JP5945049B1 - 金属切粉乾燥装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】切削油剤が表面に付着した金属切粉を効率よく乾燥し、短時間で重質油まで接触分解することができ、大量の金属切粉を連続的に処理すること可能で、乾燥処理材を有効に再利用することができ、乾燥の効率性、省エネルギー性、連続処理性、省資源性に優れた金属切粉乾燥装置の提供。【解決手段】表面に切削油剤が付着した金属切粉に微粒子状の多孔質材、固体酸触媒、固体塩基触媒のいずれか1以上を含有する乾燥処理材を混合して金属切粉を乾燥させる乾燥部と、乾燥部から排出される乾燥済みの金属切粉と乾燥処理材との混合物を乾燥済みの金属切粉と乾燥処理材に分離する分離部と、を備えた金属切粉乾燥装置であって、乾燥部が、金属切粉と乾燥処理材を撹拌しながら乾燥しつつ搬送する撹拌搬送部を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、アルミニウム、亜鉛、銅、鉄等の金属製品や真鍮、ステンレス等の合金類の切削加工や研削加工等の金属加工で使用する切削油や研削油等の切削油剤が表面に付着した金属切粉を効率よく乾燥することができ、短時間で重質油まで接触分解することができる金属切粉乾燥装置に関する。
従来、金属加工で発生する金属切粉は、溶融炉で溶融再生され各金属資源として再利用されている。しかし、切削加工や研削加工等の金属加工時に発生する金属切粉の表面には、切削油剤や金属加工の際に発生した金属の微粉、バイト屑等が付着している。このため、このような金属切粉を地金として再生する場合には、その前工程として、金属切粉に付着した切削油剤を乾燥させて取り除く必要がある。その乾燥方法として400℃〜600℃の熱風により切削油剤を蒸発させる単純な乾燥方法が主に用いられている。
しかし、このような単純な乾燥方法では切削油剤の油分は完全に乾燥せず、切削油剤由来の油分や炭素成分(コーク等)が金属切粉表面に残留し、金属切粉を溶解炉へ投入した際に、黒煙や発火が発生し易いという問題があった。
また、乾燥中に金属切粉を撹拌することにより発生する粉塵や金属切粉の表面に付着している金属の微粉やバイト屑が原因で粉塵爆発をおこす危険性もあった。
そこで、これらの金属切粉を高効率で再利用できる環境負荷の少ない乾燥方法及び乾燥装置が求められていた。
本願出願人が鋭意研究を行い出願した(特許文献1)には、切削油、金属屑、バイト屑が付着した金属切粉を乾燥炉内で多孔質材や、固体酸触媒、固体塩基触媒の内いずれか1以上を含有する乾燥処理材と混合し、乾燥処理材で切削油剤に由来する油分を乾燥させる金属切粉の乾燥方法が開示されている。
特開2015−42936号公報
(1)(特許文献1)の金属切粉の乾燥方法は、切削油剤が付着した金属切粉と、乾燥処理材とを乾燥炉内で混合し、金属切粉に付着した切削油剤を乾燥、接触分解することにより、乾燥後の金属切粉における残留炭素が著しく少なく、金属切粉を溶融炉へ投入した際の黒煙や発火の発生を防ぐことができ、安全性に優れると共に、乾燥後の金属切粉の酸化度が低く、金属の再生歩留まりに優れるものであった。
(2)しかし、金属切粉に付着した油分を重質油まで接触分解しようとすると、乾燥炉における乾燥時間が長くなり、省エネルギー性、連続処理性、生産性が低下し易くなる傾向があり、重質油まで短時間で効率的に接触分解することができ、大量の金属切粉を連続的に処理することができ、乾燥処理材を有効に再利用することができる乾燥処理の効率性、省エネルギー性、連続処理性、省資源性に優れた金属切粉乾燥装置の開発が強く望まれていた。
本発明は上記要望に応えるものであり、切削油剤が表面に付着した金属切粉を効率よく乾燥し、短時間で重質油まで接触分解することができ、大量の金属切粉を連続的に乾燥処理すること可能で、乾燥処理材を有効に再利用することができ、乾燥の効率性、省エネルギー性、連続処理性、省資源性に優れた金属切粉乾燥装置の提供を目的とする。
課題を解決するための手段及びそれによって得られる作用、効果
上記課題を解決するために本発明の金属切粉乾燥装置は、以下の構成を有している。
本発明の請求項1に記載の金属切粉乾燥装置は、表面に切削油剤が付着した金属切粉に微粒子状の多孔質材、固体酸触媒、固体塩基触媒のいずれか1以上を含有する乾燥処理材を混合して前記金属切粉を乾燥させる乾燥部と、前記乾燥部から排出される乾燥済みの前記金属切粉と前記乾燥処理材との混合物を乾燥済みの前記金属切粉と前記乾燥処理材に分離する分離部と、を備えた金属切粉乾燥装置であって、前記乾燥部が、前記金属切粉と前記乾燥処理材を混合しながら加熱する反応炉と、前記反応炉と前記分離部との間に配設され前記反応炉から排出される前記金属切粉と前記乾燥処理材を撹拌しながら乾燥しつつ搬送する撹拌搬送部と、を備えた構成を有している。
この構成により、以下のような作用、効果を有する。
