JP5923034B2 - メモリの動作確認装置および動作確認方法 - Google Patents

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Description

本発明は、メモリの動作確認装置および動作確認方法に関し、特に、メモリをアクセスする装置の稼働中に、このメモリの動作状態を確認するための技術に関する。
従来、例えば、超電導電磁石を構成する超電導コイルの温度を制御するための制御装置は、その超電導コイルを超電導状態に定常的に維持するために無停止運転されている。この種の制御装置は、その制御に必要な演算処理を随時実施し、その演算結果をメモリに記憶させている。このように制御装置が無停止運転されている場合、メモリの動作に異常が発生すると、制御装置の運転を継続することが困難になる。このため、無停止運転中の制御装置およびメモリの動作を阻害することなく、メモリの動作確認を可能とする技術に対する要請が存在する。
上述の要請に対する従来技術として、例えば特開平7−44465号公報(引用文献1)に開示された技術がある。図6を参照して、従来技術によるメモリの動作確認の手法を説明する。この従来技術は、装置の稼働中にメモリの異常を検出するためのものであり、同図(a)に示すように、全記憶領域のうち、装置の稼働中に使用しない記憶領域Aが動作確認用のパターンデータの記憶領域として使用される。また、記憶領域Bには、上述の制御装置による演算結果のようなデータが格納される。
上述の従来技術によれば、電源投入時の初期設定処理において、動作確認用の特定のパターンデータが記憶領域Aに書き込まれる。そして、電源投入後の稼働中に一定時間間隔で記憶領域Aからパターンデータが読み出され、そのパターンデータが上述の特定のパターンデータ(期待値)と一致するか否かが判定される。この判定においてパターンデータが一致すれば、メモリ動作が正常であることが確認される。
特開平7−44465号公報
上述の従来技術によれば、図6(a)に符号C1で示すように、異常発生部位が演算結果記憶用の記憶領域Bにあり、且つ、その異常発生部位が動作確認用の記憶領域Aに近接した位置にある場合、記憶領域Aの動作は、概ね記憶領域Bの異常発生部位の動作と同等であると考えられることから、記憶領域Aの動作を検証することにより、記憶領域Bの動作確認を行うことができる。
しかしながら、図6(a)に符号C2で示すように、異常発生部位が記憶領域Aから離れた位置にある場合、記憶領域Aの動作は、記憶領域Bの異常発生部位の動作と同等であるとは必ずしも言えなくなるため、記憶領域Aのパターンデータを検証したとしても、記憶領域Bの動作確認を行ったとは言えなくなる。このため、上述の従来技術によれば、異常発生の検出精度が低下するという問題がある。
上述の従来技術の問題に対する対策の一つとして、図6(b)に例示するように、記憶領域の全体にわたって動作確認を行うことが挙げられる。しかしながら、この対策によれば、記憶領域の全体に対してパターンデータの読み出しを行わなければならず、動作確認に時間を要するという問題がある。また、動作確認対象の記憶領域には動作確認用のパターンデータのみならず、演算結果等も記憶されるため、動作確認の手順が複雑になり、装置の稼働中に動作確認を行うことが困難である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、無停止運転中の装置によりアクセスされるメモリの動作確認の精度を維持しつつ、その動作確認に要する時間を抑制することができるメモリの動作確認装置および動作確認方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様によるメモリの動作確認装置は、無停止運転される装置の出力データを記憶するためのメモリの動作を確認する動作確認装置であって、前記メモリに記憶される前記出力データのデータ量に応じて、前記出力データを記憶するために使用する使用容量を決定し、前記使用容量に基づいて前記メモリの使用領域を設定する使用領域設定部と、前記使用領域設定部により設定された前記使用領域に、動作確認用の特定のパターンデータを記憶するための動作確認用の記憶領域を設定する記憶領域設定部と、前記記憶領域設定部により設定された前記動作確認用の記憶領域に対し、定周期で前記特定のパターンデータの書き込み及び読み出しを実施する書き込み読み出し部と、前記書き込み読み出し部により前記動作確認用の記憶領域から読み出されたパターンデータが前記特定のパターンデータと一致するか否かを判定する判定部と、前記判定部による判定の結果を示す情報を生成して出力する判定結果出力部と、を備えたメモリの動作確認装置の構成を有する。
前記メモリの動作確認装置において、例えば、前記使用領域設定部は、前記装置の出力データを前記メモリに記憶するために使用するデータブロック数に基づいて前記使用容量を算出する。
前記メモリの動作確認装置において、例えば、前記使用領域設定部は、前記使用容量に所定の係数を乗算し、該乗算により得られた値を前記メモリの全容量から減算し、該減算により得られた値に基づいて前記メモリの使用領域を設定する。
前記メモリの動作確認装置において、例えば、前記記憶領域設定部は、前記動作確認用の記憶領域として複数の記憶領域を分散させて設定し、書き込み読み出し部は、前記記憶領域設定部により設定された前記複数の記憶領域に対し、定周期で前記特定のパターンデータの書き込み及び読み出しを順次的に実施し、判定部は、前記書き込み読み出し部により前記複数の記憶領域から読み出されたパターンデータが前記特定のパターンデータと一致するか否かを判定する。
前記メモリの動作確認装置において、例えば、前記書き込み読み出し部は、ランダムに決定された順番に従って、前記複数の記憶領域に対し順次的に前記特定のパターンデータの書き込み及び読み出しを実施し、前記判定部は、前記順番に従って特定される前記複数の記憶領域の中の一つから読み出されたパターンデータが前記特定のパターンデータと一致するか否かを判定する。
前記メモリの動作確認装置において、例えば、前記ランダムに決定された順番は、前記複数の記憶領域の書き込みおよび読み出しを実施するための複数の異なる所定の手順の中から乱数を用いてランダムに決定された手順により規定された順番である。
前記メモリの動作確認装置において、例えば、前記メモリは、冗長化システムを構成する複数の制御装置によって共有される共有メモリである。
