JP5927728B2 - 画像霧除去装置、画像霧除去方法及び画像処理システム - Google Patents

画像霧除去装置、画像霧除去方法及び画像処理システム Download PDF

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Description

本発明は、画像霧除去装置、画像霧除去方法及び画像処理システムに関する。
中華人民共和国の地理環境が複雑地域では、天候が変わりやすく、多くの地区で霧が発生し、かつ、個々の地区が砂塵により天候に影響を受けることがある。霧や砂塵の天候は、屋外のビデオ画像の視程を低下する。なお、大都会では、大気汚染の影響によっても、屋外のビデオ画像の視程が低下してしまう。視程の低下はビデオ画像の品質に大きな影響を及ぼす。特に安全確保のための監視分野において、影響はより明確である。画像処理分野において霧化画像の明瞭化は切実で実用的なニーズがある。同時に近年、シングルフレーム画像に基づく霧除去の技術革新が進んだことにより、霧化画像の霧除去処理がコンピュータ画像処理分野において、ますます重要な研究と位置付けられている。
現在、霧化画像明瞭化方法は主に、一般の画像増強方法に基づく霧除去アルゴリズムと大気モデルに基づく霧除去アルゴリズムとの2つの方法がある。一般の画像増強方法に基づく霧除去アルゴリズムに属するものは、ヒストグラム均等化、空間尖鋭化フィルタリング、高周波強調フィルタリング、ウェーブレット変換による画像強調、Retinex増強フィルタリング等がある。これらのアルゴリズムは画像のコントラストと視程を増強することを出発点とし、かつ霧除去と直接の関係がなく、低照度などの原因によるビデオ画像の視程低下等の問題についても処理することができる。一方、2002年、NARASIMAHANらは、「Vision and the Atmosphere」という論文(非特許文献1参照)において、はじめて大気モデルに基づく霧除去明瞭化方法を提案した。このような方法は、近年、技術革新が進んでおり、主としてFattal, Kaiming Heらは新規のアルゴリズムを幾つか提案し、それらを用いた方法によれば、シングルフレーム画像だけの場合において、一般の画像増強に基づく霧除去方法よりもはるかに良好な霧除去効果を奏する。
ここで、大気モデルとは、大気中に浮遊粒子がある場合に、撮像機で物体を撮像し又は肉眼で物体を観察する光学原理をいう。大気モデルは、下記式(1)で示される。
式(1)において、I(X)は撮像装置で撮像した霧付き画像(以下、「霧化画像」ともいう)、又は肉眼で観察した霧化画像を示し、X=(x,y)は画像画素の座標を示す。J(X)は、物体からの反射光の画像であり、霧のない画像を示し、言い換えれば、霧除去処理の結果となる画像である。Aは、画像における天空の1点(以下、「天空点」ともいう)のRGB値であり、以下において、天空点パラメータともいう。現在の入力画像に天空がない場合は、画像における霧の濃度が最も大きい点を天空点とみなす。t(X)は、空気媒体の伝達関数である。当該伝達関数は、空中の浮遊粒子により散乱された後においても残存して撮像装置に到達する、物体からの反射光の割合を記述する。t(X)は、0超1未満のスカラデータであり、画像における画素ごとに一つの値を有する。I(X)、J(X)は、Aと同様に、何れも画像RGBのベクトルデータである。
以下、図1を参照しながら式(1)を説明する。図1は、大気モデルの式の概念図である。図1の左側の画像は、肉眼又は撮像装置で観察した画像I(X)である。画像I(X)は、物体からの反射光J(X)が空中の浮遊粒子により散乱された後においても残存する部分J(X)t(X)と、太陽光が空中の浮遊粒子により散乱された結果である大気環境光A(1−t(X))との二つの部分からなる。式(1)におけるt(X)は、被写体(物体)と撮像装置(肉眼)との距離(以下、「物体距離」ともいう)を示す関数であり、具体的には下記の式(2)で示される。
式(2)のうち、d(X)は、画像における一つの物体点と撮像装置(肉眼)との距離を示すため、t(X)を「距離パラメータ」とも称する。βは、大気散乱係数を示す定数である。
式(1)及び式(2)から分かるように、物体からの反射光が撮像装置に到達する強さJ(X)t(X)は、物体と撮像装置との距離d(X)に反比例し、距離が遠いほど光線の減衰が大きくなる。大気環境光が撮像装置に到達する強さA(1−t(X))は、距離d(X)と正比例し、距離が遠いほど光線が強くなるので、無限遠のところが白色をなす。
近年、大気モデルの式(1)に基づく霧除去アルゴリズムは技術革新が進んでいる。この大気モデルに基づくアルゴリズムは、シングルフレーム画像を入力画像とする場合のみにおいて良好な霧除去効果を奏することができる。表1において、幾つかの関係するアルゴリズムを挙げる。
これらの大気モデルに基づく霧除去アルゴリズムは、従来の画像増強アルゴリズムに比べ、より良好な霧除去効果を奏することができる。しかし、これらの方法は、演算が複雑で、処理速度が遅く、リアルタイム性が悪いという欠点がある。表2において、従来のアルゴリズムに基づく霧除去処理時間を幾つか挙げる。
大気モデルに基づく従来の霧除去アルゴリズムは、何れもシングルフレーム入力画像に対するものである。しかし、実際の利用段階においては、常にマルチフレームの状況、つまり連続的なビデオ画像が処理対象となる。大気モデルに基づく従来の霧除去アルゴリズムは、ビデオ画像に対してまだ研究が進んでいない。
Srinivasa G.Narasimhan,Shree K.Nayar,"Vision and the Atmosphere",International Journel of Computer Vision,2001
本発明は、良好な霧除去効果を確保するとともに計算オーバーヘッドを顕著に低下し、特にリアルタイムの画像処理に適する画像霧除去装置、画像霧除去方法及び画像処理システムを提供することを目的とする。
