JP5887223B2 - 温度制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、試料の分析に用いる温調ブロックの温度を制御する温度制御装置に関する。
温度センサの固定は、流体である熱伝導性グリースを穴に流し込んだ後、当該穴に温度センサを挿入することにより行う。温度センサ挿入後、シリコンを主成分とする硬化型接着剤でセンサ固定穴出口を封止する方法が一般的に採用されている。
この温度センサ固定法の難点は、熱伝導性グリースが流体であるため、センサ固定部より漏れが発生する可能性があることである。温度センサを固定する部位は装置において温度調節を行う箇所である。更に、温度制御範囲が100℃を超す場合や、温度の加熱冷却を繰り返す場合には接着剤と被接着物との接着力が低下し、接着界面が剥がれ、その隙間より熱伝導性グリースが漏れ出す事故が発生する。グリース漏れを防止するための特許については特許文献1に記載されている。特許文献1においては潤滑油などの流体をシール部材により密封している。
特開2009−74687号公報
しかしながら、特許文献1では、シール部材は流体である潤滑油と接触しているため、軸受駆動時の応力により生じる機械的隙間からの流体漏洩の可能性があり得る。
本発明は、温度センサの固定に用いるグリースの漏れ出しを防止する、温度制御装置を提供することを目的とする。
本発明の温度制御装置は、分析中に試料の温調に用いる温調ブロックと、温調ブロックの温度を計測する温度センサと、温調ブロックの温度制御を行う温調部材と、温度センサに接続された配線とを有する、温度制御装置であって、温調ブロックは、内部が空洞であり、内部に温度センサを挿入する開口部を有しており、温調センサは温調ブロックの内部に熱伝導性を有する液体で閉じ込められており、開口部は接着剤で封止されており、液体と接着剤は、互いに離れて配されている。
これにより接着剤に対して熱伝導性を有する液体の接触を防止することが可能となる。それゆえ、接着剤の接着力の低下を防止することができる。結果として、熱伝導性を有する液体の漏れを防止することができる。
水冷方式によるフローチップの温度制御を行うことで遺伝子の塩基配列解析を行う装置についての説明図。 水冷方式による温度制御を行う装置のペルチェ素子、温度センサの配置についての説明図。 温度センサ固定方法についての説明図。 温度センサ固定方法についての説明図。 温度センサ固定方法についての説明図。 温度センサ固定方法についての説明図。 温度センサ固定方法についての説明図。 温度センサ固定方法に使用するセプタについての説明図。 温度センサ固定方法に使用するセプタについての説明図。
水冷方式によるフローチップの温度制御を行うことで遺伝子の塩基配列解析を行う装置について図1を用いて以下に説明する。
本装置の光学系は落射蛍光顕微鏡とほぼ同一である。キセノンランプ光源111から発せられた白色光はリキッドライトガイド112を経て、ターレット113に導入される。リキッドライトガイド112は柔軟性に富み、狭い装置庫内でのフレキシブルな光学配置を可能にするという特徴を持つ。ターレット113は4種類の蛍光色素に対応する蛍光キューブ121、122、123、124が搭載されている。それぞれの蛍光キューブ121、122、123、124には蛍光を検出するために最適化されたバンドパスフィルタ、ダイクロイックミラー、エミッションフィルタが保持されている。バンドパスフィルタを経ることにより計測に必要な波長帯域が選択される。更に光はダイクロイックミラーにより下方に反射される。光は20倍の対物レンズ114によりフローチップ105上の反応場に集光され、蛍光物質を励起する。発せられた蛍光は再び対物レンズ114により集光される。更に蛍光はダイクロイックミラーを経てエミッションフィルタにより励起光の迷光および散乱光を除去し、計測したい蛍光のみを通過させる。
CCDカメラ117直前には集光レンズ116が配置され、ここで平行光はCCDカメラ117の受光面に集光され、像を結ぶ。なお対物レンズ114を保持するZモータ115はフローチップ105上の反応場に焦点を合わせる機能を持つ。CCDカメラ117の画像取り込みタイミングおよびZモータ727によるフォーカシングは制御用PC118により制御される。