(1)乾燥部が、金属切粉と乾燥処理材を撹拌しながら乾燥しつつ搬送する撹拌搬送部を有することにより、金属切粉と微粒子状の乾燥処理材を効率的に混合することができ、細かく複雑な形状をした金属切粉の切断面、加工表面の凹凸部、切れ目等の隅々にまで乾燥処理材が入り込み、金属切粉の表面に付着した切削油剤の水分や油分を確実かつ効率的に吸収して金属切粉を短時間で乾燥することができ、金属切粉の乾燥の効率性に優れる。
(2)乾燥処理材が微粒子状の多孔質材、固体酸触媒、固体塩基触媒のいずれか1以上を含有することにより、金属切粉の表面から水分や油分を速やかに吸収し、水分の蒸発と油分の接触分解を行うことができ、乾燥性に優れる。
(3)切削油剤の分子量に関係無く、乾燥処理材で油分を吸収することができるので、切削油剤が高分子量の油分を含有している場合でも、金属切粉を確実に乾燥することができ、乾燥の確実性、効率性に優れる。
(4)金属切粉の表面には切削油剤と共に、金属屑やバイト屑等の極小の微粉末も付着しているが、金属切粉と微粒子状の乾燥処理材を加熱状態若しくは保温状態で撹拌搬送部で撹拌しながら乾燥しつつ搬送することにより、金属切粉と乾燥処理材が擦れ合って金属切粉の表面に付着した水分や油分と共に微粉末を取り除くことができ、乾燥後の金属切粉を溶融炉に投入した際に煙が発生し難く、粉塵爆発を防ぐことができ、金属切粉の乾燥処理の確実性、信頼性に優れる。
(5)乾燥部が、金属切粉と乾燥処理材を撹拌しながら乾燥しつつ搬送する撹拌搬送部を有することにより、金属切粉と乾燥処理材を分離部に搬送しながら効率的に乾燥させることができるので、大量の金属切粉を連続的に乾燥処理することができ、乾燥の効率性、省エネルギー性、連続処理性に優れる。
(6)金属切粉と乾燥処理材を撹拌搬送部で撹拌しながら乾燥しつつ搬送することにより、搬送中に金属切粉に付着した切削油剤に含まれる重質油まで効率的に接触分解することができ、乾燥後の金属切粉に炭素成分(コーク等)が残留せず、溶融炉で溶融再生する際に黒煙の発生や発火を防ぐことができ、乾燥処理の確実性、信頼性に優れる。
(7)乾燥部から排出される乾燥済みの金属切粉と乾燥処理材との混合物を乾燥済みの金属切粉と乾燥処理材に分離する分離部を有することにより、乾燥済みの金属切粉は溶融炉で溶融再生して各金属資源として再利用できると共に、乾燥処理材は循環させて乾燥部に投入して繰り返し使用することができ、省資源性に優れる。
(8)乾燥部が、金属切粉と乾燥処理材を混合しながら加熱する反応炉を有するので、撹拌搬送部に供給する前に金属切粉の表面に付着した切削油剤に含まれる水分を迅速に蒸発させると共に、油分を乾燥処理材で吸収又は接触分解して金属切粉を効果的に乾燥させることができる。
(9)予め反応炉で加熱、混合された金属切粉と乾燥処理材を撹拌搬送部に供給することにより、反応炉での乾燥時間を短縮することもでき、撹拌搬送部によって金属切粉と乾燥処理材を分離部に搬送する時間を有効に利用して乾燥処理材で金属切粉を効率的に乾燥させることができるので、大量の金属切粉を短時間で連続的に乾燥処理することができ、乾燥の効率性、省エネルギー性、連続処理性に優れる。
ここで、本発明における乾燥とは、金属切粉に付着した水分を蒸発させ、油分を熱分解又は接触分解して金属切粉から取り除くことを言う。
スクレーパーコンベアやスクリューコンベア等を用いて金属切粉や乾燥処理材を乾燥部に投入する金属切粉投入部や乾燥処理材投入部を備えることにより、多量の金属切粉を連続的に処理することができ、装置の自動化が容易で操作性、作業効率性に優れる。
また、金属切粉投入部や乾燥処理材投入部に予備加熱部を設けることにより、乾燥処理材と金属切粉が混合すると同時に乾燥乃至は接触分解を開始させて乾燥処理を促進することができ、乾燥処理の迅速性、効率性に優れ、好ましい。
尚、金属切粉投入部や乾燥処理材投入部の前後にスライドゲート等を設けることが好ましい。これにより、反応炉内の気密性を上げ、酸素濃度を制御することができ、金属切粉の酸化を防ぐことができるためである。
乾燥部の反応炉としては、金属切粉と乾燥処理材を混合して接触させることができればいが、例えば、ロータリーキルン方式や容器内の金属切粉と乾燥処理材を撹拌機で撹拌する撹拌方式等を用いることができる。反応炉には加熱部が設けられる。
加熱部としては、反応炉内の乾燥処理材を加熱できるものであれば、特に制限なく用いることができる。例えば、反応炉の外側若しくは内側から輻射熱によって反応炉内を加熱するものや、反応炉内に熱風を吹き込んで反応炉内を加熱するもの、若しくは電気ヒーター等を用いることができる。
反応炉内の温度は150℃〜450℃に制御することが好ましい。反応炉内の温度が150℃より低くなるにつれ、乾燥処理材の細孔で吸収した水分が乾燥し難くなり、金属切粉の乾燥処理性が低下し易くなる傾向があり好ましくない。反応炉内の温度が450℃より高くなるにつれ、乾燥時間が短くなり、乾燥性の点では優れるが、省エネルギー性が低下し易くなる傾向があり好ましくない。また、油分の熱分解が生じ易く、その分、コークの生成量が増加するので好ましくない。コークは金属再生時の黒煙や発火の原因となり、また、金属屑が付着し易くそれが溶融再生時の発塵の原因となるためである。
