JP5801465B2 - エアロゾル流における粒子濃度を増加するための濃縮器 - Google Patents

エアロゾル流における粒子濃度を増加するための濃縮器 Download PDF

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(関連出願の相互参照)
本出願は、2005年12月22に出願され、2007年6月28日に公開番号US−2007−0144514−A1として公開された米国非仮出願11/315,951の優先権を主張する一部継続出願である。この先行する非仮出願11/315,951は、参照することにより本出願に全て含まれる。
(政府支援)
本発明は、許可番号HL78281に基づく、国立衛生研究所、国立心肺血液研究所からの米国政府支援によりなされた。米国政府は本発明の一部の権利を保有する。
(技術分野)
本発明は、水溶液又は懸濁液から濃縮された呼吸性乾燥粒子の発生のための小型ポータブル装置に関する。
エアロゾルによる気道への大量の生物製剤及び他の薬品の供給という増え続ける要求がある。リキッドエアロゾルを発生させる多くの装置は、高分子量の分子で又は高濃縮の際に、うまく機能しない可能性がある。加えて、これらの装置のうちいくつかは、エアロゾル化の際に分子を分解する可能性がある。これらの制限、併せて、フッ化炭素の使用を減らすという要求、は乾燥粉末吸入器の開発をもたらした。これらの装置において、薬物を含む「ブリスタ(blister)」又はカプセルが割れ、例えば超音波処理等の他の機械的手段による吸入又はエアロゾル化に起因する渦を用いて、含有添加剤と共に粉末薬物が分散される。添加剤には、これらの塊のエアロゾル化時に援助するための活性薬剤が加えられている。例えばエクスベラ(Exhubra)(登録商標)等の一部の例では、混合物の重量の約70%を構成する。添加剤の使用は、成形コスト、安全性薬理学コスト及び潜在的な望まない副作用をもたらす。これらの活性薬剤を含む乾燥粉末は、ほとんどの場合、噴霧乾燥法を用いて発生される。噴霧乾燥は、長年にわたり、一般的に用いられている。それらは、一般的に、内部でエアロゾル霧に、該霧と同一方向又は反対方向に、温暖ガスが加えられる、垂直な円筒径のタワーの頂部においてエアロゾルを発生する工程から構成される。出力部のサイクロンは、結果として生ずる粉末の収集に用いられる。添加剤は分散の援助のために収集された粉末に加えられる。混合物は乾燥粉末吸入器DPI内に入れられる。この手段にはいくつかの制限がある:
(a)貯蔵された結果として得られた粉末粒子は、安定性があり且つ望ましくは高湿度に対して耐久性がなければならない。
(b)容易に分散されるような添加剤を処方しなければならない。
(c)二つの化学薬品が個々に形成される場合、薬粒子の大きさは、一般的に、添加剤の大きさより小さい。
(d)吸入可能な混合物は、吸入体積ではなく、カプセルの大きさに限定される。
(e)噴霧乾燥法は、効率約60%であり、且つ、乾燥粉末吸入具による肺への供給効率30%であり、結果的に活性薬剤の約80%の損失をもたらす。
(f)急速吸入は、結果的にカプセル内の粉末の大部分のエアロゾル化をもたらすが、口及び喉への多くの付着をもたらす。遅い吸入は、結果的に、肺の奥深くへの多くの付着をもたらすが、カプセル内の粉末のエアロゾル化の低効率をもたらす。これらの結果は、1回分の投与の大きなばらつきの原因となり、効率及び安全性の懸念の両方をもたらす。
これらの結果は、本明細書に記載されているような一連の工程において、リキッドエアロゾルを発生し、それを乾燥し、濃縮し、そして活性薬剤の残りの乾燥エアロゾルを肺に配送する装置により克服可能である。商用サイズというよりはむしろ研究室の機器は高さ70インチ重さ50−80キログラムでも実現されるべきである。注目すべきは、これらの機器全てにおいて噴霧タワーは垂直に配向されている。小型の円筒型デバイスには、小型水平乾燥チャンバが設けられることが一番であろう。
