本発明に係る例示的な実施例の動作およびその構造は以下において詳細に検討される。しかしながら本開示は、多種多様な特定の文脈において具体化することができる多くの適用可能な発明概念を提供することが理解されるべきである。以下において検討される特定の実施例は、本開示に係る特定の構造および本開示に係る仕組みを動作させる方法の単なる例示であって、本開示の技術的範囲を制限するものではない。
本開示に係る一つの実施例は、通信リンク制御と関係がある。例えば、一つのアクセス・ポイントにおいて、当該アクセス・ポイントは、TIMを復号化する第1のステーションへ送信されるTIM、およびTIMを無視する第2のステーションへ送信されるTIMを含んでいるビーコン信号をブロードキャストする。アクセス・ポイントは、第2のステーションを宛先として意図したダウンリンク・データを要求する第2のステーションから要求を受信する。アクセス・ポイントは第2のステーションを宛先として意図したダウンリンク・データがあるか否かを判断するためにチェックし、第2のステーションを宛先として意図したダウンリンク・データがある場合には、第2のステーションへダウンリンク・データを送信する。例えば、一つのステーションでは、当該ステーションは、アクセス・ポイントによって送信されたビーコン信号の共通のデータ部分を復号化するが、当該ビーコン信号のTIM部分を無視する。当該ステーションは、当該ステーションを宛先として意図したダウンリンク・データの要求を送信し、アクセス・ポイントからダウンリンク・データを受信する。
本開示は、特定の文脈において、すなわちダウンリンク・データ送信のためのIEEE802.11国際標準仕様に準拠した通信システムの文脈において、例示的な実施例に関して記述される。しかしながら、本開示は、IEEE802.11国際標準仕様に準拠した通信システムにおいて、アップリンク・データ伝送に加え、他の標準仕様に準拠した通信システムおよび非標準的な通信システムにおいて、アップリンクおよび/またはダウンリンク・データ送信に対してさらに適用されることが可能であり、本開示においては、送信についての表示情報が通信装置に提示される。
図1は、ビーコン信号100の一部を示す。ビーコン信号100は、APによって周期的に送信され、要素識別子(要素ID)フィールド105、長さフィールド110、配送トラフィック表示マップ(DTIM)カウント・フィールド115、DTIM周期フィールド120、ビットマップ制御フィールド125および部分的な仮想ビットマップ・フィールド130を含んでいる。要素IDフィールド105、長さフィールド110、DTIMカウント・フィールド115、DTIM周期フィールド120、ビットマップ制御フィールド125は、部分的な仮想ビットマップ分野130に含まれているトラフィック表示マップ(TIM)のビットマップを識別し、指定する情報を含んでいる。TIMビットマップは、APあるいはメッシュSTAによって維持され、251個のオクテットに組織化された最大で2008ビット分の情報から構成される。TIMビットマップ中のN番目のビット(0≦N≦2007)は、[N/8]番目のオクテット中において、ビット番号「N mod 8」となるビット位置に対応し、ここで、各オクテットの下位ビットがビット番号0であり、各オクテットの上位ビットがビット番号7である。TIMビットマップ中の各ビットはそれぞれ、ビーコン信号100が送信される時点においてAPが送信しようとする基本サービス・セット(BSS)中の特定のSTAのためにバッファリングされている通信トラフィック(データ)に対応し、あるいは、ビーコン信号100が送信される時点においてメッシュSTAが送信しようとするメッシュBSS(MBSS)内の特定の隣接ピア・メッシュSTAのためにバッファリングされている通信トラフィック(データ)に対応する。
N番目のビットに対応するSTAに関して、データ(例えば、個々に宛先アドレスが指定されたMSDU(MAC service data unit)および/またはMMPDU(MAC management protocol data unit))が存在しない場合、TIMビットマップ中のN番目のビットは「0」にセットされる。N番目のビットに対応するSTAに関して、個々に宛先アドレスが指定されたデータ(例えば、MSDUおよび/またはMMPDU))が存在する場合、TIMビットマップ中のN番目のビットは「1」にセットされる。レガシーIEEE802.11システム(例えばIEEE 802.11 a、 802.11 g、IEEE802.11 n、IEEE802.11 acに準拠するシステムなど)では、BSSの中のSTAの最大個数が2007であることに留意されたい。したがって、TIMビットマップは、単一のBSS内に存在するSTAを全て表わすことが可能である。
図2aは、通信システム200を示している。通信システム200は、ステーション210、ステーション212、ステーション214およびステーション216等のような複数のステーションに応対するAP205を含んでいる。AP205は、AP205がどのステーションのためにデータをバッファリングしたか示すTIMビットマップを含んでいるビーコン信号を周期的に送信する。複数のステーションがビーコン信号をリッスンする動作を実行しており、そのような動作は、ビーコン信号を検知し、復号化する動作を含んでおり、当該ステーションがAP205から送信を受信しているか否かを判断する。ステーションがAP205から送信を受信している場合、当該ステーションは送信を受信するためにウェイクアップ状態のままでいることが可能である。ステーションがAP205から送信を受信していない場合、ステーションはスリープ状態となるか、あるいはその他の特定の動作を実行することが可能である。
1GHz未満のWiFiのために仕様書を準備するために、最近になって新しいタスク・グループ「TGah」が形成された。TGah標準仕様が規定する1GHzのWiFiは、副次的な使用法のシナリオとして、センサー・ネットワークがセルラー・ネットワークから通信トラフィックをオフロードする場合を主たる対象としている。上記仕様書が規定する要求は、6000個を超えるステーションをサポートすることである。1GHzのWiFiは、WiFi実装における20MHzのクロック周波数をダウンコンバートすることにより達成された狭い帯域幅(1〜2MHz)において動作するだろう。しかし、これは当然ながら、クロックが20MHzの場合には一つのシンボル持続期間が4μ秒であったのをクロックを2MHzとすることによっては一つのシンボル持続期間が40マイクロ秒の長さに増加してしまうという結果を生じる。
