JP5886690B2 - 水素製造方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水素製造方法及び装置に係り、特に、炭素材料と水蒸気とを加熱反応させることにより水素を生成する水素製造方法及び装置に関する。
本発明者等は、水素製造方法及び装置として、特許文献1及び特許文献2に示すように、反応器内に供給される炭素材料と水蒸気とにマイクロ波を照射し、マイクロ波により炭素材料を加熱して水蒸気と反応させることにより、水素と一酸化炭素を発生させる水素製造方法及び装置を提案している。
特許文献1では、反応管に供給された蒸気と炭素材料(活性炭)を反応管の下部に設置された多孔板の上部に保持し、マイクロ波を照射することにより、水素と一酸化炭素を発生させている。
また、特許文献2では、水素製造過程において、反応器内で水蒸気の旋回流を形成し、この水蒸気旋回流により炭素材料(微粉炭など)の水蒸気内での空中滞留時間を確保し、この空中滞留空間で炭素材料及び水蒸気にマイクロ波を照射することにより、水素と一酸化炭素を発生させている。
これらの水素製造方法及び装置によれば、反応器を小型にして高効率に水素を発生させることが可能である。
特開2006−89322号公報 特開2010−222429号公報
水素製造装置をより実用的なものとするためには、炭素材料と水蒸気との反応効率ひいては水素発生効率をさらに向上させることが望まれる。炭素材料と水蒸気との反応効率ひいては水素発生効率をさらに向上させる方法としては、マイクロ波の電界を大きくして炭素材料をマイクロ波加熱することが考えられる。
しかしながら、特許文献1及び2では、反応管又は反応器をセラミックスのような絶縁物で構成し、マイクロ波がマイクロ波照射装置の導波管を介して金属遮蔽板に囲まれた反応管又は反応器に向けて照射されている。このため、マイクロ波の電界は絶縁物の反応管又は反応器により弱められる。また、マイクロ波により加熱された炭素材料は反応管又は反応器内壁や多孔板に接するが、これらは絶縁物で構成されているために熱を逃がさず、高温の炭素材料が反応管内壁等に接する箇所では、反応管等と高温の炭素材料が反応して不純ガスが発生したり、部分的に溶融するおそれがある。このため炭素材料の温度が過大にならないようにマイクロ波の電界の大きさに配慮する必要があり、マイクロ波の電界を大きくすることが難しい。
炭素材料に照射する電界を大きくできないと、炭素材料の温度が低くなり、炭素材料と水蒸気の反応速度が低くなってしまう。炭素材料の温度を十分上げられない状況では高性能の水素製造装置を得るのは難しい。
また、特許文献2では、旋回流に乗って空中滞留中に炭素材料と水蒸気の反応を殆ど完全に行うようにできれば、炭素材料と水蒸気との反応効率ひいては水素発生効率をさらに向上させることができる。このためには、上述したマイクロ波の電界を大きくして炭素材料をマイクロ波加熱する工夫の他に、マイクロ波照射される炭素材料の空中滞留時間を長くするなどの工夫が考えられる。しかしながら、特許文献2では、このような工夫について十分な考慮がなされていない。
また、特許文献1では、特許文献2に記載の構成と異なり、多孔板や反応管内壁には常にマイクロ波により加熱された炭素材料が接している。このため、特許文献1では、特許文献2に記載のものよりも、多孔板や反応管内壁と高温の炭素材料が反応して不純ガスが発生したり、部分的に溶融するというおそれが大きい。
本発明の目的は、炭素材料と水蒸気との反応効率ひいては水素発生効率をさらに向上させることのできる水素製造方法及び装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、水蒸気旋回流により炭素材料の水蒸気内での空中滞留時間を確保し、この空中滞留空間で炭素材料及び水蒸気にマイクロ波を照射することにより、水素と一酸化炭素を発生させる水素製造方法及び装置において、マイクロ波照射される炭素材料の空中滞留時間を長くして、炭素材料と水蒸気との反応効率ひいては水素発生効率をさらに向上させることのできる水素製造方法及び装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、不純ガスの発生を抑制した上で、炭素材料と水蒸気との反応効率ひいては水素発生効率をさらに向上させることのできる水素製造方法及び装置を提供することにある。
本発明は、炭素材料と水蒸気の混合原料の供給ポート、または、炭素材料の供給ポートおよび水蒸気の供給ポートが設けられた金属製反応器を用い、この金属製反応器内に炭素材料と水蒸気の混合原料の供給ポート、または、炭素材料の供給ポートおよび水蒸気の供給ポートを介して炭素材料と水蒸気を供給し、マイクロ波を金属製反応器内に直接照射するようにしたことを特徴とする。
また、本発明は、金属製反応器を、縦長の金属外筒部、縦長の金属内筒部及び金属内筒部に接続する中心導体を有するマイクロ波同軸給電部で構成し、金属外筒部と金属内筒部と間の空間に炭素材料と水蒸気を供給して金属内筒部の外周を旋回する炭素材料と水蒸気の旋回流を形成させ、金属外筒部と金属内筒部と間の同軸内部空間(環状空間)にマイクロ波を同軸モードで伝搬させてマイクロ波電界が形成されるようにしたことを特徴とする。
また、本発明は、金属製反応器を用い、この金属製反応器内に炭素材料と水蒸気を供給し、マイクロ波を金属製反応器内に直接照射するように構成し、さらに、金属製反応器に上から下に向かう水蒸気旋回流と、上から下に向かう水蒸気旋回流の外周側に下から上に向かう水蒸気旋回流を形成させるようにしたことを特徴とする。
また、本発明は、金属製反応器を用い、この金属製反応器内に炭素材料と水蒸気を供給し、マイクロ波を金属製反応器内に直接照射するように構成し、さらに、反応器の壁面から離間した位置の炭素材料を局部的に照射することを特徴とする。
本発明によれば、金属製反応器を用い、反応器内に直接マイクロ波を照射しているので、マイクロ波の電界を大きくすることができ、炭素材料と水蒸気との反応効率ひいては水素発生効率を向上させることができる。
また、本発明によれば、金属製反応器内の全体にマイクロ波を有効に照射できるので、マイクロ波照射される水蒸気旋回流を長くすることができ、マイクロ波照射される炭素材料の空中滞留時間を実質的に長くすることができる。従って、炭素材料と水蒸気との反応効率ひいては水素発生効率をさらに向上させることができる。
