JP5816438B2 - 非虫媒性トマト黄化葉巻ウイルスに感染したトマト - Google Patents

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Description

本発明は、非虫媒性トマト黄化葉巻ウイルスに感染したトマトに関する。また、本発明は、該トマトの製造方法にも関する。
トマト黄化葉巻ウイルス(Tomato yellow leaf curl virus;以下「TYLCV」と表記する場合がある。)は、1964年にイスラエルで発見された比較的新しい植物ウイルスの一種である。
日本では、1996年にTYLCVを病源とするトマト黄化葉巻病が長崎県、愛知県、及び静岡県で同時に発見され、その後、施設トマトの生産地で急速に発生が拡大している。特に、2000年以降、生食トマト主産地である九州での発生は甚大で、栽培しているトマト全てがTYLCV被害にあう農家も続出している。各県では農家に対し厳重に注意喚起を行い、薬剤散布等によるTYLCV防除を徹底しているが、TYLCVの被害の発生は続いている。
トマト黄化葉巻病の症状は、トマトの葉の黄化から始まり、徐々に葉の縁が下側に巻いて奇形になる。症状が激しくなると、株全体がパーマをかけたようになる。果実には症状が出ないが、栽培初期にトマトがTYLCVに感染すると果房2段目程度までしか着果しないため、7〜8割減収し多大な被害となる。
トマト黄化葉巻病は、TYLCVの媒介虫であるタバココナジラミによる伝染により、永続的に蔓延してしまう。
また、植物ウイルス自体に対する、効果的な抗ウイルス薬剤は存在しておらず、これまで一般的な植物ウイルスの防除方法は、ウイルスを伝染する媒介虫への殺虫剤散布、栽培施設へ媒介虫が入るのを物理的に防ぐ防虫ネットや忌避資材の利用、土壌消毒、感染株の抜き取り、栽培管理機具の消毒、障壁作物の利用、及びウイルス抵抗性作物の育種などが中心となっている。
TYLCVの防除方法についても同様であり、TYLCVの媒介虫であるタバココナジラミの防除と感染株の早期抜き取りなどにより、TYLCVの伝染環を断ち切ることが主となっている(非特許文献1)。
しかしながら、タバココナジラミの防除のために、侵入阻止に有効な0.4mm目合い以下の防虫ネットを使用すると栽培施設内の気温上昇が懸念されるため、現場では実施されにくい現状がある。
また、トマトの大産地である九州などでは栽培期間の違う様々な栽培型のトマトが栽培されており、一年中どこかの地域でトマトが栽培されている状態にある。このため、TYLCVを保毒したタバココナジラミが色々なトマトの栽培型にあわせて野外や施設を移動し、冬の寒さによっても死滅しないため、TYLCVの伝染環が途切れることがなく、TYLCVの防除を困難にしている。
さらに、最近は殺虫剤耐性のあるタバココナジラミとして、タバココナジラミ−バイオタイプQ(以下「タバココナジラミQ」と表記する場合がある。)が蔓延してきており、殺虫剤防除にも限界が見られている。
TYLCV抵抗性トマトに関連して、Ty−1、Ty−2、Ty−3などの遺伝子がトマト野生種から見つかっているが、トマトがこれらの遺伝子を有している場合、トマト内のウイルス濃度を抑え、病徴を抑制することはできるもののTYLCVの感染自体を阻止することまではできない(非特許文献2及び3)。
これらの遺伝子を交配で導入したトマトが既に市場に出ているが、これらの遺伝子の特性上、いずれの場合もトマトは、TYLCVに感染し、トマト体内でウイルスが増殖してしまうことが知られている(非特許文献4)。
このため、これらの遺伝子が導入されたトマトを栽培するにあたり、タバココナジラミの防除を怠ると、TYLCVによる病徴は抑制されても、該トマトは、TYLCVを保毒するため、TYLCVの感染源となり、周囲の感受性のトマト品種にとってはTYLCV感染の大変な危機に曝される。
本多、野菜茶業研究集報 3号、115-122ページ、2006年 Henryk Czosnek、Tomato Yellow Leaf Curl Virus Disease、Springer 343−362ページ、2007年 斉藤、野菜茶業研究集報 3号、99-102ページ、2006年 斉藤ら、園学研 7号別冊1、107ページ、2008年
