以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、情報処理システムに対して本発明を適用した場合の実施形態である。
[1.情報処理システムの構成及び機能概要]
先ず、本実施形態に係る情報処理システムSの構成及び機能概要について、図1乃至図4を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る情報処理システムSの概要構成の一例を示す図である。
図1に示すように、情報処理システムSは、電子商店街サーバ1と、複数のユーザ端末2と、を含んで構成されている。そして、電子商店街サーバ1と各ユーザ端末2とは、ネットワークNWを介して、例えば、通信プロトコルにTCP/IP等を用いて相互にデータの送受信が可能になっている。なお、ネットワークNWは、例えば、インターネット、専用通信回線(例えば、CATV(Community Antenna Television)回線)、移動体通信網(基地局等を含む)、及びゲートウェイ等により構築されている。
電子商店街サーバ1は、商品の購入が可能な電子商店街に関する各種処理を実行するサーバ装置である。ユーザは、電子商店街を利用することにより、所望の店舗から所望の商品を購入することができる。電子商店街サーバ1は、ユーザ端末2からのリクエストに応じて、例えば、商品の検索や購入等に関する処理を行ったりする。
ユーザ端末2は、電子商店街を利用するユーザの端末装置である。ユーザ端末2は、本発明における情報処理装置の一例である。本実施形態において、ユーザ端末2は、タッチパネルを備えるスマートフォンである。なお、ユーザ端末2は、例えば、パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話機、セットトップボックス等であってもよい。
ユーザ端末2には、電子商店街アプリがインストールされている。電子商店街アプリは、スマートフォンを用いて電子商店街を利用するための専用のアプリケーションソフトウェアである。電子商店街アプリを実行することにより、ユーザ端末2は、ユーザの操作に応じたリクエストを電子商店街サーバへ送信する。電子商店街サーバ1は、リクエストに基づく処理結果に応じた情報を、ユーザ端末2へ送信する。ユーザ端末2は、受信した情報に基づく画面表示を実行する。
ユーザ端末2の画面に表示される情報として、例えば、商品の簡易情報の一覧等がある。簡易情報は、商品についての簡単な情報である。簡易情報は、本発明における項目の一例である。図2(a)は、簡易情報の一覧の表示例を示す図である。図2(a)に示すように、ユーザ端末2の画面は、表示領域100を含む。表示領域100は、簡易情報を表示するための領域である。画面の一部が表示領域100であってもよいし、画面の全部が表示領域100であってもよい。表示領域100には、複数の簡易情報110が表示される。図2(a)の例では、100個の商品のうち、商品001〜006の6個の商品の簡易情報が表示されている。商品007〜100の簡易情報は未だ表示されていない。簡易情報は、例えば、画面の上から下に向かって縦に並べて表示される。つまり、複数の簡易情報の中での並び順が前である簡易情報ほど、より上の方に表示される。なお、並び順が前である簡易情報ほど、より下の方に表示されてもよい。また、簡易情報は、例えば、横方向に並べて表示されてもよい。簡易情報の一覧として、例えば、検索結果一覧、お気に入り一覧等がある。検索結果一覧は、ユーザからの検索の要求操作に基づいて検索された商品の一覧である。お気に入り一覧は、ユーザのお気に入りとして登録された商品の一覧である。
一覧が表示されているとき、ユーザは様々な操作を行うことができる。例えば、ユーザは、一覧をスクロールするための操作や簡易情報を選択する操作等を行うことができる。本実施形態において、スクロールとは、表示されている簡易情報をスライドさせて表示することである。しかしながら、スクロールは、例えば、表示領域の方をスライドさせて、簡易情報を表示することであってもよい。スクロールの操作は、複数の簡易情報のうち表示領域に表示されていない簡易情報の少なくとも1つを表示領域に表示させる操作の一例である。
簡易情報を選択する操作は、簡易情報に対応する商品を選択する操作でもある。簡易情報を選択する操作として、例えば、詳細画面の表示操作、お気に入り登録操作、お気に入り削除操作等がある。詳細画面は、商品の詳細な情報を表示する画面である。例えば、一覧の中から何れかの簡易情報上でユーザがタップすると、選択された商品の詳細画面が表示される。お気に入り登録操作は、商品をお気に入りに登録する操作である。例えば、検索結果一覧の中から何れかの簡易情報上でユーザが右方向へフリックすると、選択された商品がお気に入りに登録される。お気に入り操作は、本発明における第2の操作の一例である。お気に入り削除操作は、商品をお気に入りから削除する操作である。例えば、お気に入り一覧の中から何れかの簡易情報上でユーザが左方向へフリックすると、選択された商品がお気に入りから削除される。お気に入り削除操作は、本発明における第1の操作の一例である。なお、簡易情報を選択する操作は、上述した操作に限られるものではない。例えば、簡易情報を選択する操作は、複数の商品を比較するために、比較する商品を選択する操作等であってもよい。また、簡易情報を選択する操作は、タップやフリックに限られるものではない。
お気に入り登録操作やお気に入り削除操作が行われた後も、画面には引き続き一覧が表示される。このとき、ユーザは、そのほかに選択する商品があるかを確認したい場合がある。しかしながら、商品の数が多い場合、全ての商品の簡易情報を一度に一覧表示することができない。そのため、ユーザは、一覧をスクロールする操作をしなければ場合がある。そこで、ユーザ端末2は、ユーザによる一覧のスクロールの負担が減るように、自動的なスクロールを実行させる。具体的に、ユーザ端末2は、選択された簡易情報、又は、選択された簡易情報の直前の並び順の簡易情報が、表示領域に一覧表示される簡易情報の中で最前の並び順で表示されるように、スクロールを実行させる。この場合のスクロールの方向は、選択された簡易情報に対して、選択された簡易情報よりも並び順が前にある簡易情報が位置する方向である。本実施形態の場合、スクロールの方向は上である。ユーザ端末2による自動的なスクロールは、選択された簡易情報、又は、選択された簡易情報の直前の並び順の簡易情報が、最前の並び順で表示されるように、表示領域に簡易情報を配置させる処理の一例である。
