JP5807179B2 - 炉設備の風量計測方法と風量計測装置 - Google Patents

炉設備の風量計測方法と風量計測装置 Download PDF

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Description

本発明は、循環経路を有する設備の風量測定、特に排気循環経路を有する炉設備などの風量測定に関するものである。
従来、管路内の風量を計測する手段として、オリフィス管に代表される差圧方式や渦式、熱線式、羽根車式などの様々な方式の流量計がある。しかしながら、これらの方式による流量計では測定点の上下流域に十分長い直管部を設け、流体が整流された条件下で計測しなければならない。
一方、整流されていない条件下での風量計測手法として、流れの中に被測定流体と異なる物質を注入し、下流域にその異種物質を検出するセンサを配置することで、注入から検出までに要した時間と移動距離を基に、被測定流体の速度を算出するトレーサー法や、注入時の異種物質の濃度と注入量と被測定流体とのミキシングにより希釈された下流域での異種物質濃度を基に被測定流体の速度を算出する混合希釈法がある。
しかしながら、これらの手法での速度の計測が、被測定流体と異なる異種物質を注入している期間のみであり、一時的な計測にしかならないという問題がある。
特許文献1には、図3に示した流量計測方法が記載されている。
これは、上流側のダクト110内にトレーサーガス注入管111を配設し、下流側のダクト112内に流体圧力検知装置113を配設している。
注入管111からダクト110内にトレーサーガスを注入するとともに、トレーサーガスの注入量を確認し、流体圧力検知装置113の上流側の流体圧力検知体114をサンプリング管として流用してトレーサーガスのサンプリングを行う。
サンプリングしたトレーサーガスの濃度からトレーサー法により風量を求め、上流側の流体圧力検知体114と下流側の流体圧力検知体115との流体の差圧を検出することで、風量と差圧の相関を調査する。その後、連続的に流体圧力検知装置113で差圧を検出し、上記風量と差圧の相関から連続的な風量を求めている。
排気循環経路を持つ炉設備の風量測定を、特許文献1を利用して実施しようとした場合には、図4に示すようになる。
給気ファン2によって給気配管3を介して加熱炉1へ焼成ガスを導入し、排気配管4を介して排気ファン5が加熱炉1から排ガスを排出している。給気配管3と排気配管4の間には、循環ファン6によってガスを循環させる排気循環配管7が接続されている。
給気配管3の風量、排気配管4の風量、排気循環配管7の風量を測定するためには、各配管に、濃度計9とトレーサーガス注入バルブ10を設け、トレーサーガス注入バルブ10と各配管の間にはガス流量計11を設けることが必要である。
特開2008−185515号公報
図4に示した排気循環経路を持つ炉設備においては、給気配管3、排気配管4、排気循環配管7をそれぞれ計測する必要がある上、循環によるトレーサーガス濃度の変動があるため排気、循環経路の正確な風量算出ができないという問題点がある。
本発明は、排気循環経路を持つ炉設備であっても図4に示した従来例より構成が簡単で、しかも正確な風量を算出できる炉設備の風量計測方法を提供することを目的としている。
本発明の請求項1記載の炉設備の風量計測方法は、給気配管から加熱炉へ給気し、排気配管から前記加熱炉を排気するとともに、前記排気配管の第1接続点と、前記給気配管の第2接続点とを、排気循環配管を介して接続した炉設備において、前記排気循環配管のトレーサーガス注入点にトレーサーガスを注入前に、前記トレーサーガス注入点と前記第1接続点との間における前記トレーサーガスの濃度:Cを測定し、前記給気配管と前記排気配管および前記排気循環配管のうちの前記トレーサーガス注入点にトレーサーガスを注入し、前記トレーサーガス注入点と前記第1接続点との間における前記トレーサーガス注入後の前記トレーサーガスの濃度:C,前記トレーサーガス注入点と前記第2接続点との間における前記トレーサーガス注入後の前記トレーサーガスの濃度:Cを測定し、注入した前記トレーサーガスの濃度:CGAS、前記トレーサーガスの注入流量:VGASとした場合に、前記排気循環配管の風量:VRAを、
