JP5959888B2 - 磁気共鳴イメージング装置及び位相補正方法 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置及び位相補正方法 Download PDF

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本発明は、被検体中の水素や燐等からの核磁気共鳴(NMR)信号を測定し、核の密度分布や緩和時間分布等を映像化する核磁気共鳴撮像(MRI)装置に関し、特に水と脂肪の画像を取得する際の位相補正技術に関する。
MRI装置は、被検体、特に人体の組織を構成する原子核スピンが発生するNMR信号を計測し、その頭部、腹部、四肢等の形態や機能を2次元的に或いは3次元的に画像化する装置である。撮像においては、NMR信号には、傾斜磁場によって異なる位相エンコードが付与されるとともに周波数エンコードされて、時系列データとして計測される。計測されたNMR信号は、2次元又は3次元フーリエ変換されることにより画像に再構成される。
MRI装置で画像を得る場合、エコー時間(TE)や繰り返し時間(TR)等のパラメータを変化させたり、画像演算を行ったりすることによって、様々な組織コントラストを持つ画像を得ることができる。臨床においては、脂肪組織からの信号を抑制した画像が求められることが多々ある。脂肪組織からの信号を抑制した画像を得る方法の一例として、TEの異なる画像を複数枚取得し、演算により水・脂肪分離画像を得る方法があげられる。その代表的な方法としては、Dixon法と呼ばれるものがある(非特許文献1参照)。
さらに、MRI装置では、磁石構造に起因する静磁場自身の空間的不均一と、静磁場空間に配置された被検体の部位ごとに磁気感受性が異なることに起因する静磁場の空間的不均一と、が生じる(以下、まとめて静磁場不均一という)。そこで、Dixon法に静磁場不均一の影響を補正する機能を加えた、静磁場補正付き2点Dixon法(非特許文献2参照)、及び3点Dixon法(特許文献1参照)等がある。
3点Dixon法および静磁場補正付き2点Dixon法において、静磁場不均一による位相回転量を求める際には、水と脂肪の入れ替わりを防ぐため、位相アンラップ処理と呼ばれる演算処理を行う必要が生じる。この位相アンラップ処理は、-π〜πの範囲を超えた位相が再び-π〜πの範囲内で表現されるのを解消して、位相変化を連続的にして、-π〜πの範囲を超えた位相の値で表現する処理である。
位相アンラップ処理には、主値回りを検出できない課題がある。即ち、静磁場不均一が大きかったり、同位相と逆位相のエコー間の時間間隔が開いていたりすると、位相が-π以下、あるいはπ以上になってしまう(この状態を、主値回りをおこしているという)。主値回りがおきると、演算により得られる水と脂肪の画像が入れ替わる。
そこで、同位相と逆位相のTE間に発生する位相の傾斜(つまり、位相変化の1次成分)を予め補正して除去することによって、位相アンラップ処理における主値回りを低減し、水と脂肪の画像の入れ替わりを低減する方法が知られている(非特許文献3参照)。
位相の傾斜は、画像空間上の位相を1次関数による最小二乗法によって傾斜を求める方法が有効であるが、位相の範囲は-π〜πであるため、位相アンラップ処理をしてから1次関数による最小二乗法による位相の傾斜を算出する必要がある。
特開2002-301041号公報
W. Thomas Dixon "Simple Proton Spectroscopic Imaging" RADIOLOGY, Vol.153, p.189-194, (1984) Bernard D. Cooms "Two-Point Dixon Technique for Water-Fat Signal Decomposition with B0Inhomogeneity Correction" Magnetic Resonance in Medicine, vol.38, p.884-889, (1997) J.Ma "Linear phase error correction for improved water and fat separation in the dual-echo Dixon techniques" International Society for Magnetic Resonance in Medicine 16(2008) p.655
前述したように、静磁場補正付き2点Dixon法および3点Dixon法では、静磁場不均一による位相回転量を位相アンラップ処理によって求める際に、位相が主値回りを起こすと水と脂肪の画像が入れ替わる課題がある。同位相と逆位相のTE間に発生する位相の傾斜を予め補正によって除去する方法は有効であるが、このとき、精度良く位相の傾斜を求める必要がある。
しかしながら、位相の傾斜を求める際の位相アンラップ処理はSNR(signaltonoiseratio)の低い領域ではノイズの影響で正しく位相の連続性を表現できないことがあり、位相の傾斜を正しく求められない場合がある。
