JP5943660B2 - 転石を模擬した剛体の振動特性による根入れ深さの推定方法 - Google Patents

転石を模擬した剛体の振動特性による根入れ深さの推定方法 Download PDF

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Description

本発明は、転石を模擬した剛体の振動特性による根入れ深さの推定方法に関するものである。
鉄道沿線斜面に存在する多数の転石の落石危険度を効率的、かつ定量的に判定し、危険度の高い転石に対して適切な措置を施すことが、落石災害に対する鉄道の安全・安定輸送の維持にとって重要である。
落石の発生形態には、転石型(転落型)とはく落型の2種類のタイプがある。前者のタイプは、鉄道関係では転落型、道路関係では抜け落ち型もしくは転石型という名称が用いられているが、本発明では、前者のタイプを転石型ということにする。
図17に示すように、転石型落石は、「岩塊より軟質な物質(マトリックス)中に岩塊が埋まっている地山で、マトリックス部が選択的に風化浸食されて、岩塊が浮き出し、落下するもの」である(下記非特許文献1,2参照)。
鉄道総合技術研究所:落石対策技術マニュアル,pp. 2−4,1999.3 日本道路協会:落石対策便覧,pp. 7−9,2000.6 緒方健治,松山裕幸,天野淨行:振動特性を利用した落石危険度の判定,土木学会論文集,No.749/VI−61,pp. 123−135,2003.12 竹本将,藤原優,横田聖哉,三塚隆,甲斐国臣,岡本栄:落石危険度振動調査法を用いた現地調査および判定システムの開発−落石の危険度を現地で判定するシステムの開発−,土木学会第65回年次学術講演会,pp.75−76,2010.9 斉藤秀樹,大塚康範,上半文昭,小島謙一,村田修,馬貴臣,沢田和秀,八嶋厚,深田隆弘:遠隔非接触振動計測による岩盤斜面の安定性評価に関する基礎実験,土木学会第65回年次学術講演会,pp.47−48,2010.9 斎藤秀樹,大塚康範,馬貴臣,沢田和秀,上半文昭,村田修,深田隆弘:遠隔非接触振動計測による岩塊の安定性評価法に関する検討,第46回地盤工学研究発表会,pp.1845−1846,2011.7 深田隆弘,泉並良二,森泰樹:斜面上転石の振動計測を目的としたシステム構築と計測結果に関する考察,土木学会第65回年次学術講演会,pp.77−78,2010.9 鉄道総合技術研究所:鉄道構造物等設計標準・同解説(基礎構造物・抗土圧構造物),pp.128−129,2000.6 鉄道総合技術研究所:鉄道構造物等設計標準・同解説(基礎構造物・抗土圧構造物),pp.88−89,2000.6
上記した危険度の高い転石に対して種々の対策(上記非特許文献3〜6参照)が試みられているが、まだ、落石危険度に大きく関係する転石の根入れ深さの実用的な推定方法が提案されるまでには至っていない。
本発明は、上記状況に鑑みて、斜面における転石型落石を対象とし、この転石を地盤中に根入れを有する剛体に模擬し、その振動特性から落石危険度に関係する根入れ深さの推定を行うことができる、コンパクトで、しかも、実斜面においても十分使用可能な、転石を模擬した剛体の振動特性による根入れ深さの推定方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕斜面における転石を地盤中に根入れを有する剛体とみなし、この根入れを有する剛体の固有振動数が根入れ比、地盤強度、剛体の縦横比と関係することを利用して転石の根入れの深さを推定する転石を模擬した剛体の振動特性による根入れ深さの推定方法であって、前記根入れを有する剛体の露出部分を根入れがない剛体とみなし、この露出部分の寸法a,b,h 0 〔奥行き(縦)、幅(横)、高さ〕、重量W、地盤強度としての変形係数Eを把握し、前記根入れがないとみなした剛体の固有振動数f 0 * を地盤強度に関係した無次元量Q 1 および該剛体の縦横比に関係した無次元量Q 2 を用いて以下の式で近似し、
0 * =0.745Q 1 ・Q 2 +2.537
上記式から得られた前記根入れがないとみなした剛体の固有振動数f 0 * と実測した前記転石の固有振動数fの比を用いて、以下の式で前記転石の根入れ深さdを推定することを特徴とする。