RA ={(CGAS − C)/(C − C)}・ VGAS
の計算式に基づいて算出し、前記給気配管の風量または前記排気配管の風量:Vioを、
io ={(C − C)/( −C)}・ VRA
の計算式に基づいて算出することを特徴とする。
本発明の請求項2記載の炉設備の風量計測方法は、給気配管から加熱炉へ給気し、排気配管から前記加熱炉を排気するとともに、前記排気配管の第1接続点と、前記給気配管の第2接続点とを、排気循環配管によって接続し、前記加熱炉から前記排気配管への排気量と前記給気配管から前記加熱炉への給気量の差の給気量が、前記給気配管からの主給気経路とは別に前記加熱炉に流れ込む補助給気経路を有した炉設備において、前記排気循環配管のトレーサーガス注入点にトレーサーガスを注入前に、前記トレーサーガス注入点と前記第1接続点との間における前記トレーサーガスの濃度:Cを測定し、前記給気配管と前記排気配管および前記排気循環配管のうちの前記トレーサーガス注入点にトレーサーガスを注入し、前記トレーサーガス注入点と前記第1接続点との間における前記トレーサーガス注入後の前記トレーサーガスの濃度:C,前記トレーサーガス注入点と前記第2接続点との間における前記トレーサーガス注入後の前記トレーサーガスの濃度:Cを測定し、注入した前記トレーサーガスの濃度:CGAS、前記トレーサーガスの注入流量:VGASとした場合に、前記排気循環配管の風量:VRAを、
RA ={(CGAS − C)/(C − C)}・ VGAS
の計算式に基づいて算出し、前記第2接続点と前記加熱炉の間の前記給気配管の前記トレーサーガス注入後の前記トレーサーガスの濃度:C3を測定し、前記給気配管の風量VSA、補助給気経路の風量VSA1を、
SA ={(C− C)/(C −C)}・(VRA +VGAS
SA1 ={(C − C)/(C −C)}・(VSA +VRA +VGAS
の計算式に基づいて算出し、前記排気配管の風量VEA
EA =VSA +VSA1 +VGAS
の計算式に基づいて算出することを特徴とする。
本発明の請求項3記載の炉設備の風量計測装置は、給気配管から加熱炉へ給気し、排気配管から前記加熱炉を排気するとともに、前記排気配管の第1接続点と、前記給気配管の第2接続点とを、排気循環配管を介して接続した炉設備において、前記排気循環配管のトレーサーガス注入点にトレーサーガスを注入する経路に設けられた流量計と、前記トレーサーガス注入点と前記第1接続点との間における前記トレーサーガスの濃度を測定する第1濃度計と、前記トレーサーガス注入点と前記第2接続点との間における前記トレーサーガスの濃度を測定する第2濃度計と、前記排気循環配管のトレーサーガス注入点にトレーサーガスを注入前に、前記トレーサーガス注入点と前記第1接続点との間における前記トレーサーガスの濃度:Cを前記第1濃度計または第2濃度計で測定し、前記給気配管と前記排気配管および前記排気循環配管のうちの前記トレーサーガス注入点にトレーサーガスを注入し、前記トレーサーガス注入点と前記第1接続点との間における前記トレーサーガス注入後の前記トレーサーガスの濃度:Cを前記第1濃度計で測定し、前記トレーサーガス注入点と前記第2接続点との間における前記トレーサーガス注入後の前記トレーサーガスの濃度:Cを前記第2濃度計で測定し、注入した前記トレーサーガスの濃度:CGAS、前記トレーサーガスの注入流量:VGASとした場合に、前記排気循環配管の風量:VRAを、
RA ={(CGAS − C)/(C − C)}・ VGAS
の計算式に基づいて算出し、前記給気配管の風量または前記排気配管の風量:Vioを、
io ={(C − C)/( −C)}・ VRA
の計算式に基づいて算出する演算部とを設けたことを特徴とする。
