JP5912927B2 - 基板加工システム及びこれに用いるチップホルダの取付方法 - Google Patents

基板加工システム及びこれに用いるチップホルダの取付方法 Download PDF

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Description

本発明は、チップホルダにホイールチップ(カッターホイール、またはスクライビングホイールともいう)が取り付けられており、ホイールチップを使用する際には、チップホルダごと取り付けて使用される基板加工装置におけるチップホルダの取付方法に関する。
また、本発明は、上記の基板加工装置と、当該基板加工装置にチップホルダの取り付けを行うチップホルダ取付ロボットとを備えた基板加工システムに関する。
ここで、ホイールチップとは、円周稜線に断面V字型の刃先が形成され、テーブル上に載置した基板の表面に刃先を圧接した状態で転動することにより基板を加工する加工工具をいう。また、スクライブ加工とは基板に筋状の切溝を形成する加工をいうが、刃先に一定ピッチで切欠きが形成された溝付きホイールチップを用いて深い切溝を加工することで一挙に分断する場合もスクライブ加工に含まれる。
従来から、ガラス、シリコン、セラミック、半導体などの脆性材料からなる基板や貼り合わせ基板(以下単に「基板」という)の表面に、ホイールチップでスクライブ予定ラインに沿ったスクライブライン(分断用の溝)を形成したり、あるいは、分断予定ラインから完全分断したりする基板加工装置が知られている(例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
図18は、上記特許文献などに開示されている、従来の基板加工装置の一例を示す概略的な斜視図である。この基板加工装置Bは、加工対象となる基板Wを載置して保持する水平なテーブル31を備えている。テーブル31は、モータを内蔵する回転駆動部32により水平面内で回動できるようになっており、かつ、水平なレール33に沿ってY方向に移動できるように構成されている。このY方向の移動は、モータ34によって回転するネジ軸35により行われる。
基板加工装置Bには、一対の支柱36、36と、これら支柱36、36をつなぐようにX方向に水平に延びるガイドバー37とを備えたブリッジ38が、テーブル31を跨ぐようにして設けられている。ガイドバー37には、X方向に水平に延びるガイド39が設けられ、スクライブヘッド40がガイド39に沿ってX方向に移動できるように配置されている。スクライブヘッド40のX方向への移動はモータ41の駆動によって行われる。スクライブヘッド40にはホイールチップ42eを備えたチップホルダ42がホルダジョイント43を介して着脱可能に取り付けられる。スクライブヘッド40の内部には、ホルダジョイント43の昇降を可能とする昇降機構が組み込まれている。
このような構成のもとで、テーブル31上に載置した基板Wにホイールチップ42eを押しつけながらホイールチップ42eとテーブル31の一方または双方を移動させることにより、基板WをX−Y方向にスクライブしてスクライブ溝を形成したり分断したりすることができるようになっている。
図19並びに図20は、従来のチップホルダ42及びホルダジョイント43の構成を示すものである。チップホルダ42は略円柱状の胴部42aと、胴部42aの一端(下端)で胴部42aの軸心に対して平行かつ互いに対称に形成された一対の平坦面42b、42bとを備え、さらに、これら一対の平坦面42b、42bの間に、該平坦面42bと平行に形成された切り欠き溝42cが胴部42aの軸心に沿って形成されている。この切り欠き溝42cに、胴部42aの軸心に対して直交するホイール軸42dを介してホイールチップ42eが回転自在に取り付けられている。一対の平坦面42bの一方には、このチップホルダ42に取り付けられているホイールチップ42eを種類ごとに識別するための型式情報や、チップホルダごとに付与される管理番号(固体の識別情報)などの管理上有用なデータをコード化して記録したコード42iが印字されている。
例えば、特許文献3では、装置の制御部に、使用するチップホルダ(管理番号が付与されている)ごとにホイールチップの累積走行距離を記録・更新するための管理テーブルを用意しておき、特定の管理番号のチップホルダを使用すると、そのホイールチップの累積走行距離を更新してチップホルダの交換時期を管理する技術が開示されている。
また、胴部42aの他端(上端)には、ホルダジョイント43に取り付ける際の位置決め用の取付部42fが設けられている。取付部42fは、胴部42aを切り欠いて形成された平面部42gと傾斜面42hとを備えている。平面部42gは胴部42aの軸心とは平行であり、下方にある一対の平坦面42bとは直交している。また、胴部42aは鉄などの磁性体金属で構成されている。
ホルダジョイント43は、上部にベアリング43aを備えており、下部がチップホルダ42を保持する保持部43bとなっている。保持部43bには、下方に向かって開口する断面略円形の開口部43cが設けられており、その内奥部に磁石43jが取り付けられている。さらに、開口部43cの内部には、開口部の軸心とは離れた箇所で該軸心と垂直な方向に延びる位置決め用の平行ピン43dが設けられている。この平行ピン43dは、チップホルダ42が開口部43cに挿入されたときに、チップホルダ42の傾斜面42hに接触してチップホルダ42の方向や姿勢が一定になるように位置決めするものである。