また、本発明によれば、下に向かう水蒸気旋回流と上に向かう水蒸気旋回流によりマイクロ波照射される水蒸気旋回流を長くすることができ、マイクロ波照射される炭素材料の空中滞留時間を実質的に長くすることができる。従って、炭素材料と水蒸気との反応効率ひいては水素発生効率をさらに向上させることができる。
また、本発明によれば、反応器にマイクロ波加熱された高温の炭素材料が接触しないようにしているので、マイクロ波の電界を大きくしても不純ガスの発生を抑制することができ、そして、マイクロ波の出力を大きくできるので、炭素材料と水蒸気との反応効率ひいては水素発生効率をさらに向上させることができる。
本発明の第1実施例に係る水素製造装置の概略断面構成図。 本発明の第2実施例に係る水素製造装置の概略断面構成図。 本発明の第3実施例に係る水素製造装置の概略断面構成図。 本発明の第4実施例に係る水素製造装置の概略断面構成図。 本発明の第4実施例の変形例に係る水素製造装置の概略断面構成図。 本発明の第4実施例の変形例に係る水素製造装置の概略断面構成図。 本発明の第5実施例に係る水素製造装置の概略断面構成図。 本発明の参考例に係る水素製造装置の概略断面構成図。 本発明の第実施例に係る水素製造装置の概略断面構成図。 本発明の第実施例に係る水素製造装置のマイクロ波照射位置の縦方向概略断面構成図。 本発明の第実施例に係る水素製造装置の炭素原料供給位置の縦方向概略断面構成図。
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
図1に本発明の第1実施例に係る水素製造装置の反応器部分の概略断面構成図を示す。
本実施例では、反応器を軸方向に長い金属円筒体で構成してその内部全体を同軸モードのマイクロ波で満たし、そのマイクロ波電磁界中に水蒸気の旋回流を形成する方式としている(反応器内に水蒸気の旋回流が形成されることから、このような反応器をサイクロン型反応器と称する。)。この場合は軸方向に長い水蒸気旋回流にすることが構造上可能になるので、炭素材料の水蒸気内での空中滞留時間が長くなり、この長い空中滞留領域全体に亘って炭素材料及び水蒸気にマイクロ波を照射することができるようになる。
本実施例では、反応器10は縦型の筒型形状となっている。従来、少なくともマイクロ波照射を行う部分については石英やセラミックなど絶縁物で構成されているのとは異なり、本実施例では反応器10はすべてステンレス等の金属体で構成されている。反応器自体が金属製であるため、従来、反応器周囲に設けていた金属遮蔽体を必要としない。
反応器10は、縦長の金属外筒部を有する反応器ハウジング10Aと、その上端金属部10D、下端金属部10E、反応器ハウジング10Aの金属外筒部の内側に設けられた金属内筒部10Fを有しており、反応器ハウジング10Aの金属外筒部と金属内筒部10Fとは実質的に同軸構造に構成されている。金属内筒部10Fは上端金属部10Dから下端金属部10Eに亘って設けられている。
反応器ハウジング10Aの金属外筒部の内周面と金属内筒部10Fの外周面とによって環状空間10Bが形成されている。この環状空間10Bにサイクロン状の水蒸気旋回流18が形成される。反応器ハウジング10Aの金属外筒部と金属内筒部10Fは水蒸気旋回流18を形成しやすくする寸法に設定されている。例えば、反応器10の縦の長さを1500mm程度とした場合、金属外筒部の内径が500mm程度、金属内筒部1の外径が200mm程度である。
反応器10の上端金属部10Dには、水蒸気と炭素材料の混合原料21を反応器10内(環状空間10B)に射出する原料供給ポート19が設けられている。炭素材料は炭素及び炭素含有物質の少なくとも一つからなる材料で、例えば、微紛炭などであり、バイオマス等からも製造可能である。また、炭素材料は粉体或いは粒状体として供給される。
本実施例では、原料供給ポート19が複数(2箇所)設けられており、共同してサイクロン状の水蒸気旋回流18を形成する。但し、原料供給ポート19は一つ(1箇所)でも良い。また、原料供給ポート19は、射出された原料(水蒸気と炭素材料)が旋回流を形成するように、その噴射方向が反応器の径方向に対して斜めの角度をなすように上端金属部10Dに配置されている。水蒸気は、例えば、流量1.5m3/s程度で反応器内に射出される。
尚、図1では図示省略しているが、反応器10内に供給される前の搬送過程において水蒸気と炭素材料の混合原料となるように、水蒸気の供給配管に炭素材料搬送用の配管を接続して、水蒸気と炭素材料を合流させる配管系が構成されており、合流後の配管が原料供給ポート19に接続されている。
また、本実施例では、2個の原料供給ポートの双方から水蒸気と炭素材料の混合原料として反応器10内に供給しているが、必要に応じ、2個の原料供給ポートの内の片方からは水蒸気のみを供給するようにしてもよいし、水蒸気と炭素材料を別々に原料供給ポートから反応器10内に供給するようにしても良い。また、反応器10の高さ方向で中央部に、水蒸気供給ポート(図示されていない)を設けて、旋回流18を加勢してもよい。
反応器ハウジング10Aの下部には、生成ガス(水素ガス及び一酸化炭素ガス)28の排出ポート22が設けられており、マイクロ波加熱によって生成した反応ガス(水素ガスと一酸化炭素ガス)が最終的に余剰の水蒸気とともに排出される。尚、図1では、排出ポート22が反応器10の下部のみに設けられているが、図示されていないが反応器10の上部に余分の排出ポートを設けてもよい。この上部に設ける余分の排出ポートは旋回流18の形成に悪影響を与えないように、小さな開口とし、排出流量も十分に小さく設定する必要がある。この余分の排出ポートからは軽い水素の濃度が高くなった反応ガスが得られる可能性がある。
反応器ハウジング10Aには、マイクロ波照射装置(図示省略)で発生したマイクロ波17を反応器10に供給する同軸給電部40が設けられている。同軸給電部40の中心導体40Aは金属内筒部10Fに接続されている。マイクロ波は金属内筒部10F全体をアンテナとして同軸モードで伝搬し、反応器内部(金属外筒部と金属内筒部とで形成される環状空間/同軸内部空間)に強力なマイクロ波電界が形成される。即ち、環状空間(同軸内部空間)の上端から下端までの全体に亘ってマイクロ波照射を行うことができ、全体がマイクロ波照射空間10Cとなる。