本発明の請求項4記載の炉設備の風量計測装置は、給気配管から加熱炉へ給気し、排気配管から前記加熱炉を排気するとともに、前記排気配管の第1接続点と、前記給気配管の第2接続点とを、排気循環配管によって接続し、前記加熱炉から前記排気配管への排気量と前記給気配管から前記加熱炉への給気量の差の給気量が、前記給気配管からの主給気経路とは別に前記加熱炉に流れ込む補助給気経路を有した炉設備において、前記排気循環配管のトレーサーガス注入点にトレーサーガスを注入する経路に設けられた流量計と、前記トレーサーガス注入点と前記第1接続点との間における前記トレーサーガスの濃度を測定する第1濃度計と、前記トレーサーガス注入点と前記第2接続点との間における前記トレーサーガスの濃度を測定する第2濃度計と、前記第2接続点と前記加熱炉の間の前記給気配管における前記トレーサーガスの濃度を測定する第3濃度計と、前記排気循環配管のトレーサーガス注入点にトレーサーガスを注入前に、前記トレーサーガス注入点と前記第1接続点との間における前記トレーサーガスの濃度:Cを前記第1濃度計または第2濃度計で測定し、前記給気配管と前記排気配管および前記排気循環配管のうちの前記トレーサーガス注入点にトレーサーガスを注入し、前記トレーサーガス注入点と前記第1接続点との間における前記トレーサーガス注入後の前記トレーサーガスの濃度:Cを前記第1濃度計で測定し、前記トレーサーガス注入点と前記第2接続点との間における前記トレーサーガス注入後の前記トレーサーガスの濃度:Cを前記第2濃度計で測定し、注入した前記トレーサーガスの濃度:CGAS、前記トレーサーガスの注入流量:VGASとした場合に、前記排気循環配管の風量:VRAを、
RA ={(CGAS − C)/(C − C)}・ VGAS
の計算式に基づいて算出し、前記第2接続点と前記加熱炉の間の前記給気配管の前記トレーサーガス注入後の前記トレーサーガスの濃度:Cを前記第3濃度計で測定し、前記給気配管の風量VSA、補助給気経路の風量VSA1を、
SA ={(C −C) /(C −C)}・(VRA + VGAS
SA1 ={(C − C)/(C −C)}・(VSA +VRA +VGAS
の計算式に基づいて算出し、前記排気配管の風量VEA
EA =VSA +VSA1 +VGAS
の計算式に基づいて算出する演算部とを設けたことを特徴とする。
この構成によると、循環による濃度変化を考慮することができるため、循環経路を含む流路において、正確な風量計測が可能となる。
本発明の実施の形態1における風量計測方法の構成を示す概略図 本発明の実施の形態1において、より高精度に風量を計測するための風量計測方法の構成を示す概略図 従来の風量測定方法を示す概略図 循環経路を有する炉設備の配管を従来方法で測定する場合の構成を示す概略図
以下、本発明の炉設備の風量計測方法を、具体的な各実施の形態を示す図1と図2に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における炉設備を示す。
具体的には、電池やディスプレイなどの製造工程に設けられている炉設備であって、溶剤に溶かした材料を基材に塗布した後、溶剤を加熱して除去する工程で用いられる焼成炉または乾燥炉などで主に使用される。
焼成炉または乾燥炉では、材料の焼成、乾燥状態を一定に保つため、給気、排気および循環風量は一定が望ましい。従って、各配管の定期的な風量測定により、各配管の風量が設定範囲内であることを確認する必要がある。
給気ファン2から給気配管3を介して加熱炉1へ焼成ガスとしての空気を給気し、加熱炉1から排気配管4を介して排気ファン5によって加熱炉1から排気している。加熱炉1と排気配管4の間の排気経路上の第1接続点P1と、給気配管3と加熱炉1との間の第2接続点P2との間が、循環ファン6と排気循環配管7によって接続されている。
排気循環配管7のトレーサーガス注入点P3には、注入バルブ10からガス流量計11を介して二酸化炭素(CO)がトレーサーガスとして注入される。トレーサーガス注入点P3から排気循環配管7の上流側の第1接続点P1との間には、濃度計8が接続されている。トレーサーガス注入点P3から排気循環配管7の下流側の第2接続点P2との間には、濃度計9が接続されている。14は演算部で、注入バルブ10の開閉と、流量計11の読み取りと、濃度計8,9の読み取りを実行して、給気配管3の風量:VSA,排気配管4の風量:VEA,排気循環配管7の風量:VRAを計算して出力する。
なお、給気配管3および排気配管4には、排気循環配管7に接続されていた濃度計8,9に相当する濃度計は接続されていない。
次に本発明の風量測定の方法について説明する。
まず、演算部14は、トレーサーガス注入前の焼成ガスのみの状態で濃度計8,9を用い、各濃度を測定する(ステップS1)。次に濃度が一定のトレーサーガスを一定流量で注入し、トレーサーガス濃度が安定する状態までを濃度計8,9を用いて測定する(ステップS2)。ここでいう濃度が安定する状態とは、例えばガス濃度の検出の幅が検出濃度に対して10%以内になる状態とすることができるが配管の長さ、ガス種などにより、適宜に変更可能である。