チップホルダはヒートブロック104とヒートシンク102と、その間に挟まれたペルチェ素子131により構成される。ペルチェ素子131はヒートブロック104の加熱・冷却を行う。温度の制御範囲は75℃から10℃である。ペルチェ素子131の駆動に伴い発生する熱はヒートシンク102内を循環する不凍液により回収される。不凍液はラジエータ103に送られる。ラジエータ103には冷却空冷ファンが設置されている。冷却空冷ファンはペルチェ素子131の駆動により加熱あるいは冷却された不凍液をラジエータ103による熱交換を介して室温に保つという効果を持つ。ラジエータ103を経て室温に戻った不凍液はタンク内に注がれ、再びポンプに流入する。不凍液は更にチップホルダのヒートシンク102内に循環を続け、ヒートシンク102の冷却を続ける。
ヒートシンク102を水冷方式により冷却する利点を以下に述べる。(1)空冷方式ではヒートシンク102の直下に冷却ファンを設置する必要があるが、これはフローチップ105内に固定された直径1μmのビーズの振動を引き起こす。これは蛍光像から得られる信号のS/Nを低下させる。結果として蛍光信号を塩基配列に変換する際の精度を低下させる。水冷方式ではファンを光学検出中心部から遠方に設置できるため、この問題を克服することができる。(2)空冷方式ではヒートシンク102に放熱を促進するフィンを付加する必要がある。これにより空冷方式のヒートシンク102の高さは水冷方式と比較して高くなるため、XYステージの駆動に伴う振動、ひいては蛍光像のぶれを引き起こし、最終的に塩基配列解読精度を劣化させる。水冷方式ではヒートシンクの高さを水冷方式と比較して低くできるため、ステージからのフローチップ設置位置も低くできる。これにより、振動を低減でき、塩基配列解読精度を向上できる。(3)空冷方式ではペルチェ素子131から発生する熱を光学検出中心部直下において排熱・排気する。これは光学検出中心部の部品の伸長を引き起こす。対物レンズ114の焦点深度は±1.7μmである。金属の熱膨張率は約10-5/℃であるため、高さ0.1mの部品における1℃の温度変化は1μmの移動を引き起こす。これは焦点深度を超える場合があるため、これも信号の劣化を引き起こす。これに対し水冷方式では温度の上昇・加熱により発生した熱を光学検出部から遠方において排熱することができる。これにより光学系中心部の機械部品の伸長によるフォーカスずれを低減することが可能となる。
また、チップホルダはフローチップ105を固定・保持し、塩基伸長反応を進行させるための化学反応の温度制御を行う機能を有している。XYステージ101上には2つのフローチップ105が装着可能であり、1つのフローチップで伸長反応を行っている間にもう1つのフローチップ105を用いて光学検出を行う。塩基伸長反応を促進するためには正確な温度調節を行う必要がある。この温調機能を担うのがセルホルダであり、2つのフローチップ105の温度を独立に精度よく制御する。これらの構成によってフローチップ105内に固定された蛍光ビーズからの信号を高速に検出し、ハイスループットの塩基配列解析装置を実現することができる。
次に計測装置に搭載されている温度調節装置であるチップホルダについてより図2を用いて詳細に説明する。
計測制御用PC209はチップホルダの温度を制御する。チップホルダ内には4枚のペルチェ素子が配置されている。ヒートブロック202には温度センサ204が4つ設置される。より具体的な設置方法はヒートブロック202内に機械加工により横穴を開け、その内部にサーマルグリースを充填後、温度センサ204を挿入する。サーマルグリースの漏洩を防止するため、横穴にセメダインを塗布する。ペルチェ素子1個について1つの温度センサ204を使用することにより、ペルチェそれぞれの出力に対する固有パラメータを決定することが可能となる。サーマルプロテクタ205、206は温度暴走を防止するためにヒートブロック202あるいはヒートシンク201にそれぞれ設置される。また、チップホルダ自体の帯電を防止するためにアース線207をヒートシンク201に設置する。
次にヒートブロック202にグリースを充填し、温度センサ204を挿入し、接着剤によりグリースを封止する方法について図3を用いて以下に説明する。
ヒートブロック301には温度センサ307を固定するための横穴が形成されている。温度センサ307の熱応答性を向上させるためには、熱源であるペルチェ素子の中央部に温度センサ307を配置させる必要がある。ペルチェ素子の標準サイズは40mm角であるため、固定穴は最低でも20mm以上の長さが必要であり、本実施例における横穴の長さは25mmである。また、ヒートブロック301の熱容量が小さいほど熱応答性の向上が期待できるため、ヒートブロックは可能な限り薄いことが望まれる。本実施例におけるヒートブロックの厚さは6mmであり、かつセンサ挿入部の穴の直径は2.5mm、温度センサ頭部の直径は2.2mmである。上述したように熱応答性の高い温調装置を製作するためには