本発明の一態様によるメモリの動作確認方法は、無停止運転される装置の出力データを記憶するためのメモリの動作を確認する動作確認方法であって、前記メモリに記憶される前記出力データのデータ量に応じて、前記出力データを記憶するために使用する使用容量を決定し、前記使用容量に基づいて前記メモリの使用領域を設定する第1段階と、前記第1段階により設定された前記使用領域に、動作確認用の特定のパターンデータを記憶するための動作確認用の記憶領域を設定する第2段階と、前記第2段階により設定された前記動作確認用の記憶領域に対し、定周期で前記特定のパターンデータの書き込み及び読み出しを実施する第3段階と、前記第3段階により前記動作確認用の記憶領域から読み出されたパターンデータが前記特定のパターンデータと一致するか否かを判定する第4段階と、前記第4段階による判定の結果を示す情報を生成して出力する第5段階と、を含むメモリの動作確認方法の構成を有する。
前記メモリの動作確認方法において、例えば、前記第2段階では、前記動作確認用の記憶領域として複数の記憶領域を分散させて設定し、前記第3段階では、ランダムに決定された順番に従って、前記複数の記憶領域に対し順次的に前記特定のパターンデータの書き込み及び読み出しを実施し、前記第4段階では、前記順番に従って特定される前記複数の記憶領域の中の一つから読み出されたパターンデータが前記特定のパターンデータと一致するか否かを判定する。
本発明によれば、無停止運転中の装置によりアクセスされるメモリの動作確認の精度を維持しつつ、その動作確認に要する時間を抑制することができる。
本発明の第1実施形態によるメモリの動作確認装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態によるメモリの動作確認装置の動作の流れの一例を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態によるメモリの動作確認装置の動作の流れの詳細を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態によるメモリの動作確認装置の動作の流れの一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の変形例を説明するための説明図である。 従来技術によるメモリの動作確認手法を説明するための説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について、超電導電磁石を超電導状態に保持するための冷却システムを制御する制御装置に本発明によるメモリの動作確認装置を適用した場合を例として説明する。ただし、本発明は、このような例に限定されず、任意の装置に適用することができる。
(第1実施形態)
[構成の説明]
図1は、本発明の実施形態によるメモリの動作確認装置が適用された制御装置100の構成の一例を示すブロック図である。
制御装置100は、入力データDINに基づいて、冷却システムの制御に関する演算処理を実行し、その演算結果RAをメモリ200に記憶させるものである。本実施形態では、制御装置100の制御対象は、例えば、冷却システムにおける液体ヘリウムの循環流量を規定するバルブの開度である。制御装置100は、そのバルブの開度に関する制御データを演算する。制御装置100は、例えば制御用のCPU(Central Processing Unit)であるが、この例に限定されない。
本実施形態では、制御装置100は、上述の冷却システムの制御に関する演算処理を実行する機能に加えて、メモリ200の動作確認を実施する機能を有している。以下では、メモリ200の動作確認を実施する機能に着目して説明する場合、制御装置100を「動作確認装置100」と称す。
動作確認装置100は、無停止運転される制御装置(100)の演算結果RA(出力データ)を記憶するためのメモリ200の動作確認を実施するものであって、使用領域設定部110、記憶領域設定部120、書き込み読み出し部130、判定部140、判定結果出力部150から構成される。ここで、使用領域設定部110は、メモリ200に記憶される演算結果RAのデータ量に応じて、演算結果RAを記憶するために使用する記憶容量(以下、「使用容量」と称す。)を算出し、この使用容量に基づいて、演算結果RA等の各種のデータを記憶するために使用するメモリ200の記憶領域210(以下、「使用領域210」と称す。)を設定するものである。
本実施形態では、使用領域設定部110は、演算結果RA等の各種の実データのデータブロック数に基づいてメモリ200の上記使用容量を算出する。ここで、本実施形態において、データブロック数は、データの種別の数に相当する。データの種別の一例としては、演算結果RAである演算データ、冗長構成を採用した場合に使用する生存確認データ、設定データ、入力データ、出力データがある。このうち、入力データは、アナログ入力データとデジタル入力データに分類され、出力データは、アナログ出力データとデジタル出力データに分類される。したがって、この例では、データの種別の総数は「7」となる。何れの種別のデータをメモリ200に記憶するかによって、例えばオペレータやシステム設計者等によってデータブロック数が事前に決定される。本実施形態では、オペレータ等により決定されたデータブロック数は、制御装置100の記憶部(図示なし)に記憶される。
このデータブロック数は、図1に示すメモリ200の記憶領域210のうち、演算結果記憶用の記憶領域212A、記憶領域212B、記憶領域212Cの個数に相当し、この記憶領域ごとに異なる種別のデータが記憶される。図1の例では、記憶領域210には3個の記憶領域212A,212B,212Cが存在し、データブロック数は「3」である。従ってこの例では、記憶領域210に3つの種別のデータが記憶される。
また、使用領域設定部110は、上記算出した使用容量に基づいて使用領域210を設定する。本実施形態では、上記算出した使用容量に所定の係数Nを乗算し、該乗算により得られた値をメモリ200の全容量から減算し、この減算により得られた値に基づいてメモリ200の使用領域210を設定する。即ち、本実施形態では、上記乗算により得られた値をメモリ200の全容量から減算することによりメモリ200の後述の不使用領域220を特定し、この不使用領域により使用領域210を背理的に特定する。その詳細については後述する。