演算部14における風量算出方法について説明する。
まずトレーサーガスの注入濃度とガス注入量、また測定によって得られたトレーサーガス注入前の濃度計8の濃度、トレーサーガス注入後に濃度が安定した状態の濃度計8の濃度,濃度計9の濃度から排気循環配管7の風量が求められる。またトレーサーガス注入前の濃度計8の濃度と濃度計9の濃度は一致するため、濃度計8の濃度を濃度計9の濃度で代替してもよい。
次に、求められた排気循環配管7の風量と測定によって得られたトレーサーガス注入前の濃度計8の濃度、トレーサーガス注入後に濃度が安定した状態の濃度計8の濃度,濃度計9の濃度から排気配管4の風量が求められる。
最後に、給気配管3の風量は、排気配管4の風量とみなせることができるため排気配管4の風量から給気配管3の風量が求められる。
以上の方法によって、給気配管3の風量、排気配管4の風量、排気循環配管7の風量を求めることができる。
給気風量が循環風量に対して十分多い場合、例えば10倍以上ある場合は循環風量が0でなければ、トレーサーガスの注入量を、ガス濃度を測定可能なレンジ収まるように調整することで測定が可能である。逆に循環風量が十分多い場合、例えば循環風量が給気風量より10倍より大きい場合は濃度が安定する状態が得られないため、循環風量は給気風量の10倍以下でなければならない。
演算部14における具体的な濃度算出方法を、文字と数式を用いて示す。
トレーサーガス注入前の濃度計8,9の測定値と、トレーサーガス注入後の濃度が安定した状態での濃度計8,9の測定値と、トレーサーガスの濃度、トレーサーガスの注入流量から、下記の式を用いて給気配管3の風量、排気配管4の風量、排気循環配管7の風量に換算する。ここでVRAは排気循環配管7の風量、VEAは排気配管4の風量、VSAは給気配管3の風量を表す。
RA ={(CGAS − C)/(C −C)}・ VGAS
EA ={(C − C)/( −C)}・ VRA
SA =VEA
ただし、Cはトレーサーガス注入前の濃度計8の測定値である。また濃度計9のトレーサーガス注入前の濃度は、トレーサーガス注入前には濃度計8の測定値と同値になるため、濃度計9の測定値を用いても良い。Cはトレーサーガス注入後、濃度が安定した状態での濃度計8の測定値、Cはトレーサーガス注入後、濃度が安定した状態での濃度計9の測定値、CGASはトレーサーガスのガス濃度、VGASはトレーサーガスの注入流量を表す。
トレーサーガス注入中の、排気循環配管7のトレーサーガス注入点P3までのトレーサーガスの質量とトレーサーガス注入点P3で注入されるガス質量の合計が、排気循環配管7のトレーサーガス注入点P3より後のトレーサーガスの質量であることから、質量保存則によりVRAが求められる。
また同様に、トレーサーガス注入中の排気循環配管7のトレーサーガス注入点P3までのトレーサーガスの質量とトレーサーガス注入中の排気配管4のトレーサーガスの質量の合計が、加熱炉1から排気循環配管7と排気配管4に分岐する配管までのトレーサーガスのガス質量であることから質量保存則によりVEAが求められる。
また、VSA=VEAであることからVSAは求められる。
以上のことから、3つの式が出来、トレーサーガス注入量、ガス濃度は予め既知であることから、トレーサーガス注入前の濃度計8,9の濃度、およびトレーサーガス注入後の安定状態における濃度計8,9の濃度を測定するだけで、求めたい配管の風量VRA,VSA,EAが全て求められる。
本実施の形態で示す風量測定方法によれば、循環によるトレーサーガスの濃度変化を考慮することができるため、循環経路を含む流路においてより正確な風量測定が可能となる。
(実施の形態2)
さらに高精度な風量測定をするための構成について、図2を用いて説明する。
なお、図2の構成は図1の構成と大半が同様の構成であるため、相違点のみ詳細に説明する。
この実施の形態2では、図1に示した実施の形態1の構成に加えて、濃度計12と補助給気配管13が追加されている。その他は実施の形態1と同じである。
