JP5918387B2 - 移動通信システム、ユーザ端末及びプロセッサ - Google Patents

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Description

本発明は、マルチアンテナ伝送をサポートする移動通信システム、ユーザ端末、及びプロセッサに関する。
移動通信システムの標準化プロジェクトである3GPP(3rd Generation Partnership Project)で仕様が策定されているLTEシステムは、下りリンク・マルチアンテナ伝送をサポートする(例えば、非特許文献1参照)。例えば、基地局は、一のユーザ端末に対してビームを向け、且つ他のユーザ端末に対してヌルを向けて送信を行うことができる。
下りリンク・マルチアンテナ伝送をFDD方式で実現するために、ユーザ端末は、プリコーダ行列を示すプリコーダ行列情報を基地局にフィードバックする。ここで、プリコーダ行列は、下りリンクの送信指向性を定めるものである。
また、3GPPでは、協調伝送(CoMP;Coordinated Multi−Point)の標準化が進められている。CoMPは、同一の場所に配置されたアンテナ群(基地局)を1つの「ポイント」と位置付け、複数のポイントが協調してユーザ端末との通信を行うものである。同一の無線リソース(時間・周波数リソース)を用いてユーザ端末との協調通信を行うポイント群は、CoMP協働セット(CoMP cooperating set)と称される。
3GPP技術仕様 「TS 36.300 V11.0.0」 (2011-12)
CoMPの一種として、複数の基地局が協調してビームフォーミング/ヌルステアリングによる空間多重伝送を行うCB(Coordinated Beamforming)−CoMPが検討されている。
しかしながら、CB−CoMPにおいて、ユーザ端末は、通常のプリコーダ行列情報のフィードバックだけでなく、特殊なプリコーダ行列情報のフィードバックも行う必要があるため、フィードバックに伴う演算量及び無線リソースの消費量が増大する問題がある。
そこで、本発明は、効率的なフィードバックを実現可能とする移動通信システム、ユーザ端末、及びプロセッサを提供する。
一実施形態によれば、ユーザ端末は、ノードからの指示に応じて、前記ノードに所定のプリコーダ行列情報のフィードバックを開始する制御部を備える。前記所定のプリコーダ行列情報は、自ユーザ端末とは異なる他ユーザ端末への送信に適用される前記プリコーダ行列を決定するために使用される。前記制御部は、前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記ノードに隣接する隣接ノードから1送信アンテナ分の無線信号のみを受信すると判断した場合に、前記フィードバックを停止する。
一実施形態によれば、ユーザ端末は、ノードからの指示に応じて、前記ノードに所定のプリコーダ行列情報のフィードバックを開始する制御部を備える。前記所定のプリコーダ行列情報は、自ユーザ端末とは異なる他ユーザ端末への送信に適用される前記プリコーダ行列を決定するために使用される。前記制御部は、前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記ノードに隣接する隣接ノードに時分割複信方式が適用されていると判断した場合に、前記フィードバックを停止する。
一実施形態によれば、ユーザ端末は、ノードからの指示に応じて、前記ノードに所定のプリコーダ行列情報のフィードバックを開始する制御部を備える。前記所定のプリコーダ行列情報は、自ユーザ端末とは異なる他ユーザ端末への送信に適用される前記プリコーダ行列を決定するために使用される。前記制御部は、前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記ノードに隣接する隣接ノードがノード間インターフェイスをサポートしないと判断した場合に、前記フィードバックを停止する。
一実施形態によれば、ユーザ端末は、ノードからの指示に応じて、前記ノードに所定のプリコーダ行列情報のフィードバックを開始する制御部を備える。前記所定のプリコーダ行列情報は、自ユーザ端末とは異なる他ユーザ端末への送信に適用される前記プリコーダ行列を決定するために使用される。前記制御部は、前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記ノードに隣接する隣接ノードが、前記ノードと協調して下りリンクにおけるマルチアンテナ伝送を行う協調伝送をサポートしていないと判断した場合に、前記フィードバックを停止する。
一実施形態によれば、ユーザ端末は、ノードからの指示に応じて、前記ノードに所定のプリコーダ行列情報のフィードバックを開始する制御部を備える。前記所定のプリコーダ行列情報は、自ユーザ端末とは異なる他ユーザ端末への送信に適用される前記プリコーダ行列を決定するために使用される。前記制御部は、前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記ノードに隣接する隣接ノードから受信する無線信号から把握される無効な送信アンテナ番号をフィードバックする。
一実施形態によれば、移動通信システムは、ノードと、前記ノードからの指示に応じて、前記ノードに所定のプリコーダ行列情報のフィードバックを開始するユーザ端末と、を有する。前記所定のプリコーダ行列情報は、前記ユーザ端末とは異なる他ユーザ端末への送信に適用される前記プリコーダ行列を決定するために使用される。前記ユーザ端末は、前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記フィードバックを停止する。前記ノードは、前記フィードバックの停止に応じて、前記協調伝送の方式を切り替える。
一実施形態によれば、移動通信システムは、ノードと、前記ノードからの指示に応じて、前記ノードに所定のプリコーダ行列情報のフィードバックを開始する第1のユーザ端末と、を有する。前記所定のプリコーダ行列情報は、第2のユーザ端末から第3のユーザ端末への直接的な端末間通信に適用されるプリコーダ行列を決定するために使用される。前記ノードは、決定された前記プリコーダ行列を示す情報を前記第3のユーザ端末に送信する。
一実施形態によれば、プロセッサは、ユーザ端末を制御するプロセッサである。前記プロセッサは、ノードからの指示に応じて、前記ノードに所定のプリコーダ行列情報のフィードバックを開始する処理を実行する。前記所定のプリコーダ行列情報は、前記ユーザ端末とは異なる他ユーザ端末への送信に適用される前記プリコーダ行列を決定するために使用される。前記プロセッサは、前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記ノードに隣接する隣接ノードから1送信アンテナ分の無線信号のみを受信すると判断した場合に、前記フィードバックを停止する処理を実行する。
一実施形態によれば、プロセッサは、ユーザ端末を制御するプロセッサである。前記プロセッサは、ノードからの指示に応じて、前記ノードに所定のプリコーダ行列情報のフィードバックを開始する処理を実行する。前記所定のプリコーダ行列情報は、前記ユーザ端末とは異なる他ユーザ端末への送信に適用される前記プリコーダ行列を決定するために使用される。前記プロセッサは、前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記ノードに隣接する隣接ノードに時分割複信方式が適用されていると判断した場合に、前記フィードバックを停止する処理を実行する。
一実施形態によれば、プロセッサは、ユーザ端末を制御するプロセッサである。前記プロセッサは、ノードからの指示に応じて、前記ノードに所定のプリコーダ行列情報のフィードバックを開始する処理を実行する。前記所定のプリコーダ行列情報は、前記ユーザ端末とは異なる他ユーザ端末への送信に適用される前記プリコーダ行列を決定するために使用される。前記プロセッサは、前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記ノードに隣接する隣接ノードがノード間インターフェイスをサポートしないと判断した場合に、前記フィードバックを停止する処理を実行する。
一実施形態によれば、プロセッサは、ユーザ端末を制御するプロセッサである。前記プロセッサは、ノードからの指示に応じて、前記ノードに所定のプリコーダ行列情報のフィードバックを開始する処理を実行する。前記所定のプリコーダ行列情報は、前記ユーザ端末とは異なる他ユーザ端末への送信に適用される前記プリコーダ行列を決定するために使用される。前記プロセッサは、前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記ノードに隣接する隣接ノードが、前記ノードと協調して下りリンクにおけるマルチアンテナ伝送を行う協調伝送をサポートしていないと判断した場合に、前記フィードバックを停止する処理を実行する。
一実施形態によれば、プロセッサは、ユーザ端末を制御するプロセッサである。前記プロセッサは、ノードからの指示に応じて、前記ノードに所定のプリコーダ行列情報のフィードバックを開始する処理を実行する。前記所定のプリコーダ行列情報は、前記ユーザ端末とは異なる他ユーザ端末への送信に適用される前記プリコーダ行列を決定するために使用される。前記プロセッサは、前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記ノードに隣接する隣接ノードから受信する無線信号から把握される無効な送信アンテナ番号をフィードバックする処理を実行する。
LTEシステムの構成図である。 UEのブロック図である。 eNBのブロック図である。 下りリンク・マルチアンテナ伝送に関連するブロック図である。 LTEシステムにおける無線インターフェイスのプロトコルスタック図である。 LTEシステムで使用される無線フレームの構成図である。 第1実施形態乃至第4実施形態に係る動作環境を示す図である。 第1実施形態乃至第4実施形態に係る動作環境を示す図である。 第1実施形態に係る動作シーケンス図である。 停止判断処理(図9のステップS140)の処理フロー図である。 第1実施形態に係る動作具体例を示すシーケンス図である。 第2実施形態に係る動作シーケンス図である。 第2実施形態の変更例に係る動作シーケンス図である。 送信アンテナ数毎のコードブックの具体例を説明するための図である。 第3実施形態に係る動作具体例を示すシーケンス図である。 第4実施形態に係る動作具体例を示すシーケンス図である。 その他の実施形態に係る動作環境を示す図である。 その他の実施形態に係る動作環境を示す図である。 その他の実施形態に係る動作環境(その1)を示す図である。 その他の実施形態に係る動作環境(その1)を示す図である。 その他の実施形態に係る動作環境(その2)を示す図である。 その他の実施形態に係る動作環境(その2)を示す図である。
[実施形態の概要]