マイクロ波照射装置は、本発明が特許文献2に記載の製造装置よりも大型化した製造装置に好適であり、本実施例では大型の製造装置とするため、1〜10KW程度の高い出力とする。また、マイクロ波の周波数は一般的には2450MHzが用いられる。915MHzや450MHzなど、やや低い周波数のマイクロ波照射装置を採用すれば、反応器10の外円筒の内径を大型化することができるので、大量の反応ガスを生成することが可能となる。巨大な製造装置を実現する場合など、必要に応じて13MHzのマイクロ波を使用してもよい。
マイクロ波照射空間10C(マイクロ波の照射領域)の容量は、特許文献2に記載のように、炭素材料が1000℃程度に加熱され水蒸気と反応して水素ガスと一酸化炭素を発生できる空中滞留時間を確保できるように設定される。例えば、1〜10KW程度のマイクロ波の照射条件において、10秒以上の滞空時間を確保できる容量に設定すればよい。本実施例の反応器10は、縦方向長さを大きく設定しても、その同軸内部空間全体に亘ってマイクロ波照射を行うことができるので、サイクロン部の水蒸気旋回流18を長くして炭素材料の加熱を長い時間に亘って行うことが容易にできる。
このような構成の水素製造装置では次のようにして水素が製造される。
先ず、原料供給ポート19を介して反応器10内に原料(水蒸気と炭素材料)が射出供給され、炭素材料を含む水蒸気旋回流18が環状空間10B内に形成される。水蒸気旋回流18は金属内筒部10Fの外周を旋回しながら下降するように形成される。この炭素材料を含む水蒸気旋回流18は、マイクロ波照射空間10Cにおいて、即ち、反応器10内の上端から下端までの全体においてマイクロ波照射される。マイクロ波照射空間10Cでは、炭素材料は1000℃程度まで加熱され、炭素材料が水蒸気と加熱反応することにより、下記の式に基づいて水素と一酸化炭素が発生する。
C+H2O→CO+H2
生成した水素及び一酸化炭素は、余剰の水蒸気と共に生成ガス28として排出ポート22を介して反応器外(反応器下流)のガス搬送配管(図示省略)に移送される。また、図示していないが、このガス搬送配管には熱交換器と凝縮器が設けられ、生成ガスを熱交換器で100℃以下に冷却し、凝縮器において水素ガス移送配管と水排出系配管とに分岐させるようにしている。
本実施例によれば、金属製反応器を用い、反応器内に直接マイクロ波を照射しているので、マイクロ波電界が絶縁物などにより弱められることなく反応器内の炭素材料を加熱することができる。また、マイクロ波加熱された高温の炭素材料が反応器内壁に接しても、反応器が金属で構成されているので熱を逃がすことができ、反応器内壁と高温の炭素材料が反応して不純ガスが発生したり、部分的に溶融するおそれを軽減できる。従って、マイクロ波の電界を大きくすることができ、炭素材料と水蒸気との反応効率ひいては水素発生効率を向上させることができる。
さらに、本実施例では、同軸モードでマイクロ波電界が形成されるので、反応器の内部全体(全長及び全周)に亘って有効なマイクロ波加熱が行え、そして、反応器の長さを長くすることが容易にできる。マイクロ波加熱を反応器内部全体で有効に行えるということは、マイクロ波照射される水蒸気旋回流を長くすることができることに等しく、マイクロ波照射される炭素材料の空中滞留時間を実質的に長くすることができる。比較的長い時間に亘ってマイクロ波照射される空中滞留状態にできるので、空中滞留状態の炭素材料と水蒸気との化学反応で炭素材料がほぼ消滅する状態にまでガス化反応を進めることができ、原料の利用効率を高めることができる。炭素材料や水蒸気の投入量も増加できるので水素ガスと一酸化炭素ガスの生成量を大きくすることが可能となる。従って、反応効率が高く、比較的大出力の水素・一酸化炭素製造装置が得られる。また、マイクロ波照射される水蒸気旋回流の長さを長くできないと、水蒸気旋回流の最適化や炭素材料の紛体サイズの最適化などに留意する必要があり、安定な装置稼働が難しくなり原料材料のコスト面でも大きな問題となるが、マイクロ波照射される水蒸気旋回流の長さを長くできれば、これらの課題が軽減される。
また、従来は、絶縁物で構成した反応器の周囲にマイクロ波を照射するための金属遮蔽体を配設した構成にする必要があったが、本実施例では反応器を金属製として金属遮蔽体の役割も持たせる構造としており、従来よりも単純な構成となり製造しやすくなる。
また、反応器を軸方向に長く伸ばして、軸方向に長いサイクロン状の水蒸気旋回流を形成しても、その反応器内部空間全域にマイクロ波照射することができるため、水蒸気供給は、例えば微細水滴として反応器10内に供給するようにしても良い。即ち、炭素材料と反応する水分は炭素材料との反応時に水蒸気となっていれば良い。噴霧された混合体中の微小水滴は環状空間10Bで反応ガスの熱とマイクロ波加熱により水蒸気に変化しながらサイクロン状の旋回流を形成し、排出ポート22に達するまでには炭素材料のガス化反応を進行させることができる。この場合、蒸気生成用ボイラーなど特別な外付け水蒸気発生装置を必要としないので、水素製造システム構成が簡単になり装置コストを下げることができる。
なお、微細水滴として供給する場合には、空気が反応器内に導入されないように留意する。例えば原料供給ポート19からの原料供給を水蒸気と炭素材料(炭素粉)の混合体ではなく、排出ポート22から反応器外に導かれる生成ガス(反応ガス)の一部を供給ポート側に戻し、生成ガス28と微細水滴と炭素粉との混合体の状態として噴射する。複数の原料供給ポート19の一つからの原料供給を、微小滴と反応ガスの混合体とし、他の原料供給ポート19からは炭素粉を供給するような構成としても良い。
また、反応器10の底部の一部を取り外せる構造として、調整中や運転中に内部に炭素材料がガス化しきれずに一部が反応器底部に残留した場合に、運転を止めて残留物を排出することができるようにしてもよいことは勿論である。炭素材料によっては炭素の純度がやや低い場合があり、水蒸気とのガス化反応で完全にガス化できず、SiO2などの灰分を残す場合があるので、その灰分の取り出しにも活用することができる。
図2に本発明の第2実施例に係る水素製造装置の反応器部分概略断面構成図を示す。図1と同一の構成要素に同一の符号を付してある。なお、反応器部分以外の構成は図1と同様であるのでその説明を省略する。また、実施例1と重複する反応器の構成などについての詳細説明も省略する。
