JP5865706B2 - 電力分配合成器 - Google Patents

電力分配合成器 Download PDF

Info

Publication number
JP5865706B2
JP5865706B2 JP2012000183A JP2012000183A JP5865706B2 JP 5865706 B2 JP5865706 B2 JP 5865706B2 JP 2012000183 A JP2012000183 A JP 2012000183A JP 2012000183 A JP2012000183 A JP 2012000183A JP 5865706 B2 JP5865706 B2 JP 5865706B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
power distribution
stub
branch line
short
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012000183A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013141124A (ja
Inventor
素実 安部
素実 安部
大島 毅
毅 大島
田原 志浩
志浩 田原
英樹 畠山
英樹 畠山
大和田 哲
哲 大和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2012000183A priority Critical patent/JP5865706B2/ja
Publication of JP2013141124A publication Critical patent/JP2013141124A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5865706B2 publication Critical patent/JP5865706B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Microwave Amplifiers (AREA)

Description

本発明は、例えば、マイクロ波帯で使用される電力分配合成器に関する。
電力分配合成器は、マイクロ波回路の信号の分配等の構成部品として等、様々な周波数帯域で広く用いられている。
電力分配合成器のうち、出力2端子間で入力電力を90度位相差で等分配するブランチライン形ハイブリッドについて説明する。
図22に、一般的なブランチライン形ハイブリッドを示す。
端子1から入力された電力は、端子2、端子3に90度位相差で等分配出力され、端
子1と隣り合う端子4はアイソレーションされる。
図22に示すように、動作周波数帯域の中心周波数Foで1/4波長となる4本の伝送線路が、2軸対称となるように対向配置されると共に相互接続され、4つの端子が接続箇所に形成される。
今後、このように4本の伝送線路に4つの端子を形成して2軸対称となるように接続される回路のことを、ブランチライン形回路と呼ぶ。
対向する2本の伝送線路の特性アドミタンスは等しく、隣り合う伝送線路の特性アドミタンスとの比は、当分配である場合は1:√2となる。
なお、ここでは等分配としているが、分配比は等分配に限らない。隣り合う伝送線路の特性アドミタンスの比により、分配比は決定される。
このように、ブランチライン形ハイブリッドは、1/4波長線路を用いて容易に平面回路上に形成可能である。
しかし、動作周波数帯域は狭く、比帯域幅は10%程度である(非特許文献1)。
そのため、各端子に整合回路を装荷することで、分配振幅特性、位相特性ともに広帯域化する手法が報告されている。
例えば、整合回路を装荷したブランチライン形ハイブリッドとして、1/4波長変成器と、1/4波長短絡スタブを用いて整合したブランチライン形ハイブリッド(特許文献1)や、集中定数素子による共振回路を用いて整合したL帯ブランチライン形ハイブリッド(非特許文献1)がある。
上記特許文献1に示されたブランチライン形ハイブリッドを図23に示す。回路の対称性より端子1を含む1/4回路のみを示す。図23中で、ブランチライン形回路51を構成する1/4波長線路のそれぞれの規格化アドミタンスをY,Yとし、1/4波長変成器52の規格化アドミタンスをYとし、1/4波長短絡スタブ53の規格化アドミタンスをYstubとする。
特許文献1より、各線路の端子のアドミタンスで規格化した、規格化アドミタンスは、以下の値となる。
=1.80、Y=Y=1.27、Ystub=2.10
この場合、理想線路を想定して等価回路シミュレータを用いてX帯において計算を行えば、比帯域28%(8.6〜11.4GHz)に渡って等分配の特性が得られる。
次に、非特許文献1に示されたブランチライン形ハイブリッドを図24に示す。回路の対称性より端子1を含む1/4回路のみを示す。
本ブランチライン形ハイブリッドは、図23に示すブランチライン形ハイブリッドの1/4波長変成器52の代わりに等価となるπ型集中定数回路を用いている。
また、1/4波長短絡スタブ53とブランチライン形回路51を構成する1/4波長線路の代わりに、等価となる1/4波長未満の線路54とシャント容量55、直列容量56とで構成される半集中定数回路に変換している。
