JP5837835B2 - フライトプラン作成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の訪問地点を往復航空券で回るフライトプランを作成する機能を備えたフライトプラン作成装置に関する。
近年、複数の航空会社が、フライトの予約のためのシステムとして、コンピュータリザベーションシステム(CRS)やグローバルディスティネーションシステム(GDS)を実用化している。CRSやGDSは、複数都市周遊型のフライトプランの自動作成機能を備えている。しかし、日本発着で周遊可能な海外都市数は、2または3に限られる。
そこで、従来、複数都市周遊型のフライトプランを作成可能なフライトプラン作成装置が提案されている(例えば、特許文献1および2参照)。この従来のフライトプラン作成装置では、プラン作成条件が旅行代理店端末から入力されると、仮ブレークポイント(仮BP)となる地点が計算され、その仮BP地点を条件の一つとして、運賃商品データベースから、適用可能な運賃商品が選択される。つぎに、選択された運賃商品の各商品の決まりに従って複数のフライトスケジュールが生成される。具体的に、旅程の各区間の利用フライトおよび適切な運賃が適用され、フライトプラン(フライトスケジュールと適切な運賃の組み合わせ)が旅行代理店端末で提示される。
特開2003−216701号公報 特開2007−257669号公報
しかしながら、従来のフライトプラン作成装置においては、仮ブレークポイント地点を検索キーとして運賃商品の検索が行われるため、運賃商品の決まりによりそこをブレークポイントに設定できない商品は、たとえ有効なフライトプランが生成される可能性があっても、選択から外れてしまうことがあり得る。また、選択に含められたとしても、適切な運賃を適用できないため、フライトプランが作成されないこともあり得る。そのため、より漏れのないフライトプランを作成できるフライトプラン作成装置の開発が望まれていた。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、より漏れのないフライトプランを作成することのできるフライトプラン作成装置を提供することを目的とする。
本発明のフライトプラン作成装置は、複数の訪問地点を往復航空券で回るフライトプランを作成するフライトプラン作成装置であって、前記フライトプラン作成装置は、運賃商品の情報を記憶する運賃商品データベースであって、運賃商品ごとに定められた複数の訪問可能地点の情報と、前記複数の訪問可能地点の各々がブレークポイントとして設定可能か否かの情報と、前記複数の訪問可能地点の各々が強制ブレークポイントとして設定可能か否かの情報と、前記複数の訪問可能地点についての途中降機ルールとを記憶する運賃商品データベースと、出発地点と複数の訪問地点と訪問日程を含むプラン作成条件が入力される条件入力部と、前記出発地点から前記複数の訪問地点の各々までの距離の情報を取得し、前記複数の訪問地点から、前記出発地点からの距離が最大の訪問地点を仮ブレークポイントとして選択する仮ブレークポイント選択部と、前記プラン作成条件の前記複数の訪問地点と前記仮ブレークポイントを検索キーとして用いて、前記運賃商品データベースから、前記プラン作成条件の前記複数の訪問地点を前記複数の訪問可能地点に含んでいる運賃商品であり、かつ、前記仮ブレークポイントの訪問地点がブレークポイントとして設定可能である運賃商品を検索する第1の運賃商品検索部と、前記プラン作成条件の前記複数の訪問地点と前記強制ブレークポイントを検索キーとして用いて、前記運賃商品データベースから、前記プラン作成条件の前記複数の訪問地点を前記複数の訪問可能地点に含んでいる運賃商品であり、かつ、前記強制ブレークポイントの訪問地点がブレークポイントとして設定可能である運賃商品を検索する第2の運賃商品検索部と、前記第1の運賃商品検索部と前記第2の運賃商品検索部により検索された運賃商品に基づいて、前記プラン作成条件に含まれる前記出発地点と前記複数の訪問地点により作られる複数の区画の運行フライトをコンピュータ予約システムから取得することにより、前記複数の区画の運行フライトの組み合わせで構成されるフライトスケジュールとその運賃とを含むフライトプランを生成するフライトプラン生成部と、を備え、前記強制ブレークポイントは、前記仮ブレークポイント以外の訪問地点であり、前記強制ブレークポイントの訪問地点をブレークポイントに設定することにより、前記仮ブレークポイントの訪問地点が前記途中降機ルールを満たすことが可能である。
これにより、出発地点からの距離が最大の訪問地点が「仮ブレークポイント」として選択されるとともに、運賃商品の料金計算ルールによりブレークポイントとして設定できない訪問地点が「強制ブレークポイント」として選択される。この場合、「仮ブレークポイント」以外の地点が「強制ブレークポイント」として運賃商品データベースから検索されるので、「仮ブレークポイント」だけでは検索から外れてしまうような商品も検索結果に含められる。したがって、より漏れのないフライトプランの作成が可能になる。