濃度計12は、給気配管3と排気循環配管7の接続部位である第2接続点P2と加熱炉1までの配管における濃度を測定するように接続されている。循環経路を持たない補助給気配管13は、加熱炉1に給気配管3とは別系統で接続されている。具体的には、電池やディスプレイなどの製造工程に設けられた焼成炉または乾燥炉などにおける補助給気配管13は、被処理物を加熱炉1に搬入する搬入口、または被処理物を加熱炉1から搬入する搬出口である。
次に図2の構成における風量測定方法について説明する。
まず、演算部14が、トレーサーガス注入前の焼成ガスのみの状態で濃度計8,9,12を用い、各濃度を測定し、次に濃度が一定のトレーサーガスを一定流量で注入し、トレーサーガス濃度が安定する状態までを濃度計8,9,12を用いて測定する。
演算部14における風量算出方法について説明する。
まずトレーサーガスの注入濃度とガス注入量、また測定によって得られたトレーサーガス注入後に濃度が安定した状態の濃度計8の濃度および濃度計9の濃度から排気循環配管7の風量が求められる。
次に求められた排気循環配管7の風量とトレーサーガスの注入濃度とガス注入量、測定によって得られたトレーサーガス注入前の濃度計8の濃度、トレーサーガス注入後に濃度が安定した状態の濃度計8,9,12の濃度から給気配管3の風量が求められる。またトレーサーガス注入前の濃度計8,9,12の濃度は一致するため、濃度計8の濃度を、濃度計9または濃度形12の濃度で代替してもよい。
次に求められた排気循環配管7の風量と給気配管3の風量、トレーサーガスの注入量、測定によって得られたトレーサーガス注入前の濃度計8の濃度、トレーサーガス注入後に濃度が安定した状態の濃度計9,12の濃度から補助給気配管13の風量が求められる。
最後に求められた給気配管3の風量、補助給気配管13の風量、トレーサーガスの注入量から排気配管4の風量が求められる。
以上の方法によって、図2のような配管経路において、給気配管3の風量、補助給気配管13の風量、排気配管4の風量、排気循環配管7の風量を求めることができる。
演算部14における、具体的な濃度算出方法については以下に文字と数式を用いて示す。
トレーサーガス注入前の濃度計8,9,12の測定値と、トレーサーガス注入後、濃度が安定した状態での濃度計8,9,12の測定値と、トレーサーガスの濃度、トレーサーガスの注入流量から、下記の式を用いて給気配管3の風量、排気配管4の風量、排気循環配管7の風量、循環経路通らず直接加熱炉1に接続される補助給気配管13の風量に換算した。ここでVRAは排気循環配管7の風量、VSAは給気配管3の風量、VSA1は補助給気配管13の風量、VEAは排気配管4の風量を表す。
RA ={(CGAS − C)/(C − C)}・VGAS
SA ={(C− C) /(C−C)}・(VRA +VGAS
SA1 ={(C− C) /(C−C)}・(VSA +VRA +VGAS
EA =VSA +VSA1 +VGAS
ただし、Cはトレーサーガス注入前の濃度計8の測定値である。また濃度計9のトレーサーガス注入前の濃度は、トレーサーガス注入前には濃度計8の測定値と同値になるため、濃度計9の測定値を用いても良い。Cはトレーサーガス注入後、濃度が安定した状態での濃度計8の測定値、Cはトレーサーガス注入後、濃度が安定した状態での濃度計9の測定値、Cはトレーサーガス注入後、濃度が安定した状態での濃度計12の測定値、CGASはトレーサーガスのガス濃度、VGASはトレーサーガスの注入流量を表す。
トレーサーガス注入中の、排気循環配管7のトレーサーガス注入点P3までのトレーサーガスの質量とトレーサーガス注入点P3で注入されるガス質量の合計が、排気循環配管7のトレーサーガス注入点P3より後のトレーサーガスの質量であることから、質量保存則によりVRAが求められる。
また同様に、トレーサーガス注入中のトレーサーガス注入点P3より後の排気循環配管7のトレーサーガスの質量と給気配管3のトレーサーガス質量の合計が、給気配管3と排気循環配管7の合流後のトレーサーガス質量であることから、VSAは求められる。
同様にトレーサーガス注入中の給気配管3と排気循環配管7の合流後のトレーサーガス質量と、補助給気配管13のトレーサーガス質量の合計が加熱炉1から排気循環配管7と排気配管4の分岐までの配管のトレーサーガス質量であることから、VSA1は求められる。