チップホルダ42をホルダジョイント43に取り付ける際は、図18に示すように、ホルダジョイント43の開口部43cにチップホルダ42を、その取付部42fから挿入して行う。取付部42fがホルダジョイント43の開口部43cに挿入されると、チップホルダ42の傾斜面42hに平行ピン43dが接触して位置決めされると共に、チップホルダ42の上端部が磁石43jに磁着されて保持される。これにより、チップホルダ42の姿勢が一定方向に向いた状態で簡単にホルダジョイント43に取り付けることができる。ホイールチップ42eを取り替えるときは、ホルダジョイント43の開口部43cからチップホルダ42を磁石の磁力に抗して引き抜いてチップホルダごと交換する。新たに取り付けられるチップホルダ42は、平坦面42bに印字されているチップ固有のデータを記録したコード42iを別途に設置したリーダで読み取ることにより選択される。
国際公開番号WO2007/063979公報 特開2011−218815号公報 国際公開番号WO2008/149515公報
ホイールチップが所定の走行距離を走って交換時期に達したときや、別仕様のホイールチップを必要とするときは、基板加工装置Bを停止させた後、チップホルダの交換が行われる。具体的には、チップホルダをスクライブヘッドのホルダジョイントから取り外した後、保管してあるチップホルダの中からリーダでコードを読み取ることにより所望のチップホルダを選択し、この選択されたチップホルダをホルダジョイントに取り付ける。このような取付作業はオペレータが手作業で行うと手間がかかるので、ロボットで自動的に行うのが好都合である。
ロボットで取付作業を行う場合、複数のチップホルダから希望するチップホルダを選ぶのに、コードを備えたチップホルダの平坦面をリーダで読み取りやすいように、かつ、ロボットで引き出しやすいように配置する必要がある。この場合、チップホルダは直径約2〜3mmの小さなホイールチップを備えているので、コード面を露出させた状態でホイールチップが傷つかないように、例えば載置台などに安定的に載置することが要求される。また、ロボットでチップホルダを選択して掴み、そのままスクライブヘッドのホルダジョイントまで運んで装着するためには、載置台とロボットとの相関的な組み付けに配慮しなければならない。
しかし、従来は、このようなロボットによるチップホルダの自動取付に好適なシステム構成は開示されておらず、未解決のままであった。
また、ロボットによるチップホルダの自動取付を行う際の問題の1つに、オペレータが取り付けの際に誤って別のチップホルダを選択する入力をロボットに行うという問題が挙げられる。
即ち、予めテーブル近傍にストックされている複数のチップホルダの中から取り付けるチップホルダを決定する際に、取り付けようとするチップホルダを特定するコードの情報を正しく入力しさえすれば、ロボットがリーダでコードを読み取ることで正しいチップホルダを取り出すことができるが、オペレータによる入力自体が誤っていると、たとえロボットによる自動取付が行われるにしても、誤ったチップホルダを選択して取り付けてしまうことになる。
そこで、本発明は、オペレータの誤入力による取付作業が行われないようにして、本来使用すべきではないホイールチップでのスクライブを排除できるチップホルダの取付方法、及び、この取付方法を用いた基板加工システムを提供することを目的とする。
また、本発明は、製品不良を引き起こす可能性のあるホイールチップの使用をこれまで以上に確実に回避でき、ホイールチップの取り付けを効率的に行うことができる取付方法及び基板加工システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明では次のような技術的手段を講じた。即ち、本発明の基板加工システムは、ホイールチップを保持するとともに当該ホイールチップの種類を識別する型式を記録したコードが付されたチップホルダが、当該チップホルダの着脱が可能なスクライブヘッドのホルダジョイントに取り付けられた状態でスクライブ加工を行う基板加工部と、所定の載置場所に載置された複数のチップホルダの内から前記スクライブ加工に用いるチップホルダを取り出して前記ホルダジョイントに取り付けるチップホルダ取付ロボットと、前記基板加工部によるスクライブ加工の制御及び前記チップホルダ取付ロボットによるチップホルダのホルダジョイントへの取り付けの制御を行う制御部を備えた基板加工システムであって、スクライブ加工の種類ごとに、スクライブ加工の動作内容を定めた作業情報と当該スクライブ加工に使用可能な型式のホイールチップを特定する許容型式情報とを関連付けたスクライブレシピを記憶するデータ保持部と、前記スクライブレシピを作成するときの入力を行う入力部と、記憶されたスクライブレシピのいずれかを選択するレシピ選択部と、前記チップホルダに付されたコードを読み取るリーダとを備え、前記制御部は、選択されたスクライブレシピの許容型式情報に基づいて、適合するホイールチップを保持したチップホルダを決定するとともに、前記リーダで載置場所のチップホルダに付されたコードを読み取って適合するチップホルダを前記チップホルダ取付ロボットにより前記ホルダジョイントに取り付ける制御を行うようにしている。
ここで、前記許容型式情報に、複数のホイールチップの型式が含まれるようにしてもよい。
また、前記リーダはチップホルダ取付ロボットのチップホルダを保持する機構の近傍に取り付けられてもよい。
