JP5894054B2 - ラジオブイの呼出応答システム及びその方法 - Google Patents
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Description
そして、該電波を受けたセルコールブイは、選択番号が当該ブイに定められた選択番号であれば応答し、電波を発信する。
これにより、基地局は、ラジオブイから発振された電波を受信し、当該ブイの位置をコード化したGPS位置情報として得ることができる。
このように、ラジオブイが通達距離の範囲内より遠く離れた場合は、基地局が該当するラジオブイを呼び出しても電波が届かないので、目的のラジオブイからの応答はなく、このラジオブイの位置情報を得ることができない。
前記基地局から送出される選択呼出信号は、連続する複数のIDを有する符号化された信号からなり、
前記選択呼出信号に含まれる目的IDに適合する目的ラジオブイが、前記選択呼出信号に対して応答しない場合、前記基地局のグループに属する他のラジオブイが、所定の時間間隔で、順次、前記選択呼出信号に対して応答可能となって、前記複数のIDの後に自己の所在を示す時系列の個別IDを付加した送信信号を送信し、
前記目的ラジオブイが、少なくとも1つ以上の中間ラジオブイの介在を示す時系列の前記個別IDが付加された送信信号を受信し、これに応答して、自己の個別IDとGPS情報を含む特定送信信号を送信し、
該特定送信信号が送信されたことにより、前記他のラジオブイのブイ間送信をリセットさせるとともに、該特定送信信号が前記中間ラジオブイの時系列に対して逆の送信順位で受信され、前記基地局が、1つ以上の前記中間ラジオブイを介して前記目的ラジオブイのGPS位置情報を受信することを特徴としている。
前記グループIDは、船側の識別番号であり、前記ブイ間呼出IDは、ブイ間呼出識別番号であり、前記目的ブイIDは、船側で情報を得たい目的ブイの識別番号である。
前記基地局の選択呼出信号の通達距離内に位置するラジオブイが前記選択呼出信号を受信し、
前記基地局の通達距離内に、目的ラジオブイがない場合、所定の時間間隔で、順次、基地局のグループに属する他のラジオブイが、前記選択呼出信号に対して応答可能になって、前記複数のIDの後に自己の所在を示す時系列の個別IDを付加した送信信号を送信し、
前記目的ラジオブイが、少なくとも1つ以上の中間ラジオブイの介在を示す時系列の前記個別IDが付加された送信信号を受信し、これに応答して、自己の個別IDとGPS情報を含む特定送信信号を送信し、
該特定送信信号が送信されたことにより、前記他のラジオブイのブイ間送信をリセットさせるとともに、該特定送信信号が前記中間ラジオブイの時系列に対して逆の送信順位で受信され、前記基地局が、1つ以上の前記中間ラジオブイを介して前記目的ラジオブイのGPS位置情報を受信する、各ステップを含むことを特徴としている。
この結果、ラジオブイの設置範囲を広げることができ、かつ、潮流によりラジオブイが流されても、その位置を確実に把握することができる。
また、各ラジオブイの送信時の順序は、タイムテーブルにより自己の送信時間が定められており、さらには、目的ブイが受信したことを知らせるANS(回答)信号により、他のブイの送信がリセットされるので、各ラジオブイ間での混信を確実に防止することができる。
したがって、本発明は、潮の流れ等でどのような状況(位置関係)に置かれていても、自動的にシステムが構成され、位置関係で順番が変化しても混信を回避することができる。
本装置の基本構成は、目的ブイの情報を得ることを主目的として、3ステージの構成を有している。この構成の目的は、一般的な電波状況の通達距離から離れていて、通常は得ることができない状況であっても、漁などで使用されているブイが自動的に状況判断して、自動的にシステムが構成され、あるいはシステムをリセットする機能を有していて混信を回避しながら、目的部位の情報を得ることを目的とする。
このステージの時間は、任意の時間で設定可能であるが、ここでは、各ステージを1秒として説明する。
図1、図2において、本発明の呼出応答システムは、網の存在位置を示すために、海上に個別に配置され、それぞれ個別IDを有する複数のラジオブイ1(例えば、No.1〜No.10)と、グループIDを有する基地局の通信装置10とから構成される。
また、制御部3は、通信部2を介して、基地局Aの通信装置1からの制御指令を受け、自己の識別IDが付加された制御指令だけを抽出する。そして、制御部3は、その抽出した制御指令に応じて、メモリ部5に格納した存在位置データを読み出してそのデータを、通信部2を介して基地局Aの通信装置1へ送信する。
また、制御部3は、通信装置1から制御指令を受けた場合、その収集した情報に自己の個別IDを付加して通信部2へ出力する。
通信部12は、アンテナ17に接続され、このアンテナ17を介してラジオブイNo.
