JP5914788B1 - レーザ光を用いた皮膚の非侵襲処置のための装置 - Google Patents

レーザ光を用いた皮膚の非侵襲処置のための装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、非侵襲的な装置を提供し、当該装置は、光ビームを生成するレーザ光源を有する光学システムであり、該光学システムは、使用時に、前記光ビームが、当該装置を出て、処置されるべき皮膚の外表面に突き当たるように構成されており、該光学システムは、使用時に前記皮膚内の処置ロケーションの位置に前記光ビームを集束させるように構成されており、それにより、前記処置ロケーションの位置にレーザ誘起オプティカルブレイクダウンが誘起される、光学システムと、使用時に、前記皮膚から戻って来る光が、測定光ビームとして、当該装置に入るように配設された開口と、それぞれ、前記測定光ビームの第1及び第2の帯域幅レンジにおける強度を検出するように構成及び配置された、第1及び第2の強度検出チャネルであり、前記第1及び第2の帯域幅レンジの双方が、レーザ誘起オプティカルブレイクダウンの結果として前記皮膚内で生成される光の波長を含み、前記第1の帯域幅レンジは、前記レーザ光源の第二高調波発生波長を含み、前記第2の帯域幅レンジは、前記第1の帯域幅レンジに隣接し、且つ前記第2の帯域幅レンジは、前記レーザ光源の第二高調波発生波長を含まない、第1及び第2の強度検出チャネルと、を有する。本発明はまた、特には皺を減らすためである、皮膚を処置するための対応する方法を提供する。このような処置の効能のためには、処置ロケーションの位置での強度と焦点深さという2つの主要なパラメータが重要であり、これらのパラメータを同じ測定システムを用いて測定できることも重要である。

Description

本発明は、概して、レーザ光を用いた皮膚の処置に関し、より具体的には、処置パラメータを最適化するための測定ステップを有する非侵襲的な装置及び方法に関する。
皮膚の皺(しわ)を防止あるいは減らすことによって若々しい容姿を維持したいと願うことは、人間社会における重要な関心事である。この問題を解決するために数多くの技術が考案されてきた。例えば特許文献1から知られるそれらの技術のうちの1つは、処置すべき皮膚の真皮層内にフォーカルスポットを作り出すものである。この特許文献1は、レーザ源と集束(フォーカシング)光学系とを備えた皮膚処置装置を開示している。この装置はレーザビームを発する。皮膚組織の再成長を刺激して皺を減らすために、レーザ誘起オプティカルブレイクダウン(Laser Induced Optical Breakdown;LIOB)が皮膚に作用するようにレーザのパワーが選定される。このLIOBは、皮膚組織によるレーザ光の強い非線形吸収に基づき、これは、レーザ光のパワー密度に関する特定の閾値より上で起こる。この強い吸収は、プラズマ位置の組織を損傷あるいは更に除去することができる非常に局在化されたプラズマを生じさせる。これは、例えば生成されたプラズマの急速な膨張などの、二次的な、主として機械的な効果によって発生される。この効果は非常に局所的である。何故なら、閾値より下では、存在する線形及び非線形な吸収がゼロ又は非常に僅かである一方で、閾値より上では、プラズマが生成され、これがよりいっそう強く放射を吸収するからである。
LIOBについての更なる詳細は、非特許文献1に見出され得る。この非特許文献1で議論されているように、LIOBは、約1021cm−3の臨界自由電子密度を生み出すのに十分な高さの照射であるときに起こる。
ますます多くの数のこれらの皮膚処置装置が、医療専門家による使用ではなく、消費者による使用のために提供されている。これらの装置は非侵襲的であり、それらは、表皮を物理的に突き通す必要なく、皮膚の表面下に効果を生み出す。しかしながら、このような家庭での使用は、例えば安全性及び処置効能などの新たな懸念を提起する。これは、光源がレーザであるときに特に重要であり、不正確な操作は、レーザ光が皮膚層を通り抜けるところで皮膚の傷や焼けをもたらし得る。
例えば、表皮の損傷は非常に望ましくない。何故なら、それは、処置される人物への合併症及び健康リスク、並びに、社会的な活動停止につながり得るからである。表皮上に表層病巣が作り出される場合、毛細血管の微小破壊によって点状出血(微量出血)が起こることがあり、それが効能の低下及び副作用の増大をもたらし得る。コラーゲン(膠原質)内に損傷が作り出される場合、皮膚の若返りの目的に合った新たなコラーゲンの形成が起こることになる。大きい集束深さでは、焦点での強度がオプティカルブレイクダウンに必要な閾値に届かないことがあり、それ故に、処理が所望の若返り効果を生み出さないことがある。皮膚の若返りに関するオプティカルブレイクダウンの有効性は、例えば、皮膚の光学的及び構造的な特性、焦点におけるレーザ光強度、光学的な結合など、幾つかの要因に依存する。若返り効果のために新たなコラーゲン繊維の成長を誘起するように使用されることが可能なフォトメカニカル効果には上限が存在し、この上限を超える処置は、有効でなく、さらには過剰使用の危険にユーザをさらしてしまう。過少処置も、所望の引き締め効果を生み出さないことがあるので好ましくない。
