JP5807956B2 - 土壌の作物育成度数測定方法及び産地偽装判定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、土壌に生息する微生物の多様性を調べることにより、当該土壌が作物育成に適しているか否かを測定する方法、及び、農作物に付着した土壌に生息する微生物の多様性を当該農作物の産地として表示された土地のそれと比較することにより農作物の産地の偽装を判別する方法に関する。
従来、土壌が健全であるかは、実際に作物を植えた後の生長過程において病害が発生するか否かで判断していたため、病害が発生してから農薬等を散布するなどの対応をとっていた。しかし、農薬散布による対応は土壌障害を発生するという問題がある。
また、作物を植える以前に病害発生を予測する方法として、例えば過去の病害発生調査に基づいて推定する方法がとられていた。しかし、予測の精度を高くするためには過去のデータを数年分必要とするなど簡便かつ迅速に診断することは不可能であった。更に前年までは健康だった土壌において突然病害が発生することもあり、事前に土壌の健康状態を予測することは困難であった。そこで、近年になって、科学的に土壌の健康度を診断する方法が開発され、実用化されるようになった。
科学的な土壌の診断方法としては、土壌中の陽イオン交換容量やリン酸吸収係数、pH、養分含量などを分析する化学的診断方法や、土壌硬度や孔げき率、水分保持能力などを分析する物理的診断方法などがある。しかしながら、これらの診断方法においても、土壌の性質を一面的に評価するに限られ、より多面的に診断する為には複数の土壌診断方法を併用して行う必要があった。また、各分析対象物質の抽出成分ごとに分注・濾過作業を必要とするなど、簡便かつ迅速に診断することは困難であった。
これらを解決する方法として、環境DNA(eDNA)を解析し、土壌中の微生物の多様性を調査し、診断する生物学的診断方法が開発された。
特開2007-000138 特開2006-329639
しかしながら、この方法においてもDNAを抽出し、分析する必要があるため、専用装置や専門的な知識が必要であった。従って簡便かつ迅速に診断することは困難であった。
そこで、請求項1に記載の第一発明は、診断対象の土壌中に生息する微生物を利用した生物学的方法による土壌の診断方法を提案する。そのよって立つところは、微生物種が多様な土壌であるほど実りが豊かな土壌であるという事実である。そして、特定土壌における微生物種の多様性を以下の方法により診断する。まず、被測定土壌の懸濁液を少なくとも一部は微生物種によって消費速度が異なる複数の栄養源に滴下し、滴下後、微生物による各栄養源の一定時間内での累積消費量を観察する。「少なくとも一部は微生物種によって消費速度が異なる複数の栄養源」を使用する理由は、微生物種が多様であるほど、多様な栄養源が消費されるという単純な帰結を利用するためである。本発明は、このようにして測定された結果をさらにひとつの「作物育成度数」として算定することにより土壌の作物育成に対する適否を明解に表現して有用性を高めている。
つぎに、請求項2に記載の第二発明は、農作物における産地偽装の標的となるような産地の土壌の作物育成度数を予め調べておき、その産地を生産地として表示する農産物について同様に作物育成度数を調べてこれを前記産地の土壌に係る作物育成度数と対比することで産地の偽装について判定する。
さらに、請求項3に記載の第三発明は、第二発明の産地偽装判定方法を改良するものであって、土壌の作物育成度数を対比するかわりに各栄養源について算定された栄養源の累積消費量の傾向を示す特性値の栄養源相互間における比率を対比することにより、さらに精度よく産地の偽装について判定するものである。
第一発明によれば、土壌中に生息する微生物を利用して、土壌環境を客観的かつ総合的に判断することができる。また、より高精度な診断から非常に簡易な診断までをも可能とするため、ユーザが求める精度に柔軟に対応できる。
そして、第二発明及び第三発明によれば、簡易な方法にて農作物の産地偽装の判定が可能となる。
第一発明の概念図 第一発明の処理フロー図 第一発明において回帰特性値平均法を利用した第一の例のフロー図 第一発明において回帰特性値平均法を利用した第二の例のフロー図 第一発明において平均データ回帰法を利用した第一の例のフロー図 第一発明において平均データ回帰法を利用した第二の例のフロー図 第一発明において簡便法を利用した第一の例のフロー図 第一発明において簡便法を利用した第一の例のフロー図 回帰関数としてゴンペルツ曲線を用いた場合の作物育成度数測定結果の図 回帰関数として「y=ax+b」を用いた場合の作物育成度数測定結果の図 回帰関数として「y=ax」を用いた場合の作物育成度数測定結果の図 回帰関数として「y=b」を用いた場合の作物育成度数測定結果の図 第二発明の概略図 第二発明のフロー図 第三発明のフロー図
実施例1は第一発明に関する。実施例2は第二発明に関する。実施例3は第三発明に関する。また本発明は、以下での実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において様々な態様で実施することができる。
<概要>
本実施形態は、土壌中に生息する微生物種による種々の栄養源に対する累積消費量を観察することにより、当該土壌における微生物種の多様性を測定し、その多様性の程度を表す数値をもって当該土壌の作物育成に関する適否を表す度数とする作物育成度数測定方法について説明する。
