタ「1」が割り当てられ、かつ、小役・リプレイ用データポインタ「51」が割り当てられる。すなわち、当籤番号「53」及び「54」では、「BB」と他の役(小役・リプレイ)とが重複して当籤する。なお、RT0遊技状態では、各設定における各当籤番号の抽籤値の総和は、「21490」となり、「ハズレ」の確率は、「44046/65536」となる。
(2)RT1用内部抽籤テーブル
図15は、RT1用内部抽籤テーブルの構成を示す図である。RT1用内部抽籤テーブルは、遊技状態が一般遊技状態(非ボーナス遊技状態)であり、かつ、RT遊技状態がRT1遊技状態である場合に使用される。RT1用内部抽籤テーブルは、当籤番号「1」〜「27」における抽籤値とデータポインタとの関係を規定する。
RT1用内部抽籤テーブルが選択されると、図14に示した一般遊技状態用(RT0用)内部抽籤テーブルにおいて、その当籤番号「1」〜「27」に規定されている抽籤値が、RT1用内部抽籤テーブルに規定されている抽籤値に書き換えられる。これにより、当籤可能な再遊技に係る内部当籤役(当籤番号「1」〜「27」)の当籤確率が変更される。なお、この際、一般遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号「28」〜「54」の抽籤値は変更されずに同じ抽籤値が用いられる。
本実施形態において、RT1遊技状態では、各設定(設定1〜6)の再遊技(リプレイ)に係る内部当籤役に対応する当籤番号「1」〜「27」の抽籤値の総和は「11077」となる。それゆえ、RT1遊技状態では、再遊技に係る内部当籤役が内部当籤する確率は「11077/65536」となり、RT0遊技状態のそれ(8977/65536)より若干高くなる。
(3)RT2用内部抽籤テーブル
図16は、RT2用内部抽籤テーブルの構成を示す図である。RT2用内部抽籤テーブルは、遊技状態が一般遊技状態(非ボーナス遊技状態)であり、かつ、RT遊技状態がRT2遊技状態である場合に使用される。RT2用内部抽籤テーブルは、当籤番号「1」〜「27」における抽籤値とデータポインタとの関係を規定する。
RT2用内部抽籤テーブルが選択されると、図14に示した一般遊技状態用(RT0用)内部抽籤テーブルにおいて、その当籤番号「1」〜「27」に規定されている抽籤値が、RT2用内部抽籤テーブルに規定されている抽籤値に書き換えられる。これにより、当籤可能な再遊技に係る内部当籤役(当籤番号「1」〜「27」)の当籤確率が変更される。なお、この際、一般遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号「28」〜「54」の抽籤値は変更されずに同じ抽籤値が用いられる。
本実施形態において、RT2遊技状態では、各設定(設定1〜6)の再遊技(リプレイ)に係る内部当籤役に対応する当籤番号「1」〜「27」の抽籤値の総和は「20000」となる。それゆえ、RT2遊技状態では、再遊技に係る内部当籤役が当籤する確率は「20000/65536」となり、RT0遊技状態及びRT1遊技状態のそれ(8977/65536及び11077/65536)より高くなる。なお、RT2用内部抽籤テーブルでは、当籤番号「7」〜「22」のそれぞれに抽籤値(「1250」)が規定されており、「RT1リプ」、「RT3リプ」及び「RT4リプ」に係る再遊技の内部当籤役が当籤し易いように設定されている。
(4)RT3用内部抽籤テーブル
図17は、RT3用内部抽籤テーブルの構成を示す図である。RT3用内部抽籤テーブルは、遊技状態が一般遊技状態(非ボーナス遊技状態)であり、かつ、RT遊技状態がRT3遊技状態である場合に使用される。RT3用内部抽籤テーブルは、当籤番号「1」〜「27」における抽籤値とデータポインタとの関係を規定する。
RT3用内部抽籤テーブルが選択されると、図14に示した一般遊技状態用(RT0用)内部抽籤テーブルにおいて、その当籤番号「1」〜「27」に規定されている抽籤値が、RT3用内部抽籤テーブルに規定されている抽籤値に書き換えられる。これにより、当籤可能な再遊技に係る内部当籤役(当籤番号「1」〜「27」)の当籤確率が変更される。なお、この際、一般遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号「28」〜「54」の抽籤値は変更されずに同じ抽籤値が用いられる。
本実施形態において、RT3遊技状態では、各設定(設定1〜6)の再遊技(リプレイ)に係る内部当籤役に対応する当籤番号「1」〜「27」の抽籤値の総和は「36087」となる。それゆえ、RT3遊技状態では、再遊技に係る内部当籤役が当籤する確率は「36087/65536」となり、RT2遊技状態のそれ(20000/65536)よりさらに高くなる。
(5)RT4用内部抽籤テーブル
図18は、RT4用内部抽籤テーブルの構成を示す図である。RT4用内部抽籤テーブルは、遊技状態が一般遊技状態(非ボーナス遊技状態)であり、かつ、RT遊技状態がRT4遊技状態である場合に使用される。RT4用内部抽籤テーブルは、当籤番号「1」〜「27」における抽籤値とデータポインタとの関係を規定する。
RT4用内部抽籤テーブルが選択されると、図14に示した一般遊技状態用(RT0)内部抽籤テーブルにおいて、その当籤番号「1」〜「27」に規定されている抽籤値が、RT4用内部抽籤テーブルに規定されている抽籤値に書き換えられる。これにより、当籤可能な再遊技に係る内部当籤役(当籤番号「1」〜「27」)の当籤確率が変更される。なお、この際、一般遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号「28」〜「54」の抽籤値は変更されずに同じ抽籤値が用いられる。
本実施形態において、RT4遊技状態では、各設定(設定1〜6)の再遊技(リプレイ)に係る内部当籤役に対応する当籤番号「1」〜「27」の抽籤値の総和は「21251」となる。それゆえ、RT4遊技状態では、再遊技に係る内部当籤役が当籤する確率が「21251/65536」となり、RT3遊技状態のそれ(36087/65536)より低くなるが、RT2遊技状態のそれ(20000/65536)のそれより若干高くなる。なお、RT4用内部抽籤テーブルでは、当籤番号「24」にのみ抽籤値(「21251」)が規定されており、「7リプ」に係る再遊技の内部当籤役が当籤し易いように設定されている。
(6)RT5用内部抽籤テーブル
図19は、RT5用内部抽籤テーブルの構成を示す図である。RT5用内部抽籤テーブルは、遊技状態が一般遊技状態(非ボーナス遊技状態)であり、かつ、RT遊技状態がRT5遊技状態である場合に使用される。RT5用内部抽籤テーブルは、当籤番号「1」〜「27」における抽籤値とデータポインタとの関係を規定する。
RT5用内部抽籤テーブルが選択されると、図14に示した一般遊技状態用(RT0用)内部抽籤テーブルにおいて、その当籤番号「1」〜「27」に規定されている抽籤値が、RT4用内部抽籤テーブルに規定されている抽籤値に書き換えられる。これにより、当籤可能な再遊技に係る内部当籤役(当籤番号「1」〜「27」)の当籤確率が変更される。なお、この際、一般遊技状態用内部抽籤テーブルの当籤番号「28」〜「54」の抽籤値は変更されずに同じ抽籤値が用いられる。
本実施形態において、RT5遊技状態では、各設定(設定1〜6)の再遊技(リプレイ)に係る内部当籤役に対応する当籤番号「1」〜「27」の抽籤値の総和は「8977」となる。それゆえ、RT5遊技状態では、再遊技に係る内部当籤役が当籤する確率は「8977/65536」となり、RT0遊技状態のそれと同じになる。なお、RT5遊技状態では、当籤番号「1」の当籤確率(8977/65536)が、RT0遊技状態のそれ(8400/65536)より若干高くなる。
なお、上述のように、本実施形態ではRT遊技状態に応じて、再遊技に係る内部当籤役が当籤する確率を変更するので、「ハズレ」の確率も、RT遊技状態に応じて変化する。
また、本実施形態では、基準となる一般遊技状態用(RT0用)内部抽籤テーブルにおいて、RT遊技状態に応じて、再遊技(リプレイ)に係る内部当籤役に対応する当籤番号「1」〜「27」の抽籤値のみを規定したテーブルを用いて、再遊技に係る抽籤値のみを変更する構成としたが、本発明はこれに限定されない。一般遊技状態用(RT0用)内部抽籤テーブルとは別個に、全ての当籤番号に対して抽籤値とデータポインタとの関係を規定したRT1〜RT5用内部抽籤テーブルをそれぞれ設けてもよい。
(7)RB用内部抽籤テーブル
図20は、RB用内部抽籤テーブルの構成を示す図である。このRB用内部抽籤テーブルは、遊技状態がRB遊技状態(BB遊技状態)であるときに参照される。RB用内部抽籤テーブルは、当籤番号「1」に対応する、抽籤値とデータポインタとの対応関係を規定する。
本実施形態では、RB用内部抽籤テーブルで規定している当籤番号「1」の抽籤値は「65536」であるので、BB遊技状態(RB遊技状態)では、当籤番号「1」が必ず当籤し、小役・リプレイ用データポインタ「52」が取得される。なお、小役・リプレイ用データポインタ「52」に対応する内部当籤役は、全ての「小役」である(後述の図22〜図27に示す小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル参照)。また、当籤番号「1」に規定している抽籤値は、設定1〜6において共通して用いられる。
[内部当籤役決定テーブル]
次に、図21〜図27を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。内部当籤役決定テーブルは、データポインタと、内部当籤役との対応関係を規定する。すなわち、データポインタが決定されると、内部当籤役決定テーブルにより内部当籤役のデータが一義的に取得される。
内部当籤役決定テーブル中の「内部当籤役」は、入賞判定ラインに沿って表示を許可する、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rでの図柄の組合せを識別するためのデータである。「内部当籤役」は、図7〜図10に示した図柄組合せテーブル中の「表示役」と同様に、1バイトのデータで表され、該1バイトデータ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられる。なお、データポインタが「0」のとき、「内部当籤役」の内容は「ハズレ」となるが、これは、図7〜図10に示した図柄組合せテーブルにより規定されている全ての図柄の組合せの表示が許可されないことを示す。
(1)ボーナス用内部当籤役決定テーブル
図21は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルの構成を示す図である。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナス用データポインタの「1」〜「4」について、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役を規定する。
なお、ボーナス用内部当籤役決定テーブル中の「○」印は、取得したボーナス用データポインタにおいて、当籤する内部当籤役を示す。例えば、ボーナス用データポインタとして「1」が取得された場合は、内部当籤役として「BB1」及び「BB2」が重複当籤する。
(2)小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル
図22〜図27は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルの構成を示す図である。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタの「1」〜「52」について、内部当籤する小役及びリプレイ役を規定する。すなわち、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタと、メダルの払い出しに係る内部当籤役又は再遊技の作動に係る内部当籤役との対応関係を規定する。
小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル中の「○」印は、取得した小役・リプレイ用データポインタにおいて、当籤する内部当籤役を示す。例えば、小役・リプレイ用データポインタとして「1」が取得された場合には、内部当籤役として、「リプ上段1」〜「リプ上段8」、「リプCD(クロスダウン)1」〜「リプCD8」、及び、「リプCU(クロスアップ)1」〜「リプCU4」が重複当籤する。また、例えば、小役・リプレイ用データポインタとして「28」が取得された場合には、内部当籤役として、「ベル中段1」〜「ベル中段8」、「ベルCD1」、及び、「ベルCD2」が重複当籤する。
[回胴停止用番号選択テーブル]
次に、図28を参照して、回胴停止用番号選択テーブルについて説明する。回胴停止用番号選択テーブルは、小役・リプレイ用データポインタと、回胴停止用番号との対応関係を規定する。なお、回胴停止用番号は、後述のリール停止初期設定処理において必要とする各種データを取得するときに用いられるデータである。
本実施形態では、回胴停止用番号選択テーブルは、小役・リプレイ用データポインタ毎に異なる回胴停止用番号を規定する。例えば、小役・リプレイ用データポインタが「3」である場合には、回胴停止番号「3」が選択される。
なお、本実施形態では、回胴停止用番号選択テーブルとしては、小役・リプレイ用データポインタ毎に異なる回胴停止番号を規定する例を示したが、本発明はこれに限定されない。異なる小役・リプレイ用データポインタに対して同一の回胴停止用番号を規定して、データの削減を図ってもよい。
[リール停止初期設定テーブル]
次に、図29を参照して、リール停止初期設定テーブルについて説明する。リール停止初期設定テーブルは、回胴停止用番号と、後述の引込優先順位テーブル選択処理及び後述の各リールの滑り駒数の決定処理に用いられる各種データとの対応関係を規定する。具体的には、リール停止初期設定テーブルは、回胴停止用番号と、引込優先順位テーブル選択テーブル番号、引込優先順位テーブル番号、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、順押し時テーブル変更初期データ、及び、変則押し時テーブル選択データとの対応関係を規定する。
引込優先順位テーブル選択テーブル番号、及び、引込優先順位テーブル番号は、引込優先順位テーブル選択処理に用いられるデータである。例えば、リール停止初期設定テーブルにおいて、回胴停止用番号に対応する引込優先順位テーブル番号が規定されていれば、引込優先順位テーブル(図37参照)に規定された引込優先順位テーブル番号に対応する表示役の優先順位に関するデータを取得することができる。また、リール停止初期設定テーブルにおいて、回胴停止用番号に対応する引込優先順位テーブル番号が規定されていなければ、引込優先順位テーブル選択テーブル番号に対応する引込優先順位テーブル選択テーブル(図36参照)を参照して、引込優先順位テーブル番号が決定される。
順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、及び、順押し時テーブル変更初期データは、順押しが行われた場合に参照する停止テーブル(図30及び図32〜図34参照)を指定するためのデータである。なお、本明細書でいう、「順押し」は、第1停止操作(1番目に行われる停止操作)が左リール3Lに対して行われた場合の停止操作であり、具体的には、「左中右」及び「左右中」の押し順に対応する。
変則押し時テーブル選択データは、変則押しが行われた場合に参照するための停止テーブル(図35参照)を指定するデータである。なお、本明細書でいう、「変則押し」は、第1停止操作が中リール3C又は右リール3Rに対して行われた場合の停止操作であり、「中左右」、「中右左」、「右中左」、及び、「右左中」の押し順に対応する。
本実施形態では、基本的に、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出された後、該当するリールの回転が190msec以内に停止するようになっている。具体的には、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に、滑り駒数「0」〜「4」のうちの何れかを加算し、得られた値に対応する図柄位置を、リールの回転が停止する図柄位置(これを「停止予定位置」という)として決定する。なお、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に対応する図柄位置は、リールの回転の停止が開始される図柄位置であり、これを「停止開始位置」という。
つまり、滑り駒数は、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでのリールの回転量である。言い換えれば、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでの期間において、表示窓4の該当するリールの中段領域を通過する図柄の数である。これは、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから更新された図柄カウンタの値により把握される。
停止テーブルを参照すると、各リールの停止開始位置に応じて滑り駒数が取得される。なお、本実施形態では、停止テーブルに基づいて滑り駒数が取得されるが、これは仮のものであり、取得した滑り駒数が直ちにリールの停止予定位置が決定されるものではない。
また、本実施形態では、後述の停止テーブルに基づいて取得された滑り駒数(以下、「滑り駒数決定データ」という)より適切な滑り駒数が存在する場合は、後述する引込優先順位テーブル(図37参照)を参照して滑り駒数を変更する。そして、滑り駒数決定データは、停止開始位置から最大滑り駒数である4個先の図柄位置までの各図柄について、優先順位の比較を行う際の検索順序を決定するめに参照される。
本実施形態では、順押し及び変則押しに応じて、参照する停止テーブルを使い分ける。順押しであれば、順押し時第1停止用停止テーブル(図30参照)と、順押し時第2・第3停止用停止テーブル(図32〜図34参照)とを参照する。一方、変則押しであれば、変則押し時停止テーブル(図35参照)を参照する。
[順押し時第1停止用停止テーブル]
次に、図30を参照して、順押し時第1停止用停止テーブルについて説明する。図30に示す順押し時第1停止用停止テーブルは、順押し時テーブル選択データが「01」のときに参照される。順押し時第1停止用停止テーブルは、左リール3Lの停止開始位置「0」〜「20」と、滑り駒数決定データ及びチェンジステータスとの対応関係を規定する。なお、チェンジステータスは、後述する順押し時制御変更テーブル(図31参照)を参照するときに用いられる。
[順押し時制御変更テーブル]
次に、図31を参照して、順押し時制御変更テーブルについて説明する。順押し時制御変更テーブルは、変更対象ポジション(左リール3Lの停止予定位置)と、変更データ選択値、変更ステータス及び順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号との対応関係を規定する。なお、変更データ選択値は、順押し時テーブル変更データとチェンジステータスとを加算した値である。例えば、リール停止初期設定テーブル(図29参照)及び順押し時第1停止用停止テーブル(図30参照)に基づいて取得された変更データ変更値が「1」であり、左リール3Lの停止予定位置が「18」であれば、変更ステータスが「0」になり、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号は「09」になる。なお、順押し時制御変更テーブルにおいて、対象位置に変更テーブルデータが登録されていない場合には、停止テーブル番号は変更しない。
[順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブル]
次に、図32〜図35を参照して、順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則押し時停止テーブルについて説明する。順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則時停止テーブルは、図柄位置「0」〜「20」のそれぞれに応じて1バイトの停止データを規定する。
なお、図32に示す順押し時第2・第3停止用停止テーブルは、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号が「09」のときに参照される。また、図33に示す順押し時第2・第3停止用停止テーブルは、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号が「10」のときに参照される。さらに、図34に示す順押し時第2・第3停止用停止テーブルは、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号が「18」のときに参照される。
図35に示す変則押し時停止テーブルは、変則時テーブル選択データが「03」のときに参照される。なお、図35に示す変則押し時停止テーブル中の太実線で囲った各リールのAラインデータの停止データの組合せが得られた場合には、「ベル中段1」に係る図柄の組合せ(「ベルA」−「ベルA」−「ベルA」)が入賞判定ライン(センターライン)に表示される。また、変則押し時停止テーブル中の2重線で囲った各リールのAラインデータの停止データの組合せが得られた場合には、「ベル中段8」に係る図柄の組合せ(「ベルB」−「ベルB」−「ベルB」)が入賞判定ライン(センターライン)に表示される。
順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則時停止テーブルの各停止テーブルで規定される停止データは、それ自身が対応付けられている図柄位置がリールの回転を停止する位置として適切か否かの情報を有する。そして、この停止データは、対応する図柄位置がリールの回転を停止する位置として適切か否かの情報を、各停止テーブル中の「Aライン」の列に対応するビット及び「Bライン」の列に対応するビットに割り当てる。また、停止データは、これら2種類の情報のうち何れを採用すべきかの情報を、各停止テーブル中の「ライン変更」の列に対応するビットに割り当てて規定される。
すなわち、順押し時第2・第3停止用停止テーブル及び変則時停止テーブルは、リールの回転を停止する位置の決め方を複数通り規定している。したがって、停止開始位置が同じ図柄位置であっても、第1停止時の停止位置などに基づいてリールの回転を停止する位置を異ならせることが可能となる。このような構成を採用することにより、情報の圧縮化を図ることができる。
なお、滑り駒数決定データの決定は、次のようにして行われる。まず、停止操作が検出されたストップボタンの種別に応じて停止データを構成する8つのビット列(図中の左端の列のデータがビット1に対応)の何れを参照するかを指定する。例えば、中ストップボタン17Cが押されたとき、ビット4の「中リールAラインデータ」の列が指定される。
そして、指定されたビット列を参照し、停止開始位置から最大の滑り駒数の範囲までの各図柄位置について、対応するデータとして「1」が規定されているか否かの検索を順次行う。この検索の結果、停止開始位置から、対応するデータとして「1」が規定されている図柄位置までの差分を算出し、該差分を滑り駒数決定データとする。
なお、参照するビット列を「Aライン」の列から「Bライン」の列へ変更するか否かは、「ライン変更」の列を参照し、停止開始位置に対応するデータに「1」が規定されているか否かによって決定される。そして、ライン変更を行うと決定されたときには、それ以降、「Bライン」の列が指定され、上記検索が行われる。
[引込優先順位テーブル選択テーブル]
次に、図36を参照して、引込優先順位テーブル選択テーブルについて説明する。引込優先順位テーブル選択テーブルは、引込優先順位選択番号とストップボタンの押下順との組合せと、各組合せにおける引込優先順位テーブル番号との対応関係を規定する。なお、引込優先順位テーブル番号は、引込優先順位テーブル(図37参照)に規定された表示役の優先順位に関する情報を取得するためのデータである。
例えば、第1回胴(左リール3L)を第1停止した場合には、引込優先順位テーブル選択テーブル中の「第1回胴(左リール)第1停止」の欄のデータが参照される。そして、第1回胴(左リール3L)を第1停止し、引込優先順位テーブル選択データが「1」である場合には、第2停止及び第3停止の押順に関係無く、引込優先順位テーブル番号として「02」が取得される。
また、例えば、第1回胴(左リール3L)を第1停止し、引込優先順位テーブル選択データが「19」である場合において、第2停止で中リール3Cを押下し、第3停止で右リール3Rを押下したとき(押順正解のとき)には、引込優先順位テーブル番号を「05」から「04」に変更する。しかしながら、第1回胴(左リール3L)を第1停止し、引込優先順位テーブル選択データが「19」である場合において、第2停止で右リール3Rを押下し、第3停止で中リール3Cを押下したとき(押順不正解のとき)には、引込優先順位テーブル番号を変更せず、引込優先順位テーブル番号として「05」が取得される。
[引込優先順位テーブル]
次に、図37を参照して、引込優先順位テーブルについて説明する。引込優先順位テーブルは、引込優先順位テーブル番号「00」〜「05」のそれぞれにおける、格納領域種別毎の引込データと、予め定められたその優先順位との対応関係を規定する。
引込優先順位テーブルは、停止テーブルに基づいて得られた滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索するために使用される。優先順位は、入賞に係る図柄の組合せの種別間で優先的に停止表示される(引き込まれる)順位を規定するデータである。また、各引込データは、図21〜図27に示した内部当籤役決定テーブル中の「内部当籤役」や図7〜図10に示した図柄組合せテーブル中の「表示役」と同様に、1バイトのデータで表され、該1バイトデータ中の各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられる。
本実施形態では、まず、上述の順押し時第1停止用停止テーブル(図30参照)に基づいて滑り駒数が取得される。しかしながら、この滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在する場合には、その適切な滑り駒数に変更する。すなわち、本実施形態では、停止テーブルにより取得された滑り駒数に関係なく、内部当籤役によって停止表示を許可する図柄の組合せの優先順位に基づいて、より適切な滑り駒数を決定する。
本実施形態では、図37に示すように、引込優先順位テーブル番号に応じて内部当籤役の優先順位が異なるだけでなく、優先順位の区分数も異なる。具体的には、引込優先順位テーブル番号が「00」〜「02」である場合には、優先順位の区分数を5とし、引込優先順位テーブル番号が「03」である場合には、優先順位の区分数を3とし、そして、引込優先順位テーブル番号が「04」及び「05」である場合には、優先順位の区分数を2とする。なお、ここでは、説明を簡略化するため、引込優先順位テーブル番号が「00」である場合の優先順位について説明し、それ以外の引込優先順位テーブル番号における優先順位の説明は省略する。
引込優先順位テーブル番号が「00」である場合、優先順位「1」には、「スイカ中段3」〜「スイカ中段4」、「スイカCD1」〜「スイカCD4」、「ベル下段1」〜「ベル下段6」、及び、「RT4リプ1」〜「RT4リプ8」に対応する引込データが規定される。優先順位「2」には、「ベル中段1」〜「ベル中段8」、「RT2リプ1」〜「RT2リプ4」、及び、「RT3リプ1」〜「RT3リプ2」に対応する引込データが規定される。
優先順位「3」には、「全チェリー」、「全ゲート1」〜「全ゲート4」、「リプCU1」〜「リプCU4」、「リプCD1」〜「リプCD8」、「リプ上段1」〜「リプ上段8」、「7リプ中段1」〜「7リプ中段10」、及び、「7リプCU1」〜「7リプCU4」に対応する引込データが規定される。なお、「全チェリー」とは、図21〜図27に内部当籤役決定テーブルに規定されている「チェリー」に係る全ての内部当籤役(「中チェリー1」、「中チェリー2」、「角チェリー1」、「角チェリー2」、「強チェリー1」〜「強チェリー4」)を表す。また、「全ゲート1」〜「全ゲート4」とは、図21〜図27に内部当籤役決定テーブルに規定されている、「ゲート上段1」〜「ゲート上段4」、「ゲート下段1」〜「ゲート下段4」、及び、「強ゲート1」〜「強ゲート4」の内部当籤役を表す。
優先順位「4」には、「RT1リプ中段1」〜「RT1リプ中段2」、「RT1リプ下段9」〜「RT1リプ下段16」、「RT1リプ上段1」〜「RT1リプ上段8」、及び、「7リプCU5」〜「7リプCU6」に対応する引込データが規定される。そして、優先順位「5」には、「チャンスリプ上段1」〜「チャンスリプ上段8」、「チャンスリプCD1」〜「チャンスリプCD3」、「BARリプ上段1」〜「BARリプ上段5」、「BARリプ中段1」〜「BARリプ中段6」、「BB1」、及び、「BB2」に対応する引込データが規定される。
引込優先順位テーブル番号が「00」である場合には、優先順位「1」に規定された内部当籤役に対応する図柄の組合せの停止表示(引き込み)が、その他の図柄の組合せの停止表示よりも優先的に行われる。
[検索順序テーブル]
次に、図38を参照して、検索順序テーブルについて説明する。検索順序テーブルは、滑り駒数として予め定められた数値の範囲(最大滑り駒数が4コマの場合は「0」〜「4」)の中から優先的に適用する順序(以下、「検索順序」という)を規定する。
検索順序テーブルは、上述した停止テーブルに基づいて得られた滑り駒数決定データと、その検索順序とを規定する。すなわち、本実施形態では、滑り駒数決定データに基づいて、優先的に適用する数値の順序が決定される。また、検索順序テーブルは、優先順位が等しい滑り駒数が複数存在する場合を想定して設けられたものであり、検索順序がより上位であるものを適用する構成になっている。
なお、本実施形態では、後述の図103の優先引込制御処理で説明するように、検索順序テーブルの下位の検索順序「5」から順次、各数値の検索を行い、検索順序「1」に対応する数値から優先的に滑り駒数として適用されるようにする。
[内部当籤役と押下順の対応表]
次に、図39を参照して、内部当籤役と押下順との対応関係について説明する。なお、図39は、内部当籤役と押下順との対応表であり、図39中に記載の「RT1」〜「RT4」は移行先のRT遊技状態を示す。
本実施形態では、図21〜図27に内部当籤役決定テーブルに規定されている「RT1リプ」〜「RT4リプ」に係る各種図柄の組合せの停止表示、及び、「ベル」に係る各種図柄の組合せの停止表示の成否は、RT遷移テーブル(図12参照)中のRT遊技状態の移行条件に示したように、各RT遊技状態の作動に関わる。そして、本実施形態では、「RT1リプ」〜「RT4リプ」に係る各種図柄の組合せの停止表示、及び、「ベル」に係る各種図柄の組合せの停止表示の成否に対して、それぞれ押し順が設定されている。
例えば、小役・リプレイ用データポインタとして「11」が取得された場合は、図21〜図27の内部当籤役決定テーブルに規定されているように、「RT1リプ」、「RT3リプ」及び「RT4リプ」に係る各種図柄組合せの表示を許可する内部当籤役がそれぞれ決定される。この場合(小役・リプレイ用データポインタ「11」)に対しては、図39中の太実線で囲まれた「中左右」、及び、二重線で囲まれた「中右左」の押し順が割り当てられている。
すなわち、小役・リプレイ用データポインタとして「11」が取得された場合には、遊技者が行うストップボタンの押し順が「中左右」であることを条件に、「RT3リプ」(「RT3リプ1」又は「RT3リプ2」)に係る図柄の組合せが停止表示される。また、遊技者が行うストップボタンの押し順が「中右左」である場合には、「RT4リプ」(「RT4リプ1」〜「RT4リプ8」のいずれか)に係る図柄の組合せが停止表示される。一方、遊技者が行う押し順が「中左右」及び「中右左」ではない場合は、「RT1リプ」に係る図柄の組合せが停止表示される。
すなわち、小役・リプレイ用データポインタ「2」〜「22」のそれぞれにおいて設定された、図39中の太実線及び二重線で囲まれた押し順を、遊技者が実行することにより、遊技者にとって有利な遊技状態に移行することが可能になる。なお、ここでいう「有利な遊技状態」とは、最終的にRT3遊技状態(ART状態)への移行が可能になる遊技状態のことをいう。本実施形態では、図12のRT遷移テーブルに示すように、RT1遊技状態からRT3遊技状態に移行するためには、RT2遊技状態及びRT4遊技状態を経由する必要がある。それゆえ、ここでは、RT3遊技状態だけでなく、RT2遊技状態及びRT4遊技状態もまた「有利な遊技状態」に含まれる。
また、例えば、小役・リプレイ用データポインタとして「29〜36」が取得された場合は、「ベル」に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役がそれぞれ決定される(図21〜図27参照)。そして、小役・リプレイ用データポインタ「29〜36」に対しては、図39中の太実線で囲まれた「中左右」及び「中右左」の押し順が割り当てられる。
例えば、小役・リプレイ用データポインタとして「29」が取得された場合には、遊技者が行う押し順が「中左右」又は「中右左」であることを条件に、「ベル」(「ベル中段1」、「ベル中段6」、及び、「ベル下段1」〜「ベル下段6」のいずれか)に係る図柄の組合せが停止表示される(図21〜図27参照)。一方、遊技者が行う押し順が「中左右」及び「中右左」ではない場合、回転するリールに対するストップボタンの押下タイミングが所定のタイミング(正解)であれば、「ベル」に係る図柄の組合せが停止表示される。なお、回転するリールに対するストップボタンの押下タイミングが所定のタイミング以外(不正解)の場合は、「ベルこぼし」(「ベルこぼし1」〜「ベルこぼし20」のいずれか)に係る図柄の組合せ(図10参照)が停止表示される。
[図柄対応入賞作動フラグデータテーブル]
次に、図40を参照して、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルについて説明する。図柄対応入賞作動フラグデータテーブルは、リール種別と、入賞判定ラインに表示された各リールの図柄に応じて表示可能な内部当籤役のデータとの対応関係を規定する。すなわち、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルを参照することにより、そのときに表示可能な内部当籤役を判別することができる。なお、図柄対応入賞作動フラグデータテーブルは、図柄組合せテーブル(図7〜図10参照)に対応して設けられる。
例えば、左リール3Lの入賞判定ライン上に図柄「金7」が停止表示された場合には、リール種別「左」における図柄コード「00000001」(金7)に対応する格納領域1〜25において、表示可能な内部当籤役に対応するビットに「1」が格納される。この図柄対応入賞作動フラグデータテーブルで規定されるデータは、後述の図柄コード格納領域(図67参照)に格納されるデータに論理積して格納される。
[フラグ変換テーブル]
次に、図41を参照して、フラグ変換テーブルについて説明する。フラグ変換テーブルは、当籤番号と、演出フラグ番号との対応関係を規定する。
本実施形態では、後述の「連続ロック状態(チャンスゾーン)」と称する遊技状態において、当籤番号(内部当籤役)に応じて所定のリール演出及びロックを実行するが、この際の演出動作は当籤番号に応じて決定され、演出フラグ番号は、その際に使用される値である。なお、フラグ変換テーブルは、後述の演出フラグ選択処理(図83参照)の際に参照される。
[連続ロック状態用演出抽籤テーブル]
次に、図42を参照して、連続ロック状態用演出抽籤テーブルについて説明する。連続ロック状態用演出抽籤テーブルは、演出フラグ番号と、カウント減算値、演出内容抽籤値及び演出抽籤値との対応関係を規定する。