図2bは、通信システム250を示し、当該通信システム250は、センサー装置および通信トラフィックをオフロードする装置を含んでいる。通信システム250は、TGah標準仕様が規定する1GHzのWiFiとすることが可能である。通信システム250は、センサー260およびセンサー262のような複数のセンサー装置に加えて、オフロード装置265やオフロード装置267などのような複数の「通信トラフィックをオフロードする装置」に応対するAP255を含んでいる。AP255は、AP255が応対する装置であってダウンリンク・データを送信する対象となる装置(例えば、センサー装置や通信トラフィック・オフロード装置に加え、その他のタイプの装置)に対して表示すべきTIMビットマップを含むビーコン信号を周期的に送信することが可能である。通信システム250は、コンピューター、タブレット端末、電話、プリンタ、テレビ、リレーなどのようなその他の通信装置を含むことがさらに可能である点に留意されたい。しかしながら、説明を簡単にする必要があるとの理由から、通信システム250は、1つのAP、5つのセンサー装置および3つのオフロード装置を含んでいるとして、図示されている。
しかしながら、センサー装置は一般には、自身の測定動作を実行し、AP255によって情報集約器に測定結果を送信し、典型的な場合においては、ダウンリンク・データを全く受信しないかあるいは殆ど受信しない。言いかえれば、センサー装置は、DL送信を殆どあるいは全く受信しない一方で、主としてUL送信を実行する。従って、大半の時間にわたって、TIMビットマップ中においてセンサー装置に対応するビットは、「0」の値に設定される可能性が高い、すなわち、ダウンリンク・データが存在しない可能性が高い。
ユーザ機器(UE)、スマートフォン、コンピューター、タブレット端末などのようなその他の装置と同様に通信トラフィックのオフロード装置は、典型的な場合においては、より少数のUL送信を実行する一方で、主としてDL送信を受信する。したがって、TIMビットマップ中においてオフロード装置に対応するビットは高い確率で「1」に設定される、すなわち、高い確率でダウンリンク・データが存在すると言える。
さらに、通常の場合において、センサー装置は、バッテリー駆動方式であるので、電力消費量はセンサー・ネットワークにおけるさらに別の重要な検討事項である。(例えば、通信オーバーヘッド等のような)如何なる追加的なオーバーヘッドも、電池寿命をより短くしてしまうという結果を生じ、これは、バッテリー交換のための追加のコストがかかるということを意味する。一例として、もしTIMビットマップがTGah標準仕様によって規定された1GHzのWiFiにおいて使用されるならば、TIMビットマップは(1つのステーションを1ビットで表すとして)、その長さが少なくとも6000ビット長となり、TIMビットマップを含むビーコン信号の期間は、40ミリ秒よりも長くなるであろう。40ミリ秒の送信を能動的に受信するセンサーは、大きなエネルギー量を消費し、それによって、その電池寿命を著しく短くしてしまう。したがって、TIMビットマップを検知し、復号化するために、センサー装置および他の装置がダウンリンク・データを全く又は殆ど有しないことを必要とはしないことが望ましいであろうし、それは、電力消費量の著しい減少に帰着する可能性がある。センサー装置は、デューティー・サイクルが低い通信トラフィックによって特徴付けられるだろう。送信動作の間において、それらはスリープ状態またはサスペンド状態に切り換わることによりエネルギーを温存することが可能である。センサー装置はUL送信のためにウェイクアップ状態に移行する。
ここでの検討は、ダウンリンク・データおよびダウンリンク送信用のTIMビットマップに注目しているが、本明細書中に示された例示的な実施例は、アップリンク・データおよびアップリンク送信用のTIMビットマップに関しても動作可能である点に留意されたい。したがってダウンリンク・データおよびダウンリンク送信用のTIMビットマップに関するここでの検討内容は、本発明に係る例示的な実施例の技術的範囲あるいは技術思想のいずれかを制限するような意味に解釈されるべきではない。
例示的な実施例に従うならば、通信システムにおけるステーションはそれらのTIMステータスに従って2つのタイプのうちの一方に分類されることが可能であり、つまり、ダウンリンク・データおよび/またはアップリンク・データのシグナリングのためにTIMビットマップを使用するのか使用しないのかに応じて当該ステーションが分類される。第1のタイプのステーションは、TIM(又はTIMを必要とする)ステーションと呼ばれることが可能であり、ダウンリンク・データおよび/またはアップリンク・データのシグナリングのためにTIMビットマップを使用するステーションを含む。TIMステーションの具体例には、通信トラフィックのオフロード装置、UE、コンピューター、タブレット端末などを含むことが可能である。第2のタイプのステーションは、非TIM(又はTIMを必要としない)ステーションと呼ばれることが可能であり、TIMビットマップをダウンリンク・データおよび/またはアップリンク・データのシグナリングのために使用しないステーションを含んでいる。非TIM装置の具体例には、ダウンリンク・データおよび/またはアップリンク・データを殆ど又は全く持たないセンサー装置やその他の装置を含んでいる。表1および表2は、ダウンリンク・データおよび/またはアップリンク・データのシグナリングのためステーションのタイプを要約した結果を示す。
表1に示されるように、ダウンリンク・データを殆ど又は全く持たない場合、ステーションは非TIMステーションとして分類されることが可能である。同様に、表2に示されるように、アップリンク・データを殆ど又は全く持たない場合、ステーションは非TIMステーションとして分類されることが可能である。
一つの例示的な実施例に従うならば、ステーションのタイプ(例えばTIMあるいは非TIMのいずれか)は、(例えば、ステーションの性質やステーションにとっての必要性に従って検知される等して)自動的に検知されることが可能である。
図3aは、APがステーションのタイプを自動的に検知する際に、AP内において実行される動作300の流れを示す例示的なフローチャートを示す。ステーションにおけるTIMの必要性あるいはステーションの性格(例えば、センサー装置であるか又は通信トラフィック・オフロード装置であるかなど)をAPが自動的に検知することによってによって一連の動作300は開始されることが可能である(ブロック305)。APは、ステーションに関して自動的に検知された情報に従ってステーションのタイプを設定することが可能である(ブロック307)。一例として、ステーションがセンサー装置である場合、ステーションは非TIMステーションに設定されることが可能である。一方、ステーションが通信トラフィックのオフロード装置である場合には、ステーションは、ステーションのタイプをTIMステーションに設定することが可能である。さらに別の例として、ダウンリンク・データが全く無いか殆ど無いという必要条件をステーションが満たす場合、ステーションは、ステーションのタイプを非TIMステーションに設定することが可能である。さらに別の例として、APは、加入者データベースからステーションに関する情報を得ることが可能である。