反応炉内の圧力は、大気圧又は僅かに正圧に維持することが好ましい。内部で加熱された金属切粉と乾燥処理材が撹拌され、切削油剤の乾燥によって可燃性ガスが生成されているため、負圧にした場合、外気を吸い込んで酸素濃度が上昇し、装置内で着火して爆発する可能性があるためである。
反応炉内には窒素や炭酸ガスなどのキャリアガスや廃ガスを導入することにより、接触分解により発生する分解ガスや水蒸気からなる排ガスを系外に排気させることができる。
また、反応炉の内部の酸素濃度は不活性ガス等を用いたり、排ガスを循環させたりして制御することができる。酸素濃度の制御は、排気ガス中の酸素濃度を計測して不活性ガスや排気ガスの投入量を調整することで行うことができる。酸素濃度を低くすることで、爆発の危険性を低減することができ、安全性に優れると共に、反応炉内で金属切粉が酸化されることを防止することができる。
撹拌搬送部は、金属切粉と乾燥処理材を分離部に搬送するまでの間に撹拌しながら乾燥できるものであればよいが、スクリューフィーダーやニーダーが好適に用いられる。
分離部は、乾燥部の撹拌搬送部から排出される乾燥済みの金属切粉と乾燥処理材との混合物を乾燥済みの金属切粉と乾燥処理材に分離できるものであればよいが、振動式篩機やトロンメル(回転式篩機)等が好適に用いられる。尚、金属切粉が非磁性体の場合、乾燥した金属切粉から鉄粉を除去する磁選機を配置することにより、バイト屑などを除去することができる。
乾燥部の上流側には、金属切粉に付着した水分や油分、金属屑等を簡易的に取り除く遠心分離機等の脱水機を設けてもよい。これにより、乾燥部での乾燥時間を短縮し、乾燥処理材の寿命を長くでき、さらに乾燥処理材の再生に必要な熱量を低減できるので、省エネルギー性に優れる。また、乾燥部に投入する金属切粉のサイズを調整するために、金属切粉の破断や切断等を行う剪断式(一軸剪断破砕機等)や衝撃式(ハンマークラッシャー等)の前処理装置を設けてもよい。金属切粉のサイズを調整することで、乾燥処理材の投入量の調整が容易になり作業性を向上させることができる。また、金属切粉を、一辺の平均長さが100mm以下程度に破断或いは切断等して用いることにより、装置内での詰まり等のトラブルを防ぐことができ、動作の信頼性に優れる。
金属切粉乾燥装置の乾燥の対象となる金属切粉としては、アルミニウム、亜鉛、銅、鉄等の金属製品や、真鍮、ステンレス等の合金類を切削加工や研削加工等で金属加工する際に発生する金属屑や切削屑、シュレッダー屑のほか、各種缶等の金属製品の使用済み屑等の様々な形状の金属切粉を用いることができ、特に材質や形状を限定するものではない。
金属加工で使用される切削油剤として、日本工業規格(JIS K2241)における不水溶性切削油剤(N1種、N2種、N3種、N4種)や、水溶性切削油剤(A1種、A2種、A3種)及び、これらの混合物が挙げられる。また、一般的に切削油剤には、添加剤として、極圧添加剤、乳化剤(潤滑剤)、防錆剤、防食剤、界面活性剤、消泡剤、防腐剤等が添加されているがこれらを含んでいてもよい。水溶性切削油剤は、水で希釈して使用するが、このように水を含んでいてもよい。尚、切削油剤には切削油の他研削油も含まれる。
乾燥処理材としては、多孔質材、固体酸触媒、固体塩基触媒のいずれか1以上を適宜、組合せて用いることができる。
多孔質材としては、シリカ、ゼオライト、活性炭等が好適に用いられる。
また、 固体酸触媒としては、FCC触媒、FCC廃触媒、活性白土、酸性白土、γ−アルミナ、合成シリカ・アルミナ、ゼオライト、固体リン酸等が好適に用いられる。
これらの内、FCC廃触媒は未だ触媒活性を充分に有しているので、切削油剤中の高分子量の油分が350〜450℃に加熱されたFCC廃触媒に触れると同時に接触分解されて低分子量化し、油分のガス化が容易になり金属切粉の乾燥が促進される。また、FCC廃触媒自体は産業廃棄物であるため、廃棄物の有効利用につながり省資源性に優れる。
固体塩基触媒としては、アルカリ金属やアルカリ土類金属の酸化物、酸化ジルコニウム等の油脂の分解触媒が好適に用いられる。
乾燥処理材として、固体酸触媒や固体塩基触媒を用いる場合、切削油剤に由来する油分は、乾燥処理材で接触分解され軽質の炭化水素油になるので、凝縮器で燃料油として回収する構成にすることもできる。
乾燥処理材の粒径は金属切粉の大きさの1/10程度より小さいものであればよいが、小さいものほど好ましい。また、比表面積の大きい微粒子状の多孔質材等を用いた場合、水分や油分の吸収性に優れ、加熱時の伝熱と接触分解を効率よく進行させることができる。