本実施例では、反応器を金属円筒体で構成しており、その内部に上から下に向かう第一の水蒸気旋回流を形成せしめるとともに、その第一の旋回流が反応器の底部近辺で反転し、第一の旋回流の外側を下から上に向かう第二の旋回流を形成せしめる2重の旋回流方式としている。この方式では反応器の高さが比較的短い場合でも炭素材料は2重の水蒸気旋回流の中に長い時間滞留できるので、マイクロ波照射による加熱と化学反応を十分行うことができる。
本実施例においても、反応器10はすべてステンレス等の金属体で構成されている。本実施例の反応器10は、反応器ハウジング10Aの金属外筒部と、その上端金属部10D、下端金属部10Eで構成されている。上端金属部10Dには金属内筒部10Fとそれより大きな内径の金属製の上円筒ガイド44が配設されている。上円筒ガイド44と同程度の内径を有する金属製の下円筒ガイド45が下端金属部10Eとは隙間を設けた位置に配設されている。下円筒ガイド45は、図示されていない複数本の金属支持棒(あるいはセラミックなどの絶縁物の支持棒)によって下端金属部10Eに固定されている。金属内筒部10F、上円筒ガイド44、下円筒ガイド45は、効率的にサイクロン状水蒸気旋回流18、18Aを作るためのものであり、金属製に限定するものではなく、石英やセラミック製としてもよい。
原料21(水蒸気と炭素粉)は原料供給ポート19から金属内筒部10Fと上円筒ガイド44との間の空間に適切な角度に射出されて、サイクロン状の水蒸気旋回流18が形成される。サイクロン状の水蒸気旋回流18は下端金属部10Eに接近すると、下端金属部10Eに設けられた原料供給ポート46および反応器ハウジング10Aの金属外筒部に設けられた原料供給ポート48からの原料射出によって気流の向きが変えられ、反応器ハウジング10Aの金属外筒部内壁に沿っての上向きの水蒸気旋回流18Aとなる。なお、原料供給ポート46、48から射出される原料47、49は水蒸気と炭素粉の混合体に限らず、水蒸気のみの供給としてもかまわない。また、原料供給ポート46、48の何れか一方の原料供給ポートのみとしても良い。
反応器ハウジング10Aの上部には、生成ガス(水素ガス及び一酸化炭素ガス)28の排出ポート22が設けられており、マイクロ波加熱によって生成した反応ガス(水素ガスと一酸化炭素ガス)が最終的に余剰の水蒸気とともに排出される。尚、図2では、排出ポート22が反応器10の上部のみに設けられているが、図示されていないが反応器10の下部にも余分の排出ポートを設けてもよい。この下部に設ける余分の排出ポートは上向きの旋回流18Aの形成に悪影響を与えないように、十分小さな開口とし、排出流量も十分に小さく設定する必要がある。この余分の排出ポートからは相対的に重いCOの濃度が幾分高くなった反応ガスが得られる可能性がある。
マイクロ波17は、マイクロ波照射装置(図示省略)の導波管16を介し反応器10のマイクロ波照射空間10Cに直接照射される。
本実施例によれば、実施例1と同様に金属製反応器を用い、反応器内に直接マイクロ波を照射しているので、マイクロ波の電界を大きくすることができ、炭素材料と水蒸気との反応効率ひいては水素発生効率を向上させることができる。
さらに、本実施例では、サイクロン状の水蒸気旋回流が内側の上から下への旋回流と、その外側の下から上への旋回流の二重の旋回流が得られるため、炭素材料(炭素粉)と水蒸気の反応時間を増すことができ、反応の効率を高めることができる利点を有する。即ち、本実施例においては、2重のスパイラル旋回流を利用した反応装置であり、マイクロ波照射される水蒸気旋回流を長くすることができ、マイクロ波照射空間10C(マイクロ波加熱空間)での炭素粉の滞留時間がより長くなって、実施例1と同様に、高い反応効率の水素・一酸化炭素製造装置が得られる。また、安定した装置稼働などが可能となる。
また、本実施例では内側の旋回流に乗って旋回した炭素粉が完全に反応しきれずに炭素状態で残った場合でも、反応器底部に複数配設された原料供給ポート46より供給される水蒸気によって、反転した上向きの水蒸気旋回流18Aに乗って反応が継続的に進行するので、略完全に反応ガスに変換することも可能となる。
また、本実施例では2重のスパイラル旋回流によりマイクロ波加熱空間での原料21の滞留時間が長くなるので、実施例1と同様に、原料供給ポート19からの原料供給を、反応ガス28の一部を微小水滴と炭素粉との混合体にして噴射せしめてもよい。さらに、実施例1と同様に、原料供給ポート19を複数とし、その一つからの原料供給を水蒸気とし、あるいは微小水滴と反応ガスの混合体とし、他の原料供給ポート19からは炭素粉を供給するような構成としても良い。
さらに、原料供給ポート46や原料供給ポート48から供給する原料47、49を、水蒸気と炭素粉の混合体あるいは水蒸気に替えて、排出ポート22からの生成ガス28の一部を分流して原料供給ポート46、48に戻して射出してもよい。高温の反応ガスの一部を原料供給ポート46、48から反応器内に射出することにより、上に向かう旋回流がより安定になり、反応速度も大きくすることができる。
また、上述の実施例において、導波管16内にガラスやテフロン(登録商標)などの絶縁物の細管を設置し、細管に水を通して水をマイクロ波加熱することにより水蒸気を生成し、この水蒸気を反応器内に供給するようにしても良い。この場合、蒸気生成用のボイラーなど本格的な蒸気生成装置が不要となり、水素製造システムが簡略化される。
また、上述の実施例では、上から下に向かう第一の水蒸気旋回流を形成せしめるとともに、その第一の旋回流が反応器の底部近辺で反転し、第一の旋回流の外側を下から上に向かう第二の旋回流を形成せしめる2重の旋回流方式としているが、図2に示す反応器を上下逆に配置して、旋回流の形成を工夫することにより、下から上に向かう第一の水蒸気旋回流を形成せしめるとともに、その第一の旋回流が反応器の上部近辺で反転し、第一の旋回流の外側を上から下に向かう第二の旋回流を形成せしめる2重の旋回流方式とすることも可能である。
また、実施例1と同様に、反応器10の底部の一部を取り外せる構造として、残留物を排出することができるようにしてもよいことは勿論である。
図3に本発明の第3実施例に係る水素製造装置の反応器部分概略断面構成図を示す。図1や図2と同一の構成要素に同一の符号を付してある。なお、反応器部分以外の構成は図1と同様であるのでその説明を省略する。また、実施例1と重複する反応器の構成などについての詳細説明も省略する。