本発明の目的は、上記課題を鑑みて成されたものであり、異なるTE間に発生する位相の傾斜を精度良く求めて補正することによって、静磁場不均一による位相回転量を位相アンラップ処理によって求める際に、位相の主値回りを低減した静磁場不均一マップを作成することが可能なMRI装置及び位相補正方法を提供することである。
前記課題を解決するために、本発明は、静磁場不均一による位相回転量(静磁場不均一マップ)を位相アンラップ処理によって求める前に、異なるTEの画像間の位相回転量の位相の傾斜を精度良く求め、これを補正して除去することによって、位相アンラップ処理による位相の主値回りを低減し、水と脂肪画像の入れ替わりを低減した画像を得る。
そのために、本発明は、画像空間上の位相の微分値(隣接ピクセルの位相差)を算出し、位相の微分値の平均を求めることで位相の傾斜を求めることを特徴とする。
具体的には、本発明は、エコー時間の異なる複数の画像データの内の、2つの画像データ間又はいずれかの画像データについての位相の傾斜を算出し、少なくとも一つの画像データから該位相の傾斜を除去し、位相の傾斜を除去した画像データと、エコー時間の異なる複数の画像データの内の少なくとも一つの画像データとを用いて、水画像と脂肪画像とをそれぞれ取得する。その際に、画像データを位相エンコード方向又は周波数エンコード方向にフーリエ変換して得られたk空間の中心の1ラインのデータを用いて隣接ピクセルの位相差を求め、水と脂肪が逆位相となる画像データに基づいて位相差を重み付けして、位相の傾斜を算出する。
本発明のMRI装置及び位相補正方法は、以上にように構成されたので、画像の位相の傾斜が精度良く除去されることになる。これにより、静磁場不均一による位相回転量を位相アンラップ処理によって求める際に、位相の主値回りを低減することができる。その結果、水と脂肪の入れ替わりを低減した画像を得ることが可能となる。
磁気共鳴イメージング装置による全体の構成図 2つのTEの画像を撮像するためのグラジエントエコー(GE)シーケンス図 本発明の位相補正処理の各機能を示す機能ブロック図 本発明の水と脂肪が同位相の画像と逆位相の画像間の位相傾斜成分を補正する実施例の処理フローを表すフローチャート 水と脂肪画像の作成を説明する処理フローを表すフローチャート
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。なお、発明の実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
最初に本発明のMRI装置の一例の構成に関して説明する。図1はMRI装置の一構成例の概略図である。このMRI装置は、被検体101の周囲に静磁場を発生させる静磁場発生用磁石102と、傾斜磁場を発生させる傾斜磁場コイル103と被検体に高周波磁場パルスを照射する照射コイル104、被検体からのNMR信号を検出する受信コイル105と被検体101が横たわるベッド106を備えている。
静磁場発生用磁石102は、被検体101の周りのある広がりをもった空間に配置された、永久磁石・超伝導磁石・常伝導磁石のいずれかからなり、被検体101の体軸と平行または垂直な方向に均一な静磁場を発生させる。
傾斜磁場コイル103は、傾斜磁場電源107からの信号に従って、X、Y、Zの3軸方向の傾斜磁場を、被検体101に印加する。この傾斜磁場の加え方によって、被検体の撮像断面が設定される。
照射コイル104は、RF送信部108の信号に応じて高周波磁場パルス(以下、「RFパルス」と略記する)を発生する。このRFパルスにより、傾斜磁場コイル103によって設定された被検体101の撮像断面の生体組織を構成する原子の原子核が励起されてNMR現象が誘起される。
照射コイル104から照射されたRFパルスにより誘起された被検体101の生体組織を構成する原子の原子核のNMR現象によって発生したNMR信号であるエコー信号は、被検体101に接近して配置された受信コイル105を通して信号検出部109で検出され、信号処理部110で信号処理されて画像に変換される。変換された画像は表示部111で表示される。
制御部112は、所定のパルスシーケンスに基づいて、スライスエンコード、位相エンコード、周波数エンコードの各傾斜磁場とRFパルスを発生し、エコー信号を計測する処理を繰り返すために、傾斜磁場電源107、RF送信部108、信号処理部110を制御する。
(パルシーケンスの例)
次に、本発明に係る水・脂肪分離計測で用いられるパルスシーケンスの一例を図2に示すシーケンスチャートに基づいて説明する。このパルスシーケンスはグラジエントエコー(GE)シーケンス法に基づき、TEの異なる2種類の画像データを得るパルスシーケンスである。