図1は、本発明に係る土壌の作物育成度数測定方法を示す概念図である。本発明に係る土壌の作物育成度数測定方法は、まず被測定土壌を採取する(場面(a))。採取した土壌はふるいにかけ、緩衝液に懸濁する(場面(b))。その後、それぞれ異なる栄養源が充填された培地に懸濁液を滴下し(場面(c))、所定時間培養し、各栄養源の累積消費量を観察する(場面(d))。そして各栄養源に対する累積消費量に基づいて被測定土壌に生息する微生物量やその多様性等を予測し、土壌の作物育成度数を測定する(場面(e))。
<構成>
図2に本実施形態に係る土壌の作物育成度数測定方法のフロー図を示す。本実施形態に係る土壌の作物育成度数測定方法は、サンプル生成ステップ(0201)と、滴下ステップ(0202)と、観察ステップ(0203)と、からなることを特徴とする土壌の作物育成度数測定方法である。以下、各ステップについて詳細に説明する。
「サンプル生成ステップ」(0201)は、「被測定土壌の懸濁液を微生物サンプルとして生成する」ステップである。被測定土壌の土を採取し(0204)、緩衝液で懸濁し(0205)、所定濃度まで希釈する(0206)。
「被測定土壌」とは、作物育成度数の測定対象土壌のことをいう。採取する土は、被測定土壌の一箇所から採取したものでもよく、より精度の高い測定結果を得るために、それぞれが比較的離れた場所に位置する複数箇所から採取してもよい。例えば道路に近いところから採取した土と被測定土壌の中心地から採取した土は、周辺の環境によって生息する微生物種が異なる場合もあるので、それらを考慮して複数箇所から採取するのが好ましい。
採取した土壌はふるいにかけ、石や草、ゴミ、などを除去するとよい。ふるい目幅は、好ましくは、2mmである。また、4mmでもよい。なお、4mmのふるいも通らない場合は、ふるいにかけずにそのまま用いてもよい。水分量が多い土壌においては、少し陰干し、乾燥させてから用いてもよい。
採取した土壌は滅菌リン酸緩衝液等の緩衝液に懸濁して、被測定土壌中に生息する微生物を含有する「懸濁液」を生成する。生成した懸濁液は、滅菌水あるいはリン緩衝液で所定濃度まで希釈し、「微生物サンプル」を調整する。希釈濃度は微生物による栄養源の消費量に直接影響するものであるから特に注意を要する。すなわち、濃度を薄く希釈された場合には懸濁液中の微生物量が少なくなるから栄養源の消費速度は遅くなり、逆に濃度を濃く希釈された場合には懸濁液中の微生物量が多くなるから栄養源の消費速度は速くなる。従って、特定量の被測定土壌から特定量の懸濁液を得るように細心の注意を払う。特に、被検査土壌の間で希釈濃度にばらつきが生じないように注意する。
「滴下ステップ」(0202)は、「生成した微生物サンプルである懸濁液を、少なくとも一部は微生物種によって消費速度が異なる複数の栄養源に滴下する」ステップである(0207)。
栄養源は、炭素源や窒素源、リン源、カリウム源などが有効であるが、微生物が消費可能であり、微生物種によって消費速度が異なるものであれば特に限定しない。炭素源だけを複数種類用いてもよく、窒素源やリン源、カリウム源、その他の栄養源を併用してもよい。より高精度の測定結果を得たい場合は、より多種の栄養源を用いて行うことが望ましく、より簡便かつ迅速に測定結果を得たい場合は、炭素源のみを用いて行ってもよい。利用者が求める測定精度や、測定目的等に応じて適宜決定すればよい。滴下する懸濁液は一定量であることを要する。特に、被検査土壌間で滴下する量にばらつきが生じないように注意する。
「観察ステップ」(0203)は、前記「滴下後、微生物による各栄養源の一定時間内での累積消費量を観察する」ステップである(0208)。つまり、各ウェルにおいてサンプル中に生息する微生物を一定時間培養し、微生物の増殖にともなって消費される栄養源の累積消費量を観察する。
「累積消費量」とは、各栄養源における培養開始直後から所定時間までの累積消費量をいう。なお、累積消費量は、一定時間内の残存する栄養源を測定して直接的に累積消費量を算出するほか、培地中の微生物数に依存する酸化還元能力、濁度、呼吸量(二酸化炭素発生量)、色素による菌体の着色、蛍光染色による強度などの変化から間接的に観察したものでもよい。またこれらを組み合わせてもよい。後者の方法は例えば、各培地に栄養源とともに、微生物の代謝反応により発色する酸化還元発色試薬を充填し、その発色濃度変化から累積消費量を観察する。より簡便な土壌診断を望む場合は、発色度を目視で判断し、累積消費量を観察する。また、より高精度の土壌診断を望む場合は、発色度を数値化するなど詳細な計量を行うことで、累積消費量を観察する。
「一定時間」とは、前記累積消費量を観察する時間の長さをいい、48時間程度を目安とすることができるが、微生物の間における消費量の差を観察できるような必要にして十分な長さの時間とする。
上記、累積消費量の観察条件、すなわち計量時間間隔、計量ポイント数などは、利用者が求める測定精度や、測定目的、被測定土壌などに応じて適宜決定すればよい。作物育成度数は、様々な土壌について以上の観察を行い、それらの結果を相対的に比較することによって、それら様々な土壌の作物育成度数を判定する相対的な判断であるから、累積消費量の観察条件は、それら全ての被測定土壌において同一の条件とする必要がある。