この目的に達するために、本発明は、入力画像に対して霧除去処理を行う画像霧除去装置であって、現在フレーム画像の粗距離パラメータを算出し、前記粗距離パラメータに基づき前記現在フレーム画像を変化フレーム又は不変フレームのいずれかに分類する前処理手段と、前記変化フレームの精距離パラメータを算出する変化フレーム精距離パラメータ算出手段と、前記不変フレームの精距離パラメータを算出する不変フレーム精距離パラメータ算出手段と、前記変化フレーム精距離パラメータ算出手段により算出された精距離パラメータを用いて前記変化フレームに対して霧除去処理を行い、前記不変フレーム精距離パラメータ算出手段により算出された精距離パラメータを用いて前記不変フレームに対して霧除去処理を行う画像霧除去手段と、を備え、前記変化フレーム精距離パラメータ算出手段は、前記変化フレームを粗距離パラメータ不変領域と粗距離パラメータ変化領域に分割し、直前フレーム画像の精距離パラメータに基づき、前記現在フレーム画像における前記粗距離パラメータ不変領域の精距離パラメータを算出し、前記直前フレーム画像の精距離パラメータ及び前記粗距離パラメータ変化領域の粗距離パラメータ、又は、前記粗距離パラメータ変化領域の粗距離パラメータに基づき、前記現在フレーム画像における前記粗距離パラメータ変化領域の精距離パラメータを算出し、前記不変フレーム精距離パラメータ算出手段は、前記直前フレーム画像の精距離パラメータに基づき前記不変フレームの精距離パラメータを算出する画像霧除去装置を提供する。
画像における各画素の粗距離パラメータと精距離パラメータは、物体距離、つまり撮像装置と撮像される目標との距離によって決められ、前記精距離パラメータは、粗距離パラメータの精細化により算出される。
本発明の一つの好ましい実施の形態では、前記前処理手段は、演算ウィンドウを用いて、前記演算ウィンドウに含まれている全ての画素の画素値に基づき、前記演算ウィンドウの中心に位置する画素の粗距離パラメータを計算する。
本発明の一つの好ましい実施の形態では、前記画像霧除去装置は、前記前処理手段により算出された粗距離パラメータを記憶する粗距離パラメータ記憶手段をさらに含む。
本発明の一つの好ましい実施の形態では、前記画像霧除去装置は、前記変化フレーム精距離パラメータ算出手段と前記不変フレーム精距離パラメータ算出手段により算出された精距離パラメータを記憶する精距離パラメータ記憶手段をさらに含む。
本発明の一つの好ましい実施の形態では、前記前処理手段は、前記現在フレーム画像の粗距離パラメータが前記直前フレーム画像の粗距離パラメータに比べ変化を生じた場合に前記現在フレーム画像を前記変化フレームに分類し、前記現在フレーム画像の粗距離パラメータが前記直前フレーム画像の粗距離パラメータに比べ変化を生じていない場合に前記現在フレーム画像を前記不変フレームに分類する。
本発明の一つの好ましい実施の形態では、前記変化フレーム精距離パラメータ算出手段は、前記現在フレーム画像の粗距離パラメータと前記直前フレーム画像の粗距離パラメータとの減算により前記変化フレームを粗距離パラメータ不変領域と粗距離パラメータ変化領域に分割する。
本発明の一つの好ましい実施の形態では、前記変化フレーム精距離パラメータ算出手段は、前記粗距離パラメータ不変領域における各画素の精距離パラメータを前記直前フレーム画像における対応する画素の精距離パラメータと等しくする。
本発明の一つの好ましい実施の形態では、前記変化フレーム精距離パラメータ算出手段は、前記粗距離パラメータ変化領域の粗距離パラメータの精細化によって前記粗距離パラメータ変化領域の精距離パラメータを算出する。
本発明の一つの好ましい実施の形態では、前記変化フレーム精距離パラメータ算出手段は、前記粗距離パラメータ変化領域を画素変化領域と画素不変領域に分割し、さらに、前記変化フレーム精距離パラメータ算出手段は、前記粗距離パラメータ変化領域の粗距離パラメータに基づき前記画素変化領域の精距離パラメータを算出し、前記直前フレーム画像の精距離パラメータに基づき前記画素不変領域の精距離パラメータを算出する。
本発明の一つの好ましい実施の形態では、前記変化フレーム精距離パラメータ算出手段は、前記画素変化領域が連通する画像領域であるか否かを判定し、前記画素変化領域が連通する画像領域であれば、前記変化フレーム精距離パラメータ算出手段は、前記現在フレーム画像の粗距離パラメータが前記直前フレーム画像の対応する粗距離パラメータ以上である第1の画像領域と前記現在フレーム画像の粗距離パラメータが前記直前フレーム画像の対応する粗距離パラメータ未満である第2の画像領域とに前記画素変化領域を分割し、前記画素変化領域における各画素の精距離パラメータをその粗距離パラメータと等しくするとともに、前記第2の画像領域のエッジを補正し、前記画素変化領域が連通する画像領域でなければ、前記変化フレーム精距離パラメータ算出手段は、前記画素変化領域における各画素の精距離パラメータをその粗距離パラメータと等しくする。
本発明の一つの好ましい実施の形態では、前記変化フレーム精距離パラメータ算出手段は、演算ウィンドウを用いて、前記第2の画像領域のエッジ上の各々の画素を中心として前記演算ウィンドウに含まれている全ての画素の粗距離パラメータの最小値を計算した後、前記演算ウィンドウに含まれている全ての画素の精距離パラメータを前記最小値と等しくすることにより、前記第2の画像領域のエッジを補正する。
本発明の一つの好ましい実施の形態では、前記変化フレーム精距離パラメータ算出手段は、前記画素不変領域における各画素の精距離パラメータを前記直前フレーム画像における対応する画素の精距離パラメータと等しくする。
本発明は、入力画像に対して霧除去処理を行う画像霧除去方法であって、現在フレーム画像の粗距離パラメータを算出し、前記粗距離パラメータに基づき前記現在フレーム画像を変化フレーム又は不変フレームのいずれかに分類するステップと、前記変化フレームの精距離パラメータを算出するステップと、前記不変フレームの精距離パラメータを算出するステップと、前記変化フレームの精距離パラメータを用いて前記変化フレームに対して霧除去処理を行い、前記不変フレームの精距離パラメータを用いて前記不変フレームに対して霧除去処理を行うステップと、を含み、前記変化フレームを粗距離パラメータ不変領域と粗距離パラメータ変化領域に分割し、直前フレーム画像の精距離パラメータに基づき、前記現在フレーム画像における前記粗距離パラメータ不変領域の精距離パラメータを算出し、前記直前フレーム画像の精距離パラメータ及び前記粗距離パラメータ変化領域の粗距離パラメータ、又は、前記粗距離パラメータ変化領域の粗距離パラメータに基づき、前記現在フレーム画像における前記粗距離パラメータ変化領域の精距離パラメータを算出し、前記直前フレーム画像の精距離パラメータに基づき前記不変フレームの精距離パラメータを算出する画像霧除去方法をさらに提供する。