代替的で例示的な実施例に従うならば、ステーションのタイプは、交渉によって取り決めることが可能である。一例として、ステーションのタイプはステーションとAPとの間において交渉されることが可能である。あるいはステーションが通信システムにアタッチしている場合あるいは通信システムへとハンドオーバーしている場合には、ステーションのタイプは、ステーションとアクセス制御機構やAAA(authentication, authorization, and accounting)サーバー等のようなより高レベルのネットワーク・エンティティとの間において交渉されることが可能である。一例として、APあるいはより高レベルのネットワーク・エンティティは、ステーションが接続しようとする目的に関して質問することが可能であり、ステーションのタイプをそれに従って設定することが可能である。さらに別の一例として、APあるいはより高レベルのネットワーク・エンティティは、帯域幅の要件、通信トラフィックの性質、通信トラフィックの優先度などに関して質問することが可能であり、ステーションのタイプをそれらに従って設定することが可能である。さらに別の例として、ステーションは、メッセージ(例えば、関連付けメッセージ、認証メッセージあるいは他の何らかのメッセージ)を介して自身がTIMを必要とするか否かに関してアナウンスすることが可能である。ステーションは、自身がUL送信を主とする装置であり、DL送信の必要性が全く無いか又は殆ど無く、TIM情報を必要としない旨を宣言することが可能であり、それによって、当該ステーションのタイプをAPが非TIMに設定するようにする。同様に、ステーションは、自身がDL送信を主とする装置であり、TIM情報を必要とする旨を宣言することが可能であり、それによって、当該ステーションのタイプをAPがTIMに設定するようにする。
図3bは、APがステーションからの宣言を使用してステーションのタイプを検知する際に、AP内において実行される動作320の流れを示す例示的なフローチャートを示す図である。一連の動作320は、ステーションからTIM宣言をAPが受信することから開始されることが可能である(ブロック325)。一例として、ステーションは、自身が非TIMステーションあるいはTIMステーションであると宣言することが可能である。さらに別の例として、ステーションは、自身がダウンリンク・データを全く有さないか殆ど有さないとの必要条件を満たし、あるいはその他の何らかのレベル(例えば、小さな、中くらい、大きな等)のダウンリンク・データの必要条件を満たしている旨を宣言することが可能である。APはステーションの宣言に従って、ステーションのタイプを設定することが可能である(ブロック327)。
更に、ステーションのタイプは、ステーションの全寿命期間を通じて変化する可能性がある。一例として、ステーションがある期間にわたって相当量のダウンリンク・データを受信する必要がある場合やステーションが指定された頻度でダウンリンク・データを要求している場合には、非TIMステーションはTIMステーションに変化する可能性がある。同様に、ステーションのバッテリーが消耗して低出力になったり、指定された期間にわたってステーションのユーザが如何なる通信動作も開始しない場合、TIMステーションは非TIMステーションに変化する可能性がある。ステーションのタイプが変化する動作、より高レベルのネットワーク・エンティティ等のような、本明細書中に開示される例示的な実施例は、単なる例示的な具体例であり、実施可能な例示的な実施例の網羅的な一覧であるようには意図されない。
一旦APがステーションのステーション・タイプを設定すると、当該ステーションのステーション・タイプ(TIMあるいは非TIMのいずれか)を当該ステーションに通知するために、APは当該ステーションへメッセージを送信することが可能である。ステーションのタイプがTIMである場合、当該ステーションは、ビーコン信号に加えTIMも検知し、復号化することが可能であり、ステーションのタイプが非TIMである場合には、当該ステーションは、ビーコン信号を検知し復号化する処理については実行してもしなくても良いが、TIMの検知動作と復号化動作の実行は回避することが可能である。例示的な実施例に従うならば、APがステーションのステーション・タイプを変更する場合、APはステーションのアドレス識別子(AID)を変更することが可能である。ステーションにステーション・タイプを通知するために使用された同じメッセージ中に情報を埋め込むことにより、APは、当該ステーションのAIDを当該ステーションに通知することが可能であり、あるいは当該ステーションのAIDを当該ステーションに通知するための個別のメッセージをAPが送信することが可能である。
図4はAPが非TIMステーションにダウンリンク・データを供給する際に、AP内において実行される動作400の流れを示す例示的なフローチャートを示す図である。一連の動作400は、APが非TIMステーション(例えば、ダウンリンク・データが全く無い又は殆ど無いという必要条件を備えたセンサー装置あるいはステーションなど)にダウンリンク・データを供給する際に、AP(例えば、AP255)内において実行される動作を表すことが可能である。
一連の動作400は、TIMビットマップを含んでいるビーコン信号をAPが送信することにより開始されることが可能である(ブロック405)。APはビーコン信号をブロードキャストすることが可能であり、それにより、APの送信可能範囲内において動作しているステーションが当該ビーコン信号を検知し、復号化するために当該ビーコン信号を利用可能にする。しかしながら、APの送信可能範囲内において動作している全ての装置がビーコン信号全体を検知し、復号化するとは限りらない。一例として、APがTIMステーションのためにダウンリンク・データを保持しているか否かを判断するためのTIMビットマップを含んでいるTIMステーションは、ビーコン信号を検知し、復号化することとなる。しかしながら、非TIMステーションは、ビーコン信号の一部を検知し、復号化することが可能である。一例として、非TIMステーションは、当該ビーコン信号内のTIMビットマップ部分を無視する一方で、当該ビーコン信号内の共通の部分を検知し、復号化することが可能である。非TIMステーションはさらに、ビーコン信号を完全に無視することも可能である。一例として、非TIMステーションは、APによって送信されたビーコン信号の第1の部分集合を無視することが可能であり、APによって送信されたビーコン信号の第2の部分集合を検知し、復号化することが可能である。非TIMステーションは、APによって送信されたビーコン信号を1つおきに、2つおきに、3つおきに、4つおきに、5つおきに検知し、復号すると同時に、他のビーコン信号を全て無視すること等が可能であり、以下同様である。
APは非TIMステーションから送信を受信することが可能である(ブロック410)。非TIMステーションからの送信は、情報を含むことが可能である。非TIMステーションからの送信は、ダウンリンク・データの要求とすることが可能である。当該要求は、暗黙的になされるダウンリンク・データの要求あるいは明示的になされるダウンリンク・データの要求とすることが可能である。ダウンリンク・データの暗黙的な要求は、非TIMステーションから送信された(センサー・データ、ユーザ・データ等のような)アップリンク・データの形態をとることが可能である。ダウンリンク・データの明示的な要求は、非TIMステーションから送信された(PS POLLメッセージ等のような)リクエスト・メッセージの形態をとることが可能である。