1,2・・・10のそれぞれから、送信された無線信号を受信する。そして、通信部12は、受信した無線信号を復調し、各ブイの存在位置データ情報、あるいは目的ブイの識別ID+GPS位置情報等の信号として、制御部13に送る。また、通信部12は、制御部13から受けた制御指令を無線信号に変調して、アンテナ17を介してラジオブイNo.1,2,・・・10へ送信する。
また、制御部13は、通信部12から受けたGPS位置情報に付加されている識別番号に応じて、ラジオブイのいずれかから送信された自己診断情報であるかを識別し、ラジオブイのいずれから送信された存在位置データであるかを識別し、ラジオブイのそれぞれと対応付けてメモリ部14へ格納する。そして、制御部13は、ラジオブイのそれぞれについて、過去に受信した存在位置データをメモリ部14から読出し、新たに受信した存在位置データとの差分を算出する。
表示部15は、制御部13から受けたデータを映像としてユーザに表示する。メモリ部14は、制御部13から受けたデータをメモリし、また、メモリしたデータを制御部13へ出力する。
図3は、船側の通信装置の位置と、この通信装置からの選択呼出信号を受信し、自己の存在位置を示す無線信号を送信する複数のGPSブイ(セルコール式ラジオブイ)No.1,2,・・・No.5の配置関係を示している。
図3では、船の信号通達範囲が、船を中心とする破線の円内であり、この船側の通達範囲内にNo.1,2,4,6の四つのGPSブイが存在する。また、No.2GPSブイの通達範囲内には、船からの選択呼出信号が届かないNo.5GPSブイが存在する。
グループIDは、船側の識別番号を示すコード化されたデジタル信号であり、例えば、「2424」という4桁の数字配列を表している。ブイ間呼出IDは、目的ブイの返信のための協力体制のシステムを示す識別番号のデジタル信号である。目的IDは、船がGPS位置情報を取得しようとする個別ブイ情報を示す識別番号のデジタル信号である。これらの識別IDは、ここでは、特定の4桁の数字または英文字を含む符号化(コード化)された識別番号で表される信号である。
また、海上等で利用される、本発明の電波通信形態は、デジタル信号で搬送波を変調する、A1A、AIBの電波形式が用いられる。したがって、選択呼出信号は、DTMF方式のトーン信号または符号化されたデジタル信号から構成することが可能である。
(2)したがって、No.1GPSブイは、船側の呼出送信信号に基づき、目的ブイの送信がない場合、さらに次の1秒間(船側呼出経過時間2s)にNo.1GPSブイが、自己の所在を示す時系列の個別IDを付加した送信信号を出力する。
(3)次に、No.2GPSブイがNo.1GPSブイの送信時に受信し、さらに2秒の間隔で順次、他のGPSブイが応答できる。
(4)目的ブイであるNo.5GPSブイが、次のステージにおけるNo.1GPSブイの送信時間にNo.2GPSブイからの送信信号を受信し、No.5GPSブイが目的ブイであることを知らせる(自己の個別IDとGPS情報を含む特定送信信号)送信を行う。この特定送信信号が送信されると、他のラジオブイのブイ間送信をリセットする。
(5)No.2GPSブイが、このGPS情報を含む信号を受信して、このGPS情報を含む信号を送信する。
(6)この送信信号を船側が受信することにより、船の選択呼出信号が届かない、No.5GPSブイの存在位置を明らかにするGPS情報をNo.2GPSブイの中間ブイを介して、船側にその位置を知らせることができる。
この場合は、中継するGPSブイ(中間ブイ)が2台の場合であり、その手順は、図6の(1)〜(7)で示される。この場合における船と各GPSブイNo.1,2,・・・No.6の配置関係は、図5に示されている。
本実施形態では、目的ブイのNo.5GPSブイに、2つの通達範囲、即ち、No.1GPSブイの通達範囲、No.2GPSブイの通達範囲を介して、船の選択呼出信号が伝達されるもので、選択呼出信号は、2つの中間ブイであるNo.1,2のGPSブイを介して、No.5GPSブイに送信される。
また、目的ブイが送信するための時間(船の呼出後の1秒間)に、目的ブイの応答があった場合、他のGPSブイは、送信を停止するようにリセットされる。このシステムは、リセット信号でブイ間システムを終了させるが、配置の関係等でリセット信号を受信できない場合があることを踏まえて、一定の時間で例えば3〜5分で終了することも備えている。
海上では潮の流れにより、ブイが流され、その場合、経過時間によっては、今まで届く範囲にあっても時間経過で届かない範囲に移動することがあり、この場合は、呼出ができなくなる。
しかし、本発明では、潮の流れがあろうが、いつでもその状況に応じたシステム動作を自動判断で実行することができる。
