以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。スロットマシン1の前面扉は、施錠装置19にキーを差し込み、時計回り方向に回動操作することにより開放状態とすることができる。このスロットマシン1の上部前面側には、可変表示装置2が設けられている。可変表示装置2の内部には、3つのリール3L、3C、3Rから構成されるリールユニット3が設けられている。リール3L、3C、3Rは、それぞれステッピングモータから構成されるリールモータ3ML、3MC、3MR(図3参照)の駆動によって回転/停止させられる。リールモータ3ML、3MC、3MRを構成するステッピングモータの詳細については、後述する。
リール3L、3C、3Rの外周部に描かれた図柄は、リール3L、3C、3Rの駆動がそれぞれ停止したときにおいて、可変表示装置2において上中下三段に表示される。また、リール3L、3C、3Rの外周部には、それぞれ「赤7」(図中、黒で表示している7)、「白7」、「BAR」、「スイカ」、「ベル」、「赤チェリー」(図中、葉の部分が塗りつぶされているもの)、「白チェリー」(図中、葉の部分が塗りつぶされていないもので、右リール3Rの14番の図柄)、「JAC」、「★」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で描かれている。
図面での都合上、これらの図柄はリール3L、3C、3R毎に縦に並べて記載されているが、実際には円筒形のリール3L、3C、3Rの外周部に描かれているものであるため、図柄の配列としては循環しており、20番の図柄と0番の図柄は隣あっている。また、例えば、20番の図柄から4コマを引き込んだ位置にある図柄というのは、3番の図柄ということになる。
リール3L、3C、3Rの何れについても、「ベル」、「JAC」は、それぞれ互いに5コマ以内の間隔で配置されているが、特に左のリール3Lについての「ベル」は、配置間隔が5コマ丁度となっている箇所がある。中のリール3Cについての「赤チェリー」も、互いに5コマ以内の間隔で配置されている。右のリール3Rについて、「赤チェリー」と「白チェリー」は、それぞれ1個ずつ配置され、また、「白7」から「赤チェリー」までの配置間隔、及び「赤7」から「白チェリー」までの配置間隔は、何れの方向においても7コマ以上となっている。
リールユニット3内には、リール3L、3C、3Rのそれぞれに対して、その基準位置を検出するリールセンサ3SL、3SC、3SR(図3参照)と、背面から光を照射するリールランプ3LP(図3参照)とが設けられている。このスロットマシン1では、何れの遊技状態においても賭け数として3が設定されている状態でのみゲームを開始させることができ、上段、中段、下段の横方向、対角線の2方向の合計5本の入賞ラインが設定される。
また、可変表示装置2の周囲には、各種表示部が設けられている。可変表示装置2の下側には、払出数表示部21と、クレジット表示部22と、ペイアウト表示部23とが設けられている。払出数表示部21は、7セグメント表示器による払出数表示器51(図3参照)によって構成され、後述するチャレンジボーナスにおいて払い出されたメダル数の合計を表示する。さらに、払出数表示部21は、エラーが発生したときに、発生したエラーの種類に対応したコード(エラーコード)を表示するためにも用いられる。
クレジット表示部22は、7セグメント表示器によるクレジット表示器52(図3参照)によって構成され、後述するようにメダルの投入枚数及び払い出し枚数に応じてデータとして蓄積されたクレジットの数を表示する。ペイアウト表示部23は、7セグメント表示器によるペイアウト表示器53(図3参照)によって構成され、入賞が成立した場合に払い出されるメダルの枚数を表示する。
可変表示装置2の左側には、1枚賭け表示部24、2枚賭け表示部25、及び3枚賭け表示部27が設けられている。1枚、2枚、3枚賭け表示部24、25、27は、それぞれ1枚、2枚、3枚賭けランプ54、55、57(図3参照)が点灯状態となることで、現時点で設定されている賭け数を遊技者に示す。
可変表示装置2の右側には、投入指示表示部29と、スタート表示部30と、ウェイト表示部31と、リプレイ表示部32と、ゲームオーバー表示部33とが設けられている。投入指示表示部29は、投入指示ランプ59(図3参照)が点灯状態となることで、メダルが投入可能なことを示す。スタート表示部30は、スタートランプ60(図3参照)が点灯状態となることで、スタート可能、すなわちスタートレバー11の操作受付可能であることを示す。ウェイト表示部31は、ウェイトランプ61(図3参照)が点灯状態となることで、後述するウェイトがかかっていることを示す。リプレイ表示部32は、リプレイランプ62(図3参照)が点灯状態となることで、後述するリプレイ入賞をしたことを示す。ゲームオーバー表示部33は、ゲームオーバーランプ63(図3参照)が点灯状態となることで、スロットマシン1が打ち止めになったことを示す。
可変表示装置2の上側には、演出手段としての液晶表示器4が設けられている。液晶表示器4は、遊技状態、当選フラグの設定状況、または可変表示装置2に導出された図柄の種類、もしくは遊技者の選択に応じて様々な演出用の画像を表示する。後述する連続演出は、液晶表示器4への画像の表示によって行われるものとなっている。また、液晶表示器4には、遊技履歴などの遊技に直接的または間接的に関わる様々な情報を表示することが可能である。
また、可変表示装置2の下方に設けられた台状部分の水平面には、メダル投入口13と、1枚BETボタン14と、MAXBETボタン15と、精算ボタン16とが設けられている。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15には、データとして蓄積されたクレジット(最大50)から賭け数の設定を可能としているときに点灯するBETボタンランプ70a、70b(図3参照)が内部に配されている。
メダル投入口13は、遊技者がここからメダルを投入するものであり、投入指示表示部29が点灯しているときにメダルの投入が投入メダルセンサ44(図3参照)によって検出されると、賭け数が設定され、或いはクレジットがデータとして蓄積される。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15は、データとして蓄積されているクレジットから賭け数(それぞれ1、3)を設定する際に遊技者が操作するボタンであり、遊技者によって操作されたことが1枚BETスイッチ45(図3参照)またはMAXBETスイッチ46(図3参照)によって検出されると、クレジットからの賭け数の設定が行われる。
精算ボタン16は、既に賭け数として設定されたメダル、或いは蓄積されたクレジットに対応したメダルの払い出しを指示するためのボタンである。精算ボタン16の操作が精算スイッチ47(図3参照)によって操作が検出されると、賭け数が設定されていれば、まず設定された賭け数に応じたメダルが払い出され、賭け数が設定されていなければ(精算ボタン16の操作で先に賭け数分のメダルが払い出された場合を含む)、データとして蓄積されたクレジットに応じたメダルが払い出される。
その台状部分の垂直面には、スタートレバー11と、停止ボタン12L、12C、12Rとが設けられている。スタートレバー11は、ゲームを開始する際に遊技者が操作するもので、その操作がスタートスイッチ41(図3参照)によって検出されると、リール駆動モータ3ML、3MC、3MRが駆動開始され、リール3L、3C、3Rが回転開始する。リール3L、3C、3Rが回転開始した後所定の条件が成立することにより停止ボタン12L、12C、12Rの操作が可能となると、その内部に備えられた操作有効ランプ63L、63C、63R(図3参照)が点灯状態となって、その旨が遊技者に示される。
停止ボタン12L、12C、12Rは、それぞれ遊技者が所望のタイミングでリール3L、3C、3Rの回転を停止させるべく操作するボタンであり、その操作がストップスイッチ42L、42C、42R(図3参照)で検出されると、リール3L、3C、3Rの回転が停止される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作から対応するリール3L、3C、3Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ミリ秒である。
リール3L、3C、3Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190ミリ秒の間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、後述する停止制御テーブルにより選択される停止図柄は、停止ボタン12L、12C、12Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
もっとも、後述するチャレンジボーナスにおいては、左のリール3Lについての最大停止遅延時間が通常の190ミリ秒から75ミリ秒に短縮される。チャレンジボーナス時の75ミリ秒の最大停止遅延時間の間に引き込めるコマ数は1コマとなり、すなわち停止操作時に表示されている図柄と次の図柄のいずれかしか導出できなくなる。中と右のリール3C、3Rについての最大停止遅延時間は、チャレンジボーナスにおいても他の遊技状態と同じ190ミリ秒であり、最大4コマの図柄を引き込むことができる。
さらに、停止ボタン12L、12C、12Rを覆うパネルが、ボーナス告知部36として適用されている。ボーナス告知部36は、ボーナス告知ランプ66(図3参照)が点灯状態となることで、後述するチャレンジボーナスの入賞が可能となっていることを遊技者に告知する。また、停止ボタン12Rの右側には、メダルが詰まったときなどにおいてスロットマシン1に機械的に振動を与えるメダル詰まり解消ボタン18が設けられている。
スロットマシン1の下部前面側には、メダル払い出し口71と、メダル貯留皿72とが設けられている。メダル払い出し口71は、ホッパー80(図3参照)によって払い出しが行われたメダルを外部に排出するものである。メダル貯留皿72は、払い出されたメダルを貯めておくためのものである。メダル貯留皿72の上の前面パネルには、内部に設置された蛍光灯6(図3参照)が発した光が照射される。
スロットマシン1の下部前面側と、上部前面側の左右とには、それぞれ演出手段としてのスピーカ7U、7L、7Rが設けられている。スピーカ7U、7L、7Rは、スタートレバー11や停止ボタン12L、12C、12Rの操作時、或いは入賞時において所定の効果音を出力する。さらにはエラーの発生時、前面扉の解放時、設定値の変更時、並びに賭け数及びクレジットの精算時における警報音の出力を行うと共に、遊技状態に応じた様々な演出音の出力を行う。
さらに、スロットマシン1の前面側には、可変表示装置2及び液晶表示器4の周囲を取り囲むように、演出手段としての遊技効果ランプ75A〜75M(図3参照)の発光により光による演出を行う遊技効果表示部5A〜5Mが設けられている。遊技効果表示部5A〜5Mは、遊技の進行状況に応じた様々なパターンで光による演出を行うものである。なお、遊技効果表示部5A〜5Mの発光色は、単色からなるものであっても、複数色からなるものであっても構わない。
図3は、このスロットマシン1の制御回路の構成を示す図である。図示するように、このスロットマシン1の制御回路は、電源基板100、遊技制御基板101、演出制御基板102、リール中継基板103、リールランプ中継基板104、外部出力基板105、及び演出中継基板106に大きく分けて構成される。
電源基板100は、AC100Vの外部電源電圧を変圧し、遊技制御基板101その他のスロットマシン1の各部に動作電力を供給する。図3では、遊技制御基板101、ホッパー80、各スイッチ91〜94にのみ接続されているように示しているが、電源基板100は、他の各部への電力の供給も行っている。電源基板100は、スロットマシン1の内部に設けられ、メダルの払い出し動作を行うホッパーモータ82と、メダルの払い出しを検知する払い出しセンサ81とから構成されるホッパー80に接続されている。
電源基板100は、後述する内部抽選への当選確率を設定し、これに基づいて算出されるメダルの仮想払出率の設定値(設定1〜設定6)を変更するための設定スイッチ91、設定スイッチ91を操作有効とする設定キースイッチ92、内部状態(RAM112)をリセットする第2リセットスイッチ93、及び電源のON/OFF切り替えを行うメインスイッチ94にもそれぞれ接続されており、これらのスイッチの検出信号を遊技制御基板101へと送る。これらのスイッチ91〜94は、スロットマシン1の内部に設けられている。
遊技制御基板101は、スロットマシン1における遊技の進行全体の流れを制御するメイン側の制御基板であり、CPU111、RAM112、ROM113及びI/Oポート114を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部110を搭載している。また、乱数発生回路115、サンプリング回路116、電源監視回路117、リセット回路118その他の回路を搭載している。
CPU111は、計時機能、タイマ割り込みなどの割り込み機能(割り込み禁止機能を含む)を備え、ROM113に記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うと共に、スロットマシン1内の制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。CPU111の処理ワードは、1バイトであり、RAM112やROM113のアドレスは、1バイト単位で付けられている。
RAM112は、CPU111がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。RAM112は、バッテリバックアップされており、スロットマシン1がOFFされても、記憶内容を保持するものとなっている。RAM112には、リールモータ3ML、3MC、3MRをそれぞれ構成するステッピングモータのステップ数をカウントするカウンタのための領域が設けられている。クレジット数に関するデータは、RAM112に記憶されるものとなっている。ROM113は、CPU111が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。I/Oポート114は、遊技制御基板101に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
乱数発生回路115は、パルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路116は、乱数発生回路115がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路115は、遊技の進行に使用される乱数の種類毎に設けられていて、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められている。CPU111は、その処理に応じてサンプリング回路116に指示を送ることで、乱数発生回路115が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。
電源監視回路117は、電源基板100から供給される電源電圧を監視し、電圧の低下を検出したときに、電圧低下信号を制御部110に対して出力する。制御部110は、特に図示はしないが、電源監視回路117に接続された割込入力端子を備えており、割込入力端子に電圧低下信号が入力されることでCPU111に外部割り込みが発生し、CPU111は、電断割込処理を実行する。
リセット回路118は、電源投入時において制御部110が起動可能なレベルまで電圧が上昇したきにリセット信号を出力して制御部110を起動させると共に、制御部110から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわち制御部110が一定時間動作を行わなかった場合に、制御部110に対してリセット信号を出力し、制御部110を再起動させる。
CPU111は、また、タイマ割り込み処理により、RAM112の特定アドレスの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。CPU111は、I/Oポート114を介して演出制御基板102に、各種のコマンドを送信する。なお、遊技制御基板101から演出制御基板102へ情報(コマンド)は一方向のみで送られ、演出制御基板102から遊技制御基板101へ向けて情報(コマンド)が送られることはない。
遊技制御基板101から演出制御基板102に送信されるコマンドは、1つが2バイトで構成され、上位1バイトがコマンドの種類を示す制御情報、下位1バイトが制御状態の内容を示す情報である。遊技制御基板101から演出制御基板102にコマンドを送信する場合、CPU111は、送信すべきコマンドを、上位バイト、下位バイトの順でRAM112に設けられたコマンド送信バッファに設定する。
CPU111は、場合によっては同時期に複数のコマンドを演出制御基板102に送信する必要があるので、RAM112のコマンド送信バッファには、所定数のコマンドを設定することのできるだけの容量がある。例えば、同時期に2つのコマンドを送信する場合には、1つめのコマンドの上位バイト、下位バイト、2つめのコマンドの上位バイト、下位バイトといった具合に、RAM112のコマンド送信バッファに設定される。コマンド送信バッファに設定された各コマンドの上位バイト、下位バイトは、I/Oポート114からバイト単位で演出制御基板102に送られる。
遊技制御基板101には、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42L、42C、42R、精算スイッチ47、第1リセットスイッチ48、投入メダルセンサ44が接続されており、これらのスイッチ/センサ類の検出信号が入力される。また、リール中継基板103を介して、リールセンサ3SL、3SC、3SRの検出信号が入力される。I/Oポート114を介して入力されるこれらスイッチ/センサ類の検出信号、或いは前述したように電源基板100を介して入力される各種スイッチの検出信号に従って、遊技制御基板101上のCPU111は、処理を行っている。
遊技制御基板101には、また、流路切り替えソレノイド49、払出数表示器51、クレジット表示器52、ペイアウト表示器53、投入指示ランプ59、1枚賭けランプ54、2枚賭けランプ55、3枚賭けランプ57、ゲームオーバーランプ63、スタートランプ60、リプレイランプ62、BETボタンランプ70a、70b、操作有効ランプ63L、63C、63Rが接続されており、CPU111は、遊技の進行状況に従ってこれらの動作を制御している。
また、遊技制御基板101には、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRが接続されている。CPU111は、後述する内部抽選によりRAM112に設定される当選フラグに従って選択される停止制御テーブルを参照して、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRを制御して、リール3L、3C、3Rを停止させる。遊技制御基板101には、さらに演出中継基板106を介して演出制御基板102が接続されている。
演出中継基板106は、遊技制御基板101から演出制御基板102へ送信される情報の一方向性を担保するために設けられた基板である。演出中継基板106は、この状態を調べることによって遊技制御基板101や演出制御基板102を調べなくても、遊技制御基板101の制御部110に不正な信号(特に演出制御基板102に外部から入力されるようになっている信号)が入力されるような改造がなされていないかどうかをチェックすることができるようにするものである。
演出制御基板102は、スロットマシン1における演出の実行を制御するサブ側の制御基板であり、CPU121、RAM122、ROM123及びI/Oポート124を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部120を搭載している。また、乱数発生回路125及びサンプリング回路126を搭載しており、CPU121は、サンプリング回路126により乱数発生回路125がカウントしている値を取得することにより、遊技制御基板101と同様のハードウェア乱数機能を形成している。割り込み処理によるソフトウェア乱数機能も有している。
CPU121は、ROM123に記憶されたプログラム(後述)を実行して、演出の実行に関する処理を行うと共に、演出制御基板102内の各回路及びこれに接続された各回路を制御する。RAM122は、CPU121がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。RAM122も、バッテリバックアップされており、スロットマシン1がOFFされても、記憶内容を保持するものとなっている。ROM123は、CPU121が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。I/Oポート124は、演出制御基板102に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
CPU121による演出の実行は、I/Oポート124を介して遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて行われる。遊技制御基板101から送信されたコマンドがI/Oポート124に届くと、CPU121に対してコマンド受信割り込みが発生し、このコマンド受信割り込み処理によって、当該受信したコマンドをRAM122のコマンド受信バッファに順次入れていく。CPU121は、コマンド受信バッファに入れられたコマンドを2バイト単位で取り出し、その上位バイトでコマンドの種類を、下位バイトでコマンドの示す内容を判断して処理を行う。
遊技制御基板101から同時期に複数のコマンドが送信されている場合などは、CPU121は、当然のことながら複数のコマンドを同時に処理することができない。このため、RAM122のコマンド受信バッファも、複数のコマンドを入れておけるだけの容量があり、CPU121は、コマンド受信バッファから取り出した1つのコマンドに基づく処理が終了した時点で未だ別のコマンドがコマンド受信バッファに入れられていれば、次のコマンドに基づく処理を行うものとする。なお、RAM122のコマンド受信バッファの容量は、RAM112のコマンド送信バッファの容量よりも大きくなっている。
演出制御基板102には、遊技効果ランプ75A〜75M、液晶表示器4、スピーカ7L、7R、7U、蛍光灯6、ウェイトランプ61、ボーナス告知ランプ66が接続されている。また、リールランプ中継基板104を介してリールランプ3LPが接続されている。演出制御基板102の制御部120は、これら各部をそれぞれ制御して、演出を行っている。
リール中継基板103は、遊技制御基板101と外部出力基板105及びリールユニット3との間を中継している。リールランプ中継基板104は、演出制御基板102とリールユニット3との間を中継している。リール中継基板103には、また、満タンセンサ90が接続されており、その検出信号が入力される。満タンセンサ90は、スロットマシン1の内部に設けられ、ホッパー80からオーバーフローしたメダルを貯留するオーバーフロータンク内のメダルが満タンになったことを検知するものである。
満タンセンサ90により満タンが検知されると、満タンエラーとなる。なお、満タンセンサ90により満タンが検出されているかどうかは、1ゲームに1回、例えば、賭け数の確定したタイミングでチェックするものとすることができる。もっとも、前回のゲームでリプレイに入賞していたときには、満タンセンサ90により満タンが検出されているかどうかをチェックしないものとなっている。
外部出力基板105は、ホールの管理コンピュータなどの外部装置に接続されており、遊技制御基板101からリール中継基板103を介して入力されたチャレンジボーナス中信号、レギュラーボーナス中信号、リール制御信号、ストップスイッチ信号、メダルIN信号、メダルOUT信号、当選状況信号、及びセキュリティ信号を、当該外部装置に出力する。チャレンジボーナス中信号、レギュラーボーナス中信号、リール制御信号、ストップスイッチ信号、メダルIN信号、メダルOUT信号、当選状況信号、及びセキュリティ信号は、個別の出力端子から出力される。もっとも、セキュリティ信号には、後述するようにドア開放信号、設定値変更信号、投入エラー信号、払い出しエラー信号、他のエラー信号、及び精算中信号が含まれるが、これらは、時分割で同一の出力端子から出力される。
外部出力基板105には、前面扉が開放状態にあることを検出する扉開放センサ95が搭載されており、扉開放センサ95の検出信号に基づいてセキュリティ信号のうちのドア開放信号が出力される。外部出力基板105は、スロットマシン1への電力の供給が行われているとき(すなわち、スロットマシン1がONのとき)に蓄電するとともに、電力の供給が遮断されているとき(すなわち、スロットマシン1がOFFのとき)に、該蓄電した電力を外部出力基板105に供給する蓄電池から構成されるバックアップ電源を搭載している。
スロットマシン1の電源がONされているときには、外部出力基板105は、電源基板101からの電力供給で、扉開放センサ95により前面扉が開放状態にあることを検出し、前面扉が開放状態にあることを示すドア開放信号を含むセキュリティ信号を外部装置に出力する。一方、スロットマシン1の電源がOFFされているときには、外部出力基板105は、このバックアップ電源から電力供給で、扉開放センサ95により前面扉が開放状態にあることを検出し、前面扉が開放状態にあることを示すドア開放信号を含むセキュリティ信号を外部装置に出力する。なお、外部出力基板105から出力されるメダルIN信号及びメダルOUT信号、並びにセキュリティ信号の詳細については、後述する。
次に、リールモータ3ML、3MC、3MRを構成するステッピングモータについて説明する。リールモータ3ML、3MC、3MRをそれぞれ構成するステッピングモータは、例えば、ハイブリッド型ステッピングモータであり、ステータと、これに対向するロータとで構成される。ロータは、多数の歯車状突起を有し、これに回転軸と同方向に磁化された永久磁石が組み込まれている。
ステッピングモータは、遊技制御基板101のCPU111からパルス信号(励磁パルス)を受け、ステータの各励磁相φ1〜φ4に順次励磁電流が流れて、これらの励磁相φ1〜φ4が所定の順序に従って励磁されることによりロータを回転駆動させ、回転軸の回転によりリール3L、3C、3Rを回転させる。ステッピングモータを回転駆動するための制御方法としては、例えば、1−2相励磁方式が適用される。1−2相励磁方式は、励磁相φ1〜φ4のうちでパルス信号を入力する励磁相を(φ1,φ2)、(φ1)、(φ4,φ1)、(φ4)、(φ3,φ4)、(φ3)、(φ2,φ3)、(φ2)、(φ1,φ2)…と順次切り替えており、パルス信号を入力する励磁相を1相または2相とすることを交互に繰り返すものとなっている。
このように励磁相φ1〜φ4に励磁電流を与えるためのパルス信号を入力する度に、ステッピングモータの回転軸は、1ステップずつ回転することとなる。ステッピングモータの回転ステップは、リールモータ3ML、3MC、3MRのそれぞれについてRAM112に設けられたカウンタによりカウントされるものとなる。そして、カウントされているステッピングモータの回転ステップに応じて入力するパルス信号の励磁相をどのように切り替えればよいかが分かるものとなる。
また、リール3L、3C、3Rの回転に伴ってリールセンサ3SL、3SC、3SRにより基準位置が検出されると、カウンタの値がクリアされるものとなる。従って、リールモータ3ML、3MC、3MRの回転角度、すなわちリール3L、3C、3Rの図柄位置は、その回転ステップによりカウントされるカウンタの値(ステップ数)を参照すれば分かることとなる。
ステッピングモータの回転を停止させる場合には、目標停止位置に合わせて詳細を後述する2相励磁制御によりロータの回転を急制動させた後、後述する3相励磁制御によりロータを停止させる。これにより、リールモータ3ML、3MC、3MRのロータと一体的に結合されているリール3L、3C、3Rの回転を停止させるものである。
図4は、遊技制御基板101と、遊技制御基板101に接続される遊技用電子部品との配線接続状態を示す概略図である。図4には、遊技制御基板101と接続される各種スイッチ、センサ等の電子部品のうち、賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、ゲームを開始させる際に操作されるスタートスイッチ41、リール3L、3C、3Rの回転を停止する際に操作されるストップスイッチ42L、42C、42R、賭数を設定するために投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ44、リール3L、3C、3Rを回転させるためのリールモータ3ML、3MC、3MR、リール3L、3C、3Rの回転を検出するためのリールセンサ3SL、3SC、3SR、入賞の発生に伴い払い出されるメダルを検出する払出センサ81及び演出制御基板102が示されており、他のスイッチ、センサ等の図示は省略されている。