APは、非TIMステーションのための個々に宛先アドレス指定された任意のダウンリンク・データ(例えば、MSDUおよび/またはMMPDUなど)を、AP自身がバッファリングしているか否かを判断するためにチェックを行うことが可能である(ブロック415)。非TIMステーションのためにAPがダウンリンク・データをバッファリングしている場合には、当該APは、当該バッファリングされているダウンリンク・データを非TIMステーションに対して送信することが可能である(ブロック420)。ブロック410において、APは、直ちに非TIMステーションへバッファリングされているダウンリンク・データを送信することが可能であり、あるいは当該APは、非TIMステーションから受信した送信に対する応答を最初に送信し、それに続いて、当該APは、非TIMステーションに対して当該バッファリングされているダウンリンク・データを送信することが可能である。ブロック410において、ダウンリンク・データの送信あるいは非TIMステーションからの送信に対する応答の送信はさらに、非TIMステーションからの送信に対する肯定応答(ACK)としての役割を果たすことが可能である。ブロック410において、APに非TIMステーションのためにバッファリングされているダウンリンク・データが無い場合、APは非TIMステーションからの送信に対して肯定応答(ACK)を返信することが可能である。
図5aは、ダウンリンク・データの暗黙的な要求に応答して非TIMステーションに対してダウンリンク・データをAPが送信する際に、AP内において実行される動作500の流れを示す例示的なフローチャートを示す図である。一連の動作500は、ダウンリンク・データが全く無い又は殆ど無いという必要条件を備えた、センサー装置あるいはステーションのような非TIMステーションにダウンリンク・データをAPが供給する際に、AP(例えば、AP255)内において実行される動作を表し得る。
一連の動作500は、TIMビットマップを含むビーコン信号をAPが送信することによって開始されることが可能である(ブロック505)。APは非TIMステーションからアップリンク・データを受信することが可能である(ブロック507)。非TIMステーションからのアップリンク・データは、APからのダウンリンク・データの暗黙的な要求としての役割を果たすことが可能である。APは、非TIMステーションのために当該AP自身が任意のダウンリンク・データを保持しているか否かを判断するためにチェックを行うことが可能である(ブロック509)。そうである場合には、APは非TIMステーションに対してダウンリンク・データを送信することが可能である(ブロック511)。
図5bは、ダウンリンク・データの暗黙的な要求に応答して非TIMステーションに対してダウンリンク・データについての表示情報をAPが送信する際に、AP内において実行される動作520の流れを示す例示的なフローチャートを示す図である。一連の動作520は、ダウンリンク・データが全く無い又は殆ど無いという必要条件を備えた、センサー装置あるいはステーションのような非TIMステーションにダウンリンク・データをAPが供給する際に、AP(例えば、AP255)内において実行される動作を表し得る。
一連の動作520は、TIMビットマップを含むビーコン信号をAPが送信することによって開始されることが可能である(ブロック525)。APは非TIMステーションからアップリンク・データを受信することが可能である(ブロック527)。非TIMステーションからのアップリンク・データは、APからのダウンリンク・データの暗黙的な要求としての役割を果たすことが可能である。APは、非TIMステーションのために当該AP自身が任意のダウンリンク・データを保持しているか否かを判断するためにチェックを行うことが可能である(ブロック529)。そうである場合には、APは非TIMステーションに対してダウンリンク・データについての表示情報(例えば、データ表示情報、時間表示情報など)を送信することが可能であり(ブロック531)、それに続いて、非TIMステーションに対してダウンリンク・データを送信することが可能である(ブロック533)。表示情報の代わりとして、APによって何らかの情報が非TIMステーションに対して送信されることが可能である。
データ表示情報は、非TIMステーションを宛先として意図しているダウンリンク・データをAPが保持している旨を非TIMステーションに示すために使用される1つ以上のビット・インジケータとすることが可能である。時間表示情報は、非TIMステーションを宛先として意図しているダウンリンク・データをAPが非TIMステーションに向けて送信する時刻を非TIMステーションに対して示すために使用される1つ以上のビット・インジケータとすることが可能である。時間表示情報は、時刻の絶対的な値あるいは時刻の相対的な値(時間表示情報の送信時刻、ビーコン信号、フレーム境界などのタイミング基準として参照される)を提供することが可能である。
図5cは、非TIMステーションに対してダウンリンク・データについての表示情報を、ダウンリンク・データの暗黙的な要求に応答して肯定応答(ACK)にピギーバックする形でAPが送信する際に、AP内において実行される動作540の流れを示す例示的なフローチャートを示す図である。一連の動作540は、ダウンリンク・データが全く無い又は殆ど無いという必要条件を備えた、センサー装置あるいはステーションのような非TIMステーションにダウンリンク・データをAPが供給する際に、AP(例えば、AP255)内において実行される動作を表し得る。
一連の動作540は、TIMビットマップを含むビーコン信号をAPが送信することによって開始されることが可能である(ブロック545)。APは非TIMステーションからアップリンク・データを受信することが可能である(ブロック547)。非TIMステーションからのアップリンク・データは、APからのダウンリンク・データの暗黙的な要求としての役割を果たすことが可能である。APは、非TIMステーションのために当該AP自身が任意のダウンリンク・データを保持しているか否かを判断するためにチェックを行うことが可能である(ブロック549)。そうである場合には、APは、非TIMステーションに対してダウンリンク・データについての表示情報(例えば、データ表示情報、時間表示情報など)を送信することが可能である(ブロック551)。ブロック547において、ダウンリンク・データの表示は、非TIMステーションから受信されたアップリンク・データの肯定応答(ACK)と共にピギーバックされることが可能である。それに続いて、APは、非TIMステーションに対してダウンリンク・データを送信することが可能である(ブロック553)。