連続ロック状態用演出抽籤テーブルは、後述の連続ロック状態中演出抽籤処理(図85参照)において参照される。そして、カウント減算値、演出内容抽籤値及び演出抽籤値は、後述の「連続ロック状態(チャンスゾーン)」における演出動作の制御に使用される。
なお、連続ロック状態用演出抽籤テーブルの「内容」欄に記載の各内部当籤役は、対応する演出フラグ番号(当籤番号)で当籤する内部当籤役である。例えば、図42の連続ロック状態用演出抽籤テーブルでは、「通常&押順リプ」は演出フラグ番号「02」に対応する。この場合、演出フラグ番号「02」は、当籤番号「2」〜「22」、「25」〜「27」に対応するので(図41参照)、これらの当籤番号で得られる小役・リプレイ用データポインタに対応する内部当籤役が「通常&押順リプ」になる。
[リール演出パターンテーブル]
次に、図43を参照して、リール演出パターンテーブル(ロック種別決定手段)について説明する。リール演出パターンテーブルは、リール演出パターンの値と、カウント減算値及び連続ロック状態カウンタ(格納手段)の値との対応関係を示す。リール演出パターンテーブルは、後述する遊技開始時ロック処理(図94参照)及び遊技終了時ロック処理(図106参照)において参照される。
例えば、カウント減算値が「1」の場合には、リール演出パターンの値「01」に対応する所定の演出(「1減算アクション」)が行われる。なお、「1減算アクション」では、例えば、1回のリールアクション及びロック動作などの演出が行われる。
また、例えば、連続ロック状態カウンタの値が「1」の場合には、リール演出パターンの値「04」に対応する所定の演出(「確定報知(1減算アクション)」)が行われる。なお、「確定報知(1減算アクション)」では、例えば、1回のリールアクション及びロック動作だけでなく、ARTへの移行が確定した旨を液晶表示装置10の表示画面などで報知する演出が行われる。
なお、リール演出パターンテーブル(図43)及び連続ロック状態用演出抽籤テーブル(図42)に示すように、本実施形態では、カウント減算値は「1」〜「3」のいずれかである。それゆえ、「連続ロック状態」中では、単位遊技毎に、少なくとも「1」以上のカウント減算値が獲得される。
[マップ構成及びサブ管理状態の遷移フロー]
本実施形態では、上述のように、ARTが作動しない「通常状態」において、マップ(マップ情報)に基づいて、ロック演出と、可動役物22による演出とを同時に作動させるロック・役物演出を行う。このロック・役物演出に必要なマップのデータ及び各種テーブルデータもメインROM52に記憶される。なお、本発明はこれに限定されず、マップに基づく演出としてロック演出のみを行うようにしてもよい。
ここで、図44を参照して、マップの概略構成について説明する。マップは、後述のマップ当籤抽籤に当籤した後のゲームから何ゲーム目にロックを行うかを規定した情報である。より詳細には、図44に示すように、マップは、マップ当籤抽籤に当籤したゲーム(単位遊技)の次のゲーム(1ゲーム目)から所定ゲーム数N(マップの滞在ゲーム数:マップ遊技数)のゲームまでの遊技期間内における各ゲームでのロックの有無を規定する。図44中の「○」印が、ロックを発生させるゲームであり、図44に示す例では、マップ当籤の次回ゲーム(1ゲーム目)からN−2ゲーム目にロックが行われる。すなわち、「通常状態」においてマップ当籤抽籤に当籤し、図44に示すようなマップがセットされると、マップ当籤の次回ゲームからN−2ゲーム目にロックが発生し、それと連動して可動役物22が駆動される。
なお、「通常状態」において実施されるロック・役物演出時のロック処理は、主制御回路41により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路41は、ロックの機能を制御する手段(ロック制御手段)も兼ねる。
また、本実施形態では、後述するように、マップが複数種設けられ、マップ当籤抽籤では、内部当籤役に基づいて、複数種のマップから一つのマップ(マップ番号)が選択される。また、マップ遊技数Nは、後述するように、マップ当籤後、マップ遊技数抽籤テーブル(後述の図53参照)及びマップ遊技数減算抽籤テーブル(後述の図54参照)を用いた抽籤処理により決定される。すなわち、マップ遊技数Nは、抽籤によりランダムに決定される。
本実施形態では、「通常状態」中のマップ当籤抽籤処理において複数種のマップから所定のマップに当籤した場合には、AT(ART)が当籤する構成にする。そして、該所定のマップに当籤してATが確定した場合には、該所定のマップに対応するロック・役物演出の遊技(マップ遊技数のゲーム)が消化された後、AT(ナビ)が開始される。
より具体的には、本実施形態では、マップとして、8種類のマップ(マップ0〜マップ7)を用意する。各マップの内容は次の通りである。
マップ0が選択された場合には、マップ抽籤に非当籤した状態(ハズレ)となり、マップの設定は行われない。また、マップ1〜3のいずれかに当籤した場合には、演出パターン1のマップに基づくロック・役物演出の遊技が行われるが、AT(ART)は非当籤となる。それゆえ、マップ1〜3のいずれかに当籤した場合には、当籤したマップに基づくロック・役物演出の遊技が消化された後、AT(ナビ)は開始されない。すわわち、マップ1〜3のいずれかに当籤した場合に実行されるロック・役物演出は、ART当籤の偽の前兆演出(いわゆるガセ前兆演出)となる。
マップ4又は5が当籤した場合には、該マップに基づくロック・役物演出の遊技が消化された後、遊技状態が後述する「ART状態」(「ART初当たり状態」)と称する遊技状態に直接移行するようなAT(ナビ)が開始される。また、マップ6又は7に当籤した場合には、該マップに基づくロック・役物演出の遊技が消化された後、遊技状態が後述する「7揃い擬似ボーナス」と称する遊技状態を介して「ART状態」(「ART初当たり状態」)と称する遊技状態に移行するようなATが開始される。
すなわち、「通常状態」においてマップ4〜7のいずれかに当籤した場合には、ART当籤となり、該マップに基づくロック・役物演出の遊技が消化された後、最終的には遊技状態が「ART状態」に移行するようなAT(ナビ)が開始される。それゆえ、マップ4〜7のいずれかに当籤した場合に実行されるロック・役物演出は、ART当籤の前兆を示す演出となる。
ここで、マップ4〜7及びそれにも基づくロック・役物演出の遊技からAT開始までの動作についてより詳細に説明する。まず、マップ4は、マップが設定されていない状態で、マップの抽籤処理によりAT(ART)が当籤した場合に設定されるマップである。そして、マップ4が当籤した場合には、マップ4に基づくロック・役物演出の遊技が終了した後、AT(ナビ)の作動が開始される。
マップ5は、マップ1〜3のいずれかがすでに設定された状態(マップ1〜3のいずれかに基づくロック・役物演出の遊技期間中の単位遊技)でマップの抽籤処理によりATが当籤した場合に設定されるマップである。マップ5が当籤した場合には、まず、マップ1〜3のいずれかに基づくロック・役物演出の遊技が終了するまで、マップ5の情報が保持される(後述の保持フラグがオンの状態になる)。次いで、マップ1〜3のいずれかに基づくロック・役物演出の遊技が終了した後、マップ5に基づくロック・役物演出の遊技が開始される。そして、マップ5に基づくロック・役物演出の遊技が終了した後、AT(ナビ)の作動が開始される。
マップ6は、マップが設定されていない状態で、マップの抽籤処理により「7揃い擬似ボーナス」が当籤した場合に設定されるマップである。そして、マップ6が当籤した場合には、マップ6に基づくロック・役物演出の遊技が終了した後、AT(ナビ)の作動が開始される。
また、マップ7は、マップ1〜3のいずれかがすでに設定された状態(マップ1〜3のいずれかに基づくロック・役物演出の遊技期間中の単位遊技)でマップの抽籤処理により「7揃い擬似ボーナス」が当籤した場合に設定されるマップである。マップ7が当籤した場合には、まず、マップ1〜3のいずれかに基づくロック・役物演出の遊技が終了するまで、マップ7の情報が保持される(後述の保持フラグがオンの状態になる)。次いで、マップ1〜3のいずれかに基づくロック・役物演出の遊技が終了した後、マップ7に基づくロック・役物演出の遊技が開始される。そして、マップ7に基づくロック・役物演出の遊技が終了した後、AT(ナビ)の作動が開始される。
なお、本明細書では、例えば、上述した「通常状態」、「ART状態」(「ART初当たり状態」)、「7揃い擬似ボーナス」等のように、副制御回路42(サブCPU81)で制御される演出に関連する各種遊技状態を「サブ遊技状態」という。各サブ遊技状態で行う遊技の内容は、後で図面を参照しながら詳述する。
ここで、上述したマップ抽籤に関連する処理フローを、図45を参照しながら説明する。本実施形態では、「通常状態」において、マップ当籤抽籤(図45中の「マップ抽籤」)を行い、マップに当籤した場合には、該当籤したマップに基づく所定のロック・役物演出の遊技を消化する(図45中の「マップ遊技消化」)。この際、マップ当籤抽籤において、所定のマップ(本実施形態ではマップ4〜7のいずれか)に当籤した場合には、マップ遊技終了後、遊技状態が「ART状態」に移行する。
なお、本実施形態では、「通常状態」において、マップ4〜7のいずれかに当籤する確率(ART当籤確率)が、低確率である状態(以下、サブ管理状態0という)、高確率である状態(以下、サブ管理状態1という)、及び、超高確率である状態(以下、サブ管理状態2という)が設けられる。そして、これらの各種サブ管理状態間の遷移は、主制御回路41のメインCPU51により行われる内部当籤役に基づく抽籤処理(図45中の「サブ管理状態抽籤」)により制御される。
本実施形態では、図45に示すように、サブ管理状態を、内部当籤役に基づいて、「サブ管理状態0」(低確率状態)から「サブ管理状態1」(高確率状態)又は「サブ管理状態2」(超高確率状態)に移行する。また、本実施形態では、サブ管理状態を、内部当籤役に基づいて、「サブ管理状態1」(高確率状態)又は「サブ管理状態2」(超高確率状態)から「サブ管理状態0」(低確率状態)に移行する。ただし、本実施形態では、「サブ管理状態1」(高確率状態)及び「サブ管理状態2」(超高確率状態)間において、直接、サブ管理状態を遷移させるフローは設けない。
また、図45には示さないが、本実施形態では、サブ遊技状態が「ART状態」から「通常状態」に移行する際(ART終了時)にも、移行先のサブ管理状態の抽籤処理を行うが、その際には、内部当籤役に関係なく、サブ管理状態0〜2のいずれかが選択される。
なお、本実施形態では、ATが作動した場合、単に、決定した内部当籤役を遊技者に報知するだけではなく、例えば、決定した内部当籤役を遊技者が意図的に入賞判定ラインに停止表示させることを可能とするための情報を報知する。また、ATが作動した場合には、決定した内部当籤役の種別、決定した内部当籤役を規定時間の範囲内で表示することが可能な位置、決定した内部当籤役を入賞判定ラインに停止表示させる停止順序等の情報を遊技者に示唆するようにしてもよい。
[サブ管理状態移行抽籤テーブル]
次に、図46〜図49を参照して、上述したサブ管理状態の抽籤処理で用いる各種サブ管理状態移行抽籤テーブルについて説明する。なお、サブ管理状態移行抽籤テーブルは、後述のサブ管理状態移行抽籤処理(図88参照)において参照される。
図46は、「サブ管理状態0」においてサブ管理状態移行抽籤処理を行う際に参照するサブ管理状態移行抽籤テーブル(その1)の一例である。図46に示すサブ管理状態移行抽籤テーブルは、内部当籤役(小役・リプレイ用データポイント)に応じて、当籤するサブ管理状態0〜2の抽籤値を規定する。
なお、図46に示すサブ管理状態移行抽籤テーブルにおいて、「共通ベル」は、小役・リプレイ用データポインタ「28」の「ベル」に係る内部当籤役である。「チャンスリプ」は、小役・リプレイ用データポインタ「23」の「チャンスリプ」に係る内部当籤役である。「弱チェリー」は、小役・リプレイ用データポインタ「48」の「チェリー」に係る内部当籤役である。「弱スイカ」は、小役・リプレイ用データポインタ「45」の「スイカ」に係る内部当籤役である。「強チェリー」は、小役・リプレイ用データポインタ「49」の「チェリー」に係る内部当籤役である。「強スイカ」は、小役・リプレイ用データポインタ「46」及び「47」の「スイカ」に係る内部当籤役である。そして、「中チェリー」は、小役・リプレイ用データポインタ「50」の「チェリー」に係る内部当籤役である。
サブ管理状態移行抽籤処理では、0〜32767の乱数値(乱数分母=32768)からサブ管理状態移行抽籤テーブルに規定されている各サブ管理状態の抽籤値を減算し、該減算結果が0未満となったサブ管理状態を当籤したサブ管理状態とする。それゆえ、「サブ管理状態0」中のサブ管理状態移行抽籤処理で、例えば内部当籤役が「弱チェリー」であった場合には、サブ管理状態は、「29160/32768」の確率で「サブ管理状態0」となり(移行無し)、「3280/32768」の確率で「サブ管理状態1」に移行し、「328/32768」の確率で「サブ管理状態2」に移行する。
図47は、「サブ管理状態1」においてサブ管理状態移行抽籤処理を行う際に参照するサブ管理状態移行抽籤テーブル(その2)の一例である。図47に示すサブ管理状態移行抽籤テーブルは、内部当籤役(小役・リプレイ用データポイント)に応じて、サブ管理状態が「サブ管理状態0」に移行するか否かの抽籤値を規定する。なお、図47に示すサブ管理状態移行抽籤テーブルにおいて、「中右ベル」は、小役・リプレイ用データポインタ「29」〜「44」の「ベル」に係る内部当籤役である。
本実施形態では、図47に示すように、「サブ管理状態1」において「中右ベル」に内部当籤した場合、「27668/32768」の確率でサブ管理状態が移行せず、「5100/32768」の確率でサブ管理状態が「サブ管理状態1」から「サブ管理状態0」に移行する。
図48は、「サブ管理状態2」においてサブ管理状態移行抽籤処理を行う際に参照するサブ管理状態移行抽籤テーブル(その3)の一例である。図48に示すサブ管理状態移行抽籤テーブルは、内部当籤役(小役・リプレイ用データポイント)に応じて、サブ管理状態が「サブ管理状態0」に移行するか否かの抽籤値を規定する。
本実施形態では、図48に示すように、「サブ管理状態2」において「中右ベル」に内部当籤した場合、「22688/32768」の確率でサブ管理状態が移行せず、「10080/32768」の確率でサブ管理状態が「サブ管理状態2」から「サブ管理状態0」に移行する。
図49は、「ART状態」が終了してサブ遊技状態が「通常状態」に移行する際に行うサブ管理状態移行抽籤処理で参照するサブ管理状態移行抽籤テーブル(その4)の一例である。図49に示すサブ管理状態移行抽籤テーブルは、ART終了時に、当籤する各サブ管理状態(サブ管理状態0〜2)の抽籤値を規定する。なお、サブ管理状態移行抽籤処理は、RT抽籤テーブル(図14〜図19参照)内の抽籤値の設定(設定1〜6)を変更したときやリセット後などにおいても行われ、このような場合にも、図49に示すようなサブ管理状態移行抽籤テーブルを参照して抽籤処理が行われる。
本実施形態では、図49に示すように、サブ遊技状態が「ART状態」から「通常状態」に移行する際、サブ管理状態は、「27648/32768」の確率で「サブ管理状態0」に設定され、「5120/32768」の確率でサブ管理状態1に設定される。また、本実施形態では、サブ遊技状態が「ART状態」から「通常状態」に移行する際には、サブ管理状態は「サブ管理状態2」(ARTが超高確率で当籤する状態)に設定されない。
[マップ当籤抽籤テーブル]
次に、図50〜図52を参照して、上述したマップの抽籤処理(AT抽籤処理)で用いる各種マップ当籤抽籤テーブル(ロック演出選択手段)について説明する。図50は、「サブ管理状態0」においてマップの抽籤処理を行う際に参照するマップ当籤抽籤テーブル(その1)の一例である。図51は、「サブ管理状態1」においてマップの抽籤処理を行う際に参照するマップ当籤抽籤テーブル(その2)の一例である。また、図52は、「サブ管理状態2」においてマップの抽籤処理を行う際に参照するマップ当籤抽籤テーブル(その3)の一例である。なお、各マップ当籤抽籤テーブルは、後述のマップ当籤抽籤処理(図90参照)において参照される。
各マップ当籤抽籤テーブルは、内部当籤役(小役・リプレイ用データポイント)に応じて、当籤する演出パターン(マップ:ロック演出パターン)及びその抽籤値を規定する。なお、各マップ当籤抽籤テーブル中の各演出パターンの各欄の下段には当籤するマップの種別を記載し、上段にはその抽籤値を記載する。なお、各マップ当籤抽籤テーブルでは、マップ抽籤に当籤しない場合(非当籤時:マップ0当籤時)の抽籤値も一部規定する。また、図50〜図52に示す各サブ管理状態移行抽籤テーブルにおいて、「確定役」は、小役・リプレイ用データポインタ「51」の「確定役」に係る内部当籤役である。
なお、本実施形態では、図50〜図52に示すように、マップ1〜3のいずれかが当籤した場合には、「演出パターン1」のART当籤前兆演出パターン(ガセ前兆演出)が行われ、マップ4又は5が当籤した場合には、「演出パターン2」のART当籤前兆演出パターン(AT当籤前兆演出)が行われ、そして、「演出パターン3」のART当籤前兆演出パターン(7揃い擬似ボーナス当籤前兆演出)が行われる。
マップ当籤抽籤処理では、0〜32767の乱数値(乱数分母=32768)からマップ当籤抽籤テーブルに規定されている各演出パターンの抽籤値を減算し、該減算結果が0未満となった演出パターン(マップ)を当籤した演出パターン(マップ)とする。それゆえ、「サブ管理状態0」中のマップ当籤抽籤処理において例えば内部当籤役が「チャンスリプ」であった場合には、「32576/32768」の確率でマップ1が当籤し、「128/32768」の確率でマップ4又は5が当籤し、「64/32768」の確率でマップ6又は7が当籤する(図50参照)。すなわち、「サブ管理状態0」中のマップ当籤抽籤処理において例えば内部当籤役が「チャンスリプ」であった場合には、「32576/32768」の確率でART当籤の偽の前兆演出(ロック・役物演出)が実行され、「128/32768」の確率でART当籤の前兆演出が実行され、「64/32768」の確率で「7揃い擬似ボーナス」当籤の前兆演出が実行される。
また、「サブ管理状態1」中のマップ当籤抽籤処理において例えば内部当籤役が「チャンスリプ」であった場合には、「29424/32768」の確率でマップ2が当籤し、「3280/32768」の確率でマップ4又は5が当籤し、「64/32768」の確率でマップ6又は7が当籤する(図51参照)。さらに、「サブ管理状態2」中のマップ当籤抽籤処理において例えば内部当籤役が「チャンスリプ」であった場合には、「32704/32768」の確率でマップ4又は5が当籤し、「64/32768」の確率でマップ6又は7が当籤する(図52参照)。
[マップ遊技数抽籤テーブル]
次に、図53を参照して、マップ遊技数を決定する際に用いるマップ遊技数抽籤テーブル(基準遊技数決定手段)について説明する。なお、マップ遊技数抽籤テーブルは、後述のマップ遊技数抽籤処理(図91参照)において参照される。
マップ遊技数抽籤テーブルは、マップ当籤抽籤処理により決定されたマップ1〜7のいずれかに応じて、当籤するマップ基準遊技数(マップの滞在ゲーム数の基準値:ロック演出パターンの基準単位遊技数)の抽籤値を規定する。本実施形態では、マップ基準遊技数として、0G(ゲーム)、3G、4G、5G、6G、7G、8G、16G、18G、32G、34G、48Gの12種類のマップ基準遊技数をマップ遊技数抽籤テーブルにおいて規定する。
マップ遊技数抽籤処理では、0〜255の乱数値(乱数分母=256)からマップ遊技数抽籤テーブルに規定されている各マップ基準遊技数の抽籤値を減算し、該減算結果が0未満となったマップ基準遊技数を当籤したマップ基準遊技数とする。それゆえ、例えば、マップ当籤抽籤処理によりマップ1が当籤した場合、「4/256」の確率で3Gのマップ基準遊技数に当籤し、「169/256」の確率で4Gのマップ基準遊技数に当籤し、「56/256」の確率で5Gのマップ基準遊技数に当籤し、「24/256」の確率で6Gのマップ基準遊技数に当籤し、「2/256」の確率で7Gのマップ基準遊技数に当籤し、そして、「1/256」の確率で16Gのマップ基準遊技数に当籤する。
[マップ遊技数減算抽籤テーブル]
次に、図54を参照して、マップ遊技数を決定する際に用いるマップ遊技数減算テーブル(遊技数減算決定手段)について説明する。なお、マップ遊技数減算抽籤テーブルは、後述のマップ遊技数抽籤処理(図91参照)において参照される。
本実施形態では、後述するように、マップ遊技数抽籤処理において、16G(所定数)以上のマップ基準遊技数が選択された場合には、該マップ基準遊技数から0G〜4Gの範囲で遊技数を減算する。図54に示すマップ遊技数減算抽籤テーブルは、その処理時の各減算値(0〜−4)の抽籤値を規定する。
なお、マップ遊技数減算抽籤処理では、0〜255の乱数値(乱数分母=256)からマップ遊技数減算抽籤テーブルに規定されている各減算値の抽籤値を減算し、該減算結果が0未満となった減算値を当籤したマップ遊技数の減算値とする。それゆえ、図54に示す例では、「51/256」の確率で、「0」〜「−3」のいずれかの減算値が当籤し、「52/256」の確率で、「−4」の減算値が当籤する。
ここで、図55に、本実施形態のマップ遊技数減算抽籤処理の結果により最終的に決定されるマップ遊技数(マップの滞在ゲーム数)と、減算値との関係を表す対応表を示す。例えば、マップ遊技数抽籤処理により選択されたマップ基準遊技数が「18G」の場合には、マップ遊技数減算抽籤処理の結果により最終的に決定されるマップ遊技数(前兆ゲーム数)は「18G」〜「14G」のいずれかになる。なお、マップ遊技数抽籤処理により選択されたマップ基準遊技数が16G未満である場合には、マップ遊技数抽籤処理により選択されたマップ基準遊技数が最終的なマップ遊技数となる。
[ロック・役物種別抽籤テーブル]
次に、図56〜図62を参照して、ロック・役物種別抽籤テーブル(ロックタイミング決定手段)について説明する。なお、ロック・役物種別抽籤テーブルは、後述の第3停止後ロック設定処理(図92参照)において参照される。
本実施形態では、サブ管理状態の種別と当籤しているマップのマップ番号とに基づいて、ロック・役物演出の遊技期間におけるロックの発生(作動)タイミング(図44中の「○」印のゲーム数:ロック・役物種別)を決定する。すなわち、図56〜図62に示す各ロック・役物種別抽籤テーブルは、ロックの発生タイミング(可動役物22の駆動タイミング)の決定時に参照される抽籤テーブルである。
具体的には、図56は、「サブ管理状態0」又は「サブ管理状態2」中にマップ1に当籤した場合に用いるロック・役物種別抽籤テーブルであり、図57は、「サブ管理状態0」又は「サブ管理状態2」中に、マップ2に当籤した場合に用いるロック・役物種別抽籤テーブルであり、図58は、「サブ管理状態0」又は「サブ管理状態2」中に、マップ3に当籤した場合に用いるロック・役物種別抽籤テーブルである。また、図59は、「サブ管理状態1」中に、マップ1に当籤した場合に用いるロック・役物種別抽籤テーブルであり、図60は、「サブ管理状態1」中に、マップ2に当籤した場合に用いるロック・役物種別抽籤テーブルであり、図61は、「サブ管理状態1」中に、マップ3に当籤した場合に用いるロック・役物種別抽籤テーブルである。そして、図62は、サブ管理状態に関係なく、マップ4〜7のいずれかに当籤した場合に用いるロック・役物種別抽籤テーブルである。
各ロック・役物種別抽籤テーブルは、ロック設定基準ゲーム数に応じて、当籤するロック・役物種別の抽籤値を規定する。なお、ロック・役物種別抽籤テーブル中のロック設定基準ゲーム数は、マップ遊技数抽籤処理及びマップ遊技数減算抽籤処理により決定された最終的なマップ遊技数により求められる。具体的には、決定されたマップ遊技数が34G以下である場合には、該マップ遊技数をロック設定基準ゲーム数とする。一方、決定されたマップ遊技数が35G以上である場合には、32Gから0G〜3Gのいずれかを減算した遊技数(29G、30G、31G、32Gのいずれか)をロック設定基準ゲーム数とする。なお、この際、減算遊技数(0G〜3Gのいずれか)は抽籤により決定され、本実施形態では図示しないが、各減算遊技数の抽籤値(当籤確率)は同じとする。
ロック・役物種別抽籤テーブル中に記載の各種ロック・役物種別では、ロックを発生させる(可動役物22を駆動する)タイミング(ゲーム数)が互いに異なる。例えば、本実施形態では、各ロック・役物種別の内容を、次のように設定することができる。ロック・役物種別「1」では、ロック設定基準ゲーム数のゲームから2G前のゲームにおいて、第3停止後にロック設定を行う。ロック・役物種別「2」では、ロック設定基準ゲーム数のゲームから3G前のゲームにおいて、第3停止後にロック設定を行う。ロック・役物種別「3」では、ロック設定基準ゲーム数のゲームから4G前のゲームにおいて、第3停止後にロック設定を行う。ロック・役物種別「4」では、ロック設定基準ゲーム数のゲームから5G前のゲームにおいて、第3停止後にロック設定を行う。
ロック・役物種別が上述のように設定され、ロック・役物種別「1」が選択され、かつ、ロック設定基準ゲーム数が5G(=マップ遊技数)である場合には、マップに基づくロック・役物演出の遊技開始から3ゲーム目の第3停止後にロック設定が行われ、4ゲーム目にロックの作動及び可動役物22の駆動が行われる。なお、各ロック・役物種別で駆動する可動役物22の種別は、ロック・役物種別毎に異なっていてもよいし、同じであってもよい。
なお、ロック・役物種別の抽籤処理では、0〜255の乱数値(乱数分母=256)からロック・役物抽籤テーブルに規定されている各種別の抽籤値を減算し、該減算結果が0未満となった種別を当籤したロック・役物種別とする。それゆえ、例えば、「サブ管理状態0」又は「サブ管理状態2」中にマップ1に当籤した場合において、ロック設定基準ゲーム数が4G以上である場合には、図56に示すように、「252/256」の確率でロック・役物種別「1」が選択され、「4/256」の確率でロック・役物種別「2」が選択される。また、例えば、マップ4〜7のいずれかに当籤した場合において、ロック設定基準ゲーム数が5Gである場合には、「48/256」の確率でロック・役物種別「1」又は「3」が選択され、「160/256」の確率でロック・役物種別「2」が選択される。
<メインRAMに設けられている格納領域の構成>
次に、図63〜図68を参照して、メインRAM53に設けられている各種格納領域の構成について説明する。なお、ここでは、説明を省略するが(図示しないが)、後述の「連続ロック状態(チャンスゾーン)」におけるリール及びロックの演出制御で用いる、各種演出用乱数値、各種制御データ、各種フラグ、各種カウンタ等の格納領域(例えば、後述の演出用乱数値格納領域、演出フラグ番号格納領域など)もメインRAM53に設けられる。さらに、本実施形態では、「通常状態」(非ART状態)においても、マップに基づいてロック・役物演出を行うが、この動作制御時に用いる各種乱数値、各種制御データ、各種フラグ、各種カウンタ等の格納領域もまたメインRAM53に設けられる。
[表示役格納領域]
まず、図63を参照して、表示役格納領域の構成について説明する。本実施形態では、表示役格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される表示役格納領域1〜25で構成される。
表示役格納領域1〜25のそれぞれにおいて、所定のビットに「1」が立っているとき(格納されているとき)、その所定のビットに対応する図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されたことを示す。一方、全ビットが「0」であるとき、入賞に係る図柄の組合せやボーナスゲームの作動に係る図柄の組合せなどが入賞判定ライン上に表示されなかったことを示す。
また、メインRAM53には、内部当籤役格納領域及び持越役格納領域(不図示)が設けられる。内部当籤役格納領域は、図63に示す表示役格納領域の格納領域1〜22で構成される。内部当籤役格納領域1〜22において、複数のビットに「1」が立っているときは、各ビットにそれぞれ対応する図柄の組合せの表示が許可される。また、全ビットが「0」であるとき、内部当籤役の内容は「ハズレ」となる。
また、持越役格納領域は、図63に示す表示役格納領域の格納領域1で構成される。内部抽籤の結果、内部当籤役として「BB1」及び「BB2」の一方が決定されたときは、その内部当籤役が持越役として持越役格納領域に格納される。具体的には、「BB1」及び「BB2」のいずれかの役に対応するビットにデータ「1」が格納される。そして、持越役格納領域に格納された持越役のデータは、対応する図柄の組合せ(例えば、「金7」−「金7」−「金7」)が入賞判定ライン上に表示されるまでクリアされずに保持される。また、持越役格納領域に持越役が格納されている間(フラグが立っている間:フラグ間)は、内部抽籤によって決定された内部当籤役に加えて、持越役が内部当籤役格納領域に格納される。
[遊技状態フラグ格納領域]
次に、図64を参照して、遊技状態フラグ格納領域の構成について説明する。遊技状態フラグ格納領域は、1バイトからなる遊技状態フラグを格納する。本実施形態では、遊技状態フラグにおいて、各ビットに、ボーナスゲーム及びRTの種別が割り当てられる。
遊技状態フラグ格納領域において、所定のビットに「1」が格納されている(立っている)とき、その所定のビットに該当するボーナスゲームの作動が行われていることを示す。例えば、遊技状態フラグ格納領域のビット0に「1」が立っているときは、「BB」の作動が行われており、BB遊技状態である。
[作動ストップボタン格納領域]
次に、図65を参照して、作動ストップボタン格納領域の構成について説明する。作動ストップボタン格納領域は、1バイトからなる作動ストップボタンフラグを格納する。作動ストップボタンフラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの操作状態が割り当てられる。
例えば、左ストップボタン17Lが今回押されたストップボタン、つまり、作動ストップボタンである場合には、作動ストップボタン格納領域のビット0に「1」が格納される。また、例えば、左ストップボタン17Lが未だに押されていないストップボタン、つまり、有効ストップボタンである場合には、ビット4に「1」が格納される。メインCPU51は、作動ストップボタン格納領域に格納されているデータに基づいて、今回押されたストップボタンと未だに押されていないストップボタンとを識別する。
[押下順序格納領域]
次に、図66を参照して、押下順序格納領域の構成について説明する。押下順序格納領域は、1バイトからなる押下順序フラグを格納する。押下順序フラグにおいて、各ビットには、ストップボタンの押下順序の種別が割り当てられる。例えば、ストップボタンの押下順序が「左中右」である場合には、押下順序格納領域のビット0に「1」が格納される。
[図柄コード格納領域]
次に、図67を参照して、図柄コード格納領域の構成について説明する。図柄コード格納領域には、入賞判定ライン毎に、直近に停止操作されたリールの図柄の図柄コード(図柄コード格納領域1)と、表示可能な役(図柄コード格納領域2〜26)とが格納される。なお、全てのリールが停止後、図柄コード格納領域2〜26には、表示役に対応する図柄コードが格納される。
本実施形態では、停止制御位置が決定されると、その停止制御位置の図柄(コード)に対応した入賞作動フラグデータを図柄対応入賞作動フラグデータテーブル(図40参照)から読み出し、該入賞作動フラグデータを、すでに図柄コード格納領域に格納されているデータと論理積する。そして、論理積されたデータが、図67に示す図柄コード格納領域に格納される。なお、入賞判定ライン(有効ライン)を複数設けた場合には、入賞判定ラインの数と同数の図柄コード格納領域が設けられる。
[引込優先順位データ格納領域]
次に、図68を参照して、引込優先順位データ格納領域の構成について説明する。引込優先順位データ格納領域は、左リール用引込優先順位データ格納領域、中リール用引込優先順位データ格納領域、及び、右リール用引込優先順位データ格納領域を含む。すなわち、引込優先順位データ格納領域には、リールの種類毎に優先順位データの格納領域が設けられる。
各引込優先順位データ格納領域には、対応するリールの各図柄位置「0」〜「20」に応じて決定された引込優先順位データが格納される。本実施形態では、引込優先順位データ格納領域を参照することにより、上述の停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索する。
引込優先順位データ格納領域に格納される優先順位引込データの内容は、引込優先順位データを決定する際に参照された引込優先順位テーブル(図37参照)内の引込優先順位テーブル番号の種類によって異なる。また、引込優先順位データは、その値が大きいほど優先順位が高いことを表す。一方、優先順位が最も低い引込優先順位データは、停止禁止となる。
引込優先順位データを参照することにより、リールの周面に配された各図柄間における優先順位の相対的な評価が可能となる。すなわち、引込優先順位データとして最も大きい値が決定されている図柄が最も優先順位の高い図柄となる。したがって、引込優先順位データは、リールの周面に配された各図柄間の順位を示すものともいえる。なお、引込優先順位データの値が等しい図柄が複数存在する場合は、上述の検索順序テーブル(図38参照)が規定する検索順序に従って1つの図柄が決定される。
<サブROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、サブROM82に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
[擬似ボーナス中ポイント抽籤テーブル]
次に、図69を参照して、擬似ボーナス中ポイント抽籤テーブルについて説明する。擬似ボーナス中ポイント抽籤テーブルは、後述の「7揃い擬似ボーナス」の作動中に、内部当籤役(小役・リプレイ用データポイント)に応じて取得できる擬似ボーナス中ポイント(「0」〜「6」のいずれか)の抽籤値を規定する。
なお、図69に示す擬似ボーナス中ポイント抽籤テーブルにおいて、「リプレイB」は、小役・リプレイ用データポインタ「23」、「24」及び「26」の再遊技に係る内部当籤役以外の再遊技に係る全ての内部当籤役である。「BARリプ」は、小役・リプレイ用データポインタ「24」の再遊技に係る内部当籤役である。「7リプ」は、小役・リプレイ用データポインタ「26」の再遊技に係る内部当籤役である。
本実施形態では、後述の7揃い擬似ボーナス中処理時(図121参照)に、擬似ボーナス中ポイント抽籤テーブルを参照して擬似ボーナス中ポイントの抽籤処理(乱数値=0〜32767、乱数分母=32768)を行う。この際、例えば、内部当籤役が「共通ベル」であった場合には、「8192/32768」の確率で擬似ボーナス中ポイント「1」又は「3」が取得され、「16384/32768」の確率で擬似ボーナス中ポイント「0」が取得される。
[擬似ボーナス中上乗せ抽籤テーブル]
次に、図70を参照して、擬似ボーナス中上乗せ抽籤テーブルについて説明する。擬似ボーナス中上乗せ抽籤テーブルは、後述の「7揃い擬似ボーナス」の作動中に、内部当籤役(小役・リプレイ用データポイント)に応じて、上乗せできるARTゲーム数(0、10、20、30及び50のいずれか)の抽籤値を規定する。
本実施形態では、後述の7揃い擬似ボーナス中処理時(図121参照)に、擬似ボーナス中ポイント抽籤テーブルを参照して上乗せゲーム数の抽籤処理(乱数値=0〜32767、乱数分母=32768)を行う。この際、例えば、内部当籤役が「チャンスリプ」であった場合には、「30720/32768」の確率で上乗せゲーム数「10」に当籤し、「1024/32768」の確率で上乗せゲーム数「20」又は「30」に当籤する。
[擬似ボーナス終了時抽籤テーブル]
次に、図71を参照して、擬似ボーナス終了時抽籤テーブルについて説明する。擬似ボーナス終了時抽籤テーブルは、後述の「7揃い擬似ボーナス」の作動が終了する際に、取得されている擬似ボーナス中ポイント(0〜6のいずれか)に応じて、上乗せできるARTゲーム数(40、50、60、70、80、90及び100のいずれか)の抽籤値を規定する。