実施形態に係る移動通信システムは、送信指向性を定めるプリコーダ行列を適用してマルチアンテナ伝送を行う。前記移動通信システムは、通信を制御するノードからの指示に応じて、前記ノードに所定のプリコーダ行列情報のフィードバックを開始するユーザ端末を有する。前記所定のプリコーダ行列情報は、前記ユーザ端末とは異なる他ユーザ端末への送信に適用される前記プリコーダ行列を決定するために使用される。前記ユーザ端末は、前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記フィードバックを停止するか否かを切り替える制御部を有する。これにより、基地局からの指示に応じて所定のプリコーダ行列情報のフィードバックを開始した後であっても、状況に応じて当該フィードバックを停止できるため、当該フィードバックに伴う演算量及び無線リソースの消費量を削減できる。
ここで、「通信を制御するノード」とは、基地局であってもよいし、直接的な端末間通信であるD2D通信を行う複数のユーザ端末を代表して基地局との通信を行うユーザ端末(いわゆるアンカー端末)であってもよい。アンカー端末は、D2D通信のために基地局との通信を行うため、(間接的に)D2D通信を制御している。
実施形態では、前記ノードは、前記ユーザ端末と接続するセルを管理する基地局である。前記基地局に隣接する隣接基地局は、前記基地局と協調して下りリンクにおける前記マルチアンテナ伝送を行う協調伝送をサポートしている。前記所定のプリコーダ行列情報は、前記隣接基地局において前記他ユーザ端末への送信に適用される前記プリコーダ行列を決定するために使用される。これにより、基地局及び隣接基地局が協調して下りリンク・マルチアンテナ伝送を行う環境下で、フィードバックに伴う演算量及び無線リソースの消費量を削減できる。
実施形態では、前記制御部は、前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記隣接基地局から1送信アンテナ分の無線信号のみを受信すると判断される場合に、前記フィードバックを停止する。シャドウイング等の影響で、ユーザ端末が隣接基地局から1送信アンテナ分の無線信号のみを受信する場合、所定のプリコーダ行列情報のフィードバックが不要になるため、当該フィードバックを停止することにより、当該フィードバックに伴う演算量及び無線リソースの消費量を効率的に削減できる。
実施形態では、前記制御部は、前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記隣接基地局に時分割複信方式が適用されていると判断される場合に、前記フィードバックを停止する。隣接基地局に時分割複信方式が適用されている場合、所定のプリコーダ行列情報のフィードバックが不要になるため、当該フィードバックを停止することにより、当該フィードバックに伴う演算量及び無線リソースの消費量を効率的に削減できる。
実施形態では、前記所定のプリコーダ行列情報は、前記基地局により受信されて、前記基地局から前記隣接基地局へ基地局間インターフェイスを介して転送されるものである。前記制御部は、前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記隣接基地局が前記基地局間インターフェイスをサポートしないと判断される場合に、前記フィードバックを停止する。隣接基地局が基地局間インターフェイスをサポートしない場合、所定のプリコーダ行列情報のフィードバックが不要になるため、当該フィードバックを停止することにより、当該フィードバックに伴う演算量及び無線リソースの消費量を効率的に削減できる。
実施形態では、前記ノードは、前記ユーザ端末と接続するセルを管理する基地局である。前記制御部は、前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記基地局に隣接する隣接基地局が、前記基地局と協調して下りリンクにおける前記マルチアンテナ伝送を行う協調伝送をサポートしていないと判断される場合に、前記フィードバックを停止する。隣接基地局が協調伝送をサポートしていない場合、所定のプリコーダ行列情報のフィードバックが不要になるため、当該フィードバックを停止することにより、当該フィードバックに伴う演算量及び無線リソースの消費量を効率的に削減できる。
実施形態では、前記制御部は、前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記フィードバックの停止が許可されることを前記ノードに確認した上で、前記フィードバックを停止する。これにより、ノードは、所定のプリコーダ行列情報のフィードバックが停止されることを認識できるため、適切な内部処理を行うことができる。
実施形態では、前記制御部は、前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記フィードバックを停止する場合に、フィードバック停止通知を前記ノードに送信する、又は無効値のフィードバックを行う。これにより、ノードは、所定のプリコーダ行列情報のフィードバックが停止されたことを認識できるため、適切な内部処理を行うことができる。
実施形態では、前記ユーザ端末は、下りリンクにおける前記マルチアンテナ伝送において使用される送信アンテナ数毎に設けられ且つ前記所定のプリコーダ行列情報の候補を含む複数のコードブックを記憶する記憶部をさらに有する。前記制御部は、前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記フィードバックを継続する場合に、前記隣接基地局から受信する無線信号から把握される送信アンテナ数に基づいて、前記フィードバックに使用するコードブックを切り替える。これにより、シャドウイング等の影響で、ユーザ端末が把握する送信アンテナ数が実際の送信アンテナ数よりも少ない場合に、ユーザ端末が把握する送信アンテナ数に対応するコードブックを使用することにより、フィードバックする所定のプリコーダ行列情報を選択するための演算量を効率的に削減できる。
実施形態では、前記制御部は、前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記フィードバックを継続する場合に、前記隣接基地局から受信する無線信号から把握される無効な送信アンテナ番号をフィードバックする。前記制御部は、有効な送信アンテナ番号のみを対象として、前記所定のプリコーダ行列情報の候補の中から、フィードバックする前記所定のプリコーダ行列情報を選択するための演算を行う。これにより、フィードバックする所定のプリコーダ行列情報を選択するための演算量を効率的に削減できる。
実施形態では、前記基地局及び前記隣接基地局は、前記フィードバックの停止に応じて、前記協調伝送の方式を切り替える。これにより、所定のプリコーダ行列情報のフィードバックの停止に応じて、当該フィードバックを必要としない協調伝送の方式に切り替えることができる。
その他の実施形態では、前記ノードは、前記ユーザ端末と接続するセルを管理する基地局である。前記基地局は、下りリンクにおける前記マルチアンテナ伝送により前記ユーザ端末及び前記他ユーザ端末を空間的に多重する空間多重をサポートしている。前記所定のプリコーダ行列情報は、前記基地局において前記他ユーザ端末への送信に適用される前記プリコーダ行列を決定するために使用される。これにより、基地局がユーザ端末及び他ユーザ端末を空間的に多重する空間多重(MU−MIMO)を行う環境下で、フィードバックに伴う演算量及び無線リソースの消費量を削減できる。
その他の実施形態では、前記通信を制御するノードは、直接的な端末間通信であるD2D通信を制御する基地局である。前記所定のプリコーダ行列情報は、前記他ユーザ端末と前記D2D通信を行う第3のユーザ端末から前記他ユーザ端末への送信に適用される前記プリコーダ行列を決定するために使用される。前記基地局は、前記所定のプリコーダ行列情報に基づいて決定された前記プリコーダ行列を示す情報を前記他ユーザ端末に送信する。
実施形態に係るユーザ端末は、送信指向性を定めるプリコーダ行列を適用してマルチアンテナ伝送を行う移動通信システムにおいて用いられる。前記ユーザ端末は、通信を制御するノードからの指示に応じて、前記ノードに所定のプリコーダ行列情報のフィードバックを開始する制御部を有する。前記所定のプリコーダ行列情報は、前記ユーザ端末とは異なる他ユーザ端末への送信に適用される前記プリコーダ行列を決定するために使用される。前記制御部は、前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記フィードバックを停止するか否かを切り替える。
実施形態に係るプロセッサは、送信指向性を定めるプリコーダ行列を適用してマルチアンテナ伝送を行う移動通信システムにおけるユーザ端末に備えられる。前記プロセッサは、通信を制御するノードからの指示に応じて、前記ノードに所定のプリコーダ行列情報のフィードバックを開始する。前記所定のプリコーダ行列情報は、前記ユーザ端末とは異なる他ユーザ端末への送信に適用される前記プリコーダ行列を決定するために使用される。前記プロセッサは、前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記フィードバックを停止するか否かを切り替える。
[第1実施形態]
以下、図面を参照して、3GPP規格に準拠して構成される移動通信システム(LTEシステム)に本発明を適用する場合の一実施形態を説明する。
(LTEシステム)
図1は、本実施形態に係るLTEシステムの構成図である。
図1に示すように、LTEシステムは、複数のUE(User Equipment)100と、E−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)10と、EPC(Evolved Packet Core)20と、を含む。E−UTRAN10は無線アクセスネットワークに相当し、EPC20はコアネットワークに相当する。
UE100は、移動型の無線通信装置であり、接続を確立したセル(サービングセル)との無線通信を行う。UE100はユーザ端末に相当する。
E−UTRAN10は、複数のeNB200(evolved Node−B)を含む。eNB200は基地局に相当する。eNB200は、セルを構成しており、自セルとの接続を確立したUE100との無線通信を行う。
なお、「セル」は、無線通信エリアの最小単位を示す用語として使用される他に、UE100との無線通信を行う機能を示す用語としても使用される。
eNB200は、例えば、無線リソース管理(RRM)機能と、ユーザデータのルーティング機能と、モビリティ制御及びスケジューリングのための測定制御機能と、を有する。
EPC20は、MME(Mobility Management Entity)/S−GW(Serving−Gateway)300と、OAM400(Operation and Maintenance)と、を含む。
MMEは、UE100に対する各種モビリティ制御等を行うネットワークノードであり、制御局に相当する。S−GWは、ユーザデータの転送制御を行うネットワークノードであり、交換局に相当する。