FCC触媒やFCC廃触媒としては、粒径が1μm〜100μm、好ましくは40μm〜80μm程度に造粒された合成ゼオライト系の接触分解触媒が好適に用いられる。接触分解触媒の粒径が40μmより小さくなるにつれ、再利用率が低下し易くなる傾向があり、80μmより大きくなるにつれ、金属切粉の加工面の微細な凹凸や金属切粉の切れ目等にある水分や油分と接触分解触媒が接触し難くなり、乾燥効率が低下し易くなる傾向がある。また、接触分解触媒の粒径が1μmより小さくなるにつれ、取扱い性が低下し、再利用が困難になる傾向があり、100μmより大きくなるにつれ、金属切粉に付着した水分や油分と接触分解触媒との接触が不十分になって金属切粉の乾燥が困難になる傾向があり、いずれも好ましくない。
金属切粉と、乾燥処理材の混合割合としては、容量比で金属切粉(a):乾燥処理材(b)=1:0.5〜1:5であることが好ましい。金属切粉と乾燥処理材の混合割合がb/a<0.5の場合、金属切粉に乾燥処理材を充分に塗すことができず、金属切粉の表面に残留する油分等の乾燥度にバラツキが生じ易く乾燥効率が低下するので好ましくない。また、金属切粉と乾燥処理材の混合割合がb/a>5の場合、乾燥性は優れるものの、金属切粉の量に比べて乾燥処理材の量が多くなり、処理効率の面から好ましくない。金属切粉の乾燥効率を高めるには、乾燥処理材が金属切粉の加工面の微小な凹凸や切れ目等にも充分に入り込むことができる程度の量が必要で、金属切粉の表面全体を乾燥処理材が覆うことが重要となる。金属切粉と乾燥処理材を所定の比率で供給する制御部を備えることにより、多量の金属切粉を効率的、連続的に乾燥処理することができる。
尚、乾燥処理材の細孔が切削油剤の水分を吸収することで乾燥性が低下した場合は,150℃以上で加熱することにより、水分を乾燥させて乾燥処理材を再生することができる。また、乾燥処理材の表面にコークが蓄積して触媒機能が低下した場合には、大気下若しくは酸素制御下で乾燥処理材を500℃以上に加熱することによりコークを燃焼させ再活性化を行うことができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の金属切粉乾燥装置であって、前記乾燥部が、前記反応炉に配設され前記金属切粉と前記乾燥処理材を前記反応炉から前記撹拌搬送部に供給する供給部を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1の作用、効果に加え、以下の作用、効果を有する。
(1)反応炉に配設され金属切粉と乾燥処理材を反応炉から撹拌搬送部に供給する供給部を有することにより、金属切粉と乾燥処理材を所定時間経過毎に撹拌搬送部に供給することができるので、多量の金属切粉を連続的に乾燥処理することができ、乾燥の効率性、連続処理性に優れる。
ここで、供給部としては反応炉から撹拌搬送部に対して連続的或いは間欠的に金属切粉と乾燥処理材を供給できるものであればよい。例えばスクリューフィーダー等を用いてもよいし、シャッター式の計量ダンパー等を用いてもよい。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の金属切粉乾燥装置であって、前記撹拌搬送部が、スクリューフィーダー又はニーダーである構成を有している。
この構成により、請求項1又は2の作用、効果に加え、以下の作用、効果を有する。
(1)撹拌搬送部が、スクリューフィーダー又はニーダーであることにより、金属切粉と乾燥処理材を効率的に撹拌しながら乾燥しつつ搬送することができ、接触分解を促進して重質油までを効率的に分解することができ、金属切粉の乾燥の確実性に優れる。
ここで、スクリューフィーダー又はニーダーの羽根の形状や配置は適宜、選択することができ、撹拌搬送部における金属切粉と乾燥処理材の滞留時間や接触時間を調整することができる。尚、撹拌搬送部の上流側と下流側で羽根の形状や配置を変え、搬送速度や金属切粉と乾燥処理材の接触状態等を場所によって変化させて、接触分解を効率的に行うこともできる。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の金属切粉乾燥装置であって、前記撹拌搬送部を保温する保温手段又は前記撹拌搬送部を加熱する加熱手段を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1乃至3の内いずれか1項の作用、効果に加え、以下の作用、効果を有する。
(1)撹拌搬送部を保温する保温手段又は撹拌搬送部を加熱する加熱手段を有することにより、乾燥処理材の触媒機能の低下を防ぎ、接触分解を促進して切削油剤中の高分子量の油分を低分子量化し、油分を容易にガス化して凝縮を防ぐことができ、金属切粉の乾燥の効率性、確実性を向上させることができる。
ここで、保温手段及び加熱手段は、それぞれ撹拌搬送部を保温又は加熱することができるものであればよい。具体的な保温手段としては、撹拌搬送部の外周をウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、グラスウール等の保温材(断熱材)で覆うものが好適に用いられる。また、具体的な加熱手段としては、フィルム状、バンド状、ベルト状等に形成された面状ヒーター等を撹拌搬送部の外周に巻付けて加熱するものが好適に用いられる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の金属切粉乾燥装置であって、前記分離部がトロンメルである構成を有している。