制御部112は以下の制御を行なってこのパルスシーケンスを実行する。即ち、RFパルス201の照射と同時にスライスエンコード傾斜磁場202を印加して目的とする断層面のみを励起する。そして、位置情報をエンコードするための位相エンコード用傾斜磁場203を印加し、同時に負方向の周波数エンコード傾斜磁場(プリパルス)204を引加した後に、正方向の周波数エンコード傾斜磁場205を印加してRFパルス201からTE1経過後に第1エコー信号208を発生させる。次に、再度負方向の周波数エンコード傾斜磁場(リワインドパルス)206、周波数エンコード傾斜磁場207を印加してRFパルス201からTE2経過後に第2エコー信号209を発生させる。そして、このようなパルスシーケンスを位相エンコード用傾斜磁場203の面積をかえながら、位相エンコードの回数分繰り返し実行して、位相エンコード数分のエコー信号を取得して、k空間にデータが埋め尽くされる。埋め尽くされたk空間データを2次元フーリエ変換することによって、TEの異なる2種類の画像データを得ることができる。
2点Dixon法では、水と脂肪が逆位相になるタイミングをTE1に、水と脂肪が同位相となるタイミングをTE2(>TE1)に、それぞれ設定される。
(本発明の処理の概要)
次に、本発明の位相補正処理の主要部分について説明する。
最初に、本発明の位相補正処理の各機能を図3に示す機能ブロック図に基づいて説明する。
本発明の位相補正処理の各機能は、大きく分けて、画像の位相傾斜を除去する位相傾斜除去部310と、静磁場不均一マップを作成する静磁場不均一マップ作成部320と、静磁場不均一マップで画像の位相を補正する位相補正部331と、2つの画像を複素加減算することで水画像と脂肪画像を得る水脂肪分離部341と、を有してなる。
そして、位相傾斜除去部310は、位相2倍部311と、フーリエ変換部312と、位相差分算出部313と、位相微分算出部314と、位相傾斜算出部315と、位相傾斜減算部316と、を有してなる。
また、静磁場不均一マップ作成部320は、位相マップ作成部321と、位相アンラップ処理部322と、を有してなる。これらの各機能は信号処理部110が所定のプログラムに基づいて、メモリ301に記憶された各種データに対してそれぞれの処理を実行することにより実施される。これらの各機能の処理内容は、以下に説明する処理フローの説明の中で詳細に説明する。
次に、これらの機能が連携して行う本発明の位相補正処理の処理フローを図4に示すフローチャートに基づいて説明する。本処理フローは、例えばプログラムとして信号処理部110内に記憶され、信号処理部110が各ステップの処理を実行することで実施される。
本処理フローでは、2点Dixon法における周波数エンコード方向の位相の傾斜を補正する方法に関して説明する。そこで、水と脂肪が逆位相となるTE1で計測された第1エコー信号208から得られた複素データの画像を第1エコー画像401とし、水と脂肪が同位相となるTE2で得られた第2エコー信号から得られた複素データの画像を第2エコー画像402とする。これらの画像データは、信号処理部110内のメモリなお、位相エンコード方向の位相の傾斜を補正する場合は、下記のx座標とy座標を入れ替えれば同様に補正が可能である。
以下、各処理ステップを詳細に説明する。
最初に位相の傾斜の除去処理に関するステップ403〜413までの各処理ステップを説明する。
ステップ403で、位相2倍部311は、第1エコー画像S1(x,y)401と第2エコー画像S2(x,y)402における水と脂肪のケミカルシフトによる位相差(180°)を取り除くため、第1エコー画像401と第2エコー画像402の位相をそれぞれ2倍にする。
Figure 0005959888

Figure 0005959888
ここで、S1’(x,y)は第1エコー画像301の位相を2倍にした画像であり、S2’(x,y)は第2エコー画像302の位相を2倍にした画像である。また、xは周波数エンコード方向の座標とし、yは位相エンコード方向の座標とする。||は絶対値を示す。
ステップ404で、フーリエ変換部312は、ステップ403で得られた画像S1’(x,y)およびS2’(x,y)を位相エンコード方向にフーリエ変換し、位相エンコード方向を実空間(画像空間)からk空間に戻す。つまり、画像S1’(x,y)の位相エンコード方向をフーリエ変換してk空間に戻したデータs1(x,ky)405と、画像S2’(x,y)の位相エンコード方向をフーリエ変換してk空間に戻したデータs2(x,ky)406をそれぞれ作成する。
Figure 0005959888

Figure 0005959888
ステップ407で、位相差分算出部313は、位相エンコード方向のk空間の中心データを取り出す。s1(x,ky)405の位相エンコード方向のk空間の中心データをs1(x,0)408とし、s2(x,ky)406の位相エンコード方向のk空間の中心データをs2(x,0)409とする。s1(x,0)408およびs2(x,0)409は、それぞれ画像S2’(x,y)および画像S1’(x,y)を位相エンコード方向に平均化したデータである。