本実施形態では、後述の7揃い擬似ボーナス中処理時(図121参照)に、擬似ボーナス終了時抽籤テーブルを参照して上乗せゲーム数の抽籤処理(加算抽籤)を行う。この際、例えば、擬似ボーナス中ポイントが「6」であった場合には、必ず上乗せゲーム数「100」に当籤する。
[上乗せフラグ抽籤テーブル]
次に、図72を参照して、上乗せフラグ抽籤テーブルについて説明する。本実施形態では、後述の「ART状態」(RT3遊技状態)で行う上乗せフラグ抽籤(ARTの継続抽籤)のモードを3種類(「モード1」〜「モード3」)用意する。上乗せフラグ抽籤テーブルは、その「モード1」〜「モード3」のそれぞれにおいて、内部当籤役(小役・リプレイ用データポイント)に応じた、「上乗せフラグ」(ART継続)の当籤及び非当籤の抽籤値を規定する。
ここで、本実施形態における、「通常状態」(ART非作動状態)及び「ART状態」間のサブ遊技状態の遷移フローの概略を説明しながら、上乗せフラグ抽籤のモードについて説明する。なお、サブ遊技状態の遷移フローの詳細は、図77を参照しながら後で説明する。
本実施形態のパチスロ1では、サブ遊技状態を「通常状態」から後述の「ART初当たり状態」に移行する際のルートとして、「通常状態」から直接「ART初当たり状態」に移行するルート(ルート1:第1経路)と、「通常状態」から後述の「7揃い擬似ボーナス」を経由して「ART初当たり状態」に移行するルート(ルート2:第2経路)とを設ける。そして、本実施形態では、ルート1及び2のいずれかにより、サブ遊技状態が「通常状態」から「ART初当たり状態」に移行した後、「ART初当たり状態」において上乗せフラグ抽籤(ARTの継続抽籤)を行う。さらに、「ART初当たり状態」中の上乗せフラグ抽籤において、「上乗せフラグ当籤」が決定された場合には、サブ遊技状態が、「ART初当たり状態」から「ART高継続状態」(「ART状態」の継続確率がより高くなるART状態)に移行する。そして、「ART高継続状態」においても、「ART状態」の上乗せフラグ抽籤を行う。
そこで、本実施形態では、サブ遊技状態がルート1を介して「ART初当たり状態」に移行した後に行う、「ART初当たり状態」での上乗せフラグ抽籤のモードをここでは、「モード1」と称す。一方、サブ遊技状態がルート2を介して「ART初当たり状態」に移行した後に行う、「ART初当たり状態」での上乗せフラグ抽籤のモードをここでは、「モード2」と称す。また、「ART高継続状態」において行う上乗せフラグ抽籤のモードを、「モード3」と称す。
本実施形態では、図72に示すように、各モードにおいて、内部当籤役(小役・リプレイ用データポイント)に応じて「上乗せフラグ当籤」の確率(抽籤)が異なる。そして、本実施形態では、「モード2」における「上乗せフラグ当籤」の確率(ART状態の継続確率)が「モード1」のそれより高くなり、かつ、「モード3」における「上乗せフラグ当籤」の確率(ART状態の継続確率)が「モード2」のそれよりさらに高くなるように、抽籤値を設定する。
図72に示す上乗せフラグ抽籤テーブルの例では、ART状態のゲーム数を「40」とした場合、「モード1」におけるART状態の継続確率は33%となり、「モード2」におけるART状態の継続確率は50%となり、そして、「モード3」におけるART状態の継続確率は83%となる。なお、これらの継続確率は、「上乗せフラグ当籤」が決定される1ゲーム当たりの期待値にゲーム数「40」を積算することにより求められる。
[上乗せゲーム数抽籤テーブル]
次に、図73及び図74を参照して、上乗せゲーム数抽籤テーブルについて説明する。上乗せゲーム数抽籤テーブルは、「ART状態」(RT3遊技状態)中に、内部当籤役(小役・リプレイ用データポイント)に応じて、上乗せできるARTゲーム数(0、10、20、30、50、70、90及び100のいずれか)の抽籤値を規定する。
図73に示す上乗せゲーム数抽籤テーブル(その1)は、モード2又は3のART継続抽籤(上乗せフラグ抽籤)でART継続(上乗せフラグ)が確定した後に行われる、ART中の上乗せゲーム抽籤処理(図122中のS545)で使用される抽籤テーブルである。また、図74に示す上乗せゲーム数抽籤テーブル(その2)は、モード1のART継続抽籤でART継続が確定した後に行われる、ART中の上乗せゲーム抽籤処理で使用される抽籤テーブルである。なお、図73及び図74に示す上乗せゲーム数抽籤テーブルにおいて、「リプレイC」は、小役・リプレイ用データポインタ「23」及び「26」の再遊技に係る内部当籤役以外の再遊技に係る全ての内部当籤役である。
図73に示す上乗せゲーム数抽籤テーブルを用いた上乗せゲーム抽籤処理(乱数値=0〜32767、乱数分母=32768)では、例えば、内部当籤役が「弱スイカ」であった場合には、「24576/32768」の確率で上乗せゲーム数「10」に当籤し、「4096/32768」の確率で上乗せゲーム数「50」又は「70」に当籤する。一方、図74に示す上乗せゲーム数抽籤テーブルを用いた上乗せゲーム抽籤処理(乱数値=0〜32767、乱数分母=32768)では、例えば、内部当籤役が「弱スイカ」であった場合には、「16384/32768」の確率で上乗せゲーム数「10」に当籤し、「8192/32768」の確率で上乗せゲーム数「50」又は「70」に当籤する。
本実施形態では、モード1のART継続抽籤(低継続確率抽籤)でART継続が確定した場合におけるARTゲーム数の上乗せ抽籤の条件は、モード2又は3のART継続抽籤(高継続確率抽籤)でART継続が確定した場合におけるそれより優遇される。具体的には、図73と図74との比較から明らかなように、同じ内部当籤役であっても、モード1のART継続抽籤(低継続確率抽籤)でART継続が確定した場合における上乗せ可能なゲーム数及び/又は上乗せ抽籤の当籤確率が、モード2又は3におけるそれらより高くなる。
例えば、内部当籤役が「共通ベル」の場合、モード1(図74)では、当籤可能な上乗せゲーム数は「50」又は「70」になるのに対して、モード2又は3(図73)で当籤可能な上乗せゲーム数は「30」のみとなる。すなわち、内部当籤役が「共通ベル」の場合、モード1の方が、上乗せ可能なゲーム数が多くなる。
また、例えば、内部当籤役が「弱スイカ」の場合、上述のように、モード1〜3のいずれにおいても、当籤可能な上乗せゲーム数は「10」、「50」及び「70」のいずれかになる。しかしながら、モード1(図74)では、「50」又は「70」の上乗せゲーム数に当籤する確率(8192/32768)が、モード2又は3(図73)のそれ(4096/32768)の2倍となる。すなわち、モード1では、「50」又は「70」の上乗せゲーム数に当籤する確率が高くなり、ARTゲーム数を上乗せし易くなる。
なお、本実施形態では、上乗せ抽籤の優遇する条件として、上乗せ可能なゲーム数及び/又は上乗せ抽籤の当籤確率を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されない。モード1のART継続抽籤におけるARTゲーム数の上乗せ抽籤が、モード2又は3のART継続抽籤におけるそれより有利になる(ARTゲーム数を上乗せし易くなる)条件であれば、任意の条件を上乗せ抽籤の優遇する条件として用いることができる。
[ナビテーブル]
次に、図75を参照して、ナビテーブルについて説明する。ナビテーブルは、各サブ遊技状態における、各種内部当籤役(小役・リプレイ用データポインタ)と、ナビ(報知)の有無との対応関係を規定する。
なお、図75に示すナビテーブルにおいて、「RT1リプ」は、小役・リプレイ用データポインタ「2」〜「5」の「RT1リプ」に係る内部当籤役である。「RT2−3リプ」は、小役・リプレイ用データポインタ「6」〜「10」の「RT2リプ」及び「RT3リプ」に係る内部当籤役である。「RT2リプ」は、小役・リプレイ用データポインタ「11」〜「22」の「RT2リプ」に係る内部当籤役である。そして、「BAR(テンパイ)リプ」は、小役・リプレイ用データポインタ「26」及び「27」の「BARリプ」に係る内部当籤役である。
また、図75中の「○」が規定されたサブ遊技状態と内部当籤役との組合せが成立した場合には、所定のナビ(報知)を行い、「−」が規定された組合せでは、ナビを行わない。
具体的には、図75中の「○」が規定されたサブ遊技状態と内部当籤役との組合せでは、遊技者が有利となるような所定のナビを行う。また、「○(逆押し)」が規定された「7揃い擬似ボーナス」と「BAR(テンパイ)リプ」との組合せでは、「BARリプ」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に揃えられる(表示される)ようにするため、逆押し(「右中左」の押し順)を遊技者にナビする。一方、「○(順押し)」が規定された「ART初当たり状態」又は「ART高継続状態」と「BAR(テンパイ)リプ」との組合せでは、「BARリプ」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に揃わないようにするため、順押し(「左中右」の押し順)を遊技者にナビする。
また、図75中の「○(RT4)」が規定された「7揃い擬似ボーナスの準備状態」と「RTリプ2」との組合せでは、「7揃い擬似ボーナスの準備状態」において、「7リプ」に係る図柄の組合せが表示されて「7揃い擬似ボーナス」の作動が開始されるようにするために、RT遊技状態が、「7リプ」に係る内部当籤役が高確率で当籤するRT4遊技状態に移行するための所定のナビ(報知)を行う。そして、「○(RT3)」が規定された「ART初当たり状態の準備状態」又は「ART高継続状態の準備状態」と「RT2リプ」との組合せでは、ARTが開始されるようにするために、RT遊技状態が、RT3遊技状態に移行するための所定のナビを行う。
<遊技状態の遷移フロー>
[メイン遊技状態の遷移フロー]
上述のように、本実施形態のパチスロ1では、RT遊技状態として「RT0遊技状態」〜「RT5遊技状態」の6種類の遊技状態を設ける。そして、主制御回路41(メインCPU51)は、RT遷移テーブル(図12参照)を参照して、「RT0遊技状態」〜「RT5遊技状態」及び「BB遊技状態」間の遷移を制御する。ここで、図76を参照して、メインCPU51で制御される「RT0遊技状態」〜「RT5遊技状態」及び「BB遊技状態」間のメイン遊技状態の遷移フローについて説明する。
まず、出荷時又は「BB」終了時には、メイン遊技状態は「RT0遊技状態」になる。次いで、「RT0遊技状態」において、「ベルこぼし」(図10中の「ベルこぼし1」〜「ベルこぼし20」のいずれか)に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合には、メイン遊技状態が、「RT0遊技状態」から「RT1遊技状態」に移行する。
「RT1遊技状態」において、「RT2リプ」(図8中の「RT2リプ1」〜「RT2リプ4」のいずれか)に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合には、メイン遊技状態が、「RT1遊技状態」から「RT2遊技状態」に移行する。
「RT2遊技状態」において、「ベルこぼし」、又は、「RT1リプ」(図8中の「RT1リプ上段1」〜「RT1リプ上段8」、「RT1リプ下段1」〜「RT1リプ下段16」、「RT1リプ中段1」及び「RT1リプ中段2」のいずれか)に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合には、メイン遊技状態が、「RT2遊技状態」から「RT1遊技状態」に移行する。また、「RT2遊技状態」において、「RT3リプ」(図8中の「RT3リプ1」又は「RT3リプ2」)に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合には、メイン遊技状態が、「RT2遊技状態」から「RT3遊技状態」に移行する。さらに、「RT2遊技状態」において、「RT4リプ」(図8中の「RT4リプ1」〜「RT4リプ8」のいずれか)に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合には、メイン遊技状態が、「RT2遊技状態」から「RT4遊技状態」に移行する。
「RT3遊技状態」において、「ベルこぼし」、又は、「RT1リプ」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合には、メイン遊技状態が、「RT3遊技状態」から「RT1遊技状態」に移行する。
「RT4遊技状態」において、「7リプ」(図7中の「7リプ中段1」〜「7リプ中段10」、及び、「7リプCU1」〜「7リプCU6」のいずれか)に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合には、メイン遊技状態が、「RT4遊技状態」から「RT3遊技状態」に移行する。また、「RT4遊技状態」において、「ベルこぼし」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合には、メイン遊技状態が、「RT4遊技状態」から「RT1遊技状態」に移行する。すなわち、「RT0遊技状態」及び「RT2遊技状態」〜「RT4遊技状態」において、「ベルこぼし」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合には、メイン遊技状態が「RT1遊技状態」に移行する。
また、本実施形態では、「RT0遊技状態」〜「RT4遊技状態」にいずれかのメイン遊技状態において、「BB」(「BB1」又は「BB2」)が内部当籤した場合、メイン遊技状態は、「RT0遊技状態」〜「RT4遊技状態」のいずれかから「RT5遊技状態」に移行する。
「RT5遊技状態」において、「BB」(図7中の「BB1」又は「BB2」)に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合には、メイン遊技状態は、「BB遊技状態」になる。そして、「BB」の作動が終了した場合、メイン遊技状態は、「BB遊技状態」から「RT0遊技状態」に遷移する。
[サブ遊技状態の遷移フロー]
本実施形態のパチスロ1は、上述のように、ART機能を備える。そして、本実施形態では、副制御回路42(サブCPU81)は、ART機能(ナビ)が作動するサブ遊技状態(以下、「ART状態」という)と、ART機能が作動しないサブ遊技状態(以下、「通常状態」という)との間で、サブ遊技状態の遷移制御を行う。ここで、図77を参照しながら、サブCPU81で行うサブ遊技状態の遷移制御を説明する。
なお、本実施形態では、図77に示すように、「ART状態」として、ARTが初めて作動した際の「ART状態」(以下、「ART初当たり状態」という)、及び、ARTが高確率で継続される「ART状態」(以下、「ART高継続状態」という)の2種類を設ける。そして、本実施形態では、「通常状態」及び「ART状態」(「ART初当たり状態」又は「ART高継続状態」)間において、次の4つのルート(ルート1〜4)でサブ遊技状態を遷移させる。
(1)ルート1
ルート1は、「通常状態」及び「ART状態」(「ART初当たり状態」又は「ART高継続状態」)間において、直接、サブ遊技状態を遷移させるルートである。なお、サブ遊技状態の「通常状態」は、メイン遊技状態の「RT0遊技状態(出荷時)」又は「RT1遊技状態」に対応し、「ART状態」は、「RT3遊技状態」に対応する。
ルート1では、「通常状態」において、マップ当籤抽籤によりマップ4又は5が当籤して「AT当籤」が決定し、その後、「RT3リプ」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合には、サブ遊技状態は、「通常状態」から「ART初当たり状態」に移行する。なお、AT抽籤に当籤してから「RT3リプ」に係る図柄の組合せが表示されるまでのサブ遊技状態を「ART初当たり状態の準備状態」という。この「ART初当たり状態の準備状態」は、メイン遊技状態の遷移フロー(図76参照)において、メイン遊技状態が「RT1遊技状態」から「RT2遊技状態」を経由して「RT3遊技状態」に遷移するまでの状態に対応する(図78参照)。
また、ルート1では、「ART初当たり状態」においてARTの継続抽籤(上乗せフラグ抽籤)に当籤せずに、ARTが1セット終了した場合、サブ遊技状態は、「ART初当たり状態」から「通常状態」に移行する。さらに、ルート1では、「ART高継続状態」においてARTの継続抽籤(上乗せフラグ抽籤)に当籤せずに、ARTのセットが終了した場合、サブ遊技状態は、「ART高継続状態」から「通常状態」に移行する。なお、本実施形態では、サブ遊技状態が「通常状態」から直接「ART高継続状態」に移行するルートは設けない。
(2)ルート2
ルート2は、サブ遊技状態が、「通常状態」から、「7揃い擬似ボーナス」と称するサブ遊技状態(特定遊技状態)を経由して、「ART状態」(「ART初当たり状態」(第1遊技状態)又は「ART高継続状態」(第2遊技状態))に移行するルートである。なお、「7揃い擬似ボーナス」では、再遊技(リプレイ)に係る内部当籤役が高確率で当籤するRT3遊技状態で、所定ゲーム数(本実施形態では50ゲーム)の遊技が行われる。また、「7揃い擬似ボーナス」では、ゲーム毎及び終了時に、ARTゲーム数の上乗せ抽籤を行う。
ルート2では、まず、「通常状態」において、マップ当籤抽籤によりマップ6又は7が当籤して「7揃い擬似ボーナス」が当籤し、「7リプ」(図7中の「7リプ中段1」〜「7リプ中段10」、及び、「7リプCU1」〜「7リプCU6」のいずれか)に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合には、サブ遊技状態は「通常状態」から「7揃い擬似ボーナス」に移行する。なお、「7揃い擬似ボーナス」に当籤してから「7リプ」に係る図柄の組合せが表示されるまでのサブ遊技状態を「7揃い擬似ボーナスの準備状態」という。この「7揃い擬似ボーナスの準備状態」は、メイン遊技状態の遷移フロー(図76参照)において、メイン遊技状態が「RT1遊技状態」から「RT2遊技状態」及び「RT4遊技状態」をこの順で経由して「RT3遊技状態」に遷移するまでの状態に対応する(図78参照)。
次いで、「7揃い擬似ボーナス」において所定ゲーム数(50ゲーム)の遊技を消化した後(「7揃い擬似ボーナス」が終了した後)、サブ遊技状態は、「7揃い擬似ボーナス」から「ART初当たり状態」に移行する。
ただし、本実施形態では、「7揃い擬似ボーナス」における上乗せ抽籤により加算された遊技数が規定ゲーム数(規定回数:本実施形態では100ゲーム)に達した場合、「7揃い擬似ボーナス」終了後に移行した「ART状態」では、上乗せフラグの当籤確率(ART継続確率)の低い「ART初当たり状態」の遊技を行わずに、規定ゲーム数の上乗せ抽籤の遊技を行う。そして、規定ゲーム数の上乗せ抽籤の遊技を消化した後、「ART高継続状態」に移行する。すなわち、「7揃い擬似ボーナス」における上乗せ抽籤により加算された遊技数が規定ゲーム数(本実施形態では100ゲーム)に達した場合には、実質的に、サブ遊技状態の「ART高継続状態」への移行が確定した状態となる。
なお、本実施形態では、「7揃い擬似ボーナス」終了時のARTゲーム数カウンタの値が規定値以上である場合、規定ゲーム数の上乗せ抽籤遊技を行わずに、サブ遊技状態を「7揃い擬似ボーナス」から直接、「ART高継続状態」に移行するようにしてもよい。この場合、「7揃い擬似ボーナス」で加算された規定ゲーム数は、「ART高継続状態」の初回セットのゲーム数に加算されるようにしてもよい。
(3)ルート3
ルート3は、サブ遊技状態が、「通常状態」から、「チャンスゾーン」と称するサブ遊技状態を経由して、「ART状態」(「ART高継続状態」)に移行するルートである。なお、「チャンスゾーン」は、メイン遊技状態の「RT1遊技状態」に対応する。「チャンスゾーン」では、単位遊技中に1回以上のリール演出及びロックが行われ、そのような単位遊技が予め定められた最大回数の単位遊技の範囲内で連続して実施される。それゆえ、本実施形態では、「チャンスゾーン」を「連続ロック状態」ともいう。
本実施形態では、「連続ロック状態」の期間は、最大で10ゲームとする。また、本実施形態では、「連続ロック状態」の開始時から所定ゲーム(「連続ロック状態」の保障ゲーム数)の期間は必ずリール演出及びロックを行い(「連続ロック状態」を維持し)、それ以降のゲームでは、ゲーム毎に「連続ロック状態」を継続するか否かの抽籤を行う。具体的には、本実施形態では、「連続ロック状態」の保障ゲーム数を3ゲームとし、「連続ロック状態」において、4ゲーム目以降では、ゲーム毎に「連続ロック状態」を継続するか否かの抽籤を行う。また、「連続ロック状態」では、当籤したリール演出パターンに対応するリール演出(リールアクション)及びロックが行われるとともに、連続ロック状態カウンタの値から当籤したリール演出パターンに対応するカウント減算値(本実施形態では「1」〜「3」)を減算する動作も行う。なお、「連続ロック状態」における動作制御については、後述の動作フローでより詳細に説明する。
ルート3では、まず、「通常状態」において連続ロック状態移行抽籤に当籤する(連続ロック状態カウンタに「10」が格納される)と、サブ遊技状態は、「通常状態」から「チャンスゾーン」(連続ロック状態)に移行する。次いで、「チャンスゾーン」において、規定ポイント(所定のカウント減算値)が獲得された場合(「チャンスゾーン」において獲得したカウント減算値の総和が「10」になり、連続ロック状態カウンタの値が「0」になった場合)、サブ遊技状態は、「チャンスゾーン」から「ART高継続状態」に移行する。なお、「チャンスゾーン」終了時から「ART高継続状態」に移行するまでのサブ遊技状態を「ART高継続状態の準備状態」という。この「ART高継続状態の準備状態」は、メイン遊技状態の遷移フロー(図76参照)において、メイン遊技状態が「RT1遊技状態」から「RT2遊技状態」を経由して「RT3遊技状態」に遷移するまでの状態に対応する(図78参照)。
また、ルート3では、「チャンスゾーン」において、規定ポイント(カウント減算値「10」)が獲得できなかった場合、すなわち、「連続ロック状態」を継続するか否かの抽籤に当籤しなかった場合、サブ遊技状態は、「チャンスゾーン」から「通常状態」に移行する。
(4)ルート4
ルート4は、サブ遊技状態が、「通常状態」から、「プレミアムボーナス」と称するサブ遊技状態を経由して、「ART状態」(「ART高継続状態」)に移行するルートである。「プレミアムボーナス」は、メイン遊技状態の「BB遊技状態」に対応する。
ルート4では、まず、「通常状態」において「BB」(「BB1」及び「BB2」)が内部当籤し、その後、「BB」(図7中の「BB1」又は「BB2」)に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合には、サブ遊技状態は「通常状態」から「プレミアムボーナス」に移行する。なお、「BB」に当籤してから「BB」に係る図柄の組合せが表示されるまでのサブ遊技状態を「プレミアムボーナスの準備状態」という。この「プレミアムボーナスの準備状態」は、メイン遊技状態の遷移フロー(図76参照)において、メイン遊技状態が「RT1遊技状態」〜「RT4遊技状態」のいずれかから「RT5遊技状態」を経由して「BB遊技状態」に遷移するまでの状態に対応する(図76、図78参照)。
次いで、「プレミアムボーナス」において、「BB」が消化され、終了した後、「RT3リプ」(図8中の「RT3リプ1」又は「RT3リプ2」)に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合には、サブ遊技状態は「プレミアムボーナス」から「ART高継続状態」に移行する。なお、「BB」が終了してから「RT3リプ」に係る図柄の組合せが表示されるまでのサブ遊技状態も「ART高継続状態の準備状態」という。この「ART高継続状態の準備状態」は、メイン遊技状態の遷移フロー(図76参照)において、メイン遊技状態が「BB遊技状態」から「RT0遊技状態」、「RT1遊技状態」及び「RT2遊技状態」をこの順で経由して「RT3遊技状態」に遷移するまでの状態に対応する(図78参照)。
[ART状態中の遷移及び上乗せフラグ抽籤]
本実施形態では、上述のように、「ART状態」として、「ART初当たり状態」、及び、「ART高継続状態」を設ける。ここで、「ART初当たり状態」及び「ART高継続状態」間の遷移条件、並びに、各状態中で行われる上乗せフラグ抽籤(ARTの継続抽籤)について説明する。なお、サブ遊技状態の「ART初当たり状態」、及び、「ART高継続状態」はともに、メイン遊技状態の「RT3遊技状態」に対応する。そして、「ART状態」では、図75で説明したナビテーブルに基づいて、遊技者にとって有利な遊技状態となるように、例えばリールの停止順などの情報を遊技者にナビ(報知)する。
本実施形態では、「ART初当たり状態」において、上乗せフラグ抽籤に当籤した場合には、「ART初当たり状態」の終了後、サブ遊技状態は、「ART初当たり状態」から「ART高継続状態」に移行する。そして、「ART高継続状態」において、上乗せフラグ抽籤に当籤した場合には、「ART高継続状態」を継続し、上乗せフラグ抽籤に当籤しなかった場合には、サブ遊技状態は「ART高継続状態」から「通常状態」に移行する(上記ルート1参照)。
なお、上記図72の上乗せフラグ抽籤テーブルで説明したように、サブ遊技状態がルート2で「ART初当たり状態」に移行した場合(「モード2」の上乗せフラグ抽籤)における上乗せフラグの当籤確率(ARTの継続確率)は、ルート1で「ART初当たり状態」に移行した場合(「モード1」の上乗せフラグ抽籤)のそれより高くする。具体的には、「ART初当たり状態」のゲーム数が「40」の場合、モード2における上乗せフラグの当籤確率を50%とし、モード1における当籤確率を33%に設定する。
また、本実施形態では、「ART高継続状態」中の上乗せフラグ抽籤(「モード3」)における上乗せフラグの当籤確率は、「ART初当たり状態」中の上乗せフラグ抽籤(「モード1」及び「モード2」)のそれより高く設定される。具体的には、「ART高継続状態」のゲーム数が「40」の場合、「モード3」における上乗せフラグの当籤確率は83%に設定される。
なお、「ART初当たり状態」では、基本的には、40ゲーム(所定期間)で1セットの遊技が行われるが、「7揃い擬似ボーナス」におけるARTゲーム数の上乗せ抽籤に当籤している場合には、40ゲーム+上乗せゲーム数の遊技が行われる。それゆえ、サブ遊技状態がルート2で「ART初当たり状態」に移行した場合(「モード2」の上乗せフラグ抽籤)には、「7揃い擬似ボーナス」でARTゲーム数が上乗せされる可能性があり、その場合には、ゲーム数の増加に伴い、「ART初当たり状態」での上乗せフラグの当籤確率も増加する。
さらに、本実施形態では、「7揃い擬似ボーナス」における上乗せ抽籤により加算された単位遊技の回数が規定回数(本実施形態では100ゲーム)に達した場合には、「7揃い擬似ボーナス」終了後、上乗せ抽籤のゲームが規定回数行われ、該規定回数の上乗せ抽籤のゲームが終了した後、サブ遊技状態が「ART高継続状態」に移行する。
また、本実施形態では、「ART初当たり状態」、及び、「ART高継続状態」において、ゲーム毎に、上乗せフラグ抽籤(ARTの継続抽籤)を行う。そして、セットの途中で上乗せフラグ抽籤に当籤した場合には、その後の遊技において、ゲーム毎にARTゲーム数(セット終了後に継続して行う加算抽籤遊技のゲーム数)の上乗せ抽籤が行われる。なお、この際、上乗せフラグ当籤によりARTゲーム数の上乗せ抽籤が行われうる状態になったことを、上乗せフラグの当籤時に遊技者に報知する構成にしてもよい。また、ARTゲーム数の上乗せ抽籤が行われうる状態になったことを、上乗せフラグの当籤後、所定ゲーム消化時等のタイミングで所定の条件が満たされた場合に報知する構成にしてもよい。
さらに、本実施形態では、ARTゲーム数の上乗せ抽籤の当籤により加算されたゲーム数の報知を、上乗せフラグ当籤後で、かつ、上乗せフラグ当籤の報知前に行ってもよいし、上乗せフラグ当籤後で、かつ、上乗せフラグ当籤の報知後に行ってもよい。また、ARTゲーム数の上乗せ抽籤の当籤により加算されたゲーム数の報知を、ART開始時に付与される初期のゲーム数を消化した際に行ってもよい。なお、ARTゲーム数の上乗せ抽籤の当籤により加算されたゲーム数の報知を行わず、ARTが何時終了するのかが分からないような構成にしてもよい。
[メイン遊技状態フローとサブ遊技状態フローとの関係]
図78に、図76に示すメイン遊技状態(RT遊技状態)の遷移フローと、図77に示すサブ遊技状態の遷移フローとを合わせた遊技フローを示す。なお、図78中の実線ブロックで示された遊技状態がサブ遊技状態であり、破線ブロックで示された遊技状態がメイン遊技状態である。また、図78では、説明を簡略化するため、「ART初当たり状態」及び「ART高継続状態」のブロックを一つのブロック「ART状態」にまとめて記載した。さらに、図78では、説明を簡略化するため、「プレミアムボーナスの準備状態」の遷移に関しては、RT遊技状態が「RT1遊技状態」から「RT5遊技状態」に遷移する例のみを示す。
図78に示すように、サブ遊技状態間の準備状態では、メインCPU51によりメイン遊技状態(RT遊技状態)の遷移制御が行われる。例えば、「7揃い擬似ボーナスの準備状態」では、メインCPU51により、メイン遊技状態が、「RT1遊技状態(通常状態)」から「RT2遊技状態」及び「RT4遊技状態」をこの順で経由して「RT3遊技状態」に移行するようなメイン遊技状態の遷移制御が行われる。この際、このRT遊技状態の遷移制御は図76で説明した制御(例えば所定の図柄の組合せの表示制御等)が行われる。
なお、本実施形態では、メイン遊技状態及びサブ遊技状態の遷移は、上記図76〜図78に示す例に限定されない。
例えば、サブ遊技状態を、「7揃い擬似ボーナス」、「ART初当たり状態」又は「ART高継続状態」(メイン遊技状態が「RT3遊技状態」)から、「チャンスゾーン」に遷移させる構成を設けてもよい。また、この場合には、移行元のサブ遊技状態に応じて、所定の利益を遊技者に付与するようにしてもよい。例えば、サブ遊技状態を「7揃い擬似ボーナス」から「チャンスゾーン」に移行させた場合には、「チャンスゾーン」において規定ポイントを獲得した際に「ART初当たり状態」のARTゲーム数に所定ゲーム数を上乗せするようにしてもよい。また、例えば、サブ遊技状態を「ART初当たり状態」から「チャンスゾーン」に移行させた場合には、「ART高継続状態」への移行が確定するようにしてもよい。さらに、サブ遊技状態を「ART高継続状態」から「チャンスゾーン」に移行させた場合には、「ART高継続状態」におけるARTのセット数の上乗せを確定するようにしてもよい。
また、本実施形態では、「ART高継続状態」における上乗せフラグの当籤確率(ARTの継続確率)を1種類(40ゲームで83%)だけ設ける例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、「ART高継続状態」において、上乗せフラグの当籤確率を複数設けてもよい。この場合、「ART高継続状態」において、特定の条件を満たした場合に、より高い上乗せフラグの当籤確率を選択するようにしてもよい。
<主制御回路の動作説明>
次に、図79〜図114を参照して、主制御回路41のメインCPU51が、プログラムを用いて実行する各種処理の内容について説明する。
[メインCPUの制御によるパチスロの主要動作処理]
まず、メインCPU51の制御で行うパチスロ1の主要動作処理の手順を、図79に示すメインフローチャート(以下、メインフローという)を参照しながら説明する。
まず、パチスロ1に電源が投入されると、メインCPU51は、電源投入時の初期化処理を行う(S1)。この初期化処理では、バックアップが正常に行われたか、設定変更が適切に行われたか等が判定され、その判定結果に対応した初期化が行われる。
次いで、メインCPU51は、一遊技終了時の初期化処理を行う(S2)。この初期化処理では、メインRAM53における指定格納領域のデータをクリアする。なお、ここでいう指定格納領域は、例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域などの1回の遊技ごとにデータの消去が必要な格納領域である。
次いで、メインCPU51は、メダル受付・スタートチェック処理を行う(S3)。この処理では、メダルセンサ35Sやスタートスイッチ16Sの入力のチェック等が行われる。なお、メダル受付・スタートチェック処理の詳細については、後述の図80を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、乱数値(0〜65535)を抽出し、該抽出した乱数値をメインRAM53に設けられた乱数値格納領域(不図示)に格納する(S4)。次いで、メインCPU51は、「連続ロック状態」におけるリール演出及びロックの制御で用いる第1〜第3演出用乱数値を抽出し、該抽出した第1〜第3演出用乱数値をメインRAM53に設けられた演出用乱数値格納領域(不図示)に格納する(S5)。なお、本実施形態では、第1演出用乱数値及び第2演出用乱数値のそれぞれは、0〜255の範囲から抽出され、第3演出用乱数値は、0〜65535から抽出される。
そして、抽出した各種乱数値が所定の乱数値格納領域に格納されると、メインCPU51は、内部抽籤処理を行う(S6)。この処理では、S4で抽出した乱数値に基づいた抽籤により内部当籤役の決定が行われる。なお、内部抽籤処理の詳細については、後述の図81を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、演出フラグ選択処理を行う(S7)。なお、演出フラグ選択処理の詳細については、後述の図83を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、遊技開始時演出制御処理を行う(S8)。この処理では、「連続ロック状態」で行うリール演出及びロックの種別を決定する。また、この処理では、「通常状態」で行うロック・役物演出の種別も決定する。なお、遊技開始時演出制御処理の詳細については、後述の図84を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、リール停止初期設定処理を行う(S9)。なお、リール停止初期設定処理の詳細については、後述の図93を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、スタートコマンド送信処理を行う(S10)。具体的には、メインCPU51は、スタートコマンドを副制御回路42に送信する。なお、スタートコマンドは、内部当籤役等を特定するパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU51は、遊技開始時ロック処理を行う(S11)。この処理では、S8の処理で決定された「連続ロック状態」で行うリール演出及びロックの種別に対応する遊技開始時のリール演出及びロックを行う。なお、遊技開始時ロック処理の詳細については、後述の図94を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、ウエイト処理を行う(S12)。この処理では、メインCPU51は、前回の遊技開始から所定時間(例えば、4.1秒)を経過していない場合、該所定時間が経過するまで待ち時間を消化する。
次いで、メインCPU51は、リール回転開始処理を行う(S13)。この処理において、メインCPU51は、全リールの回転開始を要求する。そして、全リールの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1173msec)で実行される後述の割込処理(図114参照)により、3つのステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動が制御され、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転が開始される。このとき、各リールは、その回転速度が定速度に達するまで加速制御され、その後、該定速度が維持されるように制御される。