記憶領域設定部120は、使用領域設定部110により設定された使用領域210に、動作確認用の特定のパターンデータPDを記憶するための動作確認用の複数の記憶領域211A,211B,211C,211Dを分散させて設定するものである。本実施形態では、記憶領域設定部120は、使用領域210における記憶領域211A,211B,211C,211Dの各アドレス空間を設定することにより、記憶領域211A,211B,211C,211Dを分散させて設定する。なお、図1の例では、3つの記憶領域211A,211B,211C,211Dを分散させて配置しているが、分散配置される記憶領域の個数(即ち、データブロック数)は任意である。ただし、本実施形態では、動作確認用の記憶領域の個数は、演算結果記憶用の記憶領域の個数に応じて決定され、その詳細は後述する。
書き込み読み出し部130は、記憶領域設定部120により設定された複数の記憶領域211A,211B,211C,211Dに対し、定周期で上記動作確認用の特定のパターンデータPDの書き込み及び読み出しを順次的に実施するものである。ここで、書き込み読み出し部130は、特定のパターンデータPDの書き込みの際には、記憶領域211A,211B,211C,211DをアクセスするためのアドレスADと特定のパターンデータPDとを発生させてメモリ200に供給する。また、書き込み読み出し部130は、特定のパターンデータPDの読み出しの際には、同じく、記憶領域211A,211B,211C,211DをアクセスするためのアドレスADを発生させてメモリ200に供給し、このアドレスADによって特定される記憶領域211A,211B,211C,211Dから出力データDOUTとしてパターンデータPDを読み出す。
判定部140は、書き込み読み出し部140により複数の記憶領域211A,211B,211C,211Dから読み出されたパターンデータ(DOUT)が特定のパターンデータPDと一致するか否かを判定するものである。判定結果出力部150は、判定部140による判定の結果を示す情報Jを生成して出力するものである。例えば、判定部140は、記憶領域211A,211B,211C,211Dから読み出されたパターンデータが特定のパターンデータPDと一致しない場合、メモリ200の動作に異常がある旨(パターンデータが一致しない旨)の情報Jを出力する。
メモリ200は、本来的には制御装置(100)の演算結果RAを記憶するためのものであり、例えばスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM:Static Random Access Memory)である。ただし、この例に限定されず、書き込みおよび読み出し可能であることを限度に、メモリ200として例えば不揮発性メモリ等の任意の記憶デバイスを用いることができる。
本実施形態では、メモリ200は、メモリセルアレイからなる記憶領域205を備えている。なお、図1の例では、説明の便宜上、記憶領域205はアドレス空間により表現されている。即ち、図1において、記憶領域205の上端部がメモリ200の全記憶領域の先頭アドレスに対応し、記憶領域205の下端部が最終アドレスに対応し、記憶領域205の上端部から下端部に向けてアドレスが順次的に増加するようにアドレス空間が記憶領域205に割り付けられている。
記憶領域205は、演算結果RA等のデータを記憶するために使用される使用領域210と、データの記憶に使用されない残りの記憶領域220(以下、「不使用領域220」と称す。)とから構成される。ここで、使用領域210は、上記の特定のパターンデータPDを記憶するための複数の領域211A,211B,211C,211Dと、演算結果RAを記憶するための記憶領域212A,212B,212Cとから構成される。以下では、動作確認用の記憶領域211A,211B,211C,211Dの各領域を総じて「動作確認用の記憶領域211」と称し、演算結果記憶用の記憶領域212A,212B,212Cの各領域を総じて「演算結果記憶用の記憶領域212」と称す。本実施形態では、使用領域205のうち、演算結果記憶用の記憶領域212を除いた残りの領域が動作確認用の記憶領域211として設定される。
[動作の説明]
次に、本実施形態によるメモリの動作確認装置100の動作を説明する。
図2は、本実施形態による動作確認装置100の動作の流れの一例を示すフローチャートである。
図2のフローにおいて、最初に、使用領域設定部110は、メモリの200の全記憶領域である記憶領域205のうち、演算結果RA等の各種のデータを記憶するために使用するメモリ200の使用領域210を設定する(ステップS1)。
ここで、図3を参照して、使用領域設定部110による使用領域210の設定手順を詳細に説明する。
図3は、本実施形態によるメモリの動作確認装置100の動作の流れの詳細を示すフローチャートであり、メモリ200の使用領域210の設定手順の流れを示す。
事前に、例えばオペレータやシステム設計者等により、演算結果RAの実データをメモリ200に記憶するために使用するデータブロック数が設定(設計)される(ステップS11)。本実施形態では、オペレータ等により上記データブロック数が事前に設定されるものとするが、そのデータブロック数の設定値は、例えば動作確認装置100のCPUにより、演算結果RAの演算処理の状況に応じて適宜変更され得る。
使用領域設定部110は、オペレータ等により設定されたデータブロック数に基づいて、演算結果RAの実データを記憶するために使用するメモリ200の使用容量を算出して設定する(ステップS12)。また、使用領域設定部110は、変動猶予係数N(所定の係数)を選定する(ステップS13)。ここで、変動猶予係数Nは、運用中(稼働中)のメモリ200の使用容量やデータブロック数等の設定の変更をメモリ200の使用領域210に反映させるためのものである。例えば、設計当初は3ブロック分の記憶領域を確保したとしても、運用開始後にシステムの改造や運転状態等の条件の変更によって演算結果RA等の実データ量が増加し、データブロック数を変更する必要が生じる場合が起こり得るが、変動猶予係数Nは、このような場合に備えて予め記憶領域に余裕を設けるためのものである。本実施形態では、変動猶予係数Nは、演算結果RA等のデータ量が増加した場合に備えて、1.2〜2.0の数値範囲の値に選定される。ただし、この例に限定されることなく、Nの数値範囲は、演算結果RA等のデータ量の変動に応じて任意に選定し得る。