演出制御基板102を除く上記遊技用電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81は、ゲームの進行に関わる信号を遊技制御基板101に入出力する電子部品である。ゲームの進行に関わる信号とは、例えば、ゲームを開始可能な状態とするための賭数の設定操作、ゲームを開始させるための操作、リール3L、3C、3Rの表示結果を導出させるための操作等、ゲームの進行操作に応じて遊技制御基板101に出力される信号や、投入メダルの検出、リールの基準位置の検出、払出メダルの検出等、ゲームの進行に応じて遊技用電子部品から出力されて遊技制御基板101に入力される信号と、スタート操作の検出に応じてリール3L、3C、3Rを駆動させるための駆動信号や、入賞の発生に伴いメダルを払い出すホッパー80を駆動するための駆動信号等、ゲームの進行に応じて遊技制御基板101から出力されて遊技用電子部品に入力される信号とを含む。
そして、これら遊技用電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81は、ゲームの進行に応じて遊技制御基板101に信号を出力する第1の電子部品と、ゲームの進行に応じて遊技制御基板101からの信号が入力される第2の電子部品と、からなる。
具体的には、賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46及び賭数を設定するために投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ44は、該操作またはメダルの検出に基づいて遊技制御基板101にBET信号を出力する第1の電子部品である。遊技制御部110は、該BET信号の受信に基づいて賭数の設定処理を行うため、これら電子部品がないと賭数を設定することができない。すなわち、賭数を設定しないとゲームが開始可能な状態とならないため、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46及び投入メダルセンサ44はゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
ゲームを開始させるための操作を検出するスタートスイッチ41は、該操作の検出に基づいて遊技制御基板101にスタート信号を出力する第1の電子部品である。遊技制御部110は、該スタート信号の受信に基づいてゲームを開始する処理(リール回転処理等)を行うため、この電子部品がないとゲームを開始することができない。すなわち、スタートスイッチ41はゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
リール3L、3C、3Rの表示結果を導出させるための操作を検出するストップスイッチ42L、42C、42Rは、該操作の検出に基づいて遊技制御基板101にストップ信号を出力する第1の電子部品である。遊技制御部110は、該ストップ信号の受信に基づいて該当するリール3L、3C、3Rの回転を停止して表示結果を導出する処理を行うため、この電子部品がないとリール3L、3C、3Rの表示結果を導出することができない。すなわち、ストップスイッチ42L、42C、42Rはゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
リール3L、3C、3Rの回転を検出するリールセンサ3SL、3SC、3SRは、リールの基準位置の検出信号を遊技制御基板101に出力する第1の電子部品である。遊技制御部110は、該リールの基準位置の検出信号の受信に基づいて該当するリール3L、3C、3Rの図柄の位置を把握して回転を停止する処理等を行うため、この電子部品がないと各リール3L、3C、3Rの表示結果の導出や入賞の判定等を行うことができない。すなわち、リールセンサ3SL、3SC、3SRはゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
入賞の発生に伴い払い出されるメダルを検出する払出センサ81は、該メダルの検出に基づいて遊技制御基板101にメダル払出信号を出力する第1の電子部品である。遊技制御部110は、該払出メダル検出信号の受信に基づいて、発生した入賞に応じた枚数のメダルを払い出す払出処理を行うため、この電子部品がないと発生した入賞に応じた枚数のメダルを払い出すことができない。すなわち、払出センサ81はゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
また、リール3L、3C、3Rを回転させるリールモータ3ML、3MC、3MRは、遊技制御基板101から出力される駆動信号が入力される第2の電子部品である。このリールモータ3ML、3MC、3MRは、遊技制御基板101から出力される駆動信号の入力に基づいてリール3L、3C、3Rを回転させて図柄の変動表示を開始するものであるが、該信号入力に基づいて実際にリール3L、3C、3Rを回転しなかったとしても、遊技制御部110は、リールの駆動信号を出力した後に上記リールセンサ3SL、3SC、3SRからの信号が入力されることで、リールが回転したとしてゲームを進行する制御を行うことができる。しかし、このリールセンサ3SL、3SC、3SRから信号が遊技制御基板101に入力されるタイミングは、リールの駆動信号の出力後でないとエラーとなるため、打ち込み器具によりゲームを進行させる場合において、リールの回転の検出に基づく信号の出力タイミングを計るためにはリールの駆動信号が必要となる。すなわち、リールモータ3ML、3MC、3MRは、ゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
また、メダルの払い出しを行うホッパータンクを駆動するホッパーモータ82は、入賞の発生に応じて遊技制御基板101から出力される駆動信号が入力される第2の電子部品である。このホッパーモータ82は、遊技制御基板101から出力される駆動信号の入力に基づいてホッパー80を駆動させてメダルを払い出すものであるが、該信号入力に基づいて実際にホッパー80を駆動しなかったとしても、遊技制御部110は、ホッパー80の駆動信号を出力した後に上記払出センサ81からの信号が入力されることで、メダルが払い出されているとしてゲームを進行する制御を行うことができる。しかし、この払出センサ81から信号が遊技制御基板101に入力されるタイミングは、ホッパー80の駆動信号の出力後でないとエラーとなるため、打ち込み器具によりゲームを進行させる場合において、払出メダルの検出に基づく信号の出力タイミングを計るためには該ホッパータンクの駆動信号が必要となる。すなわち、ホッパーモータ82は、ゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
また、これら遊技用電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81は、基本的には複数の機種に共通して継続使用される電子部品であり、故障等が発生しない限り本体から取り外して交換する機会は少ないので、スロットマシンの本体所定箇所に固設されている。これに対して遊技制御基板101や演出制御基板102等は、機種変更の際には交換が必要となるため、その際には本体から取り外される。
つまり、遊技制御基板101を取り外す際には遊技用電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81との接続を解除する必要があるため、遊技用電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81と遊技制御基板101とは中継基板100、103、106、107を経由して接続されているとともに、これら基板同士及び基板と遊技用電子部品とはケーブルを介して接続されている。またケーブルと基板とは、ケーブルの端部に設けられたケーブル側コネクタと基板の配線パターンと電気的に接続された基板側コネクタとの接続により電気的に接続されている。
具体的に説明すると、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42L、42C、42R、投入メダルセンサ44は、操作部中継基板107を経由して遊技制御基板101と配線接続され、リールモータ3ML、3MC、3MR及びリールセンサ3SL、3SC、3SRは、リール中継基板103を経由して遊技制御基板101と配線接続され、ホッパーモータ82及び払出センサ81は、電源基板100を経由して遊技制御基板101と配線接続され、演出制御基板102は、演出中継基板106を経由して遊技制御基板101と配線接続されている。
操作部中継基板107、リール中継基板103、電源基板100、演出制御基板102には、遊技制御基板101と各電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81とを接続するための配線パターン(図示略)が設けられており、各電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81から遊技制御基板101に対して出力される検出信号または遊技制御基板101から供給(入力)される電力や信号等を中継可能とされている。
また、このように各種電子部品と遊技制御基板101とを、スロットマシン1の本体所定箇所に取り付けた各中継基板100、103、106、107を経由して配線接続することで、遊技制御基板101からスロットマシン1の本体所定箇所に個々に配設される複数の電子部品との配線の取りまとめが容易になるとともに、コネクタ接続部が常に中継基板または遊技制御基板101に設けられることになり、これにより各電子部品それぞれのコネクタ接続部が固定されるため、配線接続作業時においてコネクタ接続部を探したり、接続する配線の種類を間違うこと等が防止される。
遊技制御基板101と操作部中継基板107とは、ケーブル600aを介して接続され、遊技制御基板101とリール中継基板103とは、ケーブル600bを介して接続され、遊技制御基板101と電源基板100とは、ケーブル600cを介して接続されており、また、遊技制御基板101と演出中継基板106とは、ケーブル600dを介して接続されている。
操作部中継基板107と1枚BETスイッチ45とはケーブル601aを介して接続され、操作部中継基板107とMAXBETスイッチ46とはケーブル601bを介して接続され、操作部中継基板107とスタートスイッチ41とはケーブル601cを介して接続され、操作部中継基板107とストップスイッチ42Lとはケーブル601dを介して接続され、操作部中継基板107とストップスイッチ42Cとはケーブル601eを介して接続され、操作部中継基板107とストップスイッチ42Rとはケーブル601fを介して接続され、操作部中継基板107と投入メダルセンサ44とはケーブル601gを介して接続されている。
また、リール中継基板103とリールモータ3MLとはケーブル601hを介して接続され、リール中継基板103とリールモータ3MCとはケーブル601jを介して接続され、リール中継基板103とリールモータ3MRとはケーブル601lを介して接続されている。また、リール中継基板103とリールセンサ3SLとはケーブル601iを介して接続され、リール中継基板103とリールセンサ3SCとはケーブル601kを介して接続され、リール中継基板103とリールセンサ3SRとはケーブル601mを介して接続されている。また、電源基板100とホッパーモータ82とはケーブル601nを介して接続され、電源基板100と払出センサ81とはケーブル601oを介して接続され、演出中継基板106と演出制御基板102とはケーブル601pを介して接続されている。
これら各ケーブル600a〜600c、601a〜601oは、各基板に対してコネクタ接続されており、基板との配線接続を解除可能となっている。具体的には、ケーブル600aの両端には、ケーブル側コネクタ610a、611aが設けられており、一方のケ一ブル側コネクタ610aは、遊技制御基板101に固設された基板側コネクタ620aに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ611aは、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ621aに接続可能なコネクタである。ケーブル600bの両端には、ケーブル側コネクタ610b、611bが設けられており、一方のケーブル側コネクタ610bは、遊技制御基板101に固設された基板側コネクタ620bに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ611bは、リール中継基板103に固設された基板側コネクタ621bに接続可能なコネクタである。ケーブル600cの両端には、ケーブル側コネクタ610c、611cが設けられており、一方のケーブル側コネクタ610cは、遊技制御基板101に固設された基板側コネクタ620cに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ611cは、電源基板100に固設された基板側コネクタ621cに接続可能なコネクタである。ケーブル600dの両端には、ケーブル側コネクタ610d、611dが設けられており、一方のケーブル側コネクタ610dは、遊技制御基板101に固設された基板側コネクタ620dに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ611dは、演出中継基板106に固設された基板側コネクタ621dに接続可能なコネクタである。
また、一端が1枚BETスイッチ45に接続されたケーブル601aの他端には、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ622aに接続可能なケーブル側コネクタ612aが設けられている。一端がMAXBETスイッチ46に接続されたケーブル601bの他端には、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ622bに接続可能なケーブル側コネクタ612bが設けられている。一端がスタートスイッチ41に接続されたケーブル601cの他端には、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ622cに接続可能なケーブル側コネクタ612cが設けられている。一端がストップスイッチ42Lに接続されたケーブル601dの他端には、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ622dに接続可能なケーブル側コネクタ612dが設けられている。一端がストップスイッチ42Cに接続されたケーブル601eの他端には、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ622eに接続可能なケーブル側コネクタ612eが設けられている。一端がストップスイッチ42Rに接続されたケーブル601fの他端には、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ622fに接続可能なケーブル側コネクタ612fが設けられている。一端が投入メダルセンサ44に接続されたケーブル601gの他端には、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ622gに接続可能なケーブル側コネクタ612gが設けられている。
また、一端がリールモータ3MLに接続されたケーブル601hの他端及び一端がリールセンサ3SLに接続されたケーブル601iの他端には、リール中継基板103に固設された基板側コネクタ622hに接続可能なケーブル側コネクタ612hが設けられている。一端がリールモータ3MCに接続されたケーブル601jの他端及び一端がリールセンサ3SCに接続されたケーブル601kの他端には、リール中継基板103に固設された基板側コネクタ622iに接続可能なケーブル側コネクタ612iが設けられている。一端がリールモータ3MRに接続されたケーブル601lの他端及び一端がリールセンサ3SRに接続されたケーブル601mの他端には、リール中継基板103に固設された基板側コネクタ622jに接続可能なケーブル側コネクタ612jが設けられている。
また、一端がホッパーモータ82に接続されたケーブル601nの他端及び一端が払出センサ81に接続されたケーブル601oの他端には、電源基板100に固設された基板側コネクタ622kに接続可能なケーブル側コネクタ612kが設けられている。
また、ケーブル601pの両端には、ケーブル側コネクタC2、C3が設けられており、一方のケーブル側コネクタC2は、遊技制御基板101に固設された基板側コネクタC1に接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタC3は、演出制御基板102に固設された基板側コネクタC4に接続可能なコネクタである。
なお、この実施の形態では、各電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81からはコネクタを介すことなく配線が延出されているが、コネクタを介して配線と接続されていても良い。
上述のように、各基板と各ケーブルとは、基板側に設けられる基板側コネクタ620a〜620d、621a〜621d、622a〜622k、C1、C4と、ケーブル側に設けられるケーブル側コネクタ610a〜610d、611a〜611d、612a〜612k、C2、C3とからなる一対のコネクタ(雄コネクタと雌コネクタ)を介して配線接続されており、基板側コネクタからケーブル側コネクタを抜脱することにより配線接続を解除することができるようになっている。特に、遊技制御基板101、操作部中継基板107、リール中継基板103、電源基板100、演出制御基板102は、スロットマシン1の筐体または前面扉の所定箇所に取り付けられていることで、基板側コネクタからケーブル側コネクタを抜脱しやすいので、遊技制御基板101や演出制御基板102の交換が容易に行うことができる。
まず第1の電子部品に関して具体的に説明すると、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46または投入メダルセンサ44と遊技制御基板101との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板101にBET信号が不正に出力されると、賭数の設定操作が行われていないのに賭数が設定される虞がある。スタートスイッチ41と遊技制御基板101との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板101にスタート信号が不正に出力されると、ゲームの開始操作を行うことなくゲームが開始される虞がある。ストップスイッチ42L、42C、42Rと遊技制御基板101との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板101にストップ信号が不正に出力されると、停止操作を行うことなくリールの回転が停止される虞がある。
リールセンサ3SL、3SC、3SRと遊技制御基板101との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板101にリール回転信号が不正に出力されると、リールを回転させることなく各リール3L、3C、3Rの表示結果の導出や入賞の判定等が行われる虞がある。払出センサ81と遊技制御基板101との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板101にメダル払出信号が不正に出力されると、メダルを払い出すことなくメダルの計数が行われる虞がある。
第2の電子部品に関して具体的に説明すると、リールモータ3ML、3MC、3MRと遊技制御基板101との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタでの接続が解除されて遊技制御基板101から出力される駆動信号を打ち込み器具等で取得できることになると、リールの駆動信号が遊技制御基板101から出力されたタイミングを打ち込み器具側で特定できるので、本来リールセンサ3SL、3SC、3SRから遊技制御基板101に入力されるリール回転検出信号を、打ち込み器具からリール回転後の適正なタイミングで出力されてしまう虞がある。
また、ホッパーモータ82と遊技制御基板101との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタでの接続が解除されて遊技制御基板101から出力される駆動信号を打ち込み器具等で取得できることになると、ホッパータンクの駆動信号が遊技制御基板101から出力されたタイミングを打ち込み器具側で特定できるので、本来払出センサ81から遊技制御基板101に入力される払出メダル検出信号を、打ち込み器具からホッパータンクの駆動後の適正なタイミングで出力されてしまう虞がある。
このように、ゲームの進行に応じて第1の電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、81から出力され、本来であれば遊技制御基板101に入力される信号が打ち込み器具から出力された場合、遊技制御部110は該信号の受信に基づいてゲームを進行する制御を行うことができる。一方、ゲームの進行に応じて遊技制御基板101から出力され、本来であれば第2の電子部品3ML、3MC、3MR、82に入力される信号が打ち込み器具に入力された場合、打ち込み器具側では、遊技制御部110がリールモータ3ML、3MC、3MLやホッパーモータ82の駆動後に出力する信号の出力タイミング等を特定可能となり、これに基づいて新たな信号がメイン制御基板101に入力された場合には、遊技制御部110は該信号の受信に基づいてゲームを進行する制御を行うことができるので、ゲームを自動的に進行させるといった不正行為が実施される虞がある。この実施の形態にかかるスロットマシン1では、後述するように打ち込み器具の接続による不正行為を防止する種々の対策が施されている。
次に、遊技制御基板101における遊技制御部110への電源まわりの構成を説明する。図5は、遊技制御部110に対するバックアップ電源の供給ラインを示す回路図である。
遊技制御基板101には、電源基板100の電圧生成回路により生成された+5Vの直流電圧が供給される。電源基板100から供給された+5Vの直流電圧は、遊技制御部110の駆動電源としてVDD入力端子に供給されるとともに、図5に示すように、遊技制御基板101上で分岐して+5V(VBB)の直流電圧の供給ラインを形成する。そして、この+5V(VBB)の直流電圧の供給ラインは、逆流防止用のダイオード312を介して遊技制御部110のメモリバックアップ電源入力端子VBBに接続されているとともに、電源基板100側でグラウンドレベルに接続され、その間には大容量の図示されないコンデンサが設けられている。これにより+5V(VBB)の直流電圧をコンデンサに蓄積可能とされ、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されたときに、コンデンサに蓄積された電圧を、遊技制御部110におけるRAM112の記憶状態を保持するためのバックアップ電源として供給できるようになっている。
また、+5V(VBB)の直流電圧の供給ラインは、遊技制御基板101上で直接遊技制御部110のメモリバックアップ電源入力端子VBBに接続されているのではなく、図5に示すように、遊技制御基板101と操作部中継基板107を配線接続するケーブル600a、操作部中継基板107、操作部中継基板107と投入メダルセンサ44を配線接続するケーブル601gを経由し、更に、投入メダルセンサ44で折り返して、ケーブル601g、操作部中継基板107、ケーブル600aを経由して再度遊技制御基板101に接続され、遊技制御部110のメモリバックアップ電源入力端子VBBに接続されている。すなわち、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されたときに、コンデンサに蓄積された電圧は、遊技制御基板101からケーブル600a−操作部中継基板107−ケーブル601g−投入メダルセンサ44−ケーブル601g−操作部中継基板107−ケーブル600aを経由した後、遊技制御部110に供給され、遊技制御部110におけるRAM112の記憶状態が保持されるようになっている。
このため、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されている状態で、遊技制御基板101の基板側コネクタ620aとケーブル600aのケーブル側コネクタ610aとの接続、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板107の基板側コネクタ621aとの接続、操作部中継基板107の基板側コネクタ622gとケーブル601gのケーブル側コネクタ612gとの接続、のいずれかの接続を解除することで、バックアップ電源の供給ラインが切断され、遊技制御部110のRAM112のデータを保持できず、消失することとなる。すなわち遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間のコネクタ同士の接続が1カ所でも解除されると、遊技制御部110のRAM112に保持されているバックアップデータが消失するようになっている。
この実施の形態にかかるスロットマシン1では、遊技制御基板101と遊技用電子部品との間のコネクタ接続の解除を規制することで、打ち込み器具の接続を困難としている。具体的には、遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間のコネクタ接続、すなわち遊技制御基板101の基板側コネクタ620aとケーブル600aのケーブル側コネクタ610aとの接続、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板107の基板側コネクタ621aとの接続、操作部中継基板107の基板側コネクタ622gとケーブル601gのケーブル側コネクタ612gとの接続についてこれらコネクタ同士の接続の解除を規制している。基板側コネクタ620aとケーブル側コネクタ610aとの接続は、コネクタ規制部材500によってその解除が規制され、ケーブル側コネクタ611aと基板側コネクタ621aとの接続、及び基板側コネクタ622gとケーブル側コネクタ612gとの接続は、コネクタ規制部材650によってその解除が規制されるようになっている。
次に、外部出力基板105の構成、及び外部出力基板105から出力されるメダルIN信号及びメダルOUT信号、並びにセキュリティ信号について詳細に説明する。外部出力基板105は、メダル投入口13からメダルが投入される度、或いは1枚BETボタン14またはMAXBETボタン15が操作される度にメダルIN信号を出力するのではなく、スタートレバー11の操作時にまとめてメダルIN信号を出力するものとしている。一方、メダルOUT信号は、ホッパー80からメダルを1枚払い出す度に出力するものとしている。
また、図6は、外部出力基板105から出力されるセキュリティー信号の出力フォーマットを示す図である。前述したとおり、セキュリティ信号は、複数種類の信号を同一の外部出力端子から出力させるものであるが、図示するように、Xms(Xは任意の数)の時間毎に時分割し、1フレーム期間を14Xmsとして出力されるものである。
1フレーム期間のうちの最初のXmsの期間は、スタートビットを出力する期間となり、最後の6Xmsの期間がブランク期間となり、ブランク期間の直前のXmsの期間がストップビットを出力する期間となる。その間の6Xmsの期間で、Xmsの期間毎に時分割してドア開放信号、設定値変更信号、投入エラー信号、払い出しエラー信号、他のエラー信号、及び精算中信号の6種類の信号を出力するものとなっている。
ドア開放信号は、ON状態のときに前面扉が開放されていることを示す信号であり、設定キースイッチ92や設定スイッチ91、或いは各種基板101〜106及び基板間を接続するケーブルは、スロットマシン1の前面扉を開放した内部に設置されているので、前面扉が開放されているときには不正が行われてる可能性があるために出力されるものである。設定値変更信号は、ON状態のときに設定値の変更が行われていることを示す信号であり、設定値の変更はメダルの払出率に直接的に影響があることで不正が行われている可能性があるために出力されるものである。