国際公開第2008/001284号パンフレット
Habbema,Verhagen,van Hal,Liu、及びVarghese、"Minimally invasive nonthermal laser technology using laser-induced optical breakdown for skin rejuvenation"、2012年、J.Biophotonics 5,No.2,194-199;DOI 10.1002/jbio.201100083
本発明の1つの目的は、処置パラメータを最適化するための測定ステップを有する非侵襲的な装置及び方法を提供することである。
上記目的は、本発明に従って、
光ビームを生成するレーザ光源を有する光学システムであり、該光学システムは、使用時に、前記光ビームが、当該装置を出て、処置されるべき皮膚の外表面に突き当たるように構成されており、該光学システムは、使用時に前記皮膚内の処置ロケーションの位置に前記光ビームを集束させるように構成されており、それにより、前記処置ロケーションの位置にレーザ誘起オプティカルブレイクダウンが誘起される、光学システムと、
使用時に、前記皮膚から戻って来る光が、測定光ビームとして、当該装置に入るように配設された開口と、
それぞれ、前記測定光ビームの第1及び第2の帯域幅レンジにおける強度を検出するように構成及び配置された、第1及び第2の強度検出チャネルであり、
前記第1及び第2の帯域幅レンジの双方が、レーザ誘起オプティカルブレイクダウンの結果として前記皮膚内で生成される光の波長を含み、
前記第1の帯域幅レンジは、前記レーザ光源の第二高調波発生波長を含み、
前記第2の帯域幅レンジは、前記第1の帯域幅レンジに隣接し、且つ
前記第2の帯域幅レンジは、前記レーザ光源の第二高調波発生波長を含まない、
第1及び第2の強度検出チャネルと、
を有する装置によって達成される。
本発明の上記目的はまた、レーザ光を発生する装置を用いる方法によって達成され、当該方法は、
光ビームを生成するレーザ光源を有する光学システムを用意するステップであり、該光学システムは、前記光ビームが、前記装置を出て、処置されるべき皮膚の外表面に突き当たるように構成される、ステップと、
前記皮膚内の処置ロケーションの位置に前記光ビームを集束させ、それにより、前記処置ロケーションの位置にレーザ誘起オプティカルブレイクダウンが誘起されるステップと、
前記皮膚から戻って来る光が、測定光ビームとして、開口を通って前記装置に入るように、前記装置を配置するステップと、
前記測定光ビームの第1及び第2の帯域幅レンジにおける強度を検出するステップであり、前記第1及び第2の帯域幅レンジの双方が、レーザ誘起オプティカルブレイクダウン(LIOB)の結果として前記皮膚内で生成される光の波長を含み、前記第1の帯域幅レンジは、前記レーザ光源の第二高調波発生(Second Harmonic Generation;SHG)波長を含み、前記第2の帯域幅レンジは、前記第1の帯域幅レンジに隣接し、且つ前記第2の帯域幅レンジは、前記レーザ光源の第二高調波発生波長を含まない、ステップと、
を有する。
第1の帯域幅レンジにおける強度は、LIOBの発生の結果として皮膚から戻って来る光の強度と、SHGの結果として戻って来る光の強度とによって影響される。第2の帯域幅レンジにおける強度は、主として、LIOBの発生の結果として皮膚から戻って来る光の強度によって影響される。SHGの程度は、その処置深さにおけるコラーゲンの存在を指し示す。LIOBの程度は、焦点におけるレーザ光強度がオプティカルブレイクダウンを生成するのに十分であることを指し示す。LIOB波長が検出されない場合、それは、レーザ光強度が増大されるべきであることを指し示し得る。レーザ光源のSHG波長が検出されない場合、それは、焦点深さが増加あるいは減少されるべきであることを指し示し得る。
本発明は、以下の洞察、すなわち、このような処置の効能のためには、処置ロケーションの位置での強度と焦点深さという2つの主要なパラメータが重要であり、これらのパラメータは同じ測定システムを用いて測定され得るという洞察に基づく。最適な焦点深さは、角質層及び表皮の厚さに依存して異なり得るものであり、この最適深さは、異なる個人では異なり、更には、同じ個人でも身体のどこで処置が行われるかに依存して異なる。
当該装置が更に、第1及び第2の強度検出チャネルに接続されたプロセッサを有し、該プロセッサが、第1及び第2の強度検出チャネルによって検出された強度に基づいて、処置ロケーションの位置におけるレーザ誘起オプティカルブレイクダウン及び第二高調波発生の双方の発生を決定するように構成されることが有利になり得る。同様に、当該方法は更に、第1及び第2の帯域幅レンジにおいて検出された検出強度を処理して、第1及び第2の帯域幅レンジにおける検出強度に基づき、処置ロケーションの位置におけるレーザ誘起オプティカルブレイクダウン及び第二高調波発生の双方の発生を決定するステップを有し得る。