またトレーサーガス注入中の給気配管3と排気循環配管7の合流後の配管風量と、補助給気配管13の配管風量の合計が、排気循環配管7のトレーサーガス注入点P3までの配管風量と排気配管4の配管風量であることから、VEAは求められる。
以上のことから、4つの式が出来、トレーサーガス注入量、ガス濃度は予め既知であることから、トレーサーガス注入前の濃度計8,9,12の濃度と、トレーサーガス注入後の安定状態における濃度計8,9,12の濃度を測定するだけで、求めたい配管の風量VRA、VSA、VSA1、VEAが全て求められる。
従って図2の形態で示す風量測定方法によれば、加熱炉への給排気をより詳細に測定できるため、循環経路を含む流路においてより正確な風量測定が可能となる。
本発明は、一般的な加熱炉など、循環経路を伴う流路の風量計測方法として利用できる。
1 加熱炉
2 給気ファン
3 給気配管
4 排気配管
5 排気ファン
6 循環ファン
7 排気循環配管
8 濃度計
9 濃度計
10 注入バルブ10
11 流量計
12 濃度計
13 補助給気配管
14 演算部

Claims (4)

  1. 給気配管から加熱炉へ給気し、排気配管から前記加熱炉を排気するとともに、前記排気配管の第1接続点と、前記給気配管の第2接続点とを、排気循環配管を介して接続した炉設備において、
    前記排気循環配管のトレーサーガス注入点にトレーサーガスを注入前に、前記トレーサーガス注入点と前記第1接続点との間における前記トレーサーガスの濃度:Cを測定し、
    前記給気配管と前記排気配管および前記排気循環配管のうちの前記トレーサーガス注入点にトレーサーガスを注入し、
    前記トレーサーガス注入点と前記第1接続点との間における前記トレーサーガス注入後の前記トレーサーガスの濃度:C,前記トレーサーガス注入点と前記第2接続点との間における前記トレーサーガス注入後の前記トレーサーガスの濃度:Cを測定し、
    注入した前記トレーサーガスの濃度:CGAS、前記トレーサーガスの注入流量:VGASとした場合に、前記排気循環配管の風量:VRAを、
    RA ={(CGAS − C)/(C − C)}・ VGAS
    の計算式に基づいて算出し、
    前記給気配管の風量または前記排気配管の風量:Vioを、
    io ={(C − C)/( −C)}・ VRA
    の計算式に基づいて算出する
    炉設備の風量計測方法。
  2. 給気配管から加熱炉へ給気し、排気配管から前記加熱炉を排気するとともに、前記排気配管の第1接続点と、前記給気配管の第2接続点とを、排気循環配管によって接続し、前記加熱炉から前記排気配管への排気量と前記給気配管から前記加熱炉への給気量の差の給気量が、前記給気配管からの主給気経路とは別に前記加熱炉に流れ込む補助給気経路を有した炉設備において、
    前記排気循環配管のトレーサーガス注入点にトレーサーガスを注入前に、前記トレーサーガス注入点と前記第1接続点との間における前記トレーサーガスの濃度:Cを測定し、
    前記給気配管と前記排気配管および前記排気循環配管のうちの前記トレーサーガス注入点にトレーサーガスを注入し、
    記トレーサーガス注入点と前記第1接続点との間における前記トレーサーガス注入後の前記トレーサーガスの濃度:C,前記トレーサーガス注入点と前記第2接続点との間における前記トレーサーガス注入後の前記トレーサーガスの濃度:Cを測定し、
    注入した前記トレーサーガスの濃度:CGAS、前記トレーサーガスの注入流量:VGASとした場合に、前記排気循環配管の風量:VRAを、
    RA ={(CGAS −C)/(C −C)}・ VGAS
    の計算式に基づいて算出し、
    前記第2接続点と前記加熱炉の間の前記給気配管の前記トレーサーガス注入後の前記トレーサーガスの濃度:Cを測定し、
    前記給気配管の風量VSA、補助給気経路の風量VSA1を、
    SA ={(C − C)/(C −C)}・(VRA +VGAS
    SA1 ={(C −C) /(C −C)}・(VSA +VRA +VGAS
    の計算式に基づいて算出し、
    前記排気配管の風量VEA
    EA =VSA +VSA1 +VGAS
    の計算式に基づいて算出する
    炉設備の風量計測方法。