図5dは、ダウンリンク・データの明示的な要求に応答して非TIMステーションに対してダウンリンク・データをAPが送信する際に、AP内において実行される動作560の流れを示す例示的なフローチャートを示す図である。一連の動作560は、ダウンリンク・データが全く無い又は殆ど無いという必要条件を備えた、センサー装置あるいはステーションのような非TIMステーションにダウンリンク・データをAPが供給する際に、AP(例えば、AP255)内において実行される動作を表し得る。
一連の動作560は、TIMビットマップを含むビーコン信号をAPが送信することによって開始されることが可能である(ブロック565)。非TIMステーションからのダウンリンク・データのために、APは、PS POLL等のようなリクエスト・メッセージあるいはポーリング信号を受信することが可能である。当該リクエスト・メッセージあるいはポーリング信号は、APからのダウンリンク・データの明示的な要求としての役割を果たすことが可能である。APは、非TIMステーションのために当該AP自身が任意のダウンリンク・データを保持しているか否かを判断するためにチェックを行うことが可能である(ブロック569)。そうである場合には、APは、非TIMステーションに対してダウンリンク・データを送信することが可能である(ブロック571)。代替的に、APは非TIMステーションに対してダウンリンク・データについての表示情報を送信することが可能であり、それに続いて、非TIMステーションに対してダウンリンク・データを送信することが可能である。
図6は、非TIMステーションがダウンリンク・データを要求し、受信する際に、非TIMステーション内において実行される動作600の流れを示す例示的なフローチャートを示す図である。一連の動作600は、非TIMステーション(例えば、センサー260やセンサー262)がAPからダウンリンク・データを要求し、APから当該ダウンリンク・データを受信する際に、非TIMステーション内において実行される動作を表し得る。
一連の動作600は、ダウンリンク・データの要求をAPに対して非TIMステーションが送信することにより開始されることが可能である(ブロック605)。ダウンリンク・データの要求は、暗黙的なリクエストあるいは明示的なリクエストとすることが可能である。一例として、暗黙的なリクエストは、非TIMステーションからのアップリンク・データの送信の形態をとることが可能である一方で、明示的なリクエストは、PS POLL等のようなリクエスト・メッセージあるいはポーリング・メッセージの形態をとることが可能である。続いて、非TIMステーションは、APからダウンリンク・データを受信することが可能である(ブロック610)。非TIMステーションは、APからの送信データ内においてダウンリンク・データを受信することが可能であり、あるいは、非TIMステーションは、送信データ内においてダウンリンク・データについての表示情報を受信し、それに続いて、ダウンリンク・データを受信することが可能である。
図7aは、非TIMステーションが、暗黙的な要求によってダウンリンク・データを要求し、受信する際に、非TIMステーション内において実行される動作700の流れを示す例示的なフローチャートを示す図である。一連の動作700は、非TIMステーション(例えば、センサー260やセンサー262)がAPからのダウンリンク・データを要求し、ダウンリンク・データをAPから受信する際に、非TIMステーション内において実行される動作を表し得る。
一連の動作700は、アップリンク・データを非TIMステーションがAPに対して送信することにより開始されることが可能である(ブロック705)。アップリンク・データの送信は、非TIMステーションからのダウンリンク・データの暗黙的な要求としての役割を果たすことが可能である。非TIMステーションはAPからダウンリンク・データを受信することが可能である(ブロック707)。
非TIMステーションは、復号化の開始を指示する情報などのような指示情報をAPから受信することが可能である。続いて、非TIMステーションは、ビーコン信号内のTIM部分を復号化する動作を開始することが可能である。その後、非TIMステーションはTIMステーションとなる。上述した「復号化の開始を指示する情報」は、個別のメッセージ中において受信されるか、あるいは別のメッセージ中にピギーバックされている。
代替的に、非TIMステーションは、当該指示情報がTIMシグナリング中に含められることを要求する「包含リクエスト・メッセージ」をAPに対して送信することが可能である。その後、非TIMステーションは、ビーコン信号のTIM部分を復号化する動作を開始することが可能である。上述した「包含リクエスト・メッセージ」は個別のメッセージ中において送信されることが可能であり、あるいは別のメッセージ中にピギーバックされていても良い。
TIMステーションは、復号化の中止を指示する情報などのような指示情報をAPから受信することが可能である。続いて、TIMステーションは、ビーコン信号のTIM部分を復号化する動作を中止することが可能である。その後、TIMステーションは非TIMステーションとなる。上述した「復号化の中止を指示する情報」は個別のメッセージ中において送信されることが可能であり、あるいは別のメッセージ中にピギーバックされていても良い。
代替的に、TIMステーションは、当該指示情報がTIMシグナリングから除外されることを要求する「除外リクエスト・メッセージ」をAPに対して送信することが可能である。続いて、TIMステーションは、ビーコン信号のTIM部分を復号化する動作を中止することが可能である。上述した「除外リクエスト・メッセージ」は個別のメッセージ中において送信されることが可能であり、あるいは別のメッセージ中にピギーバックされていても良い。
図7bは、非TIMステーションが、暗黙的な要求によってダウンリンク・データを要求して受信し、ダウンリンク・データについての表示情報を受信する際に、非TIMステーション内において実行される動作720の流れを示す例示的なフローチャートを示す図である。一連の動作720は、非TIMステーション(例えば、センサー260やセンサー262)がAPからのダウンリンク・データを要求し、ダウンリンク・データをAPから受信する際に、非TIMステーション内において実行される動作を表し得る。
一連の動作720は、アップリンク・データを非TIMステーションがAPに対して送信することにより開始されることが可能である(ブロック725)。アップリンク・データの送信は、非TIMステーションからのダウンリンク・データの暗黙的な要求としての役割を果たすことが可能である。非TIMステーションはAPからのダウンリンク・データについての表示情報(例えば、データ表示情報、時間表示情報など)を受信したか否かの判断するためにチェックを行うことが可能であり(ブロック727)、そうである場合、非TIMステーションは、APからダウンリンク・データを受信することが可能である(ブロック729)。表示情報の代わりとして、APによって何らかの情報が非TIMステーションに対して送信されることが可能である。