eNB200は、X2インターフェイスを介して相互に接続される。本実施形態において、X2インターフェイスは、基地局間インターフェイスに相当する。また、eNB200は、S1インターフェイスを介してMME/S−GW300と接続される。
OAM400は、オペレータによって管理されるサーバ装置であり、E−UTRAN10の保守及び監視を行う。
次に、UE100及びeNB200の構成を説明する。
図2は、UE100のブロック図である。図2に示すように、UE100は、複数のアンテナ101と、無線送受信機110と、ユーザインターフェイス120と、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機130と、バッテリ140と、メモリ150と、プロセッサ160と、を有する。本実施形態において、メモリ150は記憶部に相当し、プロセッサ160は制御部に相当する。
UE100は、GNSS受信機130を有していなくてもよい。また、メモリ150をプロセッサ160と一体化し、このセット(すなわち、チップセット)をプロセッサ160’としてもよい。
アンテナ101及び無線送受信機110は、無線信号の送受信に用いられる。無線送受信機110は、プロセッサ160が出力するベースバンド信号を無線信号に変換してアンテナ101から送信する。また、無線送受信機110は、アンテナ101が受信する無線信号をベースバンド信号に変換してプロセッサ160に出力する。
ユーザインターフェイス120は、UE100を所持するユーザとのインターフェイスであり、例えば、ディスプレイ、マイク、スピーカ、及び各種ボタンなどを含む。ユーザインターフェイス120は、ユーザからの操作を受け付けて、該操作の内容を示す信号をプロセッサ160に出力する。
GNSS受信機130は、UE100の地理的な位置を示す位置情報を得るために、GNSS信号を受信して、受信した信号をプロセッサ160に出力する。
バッテリ140は、UE100の各ブロックに供給すべき電力を蓄える。
メモリ150は、プロセッサ160によって実行されるプログラムと、プロセッサ160による処理に使用される情報と、を記憶する。
プロセッサ160は、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号などを行うベースバンドプロセッサと、メモリ150に記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行うCPU(Central Processing Unit)と、を含む。プロセッサ160は、さらに、音声・映像信号の符号化・復号を行うコーデックを含んでもよい。プロセッサ160は、後述する各種の処理及び各種の通信プロトコルを実行する。
本実施形態では、プロセッサ160は、無線送受信機110が受信する信号(特に、参照信号)に基づいてチャネル状態情報(CSI)を生成し、当該チャネル状態情報をサービングセル又は隣接セルにフィードバックする。チャネル状態情報は、PMI(Precoding Matrix Indicator)、RI(Rank Indicator)、CQI(Channel Quality Indicator)などを含む。
なお、メモリ150は、PMIの候補のセット(コードブック)を保持しており、プロセッサ160は、コードブックの中から何れかのPMIを選択してフィードバックする。
フィードバック対象となる周波数単位(対象周波数帯)としては、「下りリンク全帯域」又は「サブバンド」が規定されており、何れを用いるかはeNB200からの指示に応じて定められる。サブバンドは、下りリンク全帯域を分割した周波数単位であり、複数リソースブロック分の帯域幅を有する。フィードバックされる情報(PMI、RI、CQIなど)の詳細については後述する。
図3は、eNB200のブロック図である。図3に示すように、eNB200は、複数のアンテナ201と、無線送受信機210と、ネットワークインターフェイス220と、メモリ230と、プロセッサ240と、を有する。メモリ230及びプロセッサ240は、制御部を構成する。なお、メモリ230をプロセッサ240と一体化し、このセット(すなわち、チップセット)をプロセッサとしてもよい。
アンテナ201及び無線送受信機210は、無線信号の送受信に用いられる。無線送受信機210は、プロセッサ240が出力するベースバンド信号を無線信号に変換してアンテナ201から送信する。また、無線送受信機210は、アンテナ201が受信する無線信号をベースバンド信号に変換してプロセッサ240に出力する。
ネットワークインターフェイス220は、X2インターフェイスを介して隣接eNB200と接続され、S1インターフェイスを介してMME/S−GW300と接続される。ネットワークインターフェイス220は、X2インターフェイス上で行う通信と、S1インターフェイス上で行う通信と、に用いられる。
メモリ230は、プロセッサ240によって実行されるプログラムと、プロセッサ240による処理に使用される情報と、を記憶する。
プロセッサ240は、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号などを行うベースバンドプロセッサと、メモリ230に記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行うCPUと、を含む。プロセッサ240は、後述する各種の処理及び各種の通信プロトコルを実行する。
本実施形態では、プロセッサ240は、プリコーダ行列及びランクを適用して下りリンク・マルチアンテナ伝送を行う。図4は、下りリンク・マルチアンテナ伝送に関連するプロセッサ240のブロック図である。各ブロックの詳細は例えば3GPP TS 36.211に記載されているが、ここではその概要を説明する。
図4に示すように、物理チャネル上で送信すべき1つ又は2つのコードワードは、スクランブルされ、かつ変調シンボルに変調された後、レイヤマッパ241によって複数のレイヤにマッピングされる。コードワードは、誤り訂正のデータ単位である。ランク(レイヤ数)は、フィードバックされるRIに基づいて定められる。
プリコーダ242は、プリコーダ行列を用いて、各レイヤの変調シンボルをプリコーディングする。プリコーダ行列は、フィードバックされるPMIに基づいて定められる。プリコーディングされた変調シンボルは、リソースエレメントにマッピングされ、かつ時間領域のOFDM信号に変換されて、各アンテナポートに出力される。
図5は、LTEシステムにおける無線インターフェイスのプロトコルスタック図である。
図5に示すように、無線インターフェイスプロトコルは、OSI参照モデルのレイヤ1乃至レイヤ3に区分されており、レイヤ1は物理(PHY)レイヤである。レイヤ2は、MAC(Media Access Control)レイヤと、RLC(Radio Link Control)レイヤと、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤと、を含む。レイヤ3は、RRC(Radio Resource Control)レイヤを含む。
物理レイヤは、符号化・復号、変調・復調、アンテナマッピング・デマッピング、及びリソースマッピング・デマッピングを行う。UE100の物理レイヤとeNB200の物理レイヤとの間では、物理チャネルを介してデータが伝送される。
MACレイヤは、データの優先制御、及びハイブリッドARQ(HARQ)による再送処理などを行う。UE100のMACレイヤとeNB200のMACレイヤとの間では、トランスポートチャネルを介してデータが伝送される。eNB200のMACレイヤは、上下リンクのトランスポートフォーマット(トランスポートブロックサイズ、変調・符号化方式など)、及び割当リソースブロックを決定するスケジューラを含む。
RLCレイヤは、MACレイヤ及び物理レイヤの機能を利用してデータを受信側のRLCレイヤに伝送する。UE100のRLCレイヤとeNB200のRLCレイヤとの間では、論理チャネルを介してデータが伝送される。
PDCPレイヤは、ヘッダ圧縮・伸張、及び暗号化・復号化を行う。
RRCレイヤは、制御プレーンでのみ定義される。UE100のRRCレイヤとeNB200のRRCレイヤとの間では、各種設定のための制御メッセージ(RRCメッセージ)が伝送される。RRCレイヤは、無線ベアラの確立、再確立及び解放に応じて、論理チャネル、トランスポートチャネル、及び物理チャネルを制御する。UE100のRRCとeNB200のRRCとの間にRRC接続がある場合、UE100は接続状態(RRC Connected State)であり、そうでない場合、UE100はアイドル状態(RRC Idle State)である。
RRCレイヤの上位に位置するNAS(Non−Access Stratum)レイヤは、セッション管理及びモビリティ管理などを行う。
図6は、LTEシステムで使用される無線フレームの構成図である。LTEシステムは、下りリンクにはOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiplexing Access)、上りリンクにはSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)がそれぞれ適用される。
複信方式としては、FDD(Frequency Division Duplex)方式又はTDD(Time Division Duplex)方式が使用されるが、本実施形態では主としてFDD方式を想定する。
図6に示すように、無線フレームは、時間方向に並ぶ10個のサブフレームで構成され、各サブフレームは、時間方向に並ぶ2個のスロットで構成される。各サブフレームの長さは1msであり、各スロットの長さは0.5msである。各サブフレームは、周波数方向に複数個のリソースブロック(RB)を含み、時間方向に複数個のシンボルを含む。各シンボルの先頭には、サイクリックプレフィックス(CP)と呼ばれるガード区間が設けられる。リソースブロックは、周波数方向に複数個のサブキャリアを含む。1つのサブキャリア及び1つのシンボルにより構成される無線リソース単位はリソースエレメント(RE)と称される。
UE100に割り当てられる無線リソースのうち、周波数リソースはリソースブロックにより特定でき、時間リソースはサブフレーム(又はスロット)により特定できる。
下りリンクにおいて、各サブフレームの先頭数シンボルの区間は、主に物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)として使用される制御領域である。また、各サブフレームの残りの区間は、主に物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)として使用できる領域である。さらに、各サブフレームには、セル固有参照信号(CRS)などの参照信号が分散して配置される。
PDCCHは、制御情報を搬送する。制御情報は、例えば、上りリンクSI(Scheduling Information)、下りリンクSI、TPCビットである。上りリンクSIは上りリンクの無線リソースの割当てを示す情報であり、下りリンクSIは、下りリンクの無線リソースの割当てを示す情報である。TPCビットは、上りリンクの送信電力の増減を指示する情報である。
