JP5931143B2 - 単独運転検出機能評価試験装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電力制御機構を有する分散型電源の単独運転検出機能の評価技術に関し、特に、分散型電源に接続された負荷と電力系統との接続点における潮流を制御する単独運転検出機能評価試験装置に適用して有効な技術に関するものである。
例えば、商用の電力系統と系統連系する燃料電池システムや太陽光発電システムなどの分散型電源では、分散型電源が連系する電力系統やその上位系統における事故時や作業時、火災などの緊急時に伴う電力系統の停止時に、分散型電源が系統から解列されない状態で単独運転を継続すると、本来無電圧であるべき系統が充電されることになる。この場合、作業者等の感電や、事故点の被害拡大、需要家の機器損傷などのおそれがあることから、分散型電源には単独運転検出機能が具備されており、単独運転を検出した場合に自動的に系統から解列することが要求される。
この単独運転検出機能は、経済産業省令に定める技術的要件を満たすべき技術的内容を示した「電気設備の技術基準の解釈」や民間規程である「系統連系規程」等において方式の種類や検出基準などが規定されており、これらの基準に適合する必要がある。そして、これらの基準に適合し、正常な機能を発揮することについて、所定の認証試験を実施して評価・確認を行う必要がある。認証試験基準としては、例えば、一般財団法人電気安全環境研究所による「小型分散型電源システム用系統連系保護装置等の試験方法通則」に規定された単独運転検出機能の評価試験がある。
単独運転検出機能評価試験に関する技術としては、例えば、特許第4666507号公報(特許文献1)には、自家発電設備と模擬負荷とが解列遮断器を介して電力系統に連系されており、解列遮断器を解列することによって単独運転状態を発生させる単独運転検出装置の試験装置において、連系点における発電分有効電力と無効電力、模擬負荷分の有効電力と無効電力、および解列点の有効電力と無効電力を検出する手段と、解列するための条件を設定する条件設定部と、条件設定部の設定値に基づいて模擬負荷の有効電力と無効電力を制御する模擬負荷制御部と、条件設定部で設定した値となる時刻を予測する潮流電力予測部と、潮流電力予測部で予測した時刻に解列遮断器を解列する解列遮断器解列部を備えることで、潮流の所定の設定値において解列することを可能とする技術が記載されている。
特許第4666507号公報
上述した認証試験である単独運転検出機能評価試験では、主に分散型電源の出力電力と負荷電力の潮流のバランスが取れた状態を中心に試験条件が規定されており、これらは、分散型電源の単独運転検出機能が単独運転状態を検出しにくい負荷条件である。評価試験では、負荷条件として、有効電力値と無効電力値との組み合わせが30パターン規定されており、各パターンは、抵抗負荷、誘導負荷、容量負荷の3種類の組み合わせによって実現することができる。
このとき、いずれか1種類のみの負荷の値を変動させた場合でも、有効電力値と無効電力値の双方が変動する。これは、例えば、抵抗負荷にも誘導成分等が含まれていることや、誘導負荷にも抵抗成分等が含まれていることに起因する。また、分散型電源に具備された単独運転検出機能自体が、系統の周波数や無効電力に常時変動を与えるため、この影響を受ける場合もある。
この単独運転検出機能評価試験を手動で実施する場合は、潮流電力を測定するパワーメーターの値を確認し、抵抗負荷に含まれる誘導成分・容量成分や、単独運転検出機能自体が系統に与える微少変動を把握し、これらを考慮しつつ負荷条件における目標値を狙う必要があるため、実施者に電気的な知識に加えて勘や職人的な経験が多く要求されることになる。それゆえ、熟練者であっても実施は容易ではなく、負荷電力の調整に多大な時間を要する場合がある。
これに対し、例えば、上記の特許文献1に記載された技術では、単独運転防止試験において、解列点の有効電力と無効電力を制御し、これらの値に基づいて解列する時刻を予測して解列することで、潮流の調整を容易として試験の精度を向上させるとされている。しかしながら、実際に有効電力と無効電力を試験における負荷条件の目標値に調整するための具体的な負荷の制御方法については全く開示されておらず、上述したような負荷電力の調整の困難さという課題を解決するための具体的な手段については何ら示されていない。