投入エラー信号は、ON状態のときにメダルの投入においてエラーが発生し、未だ復帰していないことを示す信号であり、投入エラーが発生したときにはメダル投入口13から不正なメダル投入行為(実際にはメダルを投入せずに不正な器具を用いてクレジットを満杯にしてしまうような行為)が行われている可能性があるために出力されるものである。払い出しエラー信号は、ON状態のときにメダルの払い出しにおいてエラーが発生し、未だ復帰していないことを示す信号であり、払い出しエラーが発生したときにはホッパー80に対してメダルを抜くなどの不正行為が行われている可能性があるために出力されるものである。
他のエラー信号は、ON状態のときに投入エラー及び払い出しエラー以外のエラーが発生し、未だ復帰していないことを示す信号である。投入エラー及び払い出しエラー以外のエラーは、直接的にメダルを増加させようとする行為で発生するものではないが、エラーの発生時には何らかの不正が行われている可能性があるために、このような他のエラー信号を出力するものである。精算中信号は、ON状態のときにメダルの精算中であることを示す信号であり、メダルの精算は必ずしも不正がなくても通常に行われる行為ではあるものの、これが頻繁に行われるようでは不正な行為が行われている可能性があるために出力されるものである。
また、スタートビットは、常にON状態、ストップビット及びブランク期間は、常にOFF状態である。セキュリティ信号として実質的な内容を示す信号は、ドア開放信号、設定値変更信号、投入エラー信号、払い出しエラー信号、他のエラー信号、及び精算中信号の6種類であり、これらが全てOFF状態となってもOFF状態となっている期間は6Xmsしか継続しないので、7Xms以上の期間OFF状態となった後にセキュリティ信号がON状態となったXmsの期間がスタートビットの期間であると判断することができる。
なお、外部出力基板105から出力されるセキュリティ信号は、ドア開放信号、設定値変更信号、投入エラー信号、払い出しエラー信号、他のエラー信号、及び精算中信号をシリアルで出力するものであったが、外部出力基板105とホールの管理コンピュータなどの外部装置との間に所定の出力端子板を設け、シリアルのドア開放信号、設定値変更信号、投入エラー信号、払い出しエラー信号、他のエラー信号、及び精算中信号をパラレルに変換して、外部装置へと出力するものとしてもよい。
次に、遊技制御基板101を収納する基板ケース200及びコネクタ規制部材500の詳細な構造について説明する。
図7及び図8は、基板ケース200及び基板ケース200をスロットマシン1の本体をなす筐体に取り付けるための取付ベース250、コネクタ規制部材500を示す分解斜視図であり、図9は、基板ケース200を取付ベース250に組み付けた状態を示す斜視図であり、図10は、コネクタ規制部材500を構成する取付側部材510及びコネクタキャップ520の要部拡大斜視図であり、図11(a)は、図10のA−A断面図であり、図11(b)(c)は、図10のB−B断面図であり、図12は、基板ケース200を取付ベース250に組み付け、更に取付側部材510に対してコネクタキャップを装着した状態を示す斜視図であり、図13(a)は、図12のC−C断面図であり、図13(b)は、図12のD−D断面図である。
基板ケース200は、図7及び図8に示すように、遊技制御基板101の裏面側を覆うケース本体としての下部ケース201と、遊技制御基板101の実装面側を覆う上部ケース203と、から構成され、遊技制御基板101を挟持するように組み付けられるものである。なお、遊技制御基板101の実装面には、特に詳細な図示はしないが、CPU111、ROM123、RAM112等の電子素子や、他の基板からのケーブルの一端に設けられたケーブル側コネクタ等が接続される基板側コネクタ620a〜620c等が多数実装されている。
下部ケース201は、透明な合成樹脂からなり、略長方形状に形成される底板201aと、該底板の周囲を囲むように形成された側壁と、により上面が開放する直方体状に成形されている。
下部ケース201の一方の短辺の側壁201cには、2つの封止片211、211が外方に突出して設けられているとともに、他方の短辺の側壁201dには、2対の係止部210が外方に突出して設けられている。また、下部ケース201の底板201aの裏面における側壁201dよりの両長辺側端には、後述する取付側部材510の係止片511が係合する係合溝212がそれぞれ形成されている。
上部ケース203は、透明な合成樹脂からなり、図7及び図8に示すように、下面が開放するとともに、上面中央が膨出し、両短辺側に段部203a、203bが形成された凸型の箱状に成形されている。上部ケース203の下面は、下部ケース201と同型であり、下部ケース201と上部ケース203とを組み付けることで、内部に遊技制御基板101を収容する空間が形成されるようになっている。
上部ケース203の一方の短辺の側壁203cには、下部ケース201の一方の短辺の側壁201cに設けられた封止片211、211と対応する箇所にそれぞれ封止片231、231が外方に突出して設けられており、封止片231、231の間には、等間隔に4つの封止片232が外方に突出して設けられている。上部ケース203の他方の短辺の側壁203dには、下部ケース201の他方の短辺の側壁に設けられた2対の係止部210と対応する箇所にそれぞれ1対の係止部210と係合する係合部230がそれぞれ設けられている。また、上部ケース203の他方の短辺の側壁203dには、係合部230よりも外方よりの位置に、後述する取付ベース250の係止孔251a、251aに係合する係止片235、235がそれぞれ設けられている。
また、上部ケース203の両短辺側の段部203a、203bには、それぞれ凹部203e、203fが形成されているとともに、特に、段部203bの凹部203fの底面には、基板ケース200内に収容した遊技制御基板101の基板側コネクタ620aに対応する箇所に基板側コネクタ620aを挿通可能な挿通孔234が形成されている。
取付ベース250は、基板ケース200をスロットマシン1の本体をなす筐体に対して固定するための部材である。取付ベース250は、合成樹脂からなり、図7及び図8に示すように、下部ケース201の底板201aよりも大きい略長方形状に形成される底板250aと、該上板の周縁辺のうち2つの長縁辺に形成された側壁250b、250cとにより上面が開放する直方体状に形成されている。取付ベース250の底板250aには、複数箇所にビス孔252が形成されているとともに、一方の短辺側の縁辺には、中央部に切り欠き250eを有する側壁250dが形成されており、底板250aには、側壁250dの切り欠き250eから中央に向かって1対のガイド254、254が設けられている。ガイド254、254の対向する面には、後述する固着部材255の両端部に形成された係止部257、257が嵌入されるガイド溝254a、254aが形成されている。
固着部材255は、合成樹脂からなり、上面に4カ所の固着孔256が形成された固着片255aの両端から下方(図中後方)に伸びる垂下片255b、255bが延設され、更に垂下片255b、255bの両端部から左右方向(図中上下方向)を向く係止部257、257が形成された略コ字状に成形されている。固着部材255は、その係止部257、257を取付ベース250のガイド254、254に形成されたガイド溝254a、254aに対してそれぞれ嵌入することで、取付ベース250に取り付けられる。
取付ベース250における側壁250dが形成された短辺側には、先端に内方向きの係止爪253aを有する係止柱253が底板250aから立設されているとともに、反対側の短辺側の両端部には、上部ケース203の係合部230が挿入される係止孔251a、251aが底板250aから連設された係止孔部251、251が立設されている。
コネクタ規制部材500は、図7及び図8に示すように、基板ケース200に対して取り付けられる取付側部材510と、取付側部材510に対して装着され、基板側コネクタ620aに接続されたケーブル側コネクタ610aの一部を被覆するコネクタカバー520と、から構成され、取付側部材510を基板ケース200に対して取り付け、コネクタカバー520を装着することで、基板側コネクタ620aからのケーブル側コネクタ610aの抜脱が規制される。
取付側部材510は、透明な合成樹脂からなり、図7及び図8に示すように、基板ケース200を構成する下部ケース201及び上部ケース203の表面形状に沿った形状に成形されている。詳しくは、取付側部材510は、上部ケース203の係合部230が設けられた短辺側に装着されるものであり、その形状は、基板ケース200への取付時に上部ケース203における段部203bの凹部203fの底面に当接するとともに、ケーブル側コネクタ610aを逃がす切り欠き512及び内側に係止孔513aを有する筒状の係止孔部513が形成された基片510aの両端から起立する起立片510b、510bを介して上部ケース203における段部203bの両端部上面に当接する上片510c、510cが延設され、更に上片510c、510cの両端から垂下する側片510d、510dを介して係止部257、257が内向きに延設された形状であり、基板ケース200への取付時に、取付側部材510の基片510a、上片510c、510cの基板ケース200に対する対向面が上部ケース203における段部203bの上面及び凹部203fの底面にそれぞれ当接するようになっている。
係止孔部513における係止孔513aの内面には、図10に示すように、中心を挟んで対向する位置に係止溝514が、係止孔513aの下端から上方に向かって設けられている。係止溝514は、係止孔513aの下端からの深さの浅い浅溝部514aとそれよりも深い深溝部514bとからなる略L字状で、対向する係止溝514、514の浅溝部514a、514a同士、深溝部514b、514b同士が、それぞれ中心を挟んで対向する位置に形成されている。すなわち係止溝514、514は、中心を挟んで点対称に形成されている。
コネクタカバー520は、透明な合成樹脂からなり、図7及び図8に示すように、基板ケース200に取り付けられた取付側部材510に対して取り付けた際に、基板側コネクタ620aに接続されたケーブル側コネクタ610aの一部を被覆する断面視略コ字状の被覆部521が成形されているとともに、被覆部521の長手方向側面の一方の側面521aに取付側部材510における係止孔部513の係止孔513aの内周とほぼ同径の係止筒522が接続片522aを介して設けられている。
被覆部521の一方の側面521aの下端は、取付側部材510に取り付けた際にその基片510aの上面に当接するとともに、側面521aの背面には、リブ521b、521bが設けられ、そのリブ521b、521bの下面も基片510aの上面に当接するようになっている。
係止筒522は、図10に示すように、中心を挟んで対向する位置に、先端に外向きの係止爪523aが形成され、内方に弾性変形可能な係合部523、523が設けられている。係合部523、523は、その係止爪523a、523aが、コネクタカバー520を基板側コネクタ620aにケーブル側コネクタ610aが接続されている状態で取付側部材510に取り付けた際に、係止孔513aに形成された係止溝514、514の浅溝部514a、514aに対して係合する位置に設けられている。
次に、コネクタ規制部材500の基板ケース200への取付状況及び基板ケース200の筐体への取付状況について説明する。
まず、基板ケース200を構成する下部ケース201及び上部ケース203の内部に遊技制御基板101を収容して封止状態とする。下部ケース201及び上部ケース203を封止状態とするには、下部ケース201の2対の係止部210に対して、それぞれ対応する上部ケース203の係合部230を係合させた後、下部ケース201のいずれかの封止片211と上部ケース203の対応する封止片231とをワンウェイネジにて固着する。
ワンウェイネジは、周知のように、一方向の回転によってネジを螺着することができるが、他方向に回転させようとしても回転させることができない、すなわち、そのネジを緩めることができない機能を有するネジである。このため、下部ケース201のいずれかの封止片211と上部ケース203の対応する封止片231とをワンウェイネジにて固着すると、封止片211及び封止片231のいずれか一方を破断させなければ、これらの固着を解除できないようになっている。
そして、封止片211及び封止片231を固着することにより、下部ケース201に対する上部ケース203の長手方向の移動が規制され、その結果、下部ケース201の係止部210に対する上部ケース203の係合部230の係合の解除も規制されることとなり、上部ケース201と下部ケース203は、内部に遊技制御基板101を収容した状態で一体化され、封止片211及び封止片231を破断しなければ、開放することができない状態となる。
次に、遊技制御基板101を封止状態とした基板ケース200に対して取付側部材510を取り付ける。取付側部材510は、その両側片510d、510dを外方に向かって弾性変形させ、上部ケース203の段部203bに装着する。そして弾性変形を解除することで、係止片511、511を下部ケース201の裏面における係合溝212、212に係合させることで取り付けられる。この際、取付側部材510の基片510a、上片510c、510cは、それぞれ上部ケース203の段部203b上面、凹部203fの底面に当接するとともに、基片510aに設けられた切り欠き512が、上部ケース203の凹部203fに設けられた挿通孔234と一致し、これら切り欠き512及び挿通孔234を介して、基板ケース200に収容された遊技制御基板101の基板側コネクタ620aが基板ケース200内から外部に露出するようになっている。
次に、取付ベース250のビス孔252を介して取付ネジ259を筐体側の壁に螺入し、取付ベース250を筐体に対して固定するとともに、固着部材255の係止部257、257を取付ベース250の係合溝254a、254aにそれぞれ嵌入し、固着部材255を取付ベース250に対して装着する。
次に、取付側部材510が取り付けられた基板ケース200を取付ベース250に対して組み付ける。詳しくは、基板ケース200の一端側に突出する係止片235、235をそれぞれ取付ベース250の係止孔部251、251の係止孔251a、251aに挿入した後、図9に示すように、基板ケース200を取付ベース250の側壁250b、250cの間に収容させるとともに、係止柱253の係止爪253aによって基板ケース200の他端側段部203aの上面を係止して基板ケース200を取付ベース250に仮止めする。この状態で上部ケース203の一端に設けられた4つの封止片232と取付ベース250に装着された固着部材255の固着孔256がそれぞれ対応する位置となり、この状態で、いずれかの封止片232の上方から対応する固着孔256に対して前述のワンウェイネジを螺入することで、封止片232と固着部材255とを固着する。
そして、封止片232及び封止片固着部材255を固着することにより、基板ケース200の封止片232側の端部における取付ベース250からの取り外し方向への移動が規制されるとともに、係止柱253によって基板ケース200の封止片232側への水平移動も規制されるので、基板ケース200の一端側に突出する係止片235、235を取付ベース250の係止孔251a、251aから外すことも不可能となる。更に、この状態では、取付ベース250の底板250aのビス孔252は全て基板ケース200に被覆され、取付ネジへの259へのアクセスも不能となり、取付ベース250を筐体から取り外すことも不可能となる。このようにして、取付側部材510が取り付けられた基板ケース200は、取付ベース250を介して筐体に固定され、封止片232または固着部材255を破断しなければ、基板ケース200を筐体から取り外すことができない状態となる。
また、取付側部材510が取り付けられた基板ケース200が取付ベース250(筐体)に対して取り外し不能に固定されると、図13(a)に示すように、取付側部材510の側片510d、510dが取付ベース250の側壁250b、250cの内面に当接し、狭持されて取付側部材510の両側片510d、510dの外方への変形が規制されるため、取付側部材510を基板ケース200から取り外すことが不可能となる。
次に、図9に示すように、基板ケース200の挿通孔234及び取付側部材510における基片510aの切り欠き512を介して露呈する遊技制御基板101の基板側コネクタ620aに対してケーブル600aのケーブル側コネクタ610aを接続した後、これら基板側コネクタ620aとケーブル側コネクタ610aを接続した状態で、図12に示すように、コネクタカバー520の被覆部521でケーブル側コネクタ610aの上方を被覆するとともに、コネクタカバー520の係止筒522を取付側部材510における係止孔部513の係止孔513aに嵌入させる。これにより係止筒522の係合部523、523は、係止孔513aの内周に当接して内方に弾性変形する。この際、係合部523、523は、被覆部521でケーブル側コネクタ610aを被覆する位置とすると、自ずと係止孔513aの内面に形成された係合溝514、514のうち浅溝部514a、514aに位置決めされることとなり、係止筒522を更に嵌入し、係合部523、523の先端の係止爪523a、523aが係合溝514、514の浅溝部514a、514aに到達することで、図11(a)に示すように、係合部523、523の内方への弾性変形が開放され、係止爪523a、523aがそれぞれ浅溝部514a、514aに係合し、係止筒522の上方への移動が規制されるとともに、被覆部521の側面521aと基板側コネクタ620a及びケーブル側コネクタ610aの側面とが当接して、係止筒522の係止孔部513に対する回転が規制されることにより、取付側部材510とコネクタカバー520とが連結し、一体化されたコネクタ規制部材500が形成された状態となる。この状態では、係合部523、523が係止孔部513によって被覆されるため、外部から係合部523、523を内方に弾性変形させることが不可能となり、コネクタカバー520または取付側部材510を破断しなければ、コネクタカバー520を取付側部材510から取り外すことが不可能となる。
コネクタカバー520を取付側部材510に対して取り外し不能に取り付けると、図13(a)(b)に示すように、被覆部521によってケーブル側コネクタ610aの上面の一部が被覆され、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aからの抜き方向への移動が規制され、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aからの抜脱が規制されるようになっている。
このように、取付側部材510を基板ケース200に取り付けた状態で、基板ケース200を筐体に対して固着した後、ケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aに接続し、その状態で基板側コネクタ620aの一部を上方から被覆するようにして取付側部材510に取り付けることによって、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aからの抜脱が不能化されるようになっている。
次に、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除する際の状況について説明する。
ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除するには、取付側部材510またはケーブルカバー520を破断してコネクタカバー520を取付側部材510から取り外すか、基板ケース200の封止片232または固着部材255を破断して、基板ケース200を取付ベース250から取り外し、コネクタカバー520が取り付けられた状態のままの取付側部材510を基板ケース200から取り外す必要がある。
例えば、ケーブル600aの故障などによりケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aから外す必要がある場合には、前者の方法で取り外し、基板の故障などにより基板ケース200ごと交換する場合には、後者の方法で取り外せば良い。
まず、ケーブル600aを交換するにあたり、ケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aから外す必要がある場合に、コネクタカバー520を取付側部材510から取り外す方法について説明すると、最初に、ニッパーなどの工具でコネクタカバー520の被覆部521と係止筒522とを繋ぐ接続片522aを破断する。これにより被覆部521が分離するとともに、係止筒522の係止孔部513に対する回転が可能な状態となる。この状態で、係止筒522を、上面視反時計回りに回転させることで、係合部523、523が係合溝514、514の浅溝部514a、514aから深溝部514b、514bの位置に移動し、図11(a)に示すように、係止爪523a、523aが浅溝部514a、514aに係合している状態から、図11(b)に示すように、係止爪523a、523aと浅溝部514a、514aの係合が解除された状態となる。これにより、係止筒522の上方への移動が可能となり、図11(c)に示すように、係止筒522を上方に引き抜くと、係止爪523a、523aが深溝部514b、514bに係合するが、この状態では、係合部523、523が露呈するため、内方に弾性変形させることが可能となり、係合部523、523を内方に弾性変形させることにより、係止爪523a、523aと深溝部514b、514bとの係合が解除され、係止筒522を取付側部材510から取り外すことができ、これによりコネクタカバー520が取付側部材510から完全に分離し、コネクタカバー520によるケーブル側コネクタ610aの抜き方向の移動の規制も解除されるので、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除することができるようになる。
なお、コネクタカバー520を取付側部材510から取り外すと、被覆部521と係止筒522とが破断し、一度破断すると元の状態とはならないため、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除した痕跡が残ることとなる。
次に、基板ケース200ごと交換するにあたり、ケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aから外す必要がある場合に、取付側部材510をコネクタカバー520ごと基板ケース200から取り外す方法について説明すると、最初に、ニッパーなどの工具で固着部材255と固着されている基板ケース200の封止片232を破断する。これにより、基板ケース200の封止片232側の端部における取付ベース250からの取り外し方向への移動が可能となるので、係止柱253の係止爪253aと基板ケース200の段部203eとの係合を解除する。これに伴って封止片232側への水平方向への移動も可能となるので、基板ケース200の係止片235、235を取付ベース250の係止孔251a、251aから取り外す。これにより、基板ケース200が取付ベース250から取り外され、取付側部材510の側片510d、510dを外方に変形することが可能な状態となり、取付側部材510からコネクタカバー520を取り外すことなく、取付側部材510を基板ケース200から取り外すことが可能となり、これによりコネクタカバー520と一体化された状態で取付側部材510を基板ケース200から取り外すことにより、コネクタカバー520によるケーブル側コネクタ610aの抜き方向の移動の規制も解除されるので、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除することができるようになる。
なお、この方法によっても取付側部材510を基板ケース200から取り外すためには、固着部材255と固着されている基板ケース200の封止片232を破断する必要があり、一度破断すると元の状態とはならないため、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除した痕跡が残ることとなる。
また、この方法によれば、基板ケース200の封止片232が破断され、固着部材255に残るが、取付側部材510からコネクタカバー520を取り外すことなく、取付側部材510を基板ケース200から取り外せるため、交換用に遊技制御基板101が収容された新たな基板ケース200にコネクタカバー520が組み付けられた状態の取付側部材510を取り付けることで、新たな基板ケース200においてケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続の解除が不能化されるとともに、新しい固着部材255を取付ベース250に装着し、コネクタカバー520が組み付けられた状態の取付側部材510を取り付けた新たな基板ケース200を取付ベース250に取り付けて固着部材255と封止片232とを固着することで、再び取付側部材510の取り外しが不可能な状態となり、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除した場合には、その痕跡を残せる状態となる。すなわちこのような場合には、取付側部材510とコネクタカバー520とを再利用することが可能となる。
次に、コネクタ規制部材650の詳細な構造について説明する。
図14は、コネクタ規制部材650を構成する載置台660及びカバー部材680を示す分解斜視図であり、図15は、載置台660に対してカバー部材680を組み付けた状態を示す斜視図であり、図16(a)は、図15のE−E断面図であり、図16(b)は、図15のF−F断面図である。
コネクタ規制部材650は、図14及び図15に示すように、操作部中継基板107を載置する載置台660と、載置台660を上方から被覆するカバー部材680と、から構成され、載置台660に操作部中継基板107を収容した後、操作部中継基板107の基板側コネクタ621a、622gに、それぞれに対応するケーブル600a、601gのケーブル側コネクタ611a、612gを接続した後、カバー部材680をケース体610に取り付けることで、基板側コネクタ621a、622gからのケーブル側コネクタ611a、612gの抜脱が規制される。
載置台660は、透明な合成樹脂からなり、操作部中継基板107よりも大径の略長方形状に成形されている。操作部中継基板107には、図14に示すように、基板側コネクタ621a、622a、622b、622c、622d〜622f、622gが実装されており、載置台660の長辺側の両側面、及び短辺側の一方の側面には、操作部中継基板107を載置した際に、操作部中継基板107において差し込み口が実装面と水平方向に開口する基板側コネクタ622a、622b、622c、622d〜622f、622gが位置する部位を避けて、外方に突出するように、係止孔661bを有する係止孔部661がそれぞれ1つずつ接続片661aを介して設けられている。係止孔661bの内周面には、中心を挟んで対向する位置に中心向きの係止爪661c、661cが1対形成されている。
カバー部材680は、透明な合成樹脂からなり、載置台660とほぼ同形状に成形されており、一方の長辺側には、操作部中継基板107の基板側コネクタ621aに対応する位置に手前に向かって膨出するカバー部681が、他方の長辺側には、作業部中継基板110の基板側コネクタ622a、622bに対応する位置に手前側に向かって膨出するカバー部688、基板側コネクタ622c、622g、622d〜622fに対応する位置に手前に向かって膨出するカバー部689がそれぞれ形成されている。
カバー部681の上面681aには、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aの長辺の長さよりも狭い、基板側コネクタ621aに接続されたケーブル600aを逃がすための切り欠き681bが外側の側面にかけて形成され、これにより、上面681aの両側端には、それぞれ被覆面681c、681が形作られる。
カバー部688には、基板側コネクタ622a、622bに接続されたケーブル612a、612bを逃がすための切り欠き682aが形成されているとともに、カバー部689には、基板側コネクタ622cに接続されたケーブル612cを逃がすための切り欠き682b、基板側コネクタ622gに接続されたケーブル612gを逃がすための切り欠き632c、基板側コネクタ622d〜fに接続されたケーブル612d〜fを逃がすための切り欠き682dがそれぞれ形成されている。特に、基板側コネクタ622gに接続されたケーブル612gを逃がすための切り欠き682cは、ケーブル601gの長辺の長さよりも狭幅に形成されており、その両端には、カバー部689から垂下する被覆片683、683がそれぞれ設けられている。