PDSCHは、制御情報及び/又はユーザデータを搬送する。例えば、下りリンクのデータ領域は、ユーザデータにのみ割当てられてもよく、ユーザデータ及び制御情報が多重されるように割当てられてもよい。
上りリンクにおいて、各サブフレームにおける周波数方向の両端部は、主に物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)として使用される制御領域である。また、各サブフレームにおける周波数方向の中央部は、主に物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)として使用できる領域である。
PUCCHは、制御情報を搬送する。制御情報は、例えば、CQI、PMI、RI、SR(Scheduling Request)、ACK/NACKなどである。
CQIは、下りリンクの受信状態に基づく、下りリンクで用いるのに好ましい変調及び符号化方式(すなわち、推奨MCS)を示す情報(インデックス)である。
PMIは、下りリンクで用いるのに好ましいプリコーダ行列を示す情報(インデックス)である。言い換えると、PMIは、当該PMIの送信元のUEに対してビームが向くプリコーダ行列を示す。例えば、UE100は、自身の受信状態が改善されるように、eNB200にフィードバックするPMIを選択する。
RIは、下りリンクで用いるのに好ましいランクを示す情報(インデックス)である。例えば、UE100は、自身の受信状態に相応しいランクが適用されるように、eNB200にフィードバックするPMIを選択する。
SRは、上りリンクの無線リソースの割当てを要求する情報である。
ACK/NACKは、下りリンクの物理チャネル(例えば、PDSCH)を介して送信される信号のデコードに成功したか否かを示す情報である。
PUSCHは、制御情報及び/又はユーザデータを搬送する物理チャネルである。例えば、上りリンクのデータ領域は、ユーザデータにのみ割当てられてもよく、ユーザデータ及び制御情報が多重されるように割当てられてもよい。
(第1実施形態に係る動作)
以下、本実施形態に係る動作について説明する。図7及び図8は、本実施形態に係る動作環境を示す図である。図7及び図8において、eNB200−1及びeNB200−2は、互いに隣接するセルを構成する、すなわち隣接関係にある。
図7に示すように、UE100−1は、eNB200−1のセルとの接続を確立している。すなわち、UE100−1は、eNB200−1のセルをサービングセルとして通信を行う。UE100−1は、eNB200−1及びeNB200−2のそれぞれのセルの境界領域に位置している。このような場合、通常、UE100−1は、eNB200−2のセルからの干渉の影響を受ける。
UE100−2は、eNB200−2のセルとの接続を確立している。すなわち、UE100−2は、eNB200−2のセルをサービングセルとして通信を行う。図7ではUE100−2を1つのみ図示しているが、複数のUE100−2がeNB200−2のセルとの接続を確立していてもよい。
eNB200−1及びeNB200−2は、セル端に位置するUE100−1のスループットを改善するために、CB−CoMPを行う。CB−CoMPにおいて、UE100−1のサービングセルは「アンカーセル」と称されることがある。CB−CoMPにおいて、主な干渉源となるeNB200−2は、UE100−1に与える干渉の影響を小さくするように送信指向性を調整する。
CB−CoMPの対象となるUE100−1は、eNB200−1からの指示に応じて、eNB200−1に対する通常のフィードバック(PMI、RI、及びCQI)に加えて、特殊なフィードバックを行う。本実施形態では、UE100−1は、eNB200−1を介して、特殊なPMIをeNB200−2にフィードバックする。ただし、UE100−1は、eNB200−1を介することなく、特殊なPMIをeNB200−2に直接的にフィードバックしてもよい。
通常のPMIは、eNB200−1からUE100−1への送信時にUE100−1にビームが向くプリコーダ行列を示す情報(インデックス)である。UE100−1は、eNB200−1から受信する参照信号などに基づいて、eNB200−1からの受信レベルが向上するように、通常のPMIのフィードバックを行う。
特殊なPMIは、eNB200−2からUE100−1への送信時にUE100−1にヌルが向くプリコーダ行列を示す情報(インデックス)である。このようなPMIは、BC(Best Companion)−PMIと称される。UE100−1は、eNB200−2から受信する参照信号などに基づいて、eNB200−2からの受信レベル(すなわち、干渉レベル)が低下するように、BC−PMIのフィードバックを行う。本実施形態において、BC−PMIは、所定のプリコーダ行列情報に相当する。
一方、UE100−2は、eNB200−2に対する通常のフィードバック(PMI、RI、及びCQI)を行う。
eNB200−2は、UE100−1からのBC−PMIと一致するPMIをフィードバックする自セル内のUE100−2に対して、UE100−1と同一の無線リソースを割り当てる。ここで、eNB200−2は、UE100−1のスケジューリング情報を動的又は準静的にeNB200−1と共有していることを前提とする。そして、eNB200−2は、当該一致するPMIに従って、UE100−2への送信を行う。
その結果、図8に示すように、eNB200−2は、UE100−1にヌルを向けつつ、UE100−2にビームを向けて、UE100−2への送信を行うことができる。これにより、UE100−2をUE100−1と空間的に多重(分離)できるため、UE100−1に対する干渉を抑圧し、UE100−1のスループットを改善できる。なお、eNB200−1は、UE100−1からフィードバックされた通常のPMIに従ってUE100−1への送信を行う。その結果、eNB200−1は、UE100−1にビームを向けることができる。
ただし、eNB200−2は、UE100−1からのBC−PMIと一致するPMIをフィードバックする自セル内のUE100−2が存在しない場合には、UE100−1と同一の無線リソースへの割当を行わない、又は一致していないPMIであっても割当を行う、の2通りの動作が考えられる。しかしながら、何れの動作もリソース利用効率向上及び干渉抑圧の観点から好ましくない。
本実施形態では、UE100−2への送信に適用するプリコーダ行列の選択肢を増やすために、UE100−1は、複数のBC−PMIをフィードバックする。例えば、UE100−1は、eNB200−2からの干渉レベルが閾値未満の複数のPMIをBC−PMIとして選択してフィードバックする。或いは、UE100−1は、eNB200−2からの干渉レベルが最も低い方から所定数のPMIをBC−PMIとして選択してフィードバックする。
この場合、eNB200−2は、UE100−1からの複数のBC−PMIの何れかと一致するPMIをフィードバックする自セル内のUE100−2に対して、UE100−1と同一の無線リソースを割り当てる。そして、eNB200−2は、当該一致するPMIに従ってUE100−2への送信を行う。
このように、UE100−1が、通常のPMIだけでなく、複数のBC−PMIをフィードバックすることにより、eNB200−2においてBC−PMI及びPMIが一致する確率を高めることができる。しかしながら、BC−PMIのフィードバックによる演算量及び無線リソースの消費量は増大する。
そこで、UE100−1は、eNB200−1からの指示に応じてBC−PMIのフィードバックを開始した後において、BC−PMIのフィードバックを停止するか否かを切り替える。本実施形態では、BC−PMIのフィードバックを停止するか否かを判断する判断主体はUE100−1である。BC−PMIのフィードバックを状況に応じて停止することにより、BC−PMIのフィードバックに伴う演算量及び無線リソースの消費量を削減できる。
図9は、本実施形態に係る動作シーケンス図である。
図9に示すように、ステップS110において、eNB200−1は、BC−PMIのフィードバックを開始(ON)するようUE100−1に指示する。当該指示は、RRCレイヤで送信されるRRCメッセージ(BC−PMI Config.メッセージ)であってもよく、MACレイヤで送信されるMAC制御要素(BC−PMI Request)であってもよい。或いは、当該指示は、システム情報として送信されてもよい。システム情報は、論理チャネルの一種であるBCCHで伝送される。システム情報のうちマスタ情報ブロック(MIB)は、トランスポートチャネルの一種であるBCHにマッピングされる。システム情報のうちシステム情報ブロック(SIB)は、トランスポートチャネルの一種であるDL−SCHにマッピングされる。本実施形態では、eNB200−1は、BC−PMI Config.メッセージにより、BC−PMIのフィードバックを開始(ON)するようUE100−1に指示する。
ステップS120において、UE100−1は、eNB200−1からの指示に応じてBC−PMIのフィードバックを開始(ON)する。本実施形態では、BC−PMIは、eNB200−1により受信されて、eNB200−1からX2インターフェイス上でeNB200−2に転送される。
ステップS130において、eNB200−2は、システム情報を送信する。本実施形態では、eNB200−2が送信するシステム情報は、eNB200−2の能力を示すCapability情報を含む。Capability情報は、eNB200−2に適用されている複信方式を示す第1の情報、eNB200−2におけるX2インターフェイスのサポート有無を示す第2の情報、及びeNB200−2におけるBC−PMIのサポート有無を示す第3の情報を含む。第3の情報としては、eNB200−2が準拠するリリース番号を使用できる。少なくともリリース10以前のeNB200−2はBC−PMIをサポートしていないためである。第2の情報としては、リリース番号に加えて、eNB200−2の種別を示す情報を使用できる。リリース8又は9のホーム基地局(HeNB)はX2インターフェイスをサポートしていないためである。
ステップS140において、UE100−1は、eNB200−2から受信するシステム情報、及びeNB200−2から受信する参照信号(例えば、CRS;Cell Reference Signal)の少なくとも一方に基づいて、BC−PMIのフィードバックを停止(OFF)するか否かを判断する。停止判断処理の詳細については後述する。ここでは、UE100−1がBC−PMIのフィードバックを停止(OFF)すると判断したと仮定して、説明を進める。
ステップS150において、UE100−1は、ステップS110でのeNB200−1からの設定を上書きして、BC−PMIのフィードバックを停止(OFF)するよう設定する。
ステップS160において、UE100−1は、BC−PMIのフィードバック停止通知をeNB200−1に送信する。或いは、UE100−1は、無効値(Null値)のフィードバックを行ってもよい。これにより、eNB200−1は、BC−PMIのフィードバックが停止されたことを認識できるため、適切な内部処理を行うことができる。