非特許文献1よりL帯においては、図24に示すブランチライン形ハイブリッドは良好な特性を示す。
特開昭53−97749号公報
山崎淳、太田勲"半集中定数回路を用いた小型ブランチラインカプラの広帯域設計"信学論(C),vol.J89-C No.5 pp234-242,May.2006.
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
特許文献1に示されたブランチライン形ハイブリッドは、図23に示したように、整合回路を1/4波長変成器52と、1/4波長短絡スタブ53を用いて平面回路で構成しているため、大型化する課題がある。
また、非特許文献1に示されたブランチライン形ハイブリッドは、図24に示したように、シャント容量55を用いるため、製造が複雑化すると共に、小型化を実現できない課題がある。
さらに、シャント容量55は、MIM(Metal Insulator Metal)キャパシタにより形成されることが多い。MIMキャパシタは、高域周波数で寄生インダクタンスが発生して特性が劣化するため、LやS帯程度の低域周波数で動作可能だが、X帯等の高域周波数では動作しない課題がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものである。
2つのシャント容量を用いることなく、製造を容易にすると共に小型化を実現する電力分配合成器を得ることを目的とする。
本発明の電力分配合成器は、電気長が動作中心周波数近辺において1/4波長未満に形成された4本の伝送線路が2軸対称となるように対向配置されると共に相互接続され、それら接続箇所に各々端子が形成されたブランチライン形回路と、ブランチライン形回路の各接続箇所と対応する端子との間に各々形成された直列容量と、各直列容量と対応する端子との間に接続され、電気長が動作中心周波数近辺において1/4波長未満に形成された短絡スタブとを備え、ブランチライン形回路および短絡スタブは、トリプレート線路により形成され、直列容量は、多層基板のうち、ブランチライン形回路が形成された層における接続箇所に配置された第1の導体と、ブランチライン形回路が形成された層とは異なる層に配置され、第1の導体の上下いずれかに位置する第2の導体とにより形成されるものである。
本発明によれば、1/4波長変成器および1/4波長短絡スタブからなる整合回路のうちの1/4波長変成器を、2つのシャント容量と直列容量に変換した場合において、1/4波長短絡スタブに近い方のシャント容量を、1/4波長短絡スタブの電気長を短くすることにより吸収し、ブランチライン形回路を形成する伝送線路に近い方のシャント容量を、伝送線路の電気長を短くすることにより吸収する。
よって、整合回路が装荷されているので、分配振幅特性および位相特性を広帯域化することができる。
その上、2つのシャント容量を用いることなく、直列容量および短絡スタブのみの簡単な回路構成により実現するので、製造を容易にすると共に小型化を実現することができる。
さらに、シャント容量にMIMキャパシタが適用される場合が多いが、MIMキャパシタを用いることなく、高域周波数でも動作する電力分配合成器が得られる効果がある。
本発明の実施の形態1による電力分配合成器を示す平面図である。 図5に示すパラメータ値を用いて計算した分配振幅特性を示す特性図である。 図5に示すパラメータ値を用いて計算した反射特性とアイソレーション特性を示す特性図である。 図5に示すパラメータ値を用いて計算した分配位相差誤差特性を示す特性図である。 図1に示した電力分配合成器の各パラメータ例を示す表図である。 1/4波長線路を、π型集中定数回路化した回路を示す平面図である。 図23に示す従来の等価回路の1/4波長変成器を、π型集中定数回路化した回路を示す平面図である。 1/4波長短絡スタブを動作中心周波数foにおける電気長φo、規格化アドミタンスYの短絡スタブとシャント容量に変換した回路を示す平面図である。 1/4波長線路を、電気長φx1,φx2、規格化アドミタンスYx1,Yx2の線路の両端にシャント容量Cx1,Cx2を装荷した回路に変換した平面図である。 本発明の実施の形態2による電力分配合成器を示す斜視図である。 図10に示した電力分配合成器の上面図である。 図10に示した電力分配合成器の層構成例を示す断面図である。 図10に示した電力分配合成器のブランチライン形回路部の導体パターン形状を示す平面図である。 図10に示した電力分配合成器の基板条件例を示す表図である。 図10に示した電力分配合成器の各寸法例を示す表図である。 図10に示した電力分配合成器の電磁界解析を行った分配振幅特性を示す特性図である。 図10に示した電力分配合成器の電磁界解析を行った反射特性とアイソレーション特性を示す特性図である。 図10に示した電力分配合成器の電磁界解析を行った分配位相差誤差特性を示す特性図である。 本発明の実施の形態3による電力分配合成器の層構成例を示す断面図である。 図19に示した電力分配合成器の電磁界解析を行った分配振幅特性を示す特性図である。 図19に示した電力分配合成器の電磁界解析を行った反射特性と、アイソレーション特性を示す特性図である。 非特許文献1による電力分配合成器を示す平面図である。 特許文献1によるブランチライン形ハイブリッドを示す平面図である。 非特許文献1によるブランチライン形ハイブリッドを示す平面図である。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1による電力分配合成器を示す平面図である。