したがって、上述したような従来の植物ウイルスの防除方法では、TYLCVの蔓延を十分に防除することができず、それぞれの防除方法において、多くの問題点を抱えている。また、従来の防除方法は、TYLCVの伝染環を分断するといった方法ではないため、TYLCVの伝染環を分断できるような新たなTYLCVの防除方法が望まれている。
そこで、本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、トマト黄化葉巻ウイルスとして、媒介虫により伝染されない新たなウイルスを見出したことにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
本発明は、TYLCVの防除に用いることのできる非虫媒性トマト黄化葉巻ウイルスに感染したトマトである。また、本発明は、当該トマトの製造方法である。
[1]
媒介虫により伝染されないトマト黄化葉巻ウイルスに感染したトマト。
[2]
トマト苗である、[1]に記載のトマト。
[3]
台木、穂木、及び中間木からなる群から選択される、[2]に記載のトマト。
[4]
台木と、穂木を接木して得られる苗木である、[1]又は[2]に記載のトマト。
[5]
さらに中間木を含む、[4]に記載のトマト。
[6]
媒介虫により伝染されないトマト黄化葉巻ウイルスを感染させたトマトを製造する方法であって、
台木及び穂木を用いて接ぎ木する工程を含む、方法。
[7]
さらに中間木を用いる、[6]に記載の方法。
[8]
媒介虫により伝染されないトマト黄化葉巻ウイルスを感染させた台木を得る工程を含む、[6]又は[7]に記載の方法。
[9]
媒介虫により伝染されないトマト黄化葉巻ウイルスを感染させた穂木を得る工程を含む、[6]〜[8]のいずれかに記載の方法。
[10]
媒介虫により伝染されないトマト黄化葉巻ウイルスを感染させた中間木を得る工程を含む、[6]〜[9]のいずれかに記載の方法。
本発明によれば、媒介虫によって媒介されないトマト黄化葉巻ウイルスに感染した、新たなトマト、及びその製造方法を提供することができる。
実施例1におけるTYLCVの検定試験におけるアガロースゲル電気泳動の結果を示す。右のレーンは、分子量マーカーを示し、穂木(中)、感染台木(左)のTC−PCRの結果を示す。 実施例2におけるTYLCVの検定試験におけるアガロースゲル電気泳動の結果を示す。左のレーンは、分子量マーカーを示し、感染穂木(中)、台木(右)のTC−PCRの結果を示す。 実施例3におけるTYLCVの検定試験におけるアガロースゲル電気泳動の結果を示す。左のレーンは、分子量マーカーを示し、左から順に、穂木、感染中間木、台木のTC−PCRの結果を示す。
以下、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお。本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本発明は、媒介虫により伝染されないトマト黄化葉巻ウイルスに感染したトマトである。
トマトに、媒介虫により伝染されないトマト黄化葉巻ウイルスを感染させることにより、該ウイルスが媒介虫により伝染されず、かつ、好ましくは、トマト内のウイルス濃度を抑えることができるため、該トマトを用いてトマト黄化葉巻ウイルスの新たな防除方法を提供することができる。
本発明の媒介虫により伝染されないトマト黄化葉巻ウイルス(非虫媒性TYLCV)に感染したトマトにおいて、非虫媒性TYLCVは、媒介虫によって伝染されないため、非虫媒性TYLCVを保毒するトマトは、ウイルスの感染源とならないという利点を有する。
また、非虫媒性TYLCVは、トマトが、黄化葉巻耐病性トマトにおいてその利点を有利に発揮するウイルスである。
本発明において、非虫媒性TYLCVを感染させるトマトとしては、麗容、りんか409((株)サカタのタネ)、桃太郎はるか、桃太郎ヨ−ク(タキイ種苗(株))などの一般的なトマトでもよいが、秀麗((株)サカタのタネ)、TY桃太郎さくら、TY桃太郎アーク(タキイ種苗(株))などTYLCV耐性遺伝子を持つトマトの方がより好ましい。
本発明において、非虫媒性TYLCVに感染したトマトとして、黄化葉巻耐病性トマトを用いることも好ましい一態様であるが、「黄化葉巻耐病性トマト(耐病性トマト)」とは、TYLCVの感染阻止はできないが、TYLCVによるトマト黄化葉巻病の病徴は抑えることのできる耐性遺伝子を有するトマトを意味する。
耐性遺伝子としては、Ty−1、Ty−2、Ty−3、Ty−3a、Ty−4、Ty−5などが挙げられる。
