JP5930281B2 - Fixing apparatus and image forming apparatus - Google Patents
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Description
本発明は、記録媒体に画像を定着する定着装置、及び定着装置を備えた画像形成装置に関する。 The present invention relates to a fixing device that fixes an image on a recording medium, and an image forming apparatus including the fixing device.
複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等の各種画像形成装置に用いられる定着装置として、金属基材と弾性ゴム層などから成る薄肉の定着ベルトを備えるものが知られている。このように、低熱容量化された薄肉の定着ベルトを備えることで、定着ベルトの加熱に必要なエネルギーを大幅に低減することができ、ウォームアップ時間(電源投入時など、常温状態から印刷可能な所定の温度(リロード温度)までに要する時間)や、ファーストプリント時間(印刷要求を受けた後、印刷準備を経て印字動作を行い排紙が完了するまでの時間)の短縮化を図れる。 As a fixing device used in various image forming apparatuses such as a copying machine, a printer, a facsimile, or a composite machine thereof, a fixing device having a thin fixing belt made of a metal base and an elastic rubber layer is known. In this way, by providing a thin fixing belt with a low heat capacity, the energy required for heating the fixing belt can be greatly reduced, and warm-up time (printing from room temperature such as when the power is turned on) can be performed. It is possible to shorten the time required until a predetermined temperature (reload temperature) and the first print time (the time from when a print request is received to when the printing operation is performed and the paper discharge is completed).
従来、この種の定着装置には、図8に示すように、無端ベルト(定着ベルト)100と、無端ベルト100の内部に配設されたパイプ状の金属熱伝導体200と、金属熱伝導体200内に配設された熱源300と、無端ベルト100を介して金属熱伝導体200に当接してニップ部Nを形成する加圧ローラ400を備えているものがある(特許文献1参照)。この場合、加圧ローラ400の回転により無端ベルト100は連れ回りし、このとき、金属熱伝導体200は無端ベルト100の移動をガイドする。また、金属熱伝導体200内の熱源300により金属熱伝導体200を介して無端ベルト100が加熱されることで、無端ベルト100全体を温めることを可能にしている。これにより、加熱待機時からのファーストプリントタイムを短縮することができ、かつ高速回転時の熱量不足を解消することが可能となっている。
Conventionally, as shown in FIG. 8, this type of fixing device includes an endless belt (fixing belt) 100, a pipe-shaped
また、さらなる省エネ性及びファーストプリントタイム向上のために、無端ベルトを(金属熱伝導体を介さずに)直接加熱する定着装置が提案されている(特許文献2参照)。 Further, a fixing device that directly heats an endless belt (not via a metal heat conductor) has been proposed for further energy saving and first print time improvement (see Patent Document 2).
図9に示す例では、無端ベルト100の内側から上記パイプ状の金属熱伝導体を取り除き、代わりに、加圧ローラ400と対向する位置に板状のニップ形成部材500を設けている。この場合、ニップ形成部材500を配設した箇所以外で無端ベルト100を熱源300によって直接加熱することができるので、伝熱効率が大幅に向上し消費電力が低減する。このため、加熱待機時からのファーストプリントタイムをさらに短縮することが可能となる。また、金属熱伝導体を設けないことによるコストダウンも期待できる。
In the example shown in FIG. 9, the pipe-shaped metal heat conductor is removed from the inside of the
また、特許文献3には、薄肉の定着ローラ又は定着ベルトを用いた定着装置において、用紙のサイズに応じて発熱範囲が異なるヒータを設け、用紙サイズに合わせてヒータを選択駆動することで、効率的に発熱させ、省エネルギー化を図る技術が開示されている。
Further, in
上記のように、無端ベルトを直接加熱する構成とすることで、省エネ性及びファーストプリントタイムのさらなる向上が可能となるが、他方で、金属熱伝導体を介さないで熱が伝達されるため、無端ベルトの通紙領域から非通紙領域への熱の伝達が早くなり、非通紙領域の過昇温が発生しやすくなるといった問題がある。これを防止する方法としては、無端ベルトの回転速度を落とす方法があるが、この場合、生産性(印刷速度)が低下するといった問題が新たに発生してしまう。 As described above, by directly heating the endless belt, it becomes possible to further improve the energy saving and the first print time, but on the other hand, because heat is transmitted without going through a metal heat conductor, There is a problem in that heat transfer from the endless belt passing area to the non-passing area is accelerated, and overheating of the non-sheet passing area is likely to occur. As a method for preventing this, there is a method of reducing the rotational speed of the endless belt. In this case, however, a problem that productivity (printing speed) decreases is newly generated.
そこで、本発明は、斯かる事情に鑑み、生産性を低下させることなく、非通紙領域の過昇温を抑制できる定着装置、及びその定着装置を備えた画像形成装置を提供しようとするものである。 Accordingly, in view of such circumstances, the present invention intends to provide a fixing device capable of suppressing an excessive temperature rise in a non-sheet-passing region without reducing productivity, and an image forming apparatus including the fixing device. It is.
上記課題を解決するため、請求項1に係る本発明は、軸回りに回転可能な無端状の定着ベルトと、前記定着ベルトを加熱する加熱源と、前記定着ベルトに当接してニップ部を形成する対向部材と、前記定着ベルトを介して前記対向部材と当接して前記ニップ部を形成するニップ形成部材とを備え、記録媒体が通過する第1の通過幅と、前記第1の通過幅よりも大きく第1の通過幅を包含する第2の通過幅と、前記第1の通過幅より小さく第1の通過幅に包含される第3の通過幅を有する定着装置であって、前記加熱源は、前記第1の通過幅に対応して配設された第1の発熱部と、前記第2の通過幅のうち第1の通過幅と重ならない端部側に配設された第2の発熱部と、前記第3の通過幅に対応して配設された第3の発熱部とを有し、前記第1及び第2の発熱部を、前記ニップ部以外の箇所で前記定着ベルトに直接対向するように配設すると共に、前記第3の発熱部を、前記第1及び第2の発熱部に対しこれらが定着ベルトと直接対向する正面側とは反対側の背面側に配設したことを特徴とする。
To solve the above problems, the present invention according to
請求項1に係る発明によれば、各通過幅に合った範囲で定着ベルトを加熱することができる。具体的には、第1の通過幅に対応した範囲を加熱するときは、第1の発熱部のみを発熱させ、第2の通過幅に対応した範囲を加熱するときは、第1及び第2の発熱部を発熱させる。また、第3の通過幅に対応した範囲を加熱するときは、第3の発熱部のみを発熱させればよい。このように、各通過幅に合った範囲で定着ベルトを加熱することができるので、生産性を低下させることなく、記録媒体の非通過領域における定着ベルトの過昇温を抑制することができる。 According to the first aspect of the present invention, the fixing belt can be heated in a range that matches each passing width. Specifically, when heating a range corresponding to the first passage width, only the first heat generating portion is heated, and when heating a range corresponding to the second passage width, the first and second portions are heated. The exothermic part is heated. Further, when heating the range corresponding to the third passage width, only the third heat generating portion needs to generate heat. As described above, since the fixing belt can be heated in a range suitable for each passing width, it is possible to suppress an excessive temperature increase of the fixing belt in the non-passing area of the recording medium without reducing the productivity.