第1及び第2の強度検出チャネルによって検出された強度の値を処理することは、いっそう信頼でき且ついっそう正確な、LIOBの発生及びレーザ光源のSHG波長の存在の決定を提供し得る。第2の帯域幅レンジにおける強度は、LIOBが起こっているかを指し示すことができ、第1の帯域幅レンジと第2の帯域幅レンジとの間での強度の差は、レーザ光源のSHG波長が存在しているかを指し示し得る。第1の帯域幅レンジにおける強度は、LIOBが発生しているかと、レーザ光源のSHG波長が存在しているかとの双方に依存する。
また、当該装置のプロセッサが更に、レーザ誘起オプティカルブレイクダウン及び第二高調波発生が起こるように、レーザ光源の強度の調節、処置ロケーションの位置の調節、の何れか又は双方を決定するように構成されることが有利になり得る。同様に、当該方法は更に、レーザ誘起オプティカルブレイクダウン及び第二高調波発生が起こるように、レーザ光源の強度の調節、処置ロケーションの位置の調節、の何れか又は双方を決定するステップを有し得る。
LIOB及びSHGが生成されているかを知ることは、それ自体、処置についての価値ある情報である。しかしながら、処置深さ及び強度が最適でない場合、ユーザは、装置のパラメータを最適化する方法を知りたいと思うであろう。
装置の光学システムが更に、処置ロケーションの位置に光ビームを集束させるための調節可能な光学素子を有し、且つプロセッサが更に、これら調節可能な光学素子の構成を調節することによって、決定された位置の調節に従って処置ロケーションの位置を調節するように構成される場合、レーザ光源のSHG波長の検出強度に基づいて焦点深さを最適する自動焦点合わせシステムが提供され得る。レーザ光源のSHG波長が検出されない場合、レーザ光源のSHG波長が検出されるまで処置ロケーションの位置又は処置深さが調節され得る。
レーザ光源の強度が調節可能であり、且つプロセッサが更に、決定された強度の調節に従ってレーザ光源の強度を調節するように構成される場合、LIOB波長の検出強度に基づいて処置ロケーションの位置での強度を最適化する自動強度システムが提供され得る。LIOBが検出されない場合、LIOBが検出されるまで強度が上昇され得る。
SHG及びLIOBの双方の検出と、調節可能な光学素子及び調節可能なレーザ光強度とを有する装置を提供することは、コラーゲン内でのLIOBを効率的に達成するように処置ロケーションの位置及びレーザ光源の強度が同時に調整され得るので、特に有利である。
皮膚を処置するときの装置の最重要部分を示す図である。 分光光度計を用いて記録される強度スペクトルの一例を示す図であり、LIOBなしでSHGが検出され、SHGなしでLIOBが検出されている。 分光光度計を用いて記録される強度スペクトルの一例を示す図であり、LIOBありでSHGが検出されている。 図2Bのスペクトルの拡大した一部を模式的に示す図であり、強度検出チャネルが取り得る帯域幅レンジが指し示されている。 なお、異なる図中の同じ参照符号を有するアイテムは、同じ構造的特徴及び同じ機能を有し、あるいは同じ信号である。そのようなアイテムの機能及び/又は構造が説明済みであるとき、詳細な説明におけるその繰り返し説明の必要性はない。
図1は、光学システム10を有した、本発明に従った皮膚30の処置装置を模式的に示している。光学システム10は、人間又は動物の皮膚30を処置するのに好適な入射光ビーム21を提供するレーザ光源20を有している。入射光ビーム21は典型的に、例えば1064nmでの発光及び1−1000psのパルス持続時間を有するNd:YAGレーザといった、パルスレーザを用いて生成される。光ビーム21を更に修正するため、及びパルスレーザビーム21の焦点22を皮膚30の内部に合わせるため、光学システム10内に光学素子12、13が配設されている。これらの光学素子の一部又は全てが、装置の使用中に処置対象の皮膚30に押し当てられるか接触するかであるインタフェース素子11内に設けられ得る。光ビーム21は、インタフェース素子11を通って装置を出て行く。典型的に、入射光21を皮膚30内に光結合するために屈折率整合流体が使用される。
この装置は、パルスレーザビーム21の焦点22を処置ロケーションの位置に作り出すように構成されている。皮膚30の皺を減らすために装置が使用される場合、処置ロケーションの位置に微視的な損傷を作り出すための標的位置は真皮17のコラーゲン内であり、該損傷が新たなコラーゲン形成をもたらす。
本発明は、皮膚が、表皮内に集束されるべき電磁放射線を、非常に小さいフォーカルスポット内に伝達するという状況を用いる。この効果を最大化するため、光の波長は800nmと1100nmとの間である。このレンジ(範囲)において、透過は高く、散乱及び線形吸収は低い。故に、LIOBが、容易に、正確に(すなわち、非常に局所的に)、そして効率的に達成され得る。しかしながら、その他の波長を使用することも排除されない。