耐病性トマトとしては、耐性遺伝子を自然獲得した野生株のトマトであってもよく、耐性遺伝子を交配により導入したトマトであってもよく、耐性遺伝子を遺伝子組換え技術によって導入したトマトであってもよく、具体的には、TY桃太郎さくら、TY桃太郎アーク、秀麗、TY千恵、TY千果、AEGEANなどが挙げられる。耐病性トマトにおいて、耐性遺伝子はトマトにホモ又はヘテロで導入されている。
耐病性トマトは、TYLCVによるトマト黄化葉巻病の病徴は抑えることのできる耐性遺伝子を有することにより、TYLCVが感染したとしてもトマト黄化葉巻病の病徴は示さないか、又は軽微である。ここで、軽微な症状とは、葉の大きさは変わらないが、葉縁部が少し丸みを帯び、葉色は緑で変わらない状態をいう。一方、重篤な症状とは、葉が小さくなり、葉の表側が裏側に向かって巻くようになり、葉は黄色くなる状態をいう。
耐病性トマトは、TYLCVを保毒するため、TYLCV保毒トマトとして、媒介虫によって、TYLCVは耐病性トマトから伝染されてしまう。また、耐病性トマトは、トマト黄化葉巻病の病徴は示さないか、又は軽微であるため、TYLCV感染株の早期抜き取りなどにより、TYLCVの伝染環を断ち切ることもできない。
したがって、TYLCVの防除方法として、耐病性トマトを用いたとしても十分な効果は得られない場合が生じる。ここで、耐病性トマトに対して、非虫媒性TYLCVを予防接種して、非虫媒性TYLCVに感染したトマトとすることにより、TYLCVによる被害を軽減することができるという効果を奏する。
一般的に、耐病性トマトにおいて強毒TYLCV(TYLCV感受性トマトにおいて強い病徴を呈するTYLCVをいう。)が感染した場合、その病徴は現れない、又は軽微であるものの、強毒TYLCV自体はトマト体内で増殖し、そこにタバココナジラミなどの媒介虫が飛来すれば、強毒TYLCVが他のトマトへ伝染されてしまう。
つまり、二次的なTYLCV感染被害の汚染源になってしまうという問題があり、これが耐病性トマトの普及を遅らせている。本発明において非虫媒性TYLCVを予め耐病性トマトに接種しておくことにより、非虫媒性TYLCVは、他のトマトへ伝染されない。
また、そのメカニズムは不明であるが、非虫媒性TYLCVを予め耐病性トマトに接種することで、後から強毒TYLCVが媒介昆虫タバココナジラミにより耐病性トマトに伝染されたとしても、その強毒TYLCVがさらに他のトマトへ二次的に虫媒伝染されるのを防ぐことができるという効果を奏する。
本発明において、非虫媒性TYLCVを耐病性トマトに感染させることにより、耐病性トマトの「二次的な感染被害の汚染源になる」という弱点を補完し得、植物ウイルスの防除方法として新たな防除方法を提供し得る新規で、優れたウイルスとトマトの組み合わせを提供できる。
本発明の非虫媒性TYLCVを感染させたトマトにより、好ましくは、感染させた耐病性トマトを栽培するに際して、媒介虫への殺虫剤散布や物理的進入を防ぐための資材の使用を軽減でき、省力で安心して栽培することが可能になる。また、非虫媒性TYLCVを感染させた耐病性トマトを一定量栽培することでその地域のTYLCVの蔓延を効果的に抑制することが期待される。さらに、非虫媒性TYLCVが接種されるトマトが耐病性トマトである場合、非虫媒性TYLCVの病徴は出ないか、又は軽微であり、果実収量への影響は少ない。加えて、非虫媒性TYLCVは媒介虫で伝染されないため、他のトマトに伝染してTYLCVによる病徴を出すようなことはない。
以上のように、媒介虫で伝染されないTYLCVは新規なウイルスであり、また、耐病性トマトにおいて強毒TYLCVの伝染を阻止するような作用もこれまでにはないものである。
本発明において、トマトとしては、トマト植物体から得られる葉、茎、根、花、種、果実、苗、細胞塊、カルス、及びプロトプラストなどが挙げられる。媒介虫で伝染されないTYLCVを感染させたトマトは、後述する接木することにより得られるトマトであることが好適な態様であるので、接木するに際に、必要な形態であるトマトであることが好ましい。接木して得られるトマト苗により、媒介虫で伝染されないTYLCVを感染させたトマトを増殖させることができる。
接木に用いられるトマトとしては、接木後の形態のトマトであれば特に限定されないが、トマト苗を得ることができるものであり、また、接木苗を得るための、穂木、台木、中間木などが挙げられる。