また、カバー部材680の長辺側の両側面、及び短辺側の一方の側面には、載置台660の係止孔部661と対応する位置に、外方に突出するように、係止孔661bの内周面とほぼ同径の係止筒684が接続片684aを介して設けられている。係止筒684の外周面には、係止孔661bの内周に設けられた1対の係止爪661cと対応する箇所にそれぞれ係止孔684が形成されており、係止爪661cが係合できるようになっている。
次に、載置台660とカバー部材680の取付状況について説明すると、まず、図14に示すように、載置台660に操作部中継基板107を載置し、基板側コネクタ621a、622a、622b、622c、622d〜622f、622gにそれぞれ対応するケーブル側コネクタ611a、612a、612b、612c、612d〜612f、612gを接続する。これらケーブル側コネクタを基板側コネクタに接続した後、カバー部材680を載置台660に対して取り付ける。
詳しくは、カバー部材680の係止筒634を載置台660の対応する係止孔部661の係止孔661bに嵌入する。そして係止筒634を係止孔661bに押し込むことにより、係止孔661b内の係止爪661cが係止筒684の係止孔684に係合する。これにより、外方から係止爪661cと係止孔684との係合を解除することが不可能な状態となり、図15に示すように、載置台660とカバー部材680とが、係止孔部661または係止筒634を破断しなければ取り外し不能に組み付けられた状態となる。
そして、載置台660とカバー部材680とが組み付けられると、図16(a)に示すように、操作部中継基板107の基板側コネクタ621aに接続されたケーブル側コネクタ611aの両端部上面がカバー部材680の被覆部681c、681cに被覆され、ケーブル側コネクタ611aの基板側コネクタ621aからの抜き方向への移動が規制され、ケーブル側コネクタ611aの基板側コネクタ621aからの抜脱が規制されるようになっている。
また、載置台660とカバー部材680とが組み付けられると、図16(b)に示すように、操作部中継基板107の基板側コネクタ622gに接続されたケーブル側コネクタ612gの両端部上面がカバー部材680の被覆片683、683に被覆され、ケーブル側コネクタ621gの基板側コネクタ622gからの抜き方向への移動が規制され、ケーブル側コネクタ621gの基板側コネクタ622gからの抜脱が規制されるようになっている。
次に、ケーブル側コネクタ611aと基板側コネクタ621aとの接続及びケーブル側コネクタ621gと基板側コネクタ622gとの接続を解除する際の状況について説明する。
ケーブル側コネクタ611aと基板側コネクタ621aとの接続及びケーブル側コネクタ621gと基板側コネクタ622gとの接続を解除するには、ニッパーなどの工具でカバー部材680の係止筒684を繋ぐ接続片684aを破断する。これにより、カバー部材680の本体と係止筒684とが分離して、カバー部材680を載置台660から取り外すことが可能となり、カバー部材680を載置台660から取り外すことにより、被覆部681c、681cによるケーブル側コネクタ611aの抜き方向の移動の規制が解除されるとともに、被覆片683、683によるケーブル側コネクタ621gの抜き方向の移動の規制も解除されるので、ケーブル側コネクタ611aと基板側コネクタ621aとの接続及びケーブル側コネクタ621gと基板側コネクタ622gとの接続を解除することができるようになる。
なお、カバー部材680を載置台660から取り外すと、カバー部材680の本体と係止筒684とが破断し、一度破断すると元の状態とはならないうえに、分離した係止筒684が載置台660の係止孔部661の係止孔661b内に残るため、ケーブル側コネクタ611aと基板側コネクタ621aとの接続及びケーブル側コネクタ621gと基板側コネクタ622gとの接続との接続を解除した痕跡が残ることとなる。
上記スロットマシン1においては、可変表示装置2の何れかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められている。遊技状態としては、通常の遊技状態の他に、特別遊技状態としてのチャレンジボーナス、レギュラーボーナスと、通常遊技状態よりもリプレイの当選確率が高くなるRTとがある。
また、入賞となる役の種類には、大きく分けて、特別遊技状態への移行を伴う特別役(チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)、レギュラーボーナス(1)、レギュラーボーナス(2))と、メダルの払い出しを伴う小役(ベル、赤チェリー、白チェリー)と、賭け数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役(リプレイ)とがある。図17(a)は、このスロットマシン1において入賞となる役の種類と可変表示装置2における図柄の組み合わせを説明する図である。
チャレンジボーナス(1)は、チャレンジボーナス以外の遊技状態において何れかの入賞ラインに「白7−白7−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。チャレンジボーナス(2)は、チャレンジボーナス以外の遊技状態において何れかの入賞ラインに「赤7−赤7−赤7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)に入賞すると、遊技状態がチャレンジボーナスに移行する。RTの遊技状態においてチャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)に入賞した場合には、チャレンジボーナスに遊技状態が制御されるのに伴ってRTが終了させられる。
遊技状態がチャレンジボーナスにあるときには、左のリール3Lについての最大停止遅延時間が通常の190ミリ秒から75ミリ秒に短縮され、1コマだけの引き込みが許容されるが、内部抽選の結果に関わらずに、ベル、赤チェリー、白チェリーという小役に入賞することが可能になる(すなわち、これらの小役の当選フラグが内部抽選によらずに設定される)。すなわち、内部抽選の結果によらずに、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に応じて小役入賞させることができるものとなる。
チャレンジボーナスの遊技状態は、払い出しメダル枚数が253枚に達したときに終了させられる。なお、後述する内部抽選においてチャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)に当選していても、リール3L、3C、3Rの「赤7」、「白7」は、5コマ以内の間隔で配置されている訳ではないので、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によってはこれらの役に入賞しない場合がある。
レギュラーボーナス(1)は、通常の遊技状態またはRTにおいて何れかの入賞ラインに「JAC−赤チェリー−ベル」という互いに異なる図柄の組み合わせが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナス(2)は、通常の遊技状態またはRTにおいて何れかの入賞ラインに「ベル−赤チェリー−JAC」という互いに異なる図柄の組み合わせが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナス(1)、レギュラーボーナス(2)に入賞すると、それぞれ遊技状態がレギュラーボーナス(1)、レギュラーボーナス(2)に移行する。
レギュラーボーナス(1)とレギュラーボーナス(2)は、それ自体の遊技性としては全く同じ遊技状態(両者をまとめて、単にレギュラーボーナスと呼ぶ)であるが、レギュラーボーナス(1)が終了した後には、その後の50ゲームの間だけ遊技状態がRTに制御される(但し、チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)、レギュラーボーナス(1)またはレギュラーボーナス(2)に入賞するまで)のに対して、レギュラーボーナス(2)が終了した後には、通常の遊技状態に制御される。
遊技状態がレギュラーボーナスに制御されると、通常の遊技状態に比べて赤チェリー及び白チェリーに当選する確率が高くなる。チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)、レギュラーボーナス(1)及びレギュラーボーナス(2)といった特別役には当選せず、また、他の小役、リプレイの当選確率は、通常の遊技状態と同じになる。レギュラーボーナスの遊技状態は、3ゲームを消化したときに終了する。
また、左のリール3Lについての「ベル」、「JAC」、中のリール3Cについての「赤チェリー」、右のリール3Rについての「ベル」、「JAC」は、何れも5コマ以内の間隔で配置されているため、レギュラーボーナス(1)またはレギュラーボーナス(2)に当選しているときには、必ず入賞する。
ベルは、何れの遊技状態においても何れかの入賞ラインに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。リール3L、3C、3Rの何れについても「ベル」は5コマ以内の間隔で配置されているので、チャレンジボーナス以外の遊技状態では、後述する内部抽選においてベルに当選していれば、必ず入賞するものとなる(但し、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)の当選が持ち越されている場合は、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)の導出を優先することによって入賞しない場合がある)。一方、チャレンジボーナスの遊技状態においては、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順(操作する順序及び操作タイミングを言う)によっては入賞しない場合がある。
赤チェリーは、何れの遊技状態においても右のリール3Rについて何れかの入賞ラインに「赤チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となり、白チェリーは、「白チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となる。赤チェリーまたは白チェリーに入賞したときには、1つの入賞ライン当たりで1枚、上段または下段の停止で必ず2つの入賞ラインでの入賞となる(中段に停止できる場合は、必ず上段または下段の何れかに停止できる)ので、合計で2枚のメダルが払い出される。
右のリール3Rについて、「赤チェリー」、「白チェリー」は、それぞれ1つだけしか配置されていないので、チャレンジボーナス以外の遊技状態でも、チャレンジボーナスの遊技状態でも、停止ボタン12Rが所定のタイミングで操作されなければ、赤チェリーや白チェリーに当選していても入賞しない。また、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)の当選が持ち越されているゲームで、何れかの種類の小役に当選した場合は、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)の導出が優先されるものとなっている。
もっとも、後述するように、チャレンジボーナス(1)は赤チェリーと、チャレンジボーナス(2)は白チェリーと同時当選し得るが、右のリール3Rについての「白7」と「赤チェリー」の位置関係、或いは「赤7」と「白チェリー」の位置関係から、チャレンジボーナス(1)と赤チェリーの両方の入賞を狙うことができる停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順や、チャレンジボーナス(2)と白チェリーの両方の入賞を狙うことができる操作手順は存在しない。
ベル、赤チェリー、白チェリーの小役は、チャレンジボーナスの遊技状態においては内部抽選の結果によらずに当選フラグが設定されるので、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に応じて入賞させることができるが、メダルの払い出し枚数の多いものから優先される。もっとも、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、最大停止遅延時間が短縮されないリール3C、3Rでは「ベル」を任意の位置に停止でき、最大停止遅延時間が短縮される左のリール3Lでは「ベル」以外の図柄は小役入賞に関係しないので、ベルが赤チェリーまたは白チェリーに優先されるという意義はあまりない。
最も一般的には、チャレンジボーナスの遊技状態において遊技者は、最大停止遅延時間の短縮される左のリール3Lを最初に停止させるため、停止ボタン12Lの操作タイミングが左のリール3Lについて「ベル」を導出可能なタイミング(9番または15番以外の図柄が下段に位置するタイミング)であれば、ベルに入賞する。
左のリール3Lが最初に停止されない場合、右の停止ボタン12Rの操作タイミングが右のリール3Rについて「ベル」と「赤チェリー」または「白チェリー」を両方導出可能なタイミング(19番〜2番、10番〜14番の図柄が下段に位置するタイミング)であれば、「ベル」とともに「赤チェリー」または「白チェリー」を導出させる。ベルと同時に赤チェリーまたは白チェリーに入賞することとなるが、両者の払い出しメダル枚数を合計すると17枚ということになるが、1ゲーム当たりの最大払い出しメダル枚数は15枚に制限されており、ベルと赤チェリーまたは白チェリーの複合入賞でもベルだけに入賞した場合と払い出しメダル枚数は変わらない。
リプレイは、チャレンジボーナス以外の遊技状態において何れかの入賞ラインに「JAC−JAC−JAC」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプレイ入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭け数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭け数3に対応した3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
「JAC」は、リール3L、3C、3Rの全てについて5コマ以内の間隔で配置されているので、後述する内部抽選においてリプレイに当選していれば、必ず入賞するものとなる(後述するようにチャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)の当選が持ち越されている場合も、リプレイの導出が優先されるので、必ず入賞する)。また、右のリール3Rについては1番の「JAC」の1つ上の2番の図柄が「赤チェリー」、13番の「JAC」の1つ上の14番の図柄が「白チェリー」となっているが、後述する停止制御によりリプレイと赤チェリーまたは白チェリーの複合入賞が生じないようになっている。
また、入賞となる役として定められたものではないが、チャレンジボーナス(1)および/または赤チェリー、もしくはチャレンジボーナス(2)および/または白チェリーに当選しているときには、左のリール3Lの上中下段の何れかに「赤チェリー」が停止するチャンス目が導出されることがある。他の当選状況では、このチャンス目が導出されることはない。なお、チャンス目を導出させるためのリール3L、3C、3Rの停止制御については、詳しく後述する。
以下、内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するかどうかを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートレバー11の操作時)、決定するものである。内部抽選では、乱数発生回路115から内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)が取得される。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技者が設定した賭け数と、設定スイッチ91により設定された設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。内部抽選における当選は、排他的なものである。
内部抽選では、各役について遊技状態及び設定値毎に登録されている判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、その対象となっている役に当選したものと判定される。当選と判定されると、当該役の当選フラグがRAM112に設定される。判定値数は、ROM113に遊技状態別当選役テーブルに登録されている。
図17(b)は、遊技状態別当選役テーブルを示す図である。遊技状態別当選役テーブルは、ROM113に予め格納され、内部抽選において遊技状態毎に各抽選対象となる役の判定値数を登録したテーブルである。ここでは、所定の設定値のものだけを示しているが、設定値の違いに応じて微妙に異なる値が登録されている。内部抽選においては、複数の役が同時に抽選対象となる場合もある。この遊技状態別当選役テーブルに従って、内部抽選では、チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(1)+赤チェリー、チャレンジボーナス(2)、チャレンジボーナス(2)+白チェリー、レギュラーボーナス(1)、レギュラーボーナス(2)、ベル、赤チェリー、白チェリー、リプレイの判定値数が順番に遊技状態に応じて取得される。
もっとも、レギュラーボーナスの遊技状態に対しては、チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(1)+赤チェリー、チャレンジボーナス(2)、チャレンジボーナス(2)+白チェリー、レギュラーボーナス(1)、レギュラーボーナス(2)の判定値数として0が登録されているため、これらの役に当選することはない。
また、チャレンジボーナスの遊技状態に対しては、チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(1)+赤チェリー、チャレンジボーナス(2)、チャレンジボーナス(2)+白チェリー、レギュラーボーナス(1)、レギュラーボーナス(2)、リプレイの判定値数として0が登録されているため、これらの役に当選することはない。ベル、赤チェリー、白チェリーという小役についても判定値数としては0が登録されているが、チャレンジボーナスの遊技状態では、抽選の結果に関わらずに、これらの役の当選フラグがRAM112に設定され、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に応じて入賞させることができる。
RAM112に設定された当選フラグのうちで小役またはリプレイの当選フラグは、入賞の有無に関わらずに当該ゲーム限りで消去されるが、特別役の当選フラグは、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に応じて入賞しなかった場合には、次以降のゲームに持ち越される。もっとも、レギュラーボーナス(1)またはレギュラーボーナス(2)には、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に関わらずに入賞するため、持ち越しが発生する当選フラグは、チャレンジボーナス(1)当選フラグ及びチャレンジボーナス(2)当選フラグのみである。
通常の遊技状態またはRTにおいては、チャレンジボーナス(1)+赤チェリーの判定値数として73が登録されているが、これの判定値数を加算したときにオーバーフローが生じたときには、チャレンジボーナス(1)と赤チェリーの両方の当選となり、チャレンジボーナス(1)当選フラグと赤チェリー当選フラグの両方がRAM112に設定される。チャレンジボーナス(1)は、このように赤チェリーとは同時当選し得るが、入賞させるための停止ボタン12Lの操作タイミングの一部が被っている白チェリーとは同時当選し得ない。チャレンジボーナス(2)、白チェリー、及び赤チェリーの関係についても同様である。
また、通常の遊技状態またはRTでは、チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(1)+赤チェリー、チャレンジボーナス(2)、及びチャレンジボーナス(2)+白チェリーが抽選の対象となるが、前回以前のゲームでチャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)に当選し、その当選フラグが持ち越されているときには、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)の当選となることはない。
例えば、チャレンジボーナス(2)当選フラグが持ち越されている状態で、チャレンジボーナス(1)+赤チェリーに当選した場合には、赤チェリーのみの当選となる。また、チャレンジボーナス(1)当選フラグまたはチャレンジボーナス(2)当選フラグが持ち越されている状態で、ベル、赤チェリー、白チェリーまたはリプレイに当選した場合には、これらの役の当選フラグが、チャレンジボーナス(1)当選フラグまたはチャレンジボーナス(2)当選フラグに重ねて設定されるものとなる。
さらに、レギュラーボーナスにおける赤チェリー、白チェリーの判定値数は、何れもが26133であり、レギュラーボーナスでは赤チェリーまたは白チェリーの何れかに当選する確率がおおよそ1/1.4という非常に高いものとなっている。もっとも、赤チェリー及び白チェリーは、停止ボタン12Rの操作タイミングでは取りこぼすことがあるので、リプレイのように当選確率と同じ割合で入賞するとは限らない。もっとも、赤チェリーまたは白チェリーに当選しているときには、これらに入賞するか否かに関わらずにチャンス目が導出され得るので、チャンス目が導出される割合が他の遊技状態よりも高くなるものと考えることができる。
また、通常の遊技状態、RT、レギュラーボーナスにおけるリプレイの判定値数は、それぞれいずれの設定値でも同じとなっている。もっとも、リプレイの判定値数は、通常の遊技状態またはレギュラーボーナスでは8992であるのに対して、RTでは50604となっている。通常の遊技状態またはレギュラーボーナスにおけるリプレイ当選確率は、おおよそ1/7.3となっているのに対して、RTにおけるリプレイ当選確率は、おおよそ1/1.4となっており、非常に高い確率でリプレイ入賞するものとなっている。
このようにリプレイの合計当選確率が設定されることで、通常の遊技状態では、メダルの払出率が1より小さく(すなわち、賭け数の設定のために投入するメダルの数に対して内部抽選で当選する小役に対して払い出されることとなるメダルの数の方が小さい)、レギュラーボーナスでは、通常の遊技状態よりもメダルの払出率が高くなる。さらに、RTでは、リプレイの合計当選確率が高くなることにより、メダルの払出率が1より大きくなる(すなわち、賭け数の設定のために投入するメダルの数に対して内部抽選で当選する小役に対して払い出されることとなるメダルの数の方が大きい)。
チャレンジボーナスにおけるメダルの払出率は、全てのゲームで15枚役のベルに入賞させることができるものとなるので、1よりも大きく、レギュラーボーナスやRTに比べてもメダルの払出率が非常に高くなる。なお、ここで説明した遊技状態に応じたメダルの払出率の関係は、設定値が1〜6のいずれとなっている場合も同じである。
次に、リール3L、3C、3Rの停止制御について説明する。可変表示装置2を構成するリール3L、3C、3Rは、スタートレバー11が操作され、且つ前回のゲームにおけるリール3L、3C、3Rの回転開始から所定時間を経過していることを条件に、回転開始される。そして、遊技者によって停止ボタン12L、12C、12Rが操作されると、対応するリール3L、3C、3Rの回転が停止されるものとなる。
リール3L、3C、3Rの回転停止は、対応する停止ボタン12L、12C、12Rの操作から190ミリ秒(チャレンジボーナス中の左のリール3Lは75ミリ秒)の最大停止遅延時間の範囲内で当選フラグの設定されている役の図柄を入賞ライン上に揃えるように、また、190ミリ秒(チャレンジボーナス中の左のリール3Lは75ミリ秒)の最大停止遅延時間の範囲内で当選フラグの設定されていない役の図柄を入賞ライン上に揃えないように制御される。
チャレンジボーナス以外の遊技状態においてリプレイ当選し、リプレイ当選フラグが設定されている場合には、リール3L、3C、3Rの何れについても「JAC」が5コマいないの間隔で配置されているため、4コマの引き込み範囲内で何れかの入賞ライン上に「JAC」の図柄を揃えて、必ずリプレイ入賞させることができる。もっとも、右のリール3Rについて1番または13番の「JAC」が中段または下段に停止されることはなく、赤チェリーまたは白チェリーに複合入賞させないものとなっている。また、左のリール3Lについて5番の「JAC」が中段または下段に、或いは14番の「JAC」が下段に停止されることはなく、チャンス目が導出されないものとなっている。
例えば、左のリール3Lについて5番の「JAC」を中段または下段にしか停止することのできない停止ボタン12Lの操作タイミングは、4番または5番の図柄が下段に位置するタイミングであるが、この位置で停止ボタン12Lが操作されたなら、9番の「JAC」を引き込むことができるからである。また、左のリール3Lについて14番の「JAC」を下段にしか停止できないタイミングで停止ボタン12Lが操作された場合も、同様に19番の「JAC」を上段に引き込むことができる。
また、右のリール3Rについて1番の「JAC」を中段または下段にしか停止することのできない停止ボタン12Rの操作タイミングは、0番または5番の図柄が下段に位置するタイミングであるが、この位置で停止ボタン12Rが操作されたなら、6番の「JAC」を上段まで引き込むことができる。13番の「JAC」についても同様に、18番の「JAC」を上段まで引き込むことができる。
中のリール3Cについては、何れの「JAC」を何れの位置に停止させても赤チェリーまたは白チェリーとの複合入賞や、チャンス目の導出の問題はないが、左のリール3Lと右のリール3Rについて「JAC」を中段または下段に停止させないように、上段の入賞ラインに「JAC−JAC−JAC」の図柄組み合わせが揃うように、リール3L、3C、3Rの停止制御がされるものとなっている。
チャレンジボーナス以外の遊技状態において、レギュラーボーナス(1)当選フラグ、レギュラーボーナス(2)当選フラグ、またはベル当選フラグが設定されている場合(チャレンジボーナス当選フラグの持ち越し時を除く)には、左のリール3Lについての「ベル」、「JAC」、中のリール3Cについての「ベル」、「赤チェリー」、右のリール3Rについての「ベル」、「JAC」が何れも5コマ以内の間隔で配置されているため、4コマの引き込み範囲内で必ず当選している役の図柄を何れかの入賞ライン上に揃えることができる。
これらの役についても赤チェリーや白チェリーとの複合入賞や、チャンス目の導出がされないようにするため、レギュラーボーナス(1)の図柄組み合わせ「JAC−赤チェリー−ベル」は右下がりの対角線の入賞ラインに、レギュラーボーナス(2)の図柄組み合わせ「ベル−赤チェリー−JAC」は上段の入賞ラインに、ベルの図柄組み合わせ「ベル−ベル−ベル」は中段の入賞ラインに、それぞれ揃えられる。
チャレンジボーナス以外の遊技状態において、赤チェリー当選フラグまたは白チェリー当選フラグが設定されている場合(チャレンジボーナス当選フラグの持ち越し時を除く)には、それぞれ左のリール3Lについて10番〜16番、0番〜6番の図柄が下段に位置するタイミングで左の停止ボタン12Lが操作されれば、左のリール3Lの上段、中段または下段の何れかに「赤チェリー」を停止させることができ、チャンス目が導出する。それ以外の場合、チャンス目は導出されない。
また、赤チェリー当選フラグが設定されている場合に右のリール3Rについて17番〜0番の図柄が下段に位置するタイミングで停止ボタン12Rが操作されれば、右のリール3Rの上段または下段に「赤チェリー」が停止する。白チェリー当選フラグが設定されている場合に右のリール3Rについて8番〜14番の図柄が下段に位置するタイミングで停止ボタン12Rが操作されれば、右のリール3Rの上段または下段に「白チェリー」が停止する。これ以外の場合では、赤チェリー、白チェリーには入賞しない。
なお、赤チェリーまたは白チェリーの当選時には、停止ボタン12Lと12Rの何れが先に操作された場合でも、リール3L、3Rの停止制御は変わらない。つまり、赤チェリー当選フラグまたは白チェリー当選フラグが設定されている場合には、右のリール3Rに停止された図柄に基づいて赤チェリーまたは白チェリーに入賞する場合も入賞しない場合も、左のリール3Lにおいてチャンス目が導出されるものとなる。
また、赤チェリー当選フラグまたは白チェリー当選フラグが設定されている場合において、左のリール3Lに「赤チェリー」を停止させてチャンス目を導出できない場合は、可能な限り「白7」または「赤7」を導出するようにする。例えば、左の停止ボタン12Lが1番目に操作された場合において、その操作タイミングが左のリール3Lについて20番の図柄が下段に位置するタイミングであると3番の「白7」が停止され、7番〜9番の図柄が下段に位置するタイミングであると10番および/または11番の「赤7」が停止される。