d=0.358(f/f 0 * )−0.351
なお、上記式において、Q 1 ={E/(W/A)} 1/2 、Eは地盤の変形係数、Wは剛体の重量、Aは剛体の底面積であり、Q 2 =√{(b/h 0 2 /(b/h 0 2 +1}、bは剛体の打撃方向の幅、h 0 は剛体の露出部分の高さである。
〕上記〔1〕記載の転石を模擬した剛体の振動特性による根入れ深さの推定方法において、前記根入れ比は、前記剛体の高さにおける根入れ部分の長さ/露出部分の高さであることを特徴とする。
〕上記〔〕記載の転石を模擬した剛体の振動特性による根入れ深さの推定方法において、前記転石の固有振動数実測は、前記転石にゴムハンマーによる打撃を加えて行うことを特徴とする。
本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
(1)転石を地盤中に根入れがある剛体に模擬し、この剛体に代えて寸法と重量の異なる供試体を作成して地盤強度、根入れ深さなどの条件を変えて固有振動数の測定実験を行うことにより、落石危険度に関係が大きい転石の根入れ深さの実用的な推定方法を提供することができる。この実験で行った固有振動数の測定方法は、打撃に使用するゴムハンマーを用いたシステム構成がコンパクトであるために、実斜面においても十分使用可能である。
(2)剛体や地盤をモデル化して3次元有限要素法による固有値解析により、実験を再現することを提案した。その場合、地盤自体の振動の影響を排除するために地盤の密度を0とし、さらに静的に測定した平板載荷試験相当値に対して、地盤のひずみ効果を考慮した動的な2倍相当値を用いて地盤を評価することによって、実験と解析の結果の適合性が良いことを実証することができた。
(3)地盤中に根入れを有する剛体の振動特性は非線形性の高い挙動を示すと考えられるが、地盤強度や剛体の形状に関して定義した無次元量Q1 やQ2 などと相関が高いことを示し、これらを説明変数とした推定式によって固有振動数を算定することができた。
(4)また、本発明では根入れ深さの推定を目的としているので、露出部分を根入れなしとみなして算定した固有振動数と根入れがある状態での実測固有振動数を用いて、根入れ深さを推定する推定式を提供した。
本発明に係る剛体とみなす供試体の形状および重量を示す図である。 本発明に係る地盤材料の粒径加積曲線を示す図である。 本発明に係る供試体の加振および振動計測の概要を示す図である。 本発明に係る供試体の振動を測定記録した加速度波形を示す図である。 本発明に係るFFT処理による固有振動数の算定例を示す図である。 本発明に係る供試体の形状と配置を示す図である。 本発明に係る供試体の根入れ比と固有振動数の関係(実験結果)を示す図である。 本発明に係る供試体の根入れ比が0(固有値)の解析結果を示す図である。 本発明に係る供試体の根入れ比と固有振動数の関係(解析結果)を示す図である。 本発明に係る固有振動数(解析値)と固有振動数(実験値)の相関を示す図である。 本発明に係る地盤の変形係数と固有振動数の関係を示す図である。 本発明に係る縦横比に関係する無次元量Q2 と固有振動数f0 の関係を示す図である。 本発明に係る地盤中に根入れのある剛体を示す図である。 本発明に係る剛体の露出部分を示す図である。 本発明に係る固有振動数の相関(解析値と推定式)を示す図である。 本発明に係る根入れ深さの相関(実長と推定長)を示す図である。 転石型落石の例を示す模式図である。
本発明の転石を模擬した剛体の振動特性による根入れ深さの推定方法は、斜面における転石を地盤中に根入れを有する剛体とみなし、この根入れを有する剛体の固有振動数が根入れ比、地盤強度、剛体の縦横比と関係することを利用して転石の根入れの深さを推定する転石を模擬した剛体の振動特性による根入れ深さの推定方法であって、前記根入れを有する剛体の露出部分を根入れがない剛体とみなし、この露出部分の寸法a,b,h 0 〔奥行き(縦)、幅(横)、高さ〕、重量W、地盤強度としての変形係数Eを把握し、前記根入れがないとみなした剛体の固有振動数f 0 * を地盤強度に関係した無次元量Q 1 および該剛体の縦横比に関係した無次元量Q 2 を用いて以下の式で近似し、