次いで、メインCPU51は、引込優先順位格納処理を行う(S14)。この処理では、メインCPU51は、引込優先順位データを取得して、引込優先順位データ格納領域に格納する。なお、引込優先順位格納処理の詳細については、後述の図95を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、リール停止制御処理を行う(S15)。この処理では、左ストップボタン17L、中ストップボタン17C及び右ストップボタン17Rがそれぞれ押されたタイミングと内部当籤役とに基づいて該当するリールの回転が停止される。なお、リール停止制御処理の詳細については、後述の図98を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、入賞検索処理を行う(S16)。この処理では、メインCPU51は、図柄コード格納領域(図67中の図柄コード格納領域2以降)のデータを表示役格納領域(図63参照)に格納する。また、この処理では、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rが全て停止した後に有効ライン(入賞判定ライン)に表示された図柄の組合せと、図柄組合せテーブル(図7〜図10参照)とを照合する。そして、メインCPU51は、有効ラインに表示役が表示されたか否かを判定し、その判定結果を表示役格納領域に格納するようにしてもよい。
次いで、メインCPU51は、遊技終了時ロック処理を行う(S17)。この処理では、メダルの払い出し前に、リール演出及びロックを行うか否かの処理を行う。なお、遊技終了時ロック処理の詳細については、後述の図106を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、回胴停止後処理を行う(S18)。この処理では、「通常状態」中のマップに基づくロック・役物演出の制御に必要な、例えば、可動役物許可フラグのオン/オフ制御、サブ管理状態抽籤処理、停止後マップ設定処理等の各種処理(ロック設定処理)を行う。なお、回胴停止後処理の詳細については、後述の図107を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、メダル払出処理を行う(S19)。この処理では、S16において決定された表示役の払出枚数に基づいて、ホッパー33の駆動やクレジット枚数の更新が行われ、メダルの払い出しが行われる。この際、本実施形態では、図柄組合せテーブル(図7〜図10参照)に示すように、メダルの投入枚数が2枚又は3枚であり、メダルの払出枚数は表示役に応じて異なるが、その最大払出枚数(払出上限)は14枚である。
次いで、メインCPU51は、RT制御処理を行う(S20)。この処理では、メインCPU51は、RT遊技状態を管理する。なお、RT制御処理の詳細については、後述の図109を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、遊技終了時演出制御処理を行う(S21)。この処理では、所定の条件下において、「連続ロック状態」への移行抽籤を行う。なお、遊技終了時演出制御処理の詳細については、後述の図110を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、払出終了コマンド送信処理を行う(S22)。具体的には、メインCPU51は、払出終了コマンドを副制御回路42に送信する。なお、払出終了コマンドには、連続ロック状態カウンタの値等の「連続ロック状態」におけるリール演出及びロックに関する情報も含まれる。
次いで、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を行う(S23)。この処理では、メインCPU51は、ボーナスゲームの終了契機を管理するための各種カウンタを参照して、ボーナスゲームの作動を終了するか否かをチェックする。なお、ボーナス終了チェック処理の詳細については、後述の図112を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を行う(S24)。この処理では、メインCPU51は、ボーナスゲームの作動を開始するか否か、及び、再遊技を行うか否かをチェックする。なお、ボーナス作動チェック処理の詳細については、後述の図113を参照しながら後で説明する。ボーナス作動チェック処理が終了すると、メインCPU51は、処理をS2に戻し、S2以降の処理を繰り返す。
[メダル受付・スタートチェック処理]
次に、図80を参照して、メインフロー(図79参照)中のS3で行うメダル受付・スタートチェック処理について説明する。
まず、メインCPU51は、自動投入要求はあるか否かを判別する(S31)。この自動投入要求の有無は、自動投入カウンタが「0」であるか否かを判別して行われる。すなわち、メインCPU51は、自動投入カウンタが「0」であるときは、自動投入要求が無いと判別し、自動投入カウンタが「1」以上であるときは、自動投入要求が有ると判別する。
なお、自動投入カウンタは、前回の単位遊技において再遊技に係る表示役が成立したか否かを識別するためのデータである。再遊技に係る表示役が成立したときには、前回の単位遊技において投入された枚数分のメダルが自動投入カウンタに自動的に投入される。
S31において、メインCPU51が、自動投入要求が有ると判別したとき(S31がYES判定の場合)、メインCPU51は、自動投入処理を行う(S32)。この処理では、自動投入カウンタの値が投入枚数カウンタに複写され、その後、自動投入カウンタの値がクリアされる。その後、メインCPU51は、後述のS39の処理を行う。
一方、S31において、メインCPU51が、自動投入要求が無いと判別したとき(S31がNO判定の場合)、メインCPU51は、メダル受付許可を行う(S33)。この処理では、セレクタ35(図3参照)のソレノイドの駆動が行われ、メダル投入口11から投入されたメダルが受け入れられる。受け入れられたメダルは計数されてからホッパー33へ案内される。
次いで、メインCPU51は、遊技状態に応じて投入枚数の最大値を設定する(S34)。具体的には、BB(RB)遊技状態では投入枚数の最大値を「2」に設定し、その他の遊技状態(一般遊技状態)では、投入枚数の最大値を「3」に設定する。
次いで、メインCPU51は、メダル受付許可であるか否かを判別する(S35)。S35において、メインCPU51がメダル受付許可ではないと判別したとき(S35がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS39の処理を行う。
一方、S35において、メインCPU51がメダル受付許可であると判別したとき(S35がYES判定の場合)、メインCPU51は、メダル投入チェック処理を行う(S36)。この処理では、メインCPU51は、メダルが投入されたかを判別して、メダルが投入された場合に投入枚数カウンタに「1」を加算する。
次いで、メインCPU51は、メダル投入コマンドを副制御回路42に送信する(S37)。メダル投入コマンドは、投入枚数等を特定するためのパラメータを含んで構成される。
次いで、メインCPU51は、投入枚数が遊技開始可能枚数であるか否かを判別する(S38)。S38において、メインCPU51が、投入枚数が遊技開始可能枚数では無いと判別したとき(S38がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS35に戻し、S35以降の処理を繰り返す。一方、S38において、メインCPU51が、投入枚数が遊技開始可能枚数であると判別したとき(S38がYES判定の場合)、メインCPU51は、後述のS39の処理を行う。なお、本実形態では、BB(RB)遊技状態における遊技開始可能枚数は「2」であり、その他の遊技状態(一般遊技状態)における遊技開始可能枚数は「3」である(図13参照)。
次いで、メインCPU51は、スタートスイッチはオンであるか否かを判別する(S39)。S39において、メインCPU51が、スタートスイッチはオンではないと判別したとき(S39がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS35に戻し、S35以降の処理を繰り返す。
一方、S39において、メインCPU51が、スタートスイッチはオンであると判別したとき(S39がYES判定の場合)、メインCPU51は、メダル受付禁止の処理を行う(S40)。この処理により、セレクタ35(図3参照)のソレノイドの駆動が行われず、投入されたメダルがメダル払出口18から排出される。この処理が終了すると、メインCPU51は、メダル受付・スタートチェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS4に移す。
[内部抽籤処理]
次に、図81を参照して、メインフロー(図79参照)中のS6で行う内部抽籤処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明する各種内部抽籤テーブルを用いた内部抽籤処理は主制御回路41により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路41は、内部抽籤処理を実行する手段(内部当籤役決定手段)も兼ねる。
まず、メインCPU51は、遊技状態に応じた内部抽籤テーブルをセットする(S41)。すなわち、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図64参照)を参照して現在の遊技状態を把握し、内部抽籤テーブル決定テーブル(図13参照)に基づいて内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定する。なお、抽籤回数は、内部抽籤テーブルにより規定された各当籤番号について、抽籤値の減算及び桁かりが生じたか否かの判定を行う回数を示す。
次いで、メインCPU51は、抽籤値変更処理を行う(S42)。この処理では、遊技状態に応じて再遊技に係る当籤番号の抽籤値が変更される。なお、抽籤値変更処理の詳細については、後述の図82を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得する(S43)。そして、メインCPU51は、当籤番号の初期値として「1」をセットする。
次いで、メインCPU51は、内部抽籤テーブルを参照して当籤番号に対応する抽籤値を取得し、乱数値から抽籤値を減算する(S44)。
次いで、メインCPU51は、S44での演算結果が0未満(負の値)であるか否かを判別する(S45)。
S45において、メインCPU51が、演算結果が0未満でないと判別したとき(S45がNO判定の場合)、メインCPU51は、乱数値及び当籤番号を更新する(S46)。具体的には、演算結果の値を乱数値にして、当籤番号を1加算する。
次いで、メインCPU51は、全ての当籤番号をチェックしたか否かを判別する(S47)。S47において、メインCPU51が全ての当籤番号をチェックしていないと判別したとき(S47がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS44に戻し、S44以降の処理を繰り返す。
一方、S47において、メインCPU51が全ての当籤番号をチェックしたと判別したとき(S47がYES判定の場合)、メインCPU51は、データポインタとして「0」をセットする(S48)。すなわち、メインCPU51は、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタとして「0」をセットする。
ここで、再度S45の処理の説明に戻って、S45において、メインCPU51が、演算結果が0未満(負の値)である判別したとき(S45がYES判定の場合)、メインCPU51は、現在の当籤番号に応じて、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得する(S49)。
そして、S48又はS49の処理後、メインCPU51は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図22〜図27参照)を参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S50)。
次いで、メインCPU51は、取得した内部当籤役を内部当籤役格納領域に格納する(S51)。
次いで、メインCPU51は、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」であるか否かを判別する(S52)。S52において、メインCPU51が、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」でないと判別したとき(S52がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS57の処理を行う。
一方、S52において、メインCPU51が、持越役格納領域に格納されているデータは「00000000」であると判別したとき(S52がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス用内部当籤役決定テーブル(図21参照)を参照し、ボーナス用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S53)。
次いで、メインCPU51は、取得した内部当籤役を持越役格納領域に格納する(S54)。
次いで、メインCPU51は、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」であるか否かを判別する(S55)。S55において、メインCPU51が、持越役格納領域に格納されているデータが「00000000」であると判別したとき(S55がYES判定の場合)、メインCPU51は、後述のS57の処理を行う。
一方、S55において、メインCPU51が、持越役格納領域に格納されているデータは「00000000」でないと判別したとき(S55がNO判定の場合)、メインCPU51は、RT5遊技状態フラグをセットして遊技状態フラグ格納領域を更新する(S56)。具体的には、遊技状態フラグ格納領域(図64参照)のビット7に「1」を格納(セット)する。
次いで、メインCPU51は、持越役格納領域に格納されている内部当籤役に基づいて、内部当籤役格納領域を更新する(S57)。その後、メインCPU51は、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS7に移す。
[抽籤値変更処理]
次に、図82を参照して、内部抽籤処理のフローチャート(図81参照)中のS42で行う抽籤値変更処理について説明する。
まず、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図64参照)を参照して、RT遊技状態フラグがオンであるか否かを判別する(S61)。具体的には、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図64参照)中のビット2〜7のいずれかに「1」がセットされているか否かを判別する。そして、S61において、メインCPU51が、RT遊技状態フラグがオンでないと判別したとき(S61がNO判定の場合)、メインCPU51は、抽籤値変更処理を終了し、処理を内部抽籤処理(図81参照)のS43に移す。
一方、S61において、メインCPU51が、RT遊技状態フラグがオンであると判別したとき(S61がYES判定の場合)、メインCPU51は、オンになっているRT遊技状態に対応するRT用内部抽籤テーブルを参照して、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図14参照)の再遊技に係る当籤番号(「1」〜「27」)の抽籤値を変更する(S62)。その後、メインCPU51は、抽籤値変更処理を終了し、処理を内部抽籤処理(図81参照)のS43に移す。
[演出フラグ選択処理]
次に、図83を参照して、メインフロー(図79参照)中のS7で行う演出フラグ選択処理について説明する。
この処理では、メインCPU51は、フラグ変換テーブル(図41参照)を参照し、内部当籤役(当籤番号)に基づいて、演出フラグ番号を、メインRAM53に設けられた所定の格納領域(演出フラグ番号格納領域:不図示)に格納する(S71)。具体的には、まず、メインCPU51は、S6の内部抽籤処理により取得された当籤番号(内部当籤役)に基づいて、演出フラグ番号を取得する。次いで、メインCPU51は、該取得した演出フラグ番号を演出フラグ番号格納領域に格納する。すなわち、この処理では、「連続ロック状態」におけるリール演出及びロックの種別を決める演出フラグ番号を内部当籤役(当籤番号)に基づいて決定する。
S71の処理後、メインCPU51は、演出フラグ選択処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS8に移す。
[遊技開始時演出制御処理]
次に、図84を参照して、メインフロー(図79参照)中のS8で行う遊技開始時演出制御処理について説明する。
まず、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図64参照)を参照して、BB遊技が作動中であるか否かは判別する(S81)。S81において、メインCPU51が、BB遊技が作動中であると判別したとき(S81がYES判定の場合)、メインCPU51は、遊技開始時演出制御処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS9に移す。
一方、S81において、メインCPU51が、BB遊技が作動中でないと判別したとき(S81がNO判定の場合)、メインCPU51は、RT遊技状態がRT0遊技状態又はRT1遊技状態であるか否かを判別する(S82)。S82において、メインCPU51が、RT遊技状態がRT0遊技状態又はRT1遊技状態でないと判別したとき(S82がNO判定の場合)、メインCPU51は、遊技開始時演出制御処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS9に移す。
一方、S82において、メインCPU51が、RT遊技状態がRT0遊技状態又はRT1遊技状態であると判別したとき(S82がYES判定の場合)、メインCPU51は、連続ロック状態カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S83)。
S83において、メインCPU51が、連続ロック状態カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S83がNO判定の場合)、メインCPU51は、連続ロック状態中演出抽籤処理を行う(S84)。すなわち、本実施形態では、遊技状態が「連続ロック状態」である場合(連続ロック状態カウンタの値≠0のとき)、当該遊技で行われるリール演出及びロックの種別を抽籤により決定する。なお、連続ロック状態中演出抽籤処理の詳細については、後述の図85及び図86を参照しながら後で説明する。そして、連続ロック状態中演出抽籤処理(S84)を行った後、メインCPU51は、遊技開始時演出制御処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS9に移す。
一方、S83において、メインCPU51が、連続ロック状態カウンタの値が「0」であると判別したとき(S83がYES判定の場合)、メインCPU51は、セットされているマップの情報にロック・役物種別の情報が含まれるか否かを判別するとともに、ロック・役物種別の情報に基づいてロックの有無を判断する(S85)。
次いで、メインCPU51は、サブ管理状態抽籤処理を行う(S86)。なお、サブ管理状態抽籤処理の詳細については、後述の図87を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU51は、前兆種別抽籤処理を行う(S87)。この処理では、例えばマップ当籤抽籤処理(AT抽籤処理)等を行う。なお、前兆種別抽籤処理の詳細については、後述の図89を参照しながら後で説明する。そして、S87の処理後、メインCPU51は、遊技開始時演出制御処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS9に移す。
[連続ロック状態の制御概要]
本実施形態では、遊技開始時及び遊技終了時、「連続ロック状態」の制御を行う。ここで、本実施形態で行う「連続ロック状態」の制御の概要を説明する。
遊技状態が「連続ロック状態」に遷移した後、まず、連続ロック状態カウンタの値から、内部当籤役に基づいて得られるカウント減算値(図42の連続ロック状態用演出抽籤テーブル参照)を減算する(第1の減算処理:後述の図85中のS94)。
そして、第1の減算処理の結果が0以下であれば、サブ遊技状態の「ART状態」への移行が確定する(後述の図85中のS95のYES判定)。この場合、その移行確定を示すリール制御フラグ(第2リール制御フラグ)がセットされ、遊技開始操作時のロックにおいて、減算前の連続ロック状態カウンタ値に基づくリール演出及びロックが実行される。
なお、第2リール制御フラグは、次の2つの特定条件(サブ遊技状態においてART状態への移行が満たされるための条件)の一方が満たされたことを示す情報である。
(1)「連続ロック状態」中において、連続ロック状態カウンタの値が、カウント減算値の減算により「0」となったこと(後述の図85中のS95がYES判定となったこと)。
(2)第1演出用乱数値から演出抽籤値を減算した結果(抽籤結果)が負の値となり、その抽籤に当籤したこと(後述の図85中のS100がYES判定となったこと)。
一方、第1の減算処理の結果が0より大きければ、まず、「連続ロック状態」において、カウント減算値に基づいてリール演出及びロックを行うことを示す情報である第1リール制御フラグがセットされる。この場合、遊技開始操作時のロックにおいて、カウント減算値に基づくリール演出及びロックが実行される。なお、第1及び第2リール制御フラグは、メインRAM53に設けられたリール制御フラグ格納領域(不図示)にセットされる。
また、第1の減算処理の結果が0より大きい場合には、第1演出用乱数値から、内部当籤役に基づいて得られる演出抽籤値(図42の連続ロック状態用演出抽籤テーブル参照)を減算する(第2の減算処理:後述の図85中のS99)。
第2の減算処理の結果が0未満であれば、サブ遊技状態の「ART状態」への移行が確定する(後述の図85中のS100のYES判定)。この場合、第2リール制御フラグがセットされ、次の演出処理(A)及び(B)のいずれを実行するかが、演出内容抽籤値に基づいて決定される。
(A)遊技開始操作時のロックにおいて、減算前の連続ロック状態カウンタ値に基づくリール演出及びロックを行う。
(B)第3停止後のロックにおいて、減算後の連続ロック状態カウンタ値に基づくリール演出及びロックを行う。
なお、上記(B)の演出処理が決定された場合、遊技開始操作時のロックでは、第1リール制御フラグがセットされ、カウント減算値に基づくリール演出及びロックが実行される。
一方、第2の減算処理の結果が0以上であり、かつ、「連続ロック状態」が保障ゲーム期間でない場合、上記図77のサブ遊技状態の遷移フローで説明した所定の条件及び所定の抽籤結果に基づいて、サブ遊技状態が「連続ロック状態」から「通常状態」に移行する。
後述の図85及び図86の連続ロック状態中演出抽籤処理、並びに、図94の遊技開始時ロック処理では、上述した「連続ロック状態」の制御が実現される。
[連続ロック状態中演出抽籤処理]
次に、図85及び図86を参照して、遊技開始時演出制御処理のフローチャート(図84参照)中のS84で行う連続ロック状態中演出抽籤処理について説明する。
まず、メインCPU51は、演出フラグ番号格納領域に格納されている演出フラグ番号を取得する(S91)。次いで、メインCPU51は、連続ロック状態用演出抽籤テーブル(図42参照)を参照し、演出フラグ番号に基づいて、カウント減算値、演出内容抽籤値、及び、演出抽籤値を取得する(S92)。
次いで、メインCPU51は、減算前(現在)の連続ロック状態カウンタの値を保持する(S93)。そして、メインCPU51は、減算前の連続ロック状態カウンタの値からカウンタ減算値を減算する(S94:上記第1の減算処理)。
次いで、メインCPU51は、減算後の連続ロック状態カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S95)。S95において、メインCPU51が、減算後の連続ロック状態カウンタの値が「0」であると判別したとき(S95がYES判定の場合)、メインCPU51は、図86に示すフローチャート中の後述のS109〜S116の処理(サブ遊技状態の「ART状態」への移行が確定した際の処理)を行う。
なお、本実施形態では、カウント減算値は「1」〜「3」のいずれかであるので、「連続ロック状態」が最後まで(10ゲーム期間)維持されれば、連続ロック状態カウンタの値は必ず「0」になり、サブ遊技状態の「ART状態」への移行が確定する(遊技者に特典が付与される)。また、「連続ロック状態」の途中で、例えばカウント減算値「2」又は「3」を獲得した場合には、単位遊技が10ゲーム行われる前に、連続ロック状態カウンタの値が「0」になり、サブ遊技状態の「ART状態」への移行が確定する。
一方、S95において、メインCPU51が、減算後の連続ロック状態カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S95がNO判定の場合)、メインCPU51は、減算後の連続ロック状態カウンタの値を保持する(S96)。次いで、メインCPU51は、カウント減算値及び第1リール制御フラグを取得する(S97)。なお、第1リール制御フラグがリール制御フラグ格納領域(不図示)にセットされた場合には、開始操作時にリール演出及びロックが行われる。
次いで、メインCPU51は、演出用乱数値格納領域に格納されている第1演出用乱数値を取得する(S98)。そして、メインCPU51は、第1演出用乱数値から演出用抽籤値を減算する(S99:上記第2の減算処理)。
次いで、メインCPU51は、S99での演算結果が0未満(負の値)であるか否かを判別する(S100)。S100において、メインCPU51が、演算結果が0未満であると判別したとき(S100がYES判定の場合)、メインCPU51は、図86に示すフローチャート中の後述のS109〜S116の処理(サブ遊技状態の「ART状態」への移行が確定した際の処理)を行う。すなわち、S99及びS100の抽籤処理に当籤した場合には、連続ロック状態カウンタの値が「0」でない場合であっても、サブ遊技状態の「ART状態」への移行が確定する。
一方、S100において、メインCPU51が、演算結果が0未満でないと判別したとき(S100がNO判定の場合)、メインCPU51は、連続ロック状態カウンタの値を、減算後の連続ロック状態カウンタの値に更新する(S101)。そして、メインCPU51は、連続ロック状態保障カウンタの値を1減算する(S102)。なお、本実施形態では、上述のように、「連続ロック状態」の開始時から所定ゲーム数(本実施形態では、3ゲーム)の期間、「連続ロック状態」が無条件で維持されるように設定される。連続ロック状態保障カウンタの値は、「連続ロック状態」の残りの保障期間(ゲーム数)の情報を示す。
次いで、メインCPU51は、連続ロック状態保障カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S103)。S103において、メインCPU51が、連続ロック状態保障カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S103がNO判定の場合)、メインCPU51は、連続ロック状態中演出抽籤処理を終了するとともに、遊技開始時演出制御処理も終了する。
一方、S103において、メインCPU51が、連続ロック状態保障カウンタの値が「0」であると判別したとき(S103がYES判定の場合)、メインCPU51は、演出フラグ番号が「01」〜「03」のいずれかであるか否かを判別する(S104)。S104において、メインCPU51が、演出フラグ番号が「01」〜「03」のいずれかでないと判別したとき(S104がNO判定の場合)、メインCPU51は、連続ロック状態中演出抽籤処理を終了するとともに、遊技開始時演出制御処理も終了する。
一方、S104において、メインCPU51が、演出フラグ番号が「01」〜「03」のいずれかであると判別したとき(S104がYES判定の場合)、メインCPU51は、演出用乱数値格納領域に格納されている第2演出用乱数値を取得する(S105)。そして、メインCPU51は、第2演出用乱数値から規定値(本実施形態では「60」)を減算する(S106)。
次いで、メインCPU51は、S106での演算結果が0未満(負の値)であるか否かを判別する(S107)。S107において、メインCPU51が、演算結果が0未満でないと判別したとき(S107がNO判定の場合)、メインCPU51は、連続ロック状態中演出抽籤処理を終了するとともに、遊技開始時演出制御処理も終了する。
一方、S107において、メインCPU51が、演算結果が0未満であると判別したとき(S107がYES判定の場合)、メインCPU51は、連続ロック状態カウンタの値を「0」に更新する(S108)。すなわち、S106及びS107の抽籤処理に当籤した場合には、「連続ロック状態」が終了する。そして、その後、メインCPU51は、連続ロック状態中演出抽籤処理を終了するとともに、遊技開始時演出制御処理も終了する。
ここで、再度、S95及びS100の処理の説明に戻って、S95がYES判定の場合、又は、S100がYES判定の場合に行う、図86に示すS109〜S116の処理(サブ遊技状態の「ART状態」への移行が確定した際の処理)について説明する。
S95がYES判定の場合、又は、S100がYES判定の場合、メインCPU51は、減算前の連続ロック状態カウンタの値を取得する(S109)。次いで、メインCPU51は、第2リール制御フラグを取得する(S110)。
次いで、メインCPU51は、第1リール制御フラグを取得しているか否かを判別する(S111)。S111において、メインCPU51が、第1リール制御フラグを取得していると判別したとき(S111がYES判定の場合)、メインCPU51は、連続ロック状態中演出抽籤処理を終了するとともに、遊技開始時演出制御処理も終了する。
一方、S111において、メインCPU51が、第1リール制御フラグを取得していないと判別したとき(S111がNO判定の場合)、メインCPU51は、主制御回路41に設けられた、リフレッシュカウンタとして使用することができる所定のレジスタ(不図示)に格納された擬似乱数値を演出内容乱数値として取得する(S112)。なお、所定のレジスタで得られる擬似乱数値は、0〜127の範囲の値となる。
次いで、メインCPU51は、演出内容乱数値から演出内容抽籤値を減算する(S113)。そして、メインCPU51は、S113での演算結果が0未満(負の値)であるか否かを判別する(S114)。S114において、メインCPU51が、演算結果が0未満でないと判別したとき(S114がNO判定の場合)、メインCPU51は、連続ロック状態中演出抽籤処理を終了するとともに、遊技開始時演出制御処理も終了する。
一方、S114において、メインCPU51が、演算結果が0未満であると判別したとき(S114がYES判定の場合)、メインCPU51は、全停止後ロックフラグをオンする(S115)。なお、全停止後ロックフラグは、上述の特定条件(1)又は(2)が満たされた状態において、リールの第3停止後にリール演出及びロックを実行するか否かを識別するための情報であり、リール制御フラグ格納領域に格納される。そして、全停止後ロックフラグがオンの状態である場合には、リールの第3停止後にリール演出及びロックが実行される。すなわち、このS113及びS114の抽籤処理では、リールの第3停止後にリール演出及びロックを行うか否かの抽籤を行う。
次いで、メインCPU51は、減算後の連続ロック状態カウンタの値を取得する(S116)。そして、メインCPU51は、連続ロック状態カウンタの値を更新した後、連続ロック状態中演出抽籤処理を終了するとともに、遊技開始時演出制御処理も終了する。
[サブ管理状態抽籤処理]
次に、図87を参照して、遊技開始時演出制御処理のフローチャート(図84参照)中のS86で行うサブ管理状態抽籤処理について説明する。
まず、メインCPU51は、滞在フラグがオンであるか否かを判別する(S121)。本実施形態では、サブ管理状態が「サブ管理状態0」から「サブ管理状態1」又は「サブ管理状態2」に移行した場合、サブ管理状態の移行抽籤処理は、移行後から10ゲーム経過した後、それ以降の単位遊技で実行される。すなわち、サブ管理状態が「サブ管理状態0」から「サブ管理状態1」又は「サブ管理状態2」に移行した場合には、移行後から10ゲームまでの期間は、移行先のサブ管理状態が維持される保障期間となる。そして、このサブ管理状態の保障期間では、滞在フラグがオンとなり、滞在カウンタの値は「10」から保障期間の単位遊技毎に「1」減算される。すなわち、滞在フラグがオン状態である場合、現在の遊技が該保障期間内の遊技であることを示す。なお、滞在フラグ及び滞在カウンタは、メインRAM53に設けられる。
S121において、メインCPU51が、滞在フラグがオンであると判別したとき(S121がYES判定の場合)、メインCPU51は、滞在カウンタの値を1減算する(S125)。この際、減算後の滞在カウンタの値が「0」となる場合には、次の遊技からは保障期間でなくなるので、滞在フラグをオフする。そして、S125の処理後、メインCPU51は、サブ管理状態抽籤処理を終了し、処理を遊技開始時演出制御処理(図84参照)のS87に移す。
一方、S121において、メインCPU51が、滞在フラグがオンでない(オフである)と判別したとき(S121がNO判定の場合)、メインCPU51は、サブ管理状態移行抽籤処理を行う(S122)。なお、サブ管理状態移行抽籤処理の詳細については、後述の図88を参照しながら後で説明する。
次いで、S122の処理後、メインCPU51は、サブ管理状態が「サブ管理状態0」から「サブ管理状態1」又は「サブ管理状態2」に移行したか否かを判別する(S123)。S123において、メインCPU51が、サブ管理状態が「サブ管理状態1」又は「サブ管理状態2」に移行していないと判別したとき(S123がNO判定の場合)、メインCPU51は、サブ管理状態抽籤処理を終了し、処理を遊技開始時演出制御処理(図84参照)のS87に移す。
一方、S123において、メインCPU51が、サブ管理状態が「サブ管理状態1」又は「サブ管理状態2」に移行したと判別したとき(S123がYES判定の場合)、メインCPU51は、保障期間が開始されるので、滞在フラグをオンし、滞在カウンタの値に「10」をセットする(S124)。そして、S124の処理後、メインCPU51は、サブ管理状態抽籤処理を終了し、処理を遊技開始時演出制御処理(図84参照)のS87に移す。
[サブ管理状態移行抽籤処理]
次に、図88を参照して、サブ管理状態抽籤処理のフローチャート(図87参照)中のS122で行うサブ管理状態移行抽籤処理について説明する。
本実施形態では、サブ管理状態移行抽籤処理及びそれに基づくサブ管理状態のセット処理は、ART終了時だけでなく、RT抽籤値の設定変更(設定1〜6:図14〜図19参照)時やリセット後などにも実施する。図88では、「ART終了時」の処理例を説明するが、RT抽籤値の設定変更時やリセット後においても同様の処理が行われる。なお、ここでいう「ART終了時」とは、RT遊技状態が「RT3遊技状態」から「RT1遊技状態」に移行したときのことをいう。
まず、メインCPU51は、現在の状態が、ART終了時であるか否かを判別する(S131)。
