JP5960523B2 - 加工澱粉と溶出制御剤からなる固形製剤 - Google Patents
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(1)保水量が約400%以上であり、ゲル押込み荷重値が約200g以上であり、水溶性成分量が約40〜95重量%であり、崩壊時間が約5時間以上であり、目開き75μmの篩いを通過する粒子が約90重量%以上であり、目開き32μmの篩いを通過する粒子が約20重量%以上であり、かつ平均粒径が約20μm以上50μm未満である加工澱粉と、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレンオキサイド、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、キサンタンガムとローカストビーンガムの混合物、ポリビニルアセテートとポリビニルピロリドンの混合物、メタアクリル酸コポリマーからなる群より選択される溶出制御剤と、1種類以上の活性成分を含有した固形製剤であり、前記加工澱粉と前記溶出制御剤をそれぞれ95:5〜10:90の重量配合比率で含有することを特徴とする固形製剤。
(2)前記加工澱粉が、目開き75μmの篩いを通過する粒子が約98重量%以上、目開き32μmの篩いを通過する粒子が約40重量%以上のものである、(1)に記載の固形製剤。
(3)前記加工澱粉の膨潤度が約6cm3/g以上10cm3/g以下である(1)又は(2)に記載の固形製剤。
(4)前記加工澱粉が、安息角45°以下であり、かつ見かけ比容積が1.4cm3/g以上3.6cm3/g以下のものである(1)〜(3)のいずれかに記載の固形製剤。
(5)前記加工澱粉のゲル体積が約100mm3以上700mm3以下である(1)〜(4)のいずれかに記載の固形製剤。
(6)前記溶出制御剤がヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレンオキサイドである(1)〜(5)のいずれかに記載の固形製剤。
(7)前記加工澱粉と前記溶出制御剤との重量配合比率が90:10〜20:80である(1)〜(6)のいずれかに記載の固形製剤。
(8)前記加工澱粉と前記溶出制御剤との重量配合比率が87.5:12.5〜25:75である(1)〜(7)のいずれかに記載の固形製剤。
(9)前記の1種類以上の活性成分が医薬品薬効成分である(1)〜(8)のいずれかに記載の固形製剤。
(10)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレンオキサイド、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、キサンタンガムとローカストビーンガムの混合物、ポリビニルアセテートとポリビニルピロリドンの混合物、メタアクリル酸コポリマーからなる群より選択される溶出制御剤を含む固形製剤において、pH1.2〜6.8、イオン強度0.14〜0.4、アルコール濃度0〜40体積%の試験液での溶出率の差を20%以内に調整することが可能である、保水量が400%以上であり、ゲル押込み荷重値が200g以上であり、水溶性成分量が40〜95重量%であり、崩壊時間が5時間以上であり、目開き75μmの篩いを通過する粒子が90重量%以上であり、目開き32μmの篩いを通過する粒子が20重量%以上であり、かつ平均粒径が20μm以上50μm未満である加工澱粉からなる溶出安定化剤。
水溶性成分量(重量%)=(乾燥重量(g)×100÷30)÷
澱粉1gの絶乾重量(g)×100・・・(1)
加工澱粉の膨潤度(cm3/g)=V(cm3)/加工澱粉の乾燥重量(g)
・・・(2)
また、澱粉質原料を湿熱処理するに際し、澱粉乳液を50〜95℃へ加温していく過程における澱粉乳液の粘度が、5%濃度に調整した場合に400ブラベンダーユニット(BU)以下の値であり、さらに好ましくは300BU以下である。かつ95℃で30分間保持した時の最大粘度が1000BU以下であることは好ましい。加熱処理により澱粉粒子を膨潤させる程度を調整しやすくするためである。
前記加工澱粉と前記溶出制御剤との重量配合比率は95:5〜10:90である。好ましくは90:10〜20:80である。さらに好ましくは87.5:12.5〜25:75であり、特に好ましくは75:25〜50:50である。
<溶出率1> 重量0.18g、直径0.8cm、圧縮成形圧120〜160MPaの条件で静圧プレスを用いて成形した活性成分を含有する固形製剤を用い、第16改正日本薬局方に記載の溶出試験法(回転パドル法)に準拠する方法で溶出試験を行う。まず、水を試験液に用い、試験液900cm3、パドル回転数50rpm、試験液温度37±0.5℃の条件で溶出試験を行う。既定した経過時間毎の各時点において、活性成分の溶出率を求める。これを溶出率1とする。
<溶出率2> また、日本薬局方記載の第1液(pH1.2)を試験液に用い、上記と同様にして各時点の溶出率を求め、これを溶出率2とする。
<溶出率3> また、日本薬局方記載の第2液(pH6.8)を試験液に用い、上記と同様にして各時点の溶出率を求め、これを溶出率3とする。
<溶出率4> また、Mc液(pH7.2、イオン強度0.40)を試験液とし、上記と同様にして各時点の溶出率を求め、これを溶出率4とする。
<溶出率5> また、20%EtOH液(アルコール濃度20体積%)を試験液とし、上記と同様にして各時点の溶出率を求め、これを溶出率5とする。
<溶出率6> また、40%EtOH液(アルコール濃度40体積%)を試験液とし、上記と同様にして各時点の溶出率を求め、これを溶出率6とする。
抗不整脈剤(プロカインアミド、キニジン、ベラパミル);
抗細菌および抗原生動物剤(アモキシリン、アンピシリン、ベンザチン ペニシリン、ベンジルペニシリン、セファクロール、セファドロキシル、セフプロジル(cefprozil)、セフロキシム アキセチル(cefuroxime axetil)、セファレキシン、クロラムフェニコール、クロロキン、シプロフロキサシン、クラリスロマイシン(clarithromycin)、クラブラン酸、クリンダマイシン、ドキシサイクリン(doxyxyclin)、エリスロマイシン、フルクロキサシリン(flucloxacillin) ナトリウム、ハロファントリン(halofantrine)、イソニアジド、硫酸カナマイシン、リンコマイシン、メフロキン、ミノサイクリン、ナフシリン ナトリウム、ナリジクス酸、ネオマイシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン(ofloxacin)、オキサシリン、フェノキシメチル-ペニシリン カリウム、ピリメタミン-スルファドキシム、ストレプトマイシン);
