(パチンコ機の構成)
図1に示されるように、パチンコ機10の前面下部には、化粧パネルとなる下飾り12が取り付けられている。
また、パチンコ機10の下飾り12の上部には、互いに平行、かつ奥行き方向に所定の間隔をおいて配置された一対のガラス板14を装着したガラス枠16が配置されており、ガラス枠16は左側端部が軸支されて開閉可能に取り付けられている。このガラス枠16の奥側には、着脱交換可能な遊技盤18がセットされており、遊技盤18は、ガラス枠16で閉塞された状態でガラス板14に対向するようになっている。
ガラス枠16の下部には、一体皿24が配置されている。一体皿24の図1の右端部には、鍵穴27が設けられ、この鍵穴27にキーを差し込み、左右の内、一方に回すとガラス枠16が開放し、他方に回すと一体皿24が開放する。
一体皿24には、上皿部28と、下皿部30とが設けられている。上皿部28を形成する周縁壁部32には、上皿球抜きレバー34が設けられ、この上皿球抜きレバー34を操作することで、上皿部28に貯留された遊技球を下皿部30へ送り出すことができるようになっている。また、下皿部30には、下皿球抜きボタン36が設けられ、この下皿球抜きボタン36を操作することで、下皿部30に貯留された遊技球PBを外部(例えば、所謂「ドル箱」)へ排出することができるようになっている。
上皿部28の周縁壁32における図1の右端部には、球貸ボタン42と、返却ボタン44が設けられている。
また、一体皿24の右側下部には打球の発射力(飛距離)を調整するためのグリップユニット(発射ハンドル)26が取り付けられ、左側下部には、灰皿46が取り付けられている。
一体皿24における下皿部30の図1の右側には受け皿スピーカ60Uが配置されている。
ここで、一体皿24における上皿部28の周縁壁32には、遊技者が操作可能な操作ボタン50が設けられている。この操作ボタン50は、遊技中において、操作有効期間中に操作することで、演出画像に対して介入することができるようになっており、それぞれの遊技仕様によって設定される。
ガラス枠16におけるガラス板14の周囲には、アーチ状に遊技の進行に応じて点灯、消灯、及び点滅し照明による視覚的効果や、音声等による聴覚的効果等の演出効果を生み出す上部演出部52が配置されている。この上部演出部52の下端部は、一体皿24の周囲に略U字型に配置された下部演出部54の上端部と連結されている。
この結果、上演出部52と下演出部54とで、遊技盤18の周囲を取り囲むように、演出部56が形成されている。
この演出部56は、上演出部52及び下演出部54共に、照明部材(LED等)が取り付けられた基板(図示省略)と、この基板を覆うように、所定の意匠で形成されたレンズカバー58が取り付けられている。
レンズカバー58は、前記照明部材が点灯する領域を区画するよう凹凸状にカットされており、区画された領域(以下、必要に応じて「レンズ部58」という)毎に照明部材の点灯制御がなされる。なお、照明部材は基本的にR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3色に点灯するLEDが1組となっており、それぞれの点灯時の光量比により、様々な配色の点灯が可能となっている。また、ガラス枠の上部角部には、それぞれ三連表示62が設けられ、遊技状態の報知(エラー報知等を含む)に適用される。
また、前記上演出部52における、ガラス枠16の上部円弧の約1/3に相当する領域の中央及び両端には、ガラス枠スピーカ60C、60L、60Rが内蔵され、照明と同時に、音声を出力する。
なお、以下では、前述した受け皿スピーカ60Uと、このガラス枠スピーカ60C、60L、60Rを総称して、「スピーカ60」という。
(遊技盤の構成)
図2に示される遊技盤18は、基板となるベニヤ板に樹脂製シート状のセルが貼着されてそのセルの表面が盤面となっており、盤面の外周端部付近に、円弧状の外レール102及び内レール104が取り付けられている。これらの外レール102及び内レール104によって囲まれた円形状の領域は、発射装置165(図3参照)から発射されて打ち込まれた遊技球PBが自重落下により移動可能とされ、この領域が遊技を行う遊技領域とされている。
遊技盤18の遊技領域には、釘(図示省略)及び風車21が点在して打ち込まれている。また、遊技領域におけるほぼ中央には、センター役物105が配置されている。センター役物105は、各種演出等の映像を表示する液晶表示部(LCD表示部)106を備えている。
LCD表示部106では、例えば、3列の図柄列が独立して変動し、最終的に3列の図柄列が同一図柄で停止した場合に特別図柄抽選の当選を報知するといった、図柄変動パターン演出が実行される。なお、3列の内、先に2列が同一図柄で停止(仮停止)して、残りの1列が変動中の場合を、「リーチ演出」という。
センター役物105の下辺部は、ステージ105Sが形成されている。ステージ105Sには、釘等で跳ね返えることで受け入れた遊技球PB、或いは図示しないワープ路に案内されて受け入れた遊技球PBが送り込まれるようになっている。
ステージ105Sは、傾斜面や突起部等が形成され、前記遊技球PBの移動が当該傾斜面や突起部等により不規則に変化し、最終的に下辺手前から遊技盤18へ戻されるようになっている。
図2に示される如く、センター役物105の図2に向かって左側には、普通図柄抽選の始動機能を持つ通過ゲート118が配置されている。
また、センター役物105の下部には、特別図柄始動入賞口(A)130と特別図柄始動入賞口(B)134とが縦列に配置されている。
特別図柄始動入賞口(A)130が常時入賞可能に上部が開口しており、一方、特別図柄始動入賞口(B)134の上部開口は、特別図柄始動入賞口(A)130によって通常は閉塞されている。
この特別図柄始動入賞口(B)134には、電動チューリップ136が取り付けられている。電動チューリップ136は、遊技盤18の裏面側に配設された電チューソレノイド138(図3参照)の通電・非通電によって開閉する構成となっている。