粒子密度が1未満であれば、薬の固体粒子で得ることができるよりも肺への高い質量の配送を、同じ空気動力学的直径のエアロゾルで達成することができる(Edwards 1996)。このような粒子の形成は、米国特許7,435,408を含む多くの特許の題目である。ポリエステルと例えばインスリンのような活性薬剤との混合物を噴霧乾燥することにより、大きな多孔質粒子が発生されている。これらの噴霧乾燥されたエアロゾルは、一般的に、標準的な噴霧乾燥技術及び粉末として収集されることにより発生される。低密度の粒子を発生するために、溶媒内の超高分子量添加物と比べて小さい分子量の液体は、高分子量成分の拡散よりも早く蒸発する。結果として生ずる粒子は、中空であるか、空気動力学的直径よりも大きな幾何学的直径を作る開気体空間(open gas space)を有している。これらのエアロゾルは、一般的に、サイクロンを用いて収集される。そのように供給された粒子は、患者により吸入されるために、後で再エアロゾル化される必要がある。既に述べたように、このような技術を用いて、元の薬のほんの一部だけが肺に配送される。本明細書は、どのようにしてエアロゾルのプルーム(plume)の希釈が、エアロゾルプルームの同軸の反対方向の加熱された逆流ガスジェット同軸(a heated counter-flow gas jet coaxial)を用いて、組成の源の近くまで速やかに希釈することができるのかを記載する。加えて、希釈ガスのアニュラス(annulus)が、エアロゾルを、蒸発チャンバに沿って発生器からバーチャル濃縮器(virtual concentrator)へ輸送する。本明細書は、どのようにしてこのかく乱されたプルームにおける水粒子の蒸発が、蒸発チャンバの外側の源からの赤外線放射の供給により増加可能であるかも記載する。
2005年12月22日に出願され、公開番号US−2007−0144514−A1として公開された米国非仮出願11/315,951(Yeastes et al.)――この優先権は本出願に対して請求されている――は、薬剤の水溶液をエアロゾル化し、蒸発し、濃縮し、そして、溶解溶質の全てを含む乾燥粉末エアロゾルとして配送する、乾燥粉末エアロゾル発生器及び処理システムを記載している。本明細書には、それらのシステムの改良の詳細と、小型デバイスにおいて1未満の密度の純粋タンパク質吸入可能エアロゾル(pure protein respirable aerosol)の発生についてのその後の新たな発見と、について記載されている。このデバイスは、噴霧乾燥、サイクロンでの収集、添加剤の混合及び乾燥粉末容器内への配置に対する要求を解消する。このシステムの改良は、本明細書で詳述される。積分ガス流抵抗の著しい減衰は、わずか2×2×1インチのブロワの使用を可能にし、デバイスの携帯性を向上する。アセンブリ摩擦適合構造が大口径Oリングの使用を解消し、蒸発チャンバを容易に密封でき、疾病患者による組み立てを非常に容易にする。電源を入れてから1分以内の機能性の許可と携帯性の向上のために、流れに対する抵抗及び低熱慣性を伴う軽量ヒータが開発された。逆流チューブは、組み立ての容易さとエアロゾル噴流の軸との正確なアライメントとを確保するために、濃縮器内の中心に置かれ、それ故、性能の信頼性が向上する。ノズル及び逆流のガスの温めのための追加加熱要素が含まれ、エアロゾルプルームのより急速な蒸発を可能にする。フォーカス反射体は、赤外線熱源に含まれ、赤外線ヒータの必要電力を低下する。これ及び上記改善点は、デバイスにより使用される全ての電力を低減する。これら及び他の機能的実際上の改良点は、本明細書で詳述される。同時に、それらは、デバイスを、よりポータブルに、より機能的に、より容易に、より費用効率的な製品にし、従来不可能であった迅速な吸入のための新たな粒子の発生のための新たな可能性を提供する。
バーチャルインパクション(virtual impaction)は、エアロゾルの濃縮手段として用いられている(米国特許4,767,524、Pillai and Yeates,1994)。丸い開口の代わりにスリット開口の使用を含む、これらの構造の改良点はいくつかある(Marple and Robow 1986)。本願出願人の特許出願200701445は、2.5ミクロンのカットオフ直径の半径方向のスリットを伴う濃縮器の設計のための情報を用いる。本開示は、呼吸器の範囲内で粒子の広範な質量をどのようにして濃縮するかを開示する。この範囲は、典型的には1−5ミクロンであるが、0.5−10ミクロンの範囲をカバーしてよい。Marple及びRobowによれば、1ミクロン以上の粒子を捕獲するための1mm開口スリットは、2.5ミクロン以上の粒子を濃縮するための2.6mmスリットとの比較が要求される。これは、スリットを通過するエアロゾルを加速するために要求される圧力水頭を潜在的に増加する。濃縮器の圧力水頭上流を減衰するために、開口の放物線状の入り口が構造に組み入れられた。Seshadri(AAAR 2006)が、壁損失を減らし、濃縮因子を潜在的に増大させるために、シースガス流と一緒に放物線状の入り口輪郭を用いることを指摘していることに注目すべきである。