データ表示情報は、非TIMステーションを宛先として意図しているダウンリンク・データをAPが保持している旨を非TIMステーションに示すために使用される1つ以上のビット・インジケータとすることが可能である。時間表示情報は、非TIMステーションを宛先として意図しているダウンリンク・データをAPが非TIMステーションに向けて送信する時刻を非TIMステーションに対して示すために使用される1つ以上のビット・インジケータとすることが可能である。時間表示情報は、時刻の絶対的な値あるいは時刻の相対的な値(時間表示情報の送信時刻、ビーコン信号、フレーム境界などのタイミング基準として参照される)を提供することが可能である。
図7cは、非TIMステーションが、明示的な要求によってダウンリンク・データを要求し、受信する際に、非TIMステーション内において実行される動作740の流れを示す例示的なフローチャートを示す図である。一連の動作740は、非TIMステーション(例えば、センサー260やセンサー262)がAPからのダウンリンク・データを要求し、ダウンリンク・データをAPから受信する際に、非TIMステーション内において実行される動作を表し得る。
一連の動作740は、非TIMステーションがウェイクアップ状態に移行するか、さもなければ、ダウンリンク・データを受信するプロセスを開始することにより開始されることが可能である(ブロック745)。非TIMステーションは、ダウンリンク・データの要求をAPに対して送信することが可能である(ブロック747)。当該要求は、非TIMステーションからのダウンリンク・データの明示的な要求としての役割を果たすことが可能であり、PS POLL等のようなポーリング・メッセージの形態をとることが可能である。非TIMステーションはAPからダウンリンク・データを受信することが可能である(ブロック749)。
図7dは、非TIMステーションが、明示的な要求によってダウンリンク・データを要求して受信し、ダウンリンク・データについての表示情報を受信する際に、非TIMステーション内において実行される動作760の流れを示す例示的なフローチャートを示す図である。一連の動作760は、非TIMステーション(例えば、センサー260やセンサー262)がAPからのダウンリンク・データを要求し、ダウンリンク・データをAPから受信する際に、非TIMステーション内において実行される動作を表し得る。
一連の動作760は、非TIMステーションがウェイクアップ状態に移行するか、さもなければ、ダウンリンク・データを受信するプロセスを開始することにより開始されることが可能である(ブロック765)。非TIMステーションは、ダウンリンク・データの要求をAPに対して送信することが可能である(ブロック767)。当該要求は、非TIMステーションからのダウンリンク・データの明示的な要求としての役割を果たすことが可能であり、PS POLL等のようなポーリング・メッセージの形態をとることが可能である。非TIMステーションは、APからの応答信号を受信することが可能である(ブロック769)。当該応答信号は、ブロック767において送信されたダウンリンク・データへの要求から発生することが可能である。非TIMステーションはAPからのダウンリンク・データについての表示情報を受信したか否かの判断するためにチェックを行うことが可能であり(ブロック771)、そうである場合、非TIMステーションは、APからダウンリンク・データを受信することが可能である(ブロック773)。
図8aは、多数のステーション・タイプをサポートするための第1のビーコン信号800を示す図である。例示的な実施例に従うならば、多数のステーション・タイプをサポートするために、ビーコン信号は個別の共通のデータ領域および個別のTIM領域を含むことが可能である。更に、TIM領域に興味を持たないステーションが共用領域を検知し、復号化するために、TIM領域を検知し、符号化する必要がないようにするために、共通のデータ領域およびTIM領域は別々に符号化されるべきである。第1のビーコン信号800は、ビーコン信号指示情報807を含むことが可能なSIG(信号)PHY(物理層)プリアンブル部805を含んでおり、ビーコン信号指示情報807は、ビーコン信号が送信されていることを示す1つ以上のビット・インジケータとすることが可能である。SIG PHYプリアンブル部805は、さらに第1のビーコン信号800の共通のデータ領域の持続時間長(例えば、時間の単位またはシンボル数の単位で表される持続時間長)を示すデータ持続時間フィールド809および第1のビーコン信号800のTIM領域の持続時間長(例えば、時間の単位またはシンボル数の単位で表される持続時間長)を示すTIM持続時間フィールド811を含むことが可能である。
第1のビーコン信号800は、さらに共通のデータ・フィールド813および共通のデータ・フィールド813のための巡回冗長検査符号(CRC)フィールド815を含む共通のデータ領域に加え、TIMビットマップ817およびTIMビットマップ817のためのCRCフィールド819を含むTIM領域を含んでいる。上述したように、共通のデータ・フィールド813の持続期間はデータ持続時間フィールド809によって指定されることが可能である一方で、TIM持続時間フィールド811は、TIMビットマップ817の持続時間を指定することが可能である。さらに、TIMビットマップに興味を持たないステーションが共通のデータ・フィールド813を検知し復号化するために、TIMビットマップ817を検知し、復号化することを必要としなくても良いように、共通のデータ・フィールド813およびTIMビットマップ817は別々に符号化されることが可能である。
図8bは、多数のステーション・タイプをサポートするための第2のビーコン信号830を示す図である。第2のビーコン信号830は、ビーコン信号が送信されていることを示すためにビーコン信号指示情報837を含むことが可能なSIG PHY プリアンブル部835および第2のビーコン信号830が別々に符号化された情報の2個以上のブロックを含むことを示す、個別に符号化されたブロックを示す指示情報839を含んでいる。ビーコン信号指示情報837は、個別に符号化されたブロックを示す指示情報839の代わりに使用されてもよいことに留意されたい。この事は、そのビーコン信号指示情報837が、ビーコン信号が送信されていることと、ビーコン信号が、別々に符号化された情報の2個以上のブロックを含んでいることの両方を示すことが可能であることを意味している。SIG PHYプリアンブル部835は、さらに第2のビーコン信号830の共通のデータ領域の持続時間長(例えば、時間の単位またはシンボル長の単位で表される持続時間長)を示すデータ持続時間フィールド841および第2のビーコン信号830のTIM領域の持続時間長(例えば、時間の単位またはシンボル数の単位で表される持続時間長)を示すTIM持続時間フィールド843を含むことが可能である。