チャレンジボーナス以外の遊技状態においてチャレンジボーナス(1)当選フラグが設定されている場合には、例えば、左、中、右の順で停止ボタン12L、12C、12Rが操作されるものとすると、最初に操作された左の停止ボタン12Lの操作タイミングが左のリール3Lの下段に18番〜3番の図柄が位置するタイミングであれば、4コマの引き込み範囲で3番の「白7」を上段または下段に停止できるので、その位置で停止させる。
ここで、左のリール3Lの上段に「白7」が停止された場合、次に中の停止ボタン12Cが中のリール3Cの20番〜4番の図柄が下段に位置するタイミングで操作されれば、6番の「白7」を上段または中段に停止できるので、その位置で停止させる。さらに、右のリール3Cの中段に「白7」が停止された場合に、最後に右の停止ボタン12Rが右のリール3Rの6番〜10番に位置するタイミングで操作されれば、10番の「白7」を下段に停止できるので、その位置で停止させて、チャレンジボーナス(1)に入賞させるものとなる。中の停止ボタン12Cおよび/または右の停止ボタン12Rがそれ以外のタイミングで操作されれば、チャレンジボーナス(1)には入賞し得ない。
一方、最初に操作された左の停止ボタン12Lの操作タイミングが4番〜17番の図柄が下段に位置するタイミングであれば、左のリール3Lについて3番の「白7」を上段、下段、中段の何れにも停止させることができないものの、そのタイミングが4番〜6番の図柄が下段に位置するタイミングであれば6番の「赤チェリー」を、10番〜16番の図柄が下段に位置するタイミングであれば16番の「赤チェリー」を、左のリール3Lの上段、中段または下段に停止させて、チャンス目を導出させることができる。
チャレンジボーナス(2)当選フラグが設定されている場合も同様に、左のリール3Lについて4番〜11番の図柄が下段に位置するタイミングで停止ボタン12Lが操作されれば、10番および/または11番の「赤7」が停止されるが、1番〜3番、または12番〜16番の図柄が下段に位置するタイミングで停止ボタン12Lが操作されれば、「赤チェリー」が停止されてチャンス目が導出する。
チャレンジボーナス以外の遊技状態において何れの役にもハズレとなっている場合には、何れの役の図柄組み合わせも何れの入賞ライン上には揃わないように、リール3L、3C、3Rの停止制御がなされる。また、左のリール3Lについては、6番または16番の「赤チェリー」が停止しないように停止制御がされる。左の停止ボタン12Lが3番目に操作されることとなる場合、入賞を回避すると「チャンス目」が導出されてしまうということが起こらないようにするため、中と右のリール3C、3Rまでの停止制御の際に禁止目を定めておくことができる。
チャレンジボーナス以外の遊技状態においては、チャレンジボーナス(1)当選フラグまたはチャレンジボーナス(2)当選フラグが持ち越された状態でリプレイに当選することによってリプレイ当選フラグも重複して設定されているときには、リプレイの図柄を優先して入賞ライン上に揃えるように制御される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に関わらずに、リプレイに入賞するので、この場合においてチャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)に入賞することはない。
ここで、リプレイに必ず入賞してチャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)に入賞することがないのは、リプレイに優先して入賞させる停止制御を行うと、リール3L、3C、3Rにおける「JAC」の配列ではリプレイを取りこぼすことがないからそうなっているのであって、リプレイを優先して入賞させる停止制御がリプレイを取りこぼさない停止制御ということを意味するのではない。図2と異なり、「JAC」の図柄間隔が5コマよりも大きくなっている配列であれば、リプレイを優先して入賞させる停止制御でもリプレイを取りこぼすことは生じ得る。
チャレンジボーナス(1)当選フラグまたはチャレンジボーナス(2)当選フラグとベル当選フラグが重複して設定されている場合(チャレンジボーナス(1)当選フラグまたはチャレンジボーナス(2)当選フラグの持ち越し時にベルに当選することによって生じる)には、「白7」または「赤7」を優先して入賞ライン上に揃えるように制御される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順により「白7」または「赤7」をいずれの入賞ライン上にも揃えることができない場合であって、「ベル」を入賞ライン上に揃えられる場合には、「ベル」を入賞ライン上に揃えて、ベルに入賞させることができる。
ここで、チャレンジボーナス(1)当選フラグとベル当選フラグが重複して設定されている場合を例として考えると、左、中、右の順で停止ボタン12L、12C、12Rが操作されるものとすると、まず、3番の「白7」から2コマ離れた位置(1番または5番)に「ベル」は配置されていないので、「白7」と「ベル」を上段、下段に同時に停止できる場合はない。最初に操作された左の停止ボタン12Lの操作タイミングが左のリール3Lの下段に18番〜3番の図柄が位置するタイミングであれば、4コマの引き込み範囲で3番の「白7」を上段または下段に停止できるので、その位置で停止させる。
その後は、チャレンジボーナス当選フラグのみが設定されている場合と同じタイミングで中と右の停止ボタン12C、12Rが操作されれば、チャレンジボーナス(1)に入賞する。それ以外のタイミングで中の停止ボタン12Cおよび/または右の停止ボタン12Rが操作されれば、既に停止されている左のリール3Lには「ベル」が停止されていないので、チャレンジボーナス(1)にもベルにも入賞しないものとなる。
一方、最初に操作された左の停止ボタン12Lの操作タイミングが4番〜17番の図柄が下段に位置するタイミングであれば、左のリール3Lについて3番の「白7」を上段にも下段にも停止させることができないものの、何れかの「ベル」を上段または下段に停止させることができる。但し、4番の「ベル」は下段に停止されず、18番の「ベル」は上段に停止されない(リプレイの場合と同様に、これを回避しても「ベル」に入賞させることはできるので)。左のリール3Lについて「ベル」が上段または下段に停止されると、チャンス目は導出され得ない。その後は、ベル当選フラグのみが設定されている場合と同様に、中と右の停止ボタン12C、12Rの操作手順に関わらずベルに入賞させることができる。
チャレンジボーナス(1)当選フラグまたはチャレンジボーナス(2)当選フラグと赤チェリー当選フラグまたは白チェリー当選フラグが重複して設定されている場合(チャレンジボーナス(1)当選フラグまたはチャレンジボーナス(2)当選フラグの持ち越し時に赤チェリーまたは白チェリーに当選することによって生じる)にも、「白7」または「赤7」を優先して入賞ライン上に揃えるように制御される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順により「白7」または「赤7」をいずれの入賞ライン上にも揃えることができない場合であって、「赤チェリー」または「白チェリー」を上段または下段に停止させることができる場合には、これらを停止させる。
ここで、チャレンジボーナス(1)と赤チェリーが同時当選の対象となっているが、チャレンジボーナス(1)に入賞させるためには4番〜10番の図柄が右のリール3Rの下段に位置するタイミング、赤チェリーに入賞させるためには17番〜3番の図柄が下段に位置するタイミングで操作することが最低限必要となっている。つまり、チャレンジボーナス(1)に入賞させるための停止操作手順と赤チェリーに入賞させるための停止操作手順とは、互いに排他的なものとなっている。
また、チャレンジボーナス(2)と白チェリーが同時当選の対象となっているが、チャレンジボーナス(2)に入賞させるためには1番〜7番の図柄が右のリール3Rの下段に位置するタイミングで、白チェリーに入賞させるためには8番〜14番の図柄が下段に位置するタイミングで停止ボタン12Rを操作することが最低限必要となっている。つまり、チャレンジボーナス(2)に入賞させるための停止操作手順と白チェリーに入賞させるための停止操作手順とは、互いに排他的なものとなっている。
また、チャレンジボーナスの遊技状態においては、左のリール3Lの最大停止遅延時間が通常の190ミリ秒から75ミリ秒に短縮される(引き込みコマ数が通常の4コマから1コマに制限される)が、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順により、メダルの払出枚数の多いものから優先して小役に入賞させることができる。
まず、左の停止ボタン12Lが1番目に操作された場合を考えるものとする。左のリール3Lについて10番または14番の図柄が下段に位置するタイミング以外で停止ボタン12Lが操作されたのであれば、「ベル」を上段または下段に停止できるので、これを停止させる。後に停止される中と右のリール3C、3Rについては最大停止遅延時間は通常の190ミリ秒のまま(引き込みコマ数が4コマのまま)なので、その後に操作される停止ボタン12C、12Rの操作手順に関わらずにベルに入賞させることができる。
左のリール3Lについて10番または14番の図柄が下段に位置するタイミングで停止ボタン12Lが操作されたのであれば、ベルの入賞の可能性は、ここで消えてしまう。もっとも、その後に操作する右の停止ボタン12Rの操作タイミングが右のリール3Rについて17番〜2番であったならば「赤チェリー」を、8番〜14番の図柄が下段に位置するタイミングであったならば「白チェリー」を上段または下段に停止させることができるので、赤チェリーまたは白チェリーに入賞する。それ以外のタイミングで停止ボタン12Rが操作されたのであれば、何れの役にも入賞しない。
中の停止ボタン12Cが1番目に操作され、左の停止ボタン12Lが2番目に操作されることとなる場合、停止ボタン12Cの操作時に「ベル」を必ず中段に停止させておくものとなっており、左のリール3Lについて「ベル」を上段、中段または下段の何れに停止させてもベルへの入賞は可能である。右の停止ボタン12Rが1番目に操作され、左の停止ボタン12Lが2番目に操作されることとなる場合も、右のリール3Rの上段と下段の何れに「ベル」を停止させておいたとしても、左のリール3Lについて「ベル」を上段または下段の何れに停止させてもベルへの入賞は可能である。これらの場合、左のリール3Lの停止制御は、左の停止ボタン12Lが1番目に操作される場合と変わりがない。
左の停止ボタン12Lが3番目に操作されることとなる場合、メダルの払い出し枚数の多いベルの入賞が優先されるため、中と右のリール3C、3Rについて「ベル」」が何れかの入賞ライン上にテンパイ(入賞役の図柄のうちの2つまでが入賞ライン上に揃うこと)している。なお、右のリール3Rについては、可能な限り「赤チェリー」または「白チェリー」が同時に導出されるようになっている。この場合、最後に操作した左の停止ボタン12Lの操作タイミングが「ベル」のテンパイしている入賞ラインに「ベル」を停止させることのできるタイミングであれば、ベルに入賞させる。
なお、上記のリール3L、3C、3Rの停止制御は、当選フラグの設定状況(及び既に停止しているリールに導出された図柄)及び遊技状態(但し、チャレンジボーナス以外では当選フラグの設定状況が同じであれば、遊技状態に応じた違いはない)に応じて未だ停止していないリールの停止操作位置と停止位置との関係を定めた停止制御テーブルを未停止のリールについて予め作成し、停止ボタン12L、12C、12Rがそれぞれ操作されたときに、予め作成された停止制御テーブルを参照して、対応するリールの回転を停止させるものとしている。なお、停止制御テーブルでは、停止操作位置に対して停止位置が一意に定められている。
遊技制御基板101の側においては、上記のように内部抽選が行われ、その結果と停止ボタン12L、12C、12Rの操作タイミングとに従ってリール3L、3C、3Rの回転が停止し、入賞が発生するものとなる。入賞の発生により、配当としてメダルの払い出しや遊技状態の移行が与えられるが、このように遊技制御基板101の側における遊技の進行状況に応じて、演出制御基板102の側で独自の演出が行われる。このような演出を行うためには、演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101の側における遊技の進行状況を認識できなければならないが、このような遊技の進行状況に関する情報は、全てコマンドとして遊技制御基板101から演出制御基板102に送信される。
遊技制御基板101から演出制御基板102に送信されるコマンドには、少なくとも当選状況通知コマンド、入賞情報コマンド、及び遊技状態コマンドが含まれている。遊技制御基板101から演出制御基板102に送信されるコマンドには、これ以外のコマンドも含まれているが、本発明に直接関わるものではないため、詳細な説明を省略している。
当選状況通知コマンドは、RAM112における当選フラグの設定状況を示すもので、スタートレバー11が操作されて内部抽選が行われたときに送信される。入賞情報コマンドは、可変表示装置2の表示結果に応じて発生した入賞の種別を示すもので、可変表示装置2に表示結果が導出されて入賞判定が行われたときに送信される。入賞情報コマンドは、また、チャンス目の導出の有無に関する情報も示すものである。遊技状態コマンドは、次のゲームで適用される遊技状態を示すものであり、1ゲームの終了時において送信される。
演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101から受信したコマンドを1つずつ順に取り出し、当該コマンドに基づいてリールランプ3LP、液晶表示器4、スピーカ7L、7R、7U、遊技効果ランプ75A〜75Mなどの演出手段を制御して、独自に演出の処理を行うものとしている。このような演出で液晶表示器4にて行うものとして、所定の事象の発生に基づいて、3ゲームの間に亘って継続して行われる連続演出がある。
連続演出は、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)、並びに/若しくは赤チェリーまたは白チェリーの当選を契機として、これらの役に当選したゲームから開始されるものとなっている。連続演出の演出パターンとして、互いにシナリオが異なる複数種類の演出パターンが用意されており、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)、並びに/若しくは赤チェリーまたは白チェリーに当選したときに、何れかの演出パターンが選択される。演出パターンの選択比率は、選択した役の種類に応じて変えるものとしてもよい。
連続演出の各演出パターンにおけるシナリオは、1ゲーム毎に、連続演出が開始されてから何ゲーム目となっているかによって展開していく。すなわち、連続演出の実行される3ゲームの期間においては、選択された演出パターンと連続演出が開始されてからのゲーム数に応じて、各ゲームがスタートする度に演出の内容(すなわち、液晶表示器4に表示される画像)が切り替えられていく。連続演出の実行される期間が終了する前にチャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)に入賞した場合には、そこで連続演出が強制終了させられる。
また、既に連続演出が実行されている状態では、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)、並びに/若しくは赤チェリーまたは白チェリーに当選しても、改めて連続演出が開始されることはない。もっとも、連続演出が終了するまでの間のゲームで赤チェリーまたは白チェリーに当選(チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)との同時当選を含む)したときは、選択されている連続演出の演出パターンが変更される。チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)の当選では、連続演出の演出パターンが変更されることはない。
上記のような連続演出を実行するため、演出制御基板102のRAM122には、遊技制御基板101から受信した遊技状態コマンドが示す遊技状態を保存するための領域が設けられている。また、連続演出の実行を制御するための連続カウンタ(連続演出が実行される残りゲーム数を示す)のための領域も設けられている。一方、ROM123には、互いにシナリオが異なる連続演出の演出パターンのデータが複数記憶されている。
なお、演出制御基板102のCPU121は、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)に入賞したときには、遊技者が外部から知覚できるような演出、すなわち、液晶表示器4への画像の表示、スピーカ7L、7R、7Uからの音声の出力、遊技効果ランプ75A〜75Mの点灯といった演出を行うものとしているが、レギュラーボーナス(1)またはレギュラーボーナス(2)に入賞したときには、このような遊技者が外部から知覚できるような演出を何ら行わないものとなっている。
また、連続演出が実行されているときにチャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)に入賞すると、そこで連続演出が強制的に終了させられるが、連続演出が実行されているときにレギュラーボーナス(1)またはレギュラーボーナス(2)に入賞しても、これで連続演出が終了させられることはない。また、演出に関するものではないが、レギュラーボーナス(1)またはレギュラーボーナス(2)の入賞では、メダルの払出もなく、次のゲームで賭け数設定が不要となることもなく、さらにリール3L、3C、3Rの停止制御が変わることもない。
以下、この実施の形態にかかるスロットマシン1における遊技動作について説明する。ここでは、まず、スロットマシン1を起動したときに実行される特別な処理について説明し、その後、スロットマシン1において各ゲームが繰り返して行われるときの処理について説明する。なお、以下の説明において“ゲーム”といった場合には、狭義には、スタートレバー11の操作からリール3L、3C、3Rを停止するまでをいうものとする。もっとも、ゲームを行う際には、スタートレバー11の操作前の賭け数の設定や、リール3L、3C、3Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行われるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。なお、以下の説明では、本発明に関わらない処理の説明が省略されている場合がある。
設定キースイッチ92をON状態としてスロットマシン1を起動した場合には、設定変更モードに移行し、ここでRAM112の格納領域のうち、リールモータ3ML、3MC、3MRをそれぞれ構成するステッピングモータのステップ数をカウントするカウンタと使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化する。設定変更モードにおいて、設定スイッチ91により新たな設定値を設定し、スタートレバー11の操作により新たな設定値を確定させてから設定キースイッチ92をOFF状態とすると、次に説明するゲーム制御処理に移行するものとなる。
一方、設定キースイッチ92をOFF状態としてスロットマシン1を起動した場合には、RAM112のデータが壊れているかどうかを診断し、RAM112のデータが壊れていれば、RAM異常エラーの発生となるので、RAM異常エラー処理に移行させる。RAM異常エラー処理は、第1リセットスイッチ48または第2リセットスイッチ93の操作では解除することができず、上記したように設定キースイッチ92をON状態として改めてスロットマシン1を起動し、改めて設定値を設定し直さなければ解除することができない。
これに対して、リール3L、3C、3Rの回転に関連するエラー、入賞判定に関連するエラー、ホッパーエラーなどの払い出しに関連するエラーなどが発生したときには、第1リセットスイッチ48または第2リセットスイッチ93の操作によってこれらのエラーから復帰することができる。
RAM112のデータが壊れていなかった場合、すなわち前回のスロットマシン1の電源をOFFしたときのデータが正常なままで残っている場合には、RAM112に記憶されているデータはそのままで、次に説明するゲーム制御処理に移行するものとなる。すなわち、設定キースイッチ92をOFF状態としてスロットマシン1を起動した場合においてRAM112のデータが壊れていなければ、前回のスロットマシン1の電断時の状態から遊技が再開されるものとなる。
図18は、遊技制御基板101のCPU111が1ゲーム毎に行うゲーム制御処理を示すフローチャートである。この処理は、電源を投入し、所定のブート処理を行った後、または設定スイッチ91の操作により設定変更を行った直後にも実行される。1ゲームの処理が開始すると、まず、RAM112の所定の領域をクリアする処理を含む初期処理が行われる(ステップS101)。
次に、1枚BETボタン14またはMAXBETボタン15を操作することにより、或いはメダル投入口13からメダルを投入することにより賭け数を設定し、スタートレバー11を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行う。(ステップS102)。BET処理においては、賭け数を設定するだけではなく、精算ボタン16の操作により、既に設定されている賭け数やクレジットを精算して、対応する数のメダルを払い出させることができる。既に賭け数が設定され、クレジットが残っているときには、1回目の精算ボタン16の操作で賭け数が、2回目の操作でクレジットが精算される。
また、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、 ゲームを開始させるための賭け数は、3に限定されており、賭け数として3が設定されるまではスタートレバー11が操作有効とならない。また、前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイゲーム中フラグにより前のゲームと同じ賭け数が自動設定される(この段階でリプレイゲーム中フラグが消去される)。
BET処理により賭け数が設定され、スタートレバー11が操作されると、内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて遊技状態及び賭け数に応じて定められた各役への入賞を許容するかどうかを決定する抽選処理を行う(ステップS103)。抽選処理においては、図17(b)の遊技状態別当選役テーブルに登録された抽選対象役の判定値数を遊技状態に応じて順次読み出し、抽出した乱数に順次加算していく。そして、加算の結果がオーバーフローしたときの抽選対象役に当選したものと判定される。
もっとも、例えば、前回以前のゲームからチャレンジボーナス(1)の当選フラグが持ち越されている状態で抽選対象役がチャレンジボーナス(2)であるときにオーバーフローしても、重ねて当選となることはない。抽選対象役がチャレンジボーナス(1)+赤チェリーであるときにオーバーフローしたときは、赤チェリーのみに当選したと判定される。また、前回以前のゲームからチャレンジボーナス(1)当選フラグが持ち越されている状態でベル、赤チェリー、白チェリー、リプレイに当選したと判定されたときには、ベル、赤チェリー、白チェリーまたはリプレイの当選フラグが重ねて設定される。抽選処理において当選したものと判定された抽選対象役があると、その当選フラグがRAM112に設定されるものとなる。
また、RTの遊技状態、すなわちRTカウンタの値が0でないときにチャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)、レギュラーボーナス(1)またはレギュラーボーナス(2)に当選することがあるが、これによってRTカウンタの値が0に初期化されることはない。すなわち、チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)、レギュラーボーナス(1)またはレギュラーボーナス(2)に当選しても、RTの遊技状態が終了させられることはない。もっとも、これらの役に入賞すると、RTの遊技状態が終了させられるので、取りこぼしのないレギュラーボーナス(1)またはレギュラーボーナス(2)に当選したときには、この時点でRTの終了が決まるものとなる。
また、チャレンジボーナスの遊技状態では、内部抽選の結果、すなわち判定値数の加算の結果がオーバーフローしたか否かに関わらずに、RAM112にベル当選フラグ、赤チェリー当選フラグ及び白チェリー当選フラグが設定される。そして、抽選処理の結果に応じた当選フラグの設定状況を示す当選状況通知コマンドが生成され、演出制御基板102に送信される。
抽選処理が終了すると、次にリール回転処理が行われる(ステップS104)。リール回転処理では、前回のゲームでのリール3L、3C、3Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間(例えば、4.1秒)を経過していることを条件に、リールモータ3ML、3MC、3MRを駆動させ、左、中、右の全てのリール3L、3C、3Rを回転開始させる。リール3L、3C、3Rの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ3SL、3SC、3SRにより基準位置を検出すること)が成立すると、停止ボタン12L、12C、12Rを操作有効とする。その後、停止ボタン12L、12C、12Rが遊技者によって操作されることにより、遊技状態及び当選フラグの設定状況に応じて選択した停止制御テーブルに従ってリールモータ3ML、3MC、3MRを駆動停止させ、リール3L、3C、3Rの回転を停止させる。
リール3L、3C、3Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示態様において、何れかの入賞ライン上に上記したいずれかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理が行われる(ステップS105)。この入賞判定処理でいずれかの役に入賞したと判定されると、入賞した役に応じた処理が行われる。なお、入賞判定処理の詳細については、後述する。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行われる(ステップS106)。払出処理では、入賞判定処理において小役の入賞フラグが設定されていた場合には、当該小役に応じた数だけクレジットを増加させる。但し、データとして蓄積されているクレジットの数が50に達した場合は、ホッパーモータ82を駆動させることにより、超過した枚数のメダルをメダル払い出し口71から払い出させる。
また、入賞に関わらない各種の処理も行われる。例えば、チャレンジボーナスの遊技状態ではメダルの払出枚数がカウントされ、累計の払出枚数が253枚に達するとチャレンジボーナスの遊技状態が終了させられる。レギュラーボーナスの遊技状態では消化ゲーム数がカウントされ、3ゲームの消化となるとレギュラーボーナスの遊技状態が終了させられる。特にレギュラーボーナス(1)の終了であった場合には、RTカウンタの初期値として50をセットし、遊技状態をRTに制御する。また、各種小役及びリプレイの当選フラグ、並びに入賞判定処理において設定された入賞フラグの消去も行われる。チャレンジボーナス(1)当選フラグ、チャレンジボーナス(2)当選フラグは、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)に入賞しなかった場合には、次のゲームに持ち越される。
RTの遊技状態、すなわちRTカウンタの値が0でないときには、RTカウンタの値を1だけ減算し、減算の結果の値が0となると、RTの遊技状態が終了することとなる。そして、払出処理の最後、すなわち1ゲームの最後で次のゲームの遊技状態を示す遊技状態コマンドが演出制御基板102に送られる。なお、払出処理の詳細については後述する。そして、1ゲーム分の処理が終了し、次の1ゲーム分の処理が開始する。
次に、上記したステップS105の入賞判定処理について詳しく説明する。図19は、CPU111がステップS105で実行する入賞判定処理を詳細に示すフローチャートである。入賞判定処理では、遊技状態に応じた入賞対象役を最初から順に読み出す(ステップS201)。次に、当該読み出した役の図柄組み合わせが可変表示装置2の3本の入賞ラインのうちの何れかに揃っているかどうかを判定する(ステップS202)。