また、本発明のフライトプラン作成装置では、前記運賃商品データベースに、前記複数の訪問可能地点の各々がブレークポイント候補として設定可能か否かを情報が記憶されており、前記ブレークポイント候補は、前記仮ブレークポイント以外の訪問地点であり、前記第2の運賃商品検索部は、前記ブレークポイント候補を前記強制ブレークポイントとみなして、前記運賃商品の検索を行うことが可能であり、前記フライトプラン生成部は、前記ブレークポイント候補をブレークポイントとみなして、前記運賃の計算を行うことが可能であってもよい。
これにより、運賃商品の検索を行うときには「ブレークポイント候補」が強制ブレークポイントとみなされるので、「仮ブレークポイント」だけでは検索から外れてしまうような商品も検索結果に含められる。さらに、運賃の掲載を行うときには「ブレークポイント候補」がブレークポイントとみなされるので、正しい運賃の計算が行われ。したがって、正しい運賃が適用された、漏れのないフライトプランの作成が可能になる。
本発明の方法は、複数の訪問地点を往復航空券で回るフライトプランを作成する方法であって、運賃商品の情報を記憶する運賃商品データベースには、運賃商品ごとに定められた複数の訪問可能地点の情報と、前記複数の訪問可能地点の各々がブレークポイントとして設定可能か否かの情報と、前記複数の訪問可能地点の各々が強制ブレークポイントとして設定可能か否かの情報と、前記複数の訪問可能地点についての途中降機ルールとが記憶されており、前記方法は、出発地点と複数の訪問地点と訪問日程を含むプラン作成条件が入力されると、前記出発地点から前記複数の訪問地点の各々までの距離の情報を取得し、前記複数の訪問地点から、前記出発地点からの距離が最大の訪問地点を仮ブレークポイントとして選択し、前記プラン作成条件の前記複数の訪問地点と前記仮ブレークポイントを検索キーとして用いて、前記運賃商品データベースから、前記プラン作成条件の前記複数の訪問地点を前記複数の訪問可能地点に含んでいる運賃商品であり、かつ、前記仮ブレークポイントの訪問地点がブレークポイントとして設定可能である運賃商品を検索し、前記プラン作成条件の前記複数の訪問地点と前記強制ブレークポイントを検索キーとして用いて、前記運賃商品データベースから、前記プラン作成条件の前記複数の訪問地点を前記複数の訪問可能地点に含んでいる運賃商品であり、かつ、前記強制ブレークポイントの訪問地点がブレークポイントとして設定可能である運賃商品を検索し、前記第1の運賃商品検索部と前記第2の運賃商品検索部により検索された運賃商品に基づいて、前記プラン作成条件に含まれる前記出発地点と前記複数の訪問地点により作られる複数の区画の運行フライトをコンピュータ予約システムから取得することにより、前記複数の区画の運行フライトの組み合わせで構成されるフライトスケジュールとその運賃とを含むフライトプランを生成することを含み、前記強制ブレークポイントは、前記仮ブレークポイント以外の訪問地点であり、前記強制ブレークポイントの訪問地点をブレークポイントに設定することにより、前記仮ブレークポイントの訪問地点が前記途中降機ルールを満たすことが可能である。
この方法によっても、上記と同様、出発地点からの距離が最大の訪問地点が「仮ブレークポイント」として選択されるとともに、運賃商品の料金計算ルールによりブレークポイントとして設定できない訪問地点が「強制ブレークポイント」として選択される。この場合、「仮ブレークポイント」以外の地点が「強制ブレークポイント」として運賃商品データベースから検索されるので、「仮ブレークポイント」だけでは検索から外れてしまうような商品も検索結果に含められる。したがって、より漏れのないフライトプランの作成が可能になる。
本発明のプログラムは、複数の訪問地点を往復航空券で回るフライトプランを作成するためのプログラムであって、運賃商品の情報を記憶する運賃商品データベースには、運賃商品ごとに定められた複数の訪問可能地点の情報と、前記複数の訪問可能地点の各々がブレークポイントとして設定可能か否かの情報と、前記複数の訪問可能地点の各々が強制ブレークポイントとして設定可能か否かの情報と、前記複数の訪問可能地点についての途中降機ルールとが記憶されており、前記プログラムは、出発地点と複数の訪問地点と訪問日程を含むプラン作成条件が入力されると、コンピュータに、前記出発地点から前記複数の訪問地点の各々までの距離の情報を取得し、前記複数の訪問地点から、前記出発地点からの距離が最大の訪問地点を仮ブレークポイントとして選択する処理と、前記プラン作成条件の前記複数の訪問