ただし、UE100−1は、ステップS160の処理を省略してもよい。この場合、eNB200−1は、例えばBC−PMIのフィードバックのタイムアウトを検知して、BC−PMIのフィードバックが停止されたことを認識する。
次に、上述した停止判断処理(ステップS140)の詳細について説明する。図10は、停止判断処理(ステップS140)の処理フロー図である。
図10に示すように、ステップS141において、UE100−1は、eNB200−2(隣接基地局)からのシステム情報を取得する。
ステップS142において、UE100−1は、ステップS141で取得したシステム情報に基づいて、eNB200−2に適用されている複信方式が時分割複信(TDD)方式であるか否かを判定する。ステップS142の判定結果が「Yes」である場合、ステップS146において、UE100−1は、BC−PMIのフィードバックを停止すると判断する。eNB200−2に適用されている複信方式がTDD方式である場合、伝搬路の可逆性を利用してeNB200−2でUE100−1のチャネル状態情報(CSI)を得ることができ、BC−PMIのフィードバックが不要になるためである。
ステップS143において、UE100−1は、eNB200−2から1送信アンテナ分の無線信号のみを受信するか否かを判定する。具体的には、eNB200−2は送信アンテナ(アンテナポート)毎に異なる参照信号を送信しているため、UE100−1は、eNB200−2から受信する参照信号に基づいて、eNB200−2から1送信アンテナ分の無線信号のみを受信するか否かを判定できる。ステップS143の判定結果が「Yes」である場合、ステップS146において、UE100−1は、BC−PMIのフィードバックを停止すると判断する。UE100−1がeNB200−2から1送信アンテナ分の無線信号のみを受信する場合、eNB200−2とUE100−1との間で下りリンク・マルチアンテナ伝送を適用できず、BC−PMIのフィードバックが不要になるためである。
ステップS144において、UE100−1は、ステップS141で取得したシステム情報に基づいて、eNB200−2がX2インターフェイスをサポートしているか否かを判定する。ステップS144の判定結果が「Yes」である場合、ステップS146において、UE100−1は、BC−PMIのフィードバックを停止すると判断する。eNB200−2がX2インターフェイスをサポートしていない場合、BC−PMIをX2インターフェイス上で転送できず、BC−PMIのフィードバックが不要になるためである。
ステップS145において、UE100−1は、ステップS141で取得したシステム情報に基づいて、eNB200−2がBC−PMIをサポートしているか否かを判定する。ステップS145の判定結果が「Yes」である場合、ステップS146において、UE100−1は、BC−PMIのフィードバックを停止すると判断する。eNB200−2がBC−PMIをサポートしていない場合(すなわち、CB−CoMPをサポートしていない場合)、BC−PMIのフィードバックが不要になるためである。
本処理フローは、BC−PMIのフィードバックを開始した後においてBC−PMIのフィードバックを停止するか否かの判断を行うものである。しかしながら、本フローを一部変更することにより、BC−PMIのフィードバックを停止した後においてBC−PMIのフィードバックを開始(再開)するか否かの判断に本フローを適用できる。具体的には、本フローの「終了」を「BC−PMIのフィードバック再開(ON)」と読み替え、本フローのステップS146を「終了」と読み替えればよい。
図11は、本実施形態に係る動作具体例を示すシーケンス図である。ここでは、送信アンテナ数に基づくフィードバックON/OFF判断を主として説明する。また、上述した動作については説明を適宜省略する。
図11に示すように、ステップS110において、eNB200−1は、BC−PMIのフィードバックを開始(ON)するようUE100−1に指示する。
ステップS111において、eNB200−2は、2送信アンテナのそれぞれから参照信号を送信する。これらの参照信号はシャドウイングの影響を受けずに、UE100−1は2送信アンテナ分の参照信号を受信する。
ステップS120において、UE100−1は、eNB200−1からの指示に応じてBC−PMIのフィードバックを開始(ON)する。
ステップS121において、eNB200−2は、2送信アンテナのそれぞれから参照信号を送信する。これらの参照信号はシャドウイングの影響を受けて、UE100−1は1送信アンテナ分の参照信号のみを受信する。
ステップS140において、UE100−1は、eNB200−2から受信する参照信号に基づいて、BC−PMIのフィードバックを停止(OFF)するか否かを判断する。UE100−1は、eNB200−2が2アンテナ送信を行っているにもかかわらず、1送信アンテナ分の参照信号のみを受信することから、BC−PMIのフィードバックを停止(OFF)すると判断する。
ステップS160において、UE100−1は、BC−PMIのフィードバック停止通知をeNB200−1に送信する。或いは、UE100−1は、無効値(Null値)のフィードバックを行ってもよい。
ただし、UE100−1は、ステップS160の処理を省略してもよい。この場合、eNB200−1は、BC−PMIのフィードバックが停止されたことを認識する。
ステップS161において、eNB200−2は、2送信アンテナのそれぞれから参照信号を送信する。これらの参照信号はシャドウイングの影響を受けずに、UE100−1は2送信アンテナ分の参照信号を受信する。
ステップS170において、UE100−1は、eNB200−2から受信する参照信号に基づいて、BC−PMIのフィードバックを再開(ON)するか否かを判断する。UE100−1は、eNB200−2が2アンテナ送信を行っており、且つ、2送信アンテナ分の参照信号を受信することから、BC−PMIのフィードバックを再開(ON)すると判断する。
ステップS180において、UE100−1は、BC−PMIのフィードバックを再開(ON)する。
[第2実施形態]
以下、第2実施形態について、上述した第1実施形態との相違点を主として説明する。
第1実施形態では、BC−PMIのフィードバックを停止するか否かを判断する判断主体はUE100−1であった。これに対し、第2実施形態では、BC−PMIのフィードバックを停止するか否かを判断する判断主体はeNB200−1である。
図12は、本実施形態に係る動作シーケンス図である。第1実施形態と同様の動作については説明を適宜省略する。
図12に示すように、ステップS210において、eNB200−1は、BC−PMIのフィードバックを開始(ON)するようUE100−1に指示する。
ステップS220において、UE100−1は、eNB200−1からの指示に応じてBC−PMIのフィードバックを開始(ON)する。
ステップS230において、eNB200−2は、基地局情報をX2インターフェイス上又はS1インターフェイス上でeNB200−1に送信する。本実施形態では、eNB200−2が送信する基地局情報は、eNB200−2の能力を示すCapability情報を含む。Capability情報は、eNB200−2に適用されている複信方式を示す第1の情報、eNB200−2におけるX2インターフェイスのサポート有無を示す第2の情報、eNB200−2におけるBC−PMIのサポート有無を示す第3の情報を含む。第3の情報としては、eNB200−2が準拠するリリース番号を使用できる。
ステップS240において、eNB200−1は、eNB200−2から受信する基地局情報、及びUE100−1から受信するBC−PMIに基づいて、BC−PMIのフィードバックを停止(OFF)するか否かを判断する。当該判断には、第1実施形態と同様の停止判断処理フロー(図10参照)が適用できる。eNB200−1は、例えばUE100−1から受信するBC−PMIが異常値である場合に、UE100−1がeNB200−2から1送信アンテナ分の無線信号しか受信していないと判定する。ここでは、eNB200−1がBC−PMIのフィードバックを停止(OFF)すると判断したと仮定して、説明を進める。
ステップS250において、eNB200−1は、BC−PMIのフィードバックを停止(OFF)するようUE100−1に指示する。当該指示は、RRCレイヤで送信されるRRCメッセージ(BC−PMI Config.メッセージ)であってもよく、MACレイヤで送信されるMAC制御要素であってもよい。本実施形態では、eNB200−1は、BC−PMI Config.メッセージにより、BC−PMIのフィードバックを停止(OFF)するようUE100−1に指示する。
ステップS260において、UE100−1は、eNB200−1からの指示に応じてBC−PMIのフィードバックを停止(OFF)するよう設定する。
ステップS270において、UE100−1は、BC−PMIのフィードバック停止通知をeNB200−1に送信する。或いは、UE100−1は、無効値(Null値)のフィードバックを行ってもよい。ただし、UE100−1は、ステップS260の処理を省略してもよい。
なお、第2実施形態の変更例として、BC−PMIのフィードバックを停止するか否かの判断をUE100−1及びeNB200−1の両方で行ってもよい。図13は、第2実施形態の変更例に係る動作シーケンス図である。
図13に示すように、ステップS210乃至S232の処理は第1実施形態と同様にして行われる。ここでは、UE100−1がBC−PMIのフィードバックを停止(OFF)すると判断したと仮定して、説明を進める。
ステップS233において、UE100−1は、BC−PMIのフィードバックの停止許可をeNB200−1に要求する。
ステップS240において、eNB200−1は、UE100−1からの要求に応じて、BC−PMIのフィードバック停止(OFF)を許可するか否かを判断する。ここでは、eNB200−1がBC−PMIのフィードバック停止(OFF)を許可したと仮定して、説明を進める。
ステップS241において、eNB200−1は、ステップS240の判断結果をUE100−1に通知する。或いは、eNB200−1は、BC−PMIのフィードバック停止(OFF)をUE100−1に指示してもよい。その後の処理(ステップS260及びS270)は第1実施形態と同様にして行われる。このように、本変更例では、UE100−1は、BC−PMIのフィードバック停止が許可されることをeNB200−1に確認した上で、BC−PMIのフィードバックを停止する。
[第3実施形態]
以下、第3実施形態について、上述した第1実施形態及び第2実施形態との相違点を主として説明する。
第1実施形態及び第2実施形態では、BC−PMIのフィードバックを停止(OFF)することにより、演算量及び無線リソースの消費量を削減していた。
これに対し、第3実施形態は、BC−PMIのフィードバックを継続(ON)する場合においても、演算量を削減することにより、UE100−1の処理負荷及び消費電力を削減するものである。