S131において、メインCPU51が、現在の状態が、ART終了時の状態でないと判別したとき(S131がNO判定の場合)、メインCPU51は、内部当籤役及び現在のサブ管理状態に基づいて、サブ管理状態移行抽籤を行い、該抽籤により決定されたサブ管理状態をセットする(S132)。この処理では、具体的には、メインCPU51は、例えば、図46〜図48に示すようなサブ管理状態移行抽籤テーブルを用いてサブ管理状態移行抽籤を行う。そして、S132の処理後、メインCPU51は、サブ管理状態移行抽籤処理を終了し、処理をサブ管理状態抽籤処理(図87参照)のS123に移す。
一方、S131において、メインCPU51が、現在の状態が、ART終了時の状態であると判別したとき(S131がYES判定の場合)、メインCPU51は、ART終了時に対応するサブ管理状態移行抽籤テーブルを用いてサブ管理状態移行抽籤を行い、該抽籤により決定されたサブ管理状態をセットする(S133)。この処理では、具体的には、メインCPU51は、例えば、図49に示すようなART終了時の状態専用に設けられたサブ管理状態移行抽籤テーブルを用いてサブ管理状態移行抽籤を行う。
そして、S133の処理後、メインCPU51は、サブ管理状態移行抽籤処理を終了し、処理をサブ管理状態抽籤処理(図87参照)のS123に移す。本実施形態では、上述のように、内部当籤役、現在のサブ管理状態等に基づいて、サブ管理状態の移行/滞在の抽籤を行う。
[前兆種別抽籤処理]
次に、図89を参照して、遊技開始時演出制御処理のフローチャート(図84参照)中のS87で行う前兆種別抽籤処理について説明する。
まず、メインCPU51は、RT遊技状態がRT0遊技状態又はRT1遊技状態であるか否かを判別する(S141)。
S141において、メインCPU51が、RT遊技状態がRT0遊技状態又はRT1遊技状態でないと判別したとき(S141がNO判定の場合)、メインCPU51は、前兆種別抽籤処理を終了するとともに、遊技開始時演出制御処理(図84)も終了する。このように、本実施形態では、サブ遊技状態が、「ART状態」(RT3遊技状態)及び「通常状態」から「ART状態」に移行する途中の準備状態(RT2、RT4遊技状態:「ART状態移行時の準備状態」)である場合には、後述するマップ当籤抽籤処理を行わない。それゆえ、サブ遊技状態(RT遊技状態)が「ART状態」(RT3遊技状態)又は「ART状態移行時の準備状態」(RT2、RT4遊技状態)では、ロック・役物演出が行われない。
一方、S141において、メインCPU51が、RT遊技状態がRT0遊技状態又はRT1遊技状態であると判別したとき(S141がYES判定の場合)、メインCPU51は、マップ当籤抽籤処理を行う(S142)。この処理では、マップが決定されるとともに、実質的に、サブ管理状態及び内部当籤役に基づいたAT(ART)抽籤処理が行われる。なお、マップ当籤抽籤処理の詳細については、後述の図90を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、S142のマップ当籤抽籤処理によりマップが当籤したか否かを判別する(S143)。S143において、メインCPU51が、マップが当籤していないと判別したとき(S143がNO判定の場合)、メインCPU51は、前兆種別抽籤処理を終了するとともに、遊技開始時演出制御処理(図84)も終了する。
一方、S143において、メインCPU51が、マップに当籤していると判別したとき(S143がYES判定の場合)、メインCPU51は、当籤したマップがマップ6又は7であるか否かを判別する(S144)。S144において、メインCPU51が、当籤したマップがマップ6又は7であると判別したとき(S144がYES判定の場合)、メインCPU51は、後述のS147の処理を行う。
一方、S144において、メインCPU51が、当籤したマップがマップ6又は7でないと判別したとき(S144がNO判定の場合)、メインCPU51は、現在の状態がペナルティ中であるか否かを判別する(S145)。S145において、メインCPU51が、現在の状態がペナルティ中でないと判別したとき(S145がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS147の処理を行う。
一方、S145において、メインCPU51が、現在の状態がペナルティ中であると判別したとき(S145がYES判定の場合)、メインCPU51は、マップをマップ0〜3のいずれかに変更する(S146)。
そして、S146の処理後、S144がYES判定の場合、又は、S145がNO判定の場合、メインCPU51は、当籤したマップがマップ5又は7であるか否かを判別する(S147)。S147において、メインCPU51が、当籤したマップがマップ5又は7でないと判別したとき(S147がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS149の処理を行う。
一方、S147において、メインCPU51が、当籤したマップがマップ5又は7であると判別したとき(S147がYES判定の場合)、メインCPU51は、保持フラグをオンする(S148)。S147がYES判定である場合は、マップ1〜3のいずれかのマップに基づくロック・役物演出の遊技(滞在)期間内に、S142のマップ当籤抽籤処理により、AT当籤又は7揃い擬似ボーナス当籤が確定したことになるので、S148の処理により当籤したマップ情報が保持される。そして、S148の処理後、メインCPU51は、前兆種別抽籤処理を終了するとともに、遊技開始時演出制御処理(図84)も終了する。
次いで、S147がNO判定の場合、メインCPU51は、マップ遊技数抽籤処理を行う(S149)。この処理では、メインCPU51は、マップ遊技数抽籤テーブル(図53参照)及びマップ遊技数減算抽籤テーブル(図54)を参照して、マップ遊技数(マップの滞在ゲーム数)を決定する。なお、マップ遊技数抽籤処理の詳細については、後述の図91を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、第3停止後ロック設定処理を行う(S150)。この処理では、メインCPU51は、マップに基づくロック・役物演出の遊技開始から何ゲーム目にロックの作動及び可動役物22の駆動を行うかを決定する。なお、第3停止後ロック設定処理の詳細については、後述の図92を参照しながら後で説明する。
そして、S150の処理後、メインCPU51は、前兆種別抽籤処理を終了するとともに、遊技開始時演出制御処理(図84)も終了する。本実施形態の前兆種別抽籤処理では、上述のようにして、サブ管理状態や内部当籤役に基づいて、複数のマップから1つのマップを抽籤で選択し、該選択されたマップをセットする。
[マップ当籤抽籤処理]
次に、図90を参照して、前兆種別抽籤処理のフローチャート(図89参照)中のS142で行うマップ当籤抽籤処理について説明する。なお、本実施形態では、マップ当籤抽籤により、実質的にART(報知)抽籤も行う。それゆえ、本実施形態では、主制御回路41は、ART(報知)を行うか否かを決定する手段(報知決定手段)も兼ねる。
マップ当籤抽籤処理では、メインCPU51は、セットされているサブ管理状態(現在のサブ管理状態)及び内部当籤役に基づいてマップの抽籤を行う(S151)。この際、メインCPU51は、例えば図50〜図52で示したマップ当籤抽籤テーブルのうち、現在のサブ管理状態に対応するマップ当籤抽籤テーブルを参照して、マップの抽籤処理を行う。そして、S151の処理後、メインCPU51は、マップ当籤抽籤処理を終了し、処理を前兆種別抽籤処理(図89参照)のS143に移す。
[マップ遊技数抽籤処理]
次に、図91を参照して、前兆種別抽籤処理のフローチャート(図89参照)中のS149で行うマップ遊技数抽籤処理について説明する。なお、この処理は、マップ当籤抽籤処理(図89中のS142)でマップ1〜4及び6のいずれかが当籤した場合に行われる。
まず、メインCPU51は、セットされているマップのマップ番号に基づいて、マップ基準遊技数の抽籤処理を行う(S161)。この処理では、メインCPU51は、図53で説明したマップ遊技数抽籤テーブルを参照し、マップ番号に基づいてマップ基準遊技数の抽籤処理を行う。
次いで、メインCPU51は、S161の抽籤処理により、16G以上のマップ基準遊技数が選択されたか否かを判別する(S162)。S162において、メインCPU51が、16G以上のマップ基準遊技数が選択されていないと判別したとき(S162がNO判定の場合)、メインCPU51は、S161の抽籤処理により選択されたマップ基準遊技数を最終的なマップ遊技数(マップの滞在ゲーム数)とし、その後、メインCPU51は、マップ遊技数抽籤処理を終了し、処理を前兆種別抽籤処理(図89参照)のS150に移す。
一方、S162において、メインCPU51が、16G以上のマップ基準遊技数が選択されていると判別したとき(S162がYES判定の場合)、メインCPU51は、S161の抽籤処理により選択されたマップ基準遊技数から所定のゲーム数だけ減算する(S163)。この処理では、まず、メインCPU51は、図54で説明したマップ遊技数減算抽籤テーブルを参照して、マップ遊技数の減算値(0〜−4のいずれか)を決定する。次いで、メインCPU51は、マップ基準遊技数に決定された減算値を加算する。そして、メインCPU51は、S163の処理により減算されたマップ遊技数を最終的なマップ遊技数とし、その後、メインCPU51は、マップ遊技数抽籤処理を終了し、処理を前兆種別抽籤処理(図89参照)のS150に移す。
[第3停止後ロック設定処理]
次に、図92を参照して、前兆種別抽籤処理のフローチャート(図89参照)中のS150で行う第3停止後ロック設定処理について説明する。
まず、メインCPU51は、図91で説明したマップ遊技数抽籤処理で決定されたマップ遊技数が34G以下であるか否かを判別する(S171)。
S171において、メインCPU51が、マップ遊技数が34G以下であると判別したとき(S171がYES判定の場合)、メインCPU51は、マップ遊技数抽籤処理で決定されたマップ遊技数をロック設定基準ゲーム数とする(S172)。そして、S172の処理後、メインCPU51は、後述のS174の処理を行う。
一方、S171において、メインCPU51が、マップ遊技数が34G以下でないと判別したとき(S171がNO判定の場合)、メインCPU51は、抽籤によりロック設定基準ゲームを決定する(S173)。
上述のように、本実施形態では、決定されたマップ遊技数が35G以上である場合には、32Gから0G〜3Gのいずれかを減算した遊技数(29G、30G、31G、32Gのいずれか)をロック設定基準ゲーム数とする。それゆえ、S173の処理では、まず、メインCPU51は、32Gから減算するゲーム数(0G〜3Gのいずれか)を抽籤により決定する。次いで、メインCPU51は、32Gから抽籤により決定された減算ゲーム数を減算し、該減算したゲーム数をロック設定基準ゲーム数とする。
上述したS172又はS173の処理により、ロック設定基準ゲーム数が決定された後、メインCPU51は、抽籤により、中盤役物設定を行う(S174)。本実施形態では詳述しないが、マップ遊技数が28G以上である場合、マップの1ゲーム目〜16ゲーム目の範囲内(マップ滞在期間の中盤)でロック・役物演出処理を行うか否かの抽籤(中盤役物抽籤)を行う。この中盤役物抽籤処理は、当籤したマップ情報、マップ遊技数等に基づいて行われる。そして、この中盤役物抽籤に当籤した場合、図56〜図62で説明したロック種別抽籤テーブルで決定されるロックの発生タイミング以外にも、中盤役物抽籤で当籤したタイミング(マップの1ゲーム目〜16ゲーム目のいずれか)でロックの発生及び可動役物22の駆動が実行される。なお、図示しないが、中盤役物抽籤において、マップの1ゲーム目〜16ゲーム目の各タイミングでロックの発生及び可動役物22の駆動が実行される確率は同一とする。
そして、S174の処理後、メインCPU51は、サブ管理状態、マップ(マップ番号)、及び、ロック設定基準ゲーム数に基づいて、ロック・役物種別(ロックの発生タイミング)を決定する(S175)。この処理では、メインCPU51は、図56〜図62で説明したロック種別抽籤テーブルのうち、現在のサブ管理状態及びマップ(マップ番号)に対応するロック種別抽籤テーブル参照して、ロック・役物種別を選択する。そして、S175の処理後、メインCPU51は、第3停止後ロック設定処理を終了するとともに、前兆種別抽籤処理(図89)も終了する。
[リール停止初期設定処理]
次に、図93を参照して、メインフロー(図79参照)中のS9で行うリール停止初期設定処理について説明する。
まず、メインCPU51は、回胴停止用番号選択テーブル(図28参照)を参照して、図79中のS6の内部抽籤処理で取得した内部当籤役に基づいて、回胴停止用番号を取得する(S181)。
次いで、メインCPU51は、リール停止初期設定テーブル(図29参照)を参照し、取得した回胴停止用番号に基づいて、該回胴停止番号に対応する各種情報を取得する(S182)。具体的には、メインCPU51は、取得した回胴停止用番号に対応する、引込優先順位テーブル選択テーブル番号、引込優先順位テーブル番号、順押し時テーブル選択データ、順押し時テーブル変更データ、順押し時テーブル変更初期データ、及び、変則押し時テーブル選択データを取得する。
次いで、メインCPU51は、全図柄コード格納領域(図67参照)に回転中の識別子「0FFH(11111111B)」を格納する(S183)。
次いで、メインCPU51は、メインRAM53に設けられたストップボタン未作動カウンタに「3」を格納する(S184)。その後、メインCPU51は、リール停止初期設定処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS10に移す。なお、ストップボタン未作動カウンタは、停止操作が検出されていないストップボタンの数を管理するためのカウンタである。
[遊技開始時ロック処理]
次に、図94を参照して、メインフロー(図79参照)中のS11で行う遊技開始時ロック処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明する遊技開始時ロック処理及び後述の遊技終了時ロック処理(図106参照)は主制御回路41により実行される。
まず、メインCPU51は、第2リール制御フラグを取得しているか否かを判別する(S191)。S191において、メインCPU51が、第2リール制御フラグを取得していないと判別したとき(S191がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS195の処理を行う。
一方、S191において、メインCPU51が、第2リール制御フラグを取得していると判別したとき(S191がYES判定の場合)、メインCPU51は、全停止後ロックフラグがオンであるか否かを判別する(S192)。S192において、メインCPU51が、全停止後ロックフラグがオンであると判別したとき(S192がYES判定の場合)、メインCPU51は、後述のS195の処理を行う。
一方、S192において、メインCPU51が、全停止後ロックフラグがオンでないと判別したとき(S192がNO判定の場合)、メインCPU51は、リール演出パターンテーブル(図43参照)を参照し、保持している減算前の連続ロック状態カウンタの値に対応するリール演出パターンをセットする(S193)。次いで、メインCPU51は、保持している減算前の連続ロック状態カウンタの値に対応するロックタイマの値をセットする(S194)。このS193及びS194の処理により、遊技開始時(開始操作時)における、減算前の連続ロック状態カウンタ値に基づくリール演出及びロックが開始される。その後、メインCPU51は、後述のS198の処理を行う。
ここで、再度、S191及びS192に戻って、S191がNO判定の場合、又は、S192がYES判定の場合、メインCPU51は、第1リール制御フラグを取得しているか否かを判別する(S195)。S195において、メインCPU51が、第1リール制御フラグを取得していないと判別したとき(S195がNO判定の場合)、メインCPU51は、遊技開始時ロック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS12に移す。
一方、S195において、メインCPU51が、第1リール制御フラグを取得していると判別したとき(S195がYES判定の場合)、メインCPU51は、リール演出パターンテーブル(図43参照)を参照し、取得しているカウント減算値に対応するリール演出パターンをセットする(S196)。次いで、メインCPU51は、取得しているカウント減算値に対応するロックタイマの値をセットする(S197)。このS196及びS197の処理により、遊技開始時(開始操作時)における、カウント減算値に基づくリール演出及びロックが開始される。
そして、S194又はS197の処理の後、メインCPU51は、ロックタイマの値が「0」であるか否かを判別する(S198)。S198において、メインCPU51が、ロックタイマの値が「0」でないと判別したとき(S198がNO判定の場合)、メインCPU51は、S198の処理を繰り返し、ロックタイマの値が「0」になるまで待機する。
一方、S198において、メインCPU51が、ロックタイマの値が「0」であると判別したとき(S198がYES判定の場合)、メインCPU51は、遊技開始時ロック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS12に移す。
[引込優先順位格納処理]
次に、図95を参照して、メインフロー(図79参照)中のS14で行う引込優先順位格納処理について説明する。
まず、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタを、検索回数としてメインRAM53に格納する(S201)。次いで、メインCPU51は、検索対象リール決定処理を行う(S202)。この処理では、メインCPU51は、例えば、回転中のリールから、所定のリールを選択し、該選択したリールを検索対象リールとして決定する。
例えば、S202では、全て(3つ)のリールの回転が行われているとき、最初に左リール3Lが検索対象リールとして決定される。その後、左リール3Lに対して、後述するS211までの各種処理が行われ、再度S202に戻ると、次には、中リール3Cが検索対象リールとして決定される。そして、中リール3Cに対して、後述するS211までの各種処理が行われ、再度S202に戻ると、次に、右リール3Rが検索対象リールとして決定される。
次いで、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択処理を行う(S203)。この処理では、内部当籤役(小役・リプレイ用データポインタ)及び作動ストップボタンに基づいて、引込優先順位テーブルが選択される。なお、引込優先順位テーブル選択処理の詳細については、後述の図96を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、図柄位置データとして「0」をセットし、図柄チェック回数として「21」をセットする(S204)。そして、メインCPU51は、図柄コード取得処理を行う(S205)。この処理では、検索対象リールの有効ライン(入賞判定ライン)上に位置する、現在の図柄位置データに対応する図柄コードが、図柄コード格納領域に格納される。この際、有効ライン数分の図柄コードが格納される。なお、図柄コード取得処理の詳細については、後述の図97を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、取得された図柄コードと図柄コード格納領域(図67参照)のデータとに基づいて、表示役格納領域(図63参照)を更新する(S206)。この時点では、内部当籤役の当籤の有無に関らず、停止図柄に基づいて、表示可能性のある図柄の組合せ(表示可能な役)が表示役格納領に格納される。
なお、本実施形態では、停止するリール毎に、図柄コード格納領域の情報(図柄コード及びそれに対応する表示可能な役)が更新される。この際、表示可能な役を、予め用意された、停止されたリールの図柄とそれに対応する表示可能な役との対応関係を規定したデータから取得してもよいし、停止されたリールの図柄と図柄組合せテーブル(図7〜図10参照)とを照合して取得してもよい。なお、前者の手法を用いた場合、リール毎に図柄と表示可能な役との対応関係が変わる。
次いで、メインCPU51は、引込優先順位取得処理を行う(S207)。この処理では、メインCPU51は、表示役格納領域(図63参照)でビットが「1」になっており、かつ、内部当籤役格納領域でビットが「1」になっている役について、引込優先順位テーブル(図37参照)を参照して、引込優先順位データを取得する。
なお、一部のリールにおいて入賞が確定する役(例えば、「チェリー」に係る役:図7〜図10参照)の図柄が表示されている場合に、「ANY」となるリールでは、その役の引込優先順位データを取得しない。また、入賞が確定するリールで、内部当籤していない役が確定する可能性がある場合は、引込優先順位データを「停止禁止(全ビット0)」にセットする。
次いで、メインCPU51は、取得した引込優先順位データを引込優先順位データ格納領域(図68参照)に格納する(S208)。このとき、引込優先順位データは、各優先順位の値と、格納領域のビットとが対応するように引込優先順位データ格納領域に格納される。次いで、メインCPU51は、図柄位置データを1加算し、図柄チェック回数を1減算する(S209)。
次いで、メインCPU51は、図柄チェック回数が0であるか否かを判別する(S210)。S210において、メインCPU51が、図柄チェック回数が0ではないと判別したとき(S210がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS205に戻し、S205以降の処理を繰り返す。
一方、S210において、メインCPU51が、図柄チェック回数が0であると判別したとき(S210がYES判定の場合)、メインCPU51は、検索回数分検索したか否かを判別する(S211)。
S211において、メインCPU51が検索回数分検索していないと判別したとき(S211がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS202に戻し、S202以降の処理を繰り返す。一方、S211において、メインCPU51が検索回数分検索したと判別したとき(S211がYES判定の場合)、メインCPU51は、引込優先順位格納処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS15に移す。
[引込優先順位テーブル選択処理]
次に、図96を参照して、引込優先順位格納処理のフローチャート(図95参照)中のS203で行う引込優先順位テーブル選択処理について説明する。
まず、メインCPU51は、引込優先順位テーブル番号がセットされているか否か、すなわち、リール停止初期設定処理(S9)において、直接、引込優先順位テーブル番号が格納されているか否かを判別する(S221)。S221において、メインCPU51が、引込優先順位テーブル番号がセットされていると判別したとき(S221がYES判定の場合)、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図95参照)のS204に移す。
一方、S211において、メインCPU51が、引込優先順位テーブル番号はセットされていないと判別したとき(S211がNO判定の場合)、メインCPU51は、押下順序格納領域(図66参照)及び作動ストップボタン格納領域(図65参照)を参照し、対応する引込優先順位テーブル番号をセットする(S222)。その後、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図95参照)のS204に移す。
なお、S222では、まず、メインCPU51は、押下順序格納領域及び作動ストップボタン格納領域を参照して、押下順序及び作動ストップボタンのデータを取得する。次いで、メインCPU51は、引込優先順位テーブル選択データに対応する引込優先順位テーブル選択テーブルを参照し、押下順序と作動ストップボタンとに基づいて引込優先順位テーブル番号を取得する。その後、メインCPU51は、取得した引込優先順位テーブル番号をセットする。
[図柄コード取得処理]
次に、図97を参照して、引込優先順位格納処理のフローチャート(図95参照)中のS205で行う図柄コード取得処理について説明する。
まず、メインCPU51は、有効ラインデータをセットする(S231)。本実施形態では、有効ライン(入賞判定ライン)は、上述のように、1つのライン(センターライン)を設ける。次いで、メインCPU51は、検索図柄位置と有効ラインデータとに基づいて、検索対象リールのチェック用図柄位置データをセットする(S232)。例えば、検索対象リールが左リール3Lである場合には、検索対象リールの中段の情報を取得したいので、その中段を示すチェック用図柄位置データをセットする。
次いで、メインCPU51は、チェック用図柄位置データの図柄コードを取得する(S233)。その後、メインCPU51は、図柄コード格納処理を終了し、処理を引込優先順位格納処理(図95参照)のS206に移す。
[リール停止制御処理]
次に、図98を参照して、メインフロー(図79参照)中のS15で行うリール停止制御処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明するリール停止制御処理は主制御回路41により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路41は、リール停止制御処理を実行する手段(停止制御手段)も兼ねる。
まず、メインCPU51は、有効なストップボタンが押されたか否かを判別する(S241)。S241において、メインCPU51が、有効なストップボタンが押されていないと判別したとき(S241がNO判定の場合)、メインCPU51は、S241の処理を繰り返し、有効なストップボタンの押圧操作が実行されるまで待機する。
一方、S241において、メインCPU51が、有効なストップボタンが押されたと判別したとき(S241がYES判定の場合)、メインCPU51は、押下順序格納領域(図66参照)及び作動ストップボタン格納領域(図65参照)を更新する(S242)。次いで、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタを1減算する(S243)。
次いで、メインCPU51は、作動ストップボタンから検索対象リールを決定する(S244)。そして、メインCPU51は、図柄カウンタに基づいて停止開始位置をメインRAM53に格納する(S245)。
次いで、メインCPU51は、滑り駒数決定処理を行う(S246)。なお、滑り駒数決定処理の詳細については、後述の図99を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU51は、リール停止コマンドを副制御回路42に送信する(S247)。この処理で送信するリール停止コマンドには、停止されるリールの種別、その滑り駒数、ストップスイッチのONエッジ/OFFエッジ等の情報が含まれる。なお、ストップスイッチのONエッジ/OFFエッジの情報は、後述の割込処理で監視され、該情報を副制御回路42に送信するようにしてもよい。
次いで、メインCPU51は、停止開始位置と、S246で決定された滑り駒数とに基づいて停止予定位置を決定し、該決定した停止予定位置をメインRAM53に格納する(S248)。この処理では、メインCPU51は、停止開始位置に滑り駒数を加算し、その結果を停止予定位置とする。
次いで、メインCPU51は、S248で決定された停止予定位置を検索図柄位置としてセットする(S249)。次いで、メインCPU51は、図97を参照して説明した図柄コード取得処理を行う(S250)。その後、メインCPU51は、取得した図柄コードを用いて図柄コード格納領域(図67参照)を更新する(S251)。
次いで、メインCPU51は、制御変更処理を行う(S252)。なお、制御変更処理の詳細については、後述の図104を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU51は、押されたストップボタンは放されたか否かを判別する(S253)。S253において、メインCPU51が、押されたストップボタンは放されていないと判別したとき(S253がNO判定の場合)、メインCPU51は、S253の処理を繰り返し、押されたストップボタンが離されるまで待機する。
一方、S253において、メインCPU51が、押されたストップボタンは放されたと判別したとき(S253がYES判定の場合)、メインCPU51は、リール停止コマンド送信処理を行う(S254)。この処理では、メインCPU51は、リール停止コマンドを副制御回路42に送信する。この際、送信するリール停止コマンドのデータ構成は、上記S247で送信したリール停止コマンドのそれと同様である。しかしながら、S254で送信するリール停止コマンドに含まれるONエッジ/OFFエッジの情報は、S247で送信したリール停止コマンドに含まれるONエッジ/OFFエッジの情報と異なる。
次いで、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタは「0」であるか否かを判別する(S255)。S255において、メインCPU51が、未作動カウンタは「0」ではないと判別したとき(S255がNO判定の場合)、メインCPU51は、図95を参照して説明した引込優先順位格納処理を行う(S256)。その後、メインCPU51は、処理をS241に戻し、S241以降の処理を繰り返す。
一方、S255において、メインCPU51が、未作動カウンタは「0」であると判別したとき(S255がYES判定の場合)、メインCPU51は、リール停止制御処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS16に移す。
[滑り駒数決定処理]
次に、図99を参照して、リール停止制御処理のフローチャート(図98参照)中のS246で行う滑り駒数決定処理について説明する。
まず、メインCPU51は、ラインマスクデータテーブル(不図示)に基づいて、作動ストップボタンに対応するラインマスクデータを選択する(S261)。この処理では、例えば、左ストップボタン17Lが押されたときには、メインCPU51は、ラインマスクデータとして、停止データの「左リールAライン」に対応するビット7に「1」が立てられた「10000000」を選択する。また、例えば、中ストップボタン17Cが押されたときには、メインCPU51は、ラインマスクデータとして、停止データの「中リールAライン」に対応するビット4に「1」が立てられた「00010000」を選択する。また、例えば、右ストップボタン17Rが押されたときには、メインCPU51は、ラインマスクデータとして、停止データの「右リールAライン」に対応するビット1に「1」が立てられた「00000010」を選択する。
次に、メインCPU51は、第1停止(ストップボタン未作動カウンタは「2」)であるか否かを判別する(S262)。S262において、メインCPU51が、第1停止ではないと判別したとき(S262がNO判定の場合)、メインCPU51は、第2・第3停止処理を行う(S263)。なお、第2・第3停止処理の詳細については、後述の図100を参照しながら後で説明する。その後、メインCPU51は、後述のS271の処理を行う。
一方、S262において、メインCPU51が、第1停止であると判別したとき(S262がYES判定の場合)、メインCPU51は、作動ストップボタンは左ストップボタンであるか否かを判別する(S264)。
S264において、メインCPU51が、作動ストップボタンは左ストップボタンであると判別したとき(S264がYES判定の場合)、メインCPU51は、順押し時テーブル選択データ及び図柄カウンタを取得する(S265)。この処理で、順押し時テーブル選択データは、リール停止初期設定テーブル(図29参照)を参照して取得される。次いで、メインCPU51は、順押し時テーブル選択データに対応する順押し時第1停止用停止テーブルを参照し、図柄カウンタに基づいて、滑り駒数決定データ及びチェンジステータスを取得する(S266)。その後、メインCPU51は、後述のS271の処理を行う。
一方、S264において、メインCPU51が、作動ストップボタンは左ストップボタンでないと判別したとき(S264がNO判定の場合)、メインCPU51は、変則押し時テーブル選択データを取得し、その変則押し時テーブル選択データに対応する変則押し時停止テーブルをセットする(S267)。この処理で、変則押し時テーブル選択データは、リール停止初期設定テーブル(図29参照)を参照して取得される。
次いで、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を行う(S268)。なお、ライン変更ビットチェック処理の詳細については、後述の図101を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を行う(S269)。なお、ラインマスクデータ変更処理の詳細については、後述の図102を参照しながら後で説明する。その後、メインCPU51は、セットされた変則押し時停止テーブルを参照し、ラインマスクデータ及び停止開始位置に基づいて、滑り駒数決定データを取得する(S270)。
次いで、メインCPU51は、優先引込制御処理を行う(S271)。この処理では、停止開始位置から最大滑り駒数「4」の範囲の各図柄位置に応じた引込優先順位データの比較が行われ、最も適切な滑り駒数が決定される。なお、優先引込制御処理の詳細については、後述の図103を参照しながら後で説明する。その後、メインCPU51は、滑り駒数決定処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図98参照)のS247に移す。
[第2・第3停止処理]
次に、図100を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図99参照)中のS263で行う第2・第3停止処理について説明する。
まず、メインCPU51は、第2停止操作時であるか否かを判別する(S281)。S281において、メインCPU51が、第2停止操作時でないと判別したとき(S281がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS284の処理を行う。
一方、S281において、メインCPU51が、第2停止操作時であると判別したとき(S281がYES判定の場合)、メインCPU51は、ストップボタンの押し順が順押し(第1停止は左リール3L)であるか否かを判別する(S282)。S282において、メインCPU51が、順押しでないと判別したとき(S282がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS284の処理を行う。
一方、S282において、メインCPU51が、順押しであると判別したとき(S282がYES判定の場合)、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を行う(S283)。なお、ライン変更ビットチェック処理の詳細については、後述の図101を参照しながら後で説明する。
次いで、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を行う(S284)。なお、ラインマスクデータ変更処理の詳細については、後述の図102を参照しながら後で説明する。次いで、メインCPU51は、滑り駒数検索処理を行う(S285)。この処理では、停止テーブル(図32〜図34)を参照し、停止開始位置に基づいて滑り駒数決定データが決定される。