地点と前記仮ブレークポイントを検索キーとして用いて、前記運賃商品データベースから、前記プラン作成条件の前記複数の訪問地点を前記複数の訪問可能地点に含んでいる運賃商品であり、かつ、前記仮ブレークポイントの訪問地点がブレークポイントとして設定可能である運賃商品を検索する処理と、前記プラン作成条件の前記複数の訪問地点と前記強制ブレークポイントを検索キーとして用いて、前記運賃商品データベースから、前記プラン作成条件の前記複数の訪問地点を前記複数の訪問可能地点に含んでいる運賃商品であり、かつ、前記強制ブレークポイントの訪問地点がブレークポイントとして設定可能である運賃商品を検索する処理と、前記第1の運賃商品検索部と前記第2の運賃商品検索部により検索された運賃商品に基づいて、前記プラン作成条件に含まれる前記出発地点と前記複数の訪問地点により作られる複数の区画の運行フライトをコンピュータ予約システムから取得することにより、前記複数の区画の運行フライトの組み合わせで構成されるフライトスケジュールとその運賃とを含むフライトプランを生成するする処理と、を実行させるものであり、前記強制ブレークポイントは、前記仮ブレークポイント以外の訪問地点であり、前記強制ブレークポイントの訪問地点をブレークポイントに設定することにより、前記仮ブレークポイントの訪問地点が前記途中降機ルールを満たすことが可能である。
このプログラムによっても、上記と同様、出発地点からの距離が最大の訪問地点が「仮ブレークポイント」として選択されるとともに、運賃商品の料金計算ルールによりブレークポイントとして設定できない訪問地点が「強制ブレークポイント」として選択される。この場合、「仮ブレークポイント」以外の地点が「強制ブレークポイント」として運賃商品データベースから検索されるので、「仮ブレークポイント」だけでは検索から外れてしまうような商品も検索結果に含められる。したがって、より漏れのないフライトプランの作成が可能になる。
本発明によれば、商品検索時に「強制ブレークポイント」を用いることにより、適切な商品をより多く選択することができ、より漏れのないフライトプランを作成することが可能になる。
本発明の実施の形態におけるフライト予約システムの構成図 本発明の実施の形態におけるフライトプラン作成装置のブロック図 本発明の実施の形態における仮BP、強制BP、BP候補の説明図 本発明の実施の形態におけるフライトプラン作成装置の動作説明のためのフロー図
以下、本発明の実施の形態のフライトプラン作成装置について、図面を用いて説明する。本実施の形態では、フライト予約システム等に用いられるフライトプラン作成装置の場合を例示する。本実施の形態のフライトプラン作成装置は、複数の訪問地点を往復航空券で回るフライトプランを作成する機能を備えている。この機能は、フライトプラン作成装置のHDDやメモリ等に格納されるプログラムにより実現される。
本発明の実施の形態のフライトプラン作成装置の構成を、図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態のフライトプラン作成装置が適用されるフライト予約システムの構成図であり、図2は、本実施の形態のフライトプラン作成装置のブロック図である。
まず、図1を参照しながら、本実施の形態のフライトプラン作成装置が適用されるシステム(フライト予約システム)の全体構成について説明する。図1に示すように、本実施の形態のフライト予約システム1では、フライトプラン作成装置2は、ネットワーク3を介して、CRS(コンピュータリザベーションシステム)4やGDS(グローバルディスティネーションシステム)5に接続されている。また、フライトプラン作成装置2は、ネットワーク6を介して、旅行代理店端末7に接続されている。
CRS4は、航空機などの座席を予約するためのコンピュータシステムであり、例えば、SABRE、APOLLO等のCRS4が知られている。GDS5は、コンピュータを利用した旅行関連商品の予約・発券システムであり、例えば、セーバー、ガリレオ、アマデウス、ワールドスパンなどが知られている。CRS4やGDS5は、本発明のコンピュータ予約システムに相当する。
旅行代理店端末7は、旅行代理店に設置されるコンピュータであり、例えば、汎用コンピュータが用いられる。旅行代理店の操作者は、旅行代理店端末7のブラウザ機能を利用して、フライトプランの作成サービスの提供を受ける。図示されないが、フライトプラン作成装置2は、多数の旅行代理店端末7と接続される。旅行代理店端末7は、携帯端末(携帯電話を含む)でもよい。また、フライトプラン作成装置2は、旅行代理店のみならず、利用者(顧客、旅行者)の端末に対して同様のフライトプラン作成サービスを提供してもよい。
