JP5882259B2 - 信号処理装置、方法、及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、信号処理装置、方法、及びプログラムに係り、特に、多次元の時系列信号を処理する信号処理装置、方法、及びプログラムに関する。
多次元の時系列信号における変化点を検出する技術は、音声区間検出、ネットワークへの侵入検出、画像中の外れ値検出、音楽信号の分離等の様々なアプリケーションに適用可能な技術である。特に近年では、複数のセンサーの各々で取得された複数のセンサーデータを、次元数がセンサー数となる多次元の信号として取扱い、その多次元の信号から、リアルタイムで変化点を検出する用途が増えてきている。そのため、多次元かつ小サンプルの信号から変化点を検出する技術の開発が必要となっている。
また、時系列信号xにおける変化点を検出する手法としては、時点tより前の信号の確率密度関数p(x)と、時点tより後の信号の確率密度関数pt+n(x)との間のダイバージェンスを用いる手法が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。ダイバージェンスの推定には、一般化対数尤度(log(p(x)/pt+n(x))が用いられる。一般化対数尤度は、確率密度関数(p(x),pt+n(x))をそれぞれ時系列信号xから推定し、推定した確率密度関数の比を用いて推定する。
しかしながら、確率密度関数の推定は大変難しい問題であることが知られており、また、対数尤度の分母となる確率密度関数が小さい値となる場合には、対数尤度の推定精度が低下する、という問題がある。
そこで、確率密度関数の推定を介さずに、直接、尤度(p(x)/pt+n(x))を推定する確率密度比推定法が提案されており、実験から確率密度関数の推定を介する手法よりも、高い変化点検出精度が得られることが報告されている(例えば、非特許文献2参照)。
また、近年、変化点検出に次元削減法(stationary subspace analysis)を組み合わせる手法が提案されている(例えば、非特許文献3参照)。非特許文献3の手法では、次元削減を用いて、多次元の信号を定常信号と非定常信号とに分解し、非定常信号のみから変化点を検出している。
F. Gustafsson, "The marginalized likelihood ratio test for detecting abrupt changes," Automatic Control, IEEE Transactions on, 41(1):66−78, 1996. Y. Kawahara and M. Sugiyama, "Change-point detection in time-series data by direct density-ratio estimation," In SDM, pages 389−400, 2009. DAJ Blythe, P. von Bunau, FC Meinecke, and K. R. Muller, "Feature extraction for changepoint detection using stationary subspace analysis," Neural Networks and Learning Systems, IEEE Transactions on, 23(4):631−643, 2012.
しかしながら、多次元の信号に含まれる各信号の中には、変化点に関係のないノイズ信号が含まれる場合があり、このような多次元の信号から、上記の非特許文献1及び非特許文献2に記載の技術により変化点を検出する場合には、ダイバージェンスの推定精度が低くなるため、高い精度で変化点を検出することができない、という問題がある。
また、非特許文献3に記載の技術は、多次元の信号を定常信号と非定常信号とに分解する際に、信号の次元数に比べ多くのサンプルが必要であるため、高次元かつ小サンプル数の信号から変化点を検出する用途には用いることができない、という問題がある。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、多次元の時系列信号における変化点を、小サンプル数の信号から精度良く検出することができる信号処理装置、方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の信号処理装置は、複数の信号で構成された多次元の時系列信号から、所定の時点より前の多次元の時系列信号である第1信号、及び前記所定の時点より後の多次元の時系列信号である第2信号を抽出し、前記第1信号と前記第2信号とを識別するためのラベルを、前記第1信号及び前記第2信号の各々に付与する抽出付与部と、前記第1信号、前記第2信号、及び前記ラベルの各々の値に基づいて、前記複数の信号の各々について、前記第1信号と前記第2信号との識別性能に応じた重要度を算出する重要度算出部と、前記重要度算出部により算出された前記複数の信号の各々の重要度と、前記第1信号、前記第2信号、及び前記ラベルの各々の値とに基づいて、前記所定の時点において、前記多次元の時系列信号に変化点が存在するか否かを判定する変化点判定部と、を含んで構成されている。
