JP5858192B2 - 画像復号装置、画像復号方法、及び画像復号プログラム、並びに、受信装置、受信方法、及び受信プログラム - Google Patents

画像復号装置、画像復号方法、及び画像復号プログラム、並びに、受信装置、受信方法、及び受信プログラム Download PDF

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Description

本発明は、動き補償予測を用いた動画像符号化技術に関し、特に動き補償予測で利用する動き情報を復号する画像復号装置、画像復号方法、及び画像復号プログラム、並びに、受信装置、受信方法、及び受信プログラムに関する。
一般的な動画像圧縮符号化では動き補償予測が利用される。動き補償予測は、対象画像
を細かいブロックに分割し、復号済みの画像を参照画像として、動きベクトルで示される
動き量に基いて、対象画像の対象ブロックから参照画像の参照ブロックに移動した位置の
信号を予測信号として生成する技術である。動き補償予測には1本の動きベクトルを利用
して単方向に行うものと、2本の動きベクトルを利用して双方向に行うものがある。
また、動きベクトルについても、処理対象ブロックに隣接する符号化済みのブロックの
動きベクトルを予測動きベクトル(単に「予測ベクトル」ともいう)とし、処理対象ブロ
ックの動きベクトルと予測ベクトルとの差分を求め、差分ベクトルを符号化ベクトルとし
て伝送することで圧縮効率を向上させている。
MPEG−4AVCでは、MPEG−2よりも動き補償予測のブロックサイズを細かく
且つ多様にすることで動き補償予測の効率を向上させている。一方、ブロックサイズを細
かくしたことで動きベクトル数が増加するため、符号化ベクトルの符号量が問題となる。
そのため、MPEG−2では単純に処理対象ブロックの左に隣接するブロックの動きベ
クトルを予測ベクトルとしていたが、MPEG−4AVCでは複数の隣接ブロックの動き
ベクトルの中央値を予測ベクトルとすることで予測ベクトルの精度を向上させ、符号化ベ
クトルの符号量の増加を抑制している。さらに、MPEG−4AVCにおいてダイレクト
動き補償予測が知られている。ダイレクト動き補償予測は、符号化済みの別の画像の処理
対象ブロックと同一位置にあるブロックの動きベクトルを、対象画像と2つの参照画像の
距離でスケーリングして新たな動きベクトルを生成し、符号化ベクトルを伝送することな
く、動き補償予測を実現するものである。
また、処理対象ブロックに隣接するブロックの動き情報を利用して、符号化ベクトルを
伝送することなく動き補償予測を実現する動き補償予測が知られている(例えば、特許文
献1参照)。
特開平10−276439号公報
上述したように、符号化ベクトルを伝送しないダイレクト動き補償予測は、処理対象ブ
ロックと符号化済みの別の画像の処理対象ブロックと同一位置にあるブロックの動きの連
続性に着目している。また、特許文献1は処理対象ブロックと処理対象ブロックに隣接す
るブロックの動きの連続性に着目している。それにより、他のブロックの動き情報を利用
することで差分ベクトルを含む動き情報を符号化ベクトルとして符号化せずに符号化効率
を向上させている。
ところが従来の動き補償予測では、処理対象ブロックの動きが、処理対象ブロックと隣
接するブロックとの動きや、符号化済みの別の画像の処理対象ブロックと同一位置周辺に
あるブロックとの動きにずれがある場合、差分ベクトルを含む動き情報を符号化しなけれ
ばならず、符号化効率の向上が十分に発揮されないという難しい面がある。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、動きベクトルを含む
動き情報の符号化効率を、より向上させる技術を提供することにある。
動き補償予測を行う画像復号装置であって、復号対象ブロックに隣接する複数の復号済みのブロックから、動きベクトルの情報と参照画像の情報とを少なくとも含む動き情報をそれぞれ1つまたは2つ持つ複数のブロックを選択して、選択されたブロックの動き情報から、動き補償予測に用いる動き情報の候補を含む候補リストを生成する候補リスト生成部と、前記候補に含まれる第1の候補から第1の方向の第1の動き情報を取得する第1の動き情報取得部と、前記候補に含まれる前記第1の候補とは異なる第2の候補から前記第1の方向とは異なる第2の方向の第2の動き情報を取得する第2の動き情報取得部と、前記第1の動き情報と前記第2の動き情報を組み合わせて、動き情報の第1の新たな候補を生成する選択候補生成部と、を備え、前記第1の動き情報取得部は、さらに、前記第2の候補から前記第1の方向の第3の動き情報を取得し、前記第2の動き情報取得部は、さらに、前記第1の候補から前記第2の方向の第4の動き情報を取得し、前記選択候補生成部は、前記第3の動き情報と前記第4の動き情報とを組み合わせて、動き情報の第2の新たな候補を生成し、前記候補リスト生成部は、前記復号対象ブロックを含む画像と時間的に異なる画像のブロックの動き情報から導出した動き情報を候補リストに含め、動き補償予測に用いる動き情報の候補を前記候補リスト内で特定するための候補特定情報を復号する符号列解析部と、復号された前記候補特定情報を用いて、前記候補リストに含まれる候補の中から1つの候補を選択する選択部と、を備えることを特徴とする画像復号装置を提供する。
また、動き補償予測を行う画像復号方法であって、復号対象ブロックに隣接する複数の復号済みのブロックから、動きベクトルの情報と参照画像の情報とを少なくとも含む動き情報をそれぞれ1つまたは2つ持つ複数のブロックを選択して、選択されたブロックの動き情報から、動き補償予測に用いる動き情報の候補を含む候補リストを生成するステップと、前記候補に含まれる第1の候補から第1の方向の第1の動き情報を取得するステップと、前記候補に含まれる前記第1の候補とは異なる第2の候補から前記第1の方向とは異なる第2の方向の第2の動き情報を取得するステップと、前記第1の動き情報と前記第2の動き情報を組み合わせて、動き情報の第1の新たな候補を生成するステップと、前記第2の候補から前記第1の方向の第3の動き情報を取得するステップと、前記第1の候補から前記第2の方向の第4の動き情報を取得するステップと、前記第3の動き情報と前記第4の動き情報とを組み合わせて、動き情報の第2の新たな候補を生成するステップと、前記復号対象ブロックを含む画像と時間的に異なる画像のブロックの動き情報から導出した動き情報を候補リストに含めるステップと、動き補償予測に用いる動き情報の候補を前記候補リスト内で特定するための候補特定情報を復号するステップと、復号された前記候補特定情報を用いて、前記候補リストに含まれる候補の中から1つの候補を選択するステップと、を有することを特徴とする画像復号方法を提供する。
また、動き補償予測を行う画像復号プログラムであって、復号対象ブロックに隣接する複数の復号済みのブロックから、動きベクトルの情報と参照画像の情報とを少なくとも含む動き情報をそれぞれ1つまたは2つ持つ複数のブロックを選択して、選択されたブロックの動き情報から、動き補償予測に用いる動き情報の候補を含む候補リストを生成する処理と、前記候補に含まれる第1の候補から第1の方向の第1の動き情報を取得する処理と、前記候補に含まれる前記第1の候補とは異なる第2の候補から前記第1の方向とは異なる第2の方向の第2の動き情報を取得する処理と、前記第1の動き情報と前記第2の動き情報を組み合わせて、動き情報の第1の新たな候補を生成する処理と、前記第2の候補から前記第1の方向の第3の動き情報を取得する処理と、前記第1の候補から前記第2の方向の第4の動き情報を取得する処理と、前記第3の動き情報と前記第4の動き情報とを組み合わせて、動き情報の第2の新たな候補を生成する処理と、前記復号対象ブロックを含む画像と時間的に異なる画像のブロックの動き情報から導出した動き情報を候補リストに含める処理と、動き補償予測に用いる動き情報の候補を前記候補リスト内で特定するための候補特定情報を復号する処理と、復号された前記候補特定情報を用いて、前記候補リストに含まれる候補の中から1つの候補を選択する処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする画像復号プログラムを提供する。
また、動き補償予測を行う受信装置であって、動画像が符号化された符号化データを受信する受信部と、前記符号化データをパケット処理して符号化ストリームを生成するパケット処理部と、前記符号化ストリームにおける復号対象ブロックに隣接する複数の復号済みのブロックから、動きベクトルの情報と参照画像の情報とを少なくとも含む動き情報をそれぞれ1つまたは2つ持つ複数のブロックを選択して、選択されたブロックの動き情報から、動き補償予測に用いる動き情報の候補を含む候補リストを生成する候補リスト生成部と、前記候補に含まれる第1の候補から第1の方向の第1の動き情報を取得する第1の動き情報取得部と、前記候補に含まれる前記第1の候補とは異なる第2の候補から前記第1の方向とは異なる第2の方向の第2の動き情報を取得する第2の動き情報取得部と、前記第1の動き情報と前記第2の動き情報を組み合わせて、動き情報の第1の新たな候補を生成する選択候補生成部と、を備え、前記第1の動き情報取得部は、さらに、前記第2の候補から前記第1の方向の第3の動き情報を取得し、前記第2の動き情報取得部は、さらに、前記第1の候補から前記第2の方向の第4の動き情報を取得し、前記選択候補生成部は、前記第3の動き情報と前記第4の動き情報とを組み合わせて、動き情報の第2の新たな候補を生成し、前記候補リスト生成部は、前記復号対象ブロックを含む画像と時間的に異なる画像のブロックの動き情報から導出した動き情報を候補リストに含め、動き補償予測に用いる動き情報の候補を前記候補リスト内で特定するための候補特定情報を復号する符号列解析部と、復号された前記候補特定情報を用いて、前記候補リストに含まれる候補の中から1つの候補を選択する選択部と、を備えることを特徴とする受信装置を提供する。
また、動き補償予測を行う受信方法であって、動画像が符号化された符号化データを受信するステップと、前記符号化データをパケット処理して符号化ストリームを生成するステップと、前記符号化ストリームにおける復号対象ブロックに隣接する複数の復号済みのブロックから、動きベクトルの情報と参照画像の情報とを少なくとも含む動き情報をそれぞれ1つまたは2つ持つ複数のブロックを選択して、選択されたブロックの動き情報から、動き補償予測に用いる動き情報の候補を含む候補リストを生成するステップと、前記候補に含まれる第1の候補から第1の方向の第1の動き情報を取得するステップと、前記候補に含まれる前記第1の候補とは異なる第2の候補から前記第1の方向とは異なる第2の方向の第2の動き情報を取得するステップと、前記第1の動き情報と前記第2の動き情報を組み合わせて、動き情報の第1の新たな候補を生成するステップと、前記第2の候補から前記第1の方向の第3の動き情報を取得するステップと、前記第1の候補から前記第2の方向の第4の動き情報を取得するステップと、前記第3の動き情報と前記第4の動き情報とを組み合わせて、動き情報の第2の新たな候補を生成するステップと、前記復号対象ブロックを含む画像と時間的に異なる画像のブロックの動き情報から導出した動き情報を候補リストに含めるステップと、動き補償予測に用いる動き情報の候補を前記候補リスト内で特定するための候補特定情報を復号するステップと、復号された前記候補特定情報を用いて、前記候補リストに含まれる候補の中から1つの候補を選択するステップと、を有することを特徴とする受信方法を提供する。
また、動き補償予測を行う受信プログラムであって、動画像が符号化された符号化データを受信する処理と、前記符号化データをパケット処理して符号化ストリームを生成する処理と、前記符号化ストリームにおける復号対象ブロックに隣接する複数の復号済みのブロックから、動きベクトルの情報と参照画像の情報とを少なくとも含む動き情報をそれぞれ1つまたは2つ持つ複数のブロックを選択して、選択されたブロックの動き情報から、動き補償予測に用いる動き情報の候補を含む候補リストを生成する処理と、前記候補に含まれる第1の候補から第1の方向の第1の動き情報を取得する処理と、前記候補に含まれる前記第1の候補とは異なる第2の候補から前記第1の方向とは異なる第2の方向の第2の動き情報を取得する処理と、前記第1の動き情報と前記第2の動き情報を組み合わせて、動き情報の第1の新たな候補を生成する処理と、前記第2の候補から前記第1の方向の第3の動き情報を取得する処理と、前記第1の候補から前記第2の方向の第4の動き情報を取得する処理と、前記第3の動き情報と前記第4の動き情報とを組み合わせて、動き情報の第2の新たな候補を生成する処理と、前記復号対象ブロックを含む画像と時間的に異なる画像のブロックの動き情報から導出した動き情報を候補リストに含める処理と、動き補償予測に用いる動き情報の候補を前記候補リスト内で特定するための候補特定情報を復号する処理と、復号された前記候補特定情報を用いて、前記候補リストに含まれる候補の中から1つの候補を選択する処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする受信プログラムを提供する。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせ、本発明の表現を方法、装置、システム、記
録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有
効である。
本発明によれば、動きベクトルを含む動き情報の符号化効率を、より向上させることが
できる。
画像を最大符号化ブロックに分割する例を説明するための図である。 図2(a)、(b)は、符号化ブロックを説明するための図である。 図3(a)〜(d)は、予測ブロックを説明するための図である。 予測ブロックサイズを説明するための図である。 予測符号化モードを説明するための図である。 図6(a)〜(d)は、動き補償予測の予測方向を説明するための図である。 予測ブロックのシンタックスの一例を説明するための図である。 図8(a)〜(c)は、マージインデックスのTruncated Unary符号列を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る動画像符号化装置の構成を説明するための図である。 図9の動き情報メモリにおける動き情報の管理方法を説明するための図である。 図9の動き情報生成部の構成を説明するための図である。 図9の差分ベクトル算出部の構成を説明するための図である。 空間候補ブロック群を説明するための図である。 時間候補ブロック群を説明するための図である。 図11の結合動き情報決定部の構成を説明するための図である。 図15の結合動き情報候補生成部の構成を説明するための図である。 図16の双方向結合動き情報候補リスト生成部の構成を説明するための図である。 候補番号管理テーブルを説明するための図である。 図19(a)、(b)は、マージ候補番号からマージインデックスへの変換を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る動画像符号化装置の符号化の動作を説明するためのフローチャートである。 図9の動き情報生成部の動作を説明するためのフローチャートである。 図11の差分ベクトル算出部の動作を説明するためのフローチャートである。 図11の結合動き情報決定部の動作を説明するためのフローチャートである。 図16の双方向結合動き情報候補リスト生成部の動作を説明するためのフローチャートである。 空間結合動き情報候補リストの生成の動作を説明するためのフローチャートである。 時間結合動き情報候補リストの生成の動作を説明するためのフローチャートである。 双方向結合動き情報候補リストの生成の動作を説明するためのフローチャートである。 図17の基準方向動き情報決定部の動作を説明するためのフローチャートである。 図17の逆方向動き情報決定部の動作を説明するためのフローチャートである。 双方向結合動き情報候補の予測方向の決定を説明するための図である。 図31(a)〜(c)は、双方向結合動き情報候補の予測方向の決定の拡張例を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る動画像復号装置の構成を説明するための図である。 図32の動き情報再生部の構成を説明するための図である。 図33の動きベクトル再生部の構成を説明するための図である。 図33の結合動き情報再生部の構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係る動画像復号装置の復号の動作を説明するためのフローチャートである。 図32の動き情報再生部の動作を説明するためのフローチャートである。 図33の動きベクトル再生部の動作を説明するためのフローチャートである。 図33の結合動き情報再生部の動作を説明するためのフローチャートである。 図40(a)、(b)は変形例1に係る候補番号管理テーブルを説明するための図である。 実施の形態1の変形例1に係る別の候補番号管理テーブルの説明するための図である。 双方向結合動き情報候補(BD2)の導出を説明するためのフローチャートである。 双方向結合動き情報候補(BD3)の導出を説明するためのフローチャートである。 実施の形態1の変形例2に係る逆方向動き情報決定部の動作を説明するためのフローチャートである。 実施の形態1の変形例3に係る逆方向動き情報決定部の動作を説明するためのフローチャートである。 実施の形態1の変形例4に係る結合動き情報候補生成部の構成を説明するための図である。 実施の形態1の変形例4に係る基準方向動き情報決定部の動作と逆方向動き情報決定部の動作を説明するための図である。 実施の形態1の変形例5に係る2つの予測方向が同一の動き情報の組み合わせを説明するための図である。 図49(a)、(b)は、実施の形態1の変形例6に係るBD0およびBD1の予め定められた組み合わせを説明するための図である。 実施の形態1の効果を説明するための図(その1)である。 実施の形態1の効果を説明するための図(その2)である。 実施の形態1の効果を説明するための図(その3)である。 図53(a)、(b)は、実施の形態2の候補番号管理テーブルを符号化ストリーム中に符号化するシンタックスを説明するための図である。 実施の形態3の候補番号管理テーブルを説明するための図である。 実施の形態3の結合動き情報候補生成部の構成を説明するための図である。 実施の形態3の結合動き情報候補生成部の動作を説明するためのフローチャートである。 実施の形態3の候補番号管理テーブル変更部の動作を説明するためのフローチャートである。 図58(a)〜(c)は、実施の形態3の候補番号管理テーブル変更部の候補番号管理テーブルの変更例を説明するための図である。 実施の形態3の変形例1に係る候補番号管理テーブル変更部の動作を説明するためのフローチャートである。 図60(a)、(b)は、実施の形態3の変形例1に係る候補番号管理テーブル変更部の候補番号管理テーブルを説明するための図である。 実施の形態3の変形例2に係る候補番号管理テーブル変更部の動作を説明するためのフローチャートである。 実施の形態3の変形例3に係る候補番号管理テーブル変更部の動作を説明するためのフローチャートである。 実施の形態4の基準方向動き情報決定部の動作を説明するためのフローチャートである。 実施の形態5の結合動き情報候補生成部の構成を説明するための図である。 実施の形態6の候補番号管理テーブルを説明するための図である。 実施の形態6の基準方向決定部の動作を説明するためのフローチャートである。 時間結合動き情報候補の動きベクトルmvL0t、mvL1tの算出手法を説明するための図である。