フライトプラン作成装置2は、その全体的な動作として、旅行代理店端末7から、フライトプラン作成の条件を受け付け、運賃商品のデータベースを参照してフライトプランを作成する。このとき、CRS4やGDS5から適宜有用な情報が入手される。CRS4やGDS5は、各種の機能を提供している。それら機能のうちの距離計算機能、空席照会機能、予約記録作成機能、自動運賃計算機能などが、フライトプラン作成装置2により利用される。そして、フライトプラン作成装置2は、作成したフライトプランを旅行代理店端末7に提示する。
ここで、図2を参照して、フライトプラン作成装置2の構成について詳しく説明する。図2に示すように、フライトプラン作成装置2は、運賃商品の情報を記憶する運賃商品データベース10を備えている。運賃商品データベース10には、運賃商品ごとに定められた複数の訪問可能地点の情報と、複数の訪問可能地点の各々がブレークポイントとして設定可能か否かの情報が記憶される。また、この運賃商品データベース10には、プラン作成条件に含まれる出発地点と複数の訪問地点により作られる複数の区画の各々の運賃情報が記憶されている。
このフライトプラン作成装置2は、旅行代理店端末7からプラン作成条件が入力される入力部11を備えている。プラン作成条件には、出発地点、複数の訪問地点、訪問日程、訪問順などが含まれる。
また、フライトプラン作成装置2は、プラン作成条件の訪問地点(複数の訪問地点)から仮ブレークポイント(仮BP)を選択する仮BP選択部12を備えている。仮BP選択部12は、プラン作成条件に含まれる訪問地点の情報に基づいて、出発地点から複数の訪問地点の各々までの距離の情報を取得し、複数の訪問地点の中から、出発地点からの距離が最大の訪問地点を「仮ブレークポイント」として選択する。この場合、仮BP選択部12は、CRS4やGDS5にアクセスし、CRS4やGDS5の距離計算機能(典型的には、マイル計算機能)を利用して、仮BPの選択に用いる情報を得ることができる。
例えば、図3に示すように、複数の訪問地点(都市Y、Z)の中から、出発地点(都市X)からの距離が最大の訪問地点(都市Y)が「仮ブレークポイント」として選択される。
フライトプラン作成装置2は、運賃商品データベース10を検索して、適切な運賃商品を選択する運賃商品検索部13を備えている。運賃商品検索部13は、プラン作成条件の複数の訪問地点と仮ブレークポイントを検索キーとして用いて、運賃商品データベース10から、適切な運賃商品を選び出す機能を備えている。この場合、運賃商品検索部13は、プラン作成条件の複数の訪問地点を複数の訪問可能地点に含んでいる運賃商品であり、かつ、仮ブレークポイントの訪問地点がブレークポイントとして設定可能である運賃商品を選び出す。
また、運賃商品データベース10には、複数の訪問可能地点の各々が「強制ブレークポイント」として設定可能か否かの情報と、複数の訪問可能地点についての途中降機ルールが記憶されている。「強制ブレークポイント」は、仮ブレークポイント以外の訪問地点である。強制ブレークポイントの訪問地点をブレークポイントに設定することにより、仮ブレークポイントの訪問地点が途中降機ルールを満たすようになる。例えば、図3の例で、ある運賃商品に「都市Yでの途中降機しか認めない(都市Zでの途中降機は認められない)」という途中降機ルールがあったとする。その場合、都市Y(仮ブレークポイント)がブレークポイントとされると、都市Zは途中降機地点とされることになり、この運賃商品の途中降機ルールを満たさなくなる。その場合、都市Zを強制ブレークポイントとすると、都市Z(強制ブレークポイント)がブレークポイントとされ、都市Yが途中降機地点とされて、運賃商品の途中降機ルールを満たすようになる。そのような地点を「強制ブレークポイント」と呼ぶ。
運賃商品検索部13は、プラン作成条件の複数の訪問地点と強制ブレークポイントを検索キーとして用いて、運賃商品データベース10から、適切な運賃商品を選び出す機能を備えている。この場合、プラン作成条件の複数の訪問地点を複数の訪問可能地点に含んでいる運賃商品であり、かつ、強制ブレークポイントの訪問地点がブレークポイントとして設定可能である運賃商品が選び出される。
さらに、フライトプラン作成装置2には、運賃商品検索部13の制御を行う検索制御部14が備えられている。検索制御部14は、まず、運賃商品データベース10に記憶されている全ての運賃商品から「強制ブレークポイント」を検索キーとして検索を行い、つぎに、その検索で抽出されなかった残りの運賃商品から「仮ブレークポイント」を検索キーとして検索をするように、運賃商品検索部13の制御を行う。図3の例では、まず、都市Zを強制BPとした検索を行い、つぎに、都市Yを仮BPとした検索を行うように、検索制御が行われる。なお、複数の「強制ブレークポイント」で検索を行うときには、プラン作成条件の訪問順の逆の順番で、商品検索を行う。ここでは、検索制御部14(あるいは、検索制御部14により制御される運賃商品検索部13)が、本発明の第1の運賃商品検索部と第2の運賃商品検索部に相当する。すなわち、本発明の第1の運賃商品検索部と第2の運賃商品検索部は、一つの検索部(運賃商品検索部)であってもよい。