本実施例では、金属からなる反応器中に紛体あるいは粒状体の炭素材料を入れておき、その炭素材料を断熱材として利用しながら局部的にマイクロ波加熱を行って、炭素材と水蒸気の反応を行う方式である。炭素材の高温部が同じ炭素材によって機械的に支持されるので、不純ガスの発生がなく、反応部の温度を高く維持して水素ガスと一酸化炭素ガスの発生量を大きくすることができる。
炭素材料のマイクロ波加熱を局部的に行うために、反応器の上面に突起部を形成し、炭素材料表面との距離を小さくして集中加熱を生じさせる方法やマイクロ波照射口を集中加熱する炭素材料表面に近づける方法がある。本実施例で前者の方法を用いている。
本実施例においても、反応器20はすべてステンレス等の金属体で構成されている。本実施例では、旋回流とは無関係であるため、実施例1や2において用いられているような旋回流形成に必要な円形の横断面とする必要はなく、製造が容易な角型形状として低コストの反応器としている。
この反応器20には炭素粉あるいは炭素粒子からなる炭素原料が例えば深さ20cmあるいはそれ以上になるように敷き詰められる。この深さは局部加熱された炭素材料が反応器20の内壁面に接することがないように適宜決定される。
反応器20の上面には下方突出部分20aが設けられている。導波管16から反応器20の内部に供給されたマイクロ波17は、下方突出部分20aの作用によりその真下に電界が集中し、下方突出部分20aの真下の炭素材料2の部分に集中して照射される。このため、下方突出部分20aに近い炭素材料部分に高温加熱部分23が生成される。
下方突出部分20aの先端には開口部が設けられており、その開口部に設けられた原料供給ポート19を介して、水蒸気と炭素材料の混合体21が反応器内の高温加熱部分23近辺に送りこまれ、水蒸気と炭素材料の化学反応を維持している。開口部には炭素材料の通過を許容するメッシュ状の金属が設けられており、マイクロ波が開口部から漏洩しないようにしている。
反応器20にはすでに炭素材料2がストックされているので、原料供給ポート19から供給される水蒸気と炭素材料の混合体21の炭素材料は化学反応によってガス化する炭素材料を補う分量のみでよく、本実施例における水蒸気と炭素材料の混合体21は水蒸気が主体となった原料配分となる。
化学反応で生成された反応ガス28(水素と一酸化炭素)は余剰の水蒸気と共に排出ポート22から反応器20の外部に取り出される。
本実施例によれば、実施例1と同様に金属製反応器を用い、反応器内に直接マイクロ波を照射しているので、マイクロ波の電界を大きくすることができ、炭素材料と水蒸気との反応効率ひいては水素発生効率を向上させることができる。
また、本実施例においては、炭素材料の高温部分23は炭素材料2に囲まれ、反応器20の内壁面とは炭素材料2により断熱された構成となっている。このため、炭素材料の高温加熱部分が反応器の壁面より離間した位置に形成され、高温に加熱された炭素材料と反応器構成部材との接触がないので、反応器構成部材の溶融や反応による不純ガスの発生がない。換言すれば、炭素材料の高温加熱部分が水蒸気以外の材料と接触しないので不純ガスの発生がない。従って、純度の高い水素ガス、一酸化炭素ガスを得ることができる。反応器20内の炭素材料2の厚みを十分確保することで、マイクロ波出力を大きくして高温加熱部分23の温度をより高温にすることも可能であり、それにより化学反応速度を飛躍的に大きくして、水素ガス、一酸化炭素ガスの生成能力の高い反応ガス製造装置(水素・一酸化炭素製造装置)を実現できる。
図4に本発明の第4実施例に係る水素製造装置の反応器部分概略断面構成図を示す。図1〜3と同一の構成要素に同一の符号を付してある。なお、反応器部分以外の構成は図1と同様であるのでその説明を省略する。
本実施例は、実施例3と同様に、金属からなる反応器中に紛体あるいは粒状体の炭素材料を入れておき、その炭素材料を断熱材として利用しながら局部的にマイクロ波加熱を行って、炭素材と水蒸気の反応を行う方式である。本実施例では、炭素材料のマイクロ波加熱を局部的に行うために、マイクロ波照射口を集中加熱する炭素材料表面に近づける方法を用いている。
本実施例においても、実施例3と同様に、反応器20はすべて金属体で構成されている。また、本実施例においても、実施例3と同様に、その内部に旋回流を形成する必要がないので、円形の横断面には囚われないが、本実施例では後述する理由により反応器20を円形断面とし、その底部も湾曲部分20bを有する形状としている。
この反応器20に実施例3と同様に炭素粉あるいは炭素粒子からなる炭素原料が中央部深さ20cmあるいはそれ以上になるように敷き詰められる。
反応器20の上面には貫通して下方に突出した導波管16が設けられ、マイクロ波照射口を集中加熱する炭素材料表面に近づけている。マイクロ波照射口を集中加熱する炭素材料表面に近づけるには反応器上面と炭素材料表面との間隔を短くすることも考えられるが、水蒸気を供給する空間がある程度必要であるため、導波管16を反応器20の上面を貫通させて下方に突出させる構成が望ましい。
導波管16の先端部分16aから照射されたマイクロ波17は反応器20内の炭素材料2を局部加熱して高温加熱部分23を形成する。この高温加熱部分23の広がり具合は導波管の先端部分16aと炭素材料2との間隔や導波管の先端部分16aの形状を変えることによって調整することができる。例えば、導波管の先端部分16aの形状をラッパ状に拡大する形状とすれば高温加熱部分23の広がり具合が大きくなる。
反応器20の上面には原料供給ポート19が設けられている。原料供給ポート19を介して、水蒸気と炭素材料の混合体21が反応器内の高温加熱部分23近辺に送りこまれ、水蒸気と炭素材料の化学反応を維持している。反応器20にはすでに炭素材料2がストックされているので、実施例3と同様に、原料供給ポート19から供給される水蒸気と炭素材料の混合体21の炭素材料は化学反応によってガス化する炭素材料を補う分量のみでよく、水蒸気と炭素材料の混合体21は水蒸気が主体となった原料配分となる。また、原料供給ポート19を複数設けて原料を供給するようにしても良く、そして、一方の原料供給
ポート19から水蒸気のみを供給するようにしても良い。
化学反応で生成された反応ガス28(水素と一酸化炭素)は余剰の水蒸気と共に排出ポート22から反応器20の外部に取り出される。
本実施例においても実施例3と同様の効果を奏することができる。また、本実施例では反応器の底部に湾曲部分20bが設けられているので、炭素原料の供給の偏りが生じても反応器20の円形断面形状効果と、反応器の湾曲底部20bの作用で炭素材料は中央部分に集まってくるため、装置の運転が容易になる。