また、別の観点からなされた本発明のチップホルダの取付方法は、基板をスクライブ加工するためのホイールチップを保持するとともに、保持するホイールチップの型式を記録したコードを有するチップホルダの基板加工装置への取付方法であって、(a)前記基板加工装置に接続されたコンピュータに、スクライブ加工の動作内容を定めた作業情報と、当該スクライブ加工に使用可能な型式のホイールチップを特定する許容型式情報とを関連付けて記憶させたスクライブレシピを、スクライブ加工の種類ごとに設定するステップと、(b)スクライブ加工の実行時に前記スクライブレシピを選択するステップと、(c)選択されたスクライブレシピに含まれる許容型式情報に適合するホイールチップを決定するステップと、(d)所定の載置場所に載置されたチップホルダの前記コードをリーダで読み取って、前記ステップ(c)で決定されたホイールチップを保持するチップホルダを取り出し前記基板加工装置に取り付けるステップとからなる。
ここで、許容型式情報には、複数のホイールチップの型式が含まれていてもよい。
本発明によれば、予め動作内容が異なるスクライブレシピごとにそのスクライブレシピで使用可能なホイールチップの型式が登録されており、スクライブレシピを選択すると使用可能なホイールチップが決定されて、ロボット等の自動化手段でそのホイールチップを保持するチップホルダをピックアップして装置に取り付けるので、オペレータの誤入力による取付作業を防止でき、本来使用すべきではないホイールチップでのスクライブを排除することができる。
本発明を実施する際に用いられる基板加工装置の一例を示す斜視図。 本発明に係るチップホルダの一例を示す図。 本発明に係るチップホルダと、これを取り付けるホルダジョイントを示す斜視図。 本発明に係るチップホルダとホルダジョイントを示す一部断面正面図。 チップホルダ収納体の一例を示す分解斜視図。 チップホルダ収納体にチップホルダを収納した状態の断面図。 図5に示すチップホルダ収納体における弾性ストッパの動作を示す説明図。 チップホルダ収納体の別の実施例を示す断面図。 チップホルダ収納体のさらに別の実施例を示す断面図。 図1に示す基板加工装置におけるロボットと載置棚を示す斜視図。 載置棚の別実施例を示す斜視図。 載置棚のさらに別の実施例を示す斜視図。 図1に示す基板加工装置において、CCDカメラでアライメントマークを撮像した状態を示す説明図。 図1に示す基板加工装置の制御系の構成を示すブロック図。 外切り、内切りのスクライブ方法の説明図。 スクライブレシピを選択してスクライブを開始するまでの工程を示すフローチャート。 コンピュータに記憶されたスクライブレシピの一例を示す図。 従来の基板加工装置の一例を示す斜視図。 従来のチップホルダを示す斜視図。 従来のチップホルダとホルダジョイントを示す一部断面正面図。
以下において、本発明の詳細をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。
図1は、本発明方法を実施する際に用いられる基板加工装置(基板加工システム)の一例を示す概略的な斜視図である。この基板加工装置Aは、加工対象となる基板Wを載置して保持する水平なテーブル1を備えている。テーブル1は、モータを内蔵する回転駆動部2により水平面内で回動できるようになっており、かつ、水平なレール3に沿ってY方向に移動できるように構成されている。このY方向の移動は、モータ4によって回転するネジ軸5より行われる。
基板加工装置Aには、一対の支柱6、6と、これら支柱6、6をつなぐようにX方向に水平に延びるガイドバー7とを備えたブリッジ8が、テーブル1を跨ぐようにして設けられている。ガイドバー7には、X方向に水平に延びるガイド9が設けられ、スクライブヘッド10がガイド9に沿ってX方向に移動できるように配置されている。スクライブヘッド10のX方向への移動はモータ11の駆動によって行われる。スクライブヘッド10にはホイールチップ12eを備えたチップホルダ12がホルダジョイント13を介して着脱可能に取り付けられる。スクライブヘッド10の内部には、チップホルダ12の昇降を可能とする昇降機構が組み込まれている。また、ブリッジ8の上部には、基板Wのアライメントマークを撮像する2台のCCDカメラ18、18が設けられている。
このような構成のもとで、テーブル1上に載置した基板Wにホイールチップ12eを押しつけながらホイールチップ12eとテーブル1の一方または双方を移動させることにより、基板WをX−Y方向にスクライブしてスクライブ溝を形成したり分断したりすることができるようになっている。
さらに、基板加工装置Aのテーブル1の近傍に、チップホルダ12を収納する複数のチップホルダ収納体15を載置する載置棚16と、チップホルダ12をチップホルダ収納体15から抜き出してスクライブヘッド10のホルダジョイント13に取り付けたり、あるいは、ホルダジョイント13からチップホルダ12を取り外したりするロボット17(チップホルダ取付ロボット)とが設置されている。
図2は、チップホルダ12の一例を示すものであって、図2(a)は正面図であり、図2(b)は側面縦断面図であり、図2(c)は斜視図である。チップホルダ12は略円柱状の胴部12aと、胴部12aの一端(下端)で胴部12aの軸心に対して平行かつ互いに対称に形成された一対の平坦面12b、12bとを備え、さらに、これら一対の平坦面12b、12bの間に、該平坦面12bと平行に形成された切り欠き溝12cが胴部12aの軸心に沿って形成されている。この切り欠き溝12cに、胴部12aの軸心に対して直交するホイール軸12dを介してホイールチップ12eが、その一部を胴部12aの下端面から露出させた状態で回転自在に取り付けられている。平坦面12bの一方には、後述するように、このチップホルダ12に保持されているホイールチップ12eの種類を識別するための型式の情報や、個々のチップホルダを識別するための管理番号(固体識別番号)などの、管理上有用なデータを記録したコード12iが印字されている。