0 * =0.745Q 1 ・Q 2 +2.537
上記式から得られた前記根入れがないとみなした剛体の固有振動数f 0 * と実測した前記転石の固有振動数fの比を用いて、以下の式で前記転石の根入れ深さdを推定する
d=0.358(f/f 0 * )−0.351
なお、上記式において、Q 1 ={E/(W/A)} 1/2 、Eは地盤の変形係数、Wは剛体の重量、Aは剛体の底面積であり、Q 2 =√{(b/h 0 2 /(b/h 0 2 +1}、bは剛体の打撃方向の幅、h 0 は剛体の露出部分の高さである。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明では、転石型落石を対象とし、落石危険度に大きく関係する転石の根入れ深さを推定する方法を提案する。本方法では、まず転石を「地盤中に根入れを有する剛体」として模擬する。この剛体として、重量や寸法の異なる供試体を準備して、これら供試体を異なる地盤強度や異なる根入れ深さで埋設し、ハンマーで打撃して測定した加速度波形から固有振動数を算定する(実験)。次に、この実験結果を3次元有限要素法による固有値解析で再現する(解析)。次いでこの実験および解析で得られた、地盤中に根入れを有する剛体の振動特性を利用して、転石の根入れ深さを推定する。以下に、段階を追って、その方法を説明する。
図1は本発明に係る剛体とみなす供試体の形状および重量を示す図である。図1(a)は供試体A、図1(b)は供試体Bを示しており、供試体Aは0.3m(縦)×0.4m(横)×0.5m(高さ)で重量1.38kN、供試体Bは0.3m(縦)×0.4m(横)×0.8m(高さ)で重量2.21kNの2種類である。実験で用いる供試体は、コンクリート(呼び強度24,W/C=60%)で製作した。供試体の寸法や重量は、鉄道における落石災害の実態から、重量が2kN程度までの発生件数が多いこと、さらに形状の影響を調べるために寸法を変えて多くのケースの実験が行えることから直方体で上記した寸法と重量とした。
一方、供試体を埋設するための土槽は、2つの供試体A,Bを同時に並べて実験ができるとともに境界の影響を受けない十分な大きさとし、縦2m×横3m×深さ2mとした。これに基礎地盤を高さ1m構築した後に、供試体を水平に設置し、順次根入れ部の地盤を構築しながら振動計測を行う。
なお、土槽本体は、鋼製山留め材と合板によって強固に作製するようにしている。
次に、地盤材料の特性について説明する。
基礎地盤および根入れ地盤として使用した材料の特性および粒径加積曲線は、表1と図2に示される通りで、工学的分類は礫まじり細粒分質砂(SF−G)である。なお、図2において、横軸は粒径(mm)、縦軸は通過質量百分率(%)を示している。
以下、実験例について説明する。
実験で用いる地盤強度は小型FWD試験機による平板載荷試験相当値の地盤反力係数で管理することとし、目標とした地盤反力係数の値は、軟:40〜50MN/m3 ,中:70〜80MN/m3 ,硬:100MN/m3 以上の3種類の強度である。
これら所定の強度をもつ地盤を製作するために予め予備的な締固め試験を行い、地盤材料の撤き出し厚100〜150mmや振動プレート60kg級による転圧回数などの締固め条件を定めた。地盤構築後、実際に測定した地盤反力係数の値は、表2に示すように、軟:47.6MN/m3 ,中:79.1MN/m3 , 硬:146MN/m3 である。
実験における根入れの条件は、根入れ比d/h0 (d:根入れ長, h0 :露出高さ)が0, 1/3, 1となる3種類とした。供試体を縦に置いたり横に置いたりすることによって、根入れ比を変えずに根入れ長や露出長が異なるケースの実験を行うことができる。
実験は地盤種別の軟から順次行い、撒き出し各層ごとに地盤反力係数を測定管理しながら根入れ地盤を構築していく。そして根入れ比を変化させたひとシリーズの実験が終了すると根入れ地盤を撤去し、基礎地盤を0.1mすきとり、地盤反力係数が大きく変化していないことを確認して、次の締固め条件で異なる地盤種別の根入れ地盤を構築する。また地盤強度が異なる実験ケースの場合には、所定強度となるよう基礎地盤からすべて作り直した。