船と各GPSブイとの配置関係は、図5に関連して説明する。
このデジタル信号は、図5に示す船側の到達範囲内に位置しているブイ、即ち、No.1,4,6の各GPSブイによって受信される。
即ち、No.1GPSブイは、上記デジタル信号を受信して、次に、<グループID+ブイ間ID+目的ブイID+No.1ID>を送信する。
今度は、デジタル信号を受信した各GPSブイは、自己の識別番号を付記した信号を送信する。
即ち、No.2GPSブイは、上記デジタル信号を受信して、次に、<グループID+ブイ間ID+目的ブイID+No.1ID+No.2ID>を送信する。
この信号は、No.2ブイの通達範囲内に位置するNo.1,4,5,6の各GPSブイによって受信される。
ここで、No.5IDは、目的ブイのANS(回答)信号であり、他のGPSブイの送信を停止するリセット信号であることから、このANS信号が送信されると、この送信信号を受信した他のGPSブイは、直ちに自己の送信を停止する。
また、GLLは、目的ブイのGPS位置情報を表すデータである。
そして、上記No.5ブイのデジタル信号<グループID+No.5ID+GLL+No.1ID+No.2ID>は、その通達範囲に位置するNo.2ブイによって受信される。
この信号の手順は、図9に示すタイムテーブルに基づいて、時系列的に各GPSブイが船側の送信信号に対応して順次受信及び送信が実行される。
本発明の呼出応答システムは、潮の流れ等でどのような状況(位置関係)であろうが、自動でシステムが構成でき、位置関係で順番が変わることになっても、混信を回避できるシステムとなる。
Claims (4)
- 基地局に設けた通信装置と、該通信装置からの選択呼出信号を受信して、自己の存在位置を示す無線信号を送信する複数のラジオブイとを含む、ラジオブイの呼出応答システムであって、
前記基地局から送出される選択呼出信号は、連続する複数のIDを有する符号化された信号からなり、
前記選択呼出信号に含まれる目的IDに適合する目的ラジオブイが、前記選択呼出信号に対して応答しない場合、前記基地局のグループに属する他のラジオブイが、所定の時間間隔で、順次、前記選択呼出信号に対して応答可能となって、前記複数のIDの後に自己の所在を示す時系列の個別IDを付加した送信信号を送信し、
前記目的ラジオブイが、少なくとも1つ以上の中間ラジオブイの介在を示す時系列の前記個別IDが付加された送信信号を受信し、これに応答して、自己の個別IDとGPS情報を含む特定送信信号を送信し、
該特定送信信号が送信されたことにより、前記他のラジオブイのブイ間送信をリセットさせるとともに、該特定送信信号が前記中間ラジオブイの時系列に対して逆の送信順位で受信され、前記基地局が、1つ以上の前記中間ラジオブイを介して前記目的ラジオブイのGPS位置情報を受信することを特徴とするラジオブイの呼出応答システム。 - 前記選択呼出信号は、DTMF方式のトーン信号または符号化されたデジタル信号であり、前記選択呼出信号のフレーム構造が、グループID、ブイ間呼出ID、及び目的ブイIDからなる連続する複数のIDを有することを特徴とする請求項1記載のラジオブイの呼出応答システム。
- 前記グループIDは、船側の識別番号であり、前記ブイ間呼出IDは、ブイ間呼出識別番号であり、前記目的ブイIDは、船側で情報を得たい目的ブイの識別番号であることを特徴とする請求項2記載のラジオブイの呼出応答システム。
- 基地局に設けた通信装置と、該通信装置からの選択呼出信号を受信して、自己の存在位置を示す無線信号を送信する複数のラジオブイとを含む、ラジオブイの呼出応答方法であって、
前記基地局から連続する複数のIDを有する符号化された選択呼出信号を送信し、
前記基地局の選択呼出信号の通達距離内に位置するラジオブイが前記選択呼出信号を受信し、
前記基地局の通達距離内に、目的ラジオブイがない場合、所定の時間間隔で、順次、基地局のグループに属する他のラジオブイが、前記選択呼出信号に対して応答可能になって、前記複数のIDの後に自己の所在を示す時系列の個別IDを付加した送信信号を送信し、
前記目的ラジオブイが、少なくとも1つ以上の中間ラジオブイの介在を示す時系列の前記個別IDが付加された送信信号を受信し、これに応答して、自己の個別IDとGPS情報を含む特定送信信号を送信し、
該特定送信信号が送信されたことにより、前記他のラジオブイのブイ間送信をリセットさせるとともに、該特定送信信号が前記中間ラジオブイの時系列に対して逆の送信順位で受信され、前記基地局が、1つ以上の前記中間ラジオブイを介して前記目的ラジオブイのGPS位置情報を受信する、各ステップを含むことを特徴とするラジオブイの呼出応答方法。
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