図2(a)及び図2(b)は、お気に入り登録操作時における一覧表示の一例を示す図である。例えば、図2(a)に示すように、ユーザが、指200を使って商品003の簡易情報110上で右方向にフリックする。すると、図2(b)に示すように、商品003の簡易情報110が表示領域100の上端に位置するように、ユーザ端末2は一覧をスクロールする。このとき、商品003の簡易情報110の全部が表示されてもよいし、簡易情報110の一部のみが表示されてもよい。図2(b)では、商品003〜008の簡易情報110が表示されている。商品001及び002の簡易情報110の並び順は、商品003の簡易情報110の並び順よりも前である。しかしながら、現時点で表示されている簡易情報110の中では、商品003の簡易情報110の並び順が最前となる。
一覧を見るとき、通常、ユーザは並び順が1番目である簡易情報から順次簡易情報を確認する。ユーザが或る簡易情報を選択した場合、選択された簡易情報よりも並び順が前である簡易情報は、ユーザにより既に確認されている蓋然性が高い。既に確認された簡易情報を表示しておく必要はない。そこで、ユーザ端末2は、既に確認された蓋然性が高い簡易情報を、スクロールによって表示領域外に移動させる。こうして、ユーザ端末2により或る程度の量のスクロールが予め実行される。そのため、そのほかの商品の簡易情報を確認するためのスクロールの量が小さくなる。そのため、ユーザの負担が軽減される。スクロールの量とは、スクロールによって簡易情報が画面を移動する距離である。図2(a)及び(b)の例において、既に確認された蓋然性が高い簡易情報は、商品001及び002の簡易情報110である。図2(a)の時点では、商品007又は008の簡易情報110を確認するため、ユーザが一覧をスクロールする必要がある。一方、図2(b)の時点では、ユーザが一覧をスクロールする必要がない。また、商品009〜100の簡易情報110をユーザが確認する場合、図2(a)の時点よりも、図2(b)の時点の方が、スクロールの量が小さい。
ユーザが複数の商品を選択する場合、関連商品を選択したい場合がある。関連商品は、先に選択された商品と関連する商品である。関連商品として、例えば、販売元の店舗が異なる同一商品、同一のジャンルに属する商品、同時に使用される商品等がある。関連商品の簡易情報の並び順は、先に選択された商品の簡易情報の並び順よりも前であることがある。関連商品の簡易情報が既に表示領域外に移動してしまっていると、関連商品の簡易情報を確認するためには、ユーザは、一覧を下にスクロールする操作を行う必要がある。このとき、図2(b)に示すように、一覧が上に自動的にスクロールされると、ユーザによるスクロールの負担が増える。そこで、ユーザ端末2は、選択された簡易情報と関連商品の簡易情報との位置関係が、選択された簡易情報及び関連商品の簡易情報を表示領域に同時表示可能な関係であるかを判定してもよい。このとき、選択された簡易情報の少なくとも一部が表示領域に表示されればよく、また、関連商品の簡易情報の少なくとも一部が表示領域に表示されればよい。ユーザ端末2は、同時表示可能な関係であると判定した場合、関連商品の簡易情報が、表示領域に一覧表示される簡易情報の中で最前の並び順で表示されるように、スクロールを実行させてもよい。これにより、選択された簡易情報が表示領域の上端に表示され、選択された簡易情報も表示領域に表示される。従って、ユーザは、一覧をスクロールしなくても、関連商品の簡易情報を確認することができる。また、ユーザは、選択された簡易情報が、自動的なスクロールによってどこに移動したか、一覧がどの程度スクロールしたか等を認識することができる。
図2(c)及び図2(d)は、お気に入り登録操作時における一覧表示の別の例を示す図である。図2(b)に示すように、表示領域100には、商品013〜018の簡易情報110が表示されている。ここで、ユーザが、商品015の簡易情報110上で右方向にフリックする。商品015の関連商品が商品0012であるとする。表示領域100に同時に表示可能な簡易情報110の数は6である。従って、商品015の関連商品と商品0012の関連情報との同時表示が可能である。そこで、ユーザ端末2は、図2(d)に示すように、商品012の簡易情報110が表示領域100の上端に位置するように、一覧を下にスクロールする。一方、商品015の関連商品が商品0008であるとする。この場合、商品015の関連商品と商品0008の関連情報とを同時表示することができない。そのため、ユーザ端末2は、商品015の簡易情報110が表示領域100の上端に位置するように、一覧を上にスクロールする。
お気に入り一覧において、お気に入り削除操作によってお気に入りから削除された商品の簡易情報は、お気に入り一覧から消去される。この場合、選択された簡易情報が、自動的なスクロールによってどこに移動したかを認識することができない場合がある。そこで、ユーザ端末2は、選択された簡易情報の直前の並び順の簡易情報が、表示領域に一覧表示される簡易情報の中で最前の並び順で表示されるように、スクロールを実行させてもよい。選択された簡易情報の直前の簡易情報は、ユーザにより既に確認されている蓋然性がある情報である。そのため、直前の簡易情報から、ユーザは、選択された簡易情報があった場所がどこに移動したかを認識することができる。
図3(a)及び図3(b)は、お気に入り削除操作時における一覧表示の一例を示す図である。図3(a)に示すように、表示領域100には、商品001〜006の簡易情報110が表示されている。ここで、ユーザが、商品003の簡易情報110上で左方向にフリックする。すると、図3(b)に示すように、ユーザ端末2は、商品003の簡易情報110を一覧から消去し、商品002の簡易情報110が表示領域100の上端に位置するように、一覧を上にスクロールする。これにより、表示領域100には、商品002〜008の簡易情報110が表示される。このとき、ユーザ端末2は、商品003の簡易情報110があった場所に、例えば、バー120等を表示させてもよい。つまり、ユーザ端末2は、商品003の簡易情報110をバー120に変えてもよい。バー120が表示されることにより、商品003の簡易情報110があった場所をユーザに認識させることができる。バー120の縦の長さは、簡易情報110の縦の長さよりも短い。また、ユーザ端末2は、例えば、バー120の横に、アンドゥボタン130等を表示させてもよい。アンドゥボタン130は、お気に入り削除操作をアンドゥする(取り消す)ためのボタンである。