図5に第4実施例の変形例に係る水素製造装置の概略断面構成図を示す。この変形例では、導波管16の内部に原料供給ポート19を設置し、マイクロ波を同軸給電する構成としている。この変形例でも図4に示す実施例と同様の効果を奏することができる。
図6に第4実施例の変形例に係る水素製造装置の概略断面構成図を示す。この変形例では、反応器20の底部に複数の水蒸気供給ポート25が設けられており、蒸気配管13を通じて送られた水蒸気1が複数の水蒸気供給ポート25から反応器内の炭素材料2の下部に供給されている。
反応器20の下部の水蒸気供給ポート25からの水蒸気供給によって、炭素材の反応域が広がって反応速度が高める利点があるものの、水蒸気供給によって、炭素材が撹拌されてしまうと、炭素材による断熱効果が大きく低減してしまうので、炭素材が撹拌されないよう水蒸気供給を行うよう制御するものとする。
この変形例でも図4に示す実施例と同様の効果を奏することができ、さらに、炭素材料内部(高温加熱部分23の下側部分)でも水蒸気との反応が活発化するため、生成する反応ガス28の量をより大きくすることができる。
図7に本発明の第5実施例に係る水素製造装置の反応器部分概略断面構成図を示す。図1〜6と同一の構成要素に同一の符号を付してある。なお、反応器部分以外の構成は図1と同様であるのでその説明を省略する。
本実施例は、炭素材料を棒状体に形成しておき、金属からなる反応器中に貫通した金属円筒を通して棒状の炭素材料を反応器内部に供給しながら、棒状の炭素材料の先端部分をマイクロ波加熱して水素と一酸化炭素を発生させる方式である。金属円筒から外側に突出した炭素材料部分がマイクロ波加熱されるが、炭素材料が棒状体であるため金属円筒から突出しても崩れることがなく、安定な反応ガス生成を行うことができる。
本実施例においても、反応器20はすべてステンレス等の金属体で構成されている。また、実施例3と同様に、本実施例では、旋回流とは無関係であるため、製造が容易な角型形状として低コストの反応器としている。反応器20の底部には、金属円筒29が貫通して設けられている。
棒状に形成された炭素材料5が反応器20の外部から金属円筒29内を通して反応器20内部に挿入され、棒状の炭素材料5の先端部が反応器20の内部に露出するように配設されている。マイクロ波17は導波管16から反応器20内部に直接照射される。棒状の炭素材料5の先端部がマイクロ波加熱され、高温加熱部分5aが形成される。この高温加熱部分5aの広がり具合は金属円筒29からの炭素材料5の露出長さによって調整することができる。なお、反応器内部の金属円筒29先端部分は炭素材料の高温加熱部分5aと接近するので耐熱性が必要となる。このことから、金属円筒29の先端部用にタングステンやモリブデンなど耐熱性の高い金属を組み合わせた構造としてもよいことは勿論である。
反応器20の上面に設けられた水蒸気供給ポート25を介して、水蒸気1が反応器内の高温加熱部分5a近辺に送りこまれ、水蒸気と炭素材料の化学反応を維持している。化学反応の進行にしたがって棒状の炭素材料5は消耗してゆくので、反応器の下部より連続的あるいは断続的に棒状の炭素材料5を挿入するようにせしめられている。化学反応で生成された生成ガス28(水素と一酸化炭素)は余剰の水蒸気と共に排出ポート22から反応器20の外部に取り出される。
本実施例では反応器の上部と下部に排出ポート22が設けられているので、それぞれ異なった反応ガス成分のガスを取り出すことができる。例えば、上部の排出ポートからは下部の排出ポートよりも水素ガス成分が多くなり、下部の排出ポートからは上部の排出ポートよりも一酸化炭素ガス成分が多くなる傾向となるので、用途により有効に活用することが可能である。
本実施例においても、炭素材料の高温加熱部分5aが反応器の壁面より離間した位置に形成され、高温に加熱された炭素材料と反応器構成部材との接触がないので、実施例3と同様の効果を奏することができる。
また、本実施例では、炭素粉体や炭素粒体を棒状に整形して得られる棒状の炭素材料5を用いている。紛体の場合は保管や取扱いによって吸湿や粒度に変化を生じやすいのに対して、棒状体の材料ではその心配がなく、取り扱いが極めて容易になる。
<参考例>
図8に本発明の参考例に係る水素製造装置の反応器部分概略断面構成図を示す。図1〜7と同一の構成要素に同一の符号を付してある。なお、反応器部分以外の構成は図1と同様であるのでその説明を省略する。
参考例は、金属からなる反応器中に絶縁物からなる円筒を配設し、この絶縁物の円筒中に炭素粉を収納し、絶縁円筒の下部から水蒸気を供給しながら炭素粉をマイクロ波加熱して、水素と一酸化炭素を発生させる方式である。マイクロ波が透過する絶縁円筒内に炭
素材料が収納されるので、広い領域の炭素材料がマイクロ波加熱されて水蒸気との化学反応が行われ、水素ガス・一酸化酸素ガスの生成を活発化することができる。
参考例においても、反応器20はすべてステンレス等の金属体で構成されている。また、実施例3と同様に、本参考例では、旋回流とは無関係であるため、製造が容易な角型形状として低コストの反応器としている。
反応器20の内部には、高温の融点を有すると共に低いマイクロ波損失とを併せ持つ絶縁物(例えば、石英やアルミナ純度の高いセラミック)からなる絶縁物円筒6が配設され、絶縁物円筒6の内部には炭素粉あるいは炭素粒体の炭素材料2が配設されている。マイクロ波17は導波管16から反応器20内部に照射されて、絶縁物円筒6を通過して内部の炭素材料に吸収され、高温加熱部分23を形成する。高温加熱部分23の温度は、絶縁物円筒6の耐熱温度よりも低く保つように、マイクロ波17の照射を制御するものとする。
反応器20の底面部に設けられた水蒸気供給ポート25から水蒸気1が絶縁物円筒6の内部に下方から供給され、高温加熱部分23部分において炭素材料と水蒸気の化学反応が進行する。高温加熱部分23部分の化学反応で炭素材料がガス化して消耗するので、反応器20の上部に設けられ原料供給ポート19より、炭素材料2が補給される。化学反応で生成された生成ガス28(水素と一酸化炭素)は余剰の水蒸気と共に排出ポート22から反応器20の外部に取り出される。
参考例でも、実施例5と同様に、反応器の上部と下部に排出ポート22が設けられているので、それぞれ異なった反応ガス成分のガスを取り出すことができる。