ここで、電動チューリップ136が開放状態になると、特別図柄始動入賞口(B)134の入賞開口部へのパチンコ球PBの受け入れが可能となり、パチンコ球PBの入賞が可能となる。
さらに、図2に示される如く、前記特別図柄始動入賞口(B)134のさらに下部には、遊技領域の下端部付近に位置してアタッカー112が配置されている。
アタッカー112には、開閉扉116が設けられている。この開閉扉116が、アタッカーソレノイド148(図3参照)の通電・非通電によって開放又は閉塞する。すなわち、開閉扉116の開放時には、開閉扉116上に落下した遊技球PBが開閉扉116に案内されてアタッカー112へ入賞する。
また、遊技領域の最下位置には、外れ球を遊技盤18の裏側へ排出するアウト口124が設けられている。
さらに、センター役物105よりも下、かつ特別図柄始動入賞口(A)130と特別図柄始動入賞口(B)134の左右には、複数の一般入賞口120(本実施の形態では、図2に向かって左側に2個の一般入賞口120A、120B、右側に1個の一般入賞口120Cとする。)が設けられている。なお、一般入賞口120は、3個の限られるものではなく、例えば、ベース値や入賞率等の設計上の演算によってその数を決めればよい。
また、この遊技領域に設けられたセンター役物105や盤面周縁には、遊技の進行に応じて点灯、消灯、及び点滅し照明による演出効果を生み出す照明演出用の発光素子137(図3参照)が多数設けられている。
ここで、特別図柄始動入賞口(A)130又は特別図柄始動入賞口(B)134に遊技球PBが入賞すると、特別図柄抽選が実行され、この特別図柄抽選に当選すると、前記アタッカー112の開閉扉116が所定のパターンで開閉動作し、これを所定回数(所定ラウンド)繰り返すようになっている(「特別遊技状態」又は「大役処理」等と言う場合がある)。
なお、前記特別図柄抽選の当選/落選は、主としてLCD表示部106の図柄変動表示演出において報知され(遊技演出画像)、この図柄変動表示演出中、或いは、前記大役処理中の場合は、抽選結果を保留し、順次報知していくようになっている。また、図柄変動表示演出と共に、動物などが擬人化されたキャラクタが表示され、抽選で当選した旨を暗示させることにより、遊技者に期待感を持たせるといった、視覚的な演出をすることがあり、その場合は効果音によって聴覚からも遊技者の興趣を増大させる。
なお、本実施の形態では、1個の特別図柄始動入賞口に対して最大4個(本実施の形態では、特別図柄始動入賞口(A)130及び特別図柄始動入賞口(B)134の2個の特別図柄始動入賞口なので、8個となる。)の保留が可能となっている。なお、この保留球数に限定されるものではない。
保留球数は、主として特別図柄表示部を備えた遊技進行ガイドランプユニット109(図2に示すセンター役物105を正面視したときの右下に配置)の一部である特別図柄記憶表示部によって報知される他、LCD表示部106の一部を用いて、遊技者に見易く表示するようになっている。
(制御系の構成)
次に、図3を用いてパチンコ機10の制御系について説明する。
本実施形態に係るパチンコ機10の制御系は、図3に示されるように、主制御部150を中心として構成されており、この主制御部150には、演出制御部152と払出制御部154とが接続されている。主制御部150には、遊技に関する基本的なプログラムが記憶されており、この主制御部150からの命令信号に基づいて、各部の動作が制御されるようになっている。
主制御部150からは盤用外部端子190を介してホールコンピュータ(図示省略)へ遊技の進行状態を示す情報(始動入賞信号や大当たり信号、図柄確定回数信号)が送信される。
主制御部150には、入力系として、通過ゲート118を通過する遊技球PBを検出する通過ゲートセンサ118S、特別図柄始動入賞口(A)130への入賞球を検出する特図A始動口センサ130S、特図B始動入賞口134への入賞球を検出する特図B始動口センサ134S、特別遊技状態の際に開放するアタッカー112への入賞球を検出するアタッカーセンサ112S、一般入賞口120A、120B、120Cへの入賞球を検出する一般入賞センサ120AS、120BS、120CSが接続されている。
また、主制御部150には、出力系として、遊技情報や遊技状態をランプの点灯状態で報知するガイドランプユニット109、電動チューリップ136を開閉する電チューソレノイド138、アタッカー112の開閉扉116を開閉するためのアタッカーソレノイド148が接続されている。
演出制御部152には、入力系として、前記操作ボタン50が接続されている。また、演出制御部152には、出力系として、パチンコ機10の各種遊技部品に設けられた照明演出用の発光素子137、スピーカ60(60L、60C、60R、60U)が接続されている。
さらに、演出制御部152には、図柄制御部156を介してLCD表示部106が接続されている。
払出制御部154には、払出装置160及び発射制御部164が接続され、発射制御部164には発射装置165が接続されている。この払出制御部154は、パチンコ機10内に設けられた払出装置160を作動させて、賞球又は貸し球の払い出し及び停止動作と払出数を制御する。また、発射制御部164は、遊技者によるグリップユニット26(図1参照)の操作により発射装置165を作動させて、遊技球PBの発射開始、及び、グリップユニット26の操作量に応じた発射力を制御する。
さらに、払出制御部154では、枠用外部端子191を介して払出情報をホールに設置されたホールコンピュータ(図示省略)へ送信するようになっている。
ここで、前述したLCD表示部106は、遊技の進行中は、図13に示す「遊技演出画像」を表示する媒体として機能しており、特別図柄抽選の当選/落選の結果を、演出を交えて報知(図柄変動パターン演出)している。なお、LCD表示部106による図柄変動パターン演出による抽選結果の報知は、あくまでも演出図柄を用いたものであり、実際には、前記ガイドランプユニット109に設けられた特別図柄表示部(例えば、2個の7セグメント表示部)によって実行される、特別図柄の変動に同期して実行されるものである。