以下、添付の図面に基づき、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の実施の形態を説明するための各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings. In each of the drawings for explaining the embodiments of the present invention, constituent elements such as members and components having the same function or shape are described once by giving the same reference numerals as much as possible. Then, the explanation is omitted.
まず、図1を参照して、本発明の実施の一形態に係る画像形成装置の全体構成及び動作について説明する。
図1に示す画像形成装置1は、カラーレーザープリンタであり、その装置本体の中央には、4つの作像部4Y,4M,4C,4Kが設けられている。各作像部4Y,4M,4C,4Kは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の異なる色の現像剤を収容している以外は同様の構成となっている。
First, an overall configuration and operation of an image forming apparatus according to an embodiment of the present invention will be described with reference to FIG.
An
具体的に、各作像部4Y,4M,4C,4Kは、潜像担持体としてのドラム状の感光体5と、感光体5の表面を帯電させる帯電装置6と、感光体5の表面にトナーを供給する現像装置7と、感光体5の表面をクリーニングするクリーニング装置8などを備える。なお、図1では、ブラックの作像部4Kが備える感光体5、帯電装置6、現像装置7、クリーニング装置8のみに符号を付しており、その他の作像部4Y,4M,4Cにおいては符号を省略している。
Specifically, each of the
各作像部4Y,4M,4C,4Kの下方には、感光体5の表面を露光する露光装置9が配設されている。露光装置9は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を有し、画像データに基づいて各感光体5の表面へレーザー光を照射するようになっている。
Under the
各作像部4Y,4M,4C,4Kの上方には、転写装置3が配設されている。転写装置3は、転写体としての中間転写ベルト30と、一次転写手段としての4つの一次転写ローラ31と、二次転写手段としての二次転写ローラ36と、二次転写バックアップローラ32と、クリーニングバックアップローラ33と、テンションローラ34、ベルトクリーニング装置35を備える。
A
中間転写ベルト30は、無端状のベルトであり、二次転写バックアップローラ32、クリーニングバックアップローラ33及びテンションローラ34によって張架されている。ここでは、二次転写バックアップローラ32が回転駆動することによって、中間転写ベルト30は図の矢印で示す方向に周回走行(回転)するようになっている。
The
4つの一次転写ローラ31は、それぞれ、各感光体5との間で中間転写ベルト30を挟み込んで一次転写ニップを形成している。また、各一次転写ローラ31には、図示しない電源が接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が各一次転写ローラ31に印加されるようになっている。
Each of the four
二次転写ローラ36は、二次転写バックアップローラ32との間で中間転写ベルト30を挟み込んで二次転写ニップを形成している。また、一次転写ローラ31と同様に、二次転写ローラ36にも図示しない電源が接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が二次転写ローラ36に印加されるようになっている。
The
ベルトクリーニング装置35は、中間転写ベルト30に当接するように配設されたクリーニングブラシとクリーニングブレードを有する。このベルトクリーニング装置35から伸びた図示しない廃トナー移送ホースは、図示しない廃トナー収容器の入り口部に接続されている。
The
プリンタ本体の上部には、ボトル収容部2が設けられており、ボトル収容部2には補給用のトナーを収容した4つのトナーボトル2Y,2M,2C,2Kが着脱可能に装着されている。各トナーボトル2Y,2M,2C,2Kと上記各現像装置7との間には、図示しない補給路が設けてあり、この補給路を介して各トナーボトル2Y,2M,2C,2Kから各現像装置7へトナーが補給されるようになっている。
A
一方、プリンタ本体の下部には、記録媒体としての用紙Pを収容した給紙トレイ10や、給紙トレイ10から用紙Pを搬出する給紙ローラ11等が設けてある。ここで、記録媒体には、普通紙以外に、厚紙、はがき、封筒、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ、OHPシート等が含まれる。また、図示しないが、手差し給紙機構が設けてあってもよい。
On the other hand, at the lower part of the printer main body, a
プリンタ本体内には、用紙Pを給紙トレイ10から二次転写ニップを通過させて装置外へ排出するための搬送路Rが配設されている。搬送路Rにおいて、二次転写ローラ36の位置よりも用紙搬送方向上流側には、二次転写ニップへ用紙Pを搬送する搬送手段としての一対のレジストローラ12が配設されている。
In the printer main body, a transport path R is provided for discharging the paper P from the
また、二次転写ローラ36の位置よりも用紙搬送方向下流側には、用紙Pに転写された未定着画像を定着するための定着装置20が配設されている。さらに、定着装置20よりも搬送路Rの用紙搬送方向下流側には、用紙を装置外へ排出するための一対の排紙ローラ13が設けられている。また、プリンタ本体の上面部には、装置外に排出された用紙をストックするための排紙トレイ14が設けてある。
Further, a fixing
続いて、図1を参照して、本実施形態に係るプリンタの基本的動作について説明する。
作像動作が開始されると、各作像部4Y,4M,4C,4Kにおける各感光体5が図示しない駆動装置によって図の時計回りに回転駆動され、各感光体5の表面が帯電装置6によって所定の極性に一様に帯電される。帯電された各感光体5の表面には、露光装置9からレーザー光がそれぞれ照射されて、各感光体5の表面に静電潜像が形成される。このとき、各感光体5に露光する画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。このように各感光体5上に形成された静電潜像に、各現像装置7によってトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像として顕像化(可視像化)される。
Next, a basic operation of the printer according to the present embodiment will be described with reference to FIG.