s1(x,0)408およびs2(x,0)409に周波数エンコード方向にローパスフィルタを施してノイズ成分を除去することで、位相の傾斜の算出精度を向上することができる。
ステップ410で、位相差分算出部313は、ステップ407で取得したs2(x,0)とs1(x,0)との位相差D(x)を算出する。位相差D(x)は下式で求められる。
Figure 0005959888
ここで、*は複素共役を示す。
ステップ411で、位相微分演算部314は、ステップ410で求めた位相差D(x)を周波数エンコード方向に微分し、位相の微分値θ(x)を求める。位相の微分値θ(x)は下式によって求める。なお、この微分は、隣接ピクセル間の位相差である。
Figure 0005959888
argは複素データから位相を求めることを示す。
ステップ412で、位相傾斜算出部315は、ステップ410で求められた位相の微分値θ(x)の平均値a(つまり位相変化の1次係数)を算出する。このとき低SNRの影響を除去するために水と脂肪が逆位相となるデータの重み付けを用いて平均値を算出する。水と脂肪が逆位相となるデータを用いることで、水と脂肪が打ち消し合う低SNR領域の影響も除去することができる。
Figure 0005959888
重み付けは、例えば閾値処理によって行なっても良い。例えば、水と脂肪が逆位相となるデータが閾値以上のときは1、閾値未満のときは0とすることで、閾値以上の領域での平均値を求めることができる。このような重み付けによって、信号強度にムラがある場合でも、位相の傾斜を精度良くの算出することができる。

ステップ413で、位相傾斜減算部316は、ステップ412で算出された平均値aの半分の位相の傾斜で第2エコー画像S2(x,y)402の位相を引き算することによって、水と脂肪が同位相の画像と逆位相の画像間に発生する位相の傾斜を取り除く。第2エコー画像S2(x,y)402の位相の傾斜を差し引いた補正後第2エコー画像S2”(x,y)414は下式で得られる。
Figure 0005959888
以上までが、本発明である位相の傾斜の除去方法に関して説明した。
次に、第1エコー画像401と位相の傾斜を取り除いたあとの第2エコー画像414を用いて水画像と脂肪画像とを作成する方法を図5に基づいて説明する。
ステップ503で、位相マップ作成部321は、第1エコー画像S1(x,y)401と位相の傾斜を取り除いた補正後第2エコー画像S2”(x,y)414から位相マップを作成する。位相マップは、S2”(x,y)からS1(x,y)の位相を差し引き、残った位相を2倍することによって作成する。
Figure 0005959888

Figure 0005959888
φ(x,y)は位相マップを示す。
ステップ504で、位相アンラップ処理部322は、ステップ503で算出された位相マップφ(x,y)を位相アンラップ処理し、静磁場不均一マップψ(x,y)505を作成する。
位相の範囲は-π〜πの範囲であるため、-π〜πの範囲を超えた値を識別することができない。位相アンラップ処理はこの-π〜πの範囲を超えた位相を識別するための処理であり、画像上の隣接するピクセルの位相差が-π〜πの範囲内になるようピクセルの位相に2πを加算あるいは減算していく処理である。
この位相アンラップ処理は、隣接するピクセルの真の位相差が-π〜πの範囲内であれば正しい位相を選択していくが、隣接するピクセルの真の位相差が-πからπの範囲外になってしまったとき間違った位相を選択してしまう(主値回りが発生する)。
この課題に対して、本発明の位相補正方法は、ステップ413で説明したように、位相の選択にエラーを生じさせる要因である位相の傾斜を予め精度良く除去しているので、隣接するピクセルの真の位相差が-π〜πの範囲内となって、位相アンラップ処理が正しい位相を選択していけるようになる。
ステップ506で、位相補正部331は、ステップ504で算出された静磁場不均一マップ405を用いて補正後第2エコー画像S2”(x,y)414を位相補正する。具体的には、位相補正部331は、補正後第2エコー画像S2”(x,y)414から静磁場不均一マップψ(x,y)505の半分の位相を差し引く。式で示すと次式となる。
Figure 0005959888
ここで
Figure 0005959888
は位相補正した第2エコー画像である。
ステップ507で、水脂肪分リブ341は、第1エコー画像S1(x,y)401と、ステップ506で位相補正された第2エコー画像
Figure 0005959888
と、を複素加算および減算し、それぞれ水画像W(x,y)508と脂肪画像F(x,y)509を得る。即ち、
Figure 0005959888

Figure 0005959888
以上までが、水画像と脂肪画像の作成方法の説明である。
以上説明したように、本発明の実施例によれば、位相の傾斜を、位相アンラップ処理を用いずに、位相の微分処理及び重み付け平均処理により求めるので、位相の傾斜を精度良く求めて除去することができ、水と脂肪の入れ替わりを低減した水画像および脂肪画像を得ることが可能となる。