お気に入り削除操作をアンドゥする操作が行われた場合、ユーザ端末2は、一覧から消去された簡易情報を再表示させる。このとき、ユーザ端末2は、表示領域に表示されている簡易情報のうち、再表示される簡易情報の直前の簡易情報を移動させるか、又は、再表示される簡易情報の後の簡易情報を移動させる必要がある。そこで、ユーザ端末2は、再表示される簡易情報の直前の簡易情報を表示領域外に移動させ、再表示される簡易情報の後の簡易情報の表示位置を変化させないようにしてもよい。再表示される簡易情報の直前の簡易情報はユーザに既に確認されている蓋然性がある。そのため、再表示される簡易情報の直前の簡易情報を表示しておく必要がない。一方、再表示される簡易情報の後の簡易情報はユーザに未だ確認されていない蓋然性がある。そのため、これらの簡易情報が表示されている方がよい。
図3(c)及び図3(d)は、お気に入り削除操作のアンドゥ操作時における一覧表示の一例を示す図である。図3(b)が示すスクロールの後、図3(c)に示すように、ユーザがアンドゥボタン130をタップしたとする。すると、図3(d)に示すように、ユーザ端末2は、商品002の簡易情報110を上方向に表示領域100の外へ移動させ、商品003の簡易情報110を再表示させる。商品004〜008の表示位置は変化しない。仮に、ユーザ端末2が、商品004〜008の簡易情報110を下に移動させたとする。従って、商品008の簡易情報110が表示領域110の外に移動する。この場合、商品008の簡易情報110を確認するためには、ユーザが一覧をスクロールする必要がある。また、商品009〜100の簡易情報110をユーザが確認する場合、図2(d)の場合よりもスクロールの量が大きい。
簡易情報を選択する操作が行われたときに実行されるスクロールは、ユーザ端末2による自動的なスクロールである。このときのスクロール速度が速すぎると、ユーザは、スクロールが行われたことを認識することができない。その一方で、スクロール速度が遅すぎると、ユーザが次の操作を行うまでに時間を要する。そこで、ユーザ端末2は、自動的なスクロールの速度を、ユーザに適したスクロール速度になるように決定してもよい。自動的なスクロールの速度を、自動スクロール速度という。例えば、ユーザ端末2は、ユーザのスクロール操作の履歴に基づいて、自動スクロール速度を決定してもよい。
図4(a)乃至(d)は、スクロール速度の決定に用いられる一連のスクロール操作の一例である。例えば、ユーザは、簡易情報を探すために一覧を相当量スクロールさせる必要があるとする。この場合、例えば図4(a)に示すように、ユーザは表示領域110上で上方向に素早くフリックする。すると、一覧が上方向に高速にスクロールする。なお、ユーザは一覧を下方向にスクロールしてもよい。高速でスクロールする一覧を見ながら、ユーザは、例えば、どの程度一覧がスクロールしたかや、ユーザが探そうとする簡易情報が見えたか等を判断する。その後、例えば図4(b)に示すように、ユーザは、表示領域110上でタップすることにより、一覧のスクロールを停止させる。または、例えば、スクロールの速度が次第に遅くなることによって、最終的にスクロールが停止してもよい。また、例えば、並び順が最後である簡易情報まで一覧がスクロールすることによって、スクロールが停止してもよい。このとき、ユーザが探そうとする簡易情報は、既に表示領域110外にスクロールしてしまった蓋然性がある。そこで、例えば図4(c)に示すように、ユーザは、図4(a)の場合とは反対の方向に軽くフリックする。あるいは、ユーザは、指200をゆっくりスライドさせてもよい。すると、図4(d)に示すように、一覧が下方向に低速でスクロールする。低速でスクロールする一覧を見ながら、ユーザは、所望の簡易情報を探す。
図4(a)に示すスクロールの次に図4(d)に示すスクロールが行われた場合、図4(a)に示すスクロールを、高速第1スクロールといい、図4(d)に示すスクロールを、低速第2スクロールという。高速第1スクロールは、本発明における第1スクロールの一例である。低速第2スクロールは、本発明における第2スクロールの一例である。低速第2スクロールは、ユーザが簡易情報の内容を認識することができる速度である。つまり、スクロールしていることをユーザが認識することができる。そこで、ユーザ端末2は、低速第2スクロールのスクロール速度を、自動スクロール速度に決定してもよい。一方、高速第1スクロールの場合のスクロール速度は、ユーザが簡易情報の内容を認識することができない蓋然性がある速度である。しかしながら、一覧がどの程度スクロールしているかをユーザが認識することができる蓋然性がある。つまり、スクロールしていることをユーザが認識することができる。そこで、ユーザ端末2は、高速第1スクロールのスクロール速度を、自動スクロール速度に決定してもよい。
高速第1スクロール及び低速第2スクロールの特定方法を説明する。予め設定された基準距離以上のスクロールが実行された場合、ユーザ端末2は、そのスクロールを高速第1スクロールの候補に決定し、高速第1スクロールの候補の次に行われたスクロールを、低速第2スクロールの候補に決定する。ユーザ端末2は、低速第2スクロールの候補のスクロール速度が、高速第1スクロールの候補のスクロール速度よりも遅く、且つ、低速第2スクロールのスクロール方向が、高速第1スクロールの候補のスクロール方向の反対である場合、これらのスクロールを、高速第1スクロール及び低速第2スクロールに決定する。
なお、自動スクロール速度は予め設定されていてもよい。また例えば、ユーザ端末2は、ユーザのスクロール操作によって実行された通常のスクロールのスクロール速度を、自動スクロール速度に決定してもよい。
[2.各装置の構成]
[2−1.電子商店街サーバの構成]
次に、電子商店街サーバ1の構成について、図5及び図6を用いて説明する。
図5は、本実施形態に係る電子商店街サーバ1の概要構成の一例を示すブロック図である。図5に示すように、電子商店街サーバ1は、通信部11と、記憶部12と、入出力インターフェース13と、システム制御部14と、を備えている。そして、システム制御部14と入出力インターフェース13とは、システムバス15を介して接続されている。
通信部11は、ネットワークNWに接続して、ユーザ端末2等との通信状態を制御するようになっている。
記憶部12は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されている。この記憶部12には、会員情報DB12a、商品情報DB12b、お気に入り情報DB12c等のデータベースが構築されている。「DB」は、データベースの略語である。
図6(a)は、会員情報DB12aに登録される内容の一例を示す図である。会員情報DB12aには、電子商店街に会員登録しているユーザに関する会員情報が登録される。具体的に、会員情報DB12aには、ユーザID、パスワード、ニックネーム、氏名、生年月日、性別、郵便番号、住所、電話番号、電子メールアドレス等のユーザの属性が、ユーザごとに対応付けて登録される。