この繰り返し手順により実施した実験ケースは、表2に示すように、供試体A,Bの2種類、地盤種別の軟、中、硬の3種類、根入れ比0,1/3,1の3種類の組み合わせである。
次に、実験における計測方法(加振および振動計測)について説明する。
図3は本発明に係る供試体の加振および振動計測の概要を示す図であり、図3(a)は実験方法の模式図、図3(b)は加速度計の設置状況を示す図面代用写真、図3(c)は加振および振動計測のシステム構成図である。
図3に示すように、供試体1の上面に2個の加速度計2を取り付け、座標は常に供試体1底面の短辺方向がx方向、長辺方向がy方向、鉛直方向がz方向となるように決め、x, yの各方向にゴムハンマー3で10回程度ずつ打撃した時の加速度波形をAD変換器4に通してパーソナルコンピュータ(PC)5に記録する。なお、6は根入れ地盤、7は基礎地盤である。
振動計測に使用する機器の仕様は、加速度計2は圧電式、プリアンプ内蔵型、3軸型であり、振動数範囲が3−5,000Hz、AD変換器4は16チャンネル同時サンプリング型であり、その周波数は88.2kHz/ch(MAX)、増幅度は1−100倍である。
振動計測のシステム化については、接道条件や作業条件が必ずしも良好でない鉄道沿線斜面で使用することを考慮し、プリアンプ内蔵のICT(情報通信技術:Information and communication technology)タイプの機器を採用し、チャージアンプを不要とするなどしたシンプル、かつ、コンパクトなシステム構成としている。
図4は本発明に係る供試体の振動を測定記録した加速度波形を示す図であり、図4(a)はその測定した加速度波形であり、横軸は計測時間(分:秒)を、縦軸は加速度(m/s2 )を示しており、図4(b)は加速度波形を1波形毎に切り取ったものである。また、図5は本発明に係るFFT処理後の固有振動数を示す図であり、図4(b)に示した1波形毎に切り取られた加速度波形をFFT処理した結果を示している。なお、図5において、横軸は固有振動数(Hz)、縦軸はフーリエ振幅を示している。
上記した図4および図5に示すように、記録した加速度波形を、1波ずつ高速フーリエ変換(FFT)し、そのときのフーリエスペクトルの最大値となる卓越振動数を供試体1の固有振動数とする。
加振にゴムハンマー3を用いたのは、鋼製ハンマーと比べて打撃時に岩塊との接触時間が長く、小型のものでも比較的大きな衝撃力が得られることと、測定対象となる10〜80Hz程度の振動数領域において安定した衝撃力を岩塊に加えることができるためである。
次に、上記のようにして得られた実験結果について説明する。
地盤中に根入れを有する剛体の固有振動数は、剛体の形状、周辺の地盤強度、根入れ深さなどに関係がある。そこで、まず供試体および地盤強度別に根入れ比の違いによる固有振動数について説明する。
図6は本発明に係る実験に用いた供試体の形状と配置を示す図であり、図6(a)は第1の供試体A(A−H500)であり、0.3m(縦)x、0.4m(横)y、0.5m(高さ)、図6(b)は第1の供試体B(B−H800)であり、縦0.3m、横0.4m、高さ0.8m、図6(c)は第2の供試体A(A−H400)であり、縦0.3m、横0.5m、高さ0.4m、図6(d)は第2の供試体B(B−H400)であり、縦0.3m、横0.8m、高さ0.4mである。すなわち、第1の供試体Aは図1で示した供試体Aであり、第1の供試体Bは図1で示した供試体Bであり、第2の供試体Aは第1の供試体Aの設置方向を変えたもの、第2の供試体Bは第1の供試体Bの設置方向を変えたものである。これらの供試体について表2で示した地盤種別3種類、根入れ比3種類に加えて、さらに打撃方向をx,yの2方向で実験を行うので、全体で72個の固有振動数データが得られる。
図6(a)に示す第1の供試体Aを高さ0.5mとなるように設置(図中「A−H500」と表記)し、0.3mの短辺方向(縦)に打撃した時をx方向の固有振動数fx、0.4mの長辺方向(横)に打撃した時をy方向の固有振動数fyとする。同様に、図6(b)に示す第1の供試体Bを高さ0.8mとなるように設置(「B−H800」と表記)した時の打撃方向x,yの固有振動数もfxとfyとし、図7にその実験結果を示す。