When the image forming operation is started, the
また、作像動作が開始されると、二次転写バックアップローラ32が図の反時計回りに回転駆動し、中間転写ベルト30を図の矢印で示す方向に周回走行させる。そして、各一次転写ローラ31に、トナーの帯電極性と逆極性の定電圧又は定電流制御された電圧が印加される。これにより、各一次転写ローラ31と各感光体5との間の一次転写ニップにおいて転写電界が形成される。
When the image forming operation is started, the secondary
その後、各感光体5の回転に伴い、感光体5上の各色のトナー画像が一次転写ニップに達したときに、上記一次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、各感光体5上のトナー画像が中間転写ベルト30上に順次重ね合わせて転写される。かくして中間転写ベルト30の表面にフルカラーのトナー画像が担持される。また、中間転写ベルト30に転写しきれなかった各感光体5上のトナーは、クリーニング装置8によって除去される。その後、図示しない除電装置によって各感光体5の表面が除電され、表面電位が初期化される。
Thereafter, when each color toner image on the
画像形成装置の下部では、給紙ローラ11が回転駆動を開始し、給紙トレイ10から用紙Pが搬送路Rに送り出される。搬送路Rに送り出された用紙Pは、レジストローラ12によってタイミングを計られて、二次転写ローラ36と二次転写バックアップローラ32との間の二次転写ニップに送られる。このとき二次転写ローラ36には、中間転写ベルト30上のトナー画像のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧が印加されており、これにより、二次転写ニップに転写電界が形成されている。
In the lower part of the image forming apparatus, the
その後、中間転写ベルト30の周回走行に伴って、中間転写ベルト30上のトナー画像が二次転写ニップに達したときに、上記二次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、中間転写ベルト30上のトナー画像が用紙P上に一括して転写される。また、このとき用紙Pに転写しきれなかった中間転写ベルト30上の残留トナーは、ベルトクリーニング装置35によって除去され、除去されたトナーは図示しない廃トナー収容器へと搬送され回収される。
Thereafter, when the toner image on the
その後、用紙Pは定着装置20へと搬送され、定着装置20によって用紙P上のトナー画像が当該用紙Pに定着される。そして、用紙Pは、排紙ローラ13によって装置外へ排出され、排紙トレイ14上にストックされる。
Thereafter, the paper P is conveyed to the fixing
以上の説明は、用紙上にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つの作像部4Y,4M,4C,4Kのいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2つ又は3つの作像部を使用して、2色又は3色の画像を形成したりすることも可能である。
The above description is an image forming operation when a full-color image is formed on a sheet. A single color image can be formed using any one of the four
次に、図2に基づき、上記定着装置20の構成について説明する。
図2に示すように、定着装置20は、回転可能な定着部材としての定着ベルト21と、定着ベルト21に対向して回転可能に設けられた対向部材としての加圧ローラ22と、定着ベルト21を加熱する加熱源としての3本のハロゲンヒータ23a,23b,23cと、定着ベルト21の内側に配設されたニップ形成部材24と、ニップ形成部材24を支持する支持部材としてのステー25と、各ハロゲンヒータ23a,23b,23cから放射される光を定着ベルト21へ反射する反射部材26と、定着ベルト21の温度を検知する温度検知手段としての温度センサ27と、定着ベルト21から用紙を分離する分離部材28と、加圧ローラ22を定着ベルト21へ加圧する図示しない加圧手段等を備えている。
Next, the configuration of the fixing
As shown in FIG. 2, the fixing
上記定着ベルト21は、薄肉で可撓性を有する無端状のベルト部材(フィルムも含む)で構成されている。詳しくは、定着ベルト21は、ニッケルもしくはSUS等の金属材料又はポリイミド(PI)などの樹脂材料で形成された内周側の基材と、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などで形成された外周側の離型層によって構成されている。また、基材と離型層との間に、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム、又はフッ素ゴム等のゴム材料で形成された弾性層を介在させてもよい。
The fixing
上記加圧ローラ22は、芯金22aと、芯金22aの表面に設けられた発泡性シリコーンゴム、シリコーンゴム、又はフッ素ゴム等から成る弾性層22bと、弾性層22の表面に設けられたPFA又はPTFE等から成る離型層22cによって構成されている。加圧ローラ22は、図示しない加圧手段によって定着ベルト21側へ加圧され定着ベルト21を介してニップ形成部材24に当接している。この加圧ローラ22と定着ベルト21とが圧接する箇所では、加圧ローラ22の弾性層22bが押しつぶされることで、所定の幅のニップ部Nが形成されている。また、加圧ローラ22は、プリンタ本体に設けられた図示しないモータ等の駆動源によって回転駆動するように構成されている。加圧ローラ22が回転駆動すると、その駆動力がニップ部Nで定着ベルト21に伝達され、定着ベルト21が従動回転するようになっている。
The
本実施形態では、加圧ローラ22を中実のローラとしているが、中空のローラであってもよい。その場合、加圧ローラ22の内部にハロゲンヒータ等の加熱源を配設してもよい。また、弾性層が無い場合は、熱容量が小さくなり定着性が向上するが、未定着トナーを押しつぶして定着させるときにベルト表面の微小な凹凸が画像に転写されて画像のベタ部に光沢ムラが生じる可能性がある。これを防止するには、厚さ100μm以上の弾性層を設けることが望ましい。厚さ100μm以上の弾性層を設けることで、弾性層の弾性変形により微小な凹凸を吸収することができるので、光沢ムラの発生を回避することができるようになる。弾性層22bはソリッドゴムでもよいが、加圧ローラ22の内部に加熱源が無い場合は、スポンジゴムを用いてもよい。スポンジゴムの方が、断熱性が高まり定着ベルト21の熱が奪われにくくなるのでより望ましい。また、定着部材と対向部材は、互いに圧接する場合に限らず、加圧を行わず単に接触させるだけの構成とすることも可能である。
In the present embodiment, the