図において、ブランチライン形回路1は、電気長が動作中心周波数fo近辺において1/4波長未満に形成された4本の伝送線路2a,2bが2軸対称となるように各々対向配置されると共に相互接続される。
直列容量3は、ブランチライン形回路1の各接続箇所と対応する端子1〜4との間に各々形成される。
短絡スタブ4は、各直列容量3と対応する端子1〜4との間に接続され、電気長が動作中心周波数fo近辺において1/4波長未満に形成される。
図1中において、ブランチライン形回路1を構成する伝送線路2a,2bの規格化アドミタンスをY,Yとし、短絡スタブ4の規格化アドミタンスをYstubとする。
また、伝送線路2a,2bの電気長をφ,φとし、短絡スタブ4の電気長をφstubとする。
動作中心周波数foにおける波長をλとする。
直列容量3の容量値をCpiとする。
電気長φ,φ,φstubは、1/4波長未満である。
本回路の特徴は、1/4波長変成器が不要、かつ各伝送線路2a,2bの電気長が1/4波長未満であるため、従来構造に比較して小型化できることが挙げられる。
また、シャント容量が不要なため、製造が容易であり、さらに、従来はシャント容量の寄生インダクタンスにより、X帯等の高域周波数での動作が困難であったが、本回路によれば、X帯においても実現できる特徴がある。
ここで、図1に示した電力分配合成器において、各パラメータに図5に示す表の値を設定し、等価回路シミュレータでX帯において計算した結果を図2から図4に示す。
図2中において、分配振幅特性S21,S31を曲線A1,B1により示し、図3中において、反射特性S11を曲線C1により、アイソレーション特性S41を曲線D1により示す。また、図4中において、分配位相差誤差特性(理想的な分配位相差90度からの誤差)を曲線E1により示す。
図2から図4により、比帯域28%(8.6〜11.4GHz)において、分配振幅偏差0.3dB以下、反射、アイソレーション特性ともに19dB以下、分配位相差誤差0.9deg以下の良好な特性が得られている。
なお、本特性は、図23に示した特許文献1の等価回路による特性の計算結果と同等の特性を得られていることが確認できる。
本実施の形態1による図1の等価回路は、図23に比較して、1/4波長変成器が必要ないため、小型化できる効果がある。
また、図24に示した非特許文献1の等価回路による特性のL帯における計算結果とも同等の結果を得ている。
本実施の形態1による図1の等価回路は、図24に比較して、シャント容量成分が必要なく、前記の理由より高域周波数でも良好な特性を得ることができる効果がある。
本実施の形態1に示した等価回路において、図24に示した非特許文献1の等価回路に存在するシャント容量55を消去できる原理を以下に示す。
図6に、1/4波長変成器5を、π型集中定数回路6に変換した回路を示す。
図6中において、1/4波長変成器5の規格化アドミタンスをYとし、π型集中定数回路6を構成する容量値をCpiとする。
式(1)に示すF行列の等価性から、Cpi=Y/ωと求まる。ここで、ωはfoにおける角周波数である。
Figure 0005865706
図7に、図23に示した従来の等価回路の1/4波長変成器52を、π型集中定数回路に変換した回路を示す。図7は回路の対称性より端子1を含む1/4回路のみを示す。
図7に示すように、1/4波長短絡スタブ7と負のシャント容量を回路8の範囲により合成し、ブランチライン形回路を構成する1/4波長線路9,10と負のシャント容量を回路11の範囲により合成することで、シャント容量を消去し、かつ1/4波長短絡スタブ7および1/4波長線路9,10を短縮する効果がある。
1/4波長短絡スタブ7と負のシャント容量を合成する手法を以下に示す。
図8(a),(b)に、1/4波長短絡スタブ12を、動作中心周波数foにおける電気長φ、規格化アドミタンスYの短絡スタブ13とシャント容量14に変換した回路を示す。
この正のシャント容量CをCpiと等しくすることにより、負のシャント容量Cpiを相殺できる。
図8(a),(b)の双方の共振器の等価性より、それぞれのスロープ(サセプタンス)パラメータbstub,bが等しいことと、動作中心周波数foにおけるサセプタンス値が0であることから、Yとφは一意に求まる。
図8(a)において、端子1から見た回路全体のサセプタンスをBstubとし、そのスロープパラメータをbstubとする。
また、電気長をθとし、動作中心周波数foにおいて90度である。
さらに、規格化アドミタンスをYstubとする。
図8(b)において、端子1から見た回路全体のサセプタンスをBとし、そのスロープパラメータをbとする。
また、電気長をφとし、動作中心周波数foにおいてφである。
さらに、規格化アドミタンスをYとする。
式(2)から式(5)に、Bstub,bstub,B,bの式を示し、上記の2つの条件B=0@ω,bstub=bから導出されるYとφを式(6),(7)に示す。
このように、Yとφは一意に求まる。
Figure 0005865706

