JP5812570B2 - 高顕熱形空気調和機 - Google Patents

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Description

本発明は、空気中の水分を除去することなく、温度(顕熱)のみを下げることができる高顕熱形空気調和機に関するものである。
例えば、電算機室等の空調(冷房)に用いられる空気調和機は、電算機が静電気を嫌うことから、空気中の水分を出来る限り除去しない(除湿しない)ように、温度(顕熱)のみを下げることが可能な高顕熱運転機能が必要となる。高顕熱運転を継続するには、室内から吸込む空気の温度、湿度条件により室内側熱交換器の蒸発温度を制御しなければならない。蒸発温度は、冷媒循環量、凝縮器能力、蒸発器能力等によって変化するため、それらの状態を検出し、蒸発温度を制御する必要がある。
特許文献1には、室温を検知可能な温度センサーと、湿度を検知可能な湿度センサーとを設け、設定温度および設定湿度との差を検出することにより、冷房負荷中の顕熱分と潜熱分との割合を算出して、その比に応じて圧縮機の容量を可変しながら冷房運転するか又は除湿運転するかを決定し、冷房運転時には圧縮機の容量を制御することによって、設定された温度、湿度に室内の状態を制御するようにした制御方法が示されている。
特公昭60−6464号公報
しかしながら、上記の如く吸込み空気の温湿度条件を検出して室内側熱交換器の蒸発温度を制御する方式は、制御が非常に煩雑になるとともに、高価な制御システムを必要とするという課題を有していた。また、特許文献1に示されたものは、冷房負荷中の顕熱分と潜熱分の割合を算出することにより、その比に応じて冷房運転するか又は除湿運転するかを決定し、いずれかで運転するようにしたものであり、運転が煩雑になるとともに、必ずしも温度(顕熱)のみを下げる高顕熱運転に適したものとは云えなかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、室内から吸込む空気の温湿度条件を検出することにより、簡易に高顕熱運転を実施することができる高顕熱形空気調和機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の高顕熱形空気調和機は、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる高顕熱形空気調和機は、吸込み空気の相対湿度を検出する湿度センサーと、吸込み空気の温度の検出する温度センサーと、室内熱交換器の温度を検出する熱交温度センサーとを備え、吸込み空気温度とその露点温度との平均温度差を吸込み空気の相対湿度により表す二次近似式または該式の二次近似曲線を表すグラフに基づいて、前記湿度センサーで検出された吸込み空気の相対湿度から吸込み空気温度と室内熱交換器の露点温度との目標温度差を算出し、前記温度センサーおよび前記熱交温度センサーにより検出された吸込み空気温度と室内熱交換器温度との温度差が、前記目標温度差となるように圧縮機の能力を制御する制御系を備えており、前記二次近似式または該式の二次近似曲線は、前記吸込み空気の相対湿度をx、前記平均温度差をyとしたとき、
y=0.004x −0.775x+39.425 (ただし、顕熱比95%)
とされていることを特徴とする。
湿り空気線図上において、吸込み空気の温湿度状態から室内熱交換器の露点温度を見てみると、相対湿度が一定ならば、吸込み空気温度と露点温度との差が略同一となり、該温度差と相対湿度との関係を二次式で近似できることが見出された。すなわち、吸込み空気温度と室内熱交換器の露点温度との平均温度差yを、吸込み空気の相対湿度xによって下記の二次近似式、
y=0.004x −0.775x+39.425 (ただし、顕熱比95%)
で表すことができる。