また、運賃商品データベース10には、複数の訪問可能地点の各々が「ブレークポイント候補」として設定可能か否かの情報が記憶されている。「ブレークポイント候補」は、仮ブレークポイント以外の訪問地点であり、商品検索上は「強制ブレークポイント」とみなされ、運賃計算上は「本ブレークポイント」とみなされる地点である。例えば、図3の例で、都市Zをブレークポイント候補とすると、商品検索上は、都市Z(ブレークポイント候補)を強制ブレークポイントとみなして、「都市Zがブレークポイントとされ、都市Yが途中降機地点とされた、途中降機ルールを満たす運賃商品」が選択される。ところが、運賃計算上、都市Zを強制ブレークポイントとみなすと、正しい運賃計算が行われない。この場合、運賃計算上は、都市Z(ブレークポイント候補)を本ブレークポイントとみなす。これにより、正しい運賃計算が行われるようになる。そのような地点を「ブレークポイント候補」と呼ぶ。
運賃商品検索部13は、プラン作成条件の複数の訪問地点とブレークポイント候補を検索キーとして用いて、運賃商品データベース10から、適切な運賃商品を選び出す機能を備えている。商品検索のときには、ブレークポイント候補は、強制ブレークポイントとみなされる。この場合、運賃商品検索部13は、プラン作成条件の複数の訪問地点を複数の訪問可能地点に含んでいる運賃商品であり、かつ、ブレークポイント候補の訪問地点がブレークポイントとして設定可能である運賃商品を選び出す。
そして、フライトプラン作成装置2は、運賃商品検索部13により選び出された運賃商品から、プラン作成条件に対応する具体的なフライトプランを生成するフライトプラン生成部15を備えている。フライトプラン生成部15は、運賃商品検索部13により選び出された運賃商品に基づいて、プラン作成条件に含まれる出発地点と複数の訪問地点により作られる複数の区画の運行フライトを、CRS4やGDS5から取得することにより、複数の区画の運行フライトの組み合わせで構成されるフライトスケジュールとその運賃とを含むフライトプランを生成する。この場合、このフライトプラン生成部15は、CRS4やGDS5の空席照会機能を利用して空席状況を取得する。これにより、実際に空席のあるフライトでプランが生成される。
また、フライトプラン生成部15は、生成されたフライトプランの実際のブレークポイント(本ブレークポイント。本BPともいう)を決定する本BP決定部16と、そのフライトプランの正確な運賃を計算する料金計算部17を備えている。本BPは、正確な運賃計算をするのに必要である。本BP決定部16は、CRS4やGDS5の自動運賃計算機能を利用して、フライトプラン毎に本BPを決定する。料金計算部17は、本BPを用いることにより、CRS4やGDS5の自動運賃計算機能を利用して、正確な運賃を求める。
フライトプラン作成装置2は、このようにして作成されたフライトプランを旅行代理店端末7に提示するための出力部18を備えている。出力部18は、フライトプラン生成部15により生成されたフライトプランを、料金計算部17により計算された運賃と共に、旅行代理店端末7に出力する。旅行代理店端末7は、例えば、ブラウザ機能を用いて、Web画面上でフライトプランを提示する。
以上のように構成されたフライトプラン作成装置2について、図4のフロー図を参照してその動作を説明する。
本発明の実施の形態のフライトプラン作成装置2を用いてフライトプランを作成するときには、まず、旅行代理店端末7からプラン作成条件(出発地点、複数の訪問地点、訪問日程、訪問順など)が入力される(S1)。そうすると、フライトプラン作成装置2では、入力されたプラン作成条件の訪問地点(複数の訪問地点)から仮BPが選択される(S2)。そして、フライトプラン作成装置2では、複数の訪問地点から、強制BPとして設定可能な地点と、BP候補として設定可能な地点が選択される(S3)。つぎに、フライトプラン作成装置2では、仮BP、強制BP、BP候補をそれぞれ検索キーとして運賃商品の検索が行われる(S4)。そして、検索の結果、運賃商品データベース10から選び出された運賃商品(運賃商品群)が列挙される。
フライトプラン作成装置2では、列挙された運賃商品群の中から、プラン作成条件に含まれる出発地点と複数の訪問地点により作られる複数の区画の運行フライトを、CRS4やGDS5から取得することにより、フライトプラン(通常は、複数のフライトプラン)が作成される(S5)。