本発明の信号処理装置によれば、抽出付与部が、複数の信号で構成された多次元の時系列信号から、所定の時点より前の多次元の時系列信号である第1信号、及び所定の時点より後の多次元の時系列信号である第2信号を抽出し、第1信号と第2信号とを識別するためのラベルを、第1信号及び第2信号の各々に付与する。次に、重要度算出部が、第1信号、第2信号、及びラベルの各々の値に基づいて、複数の信号の各々について、第1信号と第2信号との識別性能に応じた重要度を算出する。そして、変化点判定部が、重要度算出部により算出された複数の信号の各々の重要度と、第1信号、第2信号、及びラベルの各々の値とに基づいて、所定の時点において、多次元の時系列信号に変化点が存在するか否かを判定する。
このように、所定の時点の前後の信号及びそれらを識別するラベルに基づいて算出した各信号の重要度を用いて、変化点の有無を判定するため、多次元の時系列信号における変化点を、小サンプル数の信号から精度良く検出することができる。
また、前記重要度算出部は、前記第1信号、前記第2信号、及び前記ラベルの各々の値、前記複数の信号の各々の重要度を示す変数の各々、並びに前記変数のL1ノルムを用いた正則化項を含む最適化問題の解である前記変数の各々を、前記複数の信号の各々の重要度として算出することができる。これにより、スパース化された解として重要度が算出されるため、適切に重要度を算出することができ、少数の信号のみを選択することができる。
また、前記重要度算出部は、前記第1信号、前記第2信号、及び前記ラベルの各々の値、前記複数の信号の各々の重要度を示す変数の各々、並びに前記変数の各々を複数のグループに分類したグループ単位の変数の二乗ノルムを用いた正則化項を含む最適化問題の解である前記変数の各々を、前記複数の信号の各々の重要度として算出することができる。
また、前記変化点判定部は、前記複数の信号の各々と前記ラベルとのヒルベルトシュミット独立基準による独立性を示す値と、前記複数の信号の各々の重要度とを用いたスコアに基づいて、前記変化点が存在するか否かを判定することができる。
また、前記重要度算出部は、前記最適化問題に、前記複数の信号の各々と前記ラベルとの正規化された相互共分散作用素を用い、前記変化点判定部は、前記複数の信号の各々と前記ラベルとの正規化された相互共分散作用素と、前記複数の信号の各々の重要度とを用いたスコアに基づいて、前記変化点が存在するか否かを判定することができる。
また、本発明の信号処理方法は、抽出付与部が、複数の信号で構成された多次元の時系列信号から、所定の時点より前の多次元の時系列信号である第1信号、及び前記所定の時点より後の多次元の時系列信号である第2信号を抽出し、前記第1信号と前記第2信号とを識別するためのラベルを、前記第1信号及び前記第2信号の各々に付与するステップと、重要度算出部が、前記第1信号、前記第2信号、及び前記ラベルの各々の値に基づいて、前記複数の信号の各々について、前記第1信号と前記第2信号との識別性能に応じた重要度を算出するステップと、変化点判定部が、前記重要度算出部により算出された前記複数の信号の各々の重要度と、前記第1信号、前記第2信号、及び前記ラベルの各々の値とに基づいて、前記所定の時点において、前記多次元の時系列信号に変化点が存在するか否かを判定するステップと、を含む方法である。
また、本発明の信号処理プログラムは、コンピュータを、上記の信号処理装置を構成する各部として機能させるためのプログラムである。
以上説明したように、本発明の信号処理装置、方法、及びプログラムによれば、所定の時点の前後の信号及びそれらを識別するラベルに基づいて算出した各信号の重要度を用いて、変化点の有無を判定するため、多次元の時系列信号における変化点を、小サンプル数の信号から精度良く検出することができる、という効果が得られる。
各実施の形態の概要を説明するための図である。 第1の実施の形態に係る信号処理装置の構成を示すブロック図である。 第1の実施の形態における信号処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。 人工信号を用いた実験結果を示すグラフである。 実信号を用いた実験結果を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
<各実施の形態の概要>
各実施の形態の詳細について説明する前に、各実施の形態の概要について説明する。各実施の形態では、下記の手順により、複数の信号で構成された多次元の時系列信号から変化点を検出する。
まず、図1に示すように、多次元の時系列信号における時点tより前の信号をX(t)、時点tより後の信号をX(t+n)として抽出し、X(t)にはy=+1のラベルを、X(t+n)にはy=−1のラベルを付与する。