UE100−1のメモリ150は、複数のコードブックを記憶する。複数のコードブックは、下りリンク・マルチアンテナ伝送に使用される送信アンテナ数毎に設けられており、BC−PMIの候補を含む。図14は、送信アンテナ数毎のコードブックの具体例を説明するための図である。
図14に示すように、UE100−1のメモリ150は、2送信アンテナ用のコードブック、4送信アンテナ用のコードブック、…を記憶する。2送信アンテナ用のコードブックは、アンテナ#1及び#2のそれぞれのウェイトを組み合わせたプリコーダ行列と、当該プリコーダ行列を示すインデックス(PMI)と、を含む。4送信アンテナ用のコードブックは、アンテナ#1乃至#4のそれぞれのウェイトを組み合わせたプリコーダ行列と、当該プリコーダ行列を示すインデックス(PMI)と、を含む。
例えば、UE100−1は、下りリンク・マルチアンテナ伝送に使用される送信アンテナ数に対応するコードブックに含まれる各プリコーダ行列について干渉レベルを計算し、最も干渉レベルが小さいプリコーダ行列を示すPMIをBC−PMIとして選択する。よって、各プリコーダ行列を構成するウェイトの数(アンテナ数)が多いほど、UE100−1の演算量は多くなる。
そこで、本実施形態では、シャドウイング等の影響で、UE100−1が把握する送信アンテナ数が、実際の送信アンテナ数よりも少ない場合に、UE100−1が把握する送信アンテナ数に対応するコードブックを使用する。すなわち、UE100−1は、eNB200−2から受信する無線信号から把握される送信アンテナ数(当該無線信号に含まれる参照信号の数)に基づいて、BC−PMIのフィードバックに使用するコードブックを切り替える。これにより、BC−PMIを選択するための演算量を効率的に削減できる。
UE100−1は、eNB200−2から受信する無線信号から把握される無効な送信アンテナ番号をフィードバックしてもよい。UE100−1は、有効な送信アンテナ番号のみを対象として、BC−PMIの候補の中から、フィードバックするBC−PMIを選択するための演算を行う。例えば、UE100−1は、4送信アンテナ用のコードブックを使用中に、アンテナ#3及び#4に対応する参照信号を受信しない場合には、アンテナ#3及び#4は無効とみなして、2送信アンテナ用のコードブックに切り替えてBC−PMIを選択する。或いは、UE100−1は、4送信アンテナ用のコードブックを使用中に、アンテナ#3及び#4に対応する参照信号を受信しない場合には、アンテナ#3及び#4は無効とみなして、4送信アンテナ用のコードブックのうちアンテナ#1及び#2のそれぞれのウェイトのみについて干渉レベルを計算して、BC−PMIを選択する。
図15は、本実施形態に係る動作具体例を示すシーケンス図である。第1実施形態及び第2実施形態と同様の動作については説明を適宜省略する。
図15に示すように、ステップS301において、eNB200−1は、BC−PMIのフィードバックを開始(ON)するようUE100−1に指示する。
ステップS302において、eNB200−2は、4送信アンテナのそれぞれから参照信号を送信する。これらの参照信号はシャドウイングの影響を受けずに、UE100−1は4送信アンテナ分の参照信号を受信する。
ステップS303において、UE100−1は、eNB200−2から4送信アンテナ分の参照信号を受信することから、4送信アンテナ用のコードブックを使用してBC−PMIを選択する。
ステップS304において、UE100−1は、ステップS303で選択したBC−PMIをフィードバックする。
ステップS305において、eNB200−2は、4送信アンテナのそれぞれから参照信号を送信する。これらの参照信号はシャドウイングの影響を受けて、UE100−1は2送信アンテナ分の参照信号のみを受信する。
ステップS306において、UE100−1は、eNB200−2から2送信アンテナ分の参照信号のみを受信することから、2送信アンテナ用のコードブックに切り替えることが可能と判断する。
ステップS307において、UE100−1は、無効な送信アンテナ番号(すなわち、BC−PMI算出に影響の無いアンテナ番号)を特定する。
ステップS308において、UE100−1は、無効な送信アンテナ番号をeNB200−1に通知(フィードバック)する。
ステップS309において、eNB200−1は、2送信アンテナ用のコードブックの使用許可をUE100−1に通知する。
ステップS310において、UE100−1は、2送信アンテナ用のコードブックの使用許可に応じて、2送信アンテナ用のコードブックに切り替えてBC−PMIを選択する。
ステップS311において、UE100−1は、ステップS310で選択したBC−PMIをフィードバックする。
ステップS312において、eNB200−2は、4送信アンテナのそれぞれから参照信号を送信する。これらの参照信号はシャドウイングの影響を受けずに、UE100−1は4送信アンテナ分の参照信号を受信する。
ステップS313において、UE100−1は、eNB200−2から4送信アンテナ分の参照信号を受信することから、4送信アンテナ用のコードブックに切り替えることが可能と判断する。
ステップS314において、UE100−1は、コードブックの制限解除をeNB200−1に通知(フィードバック)する。
ステップS315において、eNB200−1は、UE100−1からの通知に対する応答をUE100−1に送信する。
ステップS316において、UE100−1は、4送信アンテナ用のコードブックを使用してBC−PMIを選択し、選択したBC−PMIをフィードバックする。
[第4実施形態]
以下、第4実施形態について、上述した第1実施形態乃至第3実施形態との相違点を主として説明する。
本実施形態では、eNB200−1及びeNB200−2は、BC−PMIのフィードバックの停止(OFF)に応じて、CoMPの方式をCB−CoMPからCS(Coordinated Scheduling)−CoMPに切り替える。CS−CoMPは、複数のeNBが協調してビームフォーミング/ヌルステアリングを行うのではなく、複数のeNBが協調してスケジューリングを行う。すなわち、CS−CoMPは、BC−PMIのフィードバックを必要としないCoMPの方式である。
図16は、本実施形態に係る動作具体例を示すシーケンス図である。ここでは、送信アンテナ数に基づくフィードバックON/OFF判断を主として説明する。また、第1実施形態乃至第3実施形態と同様の動作については説明を適宜省略する。
図16に示すように、ステップS401において、eNB200−1(及びeNB200−2)は、CB−CoMPの運用を開始する。
ステップS402において、eNB200−1は、BC−PMIのフィードバックを開始(ON)するようUE100−1に指示する。
ステップS403において、eNB200−2は、2送信アンテナのそれぞれから参照信号を送信する。これらの参照信号はシャドウイングの影響を受けずに、UE100−1は2送信アンテナ分の参照信号を受信する。
ステップS404において、UE100−1は、eNB200−1からの指示に応じてBC−PMIのフィードバックを開始(ON)する。
ステップS405において、eNB200−2は、2送信アンテナのそれぞれから参照信号を送信する。これらの参照信号はシャドウイングの影響を受けて、UE100−1は1送信アンテナ分の参照信号のみを受信する。
ステップS406において、UE100−1は、eNB200−2から受信する参照信号に基づいて、BC−PMIのフィードバックを停止(OFF)するか否かを判断する。UE100−1は、eNB200−2が2アンテナ送信を行っているにもかかわらず、1送信アンテナ分の参照信号のみを受信することから、BC−PMIのフィードバックを停止(OFF)すると判断する。
ステップS407において、UE100−1は、BC−PMIのフィードバック停止通知をeNB200−1に送信する。
ステップS408において、eNB200−1(及びeNB200−2)は、CB−CoMPの運用を終了する。
ステップS409において、eNB200−1(及びeNB200−2)は、CS−CoMPの運用を開始する。
ステップS410において、eNB200−2は、2送信アンテナのそれぞれから参照信号を送信する。これらの参照信号はシャドウイングの影響を受けずに、UE100−1は2送信アンテナ分の参照信号を受信する。
ステップS411において、UE100−1は、eNB200−2から受信する参照信号に基づいて、BC−PMIのフィードバックを再開(ON)するか否かを判断する。UE100−1は、eNB200−2が2アンテナ送信を行っており、且つ、2送信アンテナ分の参照信号を受信することから、BC−PMIのフィードバックを再開(ON)すると判断する。
ステップS412において、UE100−1は、BC−PMIのフィードバックを再開(ON)する。
ステップS413において、eNB200−1(及びeNB200−2)は、CS−CoMPの運用を終了する。
ステップS414において、eNB200−1(及びeNB200−2)は、CB−CoMPの運用を開始(再開)する。
[その他の実施形態]
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
上述した各実施形態では、UE100−1はBC−PMIを複数フィードバックしていたが、BC−PMIを複数フィードバックする場合に限らず、BC−PMIを1つのみフィードバックしてもよい。
上述した各実施形態では、CB−CoMPにおいてBC−PMIを使用するケースを説明した。しかしながら、BC−PMIに代えてWC(Worst Companion)−PMIを使用してもよい。WC−PMIは、eNB200−2がUE100−1に与える干渉の影響が大きいプリコーダ行列(UE100−1にビームが向くプリコーダ行列)を示す情報(インデックス)である。言い換えると、WC−PMIは、UE100−1にとって好ましくないプリコーダ行列を示す情報(インデックス)である。この場合、eNB200−2は、UE100−1からのWC−PMIと一致しないPMIをフィードバックする自セル内のUE100−2に対してUE100−1と同一の無線リソースを割り当てて、当該一致しないPMIをUE100−2への送信に適用する。
上述した各実施形態では、本発明をCB−CoMPに適用する場合について説明した。しかしながら、本発明は、CB−CoMPに限らず、MU(Multi User)−MIMO(Multiple Input Multiple Output)にも適用可能である。MU−MIMOは、下りリンク・マルチアンテナ伝送により複数のUE100を空間的に多重するものである。
図17及び図18は、その他の実施形態に係る動作環境を示す図である。
図17に示すように、UE100−1及びUE100−2は、eNB200のセルとの接続を確立している。すなわち、UE100−1及びUE100−2は、eNB200のセルをサービングセルとして通信を行う。eNB200は、周波数利用効率を高めるために、MU−MIMOを行う。具体的には、eNB200は、同一の無線リソースを用いてUE100−1及びUE100−2への送信を行う。