本発明によれば、上記二次近似式または該式の二次近似曲線を表すグラフに基づいて、湿度センサーで検出された吸込み空気の相対湿度から、吸込み空気温度と室内熱交換器の露点温度との目標温度差を算出し、温度センサーおよび熱交温度センサーにより検出された吸込み空気温度と室内熱交換器温度との温度差が、その目標温度差となるように圧縮機の能力を制御する制御系を備えているため、湿度センサー、温度センサーおよび熱交温度センサーにより吸込み空気の相対湿度、吸込み空気の温度および室内熱交換器の温度を検出し、吸込み空気温度と室内熱交換器温度との温度差が、吸込み空気の相対湿度から上記二次近似式または該式の二次近似曲線を表すグラフに基づいて算出された目標温度差となるように圧縮機の能力を制御することにより、空気調和機を常に高顕熱運転領域において運転することが可能となる。従って、温湿度条件を検出するだけで、煩雑でかつ高価な制御システムを用いることなく、簡易に高顕熱運転を実現することができる。つまり、図6に示す空気線図上で、吸込み空気の温度を、図5に示されるように、27°、20°、15°とし、その相対湿度を70%、50%および30%としたとき、露点温度との平均温度差は、相対湿度が70%で一定の場合は6°、50%で一定の場合は11.3°、30%で一定の場合は20°で略同一であり、この関係から図4に示されるように、上記二次近似式または該式の二次近似曲線が導かれる。そして、その二次近似式または該式の二次近似曲線を用いて、吸込み空気の相対湿度から吸込み空気温度と室内熱交換器の露点温度との目標温度差を算出し、温度センサーおよび熱交温度センサーで検出された吸込み空気温度と室内熱交換器温度との温度差が該目標温度差となるように圧縮機の能力を制御することにより、空気調和機を簡易に高顕熱運転することができ、高顕熱形空気調和機の制御系を簡素化、低コスト化することができる。
さらに、本発明の高顕熱形空気調和機は、上記の高顕熱形空気調和機において、前記制御系は、前記湿度センサーにより検出された吸込み空気の相対湿度から前記二次近似式または該式の二次近似曲線を表すグラフに基づいて、吸込み空気温度と前記室内熱交換器の露点温度との目標温度差を算出するグラフ演算手段と、前記温度センサーおよび前記熱交温度センサーの検出値から吸込み空気温度と前記室内熱交換器温度との温度差を算出する温度差演算手段と、該温度差と前記目標温度差との偏差に基づいて、前記圧縮機の能力制御指令値を出力する演算手段と、を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、制御系が、湿度センサーにより検出された吸込み空気の相対湿度から二次近似式または該式の二次近似曲線を表すグラフに基づいて、吸込み空気温度と室内熱交換器の露点温度との目標温度差を算出するグラフ演算手段と、温度センサーおよび熱交温度センサーの検出値から吸込み空気温度と室内熱交換器温度との温度差を算出する温度差演算手段と、該温度差と目標温度差との偏差に基づいて、圧縮機の能力制御指令値を出力する演算手段とを備えているため、湿度センサー、温度センサーおよび熱交温度センサーにより吸込み空気の相対湿度、吸込み空気の温度および室内熱交換器の温度を検出し、それらの検出値に基づいて、グラフ演算手段および温度差演算手段により目標温度差および実温度差を求め、その偏差を基に演算手段で圧縮機の能力制御指令値を算出して圧縮機を制御することにより、空気調和機を高顕熱運転領域において運転することができる。従って、煩雑でかつ高価な制御システムを必要とせず、制御系を簡素化、低コスト化することができる。
さらに、本発明の高顕熱形空気調和機は、上記の高顕熱形空気調和機において、前記制御系の前記演算手段は、ファジー演算手段またはPID演算手段のいずれかとされていることを特徴とする。
本発明によれば、制御系の演算手段が、ファジー演算手段またはPID演算手段のいずれかとされているため、温度センサーおよび熱交温度センサーにより検出された吸込み空気温度と室内熱交換器温度との温度差と目標温度差との偏差に基づいて、それをファジー演算またはPID演算することにより、圧縮機の能力制御指令値を出力し、圧縮機の能力を制御することができる。従って、圧縮機の能力を制御する制御系を信頼性の高い制御系とし、空気調和機を安定的に高顕熱運転することができる。