次に、X(t)、X(t+n)、及び各々に付与されたラベルyから、多次元の時系列信号を構成する各信号の変化点に対する重要度を算出する。各実施の形態では、X(t)とX(t+n)とが識別できるか否かを、時点tにおける変化点の有無の判定基準とする。そこで、X(t)とX(t+n)との識別性能に応じた重要度を算出する。重要度を算出する際には、多数の信号の重要度が0になるような手法、すなわち、少数のサンプルから信号を選択できる手法を用いる。
そして、算出された重要度を用いて、X(t)とX(t+n)との識別性を推定する。これは、重要度が0より大きな値となる信号のみを選択して、X(t)とX(t+n)との識別性を推定することに相当する。例えば、X(t)とX(t+n)とを識別可能であれば、時点tには変化点が存在すると判定し、X(t)とX(t+n)とを識別不可能であれば、時点tには変化点が存在しないと判定する。各実施の形態では、主にダイバージェンスを用いて識別性を推定するが、どのような推定方法を用いてもよい。
<第1の実施の形態>
次に、第1の実施の形態について説明する。
第1の実施の形態に係る信号処理装置10は、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、後述する信号処理ルーチンを実行するためのプログラムを記憶したROM(Read Only Memory)とを備えたコンピュータで構成されている。CPUが信号処理ルーチンを実行するためのプログラムを、内部記憶装置であるROMから読み込んで実行することにより、コンピュータが信号処理装置10として機能する。
信号処理装置10は、機能的には、図2に示すように、抽出付与部12、重要度算出部14、及び変化点判定部16を含んだ構成で表すことができる。信号処理装置10には、複数の信号で構成された多次元の時系列信号が入力される。信号処理装置10は、入力された多次元の時系列信号を信号処理し、時系列信号の各時点における変化点の有無を出力する。
抽出付与部12は、下記(1)式で表される多次元の信号を入力として時系列に受け付け、時点tより前及び後の各々から、下記(2)式に示す長さn(サンプル数n)の時系列信号を抽出する。
Figure 0005882259
ここで、x(t)は、時点tで観測されたd次元の信号であり、(1)式は、x(t)がd次元のベクトルであることを表す。
抽出付与部12は、時点tより前の時系列信号をX(t)、時点tより後の時系列信号をX(t+n)として抽出し、X(t)にy=+1のラベルを付与し、X(t+n)にy=−1のラベルを付与する。従って、抽出付与部12により抽出される信号の集合は、下記(3)式のように表すことができる。(3)式において、2nは窓幅である。抽出付与部12は、抽出した信号の集合Z(t)を重要度算出部14へ出力する。
Figure 0005882259
重要度算出部14は、抽出付与部12から出力されたZ(t)を入力として受け付け、変化点に対する各信号の重要度を算出して、出力する。具体的には、重要度算出部14は、下記(4)式の最適化問題を解くことで、変化点に対する各信号の重要度を示す変数αを推定する。kはd次元の時系列信号に含まれる各信号を示すインデックスであり、k=1,・・・,dである。
Figure 0005882259
ここで、行列 ̄Lはyの中心化グラム行列、行列 ̄K(k)はk番目の信号の中心化グラム行列、||・||Frobはフロベニウスノルムである。また、λは正則化パラメータ、||ベクトルα||は||ベクトルα||=Σk=1 |α|(L1ノルム)である。(4)式の方程式は、L1ノルムを用いた正則化項(λ||ベクトルα||)により、変数αがスパースな解として得られる。すなわち、サンプル数nが少ない場合、より具体的には、n<dの場合でも、変数αの解を得ることができる。(参考文献1「M. Yamada, W. Jitkrittum, L. Sigal, E. P. Xing & M. Sugiyama, "High-dimensional feature selection by feature-wise non-linear lasso," Arxiv preprent, arXiv:1202.0515, 2012」参照。)
重要度算出部14は、算出した変数αを、変化点に対する各信号の重要度αとして、変化点判定部16へ出力する。
変化点判定部16は、重要度算出部14から出力された重要度αを入力として受け付け、重要度αを用いて、例えば下記(5)式に示すような変化点検出スコアを定義する。
Figure 0005882259
ここでベクトルu(t)はk番目の信号を示すベクトルであり、αは、重要度算出部14で算出された重要度αをそのまま用いてもよいし、αを正規化した値を用いてもよい。重要度算出部14で算出された重要度αはスパースな解として得られているため、αの多くが0となる。このようなαを変化点検出スコアに用いることにより、d次元の時系列信号を構成する各信号のうち、αが0より大きな値となる少数の信号のみを用いた変化点検出スコアを算出することができる。