穂木とは接木苗の上部に当たる部分である。穂木としては、特に限定されないが、果実の収量性が高く、糖度や酸度などの品質も高い品種で、かつTYLCV耐性遺伝子を持つものが好ましい。
台木とは接木苗の土台となる部分で、根の部分に当たる。台木としては、特に限定されないが、穂木と親和性のある品種で、土壌病害などに強く、かつ穂木の収量性や品質を向上するものが望ましい。TYLCV耐性遺伝子保有の有無は問わない。
中間木とは穂木と台木の間の部分に当たる。中間木としては、特に限定されないが、穂木と台木に親和性のある品種であり、TYLCV耐性遺伝子保有の有無は問わない。
種子から育てた苗を「自根苗」というのに対して、病気などに強い別の植物や別の品種を台木に接木した苗を「接木苗」という。本発明におけるトマトとしては、自根苗であってもよく、接木苗であってもよいが、本発明においては、非虫媒性TYLCVを接木してトマトに感染させる方法が好適に用いられるため、接木苗であることが好ましい。
接木苗の製造方法としては、従来公知の接木方法を採用することができる。一般に、野菜園芸大事典(清水茂監修 1977 養賢堂 p288)にも記載されているように、接木苗を利用すると、
(1)土壌伝染性の病害を回避して、連作を可能にすることができる、
(2)移植の容易な台木に接木して、植え傷みを軽減することができる、
(3)台木の耐低温性や耐暑性をいかして、早期栽培を行い、あるいは収穫期間の延長を図ることができる、
(4)種類によっては、肥料の節約ができる、といった利点を有する。
本発明においては、トマトに感染させるTYLCVが、媒介虫で伝染されないという特徴を有するため、接木法を採用して、非虫媒性TYLCVをトマトに感染させることが好ましい。
本発明においては、接木苗を作成する際に、トマトに非虫媒性TYLCVを同時に感染させようとするもので、これまでこのような接木方法は知られておらず、本発明のような接木方法を用いた非虫媒性TYLCVを感染させたトマトの製造方法は新規なものである。また、接木法を採用することにより、本発明の非虫媒性TYLCVを感染させたトマトを製造することができ、また、該トマトを用いることにより、TYLCVの伝染を防止することができる。
本発明において、非虫媒性TYLCVを感染させたトマトを製造する場合、接木法を採用することが好適な態様であるが、接木法として、非虫媒性TYLCVを感染させた台木又は穂木を用い、従来の接木方法により台木と穂木を接ぎ木する。
接ぎ木する方法としては、従来公知の、割りつぎ、さしつぎ、呼びつぎ、断根つぎさし、その変形法などにより、台木と穂木を接ぎ木することができる。
また、台木や穂木に加え、中間木を用い、穂木と台木の間に中間木としたサンドイッチ接木法を利用して接ぎ木する方法を採用することもできる。
接木方法としては大きく3つに分類され、「割りつぎ」「さしつぎ」、「呼びつぎ」、と呼ばれているが、この他にさしつぎ法の変形として「断根つぎさし」がある(蔬菜の栽培技術 藤井健雄編著1981 誠文堂新光社 p21-24、野菜園芸大事典 清水茂監修 1977 養賢堂 p288-290など)。
「割りつぎ」としては、台木の成長点をかきとり、子葉の中間を半分だけ切り下げて、ここに楔(くさび)型に削った接ぎ穂はさむ方法である。
「さしつぎ」としては、台木の成長点をかきとり、胚軸に穴を開けてそこに削った接ぎ穂を差し込む方法である。
「呼びつぎ」としては、台木と接ぎ穂の両方の苗は根をつけたまま、それぞれ胚軸に切れ込みを入れ、両者の切り口を差込み、かみ合わせる方法である。
「断根つぎさし」としては、さしつぎと同様に接木するが、台木は胚軸を切り取り、それを挿し木する方法である。
接木方法としては、以上の4つが基本的な接木法であるが、これらを多少変形した方法を用いることもできる。
変形方法としては、中間木を、穂木と台木の間に挟んで接木する方法である。
さらに穂木、台木、中間木を効率よく増殖する方法として、母木の主枝及び側枝(わき芽)の全てを摘心し、それから大量のシュート(茎葉)を発生させ、これらを挿し木や接木に利用する方法も考案されており(例えば、特開平11−275954号公報、特開平8−280244号公報、特開2003−116383を参照。)、これらの方法を用いることができる。
非虫媒性TYLCVを感染させたトマトを、接木により製造するためには、非虫媒性TYLCVを感染させた穂木、台木、又は中間木を必要とする。