また、胴部12aの他端(上端)には、ホルダジョイント13に取り付ける際の位置決め用の取付部12fが設けられている。取付部12fは、胴部12aを切り欠いて形成された平面部12gと傾斜面12hとを備えている。平面部12gは胴部12aの軸心とは平行であり、下方にある一対の平坦面12bとは直交している。また、取付部12fは鉄などの磁性体金属で構成されている。
さらに、一対の平坦面12b、12bの下端部分には、平坦面12bから突出する一本のピン12jがそれぞれ設けられている。このピン12jは平坦面12b、12bにおいて回転対称位置あるいは左右対称位置に配置されているのが好ましい。ピン12jは、後述するように、ロボット17でチップホルダ12をチップホルダ収納体15から抜き出すときの掛かりとして作用する。なお、ピン12jはそれぞれの平坦面において一本ずつ設けられているが、複数本設けてもよい。また、いずれか一方の平坦面12bのピン12jを省略することも可能である。なお、チップホルダ12をチップホルダ収納体15に収納したものを「チップホルダ収納セット」という。
胴部12aの外周面で取付部12fの反対側には、胴部12aの軸心方向に延びるスライド溝12kが設けられている。このスライド溝12kは、後述するチップホルダ収納体15の収納穴内面に形成された凸条15sに嵌合するようになっている。このスライド溝12kの一端は、切り欠き溝12cに連なっている。
スクライブヘッド10に取り付けられたホルダジョイント13は、図3及び図4に示すように、上部にベアリング13aを備えており、下部がチップホルダ12を保持する保持部13bとなっている。保持部13bには、下方に向かって開口する断面略円形の開口部13cが設けられており、その内奥部に磁石13eが取り付けられている。さらに、開口部13cの内部には、開口部13cの軸心とは離れた箇所で該軸心と垂直な方向に延びる位置決め用の平行ピン13dが設けられている。この平行ピン13dは、チップホルダ12が開口部13cに挿入されたときに、チップホルダ12の傾斜面12h(図2参照)に接触してチップホルダ12の姿勢を一定方向に位置決めするものである。本発明の場合、ホイールチップ12eの回転走行方向がスクライブ方向と一致するように位置決めされている。
チップホルダ12をホルダジョイント13に取り付ける際は、図3に示すように、ホルダジョイント13の開口部13cにチップホルダ12を、その取付部12fから挿入して行う。取付部12fがホルダジョイント13の開口部13cに挿入されると、チップホルダ12の傾斜面12hに接触して位置決めされると共に、チップホルダ12の上端部が磁石13eに磁着されて保持される。これにより、チップホルダ12の姿勢が一定方向に向いた状態で簡単にホルダジョイント13に取り付けることができる。ホイールチップ12eを取り替えるときは、チップホルダ12を磁石13eの磁力に抗して引き抜き、チップホルダごと交換する。
図5は、チップホルダ12を収納するチップホルダ収納体15の一例を示す分解斜視図であり、図6はチップホルダ12を収納した状態の断面図である。チップホルダ収納体15は、前後に貫通する断面略円形の収納穴15aを備え、かつ、平らな底面15yを有するドーム状本体15bと、収納穴15aの前開口部を閉じる前部キャップ15cと、後開口部を閉じる後部キャップ15dとからなる。収納穴15aは、その軸心が底面15yと平行に形成されている。ドーム状本体15bには、収納穴15aの前開口部の下縁に連なって前方に延びる平らな顎部15eが設けられている。
チップホルダ12をチップホルダ収納体15の収納穴15aに収納する際は、収納穴15aの後開口部からホイールチップ12eを先頭にして挿入する。この挿入の際、チップホルダ12のコード12iを設けた平坦面12bがドーム状本体15bの底面15yと平行で常に上向きの姿勢となるように、チップホルダ12のスライド溝12kが嵌合する凸条15sが収納穴15aの内面に形成されている。チップホルダ12のスライド溝12kの一端は、切り欠き溝12cに連なって形成されているので、チップホルダ12を収納穴15aに挿入する際、切り欠き溝12cがガイドとなって凸条15sに嵌め込むことができ、挿入操作が容易となる。また、チップホルダ12を収納穴15aに手で挿入する場合は、取付部12fの平面部12gを上に向けた状態で、平面部12gに親指を添え、180°反対側のスライド溝12kの近傍に人差し指を添え、両の指で挟むようにチップホルダ12をつまんで収納穴15aに挿入すると、作業効率が向上する。
前部キャップ15cは、弾性のある合成樹脂材で一体成形され、ドーム状本体15bの底面15yに面接する平らな板状部15fと、ドーム状本体15bの頂部周面に面接する円弧状上カバー15gとを備えており、板状部15fと円弧状上カバー15gとは前壁15hで連結されている。板状部15fの上面には、傘状頭部15kを有する弾性ストッパ15iが上方に向かって突出して設けられており、ドーム状本体15bの前開口部の近傍には、弾性ストッパ15iを底面15yから挿通させるための貫通孔15jが形成されている。