図6(b)は、商品情報DB12bに登録される内容の一例を示す図である。商品情報DB12bには、電子商店街で販売されている商品に関する商品情報が登録される。具体的に、商品情報DB12bには、店舗ID、商品ID、商品コード、ジャンルID、商品名、商品画像のURL、商品説明、商品価格等が、店舗が販売する商品ごとに対応付けて登録される。店舗IDは、商品の販売元の店舗の識別情報である。商品IDは、店舗が、販売する商品を管理するための商品の識別情報である。商品コードは、商品を識別するコード番号である。商品コードは、例えば、JANコード等であってもよい。ジャンルIDは、商品が属するジャンルを示す。
図6(c)は、お気に入り情報DB12cに登録される内容の一例を示す図である。お気に入り情報DB12cには、ユーザのお気に入りに関するお気に入り情報が登録される。具体的に、お気に入り情報DB12cには、ユーザID、店舗ID、商品ID等が、お気に入りに登録されている商品ごとに対応付けて登録される。ユーザIDは、お気に入りへの登録を行ったユーザを示す。店舗IDは、お気に入りに登録された商品の販売元を示す。商品IDは、お気に入りに登録された商品を示す。
次に、記憶部12に記憶されるその他の情報について説明する。記憶部12には、ウェブページを表示するためのHTML(HyperText Markup Language)文書、XML(Extensible Markup Language)文書、画像データ、テキストデータ、電子文書等の各種データが記憶されている。また、記憶部12には、各種の設定値が記憶されている。
また、記憶部12には、オペレーティングシステム、WWW(World Wide Web)サーバプログラム、DBMS(Database Management System)、電子商取引管理プログラム等の各種プログラムが記憶されている。電子商取引管理プログラムは、電子商取引に関する各種の処理を実行するためのプログラムである。なお、各種プログラムは、例えば、他のサーバ装置等からネットワークNWを介して取得されるようにしてもよいし、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしてもよい。また、各種プログラムは、プログラム製品であってもよい。
入出力インターフェース13は、通信部11及び記憶部12とシステム制御部14との間のインターフェース処理を行うようになっている。
システム制御部14は、CPU14a、ROM(Read Only Memory)14b、RAM(Random Access Memory)14c等により構成されている。そして、システム制御部14は、CPU14aが、各種プログラムを読み出し実行することにより、電子商店街サーバ1の各部を制御する。
なお、電子商店街サーバ1が、複数のサーバ装置で構成されてもよい。例えば、電子商店街において商品の検索や注文等の処理を行うサーバ装置、ユーザ端末2からのリクエストに応じてウェブページを送信するサーバ装置、及びデータベースを管理するサーバ装置等が、互いにLAN等で接続されてもよい。
[2−2.ユーザ端末の構成]
次に、ユーザ端末2の構成について、図6及び図7を用いて説明する。
図7(a)は、本実施形態に係るユーザ端末2の概要構成の一例を示すブロック図である。
図7(a)に示すように、ユーザ端末2は、通信部21と、記憶部22と、タッチパネル23と、スピーカ24と、マイクロフォン25と、入出力インターフェース26と、システム制御部27と、を備えている。そして、システム制御部27と入出力インターフェース26とは、システムバス28を介して接続されている。
通信部21は、ネットワークNWに接続して、電子商店街サーバ1等との通信状態を制御するようになっている。
記憶部22は、例えば、フラッシュメモリ等により構成されている。記憶部22は、本発明における記憶手段の一例である。この記憶部22には、操作履歴DB22aが構築されている。
図6(d)は、操作履歴DB22aに登録される内容の一例を示す図である。操作履歴DB22aには、電子商店街アプリにおけるユーザの操作履歴が登録される。具体的に、操作履歴DB22aには、操作日時、操作種別等が、操作が行われるたびに対応付けて登録される。操作日時は、操作が行われた日時である。操作種別は、操作の種類を示す。操作種別として、例えば、検索操作、スクロール操作、スクロールの停止操作、お気に入り登録操作、お気に入り削除操作、アンドゥ操作等がある。操作種別がスクロール操作である場合、操作履歴DB22aには、更にスクロール対象、スクロール方向、スクロール速度、スクロール距離等が登録される。スクロール対象として、例えば、検索結果一覧、お気に入り一覧等がある。操作種別がスクロール操作であり、且つ、操作対象が簡易情報の一覧である操作履歴は、本発明における履歴の一例である。スクロール方向は、スクロールによって一覧が移動した方向である。スクロール速度は、スクロールによって一覧が移動した速度である。なお、一覧のスクロールが開始してから、所定の加速度でスクロール速度が次第に遅くなってもよい。この場合、操作履歴DB22aには、スクロール速度として、例えばスクロールの初速度が登録されてもよい。
また、記憶部22には、オペレーティングシステム、電子商店街アプリ等の各種プログラムが記憶されている。電子商店街アプリは、本発明における情報処理プログラムの一例である。電子商店街アプリは、例えば、他のサーバ装置等からネットワークNWを介して取得されるようにしてもよいし、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしてもよい。また、電子商店街アプリは、プログラム製品であってもよい。
タッチパネル23は、ディスプレイとしての役割と、入力デバイスとしての役割を果たす。タッチパネル23は、表示部23a及び位置検出部23bを備える。表示部23aは、例えば、液晶ディスプレイ等により構成されており、文字や画像等の情報を表示するようになっている。表示部23aは、本発明における表示手段の一例である。位置検出部23bは、ユーザが指やタッチペン(スタイラスペン)等により、タッチパネル23に接触した点の座標を検出する。そして、位置検出部23bは、検出した座標をシステム制御部27に出力する。
入出力インターフェース26は、通信部21〜マイクロフォン25とシステム制御部27との間のインターフェース処理を行うようになっている。