抗鬱剤(アミトリプチリン、アモキサピン、ブトリプチリン、クロミプラミン、デシプラミン、ドチエピン(dothiepin)、ドキセピン、フルオキセチン、レボキセチン(reboxetine)、アミネプチン(amineptine)、セレジリン、ジェピロン、イミプラミン、炭酸リチウム、ミアンセリン、ミルナシプラン(milnacipran)、ノルトリプチリン、パロキセチン(paroxetine)、セルトラリン(sertraline);3−[2−[3,4−ジヒドロベンゾフラン[3,2−c]ピリジン−2(1H)−イル]エチル]−2−メチル−4H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−4−オン);
抗糖尿病剤(グリベンクラミド(glibenclamide)、メトホルミン);
抗癲癇剤(カルマバゼピン、クロナゼパム、エトスクシミド、ガバペンチン(gabapentin)、ラモトリジン、レベチラセタム(lavetiracetam)、フェノバルビトン(phenobarbitone)、フェニトイン、プリミドン、チアガビン(tiagabine)、トピラメート(topiramate)、バルプロミド(valpromide)、ビガバトリン);
抗ヒスタミン剤(アステミゾール、シンナリジン(cinnarizine)、シプロヘプタジン、デカルボエトキシロラタジン(decarboethoxyloratadine)、フェキソフェナジン(fexofenadine)、フルナリジン、レボカバスチン(levocabastine)、ロラタジン(loratadine)、ノルアステミゾール(norastemizole)、オキサトミド(oxatomide)、プロメタジン、テルフェナジン);
抗高血圧剤(カプトプリルエナラプリル、ケンタセリン、リジノプリル、ミノキシジル、プラゾシン、ラミプリル(ramipril)、レセルピン、テラゾシン);
抗ムスカリン作用剤(硫酸アトロピン、ヒオスシン);
抗パーキンソン剤(ブロモクリプチン メシレート(bromocryptine mesylate)レボトバ、セレジリン);
抗精神性、催眠性および鎮静剤(アルプラゾラム、ブスピロン、クロルジアゼポキシド(chlordiazepoxide)、クロルプロマジン(chlorpromazine)クロザピン、ジアゼパム、フルペチキソール、フルフェナジン、フルラゼパム、9−ヒドロキシリスペリドン(hydroxyrisperidone)、ロラゼパム、マザペルチン(mazapertine)、オランザピン(olanzapine)、オキサゼパム、ピモジド、ピパンペロン、ピラセタム(piracetam)、プロマジン、リスペリドン(risperidone)、セルホテル(selfotel)、セロクエル(seroquel)、セルチンドール(sertindole)、スルピリド、テマゼパム、チオチキセン、トリアゾラム、トリフルペリドール、ジプラシドン(ziprasidone)、ゾルピデム);
抗発作剤(ルベルゾール(lubeluzole)、ルベルゾール オキシド(lubeluzole oxide)、リルゾール(riluzole)、アプチガネル(aptiganel)、エリプロジル(eliprodil)、レマセミド(remacemide));
抗ウイルス剤(アシクロビル、ガンシクロビル、ロビリド(loviride)、チビラピン(tivirapine)、ジドブジン、ラミブジン(lamivudine)、ジドブジン+ラミブジン、ジダノシン(didanosine)、ザルシタビン(zalcitabine)、スタブジン(stavudine)、アバカビル(abacavir)、ロピナビル(lopinavir)、アンプレナビル(amprenavir)、ネビラピン(nevirapine)、エファビレンズ(efavirenz)、デラビルジン(delavirdine)、インジナビル(indinavir)、ネルフィナビル(nelfinavir)、リトナビル(ritonavir)、サキナビル(saquinavir)、アデホビル(adefovir)、ヒドロキシウレア);
ベータ-アドレナリン作用性受容体剤(アテノロール、カルベディロール、メトプロロール、ネビボロール(nebivolol)、プロパノルオール);
心変力性剤(アムリノン、ジギトキシン、ジゴキシン、ミルリノン);
殺菌剤(クロルヘキシジン);
利尿剤(アセタゾラミド、フルセミド(frusemide)、ヒドロクロロチアジド、イソソルビド);
酵素;
精油(アネトール、アニス油、キャラウェイ、カルダモン、カシア油、シネオール、シナモン油、クローブ油、コリアンダー油、脱メントール化(dementholised)ミント油、ディル油、ユーカリ油、オイゲノール、ジンジャー、レモン油、からし油、ネロリ油、ナツメグ油、オレンジ油、ペパーミント、セージ、スペアミント、テルピネオール、タイム);
止血剤(アミノカプロン酸);
脂質調節剤(アトルバスチン(atorvastine)、セバスタチン、プラバスタチン、プロブコール、シンバスタチン);
局所麻酔剤(ベンゾカイン、リグノカイン(lignocaine));
オピオイド鎮痛剤(ブプレノルフィン、コデイン、デキストロモルアミド、ジヒドロコデイン、ヒドロコドン、オキシコドン、モルフィネ);
ペプチドおよびタンパク質(抗体、ベカルプレルミン(becaplermine)、シクロスポリン、エリスロポエチン、免疫グロブリン、インスリン);