遊技機10においては、遊技が進行していない状態が存在する。例えば、遊技者が存在していない場合、或いは、遊技者の遊技の開始を待機している場合等が該当する。さらには、遊技の進行中であるが、LCD表示部106を用いて図柄変動パターン演出をする契機となる特別図柄始動入賞口(A)130又は特別図柄始動入賞口(B)134への入賞がない場合は、LCD表示部106は遊技が進行していないときと同様の表示となる。
このようなとき、演出制御部152では、「待機演出画像」を表示するように制御する。本実施の形態では、待機演出画像として、客待ち画像(第1の待機演出画像)とデモムービー画像(第2の待機演出画像)とを準備しており、前記待機演出画像の表示時期において、客待ち画像とデモムービー画像とが一定時間毎に交互に表示されるようになっている。
客待ち画像とは、遊技機メーカー等の宣伝画像が主体として構成された画像であり、デモムービーは、遊技機のコンセプトに沿ったストーリーの概略を報知する画像である。
演出制御部152では、従来、上記遊技演出画像と待機演出画像との間で、それぞれ以下の条件を持って遷移させていた。
(条件1) 「待機演出画像」の表示形態で、始動入賞(特別図柄始動入賞口(A)130又は特別図柄始動入賞口(B)134への遊技球PBの入賞)があると、「遊技演出画像」に遷移
(条件2) 「遊技演出画像」の表示形態で、特別図柄抽選が外れてから、所定時間次の特別図柄抽選の機会がないとき、待機演出画像に遷移
すなわち、始動入賞が継続し、遊技の進行しているときは遊技演出画像が継続され、始動入賞が途切れると待機演出画像に遷移し、その後始動入賞があると遊技演出画像に遷移するといったことが繰り返されるのみで、遊技者に興趣を与える要素としては乏しいものとなっている。
そこで、本実施の形態では、遊技の進行に関与しないという位置付けから、「待機演出画像」に属した「特別演出画像」という表示形態を設定した。
「特別演出画像」が、前記「待機演出画像」と異なる点は、少なくとも遊技者の操作を有効とする対話形式の通信手順を実行する点にある。
より具体的には、LCD表示部106に複数の選択肢からなる報知パターンの識別符号を表示し(第1の手順)、遊技者に対して操作ボタン50の操作(操作機能1)によって識別符号を選択するように促し(第2の手順)、遊技者の識別符号の選択操作に基づいて該当する報知パターンを検索し(第3の手順)、検索された報知パターンをLCD表示部106に表示する(第4の手順)。
本実施の形態では、上記通信手順に沿うように、遊技者が神社等で「おみくじ」を引いて、その結果としての「大吉」「中吉」「小吉」「吉」「凶」を準備している。「おみくじ」には、それぞれおみくじ番号が付与されており、おみくじ番号毎に対応付けられている結果を検索して報知する。なお、おみくじの種類は、上記に限定されるものではなく、「末吉」「半吉」「末小吉」「小凶」「末凶」「大凶」等を追加してもよいし、運勢の優劣(例えば、「小吉」と「吉」とは、一般書籍として販売されている運勢本やインターネット等で報知される運勢の優劣定義によって、その優劣が異なる場合がある。)は、相互に入れ替えや選択してもよい。
上記「おみくじ」を引く段階が、識別符号の表示と選択(第1の手順、第2の手順)であり、おみくじの結果を報知する段階が、報知パターンの検索と表示(第3の手順、第4の手順)である。なお、第1の手順を省略して、第2の手順から開始するようにしてもよい。すなわち、操作ボタン50の操作によって、内部的に抽選、選択し表示するようにする。
本実施の形態では、「特別演出画像」への遷移は、「待機演出画像」の1つである、客待ち画像において、遊技者が操作ボタン50を操作(操作機能2)したときとしており、一方、「特別演出画像」において何ら操作がなかった場合や操作終了後は、その時点から所定時間(例えば40秒)経過した時点で、デモムービー画像ではなく、客待ち画像に戻るようにしている。画像制御の負担が比較的低い客待ち画像から必ず実行するため、画像切替の制御において負荷が軽減され、スムーズに移行することができるためである。
なお、遷移の契機は、前記客待ち画像とデモムービー画像との間の遷移と同様、所定時間後に「特別演出画像」に遷移させるようにしてもよい。この場合、所定時間は同一時間とすることにより制御面で管理しやすいものとなっている。もちろん、夫々所定時間を異なる時間に設定するものでもよい。また、操作ボタン50の操作による遷移と、所定時間による遷移とを併用してもよい。
一方、「特別演出画像」から「待機演出画像」に遷移する場合において、おみくじの結果(特別演出画像の表示内容)によって、遷移する待機演出画像を選択可能にするようにしてもよい。すなわち、表示内容と遷移先を設定することにより、よい結果の場合にはデモムービー画像を選択し、あまりよくない結果等であった場合には客待ち画像を選択するようにすればよい。
また、「特別演出画像」が表示されているとき、遊技者が遊技球PBを発射し、始動入賞があった場合は、直ちに、「遊技演出画像」へ遷移させるようになっている。すなわち、特図A始動口センサ130S、特図B始動口センサ134Sによる検出に伴うコマンド送信によって遊技演出画像に変更されるものである。
図4は、演出制御部152における、LCD表示部106での演出画像の表示形態の遷移に関する制御を機能的に示したブロック図である。なお、図4では、あくまでも機能的にブロック化したものであり、ハード構成を限定するものではない。
操作ボタン50は、操作有効/無効管理部200に接続されており、操作ボタン50の操作が有効か無効かを管理している。この操作ボタンの有効/無効の判定(管理)は、演出画像表示形態認識部202からの表示形態情報に基づいて行われる。すなわち、本実施の形態では、表示形態として、「待機演出画像」(客待ち、デモムービー)、「遊技演出画像」「特別演出画像」(神社)があり、「待機演出画像」及び「特別演出画像」が表示されている場合は操作ボタン50の操作は有効であり、「遊技演出画像」が表示されている場合は操作ボタン50の操作は無効である。なお、「待機演出画像」と「特別演出画像」とでは、操作ボタン50の機能が異なる(詳細後述)。また、図柄変動パターン演出の種類によっては、遊技演出画像である図柄変動パターン演出実行中であっても、操作ボタン50を有効として、遊技者に参加を促す演出制御を実行するものもある。