すでに述べたように、本開示では、濃縮器を操作するために要求される上流圧力の低減のために、それらは組み込まれている。Shekarrizz(米国特許第7,178,380)は、側面注入ポートと一緒に、凹凸加速壁を有する濃縮器を開示し、目詰まりの低減を主張する。その濃縮器は、本デバイスにおける流量率――典型的には100乃至300リットル/分ではあるが、それより高い又は低い流量率も可能――のごく一部である、15リットル/分の入力流量率を利用する。本デバイスは、目詰まりを防止するために提案された注入ポートを備えていないし、必要もない。或いは、米国特許第7,261,007及び第5,858,043は、終端効果を低減するための同心円状のスリットを記載する。同心円状のスリットが用いられる場合、本願の小型構造を用いるよりも、ガスを排気することが極めて困難になる。
本開示の第1の目的は、小型の実践的なデバイスにおいて、水性(又は高蒸気圧での他の溶媒)エアロゾルを発生させ、希釈及び加熱により水性エアロゾルを迅速に蒸発した後に結果的に生じる粒子を濃縮し、標準的な呼気流の全範囲に適合する流量率でそれらを配送する手段を提供することである。
本開示の第2の目的は、洗浄のためにデバイスを容易に組み立て及び解体できるように、高圧結合を除くことである。
本発明の第3の目的は、希釈ガスを供給するための小型ブロワを用いる小型デバイスの構成を可能とするために、デバイスを通過するガス流に対する抵抗を減らすことである。
本開示の第4の目的は、デバイスの様々な要素の間――構造が完全に維持される間における各要素間の接合部――におけるガス及び/又はエアロゾルの漏れを最小限にすることである。
本開示の第5の目的は、エアロゾルプルームと正確に同軸であり、エアロゾルプルームに対して反対向きの逆流ガスの供給を容易にすることである。
本開示の第6の目的は、熱損失を最小化しつつ、ノズル及び逆流チューブの両方に加熱された圧縮ガスを供給することである。
本開示の第7の目的は、蒸発チャンバの外側の源から、水の最小赤外吸収波長で、局所的な放射熱を新たに形成された水性エアロゾル粒子に供給することである。
本開示の第8の目的は、デバイスが、圧縮ガスが、中央開口を介して配送されるようにする又は中央流体流を取り囲むことを可能にする、互いに異なる容易に交換可能なノズルホルダ構造と一緒に使用されることができるようにすることである。
本開示の第9の目的は、フローコンディショナにおける使用のために調節されたこれらのノズルホルダを有すること、及び流体注入口の代わりに圧縮性流体容器を含むための能力を有することである。
本開示の第10の目的は、小型デバイスにおいて、一の方向に流れている間に加熱される高速ガス流を提供し、その後、エアロゾルプルーム及び逆流ガスに起因する摂動が可能な間に、反対方向に均一な低速流を提供することである。
本開示の第11の目的は、入力及び排出ガス間の最小限の圧力損失で、0.5ミクロンより大きい呼吸性エアロゾルを効率的に濃縮することである。
本開示の第12の目的は、軸及び回転の高精度アライメントを維持しつつ、組み立て及び解体を容易にすることである。
本開示の第13の目的は、濃縮器排出ガス流内のエアロゾル粒子が大気を汚染することを防ぐことである。
本開示の第14の目的は、濃縮器の出力における乱流に起因するエアロゾルの付着を最小限にすることである。
本開示の第15の目的は、出力コーンの放物線形状性質(parabolic shaped nature)の手段による出力において、濃縮されたエアロゾルを配送する効率的な手段を提供することである。
本開示の第16の目的は、十分な吸入圧力の発生に問題がある患者、及び他の乾燥粉末吸入具の誘因となる流量、のための圧力支援を提供する小さな正圧で、濃縮されたエアロゾルを提供することである。
(本発明の概要)
本発明の第1態様によれば、これらと他の目的は、加圧ガスの第1体積流量を供給する工程と、前記加圧ガスの第1体積流量を予熱する工程と、希釈ガスの第2体積流量を供給する工程と、前記希釈ガスの第2体積流量を予熱する工程と、流体の第3体積流量を供給する工程と、前記加圧ガスの第1体積流量及び前記流体の第3体積流量の少なくとも一部を、ノズルを介して排出することにより、濃縮された第1エアロゾルを発生する工程と、前記濃縮された第1エアロゾルが抑えられるように、前記濃縮された第1エアロゾルとは反対方向のガスの第4体積流量を供給する工程と、希釈された第2エアロゾルを発生するために、前記抑えられた第1エアロゾルを前記希釈ガスの第2体積流量と混合する工程と、を備えるエアロゾルを発生する方法を用いる本願発明により達せられる。