第2のビーコン信号830は、さらに共通のデータ・フィールド845と共通のデータ・フィールド845のための巡回冗長検査符号(CRC)フィールド847を含む共通のデータ領域に加え、TIMビットマップ849およびTIMビットマップ849のためのCRCフィールド851を含むTIM領域を含んでいる。上述したように、共通のデータ・フィールド845の持続期間はデータ持続時間フィールド841によって指定されることが可能である一方で、TIM持続時間フィールド843は、TIMビットマップ849の持続時間を指定することが可能である。さらに、TIMビットマップに興味を持たないステーションが共通のデータ・フィールド845を検知し復号化するために、TIMビットマップ849を検知し、復号化することを必要としなくても良いように、共通のデータ・フィールド845およびTIMビットマップ849は別々に符号化されることが可能である。
図8cは、多数のステーション・タイプをサポートするための第1のビーコン信号860を示す図である。第3のビーコン信号860は、ビーコン信号が送信されていることを示すためにビーコン信号指示情報867を含むことが可能なSIG PHYプリアンブル部865を含んでいる。SIG PHYプリアンブル部865は、さらに第3のビーコン信号860の共通のデータ領域の持続時間長(例えば、時間の単位またはシンボル長の単位で表される持続時間長)を示すデータ持続時間フィールド869をさらに含むことが可能である。
第3のビーコン信号860は、第3のビーコン信号860のTIM領域の持続時間長(例えば、時間の単位またはシンボル数の単位で表される持続時間長)を示すTIM持続時間フィールド873を含む共通のデータ領域871をさらに含むことが可能である。共通のデータ領域871はさらに追加的なデータ・フィールド875および共通のデータ・フィールド871のためのCRCフィールド877に加え、TIMビットマップ879およびTIMビットマップ879のためのCRCフィールド881を含むTIM領域を含んでいる。第3のビーコン信号860を使用する場合、非TIMステーションはデータ持続時間フィールド869を使用して、共通のデータ領域871だけを検知し復号化することが可能である一方で、共通のデータ領域871中におけるTIM持続時間フィールド873を使用して、TIMステーションは、TIM領域を検知し復号化することが可能である。
代替的な例示的実施例に従うならば、ビーコン信号はTIM領域を含んでいなくても良い。ビーコン信号は共通のデータ領域だけを含むことが可能であり、対応するTIM領域は、別途のメッセージ中において送信されることが可能であり、当該別途のメッセージによる送信は、別途のビーコン信号あるいはビーコンではない別途の信号の送信によるものとしても良い。対応するTIM領域は、もともと周期的であっても良く、周期的でなくても良く、通信トラフィック(例えばダウンリンクの通信トラフィックまたはそのパターン)に基づいて適応的に送信されることも可能であり、あるいはステーションからの要求に応じて提供されることも可能である。
上述したように、共通のデータ・フィールド845の持続期間は、データ持続時間フィールド841によって指定されることが可能である一方、TIM持続時間フィールド843は、TIMビットマップ849の持続期間を指定することが可能である。さらに、TIMビットマップに興味を持たないステーションが共通のデータ・フィールド845を検知し復号化するために、TIMビットマップ849を検知し、復号化することを必要としなくても良いように、共通のデータ・フィールド845およびTIMビットマップ849は別々に符号化されることが可能である。
図9aは、APがビーコン信号を生成する際に、AP内において実行される動作900の流れを示す例示的なフローチャートを示す図である。一連の動作900は、APがビーコン信号を生成する際に、AP(AP255)内において実行される動作を表し得る。APによって生成されたビーコン信号は、TIMステーションおよび非TIMステーションの動作のためのサポートを含んでいる。
一連の動作900は、ビーコン信号のためにSIG PHYプリアンブル部をAPが生成することによって開始されることが可能である(ブロック905)。SIG PHYプリアンブル部はビーコン信号指示情報および/または個別に符号化されたブロックの指示情報を含むことが可能である。SIG PHYプリアンブル部はさらに、データの持続時間に関する情報を含むことが可能である。ビーコン信号によって、SIG PHYプリアンブル部はさらに、TIMの持続時間に関する情報を含むことが可能である。
APは、プリアンブル部の共通のデータ部分の中に含められる情報を生成し符号化することが可能であり、それは、TIMステーションおよび非TIMステーションの両方によって検知され復号化されることが可能である(ブロック907)。プリアンブル部の共通のデータ部分がTIMの持続時間に関する情報をさらに含んでいるならば、APは、そのような情報を共通のデータ部分に配置することが可能である。APは、プリアンブル部の共通のデータ部分のために、CRCを生成することが可能である。APは、プリアンブル部のTIM部分に含められる情報を生成し符号化することが可能であり、それは、TIMステーションによって検知され復号化されることが可能である(ブロック909)。APは、プリアンブル部のTIM部分のためのCRCを生成することが可能である。APはプリアンブル部を送信することが可能である。
図9bは、TIMステーションがビーコン信号を受信する際に、TIMステーション内において実行される動作930の流れを示す例示的なフローチャートを示す図である。一連の動作930は、TIMステーション(例えば、オフロード装置265およびオフロード装置267など)がビーコン信号を受信する際に、TIMステーション内において実行される動作を表し得る。
一連の動作930は、TIMステーションが、ビーコン信号のSIG PHYプリアンブル部を検知することによって開始されることが可能である(ブロック935)。ビーコン信号の具体的な構成に依存して、SIG PHYプリアンブル部は、ビーコン信号指示情報、個別に符号化されたブロックの指示情報、データ持続時間に関する情報、TIMの持続時間に関する情報、共通のデータ、TIMビットマップ、およびこれらの組み合わせ含むことが可能である。TIMステーションは、ビーコン信号の共通のデータ部分を検知し復号化することが可能である(ブロック937)。TIMステーションは、TIMビットマップ中の情報を必要とするので、TIMステーションは、ビーコン信号のTIM部分をさらに検知し復号化することが可能である(ブロック939)。
図9cは、非TIMステーションがビーコン信号を受信する際に、非TIMステーション内において実行される動作960の流れを示す例示的なフローチャートを示す図である。一連の動作960は、非TIMステーション(例えば、センサー260やセンサー262)がビーコン信号を受信する際に、非TIMステーション内において実行される動作を表し得る。