例えば、ラインマスクデータが「中リールAライン」に対応する「00010000」である場合、メインCPU51は、ビット4の「中リールAライン」の列を参照する。そして、停止開始位置から最大の滑り駒数の範囲にある各図柄位置に対して、対応するデータが「1」であるか否かの検索を順次行う。次いで、メインCPU51は、対応するデータが「1」である図柄位置から停止開始位置までの差分を算出し、算出した値を滑り駒数決定データとして決定する。そして、S285の処理後、メインCPU51は、第2・第3停止処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図99参照)のS271に移す。
[ライン変更ビットチェック処理]
次に、図101を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図99参照)中のS268、及び、第2・第3停止処理のフローチャート(図100参照)中のS283で行うライン変更ビットチェック処理について説明する。
まず、メインCPU51は、変更ステータスが「1」又は「2」であるか否かを判別する(S291)。S291において、メインCPU51が、変更ステータスは「1」又は「2」であると判別したとき(S291がYES判定の場合)、メインCPU51は、対応するラインステータスをセットする(S292)。この処理において、本実施形態では、変更ステータスが「1」の場合にはAラインステータスをセットし、変更ステータスが「2」の場合にはBラインステータスをセットする。そして、S292の処理後、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図99参照)のS269、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図100参照)中のS284の処理に移す。
一方、S291において、メインCPU51が、変更ステータスは「1」又は「2」でないと判別したとき(S291がNO判定の場合)、メインCPU51は、ライン変更ビットはオンであるか否かを判別する(S293)。この処理において、メインCPU51は、停止テーブル(図32〜図34参照)の「中リールライン変更ビット」又は「右リールライン変更ビット」に対応する列を参照し、停止開始位置に該当するデータが「1」であるか否かを判別する。そして、メインCPU51が、停止開始位置に該当するデータが「1」ではない、つまり、ライン変更ビットはオンでないと判別したとき(S293がNO判定の場合)、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図99参照)のS269、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図100参照)中のS284の処理に移す。
一方、S293において、メインCPU51が、停止開始位置に該当するデータが「1」である、つまり、ライン変更ビットはオンであると判別したとき(S293がYES判定の場合)、メインCPU51は、Bラインステータスをセットする(S294)。なお、Bラインステータスは、ラインマスクデータを変更するために使用されるデータである。そして、S294の処理後、メインCPU51は、ライン変更ビットチェック処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図99参照)のS269、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図100参照)中のS284の処理に移す。
[ラインマスクデータ変更処理]
次に、図102を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図99参照)中のS269、及び、第2・第3停止処理のフローチャート(図100参照)中のS284で行うラインマスクデータ変更処理について説明する。
まず、メインCPU51は、Cラインステータスがセットされているか否かを判別する(S301)。なお、Cラインステータスのセットは、後述の第2停止後制御変更処理(図105参照)において、順押しである場合に行われる。
S301において、メインCPU51が、Cラインステータスがセットされていると判別したとき(S301がYES判定の場合)、メインCPU51は、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンであるか否かを判別する(S302)。
S302において、メインCPU51が、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンであると判別したとき(S302がYES判定の場合)、メインCPU51は、ラインマスクデータを右に2回ローテートする(S303)。順押しであって第2停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンであれば、第3停止時の作動ストップボタンは右ストップボタンになる。したがって、S303の処理により、ラインマスクデータは、「00000010」から「10000000」に変更される。その結果、順押し時第2・第3停止用停止テーブル(図32〜図34参照)の「右リールCラインデータ」に対応するビット7の列が参照される。そして、S303の処理後、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図99参照)のS270、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図100参照)中のS285の処理に移す。
一方、S302において、メインCPU51が、第2停止時の作動ストップボタンは中ストップボタンではないと判別したとき(S302がNO判定の場合)、メインCPU51は、ラインマスクデータを左に2回ローテートする(S304)。順押しであって第2停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンでなければ、第3停止時の作動ストップボタンが中ストップボタンになる。したがって、S304の処理により、ラインマスクデータは、「00010000」から「01000000」に変更される。その結果、順押し時第2・第3停止用停止テーブルの「中リールCラインデータ」に対応するビット6の列が参照される。そして、S304の処理後、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図99参照)のS270、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図100参照)中のS285の処理に移す。
ここで、再度S301の処理に戻って、S301において、メインCPU51が、Cラインステータスがセットされていないと判別したとき(S301がNO判定の場合)、メインCPU51は、Bラインステータスがセットされているか否かを判別する(S305)。S305において、メインCPU51が、Bラインステータスがセットされていないと判別したとき(S305がNO判定の場合)、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図99参照)のS270、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図100参照)中のS285の処理に移す。
一方、S305において、メインCPU51が、Bラインステータスがセットされていると判別したとき(S305がYES判定の場合)、メインCPU51は、ラインマスクデータを右に1回ローテートする(S306)。この処理により、例えば、ラインマスクデータが「00000010」であった場合は、「00000001」に変更される。その結果、停止テーブル(図32〜図34参照)の「Bラインデータ」に対応する列が参照される。そして、S306の処理後、メインCPU51は、ラインマスクデータ変更処理を終了し、処理を滑り駒数決定処理(図99参照)のS270、又は、第2・第3停止処理のフローチャート(図100参照)中のS285の処理に移す。
[優先引込制御処理]
次に、図103を参照して、滑り駒数決定処理のフローチャート(図99参照)中のS271で行う優先引込制御処理について説明する。
まず、メインCPU51は、遊技状態に応じて検索順序テーブル(図38参照)をセットする(S311)。次いで、メインCPU51は、検索順序カウンタ及びチェック回数に初期値をセットする(S312)。具体的には、メインCPU51は、検索順序カウンタには、初期値として「1」をセットする。また、メインCPU51は、チェック回数には、検索順序テーブルのデータ長を初期値としてセットする。具体的には、チェック回数の初期値として「5」をセットする。
次いで、メインCPU51は、停止順序テーブル(不図示)の先頭アドレスをセットし、滑り駒数決定データに基づいて検索順序テーブルのアドレスを加算する(S313)。
次いで、メインCPU51は、検索順序カウンタの値に対応する滑り駒数を取得する(S314)。次いで、メインCPU51は、取得した滑り駒数を停止開始時予想アドレスに加算し、引込優先順位データを取得する(S315)。
次いで、メインCPU51は、S315で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データを超えるか否かを判別する(S316)。S316において、メインCPU51が、S315で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データを超えないと判別したとき(S316がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS318の処理を行う。
一方、S316において、メインCPU51が、S315で取得した引込優先順位データが先に取得した引込優先順位データを超えると判別したとき(S316がYES判定の場合)、メインCPU51は、S314で取得した滑り駒数を退避させる(S317)。
次いで、メインCPU51は、チェック回数を1減算し、検索順序カウンタを1加算する(S318)。
次いで、メインCPU51は、チェック回数が「0」であるか否かを判別する(S319)。S319において、メインCPU51が、チェック回数が「0」でないと判別したとき(S319がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS314に戻し、S314以降の処理を繰り返す。
一方、S319において、メインCPU51が、チェック回数が「0」であると判別したとき(S319がYES判定の場合)、メインCPU51は、退避されている滑り駒数を復帰させる(S320)。その後、メインCPU51は、優先引込制御処理を終了するとともに、滑り駒数決定処理(図99参照)も終了する。
[制御変更処理]
次に、図104を参照して、リール停止制御処理のフローチャート(図98参照)中のS252で行う制御変更処理について説明する。
まず、メインCPU51は、第3停止後であるか否かを判別する(S331)。S331において、メインCPU51が、第3停止後であると判別したとき(S331がYES判定の場合)、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図98参照)のS253に移す。
一方、S331において、メインCPU51が、第3停止後でないと判別したとき(S331がNO判定の場合)、メインCPU51は、第2停止後であるか否かを判別する(S332)。S332において、メインCPU51が、第2停止後であると判別したとき(S332がYES判定の場合)、メインCPU51は、第2停止後制御処理を行う(S333)。なお、第2停止後制御処理の詳細については、後述の図105を参照しながら後で説明する。そして、S333の処理後、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図98参照)のS253に移す。
一方、S332において、メインCPU51が、第2停止後でないと判別したとき(S332がNO判定の場合)、メインCPU51は、順押しであるか否かを判別する(S334)。S334において、メインCPU51が、順押しではないと判別したとき(S334がNO判定の場合)、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図98参照)のS253に移す。
一方、S334において、メインCPU51が、順押しであると判別したとき(S334がYES判定の場合)、メインCPU51は、順押し時制御変更テーブル(図31参照)及び検索回数をセットする(S335)。
次いで、メインCPU51は、停止予定位置を取得する(S336)。そして、メインCPU51は、取得した停止予定位置に応じて変更対象ポジションを更新する(S337)。
次いで、メインCPU51は、S337で更新した変更対象ポジションが停止予定位置と一致するか否かを判別する(S338)。S338において、メインCPU51が、更新した変更対象ポジションは停止予定位置と一致しないと判別したとき(S338がNO判定の場合)、メインCPU51は、検索回数は「0」であるか否かを判別する(S339)。S339において、メインCPU51が、検索回数は「0」ではないと判別したとき(S339がNO判定の場合)、メインCPU51は、処理をS337に戻し、S337以降の処理を繰り返す。
一方、S339において、メインCPU51が、検索回数は「0」であると判別したとき(S339がYES判定の場合)、メインCPU51は、順押し時テーブル変更初期データの値を順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号として取得し、対応する停止テーブルをセットする(S344)。次いで、メインCPU51は、変更ステータスに「0」をセットする(S345)。そして、S345の処理後、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図98参照)のS253に移す。
ここで、再度S338の処理に戻って、S338において、メインCPU51が、更新した変更対象ポジションは停止予定位置と一致すると判別したとき(S338がYES判定の場合)、メインCPU51は、順押し時テーブル変更データとチェンジステータスとを加算した値と、変更データ選択値とを比較する(S340)。次いで、メインCPU51は、両者が一致するか否かを判別する(S341)。S341において、メインCPU51が、両者が一致しないと判別したとき(S341がNO判定の場合)、メインCPU51は、上述したS344以降の処理を行う。
一方、S341において、メインCPU51が、順押し時テーブル変更データとチェンジステータスとを加算した値が変更データ選択値と一致すると判別したとき(S341がYES判定の場合)、メインCPU51は、変更データ選択値に対応する順押し時第2・第3停止用テーブル番号、及び、変更ステータスを取得する(S342)。次いで、メインCPU51は、順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号に基づいて、対応する停止テーブルをセットする(S343)。そして、S343の処理後、メインCPU51は、制御変更処理を終了し、処理をリール停止制御処理(図98参照)のS253に移す。
[第2停止後制御変更処理]
次に、図105を参照して、制御変更処理のフローチャート(図104参照)中のS333で行う第2停止後制御変更処理について説明する。
まず、メインCPU51は、順押しであるか否かを判別する(S351)。S351において、メインCPU51が、順押しではないと判別したとき(S351がNO判定の場合)、メインCPU51は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理も終了する。
一方、S351において、メインCPU51が順押しであると判別したとき(S351がYES判定の場合)、メインCPU51は、Cラインチェックデータがオンであるか(変更ステータスが「3」であるか)否かを判別する(S352)。なお、Cラインチェックデータは、制御変更処理(図104参照)のS342の処理によって取得される。そして、S352において、メインCPU51が、Cラインチェックデータがオンでないと判別したとき(S352がNO判定の場合)、メインCPU51は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理も終了する。
一方、S352において、メインCPU51が、Cラインチェックデータがオンであると判別したとき(S352がYES判定の場合)、メインCPU51は、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットがオンであるか否かを判別する(S353)。S353において、メインCPU51が、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンでないと判別したとき(S353がNO判定の場合)、メインCPU51は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理も終了する。
一方、S353において、メインCPU51が、第2停止時の停止開始位置に対応するライン変更ビットはオンであると判別したとき(S353がYES判定の場合)、メインCPU51は、格納された順押し時第2・第3停止用停止テーブル番号に「1」を加算し、対応する停止テーブルをセットする(S354)。次いで、メインCPU51は、Cラインステータスをセットする(S355)。そして、S355の処理後、メインCPU51は、第2停止後制御変更処理を終了するとともに、制御変更処理も終了する。
[遊技終了時ロック処理]
次に、図106を参照して、メインフロー(図79参照)中のS17で行う遊技終了時ロック処理について説明する。
まず、メインCPU51は、第2リール制御フラグを取得しているか否かを判別する(S361)。S361において、メインCPU51が、第2リール制御フラグを取得していないと判別したとき(S361がNO判定の場合)、メインCPU51は、遊技終了時ロック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS18に移す。
一方、S361において、メインCPU51が、第2リール制御フラグを取得していると判別したとき(S361がYES判定の場合)、メインCPU51は、全停止後ロックフラグがオンであるか否かを判別する(S362)。S362において、メインCPU51が、全停止後ロックフラグがオンでないと判別したとき(S362がNO判定の場合)、メインCPU51は、遊技終了時ロック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS18に移す。
一方、S362において、メインCPU51が、全停止後ロックフラグがオンであると判別したとき(S362がYES判定の場合)、メインCPU51は、リール演出パターンテーブル(図43参照)を参照し、取得している減算後の連続ロック状態カウンタの値に対応するリール演出パターンをセットする(S363)。次いで、メインCPU51は、取得している減算後の連続ロック状態カウンタの値に対応するロックタイマの値をセットする(S364)。このS363及びS364の処理により、遊技終了時(リールの第3停止後)における、減算後の連続ロック状態カウンタの値に基づくリール演出及びロックが開始される。
次いで、メインCPU51は、ロックタイマの値が「0」であるか否かを判別する(S365)。S365において、メインCPU51が、ロックタイマの値が「0」でないと判別したとき(S365がNO判定の場合)、メインCPU51は、S365の処理を繰り返し、ロックタイマの値が「0」になるまで待機する。
一方、S365において、メインCPU51が、ロックタイマの値が「0」であると判別したとき(S365がYES判定の場合)、メインCPU51は、遊技終了時ロック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS18に移す。
[回胴停止後処理]
次に、図107を参照して、メインフロー(図79参照)中のS18で行う回胴停止後処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明する回胴停止後処理は主制御回路41により実行される。また、回胴停止後処理内では、RT遊技状態がRT2遊技状態である場合には、ロック・役物演出を行わない状態がセットされる(可動役物許可フラグがオフされる)。すなわち、本実施形態では、主制御回路41は、遊技状態が、RT1遊技状態より再遊技の当籤確率が高くなるRT2遊技状態に移行した場合には、遊技状態を、マップ当籤抽籤を行わない状態に切り替える手段(ロック演出切替手段)も兼ねる。
まず、メインCPU51は、RT遊技状態がRT2遊技状態であるか否かを判別する(S371)。S371において、メインCPU51が、RT遊技状態がRT2遊技状態でないと判別したとき(S371がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS373の処理を行う。
一方、S371において、メインCPU51が、RT遊技状態がRT2遊技状態であると判別したとき(S371がYES判定の場合)、メインCPU51は、可動役物許可フラグをオフする(S372)。なお、可動役物許可フラグは、可動役物22による演出、すなわち、マップに基づくロック・役物演出を実行するか否かを制御するための制御フラグである。本実施形態では、上述のように、サブ遊技状態が「通常状態」(RT遊技状態がRT0又はRT1遊技状態)である場合には、マップに基づくロック・役物演出を行うが、それ以外のサブ遊技状態では、ロック・役物演出を行わない。それゆえ、RT遊技状態がRT2遊技状態である場合には、S372において可動役物許可フラグをオフ状態にする。
次いで、S372の処理後、又は、S371がNO判定の場合、メインCPU51は、RT遊技状態がRT3遊技状態からRT1遊技状態に移行したか否かを判別する(S373)。すなわち、この処理では、メインCPU51は、「ベルこぼし」に対応する図柄組合せが表示され、「ART状態」が終了し、サブ遊技状態が「通常状態」に移行したか否かを判別する。S373において、メインCPU51が、RT遊技状態がRT3遊技状態からRT1遊技状態に移行していないと判別したとき(S373がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS375の処理を行う。
一方、S373において、メインCPU51が、RT遊技状態がRT3遊技状態からRT1遊技状態に移行したと判別したとき(S373がYES判定の場合)、メインCPU51は、図88で説明したサブ管理状態移行抽籤処理を行う(S374)。すなわち、メインCPU51は、「ベルこぼし」に対応する図柄組合せが表示され、「ART状態」が終了した場合には、サブ管理状態移行抽籤を行う。このサブ管理状態移行抽籤処理では、例えば、図49に示すようなART終了時専用に設けられたサブ管理状態移行抽籤テーブルを用いてサブ管理状態移行抽籤が行われる。
S374の処理後、又は、S373がNO判定の場合、メインCPU51は、現在、マップ実行中であるか否かを判別する(S375)。具体的には、メインCPU51は、現在の単位遊技(ゲーム)が、マップに基づくロック・役物演出の遊技期間中(マップの滞在期間中)の単位遊技であるか否かを判別する。
S375において、メインCPU51が、マップ実行中であると判別したとき(S375がYES判定の場合)、メインCPU51は、停止後マップ設定処理を行う(S376)。この処理では、メインCPU51は、主に、保持されているマップの設定処理が行われる。なお、停止後マップ設定処理の詳細については、後述の図108を参照しながら後で説明する。そして、S376の処理後、メインCPU51は、回胴停止後処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS19に移す。
一方、S375において、メインCPU51が、マップ実行中でないと判別したとき(S375がNO判定の場合)、メインCPU51は、RT遊技状態がRT1遊技状態からRT1遊技状態に移行したか否か(RT遊技状態がRT1遊技状態に滞在しているか否か)を判別する(S377)。
S377において、メインCPU51が、RT遊技状態がRT1遊技状態からRT1遊技状態に移行していないと判別したとき(S377がNO判定の場合)、メインCPU51は、回胴停止後処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS19に移す。
一方、S377において、メインCPU51が、RT遊技状態がRT1遊技状態からRT1遊技状態に移行したと判別したとき(S377がYES判定の場合)、メインCPU51は、可動役物許可フラグをオンする(S378)。すなわち、S377がYES判定の場合、サブ遊技状態は「通常状態」(RT1遊技状態)であるので、可動役物許可フラグがオン状態となり、マップに基づくロック・役物演出が作動可能な状態になる。そして、S378の処理後、メインCPU51は、回胴停止後処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS19に移す。
[停止後マップ設定処理]
次に、図108を参照して、回胴停止後処理のフローチャート(図107参照)中のS376で行う停止後マップ設定処理について説明する。
まず、メインCPU51は、マップ遊技数が「0」であるか否かを判別する(S381)。S381において、メインCPU51が、マップ遊技数が「0」でないと判別したとき(S381がNO判定の場合)、メインCPU51は、メインCPU停止後マップ設定処理を終了するとともに、回胴停止後処理(図107参照)も終了する。
一方、S381において、メインCPU51が、マップ遊技数が「0」であると判別したとき(S381がYES判定の場合)、メインCPU51は、保持フラグがオンであるか否かを判別する(S382)。
S382において、メインCPU51が、保持フラグがオンでないと判別したとき(S382がNO判定の場合)、メインCPU51は、可動役物許可フラグをオフする(S383)。この処理により、マップに基づくロック・役物演出が作動しない状態がセットされる。そして、S383の処理後、メインCPU51は、停止後マップ設定処理を終了するとともに、回胴停止後処理(図107参照)も終了する。
一方、S382において、メインCPU51が、保持フラグがオンであると判別したとき(S382がYES判定の場合)、メインCPU51は、保持フラグをオフする(S384)。
次いで、メインCPU51は、図91で説明したマップ遊技数抽籤処理を行う(S385)。次いで、メインCPU51は、図92で説明した第3停止後ロック設定処理を行う(S386)。このS385及びS386の処理により、遊技状態が、保持されていたマップに基づくロック・役物演出が作動可能な状態にセットされる。そして、S386の処理後、メインCPU51は、停止後マップ設定処理を終了するとともに、回胴停止後処理(図107参照)も終了する。
[RT制御処理]
次に、図109を参照して、メインフロー(図79参照)中のS20で行うRT制御処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明するRT制御処理は主制御回路41により実行される。すなわち、本実施形態では、主制御回路41は、RT遊技状態の移行制御を行う手段(リプレイタイム状態制御手段)も兼ねる。
まず、メインCPU51は、RT遷移テーブル(図12参照)を参照し、移行元(現在)のRT遊技状態において成立し得るRT遊技状態の移行条件をチェックする(S391)。
次いで、メインCPU51は、RT遊技状態の移行条件が成立しているか否かを判別する(S392)。S392において、メインCPU51が、RT遊技状態の移行条件が成立していないと判別したとき(S392がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS394の処理を行う。
一方、S392において、メインCPU51が、RT遊技状態の移行条件が成立していいると判別したとき(S392がYES判定の場合)、メインCPU51は、RT遷移テーブル(図12参照)を参照し、移行条件に基づいて、移行先のRT遊技状態フラグを遊技状態フラグ格納領域(図64参照)の所定ビットにセットして、遊技状態フラグ格納領域を更新する(S393)。
次いで、メインCPU51は、表示コマンド送信処理を行う(S394)。具体的には、メインCPU51は、表示コマンドを副制御回路42に送信する。なお、表示コマンドは、表示役や払出枚数等を特定するパラメータを含んで構成される。そして、S394の処理後、メインCPU51は、RT制御処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS21に移す。
[遊技終了時演出制御処理]
次に、図110を参照して、メインフロー(図79参照)中のS21で行う遊技終了時演出制御処理について説明する。
まず、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図64参照)を参照して、BB遊技が作動中であるか否かは判別する(S401)。S401において、メインCPU51が、BB遊技が作動中であると判別したとき(S401がYES判定の場合)、メインCPU51は、遊技終了時演出制御処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS22に移す。
一方、S401において、メインCPU51が、BB遊技が作動中でないと判別したとき(S401がNO判定の場合)、メインCPU51は、RT遊技状態がRT0遊技状態又はRT1遊技状態であるか否かを判別する(S402)。S402において、メインCPU51が、RT遊技状態がRT0遊技状態又はRT1遊技状態でないと判別したとき(S402がNO判定の場合)、メインCPU51は、遊技終了時演出制御処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS22に移す。
一方、S402において、メインCPU51が、RT遊技状態がRT0遊技状態又はRT1遊技状態であると判別したとき(S402がYES判定の場合)、メインCPU51は、連続ロック状態カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S403)。S403において、メインCPU51が、連続ロック状態カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S403がNO判定の場合)、メインCPU51は、遊技終了時演出制御処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS22に移す。
一方、S403において、メインCPU51が、連続ロック状態カウンタの値が「0」であると判別したとき(S403がYES判定の場合)、メインCPU51は、ペナルティカウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S404)。S404において、メインCPU51が、ペナルティカウンタの値が「0」でないと判別したとき(S404がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS408の処理を行う。
一方、S404において、メインCPU51が、ペナルティカウンタの値が「0」であると判別したとき(S404がYES判定の場合)、メインCPU51は、演出フラグ番号が「01」〜「03」のいずれかであるか否かを判別する(S405)。S405において、メインCPU51が、演出フラグ番号が「01」〜「03」のいずれかでないと判別したとき(S405がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS410の処理を行う。
一方、S405において、メインCPU51が、演出フラグ番号が「01」〜「03」のいずれかであると判別したとき(S405がYES判定の場合)、メインCPU51は、遊技者のストップボタンの押順が左リール第1停止であるか否かを判別する(S406)。S406において、メインCPU51が、ストップボタンの押順が左リール第1停止であると判別したとき(S406がYES判定の場合)、メインCPU51は、後述のS410の処理を行う。
一方、S406において、メインCPU51が、ストップボタンの押順が左リール第1停止でないと判別したとき(S406がNO判定の場合)、メインCPU51は、ペナルティカウンタの値に「11」をセットする(S407)。
S407の後、又は、S404がNO判定の場合、メインCPU51は、ペナルティカウンタの値を1減算する(S408)。次いで、メインCPU51は、ペナルティカウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S409)。
S409において、メインCPU51が、ペナルティカウンタの値が「0」であると判別したとき(S409がYES判定の場合)、メインCPU51は、連続ロック状態移行抽籤処理を行う(S410)。すなわち、本実施形態では、リールの第3停止後に「連続ロック状態」への移行抽籤を行う。なお、連続ロック状態移行抽籤処理の詳細については、後述の図111を参照しながら後で説明する。そして、S410の処理後、メインCPU51は、遊技終了時演出制御処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS22に移す。
一方、S409において、メインCPU51が、ペナルティカウンタの値が「0」でないと判別したとき(S409がNO判定の場合)、メインCPU51は、遊技終了時演出制御処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS22に移す。すなわち、ペナルティカウンタの値が「0」でない場合には、連続ロック状態移行抽籤処理は行われず、「連続ロック状態」の作動も実行されない。
[連続ロック状態移行抽籤処理]
次に、図111を参照して、遊技終了時演出制御処理のフローチャート(図110参照)中のS410で行う連続ロック状態移行抽籤処理について説明する。
まず、メインCPU51は、演出用乱数値格納領域に格納されている第3演出用乱数値を取得する(S411)。次いで、メインCPU51は、第3演出用乱数値から規定値(本実施形態では「12」)を減算する(S412)。
次いで、メインCPU51は、S412での演算結果が0未満(負の値)であるか否かを判別する(S413)。S413において、メインCPU51が、演算結果が0未満でないと判別したとき(S413がNO判定の場合)、メインCPU51は、連続ロック状態移行抽籤処理を終了するとともに、遊技終了時演出制御処理(図110参照)も終了する。
一方、S413において、メインCPU51が、演算結果が0未満であると判別したとき(S413がYES判定の場合)、連続ロック状態移行抽籤に当籤したことになるので、メインCPU51は、連続ロック状態カウンタの値に「10」をセットする(S414)。次いで、メインCPU51は、連続ロック状態保障カウンタの値に「4」を格納する(S415)。その後、メインCPU51は、連続ロック状態移行抽籤処理を終了するとともに、遊技終了時演出制御処理(図110参照)も終了する。
[ボーナス終了チェック処理]
次に、図112を参照して、メインフロー(図79参照)中のS23で行うボーナス終了チェック処理について説明する。
まず、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域(図64参照)を参照して、「BB」(「BB1」又は「BB2」)が作動中であるか否かを判別する(S421)。S421において、メインCPU51が、「BB」が作動中でないと判別したとき(S421がNO判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS24に移す。