参考例においても、炭素材料の高温加熱部分23が反応器の壁面より離間した位置に形成され、高温に加熱された炭素材料と反応器構成部材との接触がないので、実施例3と同様の効果を奏することができる。
また、本参考例では、炭素原料は炭素粉体や炭素粒体としているが、絶縁物円筒6に供給が可能であれば粒度の大きなものでもよく、例えばバイオマス利用の炭化物を破砕したものを利用してもよい。
尚、上述の実施例4や5においても炭化物を破砕したものを利用してもよいが、炭素粉体や炭素粒体の方が望ましい。
図9〜図11に本発明の第実施例に係る水素製造装置の反応器部分概略断面構成図を示す。図1〜7と同一の構成要素に同一の符号を付してある。なお、反応器部分以外の構成は図1と同様であるのでその説明を省略する。
本実施例は、実施例3や実施例4のような製造方法を多数連結して、更に大量の反応ガスの生成を可能にするものである。
本実施例においても、反応器20はすべて金属体で構成されている。本実施例は基本構成において実施例4に類似しており、さらに大量の反応ガスを得る場合に適した構成としている。
図9において反応器20は横方向に長大な角型であり、図10、図11はその短辺の縦断面構造である。この反応器20には炭素粉あるいは炭素粒子からなる炭素原料が中央部深さ40cm程度あるいはそれ以上になるように敷き詰められている。深さが実施例3や実施例4よりも深くしているのは後述のスクリュウコンベアを設置するためである。
反応器20の上面には貫通して下方に突出した導波管16が多数個設けられており、マイクロ波照射装置3で発生したマイクロ波は導波管16の先端部分から反応器20内に照射され、マイクロ波17は炭素材料2を局部加熱して高温加熱部分23を形成する。
反応器20の上面に設けられた多数の水蒸気供給ポート25を介して、水蒸気1が反応器内の高温加熱部分23近辺に送りこまれ、水蒸気と炭素材料の化学反応を継続せしめている。反応器20の底部にも複数の水蒸気供給ポート25が設けられており、水蒸気1がそれらの水蒸気供給ポート25より反応器内の炭素材料2の下部に送られている。この構成により炭素材料の高温加熱部23の内部でも水蒸気との反応が活発化するため、生成する生成ガス28の量をより大きくすることができる。尚、水蒸気供給ポートは反応器の上面側にのみ設けても良い。
高温加熱部分23の炭素材料は化学反応によってガス化するので炭素材料を補うことが必要になるが、原料供給ポート19より炭素材料2が必要量分供給され、反応器20の底部近くに配設されたスクリュウコンベア26によって反応器内に分配される。スクリュウコンベア26は駆動モータ27により駆動されて炭素材料2を左から右に移送するとともに、移送時に周囲に炭素材料2が順次漏れ出すように構成されている。
高温加熱部分23における水蒸気1との化学反応で生成された生成ガス28(水素と一酸化炭素)は余剰の水蒸気と共に排出ポート22から反応器20の外部に取り出される。
図10は、図9のマイクロ波17の照射位置における反応器20の縦断面図を示している。反応器20の内部には炭素材料2が投入されており、その炭素材料2に埋没した状態でスクリュウコンベア26が複数個配設されている。マイクロ波照射装置から生成されたマイクロ波17は反応器20の上面に上面壁を貫通して配設された導波管16によって反応器20の内部に導かれ、炭素材料2の層の上面から炭素材料2に照射される。その結果、炭素材料2の層の上面近辺には高温加熱部分23が生成される。反応器20の上部及び下部に設けられた多数の水蒸気供給ポート25より水蒸気1が反応器20内部に射出されるので、その水蒸気1と高温加熱部分23の炭素材料2が化学反応を起こして水素ガスと一酸化炭素ガスを生成する。スクリュウコンベア26は回転するスクリュウ部26aと回転しないスクリュウカバー部26bを有しており、図9のマイクロ波照射位置近辺においては、スクリュウコンベアのスクリュウカバーの開口部26cの開口向きを横向きにしてあるので、スクリュウ部26aの回転によって移送されてきた炭素材料2がスクリュウカバーの開口部26cから漏れ出しやすくなるように構成されている。
図11は、図9の炭素材料2の投入位置における反応器20の縦断面図を示している。図10同様に反応器20の内部には炭素材料2が投入されており、その炭素材料2に埋没した状態でスクリュウコンベア26が複数個配設されている。しかし、マイクロ波17の照射位置から離れているので、炭素材料2には高温加熱部分23が生成されにくい。図11におけるスクリュウコンベア26のスクリュウカバーの開口部26cは上向きに設定されており、原料供給ポート19から投入された炭素原料2はこの上向きのスクリュウカバーの開口部26cより効率的にスクリュウコンベア26内に取り込まれて移送される。
本実施例においても、実施例3や実施例4の場合と同様に炭素材料の高温加熱部分23は炭素材料2に囲まれ、反応器20とは炭素材料2により断熱された構成となっている。このため、本実施例によれば、実施例3や実施例4と同様の効果を奏することができる。反応器20内の炭素材料2の厚みを十分確保することで、マイクロ波出力を大きくして高温加熱部分23の温度をより高温にすることも可能であり、反応ガスの生成量が大きな水素・一酸化炭素製造装置が得られる。必要に応じて容易に規模を大きくすることができる。
本発明の各実施例の装置に、特許文献(特開2006−89322号公報)に開示されているように、得られた反応ガスを外部処理する手段(触媒など)を付加することにより、オレフィンを大量に生産することができる。将来、本発明は、バイオマス利用の炭素に適用して、「太陽光発電→マイクロ波→炭素の水素・一酸化炭素ガス化→オレフィン」のようなプロセスとすることが可能となり、地球環境問題の緩和に寄与する技術である。
1…水蒸気、2…炭素材料、3…マイクロ波照射装置、5…棒状の炭素材料、5a…棒状の炭素材料の高温加熱部分、6…絶縁物円筒、10…反応器、10A…反応器ハウジング、10B…環状空間(旋回流形成空間)、10C…マイクロ波照射空間、10D…上端金属部、10E…下端金属部、10F…金属内筒部、16…導波管、17…マイクロ波、18…水蒸気旋回流、18A…上向きの水蒸気旋回流、19…原料供給ポート、20…反応器、20a…反応器上面の下方突出部分、20b…反応器底面の湾曲部分、21…原料(水蒸気と炭素粉の混合原料)、22…排出ポート、23…炭素原料の高温加熱部分、25…水蒸気供給ポート、26…スクリュウコンベア、26a…スクリュウ部、26b…スクリュウカバー部、26c…スクリュウカバーの開口部、27…スクリュウコンベアの駆動部、28…生成ガス(水素ガスと一酸化炭素ガス)、40…同軸給電部、40a…中心導体、44…金属製の上円筒ガイド、45…金属製の下円筒ガイド、46…原料供給ポート、47…原料、48…原料供給ポート、49…原料。