この構成により、請求項1乃至4の内いずれか1項の作用、効果に加え、以下の作用、効果を有する。
(1)分離部がトロンメルであることにより、密閉構造型にして外部への粉塵の洩れを防止することができ、作業環境を常にクリーンに保つことが可能で、衛生的で作業性に優れると共に、乾燥処理材を効率的に回収して有効に再利用することができ、乾燥処理材の回収率が高く、省資源性に優れる。
ここで、トロンメルのスクリーンのメッシュサイズは金属切粉の種類や大きさ等に応じて、適宜、選択することができる。
尚、分離対象物が金属切粉と微粒子状の乾燥処理材の混合物であることにより、トロンメルのメッシュが金属切粉でセルフクリーニングされ、微粒子状の乾燥処理材が目詰まりすることを防止できるので、分離の効率性、メンテナンス性に優れる。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の内いずれか1項に記載の金属切粉乾燥装置であって、前記乾燥部から排出される排ガスに含まれる前記乾燥処理材を除去する集塵機を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1乃至5の内いずれか1項の作用、効果に加え、以下の作用、効果を有する。
(1)乾燥部から排出される排ガスに含まれる乾燥処理材を除去する集塵機を備えることにより、排ガスに含まれる乾燥処理材が飛散することを防止でき、環境保護性に優れると共に、集塵機で回収した乾燥処理材を再利用することができ、省資源性にも優れる。
ここで、集塵機は排ガスに含まれる乾燥処理材を除去できるものであればよいが、バグフィルターやサイクロンが好適に用いられる。集塵機で回収した乾燥処理材は直接、乾燥部の反応炉又は撹拌搬送部に戻してもよいし、一旦、分離部を通してから乾燥部の反応炉又は撹拌搬送部に戻してもよい。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の金属切粉乾燥装置であって、前記分離部及び前記集塵機で分離された前記乾燥処理材を回収して前記乾燥部に供給する乾燥処理材収容タンクを備えた構成を有している。
この構成により、請求項6の作用、効果に加え、以下の作用、効果を有する。
(1)分離部及び集塵機で分離された乾燥処理材を回収して乾燥部に供給する乾燥処理材収容タンクを備えることにより、新たな乾燥処理材だけでなく分離部及び集塵機で分離されて回収された乾燥処理材を乾燥部に供給して有効利用することができ、省資源性に優れる。
(2)乾燥処理材収容タンクを有するので、乾燥部での乾燥処理の進行状況や金属切粉の投入量に応じて、乾燥処理材収容タンクから乾燥部に乾燥処理材を供給して金属切粉と乾燥処理材のバランスを調整することができ、新たに供給する乾燥処理材の量を低減することが可能で、省資源性に優れる。
ここで、乾燥処理材収容タンクは、分離部及び集塵機で分離された乾燥処理材を回収できるものであればよい。分離部及び集塵機で分離された乾燥処理材を乾燥処理材収容タンクに搬送するスクリューフィーダー等の回収乾燥処理材搬送部を備えることにより、乾燥処理材の回収と供給を無駄なく行って乾燥部の反応炉又は撹拌搬送部への乾燥処理材の供給量を調整することができ、連続運転性、乾燥処理の効率性に優れる。
尚、乾燥処理材収容タンクは加熱部を備えることが好ましい。触媒機能が低下した乾燥処理材を乾燥処理材収容タンクで予め加熱して再活性化した上で乾燥部に供給することができるので、接触分解を促進して乾燥部での処理時間を短縮し、単位時間当たりの処理量を増大させることができ、乾燥処理の効率性、連続処理性に優れる。
実施の形態1の金属切粉乾燥装置の要部断面模式正面図
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1における金属切粉乾燥装置について、以下図面を参照しながら説明する。
図1は実施の形態1の金属切粉乾燥装置の要部断面模式正面図である。
図1中、1はアルミニウム、亜鉛、銅、鉄等の金属製品や、真鍮、ステンレス等の合金類を切削加工や研削加工等で金属加工する際に発生し、表面に切削油剤が付着した各種の金属切粉の乾燥に用いられる実施の形態1における金属切粉乾燥装置、2は金属切粉の乾燥に用いる微粒子状の多孔質材、固体酸触媒、固体塩基触媒のいずれか1以上を含有する乾燥処理材が収容される金属切粉乾燥装置1の乾燥処理材収容タンク、2aは乾燥処理材収容タンク2の内部で乾燥処理材を撹拌するための撹拌用モーター、3は乾燥前の金属切粉が収容される金属切粉乾燥装置1の金属切粉投入部、4は図示しない制御部によって乾燥処理材収容タンク2及び金属切粉投入部3から所定の配合比で供給される乾燥処理材と金属切粉を混合して乾燥させる金属切粉乾燥装置1の乾燥部