本発明の一つの好ましい実施の形態では、演算ウィンドウを用いて、前記演算ウィンドウに含まれている全ての画素の画素値に基づき、前記演算ウィンドウの中心に位置する画素の粗距離パラメータを計算する。
本発明の一つの好ましい実施の形態では、前記現在フレーム画像の粗距離パラメータが前記直前フレーム画像の粗距離パラメータに比べ変化を生じた場合に前記現在フレーム画像を前記変化フレームに分類し、前記現在フレーム画像の粗距離パラメータが前記直前フレーム画像の粗距離パラメータに比べ変化を生じていない場合に前記現在フレーム画像を前記不変フレームに分類する。
本発明の一つの好ましい実施の形態では、前記現在フレーム画像の粗距離パラメータと前記直前フレーム画像の粗距離パラメータとの減算により前記変化フレームを粗距離パラメータ不変領域と粗距離パラメータ変化領域に分割する。
本発明の一つの好ましい実施の形態では、前記粗距離パラメータ不変領域における各画素の精距離パラメータを前記直前フレーム画像における対応する画素の精距離パラメータと等しくする。
本発明の一つの好ましい実施の形態では、前記粗距離パラメータ変化領域の粗距離パラメータの精細化によって前記粗距離パラメータ変化領域の精距離パラメータを算出する。
本発明の一つの好ましい実施の形態では、前記粗距離パラメータ変化領域を画素変化領域と画素不変領域に分割し、さらに、前記粗距離パラメータ変化領域の粗距離パラメータに基づき前記画素変化領域の精距離パラメータを算出し、前記直前フレーム画像の精距離パラメータに基づき前記画素不変領域の精距離パラメータを算出する。
本発明の一つの好ましい実施の形態では、前記画素変化領域が連通する画像領域であるか否かを判定し、前記画素変化領域が連通する画像領域であれば、前記現在フレーム画像の粗距離パラメータが前記直前フレーム画像の対応する粗距離パラメータ以上である第1の画像領域と前記現在フレーム画像の粗距離パラメータが前記直前フレーム画像の対応する粗距離パラメータ未満である第2の画像領域とに前記画素変化領域を分割し、前記画素変化領域における各画素の精距離パラメータをその粗距離パラメータと等しくするとともに、前記第2の画像領域のエッジを補正し、前記画素変化領域が連通する画像領域でなければ、前記画素変化領域における各画素の精距離パラメータをその粗距離パラメータと等しくする。
本発明の一つの好ましい実施の形態では、演算ウィンドウを用いて、前記第2の画像領域のエッジ上の各々の画素を中心として前記演算ウィンドウに含まれている全ての画素の粗距離パラメータの最小値を計算した後、前記演算ウィンドウに含まれている全ての画素の精距離パラメータを前記最小値と等しくすることにより、前記第2の画像領域のエッジを補正する。
本発明の一つの好ましい実施の形態では、前記画素不変領域における各画素の精距離パラメータを前記直前フレーム画像における対応する画素の精距離パラメータと等しくする。
最後に、本発明は、さらに、撮像装置と、出力手段と、以上のように記載の画像霧除去装置とを含む画像処理システムを提出する。
本発明によれば、良好な霧除去効果を確保するとともに計算オーバーヘッドを顕著に低下し、特にリアルタイムの画像処理に適する画像霧除去装置、画像霧除去方法及び画像処理システムを提供することができる。
本発明に係る画像霧除去装置、画像霧除去方法及び画像処理システムは、以下の利点を有する。
1.ビデオ連続画像における距離パラメータの時間的冗長性を十分に利用して、計算オーバーヘッドを顕著に低下し、画像処理速度を向上する。
2.本発明に係る画像霧除去方法は、容易にその他の霧除去方法に組み合せることができる。
3.本発明に係る画像霧除去方法又は画像霧除去装置は、容易にソフトウェア又はハードウェアにより実現され、従来のソフトウェア又はハードウェアを基にわずかな変更をするだけでよい。
4.本発明に係る画像霧除去方法は、異なるシーンに柔軟に適用可能であり、霧除去效果を確保した場合に適切な異なる解決案を選択することができる。
大気モデルを示す概念図である。 本発明に係る画像処理システムを示す概念的構造ブロック図である。 本発明の第1の実施例に係る画像霧除去方法を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施例に係る画像霧除去方法の霧除去過程を示す図である。 動体の現在フレーム画像と直前フレーム画像における対応する領域を示す概念図である。 動体の現在フレーム画像と直前フレーム画像における対応する領域を示す概念図である。 本発明の第2の実施例に係る画像霧除去方法を示すフローチャートである。
本発明に係る画像霧除去装置、画像霧除去方法及び画像処理システムは、物体距離(つまり撮像装置と撮像される目標(物体)との距離)によって決められる霧化画像のパラメータの計算を主要な処理として実行する。物体距離によって決められるパラメータは、以下、距離パラメータとも称し、例えば大気モデルの式に基づく伝達関数であるが、これに限られない。以下の実施例は、大気モデルのダークチャンネル仮設(例えば、表1の非特許文献1参照)に基づくシングルフレーム画像霧除去方法に関する。より詳細には、粗伝達関数raw t(X)について粗距離パラメータとも称して説明し、(精)伝達関数t(X)について精距離パラメータとも称して説明する。この精距離パラメータは、粗距離パラメータの精細化によって算出される。そのため、粗距離パラメータは、精距離パラメータに比べ正確性が低いが、計算速度が速くかつ計算オーバーヘッドが小さい。