一連の動作960は、非TIMステーションが、ビーコン信号のSIG PHYプリアンブル部を検知することによって開始されることが可能である(ブロック965)。ビーコン信号の具体的な構成に依存して、SIG PHYプリアンブル部は、ビーコン信号指示情報、個別に符号化されたブロックの指示情報、データ持続時間に関する情報、TIMの持続時間に関する情報、共通のデータ、TIMビットマップ、およびこれらの組み合わせ含むことが可能である。非TIMステーションは、ビーコン信号の共通のデータ部分を検知し復号化することが可能である(ブロック967)。しかしながら、非TIMステーションは、一般には、TIMビットマップ中の情報を必要としないので、非TIMステーションは、典型的には、ビーコン信号のTIM部分を検知も復号化もしない。しかしながら、幾つかの例示的な実施例においては、非TIMステーションは、ビーコン信号内のTIM部分を周期的にあるいは時々検知し復号化することが可能である。
図10は、第1の通信装置1000の例示を提供する。通信装置1000は、アクセス・ポイント、基地局、進化型NodeBなどのような通信制御装置の一つの実装形態であっても良い。通信装置1000は、本明細書中で検討された実施例の様々なものを実装するために使用することが可能である。図10に示されたように、送信機1005は、パケットおよび/または信号を送信するように構成され、受信機1010は、パケットおよび/または信号を受信するように構成される。送信機1005および受信1010は、無線インターフェース、有線接続インターフェースあるいはそれらの組み合わせを有することが可能である。
ビーコン信号生成ユニット1020は、TIMステーションおよび非TIMステーションによる使用のためのビーコン信号を生成するように構成される。ビーコン信号はSIG PHYプリアンブル部、共通のデータ部分、TIM部分あるいはそれらの組み合わせを含むことが可能である。ビーコン信号は指示情報、持続時間に関する情報、ブロック符号化に関する情報あるいはそれらの組み合わせを含むことが可能である。リクエスト処理ユニット1022は、ダウンリンク・データおよび/またはアップリンク・データのようなデータへのステーションからの要求を処理するように構成されている。バッファリング・ユニット1024は、通信装置1000によって受信されたダウンリンク・データおよび/またはアップリンク・データのようなデータをバッファリングするように構成されている。メモリ1030は、ビーコン信号、持続時間に関する情報、指示情報、CRC、共通のデータ、TIM情報、TIMビットマップなどを格納するように構成されている。
通信装置1000の構成要素は、特定のハードウェア論理ブロックとして実装されることが可能である。代替的な実装として、通信装置1000の構成要素は、プロセッサー、コントローラー、特定用途向けICなどにおいて実行されるソフトウェアとして実装されることが可能である。さらに別の代替的実装においては、通信装置1000の構成要素は、ソフトウェアおよび/またはハードウェアの組み合わせとして実装されることが可能である。
一例として、送信機1005および受信機1010は、特定のハードウェア・ブロックとして実装されることが可能である一方で、ビーコン信号生成ユニット1020、要求処理装置1022およびバッファリング・ユニット1024は、プロセッサー1015、マイクロプロセッサー、カスタム回路あるいはカスタム・コンパイルされたフィールド・プログラマブル・ロジック・アレイのロジック・アレイにおいて実行されるソフトウェア・モジュールとすることが可能である。ビーコン信号生成ユニット1020、要求処理装置1022およびバッファリング・ユニット1024は、メモリ1030内においてモジュールとして格納されることが可能である。
図11は、第2の通信装置1100の例示を提供する。通信装置1100は、ステーション、センサー、オフロード装置、ユーザ機器などのような通信装置の実装形態とすることが可能である。通信装置1100は、本明細書中において検討された実施例の様々なものを実装ために使用することが可能である。図11に示されたように、送信機1105は、パケットおよび/または信号を送信するように構成され、受信機1110は、パケットおよび/または信号を受信するように構成される。送信機1105および受信1110は、無線インターフェース、有線接続インターフェースあるいはそれらの組み合わせを有することが可能である。
要求処理ユニット1120は、通信制御装置からのダウンリンク・データおよび/またはアップリンク・データのようなデータへの要求を生成するように構成される。データへの要求は明示的なリクエストあるいは暗黙的なリクエストとすることが可能である。検知/復号化ユニット1122は、送信を検知しおよび/または復号化するように構成される。一例として、検知/復号化ユニット1122は、ビーコン信号の共通のデータ部分、ビーコン信号のTIM部分あるいはそれら両方を検知し復号化する。ビーコン信号処理ユニット1124は、ビーコン信号に含まれている情報を処理するように構成される。一例として、ビーコン信号処理ユニット1124は、共通のデータ部分の持続時間を判断するために、さらに、共通のデータ部分およびTIM部分が別々に符号化されるか否か等を判断するために、ビーコン信号を処理する。メモリ1130は、ビーコン信号、持続時間に関する情報、指示情報、CRC、共通のデータ、TIM情報、TIMビットマップなどを格納するように構成されている。
通信装置1100の構成要素は、特定のハードウェア論理ブロックとして実装されることが可能である。代替的な実装として、通信装置1100の構成要素は、プロセッサー、コントローラー、特定用途向けICなどにおいて実行されるソフトウェアとして実装されることが可能である。さらに別の代替的実装においては、通信装置1100の構成要素は、ソフトウェアおよび/またはハードウェアの組み合わせとして実装されることが可能である。
一例として、送信機1105および受信機1110は、特定のハードウェア・ブロックとして実装されることが可能である一方で、要求処理ユニット1120、検知/復号化ユニット1122およびビーコン信号処理ユニット1124は、プロセッサー1115、マイクロプロセッサー、カスタム回路あるいはカスタム・コンパイルされたフィールド・プログラマブル・ロジック・アレイのロジック・アレイにおいて実行されるソフトウェア・モジュールとすることが可能である。要求処理ユニット1120、検知/復号化ユニット1122およびビーコン信号処理ユニット1124は、メモリ1030内においてモジュールとして格納されることが可能である。
本開示およびその利点は本明細書において詳細に記述されたが、本明細書に添付した請求項によって規定される本開示の技術的範囲と技術思想から逸脱すること無しに、本開示に対する様々な変更、代用および修正を実施することが可能であることが理解されるであろう。
[関連出願の相互参照]
本特許出願は、2011年11月18日に出願され、「WiFiネットワーク中のダウンリンク制御およびアップリンク制御のためのシステムおよび方法」と題された米国仮特許出願第61/561,707号、および、2012年10月10日に出願され、「通信リンク制御のためのシステムおよび方法」と題された米国特許出願第13/649,082号に基づく優先権の利益を主張し、これらの関連出願の開示内容は、参照によって本明細書中に組み込まれる。