1.可能な限り薄いヒートブロック301に横穴を形成する
2.ペルチェ素子中央に温度センサ307を配置する
3.温度センサ307の周囲を熱伝導性グリース303で満たす
必要がある。
熱伝導性グリース303を充填した注射器302をヒートブロック301に密着させ、熱伝導性グリース303をヒートブロック301に注入する。φ0.1mmの空気穴304より熱伝導性グリース303が吐出されることを確認する。これは横穴に空気が滞留していないことを確認するために必要である。もし空気がグリース内に存在すると、加熱時に空気が膨張し、グリースを押し出す恐れがある。
次に吐出された熱伝導性グリース303をキムワイプなどで拭き取った後、ヒートブロック301の片面に熱伝導性シート305を貼りつける。この熱伝導性シートはヒートブロック301とペルチェ素子の熱伝導を向上させるものであり、熱伝導性グリースと同等の機能を有するが、作業性に優れるという利点を持っている。
その後、温度センサ307の先端がヒートブロック301の横穴の先端部まで接触するように温度センサ307を挿入する。温度センサ307挿入に伴って溢れ出た余剰な熱伝導性グリース303が付着したヒートブロック面取り部308についてはアルコールによる脱脂作業を入念に行う。これは油分が接着剤309と接着剤塗布部の間にコンタミすると接着力が低下し、熱伝導性グリースの漏れが発生するからである。
脱脂処理後、熱収縮チューブ306をヒートブロック面取り部308に押し当て、ドライヤで熱風をかける。熱収縮チューブ306は収縮し、温度センサ307のリード線の周囲に巻きつく。温度センサ307は2本のリード線から構成され、その材質はテフロン(R)である。一般に温度の検出は温度変化に伴う温度センサ内に抵抗の変化により計測される。そのため、温度センサのリード線は2本必要である。また、温度センサは−200〜400℃の範囲における温度下での計測が想定されるため、そのリード線にはテフロン(R)が用いられる。しかしながらテフロン(R)は接着剤との接着が弱く、接着剤を塗布しても完全に空間を密閉することは困難である。このため、2本のリード線間に生じた隙間を伝ってグリースが漏れる可能性がある。この現象が生じた場合にも熱収縮チューブ306を付加することにより、グリース漏れが発生した場合でもユーザーが直接漏れたグリースに接触することを防ぐことができる。
また、漏れたグリースを顧客の目から覆い隠すという効果も有する。ドライヤを用いて熱収縮チューブ306を収縮させた後、ヒートブロック面取り部308に接着剤309を塗布する。接着剤309は注射器を用いて塗布され、その量は30〜100μLであり、望ましくは70μLであることが望ましい。塗布後は接着剤の種類にもよるが、3−48時間室温で静置する。本実施例においてはアクリル変性シリコン(アクリルとポリプロピレングリコールを主成分とする)を使用しているため、その理想的硬化時間は8時間である。
以下、その他本発明の実施形態の複数のバリエーションについて、図面を用いて説明する。
次にヒートブロックについてグリースを充填し、温度センサを挿入し、接着剤によりグリースを封止する方法について図4を用いて以下に説明する。
ヒートブロック601には熱伝導性グリース602が空気穴603を介して充填されている。ヒートブロック601のペルチェ素子接着面には熱伝導性シート604が貼られている。熱伝導性グリース602内には空気が混入しない状態で温度センサ605が挿入されている。接着剤塗布部609は面取りに加工されている。これは接着剤との接触面を増大させ、接着強度も増大させる。熱伝導性グリース602内には空気が混入しない状態で温度センサ605が挿入されている。ヒートブロック601には熱伝導性グリース602の後にセプタ607を入れる。
これは液体である熱伝導性グリース602と接着剤610との直接の接触を避けるために設けられる。これによりヒートブロック601の接着剤塗布部609と接着剤610間の接着面界面における熱伝導性グリース602のコンタミを防ぎ、接着剤塗布部609と接着剤610間の強固な接着を形成することが可能となる。
また、たとえ接着当初に強固な接着を形成したとしても、温調部は長期間に渡ってヒートサイクルを頻繁に行うユニットであるため、接着界面における接着力の低下が懸念される。これは接着剤と被接着物質の熱膨張係数が異なるため、温度の加熱・冷却に伴い接着界面にストレスが加わるためである。長期に渡るストレスにより接着界面に隙間が生じ、その間に熱伝導性グリースが浸入する可能性がある。これは最終的にヒートブロック601表面への熱伝導性グリース602漏れが発生するリスクを有する。このリスクについてもセプタ607を用いることで、温度センサ605を挿入する穴に熱伝導性グリース602を封入することにより未然に防止することができる。