特に、所定のパルス時間は100psと10nsとの間である。このレンジにおいて、LIOBによって生成されるプラズマは非常に局所的であり、すなわち、小さい空間的広がりを有し、それにより、周囲組織への意図せぬダメージのリスクが最小化される。また、LIOBを得るのに必要なピークパワーは、このレンジにおいてパルス時間とは実質的に独立である。しかしながら、例えば約100fsから100psのレンジといったその他のパルス時間、及び更にはnsレンジ及びmsレンジのパルス時間も使用され得る。
典型的に、レーザビームパルスにて送達可能なエネルギーレベルは、皮膚の表面で測定して、0.1mJと10mJとの間である。このようなエネルギーレベルは、処置に有用、すなわち、新たな組織成長を刺激するのに十分なダメージを作り出すことに有用であることが分かっている。より具体的には、エネルギーレベルは約0.5mJと5mJとの間であり、典型的に約1mJである。しかしながら、例えば2mmに至る大きい処置深さに対して約20mJに至るレベルといった、その他のエネルギーレベルも排除されない。上記エネルギーレベルを指し示すことにおいて、エネルギーは皮膚の表面で測定され、すなわち、皮膚内に実際に放射されるエネルギーに関する。
好ましくは、レーザビームパルスにて送達可能なエネルギーレベルは、LIOB現象によって生成されるプラズマで測定して、0.1mJと5mJとの間である。より好ましくは、このエネルギーレベルは、約0.5mJと5mJとの間であり、典型的に約1mJである。これらのエネルギーレベルは、LIOB現象のプラズマ内に実際に伴われるよう、測定あるいは推定される。皮膚の内部でのオプティカルブレイクダウン、及びその結果として得られる皮膚の若返り効果は、超短(ウルトラショート)近赤外レーザパルスの焦点における光子の強度が、オプティカルブレイクダウンに必要な閾値(〜1012W/cm)を超えるときに発生する。以上の全てにおいて、理解されるべきことには、パルスがLIOB現象を生成する限りにおいて、単一のパルスの代わりに多数のパルスを供給することも可能である。
光学システム10の中に見出される光学素子は、光ビーム21を収束及び/又は発散させるための1つ以上のレンズ12と、光ビームを所望方向に逸らせるための1つ以上のミラー13とを有し得る。光学素子の正確な位置及び/又は向きは、処置ロケーションの所望位置にLIOBを生成するのに必要とされる焦点22の位置及び品質を適応させるように、当該技術分野で知られる技術112、113を用いて調節可能とし得る。焦点制御は、レンズ12のうちの1つ以上の位置調整112、及び/又はミラー13のうちの1つ以上の回転113によって実現され得る。
レンズ12及びミラー13の個数及び位置は、光学システム10内の部品の配置と、当業者が実現したいと願う所望の調整度とによって決定される。例えば、調節可能なレンズ12、112は、距離設定を有するレンズを有することができ、あるいはズームレンズとし得る。調節可能なミラー13、113は、1つ以上の方向、好ましくは二方向、に回転可能なミラーを有し得る。ミラーは、平らであってもよいし(例えば、レンズと組み合わされるとき)、凹面であってもよい(特に、ミラーがフォーカシング作用を供する場合)。有利には、調節可能なレンズ12、112は自動焦点レンズを有し得る。そのようなレンズは、皮膚表面に対して自動調整される。これは、ほぼすべての状況において正確な処置深さを保証する。他の一例において、光学システム10は更に、フォーカルスポット22を位置決めするためのレーザビームマニピュレータを有し得る。そのようなレーザビームマニピュレータは、例えば、移動可能なミラー及び該ミラーの位置を調整するミラーアクチュエータと、制御ユニットとを有し得る。レーザビームマニピュレータはまた、調節可能なレンズ又はミラーを有していてもよい。レーザビームマニピュレータは、皮膚30の上及び中にフォーカルスポットを位置付けるために使用され得る。ユーザがレーザビームマニピュレータを制御してもよい。
この装置は更に、皮膚から戻って来る光が測定光ビーム23として装置に入るように配置される測定開口15を有している。図1に示す好適な実施形態において、使用時、測定光ビーム23は、小型の装置によって提供されるように出射光ビーム21と実質的に同じ経路に沿って戻る。測定光ビーム23の経路上の適切な位置において、光学システム10は更に、測定光ビーム23を測定システムの方に向かわせるように構成及び配置された1つ以上の光学素子14を備えている。図1の例においては、測定光ビーム23の経路を適切な位置でレーザ光ビーム21の経路から分離するために、ビームスプリッタ14が使用されている。