まず、本発明の実施の形態の前提となる技術を説明する。
現在、MPEG(Moving Picture Experts Group)など
の符号化方式に準拠した装置およびシステムが普及している。そのような符号化方式では
、時間軸上に連続する複数の画像をデジタル信号の情報として取り扱う。その際、効率の
高い情報の放送、伝送または蓄積などを目的とし、時間方向の冗長性を利用した動き補償
予測、および空間方向の冗長性を利用した離散コサイン変換などの直交変換を用いて圧縮
符号化する。
1995年にはMPEG−2ビデオ(ISO/IEC 13818−2)符号化方式が
、汎用の映像圧縮符号化方式として制定され、DVDおよびD−VHS(登録商標)規格
のデジタルVTRによる磁気テープなどの蓄積メディア、ならびにデジタル放送などのア
プリケーションとして広く用いられている。
さらに、2003年に、国際標準化機構(ISO)と国際電気標準会議(IEC)のジ
ョイント技術委員会(ISO/IEC)と、国際電気通信連合電気通信標準化部門(IT
U−T)の共同作業によってMPEG−4 AVC/H.264と呼ばれる符号化方式(
ISO/IECでは14496−10、ITU−TではH.264の規格番号がつけられ
ている。以下、これをMPEG−4AVCと呼ぶ)が国際標準として制定された。
現在、国際標準化機構(ISO)と国際電気標準会議(IEC)のジョイント技術委員
会(ISO/IEC)と、国際電気通信連合電気通信標準化部門(ITU−T)の共同作
業によってHEVCと呼ばれる符号化方式の標準化が検討されている。
(符号化ブロック)
本発明の実施の形態では、入力された画像信号を図1のように最大符号化ブロック単位
に分割し、分割した符号化ブロックをラスタースキャン順序で処理する。符号化ブロック
は階層構造となっており、符号化効率などを考慮して順次均等に4分割することでより小
さい符号化ブロックにすることができる。なお、4分割された符号化ブロックはジグザグ
スキャン順で符号化される。これ以上小さくすることのできない符号化ブロックを最小符
号化ブロックと呼ぶ。符号化ブロックは符号化の単位となり、最大符号化ブロックも分割
数が0である場合は符号化ブロックとなる。本実施の形態では、最大符号化ブロックを6
4画素×64画素、最小符号化ブロックを8画素×8画素とする。
図2(a)、(b)に最大符号化ブロックの分割の一例を示す。図2(a)の例では、
符号化ブロックが10個に分割されている。CU0、CU1およびCU9は32画素×3
2画素の符号化ブロック、CU2、CU3およびCU8は16画素×16画素の符号化ブ
ロック、ならびにCU4、CU5、CU6およびCU7は8画素×8画素の符号化ブロッ
クとなっている。
(予測ブロック)
本発明の実施の形態では、符号化ブロックはさらに予測ブロックに分割される。予測ブ
ロックの分割のパターンを図3(a)〜(d)に示す。図3(a)は符号化ブロックを分
割しない2N×2N、図3(b)は水平に分割する2N×N、図3(c)は垂直に分割す
るN×2N、および図3(d)は水平と垂直に分割するN×Nを示す。つまり、予測ブロ
ックサイズには、図4に示すように、CU分割数が0であって最大の予測ブロックサイズ
である64画素×64画素からCU分割数が3であって最小の予測ブロックサイズである
4画素×4画素までの13の予測ブロックサイズが存在することになる。
本発明の実施の形態では、最大符号化ブロックを64画素×64画素、最小符号化ブロ
ックを8画素×8画素とするが、この組み合わせに限定されない。また、予測ブロックの
分割のパターンを図3(a)〜(d)としたが、1以上に分割されればよくこれに限定さ
れない。
(予測符号化モード)
本発明の実施の形態では、動き補償予測の予測方向や符号化ベクトル数を予測ブロック
のブロックサイズで切り替えることが可能となっている。ここで、動き補償予測の予測方
向と符号化ベクトル数を関連付けた予測符号化モードの一例について図5を用いて簡単に
説明する。
図5に示す予測符号化モードには、動き補償予測の予測方向が単方向であって符号化ベ
クトル数が1である単方向モード(UniPred)、動き補償予測の予測方向が双方向
であって符号化ベクトル数が2である双方向モード(BiPred)、および動き補償予
測の予測方向が単方向または双方向であって符号化ベクトル数が0であるマージモード(
MERGE)がある。また、動き補償予測を実施しない予測符号化モードであるイントラ
モード(Intra)もある。
(参照画像インデックス)
本発明の実施の形態では、動き補償予測の精度向上のために、動き補償予測において複
数の参照画像の中から最適な参照画像を選択することを可能とする。そのため、動き補償
予測で利用した参照画像を参照画像インデックスとして符号化ベクトルとともに符号化ス
トリーム中に符号化する。動き補償予測で利用される参照画像インデックスは0以上の数
値となる。参照画像インデックスで選択できる複数の参照画像は参照インデックスリスト
で管理される。動き補償予測の予測方向が単方向であれば、参照画像インデックスは1つ
符号化され、動き補償予測の予測方向が双方向であれば、それぞれの予測方向の参照画像
を示す参照画像インデックスが符号化される(図5参照)。
(予測ベクトルインデックス)
HEVCでは、予測ベクトルの精度を向上させるために、複数の予測ベクトルの候補の
中から最適な予測ベクトルを選択し、選択した予測ベクトルを示すための予測ベクトルイ
ンデックスを符号化することが検討されている。本発明の実施の形態では、上記の予測ベ
クトルインデックスを導入する。動き補償予測の予測方向が単方向であれば、予測ベクト
ルインデックスは1つ符号化され、動き補償予測の予測方向が双方向であれば、それぞれ
の予測方向の予測ベクトルを示す予測ベクトルインデックスが符号化される(図5参照)
(マージインデックス)
HEVCでは、さらに符号化効率を向上させるために、複数の隣接ブロックの候補及び
符号化済みの別の画像の処理対象ブロックと同一位置にあるブロックの中から最適なブロ
ックを選択し、選択したブロックを示すマージインデックスを符号化および復号すること
が検討されている。これは、選択されたマージインデックスの示すブロックの動き補償予
測の予測方向、動きベクトル情報、参照画像情報から成る動き情報を処理対象ブロックで
利用する動き補償予測技術(マージ技術)である。本発明の実施の形態では、上記のマー
ジインデックス(マージ技術)を導入する。図5に示すように、マージインデックスは予
測符号化モードがマージモードの場合に、1つ符号化される。なお、動き情報が双方向で
あれば、動き情報には各予測方向の動きベクトル情報と参照画像情報が含まれる。
以降、マージインデックスによって示される可能性のあるブロックの持つ動き情報を結
合動き情報候補と呼び、結合動き情報候補の集合体を結合動き情報候補リストと呼ぶ。
(予測方向)
本発明の実施の形態では、動き補償予測の予測方向としてL0方向とL1方向の2つを
設定する。ここで、動き補償予測の予測方向について図6(a)〜(d)を用いて簡単に
説明する。動き補償予測の予測方向が単方向の場合はL0方向またはL1方向のいずれか
を利用する。図6(a)は単方向であってL0方向の参照画像(RefL0Pic)が符
号化対象画像(CurPic)より前の時刻にある場合を示している。図6(b)は単方
向であってL0方向の参照画像が符号化対象画像より後の時刻にある場合を示している。
図6(a)および図6(b)のL0方向の参照画像をL1方向の参照画像(RefL1P
ic)に置き換えることもできる。
双方向の場合はL0方向とL1方向の2つを利用してBI方向と表現する。図6(c)
は双方向であってL0方向の参照画像が符号化対象画像より前の時刻にあって、L1方向
の参照画像が符号化対象画像より後の時刻にある場合を示している。図6(d)は双方向
であってL0方向の参照画像とL1方向の参照画像が符号化対象画像より前の時刻にある
場合を示している。図6(c)および図6(d)のL0方向の参照画像をL1方向の参照
画像(RefL1Pic)に、L1方向の参照画像をL0方向の参照画像に置き換えるこ
ともできる。以上で説明したように、動き補償予測の予測方向であるL0方向とL1方向
はそれぞれ時間的に前方向と後方向のいずれでも示すことができる。また、L0方向とL
1方向はそれぞれに複数の参照画像が存在することが可能であって、L0方向の参照画像
は参照画像リストL0にL1方向の参照画像は参照画像リストL1に登録されて、それぞ
れの予測方向の参照画像インデックスによって参照画像リスト中の参照画像の位置が指定
されて、参照画像が確定する。以降、予測方向がL0方向であるとは参照画像リストL0
に登録された参照画像と関連づけられた動き情報を利用する予測方向であり、予測方向が
L1方向であるとは参照画像リストL1に登録された参照画像と関連づけられた動き情報
を利用する予測方向である。
(シンタックス)
本発明の実施の形態による予測ブロックのシンタックスの一例について図7を用いて説
明する。予測ブロックがイントラであるかインターであるかは上位の符号化ブロックによ
って指定されており、図7は予測ブロックがインターの場合のシンタックスを示す。予測
ブロックには、マージフラグ(merge_flag)、マージインデックス(merg
e_idx)、動き補償予測の方向(inter_pred_type)、参照インデッ
クス(ref_idx_l0とref_idx_l1)、差分ベクトル(mvd_l0[
0]、mvd_l0[1]、mvd_l1[0]、mvd_l1[1])および予測ベク
トルインデックス(mvp_idx_l0およびmvp_idx_l1)が設置されてい
る。差分ベクトルの[0]は水平成分、[1]は垂直成分を示す。
ここで、ref_idx_l0とmvd_l0[0]、mvd_l0[1]、mvp_
idx_l0はL0方向に関する情報であって、ref_idx_l1とmvd_l1[
0]、mvd_l1[1]、mvp_idx_l1はL1方向に関する情報である。in
ter_pred_typeにはPred_L0(L0方向の単方向)、Pred_L1
(L1方向の単方向)およびPred_BI(BIの双方向)の3種類がある。
(動き情報の符号量)
図7のシンタックスからもわかるように、マージモードはマージインデックス1つで動
き情報を伝送できる。したがって、マージモード(マージフラグが1)と非マージモード
(マージフラグが0)の予測誤差が同程度であれば、マージモードの方が動き情報を効率
よく符号化できる。すなわち、マージモードの選択率を高くすることで動き情報の符号化
効率を向上させることができる。
なお、本発明の実施の形態による予測ブロックのシンタックスを図7のように設定した
が、本発明の実施の形態によればマージモードの方が非マージモードより少ない情報で動
き情報を符号化できればよく、これに限定されない。例えば、動き情報が差分ベクトルだ
けでもよい。
(マージインデックスの特性)
図7ではマージインデックスの復号(符号化)の前段にマージの候補数を算出する関数
であるNumMergeCands()が、予測ベクトルインデックスの復号(符号化)
の前段に予測ベクトルの候補数を算出する関数であるNumMvpCands()が設置
されている。これらは隣接ブロックの動き情報の有効性によって、マージの候補数や予測
ベクトルの候補数が予測ブロック毎に変化するために、その候補数を取得するために必要
な関数である。なお、隣接ブロックの動き情報が有効であるとは、その隣接ブロックが領
域外のブロックやイントラモードでないことであって、隣接ブロックの動き情報が無効で
あるとは、その隣接ブロックが領域外のブロックやイントラモードであることである。
なお、マージの候補数が1である場合はマージインデックスを復号(符号化)しない。
マージの候補数が1である場合は指定しなくとも一意に決定できるためである。予測ベク
トルインデックスの場合も同様である。
また、マージインデックスの符号列について図8(a)〜(c)を用いて説明する。本
発明の実施の形態では、マージインデックスの符号列としてTruncated Una
ry符号列を用いる。図8(a)はマージの候補数が2個の場合のTruncated
Unary符号列によるマージインデックスの符号列を、図8(b)はマージの候補数が
3個の場合のTruncated Unary符号列によるマージインデックスの符号列
を、図8(c)はマージの候補数が4個の場合のTruncated Unary符号列
によるマージインデックスの符号列を示す。
図8(a)〜(c)から同じマージインデックスの値を符号化する場合でもマージの候
補数が少ないほどマージインデックスに割り当てられる符号ビット数が小さくなることが
わかる。例えば、マージインデックスが1である場合、マージの候補数が2個であれば‘
1’の1ビットであるが、マージの候補数が3個であれば‘10’の2ビットとなる。
以上のように、マージの候補数は少ないほどマージインデックスの符号化効率は向上す
る。すなわち、選択率の高い候補を残し、選択率の低い候補を削減することでマージイン
デックスの符号化効率は向上させることができる。また、候補数が同じである場合には、
小さいマージインデックスの方が符号量は少なくなるため、選択率の高い候補に小さなマ
ージインデックスを割り当てることで符号化効率を向上させることができる。
(POC)
本発明の実施の形態では、画像の時間情報(距離情報)としてPOC(Picture
Order Count)を用いる。POCはMPEG−4AVCで定義された画像の
表示順序を示すカウンタである。画像の表示順序が1増加するとPOCも1増加する。し
たがって、画像間のPOC差から画像間の時間差(距離)を取得できる。
(隣接ブロックの動き情報の特性)
一般的に処理対象ブロックの動き情報と処理対象ブロックに隣接するブロック(以下、
隣接ブロックという)の動き情報の相関度が高いのは、処理対象ブロックと隣接ブロック
が同じ動きをしている場合、例えば、処理対象ブロックと隣接ブロックを含めた領域が平
行移動している場合である。また、一般的に処理対象ブロックの動き情報と隣接ブロック
の動き情報の相関度は、処理対象ブロックと隣接ブロックの接している長さにも依存する
(別の画像の動き情報の特性)
一方、一般的に時間ダイレクトモードや空間ダイレクトモードで利用されている復号済
みの別の画像上で処理対象ブロックと同一位置にあるブロック(以下、同一位置ブロック
という)と、当該処理対象ブロックとの相関度が高いのは、当該同一位置ブロックおよび
当該処理対象ブロックが静止状態にある場合である。
以下、図面とともに本発明に係る動画像符号化装置、動画像符号化方法、動画像符号化
プログラムの好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、図面の説明には同一要素
には同一符号を付与して重複する説明を省略する。
[実施の形態1]
(動画像符号化装置100の構成)
図9は本発明の実施の形態1に係る動画像符号化装置100の構成を示す。動画像符号
化装置100は、動画像信号を動き補償予測を実施する予測ブロック単位で符号化する装
置である。符号化ブロックの分割、予測ブロックサイズの決定、予測符号化モードの決定
は上位の符号化制御部で決定されているものとする。
動画像符号化装置100は、CPU(Central Processing Uni
t)、フレームメモリ、ハードディスクなどを備える情報処理装置などのハードウェアに
より実現される。動画像符号化装置100は、上記の構成要素が動作することにより、以
下に説明する機能的な構成要素を実現する。なお、処理対象の予測ブロックの位置情報、
予測ブロックサイズおよび動き補償予測の予測方向に関しては動画像符号化装置100内
で共有していることとし、図示しない。
実施の形態1の動画像符号化装置100は、予測ブロック画像取得部101、減算部1
02、予測誤差符号化部103、符号列生成部104、予測誤差復号部105、動き補償
部106、加算部107、動きベクトル検出部108、動き情報生成部109、フレーム
メモリ110、および動き情報メモリ111を含む。
(動画像符号化装置100の機能)
以下、各部の機能について説明する。予測ブロック画像取得部101は、予測ブロック
の位置情報と予測ブロックサイズに基づいて、端子10より供給される画像信号から処理
対象の予測ブロックの画像信号を取得し、予測ブロックの画像信号を減算部102、動き
ベクトル検出部108および動き情報生成部109に供給する。
減算部102は、予測ブロック画像取得部101より供給される画像信号と動き補償部
106より供給される予測信号を減算して予測誤差信号を算出し、当該予測誤差信号を予
測誤差符号化部103に供給する。
予測誤差符号化部103は、減算部102より供給される予測誤差信号に対して、量子
化や直交変換などの処理を行って予測誤差符号化データを生成し、当該予測誤差符号化デ
ータを符号列生成部104および予測誤差復号部105に供給する。
符号列生成部104は、予測誤差符号化部103より供給される予測誤差符号化データ
、ならびに動き情報生成部109より供給されるマージフラグ、マージ候補番号、動き補
償予測の予測方向、参照画像インデックス、差分ベクトルおよび予測ベクトルインデック
スを、動き補償予測の予測方向とともにシンタックスに従ってエントロピー符号化して符
号列を生成し、当該符号列を端子11に供給する。
ここで、マージ候補番号はマージインデックスに変換されて符号列を生成する。ここで
、マージ候補番号は選択された結合動き情報候補を示す番号である。マージ候補番号から
マージインデックスへの変換については後述する。なお、実施の形態1では上記のように
マージインデックスや予測ベクトルインデックスの符号化にTruncated Una
ry符号列を利用したが、候補数が小さいほど少ないビットで符号化できる符号列であれ
ばこれに限定されない。
予測誤差復号部105は、予測誤差符号化部103より供給される予測誤差符号化デー