  3. 給気配管から加熱炉へ給気し、排気配管から前記加熱炉を排気するとともに、前記排気配管の第1接続点と、前記給気配管の第2接続点とを、排気循環配管を介して接続した炉設備において、
    前記排気循環配管のトレーサーガス注入点にトレーサーガスを注入する経路に設けられた流量計と、
    前記トレーサーガス注入点と前記第1接続点との間における前記トレーサーガスの濃度を測定する第1濃度計と、
    前記トレーサーガス注入点と前記第2接続点との間における前記トレーサーガスの濃度を測定する第2濃度計と、
    前記排気循環配管のトレーサーガス注入点にトレーサーガスを注入前に、前記トレーサーガス注入点と前記第1接続点との間における前記トレーサーガスの濃度:Cを前記第1濃度計または第2濃度計で測定し、前記給気配管と前記排気配管および前記排気循環配管のうちの前記トレーサーガス注入点にトレーサーガスを注入し、前記トレーサーガス注入点と前記第1接続点との間における前記トレーサーガス注入後の前記トレーサーガスの濃度:Cを前記第1濃度計で測定し、前記トレーサーガス注入点と前記第2接続点との間における前記トレーサーガス注入後の前記トレーサーガスの濃度:Cを前記第2濃度計で測定し、注入した前記トレーサーガスの濃度:CGAS、前記トレーサーガスの注入流量:VGASとした場合に、前記排気循環配管の風量:VRAを、
    RA ={(CGAS −C)/(C −C)}・ VGAS
    の計算式に基づいて算出し、前記給気配管の風量または前記排気配管の風量:Vioを、
    io ={(C −C)/( −C)}・ VRA
    の計算式に基づいて算出する演算部とを設けた
    炉設備の風量計測装置。
  4. 給気配管から加熱炉へ給気し、排気配管から前記加熱炉を排気するとともに、前記排気配管の第1接続点と、前記給気配管の第2接続点とを、排気循環配管によって接続し、前記加熱炉から前記排気配管への排気量と前記給気配管から前記加熱炉への給気量の差の給気量が、前記給気配管からの主給気経路とは別に前記加熱炉に流れ込む補助給気経路を有した炉設備において、
    前記排気循環配管のトレーサーガス注入点にトレーサーガスを注入する経路に設けられた流量計と、
    前記トレーサーガス注入点と前記第1接続点との間における前記トレーサーガスの濃度を測定する第1濃度計と、
    前記トレーサーガス注入点と前記第2接続点との間における前記トレーサーガスの濃度を測定する第2濃度計と、
    前記第2接続点と前記加熱炉の間の前記給気配管における前記トレーサーガスの濃度を測定する第3濃度計と、
    前記排気循環配管のトレーサーガス注入点にトレーサーガスを注入前に、前記トレーサーガス注入点と前記第1接続点との間における前記トレーサーガスの濃度:C0を前記第1濃度計または第2濃度計で測定し、前記給気配管と前記排気配管および前記排気循環配管のうちの前記トレーサーガス注入点にトレーサーガスを注入し、前記トレーサーガス注入点と前記第1接続点との間における前記トレーサーガス注入後の前記トレーサーガスの濃度:Cを前記第1濃度計で測定し、前記トレーサーガス注入点と前記第2接続点との間における前記トレーサーガス注入後の前記トレーサーガスの濃度:Cを前記第2濃度計で測定し、注入した前記トレーサーガスの濃度:CGAS、前記トレーサーガスの注入流量:VGASとした場合に、前記排気循環配管の風量:VRAを、
    RA ={(CGAS − C)/(C− C)}・ VGAS
    の計算式に基づいて算出し、前記第2接続点と前記加熱炉の間の前記給気配管の前記トレーサーガス注入後の前記トレーサーガスの濃度:Cを前記第3濃度計で測定し、前記給気配管の風量VSA、補助給気経路の風量VSA1を、
    SA ={(C − C)/(C −C)}・(VRA +VGAS
    SA1 ={(C − C)/(C −C)}・(VSA +VRA +VGAS
    の計算式に基づいて算出し、前記排気配管の風量VEA
    EA =VSA +VSA1 +VGAS
    の計算式に基づいて算出する演算部とを設けた
    炉設備の風量計測装置。
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