接着剤塗布部609には熱収縮チューブ608が付加される。温度センサ605における温度は抵抗値変化としてリード線を介して基板611で検出される。接着部には熱収縮チューブ608を挿入し、固定する。
次にヒートブロックについてグリースを充填し、温度センサを挿入し、接着剤によりグリースを封止する方法について図5を用いて以下に説明する。ヒートブロック701には熱伝導性グリース702が充填されている。ヒートブロック701のペルチェ素子接着面には熱伝導性シート704が貼られている。熱伝導性グリース702内には温度センサ705が挿入されている。接着剤塗布部709は面取りに加工されている。これは接着剤との接触面を増大させ、接着強度も増大させるという効果を有する。熱伝導性グリース702内の充填後、温度センサ705が挿入される。熱伝導性グリース702の充填箇所に空気層706を隣接させる。更に空気層706についてセプタ707を挿入する。
空気層706の効果について以下に述べる。一般に熱伝導性グリースの体積膨張係数は600ppm/℃と大きい。φ2.5mm、深さ25mmの穴には約100μLの体積の熱伝導性グリースが注入されるが、25℃から75℃へ加熱した場合、100μL*600ppm*50℃=3μL分の膨張が発生する。従って温度センサ705固定穴を熱伝導性グリースのみで充填した後に接着剤で密封した後にヒートサイクルを行うと、流体である熱伝導性グリース702の膨張が発生し、接着剤塗布部709と接着剤710との界面が破れ、熱伝導性グリース702がヒートブロック701表面に漏れ出す可能性がある。これを防止するために空気層706は有効である。空気層706は熱伝導性グリース702の密封および加熱冷却時に発生する体積変化に対するクッションとして働く。
また、セプタ707は液体である熱伝導性グリース702と接着剤710との直接の接触を避けるために設けられる。これによりヒートブロック701の接着剤塗布部709と接着剤710間の接着面界面における熱伝導性グリース702のコンタミを防ぎ、接着剤塗布部709と接着剤710間の強固な接着を形成することが可能となる。
また、たとえ接着当初に強固な接着を形成したとしても、温調部は長期間に渡ってヒートサイクルを頻繁に行うユニットであるため、接着界面における接着力の低下が懸念される。これは接着剤710と被接着物質であるヒートブロック701との熱膨張係数が異なるため、温度の加熱・冷却に伴い接着界面にストレスが加わるためである。長期に渡るストレスにより接着界面に隙間が生じ、その間に熱伝導性グリース702が浸入する可能性がある。これは最終的にヒートブロック701表面への熱伝導性グリース702漏れが発生するリスクを有する。このリスクについてもセプタ707を用いることで、温度センサ705を挿入する穴に熱伝導性グリース702を封入することにより未然に防止することができる。
接着剤塗布部709には熱収縮チューブ708が付加される。温度センサ705における温度は抵抗値変化としてリード線を介して基板711で検出される。接着部には熱収縮チューブ708を挿入し、固定する。
次にヒートブロックについてグリースを充填し、温度センサを挿入し、接着剤によりグリースを封止する方法について図6を用いて以下に説明する。ヒートブロック801には熱伝導性グリース802が空気穴803を介して充填されている。ヒートブロック801のペルチェ素子接着面には熱伝導性シート804が貼られている。熱伝導性グリース802内には空気が混入しない状態で温度センサ805が挿入されている。接着剤塗布部809はザグリ形状に加工されている。これは接着剤との接触面を図5の面取り形状に比較して増大させるという効果を有する。また、図5で報告した温度センサを固定する穴の直径はφ2.5mmであったが、この径について挿入が容易であるセプタの作製は困難であった。その理由は樹脂の成型において指定できる公差はせいぜい±0.2mmであり、φ2.5mmの穴に対して1)操作性よく挿入できる、2)熱伝導性グリースを密封できるという条件を同時に満たすセプタの作製が困難であるからである。この問題はセプタの径をφ5.0mmまで拡大することにより。具体的には、1)セプタ挿入の操作性を良くする、2)セプタが大きくなった分0.2mmの公差を相対的に小さくすることができるため、熱伝導性グリースの密封が容易になるという効果をもたらす。