「作物育成度数」は、以上で観察した一定時間内での累積消費量に基づいて測定される。具体的には、作物育成度数は、被測定土壌の一定時間内での各栄養源の累積消費量を観察した結果得られる累積消費量の各時刻における計量値から回帰分析などによって算出することにより、測定する。回帰分析を利用する理由は、経過時間を説明変数、累積消費量を目的変数とする一の関数を抽出することにより、微生物による栄養源の消費の速度に係る一定の傾向を、その関数により表現される特定時点での一の数値により代表させるためである。
<作物育成度数測定の具体的方法>
作物育成度数測定の具体的方法を三種類、図3乃至図5を用いて説明する。第一の方法は回帰特性値平均法であり、第二の方法は平均データ回帰法であり、第三の方法は回帰分析を使わない簡便法である。なお、これらの具体例に示す方法のうち一の方法のみを利用してもよく、また複合的に2以上の方法を用いてもよい。
1.回帰特性値平均法
回帰特性値平均法とは、累積消費量の計量結果を回帰分析した後、回帰関数に基づく所定の値を平均する方法である。ここでは、回帰特性値平均法の二つの例を示す。ひとつは、通常の回帰特性値平均法であり、もうひとつは、平均情報量を利用した回帰特性値平均法である。図3Aは通常の回帰特性値平均法の処理フロー図を示し、図3Bは平均情報量を利用した回帰特性値平均法の処理フローを示す。
1−1.通常の回帰特性値平均法(図3A)
まず、各栄養源について、[累積消費量(yi)−経過時間(x)]プロットの回帰分析を行う(0301a)。ここで、i (= 1, 2, …,n)は栄養源の識別番号であり、使用する栄養源の数nが最大値となる(以下、共通である)。従って当該処理により、n個の回帰関数が求められる。
次に、求めた回帰関数に基づいて特性値(αi)を求める(0302a)。つまり当該処理により栄養源毎に特性値が(αi)算出される。ここで、特性値(αi)とは、特定時刻における回帰関数から求めた累積消費量の推定値や、特定時刻における回帰関数の傾きから求められる消費速度の推定値、培養開始後から特定時刻までの回帰関数の積分値を経過時間で除した、累積消費量推定値の時間平均(以下単純に、累積消費量推定値時間平均と呼ぶ)などが該当する。ここで、特定時刻とは、特に限定しないが、当該回帰関数が変曲点などの幾何学的特徴に達した時刻のように、微生物種による消費速度の差が最も顕著に表れる時刻であることが望ましい。
次に、栄養源毎に算出した特性値(αi)をn個の全栄養源について平均し、平均特性値(A)を求める(0303a)。つまり、当該処理により一の被測定土壌において一の平均特性値(A)が求められる。
平均特性値Aが大きいほど、その土壌はより微生物の活性が高い作物育成に良好な土壌であると言える。なぜなら、本件発明では微生物種によって消費速度が異なる複数の栄養源を使用しているため、微生物の種類が少ない土壌にあっては、一部の栄養源しか消費されず、その結果、平均すると特性値が低くとどまるのに対し、微生物の種類が多様な土壌にあっては、全ての栄養源が万遍なく消費される結果、平均特性値が高くなるからである。
さらに、当該平均特性値(A)を被測定土壌の作物育成度数への変換に用いる(0304a)。該変換における算出方法は、作物育成度数の算出結果について、被測定土壌の間、及び、基準土壌との間で優劣の比較が可能な方法であればよい。例えば作物育成効果がはっきりしている基準土壌との比較に基づいて特性値の区間を区切って、A, B, C等の段階的な等級に変換してもよい。また、該比較が可能であれば、単純に特性値そのものを用いてもよい。この場合、特性値そのものが作物育成度となる。
従って作物育成度を基準土壌のそれと比較し、基準土壌の作物育成度より大きい場合は作物育成により適した土壌とする。逆に基準土壌の作物育成度より小さい場合は作物育成に適さない土壌とする。なお、基準土壌を設定せず、二以上の被測定土壌間で比較する場合は、被測定土壌間の作物育成度の大小を単純に比較すればよい。
なお、上記回帰分析処理(0301a)にて求める回帰関数の種類は特に限定しないが、ロジスティック曲線やその他の成長曲線が該当する。より好ましくはゴンペルツ関数式に基づくシグモイド曲線である。また、一次回帰も含まれるものとする。なお、線形モデルは精度は低いが計算コストを抑えることができる点で有効である。非線形モデルはより精度が高い点で有効であるが、その分計算コストが高くなる。また、上記平均処理(0303a)にて行う平均は、累積消費量の測定結果から算出可能なものであれば算術平均、幾何平均、調和平均など特に限定しない。以下に記載の平均について同じである。
1−2.平均情報量を利用した回帰特性値平均法(図3B)
まず、各栄養源iについて、[累積消費量(yi)−経過時間(x)]プロットの回帰分析を行う(0301b)。次に、求めた回帰関数に基づいて特性値(αi)を求め(0302b)、当該特性値(αi)を全栄養源について平均し、平均特性値(A)を求める(0303b)。なお、ここまでは上記図3Aに記載のステップと同じである(0301a、0302a、0303a)。
次に、ステップ0302bにて栄養源毎に算出した特性値(αi)の平均情報量(E)を算出する(0304b)。つまり、平均情報量という概念を用いて栄養源毎の累積消費量の偏りを求める。なお、ステップ0303bとステップ0304bの処理はどちらを先に行ってもよい。また、平均情報量(E)の算出方法は後述する。