本発明においては、非虫媒性TYLCVを感染させた穂木と、台木を接ぎ木してもよく、穂木と、非虫媒性TYLCVを感染させた台木を接ぎ木してもよい。また、穂木と、台木の双方が非虫媒性TYLCVに感染されたものを用いてもよい。
さらに、非虫媒性TYLCVを感染させた中間木を用いる接木法においては、感染されていない穂木と、台木を用いることができるが、穂木と台木の一方、あるいは双方が非虫媒性TYLCVで感染されているものを用いることを妨げない。
本発明においては、TYLCVの伝染防止を効率的に行わせるためにも、穂木が耐病性トマトを用いて作成された穂木であることが好ましい。この場合、台木や、
中間木を用いる場合には、台木あるいは中間木が、耐病性トマトを用いて作成された台木や中間木であってもよい。
接木法として、感染台木を栄養繁殖し、穂木は種子を用いて増殖し、接木する方法や、感染穂木を栄養繁殖し、台木は種子を用いて増殖し、接木する方法が挙げられる。穂木は、耐病性トマトであってもよい。
具体的な方法としては、
(1)台木となるトマト又はトマトの台木として利用される植物を増殖する。台木としては、トマト由来する台木に限定されず、トマト穂木を接ぎ木できる台木であれば特に限定されない。台木を増殖する方法は、種子を播くか、植物を栄養繁殖(挿し木、組織培養など)により行う。
(2)穂木となる耐病性トマト品種を増殖する。増殖する方法は、種子を播くか、栄養繁殖して行う。
(3)台木あるいは穂木のいずれか、又は両方に、非虫媒性TYLCVを感染させる。非虫媒性TYLCVを感染させる方法は、非虫媒性TYLCVの感染したトマト苗(非虫媒性TYLCV株の種火に相当する苗)を接木することによって、非虫媒性TYLCVを目的とする植物に移行させることによって行う。
なお、非虫媒性TYLCVの感染した苗を得る方法は、農家圃場のトマトから腋芽をランダムにサンプリングし、最初にTYLCVが感染しているかどうかをPCRなどで検定し、その後、TYLCVに感染していたものを選び、虫媒性試験を行って非虫媒性の株を選抜する。それが最初の非虫媒性TYLCVの種火(遺伝資源)となり、その後、種火を接木接種して、非虫媒性株を増やすことができる。
(4)台木と穂木をいずれかの接木方法(割りつぎ、さしつぎ、呼びつぎ、断根つぎさし、その変形法など)で行う。
栄養繁殖した台木から側枝を切り取る。耐病性トマト品種を種子で増殖した穂木の主枝を切り取る。切り取る側枝と主枝は、その接木面の直径がほぼ同じになるようなものを選ぶと、接木の成功率が高まるため好適である。接木した周辺部分は接木用のホルダー(例えばナスニック(株)社製のスーパーウィズなど)で固定すると、接木の成功率を高めることができる。接木した後に挿し木して完成であるが、接木苗の養生条件は、特に限定されないが、例えば、温度が10〜25℃、湿度70〜100%、低日照などが挙げられる。
(5)非虫媒性TYLCVを感染した台木又は穂木から、それぞれ穂木又は台木に非虫媒性TYLCVが移行しワクチン感染接木苗が完成する。
また、接木法として、感染中間木を種子繁殖した穂木と台木の間に挟み、接木する方法が挙げられる。
具体的には、
(1)台木と耐病性トマト品種に由来する穂木を、種子を播くか栄養繁殖して、それぞれ増殖する。
(2)非虫媒性TYLCVの感染したトマトを中間木として栄養繁殖して増やす。
(3)台木、穂木、中間木の茎を接木に適するように適当な大きさに切る。
(4)台木と穂木の間に非虫媒性TYLCVの感染した中間木を挟んで接木する。
(5)中間木から非虫媒性TYLCVが穂木と台木に移行し、ワクチン感染接木苗が完成する。
本発明は、トマトに感染させたウイルスとして、トマト黄化葉巻ウイルスであって、媒介虫により伝染されないウイルスを用いる。
本発明において、「トマト黄化葉巻ウイルス」(TYLCV)とは、ジェミニウイルス科(Geminiviridae)ベゴモウイルス属(Begomovirus)に分類され、環状1本鎖DNAを1分節ゲノムとして有し、ウイルス粒子は直径約20nmの球体が2つ結合した双球状であるウイルスを意味する。
TYLCVは、中近東、北中米、東南アジア、東アジア(日本・中国)などで主に発生している。日本で発生しているTYLCVは、主に2系統存在し、長崎で発見された分離株をはじめ九州、関東などで発生しているTYLCVイスラエル系統と、東海、関東で発生しているイスラエルマイルド系統がある。