次にヒートブロックについてグリースを充填し、温度センサを挿入し、接着剤によりグリースを封止する方法について図7を用いて以下に説明する。ヒートブロック901には熱伝導性グリース902が空気穴903を介して充填されている。ヒートブロック901のペルチェ素子接着面には熱伝導性シート904が貼られている。熱伝導性グリース902内には空気が混入しない状態で温度センサ905が挿入されている。接着剤塗布部909はザグリ形状に加工されている。これは接着剤との接触面を図5の面取り形状に比較して増大させるという効果を有する。図5で説明したように熱伝導性グリース902内の充填後、温度センサ905を挿入する。熱伝導性グリース902の充填箇所に空気層906を隣接させる。更に空気層906についてセプタ907を挿入する。空気層906は加熱時に膨張する熱伝導性グリース902のクッションとして機能する。また、空気層906は液体である熱伝導性グリース902と接着剤910との直接の接触を避けるために設けられる。これによりヒートブロック901の接着剤塗布部909と接着剤910間の接着面界面における熱伝導性グリース902のコンタミを防ぎ、接着剤塗布部909と接着剤910間の強固な接着を形成することが可能となる。接着剤塗布部909には熱収縮チューブ908が付加される。温度センサ905における温度は抵抗値変化としてリード線を介して基板911で検出される。接着部には熱収縮チューブ908を挿入し、固定する。
次にヒートブロックの温度センサ固定穴に挿入するセプタについて図8を用いて以下に説明する。セプタ1001はφ5.0+0.2/−0.0mmの公差で作成されており、その素材はシリコンであり、硬度はショアA30である。なお、セプタ1001にはφ1mmのワイヤ線を2本挟みこめるように切れ目1004を入れてある。これによりワイヤ部に対してセプタ1001を被せることが可能となる。一方、ヒートブロックに加工されたザグリ固定部の穴はφ4.9+0.1/−0.0mmで作成されている。ザグリ部の穴は最小4.9mmであり、セプタ1001の径は最小5.2mmである。セプタ1001はショアA30であるため、セプタ1001は容易にザグリ部に挿入することが可能である。一方、ザグリ部の穴は最大5.0mmであり、セプタの径は最小5.0mmである場合は、セプタ1001にセンサのワイヤが2本挟みこまれるため、直径が5.0mmよりも0.05−0.1mm程度大きくなる。この状態でもセプタ1001は十分柔軟であるため、容易にザグリ部にセプタ1001を挿入することが可能である。従ってセプタ1001は熱伝導性グリースを密封し、かつ接着剤とグリースのコンタミを防止することが可能となる。なお、セプタ1001には空洞部1002が形成されている。これは加熱時に膨張する熱伝導性グリースの体積増加分を吸収するための空洞である。またセプタ1001には穴1003が形成されているが、この穴は楕円状である。従ってワイヤ2本を挟み込んでも完全には密封ができない。従って空気層を入れない状態でグリースを密封し、その体積が増加した場合でも接着界面を破壊せずにグリースが穴1003から流出するという効果をもたらす。
次にヒートブロックの温度センサ固定穴に挿入するセプタについて図9を用いて以下に説明する。図8と異なるのはセプタ1101の穴1103が2つの円状であることである。穴1103がセプタ部に密着することにより、グリースあるいは空気の流出を完全に防止することが可能となる。
これまで実施例で述べてきた温度センサ固定法は温度制御を要する装置に広く適用可能である。遺伝子配列解析を行うシーケンサ、血中内のウイルスなどを検出する遺伝子検査装置、あるいは大量の検体を効率よく処理する生化学自動分析装置などに適用が可能である。
101 XYステージ
102、201 ヒートシンク
104、202、301、501、601、701、801、901 ヒートブロック
105 フローチップ
111 キセノンランプ光源
112 リキッドライトガイド
113 ターレット
114 対物レンズ
115 Zモータ
116 集光レンズ
117 CCDカメラ
118 制御用PC
121、122、123、124 蛍光キューブ
204、307、605、705、805、905 温度センサ
303、602、702、802、902 熱伝導性グリース
304、403、503、603、803、903 空気穴
305、604、704、804、904 熱伝導性シート
306、608、708、908 熱収縮チューブ
308 ヒートブロック面取り部
309、610、710、810、910 接着剤