図7は本発明に係る供試体の根入れ比と固有振動数の関係を示す図であり、図7(a)は第1の供試体A、高さ0.5m(A−H500),地盤は「軟」の場合、図7(b)は第1の供試体A、高さ0.5m(A−H500),地盤は「中」の場合、図7(c)は第1の供試体B、高さ0.8m(B−H800),地盤は「軟」の場合、図7(d)は第1の供試体B、高さ0.8m(B−H800),地盤は「中」の場合の実験結果を示す図である。なお、地盤種別は表2に示した通りである。
いずれも地盤「軟」と「中」のケースについての結果であるが、この結果より固有振動数は根入れ比d/h0 に比例して大きくなるとともに、地盤強度によっても増大していくことが分かる。
また、供試体AとBの違いは重量と高さであるが、地盤強度が同条件の場合、供試体Aの固有振動数の方が全体的に大きくなっている。
いずれの結果も、根入れ比が大きくなると、固有振動数が大きくなり、両者は直線で近似することができる。
なお、地盤「硬」のケースや第2の供試体A,Bのケースの実験結果も図7と同様の傾向を示していたのでここでは省略した。
次に、上記実験で得られた固有振動数を3次元有限要素法による固有解析で再現する。そこで、3次元有限要素法による固有解析について説明する。
(1)解析モデルと計算条件
まず、地盤中に根入れを有する剛体の固有振動数を解析的に求めるため、実験を行った供試体と地盤とをモデル化して、3次元有限要素法による固有値解析を行う。
供試体と地盤のモデルの大きさについては、実大とし、地盤は等方弾性体としている。また解析にあたっての境界条件は、底面および側面について水平鉛直とも固定支持としている。さらに供試体と地盤とのはく離は無視し、完全密着を仮定した。
その他の解析上の工夫として、地盤の密度を0としている。これは地盤自体の振動が供試体の振動に影響を及ぼし、供試体の固有振動数を低次モードの順に特定することが困難となったからである。すなわち、地盤の振動の影響を排除するために地盤の密度は0とした。
地盤強度については、次のように評価している。すなわち、実験では地盤強度の管理を小型FWDで行い、平板載荷試験相当値としてのkV30 を測定している。任意の幅を持つ剛体の底面に対する地盤反力係数、およびその地盤反力係数と地盤の変形係数の関係はそれぞれ次式(1)、(2)で表わされる(上記非特許文献7参照)。
V =kV30 (BV /0.3)-3/4 …(1)
0 =B(1−v2 )kV ・IP …(2)
ここで、kV :地盤反力係数(MN/m3
V30 :載荷板直径30cmの地盤反力係数(MN/m3
V :剛体の換算幅〔BV =√(a×b),m〕
0 :地盤の変形係数(MPa)
B:載荷幅(MPa)
v:ポアソン比(0.3)
P :形状係数
である。さらに、平板載荷試験などの比較的大きなひずみ領域から算定された静的な変形係数に対して、微小なひずみ領域の場合の動的な値は2倍程度の値で評価することが行われている(上記非特許文献8参照)。
E=2E0 …(3)
上記式(1)〜(3)から、実験条件での地盤強度を変形係数に換算すると、ポアソン比v=0.3として、地盤種別の「軟」、「中」、「硬」はそれぞれ、E0 (軟)=7.5MPa、E0 (中)=12.5MPa、E0 (硬)=23.1MPaとなる。また2倍相当値は、E(軟)=15.0MPa、E(中)=25.0MPa、E(硬)=46.2MPaとなる。
以上の計算条件で各ケースの固有値解析を行うこととし、その一例として図8に図6の第1供試体A(A−H500)、根入れ比dh0 =0の解析結果を示す。なお、図8において、11は地盤、12は供試体(A−H500)である。
(2)解析結果
図7で示した実験結果の整理と同様に、解析結果についても根入れ比と固有振動数の関係を図9に示す。図7の実験結果と同様に、根入れ比と固有振動数は比例関係にあることが分かる。
(3)実験と解析の適合性