性ホルモン(卵胞ホルモン:抱合卵胞ホルモン、エチニルエストラジオール、メストラノール、エストラジオール、エストリオール、エストロン;プロゲステロン;酢酸クロマジン、酢酸シプロテン、17-デアセチル ノルゲスチメート(deacetyl norgestimate)、デソゲストレル(desogestrel)、ジエノゲスト(dienogest)、ジドロゲステロン、エチノジオール(ethynodiol) ジアセテート、ゲストデン(gestodene)、3−ケト デソゲストレル(keto desogestrel)、レボノルゲストレル(levonorgestrel)、リネストレノール、酢酸メトキシプロゲステロン、メゲステロール、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロン、ノルエチステロン、酢酸ノルエチステロン、ノルエチノドレル、ノルゲスチメート(norgestimate)、ノルゲストレル、ノルゲストリエノン(norgestrienone)、プロゲステロン、酢酸キンゲスタノール);
血管拡張剤(アムロジピン、ブフロメジル(buflomedil)、亜硝酸アミル、ジルチアゼム、ジピリダモール、三硝酸グリセリル、イソソルビドジニトレート、リドフラジン、モルシドミン(molsidomine)、ニサルジピン、ニフェジピン、オキシペンチフィリン(oxpentifylline)、三硝酸ペンタエリスリトール);
上記の物質のN−オキシド、上記の物質の医薬的に許容され得る酸または塩基付加塩、および上記の物質の立体化学異性体。
流動化剤としては、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸等のケイ素化合物類を挙げることができる。それ単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
溶出試験(パドル法)は、第16改正日本薬局方に記載の溶出試験法(パドル法)に準拠する方法で、試験液として、水と日本薬局方記載の第1液(pH1.2。以下、「第1液」と記載する。)と第2液(pH6.8。以下、「第2液」と記載する。)とMcilvaine液(pH7.2、イオン強度0.40、組成:リン酸水素二ナトリウム173.9mM、クエン酸13.1mMのもの。以下、「Mc液」と記載する。)と20体積%エタノールと80体積%第1液の混合液(以下、「20%EtOH液」と記載する。)と40%エタノールと60%第1液の混合液(以下、「40%EtOH液」と記載する。)を用い、試験液900cm3、パドル回転数50rpm、試験液温度37±0.5℃の条件で溶出試験を行う。
JIS篩の目開き32μmを利用し、測定試料5gを5分間エアージェットシーブで篩分した時、篩を通過する測定試料の重量百分率より求める。
(3)粒度分布 75μmより小さい粒子数
JIS篩目開き500μm、300μm、250μm、212μm、150μm篩を用い、測定試料20gを15分間ロータップ式篩振盪機(平工作所製シーブシェーカーA型)で篩分する。次に、150μm篩を篩過した測定試料5gを、JIS篩目開き75μmを用い、5分間エアージェットシーブで篩分する。更に、150μm篩を篩過した測定試料5gを、JIS篩目開き32μmを用い、5分間エアージェットシーブで篩分する。各篩の篩上重量百分率[%]を求め、累積重量百分率が50%の時の粒子径として求める。
加工澱粉1gに20℃±5℃の純水99gを加えてマグネチックスターラーで2時間攪拌して分散させ、得られた分散液の40cm3を50cm3の遠沈管に移し、5000Gで15分間遠心分離する。この上澄液30cm3を秤量瓶に入れ、110℃で一定重量になるまで乾燥して乾燥重量(g)を測定する。また、澱粉1gを110℃で一定重量になるまで乾燥して絶乾重量(g)を測定する。これらの測定値及び下式(3)により求めた値を水溶性成分量と定義する。
水溶性成分(%)=(乾燥重量×100÷30)÷絶乾重量×100 ・・・(3)
乾燥した加工澱粉W0(g)(約1g)を、約15cm3の20℃±5℃の純水が入った50cm3遠沈管へ少しずつ入れ、かき混ぜながら透明〜半透明になるまで純水に分散させる。50cm3沈降管の7割程度になるよう20℃±5℃の純水を追加して遠心分離(2000G、10分)する。遠心分離終了後すぐに分離した上層を切り捨てた後、下層に残る重量W(g)(澱粉+澱粉が保持する純水量)から下式(4)により保水量を求める。
保水量(%)=100×(W−W0)/W0・・・・(4)
崩壊時間は、加工澱粉0.2gを50MPaで圧縮して得られる直径0.8cmの円柱
状成型体の試験液中での崩壊時間で定義される。試験液は第16改正日本薬局方259ペ
ージに記載の第2液(pH6.8)であり、崩壊試験は第16改正日本薬局方の崩壊試験
法に準じ、補助盤を使用して行う。
ゲル押込み荷重は、加工澱粉0.5gを50MPaで圧縮して得られる直径1.13c
mの円柱状成型体を純水中に4時間浸漬しゲル化させた後、レオメーター(RHEONER、RE−33005、YAMADEN製)を使用し、0.1mm/secの速度で3m
m円柱状のアダプターを押込んだ時の最大荷重と定義する。最大荷重とはゲル層の破断が
あれば破断時の、破断がなければアダプターがゲル化した円柱状成型体に5mm侵入する
までに示した最大の荷重値とする。5個の値の平均値で算出する。
ゲル体積は、加工澱粉と結晶セルロース(「セオラス」KG−802、旭化成ケミカルズ株式会社製)とアセトアミノフェン(コヴィディエンジャパン株式会社製)とを60/30/10の重量比になるように均一に混合した処方粉末0.18gを、静圧プレス(MODEL−1321DW CREEP/アイコーエンジニアリング株式会社製)を用いて120MPaの圧力で圧縮して得られる直径0.8cmの円柱状成形体を用いて、第16改正日本薬局方に記載の溶出試験法(回転バスケット法100rpm、水900cm3、試験液温度37±0.5℃)に準拠する方法で溶出試験を行い、4時間後の円柱状成形体を取り出してMRI(卓上型MRI Pharma Sence)を用いて算出する。MRI測定は、パルスシーケンス:SEMS、画像スライス厚:2mm、TR:1000ms、TE:10msの条件にて15時間行ない、得られたMRI画像中のコントラストの違いにより、ゲル層部分(黄、赤、緑色)と水が浸透していない部分(紺、紫、黒色)に区別して、ゲル層部分の体積をゲル体積として算出する。
加工澱粉1.0gを20±5℃の純水に分散させて100cm3の沈降管に移し、全量を100cm3とし、16時間放置する。その後、上下に分かれた下層の容積V(cm3)と加工澱粉1.0gの乾燥重量(g)を測定し、下式(5)より算出する。