続いて、使用領域設定部110は、運用中のメモリ200の使用容量の設定変更が多い場合(ステップS14:YES)、変動猶予係数Nとして選定された1.2〜2.0の数値範囲のうち、1.5〜2.0の範囲に属する値(例えば1.7)を変動猶予係数Nとして設定する(ステップS15)。これに対し、運用中のメモリ200の使用容量の変更が少ない場合(ステップS14:NO)、使用領域設定部110は、変動猶予係数Nとして選定された1.2〜2.0の数値範囲のうち、1.2〜1.5の範囲に属する値(例えば1.3)を変動猶予係数Nとして設定する(ステップS16)。なお、本実施形態では、メモリ200の使用容量の設定変更が多いか否かの二択による場合分けを行うが、変動猶予係数Nとして選定された1.2〜2.0の数値範囲を3つ以上の範囲に区分して三択以上の場合分けを行ってもよい。
ここで、上述の1.2〜1.5の範囲および1.5〜2.0の範囲の値うち、変動余裕係数Nとして設定される値は、オペレータ等により運転条件(使用条件)に応じて予め選択される。例えば、変動余裕係数Nとして選択される各範囲に属する値は、使用するメモリ200の全体容量と実際に使用する容量(設計容量)と1ブロックの容量とを基準として選択される。例えば、メモリ200の使用容量の設定変更の頻度が多く、データ量の変動もが多いと予測される場合、変動余裕係数Nは、1.5〜2の数値範囲から選択される。一例として、メモリ200の全記憶容量が1MBであり、使用する記憶容量が600KBであれば、変動余裕係数Nとして最大でも約1.6が選択される。この場合、全記憶容量の1MBである1MBのうちの960KBが使用領域として設定される。このように、上述のステップS15およびステップS16のそれぞれにおいて、変動余裕係数Nは、各種条件に応じて各数値範囲の中から予め適切に選択された値に設定される。
続いて、使用領域設定部110は、前述のステップS12で算出したメモリ200の使用容量に対し、上述のステップS15またはステップS16において設定した変動猶予係数Nを乗算し、その乗算により得られた値をメモリ200の全容量から減算する(ステップS17)。即ち、使用領域設定部110は、「(メモリ200の全容量)−(使用容量)×(変動猶予係数N)」を演算する。この演算により得られた値は、メモリ200の全記憶容量のうち、データの記憶に使用されない記憶容量(以下、「不使用容量」と称す。)を表す。
続いて、使用領域設定部110は、上述の演算により算出された不使用容量に基づいて、演算結果RA等を記憶するために使用するメモリ200の使用領域210を設定する(ステップS18)。ここで、本実施形態では、演算結果RAをメモリ200に記憶する場合、メモリ200の先頭アドレスから順に記憶する。この場合、演算結果RAの記憶に使用する使用領域210のアドレス空間は、演算結果RAの記憶に使用されない不使用領域220のアドレス空間の前に位置し、不使用領域220の先頭アドレスは、使用領域210と不使用領域220との境界を示すアドレスとして取り扱うことができる。
そこで、本実施形態では、使用領域設定部110は、不使用領域220の先頭アドレスを、使用領域210と不使用領域220との間の境界を表す境界アドレスとして設定し、この境界アドレスによりメモリ200の使用領域210を背理的に設定する。換言すれば、使用領域210は、不使用領域220の先頭アドレスよりも前のアドレス空間、即ち、不使用領域220の先頭アドレスよりも値の小さいアドレスからなるアドレス空間により規定される。ただし、この例に限定されず、例えば、使用領域210の最終アドレスを、上記境界アドレスとしてもよく、演算結果RA等のデータの記憶に必要な記憶領域210を確保しつつ、その使用領域210を記憶領域205よりも小さい領域に設定し得ることを限度として、上記境界アドレスは任意に設定することができる。以上により、メモリ200の使用領域210が設定される。
説明を図2のフローに戻す。上述のように使用領域設定部110によりメモリ200の使用領域210が設定されると、記憶領域設定部120は、動作確認用の特定のパターンデータPDを記憶するための記憶領域211の個数K(Kは正の整数)を決定し、使用領域210の全体にわたって動作確認用のK個の記憶領域211を分散させて配置する(ステップS2)。本実施形態では、記憶領域211の個数Kは、上述のデータブロック数に「1」を加算した値に設定される。図1の例では、ブロック数は「3」であるから、記憶領域211の個数Kは「4」(=3+1)に設定される。これにより、演算結果記憶用の記憶領域212のそれぞれに着目すれば、その両側に動作確認用の記憶領域211が配置されることになる。記憶領域設定部110は、記憶領域210の全体にわたって、4個の動作確認用の記憶領域211A,211B,211C,211Dを分散させて配置する。具体的には、記憶領域設定部110は、動作確認用の記憶領域211A,211B,211C,211Dにアドレスを割り当てる。本実施形態では、動作確認用の記憶領域211A,211B,211C,211Dの各記憶容量は4バイト(24ビット)であるものとするが、この例に限定されず、動作確認用の特定のパターンデータPDのデータ量に応じて各記憶領域の記憶容量を定めればよい。分散された複数の記憶領域211A,211B,211C,211Dの各先頭アドレスは、一例として、「0xa8000050」、「0xa8000054」,…のようなアドレスに設定される。
なお、動作確認用の記憶領域211の個数Kは、例えば、必要とする動作確認の精度に応じて設定されてもよい。具体的には、記憶領域設定部120は、高い動作確認の精度を必要とする場合、Kを大きい値に設定し、低い精度で足りる場合は、Kを小さい値に設定する。通常、演算結果RAの実データ量が増加すれば、使用領域210に記憶されたデータに異常が発生する確率が高くなる傾向を示すので、高い精度で動作確認を行う必要がある。逆に、演算結果RAの実データ量が減少すれば、使用領域210に記憶されたデータに異常が発生する確率が低くなる傾向を示すので、低い精度で足りる。従って、Kは、使用環境が一定であれば、使用領域210に記憶される実データ量に応じて決定されると言い換えることができる。Kと実データ量との対応関係は、実験やシミュレーション等から事前に求めることができる。ただし、この例に限定されず、メモリの動作確認の精度を改善することを限度として、個数Kの設定方法は任意である。