弾性ストッパ15iを貫通孔15jに挿通するときは、まず図7(a)に示すように傘状頭部15kが圧縮されて進入し、貫通孔15jを抜けると図7(b)に示すように傘状頭部15kが原形に復元して拡大し、貫通孔15jから抜け出ないようになっている。この姿勢において、弾性ストッパ15iの傘状頭部15kは、ドーム状本体15bの収納穴15aの内周面から内側に少し突き出るようにその寸法が予め設定されている。さらに、弾性ストッパ15iを貫通孔15jに挿通した後、この弾性ストッパ15iを残して前部キャップ15cを除去することができるように、弾性ストッパ15i近傍の板状部15fに脆弱な切取線15nが設けられている。また、円弧状上カバー15gの下面にはドーム状本体15bの上周面に設けられた係合溝15pに弾性係合する突起15q(図6参照)が形成されており、突起15qの反対側、即ち、円弧状上カバー15gの上面には、突起15qの係合を解除するためのつまみ片15rが設けられている。
切取線15nから切り取られてドーム状本体15bに残された弾性ストッパ15iは、図6に示すように、収納穴15aに収納されたチップホルダ12の平坦面12bが収納穴15aの前開口部から露出した位置で、チップホルダ12の前進を一時的に制止するストッパとして機能する。即ち、チップホルダ12の平坦面12bに隣接する肩部12mが弾性ストッパ15iの傘状頭部15kに当接して弾性ストッパ15iの弾性変形の範囲内で前進が制止される。そして、図7(d)に示すように、弾性ストッパ15iの弾性力に抗してチップホルダ12を前開口部から引き出し方向に強く引っ張ると、弾性ストッパ15iは傾倒してチップホルダ12の進行を許すように形成されている。この場合、弾性ストッパ15iが傾倒できるように、貫通孔15jは余裕を持たせて形成する。なお、肩部12mは、図に示すような傾斜面や円弧が好ましいが、傘状頭部15kを弾力に抗して乗り越えることができれば、略直角なエッジであってもよい。
後部キャップ15dは、弾性のある合成樹脂材で一体成形され、キャップ内面の上下に形成された突起15tが、ドーム状本体15bの外周面の上下に設けられた係合溝15uに弾性的に係合して着脱自在に取り付けられている。
前部キャップ15cは、チップホルダ収納体15にチップホルダ12を収納したときに、前開口部からのチップホルダ12の脱落を防止するとともに、ホイールチップ12eの刃先を保護するためのものであり、前壁15hの内面にはホイールチップ12eの刃先が嵌まり込む凹部が形成されている(図6参照)。また、後部キャップ15dは、チップホルダ12が収納穴15aの後開口部から脱落するのを防止するためのものである。
図8(a)は、ストッパの別の実施例を示す。この実施例では、前記した弾性ストッパ15iにかえて、弾性係止爪15vでチップホルダ12の前進を規制するストッパを形成している。弾性係止爪15vは、バネ15wで押し上げ方向に弾力を受けた状態でチップホルダ収納体15のドーム状本体15bに取り付けられている。弾性係止爪15vの先端は、チップホルダ12の肩部12mに斜面を向けた傾斜面で形成されているが、円弧であってもよい。この実施例における前部キャップ15c’は、先の実施例で示した前部キャップ15cから弾性ストッパ15iをなくした構造であって、互いに弾性的に嵌合する係合溝15p’並びに突起15q’により収納穴15aの前開口部に着脱自在に取り付けられている。また、前壁15hの内面には、前部キャップ15cと同様、ホイールチップ12eの刃先が嵌まり込む凹部が形成されている。また、収納穴15aの後開口部には、先の実施例と同様に後部キャップ15dが着脱自在に取り付けられている。
また、上記の後部キャップ15dにかえて、図8(b)に示すように、弾性係止爪15vと同じ構成を有する弾性係止爪15xを収納穴15aの後開口部付近に設けて、チップホルダ12が収納穴15aの後開口部から脱落しないようにしてもよい。弾性係止爪15xの先端も、チップホルダ12を挿入しやすく、かつ抜け難いように、後開口部に斜面を向けた傾斜面で形成されているが、円弧であってもよい。
上記した実施例においては、各チップホルダ収納体15に1個のチップホルダ12を収納した例を示したが、図9に示すように、複数個、例えば5〜10個のチップホルダ12を収納することもできる。この場合、先行のチップホルダ12の尾部に後続のチップホルダ12のホイールチップ12eが当って刃先が破損するのを防止するために、チップホルダ12の尾部(図2における上端面)に刃先が嵌まり込む凹部12pを設けるのがよい。
上記チップホルダ収納体15は複数個用意され、種類の異なるホイールチップ12eを備えたチップホルダ12を種類ごとに区分けしてそれぞれのチップホルダ収納体15に収納し、工場内などで保管される。そして使用時に、前部キャップ15cを取り外した状態で基板加工装置Aの載置棚16に整列して配置する。
図10は、複数の、例えば3個のチップホルダ収納体15を整列して載置する載置棚16と、該載置棚の近傍に設置されたロボット17とを示す斜視図である。
この実施例において、載置棚16は、チップホルダ収納体15の平らな底面15yを載置面として載置する3枚の棚板16aを備えている。各棚板16aには、チップホルダ収納体15に収納されたチップホルダ12の平坦面12bが、棚板16aの前端縁16bから突き出た状態で保持されるように、棚板周縁部に囲枠16cが設けられている。また、各棚板16aは、前端縁16b側から見て階段状に組まれている。