加工澱粉の膨潤度(cm3/g)=V/加工澱粉の乾燥重量・・・・・(5)
杉原式安息角測定器(薬剤学27、p.260、1965年)を使用して求める。
スコットボリュームメーター(筒井理化学機器株式会社)を用いて測定する。粉体試料を定量フィーダーを用いて2−3分かけて測定容器内に粉体があふれるまで流下させる。次いで容器の上部に堆積した過剰量の粉体をすり落とし、また、容器の側面に付着した試料を除去する。その後、容器に疎充填された粉体重量を量る。測定容器の容積を容器に疎充填された粉体重量で除した値を見かけ比容積とする。
基準となる試験液とpH、イオン強度、アルコール濃度の異なる試験液間の溶出率の差として、次のようにして求める。
<溶出率1> 重量0.18g、直径0.8cm、圧縮成形圧120〜160MPaの条件で静圧プレスを用いて成形した活性成分を含有する固形製剤を用い、第16改正日本薬局方に記載の溶出試験法(回転パドル法)に準拠する方法で溶出試験を行う。まず、水を試験液に用い、試験液900cm3、パドル回転数50rpm、試験液温度37±0.5℃の条件で溶出試験を行う。既定した経過時間毎の各時点において、活性成分の溶出率を求める。これを溶出率1とする。
<溶出率2> また、日本薬局方記載の第1液(pH1.2)を試験液に用い、上記と同様にして各時点の溶出率を求め、これを溶出率2とする。
<溶出率3> また、日本薬局方記載の第2液(pH6.8)を試験液に用い、上記と同様にして各時点の溶出率を求め、これを溶出率3とする。
<溶出率4> また、Mc液(pH7.2、イオン強度0.40)を試験液とし、上記と同様にして各時点の溶出率を求め、これを溶出率4とする。
<溶出率5> また、20%EtOH液(アルコール濃度20体積%)を試験液とし、上記と同様にして各時点の溶出率を求め、これを溶出率5とする。
<溶出率6> また、40%EtOH液(アルコール濃度40体積%)を試験液とし、上記と同様にして各時点の溶出率を求め、これを溶出率6とする。
水を試験液として用いた溶出試験で得られた溶出率を基準とし、2時間後,9時間後の時点での試験液間の溶出率の差が全て±10%以内であれば○、1つでも±10%より大きく±20%以内であれば△、1つでも±20%より大きければ×と判定する。
バレイショ澱粉をステンレスバット(50cm×25cm)中に層厚5cmで充填して耐圧容器内で5分減圧(600mmHg)した。次いで、加圧蒸気(125℃)にて20分湿熱処理したものを原料とし、固形分濃度7.5%の澱粉乳液を調製した。この澱粉乳液を5%濃度に調整した場合の粘度は、220ブラベンダーユニット(BU)であった。この澱粉乳液を20L/hrでジェットクッカーで加熱、糊化(出口温度100℃)し、噴霧乾燥した。その後、分級機を内蔵したピン型ミルを用いて粉砕・分級処理を行い、本発明の加工澱粉Aを得た。加工澱粉Aの基礎物性を表1に示した。
アセトアミノフェン(水への溶解度15.8mg/ml、マリンクロット社製)/製造例1で得られた加工澱粉A/ヒドロキシプロピルメチルセルロース(METHOCEL−K4M、ダウケミカル社製)/結晶セルロース「セオラス」KG−802(旭化成ケミカルズ製)/スーパータブ(DMV社製)/クラウンタルク(松村産業社製)とを10/36/4/10/35/5の重量比になるように均一に混合する。この時の加工澱粉Aとヒドロキシプロピルメチルセルロースの重量配合比率は90:10である。混合した処方粉末を、静圧プレス(MODEL−1321DW CREEP/アイコーエンジニアリング株式会社製)を用いて120MPaの圧力で圧縮し、直径0.8cm、重量0.18gの固形製剤とし、溶出試験を行った。試験液は水と日本薬局方記載の第1液(pH1.2)と第2液(pH6.8)とMcilvaine液(pH7.2、イオン強度0.40)と20体積%エタノールと80体積%第1液の混合液と40%エタノールと60%第1液の混合液を使用した。溶出試験結果を表2に示す。
[実施例2]
加工澱粉Aとヒドロキシプロピルメチルセルロースの重量比以外は全て実施例1と同様にし、加工澱粉A/ヒドロキシプロピルメチルセルロースとを30/10(加工澱粉Aとヒドロキシプロピルメチルセルロースの重量配合比率は75:25)に配合比率を変えた処方で固形製剤を作成し、溶出試験を行った。溶出試験結果を表2に示す。
[実施例3]
加工澱粉Aとヒドロキシプロピルメチルセルロースの重量比以外は全て実施例1と同様にし、加工澱粉A/ヒドロキシプロピルメチルセルロースとを20/20(加工澱粉Aとヒドロキシプロピルメチルセルロースの重量配合比率は50:50)に配合比率を変えた処方で固形製剤を作成し、溶出試験を行った。溶出試験結果を表2に示す。
[実施例4]
加工澱粉Aとヒドロキシプロピルメチルセルロースの重量比以外は全て実施例1と同様にし、加工澱粉A/ヒドロキシプロピルメチルセルロースとを8/32(加工澱粉Aとヒドロキシプロピルメチルセルロースの重量配合比率は20:80)に配合比率を変えた処方で固形製剤を作成し、溶出試験を行った。溶出試験結果を表2に示す。
アセトアミノフェン(水への溶解度15.8mg/ml、マリンクロット社製)/製造例1で得られた加工澱粉A/高粘度ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−H、日本曹達社製)/結晶セルロース「セオラス」KG−802(旭化成ケミカルズ製)/スーパータブ(DMV社製)/クラウンタルク(松村産業社製)とを10/30/10/10/35/5の重量比になるように均一に混合する。この時の加工澱粉Aと高粘度ヒドロキシプロピルセルロースの重量配合比率は75:25である。混合した処方粉末を、静圧プレス(MODEL−1321DW CREEP/アイコーエンジニアリング株式会社製)を用いて120MPaの圧力で圧縮し、直径0.8cm、重量0.18gの固形製剤とし、溶出試験を行った。試験液は水と日本薬局方記載の第1液(pH1.2)と第2液(pH6.8)とMcilvaine液(pH7.2、イオン強度0.40)と20体積%エタノールと80体積%第1液の混合液と40%エタノールと60%第1液の混合液を使用した。溶出試験結果を表2に示す。
[実施例6]