図2は、本発明に係る画像処理システムを示す概念的構造ブロック図である。本発明に係る画像処理システムは、撮像装置100、画像霧除去装置200、共用メモリ300及び出力手段400を含む。撮像装置100は、画像(特に連続的なビデオ画像)を撮像し、その画像を画像霧除去装置200に伝送する。画像霧除去装置200は、撮像装置100により提供された画像に対し明瞭化処理(霧除去処理ともいう)を行う。共用メモリ300は、各種のデータを記憶する。出力手段400は、画像霧除去装置200により明瞭化処理された画像を出力(及び/又は表示)する。
画像霧除去装置200は、前処理手段10、粗距離パラメータ記憶手段20、変化フレーム精距離パラメータ算出手段30、精距離パラメータ記憶手段40、不変フレーム精距離パラメータ算出手段50、画像霧除去手段60及び制御手段70を含む。
前処理手段10は、撮像装置100により提供された各フレーム画像を分析し、各フレーム画像の粗距離パラメータを計算し、計算した各フレーム画像の粗距離パラメータに基づき各フレーム画像を変化フレーム又は不変フレームに分類する。ここで、現在フレーム画像(画像霧除去処理の対象となる現在のフレーム画像)の粗距離パラメータと直前フレーム画像(現在フレーム画像からみて時系列で直前のフレーム画像)の対応する粗距離パラメータとの減算により、現在フレーム画像を変化フレームに分類すべきか不変フレームに分類すべきかを判定する。そして、減算の結果、現在フレーム画像が直前フレーム画像に比べ所定数以上の画素の粗距離パラメータに変化が生じたことを検出すれば、現在フレーム画像を変化フレームに分類する。一方、現在フレーム画像が直前フレーム画像に比べ所定数以上の画素の粗距離パラメータに変化が生じたことを検出しなければ、現在フレーム画像を不変フレームに分類する。ここで、前処理手段10が粗距離パラメータに基づき現在フレーム画像を分類する前に、粗距離パラメータ記憶手段20に記憶されている直前フレーム画像の粗距離パラメータを読み取っておく。この前処理手段10は、フレーム分類手段又は変化フレーム確定手段とも称する。
前処理手段10は、算出された現在フレーム画像の粗距離パラメータを粗距離パラメータ記憶手段20に伝送する。粗距離パラメータ記憶手段20は、各フレーム画像の粗距離パラメータを記憶する。
現在フレーム画像が変化フレームに分類された場合に、変化フレーム精距離パラメータ算出手段30は、その現在フレーム画像を粗距離パラメータ変化領域と粗距離パラメータ不変領域に分割する。このうち、粗距離パラメータ変化領域は、直前フレーム画像に比べ現在フレーム画像の粗距離パラメータに変化が生じた画像部分である。粗距離パラメータ不変領域は、直前フレーム画像に比べ現在フレーム画像の粗距離パラメータに変化が生じていない画像部分である。この現在フレーム画像の分割は、特に前処理手段10で現在フレーム画像を分類する時の演算により実現される。即ち、粗距離パラメータ変化領域と粗距離パラメータ不変領域の分割は、現在フレーム画像と直前フレーム画像との対応する画素の粗距離パラメータそれぞれの減算により簡単に得られる。粗距離パラメータ不変領域については、粗距離パラメータ不変領域における各画素の精距離パラメータを直接用いて(精距離パラメータ記憶手段40に記憶されている)直前フレーム画像における対応する画素の精距離パラメータと等しくする。粗距離パラメータ変化領域については、本発明に係る、以下において詳述する方法により粗距離パラメータ変化領域における各画素の精距離パラメータを算出する。
精距離パラメータ記憶手段40は、変化フレーム精距離パラメータ算出手段30又は不変フレーム精距離パラメータ算出手段50により算出された各フレーム画像の精距離パラメータを記憶する。
現在フレーム画像が不変フレームに分類された場合に、不変フレーム精距離パラメータ算出手段50は、精距離パラメータ記憶手段40に記憶されている直前フレーム画像の精距離パラメータを、現在フレーム画像(不変フレーム)の対応する画素の精距離パラメータとして読み取る。
画像霧除去手段60は、変化フレーム精距離パラメータ算出手段30により算出された変化フレームの精距離パラメータを用いて変化フレームの画像に対して霧除去処理を行い、不変フレーム精距離パラメータ算出手段50により算出された不変フレームの精距離パラメータを用いて不変フレームの画像に対して霧除去処理を行う。ここでは、例えば大気モデルに基づく既知の霧除去方法により霧除去処理を行うことができる。撮像装置100により提供された各フレーム画像は、撮像装置100と画像霧除去手段60との間の(図示しない)接続を介して画像霧除去手段60に伝送されるようにしてもよい。また、画像霧除去手段60は、メモリ、例えば共用メモリ300から現在フレーム画像を読み取るようにしてもよい。
制御手段70は、画像霧除去装置200における各手段又はモジュールの制御や配置を行う。
図3は、本発明の第1の実施例に係る画像霧除去方法を示すフローチャートである。
ステップS300では、画像霧除去装置200が、現在フレーム画像とも称する画像I(X) の入力や読み取りを行う。
次のステップS301では、まず、画像霧除去装置200が、現在フレーム画像における各画素の粗距離パラメータを計算し、次に現在フレーム画像が不変フレームであるか否かを判定する。ここで、画像霧除去装置200が、現在フレーム画像の粗距離パラメータと直前フレーム画像の粗距離パラメータとの減算により現在フレーム画像を変化フレームに分類すべきか不変フレームに分類すべきかを判定する。そして、減算の結果、現在フレーム画像が直前フレーム画像に比べ所定数以上の画素の粗距離パラメータに変化が生じたことを検出すれば、現在フレーム画像を変化フレームに分類する。一方、現在フレーム画像が直前フレーム画像に比べ所定数以上の画素の粗距離パラメータに変化が生じたことを検出しなければ、現在フレーム画像を不変フレームに分類する。
このステップS301において、現在フレーム画像が不変フレームに分類された場合に、次のステップS302を実行する。
ステップS302では、現在フレーム画像における各画素の精距離パラメータを、直前フレーム画像における対応する画素の精距離パラメータと等しくする。次に、ステップS307では、ステップS302で得られた精距離パラメータを用いて不変フレーム画像に対して霧除去処理を行う。最後に、ステップS308では、霧除去の結果として霧除去画像を出力する。