上記各ハロゲンヒータ23a,23b,23cは、それぞれの両端部が定着装置20の側板(不図示)に固定されている。各ハロゲンヒータ23a,23b,23cは、プリンタ本体に設けられた電源部により出力制御されて発熱するように構成されており、その出力制御は、上記温度センサ27による定着ベルト21の表面温度の検知結果に基づいて行われる。このようなヒータ23の出力制御によって、定着ベルト21の温度(定着温度)を所望の温度に設定できるようになっている。また、定着ベルト21を加熱する加熱源として、ハロゲンヒータ以外のものを用いてもよい。
The
上記ニップ形成部材24は、ベースパッド241と、ベースパッド241の表面に設けられた摺動シート(低摩擦シート)240とを有する。ベースパッド241は、定着ベルト21の軸方向又は加圧ローラ22の軸方向に渡って長手状に配設されており、加圧ローラ22の加圧力を受けてニップ部Nの形状を決めるものである。ベースパッド241は、ステー25によって固定支持されている。また、この場合、ニップ形成部材24を囲むように板金250が設けられており、この板金250を介してニップ形成部材24はステー25に支持されている。これにより、加圧ローラ22による圧力でニップ形成部材24に撓みが生じるのを防止し、加圧ローラ22の軸方向に渡って均一なニップ幅が得られるようにしている。なお、ステー25は、ニップ形成部材24の撓み防止機能を満足するために、ステンレスや鉄等の機械的強度が高い金属材料で形成することが望ましい。また、ベースパッド241も、強度確保のためにある程度硬い材料で構成されていることが望ましい。ベースパッド241の材料としては、液晶ポリマー(LCP)等の樹脂や、金属、あるいはセラミックなどを適用することができる。
The
また、ベースパッド241は、耐熱温度200℃以上の耐熱性部材で構成されている。これにより、トナー定着温度域で、熱によるニップ形成部材24の変形を防止し、安定したニップ部Nの状態を確保して、出力画質の安定化を図っている。ベースパッド241には、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの一般的な耐熱性樹脂を用いることが可能である。
The
摺動シート240は、ベースパッド241の少なくとも定着ベルト21と対向する表面に配設されていればよい。これにより、定着ベルト21が回転する際、この低摩擦シートに対し定着ベルト21が摺動することで、定着ベルト21に生じる駆動トルクが低減され、定着ベルト21への摩擦力による負荷が軽減される。なお、摺動シートを有しない構成とすることも可能である。
The sliding sheet 240 may be disposed on at least the surface of the
上記反射部材26は、ステー25とハロゲンヒータ23a,23b,23cとの間に配設されている。本実施形態では、反射部材26をステー25に固定している。反射部材26の材料としては、アルミニウムやステンレス等が挙げられる。このように反射部材26を配設していることにより、ハロゲンヒータ23a,23b,23cからステー25側に放射された光が定着ベルト21へ反射される。これにより、定着ベルト21に照射される光量を多くすることができ、定着ベルト21を効率良く加熱することが可能となる。また、ハロゲンヒータ23a,23b,23cからの輻射熱がステー25等に伝達されるのを抑制することができるので、省エネルギー化も図れる。
The
また、本実施形態に係る定着装置20は、さらなる省エネ性及びファーストプリントタイムなどの向上のために、種々の構成上の工夫が施されている。
具体的には、ハロゲンヒータ23a,23b,23cを定着ベルト21に直接対向するように配設することで、定着ベルト21をニップ部N以外の箇所において直接加熱できるようにしている(直接加熱方式)。本実施形態では、ハロゲンヒータ23a,23b,23cと定着ベルト21の図2の左側の部分の間に何も介在させないようにし、その部分において各ハロゲンヒータ23a,23b,23cからの輻射熱を定着ベルト21に直接与えるようにしている。
In addition, the fixing
Specifically, the
また、定着ベルト21の低熱容量化を図るために、定着ベルト21を薄くかつ小径化している。具体的には、定着ベルト21を構成する基材、弾性層、離型層のそれぞれの厚さを、20〜50μm、100〜300μm、10〜50μmの範囲に設定し、全体としての厚さを1mm以下に設定している。また、定着ベルト21の直径は、20〜40mmに設定している。さらに低熱容量化を図るためには、望ましくは、定着ベルト21全体の厚さを0.2mm以下にするのがよく、さらに望ましくは、0.16mm以下の厚さとするのがよい。また、定着ベルト21の直径は、30mm以下とするのが望ましい。
Further, in order to reduce the heat capacity of the fixing
なお、本実施形態では、加圧ローラ22の直径を20〜40mmに設定しており、定着ベルト21の直径と加圧ローラ22の直径を同等となるように構成している。ただし、この構成に限定されるものではない。例えば、定着ベルト21の直径が加圧ローラ22の直径よりも小さくなるように形成してもよい。その場合、ニップ部Nにおける定着ベルト21の曲率が加圧ローラ22の曲率よりも小さくなるため、ニップ部Nから排出される記録媒体が定着ベルト21から分離されやすくなる。
In this embodiment, the diameter of the
また、上記のように、定着ベルト21を小径化した結果、定着ベルト21の内側のスペースが小さくなるが、ステー25を両端側において折り曲げられた凹状に形成し、その凹状に形成した部分の内側に3本のハロゲンヒータ23a,23b,23cのうちの全部又は一部を収容することで、小さいスペース内でもステー25やハロゲンヒータ23a,23b,23cの配設を可能にしている。
As described above, as a result of reducing the diameter of the fixing
また、小さいスペース内でもステー25をできるだけ大きく配設するために、ニップ形成部材24を反対にコンパクトに形成している。具体的には、ベースパッド241の用紙搬送方向の幅を、ステー25の用紙搬送方向の幅よりも小さく形成している。さらに、図2において、ベースパッド241の用紙搬送方向上流側端部及び下流側端部におけるそれぞれのニップ部N又はその仮想延長線Eに対する高さをh1,h2とし、上流側端部及び下流側端部以外のベースパッド241の部分におけるニップ部N又はその仮想延長線Eに対する最大高さをh3とすると、h1≦h3、h2≦h3となるように構成している。このように構成することで、ベースパッド241の上流側端部と下流側端部は、ステー25の用紙搬送方向上流側及び下流側の各折り曲げ部と定着ベルト21との間に介在しないので、各折り曲げ部を定着ベルト21の内周面に近づけて配設することができる。これにより、定着ベルト21内の限られたスペース内でステー25をできるだけ大きく配設できるようになり、ステー25の強度を確保することができるようになる。その結果、加圧ローラ22によるニップ形成部材24の撓みを防止でき、定着性の向上を図れる。
Further, in order to dispose the
さらにステー25の強度を確保するために、本実施形態では、ステー25が、ニップ形成部材24と接触し用紙搬送方向(図2の上下方向)に延在するベース部25aと、そのベース部25aの用紙搬送方向上流側と下流側の各端部から加圧ローラ22の当接方向(図2の左側)に向かって延びる立ち上がり部25bとを有するように構成している。すなわち、ステー25に立ち上がり部25bを設けることで、ステー25が加圧ローラ22の加圧方向に延在する横長の断面を有するようになり、断面係数が大きくなって、ステー25の機械的強度を向上させることが可能となる。