一方、S421において、メインCPU51が、「BB」が作動中であると判別したとき(S421がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満であるか否かを判別する(S422)。
S422において、メインCPU51が、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満であると判別したとき(S422がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス終了時処理を行う(S423)。この処理では、メインCPU51がボーナス終了枚数カウンタをクリアし、作動中の「BB」に対応する遊技状態フラグ(BB遊技状態フラグ)をオフにする。なお、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満である場合は、BB遊技状態中にメダルの払出しが336枚を超えたことを意味する。
次いで、メインCPU51は、ボーナス終了コマンド送信処理を行う(S424)。この処理では、メインCPU51は、ボーナス終了コマンドを副制御回路42に送信する。ボーナス終了コマンドには、ボーナスゲームが終了したことを示す情報などが含まれる。
次いで、メインCPU51は、ボーナス終了時の初期化処理を行う(S425)。そして、S425の処理後、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS24に移す。
一方、S422において、メインCPU51が、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」未満でないと判別したとき(S422がNO判定の場合)、メインCPU51は、入賞回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタの各値を更新する(S426)。入賞可能回数カウンタは、小役(メダルの払い出しがある役)が表示されると「1」減算され、遊技可能回数カウンタは、停止図柄に関らず、1遊技で「1」減算される。
次いで、メインCPU51は、入賞回数カウンタの値、又は、遊技可能回数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S427)。S427において、メインCPU51が、入賞回数カウンタの値、又は、遊技可能回数カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S427がNO判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS24に移す。
一方、S427において、メインCPU51が、入賞回数カウンタの値、又は、遊技可能回数カウンタの値が「0」であると判別したとき(S427がYES判定の場合)、メインCPU51は、RB終了時処理を行う(S428)。具体的には、「RB」に対応する遊技状態フラグ(RB遊技状態フラグ)をオフにする、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタをクリアするなどの処理を行う。その後、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS24に移す。
[ボーナス作動チェック処理]
次に、図113を参照して、メインフロー(図79参照)中のS24で行うボーナス終了チェック処理について説明する。
まず、メインCPU51は、「BB」(「BB1」又は「BB2」)が作動中であるか否かを判別する(S431)。S431において、メインCPU51が、「BB」が作動中でないと判別したとき(S431がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS434の処理を行う。
一方、S431において、メインCPU51が、「BB」が作動中であると判別したとき(S431がYES判定の場合)、メインCPU51は、「RB」が作動中であるか否かを判別する(S432)。S432において、メインCPU51が、「RB」が作動中であると判別したとき(S432がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS2に移す。
一方、S432において、メインCPU51が、「RB」が作動中でないと判別したとき(S432がNO判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス作動時テーブル(図11参照)に基づいて、RB作動時処理を行う(S433)。そして、S433の処理後、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS2に移す。
また、S431がNO判定の場合、メインCPU51は、ボーナスゲームが入賞であるか否かを判別する(S434)。S434において、メインCPU51が、ボーナスゲームが入賞でないと判別したとき(S434がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS438の処理を行う。
一方、S434において、メインCPU51が、ボーナスゲームが入賞であると判別したとき(S434がYES判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス作動時テーブル(図11参照)に基づいて、入賞したボーナスゲームに対応したボーナス作動時処理を行う(S435)。本実施形態では、この処理において、メインCPU51は、ボーナス作動時テーブル(図11参照)を参照して、遊技状態フラグ格納領域(図64参照)内の対応するビットに「1」をセットし、ボーナス終了枚数カウンタの数値を所定の値(「BB1」及び「BB2」の場合には「336」)にセットする。さらに、この処理では、上記S433で説明したRB作動時処理も行う。
次いで、メインCPU51は、持越役格納領域の値をクリアする(S436)。次いで、メインCPU51は、ボーナス開始コマンド送信処理を行う(S437)。この処理では、メインCPU51は、ボーナス開始コマンドを副制御回路42に送信する。なお、ボーナス開始コマンドには、ボーナスゲームを開始したことを示す情報などが含まれる。そして、S437の後、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS2に移す。
また、S434がNO判定の場合、メインCPU51は、再遊技に係る役が入賞であるか否かを判別する(S438)。S438において、メインCPU51が、再遊技に係る役が入賞でないと判別したとき(S438がNO判定の場合)、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS2に移す。
一方、S438において、メインCPU51が、再遊技に係る役が入賞であると判別したとき(S438がYES判定の場合)、メインCPU51は、メダルの自動投入を要求する(S439)。すなわち、メインCPU51は、投入枚数カウンタを自動投入枚数カウンタに複写する。そして、S439の処理後、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS2に移す。
[メインCPUの制御による割込処理(1.1173msec)]
次に、図114を参照して、メインフロー(図79参照)中のS13内で行うメインCPU51の制御による割込処理について説明する。
まず、メインCPU51は、レジスタの退避を行う(S441)。次いで、メインCPU51は、入力ポートチェック処理を行う(S442)。この処理では、ストップスイッチ17S等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
次いで、メインCPU51は、タイマ更新処理を行う(S443)。この処理では、メインCPU51は、例えば、割込処理毎にロックタイマの値を減算する処理を行う。次いで、メインCPU51は、通信データ送信処置を行う(S444)。この処理では、主に、各種コマンドを主制御回路41及び副制御回路42に適宜送信する。
次いで、メインCPU51は、リール制御処理を行う(S445)。この処理では、メインCPU51は、全リールの回転開始が要求されたときに、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの回転を開始し、その後、各リールが一定速度で回転するように、3つのステッピングモータ61L,61C,61Rを駆動制御する。また、滑り駒数が決定されたときは、メインCPU51は、該当するリールの図柄カウンタを滑り駒数分だけ更新する。そして、メインCPU51は、更新された図柄カウンタが停止予定位置に対応する値に一致する(停止予定位置の図柄が表示窓の有効ライン(入賞判定ライン)上の領域に到達する)のを待って、該当するリールの回転の減速及び停止が行われるように、対応するステッピングモータを駆動制御する。また、本実施形態では、S445の処理において、前述した通常の加速処理、定速処理及び停止処理だけでなく、リール演出パターンが設定されている場合には、該リール演出パターンに対応するリール演出(リールアクション)及びロックの制御処理も行う。
次いで、メインCPU51は、ランプ・7セグ駆動処理を行う(S446)。この処理では、メインCPU51は、7セグ表示器6を駆動制御して、払出枚数やクレジット枚数などを表示する。次いで、メインCPU51は、レジスタの復帰処理を行う(S447)。そして、その後、メインCPU51は、割込処理を終了する。
<副制御回路の動作説明>
次に、図115〜図125を参照して、副制御回路42のサブCPU81が、プログラムを用いて実行する各種処理(タスク)の内容について説明する。
[主基板通信タスク]
まず、図115を参照して、サブCPU81により行われる主基板通信タスクについて説明する。
まず、サブCPU81は、主制御回路41から送信されたコマンドの受信チェックを行う(S451)。次いで、サブCPU81は、コマンドを受信した場合、受信したコマンドの種別を抽出する(S452)。
次いで、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する(S453)。S453において、サブCPU81が、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判別したとき(S453がNO判定の場合)、サブCPU81は、処理をS451に戻し、S451以降の処理を繰り返す。
一方、S453において、サブCPU81が、前回とは異なるコマンドを受信したと判別したとき(S453がYES判定の場合)、サブCPU81は、受信したコマンドに基づいて、メッセージキューにメッセージを格納する(S454)。なお、メッセージキューとは、プロセス間で情報を交換するための機構である。そして、S454の処理後、サブCPU81は、処理をS451に戻し、S451以降の処理を繰り返す。
[演出登録タスク]
次に、図116を参照して、サブCPU81により行われる演出登録タスクについて説明する。
まず、サブCPU81は、メッセージキューからメッセージを取り出す(S461)。次いで、サブCPU81は、メッセージキューにメッセージが有るか否かを判別する(S462)。S462において、サブCPU81が、メッセージキューにメッセージが無いと判別したとき(S462がNO判定のとき)、サブCPU81は、後述のS465の処理を行う。
一方、S462において、サブCPU81が、メッセージキューにメッセージが有ると判別したとき(S462がYES判定のとき)、サブCPU81は、サブCPU81は、メッセージから遊技情報を複写する(S463)。この処理では、例えば、パラメータによって特定される、内部当籤役、回転が停止したリールの種別、表示役、遊技状態フラグ等の各種データがサブRAM83に設けられた格納領域(不図示)に複写される。
次いで、サブCPU81は、演出内容決定処理を行う(S464)。この処理では、サブCPU81は、受信したコマンドの種別に応じて、演出内容の決定や演出データの登録等を行う。なお、演出内容決定処理の詳細については、後述の図117を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU81は、アニメーションデータの登録を行う(S465)。次いで、サブCPU81は、サウンドデータの登録を行う(S466)。次いで、サブCPU81は、ランプデータの登録を行う(S467)。なお、これらの登録処理は、S464の演出内容決定処理において登録された演出データに基づいて行われる。そして、S467の後、サブCPU81は、処理をS461に戻し、S461以降の処理を繰り返す。
[演出内容決定処理]
次に、図117を参照して、演出登録タスクのフローチャート(図116参照)中のS464で行う演出内容決定処理について説明する。
まず、サブCPU81は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(S471)。
S471において、サブCPU81が、スタートコマンド受信時であると判別したとき(S471がYES判定の場合)、サブCPU81は、スタートコマンド受信時処理を行う(S472)。この処理では、サブCPU81は、演出用乱数値を抽出し、内部当籤役等に基づいて演出番号を抽籤により決定して登録する。ここで、演出番号は、今回実行する演出内容を指定するデータである。なお、スタートコマンド受信時処理の詳細については、後述の図118を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU81は、登録されている演出番号に応じて、スタート時の演出データを登録する(S473)。演出データは、アニメーションデータ、サウンドデータ及びランプデータを指定するデータである。それゆえ、演出データが登録されると、対応するアニメーションデータ等が決定され、映像の表示等の演出が実行される。そして、S473の処理後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図116参照)のS465に移す。
一方、S471において、サブCPU81が、スタートコマンド受信時でないと判別したとき(S471がNO判定の場合)、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(S474)。
S474において、サブCPU81が、リール停止コマンド受信時であると判別したとき(S474がYES判定の場合)、サブCPU81は、登録されている演出番号及び作動ストップボタンの種別に応じて、停止時の演出データを登録する(S475)。その後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図116参照)のS465に移す。
一方、S474において、サブCPU81が、リール停止コマンド受信時でないと判別したとき(S474がNO判定の場合)、サブCPU81は、表示コマンド受信時であるか否かを判別する(S476)。
S476において、サブCPU81が、表示コマンド受信時であると判別したとき(S476がYES判定の場合)、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を行う(S477)。なお、表示コマンド受信時処理の詳細については、後述の図123を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU81は、登録されている演出番号及び表示役に応じて、表示時の演出データを登録する(S478)。その後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図116参照)のS465に移す。
一方、S476において、表示コマンド受信時でないと判別したとき(S476がNO判定の場合)、サブCPU81は、払出終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S479)。S479において、サブCPU81は、払出終了コマンド受信時であると判別したとき(S479がYES判定の場合)、サブCPU81は、払出終了コマンド受信時処理を行う(S480)。なお、払出終了コマンド受信時処理の詳細については、後述の図124を参照しながら後で説明する。その後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図116参照)のS465に移す。
一方、S479において、サブCPU81が、払出終了コマンド受信時でないと判別したとき(S479がNO判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(S481)。
S481において、サブCPU81が、ボーナス開始コマンド受信時であると判別したとき(S481がYES判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス開始用の演出データを登録する(S482)。その後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図116参照)のS465に移す。
一方、S481において、サブCPU81が、ボーナス開始コマンド受信時でないと判別したとき(S481がNO判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S483)。S483において、サブCPU81が、ボーナス終了コマンド受信時ではないと判別したとき(S483がNO判定の場合)、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図116参照)のS465に移す。
一方、S483において、サブCPU81が、ボーナス終了コマンド受信時ではあると判別したとき(S483がYES判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時処理を行う(S484)。なお、ボーナス終了コマンド受信時処理の詳細については、後述の図125を参照しながら後で説明する。
次いで、サブCPU81は、ボーナス終了時用の演出データを登録する(S485)。そして、S485の処理後、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図116参照)のS465に移す。
[スタートコマンド受信時処理]
次に、図118を参照して、演出内容決定処理のフローチャート(図117参照)中のS472で行うスタートコマンド受信時処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明するスタートコマンド受信時処理は副制御回路42により実行される。
まず、サブCPU81は、サブ遊技状態が「通常状態」であるか否かを判別する(S491)。
S491において、サブCPU81が、サブ遊技状態が「通常状態」であると判別したとき(S491がYES判定の場合)、サブCPU81は、通常状態中処理を行う(S492)。なお、通常状態中処理の詳細については、後述の図119を参照しながら後で説明する。そして、通常状態中処理後、サブCPU81は、後述のS499の処理を行う。
一方、S491において、サブCPU81が、サブ遊技状態が「通常状態」でないと判別したとき(S491がNO判定の場合)、サブCPU81は、サブ遊技状態が「チャンスゾーン」であるか否かを判別する(S493)。
S493において、サブCPU81が、サブ遊技状態が「チャンスゾーン」であると判別したとき(S493がYES判定の場合)、サブCPU81は、チャンスゾーン中処理を行う(S494)。なお、チャンスゾーン中処理の詳細については、後述の図120を参照しながら後で説明する。そして、チャンスゾーン中処理後、サブCPU81は、後述のS499の処理を行う。
一方、S493において、サブCPU81が、サブ遊技状態が「チャンスゾーン」でないと判別したとき(S493がNO判定の場合)、サブCPU81は、サブ遊技状態が「7揃い擬似ボーナス」であるか否かを判別する(S495)。
S495において、サブCPU81が、サブ遊技状態が「7揃い擬似ボーナス」であると判別したとき(S495がYES判定の場合)、サブCPU81は、7揃い擬似ボーナス中処理を行う(S496)。なお、7揃い擬似ボーナス中処理の詳細については、後述の図121を参照しながら後で説明する。そして、7揃い擬似ボーナス中処理後、サブCPU81は、後述のS499の処理を行う。
一方、S495において、サブCPU81が、サブ遊技状態が「7揃い擬似ボーナス」でないと判別したとき(S495がNO判定の場合)、サブCPU81は、サブ遊技状態が「ART初当たり状態」又は「ART高継続状態」であるか否かを判別する(S497)。
S497において、サブCPU81が、サブ遊技状態が「ART初当たり状態」又は「ART高継続状態」であると判別したとき(S497がYES判定の場合)、サブCPU81は、ART中処理を行う(S498)。なお、ART中処理の詳細については、後述の図122を参照しながら後で説明する。そして、ART中処理後、サブCPU81は、後述のS499の処理を行う。
一方、S497において、サブCPU81が、サブ遊技状態が「ART初当たり状態」又は「ART高継続状態」でないと判別したとき(S497がNO判定の場合)、サブCPU81は、サブCPU81は、後述のS499の処理を行う。
そして、S492、S494、S496あるいはS498の処理後、又は、S497がNO判定の場合、サブCPU81は、ナビテーブル(図75参照)を参照し、サブ遊技状態及び内部当籤役に対応するナビ用演出番号をセットする(S499)。その後、サブCPU81は、スタートコマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図117参照)のS473に移す。
[通常状態中処理]
次に、図119を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図118参照)中のS492で行う通常状態中処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明する通常状態中処理は副制御回路42により実行される。
まず、サブCPU81は、RT遊技状態(メイン遊技状態)が「RT0遊技状態」又は「RT1遊技状態」であるか否かを判別する(S501)。S501において、サブCPU81が、RT遊技状態が「RT0遊技状態」又は「RT1遊技状態」でないと判別したとき(S501がNO判定の場合)、サブCPU81は、通常状態中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図118参照)のS499に移す。
一方、S501において、サブCPU81が、RT遊技状態が「RT0遊技状態」又は「RT1遊技状態」であると判別したとき(S501がYES判定の場合)、サブCPU81は、セットされているマップの情報を取得する(S502)。次いで、サブCPU81は、マップのマップ番号が「4」又は「5」であるか否かを判別する(S503)。すなわち、この処理では、サブCPU81は、AT(ART)当籤か否かを判別する。
S503において、サブCPU81が、マップ番号が「4」又は「5」である(ART当籤である)と判別したとき(S503がYES判定の場合)、サブCPU81は、サブ遊技状態に「ART初当たり状態の準備状態」をセットする(S504)。これにより、メイン遊技状態が「RT1遊技状態」から「RT2遊技状態」を経由して「RT3遊技状態」に遷移する(図78参照)。
次いで、サブCPU81は、サブ遊技状態が「ART初当たり状態」に移行した後に行う上乗せフラグ抽籤のモードとして「モード1」をセットするとともに、ARTゲーム数カウンタの値を「40」にセットする(S505)。この処理により、サブ遊技状態として、「ART初当たり状態」がセットされる。そして、S505後、サブCPU81は、通常状態中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図118参照)のS499に移す。
一方、S503において、サブCPU81が、マップ番号が「4」又は「5」でない(ART当籤でない)と判別したとき(S503がNO判定の場合)、サブCPU81は、マップ番号が「6」又は「7」であるか否かを判別する(S506)。すなわち、この処理では、サブCPU81は、「7揃い擬似ボーナス」が当籤したか否かを判別する。
S506において、サブCPU81が、マップ番号が「6」又は「7」でない(「7揃い擬似ボーナス」が当籤していない)と判別したとき(S506がNO判定の場合)、サブCPU81は、通常状態中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図118参照)のS499に移す。一方、S506において、サブCPU81が、マップ番号が「6」又は「7」である(「7揃い擬似ボーナス」が当籤している)と判別したとき(S506がYES判定の場合)、サブCPU81は、サブ遊技状態に「7揃い擬似ボーナスの準備状態」をセットする(S507)。これにより、メイン遊技状態が、「RT1遊技状態」から「RT2遊技状態」及び「RT4遊技状態」をこの順で経由して「RT3遊技状態」に移行する(図78参照)。
次いで、サブCPU81は、擬似ボーナスゲーム数カウンタの値を「50」にセットする(S508)。この処理により、サブ遊技状態として、「7揃い擬似ボーナス」がセットされる。そして、S508後、サブCPU81は、通常状態中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図118参照)のS499に移す。
[チャンスゾーン中処理]
次に、図120を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図118参照)中のS494で行うチャンスゾーン中処理について説明する。
まず、サブCPU81は、第2リール制御フラグがオンであるか否かを判別する(S511)。S511において、サブCPU81が、第2リール制御フラグがオンでないと判別したとき(S511がNO判定の場合)、サブCPU81は、後述のS514の処理を行う。
一方、S511において、サブCPU81が、第2リール制御フラグがオンであると判別したとき(S511がYES判定の場合)、サブCPU81は、サブ遊技状態に「ART高継続状態の準備状態」をセットする(S512)。これにより、メイン遊技状態が、「RT1遊技状態」から「RT2遊技状態」を経由して「RT3遊技状態」に遷移する(図78参照)。
次いで、サブCPU81は、「ART高継続状態」における上乗せフラグ抽籤のモードとして「モード3」をセットするとともに、ARTゲーム数カウンタの値を「40」にセットする(S513)。この処理により、サブ遊技状態として、「ART高継続状態」がセットされる。
次いで、サブCPU81は、リール演出パターン、リール制御フラグ、連続ロック状態カウンタ及びカウント減算値に基づいて、ロック中演出番号をセットする(S514)。そして、S514の処理後、サブCPU81は、チャンスゾーン中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図118参照)のS499に移す。
[7揃い擬似ボーナス中処理]
次に、図121を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図118参照)中のS496で行う7揃い擬似ボーナス中処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明する7揃い擬似ボーナス中処理は副制御回路42により実行される。また、7揃い擬似ボーナス中処理内では、「ART状態」移行後の単位遊技の回数(ゲーム数)を加算する加算抽籤(上乗せ抽籤)が行われる。すなわち、本実施形態では、副制御回路42は、「7揃い擬似ボーナス」において、「ART状態」移行後の単位遊技の回数を加算する加算抽籤を実行する手段(特定遊技時加算抽籤手段)も兼ねる。
まず、サブCPU81は、擬似ボーナス中ポイントが「6」であるか否かを判別する(S521)。S521において、サブCPU81が、擬似ボーナス中ポイントが「6」であると判別したとき(S521がYES判定の場合)、サブCPU81は、擬似ボーナス中上乗せ抽籤テーブル(図70参照)を参照し、内部当籤役に基づいてゲーム数の上乗せ抽籤処理を行う(S522)。そして、サブCPU81は、この抽籤処理により決定されたゲーム数をARTゲーム数カウンタの値に加算する。その後、サブCPU81は、後述のS524の処理を行う。
一方、S521において、サブCPU81が、擬似ボーナス中ポイントが「6」でないと判別したとき(S521がNO判定の場合)、サブCPU81は、擬似ボーナス中ポイント抽籤テーブル(図69参照)を参照し、内部当籤役に基づいて擬似ボーナス中ポイントの抽籤処理を行う(S523)。そして、サブCPU81は、この抽籤処理により決定された擬似ボーナス中ポイントを抽籤前の擬似ボーナス中ポイントに加算する。この際、擬似ボーナス中ポイントが「6」を超える場合には、サブCPU81は、擬似ボーナス中ポイントを「6」を補正する。
なお、本実施形態において、7揃い擬似ボーナスの開始時に、擬似ボーナス中ポイントの初期値を設定するようにしてもよい。例えば、擬似ボーナス中ポイントの初期値として「6」を設定した場合には、7揃い擬似ボーナスの開始時から、擬似ボーナス中上乗せ抽籤テーブル(図70参照)を参照して、ゲーム数の上乗せ抽籤処理を受けることができる。
次いで、サブCPU81は、擬似ボーナスゲーム数カウンタの値を1減算する(S524)。そして、サブCPU81は、擬似ボーナスゲーム数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S525)。
S525において、サブCPU81が、擬似ボーナスゲーム数カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S525がNO判定の場合)、サブCPU81は、7揃い擬似ボーナス中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図118参照)のS499に移す。
一方、S525において、サブCPU81が、擬似ボーナスゲーム数カウンタの値が「0」であると判別したとき(S525がYES判定の場合)、サブCPU81は、擬似ボーナス終了時抽籤テーブル(図71参照)を参照し、擬似ボーナス中ポイントに基づいてゲーム数の上乗せ抽籤を行う(S526:加算抽籤)。そして、サブCPU81は、この抽籤処理により決定されたゲーム数をARTゲーム数カウンタの値に加算する。
なお、本実施形態では、S525において擬似ボーナス中ポイントが「0」の場合、図71に示すように、ARTゲーム数カウンタの値に40ゲーム加算される。この場合、ARTゲーム数カウンタの値は、AT抽籤に当籤した場合のゲーム数と同じになる。すなわち、「7揃い擬似ボーナス」が当籤した場合には、少なくともAT抽籤に当籤した場合のゲーム数と同じゲーム数が付与されるので、「7揃い擬似ボーナス」では、実質、ARTが少なくとも1セット付与されることになる。
次いで、サブCPU81は、ARTゲーム数が「100」以上であるか否かを判別する(S527)。なお、S527の判別処理では、サブCPU81は、擬似ボーナス中ポイントが「6」であるか否かを判別してもよい。
S527において、サブCPU81が、ARTゲーム数が「100」以上であると判別したとき(S527がYES判定の場合)、すなわち、実質的にサブ遊技状態の「ART高継続状態」への移行が確定した場合、サブCPU81は、サブ遊技状態に「ART高継続状態の準備状態」をセットする(S528)。次いで、サブCPU81は、上乗せフラグをオンする(S529)。なお、S529の処理は、上記S528の処理の前に行ってもよいし、後述のS530の処理の後に行ってもよい。
次いで、サブCPU81は、「ART高継続状態」における上乗せフラグ抽籤のモードとして「モード3」をセットする(S530)。この処理により、サブ遊技状態として、「ART高継続状態」がセットされる。そして、S530後、サブCPU81は、7揃い擬似ボーナス中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図118参照)のS499に移す。
一方、S527において、サブCPU81が、ARTゲーム数が「100」以上でないと判別したとき(S527がNO判定の場合)、サブCPU81は、サブ遊技状態に「ART初当たり状態の準備状態」をセットする(S531)。次いで、サブCPU81は、「ART初当たり状態」における上乗せフラグ抽籤のモードとして「モード2」をセットする(S532)。この処理により、サブ遊技状態として、「ART初当たり状態」がセットされる。そして、S532の処理後、サブCPU81は、7揃い擬似ボーナス中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図118参照)のS499に移す。
[ART中処理]
次に、図122を参照して、スタートコマンド受信時処理のフローチャート(図118参照)中のS498で行うART中処理について説明する。なお、本実施形態では、以下に説明するART中処理は副制御回路42により実行される。また、ART中処理内では、ART(報知)を継続するか否かを決定する処理も行われる。さらに、本実施形態では、ART遊技のセットの途中でART継続が確定した後、それ以降の当該セットの残りゲームでは、セット終了後に継続して行う加算抽籤遊技のゲーム数の上乗せ抽籤処理を行う。そして、加算抽籤遊技が終了した後、次セットのART継続抽籤を含むART遊技が開始される。すなわち、本実施形態では、副制御回路42は、「ART状態」において、ART(報知)を継続するか否かを決定する手段(報知継続決定手段)、及び、ART継続抽籤を含むART遊技のセット終了後に継続して行う加算抽籤遊技のゲーム数(単位遊技の回数)を加算する加算抽籤を実行する手段(報知遊技時加算抽籤手段)も兼ねる。
まず、サブCPU81は、上乗せフラグがオンであるか否かを判別する(S541)。なお、上乗せフラグは、上乗せフラグ抽籤のモード(「モード1」〜「モード3」のいずれか)が当籤しているか否かを示すフラグであり、サブRAM83内の所定の格納領域(不図示)に格納される。そして、上乗せフラグがオンの場合、上乗せフラグ抽籤(ARTの継続抽籤)に当籤していることを示す。
S541において、サブCPU81が、上乗せフラグがオンであると判別したとき(S541がYES判定の場合)、サブCPU81は、後述のS545の処理を行う。
一方、S541において、サブCPU81が、上乗せフラグがオンでないと判別したとき(S541がNO判定の場合)、サブCPU81は、上乗せフラグ抽籤テーブル(図72参照)を参照し、上乗せフラグ抽籤のモード及び内部当籤役に基づいて、上乗せフラグの抽籤処理(ARTの継続抽籤処理)を行う(S542)。
次いで、サブCPU81は、S542の抽籤処理で、上乗せフラグ当籤であるか否かを判別する(S543)。
S543において、サブCPU81が上乗せフラグ当籤でないと判別したとき(S543がNO判定の場合)、サブCPU81は、後述のS546の処理を行う。一方、S543において、サブCPU81が上乗せフラグ当籤であると判別したとき(S543がYES判定の場合)、サブCPU81は、上乗せフラグをオンし(S544)、その後、後述のS546の処理を行う。なお、S544の処理により、次回の遊技から、ARTゲーム数の上乗せゲーム数抽籤テーブル(図73及び図74参照)に基づく上乗せ抽籤を行うことができる。
また、S541がYES判定の場合、サブCPU81は、ARTゲーム数の上乗せゲーム数抽籤テーブル(図73及び図74参照)を参照し、内部当籤役に基づいて、上乗せ抽籤処理を行う(S545)。この際、サブCPU81は、ART継続抽籤のモードに対応するARTゲーム数の上乗せゲーム数抽籤テーブルを参照する。そして、サブCPU81は、この抽籤処理により決定されたゲーム数をARTゲーム数カウンタの値に加算する。