また、HSIC(Hilbert-Shmidt Independence Criterion、ヒルベルトシュミット独立基準)(ベクトルu,ベクトルy)は、k番目の信号とyとが独立である場合には0を取り、独立ではない場合には正の大きな値をとる。HSIC(ベクトルu,ベクトルy)は、例えば下記(6)とすることができる。
Figure 0005882259
ここで、tr()は、行列の対角成分を足し合わせた演算結果である行列のトレースを表す。(参考文献2「A. Gretton, O. Bousquet, A. Smola, & B. Schoelkopf, "Measuring statistical dependence with Hilbert-Schmidt norms," In ALT, pages 63-77,2005.」参照。)
変化点判定部16は、例えば上記の(5)式により算出した変化点検出スコアを用いて、下記(7)式に示すように、時点tにおいて、入力されたd次元の時系列信号に変化点が存在するか否かを判定する。
Figure 0005882259
ここで、τは任意の閾値である。変化点判定部16は、D(Z(t))=aHSIC(Z(t))が閾値τ以上の場合には、d次元の時系列信号の時点tに変化点が存在することを示す判定結果h=1を出力し、D(Z(t))が閾値τ未満の場合には、d次元の時系列信号の時点tに変化点が存在しないことを示す判定結果h=0を出力する。
次に、第1の実施の形態に係る信号処理装置10の作用について説明する。信号処理装置10では、図3に示す信号処理ルーチンが実行される。
図3に示す信号処理装置のステップ100で、抽出付与部12が、d次元の信号x(t)を入力として時系列に受け付け、時点tより前及び後の各々から、長さn(サンプル数n)の時系列信号X(t)及びX(t+n)を抽出する。次に、ステップ102で、抽出付与部12が、X(t)にy=+1のラベルを付与し、X(t+n)にy=−1のラベルを付与して、抽出した信号の集合Z(t)を重要度算出部14へ出力する。
次に、ステップ104で、重要度算出部14が、上記ステップ102で抽出付与部12から出力されたZ(t)を入力として受け付ける。そして、重要度算出部14が、例えば(4)式に示すように、変数αのL1ノルムを用いた正則化項が導入された最適化問題を解くことにより、変化点に対する各信号の重要度αを算出して、変化点判定部16へ出力する。
次に、ステップ106で、変化点判定部16が、上記ステップ104で重要度算出部14から出力された重要度αを入力として受け付け、重要度αを用いて、例えば(5)式に示すような変化点検出スコアD(Z(t))(=aHSIC(Z(t)))を算出する。
次に、ステップ108で、変化点判定部16が、D(Z(t))が閾値τ以上か否かを判定する。D(Z(t))がτ以上の場合には、ステップ110へ移行し、d次元の時系列信号の時点tに変化点が存在することを示す判定結果h=1を出力する。一方、D(Z(t))が閾値τ未満の場合には、ステップ112へ移行し、d次元の時系列信号の時点tに変化点が存在しないことを示す判定結果h=0を出力して、信号処理ルーチンを終了する。
以上説明したように、第1の実施の形態に係る信号処理装置によれば、時点tの前後の信号、及び時点tの前の信号か後の信号かを識別するラベルを用いて、変数αのL1ノルムを用いた正則化項が導入された最適化問題を解くことにより、変化点に対する各信号の重要度αを算出する。これにより、少ないサンプル数でも重要度αを算出することができる。そして、この重要度αを用いたスコアに基づいて、d次元の時系列信号の時点tに変化点が存在するか否かを判定する。そのため、多次元の時系列信号における変化点を、小サンプル数の信号から精度良く検出することができる。
なお、重要度αを算出する際に、グループ制約を使うことで、グループ単位で重要度αを算出してもよい。グループ制約を用いる場合の最適化問題は、下記(8)式のように表すことができる。
Figure 0005882259
ここで、||ベクトルα||は2乗ノルムで、gは変数αを複数のグループに分類した際の各グループのインデックス、Gは全体のグループ数である。どの変数をどのグループに分類するかは、各信号の特性等に応じて事前に与えておくことができる。(参考文献3「J. Friedman, T. Hastie, & R. Tibshrani, "A note on the group lasso and a sparse group lasso".」参照。)
<第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態について説明する。なお、第2の実施の形態に係る信号処理装置において、第1の実施の形態に係る信号処理装置10と同一の部分については、同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
図2に示すように、第2の実施の形態に係る信号処理装置210は、機能的には、抽出付与部12、重要度算出部214、及び変化点判定部216を含んだ構成で表すことができる。