Figure 0005865706
次に、ブランチライン形回路を構成する1/4波長線路9,10と負のシャント容量を回路11の範囲により合成し、負のシャント容量を消去する手法を示す。
図9(a),(b)に、1/4波長線路15を、電気長φx1,φx2、規格化アドミタンスYx1,Yx2の伝送線路16の両端に、容量値Cx1,Cx2のシャント容量17を装荷した回路に変換した図を示す。以後、図中と式中において、index“i”は、1または2を示す。
ここで、Cx1+Cx2=Cpiとすれば、負のシャント容量Cpiを相殺できる。
式(8)に示す中心周波数foでのF行列の等価性から、Yx1,Yx2とφ1o,φ2oは、式(9),式(10)のとおり導出される。
Figure 0005865706
以上のように、本実施の形態1によれば、1/4波長変成器および1/4波長短絡スタブからなる整合回路のうちの1/4波長変成器を、2つのシャント容量と直列容量に変換した場合において、1/4波長短絡スタブに近い方のシャント容量を、1/4波長短絡スタブの電気長を短くすることにより吸収し、ブランチライン形回路1を形成する伝送線路に近い方のシャント容量を、伝送線路2a,2bの電気長を短くすることにより吸収する。
よって、整合回路が装荷されているので、分配振幅特性および位相特性を広帯域化することができる。
その上、2つのシャント容量を用いることなく、直列容量3および短絡スタブ4のみの簡単な回路構成により実現するので、製造を容易にすると共に小型化を実現することができる。
さらに、シャント容量にMIMキャパシタが適用される場合が多いが、MIMキャパシタを用いることなく、高域周波数でも動作する電力分配合成器が得られる。
実施の形態2.
図10は本発明の実施の形態2による電力分配合成器を示す斜視図であり、図11はその上面図である。
図10および図11は、図1に示した電力分配合成器をトリプレート線路により実現した場合の構造の一例(電磁界解析モデル)である。
図12はその層構成例を示す断面図である。
図10から図12に示す電力分配合成器に適用する基材は、一例として、LTCC(Low Temperature Co−fired Ceramics:低温焼成によるセラミックス基板)多層基板とし、図14にその基板条件を、図15に各寸法例を示す。なお、図15中におけるパラメータは、図1に準ずる。
図12において、電力分配合成器の多層基板は、マイクロストリップ線路層(MSL層)18、第1トリプレート線路層(第1TPL層)19、および第2トリプレート線路層(第2TPL層)20からなる。マイクロストリップ線路層18の層数は2層とし、第1トリプレート線路層19および第2トリプレート線路層20の各層数は4層とする(合計10層)。なお、第1および第2を含めてトリプレート線路層の最小必要層数は4層である。
図10から図12において、電力分配合成器の4つの端子1〜4は、マイクロストリップ線路層18上のマイクロストリップ線路21により各々形成され、MSL−TPL変換部22を介してマイクロストリップ線路21からトリプレート線路に変換される。
ブランチライン形回路23は、第1トリプレート線路層19内のトリプレート線路24からなる平面回路により形成される。
また、直列容量部25は、ブランチライン形回路23と、ブランチライン形回路23の上層に配置された浮遊導体(第2の導体)26との層間結合により平行平板容量を形成する。
なお、浮遊導体26は、ブランチライン形回路23の上層に配置したが、下層に配置しても良い。
図13はそのブランチライン形回路部の導体パターン形状を示す平面図である。
図13において、ブランチライン形回路23の各接続箇所に、円盤形状の導体パターン(第1の導体)27が設けられ、その上層に配置される浮遊導体26と直径を異ならせて形成する。
このように、直列容量部25を、上下の層に配置された浮遊導体26および導体パターン27により形成したので、直列容量部25の製造を容易にすることができる。
また、浮遊導体26と導体パターン27との直径を異ならせて形成したので、多少の層ずれがあっても形成される容量に変化がなく、特性の劣化を防ぐことができる。
なお、導体パターン27を円盤形状としたが、円形でなくても良い。
また、短絡スタブ28は、第2トリプレート線路層20内に形成されたトリプレート線路29と、導体パターン31aを介してMSL−TPL変換部22に接続され、第1トリプレート線路層19を貫通する垂直ビア30aと、垂直ビア30aに導体パターン31bを介して接続され、第2トリプレート線路層20を貫通し、トリプレート線路29の一端に接続された垂直ビア30bと、トリプレート線路29の他端に接続され、第2トリプレート線路層20を貫通する垂直ビア30cとにより構成される。
短絡スタブ28は、トリプレート線路29、垂直ビア30a〜30cおよび導体パターン31a,31bを用いて所望の電気長が得られるように構成する。
なお、垂直ビア30cは、末端においてGNDに短絡される。
このように、短絡スタブ28を、トリプレート線路29、垂直ビア30a〜30cおよび導体パターン31a,31bを用いて構成したので、垂直ビア30a〜30cおよび導体パターン31a,31bの電気長を短絡スタブ28の電気長の一部とすることにより、トリプレート線路29の電気長を短くすることができ、小型化を実現することができる。