ステップS301において、現在フレーム画像が変化フレームに分類された場合に、次のステップS303を実行する。
ステップS303では、現在フレーム画像を粗距離パラメータ変化領域と粗距離パラメータ不変領域とに分割する。このうち、粗距離パラメータ変化領域は、直前フレーム画像に比べ現在フレーム画像の粗距離パラメータに変化を生じた画像部分である。粗距離パラメータ不変領域は、直前フレーム画像に比べ現在フレーム画像の粗距離パラメータに変化が生じていない画像部分である。この粗距離パラメータ変化領域と粗距離パラメータ不変領域の分割は、現在フレーム画像と直前フレーム画像の対応する画素の粗距離パラメータそれぞれの比較(減算)により簡単に実現される。
粗距離パラメータ変化領域についてステップS304では、粗距離パラメータの精細化によって粗距離パラメータ変化領域における各画素の精距離パラメータを計算する。
粗距離パラメータ不変領域についてステップS305では、粗距離パラメータ不変領域における各画素の精距離パラメータを直前フレーム画像における対応する画素の精距離パラメータと等しくする。直前フレーム画像における各画素の精距離パラメータは、直前フレーム画像に対して霧除去処理を行った過程において算出されかつ必要に応じ記憶される。
ステップS304及びS305により、ステップS306では現在フレーム画像全体の全ての画素の精距離パラメータを得る。次に、ステップS307において、ステップS306で得られた精距離パラメータを用いて変化フレーム画像に対して霧除去処理を行う。最後に、ステップS308では、霧除去の結果として霧除去画像を出力する。
上述のようにステップS304とステップS305をこの順で実行してもよいし、ステップS305を実行した後にステップS304を実行してもよい。また、ステップS304とステップS305を並行して実行してもよい。
図4は、本発明の第1の実施例に係る画像霧除去方法の霧除去過程を示す図である。図4(a)と(b)はそれぞれ撮像装置100により撮像された現在フレーム画像と直前フレーム画像を示す。図4(c)と(d)はそれぞれ現在フレーム画像の粗距離パラメータ画像と直前フレーム画像の粗距離パラメータ画像を示す。図4(e)は、図4(c)と図4(d)との差を示し、このうち、図4(e)の黒色部分が現在フレームの粗距離パラメータ不変領域を示し、図4(e)の灰色部分が現在フレームの粗距離パラメータ変化領域を示す。図4(f)は、上述のステップS304で算出された粗距離パラメータ変化領域の精距離パラメータ画像である。図4(g)は、上述のステップS305で得られた粗距離パラメータ不変領域の精距離パラメータ画像である。
以下、本発明の第2の実施例に係る画像霧除去方法を詳述する。第2の実施例の目的は、現在フレーム画像の粗距離パラメータ変化領域における各画素の精距離パラメータの計算をさらに簡単化にすることである。
図5と図6は、動きのある物体(動体)を画像霧除去する場合における、二種類の代表的な状況を示す。図5と図6では、実線円で囲まれた画像領域は、直前フレーム画像に比べ現在フレーム画像における画素に変化を生じた領域を示し、画素変化領域とも称する。実線円の外の点線円で囲まれた画像領域は、直前フレーム画像に比べ現在フレーム画像の粗距離パラメータに変化を生じた領域である粗距離パラメータ変化領域を示す。ダークチャンネルに基づくシングルフレーム画像霧除去方法では、ある画素の粗距離パラメータは、その画素を中心とした演算ウィンドウ内の全ての画素の(RGB)値から確定されるので、粗距離パラメータ変化領域は、画素変化領域より大きく、かつこの画素変化領域を含み、両者の境界間の距離は、演算ウィンドウのサイズと位置によって決められる。
図5では、領域Aと領域Bは画素変化領域であり、領域Cと領域Dは画素不変領域であり、領域A+Cと領域B+Dは粗距離パラメータ変化領域である。このうち、領域Aと領域Bは完全に分離している。ここで、領域Aと領域Bにおける各画素の精距離パラメータを、直接その粗距離パラメータと等しくすることができる。そして、その粗距離パラメータは、画像入力後に前処理手段により算出される。領域Cと領域Dにおける各画素の精距離パラメータを直前フレーム画像における対応する画素の精距離パラメータと等しくすることができる。
ここで、現在フレーム画像と直前フレーム画像における対応する画素のRGBの三つの色チャンネルの最小値(カラー画像)又は階調値(階調画像)の比較により画素変化領域AとBを確定するようにしてもよい。
図6では、領域E+F+Gは現在フレーム画像における動体の領域(以下、「動体領域」という)であり、領域G+H+Jは直前フレーム画像における動体領域に対応し、かつ領域E+F+G+H+Jは画素変化領域である。これによって分かるように、画素変化領域は、連通する画像領域である。点線で囲まれた領域は、粗距離パラメータ変化領域であり、その粗距離パラメータ変化領域において、画素変化領域E+F+G+H+J以外は画素不変領域である。領域Eについては、現在フレーム画像における画素の粗距離パラメータが直前フレーム画像における対応する画素の粗距離パラメータより大きい、即ち粗距離パラメータの変化が正である。領域F+G+Hについては、現在フレーム画像における画素の粗距離パラメータが直前フレームにおける対応する画素の粗距離パラメータと略等しい。領域Jについては、現在フレーム画像における画素の粗距離パラメータが直前フレームにおける対応する画素の粗距離パラメータより小さい、即ち粗距離パラメータの変化が負である。図6における正方形枠は、粗距離パラメータを計算する時に用いられる演算ウィンドウを示す。ここで、領域E+F+Gと領域Jにおける各画素の粗距離パラメータは、その精距離パラメータと略等しくすることができる。しかし、領域Hにおける画素の粗距離パラメータを計算する時に演算ウィンドウが動体領域に属する画素を含むことがあるので、これにより得られた領域Hにおける画素の粗距離パラメータは正確ではない。よって、領域Hにおける各画素の粗距離パラメータはその精距離パラメータと近似しない。そのため、まず領域E+F+G+H+Jにおける各画素の精距離パラメータをその粗距離パラメータと等しくし、次に領域Hを補正する。その方式としては、粗距離パラメータを計算するための演算ウィンドウを用いて、領域J(粗距離パラメータの変化が負である)のエッジ上の各々の画素を中心として演算ウィンドウ範囲内の全ての画素の粗距離パラメータの最小値を計算した後、演算ウィンドウ範囲内の全ての画素の精距離パラメータをこの最小値と等しくする。