図7(b)は、本実施形態に係る電子商店街サーバ1の機能ブロックの一例を示す図である。システム制御部27は、CPU27a、ROM27b、RAM27c等により構成されている。そして、システム制御部27は、CPU27aが、記憶部22に記憶された電子商店街アプリ等のプログラムを読み出し実行することにより、図7(b)に示すように、一覧表示処理部271、操作受付部272、処理・スクロール制御部273、履歴処理部274等として機能する。一覧表示処理部271は、本発明における表示制御手段の一例である。操作受付部272は、本発明における受付手段の一例である。処理・スクロール制御部273は、本発明における処理制御手段、第1判定手段及び第2判定手段の一例である。履歴処理部274は、本発明における記憶制御手段及び取得手段の一例である。
一覧表示処理部271は、簡易情報の一覧を表示部23aに表示させる。操作受付部272は、ユーザの操作を受け付ける。具体的に、操作受付部272は、位置検出部23bから出力された座標に基づいて、操作内容を特定する。スクロール操作を受け付けた場合、操作受付部272は、スクロール方向及びスクロール速度を特定する。簡易情報の選択操作を受け付けた場合、操作受付部272は、選択操作の種類及び選択された簡易情報を特定する。処理・スクロール制御部273は、操作受付部272により受け付けられた選択操作に応じた所定の処理を実行する。また、処理・スクロール制御部273は、簡易情報の選択操作に応じて、簡易情報の一覧を自動的にスクロールする。所定の処理とスクロールとが同時に実行されてもよいし、何れかが先に実行されてもよい。履歴処理部274は、処理・スクロール制御部273により実行されたスクロールの履歴を、操作履歴DB22aに登録する。また、履歴処理部274は、操作履歴DB22aから、高速第1スクロール及び低速第2スクロールの操作履歴を取得する。そして、履歴処理部274は、取得した操作履歴に基づいて、自動的スクロール速度を決定する。
[3.情報処理システムの動作]
次に、情報処理システムSの動作について、図8乃至及び図11を用いて説明する。
図8は、本実施形態に係るユーザ端末2のシステム制御部14の一覧処理の処理例を示すフローチャートである。一覧処理は、例えば、簡易情報の一覧を表示させるための操作をユーザが行ったときに開始される。
図8に示すように、一覧表示処理部271は、ユーザの操作に基づいて、簡易情報の一覧を、画面の表示領域に表示させる。例えば、ユーザが商品を検索する操作を行った場合、システム制御部27は、検索リクエストを電子商店街サーバ1へ送信する。電子商店街サーバ1は、検索リクエストにと商品情報DB12bに基づいて、複数の商品を検索する。電子商店街サーバ1は、商品情報DB12bから、検索された商品の簡易情報の一覧表示用の情報を取得する。電子商店街サーバ1は、取得した情報をユーザ端末2へ送信する。また例えば、ユーザがお気に入りを表示する操作を行った場合、システム制御部27は、お気に入りリクエストを電子商店街サーバ1へ送信する。電子商店街サーバ1は、お気に入り情報DB12cに基づいて、ユーザがお気に入りに登録した商品を特定する。次いで、電子商店街サーバ1は、商品情報DB12bから、お気に入りに登録されている商品の簡易情報の一覧表示用の情報を取得する。電子商店街サーバ1は、取得した情報をユーザ端末2へ送信する。一覧表示処理部271は、電子商店街サーバ1から受信した情報に基づいて、簡易情報の一覧を表示する。
次いで、操作受付部272は、位置検出部23bから出力される信号に基づいて、ユーザ操作を検出したか否かを判定する(ステップS2)。このとき、操作受付部272は、ユーザ操作を検出していないと判定した場合には(ステップS2:NO)、ステップS2に進む。一方、操作受付部272は、ユーザ操作を検出したと判定した場合には(ステップS2:YES)、ステップS3に進む。
ステップS3において、操作受付部272は、検出されたユーザ操作はスクロール操作であるか否かを判定する。このとき、操作受付部272は、検出されたユーザ操作はスクロール操作であると判定した場合には(ステップS3:YES)、ステップS4に進む。一方、操作受付部272は、検出されたユーザ操作はスクロール操作ではないと判定した場合には(ステップS3:NO)、ステップS7に進む。ステップS4において、処理・スクロール制御部273は、操作受付部272により特定されたスクロール方向及びスクロール速度で、一覧のスクロールを実行する。次いで、履歴処理部274は、操作履歴を登録する(ステップS5)。具体的に、履歴処理部274は、現在日時を操作日時として取得する。また、履歴処理部274は、操作種別をスクロール操作に設定し、操作対象を検索結果一覧又はお気に入り一覧等に設定する。次いで、履歴処理部274は、操作日時、操作種別、操作対象、特定されたスクロール方向及びスクロール速度、及びスクロールの実行によるスクロール距離を含む操作履歴を生成する。履歴処理部274は、生成された操作履歴を操作履歴DB22aに登録する。次いで、履歴処理部274は、スクロール速度決定処理を実行する(ステップS6)。スクロール速度決定処理では、自動スクロール速度が決定される。スクロール速度決定処理の詳細は後述する。次いで、履歴処理部274は、ステップS2に進む。
ステップS7において、操作受付部272は、検出されたユーザ操作は、検索結果一覧からのお気に入り登録操作であるか否かを判定する。このとき、操作受付部272は、検出されたユーザ操作はお気に入り登録操作であると判定した場合には(ステップS7:YES)、ステップS8に進む。一方、操作受付部272は、検出されたユーザ操作はお気に入り登録操作ではないと判定した場合には(ステップS7:NO)、ステップS9に進む。ステップS8において、処理・スクロール制御部273は、登録処理を実行する。登録処理では、ユーザにより選択された商品がお気に入りに登録される。登録処理の詳細は後述する。次いで、処理・スクロール制御部273は、ステップS2に進む。
ステップS9において、操作受付部272は、検出されたユーザ操作は、お気に入り一覧からのお気に入り削除操作であるか否かを判定する。このとき、操作受付部272は、検出されたユーザ操作はお気に入り削除操作であると判定した場合には(ステップS9:YES)、ステップS10に進む。一方、操作受付部272は、検出されたユーザ操作はお気に入り削除操作ではないと判定した場合には(ステップS9:NO)、ステップS11に進む。ステップS10において、処理・スクロール制御部273は、削除処理を実行する。削除処理では、ユーザにより選択された商品がお気に入りから削除される。削除処理の詳細は後述する。次いで、処理・スクロール制御部273は、ステップS2に進む。