ロボット17は、先端に挟着爪17bを有するロボットアーム17aと、このロボットアーム17aに取り付けられてチップホルダ12の平坦面12bに設けられたコード12iを読み取るリーダ17cとを備えている。ロボットアーム17aは、その先端の挟着爪17bが、チップホルダ収納体15から露出したチップホルダ12の一対の平坦面12b、12bを横から挟んで引き出すことができるように構成されている。この際、各棚板16aは階段状に組まれているので、他のチップホルダ12に邪魔されることなく、目的のチップホルダ12を掴んで引き出すことができるとともに、各チップホルダ12のコード12iが平面上で重なることがないので、上方からリーダ17cで各チップホルダ12のコード12iを容易かつ正確に読み取ることができる。
また、挟着爪17bで一対の平坦面12b、12bを横から挟んで引き出す際に、各平坦面12bのピン12j、12jが引き抜き方向に対する挟着爪17bへの掛かりとなって、確実かつ滑らかに引き出すことができる。この際、ピン12jが各平坦面12b、12bに配置されているので、挟着爪17bを引き出し方向に対してバランスよく引っかけることができ、滑らかにチップホルダ12を引き出すことができる。また、スクライブヘッドのホルダジョイント13(図3参照)から抜き出す場合も同様である。
載置棚16における複数の棚板16aは、図11に示すように、同一平面上でロボット17に近い側にある棚板16aほど、前端縁16bが後退するようにそれぞれ後方にずらして形成してもよい。これにより、先の階段状に組み付けた実施例と同様に、ロボットアーム17aの挟着爪17bでチップホルダ12を引き出す際に、他のチップホルダ12に邪魔されることなく、目的のチップホルダ12を掴んで引き出すことができるとともに、上方からロボットアーム17aのリーダ17cで各チップホルダ12のコード12iを読み取るのが容易となる。
上記した載置棚16の棚板16aは、図12に示すように、前端縁16bが下方となるように傾斜して形成するのがよい。これにより、チップホルダ収納体15からチップホルダ12をロボットアーム17aで引き抜く際に、自重による滑り効果で軽く引き出すことができる。特に、図9で示した複数のチップホルダ12を収納するチップホルダ収納体15を棚板16aに載置する場合、チップホルダ12が自重によって前進する程度の傾斜角を棚板16aにつけておくのがよい。これにより、先行のチップホルダ12が引き出されると、後続のチップホルダ12が自重によって前進してストッパ位置で次の引き出しのために待機させることができる。
図1の基板加工装置によりスクライブを開始するにあたっては、まず基板Wをテーブル1上に載置保持させる。そしてブリッジ8上に設置された2台のCCDカメラ18、18で、図13に示すように、基板上の左右2カ所の位置決め用アライメントマークM1、M2を検出する。このときのアライメントマークを結ぶ直線Sが、2台のCCDカメラ18、18を結ぶ基準直線Lに対して傾いている場合には、テーブル1を回転駆動部2で回転させて傾き角が0になるように修正する。また、予め設定されたスクライブ開始位置に対するホイールチップ12eのずれもCCDカメラ18によって検出される。もし、Y方向にずれていれば、そのずれ量に相当する分だけテーブル1を移動させる。また、X方向にずれていれば、スクライブヘッド10をそのずれ量に相当する分だけX方向に移動させる。このX−Y方向のずれの補正や基板の傾き角の修正は、図14のブロック図に示すように、付帯するコンピュータ19の制御部20によって行われる。
図14のブロック図において、2台のCCDカメラ18からの出力はコンピュータ19の制御部20に与えられる。制御部20は、補正値に基づいてテーブル回転駆動部2を動作してテーブル1を回転し、前記傾き角が0になるように修正する。また、X−Y方向のずれの補正もそれぞれの駆動部21、22を駆動することにより行われる。補正完了後、チップホルダ昇降駆動部23を駆動してチップホルダ12を下降させ、基板Wにホイールチップ12eを押しつけながらホイールチップ12eとテーブル1の一方または双方を移動させることにより、基板WをX−Y方向にスクライブしてスクライブ溝を形成する。このときに使用されるホイールチップ12eの走行距離はデータ保持部24に記録され、ホイールチップ12eの交換時期になればアラームなどで表示される。
チップホルダ12のコード12iには、1次元コード、例えばバーコードを用いてもよいが、狭い面積で多くの情報を入力できる2次元コード(例えばQRコード(登録商標))が好ましい。2次元コードは直接印字して形成されるが、ラベルを貼り付けるようにしてもよい。コード12iには、チップホルダ12に取り付けてあるホイールチップ12eの型式の情報や、個々のチップホルダ12を固体識別するための管理番号などがテキスト情報として記録されている。
具体的には、以下のような書式で記録されている。
(型式を表す文字列)/(管理番号を表す文字列)/(初期補正情報を表す文字列)
このうち、「型式」は、ホイールチップ12eの種類ごとのサイズ(外径、内径、厚み、刃先角度、刃先形状等)や材質を、特定の規則に従って文字列化したものである。
また、「管理番号」は、それぞれのホイールチップ12eごとに一意的に付与された番号である。
「初期補正情報」は、チップホルダ12に対するホイールチップ12eの取り付け誤差に起因したスクライブ位置のずれをキャンセルするために、個々のホイールチップ12eごとに取り付け誤差を計測して、予め記録するようにした校正用の情報である。
これらの情報は、コード12iがコードリーダ17cによって読み取られたときに復元される(デコード)。