操作有効/無効管理部200は、操作有効先切替部204に接続されている。操作有効/無効管理部200では、操作ボタン50の操作が有効であると判定されると、操作有効先切替部204に起動信号を送出する。操作有効先切替部204は、演出画像表示形態認識部202が接続されており、この演出画像表示形態認識部202から現在の表示形態情報を取得し、操作ボタン50の機能(機能1、機能2)を選択する。機能1は、表示形態が「特別演出画像」のときに有効とされる機能であり、後述する特別演出画像表示制御部206へ操作信号を送出する。一方、機能2は、表示形態が「待機演出画像」のときに有効とされる機能であり、移行時期判定部208へ操作信号を送出する。
移行時期判定部208では、操作有効先切替部204から操作信号が入力されると、待機演出画像が表示されている時期であり、「特別演出画像」への移行が指示されたものと判断し、移行指示部210へ「特別演出画像」への移行指示信号を送出する。
移行指示部210には、「遊技演出画像」表示制御部212、「待機演出画像」表示制御部214、並びに「特別演出画像」表示制御部206が接続され、受信した移行指示信号に基づいて、表示制御部の実行、非実行を指示(切替指示)する。移行先として指示された表示制御部では、それぞれの状況の下で表示制御が実行される。なお、「待機演出画像」表示制御部214における表示制御については、従来と同様であるのでここでの説明は省略する。一方、「特別演出画像」表示制御部206及び「遊技演出画像」表示制御部212における表示制御については、後述する。
移行時期判定部208には、主制御部150(図3参照)から始動入賞信号が入力されるようになっている。移行時期判定部208に始動入賞信号が入力されると、現在の表示形態に関わらず、「遊技演出画像」の表示形態へ移行するべく、移行指示部210へ移行指示信号を送出する。
移行指示部210では、この「遊技演出画像」の表示形態への移行指示を受けると、現在表示されている表示形態から「遊技演出画像」表示制御部212による表示形態への移行を指示(切替指示)する。
移行指示部210には、演出画像表示形態認識部202が接続されている。演出画像表示形態認識部202は、移行指示部210によって切替指示されて実行されている表示形態情報を認識するようになっており、前述した操作有効/無効管理部200及び操作有効先切替部204へ当該表示形態情報を送出するようになっている。
また、演出画像表示形態認識部202は、タイマ管理部216に接続されている。演出画像表示形態認識部202において、各表示形態への移行時期において、タイマ管理される時期に基づいて、タイマ管理部216がタイマ218を制御して、時間による表示形態の移行時期を判定するようになっている。
時間による表示形態の移行は、以下の時期である。
(タイマ1) 「待機演出画像」における客待ちとデモムービーとの間は、遊技が進行していない場合、40秒毎に切り替わる。
(タイマ2) 「特別演出画像」に移行してから、操作ボタン50の操作がない状態が40秒経過した場合に、「待機演出画像」(客待ち)に切り替わる。
(タイマ3) 「遊技演出画像」に移行してから、図柄変動パターン演出で外れとなり、次の始動入賞待ち(保留有)が無いときであり、リーチ外れの場合は3秒後に切り替わり、通常外れの場合は20秒後に切り替わる。
リーチ外れと通常外れによって時間が異なるのは、音情報(音楽等)による演出が途切れることによる違和感を回避するためである。すなわち、リーチ外れ演出表示の場合、音情報としてリーチ演出専用の音情報を用いるため、リーチ外れの演出終了に動機して音情報も終了となるため、3秒後に表示形態を移行しても違和感はない。一方、リーチ演出とならずに外れとなる通常外れ演出表示の場合、その演出に伴う音情報が継続して出力する場合があるため、急に表示形態が移行すると音情報が突然途絶えることになる。このため、20秒程度で、所謂音切れのよいところで音情報を中断(終了)し、表示形態を移行させることで、違和感を軽減している。なお、タイマー1〜3を全て同一時間としてもよいし、それぞれ別々の時間を設定するものでもよい。
なお、3秒等の比較的短い時間で表示形態が遷移するのは、リーチ外れの演出全てではなく、リーチ外れの演出の中でも特定のリーチのときに実行するようにしてもよいし、遊技状態によって変更するものでもよい。すなわち、遊技状態が内部的に高確率状態である場合には特定リーチの外れの場合に短時間で表示形態が遷移し、通常確率状態では、全てのリーチ外れの演出のときに短時間で表示形態が遷移するように設定するものでも、その逆でもよい。
図5の上段(一点鎖線よりも上のブロック図)は、図4に示した「特別演出画像」表示制御部206における表示制御のための機能ブロックである。図4と同様に、図5のブロック図は機能的に分類したものであり、ハード構成を限定するものではない。
前記移行指示部210は、「特別演出画像」表示制御部206のおみくじ選択画像データ読出部250に接続されている。おみくじ選択画像データ読出部250は、おみくじ選択画像データ記憶部252に接続されており、遊技者におみくじを引かせておみくじ番号を選択させる(識別符号を選択させる)ための画像データを読み出す。この画像データは、静止画であってもよいし、動画であってもよい。
読み出した画像データ(おみくじ選択画像データ)は、おみくじ選択画像データ送出部254へ送出される。
おみくじ選択画像データ送出部254は、表示実行部256と操作受付部258とに接続されている。前記おみくじ選択画像データ送出部254では、おみくじ選択画像データを表示実行部256へ送出すると共に、操作受付部258に対して、操作ボタン50の操作を受け付けることを許可する許可信号を出力する。