光学システム10は更に、2つの強度検出チャネルを提供するように配置及び構成される適当な光学素子を有する。第1のチャネルは、レーザ光源のSHG波長を含む帯域幅レンジで強度を検出するように構成される。例えば、1064nmの波長を有するレーザ源20に関し、この第1の帯域幅レンジは532nm±10nmとし得る。第2のチャネルは、第1の帯域幅レンジに隣接する帯域幅レンジであって、レーザ光源のSHG波長を含まないが、皮膚内でLIOBが起こるときに生成される波長を含む帯域幅レンジ、で強度を検出するように構成される。例えば、1064nmの波長を有するレーザ源20に関し、この第2の帯域幅レンジは544nm±10nm又は520nm±10nmとし得る。図1に示すように、これらのチャネルは、例えばバンドパス干渉フィルタなどの適切なバンドパスフィルタを備えた光検出器31、32を配設するとともに、各検出器に測定光ビームの一部を向けるように測定光ビーム23の経路上に分離用光学部品を配設することによって、配置及び構成され得る。この分離用光学部品はまた、例えば高調波分離ミラー又はダイクロイックビームスプリッタを用いることによって、各部の波長帯域幅レンジを選択するように構成されてもよい。当業者は、同じ目的を達成する、すなわち、2つの隣接し合う帯域幅レンジで強度を測定するための、ミラー、スプリッタ、及びフィルタの数多くの異なる組み合わせを考え出すことができるであろう。
皮膚30は、異なる光学特性を持つ複数の層を有する。表皮16は、最も外側の層からなり、水を通さない保護バリアを形成する。表皮の最外層は、ラフネスにおけるその微視的な揺らぎによって装置10と皮膚30との間での光の結合を妨げる角質層である。表皮16の下に真皮17が位置する。真皮17は、この皮膚処置が狙うコラーゲン繊維を有する。
装置、及び特に光学システム10は、出射光ビーム21の1つ以上の光学特性を選択あるいは変更することによって、焦点22にLIOBを生成するように構成される。フォーカルスポット22への光ビーム21の収束は、LIOB現象を局在化させる助けとなるとともに、表皮16ではパワー密度が真皮17内のフォーカルスポット22においてより遥かに低いので、表皮16へのダメージを防止する助けとなる。
SHG光を検出することによってコラーゲンの配向を決定する装置が、大阪大学及び資生堂によって出願された日本国特許出願第2008−081503号(2009年10月15日に公開された特開2009−236610)から知られている。
SHG波長は、非線形物質であるコラーゲンと相互作用する光子同士が実効的に結合されて、2倍のエネルギー、及びそれ故に、当初の光子の2倍の周波数と半分の波長とを持つ新たな光子を形成するという、非線形光学プロセスにて生成される。第2高調波に加えて、第3高調波及びそれより高次の高調波も生成される。第3次以上の高調波を使用され得るので、SHGへの全ての言及は、第3次以上の高調波をも含むように理解されるべきである。
典型的に、コラーゲンは、およそ0.35mmの深さあたりに見出される。これは、顔において0.06mmと0.2mmとの間という、角質層を有する表皮16の典型的な総厚さと、2mmという真皮層の典型的な厚さとに基づく。具体的な事例において、表皮16及び/又は真皮17は、もっと薄かったり厚かったりすることがあり、あるいは、例えば手といったその他の人体部位などでは、僅かに異なる深さに存在することがある。
第1及び第2の帯域幅レンジに関して取り得る値を決定するため、皮膚内に集束される1064nmの波長を有するパルスレーザ源20を用いて測定を行った。皮膚から戻って来る光を、分光光度計を用いて分析した。それらの結果を図2A及び2Bに示す。
図2Aは、SHGなしでLIOBが生成されるときの強度91と、LIOBなしでSHGが生成されるときの強度92との間の関係を示している。横軸(X)は、nm単位で470から800までの波長の連続したスペクトルを表しており、この軸は100nm刻みで目盛りを付されている。縦軸(Y)は、上記スペクトル内の各点で測定された正規化強度を0.2から1.0までで表している。これらの測定結果は、LIOBの結果としてレーザ光源のSHG波長のピークで測定された最大強度(図2Bに示されている)が1.0を表すように正規化されている。
SHG無しで生成されたLIOBのスペクトル91は、皮膚内の、コラーゲンが存在しない深さに焦点を合わせることによって生成されたものである。近似値を用いるに、スペクトルの基礎レベルは、480nmでの0.2から525nmでの0.6まで上昇し、その後ゆっくりと750nmでの0.25まで低下する。この基礎レベルより上まで立ち上がるピークが、0.64/500nm、0.75/516nm、0.65/553nm、0.72/567nm、及び0.66/590nmにある。基礎レベルからの谷も0.57/540nmに示されている。
LIOB無しで生成されたSHGのスペクトル92は、LIOBを生成するには不十分なレーザ光強度でコラーゲン内に焦点を合わせることによって生成されたものである。このスペクトルの基礎レベルは475nmから800nmまで0.2にある平らな直線であり、532nmで0.5という単一のピークを有する。このピークは、これが基礎レベルを離れる点で約4nm幅である。