続いて、オペレータは、動作確認用の記憶領域211A,211B,211C,211Dの書き込みおよび読み出しを実施するための複数の異なるアクセス手順を事前に設定する(ステップS3)。この例では、記憶領域211Aから記憶領域211Dに向けて「上から順次アクセス」を行う第1アクセス手順と、記憶領域211Dから記憶領域211Aに向けて「下から順次アクセス」を行う第2アクセス手順と、記憶領域211Aから記憶領域211Dに向けて「上から1つおきにアクセス」を行う第3アクセス手順と、記憶領域211Dから記憶領域211Aに向けて「下から1つおきにアクセス」を行う第4アクセス手順とを設定する。だたし、この例に限定されず、メモリの動作確認を可能とすることを限度として、アクセス手順は任意である。
続いて、書き込み読み出し部130は、動作確認用の特定のパターンデータPDの書き込み及び読み出しを開始する(ステップS4)。即ち、書き込み読み出し部130は、記憶領域設定部120により設定された4個の動作確認用の記憶領域211A,211B,211C,211Dに対し、定周期で動作確認用の特定のパターンデータPDの書き込み及び読み出しを順次的に実施する(ステップS5〜S7)。本実施形態では、書き込み読み出し部130は、動作確認用の特定のパターンデータPDとして、「0x55555555」(=0101 0101 0101 0101 0101 0101 0101 0101)またはその反転パターンデータ「0xaaaaaaaa」(=1010 1010 1010 1010 1010 1010 1010 1010)を書き込む。ただし、この例に限定されず、メモリの動作確認を可能とすることを限度として、特定のパターンデータPDは任意である。
また、本実施形態では、書き込み読み出し部130は、ランダムに決定された順番に従って、記憶領域211A,211B,211C,211Dに対し定周期で動作確認用の特定のパターンデータPDの書き込み及び読み出しを順次的に実施する。ここで、上記の「定周期」は、演算結果RAを算出するための演算周期(以下、「制御周期」と称す。)を意味する。本実施形態では、書き込み読み出し部130は、1制御周期において、記憶領域211A,211B,211C,211Dの中の1つの記憶領域に対して動作確認用の特定のパターンデータPDの書き込みおよび読み出しを実施する。一例として、1制御周期は例えば1秒であり、1制御周期における動作確認のための処理に要する時間は、1制御周期の半分から3分の1程度である。従って、この場合、動作確認のための処理に要する1制御周期あたりの時間は例えば500ミリ秒程度である。
また、本実施形態では、上記のランダムに決定された順番は、記憶領域211A,211B,211C,211Dの書き込みおよび読み出しを実施するための上述の複数の異なる所定の第1アクセス手順から第4アクセス手順の中から、後述の乱数nを用いてランダムに決定されたアクセス手順で規定された順番である。例えば、記憶領域211A,211B,211C,211Dの中からランダムに決定された手順が第2アクセス手順であれば、上記のランダムに決定された順番は、記憶領域211Dから記憶領域211Aに向けて「下から順次アクセス」を行うときの順番、即ち、「記憶領域211D→記憶領域211C→記憶領域211B→記憶領域211A」なるアクセス順番を意味する。
また、本実施形態では、書き込み読み出し部130は、例えばOS(Operatrion System)が備えるランダム関数を用いて、「1」から「4」までの値をとる乱数nを発生させ、この乱数nを用いて、第1アクセス手順から第4アクセス手順の中から一つのアクセス手順を決定する(ステップS5)。現在の制御周期で決定された乱数nは「1」であるものとする。書き込み読み出し部130は、乱数nの値を判定し(ステップS6)、乱数nが「1」である場合(ステップS6:n=1)、第1アクセス手順に従って、記憶領域211Aから記憶領域211Dに向けて順次アクセスを行い、これらの各記憶領域に対して動作確認用の特定のパターンデータPDの書き込みおよび読み出しを順次的に実施する(ステップS7A)。なお、乱数nが「2」、「3」、「4」であれば(ステップS6:n=2,n=3,n=4)、それぞれ、第2アクセス手順、第3アクセス手順、第4アクセス手順に従って、各記憶領域に対して動作確認用の特定のパターンデータPDの書き込みおよび読み出しを順次的に実施する(ステップS7B,S7C,S7D)。
ここで、前述したように、本実施形態では、1制御周期で、1つの記憶領域に対する書き込みおよび読み出しを実施するので、現在の制御周期では、書き込み読み出し部130は、第1アクセス手順(n=1)で規定される最初のアクセス対象である記憶領域211Aに対して特定のパターンデータPDの書き込みと読み出しを実施する。この場合、書き込み読み出し部130は、動作確認用の特定のパターンデータPDとして、「0x55555555」を書き込んで読み出すものとする。
続いて、判定部140は、書き込み読み出し部130により記憶領域211Aから読み出されたパターンデータ(出力データDOUT)が動作確認用の特定のパターンデータPDと一致するか否かを判定する(ステップS8)。本実施形態では、判定部140は、書き込み読み出し部130によって決定された順番と同じ順番に従って特定される記憶領域211A,211B,211C,211Dの中の一つの記憶領域211Aから読み出されたパターンデータ(出力データDOUT)が動作確認用の特定のパターンデータPDと一致するか否かを判定する。
続いて、判定結果出力部150は、判定部140による判定結果が、パターンデータの不一致を示す場合、即ち、メモリの動作に異常がある場合(ステップS8:YES)、この判定結果を示す情報Jを生成して出力する(ステップS9)。これに対し、判定部140による判定結果が、パターンデータの一致を示す場合、即ち、メモリの動作に異常がない場合(ステップS8:NO)、この判定結果を示す情報Jは生成されない。このように、本実施形態では、パターンデータが一致せず、メモリの動作に異常がある場合に、その旨を示す情報Jが出力される。ただし、この例に限定されず、メモリの動作に異常がない旨の情報Jを生成して出力してもよい。