また、基板加工装置Aでスクライブ加工を行う際の動作内容を記述したスクライブレシピSDが、スクライブ加工の種類ごとに作成され、コンピュータ19のデータ保持部24(ハードディスク等の記録媒体)に記録されている。
スクライブレシピSDは、これから実行しようとするスクライブ加工に適合したレシピの1つが選択されると、制御部20がそれを読み込むことで、スクライブレシピSDに記述された内容に基づいて装置各部に処理命令が送られ、記述内容に沿ったスクライブ処理が実行されるようになる。
図17は、コンピュータ19に記憶されたスクライブレシピSDの一例を示す図である。各スクライブレシピSDには、レシピNo.1〜No.4のようにレシピごとに識別するための番号が付されている。それぞれのスクライブレシピSDには、スクライブ加工で実行する動作内容を定めた作業情報をスクライブデータ27として記述してあり、さらにそのスクライブ加工に使用可能なホイールチップの型式を特定する許容型式情報26をスクライブデータ27に関連付けて記憶させてある。
具体的には、許容型式情報26として、使用可能なホイールチップ12eの型式のデータが1つ(あるいは複数)記述してある。図17で例示した許容型式情報「D3.0T1.1H1.4」では、直径3.0mm、厚さ1.1mm、内径1.4mmであるホイールチップ12eが当該スクライブレシピに適合していることを示している。
許容型式情報26に記述された型式と、チップホルダ12に付されたコード12iに「型式の情報」として含まれているデータとは同一形式の情報である。したがって、コード12iを読み取ることで、許容型式情報26に合致する型式のホイールチップ12eを探し出すことができるようになっている。これら以外にも刃先の角度や刃先の形状(溝付き刃先、溝なし刃先、溝ピッチなど)、材料などを許容型式情報26に含めてもよい。
また、スクライブデータ27には、スクライブ加工の際に刃先をどこから切りだすかを特定する位置情報(「外切り」「内切り」の区別と開始位置の情報)や、基板サイズの情報、基板をテーブルに載せて位置合わせするときに必要なアライメント位置情報などが記述されている。これら以外にも、1つの基板にスクライブラインを複数本並行して形成するときは、それらのピッチ、本数などが必要に応じて記述されている。
ここで、スクライブデータ27の1つとして記述されている(「外切り」と「内切り」による)開始位置の情報について説明する。「外切り」は、図15(a)に示すように、ホイールチップ12eの最下端を基板Wの表面(上面)より僅かに下方まで降下させた状態で、基板Wの端縁の外側位置(スクライブ開始位置)にセットする。そしてセットした位置から水平移動させ、基板端部に衝突させて乗り上げ、さらに所定のスクライブ圧で押圧しながら水平移動させてスクライブを行う。一方「内切り」は、図15(b)に示すように、基板の端縁から内側(スクライブ開始位置)にてホイールチップ12eを上方から下降させて基板に所定のスクライブ圧で当接させ、押圧しながら水平移動させてスクライブを行う。この「外切り」と「内切り」とは、それぞれ長所短所を有し、基板の種類や厚み、用途によって使い分けられている。
新規にスクライブデータ27を作成するときは、まず「外切り」か「内切り」かのスクライブ方式を決定し、「外切り」の場合は基板の端縁からスクライブ開始位置までの距離を「+」値としてその数値を、また「内切り」の場合は基板の端縁からスクライブ開始位置までの距離を「−」値としてその数値を入力し、スクライブデータ27に記述する。スクライブデータ27が記述されると、その「外切り」または「内切り」に適したホイールチップが定まるので、そのホイールチップの型式が許容型式情報26として記述されることになる。このようにして許容型式情報26とスクライブデータ27とが関連付けられた1つのスクライブレシピSDが作成される。
そして加工時には、レシピ選択ボタン25(図14参照)で、既にデータ保持部24に記憶されている複数のスクライブレシピから希望するレシピ番号を選択できるようにしてある。なお、ここではレシピの選択手段として選択ボタン25を示したが、その他の方法、例えばコンピュータ19のモニタ上に各種レシピを表示させてこれを選択するなどの方法で選択することも勿論可能である。
続いて、チップホルダ12の取付動作について説明する。
使用中のホイールチップ12eの累積走行距離が交換時期に達したときや別仕様のホイールチップ12eに交換するときは、基板加工装置Aが停止された後、ロボット17によりホイールチップ12eの交換が行われる。その際、制御部20は、スクライブレシピSDに記述された許容型式情報26を参照し、使用可能なホイールチップの型式に関する信号をロボットに送出する。すると、ロボット17は、付帯のリーダ17cにより載置台16のチップホルダ収納体15にストックしてあるチップホルダ12のコード12iを読み取って、型式が合致するホイールチップを有するチップホルダ12を選択して抜き出し、ホルダジョイント13に取り付ける。