次に、フライトプラン作成装置2では、作成されたフライトプラン毎に、本BPの決定が行われる(S6)。その際、「仮PB」や「BP候補」を検索キーとして選び出された運賃商品については、CRS4やGDS5を利用して、本BPの決定を行うことができる。CRS4やGDS5を利用して本BPを決定する方法としては、例えば、運賃計算から本BPを求める方法と、マイル計算から本BPを求める方法などがある。
「強制BP」を検索キーとして選び出された運賃商品については、運賃商品の料金計算ルールにより、CRS4やGDS5を利用して、本BPの決定を行うことができない。国際航空券の運賃は、IATAや各航空会社が定めたルールに基づいて決定されているが、例えば、日本(東京)からの距離がそれぞれ同じくらいのヨーロッパ各都市(ロンドン、パリ、ローマなど)を周遊する場合、IATAで定めている料金ルールに反してしまい、CRS4やGDS5を利用して本BPを決定することができない場合がある。例えば、CRS4やGDS5では、区間毎の最安値を計算するというルールが適用されるが、日本国内発着のフライトがある場合や、国際線到着以遠のフライトがある場合には、上記ルールに反してしまい、運賃計算から本BPを求めることができない。
また、「東京→香港→北京→香港→東京」というルートで周遊する場合、本来であれば「北京」を本BP(折り返し点)にするのが望ましいが、マイル計算上では「香港」が本BPとされてしまい、「北京」も「香港」も本BPに該当しないという結果になる場合がある。したがって、このような場合には、マイル計算から本BPを求めることができない。このように運賃商品の料金計算ルールにより本BPとして設定できない訪問地点(都市)については「強制BP」として指定することにより、本BPとして扱われる。このようにして、本BPの決定が行われる。
本BPが決定すると、フライトプランの正式な航空券運賃の計算が行われる(S7)。「仮BP」や「BP候補」で選び出した運賃商品を用いて作られたフライトプランについては、運賃商品データベース10から運賃(基本料金)の情報を取得し、CRS4やGDS5を利用して取得したマイルUP率やHIFチェック料金を基本料金に加算して、最終料金が計算される。一方、「強制BP」で選び出した運賃商品を用いて作られたフライトプランについては、運賃商品データベース10からの運賃の情報のみに基づいて、最終料金が計算される。この場合、CRS4やGDS5を利用して取得したマイルUP率やHIFチェック料金は、本来加算しなくてよいため(加算してしまうと、実際より高い料金を提示してしまうため)である。
このようにして生成されたフライトプランが、計算された運賃とともに、旅行代理店端末7に出力されると(S8)、旅行代理店端末7では、例えば、Web画面上でフライトプランを提示する。
このような本実施の形態のフライトプラン作成装置2によれば、商品検索時に「強制ブレークポイント」を用いることにより、適切な商品をより多く選択することができ、より漏れのないフライトプランを作成することが可能になり、さらに、運賃計算時に「ブレークポイント候補」を用いることにより、正しい運賃が適用された、漏れのないフライトプランの作成が可能になる。
すなわち、本実施の形態では、出発地点からの距離が最大の訪問地点が、仮ブレークポイント(仮BP)として選択されるとともに、運賃商品の料金計算ルールによりブレークポイントとして設定できない訪問地点が、強制ブレークポイント(強制BP)として選択される。この場合、仮BP以外の地点が、強制BPとして運賃商品データベースから検索されるので、仮BPだけでは検索から外れてしまうような商品も検索結果に含められる。したがって、より漏れのないフライトプランの作成が可能になる。
強制ブレークポイント(強制BP)は、運賃商品を検索するためのものであり、商品検索上は、本ブレークポイント(本BP)になり得る。ただし、強制BPは、運賃計算上では(つまり、CRS4やGDS5では)本BPになり得ないものであり、本BPの決定や最終料金の決定では、CRS4やGDS5を利用せず、運賃商品データベース10を利用する。
また、本実施の形態では、運賃商品の検索を行うときには、ブレークポイント候補(BP候補)が強制BPとみなされるので、上述のように、仮BPだけでは検索から外れてしまうような商品も検索結果に含められる。さらに、運賃の計算を行うときには、BP候補がブレークポイントとみなされるので、正しい運賃の計算が行われる。したがって、正しい運賃が適用された、漏れのないフライトプランの作成が可能になる。
ブレークポイント候補(BP候補)は、正しい運賃の計算のためのものであり、運賃計算上は、本ブレークポイントになり得る。つまり、BP候補は、CRS4やGDS5では本BPになり得るため、本BPの決定や最終料金の決定では、CRS4やGDS5を利用することができ、仮BPと同じ扱いをすることができる。