次に、ステップ0303bにて算出した平均特性値(A)に平均情報量(E)を乗算する(0305b)。ここで、累積消費量の栄養源に対する偏りが大きいほど平均情報量(E)の値は小さく、偏りが小さいほど平均情報量(E)の値は大きい。また累積消費量の偏りとは、各栄養源に対する資化性の偏りと言えるから、当該平均情報量(E)は生息する微生物の多様度が反映された値といえる。従って、生息する微生物の多様度が大きいほど当該平均情報量(E)の値は大きく、多様度が小さいほど当該平均情報量(E)の値は小さい。よって当該乗算値(AE)は被測定土壌に生息する微生物の多様度を反映した指標として被測定土壌の作物育成度数測定に利用できる。従って、1−1節で述べた方法と同様に、当該乗算値(AE)基準土壌あるいは他の被測定土壌とと比較可能な形で変換したり、そのまま当該乗算値を利用することで、被測定土壌の作物育成度数とし、その測定結果とする(0306b)。
なお、平均情報量Eは、事象iの生起する確率piに関する以下の式によって与えられる。
E= -Σpi log pi (ただし、Σはiについて行う。)
今、各栄養源iに対応する特性値αiに対して、その全栄養源にわたる合計に対する割合をpiとすれば、
pi = αi / Σαj ただし、Σはjについて行う。
となる。平均情報量は、全ての栄養源についてのpが1/n(nは栄養源の数)である場合に、最大値を取り、対数の底をnとおけば、1.0となる。
このとき、
E = -Σ(αi / Σαj) logn pi =Σαi logn pi / Σαj
となる。一方算術平均Aは、
A= Σαj / n
であるから、Eに算術平均を掛けると、
AE = - Σαi logn pi / n
となる。すなわち、単純平均に比較して、logn piの項が加わっているだけであるので、一種の重み漬け平均と見なすことが可能である。
2.平均データ回帰法
平均データ回帰法とは、累積消費量の各時刻における計量結果を時刻別に全栄養源に渡って「平均」した後、時刻を説明変数、各時刻における当該平均値を従属変数として「回帰」分析する方法である。以下に、二通りの方法を説明する。ひとつは、通常の平均データ回帰法であり、もうひとつは、平均情報量を利用した平均データ回帰法である。図4Aは前者の処理フロー図を示し、図4Bは後者の処理フロー図を示す。
2−1.通常の平均データ回帰法(図4A)
まず、所定時間毎に、各栄養源の累積消費量値(yi,t)を全栄養源について平均する(Yt)(0401a)。つまり、当該処理により栄養源毎に得られた[累積消費量値(yi,t)−経過時間(x)]プロットから平均的な一の[累積消費量値(Yt)−経過時間(x)]プロットが求められる。以下、当該平均的な一の[累積消費量値(Yt)−経過時間(x)]プロットを用いて被測定土壌の作物育成度数を測定する。
次に当該平均的な一の[累積消費量値(Yt)−経過時間(x)]プロットの回帰分析を行う(0402a)。回帰分析については「1.回帰特性値平均法」に記載したとおりである。
次に回帰関数に基づく特性値(α)を算出する(0403a)。当該特性値(α)については「1.回帰特性値平均法」に記載したとおりである。当該特性値(α)を、基準土壌及びその他の被測定土壌と比較可能な形で変換したり、そのまま特性値を利用することで、作物育成度数とし、被測定土壌の作物育成度数測定結果とする(0404a)。
2−2.平均情報量を利用した平均データ回帰法(図4B)
まず、所定時間毎に、各栄養源の累積消費量値(yi,t)を全栄養源について平均する(Yt)(0401b)。次に所定時間毎に、累積消費量値(yi,t)の平均情報量(Et)を算出する(0402b)。なお、ステップ0401bとステップ0402bの処理の順番はどちらを先に行ってもよい。そして、累積消費量平均値(Yt)に平均情報量(Et)を乗算し、栄養源毎の累積消費量の偏りを反映させた乗算値(YtEt)を得る(0403b)。
次に、当該乗算値(AtEt)を用いて、[YtEt−経過時間(x)]プロットの回帰分析を行う(0404b)。そして回帰関数に基づく特性値(α)を算出する(0405b)。当該特性値(α)については「1.回帰特性値平均法」に記載したとおりである。当該特性値(α)を基準土壌及びその他の被測定土壌と比較可能な形で変換したり、そのまま特性値を利用することで、作物育成度数とし、被測定土壌の作物育成度数測定結果とする(0406b)。
3.回帰分析を使わない簡便法
回帰分析を行わず、より簡便な方法のふたつの例を以下に説明する。ひとつは、平均情報量を利用しない簡便法であり、もうひとつは平均情報量を利用した簡便法である。図5Aは前者に関する処理フロー図であり、図5Bは後者に関する処理フロー図である。
3−1.平均情報量を利用しない簡便法(図5A)
まず、所定時間毎に各栄養源の累積消費量(yi,t)を全栄養源について平均値を算出する(Yt)(0501a)。つまり当該処理により、栄養源毎に得られた[累積消費量値(yi,t)−経過時間(x)]プロットから平均的な一の[平均累積消費量値(Yt)−経過時間(x)]プロットが求められる。次に当該[平均累積消費量(Yt)−経過時間(x)]プロットについて時刻0から一定時刻(T)までの積分値(S)を算出する(0502a)。次に、積分値(S)を経過時間(T)で除算し(0503a)、当該除算値(M)を基準土壌あるいは他の被測定土壌と比較可能な形で変換することで作物育成度数を算出したり、または、当該除算値(M)をそのまま利用することで、作物育成度数とし、被測定土壌の作物育成度数測定結果とする(0504a)。なお、累積消費量が等時間間隔で計量されている場合、当該方法は、上記「2−1.通常の平均データ回帰法」において、一次関数[y=b(bは定数)]に回帰する方法と論理的に同等となる。
3−2.平均情報量を利用した簡便法(図5B)