さらに、短絡スタブ28は、垂直ビア30a,30b,30dおよび導体パターン31a,31bを用いて直列容量部25に接続される。
このように、短絡スタブ28および直列容量部25を、垂直ビア30a,30b,30dおよび導体パターン31a,31bを用いて接続したので、接続のために新たな構造を設けることなく、構造を簡易化することができる。
さらに、ブランチライン形回路23は、第1トリプレート線路層19内のトリプレート線路24により形成され、短絡スタブ28は、第2トリプレート線路層20内のトリプレート線路29により形成される。
このように、ブランチライン形回路23および短絡スタブ28を互いに異なる層に形成し、各層が上下に重ね合わされるようにしたので、更に小型化を実現すると共に、ブランチライン形回路23と短絡スタブ28との不要な結合を回避し、特性の劣化を防ぐことができる。
さらに、電磁波漏洩防止壁32は、短絡スタブ28等の信号線の周囲に、垂直ビア33により形成される。
なお、垂直ビア33は、末端においてGNDに短絡される。
このように、短絡スタブ28の周囲に、垂直ビア33で形成される電磁波漏洩防止壁32を配置したので、電磁波漏洩による特性の劣化を防ぐことができる。
なお、電磁波漏洩防止壁32は、短絡スタブ28の周囲の外、ブランチライン形回路23および直列容量部25の周囲に配置しても良い。
ここで、図10に示した電力分配合成器のモデルにおいて、電磁界解析結果を図16から図18に示す。
図16中において、分配振幅特性を曲線A2,B2により示し、図17中において、反射特性を曲線C2により、アイソレーション特性を曲線D2により示す。また、図18中において、分配位相差特性を曲線E2により示す。
図16から図18により、比帯域25%(8.4〜10.9GHz)において、分配振幅偏差0.5dB以下、反射、アイソレーション特性は、−20dB以下、損失0.6dB以下、位相誤差0.5deg以下の良好な特性が確認できる。
以上のように、本実施の形態2によれば、ブランチライン形回路23、直列容量部25および短絡スタブ28をトリプレート線路により形成したので、ブランチライン形回路23、直列容量部25および短絡スタブ28の製造を容易にすることができる。
なお、ブランチライン形回路23は、トリプレート線路により形成したが、マイクロストリップ線路により形成しても良く、この場合、マイクロストリップ線路はトリプレート線路より薄いので、更に小型化を実現することができる。
実施の形態3.
図19は本発明の実施の形態3による電力分配合成器の層構成例を示す断面図である。
図19において、電力分配合成器の多層基板は、マイクロストリップ線路層(MSL層)38、および第1トリプレート線路層(第1TPL層)39からなる。マイクロストリップ線路層38の層数は2層とし、第1トリプレート線路層39の層数は4層とする(合計6層)。
図19において、短絡スタブ40は、第1トリプレート線路層39内に、アメンダ状に形成されたトリプレート線路41により構成される。
このように、短絡スタブ40を構成するトリプレート線路41を、ブランチライン形回路42と同じ第1トリプレート線路層39に形成したので、層数を合計6層にする等、薄形化することができる。
また、短絡スタブ40を構成するトリプレート線路41を、アメンダ状に形成すると共に、ブランチライン形回路42の内側に形成したので、小型化することができる。
ここで、図19に示した電力分配合成器の層構成を実現した構造において、電磁界解析結果を図20および図21に示す。
図20中において、分配振幅特性を曲線A3,B3により示し、図21中において、反射特性を曲線C3により、アイソレーション特性を曲線D3により示す。
図20および図21により、比帯域25%(8.4〜10.9GHz)において、分配振幅偏差0.5dB以下、反射、アイソレーション特性は、−20dB以下、損失0.6dB以下の良好な特性が確認できる。
以上のように、本実施の形態3によれば、短絡スタブ40を層内に折り畳まれるようにしたので、短絡スタブ40を小さくすることで、更に小型薄形化を実現することができる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1,23,42,51 ブランチライン形回路、2a,2b,16 伝送線路、3,56 直列容量、4,7,12,53 1/4波長短絡スタブ、5,52 1/4波長変成器、6 π型集中定数回路、8,11 回路、9,10,15 1/4波長線路、13,28,40 短絡スタブ、14,17,55 シャント容量、18,38 マイクロストリップ線路層、19,39 第1トリプレート線路層、20 第2トリプレート線路層、21 マイクロストリップ線路、22 MSL−TPL変換部、24,29,41 トリプレート線路、25 直列容量部、26 浮遊導体(第2の導体)、27 導体パターン(第1の導体)、30a〜30d,33 垂直ビア、31a,31b 導体パターン、32 電磁波漏洩防止壁、54 線路。