そこで本発明の目的は、分散型電源の単独運転検出機能評価試験において、試験条件に適合するよう、潮流電力値に基づいて負荷電力の操作量を自動的に調整することができる単独運転検出機能評価試験装置を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
本発明の代表的な実施の形態による単独運転検出機能評価試験装置は、分散型電源に接続される負荷と、前記負荷および前記分散型電源が連系される交流模擬電源と、前記負荷および前記分散型電源と前記交流模擬電源との間に設置された遮断器と、を有し、所定の状態において前記遮断器により前記分散型電源を前記交流模擬電源から解列することで前記分散型電源を単独運転状態とする単独運転検出機能評価試験装置であって、以下の特徴を有するものである。
すなわち、単独運転検出機能評価試験装置は、さらに、前記負荷に対して前記分散型電源と前記交流模擬電源が並列接続となる並列点より前記交流模擬電源側における前記交流模擬電源からの受電点における電力潮流量を取得するパワーメーターと、前記負荷に対する操作量を決定する負荷電力指令部と、を有し、前記負荷は、負荷電力の操作単位幅が大きいプリセット負荷と、操作単位幅が小さい微調整負荷と、を有し、前記負荷電力指令部は、前記パワーメーターから取得した前記電力潮流量の値に基づいて、前記電力潮流量が目標値付近に到達するよう、前記プリセット負荷に対する操作量を決定して負荷電力を調整し、さらに前記微調整負荷に対する操作量を決定して負荷電力を調整するものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
すなわち、本発明の代表的な実施の形態によれば、分散型電源の単独運転検出機能評価試験において、試験条件に適合するよう、潮流電力値に基づいて負荷電力の操作量を自動的に調整することが可能となる。
本発明の一実施の形態である単独運転検出機能評価試験装置の構成例について概要を示した図である。 本発明の一実施の形態における単独運転検出機能評価試験を実施する際の処理の流れの例について概要を示したフローチャートである。 本発明の一実施の形態におけるプリセット負荷の制御処理の流れの例について概要を示したフローチャートである。 本発明の一実施の形態における微調整負荷の無効分の制御処理の流れの例について概要を示したフローチャートである。 本発明の一実施の形態における微調整負荷の有効分の制御処理の流れの例について概要を示したフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
上述したように、分散型電源の単独運転検出機能は、「電気設備の技術基準の解釈」や「系統連系規程」等において方式の種類や検出基準が規定されており、これらの基準に適合している必要がある。方式の種類には、受動的方式と能動的方式の二種類があり、分散型電源はこれら二種類の方式を具備している。このうち受動的方式は、単独運転移行時の電圧位相や周波数などの急変を検出する方式であり、一般的に高速性に優れているが不検出領域があるという特徴がある。一方、能動的方式は、電力系統の周波数や無効電力に常時変動を与えておき、単独運転移行時にこれらの変動が顕著になるのを検出する方式であり、不検出領域がないという特徴がある。
分散型電源が上記の基準に適合するかを評価・認証するための単独運転検出機能評価試験では、分散型電源の出力電力と負荷電力の潮流のバランスが取れた状態を中心に試験条件が規定されている。ここでは負荷条件として、有効電力潮流(P)値と無効電力潮流(Q)値との組み合わせが30パターン規定されており、各パターンは、抵抗負荷(R負荷)、誘導負荷(L負荷)、容量負荷(C負荷)の3種類の組み合わせによって実現することができるが、上述したように、いずれか1種類のみの負荷の値を変動させた場合でも、有効電力値と無効電力値の双方が変動することから、負荷条件が目標値となるよう手動で負荷電力を調整するのは熟練者であっても困難な場合がある。さらに、分散型電源に具備された単独運転検出機能のうち、能動的方式では、電力系統の周波数や無効電力に常時変動を与えるため、この影響も受けることになる。
また、特に、分散型電源と負荷の潮流のバランスが取れた状態、すなわち、系統からの受電点における有効電力潮流および無効電力潮流が極めて少ない状態においては、受電点の電力が分散型電源の発電電力や負荷電力に比べて微少であり、特に、単独運転検出機能における能動的方式の場合に、電力系統へ与える周波数や無効電力の変動による高調波成分による影響や、分散型電源から発生する高調波成分等の影響により、潮流が常に変動する。従って、単独運転検出機能評価試験を精度よく実施するためには、これらの高調波成分の影響を排除する必要がある。