当該役の図柄組み合わせが揃っていれば、当該役の入賞フラグをRAM112に設定して(ステップS203)、ステップS204の処理に進む。当該役の図柄組み合わせが揃っていなければ、そのままステップS204の処理に進む。ステップS204では、当該遊技状態に応じた役のうちで未だ入賞判定の対象としていない役があるかどうかを判定する。未だ入賞判定の対象としていない役があれば、ステップS201の処理に戻り、当該遊技状態に応じた次の役を読み出すものとする。
当該遊技状態に応じた役の全てを入賞判定の対象としていれば、次に、RAM112にリプレイの入賞フラグが設定されているかどうかにより、リプレイ入賞したかどうかを判定する(ステップS205)。リプレイ入賞していれば、リプレイゲーム中フラグをRAM112に設定する(ステップS206)。このリプレイゲーム中フラグは、次のゲームで賭け数が自動設定されると消去されるものとなる。そして、ステップS215の処理に進む。
リプレイ入賞していなければ、RAM112にレギュラーボーナス(1)の入賞フラグが設定されているかどうかにより、レギュラーボーナス(1)入賞したかどうかを判定する(ステップS207)。レギュラーボーナス(1)入賞していれば、RAM112にレギュラーボーナス(1)中フラグを設定するとともに、RAM112に設定されているレギュラーボーナス(1)当選フラグを消去する。また、RTカウンタの値を0に初期化する(ステップS208)。そして、ステップS215の処理に進む。
レギュラーボーナス(1)入賞していなければ、RAM112にレギュラーボーナス(2)の入賞フラグが設定されているかどうかにより、レギュラーボーナス(2)入賞したかどうかを判定する(ステップS209)。レギュラーボーナス(2)入賞していれば、RAM112にレギュラーボーナス(2)中フラグを設定するとともに、RAM112に設定されているレギュラーボーナス(2)当選フラグを消去する。また、RTカウンタの値を0に初期化する(ステップS210)。そして、ステップS215の処理に進む。
レギュラーボーナス(2)入賞していなければ、RAM112にチャレンジボーナス(1)の入賞フラグが設定されているかどうかにより、チャレンジボーナス(1)入賞したかどうかを判定する(ステップS211)。チャレンジボーナス(1)入賞していれば、RAM112にチャレンジボーナス中フラグを設定するとともに、RAM112に設定されているチャレンジボーナス(1)当選フラグを消去する。また、RTカウンタの値を0に初期化する(ステップS212)。そして、ステップS215の処理に進む。
チャレンジボーナス(1)入賞もしていなければ、RAM112にチャレンジボーナス(2)の入賞フラグが設定されているかどうかにより、チャレンジボーナス(2)入賞したかどうかを判定する(ステップS213)。チャレンジボーナス(2)入賞していれば、RAM112にチャレンジボーナス中フラグを設定するとともに、RAM112に設定されているチャレンジボーナス(2)当選フラグを消去する。また、RTカウンタの値を0に初期化する(ステップS214)。そして、ステップS215の処理に進む。チャレンジボーナス(2)入賞もしていなければ、そのままステップS215の処理に進む。
ステップS215では、入賞の有無、入賞している場合には入賞した役の種類、並びにチャンス目の導出の有無を示す入賞情報コマンドを生成して、演出制御基板102に送信する。そして、入賞判定処理を終了して、図18のフローチャートに復帰する。
以上のようなゲームの繰り返しにおいて、遊技制御基板101のCPU111は、通常の遊技状態、RT、レギュラーボーナス、チャレンジボーナスの間で遊技状態の移行を行っており、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板102に送信している。これに対して、演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて、連続演出を含む各種の演出の処理を独自に行っている。以下、演出制御基板102側の制御により行われる演出の処理について説明する。
図20は、演出制御基板102のCPU121が実行する処理を示すフローチャートである。演出制御基板102側では、遊技制御基板101から送られてくるコマンドを受信したかどうかを判定している(ステップS301)。遊技制御基板101から何れかのコマンドを受信すると、受信したコマンドの種類が何であるかを判定する(ステップS302)。
受信したコマンドの種類がステップS103で送信された当選状況通知コマンドであった場合には、このタイミングでスタートレバー11が操作され、1ゲームが開始されたことになっている。この場合には、まず、前回のゲームのステップS315(後述)でRAM122に保存した遊技状態(すなわち、今回のゲームにおける遊技状態)がチャレンジボーナスであることを示しているかどうかを判定する(ステップS303)。チャレンジボーナスであることを示していれば、そのままステップS301の処理に戻る。
チャレンジボーナスであることを示していなければ、RAM122の連続カウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS304)。連続カウンタの値が0であれば、今回のゲームが前回以前のゲームで開始された連続演出を引き続き実行するゲームではないので、受信した当選状況通知コマンドが示す当選状況がチャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)、並びに/若しくは赤チェリーまたは白チェリーに当選していることを示しているかどうかを判定する(ステップS305)。チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)、赤チェリー及び白チェリーの何れにも当選していなければ、そのままステップS301の処理に戻る。
チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)、並びに/若しくは赤チェリーまたは白チェリーに当選していれば、その当選状況とソフトウェア乱数機能により抽出した乱数の値とに基づいて、実行すべき連続演出の演出パターンとして複数種類の演出パターンのうちから何れかの演出パターンを選択する(ステップS306)。そして、RAM122の連続カウンタの初期値として3をセットする(ステップS307)。その後、ステップS310の処理に進む。
ステップS304で連続カウンタの値が0でなければ、今回のゲームが前回以前のゲームで開始された連続演出を引き続き実行するゲームとなる。ここでは、まず、受信した当選状況通知コマンドが赤チェリーまたは白チェリーに当選していることを示しているかどうかを判定する(ステップS308)。赤チェリーまたは白チェリーに当選していれば、連続演出の演出パターンとして現在選択されている演出パターンとは異なる演出パターンに選択を変更する(ステップS309)。そして、ステップS310の処理に進む。赤チェリー及び白チェリーの何れにも当選していなければ、そのままステップS310の処理に進む。
ステップS310では、現在選択されている演出パターンと連続カウンタの値とに従って、液晶表示器4にて連続演出のうちの今回のゲーム分の演出(例えば、選択されている演出パターンがパターンAで連続カウンタの値が3であれば、パターンAの第1段階の演出)を実行させる。そして、RAM122の連続カウンタの値を1だけ減算して(ステップS311)、ステップS301の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS105で送信された入賞情報コマンドであった場合には、受信した入賞情報コマンドがチャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)に入賞したことを示しているかどうかを判定する(ステップS312)。チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)に入賞したことを示している場合、連続演出の実行中であればこれを強制的に終了させ(ステップS313)、また、RAM122の連続カウンタの値を0に初期化する(ステップS314)。そして、ステップS301の処理に戻る。チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)に入賞したことを示していない場合には、そのままステップS301の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS106で送信された遊技状態コマンドであった場合には、受信した遊技状態コマンドが示す遊技状態(すなわち、次のゲームで適用される遊技状態)をRAM122の所定の領域に保存する(ステップS315)。そして、ステップS301の処理に戻る。
また、受信したコマンドの種類が他のコマンドであった場合には、それぞれのコマンドの種類に応じた処理を実行する(ステップS316)。ここでの処理については、本発明と関係がないので、詳細な説明を省略する。その後、ステップS301の処理に戻る。
以下、この実施の形態にかかるスロットマシン1における遊技の進行について、具体的な例を挙げて説明する。この実施の形態に関わらず、停止ボタン12L、12C、12Rがゲーム毎に左から右の順で操作されるのが最も一般的な遊技の進め方となっているので、ここでも、各ゲームにおける停止ボタン12L、12C、12Rの操作順序は、そのようなものになっているものとして説明する。
また、遊技者は、一般に、可変表示装置2に導出される表示結果や液晶表示器4などの演出手段で実行される演出に従って内部当選状況を予測しながら遊技を進めている。もっとも、ここでは、本発明の特徴を分かり易く示すため、図柄組み合わせの関係で入賞が認識し難いレギュラーボーナス(1)またはレギュラーボーナス(2)の入賞を遊技者が見逃したことを出発点として、その次のゲームから最も一般的に展開される遊技の進行について説明する。
前回のゲームでのレギュラーボーナス(1)またはレギュラーボーナス(2)の入賞に基づいて、遊技状態はレギュラーボーナスに制御されている。レギュラーボーナスの遊技状態では赤チェリーまたは白チェリーに非常に高い確率で当選するので、ここでも赤チェリーまたは白チェリーに当選したものとする。すると、このゲームの開始時点から液晶表示器4において連続演出が開始される。
遊技者は、連続演出が開始されたことに気づくと、今回のゲームにおける当選状況として、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)の単独当選、赤チェリーまたは白チェリーの単独当選、チャレンジボーナス(1)と赤チェリーまたはチャレンジボーナス(2)と白チェリーの同時当選を考える。ここで、目押しの指標となる15番〜17番の図柄を狙って最初に左の停止ボタン12Lを操作すると、16番の「赤チェリー」が左のリール3Lに停止してチャンス目が導出されるので、このチャンス目からも同じ当選状況が考えられるものとなる。
チャレンジボーナス(1)当選フラグやチャレンジボーナス(2)当選フラグには持ち越しがあることと、遊技状態がレギュラーボーナスに制御される確率(レギュラーボーナス(1)とレギュラーボーナス(2)の当選確率の合計と同じ)と考えられる当選状況の各々の当選確率とを考慮すると、ここでは赤チェリーまたは白チェリーの何れかを狙った方が得策であると判断できる。
例えば、遊技者が右のリール3Rについて2番の「赤チェリー」を狙って右の停止ボタン12Rを操作した場合、赤チェリーに当選していたのなら赤チェリーに入賞するが、白チェリーに当選していたのならハズレとなる。なお、遊技者が狙った種類のチェリーに当選してなく、ハズレの結果が導出される場合において停止ボタン12Rの操作タイミングが「白7」または「赤7」を停止させることができるタイミングであったならば、右のリール3Rに「白7」または「赤7」を停止させて、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)の当選をなるべく遊技者に期待させるようにリール3Rの停止制御がされるものとなっている。
次のゲームでは、遊技者は、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)に当選している可能性があると分かっているが、レギュラーボーナスでなかったのなら赤チェリーまたは白チェリーの当選確率が低いので、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)であると判断できる。もっとも、ここでの例では実際にはレギュラーボーナスに制御されていて赤チェリーまたは白チェリーに非常に高い確率で当選することになっていて、ここでも赤チェリーまたは白チェリーに当選しているものとする。
例えば、遊技者が左のリール3Lについて3番の「白7」を狙って左の停止ボタン12Lを操作した場合、実際にはチャレンジボーナス(1)には当選していないので、6番の「赤チェリー」が引き込み範囲にあれば左のリール3Lに停止してチャンス目が導出される。この時点において、遊技者は、チャレンジボーナス(1)の当選の可能性がないが、未だチャレンジボーナス(2)の当選の可能性があることが分かる。当選の可能性が残されたチャレンジボーナス(2)と同時当選し得る白チェリーを狙って右の停止ボタン12Rを操作すると、白チェリーに当選していたのなら白チェリーに入賞するが、赤チェリーに当選していたのならハズレとなる。
さらに次のゲームでは、遊技者は、チャレンジボーナス(2)には当選の可能性が残っていることが分かっているので、左のリール3Lについて10番及び11番の「赤7」を狙って左の停止ボタン12Lを操作する。が、実際にはチャレンジボーナス(2)にも当選していないので、16番の「赤チェリー」が引き込み範囲にあれば左のリール3Lに停止してチャンス目が導出される。この時点において、遊技者は、チャレンジボーナス(2)に当選している可能性もないことが分かり、レギュラーボーナスに遊技状態が制御されていると判断することができる。
もっとも、このゲームは、レギュラーボーナスであるならば、その3ゲーム目のゲームであると判断することができるので、当該ゲーム限りでレギュラーボーナスの遊技状態が終了させられることが分かる。遊技者に判明したレギュラーボーナスの遊技状態は、RTの付加されるレギュラーボーナス(1)かRTの付加されないレギュラーボーナス(2)の何れかであるが、入賞時にこれを見逃している。このため、実際に制御されているレギュラーボーナスの遊技状態の種類に関わらずに、次のゲームからRTに遊技状態が制御されることを遊技者は期待できるようになる。
以上説明したように、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)、並びに/若しくは赤チェリーまたは白チェリーに当選しているときに、停止ボタン12Lの操作タイミングに応じて、他の当選状況では導出され得ないチャンス目が導出されることがある。遊技者は、当選フラグの設定状況を外部から直接に知り得ないが、チャンス目が導出されたと言うことはチャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)に当選している可能性があるということであり、これを期待できるものとなる。
ここで、チャレンジボーナス(1)当選フラグ及びチャレンジボーナス(2)当選フラグは、入賞しなければ次のゲームに持ち越されるので、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)の取りこぼしによりチャンス目が導出されていた場合には、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)に入賞するまで次のゲーム以降もチャンス目が繰り返して導出されることがある。一方、赤チェリー当選フラグ及び白チェリー当選フラグは、入賞の有無に関わらずに当該ゲーム限りで消去されるので、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)の何れにも当選していない状況でチャンス目が導出されていた場合には、次のゲーム以降に繰り返してチャンス目が導出されることは少ない。
このように赤チェリーまたは白チェリーの当選のみのゲームでチャンス目が導出されても、チャンス目の導出は、当該ゲーム限りで終わってしまう場合がほとんどである。また、赤チェリーまたは白チェリーの当選のみのゲームでチャンス目が導出された後のゲームでハズレ目が導出されてしまうこともある。つまり、赤チェリーまたは白チェリーの当選のみのゲームでチャンス目を導出したとしても、このチャンス目からチャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)の当選を期待できる状況が続かなくなってしまうので、遊技者の期待感を高めさせることによる遊技の興趣の向上が十分に図れなくなってしまう。
もっとも、レギュラーボーナス(1)やレギュラーボーナス(2)の入賞に基づいて遊技状態がレギュラーボーナスに制御されていると、赤チェリー及び白チェリーの当選確率が高くなるので、赤チェリーまたは白チェリーの当選が繰り返して続く場合が多くなる。そして、赤チェリーまたは白チェリーに繰り返して当選しているときには、停止ボタン12Lの操作タイミングに応じてチャンス目の導出が繰り返される場合も生じてくる。このように実際にはチャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)に当選していなくても、チャンス目が繰り返して導出される場合が生じることによって、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)の当選に対して遊技者に継続して期待感を与えることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、レギュラーボーナス(1)及びレギュラーボーナス(2)以外の役の図柄組み合わせは、何れも同一種類の図柄で構成されているのに対して、レギュラーボーナス(1)の図柄組み合わせは「JAC−赤チェリー−ベル」、レギュラーボーナス(2)の図柄組み合わせは「ベル−赤チェリー−JAC」というように、何れも互いに異なる種類の図柄により組み合わされている。このため、レギュラーボーナス(1)やレギュラーボーナス(2)に入賞しても、その入賞が遊技者にとって認識されにくいものとなる。
また、レギュラーボーナス(1)またはレギュラーボーナス(2)に入賞しても、小役入賞したときのようなメダルの払い出しはなく、リプレイ入賞したときのように遊技者が賭け数を設定しなくても次のゲームを行うことができたりしない。また、液晶表示器4、スピーカ7L、7R、7U、遊技効果ランプ75A〜75Mなどで演出が実行されることもなく、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)に入賞したときのように実行中の連続演出が停止されることもない。このため、レギュラーボーナス(1)やレギュラーボーナス(2)に入賞しても、その入賞が遊技者にとってさらに認識されにくいものとなる。
しかも、左のリール3Lについての「ベル」、「JAC」、中のリール3Cについての「赤チェリー」、右のリール3Rについての「ベル」、「JAC」は、何れも5コマ以内の間隔で配置されているため、レギュラーボーナス(1)またはレギュラーボーナス(2)に当選していれば、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に関わらずに必ず入賞する。このようにレギュラーボーナス(1)、レギュラーボーナス(2)は、遊技者が停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順を意識していなくても入賞するため、その入賞が遊技者にとってさらに認識されにくいものとなっている。
レギュラーボーナス(1)またはレギュラーボーナス(2)の入賞が遊技者に認識されなければ、レギュラーボーナスに遊技状態が制御されていることも遊技者に認識されず、実際には赤チェリーまたは白チェリーの当選が繰り返されることでチャンス目が繰り返して導出されていても、それがチャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)の当選に基づくものであるのか、それとも遊技状態がレギュラーボーナスに制御されていることに基づくものであるのかが遊技者には分からない。何れの事象に基づくものであるかが分からないことで、遊技者は、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)の当選を期待できるようになる。
また、レギュラーボーナス(1)の入賞に基づくレギュラーボーナス(1)が終了した後には、その後の30ゲームの間だけ遊技状態がRTに制御されるものとなっている。レギュラーボーナス(2)の入賞に基づくレギュラーボーナス(2)が終了しても、その後にRTは付加されない。レギュラーボーナス(1)またはレギュラーボーナス(2)の入賞を認識できないなら、遊技者は、そもそも何れのレギュラーボーナスに制御されているのかを認識できない。レギュラーボーナス(1)とレギュラーボーナス(2)の図柄組み合わせは対称的な構成であるため、何れかに入賞したと認識できても、その“何れか”までを見誤ることも考えられる。
このため、レギュラーボーナスに遊技状態が制御されていることでチャンス目の導出が繰り返されている場合、遊技者は、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)の当選か、RTへの制御かを期待できるものとなる。このようにチャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)の当選の他に、RTへの制御も遊技者に期待させることができるものとなることで、さらに遊技の興趣を向上させることができる。もっとも、RTが付加されるレギュラーボーナスは、レギュラーボーナス(1)のみであるため、チャンス目が繰り返して導出されているときに、何らかの有利な遊技状態に制御されると遊技者を安心させることもなく、遊技者の興味を減退させることがない。
ところで、例えば、遊技状態がレギュラーボーナスに制御されていることに基づいて赤チェリーまたは白チェリーに当選し、チャンス目が導出された次以降のゲームでは再び赤チェリーまたは白チェリーに当選する確率が高いが、ここでチャンス目が導出されるだけではなく、赤チェリーまたは白チェリーに入賞してしまう場合もある。チャンス目が導出されずに、赤チェリーまたは白チェリーに入賞する場合もある。遊技状態がレギュラーボーナスに制御されていなかったとしても、赤チェリーまたは白チェリーに当選し、これに基づいてチャンス目が導出される場合もされない場合も、赤チェリーまたは白チェリーに入賞する場合がある。
こうしてチャンス目が導出されたゲームで赤チェリーまたは白チェリーに入賞した場合であっても、或いはチャンス目が導出されないまま赤チェリーまたは白チェリーに入賞した場合であっても、赤チェリーはチャレンジボーナス(1)と、白チェリーはチャレンジボーナス(2)と同時当選し得る役ともなっているため、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)の当選を遊技者に期待させることができるものとなる。
また、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、所定の事象が発生したときに連続演出を開始させるものとしているが、この連続演出を開始させる所定の事象は、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)の当選、並びに/若しくは赤チェリーまたは白チェリーの当選となっている。赤チェリーまたは白チェリーの当選時にはチャンス目が導出され得、また、赤チェリーはチャレンジボーナス(1)と白チェリーはチャレンジボーナス(2)と同時当選し得るので、このような当選状況に基づいて可変表示装置2に導出された表示結果は、遊技者がチャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)に当選している可能性を示すものとなり得る。
このようにチャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)に当選している可能性を示す表示結果が可変表示装置2に導出され得るゲームで連続演出を開始させることによって、その演出効果によってチャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)への当選に対する遊技者の期待感を、効果的に高めさせることができる。
また、上記のような当選状況で連続演出が開始されるものとなっているため、実際にはチャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)に当選していないときに連続演出が実行されることもある。連続演出が実行されているときにおいて赤チェリーまたは白チェリーに当選した場合には、ここでもチャンス目の導出や赤チェリーまたは白チェリーの入賞があるので、可変表示装置2の表示結果がチャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)に当選している可能性を示すものとなり得、また、ここで初めてチャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)に当選したという可能性もある。
このように連続演出が開始された後であっても、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)の当選の可能性が高まる赤チェリーまたは白チェリーの当選時に、連続演出の演出パターンをこれまで選択されていた演出パターンとは異なるものとすることによって、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)の当選に対する遊技者の期待感を、演出パターンの変化という演出効果で、より効果的に高めることができる。
また、リール3L、3C、3Rの停止制御は、当選フラグの設定状況と停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とに応じて行われるが、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)の当選フラグと赤チェリー、白チェリーなどの小役の当選フラグが重複して設定されている場合には、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)の入賞を優先してリール3L、3C、3Rの停止制御が行われる。
ここで、小役のうちで赤チェリーは、チャレンジボーナス(1)と同時にも当選し得る役であるが、赤チェリーに入賞させるためには右のリール3Rについて17番〜2番の図柄が下段位置するタイミングで停止ボタン12Rを操作する必要があるのに対して、チャレンジボーナス(1)に入賞させるためには右のリール3Rについて4番〜10番の図柄が下段に位置するタイミングで停止ボタン12Rを操作しなければならない(但し、停止ボタン12L、12C、12Rを操作する順番と、停止ボタン12L、12Cの操作タイミングによっては、もっと条件が厳しくなる)。
このように赤チェリーに入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とチャレンジボーナス(1)に入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順とは排他的な操作手順となっているため、遊技者が赤チェリーを狙って停止ボタン12L、12C、12Rを操作している限り、チャレンジボーナス(1)の当選の有無に関わらずに、チャレンジボーナス(1)に入賞しないものとなる。これにより、赤チェリーの入賞でチャレンジボーナス(1)の当選に対する遊技者の期待感をさらに煽ることができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。白チェリーとチャレンジボーナス(2)についても、同様のことが言える。
また、設定値を変更することによって遊技制御基板101のRAM112が初期化されるが、リールモータ3ML、3MC、3MRをそれぞれ構成するステッピングモータのステップ数をカウントするためのカウンタの値は初期化されない。このため、設定値の変更後においてもCPU111が把握するリールモータ3ML、3MC、3MRをそれぞれ構成するステッピングモータのステップ数(RAM112のカウンタでカウントされているステップ数)が実際のステップ数と異なることがなく、パルス信号の励磁相が異なってリール3L、3C、3Rが滑らかに回転開始ができずに設定値の変更がされていることが遊技者に察知されてしまうということを防ぐことができる。