、5は駆動モーター5aで駆動される攪拌翼5bで金属切粉と乾燥処理材を混合しながら150℃から450℃好ましくは350℃〜450℃で加熱する乾燥部4の反応炉、5cは反応炉5の下部に配設され連続的或いは所定時間経過毎に金属切粉と乾燥処理材を後述する撹拌搬送部6に供給する供給部、6は一端部が反応炉5の供給部5cに連結され反応炉5から供給される金属切粉と乾燥処理材を撹拌しながら乾燥しつつ後述する分離部7に搬送するスクリューフィーダー又はニーダーを用いた乾燥部4の撹拌搬送部、6aは撹拌搬送部6の駆動モーター、7は一端部が乾燥部4の撹拌搬送部6の上端側に連結され撹拌搬送部6から排出される乾燥済みの金属切粉と乾燥処理材との混合物を乾燥済みの金属切粉と乾燥処理材に分離する固固分離機の一種であるトロンメルを用いた金属切粉乾燥装置1の分離部、7aはトロンメルを振動させる分離部7の駆動モーター、7bは分離部7の外周下部に形成され分離された乾燥処理材を排出する分離部7のシュート部、7cは分離部7の下端部に形成され分離された乾燥済みの金属切粉を排出する分離部7の金属切粉排出部、8は一端部が分離部5のシュート部7bに連結され分離部7で分離された乾燥処理材を回収して乾燥処理材収容タンク2に搬送するスクリューフィーダーを用いた金属切粉乾燥装置1の回収乾燥処理材搬送部、8aは回収乾燥処理材搬送部8の駆動モーター、9は乾燥部4や回収乾燥処理材搬送部8から排出される排ガスに含まれる乾燥処理材を除去するバグフィルターを用いた金属切粉乾燥装置1の集塵機、10は反応炉5の上端部と集塵機9を接続して反応炉5で発生する排ガスを集塵機9に送る排ガス管、11は撹拌搬送部6の上端部と集塵機9を接続して撹拌搬送部6で発生する排ガスを集塵機9に送る排ガス管、12は集塵機9の下端部に接続され集塵機9で回収した乾燥処理材を分離部7に排出する乾燥処理材回収管、13は一端が集塵機9の上端側に接続され集塵機9で乾燥処理材が除去された排ガスを排出する排ガス排出管、14は排ガス排出管13の途中に配設され排ガス排出管13を通過する排ガスを冷却する冷却器、15は排ガス排出管13の下端側に配設され冷却器14で冷却された排ガスから油分と水分を回収して分離する油水分離器、16は油水分離器15で分離された油分を排出する排油口、17は油水分離器15で分離された水分を排出する排水口、18は冷却器14と油水分離器15の途中で排ガス排出管13から分岐した分岐管13aを介して集塵機9と接続されたブロワである。
以上のように構成された実施の形態1の金属切粉乾燥装置の動作について説明する。
図1において、乾燥部4の反応炉5には、乾燥処理材収容タンク2から乾燥処理材が供給され、金属切粉投入部3から乾燥前の金属切粉が投入される。このとき、図示しない制御部によって金属切粉と乾燥処理材の混合割合が一定になるように保たれ、最適条件を保ちながら乾燥が行われる。
反応炉5では攪拌機5bで金属切粉と乾燥処理材を混合しながら150℃から450℃好ましくは350℃〜450℃で加熱する。このとき、反応炉5の内部に先に乾燥処理材を投入し加熱しておくことにより、後から金属切粉が投入されるのとほぼ同時に、金属切粉に付着した切削油剤の水分や油分への伝熱、油分の接触分解が開始され、金属切粉の乾燥を促進することができる。尚、反応炉5にはキャリアガスを導入しておくことが好ましい。
また、乾燥処理材収容タンク2が加熱部を備えており、触媒機能が低下した乾燥処理材でも撹拌しながら予め加熱して再活性化した上で反応炉5に供給することができるので、接触分解を促進して反応炉5での処理時間を短縮し、単位時間当たりの処理量を増大させることができる。
反応炉5内の金属切粉と乾燥処理材は混合されながら、金属切粉に付着した水分は蒸発され、油分の一部は乾燥処理材に含まれる多孔質材、例えばFCC廃触媒等の個体酸触媒、固体塩基触媒に接触し、熱分解や接触分解により軽質油ガスとなり、排ガス管10でキャリアガスとともに集塵機9に送られる。
所定の時間が経過したら、金属切粉と乾燥処理材は反応炉5の供給部5cから排出され撹拌搬送部6へ供給される。撹拌搬送部6はスクリューフィーダー又はニーダーで乾燥途中の金属切粉と乾燥処理材を撹拌しながら乾燥しつつ分離部7へ搬送する。金属切粉と乾燥処理材が撹拌搬送部6で撹拌されながら搬送されることにより、金属切粉に付着した切削油剤に含まれる重質油まで効率的に接触分解される。このとき、撹拌搬送部6の外周をウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、グラスウール等の保温材(断熱材)を用いた保温手段で覆って保温したり、フィルム状、バンド状、ベルト状等に形成された面状ヒーター等の加熱手段を撹拌搬送部6の外周に巻付けて加熱したりして、接触分解を促進することができる。尚、撹拌搬送部6で接触分解された排ガスは排ガス管11で集塵機9に送られる。
撹拌搬送部6の上端側から排出される乾燥済みの金属切粉と乾燥処理材との混合物は分離部7に送られ、乾燥処理材と乾燥済みの金属切粉に分離される。