さらに、本発明の高顕熱形空気調和機は、上述のいずれかの高顕熱形空気調和機において、前記圧縮機の能力制御は、回転数制御または台数制御のいずれかとされていることを特徴とする。
本発明によれば、圧縮機の能力制御が、回転数制御または台数制御のいずれかとされているため、圧縮機の能力をインバータ、その他による回転数制御または複数台圧縮機の台数制御により制御し、室内熱交換器の表面温度、すなわち室内熱交換器の露点温度を制御することにより、吸込み空気温度と室内熱交換器温度との温度差を目標温度差とすることができる。従って、温湿度条件を検出するだけで、空気調和機を簡易に高顕熱運転することができる。
さらに、本発明の高顕熱形空気調和機は、上述のいずれかの高顕熱形空気調和機において、前記空気調和機は、ガスエンジン駆動のヒートポンプ空気調和機とされていることを特徴とする。
本発明によれば、空気調和機が、ガスエンジン駆動のヒートポンプ空気調和機とされているため、電算機の需要が増加し、その増設が必要になった場合でも、電算機室用の空気調和機としてガスエンジン駆動のヒートポンプ空気調和機、いわゆるGHPを設置することにより、電算機の増設に際して、電気消費量の増加に備えて電源設備を増強する等の必要がなく、従って、電算機室の空調の要する電気消費量を低減し、電算機の増設を容易化することができる。
本発明によると、湿度センサー、温度センサーおよび熱交温度センサーにより吸込み空気の相対湿度、吸込み空気の温度および室内熱交換器の温度を検出し、吸込み空気温度と室内熱交換器温度との温度差が、吸込み空気の相対湿度から上記二次近似式または該式の二次近似曲線を表すグラフに基づいて算出された目標温度差となるように圧縮機の能力を制御することにより、空気調和機を常に高顕熱運転領域において運転することが可能となるため、温湿度条件を検出するだけで煩雑でかつ高価な制御システムを用いることなく、簡易に高顕熱運転を実現することができ、その制御系を簡素化並びに低コスト化することができる。
本発明の一実施形態に係る高顕熱形空気調和機(GHP)の冷媒回路図である。 図1に示す高顕熱形空気調和機(GHP)のガスエンジン側の冷却水回路図である。 図1に示す高顕熱形空気調和機(GHP)を高顕熱運転する制御系のブロック図である。 図3に示す制御系に用いる相対湿度と温度差との関係を示す二次近似式とその曲線を示すグラフである。 図4に示す二次近似式とその曲線を導く際に用いた湿り空気線図上における吸込み空気の温湿度条件(但し、顕熱比95%)を示す図表である。 図4に示す二次近似式とその曲線を導く際に用いた湿り空気線図である。
以下に、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1には、本発明の一実施形態に係る高顕熱形空気調和機(GHP)の冷媒回路図が示され、図2には、そのガスエンジン側の冷却水回路図が示され、図3には、その制御系のブロック図が示されている。
本実施形態では、高顕熱形空気調和機1の一例として、圧縮機をガスエンジンで駆動するガスヒートポンプ式空気調和機(以下、GHPという。)を用いた場合の例について説明する。この高顕熱形空気調和機(GHP)1は、並列に接続されている4台の圧縮機2Aないし2Dを備えている。これらの圧縮機2Aないし2Dは、図2に示されているガスエンジン3により、図示省略の電磁クラッチ等を介して駆動可能とされている。
4台の圧縮機2Aないし2Dから吐出された高温高圧の冷媒ガスは、吐出配管(冷媒配管)4Aを経て油分離器5に導入され、冷媒中の油が分離された後、四方切替え弁6に至り、該四方切替え弁6より冷房サイクルと暖房サイクルとに切替え可能とされている。冷房サイクルの場合、冷媒ガスは、四方切替え弁6から冷媒配管4Bを介して室外熱交換器7A,7Bに導かれ、ここで室外送風機8により通風される外気と熱交換されることによって凝縮液化されるようになっている。