Further, in order to ensure the strength of the
また、立ち上がり部25bを加圧ローラ22の当接方向により長く形成する方が、ステー25の強度が向上する。従って、立ち上がり部25bの先端は、定着ベルト21の内周面に対し、できる限り近接していることが望ましい。しかし、回転中、定着ベルト21には大小なりとも振れ(挙動の乱れ)が生じるので、立ち上がり部25bの先端を定着ベルト21の内周面に近づけすぎると、定着ベルト21が立ち上がり部25bの先端に接触する虞がある。特に、本実施形態のように、薄い定着ベルト21を用いている構成においては、定着ベルト21の振れ幅が大きいので、立ち上がり部25bの先端の位置設定には注意が必要である。
In addition, the strength of the
具体的に、本実施形態の場合、立ち上がり部25bの先端と定着ベルト21の内周面との加圧ローラ22の当接方向の距離dは、少なくとも2.0mm、望ましくは3.0mm以上に設定するのが好ましい。一方、定着ベルト21にある程度厚みがあって振れがほとんど無い場合は、上記距離dは0.02mmに設定することが可能である。なお、本実施形態のように、立ち上がり部25bの先端に反射部材26が取り付けられている場合は、反射部材26が定着ベルト21に接触しないように上記距離dを設定する必要がある。
Specifically, in the case of this embodiment, the distance d in the contact direction of the
このように、立ち上がり部25bの先端を定着ベルト21の内周面に対し可能な限り近接するように配設することで、立ち上がり部25bを加圧ローラ22の当接方向に長く配設することができる。これにより、小径の定着ベルト21を用いた構成においても、ステー25の機械的強度を向上させることが可能となる。
In this way, the rising
図3は、定着ベルトの端部の構成を示す図である。同図中、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は定着ベルトの回転軸方向から見た側面図を示す。なお、図3の(a)〜(c)では、片側の端部の構成のみを図示しているが、反対側の端部も同様の構成となっているので、以下、図3に基づき片側の端部の構成についてのみ説明する。 FIG. 3 is a diagram illustrating a configuration of an end portion of the fixing belt. In the figure, (a) is a perspective view, (b) is a plan view, and (c) is a side view as seen from the rotation axis direction of the fixing belt. 3 (a) to 3 (c), only the configuration of one end is shown, but the opposite end also has the same configuration. Only the configuration of the end portion of this will be described.
図3の(a)又は(b)に示すように、定着ベルト21の端部にはベルト保持部材40が挿入されており、このベルト保持部材40によって定着ベルト21の端部は回転可能に保持されている。図3の(c)に示すように、ベルト保持部材40はニップ部の位置(ニップ形成部材24を配設した位置)で開口したC字形に形成されている。また、上記ステー25の端部は、このベルト保持部材40に固定され位置決めされている。
As shown in FIG. 3A or 3B, a
また、図3の(a)又は(b)に示すように、定着ベルト21の端面とそれに対向するベルト保持部材40の対向面との間には、定着ベルト21の端部を保護する保護部材としてのスリップリング41が設けられている。これにより、定着ベルト21に軸方向の寄りが生じた場合に、定着ベルト21の端部がベルト保持部材40に直接当接するのを防止することができ、端部の摩耗や破損を防ぐことができる。また、スリップリング41は、ベルト保持部材40に外周に対し余裕を持って嵌められている。このため、定着ベルト21の端部がスリップリング41に接触した際に、スリップリング41は定着ベルト21と連れ回り可能となっているが、スリップリング41が連れ回りせず、静止していても構わない。スリップリング41の材料としては、耐熱性に優れたいわゆるスーパーエンプラ、例えば、PEEK、PPS、PAI、PTFE等を適用することが好ましい。
Further, as shown in FIG. 3A or 3B, a protective member that protects the end portion of the fixing
なお、図示省略するが、定着ベルト21の軸方向両端部には、定着ベルト21とハロゲンヒータ23との間に、ハロゲンヒータ23からの熱を遮蔽する遮蔽部材を配設している。これにより、特に、連続通紙時の定着ベルトの非通紙領域における過剰な温度上昇を抑制することができ、定着ベルトの熱による劣化や損傷を防止することができる。
Although not shown in the drawings, shielding members that shield heat from the
図4は、各ハロゲンヒータの発熱領域と通紙領域との関係を示す図である。
本実施形態の定着装置は、異なる大きさの用紙通過幅を少なくとも3つ有する。ここでは、図4に示すように、第1の通過幅として、A4サイズの用紙を縦向きに通過させる中サイズ通過幅W1(幅210mm)と、第2の通過幅として、A3サイズの用紙を縦向きに通過させる大サイズ通過幅W2(幅297mm)と、第3の通過幅として、A6サイズの用紙を縦向きに通過させる小サイズ通過幅W3(幅105mm)とがある。
FIG. 4 is a diagram illustrating the relationship between the heat generation area and the sheet passing area of each halogen heater.
The fixing device of this embodiment has at least three paper passage widths of different sizes. Here, as shown in FIG. 4, as the first passage width, a medium size passage width W1 (width 210 mm) that allows A4 size paper to pass vertically, and as the second passage width, A3 size paper is used. There is a large size passage width W2 (width 297 mm) that passes in the vertical direction and a third size passage width W3 (width 105 mm) that allows the A6 size paper to pass in the vertical direction.