続いて、K個(K=4)の記憶領域211A,211B,211C,211Dの全てについて特定のパターンデータPDの書き込みおよび読み出しを実施したか否かが判定される(ステップS10)。ここで、記憶領域211A,211B,211C,211Dの全てについて特定のパターンデータPDの書き込みおよび読み出しを実施し終えていなければ(ステップS10:NO)、現在の制御周期で決定された乱数nによって特定されるステップS7Aに処理を戻し、記憶領域211A,211B,211C,211Dの全てについて特定のパターンデータPDの書き込みおよび読み出しを実施し終えるまで、ステップS7A〜S8〜S9〜S10:NOの処理が繰り返し実行される。
本実施形態では、記憶領域211A,211B,211C,211Dの全てについて特定のパターンデータPDの書き込みおよび読み出しを実施し終えた場合(ステップS10:YES)、4制御周期にわたるアクセス手順(n=1)に従った特定のパターンデータPDの書き込みおよび読み出しは完結し、処理はステップS5に戻され、新たに乱数nが決定される。そして、新たな乱数nによって特定される新たなアクセス手順(第1アクセス手順から第4アクセス手順の中の何れかのアクセス手順)に従った順番で同様の処理が実施され、4制御周期にわたって記憶領域211A,211B,211C,211Dに対する書き込みおよび読み出しが順次的に実施される(ステップS5〜S10)。
ただし、新たな乱数nを用いた制御周期では、書き込み読み出し部130は、動作確認用の特定のパターンデータPDとして、前回の制御周期で書き込んだパターンデータ「0x55555555」(=0101 0101 0101 0101 0101 0101 0101 0101)の「0」と「1」を入れ替えた反転パターンデータ「0xaaaaaaaa」(=1010 1010 1010 1010 1010 1010 1010 1010)を書き込む。これにより、ビットデータが「0」に固定される場合の異常動作と、ビットデータが「1」に固定される場合の異常動作を識別することができる。
上述の一連の処理により、K個(K=4)の記憶領域211A,211B,211C,211Dの全てについて、動作確認用の特定のパターンデータPDの書き込みおよび読み出しが実施される。そして、パターンデータが一致しない場合には異常がある旨の情報Jが出力される。この情報Jから、オペレータは、メモリ200の動作が異常であることを確認することができる。
上述した第1実施形態によれば、メモリ200の全記憶領域205のうち、使用領域210についてのみ動作確認を実施するので、全記憶領域205について動作確認を実施する場合に比較して、その動作確認に要する時間を低減することができる。また、使用領域210に満遍なく動作確認用の複数の記憶領域211A,211B,211C,211Dを設定し、これらの記憶領域の動作確認をランダムな順番で実施するので、無停止運転中の制御装置(100)の稼働中に、この制御装置によりアクセスされるメモリ200の使用領域210の動作確認を精度よく実施することができる。従って、第1実施形態によれば、無停止運転中の装置によりアクセスされるメモリの動作確認の精度を維持しつつ、その動作確認に要する時間を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、メモリ200の使用領域210の一部の領域に動作確認用の記憶領域211A,211B,211C,211Dを設定するので、動作確認用のメモリを別途備える必要がない。従って、装置構成を簡略化し、装置コストを低減することが可能になる。
更に、本実施形態によれば、記憶領域211A,211B,211C,211Dに対してランダムな順番で時分割により書き込みおよび読み出しを実施するので、動作確認のための処理の負荷を軽減することが可能になり、その処理を高速化することが可能になる。
なお、上述の第1実施形態では、動作確認のための処理の周期は、演算結果RAの演算処理の制御周期と同じものとしているが、この例に限定されず、動作確認のための処理の周期は、演算結果RAの演算処理の制御周期と異なってもよい。
また、上述の第1実施形態では、4個の記憶領域211A,211B,211C,211Dに対して動作確認用の特定のパターンデータPDの書き込みおよび読み出しを実施するものとしたが、最初の制御周期で書き込みと読み出しを行い、その後の制御周期では、読み出しのみを実施してもよい。
更に、上述の第1実施形態では、特定のパターンデータPDの記憶領域として4個の記憶領域211A,211B,211C,211Dを使用領域210に設定したが、この例に限定されず、特定のパターンデータPDの記憶領域として1個の記憶領域のみを設定してもよく、この個数は任意である。
(第2実施形態)
次に、図4を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。
上述の第1実施形態では、図1の構成において、書き込み読み出し部130が、乱数nを用いてアクセス手順を決定したが、本実施形態では、書き込み読み出し部130が、乱数nを用いて、K個(K=3)の記憶領域211A、211B,211C,211Dの中の一つを制御周期ごとに決定し、決定された記憶領域に対して動作確認用の特定のパターンデータPDの書き込みおよび読み出しを実施する。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
図4は、本発明の第2実施形態によるメモリの動作確認装置の動作の流れの一例を示すフローチャートである。図4に示すフローチャートは、上述の第1実施形態による図2のフローチャートにおいて、ステップS7A〜S7Dに代えて、ステップS7aを備える。また、図4に示すフローチャートでは、上述の第1実施形態による図2のフローチャートにおけるステップS3およびステップS10は削除されている。その他については、図4のフローチャートは図2のフローチャートと同様である。
ここでは、本実施形態の特徴部であるステップS7a以降の処理について説明する。
前述したように、前述のステップS5において乱数nが決定されると、書き込み読み出し部130は、記憶領域211A,211B,211C,211Dのうち、乱数nで特定されるn番目の一つの記憶領域に対して動作確認用の特定のパターンデータPDの書き込みおよび読み出しを実施する(ステップS7a)。本実施形態では、乱数nは、記憶領域の個数Kに対応して、「1」から「4」の範囲の値をとるものとし、乱数nが「1」であれば、1番目の記憶領域211Aが特定され、乱数nが「2」であれば、2番目の記憶領域211Bが特定され、乱数nが「3」であれば、3番目の記憶領域211Cが特定され、乱数nが「4」であれば、4番目の記憶領域211Dが特定される。現在の制御周期では、乱数nは「1」であるものとし、書き込み読み出し部130は、この乱数n(n=1)によって特定される1番目の記憶領域211Aに対して特定のパターンデータPDの書き込みおよび読み出しを実施する。