図16は、使用するスクライブレシピを選択してスクライブを開始するまでの工程を示すフローチャートである。まず、コンピュータ19の選択ボタン25で希望するスクライブレシピSDを選択(S1)すると、選択されたスクライブレシピSDに記述された許容型式情報26が参照されて、そのレシピに使用可能なホイールチップ12eの型式が決定される(S2)。ホイールチップ12eが決定されると、ロボットアーム17aが、ホルダジョイント13に前回使用のチップホルダが取り付けてあればこれを取り外して別に用意してある収納ボックスに移した後、載置台16にチップホルダ12を取りに行く(S3)。そして、リーダ17cでチップホルダ12のコード12iを読み取る。読み取られたコード12iにはホイールチップ12eの種類を特定する型式情報が含まれているので、もし、読み取られたコード12iに含まれる型式情報がスクライブレシピSDに記述された許容型式情報26と異なっていれば、次のチップホルダ12に移動して再度コード12iを読み取る動作を繰り返す。こうして、スクライブレシピSDに記述された許容型式情報26に一致する型式情報を有するチップホルダ12を探し出して選択する(S4)。続いて、選択されたチップホルダ12を、ロボットアーム17aでチップホルダ収納体15から抜き取る(S5)。抜き取ったチップホルダ12をスクライブヘッド10まで運んでホルダジョイント13に取り付ける(S6)。この後、スクライブレシピSDのスクライブデータ27に記述された作業情報に沿ってスクライブ加工が自動的に開始される(S7)。
このような処理を行うことで、スクライブレシピSDの許容型式情報に適合したホイールチップを有するチップホルダだけがロボットにより選択されて取り付けられるので、誤ったチップホルダ12が取り付けられるという不具合を防止できる。
以上、本発明の代表的な実施例について説明したが、本発明は必ずしも上記の実施形態に特定されるものではなく、その目的を達成し、請求の範囲を逸脱しない範囲内で適宜修正、変更することが可能である。
例えば、スクライブレシピSDの許容型式情報26に複数の型式が含まれるようにしてもよい。その場合、リーダ17cでチップホルダ12のコード12iを読み取る際に、載置台16に置かれている各チップホルダ収納体15を一巡するように移動してすべてのチップホルダ12のコード12iを読み取ってから、次の加工に使用する1つのチップホルダを決定するようにすればよい。この場合には、許容型式情報に含める複数の型式に優先順位を設定しておくこともできる。
本発明は、基板の表面にホイールチップを押しつけながらスクライブすることにより、基板に分断用のスクライブラインを加工したり分断したりする基板加工装置に利用することができる。
A 基板加工装置
W 基板
1 テーブル
10 スクライブヘッド
12 チップホルダ
12b 平坦部
12i コード
12e ホイールチップ
13 ホルダジョイント
15 チップホルダ収納体
16 載置棚
17 ロボット
19 コンピュータ
25 レシピ選択ボタン

Claims (5)

  1. ホイールチップを保持するとともに当該ホイールチップの種類を識別する型式を記録したコードが付されたチップホルダが、当該チップホルダの着脱が可能なスクライブヘッドのホルダジョイントに取り付けられた状態でスクライブ加工を行う基板加工部と、
    所定の載置場所に載置された複数のチップホルダの内から前記スクライブ加工に用いるチップホルダを取り出して前記ホルダジョイントに取り付けるチップホルダ取付ロボットと、
    前記基板加工部によるスクライブ加工の制御及び前記チップホルダ取付ロボットによるチップホルダのホルダジョイントへの取り付けの制御を行う制御部を備えた基板加工システムであって、
    スクライブ加工の種類ごとに、スクライブ加工の動作内容を定めた作業情報と当該スクライブ加工に使用可能な型式のホイールチップを特定する許容型式情報とを関連付けたスクライブレシピを記憶するデータ保持部と、
    前記スクライブレシピを作成するときの入力を行う入力部と、
    記憶されたスクライブレシピのいずれかを選択するレシピ選択部と、
    前記チップホルダに付されたコードを読み取るリーダとを備え、
    前記制御部は、選択されたスクライブレシピの許容型式情報に基づいて、適合するホイールチップを保持したチップホルダを決定するとともに、前記リーダで載置場所のチップホルダに付されたコードを読み取って適合するチップホルダを前記チップホルダ取付ロボットにより前記ホルダジョイントに取り付ける制御を行うことを特徴とする基板加工システム。
  2. 前記許容型式情報に、複数のホイールチップの型式が含まれる請求項1に記載の基板加工システム。
  3. 前記リーダはチップホルダ取付ロボットのチップホルダを保持する機構の近傍に取り付けられる請求項1または請求項2に記載の基板加工システム。
  4. 基板をスクライブ加工するためのホイールチップを保持するとともに、保持するホイールチップの型式を記録したコードを有するチップホルダの基板加工装置への取付方法であって、
    (a)前記基板加工装置に接続されたコンピュータに、スクライブ加工の動作内容を定めた作業情報と、当該スクライブ加工に使用可能な型式のホイールチップを特定する許容型式情報とを関連付けて記憶させたスクライブレシピを、スクライブ加工の種類ごとに設定するステップと、
    (b)スクライブ加工の実行時に前記スクライブレシピを選択するステップと、
    (c)選択されたスクライブレシピに含まれる許容型式情報に適合するホイールチップを決定するステップと、
    (d)所定の載置場所に載置されたチップホルダの前記コードをリーダで読み取って、前記ステップ(c)で決定されたホイールチップを保持するチップホルダを取り出し前記基板加工装置に取り付けるステップ
    とからなるチップホルダの取付方法。
  5. 前記許容型式情報に、複数のホイールチップの型式が含まれる請求項4に記載のチップホルダの取付方法。
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