Claims (9)

  1. 金属製反応器内に炭素材料と水蒸気を供給して炭素材料を含む水蒸気旋回流を形成し、前記金属製反応器内にマイクロ波を直接照射するようにした水素製造装置であって、
    前記金属製反応器は、縦長の金属外筒部と縦長の金属内筒部を有し、前記金属外筒部の内面と前記金属内筒部の外面とで縦長の環状空間を形成するように構成されており、
    前記金属製反応器の上方に、前記環状空間に前記炭素材料を含む水蒸気旋回流を形成させるように前記炭素材料と水蒸気を射出する供給ポートが設けられており、
    前記金属製反応器には、前記金属内筒部に接続する中心導体を有し前記環状空間にマイクロ波を同軸モードで伝搬させてマイクロ波電界を形成するマイクロ波同軸給電部が設けられていることを特徴とする水素製造装置。
  2. 金属製反応器内に炭素材料と水蒸気を供給して炭素材料を含む水蒸気旋回流を形成し、前記金属製反応器内にマイクロ波を直接照射するようにした水素製造方法であって、
    前記金属製反応器内に上から下に向かう水蒸気旋回流と、前記上から下に向かう水蒸気旋回流の外周側に下から上に向かう水蒸気旋回流を形成させ、
    前記マイクロ波を前記上から下に向かう水蒸気旋回流と前記下から上に向かう水蒸気旋回流の双方に照射するようにしたことを特徴とする水素製造方法。
  3. 請求項において、前記炭素材料を前記金属製反応器の上方或いは下方から前記金属製反応器内に供給するようにしたことを特徴とする水素製造方法。
  4. 金属製反応器内に炭素材料と水蒸気を供給して炭素材料を含む水蒸気旋回流を形成し、前記金属製反応器内にマイクロ波を直接照射するようにした水素製造装置であって、
    前記金属製反応器は、金属製の円筒体構造の反応器ハウジングと、前記反応器ハウジングの内部上端部に取り付けられた金属内筒と、前記金属内筒と前記反応器ハウジングとの間に位置し前記反応器ハウジングの内部上端部に取り付けられた金属製の上円筒ガイドと、前記上円筒ガイドと略同径に形成され前記反応器ハウジングの底面から離間した位置に保持された金属製の下円筒ガイドとを有し、
    前記金属製反応器の側面に、前記マイクロ波を前記金属製反応器内に照射する導波管が設けられており、
    前記金属製反応器の上部に、前記金属内筒の周囲を旋回しながら前記金属製反応器の上部から下方に向かう水蒸気旋回流を形成させるように前記炭素材料と水蒸気を射出する供給ポートが設けられており、
    前記金属製反応器の下部に、前記金属製反応器の上部から下方に向かう水蒸気旋回流の外側に前記金属製反応器の下部から上方に向かう水蒸気旋回流を形成させるように前記炭素材料と水蒸気又は水蒸気のみを射出する供給ポートが設けられていることを特徴とする水素製造装置。
  5. 炭素材料と水蒸気の混合原料の供給ポート、または、炭素材料の供給ポートおよび水蒸気の供給ポートが設けられた金属製反応器内に前記炭素材料と水蒸気の混合原料の供給ポート、または、前記炭素材料の供給ポートおよび水蒸気の供給ポートを介して炭素材料と水蒸気を供給し、前記金属製反応器内にマイクロ波を直接照射するようにした水素製造方法であって、
    前記金属製反応器内には粉体又は粒状体の前記炭素材料が敷き詰められており、
    前記金属製反応器の内壁面から離れた領域にある前記炭素材料に対して局部的に前記マイクロ波を照射することを特徴とする水素製造方法。
  6. 金属製反応器内に炭素材料と水蒸気を供給し、前記金属製反応器内にマイクロ波を直接照射するようにした水素製造装置であって、
    前記金属製反応器に供給され前記金属製反応器の内壁面から離れた領域にある前記炭素材料に対して前記マイクロ波を局部的に照射する装置と、
    前記マイクロ波が局部的に照射されて生成された前記炭素材料の高温加熱部分に向けて水蒸気を射出する装置及び前記炭素材料を補給する装置と、
    前記金属製反応器に設けられ、前記炭素材料と前記水蒸気が化学反応して生成する反応ガスを排出するポートとを有することを特徴とする水素製造装置。
  7. 金属製反応器内に炭素材料と水蒸気を供給し、前記金属製反応器内にマイクロ波を直接照射するようにした水素製造装置であって、
    前記金属製反応器内には粉体又は粒状体の前記炭素材料が敷き詰められており、
    前記金属製反応器の内壁面から離れた領域にある前記炭素材料に対して前記マイクロ波を局部的に照射する装置と、
    前記マイクロ波が局部的に照射されて生成された前記炭素材料の高温加熱部分に向けて水蒸気を射出する装置及び前記炭素材料を補給する装置と、
    前記金属製反応器に設けられ、前記炭素材料と前記水蒸気が化学反応して生成する反応ガスを排出するポートとを有することを特徴とする水素製造装置。
  8. 金属製反応器内に炭素材料と水蒸気を供給し、前記金属製反応器内にマイクロ波を直接照射するようにした水素製造装置であって、
    前記炭素材料は棒状体に形成されており、
    前記金属製反応器に底面を貫通して設けられ、前記棒状体の炭素材料を収容する金属筒と、
    前記棒状体の炭素材料を前記金属製反応器の下部外部より前記金属筒を介して前記金属製反応器の内部に前記棒状体の炭素材料の先端部が露出するように供給する装置と、
    前記棒状体の炭素材料の露出部分に向けて前記水蒸気を射出する装置と、
    前記マイクロ波を前記金属製反応器内に照射する装置と、
    前記金属製反応器に設けられ、前記炭素材料と前記水蒸気が化学反応して生成する反応ガスを排出するポートとを有することを特徴とする水素製造装置。
  9. 請求項2、3、5の何れか一項に記載の水素製造方法において、
    前記水蒸気の供給は、前記マイクロ波により水を加熱することによって、又は前記炭素材料と前記水蒸気が化学反応して生成した反応ガスにより水を加熱することによって生成された水蒸気を用いることを特徴とする水素製造方法。
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