続いて、判定部140は、書き込み読み出し部130により記憶領域211Aからそれぞれ読み出されたパターンデータ(出力データDOUT)が動作確認用の特定のパターンデータPDと一致するか否かを判定する(ステップS8)。続いて、判定結果出力部150は、判定部140による判定結果が、パターンデータの不一致を示す場合、即ち、メモリの動作に異常がある場合(ステップS8:YES)、この判定結果を示す情報Jを生成して出力する(ステップS9)。これに対し、判定部140による判定結果が、パターンデータの一致を示す場合、即ち、メモリの動作に異常がない場合(ステップS8:NO)、この判定の結果を示す情報Jは生成されない。この後、処理はステップS5に戻され、新たに乱数nが決定される。そして、新たな乱数nによって特定される新たな記憶領域に対する書き込みおよび読み出しが実施される(ステップS5〜S10)。
本実施形態によれば、上述の第1実施形態に比較して、アクセス手順を決定しないので、動作確認の処理を簡略化することができ、その処理の負荷を軽減することができる。従って、動作確認のための処理をいっそう高速化することが可能になる。
なお、上述した各実施形態では、記憶領域設定部120は、使用領域210の全体にわたって、4個の動作確認用の記憶領域211A,211B,211C,211Dを分散させて配置するものとしたが、ここで言う「全体」は、使用領域210の全体(使用領域210の全アドレス空間)でもよいし、使用領域210のうち、実際に使用する記憶領域を「全体」として定義してもよい。即ち、実際に使用する記憶領域を含むことを限度として、「全体」をどのように定義してもよい。また、記憶領域211を「全体にわたって分散させる」とは、記憶領域210の全アドレス空間を動作確認用の記憶領域211に割り付けることを意味するものではなく、動作確認用の記憶領域211が記憶領域210の全体にわたって分布することを意味する。
(変形例)
次に、上述した第1実施形態および第2実施形態の変形例を説明する。
図5は、本発明の第1実施形態および第2実施形態の変形例を説明するための説明図である。同図において、通常運転用の制御装置100Aおよび待機用の制御装置100Bは、冗長化システム(二重化システム)を構成する。ここで、通常運転用の制御装置100Aは、入力データ(図示なし)に基づいて上述の制御に関する演算処理を実行し、その演算結果をメモリ200Aに出力するものであり、故障が発生しない限り通常的に運転される。
また、待機用の制御装置100Bは、通常運転用の制御装置100Aによる演算処理と並行して、制御装置100Aによる演算処理と同等の演算処理を実行し、その演算結果をメモリ200Bに出力するものである。待機用の制御装置100Aは、通常運転用の制御装置100Aが故障したときに、この制御装置100Aに代わって運転される。本実施形態では、冗長化システムを構成する制御装置100Aおよび制御装置100Bは、上述の第1実施形態または第2実施形態による動作確認装置100の機能を備える。
メモリ200Aおよびメモリ200Bは、制御装置100Aおよび制御装置100Bによって共有される共有メモリであり、第1実施形態および第2実施形態のメモリ200に相当する。本変形例では、制御装置100Aおよび制御装置100Bのそれぞれは、メモリ200Aおよびメモリ200Bの両方をアクセスして演算結果を記憶させる。ただし、制御装置100Aおよび制御装置100Bが同時に200Aおよびメモリ200Bの両方をアクセスするのではなく、通常運転時には制御装置100Aがメモリ200Aおよびメモリ200Bをアクセスし、運転が待機用の制御装置100Bに切り替わった場合には、制御装置100Bがメモリ200Aおよびメモリ200Bをアクセスする。
本変形例によれば、上述の第1実施形態および第2実施形態の動作確認装置100と同様に、通常運転用の制御装置100Aまたは待機用の制御装置100Bが、装置稼働中にメモリ200Aおよびメモリ200Bの動作確認を実施することができる。従って、制御装置100Aに不具合が生じた場合のみならず、共有メモリ200Aに不具合が生じた場合にも、制御に支障をきたすことなく、無停止運転が可能になる。
上述した本発明の実施形態および変形例では、本発明をメモリの動作確認装置として表現したが、本発明は、メモリの動作確認方法として表現することもできる。この場合、本発明によるメモリの動作確認方法は、無停止運転される装置の出力データを記憶するためのメモリの動作を確認する動作確認方法であって、前記メモリに記憶される前記出力データのデータ量に応じて、前記出力データを記憶するために使用する使用容量を決定し、前記使用容量に基づいて前記メモリの使用領域を設定する第1段階と、前記第1段階により設定された前記使用領域に、動作確認用の特定のパターンデータを記憶するための動作確認用の記憶領域を設定する第2段階と、前記第2段階により設定された前記動作確認用の記憶領域に対し、定周期で前記特定のパターンデータの書き込み及び読み出しを実施する第3段階と、前記第3段階により前記動作確認用の記憶領域から読み出されたパターンデータが前記特定のパターンデータと一致するか否かを判定する第4段階と、前記第4段階による判定の結果を示す情報を生成して出力する第5段階と、を含むメモリの動作確認方法として表現することができる。ここで、例えば、前記書き込み読み出し段階では、ランダムに決定された順番に従って、前記複数の記憶領域に対し順次的に前記特定のパターンデータの書き込み及び読み出しを実施し、前記判定段階では、前記順番に従って特定される前記複数の記憶領域の中の一つから読み出されたパターンデータが前記特定のパターンデータと一致するか否かを判定する。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形、変更、修正、置換等が可能である。