図2Bは、LIOBがコラーゲン内に生成されるとき、すなわち、レーザ光強度がLIOBを生成するのに十分であり且つ焦点22がコラーゲン内であるように選定され、そこでSHGが生成されたとき、に生成されたスペクトル93を示している。示されたスペクトル93は、図2Aに示した“SHGなしでLIOB生成91”が532nmでのSHGピークと組み合わされるときのそれと同じであり、532nmでのSHGピークにおいて、SHG+LIOBのピークが、正規化強度で1.0に達し、且つSHGピークがLIOB強度スペクトルを離れるところでおよそ4nmの幅を有する。
図3は、図2Bのスペクトル93の拡大した一部を模式的に示しており、強度検出チャネルが取り得る帯域幅レンジが指し示されている。帯域幅レンジがどのように選定され得るかを例示するために、500nmから600nmまでのスペクトル部分を模式的に拡大している。第2の帯域幅レンジが取り得る2つの可能性(やはり矢印で示される544nm±10nm(97)又は520nm±10nm(96))とともに、532nm±10nmの第1の帯域幅レンジ94が矢印によって示されている。
2つの帯域幅レンジで強度が測定されるものである図1の装置例に関し、第1の帯域幅レンジは、ピークの検出を可能にするようにレーザ光源のSHG波長を含むべきである。この波長はレーザ源20の波長の半分であるので、この値は、使用されるレーザ源によって決定される。第1の帯域幅レンジの上端及び下端は、レーザ光源のSHG波長における変動が検出に影響しないことを確かにするように選定されるべきである。このような揺らぎは、好適数の測定を異なる個体及び異なる皮膚領域に対して実行することによって決定され得る。好適な実施形態において、532nmの周り±10nmのレンジが選択される。何故なら、このレンジの帯域フィルタは容易に入手可能であるからである。
第2の帯域幅レンジ96、97は、この帯域幅レンジ内で検出される強度がレーザ光源のSHG波長によって影響されないように選定されるが、SHGなしでLIOBが起こるとき、すなわち、LIOBがコラーゲン内ではないときに検出される強度が、第1の帯域幅レンジにおいて、第2の帯域幅レンジ96、97においてと略同じになるべきである。これは、“に隣接”なる用語によって意味されるものであり、これは、第1及び第2の帯域幅レンジが重なり合う状況と、重なりが存在しない状況とを含む。図示した例において、第2の帯域幅レンジは、およそ532nm±2nmであったSHGピークを除くように選定されており、取り得るものとして544nm±10nm(97)又は520nm±10nm(96)が得られている。実際には、例えば532nm±0.5nm、532nm±1nm、又は532nm±1.5nmなどSHGピークの頂部に相当する波長をちょうど除くようにすることで十分であり得る。除かれるべきレンジは、故に、第2の帯域幅レンジ内で検出される強度に対するSHGピークの影響に依存する。実際には、それは主として、ピーク波長分布に予期される揺らぎと、ピークの大きさとに依存することになる。あらゆる場合において、第2の帯域幅レンジは少なくとも、532nmのレーザ光源のSHG波長を除くことになる。
用語“アベレージ”の使用は、例えば平均、中央、モードなど、強度値における中心傾向の如何なる好適な指標をも表すとして理解されるべきである。使用される決定は、検出方法、利用可能な強度データ、及び当該装置に提供される演算処理装置に依存する。
第1の波長レンジ94で検出される強度と、LIOBが起こるがコラーゲン内ではないときである第2の波長レンジ96、97で検出される強度との間の類似度を決定するとき、背景揺らぎを考慮に入れるべきである。LIOBのみのスペクトル91に見られる揺らぎは、およそ0.15に過ぎず、これは、510nmから550nmの領域でおよそ0.4である無LIOBとLIOBとの間の差の半分より小さい。これはまた、532nm位置でおよそ0.4である無SHGとSHGとの間の差の半分より小さい。
当業者が理解することになるように、これらの測定結果が裏付けることには、本発明が実現されることを可能にする2つの隣接し合う帯域幅レンジを定めることが可能である。532nm±10nmの第1の帯域幅レンジ94と、544nm±10nmの第2の帯域幅レンジ97とを与えられる例を用いるに、0.3又はそれより大きいものである、第1の帯域幅レンジ94内のアベレージ強度における有意差は、SHG生成を指し示し、そして、0.4又はそれより大きいものである、第1の帯域幅レンジ94及び第2の帯域幅レンジ97の双方のアベレージの上昇は、LIOB生成を指し示す。
当業者は、ルーチン測定及びシミュレーションによって、LIOB及びコラーゲン検出を達成することを可能にする2つの隣接し合う帯域幅レンジを選択することができるであろう。第1及び第2の帯域幅レンジは同じ又は異なる幅のものとすることができ、その選択は、これらの帯域幅レンジで達成されるLIOB及びSHG検出の精度及び信頼性によって決定される。ここで与えられた例のうちの一部を含め、好適な帯域幅レンジの幾つかの例は:
SHG用の第1の帯域幅レンジ94 LIOB用の第2の帯域幅レンジ96、97
532nm±10nm(522-542nm) 544nm±10nm(534-554nm)
532nm±10nm(522-542nm) 520nm±10nm(510-530nm)

532nm±10nm(522-542nm) 554nm±10nm(544-564nm)
532nm±10nm(522-542nm) 510nm±10nm(500-520nm)

532nm±2nm(530-534nm) 546nm±10nm(536-556nm)
532nm±2nm(530-534nm) 518nm±10nm(508-528nm)

532nm±2nm(530-534nm) 544nm±10nm(534-554nm)
532nm±2nm(530-534nm) 524nm±10nm(514-534nm)

532nm±2nm(530-534nm) 538nm±2nm(536-540nm)
532nm±2nm(530-534nm) 526nm±2nm(524-528nm)

532nm±2nm(530-534nm) 543nm±10nm(533-553nm)
532nm±2nm(530-534nm) 521nm±10nm(511-531nm)

532nm±2nm(530-534nm) 536nm±2nm(534-538nm)
532nm±2nm(530-534nm) 528nm±2nm(526-530nm)
である。
最も単純な実施形態において、2つの強度検出チャネルは、従来からの技術を用いて、電子的な閾値検出に接続され、それにより、LIOBが起こらない場合に第1の警告が、そして、レーザ光源のSHG波長が検出されない場合に第2の警告が、オペレータに与えられるようにされ得る。
当業者に明らかになるように、3つ以上の強度検出チャネルが使用されてもよい。これは、LIOB及びSHG検出の信頼性を最適化する際に有利になり得る。その一例は、532nm±10nmの第1の帯域幅レンジ94と、例えば544nm±10nm及び520nm±10nmといった、第1の帯域幅レンジに隣接する2つのサブレンジからなる第2の帯域幅レンジである。その場合、第2の帯域幅レンジにおけるアベレージ強度は、これらサブレンジにおけるアベレージ強度によって決定される。
第1及び第2の強度検出チャネルによって検出された強度に基づいて、処置ロケーションの位置でLIOBが起こるか及びSHGが生成されるかを決定するプロセッサを、装置が有することが有利になり得る。最も単純な実施形態において、第1の帯域幅レンジにおけるアベレージ強度が、第2の帯域幅レンジにおけるアベレージ強度と比較される。プロセッサは、より柔軟で信頼できる検出を可能にし得る。何故なら、例えば皮膚の上層に対する装置の近接性など、その他のパラメータを組み入れることができ、あるいは、複数の測定にわたって測定値のアベレージをとることができ、あるいは、値をルックアップテーブル内の期待値と比較し得るからである。
LIOB及びSHGを生成するために実行されるべきレーザ光強度の調整及び/又は焦点の調節を決定するプロセッサを、装置が有することも有利になり得る。強度チャネル間の差は焦点調節の指標であり、双方のチャネルのアベレージ強度はレーザ光強度の調整の指標である。これは、強度検出チャネルから、それらのレベルを、計算を行うための格納された基準値と比較することによって決定され得る。光学システムが、調節可能な光学素子と、調節可能なレーザ光強度を持つレーザ光源とを有する場合、プロセッサはまた、LIOB及びSHGの強さが最大化されることを確保するために、使用中に精緻な最適化スキャンを行うことにも使用され得る。プロセッサはまた、SHG信号を検出することによってコラーゲンが位置する近似的な深さを決定するために、より低いレーザ光強度で様々な焦点深さにわたるスキャンを行うことにも使用され得る。
例えばMatlabを用い、且つ図2A及び2Bに示した測定条件に可能な限り近くなるようにパラメータを調整することで、これらの測定の一部又は全てをシミュレーションすることは、通常、より迅速で簡便である。
本発明は、コラーゲン内でのLIOBを用いて真皮内に深い損傷を作り出す手段を提供する。このような装置及び方法は、皺及び小皺の処置に使用され得る。
レーザ光源20は、光学システム10の外部に置かれて、光ファイバを用いて光学システム10に接続されてもよい。これは、大きめで重ためのレーザ源などを別個の固定ユニット内にして、小型で軽量なアプリケータユニットを提供する。
図1の実施形態において、装置を出て行く光ビーム21はインタフェース素子11を通り抜けており、また、測定光ビーム23は、やはりインタフェース素子11に配設される開口15を通って装置に入っている。しかしながら、開口15は、光経路21とは全く別の経路を測定光ビーム23に提供すべく、インタフェース素子11とは別であってもよい。