加工澱粉Aと高粘度ヒドロキシプロピルセルロースの重量比以外は全て実施例5と同様にし、加工澱粉A/高粘度ヒドロキシプロピルセルロースとを20/20(加工澱粉Aと高粘度ヒドロキシプロピルセルロースの重量配合比率は50:50)に配合比率を変えた処方で固形製剤を作成し、溶出試験を行った。溶出試験結果を表2に示す。
[実施例7]
加工澱粉Aと高粘度ヒドロキシプロピルセルロースの重量比以外は全て実施例5と同様にし、加工澱粉A/高粘度ヒドロキシプロピルセルロースとを10/30(加工澱粉Aと高粘度ヒドロキシプロピルセルロースの重量配合比率は25:75)に配合比率を変えた処方で固形製剤を作成し、溶出試験を行った。溶出試験結果を表2に示す。
アセトアミノフェン(水への溶解度15.8mg/ml、マリンクロット社製)/製造例1で得られた加工澱粉A/ポリエチレンオキサイド(アルコックス E−240、明成化学工業株式会社製)/結晶セルロース「セオラス」KG−802(旭化成ケミカルズ製)/スーパータブ(DMV社製)/クラウンタルク(松村産業社製)とを10/30/10/10/35/5の重量比になるように均一に混合する。この時の加工澱粉Aとポリエチレンオキサイドの重量配合比率は75:25である。混合した処方粉末を、静圧プレス(MODEL−1321DW CREEP/アイコーエンジニアリング株式会社製)を用いて120MPaの圧力で圧縮し、直径0.8cm、重量0.18gの固形製剤とし、溶出試験を行った。試験液は水と日本薬局方記載の第1液(pH1.2)と第2液(pH6.8)とMcilvaine液(pH7.2、イオン強度0.40)と20体積%エタノールと80体積%第1液の混合液と40%エタノールと60%第1液の混合液を使用した。溶出試験結果を表2に示す。
[実施例9]
加工澱粉Aとポリエチレンオキサイドの重量比以外は全て実施例8と同様にし、加工澱粉A/ポリエチレンオキサイドとを20/20(加工澱粉Aとポリエチレンオキサイドの重量配合比率は50:50)に配合比率を変えた処方で固形製剤を作成し、溶出試験を行った。溶出試験結果を表2に示す。
[実施例10]
加工澱粉Aとポリエチレンオキサイドの重量比以外は全て実施例8と同様にし、加工澱粉A/ポリエチレンオキサイドとを10/30(加工澱粉Aとポリエチレンオキサイドの重量配合比率は25:75)に配合比率を変えた処方で固形製剤を作成し、溶出試験を行った。溶出試験結果を表2に示す。
ヒドロキシプロピルメチルセルロース(METHOCEL−K4M、ダウケミカル社製)をメチルセルロース(METHOCEL、ダウケミカル社製)とする以外は実施例3と同様に操作し、処方粉末を固形製剤とし、溶出試験を行った。溶出試験結果を表2に示す。得られた固形製剤は、基準とする水の2時間後、9時間後の時点での溶出率とその他の液性の溶出率との差が±20%以内であり、pH・イオン強度・エタノール濃度の影響がなく優れた製剤であることが分かる。
[実施例12]
ヒドロキシプロピルメチルセルロース(METHOCEL−K4M、ダウケミカル社製)をヒドロキシエチルセルロース(ダイセル化学製)とする以外は実施例3と同様に操作し、処方粉末を固形製剤とし、溶出試験を行った。溶出試験結果を表2に示す。得られた固形製剤は、基準とする水の2時間後、9時間後の時点での溶出率とその他の液性の溶出率との差が±20%以内であり、pH・イオン強度・エタノール濃度の影響がなく優れた製剤であることが分かる。
[実施例13]
ヒドロキシプロピルメチルセルロース(METHOCEL−K4M、ダウケミカル社製)(20重量%分)をキサンタンガム(三栄源エフ・エフ・アイ社製)10重量%、ローカストビーンガム(三栄源エフ・エフ・アイ社製)10重量%とする以外は実施例3と同様に操作し、処方粉末を固形製剤とし、溶出試験を行った。
溶出試験結果を表2に示す。得られた固形製剤は、基準とする水の2時間後、9時間後の時点での溶出率とその他の液性の溶出率との差が±20%以内であり、pH・イオン強度・エタノール濃度の影響がなく優れた製剤であることが分かる。
[実施例14]
ヒドロキシプロピルメチルセルロース(METHOCEL−K4M、ダウケミカル社製)をポリビニルアセテートとポリビニルピロリドンの混合物(コリドンSR、バスフ製)とする以外は実施例3と同様に操作し、処方粉末を固形製剤とし、溶出試験を行った。溶出試験結果を表2に示す。得られた固形製剤は、基準とする水の2時間後、9時間後の時点での溶出率とその他の液性の溶出率との差が±20%以内であり、pH・イオン強度・エタノール濃度の影響がなく優れた製剤であることが分かる。
[実施例15]
ヒドロキシプロピルメチルセルロース(METHOCEL−K4M、ダウケミカル社製)をオイドラギットRSPO(デグサ製)とする以外は実施例3と同様に操作し、処方粉末を固形製剤とし、溶出試験を行った。溶出試験結果を表2に示す。得られた固形製剤は、基準とする水の2時間後、9時間後の時点での溶出率とその他の液性の溶出率との差が±20%以内であり、pH・イオン強度・エタノール濃度の影響がなく優れた製剤であることが分かる。
バレイショ澱粉をステンレスバット(50cm×25cm)中に層厚5cmで充填して耐圧容器内で5分減圧(600mmHg)した。次いで、加圧蒸気(120℃)にて20分湿熱処理したものを原料とし、固形分濃度7.5%の澱粉乳液を調製した。この澱粉乳液を5%濃度に調整した場合の粘度は、380ブラベンダーユニット(BU)であった。この澱粉乳液を20L/hrでジェットクッカーで加熱、糊化(出口温度100℃)し、噴霧乾燥した。その後、分級機を内蔵したピン型ミルを用いて粉砕・分級処理を行い、本発明の加工澱粉Bを得た。加工澱粉Bの基礎物性を表1に示した。
[実施例16]
加工澱粉Aを加工澱粉Bとする以外は実施例3と同様に操作し、処方粉末を固形製剤とし、溶出試験を行った。溶出試験結果を表2に示す。得られた固形製剤は、基準とする水の2時間後、9時間後の時点での溶出率とその他の液性の溶出率との差が±20%以内であり、pH・イオン強度・エタノール濃度の影響がなく優れた製剤であることが分かる。