次いで、サブCPU81は、ARTゲーム数カウンタの値を1減算する(S546)。そして、サブCPU81は、ARTゲーム数カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S547)。S547において、サブCPU81がARTゲーム数カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S547がNO判定の場合)、サブCPU81は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図118参照)のS499に移す。
一方、S547において、サブCPU81がARTゲーム数カウンタの値が「0」であると判別したとき(S547がYES判定の場合)、サブCPU81は、上乗せフラグがオンであるか否かを判別する(S548)。
S548において、サブCPU81が、上乗せフラグがオンであると判別したとき(S548がYES判定の場合)、サブCPU81は、上乗せフラグをオフし、上乗せフラグ抽籤のモードを「モード3」にセットし、ARTゲーム数カウンタの値を「40」にセットする(S549)。この処理により、「ART状態」が継続される。そして、S549の処理後、サブCPU81は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図118参照)のS499に移す。
一方、S548において、サブCPU81が、上乗せフラグがオンでないと判別したとき(S548がNO判定の場合)、サブCPU81は、セットされている上乗せフラグ抽籤のモードをクリアし、サブ遊技状態を「通常状態」にセットする(S550)。そして、S550の処理後、サブCPU81は、ART中処理を終了し、処理をスタートコマンド受信時処理(図118参照)のS499に移す。
[表示コマンド受信時処理]
次に、図123を参照して、演出内容決定処理のフローチャート(図117参照)中のS477で行う表示コマンド受信時処理について説明する。
まず、サブCPU81は、「BB」(「BB1」又は「BB2」)に係る図柄の組合せが入賞判定ライン(センターライン)上に表示されているか否かを判別する(S561)。
S561において、サブCPU81が、「BB」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されていると判別したとき(S561がYES判定の場合)、サブCPU81は、サブ遊技状態を「プレミアムボーナス」にセットする(S562)。そして、S562の処理後、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図117参照)のS478に移す。
一方、S561において、サブCPU81が、「BB」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されていないと判別したとき(S561がNO判定の場合)、サブCPU81は、「BB」が当籤しているか否かを判別する(S563)。
S563において、サブCPU81が、「BB」が当籤していると判別したとき(S563がYES判定の場合)、サブCPU81は、サブ遊技状態を「プレミアムボーナスの準備状態」にセットする(S564)。これにより、メイン遊技状態が「RT1遊技状態」〜「RT4遊技状態」のいずれかから「RT5遊技状態」を経由して「BB遊技状態」に遷移する。そして、S564の処理後、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図117参照)のS478に移す。
一方、S563において、サブCPU81が、「BB」が当籤していないと判別したとき(S563がNO判定の場合)、サブCPU81は、「7リプ」(「7リプ中段1」〜「7リプ中段10」及び「7リプCU1」〜「7リプCU6」のいずれか)に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されているか否かを判別する(S565)。
S565において、サブCPU81が、「7リプ」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されていると判別したとき(S565がYES判定の場合)、サブCPU81は、サブ遊技状態の準備状態に対応するサブ遊技状態をセットする(S566)。具体的には、サブCPU81は、サブ遊技状態を、「7揃い擬似ボーナスの準備状態」から「7揃い擬似ボーナス」に変更する。そして、S566の処理後、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図117参照)のS478に移す。
一方、S565において、サブCPU81が、「7リプ」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されていないと判別したとき(S565がNO判定の場合)、サブCPU81は、「RT3リプ」(「RT3リプ1」又は「RT3リプ2」)に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されているか否かを判別する(S567)。
S567において、サブCPU81が、「RT3リプ」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されていないと判別したとき(S567がNO判定の場合)、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図117参照)のS478に移す。
一方、S567において、サブCPU81が、「RT3リプ」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されていると判別したとき(S567がYES判定の場合)、サブCPU81は、現在のサブ遊技状態の準備状態に対応するサブ遊技状態をセットする(S568)。具体的には、現在のサブ遊技状態が、「ART初当たり状態の準備状態」である場合には、サブCPU81は、サブ遊技状態を「ART初当たり状態」にセットする。また、現在のサブ遊技状態が、「ART高継続状態の準備状態」である場合には、サブCPU81は、サブ遊技状態を「ART高継続状態」にセットする。そして、S568の処理後、サブCPU81は、表示コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図117参照)のS478に移す。
[払出終了コマンド受信時処理]
次に、図124を参照して、演出内容決定処理のフローチャート(図117参照)中のS480で行う払出終了コマンド受信時処理について説明する。
まず、サブCPU81は、サブ遊技状態が「チャンスゾーン」であるか否かを判別する(S571)。S571において、サブCPU81が、サブ遊技状態が「チャンスゾーン」であると判別したとき(S571がYES判定の場合)、サブCPU81は、後述のS574の処理を行う。
一方、S571において、サブCPU81が、サブ遊技状態が「チャンスゾーン」でないと判別したとき(S571がNO判定の場合)、サブCPU81は、連続ロック状態カウンタの値が「10」であるか否かを判別する(S572)。そして、S572において、サブCPU81が、連続ロック状態カウンタの値が「10」でないと判別したとき(S572がNO判定の場合)、サブCPU81は、払出終了コマンド受信時処理を終了するとともに、演出内容決定処理も終了する。
一方、S572において、サブCPU81が、連続ロック状態カウンタの値が「10」であると判別したとき(S572がYES判定の場合)、サブCPU81は、サブ遊技状態を「チャンスゾーン」にセットする(S573)。そして、S573の処理後、サブCPU81は、払出終了コマンド受信時処理を終了するとともに、演出内容決定処理も終了する。
また、S571がYES判定の場合、サブCPU81は、連続ロック状態カウンタの値が「0」であるか否かを判別する(S574)。そして、S574において、サブCPU81が、連続ロック状態カウンタの値が「0」でないと判別したとき(S574がNO判定の場合)、サブCPU81は、払出終了コマンド受信時処理を終了するとともに、演出内容決定処理も終了する。
一方、S574において、サブCPU81が、連続ロック状態カウンタの値が「0」であると判別したとき(S574がYES判定の場合)、サブCPU81は、サブ遊技状態を「通常状態」にセットする(S575)。そして、S575の処理後、サブCPU81は、払出終了コマンド受信時処理を終了するとともに、演出内容決定処理も終了する。
[ボーナス終了コマンド受信時処理]
次に、図125を参照して、演出内容決定処理のフローチャート(図117参照)中のS484で行うボーナス終了コマンド受信時処理について説明する。
まず、サブCPU81は、サブ遊技状態に「ART高継続状態の準備状態」をセットする(S581)。次いで、サブCPU81は、ARTゲーム数の上乗せフラグ抽籤(ARTの継続抽籤)のモードを「モード3」にセットする(S582)。
次いで、サブCPU81は、ARTゲーム数カウンタの値が「1」以上であるか否かを判別する(S583)。S583において、サブCPU81が、ARTゲーム数カウンタの値が「1」以上であると判別したとき(S583がYES判定の場合)、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図117参照)のS485に移す。
一方、S583において、サブCPU81が、ARTゲーム数カウンタの値が「1」以上でないと判別したとき(S583がNO判定の場合)、サブCPU81は、ARTゲーム数カウンタの値に「40」を加算する(S584)。そして、S584の処理後、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時処理を終了し、処理を演出内容決定処理(図117参照)のS485に移す。
本実施形態のパチスロ1では、上記図79〜図125を参照して説明した各種処理手順に従って、主要動作が行われる。
<各種効果>
[通常状態中に行うロック・役物演出により得られる各種効果]
上述のように、本実施形態のパチスロ1では、サブ遊技状態が「通常状態」(RT1又はRT0遊技状態)である場合に、マップ当籤抽籤を行い、当籤したマップに基づいてロック・役物演出が行われる。この際、マップ遊技数は抽籤によりランダムに決定され、ロックの発生タイミング及びロックと同時に駆動される可動役物22の作動タイミング、すなわち、ロック・役物種別もまた、抽籤によりランダムに決定される。
また、マップ遊技数の決定処理では、マップ遊技数抽籤テーブル(図53参照)から選択されたマップ基準遊技数が所定値(例えば16G)以上である場合には、マップ遊技数減算抽籤テーブル(図54参照)を用いた抽籤により所定の減算ゲーム数(0G〜4G)を決定し、該決定された減算ゲーム数をマップ基準遊技数から減算することにより、マップ遊技数を決定する。すなわち、本実施形態では、一つのマップ基準遊技数から複数種のマップ遊技数を設定することができるので、マップ遊技数抽籤テーブルにおいて規定するマップ基準遊技数(マップ遊技数)の種類を少なくすることができ、データ量を低減することができる。
さらに、本実施形態では、マップの種別は、内部当籤役に応じて決定され(図50〜図52参照)、マップ遊技数(マップ基準遊技数)は、マップの種別に応じて決定される(図53参照)。それゆえ、本実施形態では、所定の内部当籤役に対して複数種のマップ遊技数(マップの滞在ゲーム数)を設定することができる。
すなわち、本実施形態では、ロック・役物演出に必要なデータを低減しつつ、ロック・役物演出の種別にランダム性を持たせることができる(ロック・役物演出に関するデータの増大を抑制しつつ、より変化に富んだロック・役物演出が可能となる)。
また、上述のように、本実施形態のパチスロ1では、サブ遊技状態が「通常状態」(RT1又はRT0遊技状態)である場合にはマップに基づくロック・役物演出を行うが、サブ遊技状態が「ART状態」(RT3遊技状態)及び「ART状態移行時の準備状態」(RT2又はRT4遊技状態)である場合には、マップに基づくロック・役物演出を行わない。
すなわち、「通常状態」ではロックを多用し、「ART状態」ではロックを行わないので、「通常状態」における単位遊技当たりの遊技時間は、ロックの時間分だけ、「ART状態」における単位遊技当たりの遊技時間より長くなる。それゆえ、本実施形態では、遊技者に対して、「通常状態」における単位時間当たりの投入メダル量を少なく感じさせることができ、かつ、「ART状態」における単位時間当たりの獲得メダル量を多く感じさせることができる。
さらに、本実施形態では、上述のように、「通常状態」において作動させるロック・役物演出は、ART当籤又は「7揃い擬似ボーナス」当籤を遊技者に報知する前兆演出にもなる。それゆえ、「通常遊技」において、このようなロック・役物演出を遊技者に見せることにより、「通常状態」における遊技者のロック・役物演出への関心を高めることができる。
また、上述のように、本実施形態のパチスロ1では、マップに基づくロック・役物演出において、ロックと同時に可動役物22も作動させて演出を行う。すなわち、「通常状態」において、ロックによる演出と可動役物22による演出とが連動した演出を遊技者に対して見せることができる。それゆえ、本実施形態では、遊技者による操作を受け付けない期間であるロック期間において、ロックに対する違和感を遊技者に与えないようにすることができる。
[7揃い擬似ボーナスで得られる各種効果]
上述のように、本実施形態のパチスロ1では、サブ遊技状態が「通常状態」から「7揃い擬似ボーナス」を経由して「ART初当たり状態」に移行するルート2を設ける。このルート2では、「7揃い擬似ボーナス」中に行われるARTゲーム数の上乗せ抽籤により加算されたゲーム数(遊技数)が所定ゲーム数(本実施形態では100G)に達した場合、「ART初当たり状態」の遊技(ARTの継続確率が低い遊技)を行わず、所定ゲーム数の上乗せ抽籤の遊技を行う。そして、所定ゲーム数の上乗せ抽籤の遊技を消化した後には、「ART高継続状態」の遊技(ARTの継続確率が高い遊技)が行われる。
すなわち、本実施形態では、「7揃い擬似ボーナス」中のARTゲーム数の上乗せ抽籤により加算されたゲーム数が所定ゲーム数に達した場合には、実質的に、サブ遊技状態の「ART高継続状態」への移行が確定する。また、本実施形態では、「7揃い擬似ボーナス」中に「ART高継続状態」への移行が確定しても、「7揃い擬似ボーナス」終了後には、所定ゲーム数の上乗せ抽籤の遊技を行うので、加算抽籤遊技でのゲーム数を増加させて獲得できるメダル量を増やすことができる。それゆえ、本実施形態では、「7揃い擬似ボーナス」中の遊技の興趣を高めることができる。
[チャンスゾーン(連続ロック状態)で得られる各種効果]
上述のように、本実施形態のパチスロ1では、「通常状態」において、特定の条件(本実施形態では、連続ロック状態移行抽籤に当籤)が満たされた場合、予め定められた最大回数(本実施形態では10ゲーム)の単位遊技の範囲内で、単位遊技中に1回以上のリール演出及びロックが行われる単位遊技が連続して実行される、「チャンスゾーン」(「連続ロック状態」)がサブ遊技状態として設けられる。
そして、最大回数の単位遊技の期間、「チャンスゾーン」(「連続ロック状態」)が維持された場合、サブ遊技状態の「ART状態」への移行が確定される(特典が遊技者に付与される)。また、本実施形態では、「チャンスゾーン」中に最大回数のリール演出及びロックが行われた場合(連続ロック状態カウンタの値が「0」になった場合:図85中のS95でYES判定)、又は、「チャンスゾーン」中に所定の抽籤(図85中のS99及びS100)に当籤した場合にも、サブ遊技状態の「ART状態」への移行が確定される。
さらに、本実施形態では、リール演出及びロックが行われる「チャンスゾーン」(「連続ロック状態」)の開始から所定の保障期間(本実施形態では3ゲーム)が過ぎると、それ以降の単位遊技では、「チャンスゾーン」を終了するか否かの抽籤(図85中のS106及びS107)が行われる。
すなわち、本実施形態では、「チャンスゾーン」の期間中に、サブ遊技状態を「ART状態」に移行するか否かを決定するが、その決定に際して、「チャンスゾーン」が最後まで継続されるか、最大回数のリール演出及びロックが行われるか、又は、所定の抽籤に当籤するかが「ART状態」への移行条件となる。さらに、「チャンスゾーン」(「連続ロック状態」)中には、「チャンスゾーン」を継続するか否かの抽籤を行う。それゆえ、本実施形態では、「チャンスゾーン」(「連続ロック状態」)時における特典付与の制御が単調にならず、遊技者に対して、「チャンスゾーン」中における特典付与(例えば、ART移行の確定)への期待感を高めることができる。
また、本実施形態では、リールの第3停止後に、連続ロック状態移行抽籤処理(図111参照)を行い、「チャンスゾーン」(「連続ロック状態」)が当籤するか否かを決定する。それゆえ、本実施形態では、非チャンスゾーンにおける遊技の興趣の低下を防止することができる。
また、本実施形態では、「チャンスゾーン」(「連続ロック状態」)におけるリール演出及びロックの種別は、ゲーム毎に、内部当籤役に基づいて決定される(図41〜図43参照)。それゆえ、本実施形態では、抽籤を多様化させ、さらに遊技の興趣を高めることができる。
また、本実施形態では、「チャンスゾーン」(「連続ロック状態」)において、少なくとも遊技の開始操作時には、リール演出及びロックを行うが、特定の条件が満たされた場合には、さらに、リールの第3停止後にもリール演出及びロックを行う。それゆえ、特定の条件下では、リール演出及びロックの発生タイミングを異ならせることができ、遊技者に意外性のある報知を行うことができる。
さらに、本実施形態では、「チャンスゾーン」(「連続ロック状態」)中には、単にロックするだけでなく、カウント減算値又は連続ロック状態カウンタの値に応じた所定の演出をリール及び液晶を用いて行う。それゆえ、本実施形態では、現在のカウント減算値又は連続ロック状態カウンタの値を遊技者に適切に報知することができるとともに、「チャンスゾーン」中の特典付与への期待感をさらに高めることができる。
[ART状態において得られる各種効果]
上述のように、本実施形態のパチスロ1では、「ART初当たり状態」中の上乗せフラグ抽籤の当籤確率(ARTの継続確率)は、その後に移行する「ART高継続状態」中のそれより低くなるように設定されている。それゆえ、本実施形態では、「ART初当たり状態」において、遊技者がART継続抽籤の当籤を重視して遊技を行うようにすることができるため、遊技の興趣を高めることができる。
また、本実施形態では、「通常状態」から直接「ART初当たり状態」に移行した場合おける「ART初当たり状態」中の上乗せフラグ抽籤の当籤確率(ARTの継続確率)を、「通常状態」から「7揃い擬似ボーナス」を経由して「ART初当たり状態」に移行した場合のそれとは変える。具体的は、後者の場合のARTの継続確率(40ゲームで50%)は、前者の場合のそれ(40ゲームで33%)より高くする。それゆえ、本実施形態では、ARTの当籤の仕方にも興味を持たせることができ、遊技の興趣をより一層高めることができる。
なお、本実施形態では、上述のように、「7揃い擬似ボーナス」中に、擬似ボーナス中ポイント抽籤テーブル(図69参照)及び擬似ボーナス中上乗せ抽籤テーブル(図70参照)を用いて、「7揃い擬似ボーナス」終了後に移行する「ART状態」でのゲーム数を加算する加算抽籤(図121の7揃い擬似ボーナス中処理参照)を行う。それゆえ、この加算抽籤によりARTのゲーム数が加算された場合には、「ART状態」での獲得メダル量を増やすことができるとともに、上乗せフラグ抽籤の当籤確率(ARTの継続確率)を実質的に増大させることができる。また、この場合、複数の上乗せフラグ抽籤の当籤確率(ARTの継続確率)を規定するテーブルを別途設けることなく、複数のARTの継続確率を設定することができる。すなわち、本実施形態では、テーブルデータを増やすことなく、遊技の興趣を高めることができる。
さらに、本実施形態では、「7揃い擬似ボーナス」中の加算抽籤の結果が、サブ遊技状態が「ART初当たり状態」から「ART高継続状態」に移行するか否かの抽籤(ARTの継続確率)に影響を与える。それゆえ、本実施形態では、「7揃い擬似ボーナス」中の遊技の興趣を高めることができる。
なお、上記実施形態では、ルート1で「ART初当たり状態」に移行した場合のART継続確率(33%)を、ルート2で「ART初当たり状態」に移行し、かつ、「7揃い擬似ボーナス」でのゲーム加算(上乗せ)が無い場合におけるART継続確率(50%)より低く設定した。しかしながら、本発明はこれに限定されず、両者のART継続確率が同じであってもよい。この場合であっても、ルート2において「7揃い擬似ボーナス」でのゲーム加算(上乗せ)があれば、ルート2で「ART初当たり状態」に移行した後の獲得メダル量を増やすことができるとともに、ART継続確率も実質的に増加させることができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、上述のように、本実施形態のパチスロ1では、「ART状態」の遊技では、ゲーム毎(単位遊技毎)にART継続抽籤(ART上乗せフラグ抽籤)を行う。そして、ART継続抽籤に当籤し(次セットのARTが確定し)、かつ、当該セットにおいてゲーム数が残っている場合には、残りのゲームにおいて、ARTゲーム数の上乗せ抽籤を行う。
それゆえ、本実施形態では、1セットのART遊技期間の途中のゲームにおいてART継続抽籤に当籤しても、それ以降のゲームが単なる消化ゲームとならないので、該1セットの遊技が終了するまで、遊技者に対して遊技の興趣を維持させながら遊技を行わせることができる。
また、上述のように、本実施形態では、モード1のART継続抽籤(低継続確率抽籤)でART継続が確定した後に行うARTゲーム数の上乗せ抽籤の条件は、モード2又は3のART継続抽籤(高継続確率抽籤)でART継続が確定した後に行うARTゲーム数の上乗せ抽籤の条件より優遇される(図73及び図74参照)。それゆえ、本実施形態では、特に、モード1のART継続抽籤(低継続確率抽籤)が行われる「ART初当たり状態」において、遊技の興趣をさらに高めることができる。
さらに、本実施形態では、サブ遊技状態が「ART初当たり状態」から「ART高継続状態」に移行した場合、「ART高継続状態」では、ARTの継続確率が高くなり(83%)、ARTを複数回継続できる可能性が高くなるので、「ART状態」での遊技の興趣をより高めることができる。また、本実施形態のように「ART初当たり状態」におけるARTの継続確率を低く設定した場合には、「ART初当たり状態」の当籤確率を高く設定することができるので、ART当籤への遊技者の期待感を高めることができる。
なお、「ART初当たり状態」においてARTの継続確率(特典の当籤確率)を高く設定した場合には、遊技店側に損失を与えるおそれがあるが、本実施形態では、「ART初当たり状態」におけるARTの継続確率(特典の当籤確率)を低く設定するので、このような問題も解消することができる。
さらに、上述のように、本実施形態では、「7揃い擬似ボーナス」中のARTゲーム数の上乗せ抽籤により加算されたゲーム数が所定ゲーム数に達した場合には、「7揃い擬似ボーナス」終了後に行われる所定ゲーム数の上乗せ抽籤により、「ART高継続状態」でのゲーム数を増加させて獲得できるメダル量を増やすことが可能になる。それゆえ、この場合には、さらに「ART高継続状態」中の遊技の興趣を高めることができる。
[その他の各種効果]
図77及び図78に示すように、本実施形態では、「通常状態」中のマップ当籤抽籤により「AT当籤」が決定し、「RT3リプ」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合に、サブ遊技状態が「通常状態」から「ART状態」(「ART初当たり状態」)に移行する。一方、「通常状態」中のマップ当籤抽籤により「7揃いボーナス当籤」が決定し、「7リプ」に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示された場合には、サブ遊技状態が「通常状態」から「7揃い擬似ボーナス」に移行し、「7揃い擬似ボーナス」消化後、「ART状態」(「ART初当たり状態」又は「ART高継続状態」)に移行する。
すなわち、本実施形態では、サブ遊技状態が「通常状態」から「7揃い擬似ボーナス」を経由して「ART状態」に移行する際の契機となる図柄の組合せが、サブ遊技状態が「通常状態」から直接「ART状態」に移行する際の契機となる図柄の組合せと異なる。それゆえ、本実施形態では、サブ遊技状態の前者の移行ルートと、後者の移行ルートとの違いを、遊技者に分かり易く報知することができる。
また、本実施形態では、「7揃い擬似ボーナス」のRT遊技状態(「RT3遊技状態」)を、「ART状態」のRT遊技状態と同じにする。それゆえ、本実施形態では、用意するテーブルデータの増加を抑制することができる。
<変形例>
本発明に係る遊技機(パチスロ1)の構成及び動作は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限り、種々の変形例を含むことができる。ここでは、本発明の一変形例を説明する。
変形例では、上記実施形態と同様に、サブ遊技状態が「通常状態」である場合にロック・役物演出を多用し、サブ遊技状態が「ART状態」である場合には、ロック・役物演出を行わない。
上記動作を実行するために、上記実施形態では、RT遊技状態がRT2遊技状態に移行したか否かを判定してロック・役物演出の有無を切り替える(可動役物許可フラグのオン/オフ制御)例を説明したが、本発明はこれに限定されない。変形例では、所定の押し順でリールが停止された場合(押し順正解時)には必ず対応する図柄組合せが表示され、かつ、それ以外の押し順では該対応する図柄組合せが表示できない可能性のある特定の役が表示されたか否かの判定結果に基づいて、ロック・役物演出の有無の切り替えを行う。
具体的には、この例では、「ベル」(押し順によっては「ベルこぼし」が表示される可能性のある「ベル」)に係る小役が内部当籤した状態で、該「ベル」に係る図柄組み合わせが表示できたか否かの判定結果に基づいて、ロック・役物演出の有無の切り替えを行う。図76のRT遊技状態の遷移フローで説明したように、「ベルこぼし」に係る図柄組合せが表示された場合には、RT遊技状態がRT1遊技状態に移行する。すなわち、「ベルこぼし」に係る図柄組合せが表示されると、サブ遊技状態が、ロック・役物演出を多用する「通常状態」に移行する。それゆえ、押し順によっては「ベルこぼし」が表示される可能性のある「ベル」の表示(入賞)の有無は、ロック・役物演出の有無の判別に用いることができる。
この例では、特定の「ベル」が内部当籤した状態で特定の「ベル」に係る図柄組合せが表示された場合には、サブ遊技状態が「ART状態」であると判別し、遊技状態をロック・役物演出が作動しない遊技状態にセットする。この場合には、例えば、マップが消去されたり、ロック・役物演出の抽籤処理が停止されたりする遊技状態が設定される。一方、特定の「ベル」が内部当籤した状態で特定の「ベル」に係る図柄組合せが表示されなかった場合(「ベルこぼし」に係る図柄組合せが表示された場合)には、サブ遊技状態がナビ非作動の状態、すなわち、「通常状態」であると判別し、遊技状態をロック・役物演出を実行できる遊技状態にセットする。この場合には、上記実施形態と同様にして、ロック・役物演出の抽籤処理、マップの設定等が行われる。
なお、この例において、マップに基づくロック・役物演出の遊技期間中の所定のゲームで特定の「ベル」に係る図柄組合せが表示された場合には、現在実行中のマップをオフするようにしてもよい。また、マップに基づくロック・役物演出の遊技期間中の所定のゲームに「ベルこぼし」に係る図柄組合せが表示された場合には、例えばマップに基づくロックの発生タイミングに関係なく、次のゲームでロックを発生させるようにしてもよい。
次に、上述したこの例におけるロック・役物演出の切替動作を実現するための制御手法を、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、この例における回胴停止後処理及び停止後マップ設定処理以外の各種処理は、上記実施形態で説明した対応する各種処理と同様であるので、ここでは、回胴停止後処理及び停止後マップ設定処理の内容について説明し、その他の各種処理の説明は省略する。
[回胴停止後処理]
まず、図126を参照して、メインフロー(図79参照)中のS18で行うこの例の回胴停止後処理について説明する。なお、この例では、以下に説明する回胴停止後処理は主制御回路41により実行される。また、この例における回胴停止後処理内では、「ベル」に係る図柄組合せが表示された場合には、ロック・役物演出を行わない状態がセットされ(可動役物許可フラグがオフされ)、「ベルこぼし」に係る図柄組合せが表示された場合には、ロック・役物演出が作動可能な状態がセットされる(可動役物許可フラグがオンされる)。すなわち、この例では、主制御回路41は、ロック・役物演出を行うか否かの切替手段(ロック演出切替手段)も兼ねる。
まず、メインCPU51は、RT遊技状態がRT3遊技状態からRT1遊技状態に移行したか否かを判別する(S591)。すなわち、この処理では、メインCPU51は、「ベルこぼし」に係る図柄組合せが表示されたことにより「ART状態」が終了し、サブ遊技状態が「通常状態」に移行したか否かを判別する。S591において、メインCPU51が、RT遊技状態がRT3遊技状態からRT1遊技状態に移行していないと判別したとき(S591がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS593の処理を行う。
一方、S591において、メインCPU51が、RT遊技状態がRT3遊技状態からRT1遊技状態に移行したと判別したとき(S591がYES判定の場合)、メインCPU51は、図88で説明したサブ管理状態移行抽籤処理を行う(S592)。すなわち、メインCPU51は、「ベルこぼし」に係る図柄組合せが表示され、「ART状態」が終了した場合には、サブ管理状態移行抽籤を行う。
次いで、S592の処理後、又は、S591がNO判定の場合、メインCPU51は、現在、マップ実行中であるか否かを判別する(S593)。すなわち、メインCPU51は、現在の遊技が、マップが設定された状態で実行されているか否かを判別する。S593において、メインCPU51が、マップ実行中でないと判別したとき(S593がNO判定の場合)、メインCPU51は、後述のS595の処理を行う。
一方、S593において、メインCPU51が、マップ実行中であると判別したとき(S593がYES判定の場合)、メインCPU51は、停止後マップ設定処理を行う(S594)。なお、停止後マップ設定処理の詳細については、後述の図127を参照しながら後で説明する。
次いで、S594の処理後、又は、S593がNO判定の場合、メインCPU51は、「ベル」に係る図柄組合せが表示されたか否かを判別する(S595)。
S595において、メインCPU51が、「ベル」に係る図柄組合せが表示されたと判別したとき(S595がYES判定の場合)、メインCPU51は、可動役物許可フラグをオフする(S596)。この処理により、次回のゲームの遊技状態は、ロック・役物演出が行われない状態にセットされる。そして、S596の処理後、メインCPU51は、回胴停止後処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS19に移す。
一方、S595において、メインCPU51が、「ベル」に係る図柄組合せが表示されなかったと判別したとき(S595がNO判定の場合)、メインCPU51は、「ベルこぼし」に係る図柄組合せが表示されたか否かを判別する(S597)。
S597において、メインCPU51が、「ベルこぼし」に係る図柄組合せが表示されなかったと判別したとき(S597がNO判定の場合)、メインCPU51は、回胴停止後処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS19に移す。
一方、S597において、メインCPU51が、「ベルこぼし」に係る図柄組合せが表示されたと判別したとき(S597がYES判定の場合)、メインCPU51は、可動役物許可フラグをオンする(S598)。この処理により、次回のゲームの遊技状態は、ロック・役物演出が行われる状態にセットされる。そして、S598の処理後、メインCPU51は、回胴停止後処理を終了し、処理をメインフロー(図79参照)のS19に移す。
[停止後マップ設定処理]
次に、図127を参照して、この例の回胴停止後処理のフローチャート(図107参照)中のS594で行う停止後マップ設定処理について説明する。
まず、メインCPU51は、マップ遊技数が「0」であるか否かを判別する(S601)。S601において、メインCPU51が、マップ遊技数が「0」でないと判別したとき(S601がNO判定の場合)、メインCPU51は、停止後マップ設定処理を終了し、処理を回胴停止後処理(図126参照)のS595に移す。
一方、S601において、メインCPU51が、マップ遊技数が「0」であると判別したとき(S601がYES判定の場合)、メインCPU51は、保持フラグがオンであるか否かを判別する(S602)。
S602において、メインCPU51が、保持フラグがオンでないと判別したとき(S602がNO判定の場合)、メインCPU51は、停止後マップ設定処理を終了し、処理を回胴停止後処理(図126参照)のS595に移す。一方、S602において、メインCPU51が、保持フラグがオンであると判別したとき(S602がYES判定の場合)、メインCPU51は、保持フラグをオフする(S603)。
次いで、S603の処理後、メインCPU51は、図91で説明したマップ遊技数抽籤処理を行う(S604)。次いで、メインCPU51は、図92で説明した第3停止後ロック設定処理を行う(S605)。このS604及びS605の処理により、遊技状態が、保持されていたマップに基づくロック・役物演出が作動可能な状態にセットされる。そして、S605の処理後、メインCPU51は、停止後マップ設定処理を終了し、処理を回胴停止後処理(図126参照)のS595に移す。
[各種効果]
変形例では、「ベル」当籤時の押し順がナビされない遊技状態(「通常状態」)では、「ベル」に係る図柄組合せが表示されない確率(「ベルこぼし」に係る図柄組合せが表示される確率)が高くなるので、ロック・役物演出が行われる確率が高くなる。一方、「ベル」に係る図柄組合せを表示するためのリールの押し順がナビされる遊技状態(「ART状態」)では、ロック・役物演出は行われない。すなわち、この例では、上記実施形態と同様に、サブ遊技状態が「通常状態」である場合にはロックが多用され、サブ遊技状態が「ART状態」である場合には、ロックは行われない。
それゆえ、この例においても、上記実施形態と同様に、「通常状態」における単位遊技当たりの遊技時間は、ロックの時間分だけ、「ART状態」における単位遊技当たりの遊技時間より長くなる。すなわち、この例では、サブ遊技状態に応じて単位遊技当たりの遊技時間を変化させることができる。具体的には、「通常状態」における単位遊技当たりの遊技時間を延ばすことができ、「ART状態」における単位遊技当たりの遊技時間を短縮することができる。それゆえ、この例では、遊技者に対して、「通常状態」における単位時間当たりの投入メダル量を少なく感じさせることができ、かつ、「ART状態」における単位時間当たりの獲得メダル量を多く感じさせることができる。
また、通常、パチスロ1では、サブ遊技状態が「通常状態」に滞在していることが多く、「通常状態」における遊技が単調になりがちである。しかしながら、この例では、上記実施形態と同様に、「通常状態」においてマップに基づくロック・役物演出を行うので、「通常状態」中の遊技が、単調になることを抑制することができる。
すなわち、この例においても、上記実施形態と同様に、「通常状態」では、遊技が単調にならず、かつ、「ART状態」では、メダルの獲得速度の増加を体感することができ、遊技の興趣を高めることができる。