この液冷媒は、冷媒配管4Cにより逆止弁9、サブ熱交用電磁弁10、過冷却熱交換器11を介して並列に接続されている複数台の室内ユニット12A,12Bに導かれ、電子膨張弁(膨張弁)13A,13B,13C,13Dで断熱膨張された後、室内熱交換器14A,14B,14C,14Dに導入される。室内熱交換器14A,14B,14C,14Dに導入された冷媒は、室内送風機(図示省略)により送風される室内空気と熱交換され、該空気を冷却することにより蒸発ガス化される。この冷却空気は、例えば電算機が設置されている電算機室内の冷房に供される。
室内熱交換器14A,14B,14C,14Dで蒸発ガス化された冷媒は、冷媒配管4Dを介して四方切替え弁6に至り、該四方切替え弁6により吸入配管(冷媒配管)4Eを経てアキュームレータ15に導入され、ここで冷媒中の液分が分離されることによりガス冷媒のみが圧縮機2Aないし2Dへと吸入されるようになっている。各圧縮機2Aないし2Dに吸入された低圧の冷媒ガスは、再圧縮され、以下、同様のサイクルを繰り返すことによって冷房運転が行われる。
上記の如く4台の圧縮機2Aないし2D、油分離器5、四方切替え弁6、室外熱交換器7A,7B、逆止弁9、サブ熱交用電磁弁10、過冷却熱交換器11、電子膨張弁13Aないし13D、室内熱交換器14Aないし14D、およびアキュームレータ15を、冷媒配管4A,4B,4C,4D,4Eを介して接続することにより、閉サイクルの冷媒回路4が構成されている。なお、油分離器5と各圧縮機2Aないし2Dへの吸入配管(冷媒配管)4Eとの間には、油分離器5で分離された潤滑油を各圧縮機2Aないし2D側に戻すための油戻し回路16が設けられ、この油戻し回路16には、電磁弁17が設けられている。
また、上記の冷媒回路4は、四方切替え弁6を介して冷媒の循環方向を冷房サイクルと逆方向に切替えることによって暖房サイクルとされ、暖房運転ができるように構成されている。このため、逆止弁9に対してメイン膨張弁18を備えたバイパス回路19が接続されている。さらに、上記冷媒回路4には、低外気温下の冷房運転時(高顕熱運転時)、冷媒の凝縮温度および高圧を適正範囲にコントロールして後述する高顕熱運転を維持するための回路、すなわちサブ液弁20およびサブ熱交換器(冷媒/冷却水熱交換器)21を備えたバイパス回路22が、サブ熱交用電磁弁10に対して並列に接続されている。
サブ熱交換器(冷媒/冷却水熱交換器)21は、低外気温下での冷房運転時に、外気温の低下により室外熱交換器7A,7Bでの凝縮温度および高圧が低下し、それに伴って蒸発温度が低下するのをコントロールする機能を担うものであり、室外熱交換器7A,7Bで凝縮された高圧液冷媒をガスエンジン3の冷却水回路30内を循環する冷却水(エンジンを冷却することにより加熱された温水)と熱交換させて加熱することにより、冷媒の凝縮温度および蒸発温度を適正な温度に維持できるようになっている。
ガスエンジン3の冷却水回路30は、図2に示されるように、ガスエンジン3を冷却した冷却水(温水)を感温式比例弁31により、水温が所定温度未満の場合には、バイパス回路32側にバイパスさせ、冷却水ポンプ33、排ガス熱交換器34を介してガスエンジン3に循環させるようにしており、水温が所定温度以上となった場合には、冷却水をサブ熱交換器21側に流し、更に水温が高温となった場合には、ラジエータ35側にも水温に応じた量の冷却水を循環させ、大気へと放熱するように構成されている。なお、サブ熱交換器21に冷媒が流通されていない場合は、冷却水は熱交換されることなく、そのまま冷却水ポンプ33の吸入側へと循環されるようになっている。
上記の高顕熱形空気調和機(GHP)1を電算機室に設置し、空気中の水分を除去しない(除湿しない)ように、温度(顕熱)のみを下げる高顕熱運転を行わせるため、室内ユニット12A,12Bに、それぞれ蒸発器として機能する室内熱交換器14Aないし14Dの表面温度(露点温度と見做せる)を検出する熱交温度センサー23と、室内ユニット12A,12Bに吸込まれる空気の相対湿度を検出する相対湿度センサー24と、吸込み空気の温度を検出する温度センサー25とが設けられている。