図10に固有値解析の結果得られた固有振動数と実験で測定された固有振動数の相関を示す。図10において、白丸は第1の供試体A(A−−H500)、白四角は第1の供試体B(B−−H800)、白菱形は第2の供試体A(A−H400、白三角は第2の供試体B(B−H400)であり、プロットはそれぞれの凡例が示す実験ケース(表記は図6参照)において、地盤強度を2倍相当の2E0 とした場合である。そして、この時の結果は、近似線(太線)で表わすことができる。同様に図が煩雑となることを避けるためにプロットはしていないが、地盤強度をE0 とした場合には、近似線(一点鎖線)となる。このように地盤強度を2倍相当値の2E0 で評価することにより、固有値解析結果と実験結果との適合が良いことが分かる。
以上の通り、供試体と地盤を実験条件と同等の寸法でモデル化し、地盤自体の振動の影響を排除するために密度は0とすること、加えて地盤強度を微小なひずみ領域の場合の動的な値として静的な値の2倍相当で評価することにより、実際の現象を解析的に再現することができる。
ただし、実験結果には多少のばらつきが見られるため、以後の検討は解析結果に基づいて行うこととする。
(4)地盤強度と固有振動数の関係
図11は本発明に係る地盤の変形係数と剛体の固有振動数の関係を示す図である。横軸に地盤強度に関係する特性値として、変形係数(E)と剛体の重量(W)、および剛体が地盤と接する底面積(A=a×b)から成る無次元量{E/(W/A)}1/2 を、そして縦軸に固有振動数を示しており、図6の第1の供試体A(A−H500)の根入れ比0,1/3,1のケースの解析結果の例である。図11において、黒丸はA−H500−0−x,白丸はA−H500−0−y,黒三角はA−H500−1/3−x,白三角はA−H500−1/3−y,黒四角はA−H500−1−x,白四角はA−H500−1−yである。(なお、A−500の後の数字が根入れ比、その後のx,yが打撃方向を示す)
この特性値と固有振動数の関係が直線となることから、比例定数αを用いて、両者の関係を下記の式(4)のように表すことができる。
f=α{√(E/(W/A)}=αQ1 …(4)
なお、ここに示した無次元量をQ1 ={E/(W/A)}1/2 と定義しておく。
A−H500以外の解析ケースについても、同様の関係が得られ、その時の各ケースにおける比例定数αは、表3に示す値となる。
(5)剛体の形状と固有振動数の関係
次に、剛体の形状と固有振動数の関係について考える。
地震時に墓石のような根入れのない剛体が転倒した事例から、その時の地動加速度を推定するための考察や研究が報告されている(上記非特許文献9参照)。これは剛体の高さh0 と地震動の卓越方向幅bにより得られる縦横比b/h0 が剛体の静的な転倒条件に関係していることに基づいている。すなわち、剛体の形状を代表する縦横比と安定度との間には高い相関があることが推測されるため、この縦横比と剛体の固有振動数の関係について検討した。
b/h0 ,(b/h0 1/2 ,(b/h0 2 など、縦横比を基本とした特性値を検討した結果、下記の式(5)に示した無次元量Q2 が、根入れのない剛体の固有振動数と高い相関を有することが分かった。
2 =√{(b/h0 2 /(b/h0 2 +1} …(5)
ここで、b:剛体の打撃方向の幅(m)
0 :根入れなしの剛体の高さ(m)
である。
図12は本発明に係る縦横比に関係する無次元量Q2 と固有振動数f0 の関係を示す図である。
ここで、この縦横比に関係する無次元量Q2 の物理的な意味を考える必要がある。今、半無限弾性地盤上にある剛体のロッキング振動について、根入れがない場合の振動数方程式は、下記の式(6)に示すYおよびΘについての同次方程式の係数の行列式を0に等置した式として得られる(上記非特許文献9参照)(ただし文献中の記号は本明細書におけるものに置き換え、その他の新たに出てくるものとして、M:質量, n:固有円振動数, ks :水平地盤係数, kv :鉛直地盤係数, J:重心まわりの質量の慣性モーメントである)。
(abks −Mn2 )Y−(abh0 2 s /4)Θ=0−(abh0 s /2)Y+{(ab3 v /12)+(abh0 2 s /4 )−Jn2 }Θ=0
…(6)
上記式(6)において、簡略のために水平地盤係数ks =0とすると、振動数方程式は次式となる。
MJn4 −(Mab3 v /12)n2 =0 …(7)