タに対して、逆量子化や逆直交変換などの処理を行って予測誤差信号を生成し、当該予測
誤差信号を加算部107に供給する。
動き補償部106は、動き情報生成部109より供給される参照画像インデックスで示
されるフレームメモリ110内の参照画像を、動き情報生成部109より供給される動き
ベクトルに基づき動き補償して予測信号を生成する。予測方向が双方向であれば、L0方
向とL1方向の予測信号を平均したものを予測信号とする。
加算部107は、予測誤差復号部105より供給される予測誤差信号と、動き補償部1
06より供給される予測信号を加算して復号画像信号を生成し、当該復号画像信号をフレ
ームメモリ110に供給する。
動きベクトル検出部108は、予測ブロック画像取得部101より供給される画像信号
および複数の参照画像に相当する画像信号から、動きベクトルおよび参照画像を示す参照
画像インデックスを検出し、当該動きベクトルおよび当該参照画像インデックスを動き情
報生成部109に供給する。なお、予測方向が双方向であれば、L0方向とL1方向の動
きベクトルと参照画像インデックスを検出する。
一般的な動きベクトルの検出方法は、対象画像の画像信号と同一位置より所定の移動量
だけ移動させた参照画像に相当する画像信号について誤差評価値を算出し、誤差評価値が
最小となる移動量を動きベクトルとする。誤差評価値としては、絶対差分和を示すSAD
(Sum of Absolute Difference)や二乗誤差平均を示すMS
E(Mean Square Error)などを利用することが可能である。
動き情報生成部109は、動きベクトル検出部108より供給される動きベクトルと参
照画像インデックス、動き情報メモリ111より供給される候補ブロック群、およびフレ
ームメモリ110内の参照画像インデックスで示される参照画像から、マージ候補番号、
または差分ベクトルおよび予測ベクトルインデックスを生成し、マージフラグ、マージ候
補番号、参照画像インデックス、差分ベクトルおよび予測ベクトルインデックスを必要に
応じて、符号列生成部104、動き補償部106および動き情報メモリ111に供給する
。動き情報生成部109の詳細な構成については後述する。
フレームメモリ110は、加算部107より供給される復号画像信号を記憶する。また
、画像全体の復号が完了した復号画像については参照画像として、1以上の所定の画像数
を記憶する。フレームメモリ110は、記憶した参照画像信号を動き補償部106および
動き情報生成部109に供給する。参照画像を記憶する記憶領域はFIFO(First
In First Out)方式で制御される。
動き情報メモリ111は、動き情報生成部109より供給される動き情報を最小の予測
ブロックサイズ単位で所定の画像数、記憶する。処理対象の予測ブロックの隣接ブロック
の動き情報を空間候補ブロック群とする。
また、動き情報メモリ111は、処理対象の予測ブロックと同一位置にあるColPi
c上のブロックとその周辺ブロックの動き情報を時間候補ブロック群とする。動き情報メ
モリ111は、空間候補ブロック群と時間候補ブロック群を候補ブロック群として動き情
報生成部109に供給する。動き情報メモリ111は、フレームメモリ110と同期して
おり、FIFO(First In First Out)方式で制御される。
ここで、ColPicとは、処理対象の予測ブロックとは別の復号済みの画像であって
、フレームメモリ110に参照画像として記憶されている画像を指す。実施の形態1では
、ColPicは直前に復号した参照画像とする。なお、実施の形態1では、ColPi
cは直前に復号した参照画像としたが、符号化済みの画像であればよく、例えば、表示順
で直前の参照画像や表示順で直後の参照画像でもよく、符号化ストリーム中で指定するこ
とも可能である。
ここで、動き情報メモリ111における動き情報の管理方法について図10を用いて説
明する。動き情報は最小の予測ブロック単位で各メモリエリアに記憶される。図10は処
理対象の予測ブロックサイズが16画素×16画素である場合の様子を示している。この
場合、この予測ブロックの動き情報は図10の斜線部の16個のメモリエリアに格納され
る。
なお、予測符号化モードがイントラモードである場合、L0方向とL1方向の動きベク
トルとして(0,0)が記憶され、L0方向とL1方向の参照画像インデックスとして「
−1」が記憶される。なお、参照画像インデックスの「−1」は動き補償予測を実施しな
いモードであることが判定できればどのような値でもよい。これ以降は特に断らない限り
単にブロックと表現する場合には、最小の予測ブロック単位のことを示すこととする。ま
た、領域外のブロックである場合もイントラモードと同様に、L0方向とL1方向の動き
ベクトルとして(0,0)、L0方向とL1方向の参照画像インデックスとして「−1」
が記憶されている。LX方向(Xは0または1)が有効であるとはLX方向の参照画像イ
ンデックスが0以上であることで、LX方向が無効である(有効でない)とはLX方向の
参照画像インデックスが「−1」であることである。
続いて、動き情報生成部109の詳細な構成について図11を用いて説明する。図11
は動き情報生成部109の構成を示す。動き情報生成部109は、差分ベクトル算出部1
20、結合動き情報決定部121および予測符号化モード決定部122を含む。端子12
は動き情報メモリ111に、端子13は動きベクトル検出部108に、端子14はフレー
ムメモリ110に、端子15は予測ブロック画像取得部101に、端子16は符号列生成
部104に、端子50は動き補償部106に、および端子51は動き情報メモリ111に
それぞれ接続されている。
以下、各部の機能について説明する。差分ベクトル算出部120は、端子12より供給
される候補ブロック群、端子13より供給される動きベクトルと参照画像インデックス、
端子14より供給される参照画像、および端子15より供給される画像信号から予測ベク
トルインデックスを決定して、差分ベクトルおよびレート歪み評価値を算出する。そして
、当該参照画像インデックス、当該動きベクトル、当該差分ベクトル、当該予測ベクトル
インデックス、および当該レート歪み評価値を予測符号化モード決定部122に供給する
。差分ベクトル算出部120の詳細な構成については後述する。
結合動き情報決定部121は、端子12より供給される候補ブロック群、端子14より
供給される参照画像、および端子15より供給される画像信号から結合動き情報候補リス
トを生成する。そして、結合動き情報決定部121は、生成した結合動き情報候補リスト
の中から結合動き情報候補を選択してマージ候補番号を決定すると共に、レート歪み評価
値を算出して、当該結合動き情報候補の動き情報、当該マージ候補番号および当該レート
歪み評価値を予測符号化モード決定部122に供給する。結合動き情報決定部121の詳
細な構成については後述する。
予測符号化モード決定部122は、差分ベクトル算出部120より供給されるレート歪
み評価値と、結合動き情報決定部121より供給されるレート歪み評価値とを比較する。
前者の方が後者未満の場合は、マージフラグを「0」に設定する。予測符号化モード決定
部122は、マージフラグ、および差分ベクトル算出部120より供給される参照画像イ
ンデックスと差分ベクトルと予測ベクトルインデックスを端子16に供給し、差分ベクト
ル算出部120より供給される動きベクトルと参照画像インデックスを端子50および端
子51に供給する。
前者が後者以上の場合は、マージフラグを1に設定する。予測符号化モード決定部12
2は、マージフラグおよび結合動き情報決定部121より供給されるマージ候補番号を端
子16に供給し、結合動き情報決定部121より供給される動き情報の動きベクトルと参
照画像インデックスを端子50および端子51に供給する。なお、レート歪み評価値の具
体的な算出方法は本発明の主眼ではないため詳細は省略するが、レート歪み評価値が小さ
いほど符号化効率は高くなる特性を持つ評価値である。
続いて、差分ベクトル算出部120の詳細な構成について図12を用いて説明する。図
12は差分ベクトル算出部120の構成を示す。差分ベクトル算出部120は、予測ベク
トル候補リスト生成部130、予測ベクトル決定部131および減算部132とを含む。
端子17は予測符号化モード決定部122に接続されている。
予測ベクトル候補リスト生成部130は、実施の形態1による動画像符号化装置100
により生成された符号列を復号する動画像復号装置200にも同様に設置されて、動画像
符号化装置100と動画像復号装置200にて矛盾のない予測ベクトル候補リストが生成
される。
以下、各部の機能について説明する。予測ベクトル候補リスト生成部130は、端子1
2より供給される候補ブロック群から領域外である候補ブロックや、イントラモードであ
る候補ブロックを削除する。さらに重複している動きベクトルを持つ候補ブロックが複数
存在する場合には1つの候補ブロックを残して削除する。予測ベクトル候補リスト生成部
130は、これら削除後の候補ブロックから予測ベクトル候補リストを生成し、予測ベク
トル候補リストを予測ベクトル決定部131に供給する。このようにして生成された予測
ベクトル候補リストには重複のない予測ベクトル候補が1つ以上含まれるとする。例えば
、動きベクトルを持つ候補ブロックが1つもない場合には、ベクトル(0,0)が予測ベ
クトル候補リストに追加される。なお、予測方向が双方向であれば、L0方向とL1方向
について予測ベクトル候補リストを生成して供給する。
予測ベクトル決定部131は、予測ベクトル候補リスト生成部130より供給される予
測ベクトル候補リストの中から、端子13より供給される動きベクトルに最適な予測ベク
トルを選択する。予測ベクトル決定部131は、選択した予測ベクトルを減算部132に
供給するとともに、参照画像インデックスおよび選択された予測ベクトルを示す情報であ
る予測ベクトルインデックスを端子17に供給する。なお、予測方向が双方向であれば、
L0方向とL1方向について最適な予測ベクトルを選択して供給する。
ここで、最適な予測ベクトルとして、予測ベクトル候補が持つ動きベクトルに基づいて
、端子14より供給される参照画像と端子15より供給される画像信号から予測誤差量が
算出される。そして、参照画像インデックス、差分ベクトルおよび予測ベクトルインデッ
クスの符号量と、上述の予測誤差量とからレート歪み評価値が算出されて、レート歪み評
価値が最小となる予測ベクトル候補が選択される。
減算部132は、端子13より供給される動きベクトルから予測ベクトル決定部131
より供給される予測ベクトルを減算して差分ベクトルを算出し、当該差分ベクトルを端子
17に供給する。なお、予測方向が双方向であれば、L0方向とL1方向について差分ベ
クトルを算出して供給する。
(予測ベクトル候補リスト生成部130に供給される候補ブロック群)
ここで、予測ベクトル候補リスト生成部130に供給される候補ブロック群について図
13と図14を用いて説明する。候補ブロック群には空間候補ブロック群と時間候補ブロ
ック群が含まれる。
図13は処理対象の予測ブロックサイズが16画素×16画素である場合の処理対象の
予測ブロックの隣接ブロックを示す。実施の形態1では、空間候補ブロック群として、図
13に示すブロックA1、ブロックC、ブロックD、ブロックB1およびブロックEの5
ブロックとする。ここでは、空間候補ブロック群をブロックA1、ブロックC、ブロック
D、ブロックB1およびブロックEの5ブロックとしたが、空間候補ブロック群は、処理
対象の予測ブロックに隣接する少なくとも1以上の処理済みのブロックであればよく、こ
れらに限定されない。例えば、ブロックA1、ブロックA2、ブロックA3、ブロックA
4、ブロックB1、ブロックB2、ブロックB3、ブロックB4、ブロックC、ブロック
DおよびブロックEの全てを空間候補ブロックとしてもよい。
次に、時間候補ブロック群について図14を用いて説明する。図14は処理対象の予測
ブロックサイズが16画素×16画素である場合の処理対象の予測ブロックと同一位置に
あるColPic上の予測ブロック内のブロックとその周辺ブロックを示す。実施の形態
1では、時間候補ブロック群として、図6に示すブロックHとブロックI6の2ブロック
とする。
ここでは、時間候補ブロック群をColPic上のブロックHとブロックI6の2ブロ
ックとしたが、時間候補ブロック群は、処理対象の予測ブロックとは別の復号済みの画像
上の少なくとも1以上のブロックであればよく、これらに限定されない。例えば、Col
Pic上のブロックI1からブロックI16、ブロックA1からブロックA4、ブロック
B1からブロックB4、ブロックC、ブロックD、ブロックE、ブロックF1からブロッ
クF4、ブロックG1からブロックG4およびブロックHの全てを時間候補ブロックとし
てもよい。以降特に断らない限り、ブロックA4をブロックA、ブロックB4をブロック
Bと表記する。以降特に断らない限り、ブロックHとブロックI6のブロックを時間ブロ
ックと表記する。
(結合動き情報決定部121の構成)
続いて、結合動き情報決定部121の詳細な構成について図15を用いて説明する。図
15は結合動き情報決定部121の構成を示す。結合動き情報決定部121は、結合動き
情報候補生成部140および結合動き情報選択部141を含む。結合動き情報候補生成部
140は、実施の形態1による動画像符号化装置100により生成された符号列を復号す
る動画像復号装置200にも同様に設置されて、動画像符号化装置100と動画像復号装
置200にて矛盾のない同一の結合動き情報リストが生成される。
以下、各部の機能について説明する。結合動き情報候補生成部140は、端子12より
供給される候補ブロック群から結合動き情報候補リストを生成し、当該結合動き情報候補
リストを結合動き情報選択部141に供給する。結合動き情報候補生成部140の詳細な
構成については後述する。
結合動き情報選択部141は、結合動き情報候補生成部140より供給される結合動き
情報候補リストの中から、最適な結合動き情報候補を選択し、選択された結合動き情報候
補を示す情報であるマージ候補番号を端子17に供給する。
ここで、最適な結合動き情報候補として、結合動き情報候補の予測方向、動きベクトル
と参照画像インデックスに基づいて得られる端子14より供給される参照画像と、端子1
5より供給される画像信号とから予測誤差量が算出される。マージ候補番号の符号量と、
当該予測誤差量とからレート歪み評価値が算出されて、レート歪み評価値が最小となる結
合動き情報候補が選択される。
(結合動き情報候補生成部140に供給される候補ブロック群)
ここで、結合動き情報候補生成部140に供給される候補ブロック群について図13と
図14を用いて説明する。候補ブロック群には空間候補ブロック群と時間候補ブロック群
が含まれる。実施の形態1では、空間候補ブロック群を図13に示すブロックA4、ブロ
ックB4、ブロックCおよびブロックEの4ブロックとする。ここでは、空間候補ブロッ
ク群をブロックA4、ブロックB4、ブロックCおよびブロックEの4ブロックとしたが
、空間候補ブロック群は、処理対象の予測ブロックに隣接する少なくとも1以上の処理済
みのブロックであればよく、これらに限定されない。
次に、時間候補ブロック群について図14を用いて説明する。実施の形態1では、時間
候補ブロック群として、図14に示すブロックHとブロックI6の2ブロックとする。こ
こでは、時間候補ブロック群を予測ベクトル候補リスト生成部130に供給される時間候
補ブロック群と同じとしたが、時間候補ブロック群は、処理対象の予測ブロックとは別の
復号済みの画像上の少なくとも0以上のブロックであればよく、これらに限定されない。
(結合動き情報候補生成部140の構成)
続いて、実施の形態1の特徴をなす結合動き情報候補生成部140の詳細な構成につい
て図16を用いて説明する。図16は結合動き情報候補生成部140の構成を示す。端子
18は結合動き情報選択部141に接続されている。結合動き情報候補生成部140は、
単方向結合動き情報候補リスト生成部150、第1結合動き情報候補リスト削減部151
、双方向結合動き情報候補リスト生成部152および第2結合動き情報候補リスト削減部
153を含む。
以下、各部の機能について説明する。単方向結合動き情報候補リスト生成部150は、
端子12より供給される候補ブロック群から第1結合動き情報候補リストを生成し、当該
第1結合動き情報候補リストを第1結合動き情報候補リスト削減部151に供給する。
第1結合動き情報候補リスト削減部151は、単方向結合動き情報候補リスト生成部1
50より供給される第1結合動き情報候補リストから重複している動き情報を持つ結合動
き情報候補が複数存在する場合には1つの結合動き情報候補を残して削除して第2結合動
き情報候補リストを生成し、当該第2結合動き情報候補リストを双方向結合動き情報候補
リスト生成部152に供給する。
双方向結合動き情報候補リスト生成部152は、第1結合動き情報候補リスト削減部1
51より供給される第2結合動き情報候補リストから双方向結合動き情報候補リストを生
成し、当該双方向結合動き情報候補リストを上述の第2結合動き情報候補リストと結合し
て第3結合動き情報候補リストを生成し、当該第3結合動き情報候補リストを第2結合動
き情報候補リスト削減部153に供給する。双方向結合動き情報候補リスト生成部152
の詳細な構成については後述する。
実施の形態1では、双方向結合動き情報候補リスト生成部152は、基準方向がL0の
双方向結合動き情報候補(BD0)と基準方向がL1の双方向結合動き情報候補(BD1
)を生成するものとする。そのため、上述の双方向結合動き情報候補リストには、BD0
とBD1が含まれる可能性がある。
第2結合動き情報候補リスト削減部153は、双方向結合動き情報候補リスト生成部1
52より供給される第3結合動き情報候補リストから重複している動き情報を持つ結合動
き情報候補が複数存在する場合には1つの結合動き情報候補を残して削除して結合動き情
報候補リストを生成し、当該結合動き情報候補リストを端子18に供給する。
ここで、単方向結合動き情報候補は、所謂マージ技術で利用される候補ブロックの動き
情報候補のことであって1つの候補ブロックから得られる動き情報である。一方、双方向
結合動き情報は、実施の形態1の特徴となる技術であって2つの候補ブロックから2つの
動き情報を利用して得られる動き情報である。本実施の形態では2つの動き情報としてL
0方向とL1方向をそれぞれ1つずつ利用する。
(双方向結合動き情報候補リスト生成部152)
続いて、双方向結合動き情報候補リスト生成部152の詳細な構成について図17を用
いて説明する。図17は双方向結合動き情報候補リスト生成部152の構成を示す。端子
19は第1結合動き情報候補リスト削減部151に、端子20は第2結合動き情報候補リ
スト削減部153にそれぞれ接続されている。双方向結合動き情報候補リスト生成部15