例えば、図3の例で、ある航空会社の運賃商品は、途中降機できる都市が「都市Y」のみである、という予約ルールがあるとする。その場合、「都市X→都市Y→都市Z→都市Y→都市X」というルートで「都市Y」が仮BPとなると、「都市Z」では途中降機できない(予約ルールに反する)ため、この航空会社の運賃商品は検索から漏れてしまうことになる。このような場合に、「都市Z」を「強制BP」として指定しておけば、「都市Y」を途中降機地点とした「都市X→都市Y(経由)→都市Z(滞在)→都市Y(滞在)→都市X」という航空会社の運賃商品(有効なプラン)が検索結果として列挙される。このようにして、より漏れのないフライトプランの作成が可能になる。さらに、この例で、「都市Z」を「BP候補」として指定しておけば、運賃の計算を行うときには、「都市Z」が本BPとみなされるので、正しい運賃の計算が行われる。このようにして、正しい運賃が適用された、漏れのないフライトプランの作成が可能になる。
以上、本発明の実施の形態を例示により説明したが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内において目的に応じて変更・変形することが可能である。
以上のように、本発明にかかるフライトプラン作成装置は、より漏れのないフライトプランを作成することができるという効果を有し、フライト予約システム等に適用され、有用である。
1 フライト予約システム
2 フライトプラン作成装置
3 ネットワーク
4 CRS
5 GDS
6 ネットワーク
7 旅行代理店端末
10 運賃商品データベース
11 入力部
12 仮BP選択部
13 運賃商品検索部
14 検索制御部
15 フライトプラン生成部
16 本BP決定部
17 料金計算部
18 出力部

Claims (4)

  1. 複数の訪問地点を往復航空券で回るフライトプランを作成するフライトプラン作成装置であって、
    前記フライトプラン作成装置は、
    運賃商品の情報を記憶する運賃商品データベースであって、運賃商品ごとに定められた複数の訪問可能地点の情報と、前記複数の訪問可能地点の各々がブレークポイントとして設定可能か否かの情報と、前記複数の訪問可能地点の各々が強制ブレークポイントとして設定可能か否かの情報と、前記複数の訪問可能地点についての途中降機ルールとを記憶する運賃商品データベースと、
    出発地点と複数の訪問地点と訪問日程を含むプラン作成条件が入力される条件入力部と、
    前記出発地点から前記複数の訪問地点の各々までの距離の情報を取得し、前記複数の訪問地点から、前記出発地点からの距離が最大の訪問地点を仮ブレークポイントとして選択する仮ブレークポイント選択部と、
    前記プラン作成条件の前記複数の訪問地点と前記仮ブレークポイントを検索キーとして用いて、前記運賃商品データベースから、前記プラン作成条件の前記複数の訪問地点を前記複数の訪問可能地点に含んでいる運賃商品であり、かつ、前記仮ブレークポイントの訪問地点がブレークポイントとして設定可能である運賃商品を検索する第1の運賃商品検索部と、
    前記プラン作成条件の前記複数の訪問地点と前記強制ブレークポイントを検索キーとして用いて、前記運賃商品データベースから、前記プラン作成条件の前記複数の訪問地点を前記複数の訪問可能地点に含んでいる運賃商品であり、かつ、前記強制ブレークポイントの訪問地点がブレークポイントとして設定可能である運賃商品を検索する第2の運賃商品検索部と、
    前記第1の運賃商品検索部と前記第2の運賃商品検索部により検索された運賃商品に基づいて、前記プラン作成条件に含まれる前記出発地点と前記複数の訪問地点により作られる複数の区画の運行フライトをコンピュータ予約システムから取得することにより、前記複数の区画の運行フライトの組み合わせで構成されるフライトスケジュールとその運賃とを含むフライトプランを生成するフライトプラン生成部と、
    を備え、
    前記強制ブレークポイントは、前記仮ブレークポイント以外の訪問地点であり、前記強制ブレークポイントの訪問地点をブレークポイントに設定することにより、前記仮ブレークポイントの訪問地点が前記途中降機ルールを満たすことが可能であることを特徴とするフライトプラン作成装置。
  2. 前記運賃商品データベースには、前記複数の訪問可能地点の各々がブレークポイント候補として設定可能か否か情報が記憶されており、
    前記ブレークポイント候補は、前記仮ブレークポイント以外の訪問地点であり、前記第2の運賃商品検索部は、前記ブレークポイント候補を前記強制ブレークポイントとみなして、前記運賃商品の検索を行うことが可能であり、前記フライトプラン生成部は、前記ブレークポイント候補をブレークポイントとみなして、前記運賃の計算を行うことが可能である、請求項1に記載のフライトプラン作成装置。