本発明において「媒介虫」とは、ある植物体から、別の植物体へ、植物ウイルスを伝染させることのできる昆虫を意味する。ここで、植物ウイルスを「伝染」するとは、植物体においてウイルス症状として現れなくても、ウイルスが植物体に感染していることが遺伝子分析等で確認できる場合を含む。
トマト黄化葉巻ウイルスを媒介する媒介虫としては、タバココナジラミが挙げられる。
日本ではいくつかの型のタバココナジラミが見つかっているが、タバココナジラミ−バイオタイプB(以前は、シルバーリーフコナジラミと呼ばれていた。以下「タバココナジラミB」と表記する場合がある。)とタバココナジラミQの2型が主に広く生息している。
これまでの報告では、タバココナジラミBとタバココナジラミQではTYLCVを伝染する虫媒性に差はないとされている(北村ら、関西病虫研報51巻、81〜83ページ、2009年)。なお、タバココナジラミBに比べ、タバココナジラミQのほうが殺虫剤耐性が高い。
TYLCVは、タバココナジラミによって伝染される。TYLCVに感染したトマトの接木によって伝染するが、経卵伝染、接触伝染、種子伝染、土壌伝染及び感染葉磨砕汁液の機械的接種などでは感染しない。
したがって、トマトにおけるTYLCVの伝染は、実際の栽培施設において、タバココナジラミなどの媒介虫による伝染が問題となり、媒介虫の虫媒性を制御することができれば、新たなトマト黄化葉巻病の防除方法を提供することができるものであり、本発明によって見出された媒介虫により伝染されないトマト黄化葉巻ウイルスによって、新たな防除方法が提供される。
本発明において、「媒介虫により伝染されない(非虫媒性)」とは、被検用トマトを育苗し、育苗期間中においてTYLCVが伝染されていないことを意味する。具体的には、以下のようにして非虫媒性であることを確認することができる。トマト黄化葉巻ウイルスを保有していないタバココナジラミを用いて、TYLCV感染トマトに吸汁させ、吸汁させたタバココナジラミを回収する。TYLCV感受性でありトマト黄化葉巻ウイルスを保有していない新たなトマトを別の隔離ケースに用意し、該タバココナジラミ放飼し、吸汁させる。その後、タバココナジラミを回収し、被検用トマトを育苗して、育苗期間中においてTYLCVが伝染されていないことを確認する。
本発明における非虫媒性TYLCVは、媒介虫を用いて、吸汁させ、伝染性を試験し、媒介虫による伝染性のないウイルスをスクリーニングすることにより得ることのできるウイルスである。
非虫媒性ウイルスは、好ましくは、配列番号1記載の塩基配列で表されるDNAを有するウイルスである。
非虫媒性ウイルスから単離される配列番号1の塩基配列を含む核酸をも提供する。該核酸の塩基配列は、本発明の目的に反しない範囲において、1又は数個の塩基が欠失、付加、及び/又は置換された塩基配列であってもよく、配列番号1記載の塩基配列を有するDNAであることが好ましい。ただし、該核酸がRNAである場合には、配列番号1中のT(配列表においては、tと記載され、チミンを表す。)はU(ウラシルを表す。)である。また、配列番号1記載の塩基配列中には、ATGCU以外にも、それぞれATGCUと等価な塩基を含んでいてもよく、等価な塩基として、ATGCUの塩基部分が置換又は修飾された塩基を含んでいてもよい。また、核酸中の糖部分が、リボース又はデオキシリボースと等価であれば、置換又は修飾されていてもよい。
また、配列番号1の塩基配列と相補的な塩基配列を含む核酸も提供する。該核酸の塩基配列は、配列番号1の塩基配列と相補的な塩基配列であるが、本発明の目的に反しない範囲において、1又は数個の塩基が欠失、付加、及び/又は置換された塩基配列であってもよく、配列番号1記載の塩基配列に相補的な塩基配列を有するDNA又はRNAであることが好ましい。
なお、配列番号1記載の塩基配列は、分離株17Gの全塩基配列に相当する。
本発明の非虫媒性TYLCVに感染させたトマトからは、TYLCVが媒介虫により伝染されず、また、他のTYLCVに対してもさらなる感染を防止し得るので、トマトにおける黄化葉巻病ウイルスの防除をすることができる。
TYLCVを防除するために、予め、非虫媒性TYLCVをトマトに感染させた非虫媒性TYLCVに感染させた耐病性トマトであることにより、TYLCVによるトマト黄化葉巻病の発生をより有効に防除することができる。