2は、基準方向決定部160、基準方向動き情報決定部161、逆方向動き情報決定部1
62および双方向動き情報決定部163を含む。
以下、各部の機能について説明する。基準方向決定部160は、第2結合動き情報候補
リストから双方向結合動き情報候補の基準方向を決定し、当該基準方向および端子19よ
り供給される第2結合動き情報候補リストを基準方向動き情報決定部161に送る。基準
方向がL0の双方向結合動き情報候補(BD0)の場合の基準方向はL0方向となり、基
準方向がL1の双方向結合動き情報候補(BD1)の場合の基準方向はL1方向となる。
基準方向動き情報決定部161は、基準方向決定部160より供給される基準方向およ
び第2結合動き情報候補リストから、双方向結合動き情報候補の基準方向の動きベクトル
と参照画像インデックスを決定し、当該基準方向、当該基準方向の動きベクトルと当該参
照画像インデックス、および当該第2結合動き情報候補リストを逆方向動き情報決定部1
62に送る。
逆方向動き情報決定部162は、基準方向動き情報決定部161より供給される基準方
向、基準方向の動きベクトルと参照画像インデックス、および第2結合動き情報候補リス
トから、双方向結合動き情報候補の逆方向の動きベクトルと参照画像インデックスを決定
する。逆方向動き情報決定部162は、当該基準方向の動きベクトルと参照画像インデッ
クス、当該逆方向の動きベクトルと参照画像インデックス、および第2結合動き情報候補
リストを双方向動き情報決定部163に送る。なお、実施の形態1では、基準方向がL0
方向であれば、逆方向はL1方向とし、基準方向がL1方向であれば、逆方向はL0方向
とする。
双方向動き情報決定部163は、逆方向動き情報決定部162より供給される基準方向
の動きベクトルと参照画像インデックス、および逆方向の動きベクトルと参照画像インデ
ックスから双方向結合動き情報候補を決定する。また、双方向動き情報決定部163は、
第2結合動き情報候補リストから第3結合動き情報候補リストを生成し、当該第3結合動
き情報候補リストを端子20に送る。
(候補番号管理テーブル)
ここで、実施の形態1で利用するマージ候補番号と結合動き情報候補の関係を示す候補
番号管理テーブルについて図18を用いて説明する。マージ候補番号の0から6は、それ
ぞれ結合動き情報候補リストに含まれるブロックAの結合動き情報候補(A)、ブロック
Bの結合動き情報候補(B)、時間ブロックの結合動き情報候補(COL)、ブロックC
の結合動き情報候補(C)、ブロックEの結合動き情報候補(E)、基準方向がL0の双
方向結合動き情報候補(BD0)、および基準方向がL1の双方向結合動き情報候補(B
D1)を示す。また、結合動き情報候補リストに含まれる結合動き情報候補の最大数は7
(マージインデックスの最大値は6)であるとする。以上のように、ここでは基準方向が
L0の双方向結合動き情報候補(BD0)と基準方向がL1の双方向結合動き情報候補(
BD1)のマージ候補番号が単方向結合動き情報候補のマージ候補番号よりも大きくなる
ように割り当てられる。なお、実施の形態1で利用する候補番号管理テーブルを図18と
したが、選択率の高い結合動き情報候補ほど小さいマージ候補番号が割り当てられていれ
ばよくこれに限定されない。
ここで、候補番号管理テーブル、および結合動き情報候補リストに含まれる結合動き情
報候補の最大数は動画像符号化装置100内で共有していることとし、図示しない。以下
、マージ候補番号からマージインデックスへの変換について図19(a)、(b)を用い
て説明する。
図19(a)は、ブロックAの結合動き情報候補、ブロックBの結合動き情報候補、時
間ブロックの結合動き情報候補、ブロックCの結合動き情報候補,ブロックEの結合動き
情報候補、基準方向がL0の双方向結合動き情報候補、および基準方向がL1の双方向結
合動き情報候補が全て有効である場合に、マージ候補番号はそのままマージインデックス
となることを示している。
図19(b)は、結合動き情報候補に無効なブロックが含まれている場合、無効である
マージ候補番号を詰めてからマージ候補番号の小さい順序にマージインデックスが割り当
てられる場合を示している。図19(b)のようにマージ候補番号が1のブロックBとマ
ージ候補番号が4のブロックEの結合動き情報候補が無効である場合、マージインデック
スの0はマージ候補番号0に、マージインデックスの1はマージ候補番号2に、マージイ
ンデックスの2はマージ候補番号3に、マージインデックスの3はマージ候補番号5に、
およびマージインデックスの4はマージ候補番号6にそれぞれ変換される。以上のように
、ここでは基準方向がL0の双方向結合動き情報候補(BD0)と基準方向がL1の双方
向結合動き情報候補(BD1)のマージインデックスは単方向結合動き情報候補のマージ
インデックスよりも大きくなるように割り当てられる。
実施の形態1による動画像符号化装置100により生成された符号列を復号する動画像
復号装置200ではマージインデックスからマージ候補番号に上記とは逆の変換が行われ
て、動画像符号化装置100と動画像復号装置200にて矛盾のない同一の候補番号管理
テーブルが生成される。
(動画像符号化装置100の動作)
続いて、図20のフローチャートを用いて、実施の形態1の動画像符号化装置100に
おける符号化の動作を説明する。予測ブロック画像取得部101は、予測ブロックの位置
情報と予測ブロックサイズに基づいて、端子10より供給される画像信号から処理対象の
予測ブロックの画像信号を取得する(S100)。
動きベクトル検出部108は、予測ブロック画像取得部101より供給される画像信号
と複数の参照画像に相当する画像信号から、動きベクトルおよび参照画像を示す参照画像
インデックスを検出する(S101)。
動き情報生成部109は、動きベクトル検出部108より供給される動きベクトルと参
照画像インデックス、および動き情報メモリ111より供給される候補ブロック群から、
マージ候補番号、または差分ベクトルと予測ベクトルインデックスを生成する(S102
)。
動き補償部106は、フレームメモリ110内の参照画像インデックスで示される参照
画像を、動きベクトル検出部108より供給される動きベクトルに基づき動き補償して予
測信号を生成する。予測方向が双方向であれば、L0方向とL1方向の予測信号を平均し
たものを予測信号として生成する(S103)。
減算部102は、予測ブロック画像取得部101より供給される画像信号と、動き補償
部106より供給される予測信号との差分を算出して予測誤差信号を算出する(S104
)。予測誤差符号化部103は、減算部102より供給される予測誤差信号に対して、量
子化や直交変換などの処理を行って予測誤差符号化データを生成する(S105)。
符号列生成部104は、予測誤差符号化部103より供給される予測誤差符号化データ
、ならびに動き情報生成部109より供給されるマージフラグ、マージ候補番号、参照画
像インデックス、差分ベクトルおよび予測ベクトルインデックスを、予測方向とともにシ
ンタックスに従ってエントロピー符号化して符号列を生成する(S106)。
加算部107は、予測誤差復号部105より供給される予測誤差信号と、動き補償部1
06より供給される予測信号とを加算して復号画像信号を生成する(S107)。フレー
ムメモリ110は、加算部107より供給される復号画像信号を記憶する(S108)。
動き情報メモリ111は、動きベクトル検出部108より供給される動きベクトルを、最
小の予測ブロックサイズ単位で1画像分記憶する(S109)。
引き続いて、図21のフローチャートを用いて、動き情報生成部109の動作を説明す
る。差分ベクトル算出部120は、端子12より供給される候補ブロック群、端子13よ
り供給される動きベクトルと参照画像インデックス、端子14より供給される参照画像、
および端子15より供給される画像信号から、予測ベクトルインデックスを決定して差分
ベクトルとレート歪み評価値を算出する(S110)。
結合動き情報決定部121は、端子12より供給される候補ブロック群、端子14より
供給される参照画像、および端子15より供給される画像信号から、マージ候補番号を決
定してレート歪み評価値を算出する(S111)。
予測符号化モード決定部122は、差分ベクトル算出部120より供給されるレート歪
み評価値と、結合動き情報決定部121より供給されるレート歪み評価値を比較し、前者
が後者より小さい場合はマージフラグを「0」に設定し、そうでない場合は、マージフラ
グを「1」に設定する(S112)。
引き続いて、図22のフローチャートを用いて、差分ベクトル算出部120の動作を説
明する。予測ベクトル候補リスト生成部130は、端子12より供給される候補ブロック
群から領域外である候補ブロック、イントラモードである候補ブロック、および重複して
いる動きベクトルを持つ候補ブロックを除いた候補ブロックから、予測ベクトル候補リス
トを生成する。予測方向が双方向であれば、L0方向とL1方向について予測ベクトル候
補リストを生成する(S120)。
予測ベクトル決定部131は、予測ベクトル候補リスト生成部130より供給される予
測ベクトル候補リストの中から、端子13より供給される動きベクトルに最適な予測ベク
トルを選択する。予測方向が双方向であれば、L0方向とL1方向について最適な予測ベ
クトルを選択する(S121)。減算部132は、端子13より供給される動きベクトル
から、予測ベクトル決定部131より供給される予測ベクトルを減算して差分ベクトルを
算出する。予測方向が双方向であれば、L0方向とL1方向について差分ベクトルを算出
する(S122)。
(結合動き情報決定部121の動作)
引き続いて、図23のフローチャートを用いて、結合動き情報決定部121の動作を詳
細に説明する。結合動き情報候補生成部140は、端子12より供給される候補ブロック
群から結合動き情報候補リストを生成する(S130)。結合動き情報選択部141は、
結合動き情報候補生成部140より供給される結合動き情報候補リストの中から、端子1
3より供給される動きベクトルと参照画像インデックス、および予測方向に最適な結合動
き情報を決定する(S131)。
(結合動き情報候補生成部140の動作)
引き続いて、図24のフローチャートを用いて、結合動き情報候補生成部140の動作
を詳細に説明する。単方向結合動き情報候補リスト生成部150は、端子12より供給さ
れる空間候補ブロック群から領域外である候補ブロックおよびイントラモードである候補
ブロックを除いた候補ブロックから空間結合動き情報候補リストを生成する(S140)
。空間結合動き情報候補リストの生成の詳細な動作は後述する。
単方向結合動き情報候補リスト生成部150は、端子12より供給される時間候補ブロ
ック群から領域外である候補ブロックおよびイントラモードである候補ブロックを除いた
候補ブロックから、時間結合動き情報候補リストを生成する(S141)。時間結合動き
情報候補リストの生成の詳細な動作は後述する。
単方向結合動き情報候補リスト生成部150は、空間結合動き情報候補リストと時間結
合動き情報候補リストをマージ候補番号の順序で結合して第1結合動き情報候補リストを
生成する(S142)。
第1結合動き情報候補リスト削減部151は、単方向結合動き情報候補リスト生成部1
50より供給される第1結合動き情報候補リストから重複している動き情報を持つ結合動
き情報候補が複数存在する場合には1つの結合動き情報候補を残して削除して第2結合動
き情報候補リストを生成する(S143)。
双方向結合動き情報候補リスト生成部152は、第1結合動き情報候補リスト削減部1
51より供給される第2結合動き情報候補リストから双方向結合動き情報候補リストを生
成する(S144)。双方向結合動き情報候補リストの生成の詳細な動作は後述する。
双方向結合動き情報候補リスト生成部152は、第2結合動き情報候補リストと双方向
結合動き情報候補リストを、マージ候補番号の順序で結合して第3結合動き情報候補リス
トを生成する(S145)。
第2結合動き情報候補リスト削減部153は、双方向結合動き情報候補リスト生成部1
52より供給される第3結合動き情報候補リストから重複している動き情報を持つ結合動
き情報候補が複数存在する場合には、1つの結合動き情報候補を残して削除して結合動き
情報候補リストを生成する(S146)。
引き続いて、図25のフローチャートを用いて、空間結合動き情報候補リストの生成の
詳細な動作を説明する。実施の形態1では、空間結合動き情報候補リストには4以下の候
補ブロックの動き情報が含まれるとする。
空間候補ブロック群に含まれる4つの候補ブロックであるブロックA、ブロックB、ブ
ロックCおよびブロックEについて以下の処理を繰り返し行う(S150からS153)
。候補ブロックの有効性を検査する(S151)。候補ブロックが領域外でなくイントラ
モードでもない場合に候補ブロックは有効となる。候補ブロックが有効であれば(S15
1のYES)、候補ブロックの動き情報を空間結合動き情報候補リストに追加する(S1
52)。候補ブロックが有効でなければ(S151のNO)、ステップS152はスキッ
プされる。
実施の形態1では空間結合動き情報候補リストには4以下の候補ブロックの動き情報が
含まれるとしたが、候補ブロックの有効性によって空間結合動き情報候補リストの数が変
動すればよく、これに限定されない。
引き続いて、図26のフローチャートを用いて、時間結合動き情報候補リストの生成の
詳細な動作を説明する。実施の形態1では、時間結合動き情報候補リストには1以下の候
補ブロックの動き情報が含まれるとする。
時間候補ブロック群に含まれる2つの候補ブロックである時間ブロックについて以下の
処理を繰り返し行う(S160からS166)。候補ブロックの有効性を検査する(S1
61)。候補ブロックが領域外でなくイントラモードでもない場合に候補ブロックは有効
となる。候補ブロックが有効であれば(S161のYES)、時間結合動き情報候補が生
成され、時間結合動き情報候補が時間結合動き情報候補がリストに追加され(ステップS
162からステップS165)、処理を終了する。候補ブロックが有効でなければ(S1
61のNO)、次の候補ブロックを検査する(S166)。
候補ブロックが有効であれば、時間結合動き情報候補の予測方向の決定を行う(S16
2)。実施の形態1では結合動き情報候補の予測方向を双方向とする。次に、時間結合動
き情報候補のL0方向、L1方向の参照画像の決定を行う(S163)。実施の形態1で
はL0方向の参照画像を、L0方向の参照画像のうち処理対象画像に最も近い距離にある
参照画像とし、L1方向の参照画像を、L1方向の参照画像のうち処理対象画像に最も近
い距離にある参照画像とする。ここでは、L0方向の参照画像を、L0方向の参照画像の
うち処理対象画像に最も近い距離にある参照画像とし、L1方向の参照画像を、L1方向
の参照画像のうち処理対象画像に最も近い距離にある参照画像としたが、L0方向の参照
画像とL1方向の参照画像が決定できればよく、これに限定されない。例えば、符号化ス
トリーム中にL0方向及びL1方向の参照画像を符号化してもよく、L0方向及びL1方
向の参照画像インデックスを0にしてもよく、処理対象ブロックの隣接ブロックが使用し
ているL0方向の参照画像及びL1方向の参照画像で、最も多く使用されている参照画像
をL0方向、L1方向ぞれぞれの参照する参照画像としてもよい。
次に、時間結合動き情報候補の動きベクトルを算出する(S164)。本実施の形態に
おける、時間結合動き情報候補は、候補ブロックの動き情報で有効な予測方向である参照
画像ColRefPicと動きベクトルmvColを基準に、双方向の動き情報を算出す
る。候補ブロックの予測方向がL0方向もしくはL1方向の単方向の場合には、その予測
方向の参照画像と動きベクトルを基準として選択する。候補ブロックの予測方向が双方向
である場合には、L0方向或いはL1方向のいずれか一方の参照画像と動きベクトルを基
準として選択する。例えば、ColPicと同じ時間方向に存在する参照画像と動きベク
トルを基準として選択する、候補ブロックのL0方向或いはL1方向の参照画像のいずれ
かColPicと画像間距離が近い方を基準として選択する、候補ブロックのL0方向或
いはL1方向のいずれか動きベクトルが処理対象画像と交差する方を基準として選択する
等が挙げられる。双方向動き情報生成の基準とする参照画像と動きベクトルが選択された
ら、時間結合動き情報候補の動きベクトルを算出する。
ここでは上記のようにして時間結合動き情報候補を生成したが、符号化済みの別の画像
の動き情報を利用して双方向の動き情報が決定できればよく、これに限定されない。例え
ば、ダイレクト動き補償で行われているように各方向の参照画像と処理対象画像の距離に
応じてスケーリングした動きベクトルを双方向の動きベクトルとしてもよい。候補ブロッ
クが無効であれば(S163のNO)、次の候補ブロックを検査する(S165)。
ここでは時間結合動き情報候補リストには1以下の候補ブロックの動き情報が含まれる
としたが、候補ブロックの有効性によって時間結合動き情報候補リストの数が変動すれば
よく、これに限定されない。予測方向、参照画像および動きベクトルの決定方法について
も同様に、これらに限定されない。
(双方向結合動き情報候補リストの生成)
引き続いて、図27のフローチャートを用いて、双方向結合動き情報候補リストの生成
の詳細な動作を説明する。双方向結合動き情報候補リストは空であるとする。基準方向決
定部160は、第2結合動き情報候補リストから双方向結合動き情報候補の基準方向を決
定する(S170)。基準方向がL0の双方向結合動き情報候補(BD0)の場合の基準
方向はL0方向となり、基準方向がL1の双方向結合動き情報候補(BD1)の場合の基
準方向はL1方向となる。
基準方向動き情報決定部161は、基準方向決定部160より供給される基準方向およ
び第2結合動き情報候補リストから、双方向結合動き情報候補の基準方向の動きベクトル
と参照画像インデックスを決定する(S171)。基準方向動き情報決定部161の詳細
な動作は後述する。
逆方向動き情報決定部162は、基準方向動き情報決定部161より供給される基準方
向、基準方向の動きベクトル、参照画像インデックスおよび第2結合動き情報候補リスト
から、双方向結合動き情報候補の逆方向の動きベクトルと参照画像インデックスを決定す
る(S172)。逆方向動き情報決定部162の詳細な動作は後述する。
双方向動き情報決定部163は、逆方向動き情報決定部162より供給される基準方向
、基準方向の動きベクトルと参照画像インデックス、および逆方向の動きベクトルと参照
画像インデックスから、双方向結合動き情報候補の予測方向を決定する(S173)。双
方向結合動き情報候補の予測方向の決定の詳細な動作は後述する。
双方向動き情報決定部163は、双方向結合動き情報候補の予測方向の有効性を検査す