本発明の第2態様によれば、これらと他の目的は、流体及びガスからエアロゾルを発生するノズルであって、湿式のコーン形状のガス出口チャンネルのコーン頂点からコーン基部へ向かうガス流量の方向に広がり、前記コーン頂点でノズルガス供給チャンネルに接続されている、少なくとも一つの湿式のコーン形状のガス出口チャンネルと、ノズル流体供給チャンネルに接続された前記コーン基部の円周にある少なくとも一つの環状の流体出口ポートと、を備えるノズルにより達せられる。
本発明の第3態様によれば、これらと他の目的は、ノズルホルダ流体注入ポートに伴う第1端と、上述のノズルを含む第2端と、を備えるノズルホルダにより達せられる。前記ノズルホルダは、内部円筒バレル穴及び内部円筒バレル径を有する円筒バレル穴を伴うバレル(barrel)と、前記ステム(stem)、及び前記円筒バレル穴壁にぴったり合う外部円筒頂部表面を有する円筒頂部を有するノズル本体と、を更に備え、前記円筒頂部は、リング形状の流体出口ポートに接続される複数の円周方向の間隔溝を有する。
本発明の第4態様によれば、これらと他の目的は、エアロゾルを発生及び希釈し、加圧ガスの第1体積流量を収容するように構成された第1注入口と、希釈ガスの第2体積流量を収容するように構成された第2注入口と、エアロゾルに変換される流体を収容するように構成された第3注入口と、前記第1及び第3注入口に接続され、第1エアロゾルを出力するためのノズルオリフィス(orifice)を有するノズルと、前記第1フローパーティショナを通す第1開口セットを有する第1希釈ガスフローパーティショナと、前記第1希釈ガスフローパーティショナから間隔をあけて配置され、前記第2フローパーティショナを通す第2開口セットを有する第2希釈ガスフローパーティショナと、を備え、前記ノズルオリフィスは、前記第2希釈ガスフローパーティショナに近接して配置されているフローコンディショナを用いる本発明により達せられる。
本発明の第5態様によれば、これらと他の目的は、エアロゾル流における粒子濃度を増加するための濃縮器であって、第1エアロゾル体積流量を収容し、第1累積断面サイズに構成された、スリット形状の半径方向に延びる複数の入力開口(entry openings)と、前記第1エアロゾル体積流量を配送し、前記第1累積断面サイズよりも小さい第2累積断面サイズに構成された、スリット形状で半径方向に延びる複数の加速プレート出口開口と、を有する彫刻された加速プレート(sculptured acceleration plate)と、高粒子濃度の第2エアロゾル体積流量を収容し、第3累積断面サイズに構成された、スリット形状で半径方向に延びる複数の減速プレート入力開口と、前記第2エアロゾル体積流量を配送し、前記第3累積断面サイズよりも大きい第4累積断面サイズに構成された、スリット形状で半径方向に延びる複数の減速プレート出口開口と、を有する彫刻された減速プレート(sculptured deceleration plate)と、を備え、複数の彫刻された加速チャンネルは、前記複数の加速プレート入力開口と前記複数の加速プレート出口開口との間を延び、複数の彫刻された減速チャンネルは、前記複数の減速プレート入力開口と前記複数の減速プレート出口開口との間を延び、前記複数の加速プレート出口開口は、前記加速プレートの出口側の基部表面から間隔をあけて配置され、前記複数の彫刻された減速チャンネル入力開口は、前記減速プレートの入力側の基部表面から間隔をあけて配置され、ギャップは、前記加速プレート基部表面及び前記減速プレート基部表面との間に設けられ、前記ギャップは、低粒子濃度の第3体積流量を配送するように構成され、前記複数の加速プレート出口開口は、前記複数の減速プレート入力開口に実質的に重なり、前記複数の開口は、各加速及び減速プレートの中央に近い位置から、半径方向に、前記各加速プレート及び減速プレートの外縁に近い位置に向かって延び、前記複数の開口は、少なくとも二つの異なる長さの開口を含む濃縮器を用いる本発明により達せられる。