なお、前述の実施例では2点Dixon法を説明したが、3点Dixon法にも同様に適用が可能である。3点Dixon法では、例えば水と脂肪の位相が同位相、逆位相、同位相となる順番で3つの画像を等間隔で取得した場合は、最初の同位相と3番目の同位相間の位相の傾斜を算出し、算出した位相の傾斜で3番目の同位相の画像を補正し、位相の傾斜の半分で逆位相の画像を補正すればよい。このとき位相の傾斜を求めるときの位相の微分値の重み付け平均では、同位相の信号強度で重み付け平均すればよい。
また、上記実施例では、異なるTEの画像間の位相の傾斜を精度良く除去したが、単に画像の位相の傾斜も同様に除去できる。
101 被検体、102 静磁場発生用磁石、103 傾斜磁場コイル、104 照射コイル、105 受信コイル、106 天板、107 傾斜磁場電源、108 RF送信部、109 信号検出部、110 信号処理部、111 表示部、112 制御部

Claims (4)

  1. エコー時間の異なる複数の画像データの内の、2つの画像データ間又はいずれかの画像データについての位相傾斜を算出し、少なくとも一つの画像データから該位相の傾斜を除去する位相傾斜除去部と、
    前記位相の傾斜を除去した画像データと、前記エコー時間の異なる複数の画像データの内の少なくとも一つの画像データとを用いて、水画像と脂肪画像とをそれぞれ取得する水脂肪分離部と、
    を備えた磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記位相傾斜除去部は、前記画像データを位相エンコード方向又は周波数エンコード方向にフーリエ変換して得られたk空間の中心の1ラインのデータを用いて隣接ピクセルの位相差を求め、水と脂肪が逆位相となる画像データに基づいて前記位相差を重み付けして、前記位相の傾斜を算出することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. エコー時間の異なる複数の画像データの内の、2つの画像データ間又はいずれかの画像データについての位相の傾斜を算出し、少なくとも一つの画像データから該位相の傾斜を除去する位相傾斜除去ステップと、
    前記位相の傾斜を除去した画像データと、前記エコー時間の異なる複数の画像データの内の少なくとも一つの画像データとを用いて、水画像と脂肪画像とをそれぞれ取得する水脂肪分離ステップと、
    を備えた磁気共鳴イメージング装置における位相補正方法であって、
    前記位相傾斜除去ステップは、前記画像データを位相エンコード方向又は周波数エンコード方向にフーリエ変換して得られたk空間の中心の1ラインのデータを用いて隣接ピクセルの位相差を求め、水と脂肪が逆位相となる画像データに基づいて前記位相差を重み付けして、前記位相の傾斜を算出することを特徴とする位相補正方法
  3. エコー時間の異なる複数の画像データの内の、2つの画像データ間又はいずれかの画像データについての位相の傾斜を算出し、少なくとも一つの画像データから該位相の傾斜を除去する位相傾斜除去部と、
    前記位相の傾斜を除去した画像データと、前記エコー時間の異なる複数の画像データの内の少なくとも一つの画像データとを用いて、水画像と脂肪画像とをそれぞれ取得する水脂肪分離部と、
    を備えた磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記位相傾斜除去部は、水と脂肪が逆位相となるエコー時間で取得された画像データを位相エンコード方向又は周波数エンコード方向にフーリエ変換して得られたk空間の中心の1ラインのデータを用いて、隣接ピクセルの位相差と該位相差の重み付け平均値を前記位相の傾斜として算出することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  4. エコー時間の異なる複数の画像データの内の、2つの画像データ間又はいずれかの画像データについての位相の傾斜を算出し、少なくとも一つの画像データから該位相の傾斜を除去する位相傾斜除去ステップと、
    前記位相の傾斜を除去した画像データと、前記エコー時間の異なる複数の画像データの内の少なくとも一つの画像データとを用いて、水画像と脂肪画像とをそれぞれ取得する水脂肪分離ステップと、
    を備えた磁気共鳴イメージング装置における位相補正方法であって、
    前記位相傾斜除去ステップは、水と脂肪が逆位相となるエコー時間で取得された画像データを位相エンコード方向又は周波数エンコード方向にフーリエ変換して得られたk空間の中心の1ラインのデータを用いて、隣接ピクセルの位相差と該位相差の重み付け平均値を前記位相の傾斜として算出することを特徴とする位相補正方法
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