る(S174)。双方向動き情報決定部163は、双方向結合動き情報候補の予測方向が
有効であれば(S174のYES)、双方向結合動き情報候補リストに双方向結合動き情
報候補を追加する(S175)。双方向結合動き情報候補の予測方向が無効であれば(S
174のNO)、ステップS175はスキップされる。
引き続いて、図28のフローチャートを用いて、基準方向動き情報決定部161の詳細
な動作を説明する。双方向結合動き情報候補の基準方向としてLX方向(Xは0または1
)が選ばれたとする。基準方向であるLXの有効性を「0」に設定する(S190)。第
2結合動き情報候補リストに含まれる結合動き情報候補の数(NCands)、以下の処
理を繰り返す(S191からS194)。結合動き情報候補のLX方向の有効性を検査す
る(S192)。結合動き情報候補のLX方向が有効であれば(S192のYES)、基
準方向であるLXの有効性を「1」に設定し、基準方向の動きベクトルと参照インデック
スを結合動き情報候補のLX方向の動きベクトルと参照インデックスとして処理を終了す
る(S193)。結合動き情報候補のLX方向が無効であれば(S192のNO)、次の
候補を検査する(S194)。
ここでは第2結合動き情報候補リストに含まれる結合動き情報候補の数(NCands
)だけ検査するとしたが、双方向結合動き情報候補の基準方向の動き情報が決定できれば
よく、これに限定されない。例えば、選択率の高い結合動き情報候補だけから双方向結合
動き情報候補を生成する場合には検査数を2や3のような所定数に固定して処理量を削減
するとともに冗長な双方向結合動き情報候補の生成可能性を低下させてマージインデック
スの符号量を削減することもできる。
引き続いて、図29のフローチャートを用いて、逆方向動き情報決定部162の詳細な
動作を説明する。双方向結合動き情報候補の逆方向として基準方向の逆方向が設定される
。逆方向としてLY方向(Yは0または1)が選ばれたとする。逆方向であるLYの有効
性を「0」に設定する(S200)。第2結合動き情報候補リストに含まれる結合動き情
報候補の数(NCands)、以下の処理を繰り返す(S201からS205)。
基準方向で選択された結合動き情報候補でないことを検査する(S202)。基準方向
で選択された結合動き情報候補でないならば(S202のYES)、結合動き情報候補の
LY方向の有効性を検査する(S203)。結合動き情報候補のLY方向が有効であれば
(S203のYES)、逆方向であるLYの有効性を「1」に設定し、逆方向の動きベク
トルと参照インデックスを結合動き情報候補のLY方向の動きベクトルと参照インデック
スとして処理を終了する(S204)。基準方向で選択された結合動き情報候補であるな
らば(S202のNO)、または結合動き情報候補のLY方向が無効であれば(S203
のNO)、次の候補を検査する(S205)。
ここでは第2結合動き情報候補リストに含まれる結合動き情報候補の数(NCands
)だけ検査するとしたが、双方向結合動き情報候補の逆方向の動き情報が決定できればよ
く、これに限定されない。例えば、選択率の高い結合動き情報候補だけから双方向結合動
き情報候補を生成する場合には検査数を2や3のような所定数に固定して処理量を削減す
るとともに冗長な双方向結合動き情報候補の生成可能性を低下させてマージインデックス
の符号量を削減することもできる。また、検査を開始するブロックを基準方向で選択され
た結合動き情報候補の次の結合動き情報候補とすることで、BD0とBD1が同一になる
可能性をなくし、ステップS202を削減することができる。
引き続いて、図30の表を用いて、双方向結合動き情報候補の予測方向の決定の詳細な
動作を説明する。LX方向とLY方向がともに有効であれば予測方向は双方向のBIとな
り、LX方向のみが有効であれば予測方向は単方向のLX方向となり、LY方向のみが有
効であれば予測方向は単方向のLY方向となり、およびLX方向とLY方向がともに無効
であれば予測方向は無効となる。つまり、LX方向とLY方向がともに有効である場合、
当該LX方向の動き情報を有する結合動き情報候補と、当該LY方向の動き情報を有する
当該LX方向の動き情報を有する結合動き情報候補とは別の結合動き情報候補とが組み合
わされて新たな双方向結合動き情報候補が生成される。また、LX方向のみが有効である
場合、当該有効であるLX予測を有する結合動き情報候補の予測方向が双予測であれば、
当該結合動き情報候補の予測方向が単予測に変換されることになる。同様に、LY方向の
みが有効である場合、当該有効であるLY予測を有する結合動き情報候補の予測方向が双
予測であれば、当該結合動き情報候補の予測方向が単予測に変換されることになる。
ここでは双方向結合動き情報候補の予測方向の決定を図30としたが、予測方向が決定
できればよく、これに限定されない。図31(a)〜(c)に双方向結合動き情報候補の
予測方向の決定の拡張例を示す。例えば、図31(a)のようにLX方向とLY方向の少
なくとも一方が無効であれば予測方向を無効にすることや、図31(b)や図31(c)
のように予測方向を強制的に双方向にしてもよい。
一般的には動きベクトルの精度が比較的高い場合には単方向予測よりも双方向予測の予
測効率が高くなる。そのため、図31(a)では、LX方向とLY方向が共に有効でない
場合には、双方向結合動き情報候補の予測方向を無効として、結合動き情報候補の数を減
らすことでマージインデックスの符号量を削減することができる。ここで、例えば、単方
向結合動き情報候補の中に双方向予測の候補がいる場合に双方向結合動き情報候補の予測
方向を無効とするような適応処理とすることもできる。
また、図31(b)は無効な予測方向の動きベクトルを(0,0)、参照インデックス
を「0」とする。このように、最短距離の参照画像を予測信号として双方向結合動き情報
候補を強制的に双方向とすることもできる。これは、参照インデックスの「0」は一般的
に処理対象画像と最も距離の近い参照画像となるためであって、最短距離の予測信号の信
頼度が最も高いためである。
(動画像復号装置200の構成)
次に、実施の形態1の動画像復号装置を説明する。図32に実施の形態1の動画像復号
装置200を示す。動画像復号装置200は、動画像符号化装置100により符号化され
た符号列を復号して再生画像を生成する装置である。
動画像復号装置200は、CPU(Central Processing Unit
)、フレームメモリ、ハードディスクなどを備える情報処理装置などのハードウェアによ
り実現される。動画像復号装置200は、上記の構成要素が動作することにより、以下に
説明する機能的な構成要素を実現する。なお、復号対象の予測ブロックの位置情報、予測
ブロックサイズに関しては動画像復号装置200内で共有していることとし、図示しない
。また、候補番号管理テーブル、および結合動き情報候補リストに含まれる結合動き情報
候補の最大数は動画像復号装置200内で共有していることとし、図示しない。
実施の形態1の動画像復号装置200は、符号列解析部201、予測誤差復号部202
、加算部203、動き情報再生部204、動き補償部205、フレームメモリ206およ
び動き情報メモリ207を備える。
(動画像復号装置200の機能)
以下、各部の機能について説明する。符号列解析部201は、端子30より供給された
符号列を復号して予測誤差符号化データ、マージフラグ、マージ候補番号、動き補償予測
の予測方向、参照画像インデックス、差分ベクトル、および予測ベクトルインデックスを
シンタックスに従って復号する。そして、当該予測誤差符号化データを予測誤差復号部2
02に、当該マージフラグ、当該マージ候補番号、当該動き補償予測の予測方向、当該参
照画像インデックス、当該差分ベクトル、および当該予測ベクトルインデックスを動き情
報再生部204に供給する。なお、マージ候補番号はマージインデックスより変換されて
得られる。
予測誤差復号部202は、符号列解析部201より供給される予測誤差符号化データに
対して、逆量子化や逆直交変換などの処理を行って予測誤差信号を生成し、当該予測誤差
信号を加算部203に供給する。
加算部203は、予測誤差復号部202より供給される予測誤差信号と、動き補償部2
05より供給される予測信号とを加算して復号画像信号を生成し、当該復号画像信号をフ
レームメモリ206および端子31に供給する。
動き情報再生部204は、符号列解析部201より供給されるマージフラグ、マージ候
補番号、動き補償予測の予測方向、参照画像インデックス、差分ベクトル、および予測ベ
クトルインデックスと、動き情報メモリ207より供給される候補ブロック群から、動き
情報を再生し、当該動き情報を動き補償部205に供給する。動き情報再生部204の詳
細な構成については後述する。
動き補償部205は、動き情報再生部204より供給される動き情報に基づいて、フレ
ームメモリ206内の参照画像インデックスが示す参照画像を、動きベクトルに基づき動
き補償して予測信号を生成する。予測方向が双方向であれば、L0方向とL1方向の予測
信号を平均したものを予測信号として生成し、当該予測信号を加算部203に供給する。
フレームメモリ206および動き情報メモリ207は、動画像符号化装置100のフレ
ームメモリ110および動き情報メモリ111と同一の機能を有する。
(動き情報再生部204の詳細な構成)
続いて、実施の形態1の特徴をなす動き情報再生部204の詳細な構成について図33
を用いて説明する。図33は動き情報再生部204の構成を示す。動き情報再生部204
は、符号化モード判定部210、動きベクトル再生部211および結合動き情報再生部2
12を含む。端子32は符号列解析部201に、端子33は動き情報メモリ207に、端
子34は動き補償部205にそれぞれ接続されている。
以下、各部の機能について説明する。符号化モード判定部210は、符号列解析部20
1より供給されるマージフラグが「0」であれば、符号列解析部201より供給される動
き補償予測の予測方向、参照画像インデックス、差分ベクトル、および予測ベクトルイン
デックスを動きベクトル再生部211に供給する。マージフラグが「1」であれば、符号
列解析部201より供給されるマージ候補番号を結合動き情報再生部212に供給する。
動きベクトル再生部211は、符号化モード判定部210より供給される動き補償予測
の予測方向、参照画像インデックス、差分ベクトル、および予測ベクトルインデックスと
、端子33より供給される候補ブロック群から、動き情報を再生して端子34に供給する
。動きベクトル再生部211の詳細な構成については後述する。
結合動き情報再生部212は、符号化モード判定部210より供給されるマージ候補番
号と、端子33より供給される候補ブロック群から、動き情報を再生して端子34に供給
する。結合動き情報再生部212の詳細な構成については後述する。
続いて、動きベクトル再生部211の詳細な構成について図34を用いて説明する。図
34は動きベクトル再生部211の構成を示す。動きベクトル再生部211は、予測ベク
トル候補リスト生成部220、予測ベクトル決定部221および加算部222を含む。端
子35は符号化モード判定部210に接続されている。
以下、各部の機能について説明する。予測ベクトル候補リスト生成部220は、動画像
符号化装置100の予測ベクトル候補リスト生成部130と同一の機能を有する。予測ベ
クトル決定部221は、予測ベクトル候補リスト生成部220より供給される予測ベクト
ル候補リスト、および端子35より供給される予測ベクトルインデックスから、予測ベク
トルを決定して加算部222に供給する。
加算部222は、端子35より供給される差分ベクトルと、予測ベクトル決定部221
より供給される予測ベクトルとを加算して動きベクトルを算出し、当該動きベクトルを端
子34に供給する。
続いて、結合動き情報再生部212の詳細な構成について図35を用いて説明する。図
35は結合動き情報再生部212の構成を示す。結合動き情報再生部212は、結合動き
情報候補生成部230および結合動き情報選択部231を含む。
以下、各部の機能について説明する。結合動き情報候補生成部230は図15に示す結
合動き情報候補生成部140と同一の機能を有する。結合動き情報選択部231は、結合
動き情報候補生成部230より供給される結合動き情報候補リスト、および端子35より
供給されるマージ候補番号に基づいて、結合動き情報候補リストの中から動き情報を選択
し、当該動き情報を端子34に供給する。
(動画像復号装置200の動作)
続いて、図36のフローチャートを用いて、実施の形態1の動画像復号装置200にお
ける復号の動作を説明する。符号列解析部201は、端子30より供給される符号列を復
号して予測誤差符号化データ、マージフラグ、マージ候補番号、動き補償予測の予測方向
、参照画像インデックス、差分ベクトル、および予測ベクトルインデックスをシンタック
スに従って復号する(S210)。
動き情報再生部204は、符号列解析部201より供給されるマージフラグ、マージ候
補番号、動き補償予測の予測方向、参照画像インデックス、差分ベクトル、および予測ベ
クトルインデックスと、動き情報メモリ207より供給される候補ブロック群から、動き
情報を再生する(S211)。
動き補償部205は、動き情報再生部204より供給される動き情報に基づいて、フレ
ームメモリ206内の参照画像インデックスが示す参照画像を、動きベクトルに基づき動
き補償して予測信号を生成する。予測方向が双方向であれば、L0方向とL1方向の予測
信号を平均したものを予測信号として生成する(S212)。
予測誤差復号部202は、符号列解析部201より供給される予測誤差符号化データに
対して、逆量子化や逆直交変換などの処理を行って予測誤差信号を生成する(S213)
。加算部203は、予測誤差復号部202より供給される予測誤差信号と、動き補償部2
05より供給される予測信号とを加算して復号画像信号を生成する(S214)。
フレームメモリ206は、加算部203より供給される復号画像信号を記憶する(S2
15)。動き情報メモリ207は、動き情報再生部204より供給される動きベクトルを
最小の予測ブロックサイズ単位で1画像分記憶する(S216)。
引き続いて、図37のフローチャートを用いて、動き情報再生部204の動作を説明す
る。符号化モード判定部210は、符号列解析部201より供給されるマージフラグが「
0」であるか「1」であるか判定する(S220)。マージフラグが「1」であれば(S
220の1)、結合動き情報再生部212は、符号化モード判定部210より供給される
マージ候補番号、および端子33より供給される候補ブロック群から、動き情報を再生す
る(S221)。
マージフラグが「0」であれば、(S220の0)、動きベクトル再生部211は、符
号化モード判定部210より供給される動き補償予測の予測方向、参照画像インデックス
、差分ベクトル、および予測ベクトルインデックス、ならびに端子33より供給される候
補ブロック群から、動き情報を再生する(S222)。
引き続いて、図38のフローチャートを用いて、動きベクトル再生部211の動作を説
明する。予測ベクトル候補リスト生成部220は、動画像符号化装置100の予測ベクト
ル候補リスト生成部130と同一の動作によって予測ベクトル候補リストを生成する(S
300)。
予測ベクトル決定部221は、予測ベクトル候補リスト生成部220より供給される予
測ベクトル候補リストの中から、端子35より供給される予測ベクトルインデックスで示
される予測ベクトル候補を選択して、予測ベクトルを決定する(S301)。加算部22
2は、端子35より供給される差分ベクトルと、予測ベクトル決定部221より供給され
る予測ベクトルとを加算して動きベクトルを算出する(S302)。
引き続いて、図39のフローチャートを用いて、結合動き情報再生部212の動作を説
明する。結合動き情報候補生成部230は、動画像符号化装置100の結合動き情報候補
生成部140と同一の動作によって結合動き情報候補リストを生成する(S310)。結
合動き情報選択部231は、結合動き情報候補生成部230より供給される結合動き情報
候補リストの中から、端子35より供給されるマージ候補番号で示される結合動き情報候
補を選択して、結合動き情報を決定する(S311)。
(実施の形態1の変形例)
なお、実施の形態1は以下のように変形できる。
(変形例1:マージ候補番号の順序)
上述の実施の形態1では、候補番号管理テーブルの一例として図18を挙げたが、結合
動き情報候補の最大数は1以上であればよく、選択率の高い結合動き情報候補ほど小さい
マージ候補番号が割り当てられていればよく、図18に限定されない。また、結合動き情
報候補リストに含まれる結合動き情報候補の最大数は7(マージインデックスの最大値は
6)としたが、2以上であればよい。例えば、双方向結合動き情報候補の選択率が、ブロ
ックCとブロックEの結合動き情報候補の選択率よりも高い場合には、図40(a)や図
40(b)のようにしてもよい。
また、図41のように双方向結合動き情報候補を増加させることもできる。各双方向結
合動き情報候補(BD0〜BD3)について説明する。双方向結合動き情報候補(BD0
)と双方向結合動き情報候補(BD1)は実施の形態1と同一であるとする。双方向結合
動き情報候補(BD2)と双方向結合動き情報候補(BD3)は、基準方向の双方向結合
動き情報候補の基準方向の動きベクトルと参照インデックスと、逆方向の双方向結合動き
情報候補の基準方向の動きベクトルと参照インデックスの決定方法が、双方向結合動き情
報候補(BD0)と双方向結合動き情報候補(BD1)とは異なる。
図42は双方向結合動き情報候補(BD2)の導出を説明するフローチャートである。
図42は、図28のフローチャートのステップS193をステップS195からステップ
S197に置き換えたものである。以下、ステップS195からステップS197につい
て説明する。LXの有効性が「1」であるか検査する(S195)。LXの有効性が「1
」でなければ(S195のNO)、LXの有効性を「1」として(S196)、次の候補
を検査する(S194)。LXの有効性が「1」であれば(S195のYES)、基準方
向の動きベクトルと参照インデックスを、結合動き情報候補のLX方向の動きベクトルと
参照インデックスとして(S197)、処理を終了する。
図43は双方向結合動き情報候補(BD3)の導出を説明するフローチャートである。
図43は、図29のフローチャートのステップS204をステップS206からステップ
S208に置き換えたものである。以下、ステップS206からステップS208につい
て説明する。LYの有効性が「1」であるか検査する(S206)。LYの有効性が「1
」でなければ(S206のNO)、LYの有効性を「1」として(S207)、次の候補
を検査する(S205)。LYの有効性が「1」であれば(S206のYES)、基準方