図1は、乾燥温かい希釈ガス(dry warm dilution gas)を発生し、フローコンディショナへ配送するための要素と、熱いガスの加熱及びそのノズルホルダ及び逆流チューブへの配送のための要素と、の透視図を示す。 図2Aは、ノズルホルダの第1実施形態の透視図を示す。 図2Bは、図2Aに示したノズルホルダの縦断面図を示す。 図2Cは、図2Aに示したノズルホルダの側面図を示す。 図2Dは、図2A、2B及び2Cに記載のノズルホルダ上のノブが、エアロゾル化される液体を含むカートリッジに交換された、ノズルホルダの第2実施形態の縦断面図を示す。 図3Aは、ノズル本体と、ノズル本体から突き出したステムにぴったり合うアニュラスとの分解透視図である。 図3Bは、ノズルホルダのバレルの首分内で、ノズルの図3DにおいてTで示された部分縦断面図を示す。 図3Cは、ノズルホルダの図3EにおいてR−Rで示された縦断面図を示す。 図3Dは、図3Cと比べて90度回転され、P−Pで示された縦断面図の図3Fの側面図と一致する、ノズルホルダの縦断面図を示す。 図3Eは、ノズル及びバレルの前端図、並びに図3CのR−R断面を示す。 図3Fは、図3Dに示されたP−P断面を図示するノズルホルダの側面図を示す。 図4Aは、フローコンディショナマニフォールド及びノズルホルダ、並びにノズルホルダとフローコンディショナのマニフォールドへの挿入との関係の分解透視図を示す。 図4Bは、フローコンディショナの前面図を示すと供に、図4Cに示す断面図を図示する。 図4Cは、図4Bに図示されるようなフローコンディショナの図4BにおいてY−Yで示された分解縦断面図と、挿入される容器の開口におけるノズルホルダの断面図を示す。 図5は、図5BにおいてH−H断面図としても図示されたフローコンディショニングマニフォールド及びフローパーティショナと供に、流れ調整マニフォールドと蒸発チャンバの壁との間の関係を示す。ノズルホルダ及び逆流チューブへの圧縮ガス流経路は示される。 図5Bは、図5Aに示すフローコンディショナの前面図を示すと供に、図5Aに示すフローコンディショナの断面図を図示する。 図5Cは、フローコンディショナの分解透視図を示す。それはフローコンディショナ及び逆流チューブの詳細を示す。 図5Dは、蒸発チャンバ、及びバーチャルインパクタエアロゾル濃縮器の加速プレート、並びにデバイスのこれらの要素の相互関係と一緒に、フローコンディショナの図5EにおいてF−Fで示された横縦断面図(cross longitudinal section)を示す。 図5Eは、図5D及び5Fに示されフローコンディショナ、蒸発チャンバ及び濃縮器の加速プレートの縦断面図を図示する、濃縮器の断面図を示す。 図5Fは、図5Eに示されたフローコンディショナ、蒸発チャンバ及び濃縮器の加速プレートの、図5EにおいてJ−Jで示された縦断面図を示す。 図6Aは、フローコンディショナ、蒸発チャンバ、濃縮器、出力コーン、赤外線ランプ及び反射材−−これらの要素間の相互関係を示す図6Bに描写された−−の図6BにおいてJ−Jで示された縦断面図を示す。 図6Bは、図6Aに示されたフローコンディショナ、蒸発チャンバ、濃縮器、出力コーン、赤外線ランプ及び反射材の背面図を示す。 図6Cは、互いの位置関係を示す図6Aに列挙された要素の底面斜視図を示す。 図6Dは、互いの位置関係を示す図6Aに列挙された要素の上面斜視図を示す。 図7Aは、ノズル長と彫刻された構造との違い、及び、加速プレートと減速プレートの上に隆起した十字との正確なアライメントのために中央に配置されたメスの凹凸のある十字、を図示する加速プレートの出力側の斜視図を示す。 図7Bは、減速ノズル長と彫刻された構造との違い、及び、減速プレートと加速プレートとの正確なアライメントのためのオスの隆起した十字を示す、減速プレートの入力側の斜視図を示す。 図7Cは、蒸発チャンバ、濃縮器及びエアロゾル出力コーン−−これらの要素の相互関係を示す図7Dに示された−−の図7DにおけるK−K断面として示された縦断面図を示す。 図7Dは、図7Cに図示された蒸発チャンバ、濃縮器及び出力コーンの断面の側面図を示す。 図7Eは、図7Fに図示された蒸発チャンバ、濃縮器及び出力コーンの背面断面図を示す。 図7Fは、蒸発チャンバ、濃縮器及び出力コーンの図7Eにおいて、H−Hで示された縦断面図を示す。
(本発明の詳細な説明)