アセトアミノフェン(水への溶解度15.8mg/ml、マリンクロット社製)/製造例1で得られた加工澱粉A/結晶セルロース「セオラス」KG−802(旭化成ケミカルズ製)/スーパータブ(DMV社製)/クラウンタルク(松村産業社製)とを10/40/10/35/5の重量比になるように均一に混合し、静圧プレス(MODEL−1321DW CREEP/アイコーエンジニアリング株式会社製)を用いて120MPaの圧力で圧縮し、直径0.8cm、重量0.18gの固形製剤とし、溶出試験を行った。試験液は水と日本薬局方記載の第1液(pH1.2)と第2液(pH6.8)とMcilvaine液(pH7.2、イオン強度0.40)と20体積%エタノールと80体積%第1液の混合液と40%エタノールと60%第1液の混合液を使用した。溶出試験結果を表2に示す。
[比較例2]
加工澱粉Aをヒドロキシプロピルメチルセルロース(METHOCEL−K100、ダウケミカル社製)とする以外は比較例1と同様に操作し、処方粉末を固形製剤とし、溶出試験を行った。溶出試験結果を表2に示す。
[比較例3]
加工澱粉Aをヒドロキシプロピルメチルセルロース(METHOCEL−K4M、ダウケミカル社製)とする以外は比較例1と同様に操作し、処方粉末を固形製剤とし、溶出試験を行った。溶出試験結果を表2に示す。
[比較例4]
加工澱粉Aをヒドロキシプロピルメチルセルロース(METHOCEL−K100M、ダウケミカル社製)とする以外は比較例1と同様に操作し、処方粉末を固形製剤とし、溶出試験を行った。溶出試験結果を表2に示す。
[比較例5]
加工澱粉Aを高粘度ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−H、日本曹達社製)とする以外は比較例1と同様に操作し、処方粉末を固形製剤とし、溶出試験を行った。
溶出試験結果を表2に示す。
[比較例6]
加工澱粉Aをポリエチレンオキサイド(POLYOX、ダウケミカル社製)とする以外は比較例1と同様に操作し、処方粉末を固形製剤とし、溶出試験を行った。溶出試験結果を表2に示す。
ヒドロキシプロピルメチルセルロース(METHOCEL−K4M、ダウケミカル社製)をポリエチレングリコール6000:マクロゴール6000(三洋化成工業株式会社製)とする以外は実施例3と同様に操作し、処方粉末を固形製剤とし、溶出試験を行った。溶出試験結果を表2に示す。
[比較例8]
ヒドロキシプロピルメチルセルロース(METHOCEL−K4M、ダウケミカル社製)をソルビトールSP(興和創薬社製)とする以外は実施例3と同様に操作し、処方粉末を固形製剤とし、溶出試験を行った。溶出試験結果を表2に示す。
加工澱粉Aをバレイショα化澱粉(マツノリンM、松谷化学製)とする以外は実施例3と同様に操作し、処方粉末を固形製剤とし、溶出試験を行った。溶出試験結果を表2に示す。
[比較例10]
加工澱粉Aをコーンα化澱粉(三和澱粉工業株式会社製)とする以外は実施例3と同様に操作し、処方粉末を固形製剤とし、溶出試験を行った。溶出試験結果を表2に示す。
[比較例11]
加工澱粉Aをハイアミロースコーンα化澱粉(三和澱粉工業株式会社製)とする以外は実施例3と同様に操作し、処方粉末を固形製剤とし、溶出試験を行った。溶出試験結果を表2に示す。
[比較例12]
加工澱粉Aをワキシーコーンα化澱粉(三和澱粉工業株式会社製)とする以外は実施例3と同様に操作し、処方粉末を固形製剤とし、溶出試験を行った。溶出試験結果を表2に示す。
[比較例13]
加工澱粉Aを部分α化澱粉(PCS、三和澱粉工業株式会社製)とする以外は実施例3と同様に操作し、処方粉末を固形製剤とし、溶出試験を行った。溶出試験結果を表2に示す。
[比較例14]
加工澱粉Aを部分α化澱粉(Starch1500)とする以外は実施例3と同様に操作し、処方粉末を固形製剤とし、溶出試験を行った。溶出試験結果を表2に示す。
エテンザミド(水への溶解度0.97mg/ml、エトキシベンツアミドA、エーピーアイコーポレーション社製)/製造例1で得られた加工澱粉A/ヒドロキシプロピルメチルセルロース(METHOCEL−K4M、ダウケミカル社製)/結晶セルロース「セオラス」KG−802(旭化成ケミカルズ製)/スーパータブ(DMV社製)/クラウンタルク(松村産業社製)とを10/30/10/10/35/5の重量比になるように均一に混合する。この時の加工澱粉Aとヒドロキシプロピルメチルセルロースの比率は75:25である。混合した処方粉末を、静圧プレス(MODEL−1321DW CREEP/アイコーエンジニアリング株式会社製)を用いて160MPaの圧力で圧縮し、直径0.8cm、重量0.18gの固形製剤とし、溶出試験を行った。試験液は水と日本薬局方記載の第1液(pH1.2)と第2液(pH6.8)とMcilvaine液(pH7.2、イオン強度0.40)と20体積%エタノールと80体積%第1液の混合液と40%エタノールと60%第1液の混合液を使用した。溶出試験結果を表3に示す。
[実施例18]
加工澱粉Aとヒドロキシプロピルメチルセルロースの重量比以外は全て実施例17と同様にし、加工澱粉A/ヒドロキシプロピルメチルセルロースとを20/20(加工澱粉Aとヒドロキシプロピルメチルセルロースの重量配合比率は50:50)に配合比率を変えた処方で固形製剤を作成し、溶出試験を行った。溶出試験結果を表3に示す。
エテンザミド(水への溶解度0.97mg/ml、エトキシベンツアミドA、エーピーアイコーポレーション社製)/製造例1で得られた加工澱粉A/ヒドロキシプロピルメチルセルロース(METHOCEL−K4M、ダウケミカル社製)/結晶セルロース「セオラス」KG−802(旭化成ケミカルズ製)/スーパータブ(DMV社製)/クラウンタルク(松村産業社製)と、親水性助剤であるソルビトール(興和創薬社製)とを10/30/10/10/15/5/20の重量比になるように均一に混合する。この時の加工澱粉Aとヒドロキシプロピルメチルセルロースとソルビトールの比率は50:17:33である。混合した処方粉末を、静圧プレス(MODEL−1321DW CREEP/アイコーエンジニアリング株式会社製)を用いて160MPaの圧力で圧縮し、直径0.8cm、重量0.18gの固形製剤とし、溶出試験を行った。試験液は水と日本薬局方記載の第1液(pH1.2)と第2液(pH6.8)とMcilvaine液(pH7.2、イオン強度0.40)と20体積%エタノールと80体積%第1液の混合液と40%エタノールと60%第1液の混合液を使用した。溶出試験結果を表3に示す。
[実施例20]