ステップS11において、操作受付部272は、お気に入り一覧におけるお気に入り削除操作のアンドゥ操作であるか否かを判定する。このとき、操作受付部272は、検出されたユーザ操作はアンドゥ操作であると判定した場合には(ステップS11:YES)、ステップS12に進む。一方、操作受付部272は、検出されたユーザ操作はアンドゥ操作ではないと判定した場合には(ステップS11:NO)、ステップS13に進む。ステップS12において、処理・スクロール制御部273は、アンドゥ処理を実行する。アンドゥ処理では、お気に入りからの商品の削除が取り消される。アンドゥ処理の詳細は後述する。次いで、処理・スクロール制御部273は、ステップS2に進む。
ステップS13において、処理・スクロール制御部273は、検出されたユーザ操作の内容に応じた処理を実行する。次いで、操作受付部272は、検出されたユーザ操作が、画面から簡易情報の一覧を消去する操作であるか否かを判定する(ステップS14)。簡易情報の一覧を消去する操作として、例えば、商品の詳細な情報を表示させる処理、電子商店街アプリを終了させる処理等がある。このとき、操作受付部272は、検出されたユーザ操作が一覧を消去する操作ではないと判定した場合には(ステップS14:NO)、ステップS2に進む。一方、操作受付部272は、検出されたユーザ操作が一覧を消去する操作であると判定した場合には(ステップS14:YES)、一覧処理を終了させる。
図9は、本実施形態に係るユーザ端末2のシステム制御部14のスクロール速度決定処理の処理例を示すフローチャートである。図9に示すように、履歴処理部274は、操作履歴DB22aから、スクロール距離が基準距離以上であるスクロールの操作履歴を検索する(ステップS21)。すなわち、履歴処理部274は、高速第1スクロールの候補の操作履歴を検索する。次いで、履歴処理部274は、検索された操作履歴が示すスクロールの次に実行されたスクロールの操作履歴を、操作履歴DB22aから検索する(ステップS22)。つまり、履歴処理部274は、低速第2スクロールの候補の操作履歴を検索する。操作履歴DB22aに登録されている各操作履歴に記述されている操作日時に基づいて、操作の順番を特定することが可能である。高速第1スクロールの候補となるスクロールの次にスクロール以外の操作が行われていた場合、履歴処理部274は、高速第1スクロール及び低速第2スクロールが実行されていないと判定してもよい。ただし、スクロールの次にスクロールの停止操作が行われ、その次にスクロールが行われる場合がある。その場合、履歴処理部274は、スクロールの停止操作の次のスクロールを、低速第2スクロールの候補に決定する。
次いで、履歴処理部274は、検索された高速第1スクロールの候補及び低速第2スクロールの候補の操作履歴の組み合わせの中から、低速第2スクロールのスクロール方向が高速第1スクロールのスクロール方向の反対である組み合わせを抽出する(ステップS23)。次いで、履歴処理部274は、ステップS23で抽出された操作履歴の組み合わせの中から、低速第2スクロールのスクロール速度が高速第1スクロールのスクロール速度よりも遅い組み合わせを抽出する(ステップS24)。次いで、履歴処理部274は、ステップS24で抽出された操作履歴に記述されたスクロール速度に基づいて、自動スクロール速度を決定する。例えば、履歴処理部274は、低速第2スクロールのスクロール速度を自動スクロール速度に決定してもよいし、高速第1スクロールのスクロール速度を自動スクロール速度に決定してもよい。高速第1スクロール及び低速第2スクロールの組み合わせが複数回行われた場合、履歴処理部274は、例えば、直近に行われたスクロールの速度を用いてもよい。また例えば、履歴処理部274は、例えば、複数のスクロール速度の平均値や中央値等を用いてもよい。履歴処理部274は、ステップS25の処理を終えると、スクロール速度決定処理を終了させる。
図10は、本実施形態に係るユーザ端末2のシステム制御部14の登録処理の処理例を示すフローチャートである。図10に示すように、処理・スクロール制御部273は、お気に入り登録操作によって選択された商品をお気に入りに登録するためのお気に入りに登録リクエストを電子商店街サーバ1へ送信する(ステップS31)。ステップS31は、お気に入り登録操作に応じた処理である。電子商店街サーバ1は、お気に入りに登録リクエストに基づいて、選択された商品のお気に入り情報を、お気に入り情報DB12cに登録する。
次いで、処理・スクロール制御部273は、電子商店街サーバ1から受信した一覧表示用の情報に基づいて、選択された商品よりも簡易情報の並び順が前である商品があるか否かを判定する(ステップS32)。このとき、処理・スクロール制御部273は、選択された商品よりも簡易情報の並び順が前である商品があると判定した場合には(ステップS32:YES)、ステップS33に進む。一方、処理・スクロール制御部273は、選択された商品よりも簡易情報の並び順が前である商品がないと判定した場合には(ステップS32:NO)、ステップS37に進む。
ステップS33において、処理・スクロール制御部273は、選択された商品よりも簡易情報の並び順が前である商品の中に、簡易情報が表示領域に表示されていない商品があるか否かを判定する。このとき、処理・スクロール制御部273は、簡易情報が表示領域に表示されていない商品があると判定した場合には(ステップS33:YES)、ステップS34に進む。一方、処理・スクロール制御部273は、簡易情報が表示領域に表示されていない商品がないと判定した場合には(ステップS33:NO)、ステップS37に進む。
ステップS34において、処理・スクロール制御部273は、簡易情報が表示領域に表示されていない商品の中に、選択された商品の関連商品があるか否かを判定する。関連商品の判定方法の一例を説明する。例えば、一覧表示用の情報に、各商品のジャンルIDが含まれているとする。処理・スクロール制御部273は、ジャンルIDに基づいて、選択された商品と同じジャンルに属する商品があるか否かを判定する。選択された商品と同じジャンルに属する商品がある場合、処理・スクロール制御部273は、同じジャンルに属する商品を、関連商品であると判定する。なお、関連商品の判定方法はこの方法に限られるものではない。処理・スクロール制御部273は、選択された商品の関連商品があると判定した場合には(ステップS34:YES)、ステップS35に進む。一方、処理・スクロール制御部273は、選択された商品の関連商品がないと判定した場合には(ステップS34:NO)、ステップS37に進む。