向の動きベクトルと参照インデックスを、結合動き情報候補のLY方向の動きベクトルと
参照インデックスとして(S208)、処理を終了する。
つまり、双方向結合動き情報候補(BD2)は、基準方向で2番目に有効となる結合動
き情報候補の基準方向の動きベクトルと参照インデックスと、逆方向で基準方向と同じ候
補でない最初に有効となる結合動き情報候補の逆方向の動きベクトルと参照インデックス
とを利用した双方向結合動き情報候補となる。
また、双方向結合動き情報候補(BD3)は、基準方向で最初に有効となる結合動き情
報候補の基準方向の動きベクトルと参照インデックスと、逆方向で基準方向と同じ候補で
ない2番目に有効となる結合動き情報候補の逆方向の動きベクトルと参照インデックスと
を組み合わせた双方向結合動き情報候補となる。
このように双方向結合動き情報候補の組み合わせを増加させて、結合動き情報候補の選
択率を高めて動き情報の符号化効率を向上させることができる。
(変形例2:双方向結合動き情報候補の同一判定)
上述の実施の形態1では、逆方向動き情報決定部162の動作例として図29を挙げた
が、双方向結合動き情報候補が生成されればよく、これに限定されない。例えば、双方向
結合動き情報候補の有効性を高める、つまり第2結合動き情報候補リスト削減部153に
よって削除されないようにする目的で、図44のようにステップS240を追加してもよ
い。
基準方向の動きベクトルおよび参照インデックスと、検査対象の結合動き情報候補の逆
方向の動きベクトルおよび参照インデックスを利用した双方向結合動き情報候補と同一の
動き情報を持つ結合動き情報候補が、第2結合動き情報候補リストの中にないことを検査
する(S240)。同一の結合動き情報候補が存在しない場合に(S240のYES)、
ステップS205を実施する。同一の結合動き情報候補が存在する場合に(S240のN
O)、次の候補を検査する(S206)。この場合、図16の第2結合動き情報候補リス
ト削減部153および図24のステップS146を省略することも可能である。
これにより、第2結合動き情報候補リスト削減部153によって双方向結合動き情報候
補が削減されることはなくなり、結合動き情報候補の選択率を高めて動き情報の符号化効
率を向上させることができる。
(変形例3:双方向結合動き情報候補の基準方向との同一判定)
上述の実施の形態1では、逆方向動き情報決定部162の動作例として図29を挙げた
が、図45のようにステップS250を追加してもよい。
基準方向で選択された結合動き情報候補の逆方向の動きベクトルおよび参照インデック
スと、検査対象の結合動き情報候補の逆方向の動きベクトルおよび参照インデックスとが
同一でないことを検査する(S250)。同一でない場合に(S250のYES)、ステ
ップS205を実施する。同一の場合に(S250のNO)、次の候補を検査する(S2
06)。
これにより、双方向結合動き情報候補が、基準方向で選択された結合動き情報候補と同
一になることはなくなり、双方向結合動き情報候補の有効性を高め、結合動き情報候補の
選択率を高めることで動き情報の符号化効率を向上させることができる。
(変形例4:削除プロセスの一本化)
上述の実施の形態1では、結合動き情報候補生成部140の構成の一例として図16を
挙げたが、より簡易的な構成として、図46のように第1結合動き情報候補リスト削減部
151をなくして第2結合動き情報候補リスト削減部153だけとして削除部を1つにま
とめることもできる。
ただし、この場合の課題として双方向結合動き情報候補リスト生成部152に冗長な結
合動き情報候補が供給されるため、最初の2つの単方向結合動き情報候補が同一であった
場合には、基準方向がL0の双方向結合動き情報候補(BD0)と基準方向がL1の双方
向結合動き情報候補(BD1)が同じ動き情報となる。そのため、図47(b)のように
、基準方向がL0であるかL1であるかによって、図28および図29の検査順序を変化
させることで同一の双方向結合動き情報候補を生成する確率を低下させることができる。
(変形例5:同一方向の利用)
上述の実施の形態1では、逆方向動き情報決定部162の逆方向について、基準方向が
L0方向であれば逆方向はL1方向となり、基準方向がL1方向であれば逆方向はL0方
向となる例を挙げた。この点、基準方向がL0方向であれば逆方向をL0方向とし、基準
方向がL1方向であれば逆方向をL1方向としてもよい。これは、図48のように第2結
合動き情報候補リストに含まれる結合動き情報候補に同一の予測方向の動き情報のみ存在
する場合に、双方向結合動き情報候補の生成確率を高め、結合動き情報候補の選択率を高
めることで動き情報の符号化効率を向上させることができる。
(変形例6:予め定められた組み合わせ)
上述の実施の形態1では、双方向結合動き情報候補を、基準方向と逆方向において有効
である結合動き情報候補ブロックを検索して、基準方向と逆方向の動き情報を利用するこ
とで生成した。基準方向と逆方向に検索することで双方向結合動き情報候補の有効性を向
上させることができるが、処理量が増加する。
そこで、図49(a)、(b)のように双方向結合動き情報候補を予め定められたより
信頼度の高い結合動き情報候補ブロックの組み合わせとして定義しておくことで、検索処
理を省き、双方向結合動き情報候補の選択率を向上させて、符号化効率を向上させること
ができる。
図49(a)は基準方向がL0の双方向結合動き情報候補(BD0)を最も信頼度の高
い候補ブロックAのL0方向の動き情報と2番目に信頼度の高い候補ブロックBのL1方
向の動き情報を組み合わせて、基準方向がL1の双方向結合動き情報候補(BD1)を最
も信頼度の高い候補ブロックAのL1方向の動き情報と2番目に信頼度の高い候補ブロッ
クBのL0方向の動き情報を組み合わせて、予測方向を双方向予測として定義した例であ
る。
図49(b)は基準方向がL0の双方向結合動き情報候補(BD0)を最も信頼度の高
い候補ブロックAのL0方向の動き情報として、基準方向がL1の双方向結合動き情報候
補(BD1)を最も信頼度の高い候補ブロックAのL1方向の動き情報として、予測方向
を単方向予測として定義した例である。なお、より信頼度の高い候補ブロックの組み合わ
せであれば、これ以外の組み合わせでもよい。
(変形例7:BD0、BD1適応)
上述の実施の形態1では基準方向がL0の双方向結合動き情報候補(BD0)に小さい
マージ候補番号を割り当てるとしたが、これに限定されない。例えば、予測方向が双方向
である双方向結合動き情報候補に優先的に小さいマージ候補番号を割り当てることで、予
測効率の高い双方向予測の双方向結合動き情報候補に小さいマージ候補番号を割り当てる
ことで符号化効率を改善することもできる。さらに、BD0とBD1がともに双方向予測
である場合には、基準方向の動き情報が単方向である双方向結合動き情報候補に優先的に
小さいマージ候補番号を割り当てることもできる。これは、一般的には単方向予測よりも
双方向予測の方が予測効率が高いにも関わらず単方向予測が選択されている場合、その動
き情報の信頼度は高いためである。
(実施の形態1の効果)
(双方向予測の双方向結合動き情報の効果例)
実施の形態1による効果について図50を用いて説明する。以下、ブロックNのL0方
向の動きベクトルをmvL0N、L1方向の動きベクトルをmvL1N、L0方向の参照
画像インデックスをrefIdxL0N、L1方向の参照画像インデックスをrefId
xL1N、L0方向の差分ベクトルをdmvL0N、L1方向の差分ベクトルをdmvL
1N、L0方向の参照画像インデックスの差分をdrefIdxL0N、およびL1方向
の参照画像インデックスをdrefIdxL1Nと表す。
処理対象ブロック(Z)にとって予測誤差が最小となる動き情報は、予測方向が双方向
(BI)で、mvL0Z=(2,8)、mvL1Z=(4,2)、refIdxL0Z=
0、refIdxL1N=0であるとする。
このとき、単方向結合動き情報候補が図50のA、B、COL、C、Eであるとする。
これら単方向結合動き情報候補の中には処理対象ブロック(Z)にとって予測誤差が最小
となる動き情報と同一の動き情報はない。したがって、これら単方向結合動き情報候補の
中からレート歪み評価値が最小となる単方向結合動き情報候補を選択することになる。そ
して、その候補のレート歪み評価値と、差分ベクトル算出部120で算出されたレート歪
み評価値とを比較して、前者が後者より小さくなる場合のみ符号化モードとしてマージモ
ードが利用されることになる。
符号化モードとしてマージモードが選択された場合、それは動き情報の符号化効率と予
測誤差のバランスが最適なためであって、予測誤差は最適とはならない。一方、符号化モ
ードとして非マージモードが選択された場合には、動き情報の符号化効率は最適とはなら
ない。
ここで、実施の形態1によって生成された双方向結合動き情報候補は、図50のBD0
、BD1となる。基準方向がL0の双方向結合動き情報候補(BD0)は、ブロックAの
L0方向の動き情報とブロックBのL1方向の動き情報よりなる双方向結合動き情報候補
である。基準方向がL1の双方向結合動き情報候補(BD1)は、ブロックAのL1方向
の動き情報とブロックBのL0方向の動き情報よりなる双方向結合動き情報候補である。
このとき、基準方向がL0の双方向結合動き情報候補(BD0)は処理対象ブロック(Z
)にとって予測誤差が最小となる動き情報と同じ動き情報を持つことがわかる。つまり、
基準方向がL0の双方向結合動き情報候補(BD0)を選択することで、予測誤差を最小
化し、動き情報の符号化効率を最適化することができる。
(単方向予測の双方向結合動き情報の効果例)
また、実施の形態1による単方向予測の効果について図51を用いて説明する。処理対
象ブロック(Z)にとって予測誤差が最小となる動き情報は、予測方向が単方向(UNI
)で、mvL0Z=(0,8)、refIdxL0Z=2であるとする。
単方向結合動き情報候補のB、C、COLが無効(×)であるとし、有効な単方向結合
動き情報候補のA、Eは図51のような動き情報を持つとする。この場合も単方向結合動
き情報候補の中には、処理対象ブロック(Z)にとって予測誤差が最小となる動き情報は
ない。
ここでも、実施の形態1によって生成された双方向結合動き情報候補は図51のBD0
、BD1となる。基準方向がL0の双方向結合動き情報候補(BD0)は、ブロックAの
L0方向の動き情報よりなる予測方向が単方向の双方向結合動き情報候補である。基準方
向がL1の双方向結合動き情報候補(BD1)は、ブロックEのL0方向の動き情報とブ
ロックAのL1方向の動き情報よりなる双方向結合動き情報候補である。基準方向がL0
の双方向結合動き情報候補(BD0)は、処理対象ブロック(Z)にとって予測誤差が最
小となる動き情報と同じ動き情報を持つことがわかる。つまり、基準方向がL0の双方向
結合動き情報候補(BD0)を選択することで、予測誤差を最小化し、動き情報の符号化
効率を最適化することができる。
(単方向予測の組み合わせによる双方向結合動き情報の効果例)
また、実施の形態1による予測方向が単方向の動き情報の組み合わせによる効果につい
て図52を用いて説明する。処理対象ブロック(Z)にとって予測誤差が最小となる動き
情報は、予測方向が単方向(BI)で、mvL0Z=(2,2)、refIdxL0Z=
0、mvL1Z=(―2,2)、refIdxL1Z=0であるとする。
単方向結合動き情報候補のA、COL、Cが無効(×)であるとし、有効な単方向結合
動き情報候補のB、Eは図52のような動き情報を持つとする。この場合も単方向結合動
き情報候補の中には処理対象ブロック(Z)にとって予測誤差が最小となる動き情報はな
い。
ここでも、実施の形態1によって生成された双方向結合動き情報候補は図52のBD0
、BD1となる。基準方向がL0の双方向結合動き情報候補(BD0)はブロックBのL
0方向の動き情報とブロックEのL1方向の動き情報よりなる双方向結合動き情報候補で
あり、BD1は生成されない。基準方向がL0の双方向結合動き情報候補(BD0)は処
理対象ブロック(Z)にとって予測誤差が最小となる動き情報と同じ動き情報を持つこと
がわかる。つまり、基準方向がL0の双方向結合動き情報候補(BD0)を選択すること
で、予測誤差を最小化し、動き情報の符号化効率を最適化することができる。
(双方向結合動き情報候補)
以上のように、単方向結合動き情報候補のL0方向とL1方向の動き情報を利用して双
方向結合動き情報候補を生成することで、処理対象ブロックの動きが、符号化済みの別の
画像の同一位置ブロックや当該処理対象ブロックの隣接ブロックの動きとずれがある場合
でも、動き情報を符号化することなくインデックスのみで符号化することができる。した
がって、符号化効率と予測効率を最適化できる動画像符号化装置および動画像復号装置を
実現できる。
(単方向の結合動き情報候補)
また、単方向結合動き情報候補のL0方向とL1方向の動き情報を利用して新たな単方
向の結合動き情報候補を生成する場合についても、単方向結合動き情報候補のL0方向と
L1方向の動き情報を利用して双方向結合動き情報候補を生成する場合と、同様の効果を
奏する。
(同一方向の利用による双方向結合動き情報)
また、単方向結合動き情報候補の同一の予測方向の動き情報を利用して双方向結合動き
情報候補を生成する場合についても、単方向結合動き情報候補のL0方向とL1方向の動
き情報を利用して双方向結合動き情報候補を生成する場合と、同様の効果を奏する。
(動画像復号処理の簡易化)
以上のように、単方向結合動き情報候補の各方向の動き情報を利用して双方向結合動き
情報候補を生成することで、処理対象ブロックの動きが、符号化済みの別の画像の同一位
置ブロックや当該処理対象ブロックの隣接ブロックの動きとずれがある場合でも、予測方
向、参照インデックスおよび差分ベクトルの復号、予測ベクトルと差分ベクトルとの加算
処理などが不要となり、動画像復号装置の処理を削減することができる。
(削除プロセス)
以上のように、第1結合動き情報候補リスト削減部151を設置することで、双方向結
合動き情報候補リスト生成部152において、基準方向がL0の双方向結合動き情報候補
(BD0)と、基準方向がL1の双方向結合動き情報候補(BD1)が同一の動き情報を
持つことを回避することができ、双方向結合動き情報候補の有効性を高めて符号化効率を
向上させることができる。
(選択率順のマージ候補番号割り当て)
以上のように、選択率の高い結合動き情報候補ほど小さいマージ候補番号を割り当てて
おくことで、各方向においてより確からしい動き情報の選択率を高め、各方向において精
度の高い動き情報を利用して高精度な双方向結合動き情報候補を生成することができる。
また、検索の処理を単純化することができ、検索の処理数を制限しても符号化効率の低下
を抑制できる。
(メモリリードタイム)
以上のように、単方向結合動き情報候補の各方向の動き情報を利用して双方向結合動き
情報候補を生成することで、単方向結合動き情報候補の数を増加させることなく結合動き
情報候補の数を増加させることができる。したがって、単方向結合動き情報候補数の増加
によってメモリリード時間が長くなるような一般的なLSIを使用している動画像符号化
装置および動画像復号装置において、単方向結合動き情報候補数の増加によるメモリリー
ド時間の増大を抑制できる。
(適応切り替え)
以上のように、予測方向が双方向である双方向結合動き情報候補に優先的に小さいマー
ジ候補番号を割り当てることで、予測効率の高い、予測方向が双方向である双方向結合動
き情報候補の選択率を高め、基準方向の動き情報が単方向である双方向結合動き情報候補
に優先的に小さいマージ候補番号を割り当てることで、信頼度の高い動き情報を利用した
双方向結合動き情報候補の選択率を高めて符号化効率を向上させることができる。
[実施の形態2]
(シンタックス)
実施の形態2の動画像符号化装置の構成は、当該動画像符号化装置の上位機能と符号列
生成部104の機能を除いて実施の形態1の動画像符号化装置100の構成と同一である
。以下、実施の形態2における動画像符号化装置の上位機能と符号列生成部104の機能
について実施の形態1との相違を説明する。
実施の形態2の動画像符号化装置の上位機能は、符号化ストリーム単位または符号化ス
トリームの一部であるスライス毎に、候補番号管理テーブルを変更する機能を有する。符
号列生成部104は、候補番号管理テーブルを図53(a)、(b)のように符号化スト
リーム中に符号化して伝送する。図53(a)、(b)では、符号化ストリーム単位での
制御のためのSPS(Sequence Parameter Set)、およびスライス
単位での制御のためのSlice_headerで候補番号管理テーブルを符号化するシ
ンタックスの例を示している。
"modified_merge_index_flag"でマージ候補番号と結合動き情報候補の標準の関係を変
更するかどうかを指定し、"max_no_of_merge_index_minus1"で再定義する個数を指定し、
"merge_mode[i]" で結合動き情報候補リストに含まれる候補ブロックの順序を指定する。
また、双方向結合動き情報候補の基準方向を指定するための情報である"bd_merge_base_d
irection"を設置することもできる。
例えば、マージ候補番号と結合動き情報候補の標準の関係が図18であり、再定義したい候補番号管理テーブルが図40(a)であったとすると、"modified_merge_index_flag"を「1」に設定し、"max_no_of_merge_index_minus1"を「6」に設定し、"merge_mode[i] "をそれぞれ「0」、「1」、「2」、「5」、「6」、「3」、「4」とする。
図53(a)、(b)はシンタックスの一例であって、双方向結合動き情報候補に割り
当てるマージ候補番号を符号化ストリーム中で指定でき、双方向結合動き情報候補の基準
方向を定められればよく、これに限定されない。
実施の形態2の動画像復号装置の構成は、符号列解析部201の機能を除いて実施の形
態1の動画像復号装置200の構成と同一である。以下、実施の形態2における動画像復
号装置の符号列解析部201の機能について実施の形態1との相違を説明する。符号列解
析部201は、候補番号管理テーブルを図53(a)、(b)のシンタックスにしたがっ
て復号する。
(実施の形態2の効果)
マージ候補番号と結合動き情報候補の最適な関係を、実施の形態2による動画像符号化
装置と動画像復号装置でストリーム単位またはスライス単位で共有することで、ストリー
ム単位やスライス単位で動きの特性が変化するような場合にマージインデックスの符号化
効率を向上させることができる。
[実施の形態3]
(結合動き情報候補の置換)
実施の形態3の動画像符号化装置の構成は、結合動き情報候補生成部140の機能を除