加工澱粉Aとヒドロキシプロピルメチルセルロースの重量比以外は全て上記と同様にし、加工澱粉A/ヒドロキシプロピルメチルセルロースとを20/20(加工澱粉Aとヒドロキシプロピルメチルセルロースとソルビトールの重量配合比率は33:33:33)に配合比率を変えた処方で固形製剤を作成し、溶出試験を行った。溶出試験結果を表3に示す。
エテンザミド(水への溶解度0.97mg/ml、エトキシベンツアミドA、エーピーアイコーポレーション社製)/製造例1で得られた加工澱粉A/高粘度ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−H、日本曹達社製)/結晶セルロース「セオラス」KG−802(旭化成ケミカルズ製)/スーパータブ(DMV社製)/クラウンタルク(松村産業社製)とを10/30/10/10/35/5の重量比になるように均一に混合する。この時の加工澱粉Aと高粘度ヒドロキシプロピルセルロースの比率は75:25である。混合した処方粉末を、静圧プレス(MODEL−1321DW CREEP/アイコーエンジニアリング株式会社製)を用いて160MPaの圧力で圧縮し、直径0.8cm、重量0.18gの固形製剤とし、溶出試験を行った。試験液は水と日本薬局方記載の第1液(pH1.2)と第2液(pH6.8)とMcilvaine液(pH7.2、イオン強度0.40)と20体積%エタノールと80体積%第1液の混合液と40%エタノールと60%第1液の混合液を使用した。
[実施例22]
加工澱粉Aと高粘度ヒドロキシプロピルセルロースの重量比以外は全て上記と同様にし、加工澱粉A/高粘度ヒドロキシプロピルセルロースとを20/20(加工澱粉Aと高粘度ヒドロキシプロピルセルロースの重量配合比率は50:50)に配合比率を変えた処方で固形製剤を作成し、溶出試験を行った。溶出試験結果を表3に示す。
エテンザミド(水への溶解度0.97mg/ml、エトキシベンツアミドA、エーピーアイコーポレーション社製)/製造例1で得られた加工澱粉A/高粘度ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−H、日本曹達社製)/結晶セルロース「セオラス」KG−802(旭化成ケミカルズ製)/スーパータブ(DMV社製)/クラウンタルク(松村産業社製)と、親水性助剤であるソルビトール(興和創薬社製)とを10/30/10/10/15/5/20の重量比になるように均一に混合する。この時の加工澱粉Aと高粘度ヒドロキシプロピルセルロースとソルビトールの重量配合比率は50:17:33である。混合した処方粉末を、静圧プレス(MODEL−1321DW CREEP/アイコーエンジニアリング株式会社製)を用いて160MPaの圧力で圧縮し、直径0.8cm、重量0.18gの固形製剤とし、溶出試験を行った。試験液は水と日本薬局方記載の第1液(pH1.2)と第2液(pH6.8)とMcilvaine液(pH7.2、イオン強度0.40)と20体積%エタノールと80体積%第1液の混合液と40%エタノールと60%第1液の混合液を使用した。溶出試験結果を表3に示す。
[実施例24]
加工澱粉Aと高粘度ヒドロキシプロピルセルロースの重量比以外は全て上記と同様にし、加工澱粉A/高粘度ヒドロキシプロピルセルロースとを20/20(加工澱粉Aと高粘度ヒドロキシプロピルセルロースとソルビトールの重量配合比率は33:33:33)に配合比率を変えた処方で固形製剤を作成し、溶出試験を行った。溶出試験結果を表3に示す。
エテンザミド(水への溶解度0.97mg/ml、エトキシベンツアミドA、エーピーアイコーポレーション社製)/製造例1で得られた加工澱粉A/結晶セルロース「セオラス」KG−802(旭化成ケミカルズ製)/スーパータブ(DMV社製)/クラウンタルク(松村産業社製)とを10/40/10/35/5の重量比になるように均一に混合し、静圧プレス(MODEL−1321DW CREEP/アイコーエンジニアリング株式会社製)を用いて160MPaの圧力で圧縮し、直径0.8cm、重量0.18gの固形製剤とし、溶出試験を行った。試験液は水と日本薬局方記載の第1液(pH1.2)と第2液(pH6.8)とMcilvaine液(pH7.2、イオン強度0.40)と20体積%エタノールと80体積%第1液の混合液と40%エタノールと60%第1液の混合液を使用した。溶出試験結果を表3に示す。
[比較例16]
加工澱粉Aをヒドロキシプロピルメチルセルロース(METHOCEL−K4M、ダウケミカル社製)とする以外は比較例15と同様に操作し、処方粉末を固形製剤とし、溶出試験を行った。溶出試験結果を表3に示す。
[比較例17]
加工澱粉Aを高粘度ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−H、日本曹達社製)とする以外は比較例15と同様に操作し、処方粉末を固形製剤とし、溶出試験を行った。
溶出試験結果を表3に示す。
[比較例18]
加工澱粉Aをポリエチレンオキサイド(POLYOX、ダウケミカル社製)とする以外は比較例15と同様に操作し、処方粉末を固形製剤とし、溶出試験を行った。溶出試験結果を表3に示す。
ニフェジピン(水への溶解度0.01mg/ml、東京化成工業株式会社製)/製造例1で得られた加工澱粉A/ヒドロキシプロピルメチルセルロース(METHOCEL−K4M、ダウケミカル社製)/結晶セルロース「セオラス」KG−802(旭化成ケミカルズ製)/スーパータブ(DMV社製)/クラウンタルク(松村産業社製)とを10/30/10/10/35/5の重量比になるように均一に混合する。この時の加工澱粉Aとヒドロキシプロピルメチルセルロースの重量配合比率は75:25である。混合した処方粉末を、静圧プレス(MODEL−1321DW CREEP/アイコーエンジニアリング株式会社製)を用いて140MPaの圧力で圧縮し、直径0.8cm、重量0.18gの固形製剤とし、溶出試験を行った。試験液は水と日本薬局方記載の第1液(pH1.2)と第2液(pH6.8)とMcilvaine液(pH7.2、イオン強度0.40)と20体積%エタノールと80体積%第1液の混合液と40%エタノールと60%第1液の混合液を使用した。溶出試験結果を表4に示す。
[実施例26]