また、満タンセンサ90によりオーバーフロータンクの満タンが検出されているかどうかを1ゲームに1回ずつチェックし、満タンが検出されている場合には、満タンエラーに制御する。もっとも、前回のゲームでリプレイ入賞していた場合(すなわちRAM112にリプレイゲーム中フラグが設定されている場合)には、このチェックを行っていない。前回のゲームでリプレイ入賞していた場合は、遊技者がメダルを投入せずに賭け数が設定されるので、発生可能性の低い満タンエラーのチェックを省くことで遊技制御基板101の制御部110にかかる負荷を小さくすることができる。
また、外部出力基板105は、チャレンジボーナス中信号、チャレンジボーナス中信号、リール制御信号、ストップスイッチ信号、メダルIN信号、メダルOUT信号、当選状況信号、及びセキュリティ信号を、ホールの管理コンピュータなどの外部装置に出力するものとなっている。ここで、セキュリティ信号は、ドア開放信号、設定値変更信号、投入エラー信号、払い出しエラー信号、他のエラー信号、及び精算中信号が含まれるが、これらは、時分割で同一の出力端子からシリアルに出力される。このようにセキュリティ信号を複数種類の信号を時分割で出力するものとしたことで、例えば、各種信号の出力のために外部出力基板105に搭載する半導体チップを小型化することができる。
また、セキュリティ信号には、精算中信号が含まれることから、外部装置でこれを監視することによって、クレジットまたは賭け数に応じたメダルの精算が行われていることを掌握でき、クレ満ゴトのような不正行為が行われていることを遊技店の店員が容易に察知することができるようになる。さらに、セキュリティ信号には、投入エラー信号と払い出しエラー信号が含まれることから、仮に遊技店の店員がエラー信号に気づかなかった場合でも、これらを外部装置で監視することによって、遊技を行わずに不正にメダルを得ようとする行為(メダル投入口13からの不正なメダル投入行為やホッパー80からメダルを抜くなどの行為)が行われていることも遊技店の店員が容易に察知することができるようになる。
また、セキュリティ信号には、設定値変更信号が含まれることから、外部装置でこれを監視することによって、設定値の変更が行われていることを掌握することができ、設定変更ゴトのような不正行為が行われていることを遊技店の店員が察知することができるようになる。さらに、セキュリティ信号には、ドア開放信号が含まれることから、前面扉を開放したことで操作可能となる設定スイッチ91を不正に操作しようとするような行為が行われていることも遊技店の店員が容易に察知することができるようになる。
また、外部出力基板105にはバックアップ電源が搭載されており、スロットマシン1の電源がOFFされているときであっても、このバックアップ電源からの電力供給で、扉開放センサ95により前面扉が開放状態にあることを検出し、ドア開放信号を含むセキュリティ信号を外部装置に出力することができるものとなっている。スロットマシン1の電源がOFFされ、遊技が行われていないときであっても、遊技制御基板101の制御部110や演出制御基板102の制御部120を構成する半導体チップを非正規品に交換したり、本来は外部に出力されない内部信号を外部に取り出すための器具をこれらの半導体チップに取り付けたりするといった不正行為が行われていることを遊技店の店員が容易に察知することができるものとなる。
さらに、セキュリティ信号には、投入エラー及び払い出しエラー以外のエラーが発生したことを示す他のエラー信号も含まれている。投入エラー及び払い出しエラー以外のエラーは、直接的にメダルを増加させようとする行為で発生するものではないが、エラーの発生時には何らかの不正が行われている可能性がある。また、エラーが発生したままで報知されていると、遊技者は遊技を行えない。遊技店の店員は、セキュリティ信号に含まれる他のエラー信号を外部装置で監視することで、不正行為の発見や早期の遊技の再開を容易なものとすることができる。
また、外部出力基板105は、スタートレバー11の操作時にまとめてメダルIN信号を出力するものとしている。賭け数として設定するメダルの投入の度にメダルIN信号を出力するものとした場合には、精算ボタン16の操作により既に設定した賭け数がキャンセルされると、出力したメダルIN信号の取消が必要となってしまう。また、1枚BETボタン14またはMAXBETボタン15の操作によりクレジットから賭け数を設定した場合と、メダル投入口13からメダルの現物を投入して賭け数を設定した場合とで、メダルIN信号を出力するためのプログラムが別々に必要になってしまう。この実施の形態にかかるスロットマシン1のようにスタートレバー11の操作時にまとめてメダルIN信号を出力することで、このような不都合が生じるのを防ぐことができる。
一方、外部出力基板105は、ホッパー80からメダルを1枚払い出す度にメダルOUT信号を出力するものとしている。仮に小役入賞に基づいてメダルを払い出すときに、払い出すメダルの数だけメダルOUT信号をまとめて出力するものとした場合には、ホッパー80においてメダル切れエラーが発生したときなどに、実際に払い出されたメダルとの間に誤差が生じてしまう。また、メダルの払い出しの終了時に払い出したメダルの数だけメダルOUT信号をまとめて出力するものとした場合には、次のゲームが開始されてからもメダルOUT信号の出力が継続されているという可能性が生じる。この実施の形態にかかるスロットマシン1のようにホッパー80からメダルを1枚払い出す度にメダルOUT信号を出力することで、このような不都合が生じるのを防ぐことができる。
また、遊技の進行状況に応じて、各種のコマンドが遊技制御基板101から演出制御基板102へと送信されるものとなっているが、遊技制御基板101のRAM112に設けられたコマンド送信バッファよりも、演出制御基板102のRAM122に設けられたコマンド受信バッファの方が容量が大きくなっている。このため、遊技制御基板101から一度に大量のコマンドが送られてきても、演出制御基板102の側では未処理のコマンドを十分に貯めておくことができるので、演出制御基板102のCPU121が処理しきれないコマンドが生じ、演出の実行に支障が生じてしまうのを防ぐことができる。
また、この実施の形態にかかるスロットマシン1においては、取付側部材510とコネクタカバー520とからなるコネクタ規制部材500を基板ケース200に取り付けることで、当該基板ケース200に収容された遊技制御基板の基板側コネクタ620aとケーブル側コネクタ610aとの抜脱が規制されるとともに、この状態で基板ケース200を取付ベース250に取り付けて固着部材255と封止片232とを固着することで、基板ケース200からのコネクタ規制部材500の取り外しが規制されることになり、基板ケース200の封止片232を破断して基板ケース200と筐体(取付ベース250)との固着を解除しなければ、基板側コネクタ620aからケーブル側コネクタ610aを抜脱できない状態となる。すなわち封止片232の破断という痕跡を残さなければケーブル側コネクタ610aを抜脱することができない状態となり、痕跡を残さずに打ち込み器具などの不正器具を接続することができなくなるため、不正が行われた可能性があることを確実に発見することができるようになる。
また、故障などにより遊技制御基板101を収容した基板ケース200ごと遊技制御基板101を交換する場合には、封止片232を破断して基板ケース200と筐体(取付ベース250)との固着を解除すれば、コネクタ規制部材500を基板ケース200から取り外してケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aから抜脱可能となるため、無駄にコネクタ規制部材500を破壊したり、基板ケース200を破壊して開封することなく基板側コネクタ620aからケーブル側コネクタ610aを分離させることができる。
また、コネクタ規制部材500を取付側部材510とコネクタカバー520とから構成し、取付側部材510を基板ケース200に取り付けた後、ケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aに接続し、その状態で基板側コネクタ620aの一部を上方から被覆するようにして取付側部材510に取り付けることによって、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aからの抜脱が不能化されるようになっており、ケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aに接続した後、基板側コネクタ620aの周辺に位置する取付側部材510の係止孔部513の係止孔513aにコネクタカバー520の係止筒522を嵌入し、コネクタカバー520を取付側部材510に取り付けるのみで、コネクタカバー520によりケーブル側コネクタ610aの一部が被覆され、ケーブル側コネクタ610aの抜き方向への移動が規制されるので、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱を規制するにあたり、その組み付け作業を軽減できる。
また、遊技制御基板101が基板ケース200に収容された状態であっても、そのままの状態でケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aに接続し、その後コネクタカバー520を取り付けるのみで良く、このような場合には、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱を規制するにあたり、その組み付け作業を一層効果的に軽減できる。
また、コネクタカバー510は、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続部分全体を被覆するのではなく、ケーブル側コネクタ610aの抜き方向側の一部のみを被覆する構成であるため、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱を確実に規制できるばかりでなく、コネクタカバー510の製造に必要な材料が少なく済む。
また、コネクタカバー520が取付側部材510に対して1カ所の係止筒522のみで取り付けられるが、コネクタカバー520の一方の側壁には、取付側部材510の基片510aの表面に当接するリブ521b、521bが形成されており、コネクタカバー520の移動が規制されるため、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱を確実に規制することができる。
また、取付側部材510の基片510aから延設される両端部には、内向きの係止部511、511がそれぞれ形成されており、係止部511、511を外方に弾性変形させた状態で、基板ケース200に組み付けて基板ケース200の裏面に形成された係止溝514、514に係合させることで、取付部材510が基板ケース200に取り付けられるようになっているため、コネクタ規制部材500を基板ケース200に取り付けるにあたり、ネジやピンなどの他の部材を用いることなく取り付けることができるので、部品点数を削減できる。
また、コネクタ規制部材500を構成する取付側部材510を基板ケース200に取り付けた際に、取付側部材510の基片510a、上片510c、510cの基板ケース200に対する対向面が上部ケース203における段部203bの上面及び凹部203fの底面にそれぞれ当接するようになっており、コネクタ規制部材500と基板ケース200の表面との間に不正部品などが取り付けられることを効果的に防止することができる。
また、コネクタ規制部材500を構成する取付側部材510及びコネクタカバー520は、ともに透明な合成樹脂材にて構成されているため、基板ケース200内の視認性がコネクタ規制部材500により損なわれることがないので、遊技制御基板101の監視に支障をきたすことがない。また、コネクタ規制部材500と基板ケース200との隙間に不正部品が取り付けられた場合でも容易に発見することが可能となる。
また、遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間のコネクタ接続、すなわち遊技制御基板101の基板側コネクタ620aとケーブル600aのケーブル側コネクタ610aとの接続、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板107の基板側コネクタ621aとの接続、操作部中継基板107の基板側コネクタ622gとケーブル601gのケーブル側コネクタ612gとの接続についてこれらコネクタ同士の接続の解除を、コネクタ規制部材500及びコネクタ規制部材650によって規制するようになっている。これにより、遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間のいずれかのコネクタを不正な打ち込み器具等のコネクタに差し替えて接続し、遊技制御基板101の遊技制御部110にゲームの進行に関わる信号を不正に入出力させるといった不正行為を行うことが困難となるため、不正営業の実施等を効果的に防止できる。
また、遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間のコネクタ接続を解除するためには、基板ケース200の封止片232やコネクタカバー520の接続片522a、カバー部材680の接続片684aを破断しなければならず、これにより、遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間のコネクタ接続が1つでも解除されると、その痕跡が残るとともに、その痕跡を消すことはきわめて困難であるため、上記不正行為をより効果的に抑制することができる。
また、遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間に中継基板が1つのみであるが、複数の中継基板を経由する場合には、その間に存在するコネクタ接続全てについて抜脱を規制することが好ましく、このようにすることで遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間のいずれかのコネクタを不正な打ち込み器具等のコネクタに差し替えて接続し、遊技制御基板101の遊技制御部110にゲームの進行に関わる信号を不正に入出力させるといった不正行為を行うことが困難となるため、不正営業の実施等を効果的に防止できる。
また、ゲームの進行に応じて遊技制御基板101に対して信号を入力する第1の電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、81及びゲームの進行に応じて遊技制御基板101から信号が出力される第2の電子部品3ML、3MC、3MR、82のうち、投入メダルセンサ44と遊技制御基板101との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制している。すなわちその信号がなければ遊技を進行させることができない投入メダルセンサ44(投入メダルセンサ44からの信号が入力されなければ賭数を設定できずゲームを開始することが不可能となる)と遊技制御基板101との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制しており、他の電子部品と遊技制御基板101との間でコネクタ同士の接続を解除して打ち込み器具のコネクタに差し替えた場合でも、実質的に遊技を自動的にゲームを進行させることができなくなるため、最小限の規制で不正行為を防止することが可能となり、これらコネクタ同士の接続を解除するための部品点数を減らすことができる。
また、遊技制御部110とゲームの進行上必要な信号の入出力が行われる複数の電子部品とを接続する複数の信号線が、遊技制御基板101と操作部中継基板107との間では1本のケーブル600aで接続されているため、遊技制御基板101の基板側コネクタ610aとケーブル側コネクタ620aとのコネクタ接続、すなわち1カ所のコネクタ接続のみ接続の解除を規制することで、複数の信号線同士の接続の解除を規制することが可能となり、これらコネクタ接続の解除を規制するための部品を複数用意する必要がなく、これらの部品点数を削減できる。
遊技制御部110とゲームの進行上必要な信号の入出力が行われる複数の電子部品とを接続する複数の信号線が、複数のケーブルを介して接続される場合でも、基板側コネクタを近接する位置に配置するとともに、1つの部品でこれら複数の基板側コネクタと複数のケーブル側コネクタとの接続の解除を規制することで、これらコネクタ接続の解除を規制するための部品を複数用意する必要がなく、これらの部品点数を削減できる。
また、遊技制御基板101と操作部中継基板107とを接続するケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板107の基板側コネクタ621aとの接続の解除、操作部中継基板107と投入メダルセンサ44とを接続するケーブル601gのケーブル側コネクタ612gと操作部中継基板107の基板側コネクタ622gとの接続の解除が、1つのコネクタ規制部材650によって、同時に規制されるので、これら複数のコネクタ接続の解除を規制するための部品を複数用意する必要がなく、これらの部品点数を削減できる。
また、遊技制御部110のバックアップ電源が、遊技制御基板101からケーブル600a−操作部中継基板107−ケーブル601g−投入メダルセンサ44−ケーブル601g−操作部中継基板107−ケーブル600aを経由した後、遊技制御部110に供給されるようになっており、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されている状態で、遊技制御基板101の基板側コネクタ620aとケーブル600aのケーブル側コネクタ610aとの接続、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板107の基板側コネクタ621aとの接続、操作部中継基板107の基板側コネクタ622gとケーブル601gのケーブル側コネクタ612gとの接続、のいずれかの接続を解除することで、バックアップ電源の供給ラインが切断され、遊技制御部110のRAM112のデータを保持できず、消失することとなる。すなわち遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間のコネクタ同士の接続が1カ所でも解除されると、遊技制御部110のRAM112に保持されているバックアップデータが消失するようになっている。
一方、打ち込み器具などの不正器具を接続するには、コネクタの抜き差しが必要となるが、打ち込み器具を使用し、不正に特別役の当選や遊技状態を設定しても、正規のコネクタと交換するためにコネクタの接続を解除することでRAM112のデータが初期化されてしまうので、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態や遊技者に有利な遊技状態に設定したスロットマシン1を、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業を防止することができる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
上記の実施の形態では、取付側部材510の係止部511、511を外方に弾性変形させた状態で、基板ケース200の裏面に形成された係止溝514、514に係合させることで、取付部材510が基板ケース200に取り付けられるとともに、取付側部材510が取り付けられた基板ケース200が取付ベース250(筐体)に対して取り外し不能に固定されると、取付側部材510の側片510d、510dが取付ベース250の側壁250b、250cの内面に当接し、狭持されて取付側部材510の両側片510d、510dの外方への変形が規制されるため、取付側部材510を基板ケース200から取り外すことが不可能となる構成となっていた。
これに対して、例えば、取付側部材の一部を基板ケース200の裏面でネジや取り外し可能な係止ピンで固定するとともに、基板ケース200を筐体(取付ベース)に取り外し不能に取り付けた際に、これらネジや係止ピンが隠蔽される構造とし、基板ケース200を筐体に対して取り付けることで、取付側部材の基板ケース200からの取り外しが規制される構成としてもよい。また、これ以外にも、取付側部材を基板ケース200に取り付けた状態で、基板ケース200を筐体に対して固着した後、取付側部材が基板ケース200から取り外せなくなる構成であれば、どのような構成を採っても良い。
上記の実施の形態では、コネクタカバー520は、取付側部材510に対して1カ所の係止筒522のみで取り付けられていた。この構成は、コネクタカバー520及び取付側部材510の構造を簡素化できるという点では好ましい。これに対して、コネクタカバー520に係止筒522を複数箇所設けるとともに、取付側部材510にもそれぞれ対応する箇所に係止孔513aを設け、コネクタカバー520を複数箇所で取付側部材510に対して取り付けるようにしてもよい。このようにすることで、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱をより強固に規制することができる。さらに、この場合には、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続部分を跨ぐ複数箇所でコネクタカバー520を複数箇所で取付側部材510に対して取り付けることが好ましく、このようにすれば、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱を更に強固に規制することができる。
上記の実施の形態では、投入メダルセンサ44と遊技制御基板101との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制していた。これに対して、スタートスイッチ41と遊技制御基板101との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制するようにしてもよい。また、リールの回転開始後、リールの停止操作がなされるまでリールが停止する構成でないものであれば、ストップスイッチ42L、42C、42Rのいずれかと遊技制御基板101との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制するようにしてもよい。これらの場合も、上記した実施の形態と同様の効果が得られる。
上記の実施の形態では、バックアップ電源が、遊技制御基板101から投入メダルセンサ44を経由して再度遊技制御基板101に戻り、遊技制御部110に対して供給されることで、この間のコネクタ接続が解除された場合にRAM112のデータが消失するようになっていた。これに対して、ゲームの進行上必ず必要な信号の入出力がなされる電子部品(例えば、スタートスイッチ41や、リールの回転開始後、リールの停止操作がなされるまでリールが停止する構成でないものにおけるストップスイッチ42L、42C、42Rなど)を経由するものであっても、上記の実施の形態と同様の効果が得られる。
また、バックアップ電源を蓄積するコンデンサや電池などを、ゲームの進行上必ず必要な信号の入出力がなされる電子部品の取付基板やこれら電子部品の中継基板(操作部中継基板107など)に搭載し、これら取付基板や中継基板に搭載されたコンデンサや電池などからのバックアップ電源の供給ラインが、電子部品の信号線とともにケーブルを介して遊技制御基板に接続され、遊技制御部110に対して供給されるようにしてもよい。この場合でも、これら取付基板や中継基板と遊技制御基板101との間のコネクタ接続が解除された場合にRAM112のデータが消失することとなるため、上記と同様の効果を得られるうえに、遊技制御基板101には取付基板や中継基板に搭載されたコンデンサや電池などからケーブルを介してバックアップ電源が供給されることとなるため、ケーブルを抜いた際に遊技制御部110に対してバックアップ電源を供給し続けるためには、基板間を跨いでバックアップ電源の供給ラインを短絡させる必要があり、バックアップ電源を供給し続けた状態でコネクタ接続を解除することが非常に困難となるため、打ち込み器具の接続を効果的に防止することができる。
また、例えば、停電時においても常に特定の信号を出力する信号出力回路を搭載するとともに、停電時においても常に特定の信号を検出するとともに、特定の信号の検出が途切れた場合には、その旨を記憶する信号監視回路を遊技制御基板101に搭載し、この特定の信号の出力経路が遊技制御基板101からゲームの進行上必ず必要な信号の入出力がなされる電子部品を経由して遊技制御基板101に戻り、信号監視回路に入力される構成とし、遊技制御部110が起動時に、信号監視回路に特定の信号の検出が途切れた旨が記憶されているか否かを確認し、特定の信号の検出が途切れた旨が記憶されている場合に、RAM112に記憶されているデータをクリアするようにしてもよい。このようにした場合でも、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態に設定したスロットマシン1を、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業を防止することができる。
上記の実施の形態では、設定キースイッチ92をONせずにスロットマシン1を起動した場合には、RAM112のデータが破壊されていない限り、該データを用いて電断前の状態に復帰するものとしていた。ここで、遊技制御部110の起動時に電断前の状態に復帰した場合には、CPU111が特別役の当選状況と遊技状態を示す電源投入コマンドを送信し、演出制御部120のCPU121は、電源投入コマンドを受信したときに、特別役の当選状況及び遊技状態が液晶表示器4や、払出数表示器51、クレジット表示器52、ペイアウト表示器53において報知するものとしてもよい。
打ち込み器具などの不正器具を接続するには、一度電源を切る必要がある(電源を切らずにコネクタを外すと故障の原因となる)が、この場合には、無理矢理コネクタの接続を解除して打ち込み器具を使用し、不正に特別役の当選や遊技者に有利な遊技状態を設定しても、遊技制御部110を再起動させた際に、特別役に当選していることや有利な遊技状態に制御されていることが外部から容易に判別できてしまうので、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態や遊技者に有利な遊技状態に設定したスロットマシン1を、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業を効果的に抑止することができる。
上記の実施の形態では、レギュラーボーナス(1)またはレギュラーボーナス(2)の入賞によって遊技状態がレギュラーボーナスとなり、レギュラーボーナスの遊技状態での3ゲームを消化するまでの間、チャンス目が導出可能となる赤チェリーの当選確率が通常の遊技状態よりも高くなるものとしていた。しかしながら、チャンス目が導出可能となる赤チェリーの当選確率を高くする遊技状態は、レギュラーボーナスのように複数ゲームに亘って継続する遊技状態とせず、1ゲーム限りで終了するシングルボーナスとしてもよい。
1ゲーム限りで終了するシングルボーナスについても、その終了後にRTが付加されるシングルボーナス(1)とRTが付加されないシングルボーナス(2)とがあるものとしてもよい。また、シングルボーナスの入賞となる表示態様も、上記したレギュラーボーナス(1)、レギュラーボーナス(2)のように、互いに異なる種類の図柄組み合わせとすることができる。リール3L、3C、3Rに対応した3つの図柄のうち、少なくとも1つの図柄の種類は、他の図柄の種類と異なるものとすることが好ましい。なお、シングルボーナスの遊技状態は、1ゲーム限りで終了してしまうため、シングルボーナスの期間で継続して演出を行うにしても連続演出とはならず、単発の演出となる。
もっとも、上記の実施の形態のようにレギュラーボーナスを適用した場合も、この変形例のようにシングルボーナスを適用した場合も、その期間において必ずしも演出を行わなければならないものではない。レギュラーボーナスやシングルボーナスの期間で演出を行わないのであれば、赤チェリーや白チェリーの当選などを契機とした演出を行わないものとしてもよい。
例えば、上記の実施の形態のようにレギュラーボーナスを適用した場合、前回のゲームでのレギュラーボーナス(1)またはレギュラーボーナス(2)の入賞を遊技者が認識せずに新たなゲームが開始された場合、最も先に停止されるのは左のリール3Lである。上記の実施の形態のような連続演出を開始させる事象が生じたときには、多くの場合、最初に停止された左のリール3Lの停止図柄でチャンス目が導出される。このチャンス目が導出されることによって、遊技者は、連続演出が開始された場合と同様に、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)の当選を期待できるようになるからである。そして、チャンス目の導出が続けば、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)の当選を継続的に期待できるからである。