UE100−1は、eNB200に対する通常のフィードバック(PMI、RI、及びCQI)に加えて、BC−PMIをeNB200にフィードバックする。eNB200は、UE100−1からフィードバックされたBC−PMIと一致するPMIをフィードバックするUE100−2に対して、UE100−1と同一の無線リソースを割り当てる。そして、eNB200は、当該一致するPMIに従ってUE100−2への送信を行う。
その結果、図18に示すように、eNB200は、UE100−1にヌルを向けつつ、UE100−2にビームを向けて、UE100−2への送信を行うことができる。また、eNB200は、UE100−1からフィードバックされた通常のPMIに従ってUE100−1への送信を行う。その結果、eNB200は、UE100−1にビームを向けることができる。
このようなMU−MIMOの動作環境においても、上述した各実施形態と同様に、UE100−1は、状況に応じてBC−PMIのフィードバックを停止可能である。
上述した各実施形態では、本発明をCB−CoMPに適用する場合について説明した。しかしながら、本発明は、CB−CoMPに限らず、直接的な端末間通信であるD2D通信に適用可能である。以下、UE100−2とUE100−2とが、コアネットワークを介した通信であるセルラ通信における下りリンク帯域を用いてD2D通信を行うケースと、セルラ通信における上りリンク帯域を用いてD2D通信を行うケースを説明する。
(a)D2D通信(下りリンク帯域)
図19及び図20は、その他実施形態に係る動作環境(その1)を示す図である。
図19に示すように、UE100−1、UE100−2及びUE100−3は、eNB200のセルとの接続を確立している。また、UE100−2及びUE100−3は、セルラ通信における下りリンク帯域を用いてD2D通信を行っている。eNB200は、D2D通信を制御する能力を有する。従って、eNB200は、D2D通信に用いられる無線リソースのスケジューリングを行ったり、後述するPMIの情報の送信を行ったりして、D2D通信を制御する。
図19に示すように、UE100−1は、BC−PMIをeNB200にフィードバックする。ここで、BC−PMIは、上述した実施形態に係るBC−PMIと異なり、D2D通信を行うUE100−3からUE100−2への送信時にD2D通信の相手端末でないUE100−1にヌルが向くプリコーダ行列を示す情報(インデックス)である。UE100−1は、UE100−3から受信する信号(例えば、参照信号)に基づいて、UE100−3からの受信レベル(すなわち、干渉レベル)が低下するように、BC−PMIのフィードバックを行う。
一方、UE100−2は、PMIをeNB200にフィードバックする。ここで、PMIは、上述した実施形態に係るPMIと異なり、D2D通信の相手端末であるUE100−3からUE100−2への送信時にUE100−2にビームが向くプリコーダ行列を示す情報(インデックス)である。UE100−2は、UE100−3から受信する信号(例えば、参照信号)に基づいて、UE100−3からの受信レベルが向上するように、PMIのフィードバックを行う。
eNB200は、UE100−1からフィードバックされたBC−PMIとUE100−2からフィードバックされたPMIとを照合する。eNB200は、当該BC−PMIと当該PMIとが一致した場合、当該PMIに従ってUE100−2へ送信することをUE100−3へ要求する。具体的には、eNB200は、UE100−3からUE100−2への送信に用いられるPMIを示す情報をUE100−3へ送信する。そして、UE100−3は、eNB200から受信したPMIに従って、UE100−2への送信を行う。
その結果、図20に示すように、UE100−3は、UE100−1にヌルを向けつつ、UE100−2にビームを向けて、UE100−2への送信を行うことができる。
このような動作環境においても、上述した各実施形態と同様に、UE100−1は、状況に応じてBC−PMIのフィードバックを停止可能である。
なお、上述では、UE100−2とUE100−3とがD2D通信を行っているケースを説明したが、UE100−2とUE100−3とがD2D通信を開始する前のケースであってもよい。従って、例えば、eNB200は、UE100−3からの参照信号に基づいて、UE100−1からフィードバックされたBC−PMI及びUE100−2からフィードバックされたPMIが一致した場合、当該PMIを示す情報をUE100−3へ送信する。すなわち、eNB200は、D2D通信を行うことが可能なUE100−3(すなわち、D2D通信能力を有するUE100−3)に、D2D通信において用いられるPMIを示す情報を送信する。UE100−3は、当該PMIに従って、D2D通信を開始する。これにより、UE100−3は、UE100−1にヌルを向けつつ、UE100−2にビームを向けて、UE100−2への送信を行うことができる。
(b)D2D通信(上りリンク帯域)
上述の(a)D2D通信(下りリンク帯域)と同様の部分は、説明を適宜省略する。図21及び図22は、その他実施形態に係る動作環境(その2)を示す図である。
図21に示すように、UE100−2及びUE100−3は、セルラ通信における上りリンク帯域を用いてD2D通信を行っている。
図21に示すように、UE100−2及びUE100−3のそれぞれは、PMI及びBC−PMIをeNB200にフィードバックする。ここで、UE100−2がフィードバックするPMIは、UE100−3からUE100−2への送信時にUE100−2にビームが向くプリコーダ行列を示す情報である。また、UE100−2がフィードバックするBC−PMIは、セルラ通信を行うUE100−1からeNB200への送信時に、UE100−2にヌルが向くプリコーダ行列を示す情報である。UE100−2は、UE100−1から受信する信号(例えば、参照信号)に基づいて、UE100−1からの受信レベル(すなわち、干渉レベル)が低下するように、BC−PMIのフィードバックを行う。
同様に、UE100−3がフィードバックするPMIは、UE100−2からUE100−3への送信時にUE100−3にビームが向くプリコーダ行列を示す情報である。また、UE100−3がフィードバックするBC−PMIは、UE100−1からeNB200への送信時に、UE100−3にヌルが向くプリコーダ行列を示す情報である。
また、eNB200は、UE100−2から受信する信号に基づいて、UE100−2からUE100−3への送信時に、eNB200にヌルが向くプリコーダ行列を示すBC−PMIを算出する。同様に、eNB200は、UE100−3から受信する信号に基づいて、UE100−3からUE100−2への送信時に、eNB200にヌルが向くプリコーダ行列を示すBC−PMIを算出する。さらに、eNB200は、UE100−1から受信する信号に基づいて、UE100−1からeNB200への送信時に、eNB200にビームが向くプリコーダ行列を示すPMIを算出する。
次に、eNB200は、UE100−2及びUE100−3のそれぞれからフィードバックされたPMI及びBC−PMIと、eNB200が算出したPMI及びBC−PMIとに基づいて、干渉回避の判断を行う。
第1に、eNB200は、UE100−2及びUE100−3のそれぞれからのBC−PMIとeNB200が算出したPMIとを照合する。eNB200は、照合の結果、UE100−2及びUE100−3の少なくとも一方のBC−PMIとeNB200が算出したPMIとが一致した場合、UE100−1からUE100−2及びUE100−3の少なくとも一方に対するD2D通信への干渉が回避可能と判断する。
第2に、eNB200は、UE100−2及びUE100−3のそれぞれからのPMIとeNB200が算出したBC−PMIとを照合する。eNB200は、照合の結果、UE100−2及びUE100−3の少なくとも一方のPMIとeNB200が算出したBC−PMIとが一致した場合、UE100−2及びUE100−3の少なくとも一方からセルラ通信への干渉が回避可能と判断する。
eNB200は、上述の照合の結果に基づいて、無線リソースのスケジューリングを行う。
(a)eNB200は、上述のセルラ通信及びD2D通信の干渉が回避可能と判断した場合(すなわち、UE100−2(又はUE100−3)からのBC−PMIとeNB200が算出したPMIとが一致し、且つ、UE100−2(又はUE100−3)からのPMIとeNB200が算出したBC−PMIとが一致した場合)、UE100−1、UE100−2及びUE100−3に共用の無線リソースを割り当てることができる。
(b)eNB200は、上述のD2D通信の干渉が回避可能と判断した場合(すなわち、UE100−2(又はUE100−3)からのBC−PMIとeNB200が算出したPMIとが一致した場合)で、且つ、D2D通信の干渉回避を優先するD2D優先規範に従ってスケジューリングする場合、UE100−1、UE100−2及びUE100−3に共用の無線リソースを割り当てることができる。一方、eNB200は、D2D優先規範に従ってスケジューリングしない場合、UE100−1とUE100−2及びUE100−3とに異なる無線リソースを割り当てることができる。
(c)eNB200は、上述のセルラ通信の干渉が回避可能と判断した場合(すなわち、UE100−2(又はUE100−3)からのPMIとeNB200が算出したBC−PMIとが一致した場合)で、且つ、セルラ通信の干渉回避を優先するセルラ優先規範に従ってスケジューリングする場合、UE100−1、UE100−2及びUE100−3に共用の無線リソースを割り当てることができる。一方、eNB200は、セルラ優先規範に従ってスケジューリングしない場合、UE100−1とUE100−2及びUE100−3とに異なる無線リソースを割り当てることができる。
(d)eNB200は、上述のセルラ通信及びD2D通信の干渉が回避不可能と判断した場合(すなわち、UE100−2(又はUE100−3)からのBC−PMIとeNB200が算出したPMIとが一致せず、且つ、UE100−2(又はUE100−3)からのPMIとeNB200が算出したBC−PMIとが一致しない場合)、UE100−1とUE100−2及びUE100−3とに異なる無線リソースを割り当てることができる。なお、eNB200は、所定のポリシーに従って、UE100−1、UE100−2及びUE100−3に共用の無線リソースを割り当てることもできる。
本実施形態において、eNB200は、UE100−2からのBC−PMIとeNB200が算出したPMIとが一致し、且つ、UE100−2からのPMIとeNB200が算出したBC−PMIとが一致したと仮定して説明を進める。
次に、eNB200は、各UE100(UE100−1、UE100−2及びUE100−3のそれぞれ)に割り当てた無線リソースを示す情報とPMIを示す情報とを各UE100に送信する。UE100−1へ送信するPMIを示す情報は、UE100−1からのビームがeNB200に向き、且つ、UE100−1からのヌルがUE100−2に向くプリコーダ行列を示す情報である。また、UE100−2及びUE100−3のそれぞれへ送信するPMIを示す情報は、UE100−3からのビームがUE100−2に向き、且つ、UE100−3からのヌルがeNB200に向くプリコーダ行列を示す情報である。