まず、所定時間毎に各栄養源の累積消費量(yi,t)を全栄養源について平均値を算出する(Yt)(0501b)。所定時間毎の累積消費量(yi,t)の平均情報量(Et)を算出し(0502b)、これをステップ0501bにて算出した平均累積消費量値(Yt)に乗算し、累積消費量の栄養源に対する偏りを反映させた乗算値(YtEt)を得る(0503b)。そして、[YtEt−経過時間(x)]プロットの積分値(S)を算出し(0504b)、当該積分値(S)を経過時間(T)で除算し(0505b)、当該除算値(M)を基準土壌あるいは他の被測定土壌等と比較可能な形で変換したり、または、当該除算値(M)をそのまま利用することで、作物育成度数とし、被測定土壌の作物育成度数の測定結果とする(0506b)。なお、累積消費量が等時間間隔で計量されている場合、当該方法は、上記「2−2.平均情報量を利用した平均データ回帰法」において、一次関数[y=b(bは定数)]に回帰する方法と論理的に同等となる。
<実施例1の具体例>
以下に、実際の土壌を対象として実施例1の作物育成度数測定方法を適用した具体例を紹介する。
BIOLOG社製のオムニログシステム(微生物同定システム)を用いて、被測定土壌の作物育成度数を測定する。本実施例においては、後述する酸化還元試薬の発色度を利用して、累積消費量を間接的に観察する。
1.微生物サンプルの生成
被測定土壌から土を採取し、4mm目のふるいに通す。ここで、土の水分量が多い場合は、ふるいに通す前に陰干しする。また、土の細かさ次第では、2mmのふるいを使用し、又はふるいを使用せず生土をそのまま用いる。なお、本実施例においては4つの被測定土壌から土を採取した。当該被測定土壌はそれぞれ土壌番号[1071]、[1157]、[1433]、[321]とした。
ふるいを通した土壌を10gとり、90mlの滅菌リン酸緩衝液(20mmol)で10倍希釈し、これを150〜180rpmで12時間から16時間振とうする。振とう後、3分以上静置し、中程から1mlとり、99mlの滅菌水で希釈し、1000倍希釈液を作成する。
2.オムニログシステムへのセット
オムニログシステムのGN2マイクロプレートの各ウエルに上記微生物サンプルを150μl分注する。分注は1250μl×8連ピペッタを用い、微生物サンプルは滅菌済のリザーバに移して行う。ここで、マイクロプレートは、96(縦8×横12)個のウエルが設けられており、各ウエルには水と、95種類の炭素源(表1)があらかじめ充填されている。また、各ウエルには酸化還元反応試薬(2,5‐ジフェニル‐3‐(1‐ナフチル)‐2H‐テトラゾール‐3‐イウム3‐(1‐ナフチル)‐2,5‐ジフェニル‐2H‐テトラゾール‐3‐イウム)も乾燥状態で充填されている。
[表1] プレートの炭素源種類
Figure 0005807956
次に、微生物サンプル分注済のGN2マイクロプレートをオムニログシステムのインキュベータにセットし、OL_PMシステムを用いて25℃で48時間培養する。ここで、培養開始から15分間隔で48時間GN2マイクロプレートの各ウエルの発色度を読み取る。
3.結果
土壌番号[1071]、[1157]、[1433]、[321]の培養開始直後(0.00時間)から47.25時間後までの15分毎に、各ウエルの発色結果を読み取る。そして、この発色結果データを用いて作物育成度数を測定する。
図6乃至図9に、土壌番号[1071]、[1157]、[1433]、[321]の4土壌サンプルの上記プログラムに基づく結果を示す。
図6は、回帰関数としてゴンペルツ曲線を用いた場合の結果である。(a)は通常の回帰特性値平均法による結果を示す。(b)は通常の平均データ回帰法による結果を示す。(c)は平均情報量を利用した回帰特性値平均法による結果を示す。(d)は平均情報量を利用した平均データ回帰法による結果を示す。これは下記図7乃至図9においても同様である。また、「e」は上述したとおり変曲点における傾き、「f」は変曲点における累積消費量、「k」は時刻無限大における累積消費量を示す。また「c」は47.25経過時間の累積消費量を示す。
図6において、e、f、k、cはいずれもその値が大きいほど作物育成度数の大きい土壌、すなわち作物の育成により適した土壌であるといえる。そして図6(a)乃至(d)において、[1071]及び[1157]は、[1433]及び[321]よりe、f、k、cはいずれも大きい値である。よって、当該4土壌サンプルを比較した場合、[1071]及び[1157]は相対的に作物育成度の高い良好な土壌であり、[1433]及び[321]は相対的に作物育成度の低い不良な土壌であるとの結果が得られた。
図7は、回帰関数として「y=ax+b」を用いた場合の結果である。「a」は傾き、「c」は47.25経過時間の累積消費量を示す。図7において、a、cはいずれもその値が大きいほど作物育成度数の大きい土壌、すなわち作物の育成により適した土壌であるといえる。よって、当該4土壌サンプルを比較した場合、[1071]及び[1157]は相対的に作物育成度の高い良好な土壌であり、[1433]及び[321]は相対的に作物育成度の低い不良な土壌であるとの結果が得られた。これは上記図6と同様の結果であった。
図8は、回帰関数として「y=ax」を用いた場合の結果である。「a」は傾きを示す。図8において、aはいずれもその値が大きいほど作物育成度数の大きい土壌、すなわち作物の育成により適した土壌であるといえる。よって、当該4土壌サンプルを比較した場合、[1071]及び[1157]は相対的に作物育成度の高い良好な土壌であり、[1433]及び[321]は相対的に作物育成度の低い不良な土壌であるとの結果が得られた。これは上記図6及び図7と同様の結果であった。