上記の実施の形態では、チャレンジボーナス(1)に当選している場合と、チャレンジボーナス(2)に当選している場合と、赤チェリーまたは白チェリーに当選している場合とで、チャンス目が導出されることとなる停止ボタン12Lの操作タイミングが異なっていた。もっとも、これら何れの当選状況においても、チャンス目が導出されることとなる停止ボタン12Lの操作タイミングを一致させるものとしてもよい。上記の実施の形態の例で言えば、これら何れの当選状況においても、12番〜16番の図柄が左のリール3Lの下段に位置するタイミングで停止ボタン12Lが操作されたときのみ、チャンス目が導出されるようにしてもよい。
上記の実施の形態では、通常の遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態としてRT及びレギュラーボーナスの他にチャレンジボーナスがあったが、チャレンジボーナスに代えて、或いはチャレンジボーナスに加えてビッグボーナスを適用してもよい。複数種類のチャレンジボーナスやビッグボーナスがあるものとすることもできる。チャレンジボーナスやビッグボーナスの図柄組み合わせは、何れも停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順により取りこぼしの生じ得る図柄組み合わせとすることができ、取りこぼしの場合にチャンス目が導出されることがあるものとすることができる。或いは、これらの役の取りこぼしでチャンス目が導出されることがないものとすることも可能である。
上記の実施の形態では、レギュラーボーナスとしてレギュラーボーナス(1)とレギュラーボーナス(2)の2種類があり、前者は、終了後にRTの付加されるもの、後者は、RTの付加されないものという違いがあった。もっとも、両者とも、終了後にRTが付加されるものとすることができる。両者とも終了後にRTが付加されるものとするが、付加されるRTのゲーム数が異なるものとすることもできる。或いは、両者とも終了後にRTが付加されないものとすることもできる。RTの付加されないもの、小ゲーム数のRTが付加されるもの、より多くのゲーム数のRTが付加されるものという3種類のレギュラーボーナスがあってもよい。4種類以上も可能である。さらに、そもそもレギュラーボーナスは1種類だけであってもよく、RTが付加されるものとすることも付加されないものとすることもできる。
上記の実施の形態では、チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)に当選し得る遊技状態は、通常の遊技状態とRTのみであり、遊技状態がレギュラーボーナスに制御されているときには、チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)には当選し得ないものとなっていた。もっとも、遊技状態がレギュラーボーナスに制御されているときでも、チャレンジボーナス(1)および/またはチャレンジボーナス(2)に当選し得るものとしてもよく、さらに赤チェリーまたは白チェリーと同時にチャレンジボーナス(1)および/またはチャレンジボーナス(2)に当選し得るものとしてもよい。
この場合には、実際にはレギュラーボーナスに遊技状態が制御されていることによって赤チェリーまたは白チェリーの当選が繰り返され、チャンス目の導出が繰り返されたり赤チェリーまたは白チェリーの入賞が繰り返されたりしている場合でも、ここで新たにチャレンジボーナスに当選したという可能性も生じている。このため、レギュラーボーナスへ遊技状態が制御されていることが遊技者に認識されてしまった場合であっても、なおもチャンス目の導出や赤チェリーの当選でチャレンジボーナス(1)またはチェレンジボーナス(2)の当選に対する遊技者の期待感を高めさせることができるようになり、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
上記の実施の形態では、連続演出を開始させる契機を、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)、並びに/若しくは赤チェリーまたは白チェリーの当選としていた。もっとも、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)に単独で当選したことを契機としては、連続演出を開始させないものとしてもよい。また、一般的には、左から右の順序で停止ボタン12L、12C、12Rが操作されることが多いので、まず左のリール3Lが停止したときにチャンス目が導出されたら、これを契機として連続演出を開始させるものとしてもよい。
また、連続演出の開始後に演出パターンの選択を変更する契機を、赤チェリーまたは白チェリーの当選としていたが、これも、まず左のリール3Lが停止したときにチャンス目が導出されたら、これを契機として連続演出の演出パターンの選択を変更するものとしてもよい。赤チェリーまたは白チェリーの当選ではなく、入賞を契機として、連続演出の演出パターンの選択を変更するものとしてもよい。
上記の実施の形態では、連続演出の継続ゲーム数は、具体例を挙げて説明したような一般的なパターンで遊技が進められた場合にチャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)の当選ではなくレギュラーボーナスに制御されていることが判明してしまう3ゲームの期間としていた。もっとも、レギュラーボーナスに制御されていることが判明してしまうゲーム数は、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)のような取りこぼしのある遊技者に有利な遊技状態への移行を伴う役の数に応じて変わってくる。連続演出の継続ゲーム数は、レギュラーボーナスに制御されていることが判明してしまうゲーム数以下とすることが好ましい。
また、通常の遊技状態、RT、レギュラーボーナスでは、チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)、赤チェリーまたは白チェリー以外の他の役にも入賞することがあるが、これら他の役に入賞すれば、そのゲーム数分だけレギュラーボーナスに制御されていることが判明するのが遅れることとなる。そこで、連続演出中に、これらの他の役に入賞した場合には、入賞毎に1ゲームずつ連続演出の継続ゲーム数を延長するものとしてもよい。
上記の実施の形態では、レギュラーボーナス(1)が終了した後に、遊技状態をRTに制御するものとしていた。このRTにおいては、併せて遊技状態をATに制御するものとしてもよい。或いは、このような場合に、RTに変えてATに遊技状態を制御するものとしてもよい。また、RTやATなどの遊技者に有利な遊技状態が付加されるレギュラーボーナスだけとしたり、遊技者に有利な遊技状態が付加されないレギュラーボーナスだけとすることも可能である。
上記の実施の形態では、RTの遊技状態には、レギュラーボーナス(1)が終了した後に制御されるものとなっていたが、RTに遊技状態を制御するための条件は、これに限るものではない。チャレンジボーナスの遊技状態が終了した後に、RTに遊技状態を制御するものとしてもよい。所定の小役または再遊技役に入賞したことを条件として、RTに遊技状態を制御するものとしたり、所定の入賞役の取りこぼしによりRT図柄を導出させてもよい。
チャレンジボーナス中もリプレイに当選し得るものとし、そのリプレイ当選確率をチャレンジボーナスに制御される直前の遊技状態(通常の遊技状態またはRTに従う)ものとした場合、RT図柄は、チャレンジボーナスの遊技状態において抽選対象役となり、当選によってチャレンジボーナスの遊技状態を終了させることとなる入賞役(例えば、特殊リプレイ)の表示態様としてもよい。
上記の実施の形態では、レギュラーボーナス(1)の終了後に制御されるRTは、チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)、レギュラーボーナス(1)またはレギュラーボーナス(2)に入賞しない限り、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)に当選しただけでは終了させられずに30ゲームの間継続するものとなっていた。
レギュラーボーナス(1)またはレギュラーボーナス(2)は、取りこぼしがなく入賞するので、これらの当選時には遊技者が停止ボタン12L、12C、12Rを如何に操作してもRTの終了を回避することはできないが、チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)は、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によって取りこぼしがあるので、遊技者の技術介入でRTの終了を回避することができる。チャレンジボーナス(1)当選フラグやチャレンジボーナス(2)当選フラグは持ち越されるので、チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)の取りこぼしは遊技者の不利益とならない。
また、上記の実施の形態で示した各役とは異なる小役または再遊技役であって停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によって取りこぼしが生じ得る役を定義し(例えば、「スイカ−スイカ−スイカ」の5枚小役)、このような役に入賞したときに、RTの遊技状態を終了させるものとしてもよい。小役や再遊技役の取りこぼしで失われる利益は比較的小さいので、未だRTの消化ゲーム数が少ないときなどは、取りこぼしてしまった方が全体としての利益は大きくなる場合がある。ここでは、入賞によってRTを終了させる役であって取りこぼし可能な役を、特定役と呼ぶものとする。
特定役に当選しているときに、遊技者がこれを敢えて取りこぼすことができるならば、RTの遊技状態を終了させずに、50ゲームの消化まで継続させることができる。そこで、遊技状態がRTに制御されているときにおいて特定役に当選したときに、その旨を特定可能な情報を液晶表示器4に表示する画像やスピーカ7L、7R、7Uから出力する音声などにより遊技者に報知するものとすることができる。
この特定役に当選した旨を特定可能な情報が報知される権利(ナビ権利)は、RTに制御される直前のレギュラーボーナス(1)の期間や他の予め定められた所定の期間(ミッション期間という)において遊技者が所定のミッションをクリアしたときに付与するとすることができる。
ミッション期間に課されるミッションとしては、例えば、何れの小役にも入賞させずにハズレの表示結果を導出させることとしてもよい。もっとも、ミッション期間中に遊技者に課されるミッションは、これに限るものではなく、複数種類のものがあってもよい。複数種類のミッションがある場合には、遊技者は、ミッション期間の開始時において自らの操作により課されるミッションを選択できるものとしてもよい。
このようにRTにおいてナビ権利が付与されているときには、遊技者は、特定役に当選しているときに報知された情報に従って特定役に入賞させないよう停止ボタン12L、12C、12Rを操作することで、RTを終了させないようにすることができる。このようにメダルの払出率が1を越え、遊技者に有利な遊技状態となるRTの継続に関して遊技者が自らの操作で遊技に介入することができ、遊技の興趣を向上させることができる。さらに、遊技者が課されるミッションの種類を選択できるようにすることで、遊技者の遊技に対する介入感をさらに高めさせ、これによって遊技の興趣を向上させることができる。
なお、ナビ権利は、ミッションをクリアする度に付与するものとし、例えば、1回のミッションクリアで5ゲームのナビ権利が付与されるものとした場合には、遊技者が1回のミッションをクリアしたならばRTで10ゲームを消化するまで、或いは3回のミッションをクリアしたならばRTで30ゲームを消化するまで、特定役に当選したときにはその旨を特定可能な情報を報知するものとすることができる。或いは、1回のミッションで1回のナビ権利が付与されるものとした場合には、遊技者が3回のミッションをクリアしたならば、RTにおいて特定役に3回当選するまで、特定役に当選した旨を特定可能な情報を報知するものとすることができる。
また、上記の実施の形態にかかるRTのようにメダルの払出率が1を越える有利RT(上記の実施の形態のRTと同程度にリプレイ当選確率の高いRT)の他に、メダルの払出率が通常の遊技状態と大差ない不利RT(例えば、リプレイの判定値数が通常の遊技状態と1だけしか変わらないRT)を設け、通常の遊技状態において導出された表示態様に応じて有利RTか不利RTかの何れかに制御するものとしてもよい。有利RT及び不利RTの継続ゲーム数は、予め定められた所定のゲーム数とすることができ、有利RTまたは不利RTに一旦遊技状態が制御されると、不利RT図柄または有利RT図柄が導出されても所定ゲーム数の消化まで遊技状態に変化はないものとする(但し、チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)等への入賞の場合を除く)。
このような不利RTに遊技状態を制御させる不利RT図柄としては、入賞役の表示態様を適用することができる。一方の有利RTへも有利RT図柄の導出によって制御されるものとし、有利RT図柄に、入賞役の表示態様を適用することもできる。有利RT図柄、不利RT図柄が入賞役の表示態様とする場合も、これらには停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によって取りこぼしがあるものとすることができる。
また、チャレンジボーナスの終了後の通常の遊技状態(所定ゲーム数の期間に限っても可)において有利RT図柄の導出を可能とする役および/または不利RT図柄の導出を可能とする役に当選したときにも、その旨を特定可能な情報を遊技者に報知するものとすることができる。この有利RT図柄の導出を可能とする役および/または不利RT図柄の導出を可能とする役に当選したことを特定可能な情報が報知される権利についても、遊技者が所定のミッションをクリアしたときに付与するものとすることができる。この場合のナビ権利、及びそれを付与するためのミッションについては、上記した有利RTを終了させる特定役の当選を報知するナビ権利、及びそれを付与するためのミッションと同様のものとすることができる。
このように通常の遊技状態においてナビ権利が付与されているときには、遊技者は、有利RT図柄の導出を可能とする役および/または不利RT図柄の導出を可能とする役に当選しているときに報知された情報に従って有利RT図柄を導出させるよう/不利RT図柄を導出させないよう停止ボタン12L、12C、12Rを操作することで、有利RTに制御されるようにし、不利RTに制御させないようにすることができる。このように有利RTと不利RTへの制御に関しても遊技者が自らの操作で遊技に介入することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
上記の実施の形態では、通常の遊技状態とは異なる遊技状態として、チャレンジボーナス、レギュラーボーナス、RTだけが用意されていた。これに対して、チャレンジボーナス(1)またはチャレンジボーナス(2)に当選したときに、その後に規定ゲーム数(例えば、30ゲーム)を消化するまで、遊技状態をAT(Assist Time)に制御するものとしてもよい。ATに制御されている期間においてチャレンジボーナス(1)当選フラグやチャレンジボーナス(2)当選フラグは持ち越されるので、急いでチャレンジボーナス(1)やチャレンジボーナス(2)に入賞させるよりもATのゲーム数を消化した方が遊技者に有利なものとすることができる。
ATの遊技状態では、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に応じて入賞可能な小役に当選すると、当選した役の種類が遊技者に報知される。この報知は、演出制御基板102のCPU121が、ゲームスタート時に遊技制御基板101から送られる当選状況通知コマンドに基づいて、液晶表示器4に所定の画像を表示させることなどにより行うことができる。なお、この間は、通常の遊技状態よりもリプレイ当選確率が高くなるRT(上記の実施の形態におけるRTとは異なるもので、通常の遊技状態と比べてリプレイ当選確率に大差がないRTとしてもよい)に併せて制御するものとしてもよい。この場合、ATであることは、ゲーム毎の遊技状態を示す遊技状態コマンドがこのようなRTであることを示しているかどうかによって、CPU121が判断することができるものとなる。
ボーナス当選後に制御されるATで当選が報知される対象となる役は、入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が排他的な複数種類のものからなるものとすることができる(例えば、中と右のリール3C、3Rについて「赤7」、「白7」、「BAR」を互いに7コマ間隔で1つずつ配置し、「ベル−赤7−赤7」を対象役A、「ベル−赤7−白7」を対象役B、「ベル−赤7−BAR」を対象役C、「ベル−白7−赤7」を対象役D、「ベル−白7−白7」を対象役E、「ベル−白7−BAR」を対象役F、「ベル−BAR−赤7」を対象役G、「ベル−BAR−白7」を対象役H、「ベル−BAR−BAR」を対象役I、とする)。
ここで、何れかの種類の対象役に当選しているときに、当選しているものに必ず入賞するものとして計算するとメダルの払出率が1を越えるが、対象役の種類に応じた割合(例えば、上記の対象役A〜Iがあって各々の当選確率が同じだとすると、9分の1)でしか入賞し得ないものと計算するとメダルの払出率が1を下回るように、各対象役の当選確率を設定しておくことができる。
このようにチャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)に当選するまでのゲームと、チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)に当選した後の規定ゲーム数を消化するまでのゲームとの間の遊技者にとっての有利度の差を、各々の遊技状態における各役の当選確率の差以上に生じさせて、遊技にメリハリを生じさせることができるようになる。しかも、チャレンジボーナス(1)、チャレンジボーナス(2)に当選した後のATは、遊技者の技術介入を前提として真に遊技者にとって有利な遊技状態となるものであるので、遊技の興趣をいっそう向上させることができる。
上記の実施の形態では、扉開放センサ95は、前面扉が開放状態にあることを検出するものであり、その検出信号に基づいてセキュリティ信号のうちのドア開放信号が外部出力基板105から出力されるものとなっていた。もっとも、扉開放センサ95は、前面扉を開放するための鍵が解除されていることを検出するものであってもよく、この場合には、実際には前面扉は開放されていなくても当該鍵が解除されていれば、すなわち前面扉が開放可能な状態にあることが扉開放センサ95により検出されれば、セキュリティ信号のうちのドア開放信号を外部出力基板105から出力させるものとすることができる。
また、扉開放センサ95の検出信号が遊技制御基板101に入力されるようにし、扉開放センサ95により前面扉が開放状態にあることが検出された場合には、遊技制御基板101のCPU111は、その旨を示す所定のコマンドを演出制御基板102に送信するものとしてもよい。当該所定のコマンドを受信した演出制御基板102のCPU121は、前面扉が開放状態にあることを、例えば、液晶表示器4に所定のメッセージを表示したり、扉開放音を再生してスピーカ7L、7R、7Uから出力させるものとしてもよい。扉開放音を出力するボリュームレベルは、最大レベルとすることが好ましい。
スロットマシン1の内部には、各種制御を行うための制御回路を搭載した基板類や、設定値を変更するための設定スイッチ91などが配置されており、これらの操作のためには前面扉を開放しなければならない。もっとも、これらの操作は、本来遊技者が行い得ない操作であって、遊技店の店員でない者によってスロットマシン1の前面扉が開放されているということは、遊技者により不正行為が行われている可能性が極めて高いということになる。前面扉の開放を液晶表示器4へのメッセージの表示や扉開放音の出力で報知することによって、遊技店の店員は、不正行為が行われていることを容易に察知することができるものとなる。
上記の実施の形態では、外部出力基板105から出力される信号のうちのセキュリティ信号は、ドア開放信号、設定値変更信号、投入エラー信号、払い出しエラー信号、他のエラー信号、及び精算中信号が時分割で同一の出力端子から出力されるシリアル形式の信号であった。もっとも、これらの全ての信号が時分割で同一の出力端子からシリアル形式として出力される必要はなく、これらの信号のうちの任意の2種類以上の信号を同一の出力端子から時分割で出力させるものとすることができる。また、このような複数種類の信号をシリアル形式で出力するものでなくてもよい。つまり、扉開放センサ95による前面扉の開放、設定値の変更、投入エラー及び払い出しエラーを含む各種エラーの発生、またはメダルの精算のいずれかの事象が生じているときに、どの事象かを区別することなくON状態とされる信号であってもよい。
上記の実施の形態では、設定値を変更することによって遊技制御基板101のRAM112が初期化されるが、リールモータ3ML、3MC、3MRをそれぞれ構成するステッピングモータのステップ数をカウントするためのカウンタの値だけは初期化されないものとしていた。これにより、設定値の変更後においてリール3L、3C、3Rが滑らかに回転開始ができずに設定値の変更がされていることが遊技者に察知されてしまうということを防ぐものとしていた。
これに対して、設定値を変更したかどうかに関わらず、すなわち設定キースイッチ92をON状態としてスロットマシン1を起動したか否かに関わらず、スロットマシン1を起動したときには、ステッピングモータのステップ数をカウントするためのカウンタの値を初期化してしまい、ステッピングモータの各励磁相が必ず初期パターンで励磁されるようになるものとしてもよい。この場合には、設定値を変更したか否かに関わらずにリール3L、3C、3Rが起動後直ぐに同じ挙動をするため、設定値の変更がされていることが遊技者に察知されてしまうということを防ぐことができる。
上記の実施の形態では、演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101から送られてきたコマンドに応じて、演出の処理を行うものとしていた。もっとも、遊技制御基板101から送られてきたコマンドは、先入れ先出し方式のコマンド受信バッファに入れられ、コマンド受信バッファに順次入れられたコマンドに処理落ちが生じないことを前提とするものであった。また、遊技者の操作に応じた信号が、演出制御基板102のCPU121に直接出力されることはなかった。
これに対して、演出制御基板102のCPU121により制御される液晶表示器4の前面に、演出操作手段として遊技者によりタッチされた位置を検出可能なタッチパネルを配置するものとし、このタッチパネルにおいてタッチされた位置に応じた信号が、演出制御基板102のCPU121に出力されるものとしてもよい。そして、CPU121は、遊技制御基板101から受信したコマンドに加えて、タッチパネルにより検出されたタッチ位置に対応した信号に応じて、演出の処理を行うものとすることができる。
また、演出制御基板102には、工場からの出荷前に通常の遊技制御基板102に代えてコマンドシミュレータ(試験用の遊技制御基板)を接続できる構成とすることができ、コマンドシミュレータから入力される各種の検査コマンドに基づいて、演出制御基板102に接続された各演出手段やタッチパネルのような演出操作手段の検査を行えるようにすることができる。
ここで、CPU121は、タッチパネルの動作を検査する検査コマンドを受信した場合には、例えば、タッチパネルを全面有効とするとともに後面の液晶表示器4に「触れてください」というメッセージを表示し、正常にタッチ操作が検出されるかどうかを検査することができる。この場合において、タッチパネルのタッチ操作が検出されるまでは、CPU121は、コマンド受信割込処理を禁止し、新たなコマンドの受信を禁止するものとすることができる。
このようにタッチパネルの動作を検査する検査コマンドを受信し、これに応じてタッチパネルの動作を行う場合には、タッチ操作の検出までコマンド受信割込処理を禁止し、新たなコマンドの受信を禁止するものとしているので、検査コマンドの受信からタッチ操作の検出までに新たなコマンドを受信しても、当該新たなコマンドに基づく処理を行わないものとなっている。このため、タッチパネルの動作チェックの完了を待たずに誤って検査コマンドを送信した場合も、タッチパネルの動作チェックを正常に行うことができるものとなる。なお、演出操作手段として、タッチパネル以外の演出操作手段、例えば、ボタンやダイアルを適用した場合も、同様とすることができる。
上記の実施の形態では、何れの遊技状態においても、賭け数として3を設定することのみによりゲームを開始させることができた。もっとも、ゲームを開始させるために設定できる賭け数は、1〜3の範囲で任意の数を適用することができる。遊技状態毎に設定できる賭け数が異なっていてもよい。ここで、通常の遊技状態で賭け数として1または2が設定されていたときには、賭け数として3が設定されたときよりも内部抽選における小役の当選確率を低下させるとともに、小役に入賞したときの払い出しメダル枚数を増加させることができる。
上記の実施の形態では、当選フラグの設定状況に基づいて停止制御テーブルを予め選択し、リール3L、3C、3Rの停止時において停止制御テーブルを参照して図柄の停止位置を決定し、当該停止位置でリールを停止させるテーブル方式でリール3L、3C、3Rの回転を停止させるスロットマシンを例として説明した。これに対して、停止条件が成立したときの現在の図柄位置と当選フラグの設定状況に基づいて、当選している役の図柄が揃うように引き込み制御を行ったり、当選していない役の図柄が揃わないように外し制御を行うコントロール方式でリール3L、3C、3Rの回転を停止させるスロットマシンにも本発明を適用することができる。
コントロール方式では、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されたときに、対応するリール3L、3C、3Rについてその時点で表示されている図柄から190ミリ秒(チャレンジボーナス中に左のリール3Lについては75ミリ秒)の最大停止遅延時間の範囲内(表示されている図柄と引き込み分を含めて合計5コマの範囲(チャレンジボーナス中に左のリール3Lについては合計2コマの範囲))に、当選フラグの設定されている役の図柄があるかどうかを判定する。
当選フラグの設定されている役の図柄(重複当選時には、導出が優先される役の図柄から判断する)があれば、当該役を入賞させるための図柄を選択して入賞ライン(既に停止しているリールがあるときには、停止しているリール上の図柄とともに入賞の表示態様を構成可能な入賞ライン)上に導出させる。そうでなければ、いずれの役にも入賞させないための図柄を選択して導出させる。すなわち、このコントロール方式によりリール3L、3C、3Rの停止を制御する場合も、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されてから最大停止遅延時間の範囲で図柄を停止させることにより導出可能となる表示態様であって当選フラグの設定状況に応じた表示態様が、可変表示装置2の表示結果として導出されるものとなる。
上記の実施の形態では、可変表示装置2は、外周部に複数の図柄を所定順に配した3つのリール3L、3C、3Rを備えるものとし、これらのリール3L、3C、3Rの回転駆動によって図柄を可変表示させるものとしていた。しかしながら、液晶表示装置などの表示装置上で仮想的に図柄を可変表示させるものを、上記のような可変表示装置2の代わりに用いてもよい。
上記の実施の形態では、賭け数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができる。
いわゆるパロットでは、遊技媒体として用いられる遊技球は、そのままの物理的形態で貯留皿に貯留されており、遊技者がBETボタンを操作すると、貯留皿(上皿)に貯留されていた遊技球のうちのBET操作に応じた数の遊技球が所定の取り込み経路を介してパロットの内部に取り込まれる。この内部に取り込まれた遊技球によって1ゲームを行うための賭け数が設定されるものとなる。
また、パロットにおいて遊技者が精算ボタンを操作した場合には、既に賭け数が設定されていれば(但し、リプレイ入賞後に賭け数が自動設定された場合を除く)、設定された賭け数に応じた数の遊技球がスロットマシンの下部に設けられた下皿に排出される。賭け数が設定されていなければ(先に賭け数の精算を行った場合を含む)、貯留皿に貯留されている遊技球が所定の経路を通って下皿に排出されるものとなる。下皿には、遊技者が所定のレバーを操作することで貯留された遊技球を下部に通過させるための穴が設けられており、遊技球箱(いわゆるドル箱)を下皿の下においてレバー操作すれば、遊技者が所有する遊技球を容易に遊技球箱に移すことができる。