ここで、同様に、現在フレーム画像と直前フレーム画像における対応する画素のRGBの三つの色チャンネルの最小値(カラー画像)又は階調値(階調画像)の比較により画素変化領域E+F+G+H+Jを確定してもよい。
なお、「連通」する画像領域とは、主に同一物体の、現在フレーム画像における画像領域と直前フレーム画像における画像領域が重なる部分を有することを指し、例えば図6に示した状況である。
図5と図6における動体が円形である場合でも、粗距離パラメータ変化領域の外郭は理想的な円形又は円弧ではない。それは、粗距離パラメータ変化領域の外郭が通常正方形である演算ウィンドウによって決められるためであることによる。
図7は、本発明の第2の実施例に係る画像霧除去方法を示すフローチャートである。
簡単なために、ここで第1の実施例と同一の部分を重複説明せず、第1の実施例との相違だけを詳述する。
第2の実施例に係る霧除去方法では、ステップS700〜S703はそれぞれ、第1の実施例に係る霧除去方法のステップS300〜S303と略同一である。
次のステップS704では、画像霧除去装置200が、粗距離パラメータ変化領域を画素変化領域と画素不変領域とに分割する。
次のステップS705では、画素変化領域が連通する画像領域であるか否かを判定する。
ステップS705における判定により、画素変化領域が連通する画像領域である場合には、ステップS706を実行する。
ステップS706では、画素変化領域における各画素の精距離パラメータをその粗距離パラメータと等しくする(現在フレーム画像)。次にステップS707では、画像変化領域の粗距離パラメータの変化が負である画像領域のエッジに対して補正を行う。その方式としては、粗距離パラメータを計算するための演算ウィンドウを用いて、そのエッジ上の各々の画素を中心として演算ウィンドウ範囲内の全ての画素の粗距離パラメータの最小値を計算した後、演算ウィンドウ範囲内の全ての画素の精距離パラメータをこの最小値と等しくする。
ステップS705における判定により、画素変化領域が連通する画像領域でなければ、ステップS709を実行する。
ステップS709では、画素変化領域における各画素の精距離パラメータをその粗距離パラメータと等しくする(現在フレーム画像)。
ステップS710では、画素不変領域における各画素の精距離パラメータを直前フレーム画像における対応する画素の精距離パラメータと等しくする。
このステップS704〜S710により、現在フレーム画像の粗距離パラメータ変化領域における各画素の精距離パラメータを算出する。
次に、ステップS711では、粗距離パラメータ不変領域における各画素の精距離パラメータを直前フレーム画像における対応する画素の精距離パラメータと等しくする。ここで、直前フレーム画像における各画素の精距離パラメータは、直前フレーム画像に対して霧除去処理を行った過程において算出されかつ必要に応じ記憶されている。
以上の処理により、ステップS712では、現在フレーム画像全体の全ての画素の精距離パラメータを得る。次に、ステップS713において、ステップS712で得られた精距離パラメータを用いて変化フレーム画像に対して霧除去処理を行う。最後に、ステップS714では、霧除去の結果として霧除去画像を出力する。
なお、例えば以下の方式により画素変化領域が連通する画像領域であるか否かを判定することができる。画素変化領域において、例えば図6における画像領域Gのように画素の現在フレーム画像における粗距離パラメータがその画素の直前フレーム画像における粗距離パラメータと略等しい画像領域があるか否かを判定する。そして、図6に示すように、該当する画像領域があれば、画像変化領域が連通する画像領域であると判定し、図5に示すように、該当する画像領域がなければ、画像変化領域が連通する画像領域ではないと判定する。
他のより簡単な実施例として、画素変化領域が連通する画像領域であるか否かを判定するステップS705を省略することができる。この場合、ステップS704の次に直接ステップS706を実施して、画素変化領域における各画素の精距離パラメータをその粗距離パラメータと等しくし、その次に粗距離パラメータの変化が負である画像変化領域のエッジに対して補正を行う。その補正の方式としては、粗距離パラメータを計算するための演算ウィンドウを用いて、そのエッジ上の各々の画素を中心として演算ウィンドウ範囲内の全ての画素の粗距離パラメータの最小値を計算し、次に、演算ウィンドウ範囲内の全ての画素の精距離パラメータをこの最小値と等しくする。つまり、何れの場合でも補正を行うようにする。この場合において、画素変化領域が連通する画像領域ではないときでも、補正により正確な結果を得ることができる。
上述のようにステップS704〜S710とステップS711をこの順で実行してもよいし、ステップS711を実行した後にステップS704〜S710を実行してもよい。また、ステップS704〜S710とステップS711を並行して実行してもよい。
さらに、上述のようにステップS705〜S709とステップS710をこの順で実行してもよいし、ステップS710を実行した後にステップS705〜S709を実行してもよい。また、ステップS705〜S709とステップS710を並行して実行してもよい。
なお、例えば、従来の技術で既知の方法により、好ましくはダークチャンネル仮設に基づくシングルフレーム画像霧除去方法により、粗距離パラメータの計算を実現し粗距離パラメータの精細化によって精距離パラメータを得ることができる。