また、中サイズ通過幅W1は、それより大きい大サイズ通過幅W2に包含され、小サイズ通過幅W3は、それより中A4サイズ通過幅W1及び大サイズ通過幅W2に包含されるように配設されている。なお、本実施形態では、各種サイズの用紙の幅方向中央部をそれぞれ定着ベルト21の軸方向中央位置で揃えて搬送する方式(センター基準方式)を採用している。ただし、本発明はこれに限定されることなく、定着ベルトの軸方向端部を基準に各種サイズの用紙を搬送する方式(端部基準方式)を採用している定着装置にも適用することは可能である。
The medium size passage width W1 is included in the larger size passage width W2, and the small size passage width W3 is included in the medium A4 size passage width W1 and the large size passage width W2. Has been. In the present exemplary embodiment, a system (center reference system) is employed in which the central portions in the width direction of various sizes of paper are aligned at the central position in the axial direction of the fixing
図4おいて、上下方向に並んで示された3つのハロゲンヒータ23a,23b,23cは、それぞれの発熱部の位置、長さ及び電力が異なる。具体的に、第1のハロゲンヒータとしての図の中央に示されている中サイズヒータ23aでは、中サイズ通過幅W1に対応して発熱部が配設されており、その最大電力は700Wである。また、第2のハロゲンヒータとしての図の一番上に示されている大サイズヒータ23bでは、大サイズ通過幅W2のうち中サイズ通過幅W1と重ならない端部側に発熱部が配設されており、その最大電力は500Wである。また、第3のハロゲンヒータとしての図の一番下に示されている小サイズヒータ23cの発熱部では、小サイズ通過幅W3に対応して発熱部が配設されており、その最大電力は647Wである。
In FIG. 4, the three
なお、本発明において、上記「大サイズ」、「中サイズ」、「小サイズ」は、上記A3縦サイズ、A4縦サイズ、A6縦サイズの場合に限らず、その他のサイズの場合であってもよい。 In the present invention, the “large size”, “medium size”, and “small size” are not limited to the A3 vertical size, A4 vertical size, and A6 vertical size, but may be other sizes. Good.
ところで、ハロゲンヒータはその端部側で発光強度が弱くなる傾向にあり、発光長を通紙領域と同じ範囲にすると、通紙領域の端部側で十分な熱量が得られず、温度落ち込みが生じ、定着不良が発生する虞がある。そのため、本実施形態では、各発光部の発光長を対応する用紙通過幅よりも長くしている。具体的には、幅が210mmの中サイズ通過幅W1に対して、中サイズヒータ23aの発熱部の長さを217mmに設定している。また、幅が297mmの大サイズ通過幅W2に対しては、中サイズヒータ23a及び大サイズヒータ23bの各発熱部を合わせた長さを324mmに設定している。また、幅が105mmの小サイズ通過幅W3に対しては、小サイズヒータ23cの発熱部の長さを133mmに設定している。なお、大サイズヒータ23bのみの発熱部の長さは、それぞれ56mmである。
By the way, the halogen heater has a tendency that the light emission intensity is weakened on the end side, and if the light emission length is set in the same range as the paper passing area, a sufficient amount of heat cannot be obtained on the end side of the paper passing area, and the temperature drops. This may cause a fixing failure. For this reason, in this embodiment, the light emission length of each light emitting unit is longer than the corresponding paper passage width. Specifically, the length of the heat generating portion of the
以下、図2及び図4を参照しつつ、本実施形態に係る定着装置の動作について説明する。
プリンタ本体の電源スイッチが投入されると、通紙される用紙サイズに応じてハロゲンヒータに電力が供給される。具体的には、A4サイズの用紙を縦向きに通紙する場合は、中サイズヒータ23aにのみ通電し、A3サイズの用紙を縦向きに通紙する場合は、中サイズヒータ23aと大サイズ端部ヒータ23bに通電する。また、A6サイズの用紙を縦向きに通紙する場合は、小サイズヒータ23cにのみ通電する。これにより、各用紙幅サイズに合った範囲で定着ベルト21を加熱することができる。
Hereinafter, the operation of the fixing device according to the present embodiment will be described with reference to FIGS. 2 and 4.
When the power switch of the printer main body is turned on, power is supplied to the halogen heater according to the paper size to be passed. Specifically, when passing A4 size paper vertically, only the
また、ハロゲンヒータへの通電が開始されると同時に、加圧ローラ22が図2中の時計回りに回転駆動を開始する。これにより、定着ベルト21は、加圧ローラ22との摩擦力によって、図2中の反時計回りに従動回転する。
At the same time as the energization of the halogen heater is started, the
その後、上述の画像形成工程により未定着のトナー画像Tが担持された用紙Pが、不図示のガイド板に案内されながら図2の矢印方向に搬送されて、圧接状態にある定着ベルト21及び加圧ローラ22のニップ部Nに送入される。そして、加熱された定着ベルト21による熱と、定着ベルト21と加圧ローラ22との間の加圧力とによって、用紙Pの表面にトナー画像Tが定着される。
Thereafter, the sheet P carrying the unfixed toner image T in the image forming process described above is conveyed in the direction of the arrow in FIG. It is fed into the nip N of the
トナー画像Tが定着された用紙Pは、ニップ部Nから搬出される。このとき、用紙Pの先端が分離部材28の先端に接触することにより、用紙Pが定着ベルト21から分離される。その後、分離された用紙Pは、上述のように、排紙ローラによって機外に排出され、排紙トレイにストックされる。
The paper P on which the toner image T is fixed is carried out from the nip portion N. At this time, the paper P is separated from the fixing
以上のように、本実施形態の定着装置では、「大サイズ」、「中サイズ」、「小サイズ」の各通過幅に対応して、発熱範囲を異ならせることができるので、各用紙幅サイズに合った範囲で定着ベルト21を加熱することができる。例えば、小サイズ通過幅W3に用紙を連続的に通紙する場合に、中サイズヒータ23aを発熱させると、非通紙領域において定着ベルト21が過昇温する虞があるが、本実施形態のように、小サイズ通過幅W3に対応した小サイズヒータ23cを発熱させることで、非通紙領域の過昇温を抑制できる。
As described above, in the fixing device according to the present embodiment, the heat generation range can be made different according to the passage widths of “large size”, “medium size”, and “small size”. The fixing