表示実行部256は、演出実行制御部286に接続されている。演出実行制御部286は、図13に示す、「遊技演出画像」に遷移中において、主制御部150から抽選結果情報、図柄変動パターン演出情報等を取得して、図柄変動パターン種(通常変動、リーチ、スーパーリーチ、プレミアムリーチ等)を決定し、特別図柄抽選の結果を報知する。この図柄変動演出を用いた特別図柄抽選の結果報知は、周知の技術であるので、ここでの詳細な説明は省略する。
演出実行制御部286は、図柄制御部156を介して、おみくじ選択画像をLCD表示部106に表示する。このとき、操作受付部258では、許可信号を受けた後は、操作ボタン50の操作の受付が可能となっているため、遊技者はこのおみくじ選択画像を見て、操作ボタン50を操作することになる。
操作受付部258では、操作ボタン50の操作を受け付けると、選択おみくじNo.認識部260に操作情報を送出する。選択おみくじNo.認識部260では、選択されたおみくじNo.を認識する。
選択おみくじNo.認識部260は報知画像読出部262に接続されている。報知画像読出部262は、おみくじNo.−報知内容テーブル記憶部264に接続されている。
おみくじNo.−報知内容テーブル記憶部264には、おみくじNo.−報知内容テーブル264A(図6(A)参照)が記憶されている。
報知画像読出部262では、選択されたおみくじNo.に基づいて、おみくじNo.−報知内容テーブル264Aから報知内容情報を読み出し、おみくじ画像生成部266へ送出する。おみくじ画像生成部266には、おみくじフォーム画像データ記憶部268が接続されている。
おみくじフォーム画像データ記憶部268には、おみくじフォーム画像データ268A(図7参照)が記憶されている。
おみくじ画像生成部266では、前記報知内容情報が入力されると、おみくじフォーム画像データ記憶部268からおみくじフォーム画像268Aを読み出し、適宜報知内容を当てはめる。図8は、おみくじフォーム画像268Aに報知内容を当てはめて生成されたおみくじ画像268Bの一例である。
おみくじ画像生成部266は、おみくじ画像データ送出部270に接続されており、生成されたおみくじ画像データを送出する。
おみくじ画像データ送出部270は、前記表示実行部256に接続され、おみくじ画像データを図柄制御部156(図3参照)に送出することによって、LCD表示部106に前記一例として示したおみくじ画像268B等を表示する。
なお、図7に示すおみくじ画像268Aにおける「おみくじ結果表示欄」に当てはめる報知内容は、図6(A)に示されるように、選択確率が設定されている。
本実施の形態では、このおみくじの結果と、遊技演出画像におけるモード(「ステージ」とも言う)の設定との間に関連性を持たせている。
「モード」とは、図柄変動パターン演出時において、初期設定として選択される定常的な背景画像(以下、「定常モード」という場合がある。)に対して、遊技演出画像の主として背景画像を対象とした定常的な背景画像とは異なった特別な場面(演出画像)を言い、定常的な背景画像である定常モードから特別な背景画像である適宜複数種のモードの何れかへ切り替えられるようになっている。なお、特定のモードから他の特定のモードへ切り替えるようにしてもよい。また、設定されるモードによっては、背景画像に限らず、変動する演出図柄が変わったり、変動する形態(方向等)が変わる場合がある。
モード間の切替時期は、単調な図柄変動パターン演出を飽きさせないために定期的に実行される場合もあるが、本実施の形態では、遊技の進行の応じて何らかの情報を遊技者に報知するときに、少なくとも2種類のモードの何れかへ切り替わるように制御している。
すなわち、本実施の形態では、特別図柄抽選の結果としては、基本的には「大当たり」と「外れ」のみであるが、さらに「突確当たり」と「小当たり」を設定している。
「突確当たり」と「小当たり」は、前記「大当たり」と「外れ」の抽選結果とは別の抽選結果として分類してもよいし、前記「大当たり」と「外れ」の何れかに属する抽選結果として分類してもよい。
「突確当たり」は、「大当たり」時に実行されるアタッカー112の開閉回数、1回の開放時間が極めて少なく(例えば、アタッカー112の開閉回数が2回、開放時間が0.9秒等)、大当たりとして多くの賞球を受ける権利は無く(非常に低く)、当該大当たり終了後に、特別図柄抽選の当選確率を通常よりも高くする「確率変動」という特典が付与されるものである。なお、「突確当たり」時のアタッカー112の動作(開閉回数、1回の開放時間)は上記に限定されるものではなく、大当たり中のアタッカー112への入賞による賞球払出数よりも少なく、かつ大当たり処理後に確率変動となる動作であればよい。
また、「小当たり」は、基本的には、「外れ」であるが、前記「突確当たり」の際に実行されるアタッカー112の動作と同様の動作のみが実行されるものである。
従って、「突確当たり」と「小当たり」とは、見た目は見分けが付かないが、遊技者に与える影響は格段の差があることになる。
本実施の形態では、「突確当たり」又は「小当たり」に当選した場合に、当該情報報知のため、前記定常モードから、「確変潜伏確定モード」又は「確変潜伏不確定モード」へ移行させるようにしている。この移行時の選択率は、前記おみくじの結果で変動するようになっている。
「確変潜伏確定モード」とは、特図抽選確率が確変状態であること(「突確当たり」)が確定していることを示し、例えば、電動チューリップ136による開閉動作(所謂、電チューサポート)の有り/無しの2種類を設定しておいてもよいし、何れか一方であってもよい。
「確変潜伏不確定モード」とは、特図抽選確率が確変状態かもしれないという、あいまいな報知であり、アタッカー112等の動作をみても、「突確当たり」なのか「小当たり」なのかが識別不可能な状態であることを示す。
このモード遷移制御は、図5における演出制御部152における、遊技演出画像遷移中制御機能によって実行される。