高顕熱運転を実現するに当たり、湿り空気線図上において、吸込み空気の温湿度状態から室内熱交換器14Aないし14Dの露点温度を見たとき、相対湿度が一定ならば、吸込み空気温度と露点温度との差が略同一となり、該温度差と相対湿度との関係を二次式で近似できることが見出された。つまり、吸込み空気の相対湿度をx、吸込み空気温度と室内熱交換器14Aないし14Dの露点温度との平均温度差をyとしたとき、吸込み空気温度と室内熱交換器14Aないし14Dの露点温度との平均温度差yを、吸込み空気の相対湿度xによって、下記の二次近似式
y=0.004x −0.775x+39.425 (ただし、顕熱比95%)
で表すことができる。
これは、図6に示されている湿り空気線図上において、吸込み空気の温度を、例えば図5に示されるように、27°、20°、15°とし、その相対湿度を70%、50%、30%としたとき、露点温度との平均温度差は、相対湿度が70%で一定の場合は6°、50%で一定の場合は11.3°、30%で一定の場合は20°でほぼ同一となる。この相対湿度と平均温度差との関係を、図4に示されるように、グラフ上にプロットすることによって、上記二次近似式および該式の二次近似曲線を導き出すことができる。そして、この二次近似式または該式の二次近似曲線を表すグラフを用い、吸込み空気温度と室内熱交換器14Aないし14Dの温度との温度差が、該二次近似曲線の左側の高顕熱運転領域で二次近似曲線上の温度差に近づくように、図3に示される制御系26を介して圧縮機2Aないし2Dの能力を制御することにより、高顕熱形空気調和機(GHP)1を高顕熱運転することが可能となる。
ここでの制御系26は、相対湿度センサー24によって検出された吸込み空気の相対湿度から、図4に示される上記二次近似式または該式の二次近似曲線を表すグラフに基づいて、吸込み空気温度と室内熱交換器14Aないし14Dの露点温度との目標温度差をグラフ演算手段27で算出し、温度差演算手段28により算出された温度センサー25および熱交温度センサー23で検出された吸込み空気温度と室内熱交換器14Aないし14Dの温度(露点温度と見做せる)との温度差が上記目標温度差となるように、両温度差の偏差とその偏差の速度をファジー演算し、圧縮機2Aないし2Dの回転数指令値を出力するファジー演算手段29を備えた構成とされている。
なお、本実施形態の場合、圧縮機2Aないし2Dの回転数は、ガスエンジン3の回転数を可変制御することにより制御されるようになっている。また、圧縮機2Aないし2Dの能力制御は、回転数制御に代えて、4台の圧縮機2Aないし2Dの運転台数制御としてもよく、更には、ファジー演算手段29に代えてPID演算手段を用いてもよい。
以上に説明の構成により、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
電算機が設置されている電算機室は、電算機から熱が放出されることから、年間を通して冷房が必要となる。一方、電算機は、静電気を嫌うことから、空気中の水分を出来る限り除去しない(除湿しない)ように、温度(顕熱)のみを下げることが可能な高顕熱運転を行う必要がある。従って、高顕熱形空気調和機(GHP)1は、ガスエンジン3を起動して圧縮機2Aないし2Dを駆動し、四方切替え弁6を冷房サイクルに切替え、室外熱交換器7A,7Bを凝縮器、室内熱交換器14Aないし14Dを蒸発器として機能させることにより冷房サイクルで運転されることになる。
この運転時、室内ユニット12A,12Bに設置されている熱交温度センサー23、相対湿度センサー24および温度センサー25を介して、室内熱交換器14Aないし14Dの表面温度(露点温度と見做される)と、吸込み空気の相対湿度および温度がそれぞれ検出される。そして、これらの検出値から、吸込み空気の相対湿度に基づいてグラフ演算手段27により、図4に示されている二次近似式または該式の二次近似曲線を基に、吸込み空気温度と室内熱交換器14Aないし14Dの露点温度との目標温度差が算出される。