  3. 複数の訪問地点を往復航空券で回るフライトプランを作成するフライトプラン作成装置で実行される方法であって、
    運賃商品の情報を記憶する運賃商品データベースには、運賃商品ごとに定められた複数の訪問可能地点の情報と、前記複数の訪問可能地点の各々がブレークポイントとして設定可能か否かの情報と、前記複数の訪問可能地点の各々が強制ブレークポイントとして設定可能か否かの情報と、前記複数の訪問可能地点についての途中降機ルールとが記憶されており、
    前記方法は、
    出発地点と複数の訪問地点と訪問日程を含むプラン作成条件が入力されることと、
    前記出発地点から前記複数の訪問地点の各々までの距離の情報を取得し、前記複数の訪問地点から、前記出発地点からの距離が最大の訪問地点を仮ブレークポイントとして選択することと
    前記プラン作成条件の前記複数の訪問地点と前記仮ブレークポイントを検索キーとして用いて、前記運賃商品データベースから、前記プラン作成条件の前記複数の訪問地点を前記複数の訪問可能地点に含んでいる運賃商品であり、かつ、前記仮ブレークポイントの訪問地点がブレークポイントとして設定可能である運賃商品を検索する、第1の運賃商品検索を行うことと
    前記プラン作成条件の前記複数の訪問地点と前記強制ブレークポイントを検索キーとして用いて、前記運賃商品データベースから、前記プラン作成条件の前記複数の訪問地点を前記複数の訪問可能地点に含んでいる運賃商品であり、かつ、前記強制ブレークポイントの訪問地点がブレークポイントとして設定可能である運賃商品を検索する、第2の運賃商品検索を行うことと
    前記第1の運賃商品検索と前記第2の運賃商品検索により検索された運賃商品に基づいて、前記プラン作成条件に含まれる前記出発地点と前記複数の訪問地点により作られる複数の区画の運行フライトをコンピュータ予約システムから取得することにより、前記複数の区画の運行フライトの組み合わせで構成されるフライトスケジュールとその運賃とを含むフライトプランを生成することと、
    を含み、
    前記強制ブレークポイントは、前記仮ブレークポイント以外の訪問地点であり、前記強制ブレークポイントの訪問地点をブレークポイントに設定することにより、前記仮ブレークポイントの訪問地点が前記途中降機ルールを満たすことが可能であることを特徴とするフライトプラン作成方法。
  4. 複数の訪問地点を往復航空券で回るフライトプランを作成するためのプログラムであって、
    運賃商品の情報を記憶する運賃商品データベースには、運賃商品ごとに定められた複数の訪問可能地点の情報と、前記複数の訪問可能地点の各々がブレークポイントとして設定可能か否かの情報と、前記複数の訪問可能地点の各々が強制ブレークポイントとして設定可能か否かの情報と、前記複数の訪問可能地点についての途中降機ルールとが記憶されており、
    前記プログラムは、出発地点と複数の訪問地点と訪問日程を含むプラン作成条件が入力されると、コンピュータに、
    前記出発地点から前記複数の訪問地点の各々までの距離の情報を取得し、前記複数の訪問地点から、前記出発地点からの距離が最大の訪問地点を仮ブレークポイントとして選択する処理と、
    前記プラン作成条件の前記複数の訪問地点と前記仮ブレークポイントを検索キーとして用いて、前記運賃商品データベースから、前記プラン作成条件の前記複数の訪問地点を前記複数の訪問可能地点に含んでいる運賃商品であり、かつ、前記仮ブレークポイントの訪問地点がブレークポイントとして設定可能である運賃商品を検索する、第1の運賃商品検索処理と、
    前記プラン作成条件の前記複数の訪問地点と前記強制ブレークポイントを検索キーとして用いて、前記運賃商品データベースから、前記プラン作成条件の前記複数の訪問地点を前記複数の訪問可能地点に含んでいる運賃商品であり、かつ、前記強制ブレークポイントの訪問地点がブレークポイントとして設定可能である運賃商品を検索する、第2の運賃商品検索処理と、
    前記第1の運賃商品検索処理と前記第2の運賃商品検索処理により検索された運賃商品に基づいて、前記プラン作成条件に含まれる前記出発地点と前記複数の訪問地点により作られる複数の区画の運行フライトをコンピュータ予約システムから取得することにより、前記複数の区画の運行フライトの組み合わせで構成されるフライトスケジュールとその運賃とを含むフライトプランを生成するする処理と、
    を実行させるものであり、
    前記強制ブレークポイントは、前記仮ブレークポイント以外の訪問地点であり、前記強制ブレークポイントの訪問地点をブレークポイントに設定することにより、前記仮ブレークポイントの訪問地点が前記途中降機ルールを満たすことが可能であることを特徴とするプログラム。
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