図5の下段(一点鎖線よりも下のブロック図)は、図4に示した「遊技演出画像」表示制御部212における表示制御のための機能ブロックである。図4と同様に、図5のブロック図は機能的に分類したものであり、ハード構成を限定するものではない。
また、図5では、本来の「遊技演出画像」表示制御部212の制御系(図柄変動パターン演出等)については、その構成を省略し、モード制御についてのみ説明する。
図5に示される如く、前記選択おみくじNo.認識部260はおみくじ結果記憶部272に接続されている。
おみくじ結果記憶部272には、特別演出画像へ遷移中に、遊技者が引いたおみくじ結果が更新記憶されるようになっている。なお、電源投入(停電後の復帰を含む)やリセット時等は、初期設定(デフォルト)として、「凶」がおみくじ結果として記憶されるようになっている。なお、この初期設定が「凶」に限定されるものではない。ホールのサービスとして、何らかの条件に基づいて初期設定を決めればよい(例えば、雨の日は、初期設定を「大吉」とする等。)。すなわち、おみくじ結果は、遊技に直接係るものではなく、遊技の状態の報知の度合いであるので、その日のラッキー台番号に対応する遊技機10のみ「大吉」に初期設定し、他は「凶」に初期設定するといった格差を持たせるようにしてもよい。
おみくじ結果記憶部は、おみくじ結果読出部274に接続されている。このおみくじ結果読出部274では、抽選結果判定部276から「突確当たり」である旨の情報が入力されたとき、前記おみくじ結果読出部274からおみくじ結果を読み出すようになっている。なお、抽選結果判定部276は、主制御部150から特図抽選結果情報を受け付けることで、「突確当たり」か否かを判定する。
おみくじ結果読出部274は、モード選択確率決定部278に接続されており、読み出したおみくじ結果をこのモード選択確率決定部278へ送出する。
モード選択確率決定部278には、おみくじ結果−モード選択確率テーブル記憶部280が接続されている。このおみくじ結果−モード選択確率テーブル記憶部280には、図6(B)に示すおみくじ結果−モード選択確率テーブル280Aが記憶されており、モード選択確率決定部278では、おみくじ結果に基づいて、モード選択確率情報を決定する。
モード選択確率決定部278は、選択抽選部279に接続されており、読み出したモード選択確率情報を送出する。選択抽選部279では、モード選択確率情報が入力されると当該選択確率(図6(B)参照)の下で選択抽選が実行され、抽選結果をモード実行開始/終了指示部282へ送出する。
モード実行開始/終了指示部282には、モード実行情報記憶部284が接続され、受け付けたモード選択確率情報に基づいて、確変潜伏確定モード情報又は確変潜伏不確定モード情報の何れかを読み出して、当該何れかのモードを実行するように演出実行制御部286へ指示する。なお、この確変潜伏確定モード又は確変潜伏不確定モードは、有限であることが好ましく、例えば、予め定めた時間が経過したら定常モードに復帰、或いは予め定めた始動回数が消化されたら定常モードに復帰するようにする。なお、この復帰時において、別途定めた確率で継続するようにしてもよい。この場合、「突確当たり」の場合の継続率を、「小当たり」の場合の継続率よりも高くすることが好ましい。
また、確変潜伏確定モードの場合は、大当たりとなるまで無条件に継続するようにしてもよい(継続率100%)。反面、確変潜伏不確定モードの場合は、継続させないようにしてもよい(継続率0%)。
以下に本実施の形態の作用を説明する。
パチンコ機10による遊技では、遊技者がグリップユニット26を操作すると、一球ずつ発射装置165によって上方へ発射される。発射された遊技球PBは、外レール102に沿って遊技盤18の遊技領域に打ち込まれ、遊技釘や風車に当たり方向を変えながら遊技領域内を落下する。そして、入賞せずに遊技領域の下端部に至った遊技球PBはアウト口124からパチンコ機10内に回収される。
また、遊技球PBが遊技領域内に設けた特別図柄始動入賞口(A)130又は特別図柄始動入賞口(B)134に入賞したり、通過ゲート118を通過すると、それぞれの遊技仕様に基づく処理(例えば、抽選等)が実行されると共に、LCD表示部106への画像表示演出、スピーカ60を用いた音演出等が実行される。また、一般入賞口120に入賞すると、予め定めた賞球(払い出し)が実行される。
(遊技仕様の概要)
まず、主制御部150における抽選処理を中心とした遊技制御について説明する。
特別図柄始動入賞口(A)130又は特別図柄始動入賞口(B)134に、遊技球PBが入賞すると、有効始動入賞か否かが判断される。この有効始動入賞とは、保留球が満杯(例えば、1個の始動口に対して4個)ではなく、かつ特別図柄始動入賞口(A)130又は特別図柄始動入賞口(B)134へ遊技球PBが入賞したことを言い、これによって抽選権利を得ることになる。なお、無効始動入賞時は、抽選の権利は与えられないが、所定数(3〜5個程度)の賞球払出しがなされる場合もある。
上記始動入賞が有効始動入賞であった場合には、乱数を取得し、予め記憶されている当り値を読み出し、双方を比較して、抽選が当りか外れかを判定する。
なお、現在の遊技状態が大当たり処理中、或いは図柄変動パターン演出中の場合は、抽選の権利を保留にするべく、保留数を1つ加算(+1)し、現在の遊技状態が大当たり処理中ではなく、或いは図柄変動パターン演出中でもなくなったときに、保留数を1つ減算して抽選処理が実行される。
この抽選の当り/外れに基づいて、図柄変動パターン演出時間を設定し、抽選結果、図柄変動パターン時間を含むコマンドを演出制御部152へ送出する。
演出制御部152では、抽選の結果を、設定された演出時間を使って報知する。
この報知後、抽選の結果が当たりの場合には、特別遊技状態(大当たり処理)が実行される。通常遊技状態では常に閉止状態のアタッカー112を所定のラウンド数(5R,10R,15R)だけ開閉する。なお、アタッカー112の開放時間は最大30秒であり、アタッカー112が開放中に所定数(例えば、8〜10個)の遊技球の入賞があった時点で閉止し、所定の閉止時間をおいて、次のラウンド(開放)に移行する。これにより、遊技者は短時間で多くの遊技球の賞球を受けることができる。