Claims (9)

  1. 電気長が動作中心周波数近辺において1/4波長未満に形成された4本の伝送線路が2軸対称となるように対向配置されると共に相互接続され、それら接続箇所に各々端子が形成されたブランチライン形回路と、
    前記ブランチライン形回路の各接続箇所と対応する端子との間に各々形成された直列容量と、
    前記各直列容量と対応する端子との間に接続され、電気長が動作中心周波数近辺において1/4波長未満に形成された短絡スタブとを備え
    前記ブランチライン形回路および前記短絡スタブは、
    トリプレート線路により形成され、
    前記直列容量は、
    多層基板のうち、前記ブランチライン形回路が形成された層における前記接続箇所に配置された第1の導体と、
    前記ブランチライン形回路が形成された層とは異なる層に配置され、前記第1の導体の上下いずれかに位置する第2の導体とにより形成される
    ことを特徴とする電力分配合成器。
  2. 電気長が動作中心周波数近辺において1/4波長未満に形成された4本の伝送線路が2軸対称となるように対向配置されると共に相互接続され、それら接続箇所に各々端子が形成されたブランチライン形回路と、
    前記ブランチライン形回路の各接続箇所と対応する端子との間に各々形成された直列容量と、
    前記各直列容量と対応する端子との間に接続され、電気長が動作中心周波数近辺において1/4波長未満に形成された短絡スタブとを備え、
    前記ブランチライン形回路は、
    マイクロストリップ線路により形成され、
    前記直列容量は、
    多層基板のうち、前記ブランチライン形回路が形成された層における前記接続箇所に配置された第1の導体と、
    前記ブランチライン形回路が形成された層とは異なる層に配置され、前記第1の導体の上下いずれかに位置する第2の導体とにより形成される
    ことを特徴とする電力分配合成器。
  3. 前記ブランチライン形回路および前記短絡スタブは、
    互いに異なる層に形成され、各層は上下に重ね合わされたことを特徴とする請求項記載の電力分配合成器。
  4. 前記直列容量および前記短絡スタブは、
    垂直ビアを用いて接続されたことを特徴とする請求項から請求項のうちのいずれか1項記載の電力分配合成器。
  5. 前記直列容量および前記短絡スタブは、
    導体パターンを用いて接続されたことを特徴とする請求項から請求項のうちのいずれか1項記載の電力分配合成器。
  6. 前記短絡スタブは、
    導体パターンおよび垂直ビアを用いて構成されたことを特徴とする請求項から請求項のうちのいずれか1項記載の電力分配合成器。
  7. 前記第1の導体および前記第2の導体は、
    どちらかが大きく形成されたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の電力分配合成器。
  8. 前記短絡スタブは、
    層内に折り畳まれていることを特徴とする請求項から請求項のうちのいずれか1項記載の電力分配合成器。
  9. 前記ブランチライン形回路、前記直列容量、および前記短絡スタブのうちの少なくともいずれか1つの周囲に、垂直ビアにより形成される電磁波漏洩防止壁が配置されることを特徴とする請求項から請求項のうちのいずれか1項記載の電力分配合成器。
JP2012000183A 2012-01-04 2012-01-04 電力分配合成器 Active JP5865706B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012000183A JP5865706B2 (ja) 2012-01-04 2012-01-04 電力分配合成器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012000183A JP5865706B2 (ja) 2012-01-04 2012-01-04 電力分配合成器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013141124A JP2013141124A (ja) 2013-07-18
JP5865706B2 true JP5865706B2 (ja) 2016-02-17