例えば、上述の実施形態では、メモリ200の記憶領域205の一部に使用領域210を設定し、この使用領域210を動作確認の対象としたが、この例に限定されず、電源投入時には、算結果RAのデータ量にかかわらず、メモリ200の記憶領域205の全域を使用領域210として設定して動作確認を実施し、その後の制御周期において、上述の各実施形態において説明したように、演算結果RAのデータ量に応じて使用領域210を設定し直して動作確認を実施してもよい。
また、例えば、上述の実施形態では、図1の記憶領域205の上端部から下端部に向けてアドレスが順次的に増加するようにアドレス空間が記憶領域205に割り付けられているものとし、動作確認用の記憶領域211A,211B,211C,211Dの各記憶領域は1つのブロックとして表現されているが、例えば、記憶領域205のアドレス空間を論理変換することにより、動作確認用の記憶領域211A,211B,211C,211Dの各記憶領域と、演算結果記憶用の記憶領域212A,212B,212Cの各記憶領域とが物理的に混在するように配置することもできる。この場合、動作確認の精度をいっそう向上させることが可能になる。
また、上述の実施形態では、使用領域210のアドレス空間は不使用領域220の前であるものとしたが、この例に限定されず、使用領域210のアドレス空間は不使用領域220の後であってもよく、また、使用領域210と不使用領域220とを識別し得ることを限度として、使用領域210のアドレス空間と不使用領域220のアドレス空間が混在していてもよい。
100,100A,100B…制御装置(メモリの動作確認装置)、110…使用領域設定部、120…記憶領域設定部、130…書き込み読み出し部、140…判定部、150…判定結果出力部、200,200A,200B…メモリ、205…記憶領域、210…使用領域、211A〜211D…動作確認用の記憶領域、212A〜212C…演算結果記憶用の記憶領域、S1〜S6,S7A〜S7D,S7a,S8〜S10,S11〜S18…処理ステップ。

Claims (9)

  1. 無停止運転される装置の出力データを記憶するためのメモリの動作を確認する動作確認装置であって、
    前記メモリに記憶される前記出力データのデータ量に応じて、前記出力データを記憶するために使用する使用容量を決定し、前記使用容量に基づいて前記メモリの使用領域を設定する使用領域設定部と、
    前記使用領域設定部により設定された前記使用領域に、動作確認用の特定のパターンデータを記憶するための動作確認用の記憶領域を設定する記憶領域設定部と、
    前記記憶領域設定部により設定された前記動作確認用の記憶領域に対し、定周期で前記特定のパターンデータの書き込み及び読み出しを実施する書き込み読み出し部と、
    前記書き込み読み出し部により前記動作確認用の記憶領域から読み出されたパターンデータが前記特定のパターンデータと一致するか否かを判定する判定部と、
    前記判定部による判定の結果を示す情報を生成して出力する判定結果出力部と、
    を備えたメモリの動作確認装置。
  2. 前記使用領域設定部は、前記装置の出力データを前記メモリに記憶するために使用するデータブロック数に基づいて前記使用容量を算出する、請求項1に記載のメモリの動作確認装置。
  3. 前記使用領域設定部は、前記使用容量に所定の係数を乗算し、該乗算により得られた値を前記メモリの全容量から減算し、該減算により得られた値に基づいて前記メモリの使用領域を設定する、請求項2に記載のメモリの動作確認装置。
  4. 前記記憶領域設定部は、前記動作確認用の記憶領域として複数の記憶領域を分散させて設定し、
    書き込み読み出し部は、前記記憶領域設定部により設定された前記複数の記憶領域に対し、定周期で前記特定のパターンデータの書き込み及び読み出しを順次的に実施し、
    判定部は、前記書き込み読み出し部により前記複数の記憶領域から読み出されたパターンデータが前記特定のパターンデータと一致するか否かを判定する、請求項1から3の何れか1項に記載のメモリの動作確認装置。
  5. 前記書き込み読み出し部は、ランダムに決定された順番に従って、前記複数の記憶領域に対し順次的に前記特定のパターンデータの書き込み及び読み出しを実施し、
    前記判定部は、前記順番に従って特定される前記複数の記憶領域の中の一つから読み出されたパターンデータが前記特定のパターンデータと一致するか否かを判定する、請求項4に記載のメモリの動作確認装置。
  6. 前記ランダムに決定された順番は、前記複数の記憶領域の書き込みおよび読み出しを実施するための複数の異なる所定の手順の中から乱数を用いてランダムに決定された手順により規定された順番である、請求項5に記載のメモリの動作確認装置。
  7. 前記メモリは、冗長化システムを構成する複数の制御装置によって共有される共有メモリである、請求項1から6の何れか1項に記載のメモリの動作確認装置。
  8. 無停止運転される装置の出力データを記憶するためのメモリの動作を確認する動作確認方法であって、
    前記メモリに記憶される前記出力データのデータ量に応じて、前記出力データを記憶するために使用する使用容量を決定し、前記使用容量に基づいて前記メモリの使用領域を設定する第1段階と、
    前記第1段階により設定された前記使用領域に、動作確認用の特定のパターンデータを記憶するための動作確認用の記憶領域を設定する第2段階と、
    前記第2段階により設定された前記動作確認用の記憶領域に対し、定周期で前記特定のパターンデータの書き込み及び読み出しを実施する第3段階と、
    前記第3段階により前記動作確認用の記憶領域から読み出されたパターンデータが前記特定のパターンデータと一致するか否かを判定する第4段階と、
    前記第4段階による判定の結果を示す情報を生成して出力する第5段階と、
    を含むメモリの動作確認方法。
  9. 前記第2段階では、前記動作確認用の記憶領域として複数の記憶領域を分散させて設定し、
    前記第3段階では、ランダムに決定された順番に従って、前記複数の記憶領域に対し順次的に前記特定のパターンデータの書き込み及び読み出しを実施し、
    前記第4段階では、前記順番に従って特定される前記複数の記憶領域の中の一つから読み出されたパターンデータが前記特定のパターンデータと一致するか否かを判定する、請求項8に記載のメモリの動作確認方法。
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