以上のような処理過程は、ビデオ連続画像の各フレーム画像に対して霧除去処理を行う過程であると注意する必要がある。ビデオ連続画像の第1のフレームに対する処理は、以上のような処理過程の特殊な状況である。まず、前処理手段10は撮像装置100により撮像された第1のフレーム画像の粗距離パラメータを算出するとともに、その粗距離パラメータを粗距離パラメータ記憶手段20に記憶する。次に、変化フレーム精距離パラメータ算出手段30は、粗距離パラメータの精細化によって第1のフレーム画像の精距離パラメータを算出するとともに、その精距離パラメータを精距離パラメータ記憶手段40に記憶する。画像霧除去手段60は、算出された精距離パラメータに基づき第1のフレーム画像に対して霧除去処理を行う。
本発明に係る画像霧除去装置、画像霧除去方法及び画像処理システムは、特に、ビデオ監視分野に適用され、また、画像、ビデオに関する何れの装置、例えば一般の撮像装置、デコーダ、カメラなどに適用されてもよい。
10 前処理手段
20 粗距離パラメータ記憶手段
30 変化フレーム精距離パラメータ算出手段
40 精距離パラメータ記憶手段
50 不変フレーム精距離パラメータ算出手段
60 画像霧除去手段
100 撮像装置
200 画像霧除去装置
300 共用メモリ
400 出力手段

Claims (23)

  1. 入力画像に対して霧除去処理を行う画像霧除去装置であって、
    現在フレーム画像の粗距離パラメータを算出し、前記粗距離パラメータに基づき前記現在フレーム画像を変化フレーム又は不変フレームのいずれかに分類する前処理手段と、
    前記変化フレームの精距離パラメータを算出する変化フレーム精距離パラメータ算出手段と、
    前記不変フレームの精距離パラメータを算出する不変フレーム精距離パラメータ算出手段と、
    前記変化フレーム精距離パラメータ算出手段により算出された精距離パラメータを用いて前記変化フレームに対して霧除去処理を行い、前記不変フレーム精距離パラメータ算出手段により算出された精距離パラメータを用いて前記不変フレームに対して霧除去処理を行う画像霧除去手段と、を備え、
    前記変化フレーム精距離パラメータ算出手段は、前記変化フレームを粗距離パラメータ不変領域と粗距離パラメータ変化領域に分割し、直前フレーム画像の精距離パラメータに基づき、前記現在フレーム画像における前記粗距離パラメータ不変領域の精距離パラメータを算出し、前記直前フレーム画像の精距離パラメータ及び前記粗距離パラメータ変化領域の粗距離パラメータ、又は、前記粗距離パラメータ変化領域の粗距離パラメータに基づき、前記現在フレーム画像における前記粗距離パラメータ変化領域の精距離パラメータを算出し、
    前記不変フレーム精距離パラメータ算出手段は、前記直前フレーム画像の精距離パラメータに基づき前記不変フレームの精距離パラメータを算出する、ことを特徴とする画像霧除去装置。
  2. 前記前処理手段は、演算ウィンドウを用いて、前記演算ウィンドウに含まれている全ての画素の画素値に基づき、前記演算ウィンドウの中心に位置する画素の粗距離パラメータを計算する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像霧除去装置。
  3. 前記前処理手段により算出された粗距離パラメータを記憶する粗距離パラメータ記憶手段をさらに含む、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像霧除去装置。
  4. 前記変化フレーム精距離パラメータ算出手段と前記不変フレーム精距離パラメータ算出手段により算出された精距離パラメータを記憶する精距離パラメータ記憶手段をさらに含む、ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の画像霧除去装置。
  5. 前記前処理手段は、前記現在フレーム画像の粗距離パラメータが前記直前フレーム画像の粗距離パラメータに比べ変化を生じた場合に前記現在フレーム画像を前記変化フレームに分類し、前記現在フレーム画像の粗距離パラメータが前記直前フレーム画像の粗距離パラメータに比べ変化を生じていない場合に前記現在フレーム画像を前記不変フレームに分類する、ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の画像霧除去装置。
  6. 前記変化フレーム精距離パラメータ算出手段は、前記現在フレーム画像の粗距離パラメータと前記直前フレーム画像の粗距離パラメータとの減算により前記変化フレームを粗距離パラメータ不変領域と粗距離パラメータ変化領域に分割する、ことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の画像霧除去装置。
  7. 前記変化フレーム精距離パラメータ算出手段は、前記粗距離パラメータ不変領域における各画素の精距離パラメータを前記直前フレーム画像における対応する画素の精距離パラメータと等しくする、ことを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の画像霧除去装置。
  8. 前記変化フレーム精距離パラメータ算出手段は、前記粗距離パラメータ変化領域の粗距離パラメータの精細化によって前記粗距離パラメータ変化領域の精距離パラメータを算出する、ことを特徴とする請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の画像霧除去装置。
  9. 前記変化フレーム精距離パラメータ算出手段は、前記粗距離パラメータ変化領域を画素変化領域と画素不変領域に分割し、
    さらに、前記変化フレーム精距離パラメータ算出手段は、前記粗距離パラメータ変化領域の粗距離パラメータに基づき前記画素変化領域の精距離パラメータを算出し、前記直前フレーム画像の精距離パラメータに基づき前記画素不変領域の精距離パラメータを算出する、ことを特徴とする請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の画像霧除去装置。
  10. 前記変化フレーム精距離パラメータ算出手段は、前記画素変化領域が連通する画像領域であるか否かを判定し、