以下に、図9〜図12のフローチャートに従い、LCD表示部106における表示演出の表示形態の移行の流れ(遷移)について説明する。
図9のフローチャートは、遊技機の電源投入時、大当り処理後に実行されるルーチンである。
ステップ300では、待機演出画像(客待ち)へ移行し、次いでステップ302へ移行して操作ボタン50の操作有効とする。このとき、操作ボタン50の操作は「機能2」となる。
次のステップ304では、始動入賞があったか否かが判断され、肯定判定されると、図10のステップ310へ移行する。なお、前記大当り処理後においては、通常保留球が存在するため、ほぼ瞬時にこのステップ304の肯定判定まで進み、実質は図10のステップ310からのスタートとなる。
また、ステップ304で否定判定されると、ステップ306へ移行して操作ボタン50の操作があったか否かが判断される。このステップ306で否定判定されると、ステップ308へ移行し、肯定判定されると、ステップ307へ移行する。
ステップ307では、条件A又は条件Bが成立しているか否かが判断される。条件Aとは、前回のおみくじ実施から所定回数以上(例えば、100回以上)の始動回転(特別図柄変動回数)があったか否かを示し、条件Bとは、前回のおみくじ実施から所定時間(例えば15分)経過したか否かを示す。
このステップ307で否定判定された場合は、ステップ309へ移行して、例えば、LCD表示部106にメッセージを表示し、ステップ308へ移行する。メッセージ内容は、例えば、「おみくじは、100回転又は15分毎に行って下さい」等である。
また、ステップ307で肯定判定された場合は、図11のステップ326へ移行する。
ステップ308では、移行後40秒経過したか否かが判断される。このステップ308で肯定判定されると、図12のステップ346へ移行する。
ステップ308で否定判定されると、ステップ304へ戻り、ステップ304、306、308の何れかで肯定判定されるまで、上記工程を繰り返す。
次に、図10のフローチャートは、図9のステップ304の肯定判定、図11のステップ330の肯定判定、図12のステップ350の肯定判定により移行されて実行されるものであり、図10のステップ310では、操作ボタン50を無効とし、次いでステップ312へ移行して図柄変動パターン演出処理を実行し、ステップ314へ移行する。
ステップ314では、特別図柄抽選の結果が外れか否かが判断され、否定判定の場合はステップ360へ移行する。
また、ステップ314で肯定判定、すなわち、特別図柄抽選の結果が外れの場合は、ステップ316へ移行して、保留球があるか否かが判断される。このステップ316で肯定判定された場合は、ステップ312へ戻り、図柄変動パターン演出処理が実行される。また、ステップ316で否定判定されると、ステップ318へ移行する。ステップ318では、図柄変動パターン演出によって外れとなった場合の停止態様を判断する。この停止態様の状況が、リーチ外れと判定されるとステップ320へ移行してウェイト時間を3秒にセットし、通常外れと判定されるとステップ322へ移行してウェイト時間を20秒にセットし、それぞれステップ324へ移行する。
ステップ324では、ウェイト時間が経過したか否かが判断され、肯定判定されると、図9のステップ300へ移行する。
前記ステップ314で否定判定され、ステップ360へ移行すると、ステップ360では、特別図柄抽選の結果が「突確当たり」であるか否かが判断される。より具体的には、確率変動に当選しつつその旨を遊技者に報知しない、所謂非報知状態の確率変動当たりかどうかを判断する。このステップ360で否定判定された場合は、このルーチンは終了し、大当たりの場合は大当たり処理が実行されることになる。なお、「小当たり」を当たりの範疇とした場合(図10の*a参照)は、「大当たり」であるか「小当たり」であるかを判別する必要がある。また、「小当たり」を外れの範疇とした場合(図10の*b参照)は、このステップ360の否定判定は「大当たり」のみとなる。
ステップ360で肯定判定されると、ステップ362へ移行して待機演出時抽選の結果であるおみくじ結果を読み出し、次いでステップ364へ移行して、おみくじ結果に応じた選択確率でモードを選択抽選し、ステップ366へ移行する。なお、ここでは、「突確潜伏確定モード」の方が、「突確潜伏不確定モード」よりも遊技者にとって有利なので、「突確潜伏確定モード」を当選、「突確潜伏不確定モード」を落選とする。
ステップ366では選択抽選の結果が当選か否かが判断され、当選と判定された場合は、ステップ368へ移行して、確率変動状態を遊技者に報知しない非報知当りであっても確率変動状態である可能性が非常に高いことを示唆するような演出を実行する突確潜伏確定モードの実行を指示し、落選と判定された場合は、ステップ370へ移行して突確潜伏不確定モードの実行を指示し、このルーチンは終了する。なお、何れのモードにおいても、有限とすることが好ましい。
すなわち、予め定めた時間が経過したら定常モードに復帰、或いは予め定めた始動回数が消化されたら定常モードに復帰するようにすればよい。なお、この復帰時において、別途定めた確率で継続するようにしてもよい。
次に、図11のフローチャートは、図9のステップ307の肯定判定、図12のステップ353の肯定判定により移行されて実行されるものであり、図11のステップ326では、特別演出画像へ移行し、次いで、ステップ328へ移行して、操作ボタン50の操作を有効とする。このとき、操作ボタン50の操作は「機能1」となる。
次のステップ330では、始動入賞があったか否かが判断され、肯定判定されると、図10のステップ310へ移行する。
また、ステップ330で否定判定されると、ステップ332へ移行して操作ボタン50の操作があったか否かが判断される。このステップ332で肯定判定されると、ステップ342へ移行する。
一方、ステップ332で否定判定されると、ステップ336へ移行して移行後40秒経過したか否かが判断される。このステップ336で肯定判定されると、図12のステップ346へ移行する。