分離部7で分離された乾燥処理材はシュート部7bから排出され回収乾燥処理材搬送部8に送られる。回収乾燥処理材搬送部8によって搬送された乾燥処理材は乾燥処理材収容タンク2に回収され再利用される。これにより、乾燥処理材の回収と供給を無駄なく行って反応炉5への乾燥処理材の供給量を調整することができる。
また、分離部7で分離された金属切粉は金属切粉排出部7cから排出され回収される。回収された金属切粉は適宜、溶融炉で溶融再生され各金属資源として再利用される。
集塵機9に送られた排ガスは乾燥処理材が除去され、排ガス排出管13から排出される。排ガス排出管13から排出された排ガスは排ガス排出管13の途中に配設された冷却器14で冷却され、油分と水分になって油水分離器15に貯留される。油水分離器15で分離された油分と水分はそれぞれ排油口16及び排水口17から適宜、排出されて回収される。
また、集塵機9で除去された乾燥処理材は、乾燥処理材回収管12を通って分離部7に送られ、撹拌搬送部6から送られ分離された乾燥処理材と共に回収乾燥処理材搬送部8によって搬送され乾燥処理材収容タンク2に回収され再利用される。尚、本実施の形態では、乾燥処理材回収管12を分離部7に接続し、集塵機9で除去された乾燥処理材を分離部7に通してから回収乾燥処理材搬送部8で回収したが、直接、回収乾燥処理材搬送部8で回収してもよい。
以上の動作を繰り返すことにより、大量の金属切粉を短時間で連続的に乾燥することができ、その処理を自動化することができる。
尚、乾燥部4の撹拌搬送部6のみで十分な乾燥処理が可能な場合は、反応炉5を省略してもよい。
以上説明したように、実施の形態1における金属切粉乾燥装置によれば、以下の作用を有する。
(1)乾燥部が、金属切粉と乾燥処理材を撹拌しながら乾燥しつつ搬送する撹拌搬送部を有することにより、金属切粉と微粒子状の乾燥処理材を効率的に混合することができ、細かく複雑な形状をした金属切粉の切断面、加工表面の凹凸部、切れ目等の隅々にまで乾燥処理材が入り込み、金属切粉の表面に付着した切削油剤の水分や油分を確実かつ効率的に吸収して金属切粉を短時間で乾燥することができ、金属切粉の乾燥の効率性に優れる。
(2)乾燥処理材が微粒子状の多孔質材、固体酸触媒、固体塩基触媒のいずれか1以上を含有することにより、金属切粉の表面から水分や油分を速やかに吸収し、水分の蒸発と油分の接触分解を行うことができ、乾燥性に優れる。
(3)切削油剤の分子量に関係無く、乾燥処理材で油分を吸収することができるので、切削油剤が高分子量の油分を含有している場合でも、金属切粉を確実に乾燥することができ、乾燥の確実性、効率性に優れる。
(4)金属切粉の表面には切削油剤と共に、金属屑やバイト屑等の極小の微粉末も付着しているが、金属切粉と微粒子状の乾燥処理材を加熱状態若しくは保温状態で撹拌搬送部で撹拌しながら乾燥しつつ搬送することにより、金属切粉と乾燥処理材が擦れ合って金属切粉の表面に付着した水分や油分と共に微粉末を取り除くことができ、乾燥後の金属切粉を溶融炉に投入した際に煙が発生し難く、粉塵爆発を防ぐことができ、金属切粉の乾燥処理の確実性、信頼性に優れる。
(5)乾燥部が、金属切粉と乾燥処理材を撹拌しながら乾燥しつつ搬送する撹拌搬送部を有することにより、金属切粉と乾燥処理材を分離部に搬送しながら効率的に乾燥させることができるので、大量の金属切粉を短時間で連続的に乾燥処理することができ、乾燥の効率性、省エネルギー性、連続処理性に優れる。
(6)金属切粉と乾燥処理材を撹拌搬送部で撹拌しながら乾燥しつつ搬送することにより、搬送中に金属切粉に付着した切削油剤に含まれる重質油まで効率的に接触分解することができ、乾燥後の金属切粉に炭素成分(コーク等)が残留せず、溶融炉で溶融再生する際に黒煙の発生や発火を防ぐことができ、乾燥処理の確実性、信頼性に優れる。
(7)乾燥部から排出される乾燥済みの金属切粉と乾燥処理材との混合物を乾燥済みの金属切粉と乾燥処理材に分離する分離部を有することにより、乾燥済みの金属切粉は溶融炉で溶融再生して各金属資源として再利用できると共に、乾燥処理材は循環させて乾燥部に投入して繰り返し使用することができ、省資源性に優れる。
(8)乾燥部が、金属切粉と乾燥処理材を混合しながら加熱する反応炉を有するので、撹拌搬送部に供給する前に金属切粉の表面に付着した切削油剤に含まれる水分を迅速に蒸発させると共に、油分を乾燥処理材で吸収又は接触分解して金属切粉を効果的に乾燥させることができる。
(9)反応炉に配設され金属切粉と乾燥処理材を反応炉から撹拌搬送部に供給する供給部を有することにより、金属切粉と乾燥処理材を連続して又は所定時間経過毎に撹拌搬送部に供給することができるので、多量の金属切粉を連続的に乾燥処理することができ、乾燥の効率性、連続処理性に優れる。