図9は、回帰関数として「y=b」を用いた場合の結果である。「b」は累積消費量を示す。図9において「c」はいずれもその値が大きいほど作物育成度数の大きい土壌、すなわち作物の育成により適した土壌であるといえる。よって、当該4土壌サンプルを比較した場合、[1071]及び[1157]は相対的に作物育成度の高い良好な土壌であり、[1433]及び[321]は相対的に作物育成度の低い不良な土壌であるとの結果が得られた。これは上記図6乃至図8と同様の結果であった。
<概要>
実施例2は、第二発明に係る実施例である。第二発明は、第一発明による作物育成度数測定方法を農産物の産地偽装の判定に応用するものである。
図10は、実施例2の産地偽装判定方法の概略を示すものである。まず、産地偽装の標的となるような特定の優良農地A(1001)の土壌について作物育成度数の測定を行う。具体的には以下の手順による。まず、前記優良農地Aの土を基準土壌として採取し、これを実施例1と同様の手法により、基準土壌の懸濁液を複数の栄養源に滴下し、栄養源の累積消費量の観察を行う(1002)。次に、得られた栄養源の累積消費量の時系列データについて、実施例1と同様に回帰分析等の手法を用いて演算を行い(1003)、前記優良農地Aについての作物育成度数を得る(1004)。
第二に、産地偽装かどうかの判定の対象となる農産物に付着した土壌について作物育成度数の測定を行う。具体的には以下の手順による。農産物(1006)は、前記優良農地Aとは異なる不良な農地B(1005)で収穫されたものであるが、実際の市価よりも高値で売却するために、産地を前記優良農地Aであると虚偽の表示をして市場に持ち込んでいる。市場に搬入するためには、土壌が付着した状態で入荷することが予め市場から農家に要求されており、前記虚偽表示による農産物には農地Bの土壌が付着している。市場関係者は、前記農産物に付着した土壌を採取し、前記優良農地Aの作物育成度数を測定する際に使用したと同一の方法により、その土壌に含まれる微生物による栄養源の累積消費量を観察する(1007)。得られたデータを使用して、前記優良農地Aの作物育成度数を測定する際に使用したと同一の方法により演算を行い、前記農作物に付着した土壌についての作物育成度数を測定する(1008)。
最後に前記優良農地についての作物育成度数と前記農作物に付着した土壌についての作物育成度数を比べ、これが所定の値を超えて異なる場合には、産地偽装と判定する。
<構成>
図11に実施例2に係る産地偽装判定方法のフロー図を示す。本実施例に係る産地偽装判定方法は、基準土壌採取第一ステップと、基準土壌作物育成度数測定第二ステップと、被検査土壌採取第三ステップと、被検査土壌作物育成度数測定第四ステップと、判定最終ステップとからなる。以下、各ステップについて詳細に説明する。
「基準土壌採取第一ステップ」(1101)は、「特定の農地から基準土壌を採取する」ステップである。「特定の農地」とは、産地を偽装した農産物に「産地」として表示される地域内の農業用の土地をいう。「基準土壌」とは、前記特定の農地を代表し基準となる土壌として前記特定の農地から採取された土壌をいう。前記特定農地の一か所から採取されたものでもよいし、数か所から採取したものでもよい。
「基準土壌作物育成度数測定第二ステップ」(1102)は、「前記基準土壌の懸濁液を少なくとも一部は微生物種によって消費速度が異なる複数の栄養源に滴下して、前記基準土壌中に含まれる微生物種による前記栄養源の一定時間内での累積消費量を観察し、前記基準土壌に係る作物育成度数を測定する」ステップである。基準土壌採取第一ステップにて採取した基準土壌を緩衝液に懸濁し(1106)、懸濁した緩衝液を所定の濃度まで希釈し(1107)、その希釈液を各栄養源を充填したウェルに滴下し(1108)、各栄養源の累積消費速度を観察する(1109)。そして、得られた栄養源の累積消費速度から作物育成度数を測定する。これらの手順は、実施例1で述べたところと同様であるから、詳細を省略する。
「被検査土壌採取第三ステップ」(1103)は、「前記特定の農地を産地として表示する農産物に付着した土壌を被検査土壌として採取する」ステップである。「前記特定の農地を産地として表示する農産物」は、産地偽装の判定の検査対象となる農産物である。「被検査土壌」は、前記農産物に付着していた土壌であり、その作物育成度数が前記基準土壌のそれと対比されるべき土壌である。市場に入荷された農産物のうち任意に一の農産物を選んで採取してもよいし、複数の農産物から採取してもよい。
「被検査土壌作物育成度数測定第四ステップ」(1104)は、「前記被検査土壌の懸濁液を、前記基準土壌作物育成度数測定第二ステップで使用した栄養源と同種の栄養源に滴下して、前記被検査土壌中に含まれる微生物種による栄養源の一定時間内での累積消費量を観察し、前記被検査土壌に係る作物育成度数を測定する」ステップである。被検査土壌を対象として、基準土壌作物育成度数測定第二ステップと同様の手順により行う。注意すべきは、基準土壌作物育成度数測定第二ステップと同一種類の栄養源を用い、同一条件下で、同一時点の累積消費量を観察することである。これは、被検査土壌と基準土壌を同一条件の下に比較するためである。