他の例では、装置の光学設計を単純にすべく、検出器31、32がインタフェース素子11に統合されてもよい。
図1の2つの検出器31、32は、可変帯域フィルタ、又は複数の帯域フィルタ間で切り換えを行う機械的な交換機、を備えた単一の光検出器で置き換えられてもよい。
測定システムはまた、波長スペクトルが捕捉されることを可能にする分光光度計と、結果を詳細に分析するプロセッサとを有し得る。プロセッサのこのような使用はまた、帯域幅レンジ及びSHG/LIOB検出アルゴリズムが、例えば、皮膚の光学特性の変化、異なる個人による装置の使用、又は異なる人体領域に対する装置の使用のために適応されることを可能にする。
なお、上述の実施形態は、本発明を限定するものではなく、本発明を例示するものであり、当業者は、数多くの他の実施形態を設計することができるであろう。
請求項において、括弧内に置かれた何れの参照符号も、請求項を限定するものとして解されるべきでない。動詞“有する”及びその活用形の使用は、請求項内に列挙されたもの以外の要素又はステップの存在を排除するものではない。要素の前の冠詞“a”又は“an”は、その要素が複数存在することを排除するものではない。本発明は、複数の区別可能な要素を有するハードウェアによって、また、好適にプログラムされたコンピュータによって実装されることができる。複数の手段を列挙するデバイスクレームにおいて、それらの手段のうちの幾つかが同一のハードウェア品目によって具現化されてもよい。特定の複数の手段が相互に異なる従属項に記載されているという単なる事実は、それらの手段の組合せが有利に使用され得ないということを指し示すものではない。

Claims (8)

  1. レーザ光を用いた皮膚の処置用の非侵襲的な装置であって、
    光ビームを生成するレーザ光源を有する光学システムであり、該光学システムは、使用時に、前記光ビームが、当該装置を出て、処置されるべき皮膚の外表面に突き当たるように構成されており、該光学システムは、使用時に前記皮膚内の処置ロケーションの位置に前記光ビームを集束させるように構成されており、それにより、前記処置ロケーションの位置にレーザ誘起オプティカルブレイクダウンが誘起される、光学システムと、
    使用時に、前記皮膚から戻って来る光が、測定光ビームとして、当該装置に入るように配設された開口と、
    それぞれ、前記測定光ビームの第1及び第2の帯域幅レンジにおける強度を検出するように構成及び配置された、第1及び第2の強度検出チャネルであり、
    前記第1及び第2の帯域幅レンジの双方が、レーザ誘起オプティカルブレイクダウンの結果として前記皮膚内で生成される光の波長を含み、
    前記第1の帯域幅レンジは、前記レーザ光源の第二高調波発生波長を含み、
    前記第2の帯域幅レンジは、前記第1の帯域幅レンジに隣接し、且つ
    前記第2の帯域幅レンジは、前記レーザ光源の第二高調波発生波長を含まない、
    第1及び第2の強度検出チャネルと、
    を有する装置。
  2. 当該装置は更に、前記第1及び第2の強度検出チャネルに接続されたプロセッサを有し、該プロセッサは、前記第1及び第2の強度検出チャネルによって検出された強度に基づいて、前記処置ロケーションの位置におけるレーザ誘起オプティカルブレイクダウン及び第二高調波発生の双方の発生を決定するように構成されている、請求項1に記載の装置。
  3. 前記プロセッサは更に、レーザ誘起オプティカルブレイクダウン及び第二高調波発生が起こるように、前記レーザ光源の強度の調節、前記処置ロケーションの位置の調節、の何れか又は双方を決定するように構成されている、請求項2に記載の装置。
  4. 前記光学システムは更に、前記皮膚内の前記処置ロケーションの位置に前記光ビームを集束させるための調節可能な光学素子を有し、前記プロセッサは更に、前記調節可能な光学素子の構成を調節することによって、前記処置ロケーションの位置を調節するように構成されている、請求項3に記載の装置。
  5. 前記レーザ光源の強度は調節可能であり、前記プロセッサは更に、前記レーザ光源の強度を調節するように構成されている、請求項3に記載の装置。
  6. 前記処置ロケーションの位置は、前記処置されるべき皮膚の真皮層の中である、請求項1に記載の装置。
  7. 前記処置ロケーションの位置は、前記皮膚の前記外表面の下の0.2mmと2mmとの間、特に、前記皮膚の前記外表面の下の0.5mmと1.5mmとの間である、請求項1に記載の装置。
  8. 前記第1及び第2の強度検出チャネルは各々、前記測定光ビームの経路内に光バンドパスフィルタ及び光検出器を有し、前記バンドパスフィルタは、それぞれ前記第1及び第2の帯域幅レンジの波長が前記光検出器へと通過することを可能にするように構成されている、請求項1に記載の装置。
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