Family

ID=49038204

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012000183A Active JP5865706B2 (ja) 2012-01-04 2012-01-04 電力分配合成器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5865706B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6305114B2 (ja) * 2014-03-04 2018-04-04 三菱電機株式会社 電力合成器
KR101586204B1 (ko) * 2014-09-12 2016-01-20 순천향대학교 산학협력단 광대역 안테나

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4127831A (en) * 1977-02-07 1978-11-28 Riblet Gordon P Branch line directional coupler having an impedance matching network connected to a port
JPS6343412A (ja) * 1986-08-11 1988-02-24 Fujitsu Ltd 180度ハイブリツド回路
TW200926575A (en) * 2007-12-10 2009-06-16 Wistron Neweb Corp Down-converter having 90 degree hybrid coupler with open-circuit transmission line(s) or short-circuit transmission line(s) included therein

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013141124A (ja) 2013-07-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2899803B1 (en) Circuit comprising balun and impedance transforming elements
Zheng et al. Differential RF phase shifter with harmonic suppression
KR20110054541A (ko) 합성 우좌향 전송선로를 이용한 이중대역 고주파 증폭기
Mandal et al. Reduced-length rat-race couplers
Liu et al. Miniaturization of trans-directional coupled line couplers using series inductors
CN102064368A (zh) 一种ltcc宽阻带带通滤波器
Chang et al. Design of planar baluns with filtering response using coupled line sections
US9871500B2 (en) Multilayer electronic component
JP5865706B2 (ja) 電力分配合成器
Johansen et al. Analysis and design of lumped element Marchand baluns
Yang et al. Compact and high-performance low-temperature co-fired ceramic balun filter using the hybrid resonator and symmetric four-port network
Yao et al. Compact wideband and variable impedance transformation ratio balun for folded dipole
Nouri et al. Novel compact branch-line coupler using non-uniform folded transmission line and shunt step impedance stub with harmonics suppressions
KR101726540B1 (ko) 인공전송선로를 이용한 링 공진기 대역통과필터
Elelimy et al. Novel compact dual-mode tri-band bandpass filter for WiMAX & GSM applications
Issa et al. Miniaturized DBR filter: Formulation and performances improvement
Lim et al. 800–5000 MHz ultra-wideband CPW balun
Feng et al. Compact single-band planar crossover based on coupled lines
Sardi et al. Design and fabrication of the novel miniaturized microstrip coupler 3dB using stepped impedance resonators for the ISM applications
Letavin et al. Advantages and disadvantages of the miniaturization method based on the use of a lowpass filter
Khalid et al. Design of highly selective ultra-wideband bandpass filter using multiple resonance resonator
Gu et al. A novel miniaturized sisl bandstop filter with high rejection based on dual-mode resonator
Shao et al. A compact dual-frequency Wilkinson power divider with open-ended stubs
Issa et al. Compact semi-lumped two-pole DBR filter with spurious suppression
Lu et al. Miniaturized lumped-element LTCC quadrature hybrid with LC stacked structure

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150915

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151104

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151201

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5865706

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250