「判定最終ステップ」(1105)は、「前記被検査土壌に係る作物育成度数と前記基準土壌に係る作物育成度数の対比により、両者の差が所定の値を超えた場合には前記農産物の産地表示を偽装と判定する」ステップである。実施例1にて述べたとおり、作物育成度数は、数値の場合もあれば、A、B、C、D、Eのような段階評価の場合もある。作物育成度数が数値の場合には、「所定の値」も数値となる。「所定の値」が大きすぎると、産地偽装の判定をすり抜けるケースが増える。「所定の値」が小さすぎると、誤って産地偽装とされるケースが増大する。従って、「所定の値」は、いくつかの土壌について検査を行い、その結果が一方に偏りすぎない適切な数値を選択することにより決定する。作物育成度数が多段階評価である場合には、「所定の値」とは、段階差に係る値となる。
第二発明の産地偽装判定方法は、このように、農作物に付着した土壌を産地表示された産地の土壌と比較することにより、簡易な方法にて、その産地偽装を見破ることを可能とするものである。
<概要>
実施例3は第三発明に関する。第二発明の産地偽装判定方法は、各土壌について算出される唯一の値である作物育成度数を対比するのみで判定できるという簡便さがある一方、その精度には限界がある。
判定の精度が低下する第一の理由として、土壌はそれぞれ微生物の多様性について明確な個性を有するのであるけれども、それを作物育成度数という一個の数値にした場合には、その作物育成度数は、その土壌の作物育成に対する適否を判定するという目的においては非常に有効なのではあるけれども、土壌の同一性を判定するという目的においては必ずしも正確とはいえないという問題があった。すなわち、微生物の多様性においては明確に異なる二つの土壌が、作物育成に対する適否という観点においては同程度の適性を有するためにそれらの作物育成度数が近似する数値となり、同一の土壌と判定される結果が生じる。言い換えると、第二発明の産地偽装判定方法は、表示された産地よりも作物育成への適性において劣る痩せた産地で生産された農作物は産地偽装と判別できるが、表示された産地と同等に肥沃な偽装産地で生産された農作物は判別できないという問題があった。
判定の精度が低下してしまう第二の理由は、土壌から微生物を含んだ懸濁液を生成する際に、複数の土壌の間で希釈する濃度に僅かながらばらつきが生じてしまうという問題があった。すなわち、産地偽装ではない農作物が、その検査において懸濁液を必要以上に希釈された結果、産地偽装であると誤判定されたり、逆に産地偽装した農作物が、その検査において懸濁液の希釈が足りないために検査をかいくぐってしまう恐れがあった。
第三発明の産地偽装判定方法は、以上の問題点を以下の方法により解決した。まず、判定の精度を低下させる前記第一の理由に対しては、各土壌について算出された唯一の数値である作物育成度数を対比するのではなく、判定の精度を上げるため、各栄養源レベルで対比することとした。すなわち、微生物の種類は非常に多様にわたり、それらがどのような割合で生息するかは各土壌において千差万別であり、世界に同一の指紋を有する者が存在しないのと同様に、これが同一という土壌はひとつとして存在しない。微生物種によって消費速度の異なる多数の栄養源により土壌における微生物の多様性を測定した場合には、どの栄養源がどの程度消費されるかは全ての土壌において異なる結果になるということが出来、土壌の同一性を判定できるというわけである。
次に、第二の問題点については、以下のように解決した。すなわち、希釈された懸濁液の濃度において各土壌の間でばらつきが生じたとしても、その懸濁液中に含まれる多様な微生物の生存数の相互間の比率は変動することがない。従って、懸濁液の濃度が異なっても各栄養源が消費される割合には影響がない。そこで、累積消費量の絶対値を比較するのではなく、栄養源相互間の消費割合を基準土壌及び被検査土壌間で比較することにより解決した。
<構成>
図12に実施例3に係る産地偽装判定方法のフロー図を示す。本実施例に係る産地偽装判定方法は、基準土壌採取第一ステップと、基準土壌特性値算出第二ステップと、被検査土壌採取第三ステップと、被検査土壌特性値算出第四ステップと、判定最終ステップとからなる。以下、各ステップについて詳細に説明する。
「基準土壌採取第一ステップ」(1201)は、実施例2のそれと同様である。
「基準土壌特性値算出第二ステップ」(1202)は、基準土壌を緩衝液に懸濁し(1206)、懸濁した液を所定の濃度まで希釈し(1207)、希釈した液を各栄養源を充填したウェルに滴下し(1208)、各栄養源の累積消費速度を観察する(1209)までは、実施例2におけると同様であるが、最後に求めるのは作物育成度数ではなく、それに至る前の数値である各栄養源ごとの特性値である点において(1210)実施例2と異なる。特性値については実施例1において詳しく説明したが、繰り返すと、特定時刻における回帰関数から求めた累積消費量の推定値や、特定時刻における回帰関数の傾きから求められる消費速度の推定値、培養開始後から特定時刻までの回帰関数の積分値を経過時間で除した、累積消費量推定値の時間平均などが該当する。特性値の算出の基本的な考え方は実施例1と異ならないが、注意点を述べると、実施例3においては、各栄養源ごとの特性値を算出するのが目的であるから、実施例1のように回帰特性値平均法、平均データ回帰法、あるいは簡便法といった区別は特になく、栄養源ごとに回帰分析を行うか、単に栄養源の累積消費量を所要時間で除すなどして算定すればよい。
「被検査土壌採取第三ステップ」(1203)は、実施例2のそれと同様である。