ステップS35において、処理・スクロール制御部273は、選択された商品の簡易情報と関連商品の簡易情報との位置関係が、選択された商品の簡易情報及び関連商品の簡易情報を表示領域に同時表示可能な関係であるか否かを判定する。表示領域の縦の長さは、ユーザ端末2に応じて予め定められている。また、1つあたりの簡易情報の縦の長さも予め定められている。そのため、処理・スクロール制御部273は、選択された商品の簡易情報の並び順と関連商品の簡易情報の並び順との差を計算することにより、同時表示可能な関係であるか否かを判定することができる。処理・スクロール制御部273は、同時表示可能な関係であると判定した場合には(ステップS35:YES)、ステップS36に進む。一方、処理・スクロール制御部273は、同時表示可能な関係ではないと判定した場合には(ステップS35:NO)、ステップS37に進む。
ステップS36において、処理・スクロール制御部273は、関連商品の簡易情報を、表示領域に表示される簡易情報の中で最前の並び順となる簡易情報に決定する。次いで、処理・スクロール制御部273は、ステップS38に進む。ステップS37において、処理・スクロール制御部273は、選択された簡易情報を、表示領域に表示される簡易情報の中で最前の並び順となる簡易情報に決定する。次いで、処理・スクロール制御部273は、ステップS38に進む。
ステップS38において、処理・スクロール制御部273は、ステップS37又はS38で決定された簡易情報が、表示領域に表示される簡易情報の中で最前の並び順で表示されるように、一覧をスクロールさせる。このとき、処理・スクロール制御部273は、スクロール速度決定処理で決定された自動スクロール速度で、一覧をスクロールさせる。これにより、例えば、図2(b)又は図2(d)に示すようなスクロールが実行される。処理・スクロール制御部273は、ステップS38の処理を終えると、登録処理を終了させる。
図11(a)は、本実施形態に係るユーザ端末2のシステム制御部14の削除処理の処理例を示すフローチャートである。図11(a)に示すように、処理・スクロール制御部273は、お気に入り削除操作によって選択された商品をお気に入りから削除するためのお気に入りに削除リクエストを電子商店街サーバ1へ送信する(ステップS41)。電子商店街サーバ1は、お気に入りに削除リクエストに基づいて、選択された商品のお気に入り情報を、お気に入り情報DB12cから削除する。次いで、処理・スクロール制御部273は、選択された商品の簡易情報を表示領域から消去して、バー及びアンドゥボタンを表示させる(ステップS42)。ステップS41及びS42は、お気に入り削除操作に応じた処理である。
次いで、処理・スクロール制御部273は、一覧における簡易情報の並び順が、選択された商品の直前である商品を特定する。そして、処理・スクロール制御部273は、特定した簡易情報を、表示領域に表示される簡易情報の中で最前の並び順となる簡易情報に決定する(ステップS43)。次いで、処理・スクロール制御部273は、ステップS43で決定された簡易情報が、表示領域に表示される簡易情報の中で最前の並び順で表示されるように、一覧をスクロールさせる(ステップS44)。このとき、処理・スクロール制御部273は、スクロール速度決定処理で決定された自動スクロール速度で、一覧をスクロールさせる。これにより、例えば、図3(b)に示すようなスクロールが実行される。処理・スクロール制御部273は、ステップS44の処理を終えると、削除処理を終了させる。
図11(b)は、本実施形態に係るユーザ端末2のシステム制御部14のアンドゥ処理の処理例を示すフローチャートである。図11(b)に示すように、処理・スクロール制御部273は、アンドゥ操作によって選択された商品をお気に入りに再登録するためのお気に入りに登録リクエストを電子商店街サーバ1へ送信する(ステップS51)。電子商店街サーバ1は、お気に入りに登録リクエストに基づいて、選択された商品のお気に入り情報を、お気に入り情報DB12cに登録する。
次いで、処理・スクロール制御部273は、選択された商品の簡易情報を再表示する(ステップS52)。具体的に、処理・スクロール制御部273は、一覧における簡易情報の並び順が、選択された商品の直前である商品を特定する。次いで、処理・スクロール制御部273は、特定した商品の簡易情報を表示領域外へ移動させる。次いで、処理・スクロール制御部273は、表示領域からバー及びアンドゥボタンを消去して、選択された商品の簡易情報を表示する。これにより、例えば、図3(d)に示すような表示が行われる。処理・スクロール制御部273は、ステップS52の処理を終えると、アンドゥ処理を終了させる。
以上説明したように、本実施形態によれば、ユーザ端末2のシステム制御部27は、複数の簡易情報のうちの一部を、表示部23a上の表示領域に一覧表示させる。また、システム制御部27は、複数の簡易情報のうち表示領域に表示されていない簡易情報の少なくとも1つを表示領域に表示させる操作を受け付ける。また、システム制御部27は、表示領域に表示された簡易情報のうち何れか1の簡易情報を選択する操作を受け付ける。次いで、システム制御部27は、操作により選択された簡易情報について操作に応じた所定の処理を実行させるとともに、選択された簡易情報、又は選択された簡易情報の直前の簡易情報が、表示領域に一覧表示される簡易情報の中で最前の並び順の簡易情報となるように、表示領域に簡易情報を配置させる。従って、表示領域に表示されていない簡易情報を表示する操作を行うユーザの負担を減らすことができる。
また、システム制御部27が、ユーザからスクロール操作を受け付け、選択された簡易情報、又は選択された簡易情報の直前の簡易情報が、表示領域に一覧表示される簡易情報の中で最前の並び順の簡易情報となるように、スクロールを実行させる。従って、ユーザがスクロールの様子を見ることによって、スクロール後にどの簡易情報から確認すればよいかをユーザに分かりやすくすることができる。
また、システム制御部27が、複数の簡易情報の中での並び順が、選択された簡易情報の並び順よりも前である簡易情報であって、表示領域外に位置する簡易情報の中に、選択された簡易情報に関連する簡易情報があるか否かを判定する。また、システム制御部27が、選択された簡易情報と関連する簡易情報との位置関係が、選択された簡易情報及び関連する簡易情報を表示領域に同時表示可能な関係であるか否かを判定する。そして、システム制御部27が、位置関係が同時表示可能な関係であると判定された場合、関連する簡易情報が最前の並び順の簡易情報となるように、スクロールを実行させる。従って、選択された簡易情報よりも並び順が後である簡易情報を確認する場合にユーザがスクロールする負担の増加を抑えつつ、ユーザが確認する蓋然性が高い簡易情報を確認するために、表示領域に表示されていない簡易情報を表示する操作を行うユーザの負担を減らすことができる。