本発明の一実施の形態である単独運転検出機能評価試験装置は、分散型電源の単独運転検出機能評価試験において、試験条件に適合するよう、分散型電源に接続された負荷と電力系統との接続点(受電点)におけるパワーメーターからの潮流電力値に基づいて、負荷電力の操作量を自動的に調整する制御機構を有することで、接続点における潮流を容易かつ正確に制御することを可能とするものである。
図1は、本発明の一実施の形態である単独運転検出機能評価試験装置の構成例について概要を示した図である。分散型電源2に対して単独運転検出機能評価試験を実施するためには、分散型電源2に接続される単独運転検出機能評価試験装置1として、一般的に、系統を模擬するための交流模擬電源11、系統の潮流電力値を測定するための系統電力潮流測定用パワーメーター12、分散型電源2の発電電力値を測定するための分散型電源出力測定用パワーメーター13、試験用の負荷(抵抗負荷、誘導負荷、容量負荷、回転機負荷)、系統から分散型電源2を解列するための系統解列用遮断器16が少なくとも必要である。なお、分散型電源2は複数台接続してもよい。
図示するように、負荷に対して分散型電源2および交流模擬電源11が並列接続となる並列点21に対して、これより交流模擬電源11側(系統側)にある受電点22上に系統電力潮流測定用パワーメーター12が配置されている。また、受電点22(系統電力潮流測定用パワーメーター12)と交流模擬電源11(電力系統)との間に系統解列用遮断器16が配置されている。
本実施の形態では、操作量に応じた値を出力する負荷として、抵抗負荷、誘導負荷、容量負荷、および回転機負荷を含むプリセット負荷14と、抵抗負荷、誘導負荷、および容量負荷を含む微調整負荷15の2種類の負荷を有しており、これらの負荷に対する操作量を後述するような手法により自動的に制御することで、潮流電力値が試験条件毎の目標値となるように調整する。
上記の制御を行うため、本実施の形態では、さらに、系統の潮流電力値、および分散型電源2の発電電力値に基づいて負荷の操作量を算出して出力する制御機構である電力演算・負荷電力指令部17を有する。また、潮流電力値が試験条件の目標値となった場合に、分散型電源2を単独運転状態とするために系統解列用遮断器16に系統解列指令を出力する系統解列指令部18、および単独運転時において分散型電源2に発生したエラー等の事象をデータや映像により記録する測定・記録装置19などの各部を有する。これら各部は、例えば、所定の演算や処理を行うための集積回路やマイコン等により実装することができる。また、測定・記録装置19は、映像を取得するためのカメラ等からなる撮像機能を有していてもよい。
図2は、単独運転検出機能評価試験を実施する際の処理の流れの例について概要を示したフローチャートである。試験を開始すると、単独運転検出機能評価試験装置1の電力演算・負荷電力指令部17は、対象の試験パターンにおける負荷条件である有効電力(P)値と無効電力(Q)値の目標値の組み合わせの情報を読み込む(S01)。これらの目標値は、試験パターン毎に予め不揮発性メモリ等に記憶しておいてもよいし、試験の都度、外部からの入力を受け付けるようにしてもよい。
次に、電力演算・負荷電力指令部17は、分散型電源出力測定用パワーメーター13から取得した分散型電源2の発電電力値が試験パターンにおける所定の設定値以上であるか否かを判定する(S02)。設定値以上ではない場合は、ステップS02の処理を繰り返し、発電電力値が所定の設定値以上となるまで待つ。
ステップS02で発電電力値が設定値以上の場合は、次に、受電点22における潮流電力値の有効(P)成分と無効(Q)成分について、試験パターンの負荷条件における目標値に近づくように負荷(抵抗負荷と、誘導負荷または容量負荷)を調整する。本実施の形態では、まず、プリセット負荷14を制御し(S03)、次に微調整負荷15を制御する(S04、S05)。すなわち、まず、操作・調整の単位幅が大きく設定されているプリセット負荷14を投入することで、目標値付近まで素早く効率的に負荷を設定し、その後、操作・調整の単位幅が小さく設定されている微調整負荷15を制御することで、潮流電力値が目標値に近づくように微調整する。これにより、微調整負荷15の負荷容量(VA)を抑えることができる。