いて実施の形態1の動画像符号化装置100の構成と同一である。最初に、実施の形態3
における候補番号管理テーブルを図54とし、結合動き情報候補リストに含まれる結合動
き情報候補の最大数は5であるとする。結合動き情報候補リストに含まれる結合動き情報
候補の最大数が5であること、双方向結合動き情報候補にマージ候補番号が割り当てられ
ていないことが異なる。以下、実施の形態3における結合動き情報候補生成部140につ
いて図55を用いて実施の形態1との相違を説明する。
図55の結合動き情報候補生成部140は、図16の結合動き情報候補生成部140に
候補番号管理テーブル変更部154が追加された構成である。以下、候補番号管理テーブ
ル変更部154の機能について説明する。候補番号管理テーブル変更部154は、第1結
合動き情報候補リスト削減部151より供給される第2結合動き情報候補リストから、双
方向結合動き情報候補の有効数を算出する。双方向結合動き情報候補の有効数が1以上で
あれば、候補番号管理テーブルを変更し、第2結合動き情報候補リストを双方向結合動き
情報候補リスト生成部152に供給する。双方向結合動き情報候補の有効数が0であれば
、第2結合動き情報候補リストを結合動き情報候補リストとして端子18に供給する。
引き続いて、実施の形態3の結合動き情報候補生成部140の動作について図56を用
いて実施の形態1との相違を説明する。図56のフローチャートは、図24のフローチャ
ートに以下の2つのステップが追加されている。候補番号管理テーブル変更部154は、
候補番号管理テーブルを変更する(S260)。候補番号管理テーブルが変更されたかを
検査する(S261)。候補番号管理テーブルが変更されたならば(S261のYES)
、ステップS144を実施する。候補番号管理テーブルが変更されていないならば(S2
61のNO)、ステップS144はスキップされる。
以下、候補番号管理テーブル変更部154の動作について図57を用いて説明する。最
初に、候補番号管理テーブル変更部154は、第2結合動き情報候補リストに含まれない
無効な結合動き情報候補の数をカウントし、結合動き情報候補の無効数を算出する(S2
70)。なお、実施の形態3では、結合動き情報候補の無効数の算出を第2結合動き情報
候補リストに含まれない無効な結合動き情報候補の数としたが、無効な結合動き情報候補
の数が算出できればよく、これに限定されない。例えば、空間結合動き情報候補の最大数
である4と時間結合動き情報候補の最大数である1を合計した5から第2結合動き情報候
補リストに含まれる有効な結合動き情報候補の数を減算して無効な結合動き情報候補の数
を求めてもよい。また、選択率の高い結合動き情報が無効である場合には双方向結合動き
情報候補も選択率が低下することが考えられるため、マージ候補番号が2以上の無効な結
合動き情報候補の数をカウントしてもよい。
候補番号管理テーブル変更部154は、結合動き情報候補の無効数が1以上であるか調
査する(S271)。結合動き情報候補の無効数が1以上であれば(S271のYES)
、候補番号管理テーブルを変更するため以降の処理を行う。結合動き情報候補の無効数が
0であれば(S271のNO)、処理を終了する。
候補番号管理テーブル変更部154は、有効な双方向結合動き情報候補の数をカウント
し、双方向結合動き情報候補の有効数を算出する(S272)。つまり、BD0とBD1
がともに有効であれば双方向結合動き情報候補の有効数は2となり、BD0とBD1のい
ずれか一方が有効であれば双方向結合動き情報候補の有効数は1となり、BD0とBD1
がともに無効であれば双方向結合動き情報候補の有効数は0となる。
候補番号管理テーブル変更部154は、結合動き情報候補の無効数と双方向結合動き情
報候補の有効数のいずれか小さい方を双方向結合動き情報候補の追加数とする(S273
)。候補番号管理テーブル変更部154は、双方向結合動き情報候補の追加数分の双方向
結合動き情報候補に無効なマージ候補番号を割り当てる(S274)。
以下、候補番号管理テーブル変更部154の候補番号管理テーブルの変更例について図
58(a)〜(c)を用いて説明する。図58(a)は結合動き情報候補の無効数が1で
双方向結合動き情報候補の有効数が1以上の場合の例を示している。最初の無効なマージ
候補番号1にBD0が割り当られる。なお、BD1が有効であればBD1を割り当てても
よい。図58(b)は結合動き情報候補の無効数が2で双方向結合動き情報候補の有効数
が2の場合の例を示している。最初に無効なマージ候補番号2にBD0が、2番目に無効
なマージ候補番号4にBD1が割り当られる。図58(c)は結合動き情報候補の無効数
が2で双方向結合動き情報候補の有効数が1(BD1が有効)の場合の例を示している。
最初に無効なマージ候補番号2にBD1が割り当られる。
実施の形態3の動画像復号装置の構成は、結合動き情報候補生成部140の機能を除い
て実施の形態1の動画像復号装置200の構成と同一である。実施の形態3の動画像復号
装置の結合動き情報候補生成部140は実施の形態3の動画像符号化装置の結合動き情報
候補生成部140と同一である。
(実施の形態3の変形例)
なお、実施の形態3は以下のように変形できる。
(変形例1:単方向結合動き情報候補優先)
上述の実施の形態3では、候補番号管理テーブル変更部154の動作例として図57を
挙げたが、変更された候補番号管理テーブルが選択率の高い結合動き情報候補ほど小さい
マージ候補番号が割り当てられていればよく、これに限定されない。
例えば、既存の単向結合動き情報候補の信頼度が十分に高い場合には、候補番号管理テ
ーブル変更部154の動作に図59のように以下のステップS275を追加してもよい。
図59のフローチャートは、図57のフローチャートにステップS275を追加したもの
である。候補番号管理テーブル変更部154は、無効な結合動き情報候補のマージ候補番
号を詰める(S274)。
以下、候補番号管理テーブル変更部154の候補番号管理テーブルの変更例について図
60(a)、(b)を用いて説明する。図60(a)は結合動き情報候補の無効数が1で
双方向結合動き情報候補の有効数が1以上の場合の例を示している。無効なマージ候補番
号(マージ候補番号1)が詰められた後、最初に無効なマージ候補番号4にBD0が割り
当てられる。なお、BD1が有効であればBD1を割り当ててもよい。図60(b)は結
合動き情報候補の無効数が2で双方向結合動き情報候補の有効数が2の場合の例を示して
いる。無効なマージ候補番号(マージ候補番号2)が詰められた後、最初に無効なマージ
候補番号3にBD0が、2番目に無効なマージ候補番号4にBD1が割り当てられる。こ
のようにすることで、双方向結合動き情報候補には単方向結合動き情報候補よりも大きな
マージ候補番号が割り当てられる。
(変形例2:所定ブロック依存)
候補番号管理テーブル変更部154の動作はさらに変形することもできる。最初に、本
変形例では、所定のブロックに所定の双方向結合動き情報候補が関連付けられているとし
、ブロックCにBD0が、ブロックDにBD1が関連付けられているものとする。以下、
候補番号管理テーブル変更部154の動作の別の変形例について図61を用いて説明する
。関連付けられたブロックの個数だけ以下の処理が繰り返される(S280からS284
)。i番目の所定のブロックが無効であるか検査する(S281)。i番目の所定のブロ
ックが無効であれば(S281のYES)、候補番号管理テーブルを変更するため以降の
処理を行う。i番目の所定のブロックが無効でなければ(S281のNO)、次の所定ブ
ロックを検査する。
変形例2では、所定の結合動き情報候補を、マージ候補番号3のブロックCとマージ候
補番号4のブロックEの2つであるとしている。そのため、候補番号管理テーブル変更部
154は、第1の所定の無効なマージ候補番号に双方向結合動き情報候補(BD0)を割
り当て、候補番号管理テーブル変更部154は、第2の所定の無効なマージ候補番号に双
方向結合動き情報候補(BD1)を割り当てる(S282)。
以上のように、変形例2による双方向結合動き情報候補リスト生成部152は、所定の
結合動き情報候補が無効である場合に双方向結合動き情報候補が有効となる。ここでは、
所定の結合動き情報候補をブロックCとブロックEとしたが、より大きいマージ候補番号
を持つ選択率の低い結合動き情報候補が無効である場合に双方向結合動き情報候補が生成
されればよく、これに限定されない。
(変形例3:単方向予測の結合動き情報候補の置換)
候補番号管理テーブル変更部154の動作はさらに変形することもできる。以下、候補
番号管理テーブル変更部154の動作の変形例について図62を用いて説明する。結合動
き情報候補の無効数が0であれば(S271のNO)、候補番号管理テーブル変更部15
4は、第2結合動き情報候補リストに含まれる予測方向が単方向(L0方向またはL1方
向)である結合動き情報候補の数をカウントし、単方向予測数を算出する(S290)。
単方向予測数が1以上であるか調査する(S291)。双方向結合動き情報候補の有効数
が1以上であれば(S291のYES)、候補番号管理テーブルを変更するため以降の処
理を行う。単方向予測数が0であれば(S291のNO)、処理を終了する。候補番号管
理テーブル変更部154は、予測方向が双方向である双方向結合動き情報候補の数をカウ
ントし、双方向結合動き情報候補の有効数を算出する(S292)。候補番号管理テーブ
ル変更部154は、双方向結合動き情報候補の追加数分の双方向結合動き情報候補に予測
方向が単方向である結合動き情報候補のマージ候補番号を割り当てる(S294)。
具体例として、候補番号管理テーブル変更部154は、双方向結合動き情報候補(BD
0)の予測方向が双方向であれば、最後の予測方向が単方向であるマージ候補番号を、双
方向結合動き情報候補(BD0)に割り当てる。また、候補番号管理テーブル変更部15
4は、双方向結合動き情報候補(BD1)の動き補償予測の方向が双方向であれば、最後
から2番目の予測方向が単方向であるマージ候補番号を、双方向結合動き情報候補(BD
1)に割り当てる。なお、実施の形態3の変形例3では、単方向予測数の算出を第2結合
動き情報候補リストに含まれる予測方向が単方向である結合動き情報候補の数としたが、
単方向予測数の算出ができればよく、これに限定されない。例えば、選択率の高い結合動
き情報は予測方向が単方向であっても信頼度は高いと考えられるため、マージ候補番号が
3以上の予測方向が単方向である結合動き情報候補の数をカウントしてもよい。また、結
合動き情報候補の無効数が0であれば、予測方向が単方向である結合動き情報候補の数を
カウントするとしたが、結合動き情報候補の無効数と単方向予測数の合計数を上限として
双方向結合動き情報候補にマージ候補番号を割り当てることができればよく、これに限定
されない。
以上のように、変形例3による双方向結合動き情報候補リスト生成部152は、予測方
向が単方向である結合動き情報候補を、予測方向が双方向の双方向結合動き情報候補に置
換する。
(実施の形態3の効果)
以上のように、無効となるマージインデックスを双方向結合動き情報候補のマージ候補
番号として利用することで、マージ候補番号の増加によるマージインデックスの符号量の
増加を抑制し、結合動き情報候補の選択率を高めて符号化効率を向上させることができる
以上のように、時間方向や空間方向の動き情報の信頼度が高い場合には、双方向結合動
き情報候補のマージ候補番号が単方向結合動き情報候補のマージ候補番号よりも大きくな
るようにマージ候補番号を利用することで、マージインデックスの符号化効率を向上させ
ることができる。
以上のように、大きなマージ候補番号を持つ結合動き情報候補を、双方向結合動き情報
候補と関連付けることで、信頼度が高く選択率の高いブロックの結合動き情報候補を残し
ながら、選択率の低いブロックの結合動き情報候補と双方向結合動き情報候補とを適応的
に切り替えることができる。したがって、マージ候補番号の増加によるマージインデック
スの符号量の増加を抑制し、結合動き情報候補の選択率を高めて符号化効率を向上させる
ことができる。
以上のように、予測方向が単方向である結合動き情報候補を、予測方向が双方向の双方
向結合動き情報候補に置換し、予測効率の高い、予測方向が双方向の双方向結合動き情報
候補の数を増加させて、結合動き情報候補の選択率を高めて符号化効率を向上させること
ができる。
[実施の形態4]
(単方向予測の動き情報を優先)
実施の形態4の動画像符号化装置の構成は、基準方向動き情報決定部161の機能を除
いて実施の形態1の動画像符号化装置100の構成と同一である。以下、実施の形態4に
おける基準方向動き情報決定部161について実施の形態1との相違を説明する。実施の
形態4の基準方向動き情報決定部161の動作について図63を用いて説明する。
図63のフローチャートは、図28のフローチャートにステップS320からステップ
S323が追加されたものであり、ステップS321に特徴がある。まず、基準方向であ
るLXの有効性を「0」に設定する(S190)。第2結合動き情報候補リストに含まれ
る結合動き情報候補の数(NCands)、以下の処理を繰り返す(S320からS32
3)。結合動き情報候補のLX方向の有効性および単方向予測であるかを検査する(S3
21)。結合動き情報候補のLX方向が有効であり、且つ単方向予測であれば(S321
のYES)、基準方向であるLXの有効性を「1」に設定し、基準方向の動きベクトルと
参照インデックスを結合動き情報候補のLX方向の動きベクトルと参照インデックスとし
て処理を終了する(S322)。結合動き情報候補のLX方向が有効であり、且つ単方向
予測でないならば(S321のNO)、次の候補を検査する(S323)。
結合動き情報候補のLX方向が有効であり、且つ単方向予測の動き情報候補が存在しな
い場合、第2結合動き情報候補リストに含まれる結合動き情報候補の数(NCands)
、以下の処理を繰り返す(S191からS194)。結合動き情報候補のLX方向の有効
性を検査する(S192)。結合動き情報候補のLX方向が有効であれば(S192のY
ES)、基準方向であるLXの有効性を「1」に設定し、基準方向の動きベクトルと参照
インデックスを結合動き情報候補のLX方向の動きベクトルと参照インデックスとして処
理を終了する(S193)。結合動き情報候補のLX方向が無効であれば(S192のN
O)、次の候補を検査する(S194)。このように、実施の形態4の基準方向動き情報
決定部161は、基準方向の動き情報の決定において単方向である動き情報を優先してい
る点が、実施の形態1と異なる。
実施の形態4の動画像復号装置の構成は、基準方向動き情報決定部161の機能を除い
て実施の形態1の動画像復号装置200の構成と同一である。実施の形態4の動画像復号
装置の結合動き情報候補生成部140は実施の形態4の動画像符号化装置の結合動き情報
候補生成部140と同一である。
(実施の形態4の変形例)
なお、実施の形態4は以下のように変形できる。
(変形例1:単方向限定)
上述の実施の形態4では、基準方向動き情報決定部161の動作例として図63を挙げ
たが、動き情報の決定において単方向である動き情報が優先されればよく、これに限定さ
れない。例えば、図63のステップS191からステップS194を削除して基準方向の
動き情報を単方向である動き情報に限定して選択してもよい。
(変形例2:逆方向の単方向の優先)
上述の実施の形態4では、基準方向動き情報決定部161の動作例として図63を挙げ
たが、動き情報の決定において単方向である動き情報が優先されればよく、これに限定さ
れない。例えば、逆方向動き情報決定部162の逆方向の動き情報の決定においても、実
施の形態4の基準方向動き情報決定部161と同様に単方向である動き情報を優先しても
よい。また、逆方向動き情報決定部162の逆方向の動き情報の決定において、実施の形
態4の変形例1の基準方向動き情報決定部161と同様に単方向である動き情報に限定し
て選択してもよい。
(実施の形態4の効果)
実施の形態4では、基準方向の動き情報の決定において単方向である動き情報を優先す
ることで、信頼度の高い動き情報を基準方向の動き情報として利用することができ、双方
向結合動き情報候補の選択率を高めて符号化効率を向上させることができる。
[実施の形態5]
(各方向削除プロセス)
実施の形態5の動画像符号化装置の構成は、結合動き情報候補生成部140の機能を除
いて実施の形態1の動画像符号化装置100の構成と同一である。以下、実施の形態5に
おける結合動き情報候補生成部140について実施の形態1との相違を説明する。
実施の形態5の結合動き情報候補生成部140の構成について図64を用いて実施の形
態1との相違を説明する。図64では、図16の第1結合動き情報候補リスト削減部15
1の代わりにL0方向動き情報候補リスト生成部155とL1方向動き情報候補リスト生
成部156が設置されている。
実施の形態5の結合動き情報候補生成部140の機能について説明する。L0方向動き
情報候補リスト生成部155は、第1結合動き情報候補リストに含まれる動き情報候補に
ついて、L0方向の動き情報が重複している動き情報を持つ結合動き情報候補が複数存在
する場合には、1つの結合動き情報候補を残して削除してL0方向動き情報候補リストを
生成し、当該L0方向動き情報候補リストを双方向結合動き情報候補リスト生成部152
に供給する。
L1方向動き情報候補リスト生成部156は、第1結合動き情報候補リストに含まれる
動き情報候補について、L1方向の動き情報が重複している動き情報を持つ結合動き情報
候補が複数存在する場合には、1つの結合動き情報候補を残して削除してL1方向動き情
報候補リストを生成し、当該L1方向動き情報候補リストを双方向結合動き情報候補リス
ト生成部152に供給する。
双方向結合動き情報候補リスト生成部152は、L0方向動き情報候補リスト生成部1
55より供給されるL0方向動き情報候補リストと、L1方向動き情報候補リスト生成部
156より供給されるL1方向動き情報候補リストから、双方向結合動き情報候補リスト
を生成する。
実施の形態5の動画像復号装置の構成は、結合動き情報候補生成部140の機能を除い
て実施の形態1の動画像復号装置200の構成と同一である。実施の形態5の動画像復号
装置の結合動き情報候補生成部140は実施の形態5の動画像符号化装置の結合動き情報
候補生成部140と同一である。
(実施の形態5の効果)
実施の形態5では、L0方向とL1方向の動き情報の冗長度を削減しておくことで同一
の双方向結合動き情報の生成を抑制し、双方向結合動き情報候補の有効性を高めて符号化
効率を向上させることができる。
[実施の形態6]
(双方向結合動き情報候補の選択的利用)
実施の形態6の動画像符号化装置の構成は、基準方向決定部160の機能を除いて実施
の形態1の動画像符号化装置100の構成と同一である。最初に、実施の形態6における