また、システム制御部27が、ユーザのスクロール操作によるスクロールの操作履歴を記憶部22に記憶させる。また、システム制御部27が、記憶部22から、基準距離以上スクロールが実行される高速第1スクロール、及び、高速第1スクロールの次に行われる低速第2スクロールであって、高速第1スクロールの方向の反対方向へ高速第1スクロールの速度よりも遅い速度でスクロールが実行される低速第2スクロールの履歴を取得する。そして、システム制御部27が、取得された履歴から特定される高速第1スクロール及び低速第2スクロールのうち何れかのスクロールの速度で、スクロールを実行させる。従って、ユーザに適した速度でスクロールを実行させることができる。
また、システム制御部27が、お気に入り削除操作が受け付けられた場合、選択された簡易情報の直前の簡易情報が最前の並び順の簡易情報となるようにスクロールを実行させ、お気に入り削除操作とは異なるお気に入り登録操作が受け付けられた場合、選択された簡易情報が最前の並び順の簡易情報となるようにスクロールを実行させる。そのため、選択された簡易情報が消去されても、どの程度のスクロールが実行されたかをユーザが認識することができる。
また、システム制御部27が、お気に入り削除操作により選択された簡易情報の直前の簡易情報が最前の並び順で表示された後、お気に入り削除操作をアンドゥする操作が受け付けられたとき、消去された簡易情報の直前の簡易情報を表示領域外へ移動させて、消去された簡易情報を再表示させ、表示領域内に位置する他の簡易情報の表示位置を変化させない。従って、ユーザが確認しようとする蓋然性がある簡易情報を確認するために一覧をスクロールする操作を行うユーザの負担を減らすことができる。
なお、上記実施形態においては、表示領域に簡易情報を配置させる処理の一例として、ユーザ端末2はスクロールを実行していた。しかしながら、ユーザ端末2は、スクロールとは異なる処理を実行してもよい。ユーザ端末2は、選択された簡易情報、又は選択された簡易情報の直前の並び順の簡易情報が、最前の並び順で表示領域に表示されるように、表示領域に簡易情報を配置させればよい。例えば、表示領域に商品001〜006の簡易情報が表示されているとき、ユーザが商品003の簡易情報を選択したとする。このとき、ユーザ端末2は、例えば、商品001及び商品003の簡易情報のそれぞれが表示領域外に出て行く様子をアニメーション表示する。このとき、商品001の簡易情報の移動方向と商品003の簡易情報の移動方向とが異なっていてもよいし、同じであってもよい。また、ユーザ端末2は、商品002の簡易情報を、表示領域の上端に表示させる。このとき、ユーザ端末2は、商品002の簡易情報が次第に小さくなりながら表示領域の上端に移動するように、アニメーション表示してもよい。そして、ユーザ端末2は、商品002の簡易情報の下に、商品004〜008の簡易情報を表示させる。
また、上記実施形態においては、複数の簡易情報のうち表示領域に表示されていない簡易情報の少なくとも1つを表示領域に表示させる操作の一例として、ユーザ端末2は、スクロール操作を受け付けていた。しかしながら、ユーザ端末2は、スクロール操作とは異なる操作を受け付けてもよい。例えば、ユーザ端末2は、一覧のページを切り替える操作を受け付けてもよい。例えば、表示領域に、1ページ目の一覧として、商品001〜005の簡易情報が表示されているとき、ユーザが、例えば「次へ」を選択する操作を行う。すると、ユーザ端末2は、2ページ目の一覧として、商品006〜010の簡易情報を表示する。
また、上記実施形態においては、ユーザ端末2は、専用のアプリケーションソフトウェアにより、簡易情報の一覧の表示、操作の受け付け、スクロールの実行等を行っていた。しかしながら、ユーザ端末2は、例えば、ウェブブラウザ等のアプリケーションソフトウェアを用いてもよい。そして、ユーザ端末2は、例えば、電子商店街サーバ1からHTML文書を受信し、HTML文書に基づいて、簡易情報の一覧を表示してもよい。また、ユーザ端末2は、HTML文書に記述されたスクリプトを実行することにより、操作を受け付けたり、スクロールを実行したりしてもよい。
また、上記実施形態においては、本発明の情報処理装置が端末装置に適用されていた。しかしながら、本発明の情報処理装置が、例えば電子商店街サーバ1等のサーバ装置に適用されてもよい。そして、サーバ装置が、端末装置により一覧を表示させたりスクロールを実行させたりしてもよい。例えば、電子商店街サーバ1は、ユーザ端末2からのリクエストに応じて、一覧表示用の情報をユーザ端末2へ送信する。これにより、電子商店街サーバ1は、ユーザ端末2により簡易情報の一覧を表示させる。また、ユーザがユーザ端末2を操作したとき、ユーザ端末2は、操作内容を示す操作通知を電子商店街サーバ1へ送信する。電子商店街サーバ1は、操作通知を受信することにより、ユーザの操作を受け付ける。電子商店街サーバ1は、操作通知に基づいて、操作履歴を登録してもよい。この場合、電子商店街サーバ1の記憶部12に操作履歴DB22aが構築される。電子商店街サーバ1は、操作履歴DB22aに登録された操作履歴に基づいて、自動スクロール速度を決定する。また、電子商店街サーバ1は、操作通知に基づいて、操作の種類等を特定する。お気に入り登録操作、お気に入り削除操作、アンドゥ操作等が行われた場合、電子商店街サーバ1は、操作通知に基づいて、ユーザにより選択された商品を特定する。電子商店街サーバ1は、選択された商品について、ユーザ操作に応じた処理を実行する。例えば、電子商店街サーバ1は、お気に入り情報DB12cにお気に入り情報を登録したり、お気に入り情報を削除したりする。また、電子商店街サーバ1は、自動的なスクロールをユーザ端末2により実行させるための処理を行う。例えば、電子商店街サーバ1は、一覧表示用の情報に基づいて、表示領域内で簡易情報の並び順が最前となる商品を決定する。そして、電子商店街サーバ1は、ユーザ端末2へスクロール指示を送信する。スクロール指示は、決定された商品の商品ID、自動スクロール速度等を含む。ユーザ端末2は、スクロール指示に含まれる商品IDが示す商品の簡易情報が最前の並び順となるように、スクロールを実行する。
また、上記実施形態においては、本発明の一覧が、商品の情報の一覧に適用されていた。しかしながら、本発明の一覧は、商品の情報以外のあらゆる情報等の一覧にも適用することができる。例えば、本発明の一覧が、電子メールソフトにおいて、電子メールの一覧に適用されてもよい。電子メールに関連する電子メールとしては、例えば、同一のタグやフラグ等が付与された電子メール、返信メール等がある。