ステップS03〜S05では、有効(P)成分(抵抗成分)および無効(Q)成分(誘導・容量成分)について負荷を制御する。ステップS03のプリセット負荷14の制御では、有効成分、無効成分双方について必要に応じて並行的に制御する、すなわち抵抗成分と誘導・容量成分とを並行的に制御するが、ステップS04、S05の微調整負荷15の制御では、まず無効(Q)成分について制御を行い(S04)、その後に有効(P)成分について制御を行う(S05)ものとしている。
潮流電力値の有効成分と無効成分を目標値に調整する場合、負荷(抵抗負荷と、誘導負荷または容量負荷)を調整する必要があるが、実際は、抵抗負荷においても誘導成分・容量成分が存在し、逆に誘導負荷・容量負荷においても抵抗成分が存在するため、一方の負荷を変動させると有効電力値と無効電力値の双方が同時に変動してしまう。従って、手動はもちろん、自動での制御も非常に困難である。
ここで、抵抗負荷における誘導・容量成分が無効電力(Q)値に与える影響と、誘導負荷・容量負荷における抵抗成分が有効電力(P)値に与える影響とを比較すると、誘導負荷・容量負荷における抵抗成分が有効電力(P)値に与える影響の方が大きい。従って、本実施の形態では、影響が大きい方の調整を先に行うものとし、微調整時の負荷制御の順序を、(1)誘導負荷・容量負荷の制御(ステップS04)、(2)抵抗負荷の制御(ステップS05)、の順で行うものとする。これにより、負荷の微調整を容易かつ効率的に行うことが可能となる。なお、ステップS03〜S05の各処理の内容については後述する。
ステップS03〜S05により負荷の制御を行うと、次に、受電点22における潮流電力値の有効(P)成分と無効(Q)成分について、ステップS01で読み込んだ目標値と、系統電力潮流測定用パワーメーター12から取得した潮流電力値との差分を求め、これが規定値以内であるか否かを判別する(S06)。
単独運転検出機能評価試験では、上述したように、分散型電源2の出力電力と負荷電力の潮流のバランスが取れた状態を中心に試験条件が規定されている。すなわち、受電点22(系統電力潮流測定用パワーメーター12)では、電流がほぼゼロに近い状態となっている。このような微少電流領域においては、商用周波(50Hz/60Hz)以外の電流成分の影響が大きくなるため、有効電力および無効電力の値を正確に測定するのが極めて困難となる。そこで、本実施の形態では、系統電力潮流測定用パワーメーター12を高調波成分を測定できるモードに設定し、測定結果の中から基本波(商用周波)の有効電力・無効電力を選択的に取得することで、商用周波以外のノイズ成分による影響を少なくする。
ステップS06で、目標値と現在値との差分が規定値以内ではない場合は、まだ目標値との乖離があることから、ステップS04に戻って微調整負荷15の制御を繰り返す。このとき、試験開始から予め設定されたタイムアウト時間を経過してもなお目標値との乖離がある場合は、試験を強制的に終了するようにしてもよい。
ステップS06で、目標値と現在値との差分が規定値以内となっている場合は、潮流電力値が目標値に十分近づいたことから、分散型電源2を単独運転させるために、系統解列指令部18を介して系統解列用遮断器16に対して指示を出力して系統(ここでは交流模擬電源11)からの解列を行う(S07)。そして、分散型電源2において単独運転を検出して単独運転防止機能が作動するまでの時間を測定する(S08)。ここで測定された時間により、分散型電源2の単独運転検出機能が基準に適合しているか否かが判断される。
最後に、分散型電源2が単独運転を開始した時点から所定の期間に分散型電源2において発生したエラー等の事象につき、そのコード値等を記録したデータを保存し(S09)、単独運転検出機能評価試験を終了する。
上述したように、分散型電源2の単独運転防止機能には、受動的方式と能動的方式があり、どちらが作動したのかを判別する必要がある。また、単独運転防止機能が作動した事象を他のエラーの発生事象と区別する必要もある。そこで、本実施の形態では、測定・記録装置19により、単独運転を開始した時点から所定の期間、分散型電源2において発生したエラー等の事象のコード値等を記録したログ等のデータを保存しておく。単独運転検出機能評価試験装置1が有する図示しない外部ポート等を介してデータを取り出して外部記憶装置に記録するようにしてもよい。