上記の式(7)をnについて解くと、ロッキング振動の第一次の固有振動数はn=2πfの関係を用いて書き直して、下記の式(8)となり、上記式(5)で定義した値が係数として出てくる。
f=√{(b/h0 2 /(b/h0 2 +1}・1/2π√(kv ab/M) …(8)
f=1/2π√(K/M) …(9)
ここで、ばね定数がKで質量Mの質点系の単振動の固有振動数が上記式(9)で表せることと合わせて考えれば、基本となる固有振動数に係数として係る縦横比b/h0 に関係する無次元量Q2 には意味がある。
上記したように、地盤の振動の影響を排除するために密度を0とすることにより、根入れを有する剛体の固有値解析が可能となり、さらに地盤のひずみを考慮して変形係数を静的値の2倍相当で評価することにより、実験結果と解析の適合性が良いことを示した。
また、根入れを有する剛体の固有振動数は、根入れ比、地盤強度、剛体の形状を代表する縦横比などと関係があることがわかった。
すなわち、地盤中に根入れを有する剛体の挙動は複雑な非線形現象であるが、いくつかの説明変数により固有振動数を目的変数とする推定式を作成することができる。
そこで、以下のようにして、重回帰分析による根入れ深さの推定式を作成する。
(1)根入れ深さの推定式
図13は本発明に係る地盤中に根入れのある剛体を示す図、図14は本発明に係る剛体の露出部分を示す図である。
図13に示すように、地盤21中に根入れを有する剛体22の固有振動数を算定してきた。この時の固有振動数の測定結果を利用して根入れ深さdを推定する手順を提案する。
まず、図14に示すように、地盤21中に根入れを有する剛体22の地表の露出部分に着目して考える。この露出部分については、寸法a,b,h0 〔奥行き(縦)、幅(横)、露出部分の高さ〕や重量W,そして地盤21の強度(変形係数)などを把握することは可能である。
そして、露出部分を根入れがないとみなし、これまでの実験および解析結果の考察から、その時の剛体22の固有振動数f0 * を地盤強度に関係した無次元量Q1 や剛体22の形状に関係した無次元量Q2 を用いて、上記した解析結果を重回帰分析することにより、固有振動数を目的変数として次式で近似する。
0 * =0.745Q1 ・Q2 +2.537 …(10)
ここでf0 * は根入れ0の剛体の固有振動数、Q1 およびQ2 は上記式(4)および式(9)で表される無次元量である。なお、上記式(10)の重回帰分析の相関係数はR2 =0.980である。
根入れがないケースでの固有振動数f0 の解析結果と上記式(10)から算定できる固有振動数f0 * の関係を図15に示す。このように解析結果と式(10)で得られる推定値には高い相関があることが分かる。
次に、図7や図9に示したように、根入れ比d/h0 と固有振動数には比例の関係があることが分かっているので、根入れがある状態での固有振動数fと露出部分の根入れがないとみなした時の固有振動数f0 * の比を用いて、根入れ深さの推定長を下記の式(11)で近似した。なお、推定式(11)の相関係数は、R2 =0.926である。
d=0.358(f/f0 * )−0.351 …(11)
このように、転石まわりの地盤強度や露出部分の寸法を把握することにより、上記式(5)により、露出部分の固有振動数f0 * を算定し、上記式(11)における固有振動数fを実測により求めることで、根入れ深さdを推定することができる。
(2)推定式の検証
根入れ深さ推定の具体的な計算例として、図6の第2の供試体A(A−H400)の根入れ比1/3、地盤「中」:E=25MPa,x方向打撃のケースを考える。このケースでは、根入れ長d=0.1m,露出長h0 =0.3m,W=1.38kNとなり、各方向の長さはa=0.5m,b=0.3mとなるので、A=a×b=0.15m2 ,b/h0 =0.3/0.3=1である。
したがって、上記式(4)および式(5)から、Q1 =52.129、Q2 =0.707が求まり、露出部分の根入れがないとみなした剛体の固有振動数がf0 * =30.0Hzと算定される。
この剛体の固有振動数f0 * の値と根入れがある状態での固有振動数f=40.9Hzを上記式(11)に代入すれば、根入れ長の推定長がd=0.137mと得られる。この時根入れ深さの実長0.1mとの差は0.037mである。