「被検査土壌特性値算出第四ステップ」(1204)は、作物育成度数に代えて栄養源ごとの特性値を算出する点において実施例2のそれと異なり、それ以外は同様である。そして、特性値の算出方法については、前記基準土壌特性値算出第二ステップにおいて述べたところと同様である。
「最終判定ステップ」(1205)は、「前記各栄養源ごとの特性値相互間の比率である特性値相互比率を前記被検査土壌及び前記基準土壌について算出し、前記被検査土壌の前記特性値相互比率を前記基準土壌の前記特性値相互比率と対比することにより、両者の差が所定の基準を超えた場合には前記農産物の産地表示を偽装と判定する」ステップである。
「特性値相互比率」とは、「各栄養源ごとの特性値相互間の比率」である。例えば、栄養源として、A、B、C、Dがあるとする。そして、それらの特性値がそれぞれ、100、90、70、60であったとする。比率であるから基準となる数値の選択の仕方により様々な表記法が考えられるが、仮に、栄養源の一つであるAを基準とすると、それらの比率は(1.0 : 0.9 : 0.7 : 0.6)となる。あるいは、四つの特性値の平均値である80に対する割合として表記すると(1.250 : 1.125 : 0.875 : 0.750)となる。
前記基準土壌特性値算出第二ステップにおいて得られた基準土壌に関する各栄養源ごとの特性値から基準土壌に係る特性値相互比率を求め、前記被検査土壌特性値算出第四ステップにおいて得られた被検査土壌に関する各栄養源ごとの特性値から被検査土壌に係る特性値相互比率を求めたら、次に、これらを「対比することにより、両者の差が所定の基準を超えた場合には前記農産物の産地表示を偽装と判定する。」対比の具体的な方法例はつぎのとおりである。
例えば、前段落と同様に、栄養源として、A、B、C、Dがあるとする。そして、これらの栄養源についての特性値が、基準土壌が(100、90、70、60)であり、被検査土壌が(80、72、56、48)であったとする。それぞれの場合において特性値の平均値は80と64であり、これらに対する比率として特性値相互比率を算出すると、ともに(1.250 : 1.125 : 0.875 : 0.750)となって両者は一致し、その差はゼロであるから、産地について偽装はないと判定する。
しかし、現実には前段落の例のように特性値相互比率が完全に一致することはない。そこで、「両者の差」及び「所定の基準」を定義する必要が生じる。これらは、産地偽装を一定の精度をもって判定するという目的の下様々に定義しうる。以下において、その具体例を示す。
これまでと同様に、栄養源として、A、B、C、Dがあるとする。そして、これらの栄養源についての特性値が、基準土壌が(100、90、70、60)であり、被検査土壌が(85、70、59、46)であったとする。すると特性値の平均値に対する割合で示した特性値相互比率は、それぞれ(1.250 : 1.125 : 0.875 : 0.750)、(1.308 : 1.077 : 0.908 : 0.708)となり、その差は、(0.058、‐0.048、0.033、‐0.042)となる。「両者の差」のひとつの定義方法は、これらの絶対値の合計である0.181とする方法、これらの自乗和である0.0085であるとする方法、さらに、様々な土壌について特性値相互比率を求め、それらから栄養源毎の比率の数値の標準偏差を求めておき、上記の差(0.058、‐0.048、0.033、‐0.042)を前記標準偏差で除すことにより標準化された数値について、その絶対値の和としたり自乗和としたりしてもよい。また、合計である和を算定する際に、実施例1で紹介したような平均情報量を算定して各栄養源の数値に重みづけをしてもよい。
そして、以上のようにして定義された「両者の差」について、「所定の基準」を定めればよい。具体的には、様々な土壌を用いて判定を行い、その精度が一定程度となるところを選択する。所定の基準を過大に設定すると検査をすり抜ける事例が増え、過少に設定すると偽装とする誤判定が増えることとなるから、実験データを用いて適度な値を選択する。
以上のように、第三発明の産地偽装判定方法によれば、高い精度をもって産地を偽装する農作物を判別することが出来る。

Claims (1)

  1. 特定の農地から基準土壌を採取する基準土壌採取第一ステップと、
    前記基準土壌の懸濁液を少なくとも一部は微生物種によって消費速度が異なる複数の栄養源に滴下して、前記基準土壌中に含まれる微生物種による前記栄養源の一定時間内での累積消費量を観察し、前記各栄養源ごとに、前記基準土壌に係る特性値を算出する基準土壌特性値算出第二ステップと、
    前記特定の農地を産地として表示する農産物に付着した土壌を被検査土壌として採取する被検査土壌採取第三ステップと、
    前記被検査土壌の懸濁液を、前記基準土壌特性値算出第二ステップで使用した栄養源と同種の栄養源に滴下して、前記被検査土壌中に含まれる微生物種による栄養源の一定時間内での累積消費量を観察し、前記各栄養源ごとに、前記被検査土壌に係る特性値を算出する被検査土壌特性値算出第四ステップと、
    前記各栄養源ごとの特性値相互間の比率である特性値相互比率を前記被検査土壌及び前記基準土壌について算出し、前記被検査土壌の前記特性値相互比率を前記基準土壌の前記特性値相互比率と対比することにより、両者の差が所定の基準を超えた場合には前記農産物の産地表示を偽装と判定する判定最終ステップ
    とからなる産地偽装判定方法。
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