加工澱粉Aとヒドロキシプロピルメチルセルロースの重量比以外は全て実施例25と同様にし、加工澱粉A/ヒドロキシプロピルメチルセルロースとを20/20(加工澱粉Aとヒドロキシプロピルメチルセルロースの重量配合比率は50:50)に配合比率を変えた処方で固形製剤を作成し、溶出試験を行った。溶出試験結果を表4に示す。
ニフェジピン(水への溶解度0.01mg/ml、東京化成工業株式会社製)/製造例1で得られた加工澱粉A/ヒドロキシプロピルメチルセルロース(METHOCEL−K4M、ダウケミカル社製)/結晶セルロース「セオラス」KG−802(旭化成ケミカルズ製)/スーパータブ(DMV社製)/クラウンタルク(松村産業社製)と、親水性助剤であるソルビトール(興和創薬社製)とを10/30/10/10/15/5/20の重量比になるように均一に混合する。この時の加工澱粉Aとヒドロキシプロピルメチルセルロースとソルビトールの重量配合比率は50:17:33である。混合した処方粉末を、静圧プレス(MODEL−1321DW CREEP/アイコーエンジニアリング株式会社製)を用いて140MPaの圧力で圧縮し、直径0.8cm、重量0.18gの固形製剤とし、溶出試験を行った。試験液は水と日本薬局方記載の第1液(pH1.2)と第2液(pH6.8)とMcilvaine液(pH7.2、イオン強度0.40)と20体積%エタノールと80体積%第1液の混合液と40%エタノールと60%第1液の混合液を使用した。溶出試験結果を表4に示す。
[実施例28]
加工澱粉Aとヒドロキシプロピルメチルセルロースの重量比以外は全て上記と同様にし、加工澱粉A/ヒドロキシプロピルメチルセルロースとを20/20(加工澱粉Aとヒドロキシプロピルメチルセルロースとソルビトールの重量配合比率は33:33:33)に配合比率を変えた処方で固形製剤を作成し、溶出試験を行った。溶出試験結果を表4に示す。
ニフェジピン(水への溶解度0.01mg/ml、東京化成工業株式会社製)/製造例1で得られた加工澱粉A/結晶セルロース「セオラス」KG−802(旭化成ケミカルズ製)/スーパータブ(DMV社製)/クラウンタルク(松村産業社製)とを10/40/10/35/5の重量比になるように均一に混合し、静圧プレス(MODEL−1321DW CREEP/アイコーエンジニアリング株式会社製)を用いて140MPaの圧力で圧縮し、直径0.8cm、重量0.18gの固形製剤とし、溶出試験を行った。試験液は水と日本薬局方記載の第1液(pH1.2)と第2液(pH6.8)とMcilvaine液(pH7.2、イオン強度0.40)と20体積%エタノールと80体積%第1液の混合液と40%エタノールと60%第1液の混合液を使用した。溶出試験結果を表4に示す。
[比較例20]
製造例1で得られた加工澱粉Aをヒドロキシプロピルメチルセルロース(METHOCEL−K4M、ダウケミカル社製)とする以外は比較例19と同様に操作し、処方粉末を固形製剤とし、溶出試験を行った。溶出試験結果を表4に示す。
Claims (10)
- 保水量が400%以上であり、ゲル押込み荷重値が200g以上であり、水溶性成分量が40〜95重量%であり、崩壊時間が5時間以上であり、目開き75μmの篩いを通過する粒子が90重量%以上であり、目開き32μmの篩いを通過する粒子が20重量%以上であり、かつ平均粒径が20μm以上50μm未満である加工澱粉と、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレンオキサイド、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、キサンタンガムとローカストビーンガムの混合物、ポリビニルアセテートとポリビニルピロリドンの混合物、メタアクリル酸コポリマーからなる群より選択される溶出制御剤と、1種類以上の活性成分を含有した固形製剤であり、前記加工澱粉と前記溶出制御剤をそれぞれ95:5〜10:90の重量配合比率で含有することを特徴とする固形製剤。
- 前記加工澱粉が、目開き75μmの篩いを通過する粒子が98重量%以上、目開き32μmの篩いを通過する粒子が40重量%以上のものである請求項1に記載の固形製剤。
- 前記加工澱粉の膨潤度が6cm3/g以上10cm3/g以下である請求項1又は2に記載の固形製剤。
- 前記加工澱粉が、安息角45°以下であり、かつ見かけ比容積が1.4cm3/g以上3.6cm3/g以下のものである請求項1〜3のいずれかに記載の固形製剤。
- 前記加工澱粉のゲル体積が100mm3以上700mm3以下である請求項1〜4のいずれかに記載の固形製剤。
- 前記溶出制御剤がヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレンオキサイドである、請求項1〜5のいずれかに記載の固形製剤。
- 前記加工澱粉と前記溶出制御剤との重量配合比率が90:10〜20:80である請求項1〜6のいずれかに記載の固形製剤。
- 前記加工澱粉と前記溶出制御剤との重量配合比率が87.5:12.5〜25:75である請求項1〜7のいずれかに記載の固形製剤。
- 前記の1種類以上の活性成分が医薬品薬効成分である請求項1〜8のいずれかに記載の固形製剤。
- ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレンオキサイド、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、キサンタンガムとローカストビーンガムの混合物、ポリビニルアセテートとポリビニルピロリドンの混合物、メタアクリル酸コポリマーからなる群より選択される溶出制御剤を含む固形製剤において、水を試験液として用いたときの溶出率を基準として、pH1.2〜6.8、イオン強度0.14〜0.4、アルコール濃度0〜40体積%の試験液での溶出率の差を20%以内に調整することが可能である、保水量が400%以上であり、ゲル押込み荷重値が200g以上であり、水溶性成分量が40〜95重量%であり、崩壊時間が5時間以上であり、目開き75μmの篩いを通過する粒子が90重量%以上であり、目開き32μmの篩いを通過する粒子が20重量%以上であり、かつ平均粒径が20μm以上50μm未満である加工澱粉からなる溶出安定化剤。
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