611、711、811、911 基板
609、709、809、909 接着剤塗布部
607、707、1001 セプタ
706、906 空気層
1002 空洞部
1003、1103 穴
1004、1104 切れ目

Claims (10)

  1. 分析中に試料の温調に用いる温調ブロックと、温調ブロックの温度を計測する温度センサと、温調ブロックの温度制御を行う温調部材と、温度センサに接続された配線とを有する、温度制御装置であって、
    温調ブロックは、内部が空洞であり、内部に温度センサを挿入する開口部を有しており、
    温調センサは温調ブロックの内部に熱伝導性を有する液体で閉じ込められており、
    開口部は接着剤で封止されており、
    液体と接着剤は、互いに離れて配されており、
    開口部分は、外側に近づくにつれて開口面積が大きくなるように、傾斜しており、
    液体は配線の周囲に巻き付いた熱収縮部材で封止されており、
    熱収縮部材は、傾斜部分に接着剤にて接着されている温度制御装置。
  2. 分析中に試料の温調に用いる温調ブロックと、温調ブロックの温度を計測する温度センサと、温調ブロックの温度制御を行う温調部材と、温度センサに接続された配線とを有する、温度制御装置であって、
    温調ブロックは、内部が空洞であり、内部に温度センサを挿入する開口部を有しており、
    温調センサは温調ブロックの内部に熱伝導性を有する液体で閉じ込められており、
    開口部は接着剤で封止されており、
    液体と接着剤は、互いに離れて配されており、
    開口部分は、外側に近づくにつれて開口面積が大きくなるように、傾斜しており、
    配線の周囲に巻き付いた熱収縮部材は、傾斜部分に接着剤にて接着されており、
    さらに、液体と熱収縮部材とを仕切る隔壁部を有する温度制御装置。
  3. 請求項において、
    液体と隔壁部との間には空間を有する温度制御装置。
  4. 分析中に試料の温調に用いる温調ブロックと、温調ブロックの温度を計測する温度センサと、温調ブロックの温度制御を行う温調部材と、温度センサに接続された配線とを有する、温度制御装置であって、
    温調ブロックは、内部が空洞であり、内部に温度センサを挿入する開口部を有しており、
    温調センサは温調ブロックの内部に熱伝導性を有する液体で閉じ込められており、
    開口部は接着剤で封止されており、
    液体と接着剤は、互いに離れて配されており、
    配線の周囲に巻き付いた熱収縮部材は、開口付近に接着剤にて接着されており、
    さらに、液体と熱収縮部材とを仕切る隔壁部を有し、
    空洞は開口付近の断面積がそれ以外の箇所よりも大きくなっている温度制御装置。
  5. 請求項において、
    液体と隔壁部との間には空間を有する温度制御装置。
  6. 請求項において、
    液体が熱伝導性グリースである温度制御装置。
  7. 請求項1において、
    温調ブロックがアルミニウムであり、
    厚さが3〜20mmである温度制御装置。
  8. 分析中に試料の温調に用いる温調ブロックと、温調ブロックの温度を計測する温度センサと、温調ブロックの温度制御を行う温調部材と、温度センサに接続された配線とを有する、温度制御装置であって、
    温調ブロックは、内部が空洞であり、内部に温度センサを挿入する開口部を有しており、
    温調センサは温調ブロックの内部に熱伝導性を有する液体で閉じ込められており、
    開口部は接着剤で封止されており、
    液体と接着剤は、互いに離れて配されており、
    空洞の断面は、円形であり、
    空洞の開口部からの深さは、20mm以上であり、内径が5mm以下である温度制御装置。
  9. 請求項において、
    隔壁部は材質がシリコンである温度制御装置。
  10. 分析中に試料の温調に用いる温調ブロックと、温調ブロックの温度を計測する温度センサと、温調ブロックの温度制御を行う温調部材と、温度センサに接続された配線とを有する、温度制御装置であって、
    温調ブロックは、内部が空洞であり、内部に温度センサを挿入する開口部を有しており、
    温調センサは温調ブロックの内部に熱伝導性を有する液体で閉じ込められており、
    開口部は接着剤で封止されており、
    液体と接着剤は、互いに離れて配されており、
    接着剤はシリコンを主成分とする温度制御装置。
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