非虫媒性TYLCVの維持方法は、接木又は挿木増殖による。非虫媒性TYLCVのトマトへの接種時期は、トマトのどの成長段階でも接木接種できるが、望ましくは、接木及びその後の非虫媒性TYLCVの感染を効率よく行うためには、本葉2〜6枚ころがよい。
非虫媒性TYLCVを感染させたトマトとしては、わき芽を利用することができ、わき芽の大きさが本葉2枚以上の状態であれば、十分にウイルスを有していることを確認している。本発明においては、トマトとしてわき芽であってもよい。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
<TYLCVの検定>
簡易DNA抽出法として、チューブキャプチャ(以下「TC」と表記する。)法によりDNAを抽出した。抽出されたDNAを鋳型としたPCR法により、TYLCVが植物に感染しているか否かを検定した。TC−PCR法は、具体的には以下のように行った。
まず、TYLCV感染葉を100mg〜1g用意し、5〜20倍容量の抽出緩衝液(0.05M 炭酸緩衝液、0.01M 燐酸緩衝液、又は0.01M TRIS緩衝液)中で磨砕した。磨砕粗汁液1.5mLをマイクロチューブに入れ、4℃〜室温の温度下で30分〜1晩静置した。その後、マイクロチューブ内の粗汁液を捨て、TE緩衝液(0.01M TRIS、0.001M EDTA)又は0.01M 燐酸緩衝液等でリンスした後、滅菌水を入れ、TYLCVのDNA抽出液を得た。
このDNA抽出液を1μLとり、Promega社のGoTaqRGreenMasterMixの方法に従い、PCRを行った。PCRではTYLCVの分離株間で比較的安定な領域に合わせたプライマーである
TYPRB2F;5'CCCTCTGGAATGAAGGAACA (配列番号2)
TYC−R;5' TTGAAAAATTGGRCTCTCAA (配列番号3)
を用いて、95℃50秒・56℃50秒・72℃45秒のサイクルを35サイクル行い、目的領域を増幅した。PCR後、目的のDNAは1.2%アガロースゲル電気泳動で確認した。
<非虫媒性TYLCV>
熊本県において分離したTYLCVを、ウイルスフリーのTYLCV感受性トマト品種(ハウス桃太郎(タキイ種苗社)に感染させ、次いで、タバココナジラミB(千葉県内で入手)を用いて、吸汁させ、他のトマトへの伝染性を試験して、媒介虫による伝染性のないウイルスをスクリーニングすることにより非虫媒性TYLCV(17G)を得た。
17Gの全長DNA配列をアグロバクテリウム用バイナリーベクターpCAMBIA2300(CAMBIA社)に挿入し、プラスミド(pCAM17G1)として、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに平成22年11月2日に受領され、受領番号FERM−AP22037が付与され、2010年12月3日に受託番号FERM P−22037が付与されている。該プラスミドは、植物体にアグロインフィルタレーション法で感染させ、ウイルスが発現し、非虫媒性が保たれていることを確認している。また、該プラスミド及び17G株は、本出願人によって保存維持されており、日本国特許法施行規則27条の3の規定に準ずる分譲は本出願人が保証する。
寄託されたプラスミドに挿入された塩基配列は、配列番号1で示される塩基配列である。
<実施例1>
(ワクチン感染台木を栄養繁殖し、穂木はTYLCV耐性品種を種子で増殖し接木する方法)
ワクチン感染台木となる品種(ブロック、(株)サカタのタネ)を播種し、温度15〜30℃で本葉10葉期まで生育させた。第9本葉と第10本葉の間の主枝を切断し、その後、側枝(わき芽)が3〜5cmに成長したもの(台木)に、17Gの感染したトマトの茎(穂木)を接木する。接木方法は、穂木と台木のそれぞれの切断面の直径がほぼ同じ大きさになるような部位を選んで斜めに、好ましくは30〜45°の斜度で、切断し、接木部の周辺部分には接木用のホルダー(ナスニック社製のスーパーウィズ)で固定した。接木後は育苗トンネル内をビニールで覆い、温度15〜25℃、湿度95〜100%に3日間保持し、その後2日間かけてビニールを徐々に開け、接木を完遂した。接木1ケ月後に、台木品種であるブロックの側枝に17Gが移行していることをTC−PCRで確認し、順次その側枝を切り取り、挿し木し、育苗トンネル内をビニールで覆い、温度15〜25℃、湿度95〜100%に2日間保持し、その後3日間かけてビニールを徐々に開いて湿度を低めていき、挿し木苗を順次活着させ、台木として用いた。