    前記画素変化領域が連通する画像領域であれば、前記変化フレーム精距離パラメータ算出手段は、前記現在フレーム画像の粗距離パラメータが前記直前フレーム画像の対応する粗距離パラメータ以上である第1の画像領域と前記現在フレーム画像の粗距離パラメータが前記直前フレーム画像の対応する粗距離パラメータ未満である第2の画像領域とに前記画素変化領域を分割し、前記画素変化領域における各画素の精距離パラメータをその粗距離パラメータと等しくするとともに、前記第2の画像領域のエッジを補正し、
    前記画素変化領域が連通する画像領域でなければ、前記変化フレーム精距離パラメータ算出手段は、前記画素変化領域における各画素の精距離パラメータをその粗距離パラメータと等しくする、ことを特徴とする請求項9に記載の画像霧除去装置。
  11. 前記変化フレーム精距離パラメータ算出手段は、演算ウィンドウを用いて、前記第2の画像領域のエッジ上の各々の画素を中心として前記演算ウィンドウに含まれている全ての画素の粗距離パラメータの最小値を計算した後、前記演算ウィンドウに含まれている全ての画素の精距離パラメータを前記最小値と等しくすることにより、前記第2の画像領域のエッジを補正する、ことを特徴とする請求項10に記載の画像霧除去装置。
  12. 前記変化フレーム精距離パラメータ算出手段は、前記画素不変領域における各画素の精距離パラメータを前記直前フレーム画像における対応する画素の精距離パラメータと等しくする、ことを特徴とする請求項9に記載の画像霧除去装置。
  13. 入力画像に対して霧除去処理を行う画像霧除去方法であって、
    現在フレーム画像の粗距離パラメータを算出し、前記粗距離パラメータに基づき前記現在フレーム画像を変化フレーム又は不変フレームのいずれかに分類するステップと、
    前記変化フレームの精距離パラメータを算出するステップと、
    前記不変フレームの精距離パラメータを算出するステップと、
    前記変化フレームの精距離パラメータを用いて前記変化フレームに対して霧除去処理を行い、前記不変フレームの精距離パラメータを用いて前記不変フレームに対して霧除去処理を行うステップと、を含み、
    前記変化フレームを粗距離パラメータ不変領域と粗距離パラメータ変化領域に分割し、直前フレーム画像の精距離パラメータに基づき、前記現在フレーム画像における前記粗距離パラメータ不変領域の精距離パラメータを算出し、前記直前フレーム画像の精距離パラメータ及び前記粗距離パラメータ変化領域の粗距離パラメータ、又は、前記粗距離パラメータ変化領域の粗距離パラメータに基づき、前記現在フレーム画像における前記粗距離パラメータ変化領域の精距離パラメータを算出し、
    前記直前フレーム画像の精距離パラメータに基づき前記不変フレームの精距離パラメータを算出する、ことを特徴とする画像霧除去方法。
  14. 演算ウィンドウを用いて、前記演算ウィンドウに含まれている全ての画素の画素値に基づき、前記演算ウィンドウの中心に位置する画素の粗距離パラメータを計算する、ことを特徴とする請求項13に記載の画像霧除去方法。
  15. 前記現在フレーム画像の粗距離パラメータが前記直前フレーム画像の粗距離パラメータに比べ変化を生じた場合に前記現在フレーム画像を前記変化フレームに分類し、
    前記現在フレーム画像の粗距離パラメータが前記直前フレーム画像の粗距離パラメータに比べ変化を生じていない場合に前記現在フレーム画像を前記不変フレームに分類する、ことを特徴とする請求項13又は請求項14に記載の画像霧除去方法。
  16. 前記現在フレーム画像の粗距離パラメータと前記直前フレーム画像の粗距離パラメータとの減算により前記変化フレームを粗距離パラメータ不変領域と粗距離パラメータ変化領域に分割する、ことを特徴とする請求項13〜請求項15の何れか1項に記載の画像霧除去方法。
  17. 前記粗距離パラメータ不変領域における各画素の精距離パラメータを前記直前フレーム画像における対応する画素の精距離パラメータと等しくする、ことを特徴とする請求項13〜請求項16の何れか1項に記載の画像霧除去方法。
  18. 前記粗距離パラメータ変化領域の粗距離パラメータの精細化によって前記粗距離パラメータ変化領域の精距離パラメータを算出する、ことを特徴とする請求項13〜請求項17の何れか1項に記載の画像霧除去方法。
  19. 前記粗距離パラメータ変化領域を画素変化領域と画素不変領域に分割し、さらに、前記粗距離パラメータ変化領域の粗距離パラメータに基づき前記画素変化領域の精距離パラメータを算出し、前記直前フレーム画像の精距離パラメータに基づき前記画素不変領域の精距離パラメータを算出する、ことを特徴とする請求項13〜請求項17の何れか1項に記載の画像霧除去方法。
  20. 前記画素変化領域が連通する画像領域であるか否かを判定し、
    前記画素変化領域が連通する画像領域であれば、前記現在フレーム画像の粗距離パラメータが前記直前フレーム画像の対応する粗距離パラメータ以上である第1の画像領域と前記現在フレーム画像の粗距離パラメータが前記直前フレーム画像の対応する粗距離パラメータ未満である第2の画像領域とに前記画素変化領域を分割し、前記画素変化領域における各画素の精距離パラメータをその粗距離パラメータと等しくするとともに、前記第2の画像領域のエッジを補正し、
    前記画素変化領域が連通する画像領域でなければ、前記画素変化領域における各画素の精距離パラメータをその粗距離パラメータと等しくする、ことを特徴とする請求項19に記載の画像霧除去方法。
  21. 算ウィンドウを用いて、前記第2の画像領域のエッジ上の各々の画素を中心として前記演算ウィンドウに含まれている全ての画素の粗距離パラメータの最小値を計算した後、前記演算ウィンドウに含まれている全ての画素の精距離パラメータを前記最小値と等しくすることにより、前記第2の画像領域のエッジを補正する、ことを特徴とする請求項20に記載の画像霧除去方法。
  22. 前記画素不変領域における各画素の精距離パラメータを前記直前フレーム画像における対応する画素の精距離パラメータと等しくする、ことを特徴とする請求項19に記載の画像霧除去方法。
  23. 撮像装置と、出力手段と、請求項1〜請求項12の何れか1項に記載の画像霧除去装置とを含むことを特徴とする画像処理システム。
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