重要度算出部214は、第1の実施の形態における重要度算出部14と同様に、抽出付与部12から出力されたZ(t)を入力として受け付け、変化点に対する各信号の重要度を算出して、出力する。具体的には、重要度算出部214は、下記(9)式の最適化問題を解くことで、変化点に対する各信号の重要度を示す変数αを算出する。
Figure 0005882259
ここで、DNOCCO(ベクトルu,ベクトルy)は下記(10)式である。
Figure 0005882259
また、行列~K(k)及び行列~Lは、下記(11)式及び(12)式である。
Figure 0005882259
ここで、εは過学習を防止するための正則化パラメータ、nはサンプル数、行列Iはn次元の単位行列である。この方法はNOCCO Lasso(NOCCO:Normalized Cross-Covariance Operator、正規化された相互分散作用素。Lasso:Least absolute shrinkage and selection operator)と呼ばれる方法である。この方法においても、(9)式の方程式は、変数αのL1ノルムを用いた正則化項(λ||ベクトルα||1)により、変数αがスパースな解として得られる。すなわち、サンプル数nが少ない場合、より具体的には、n<dの場合でも、変数αの解を得ることができる。(参考文献1及び参考文献3「Fukumizu, K., A. Gretton, X. Sun, and B. Scholkopf, "Kernel Measures of Conditional Dependence," Advances in Neural Information Processing Systems 20, 489-496, MIT Press, 2008.」参照)。
変化点判定部216は、第1の実施の形態における変化点判定部16と同様に、重要度算出部214から出力された重要度αを入力として受け付け、重要度αを用いて、例えば下記(13)式に示すような変化点検出スコアを定義する。
Figure 0005882259
変化点判定部216は、例えば上記(13)式により算出した変化点検出スコアを用いて、上記(7)式に示すように、時点tにおいて、入力されたd次元の時系列信号に変化点が存在するか否かを判定する。具体的には、変化点判定部16は、D(Z(t))=aNOCCO(Z(t))が閾値τ以上の場合には、d次元の時系列信号の時点tに変化点が存在することを示す判定結果h=1を出力し、D(Z(t))が閾値τ未満の場合には、d次元の時系列信号の時点tに変化点が存在しないことを示す判定結果h=0を出力する。
第2の実施の形態に係る信号処理装置210の作用については、重要度算出部214及び変化点判定部216で用いる計算式が第1の実施の形態と異なるだけであるため、説明を省略する。
以上説明したように、第2の実施の形態に係る信号処理装置においても、第1の実施の形態に係る信号処理装置と同様の効果を得ることができる。
<実験結果>
ここで、第1の実施の形態に係る信号処理装置10による変化点検出の性能を検証した実験結果について説明する。まず、人工信号を用いた場合の実験結果について説明する。
下記(14)式に示す1次元の信号を用いて、信号1(平均値変化)を生成した。
Figure 0005882259
ここで、ε〜N(0,1)であり、N(μ、σ)は平均μ及び分散σのガウス分布である。(14)式の信号の初期値は、x(1)=x(2)=0とし、1000サンプルを生成した。変化点は、下記(15)式に示すように、t=100サンプル毎にμを変化させることで挿入した。Mは変化点のインデックスであり、100(M−1)+1≦t≦100Mである。
Figure 0005882259
そして、変化点に関係しないノイズ信号として、下記(16)式に示す信号を生成し、ノイズ信号を含む50次元の時系列信号を下記(17)式に示すように生成した。行列I49は49×49次元の単位行列である。
Figure 0005882259
また、信号1と同様に、(14)式の1次元の信号を用いて、信号2(分散変化)を生成した。ただし、信号2では、100サンプル毎にεのノイズの分散を下記(18)式に示すように変化させることで、変化点を挿入した。
Figure 0005882259
そして、信号1と同様に、信号2についても、(16)式に示すノイズ信号を生成し、ノイズ信号を含む50次元の時系列信号を(17)式に示すように生成した。
図4に実験結果を示す。図4(a)及び(c)は、信号1及び信号2の1次元目の信号(x(t))を示す。図4(b)及び(d)は、重要度算出部14で算出されたαベクトルの1次元目の値であり、図4(e)及び(g)は、変化点検出スコアである。図4(f)及び(h)は、ROC曲線であり、左上にいくほど変化点検出精度が高いことを示す。図4(f)及び(h)内の“Proposed”は、第1の実施の形態に係る信号処理装置10によるROC曲線である。また、“RuLSIF”、“KLIEP”、及び“KCD”は、比較対象となる従来手法によるROC曲線である。図4に示す実験結果から、第1の実施の形態に係る信号処理装置10は、従来手法に比べ高い変化点検出性能を有していることがわかる。