各UE100は、eNB200から受信した無線リソースを示す情報及びPMIを示す情報に基づいて、UE100−1は、eNB200へのデータの送信を行い、UE100−2は、UE100−3へのデータの送信を行い、UE100−3は、UE100−3からのデータの受信を行う。その結果、図22に示すように、UE100−1は、UE100−2へヌルを向けつつ、eNB200にビームを向けて、eNB200への送信を行うことができる。また、UE100−3は、UE100−2へビームを向けつつ、eNB200にヌルを抜けて、UE100−2への送信を行うことができる。
このような動作環境においても、上述した各実施形態と同様に、UE100−2及びUE100−3のそれぞれは、状況に応じてBC−PMIのフィードバックを停止可能である。
なお、上述の下りリンク帯域でD2D通信を行うケースと同様に、UE100−2とUE100−3とがD2D通信を開始する前に上述の動作が行われてもよい。
また、上述した実施形態では、UE100−1が、eNB200に直接フィードバックしていたがこれに限られない。例えば、UE100−1が、D2D通信を行う複数のUE100を代表してeNB200との通信を行うアンカーUEを含むD2Dグループ内にて、D2D通信を行っている場合、UE100−1は、eNB200にBC−PMIを直接送信する代わりに、アンカーUEにBC−PMIを送信してもよい。すなわち、UE100−1は、アンカーUEを経由して、BC−PMIをeNB200に送信してもよい。この場合、UE100−1は、アンカーUEからの指示に応じてBC−PMIのフィードバックを開始してもよい。同様に、UE100−2は、アンカーUEを経由して、PMIをeNB200に送信してもよいし、UE100−3は、アンカーUEを経由して、PMIをeNB200から受信してもよい。
また、上述したD2D通信のケースにおいて、eNB200がプリコーダ行列に基づいて、ビームステアリング及びヌルステアリングの制御を行っていたが、これに限られない。例えば、eNB200は、セルラ通信を行うUE100−1からフィードバックしたBC−PMIをアンカーUEに送信する。アンカーUEは、アンカーUEを含むD2Dグループ内のUE100−3からアンカーUEへフィードバックされたPMIと、eNB200から受信したBC−PMIと、を照合することによって、ビームステアリング及びヌルステアリングの制御を行ってもよい。従って、アンカーUEが、D2D通信を行うUE100に関して、ビームステアリング及びヌルステアリングの制御を行い、eNB200が、セルラ通信を行うUE100に関して、ビームステアリング及びヌルステアリングの制御を行ってもよい。
上述した実施形態では、本発明をLTEシステムに適用する一例を説明したが、LTEシステムに限定されるものではなく、LTEシステム以外のシステムに本発明を適用してもよい。
なお、米国仮出願第61/723052号(2012年11月6日出願)の全内容が、参照により、本願明細書に組み込まれている。
以上のように、本発明に係る移動通信システム、ユーザ端末及びプロセッサは、効率的なフィードバックを実現できるため、移動通信分野において有用である。

Claims (12)

  1. ードからの指示に応じて、前記ノードに所定のプリコーダ行列情報のフィードバックを開始する制御部を備え
    前記所定のプリコーダ行列情報は、ユーザ端末とは異なる他ユーザ端末への送信に適用される前記プリコーダ行列を決定するために使用され、
    前記制御部は、前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記ノードに隣接する隣接ノードから1送信アンテナ分の無線信号のみを受信すると判断した場合に、前記フィードバックを停止すことを特徴とするユーザ端末
  2. ノードからの指示に応じて、前記ノードに所定のプリコーダ行列情報のフィードバックを開始する制御部を備え、
    前記所定のプリコーダ行列情報は、自ユーザ端末とは異なる他ユーザ端末への送信に適用される前記プリコーダ行列を決定するために使用され、
    前記制御部は、前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記ノードに隣接する隣接ノードに時分割複信方式が適用されていると判断した場合に、前記フィードバックを停止することを特徴とするユーザ端末。
  3. ノードからの指示に応じて、前記ノードに所定のプリコーダ行列情報のフィードバックを開始する制御部を備え、
    前記所定のプリコーダ行列情報は、自ユーザ端末とは異なる他ユーザ端末への送信に適用される前記プリコーダ行列を決定するために使用され、
    前記制御部は、前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記ノードに隣接する隣接ノードがノード間インターフェイスをサポートしないと判断した場合に、前記フィードバックを停止することを特徴とするユーザ端末。
  4. ノードからの指示に応じて、前記ノードに所定のプリコーダ行列情報のフィードバックを開始する制御部を備え、
    前記所定のプリコーダ行列情報は、自ユーザ端末とは異なる他ユーザ端末への送信に適用される前記プリコーダ行列を決定するために使用され、
    前記制御部は、前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記ノードに隣接する隣接ノードが、前記ノードと協調して下りリンクにおけるマルチアンテナ伝送を行う協調伝送をサポートしていないと判断した場合に、前記フィードバックを停止することを特徴とするユーザ端末。
  5. ノードからの指示に応じて、前記ノードに所定のプリコーダ行列情報のフィードバックを開始する制御部を備え、
    前記所定のプリコーダ行列情報は、自ユーザ端末とは異なる他ユーザ端末への送信に適用される前記プリコーダ行列を決定するために使用され、
    前記制御部は、前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記ノードに隣接する隣接ノードから受信する無線信号から把握される無効な送信アンテナ番号をフィードバックすることを特徴とするユーザ端末。
  6. ノードと、
    前記ノードからの指示に応じて、前記ノードに所定のプリコーダ行列情報のフィードバックを開始するユーザ端末と、を有し、
    前記所定のプリコーダ行列情報は、前記ユーザ端末とは異なる他ユーザ端末への送信に適用される前記プリコーダ行列を決定するために使用され、
    前記ユーザ端末は、前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記フィードバックを停止し、
    前記ノードは、前記フィードバックの停止に応じて、前記協調伝送の方式を切り替えることを特徴とする移動通信システム。
  7. ノードと、
    前記ノードからの指示に応じて、前記ノードに所定のプリコーダ行列情報のフィードバックを開始する第1のユーザ端末と、を有し、
    前記所定のプリコーダ行列情報は、第2のユーザ端末から第3のユーザ端末への直接的な端末間通信に適用されるプリコーダ行列を決定するために使用され、
    前記ノードは、決定された前記プリコーダ行列を示す情報を前記第3のユーザ端末に送信することを特徴とする移動通信システム。
  8. ユーザ端末を制御するプロセッサであって、
    ノードからの指示に応じて、前記ノードに所定のプリコーダ行列情報のフィードバックを開始する処理を実行し、
    前記所定のプリコーダ行列情報は、前記ユーザ端末とは異なる他ユーザ端末への送信に適用される前記プリコーダ行列を決定するために使用され、
    前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記ノードに隣接する隣接ノードから1送信アンテナ分の無線信号のみを受信すると判断した場合に、前記フィードバックを停止する処理を実行することを特徴とするプロセッサ。
  9. ユーザ端末を制御するプロセッサであって、
    ノードからの指示に応じて、前記ノードに所定のプリコーダ行列情報のフィードバックを開始する処理を実行し、
    前記所定のプリコーダ行列情報は、前記ユーザ端末とは異なる他ユーザ端末への送信に適用される前記プリコーダ行列を決定するために使用され、
    前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記ノードに隣接する隣接ノードに時分割複信方式が適用されていると判断した場合に、前記フィードバックを停止する処理を実行することを特徴とするプロセッサ。
  10. ユーザ端末を制御するプロセッサであって、
    ノードからの指示に応じて、前記ノードに所定のプリコーダ行列情報のフィードバックを開始する処理を実行し、
    前記所定のプリコーダ行列情報は、前記ユーザ端末とは異なる他ユーザ端末への送信に適用される前記プリコーダ行列を決定するために使用され、
    前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記ノードに隣接する隣接ノードがノード間インターフェイスをサポートしないと判断した場合に、前記フィードバックを停止する処理を実行することを特徴とするプロセッサ。
  11. ユーザ端末を制御するプロセッサであって、
    ノードからの指示に応じて、前記ノードに所定のプリコーダ行列情報のフィードバックを開始する処理を実行し、
    前記所定のプリコーダ行列情報は、前記ユーザ端末とは異なる他ユーザ端末への送信に適用される前記プリコーダ行列を決定するために使用され、
    前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記ノードに隣接する隣接ノードが、前記ノードと協調して下りリンクにおけるマルチアンテナ伝送を行う協調伝送をサポートしていないと判断した場合に、前記フィードバックを停止する処理を実行することを特徴とするプロセッサ。
  12. ユーザ端末を制御するプロセッサであって、
    ノードからの指示に応じて、前記ノードに所定のプリコーダ行列情報のフィードバックを開始する処理を実行し、
    前記所定のプリコーダ行列情報は、前記ユーザ端末とは異なる他ユーザ端末への送信に適用される前記プリコーダ行列を決定するために使用され、
    前記指示に応じて前記フィードバックを開始した後において、前記ノードに隣接する隣接ノードから受信する無線信号から把握される無効な送信アンテナ番号をフィードバックする処理を実行することを特徴とするプロセッサ。
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