これにより、生産性(印刷速度)を低下させることなく、非通紙領域における定着ベルト21の過昇温を抑制することができるので、定着ベルト21の熱による劣化や損傷を防止することができ、長期に亘ってその機能を良好に維持することが可能となる。特に、本実施形態のように、定着ベルト21を薄く形成することで低熱容量化を図った構成においては、定着ベルト21の温度が上がりやすいので、大きな効果を期待できる。
As a result, the excessive temperature rise of the fixing
さらに、本実施形態では、温度センサ27を定着ベルト21の直接加熱される箇所に対応して配設することで、定着ベルト21の最も加熱されやすい部分の温度を正確に検知することができるようにしている。これにより、定着ベルト21の温度制御の精度が向上し、定着ベルト21の熱による劣化や損傷をより確実に防止できるようになる。
Further, in the present embodiment, the temperature sensor 27 is disposed corresponding to the location where the fixing
また、本実施形態では、図2に示すように、定着ベルト21の軸方向から見た状態で、小サイズヒータ23cを、中サイズヒータ23a及び大サイズヒータ23bに対し、これらが定着ベルト21と直接対向する正面側とは反対側の背面側に配設している。これは、使用頻度の高い中サイズヒータ23a及び大サイズヒータ23bからの定着ベルト21への輻射熱を、使用頻度の低い小サイズヒータ23cによって妨げられにくくするためである。特に、本実施形態では、各ハロゲンヒータ23a,23b,23cの周囲に凹状のステー25が配設された構成となっているので、使用頻度の高い中サイズヒータ23aと大サイズヒータ23bをステー25の開口部側に配設し、使用頻度の低い小サイズヒータ23cをステー25の内部に収容するように配設している。このように、各ハロゲンヒータ23a,23b,23cを配設することで、使用頻度の高いヒータ23a,23bからの定着ベルト21への輻射熱を、使用頻度の低いヒータ23cによって妨げられにくくすることができ、熱効率の向上が図れる。
In the present embodiment, as shown in FIG. 2, the
また、本実施形態のように、定着ベルト21を小径化した構成においては、定着ベルト21内の設置スペースが小さくなるため、各ハロゲンヒータ23a,23b,23cを互いに近接させることで、3本のハロゲンヒータ23a,23b,23cをコンパクトに配設するようにしている。すなわち、図2に示すように、中サイズヒータ23aと大サイズヒータ23bを、互いに近接させて配設し、かつ、小サイズヒータ23cを、中サイズヒータ23a及び大サイズヒータ23bの背面側であってそれらの間に近接するように配設している。また、このように配設することで、定着ベルト21に対する小サイズヒータ23cの距離を短く設定することができ、小サイズヒータ23c作動時における定着ベルト21の昇温を早めることができる。
Further, in the configuration in which the fixing
また、本実施形態では、中サイズヒータ23aと大サイズヒータ23bを、定着ベルト21の軸方向に平行に、かつ、互いに近接するように配設することで、加熱時のベルト軸方向の温度のばらつきを抑制している。
In the present embodiment, the
なお、中サイズ通過幅W1に対応して配設される発熱部(第1の発熱部)と、大サイズ通過幅W2の端部側に配設される発熱部(第2の発熱部)と、小サイズ通過幅W3に対応して配設される発熱部(第3の発熱部)とは、それぞれ別個の発熱体で構成されていなくてもよい。例えば、ハロゲンヒータの両端部に反射部材を設けて中央部側と端部側において温度制御の機能を持たせることで、1本のハロゲンヒータによって中サイズヒータ23aと大サイズヒータ23bの両方の機能を果たせるようにすることも可能である。
In addition, a heat generating portion (first heat generating portion) disposed corresponding to the medium size passage width W1, and a heat generating portion (second heat generating portion) disposed on the end side of the large size passage width W2. The heat generating portions (third heat generating portions) disposed corresponding to the small size passage width W3 may not be configured by separate heat generating elements. For example, reflecting members are provided at both ends of the halogen heater so as to have a temperature control function on the center side and the end side, so that both the
図5は、2本のハロゲンヒータ23d,23eを備えた定着装置に本発明の構成を適用した実施形態を示す図である。
図5において、上側のハロゲンヒータ23dが、1本で中サイズヒータ23aと大サイズヒータ23bの両方の機能を有する大・中サイズ兼用ヒータであり、下側のハロゲンヒータ23eが、小サイズ用紙加熱用の小サイズヒータである。ここでは、2本のハロゲンヒータ23d,23eを、それぞれ定着ベルトと直接対向するように縦並びに配設している。すなわち、この実施形態では、上記実施形態とは異なり、ハロゲンヒータが2本しかないので、使用頻度の低い小サイズヒータ23eを、使用頻度の高い大・中サイズ兼用ヒータ23dの背面側に配設しなくても、大・中サイズ兼用ヒータ23dから定着ベルト21への輻射熱を十分に確保することができる。ただし、図5に示す構成において、ステー25及び反射部材26の開口幅が、ハロゲンヒータを1本分しか配設できない大きさである場合は、使用頻度の低い小サイズヒータ23eを、使用頻度の高い大・中サイズ兼用ヒータ23dの背面側に配設する必要がある。なお、図5に示す実施形態において、その他の構成は上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
FIG. 5 is a diagram showing an embodiment in which the configuration of the present invention is applied to a fixing device including two
In FIG. 5, one
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、図6に示すように、定着ベルト21を定着ローラ63と加熱源23を内装した加熱ローラ64によって張架した定着装置や、図7に示すように、定着ベルト21に代えて定着ローラ63を用いた定着装置などにも適用可能である。これらの定着装置においても、上記実施形態と同様に、加熱源として、中サイズヒータ23aと大サイズヒータ23bと小サイズヒータ23cとを設けることで、各通過幅に合った範囲で定着ベルト21や定着ローラ63を加熱することができ、生産性を低下させることなく、非通過領域における過昇温を抑制することができる。
As described above, the embodiment of the present invention has been described. However, as illustrated in FIG. 6, the present invention is a fixing device in which the fixing
また、本発明に係る定着装置は、図1に示すカラーレーザープリンタに限らず、モノクロ画像形成装置や、その他のプリンタ、複写機、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等に搭載することも可能である。 In addition, the fixing device according to the present invention is not limited to the color laser printer shown in FIG. 1, and can be mounted on a monochrome image forming apparatus, other printers, copiers, facsimiles, or complex machines thereof. .