ステップ336で否定判定されると、ステップ330へ戻り、上記工程を繰り返す。
ステップ342では、待機演出時抽選であるおみくじ抽選処理が実行される。すなわち、操作ボタン50の操作でおみくじを引き(おみくじNo.を選択し)、おみくじNo.に対応する報知内容を読み出して、おみくじフォーム画像268A(図7参照)に当てはめて、おみくじ画像268B(例えば、図8参照)を生成する。
次のステップ344では、生成されたおみくじ画像268B等をLCD表示部106に表示して、ステップ345へ移行し、待機演出時制限手段であるおみくじ実施後タイマ(カウンタ)をリセット・スタートさせ、ステップ330へ戻る。このおみくじ実施後タイマは、おみくじ実施の最低インタバルであり、例えば、別制御において、おみくじ実施後タイマで15分が設定されていると、おみくじを引いてから、15分が経過しないと、次のおみくじが引けないことになる。なお、始動回数との併用が好ましく、15分経過したか、あるいは100回以上の始動回転があった時点でおみくじを引けるようにすればよい。
次に、図12のフローチャートは、図9のステップ308の肯定判定、図11のステップ336の肯定判定により移行されて実行されるものであり、図12のステップ346では、待機画像表示(デモムービー)へ移行し、次いでステップ348へ移行して操作ボタン50の操作有効とする。このとき、操作ボタン50の操作は「機能2」となる。
次のステップ350では、始動入賞があったか否かが判断され、肯定判定されると、図10のステップ310へ移行する。
また、ステップ350で否定判定されると、ステップ352へ移行して操作ボタン50の操作があったか否かが判断される。このステップ352で否定判定されると、ステップ354へ移行し、肯定判定されると、ステップ353へ移行する。
ステップ353では、前述したステップ307の内容と同様に、条件A又は条件Bが成立しているか否かが判断される。条件Aとは、前回のおみくじ実施から100回以上の始動回転(特別図柄変動)があったか否かを示し、条件Bとは、前回のおみくじ実施から15分経過したか否かを示す。
このステップ353で否定判定された場合は、ステップ355へ移行して、例えば、LCD表示部106にメッセージを表示し、ステップ354へ移行する。メッセージ内容は、例えば、「おみくじは、100回転又は15分毎に行って下さい」等である。
また、ステップ353で肯定判定された場合は、図11のステップ326へ移行する。
ステップ354では、移行後40秒経過したか否かが判断される。このステップ354で肯定判定されると、図9のステップ300へ移行する。
ステップ354で否定判定されると、ステップ350へ戻り、ステップ350、352、354で肯定判定されるまで、上記工程を繰り返す。
以上説明したように本実施の形態では、遊技進行中に始動入賞が途絶えたとき、若しくは、遊技の開始を待っているとき等にLCD表示部106に表示する「待機演出画像」表示形態と、遊技の進行に基づく演出のときにLCD表示部106に表示する「遊技演出画像」表示形態とに加え、「特別演出画像」表示形態をLCD表示部106に表示する機会を設けた。この「特別演出画像」表示形態では、遊技者の操作ボタン50の操作状態(操作タイミング等)により、異なる報知パターンが表示されるため、遊技者は当該報知パターンに基づいて一喜一憂し、遊技意欲が増したり、或いは逆に、「止め時」のきっかけとしたりするといった、遊技者の今後の動向に有効な情報を報知することができる。
また、異なる報知パターンのそれぞれに、突確当選時のモード移行の際に実行される「確変潜伏確定モード」又は「確変潜伏不確定モード」の選択抽選の抽選確率を設定しているので、この抽選確率によって移行するモードが異なり、報知パターンによって遊技者に有利不利をもたらすことができる。従って、遊技者は特別演出画像での操作、すなわち、引いたおみくじの相関と同等の有利度合いで、得ることができる情報が異なるため、報知パターンによっては、遊技意欲をさらに増すことができる。
以上、図9〜図12に基づく、遷移状態を図13に示す。
図13に示される如く、表示形態として、「待機演出画像(客待ち)」「待機演出画像(デモムービー)」「遊技演出画像」「特別演出画像」がある。
「特別演出画像」では、機能1で操作ボタン50の操作が有効である。
「待機演出画像(客待ち)」「待機演出画像(デモムービー)」では、機能2で操作ボタン50の操作が有効である。
「遊技演出画像」では、操作ボタン50の操作が無効である。
(遷移1) 表示形態が「待機演出画像(客待ち)」「待機演出画像(デモムービー)」「特別演出画像」のとき始動入賞があれば、必ず「遊技演出画像」の表示形態へ遷移する。
(遷移2) 表示形態が「待機演出画像(客待ち)」「待機演出画像(デモムービー)」は、40秒毎に交互に遷移する。
(遷移3) 表示形態が「待機演出画像(客待ち)」「待機演出画像(デモムービー)」のとき操作ボタン50が操作されると、「特別演出画像」の表示形態へ遷移する。
(遷移4) 表示形態が「特別演出画像」で40秒間操作ボタン50の操作がないと、「待機演出画像(客待ち)」の表示形態に遷移する。
(遷移5) 表示形態が「遊技演出画像」でリーチ外れでは3秒、通常外れでは20秒経過しても次の始動入賞(保留を含む)がない場合は、「待機演出画像(客待ち)」の表示形態に遷移する。
なお、本実施の形態では、「特別演出画像」として、神社をモチーフとし、遊技者におみくじを引かせて、その日(その時)の運勢を占う演出を行ったが、遊技者依存で異なる結果の報知パターンをもたらす演出であれば、神社演出に限るものではなく、西洋占い演出であってもよいし、トランプ等のカードゲームによる演出でもよい。また、ゴルフや野球等のスポーツ演出や格闘技による演出で、遊技者の操作ボタンの操作タイミングで異なる報知結果となるようにしてもよい。すなわち、ゴルフであれば、インパクトのタイミングのずれによって飛距離を変えることで、異なる報知結果をもたらすことができる。