次に、実信号を用いた場合の実験結果について説明する。本実験では、人間に加速度センサーを取り付けて、人間の行動変化を検出する実験を実施した。本実験では、14の動作(走る、歩く、・・・)を用い、信号の次元は48次元とした。
図5に実験結果を示す。図5中の“aHSIC”は、第1の実施の形態に係る信号処理装置10によるROC曲線であり、“aHSIC(Group)”は、重要度算出部14で重要度αを算出する際に、グループ制約を入れたバージョンのROC曲線である。また、 “RuLSIF”、“KLIEP”、及び“KCD”は、上記の人工信号の場合の実験結果と同様、比較対象となる従来手法によるROC曲線である。図5に示すように、実信号においても第1の実施の形態の手法が有用であることがわかる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
また、本願明細書中において、プログラムが予めインストールされている実施の形態として説明したが、外部の記憶装置や記録媒体等に格納されたプログラムを随時読み込んで、またインターネットを介してダウンロードして実行するようにしてもよい。また、当該プログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して提供することも可能である。
10、210 信号処理装置
12 抽出付与部
14、214 重要度算出部
16、216 変化点判定部

Claims (7)

  1. 複数の信号で構成された多次元の時系列信号から、所定の時点より前の多次元の時系列信号である第1信号、及び前記所定の時点より後の多次元の時系列信号である第2信号を抽出し、前記第1信号と前記第2信号とを識別するためのラベルを、前記第1信号及び前記第2信号の各々に付与する抽出付与部と、
    前記第1信号、前記第2信号、及び前記ラベルの各々の値に基づいて、前記複数の信号の各々について、前記第1信号と前記第2信号との識別性能に応じた重要度を算出する重要度算出部と、
    前記重要度算出部により算出された前記複数の信号の各々の重要度と、前記第1信号、前記第2信号、及び前記ラベルの各々の値とに基づいて、前記所定の時点において、前記多次元の時系列信号に変化点が存在するか否かを判定する変化点判定部と、
    を含む信号処理装置。
  2. 前記重要度算出部は、前記第1信号、前記第2信号、及び前記ラベルの各々の値、前記複数の信号の各々の重要度を示す変数の各々、並びに前記変数のL1ノルムを用いた正則化項を含む最適化問題の解である前記変数の各々を、前記複数の信号の各々の重要度として算出する請求項1記載の信号処理装置。
  3. 前記重要度算出部は、前記第1信号、前記第2信号、及び前記ラベルの各々の値、前記複数の信号の各々の重要度を示す変数の各々、並びに前記変数の各々を複数のグループに分類したグループ単位の変数の二乗ノルムを用いた正則化項を含む最適化問題の解である前記変数の各々を、前記複数の信号の各々の重要度として算出する請求項1記載の信号処理装置。
  4. 前記変化点判定部は、前記複数の信号の各々と前記ラベルとのヒルベルトシュミット独立基準による独立性を示す値と、前記複数の信号の各々の重要度とを用いたスコアに基づいて、前記変化点が存在するか否かを判定する請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の信号処理装置。
  5. 前記重要度算出部は、前記最適化問題に、前記複数の信号の各々と前記ラベルとの正規化された相互共分散作用素を用い、
    前記変化点判定部は、前記複数の信号の各々と前記ラベルとの正規化された相互共分散作用素と、前記複数の信号の各々の重要度とを用いたスコアに基づいて、前記変化点が存在するか否かを判定する請求項2または請求項3のいずれか1項記載の信号処理装置。
  6. 抽出付与部が、複数の信号で構成された多次元の時系列信号から、所定の時点より前の多次元の時系列信号である第1信号、及び前記所定の時点より後の多次元の時系列信号である第2信号を抽出し、前記第1信号と前記第2信号とを識別するためのラベルを、前記第1信号及び前記第2信号の各々に付与するステップと、
    重要度算出部が、前記第1信号、前記第2信号、及び前記ラベルの各々の値に基づいて、前記複数の信号の各々について、前記第1信号と前記第2信号との識別性能に応じた重要度を算出するステップと、
    変化点判定部が、前記重要度算出部により算出された前記複数の信号の各々の重要度と、前記第1信号、前記第2信号、及び前記ラベルの各々の値とに基づいて、前記所定の時点において、前記多次元の時系列信号に変化点が存在するか否かを判定するステップと、
    を含む信号処理方法。
  7. コンピュータを、請求項1〜請求項5のいずれか1項記載の信号処理装置を構成する各部として機能させるための信号処理プログラム。
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