一方、熱交温度センサー23および温度センサー25で検出された吸込み空気温度と室内熱交換器14Aないし14Dの温度との温度差が、温度差演算手段28によって算出され、この温度差が上記二次近似式または該式の二次近似曲線を基にグラフ演算手段27で算出された目標温度差となるように、その偏差等をファジー演算手段29でファジー演算(あるいはPID演算手段でPID演算)することにより、圧縮機2Aないし2Dの能力を制御する回転数指令値もしくは運転台数指令値を出力し、その指令値に基づいて圧縮機2Aないし2Dの能力が制御される。これによって、室内熱交換器14Aないし14Dの表面温度(露点温度)が上記二次近似式または該式の二次近似曲線を満たすべく、高顕熱運転される。
なお、室内熱交換器14Aないし14Dの表面温度(露点温度と見做せる)と蒸発温度との間には数度の温度差があり、上記の二次近似式または該式の二次近似曲線から算出された温度を蒸発温度とすれば、露点温度は数度アップされることになり、高顕熱運転が維持されることとなる。
従って、吸込み空気の温湿度条件を検出するだけで、煩雑でかつ高価な制御システムを用いることなく、簡易に高顕熱運転を実現することができる。
また、上記の如く二次近似式または該式の二次近似曲線を用い、吸込み空気の相対湿度から吸込み空気温度と室内熱交換器14Aないし14Dの露点温度との目標温度差を算出し、温度センサー25および熱交温度センサー23で検出された吸込み空気温度と室内熱交換器温度との温度差が、該目標温度差となるように圧縮機2Aないし2Dの能力を制御することによって、空気調和機を簡易に高顕熱運転することができるため、高顕熱形空気調和機1の制御系を簡素化、低コスト化することができる。
また、圧縮機2Aないし2Dの能力制御系26が、相対湿度センサー24により検出された吸込み空気の相対湿度から二次近似式または該式の二次近似曲線を表すグラフに基づいて、吸込み空気温度と室内熱交換器14Aないし14Dの露点温度との目標温度差を算出するグラフ演算手段27と、温度センサー25および熱交温度センサー23の検出値から吸込み空気温度と室内熱交換器温度との温度差を算出する温度差演算手段28と、該温度差と目標温度差との偏差に基づいて、圧縮機2Aないし2Dの能力制御指令値を出力する演算手段29とを備えており、湿度センサー24、温度センサー25および熱交温度センサー23によって吸込み空気の相対湿度、吸込み空気の温度および室内熱交換器の温度を検出し、これらの検出値に基づいてグラフ演算手段27および温度差演算手段28により目標温度差および実温度差を求め、その偏差を基に演算手段29で圧縮機2Aないし2Dの能力制御指令値を算出して圧縮機2Aないし2Dを制御するようにしているため、高顕熱形空気調和機1を高顕熱運転領域において安定的に運転することができ、煩雑でかつ高価な制御システムを必要とせず、制御系を簡素化、低コスト化することができる。しかも、その制御系がファジー演算手段またはPID演算手段のいずれかにより構成されているため、制御系の信頼性を高め、空気調和機1を安定して高顕熱運転することができる。
さらに、高顕熱形空気調和機1をガスエンジン駆動のヒートポンプ空気調和機、いわゆるGHPとしているため、電算機を増設するに際して、電気消費量の増加に備えて電源設備を増強する等の必要がなく、従って、電算機室の空調の要する電気消費量を低減し、電算機の増設を容易化することができる。
また、高顕熱形空気調和機1がGHPとされ、室外熱交換器7A,7Bと電子膨張弁13Aないし13Dとを接続する冷媒回路4に、ガスエンジン3の冷却水を加熱源としたサブ熱交換器(冷媒/冷却水熱交換器)21を備えたバイパス回路22が設けられており、該サブ熱交換器21が高圧液冷媒とエンジン冷却水とを熱交換する冷媒/冷却水熱交換器とされているため、低外気温下の高顕熱運転時、室外熱交換器7A,7Bでの凝縮温度が下がり過ぎた場合、サブ熱交用電磁弁10を閉、サブ液弁20を開としてバイパス回路22側に高圧液冷媒を流すことにより、該サブ熱交換器21でガスエンジン3の排熱を利用して高圧液冷媒を加熱し、冷媒の高圧と凝縮温度および蒸発温度を適正にコントロールすることができる。