20 定着装置
21 定着ベルト(定着部材)
22 加圧ローラ(対向部材)
23a 中サイズヒータ
23b 大サイズヒータ
23c 小サイズヒータ
24 ニップ形成部材
25 ステー(支持部材)
27 温度センサ(温度検知手段)
N ニップ部
P 用紙(記録媒体)
W1 中サイズ通過幅
W2 大サイズ通過幅
W3 小サイズ通過幅
20
22 Pressure roller (opposing member)
23a
27 Temperature sensor (temperature detection means)
N nip P Paper (recording medium)
W1 Medium size passage width W2 Large size passage width W3 Small size passage width
Claims (7)
前記定着ベルトを加熱する加熱源と、
前記定着ベルトに当接してニップ部を形成する対向部材と、
前記定着ベルトを介して前記対向部材と当接して前記ニップ部を形成するニップ形成部材とを備え、
記録媒体が通過する第1の通過幅と、前記第1の通過幅よりも大きく第1の通過幅を包含する第2の通過幅と、前記第1の通過幅より小さく第1の通過幅に包含される第3の通過幅を有する定着装置であって、
前記加熱源は、前記第1の通過幅に対応して配設された第1の発熱部と、前記第2の通過幅のうち第1の通過幅と重ならない端部側に配設された第2の発熱部と、前記第3の通過幅に対応して配設された第3の発熱部とを有し、
前記第1及び第2の発熱部を、前記ニップ部以外の箇所で前記定着ベルトに直接対向するように配設すると共に、前記第3の発熱部を、前記第1及び第2の発熱部に対しこれらが定着ベルトと直接対向する正面側とは反対側の背面側に配設したことを特徴とする定着装置。 An endless fixing belt that can rotate around its axis;
A heating source for heating the fixing belt ;
An opposing member that contacts the fixing belt to form a nip portion ;
A nip forming member that contacts the opposing member via the fixing belt to form the nip portion ;
A first passage width through which the recording medium passes, a second passage width that is larger than the first passage width and includes the first passage width, and a first passage width that is smaller than the first passage width and smaller than the first passage width. A fixing device having a third passage width included,
The heating source is disposed on a first heat generating portion disposed corresponding to the first passage width and on an end portion side of the second passage width that does not overlap with the first passage width. a second heating unit, and said third third heating portion disposed in correspondence with the passage width possess,
The first and second heat generating portions are disposed so as to directly face the fixing belt at locations other than the nip portion, and the third heat generating portion is used as the first and second heat generating portions. On the other hand , the fixing device is provided on the back side opposite to the front side directly facing the fixing belt .
前記定着ベルトを加熱する加熱源と、
前記定着ベルトに当接してニップ部を形成する対向部材と、
前記定着ベルトを介して前記対向部材と当接して前記ニップ部を形成するニップ形成部材とを備え、
記録媒体が通過する第1の通過幅と、前記第1の通過幅よりも大きく第1の通過幅を包含する第2の通過幅と、前記第1の通過幅より小さく第1の通過幅に包含される第3の通過幅を有する定着装置であって、
前記加熱源は、前記第1の通過幅に対応して配設された第1の発熱部と、前記第2の通過幅のうち第1の通過幅と重ならない端部側に配設された第2の発熱部と、前記第3の通過幅に対応して配設された第3の発熱部とを有し、
前記第1及び第2の発熱部を、前記ニップ部以外の箇所で前記定着ベルトに直接対向するように配設すると共に、前記第3の発熱部を、前記第1及び第2の発熱部に対しこれらが定着ベルトと直接対向する正面側とは反対側の背面側に配設し、
前記第1及び第2の発熱部を、互いに近接させて配設し、前記第3の発熱部を、第1及び第2の発熱部の前記背面側であって第1及び第2の発熱部の間に近接するように配設したことを特徴とする定着装置。 An endless fixing belt that can rotate around its axis ;
A heating source for heating the fixing belt;
An opposing member that contacts the fixing belt to form a nip portion;
A nip forming member that contacts the opposing member via the fixing belt to form the nip portion;
A first passage width through which the recording medium passes, a second passage width that is larger than the first passage width and includes the first passage width, and a first passage width that is smaller than the first passage width and smaller than the first passage width. A fixing device having a third passage width included,
The heating source is disposed on a first heat generating portion disposed corresponding to the first passage width and on an end portion side of the second passage width that does not overlap with the first passage width. A second heat generating portion, and a third heat generating portion disposed corresponding to the third passage width,
The first and second heat generating portions are disposed so as to directly face the fixing belt at locations other than the nip portion, and the third heat generating portion is used as the first and second heat generating portions. On the other hand, these are arranged on the back side opposite to the front side directly facing the fixing belt,
The first and second heat generating portions are disposed close to each other, and the third heat generating portion is located on the back side of the first and second heat generating portions, and the first and second heat generating portions. A fixing device, which is disposed so as to be close to each other .
前記支持部材を凹状に形成し、
前記第1及び第2の発熱部を前記支持部材の凹状の開口部側に配設すると共に、前記第3の発熱部を前記支持部材の内部に収容するように配設した請求項1又は2に記載の定着装置。 A support member for supporting the nip forming member;
Forming the support member in a concave shape;
While disposing the first and second heating portions to the concave opening side of the support member, the third aspect of the heat generating portion is disposed so as to accommodate the interior of the support member 1 or 2 The fixing device according to 1.
前記温度検知手段を、前記第1及び第2の発熱部が前記定着ベルトを直接加熱する箇所に対応させて配設した請求項1から4のいずれか1項に記載の定着装置。 A temperature detecting means for detecting the temperature of the fixing belt;
It said temperature sensing means, the fixing device according to any one of the first and second heating portions claim 1 which is disposed in correspondence with the position of heating the fixing belt directly 4.
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