また、分散型電源2において発生したエラー等の事象は、通常、分散型電源2の本体や運転用の操作パネル画面などの情報表示部に表示される。そこで、分散型電源2の操作パネル等に表示されたエラーコード等の情報を、単独運転を開始した時点から所定の期間、測定・記録装置19が有する撮像機能により映像として記録するようにしてもよい。これにより、分散型電源2がエラー事象をログ等のデータとして残すような機能を有していない場合でも、単独運転時のエラー事象(単独運転防止機能の作動を含む)の状況を記録し、証跡とすることができる。
また、単独運転検出機能評価試験においては、分散型電源2から出力されるゲートブロック信号、および開閉器開放信号を受信する必要がある。これらの信号は有電圧・無電圧の両方の場合が想定されるが、単独運転検出機能評価試験装置1は、そのいずれであっても受信できるような機能を備えているものとし、ステップS09では、受信したこれらの信号の情報も併せて記録するものとする。
図3は、プリセット負荷14の制御処理(図2のステップS03)の流れの例について概要を示したフローチャートである。ここではまず、電力演算・負荷電力指令部17は、試験条件に回転機負荷の投入条件があるか否かを判別する(S11)。投入条件がある場合は、プリセット負荷14の回転機負荷に対して条件に従って負荷を投入する(S12)。投入条件がない場合は回転機負荷を投入しない。
次に、系統電力潮流測定用パワーメーター12から潮流電力値の有効(P)成分と無効(Q)成分の現在値を取得する(S13)。取得の際は、上述したように、系統電力潮流測定用パワーメーター12において高調波成分を測定できるモードとし、測定結果から基本波(商用周波)の有効電力・無効電力を選択的に取得する。
その後、取得した現在値に基づいて、潮流電力値が目標値に近くなるようプリセット負荷14(有効(抵抗)成分および無効(誘導・容量)成分)を投入し(S14)、処理を終了する。なお、本実施の形態では、潮流電力値が目標値を超えない範囲でプリセット負荷14を投入するものとする。例えば、模式的に、潮流電力の現在値が100で目標値が300、プリセット負荷の投入単位が30であるとすると、プリセット負荷14を6単位(30×6=180)投入して、現在値が100+180=280(目標値300との差分は20)となるようにする。
図4は、微調整負荷15の無効分(誘導負荷・容量負荷)の制御処理(図2のステップS04)の流れの例について概要を示したフローチャートである。ここではまず、系統電力潮流測定用パワーメーター12から潮流電力値の無効(Q)成分の現在値を取得する(S21)。次に、潮流電力の無効(Q)成分の目標値から現在値を減じた差分の値が規定値以内であるか否かを判定する(S22)。規定値以内である場合は、潮流電力値の無効(Q)成分は試験条件の目標値に十分近くなっているものとして処理を終了する。
ステップS22で差分が規定値以内ではない場合は、当該差分の値がゼロ未満(マイナス)であるか否かを判定する(S23)。差分がゼロ未満である、すなわち現在値の方が目標値より大きい場合は、現在値が目標値に近くなるように、微調整負荷15における誘導負荷を投入する(S24)。一方、差分がゼロ以上である、すなわち現在値の方が目標値より小さい場合は、現在値が目標値に近くなるように、微調整負荷15における容量負荷を投入する(S25)。その後、ステップS21に戻って、ステップS22において差分の値が規定値以内となるまで上記の一連の処理を繰り返す。
図5は、微調整負荷15の有効分(抵抗負荷)の制御処理(図2のステップS05)の流れの例について概要を示したフローチャートである。ここではまず、系統電力潮流測定用パワーメーター12から潮流電力値の有効(P)成分の現在値を取得する(S31)。次に、潮流電力の有効(P)成分の目標値から現在値を減じた差分の値が規定値以内であるか否かを判定する(S32)。規定値以内である場合は、潮流電力値の有効(P)成分は試験条件の目標値に十分近くなっているものとして処理を終了する。
ステップS32で差分が規定値以内ではない場合は、現在値が目標値に近くなるように、微調整負荷15における抵抗負荷を投入する(S33)。その後、ステップS31に戻って、ステップS32において差分の値が規定値以内となるまで上記の一連の処理を繰り返す。