(10)予め反応炉で加熱、混合された金属切粉と乾燥処理材を撹拌搬送部に供給することにより、反応炉での乾燥時間を短縮することもでき、撹拌搬送部によって金属切粉と乾燥処理材を分離部に搬送する時間を有効に利用して乾燥処理材で金属切粉を効率的に乾燥させることができるので、大量の金属切粉を短時間で連続的に乾燥処理することができ、乾燥の効率性、省エネルギー性、連続処理性に優れる。
(11)撹拌搬送部が、スクリューフィーダー又はニーダーであることにより、金属切粉と乾燥処理材を効率的に撹拌しながら乾燥しつつ搬送することができ、接触分解を促進して重質油までを効率的に分解することができ、金属切粉の乾燥の確実性に優れる。
(12)撹拌搬送部を保温する保温手段又は撹拌搬送部を加熱する加熱手段を有することにより、乾燥処理材の触媒機能の低下を防ぎ、接触分解を促進して切削油剤中の高分子量の油分を低分子量化し、油分を容易にガス化することができ、金属切粉の乾燥の効率性、確実性を向上させることができる。
(13)分離部がトロンメルであることにより、密閉構造型にして外部への粉塵の洩れを防止することができ、作業環境を常にクリーンに保つことが可能で、衛生的で作業性に優れると共に、乾燥処理材を効率的に回収して有効に再利用することができ、乾燥処理材の回収率が高く、省資源性に優れる。
(14)乾燥部から排出される排ガスに含まれる乾燥処理材を除去する集塵機を備えることにより、排ガスに含まれる乾燥処理材が飛散することを防止でき、環境保護性に優れると共に、集塵機で回収した乾燥処理材を再利用することができ、省資源性にも優れる。
(15)分離部及び集塵機で分離された乾燥処理材を回収して乾燥部に供給する乾燥処理材収容タンクを備えることにより、新たな乾燥処理材だけでなく分離部及び集塵機で分離されて回収された乾燥処理材を乾燥部に供給して有効利用することができ、省資源性に優れる。
(16)乾燥処理材収容タンクを有するので、乾燥部での乾燥処理の進行状況や金属切粉の投入量に応じて、乾燥処理材収容タンクから乾燥部に乾燥処理材を供給して金属切粉と乾燥処理材のバランスを調整することができ、新たに供給する乾燥処理材の量を低減することが可能で、省資源性に優れる。
本発明は、切削油剤が表面に付着した金属切粉を効率よく乾燥し、短時間で重質油まで接触分解することができ、大量の金属切粉を連続的に乾燥処理すること可能で、乾燥処理材を有効に再利用することができ、乾燥の効率性、省エネルギー性、連続処理性、省資源性に優れた金属切粉乾燥装置の提供を行い、金属切粉の有効利用を促進して環境保護、省資源化に貢献することができる。
1 金属切粉粉砕搬送装置
2 乾燥処理材収容タンク
2a 撹拌用モーター
3 金属切粉投入部
4 乾燥部
5 反応炉
5a,7a,8a 駆動モーター
5b 攪拌翼
5c 供給部
6 撹拌搬送部
6a 駆動モーター
7 分離部
7b シュート部
7c 金属切粉排出部
8 回収乾燥処理材搬送部
9 集塵機
10,11 排ガス管
12 乾燥処理材回収管
13 排ガス排出管
14 冷却器
15 油水分離器
16 排油口
17 排水口
18 ブロワ

Claims (7)

  1. 表面に切削油剤が付着した金属切粉に微粒子状の多孔質材、固体酸触媒、固体塩基触媒のいずれか1以上を含有する乾燥処理材を混合して前記金属切粉を乾燥させる乾燥部と、前記乾燥部から排出される乾燥済みの前記金属切粉と前記乾燥処理材との混合物を乾燥済みの前記金属切粉と前記乾燥処理材に分離する分離部と、を備えた金属切粉乾燥装置であって、
    前記乾燥部が、前記金属切粉と前記乾燥処理材を混合しながら加熱する反応炉と、前記反応炉と前記分離部との間に配設され前記反応炉から排出される前記金属切粉と前記乾燥処理材を撹拌しながら乾燥しつつ搬送する撹拌搬送部と、を備えたことを特徴とする金属切粉乾燥装置。
  2. 前記乾燥部が、前記反応炉に配設され前記金属切粉と前記乾燥処理材を前記反応炉から前記撹拌搬送部に供給する供給部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の金属切粉乾燥装置。
  3. 前記撹拌搬送部が、スクリューフィーダー又はニーダーであることを特徴とする請求項1又は2に記載の金属切粉乾燥装置。
  4. 前記撹拌搬送部を保温する保温手段又は前記撹拌搬送部を加熱する加熱手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の金属切粉乾燥装置。
  5. 前記分離部がトロンメルを備えたことを特徴とする請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の金属切粉乾燥装置。
  6. 前記乾燥部から排出される排ガスに含まれる前記乾燥処理材を除去する集塵機を備えたことを特徴とする請求項1乃至5の内いずれか1項に記載の金属切粉乾燥装置。
  7. 前記分離部及び前記集塵機で分離された前記乾燥処理材を回収して前記乾燥部に供給する乾燥処理材収容タンクを備えたことを特徴とする請求項6に記載の金属切粉乾燥装置。
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