穂木はTYLCV耐性品種(秀麗、(株)サカタのタネ))を播種し、本葉が3〜4葉期の草丈5〜10cmなるまで、温度10〜25℃で生育させた。
接木は、穂木と台木のそれぞれの切断面の直径がほぼ同じ大きさになるような部位を選んで斜めに切断し、穂木(秀麗)を台木(ブロック)に接木した。接木部の周辺部分には接木用のホルダー(ナスニック社製のスーパーウィズ)で固定した。次いで、育苗トンネル内をビニールで覆い、温度15〜25℃、湿度95〜100%に3日間保持し、2日間かけてビニールを徐々に開いていき、接木を完遂した。
接木苗におけるTYLCVの移行を確認するため、穂木の葉からTC−PCR法により分析を行った。結果を図1に示す。
TYLCVのDNAのバンドが確認できたことから、接木苗において、TYLCVは、感染台木から、穂木に移行していることが確認された。
<実施例2>
(ワクチン感染したTYLCV耐性穂木を栄養繁殖し、台木は種子で増殖し接木する方法)
穂木となる品種(秀麗、(株)サカタのタネ)を播種し、実施例1の台木でワクチン感染台木を得た方法で、ワクチン感染したTYLCV耐性穂木苗を得た。
台木は種子(ブロック、(株)サカタのタネ)を播種し、実施例1の穂木を得た方法で、台木苗を得た。
接木は実施例1と同様な方法で行った。
接木苗おけるTYLCVの移行を確認するため、台木の葉からTC−PCR法により分析を行った。結果を図2に示す。
TYLCVのDNAのバンドが確認できたことから、接木苗において、TYLCVは、感染穂木から、台木に移行していることが確認された。
<実施例3>
(ワクチン感染中間木を種子繁殖した穂木と台木の間に挟み、接木する方法)
中間木となるトマトの種子(品種ハウス桃太郎、タキイ種苗(株))を播種し、実施例1の台木と同様に、ワクチン感染中間木の苗を得た。その中間木苗を本葉10葉期まで生育させ、第9本葉と第10本葉の間の主枝を切断し、側枝が3〜5cmになったら、本接木に使用する穂木と台木の切断面の直径とほぼ同じになる部分を幅1〜2cmに輪切りして穂木と台木の間に挟んで使用した。
穂木(秀麗、(株)サカタのタネ)及び台木(ブロック、(株)サカタのタネ)はそれぞれ種子を播種し、本葉4葉期まで温度15〜30℃で生育させ、穂木及び台木はそれぞれ子葉と第一本葉の間で切り取り、穂木は切断部の上部を、台木は切断部の下部を利用し、その間に中間木を挟んで3者を接木した。接木方法は、実施例1の接木方法と同様であるが、接木用ホルダー(ナスニック社製のスーパーウィズ)を2個使用し、それぞれ穂木と中間木、中間木と台木を固定するために使用した。
接木苗おけるTYLCVの移行を確認するため、穂木及び台木の葉からTC−PCR法により分析を行った。結果を図3に示す。
配列番号1は、分離株17Gの全塩基配列を示す。

Claims (10)

  1. 配列番号1記載の塩基配列で表されるDNAを有する、媒介虫により伝染されないトマト黄化葉巻ウイルスに感染したトマト。
  2. トマト苗である、請求項1に記載のトマト。
  3. 台木、穂木、及び中間木からなる群から選択される、請求項2に記載のトマト。
  4. 台木と、穂木を接木して得られる苗木である、請求項1又は2に記載のトマト。
  5. さらに中間木を含む、請求項4に記載のトマト。
  6. 配列番号1記載の塩基配列で表されるDNAを有する、媒介虫により伝染されないトマト黄化葉巻ウイルスを感染させたトマトを製造する方法であって、
    台木及び穂木を用いて接ぎ木する工程を含む、方法。
  7. さらに中間木を用いる、請求項6に記載の方法。
  8. 配列番号1記載の塩基配列で表されるDNAを有する、媒介虫により伝染されないトマト黄化葉巻ウイルスを感染させた台木を得る工程を含む、請求項6又は7に記載の方法。
  9. 配列番号1記載の塩基配列で表されるDNAを有する、媒介虫により伝染されないトマト黄化葉巻ウイルスを感染させた穂木を得る工程を含む、請求項6〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 配列番号1記載の塩基配列で表されるDNAを有する、媒介虫により伝染されないトマト黄化葉巻ウイルスを感染させた中間木を得る工程を含む、請求項6〜9のいずれか1項に記載の方法。
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