候補番号管理テーブルを図65とし、結合動き情報候補リストに含まれる結合動き情報候
補の最大数は6であるとする。結合動き情報候補リストに含まれる結合動き情報候補の最
大数が6であること、双方向結合動き情報候補にマージ候補番号が1つしか割り当てられ
ていないことが異なる。以下、実施の形態6における基準方向決定部160について実施
の形態1との相違を説明する。実施の形態6の基準方向決定部160の動作について図6
6を用いて説明する。
基準方向決定部160は、第2結合動き情報候補リストに含まれる結合動き情報候補の
数(NCands)、以下の処理を繰り返す(S300からS305)。結合動き情報候
補のL0方向の有効性を検査する(S301)。結合動き情報候補のL0方向が有効であ
れば(S301のYES)、基準方向をL0に設定して処理を終了する(S302)。結
合動き情報候補のL0方向が無効であれば(S301のNO)、結合動き情報候補のL1
方向の有効性を検査する(S303)。結合動き情報候補のL1方向が有効であれば(S
303のYES)、基準方向をL1に設定して処理を終了する(S304)。結合動き情
報候補のL1方向が無効であれば(S303のNO)、次の候補を検査する(S305)
。なお、基準方向が設定できなければ、双方向結合動き情報候補は生成しない(S306
)。
実施の形態6の動画像復号装置の構成は、基準方向決定部160の機能を除いて実施の
形態1の動画像復号装置200の構成と同一である。実施の形態6の動画像復号装置の基
準方向決定部160は実施の形態6の動画像符号化装置の基準方向決定部160と同一で
ある。
(実施の形態6の効果)
実施の形態6では、結合動き情報候補リストに含まれる結合動き情報候補の予測方向に
よって基準方向をL0方向とするかL1方向するかを判定することで、双方向結合動き情
報候補が1つだけ有効である場合に、双方向結合動き情報候補の有効性を高め、双方向結
合動き情報候補の選択性を高めて符号化効率を向上させることができる。
以上述べた実施の形態1から6の動画像符号化装置が出力する動画像の符号化ストリー
ムは、実施の形態1から6で用いられた符号化方法に応じて復号することができるように
特定のデータフォーマットを有している。当該動画像符号化装置に対応する動画像復号装
置がこの特定のデータフォーマットの符号化ストリームを復号することができる。
具体的には、双方向結合動き情報候補を示すマージインデックスや、候補番号管理テー
ブルを符号化ストリーム中に符号化している。また、双方向結合動き情報候補を示すマー
ジインデックスのみを符号化ストリーム中に符号化し、候補番号管理テーブルを動画像符
号装置と動画像復号装置で共有することで候補番号管理テーブルを符号化ストリーム中に
符号化しなくてもよい。
動画像符号化装置と動画像復号装置の間で符号化ストリームをやりとりするために、有
線または無線のネットワークが用いられる場合、符号化ストリームを通信路の伝送形態に
適したデータ形式に変換して伝送してもよい。その場合、動画像符号化装置が出力する符
号化ストリームを通信路の伝送形態に適したデータ形式の符号化データに変換してネット
ワークに送信する動画像送信装置と、ネットワークから符号化データを受信して符号化ス
トリームに復元して動画像復号装置に供給する動画像受信装置とが設けられる。
動画像送信装置は、動画像符号化装置が出力する符号化ストリームをバッファするメモ
リと、符号化ストリームをパケット化するパケット処理部と、パケット化された符号化デ
ータをネットワークを介して送信する送信部とを含む。動画像受信装置は、パケット化さ
れた符号化データをネットワークを介して受信する受信部と、受信された符号化データを
バッファするメモリと、符号化データをパケット処理して符号化ストリームを生成し、動
画像復号装置に提供するパケット処理部とを含む。
以上の符号化および復号に関する処理は、ハードウェアを用いた伝送、蓄積、受信装置
として実現することができるのは勿論のこと、ROM(Read Only Memor
y)やフラッシュメモリなどに記憶されているファームウェアや、コンピュータなどのソ
フトウェアによっても実現することができる。そのファームウェアプログラム、ソフトウ
ェアプログラムをコンピュータなどで読み取り可能な記録媒体に記録して提供することも
、有線あるいは無線のネットワークを通してサーバから提供することも、地上波あるいは
衛星ディジタル放送のデータ放送として提供することも可能である。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。実施の形態は例示であり、それらの各構
成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例
も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
上述した実施の形態1において、図26のフローチャートを用いて、時間結合動き情報
候補リストの生成の動作を説明した。そのフローチャートでは、時間結合動き情報候補の
動きベクトルを算出する処理がある(S164)。時間結合動き情報候補は、候補ブロッ
クの動き情報で有効な予測方向である参照画像ColRefPicと動きベクトルmvC
olを基準に、双方向の動き情報を算出する。候補ブロックの予測方向がL0方向もしく
はL1方向の単方向の場合には、その予測方向の参照画像と動きベクトルを基準として選
択する。候補ブロックの予測方向が双方向である場合には、L0方向或いはL1方向のい
ずれか一方の参照画像と動きベクトルを基準として選択する。双方向動き情報生成の基準
とする参照画像と動きベクトルが選択されたら、時間結合動き情報候補の動きベクトルを
算出する。
ここで、双方向動き情報生成の基準とする動きベクトルColMvと参照画像ColR
efPicからの時間結合動き情報候補の動きベクトルmvL0t、mvL1tの算出手
法について図67を用いて説明する。
ColPicとColRefPicの画像間距離をColDistとし、時間結合動き
情報候補のL0方向の参照画像ColL0Picと処理対象画像CurPicの画像間距
離をCurL0Dist、時間結合動き情報候補のL1方向の参照画像ColL1Pic
と処理対象画像CurPicの画像間距離をCurL1Distとすると、ColMvを
ColDistとCurL0Dist、CurL1Distの距離比率でスケーリングし
た下記式1の動きベクトルを、時間結合動き情報候補の動きベクトルとする。なお、画像
間距離の算出はPOCを用いて行われ、正負の符号を有する。
mvL0t=mvCol×CurrL0Dist/ColDist
mvL1t=mvCol×CurrL1Dist/ColDist ・・・(式1)
なお、図67のColPic、ColRefPic、ColL0Pic、ColL1P
icは一例であってこれ以外の関係であってもよい。
100 動画像符号化装置、 101 予測ブロック画像取得部、 102 減算部、
103 予測誤差符号化部、 104 符号列生成部、 105 予測誤差復号部、
106 動き補償部、 107 加算部、 108 動きベクトル検出部、 109 動
き情報生成部、 110 フレームメモリ、 111 動き情報メモリ、 120 差分
ベクトル算出部、 121 結合動き情報決定部、 122 予測符号化モード決定部、
130 予測ベクトル候補リスト生成部、 131 予測ベクトル決定部、 132
減算部、 140 結合動き情報候補生成部、 141 結合動き情報選択部、 150
単方向動き情報候補リスト生成部、 151 第1結合動き情報候補リスト削減部、
152 双方向結合動き情報候補リスト生成部、 153 第2結合動き情報候補リスト
削減部、 154 候補番号管理テーブル変更部、 155 L0方向動き情報候補リス
ト生成部、 156 L1方向動き情報候補リスト生成部、 160 基準方向決定部、
161 基準方向動き情報決定部、 162 逆方向動き情報決定部、 163 双方
向動き情報決定部、 200 動画像復号装置、 201 符号列解析部、 202 予
測誤差復号部、 203 加算部、 204 動き情報再生部、 205 動き補償部、
206 フレームメモリ、 207 動き情報メモリ、 210 符号化モード判定部
、 211 動きベクトル再生部、 212 結合動き情報再生部、 220 予測ベク
トル候補リスト生成部、 221 予測ベクトル決定部、 222 加算部、 230
結合動き情報候補生成部、 231 結合動き情報選択部。

Claims (6)

  1. 動き補償予測を行う画像復号装置であって、
    復号対象ブロックに隣接する複数の復号済みのブロックから、動きベクトルの情報と参照画像の情報とを少なくとも含む動き情報をそれぞれ1つまたは2つ持つ複数のブロックを選択して、選択されたブロックの動き情報から、動き補償予測に用いる動き情報の候補を含む候補リストを生成する候補リスト生成部と、
    前記候補に含まれる第1の候補から第1の方向の第1の動き情報を取得する第1の動き情報取得部と、
    前記候補に含まれる前記第1の候補とは異なる第2の候補から前記第1の方向とは異なる第2の方向の第2の動き情報を取得する第2の動き情報取得部と、
    前記第1の動き情報と前記第2の動き情報を組み合わせて、動き情報の第1の新たな候補を生成する選択候補生成部と、
    を備え、
    前記第1の動き情報取得部は、さらに、前記第2の候補から前記第1の方向の第3の動き情報を取得し、
    前記第2の動き情報取得部は、さらに、前記第1の候補から前記第2の方向の第4の動き情報を取得し、
    前記選択候補生成部は、前記第3の動き情報と前記第4の動き情報とを組み合わせて、動き情報の第2の新たな候補を生成し、
    前記候補リスト生成部は、前記復号対象ブロックを含む画像と時間的に異なる画像のブロックの動き情報から導出した動き情報を候補リストに含め、
    動き補償予測に用いる動き情報の候補を前記候補リスト内で特定するための候補特定情報を復号する符号列解析部と、
    復号された前記候補特定情報を用いて、前記候補リストに含まれる候補の中から1つの候補を選択する選択部と、
    を備えることを特徴とする画像復号装置。
  2. 動き補償予測を行う画像復号方法であって、
    復号対象ブロックに隣接する複数の復号済みのブロックから、動きベクトルの情報と参照画像の情報とを少なくとも含む動き情報をそれぞれ1つまたは2つ持つ複数のブロックを選択して、選択されたブロックの動き情報から、動き補償予測に用いる動き情報の候補を含む候補リストを生成するステップと、
    前記候補に含まれる第1の候補から第1の方向の第1の動き情報を取得するステップと、
    前記候補に含まれる前記第1の候補とは異なる第2の候補から前記第1の方向とは異なる第2の方向の第2の動き情報を取得するステップと、
    前記第1の動き情報と前記第2の動き情報を組み合わせて、動き情報の第1の新たな候補を生成するステップと、
    前記第2の候補から前記第1の方向の第3の動き情報を取得するステップと、
    前記第1の候補から前記第2の方向の第4の動き情報を取得するステップと、
    前記第3の動き情報と前記第4の動き情報とを組み合わせて、動き情報の第2の新たな候補を生成するステップと、
    前記復号対象ブロックを含む画像と時間的に異なる画像のブロックの動き情報から導出した動き情報を候補リストに含めるステップと、
    動き補償予測に用いる動き情報の候補を前記候補リスト内で特定するための候補特定情報を復号するステップと、
    復号された前記候補特定情報を用いて、前記候補リストに含まれる候補の中から1つの候補を選択するステップと、
    を有することを特徴とする画像復号方法。
  3. 動き補償予測を行う画像復号プログラムであって、
    復号対象ブロックに隣接する複数の復号済みのブロックから、動きベクトルの情報と参照画像の情報とを少なくとも含む動き情報をそれぞれ1つまたは2つ持つ複数のブロックを選択して、選択されたブロックの動き情報から、動き補償予測に用いる動き情報の候補を含む候補リストを生成する処理と、
    前記候補に含まれる第1の候補から第1の方向の第1の動き情報を取得する処理と、
    前記候補に含まれる前記第1の候補とは異なる第2の候補から前記第1の方向とは異なる第2の方向の第2の動き情報を取得する処理と、
    前記第1の動き情報と前記第2の動き情報を組み合わせて、動き情報の第1の新たな候補を生成する処理と、
    前記第2の候補から前記第1の方向の第3の動き情報を取得する処理と、
    前記第1の候補から前記第2の方向の第4の動き情報を取得する処理と、
    前記第3の動き情報と前記第4の動き情報とを組み合わせて、動き情報の第2の新たな候補を生成する処理と、
    前記復号対象ブロックを含む画像と時間的に異なる画像のブロックの動き情報から導出した動き情報を候補リストに含める処理と、
    動き補償予測に用いる動き情報の候補を前記候補リスト内で特定するための候補特定情報を復号する処理と、
    復号された前記候補特定情報を用いて、前記候補リストに含まれる候補の中から1つの候補を選択する処理と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする画像復号プログラム。
  4. 動き補償予測を行う受信装置であって、
    動画像が符号化された符号化データを受信する受信部と、
    前記符号化データをパケット処理して符号化ストリームを生成するパケット処理部と、
    前記符号化ストリームにおける復号対象ブロックに隣接する複数の復号済みのブロックから、動きベクトルの情報と参照画像の情報とを少なくとも含む動き情報をそれぞれ1つまたは2つ持つ複数のブロックを選択して、選択されたブロックの動き情報から、動き補償予測に用いる動き情報の候補を含む候補リストを生成する候補リスト生成部と、
    前記候補に含まれる第1の候補から第1の方向の第1の動き情報を取得する第1の動き情報取得部と、
    前記候補に含まれる前記第1の候補とは異なる第2の候補から前記第1の方向とは異なる第2の方向の第2の動き情報を取得する第2の動き情報取得部と、
    前記第1の動き情報と前記第2の動き情報を組み合わせて、動き情報の第1の新たな候補を生成する選択候補生成部と、
    を備え、
    前記第1の動き情報取得部は、さらに、前記第2の候補から前記第1の方向の第3の動き情報を取得し、
    前記第2の動き情報取得部は、さらに、前記第1の候補から前記第2の方向の第4の動き情報を取得し、
    前記選択候補生成部は、前記第3の動き情報と前記第4の動き情報とを組み合わせて、動き情報の第2の新たな候補を生成し、
    前記候補リスト生成部は、前記復号対象ブロックを含む画像と時間的に異なる画像のブロックの動き情報から導出した動き情報を候補リストに含め、
    動き補償予測に用いる動き情報の候補を前記候補リスト内で特定するための候補特定情報を復号する符号列解析部と、
    復号された前記候補特定情報を用いて、前記候補リストに含まれる候補の中から1つの候補を選択する選択部と、
    を備えることを特徴とする受信装置。
  5. 動き補償予測を行う受信方法であって、
    動画像が符号化された符号化データを受信するステップと、
    前記符号化データをパケット処理して符号化ストリームを生成するステップと、
    前記符号化ストリームにおける復号対象ブロックに隣接する複数の復号済みのブロックから、動きベクトルの情報と参照画像の情報とを少なくとも含む動き情報をそれぞれ1つまたは2つ持つ複数のブロックを選択して、選択されたブロックの動き情報から、動き補償予測に用いる動き情報の候補を含む候補リストを生成するステップと、
    前記候補に含まれる第1の候補から第1の方向の第1の動き情報を取得するステップと、
    前記候補に含まれる前記第1の候補とは異なる第2の候補から前記第1の方向とは異なる第2の方向の第2の動き情報を取得するステップと、
    前記第1の動き情報と前記第2の動き情報を組み合わせて、動き情報の第1の新たな候補を生成するステップと、
    前記第2の候補から前記第1の方向の第3の動き情報を取得するステップと、
    前記第1の候補から前記第2の方向の第4の動き情報を取得するステップと、
    前記第3の動き情報と前記第4の動き情報とを組み合わせて、動き情報の第2の新たな候補を生成するステップと、
    前記復号対象ブロックを含む画像と時間的に異なる画像のブロックの動き情報から導出した動き情報を候補リストに含めるステップと、
    動き補償予測に用いる動き情報の候補を前記候補リスト内で特定するための候補特定情報を復号するステップと、
    復号された前記候補特定情報を用いて、前記候補リストに含まれる候補の中から1つの候補を選択するステップと、
    を有することを特徴とする受信方法。
  6. 動き補償予測を行う受信プログラムであって、
    動画像が符号化された符号化データを受信する処理と、
    前記符号化データをパケット処理して符号化ストリームを生成する処理と、
    前記符号化ストリームにおける復号対象ブロックに隣接する複数の復号済みのブロックから、動きベクトルの情報と参照画像の情報とを少なくとも含む動き情報をそれぞれ1つまたは2つ持つ複数のブロックを選択して、選択されたブロックの動き情報から、動き補償予測に用いる動き情報の候補を含む候補リストを生成する処理と、
    前記候補に含まれる第1の候補から第1の方向の第1の動き情報を取得する処理と、
    前記候補に含まれる前記第1の候補とは異なる第2の候補から前記第1の方向とは異なる第2の方向の第2の動き情報を取得する処理と、
    前記第1の動き情報と前記第2の動き情報を組み合わせて、動き情報の第1の新たな候補を生成する処理と、
    前記第2の候補から前記第1の方向の第3の動き情報を取得する処理と、
    前記第1の候補から前記第2の方向の第4の動き情報を取得する処理と、
    前記第3の動き情報と前記第4の動き情報とを組み合わせて、動き情報の第2の新たな候補を生成する処理と、
    前記復号対象ブロックを含む画像と時間的に異なる画像のブロックの動き情報から導出した動き情報を候補リストに含める処理と、
    動き補償予測に用いる動き情報の候補を前記候補リスト内で特定するための候補特定情報を復号する処理と、
    復号された前記候補特定情報を用いて、前記候補リストに含まれる候補の中から1つの候補を選択する処理と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする受信プログラム。
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