以上に説明したように、本発明の一実施の形態である単独運転検出機能評価試験装置1によれば、分散型電源2の単独運転検出機能評価試験において、試験条件に適合するよう、受電点22における系統電力潮流測定用パワーメーター12からの潮流電力値に基づいて、負荷電力の操作量を自動的に調整する電力演算・負荷電力指令部17を有することで、受電点22における潮流を容易かつ正確に制御することが可能である。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、上記の実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、上記の実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部または全部を、例えば、集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。
本発明は、分散型電源に接続された負荷と電力系統との接続点における潮流を制御する単独運転検出機能評価試験装置に利用可能である。
1…単独運転検出機能評価試験装置、2…分散型電源、
11…交流模擬電源、12…系統電力潮流測定用パワーメーター、13…分散型電源出力測定用パワーメーター、14…プリセット負荷、15…微調整負荷、16…系統解列用遮断器、17…電力演算・負荷電力指令部、18…系統解列指令部、19…測定・記録装置、
21…並列点、22…受電点

Claims (5)

  1. 分散型電源に接続される負荷と、
    前記負荷および前記分散型電源が連系される交流模擬電源と、
    前記負荷および前記分散型電源と前記交流模擬電源との間に設置された遮断器と、を有し、
    所定の状態において前記遮断器により前記分散型電源を前記交流模擬電源から解列することで前記分散型電源を単独運転状態とする単独運転検出機能評価試験装置であって、
    さらに、前記負荷に対して前記分散型電源と前記交流模擬電源が並列接続となる並列点より前記交流模擬電源側における前記交流模擬電源からの受電点における電力潮流量を取得するパワーメーターと、
    前記負荷に対する操作量を決定する負荷電力指令部と、を有し、
    前記負荷は、負荷電力の操作単位幅が大きいプリセット負荷と、操作単位幅が小さい微調整負荷と、を有し、
    前記負荷電力指令部は、前記パワーメーターから取得した前記電力潮流量の値に基づいて、前記電力潮流量が目標値付近に到達するよう、前記プリセット負荷に対する操作量を決定して負荷電力を調整し、さらに前記微調整負荷に対する操作量を決定して負荷電力を調整する、単独運転検出機能評価試験装置。
  2. 請求項1に記載の単独運転検出機能評価試験装置において、
    前記プリセット負荷は、抵抗負荷、誘導負荷、容量負荷、および回転機負荷を有し、
    前記微調整負荷は、抵抗負荷、誘導負荷、および容量負荷を有し、
    前記負荷電力指令部は、前記プリセット負荷に対しては、最初に前記回転機負荷に対する操作量を決定して負荷電力を調整し、前記微調整負荷に対しては、前記誘導負荷もしくは前記容量負荷に対する操作量を決定して負荷電力を調整した後、前記抵抗負荷に対する操作量を決定して負荷電力を調整し、前記電力潮流量が目標値付近に到達するまで前記微調整負荷に対する操作量の決定と負荷電力の調整を繰り返す、単独運転検出機能評価試験装置。
  3. 請求項1または2に記載の単独運転検出機能評価試験装置において、
    前記負荷電力指令部は、前記パワーメーターにおいて取得する前記電力潮流量の高調波成分のうち、前記交流模擬電源の周波数に等しい基本波周波数成分のみを選択的に取得する、単独運転検出機能評価試験装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の単独運転検出機能評価試験装置において、
    さらに、前記分散型電源において単独運転検出機能が作動する際に出力される、ゲートブロック機能の作動信号および開閉器開放信号、および/または単独運転検出機能のうち受動的方式もしくは能動的方式のいずれが作動したのかを判別する信号を取得して記録する記録装置を有する、単独運転検出機能評価試験装置。
  5. 請求項4に記載の単独運転検出機能評価試験装置において、
    前記記録装置は、前記分散型電源において単独運転検出機能が作動してから所定の期間、前記分散型電源の情報表示部を撮影して映像を記録する、単独運転検出機能評価試験装置。
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