このようにして計算した根入れ深さの実長と上記式(11)による推定長の相関を図16に示す。
相関係数は0.926と高く、実長に対して最大でも±0.1m以内の誤差で精度よく根入れ深さを推定できることが示された。
上記したように、本発明によれば、
(1)転石を地盤中に根入れがある剛体に模擬し、形状や重量の異なる供試体を作成して地盤強度、根入れ深さなどの条件を変えて固有振動数の測定実験を行った。実験で行った固有振動数の測定方法は、打撃に使用するゴムハンマーやシステム構成がコンパクトであるために、実斜面においても十分使用可能である。
(2)剛体や地盤をモデル化して3次元有限要素法による固有値解析により、実験を再現することを試みた。地盤自体の振動の影響を排除するために地盤の密度を0としたこと、さらに静的に測定した平板載荷試験相当値に対して、地盤のひずみ効果を考慮した動的な2倍相当値を用いて地盤を評価することによって、実験と解析の結果の適合性が良いことを示した。
(3)地盤中に根入れを有する剛体の振動特性は非線形性の高い挙動を示すと考えられるが、地盤強度や剛体の形状に関して定義した無次元量Q1 やQ2 などと相関が高いことを示し、これらを説明変数とした推定式によって固有振動数を算定できることを示した。
(4)また、本発明では根入れ深さの推定を目的としているので、露出部分を根入れなしとみなして算定した固有振動数と根入れがある状態での実測固有振動数を用いて、根入れ深さを推定する推定式を提案した。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の転石を模擬した剛体の振動特性による根入れ深さの推定方法は、斜面における転石を地盤中に根入れがある剛体に模擬し、転石を模擬した剛体の振動特性による根入れ深さの推定方法として利用可能である。
1,A,B 供試体
2 加速度計
3 ゴムハンマー
4 AD変換器
5 パーソナルコンピュータ(PC)
6 根入れ地盤
7 基礎地盤
11,21 地盤
12 供試体(A−H500)
22 剛体

Claims (3)

  1. 斜面における転石を地盤中に根入れを有する剛体とみなし、該根入れを有する剛体の固有振動数が根入れ比、地盤強度、剛体の縦横比と関係することを利用して転石の根入れの深さを推定する転石を模擬した剛体の振動特性による根入れ深さの推定方法であって、
    前記根入れを有する剛体の露出部分を根入れがない剛体とみなし、該露出部分の寸法a,b,h 0 〔奥行き(縦)、幅(横)、高さ〕、重量W、地盤強度としての変形係数Eを把握し、
    前記根入れがないとみなした剛体の固有振動数f 0 * を地盤強度に関係した無次元量Q 1 および該剛体の縦横比に関係した無次元量Q 2 を用いて以下の式で近似し、
    0 * =0.745Q 1 ・Q 2 +2.537
    上記式から得られた前記根入れがないとみなした剛体の固有振動数f 0 * と実測した前記転石の固有振動数fの比を用いて、以下の式で前記転石の根入れ深さdを推定することを特徴とする、転石を模擬した剛体の振動特性による根入れ深さの推定方法。
    d=0.358(f/f 0 * )−0.351
    なお、上記式において、Q 1 ={E/(W/A)} 1/2 、Eは地盤の変形係数、Wは剛体の重量、Aは剛体の底面積であり、Q 2 =√{(b/h 0 2 /(b/h 0 2 +1}、bは剛体の打撃方向の幅、h 0 は剛体の露出部分の高さである。
  2. 請求項1記載の転石を模擬した剛体の振動特性による根入れ深さの推定方法において、前記根入れ比は、前記剛体の高さにおける根入れ部分の長さ/露出部分の高さであることを特徴とする転石を模擬した剛体の振動特性による根入れ深さの推定方法。
  3. 請求項1記載の転石を模擬した剛体の振動特性による根入れ深さの推定方法において、前記転石の固有振動数実測は、前記転石にゴムハンマーによる打撃を加えて行うことを特徴とする転石を模擬した剛体の振動特性による根入れ深さの推定方法。
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