従って、ガスエンジン3の排熱を有効に利用し、低外気温下においても室内熱交換器14Aないし14Dでの蒸発温度を適正温度に保ち、除湿運転領域に移行(蒸発温度が低下すると、図4に示される二次近似曲線において温度差が大きくなり、高顕熱運転領域から除湿運転領域に移行する。)しないようにして高顕熱運転を持続することができる。
なお、本発明は、上記実施形態にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。例えば、上記実施形態では、高顕熱形空気調和機1の一例としてGHPを用いた例について説明したが、圧縮機を電気で駆動される電動モータにより駆動する電気駆動のヒートポンプ式空気調和機(EHP)を用いてもよいことはもちろんである。この場合、圧縮機2Aないし2Dの回転数は、ガスエンジンによる回転数制御の代わりに、インバータによる回転数制御が用いられることになる。
また、上記実施形態では、顕熱比(SHF)が95%の例について説明したが、これに限定されるものではなく、顕熱比(SHF)を上下に変更してもよい。さらに、上記実施形態では、冷媒回路4に四方切替え弁6を設け、冷房サイクルと暖房サイクルとに切替え可能な高顕熱形空気調和機(GHP)1について説明したが、四方切替え弁6を省略した冷房専用の空気調和機としてもよく、また、室内ユニット12A,12Bに設置される熱交温度センサー23、相対湿度センサー24、温度センサー25については、既設のセンサーをそのまま利用してもよいことは云うまでもない。
1 高顕熱形空気調和機(GHP)
2A,2B,2C,2D 圧縮機
14A,14B,14C,14D 室内熱交換器
23 熱交温度センサー
24 相対湿度センサー
25 温度センサー
26 制御系
27 グラフ演算手段
28 温度差演算手段
29 ファジー演算手段

Claims (5)

  1. 吸込み空気の相対湿度を検出する湿度センサーと、吸込み空気の温度の検出する温度センサーと、室内熱交換器の温度を検出する熱交温度センサーとを備え、
    吸込み空気温度とその露点温度との平均温度差を吸込み空気の相対湿度により表す二次近似式または該式の二次近似曲線を表すグラフに基づいて、前記湿度センサーで検出された吸込み空気の相対湿度から吸込み空気温度と室内熱交換器の露点温度との目標温度差を算出し、
    前記温度センサーおよび前記熱交温度センサーにより検出された吸込み空気温度と室内熱交換器温度との温度差が、前記目標温度差となるように圧縮機の能力を制御する制御系を備えており、
    前記二次近似式または該式の二次近似曲線は、前記吸込み空気の相対湿度をx、前記平均温度差をyとしたとき、
    y=0.004x −0.775x+39.425 (ただし、顕熱比95%)
    とされていることを特徴とする高顕熱形空気調和機。
  2. 前記制御系は、前記湿度センサーにより検出された吸込み空気の相対湿度から前記二次近似式または該式の二次近似曲線を表すグラフに基づいて、吸込み空気温度と前記室内熱交換器の露点温度との目標温度差を算出するグラフ演算手段と、前記温度センサーおよび前記熱交温度センサーの検出値から吸込み空気温度と前記室内熱交換器温度との温度差を算出する温度差演算手段と、該温度差と前記目標温度差との偏差に基づいて、前記圧縮機の能力制御指令値を出力する演算手段とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の高顕熱形空気調和機。
  3. 前記制御系の前記演算手段は、ファジー演算手段またはPID演算手段のいずれかとされていることを特徴とする請求項2に記載の高顕熱形空気調和機。
  4. 前記圧縮機の能力制御は、回転数制御または台数制御のいずれかとされていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の高顕熱形空気調和機。
  5. 前記空気調和機は、ガスエンジン駆動のヒートポンプ空気調和機とされていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の高顕熱形空気調和機。
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