本発明の望ましい実施形態によれば、乾燥粉末、ガス及び蒸気を含む第3エアロゾルを発生するために、液体は第2エアロゾルから蒸発される。しかしながら、エアロゾルは、乾燥粒子に加えて残留リキッドエアロゾルも含んでよい。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、赤外線照射は、液体の蒸発に適用される。しかしながら、熱伝達の他の形態、例えば対流、又は輻射及び対流の組み合わせ、を利用することによってエアロゾルを乾燥させることも可能である。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、加圧ガスの第1体積流量の予熱は、チューブの内部円筒壁とテーパのついた細長い赤外線電球の外部円筒壁との間のギャップを介して、第1体積流量を導くことを含む。これは、赤外線電球に流れの方向にテーパがつけられている場合は特に、低流抵抗との併用で効率的な熱伝達に、非常に効果的であることが証明されている。しかしながら、予熱の他の形態、例えば外部からのガス噴霧チューブの加熱を用いること、も可能である。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、第1体積流量の予熱の温度は、細長い赤外線電球への電力供給を制御するコントローラにより計測され制御される。しかしながら、体積流量は知られており、それ故熱伝達に係るパラメータも知られているので、温度を計測することなくそれが実施される開ループ制御も可能である。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、希釈ガスの第2体積流量の予熱は、チューブの内部円筒壁とテーパのついた細長い赤外線電球の外部円筒壁との間のギャップを介して、第2体積流量を導くことを含む。第2体積流量の予熱としての類似のやり方では、熱伝達の他の形態も可能である。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、細長い赤外線電球への電力供給を制御する第2コントローラにより、第2体積流量の予熱の温度は計測され、該温度は制御される。この場合もやはり、開及び閉ループ制御の両方が可能であり、開ループ制御では、温度を計測することなく該制御が実施されてよい。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、加圧ガスの第1体積流量は、濃縮された第1エアロゾルを発生するためのノズル内に供給される第1部分加圧ガス体積流量と、逆流チューブ内の第4体積流量として供給される第2部分加圧ガス体積流量と、に分割され、第2部分体積流量は、逆流チューブ出口ポートを介して、濃縮された第1エアロゾルに係る排出方向とは実質的に反対の方向に排出される。第1体積流量を分割する代わりに、分離源から、例えば加圧容器又はコンプレッサから、逆流チューブを介して排出される第4体積流量を供給することも可能である。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、希釈ガスの第2体積流量は、フローパーティショナ(flow partitioner)の中央部分を介して供給される第1部分希釈ガス体積流量と、フローパーティショナの周辺部分を介して供給される第2部分希釈ガス体積流量と、に分割される。これは、中央におけるエアロゾルプルーム、その後第2部分希釈ガス体積流量と混合される、の望ましい形状の形成に役に立ち、デバイスの任意の壁上エアロゾルの付着の回避にも役に立つ。しかしながら、代替手段では、分割されていない第2体積流量も実現可能である。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、希釈ガスの第2体積流量は、ブロワ又はファンの手段により発生される。これは、低コスト及びとても小型の構造という利点を有する。ブロワは、比較的低圧で高体積流量を発生させることが可能である。しかしながら、代替手段では、任意の他の希釈ガス源、例えば、コンプレッサ又は例えばボトルのような加圧ガス容器、が用いられてよい。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、希釈ガスの第2体積流量は、使い捨ての乾燥剤を含む乾燥チャンバ内のブロワの上流で乾燥されてよい。これは、比較的高湿度の環境においてもデバイスの操作を容易にする。しかしながら、熱伝達及び希釈空気の体積流量を適切な大きさとすることにより、高湿度環境においてさえ、このような乾燥剤は必要なくなるかもしれない。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、部分第2エアロゾルは、第1エアロゾルが第1部分希釈ガス体積流量と混合されることにより発生されてよい。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、第3エアロゾルの体積流量のわずか10−30%であるが、第3エアロゾルの乾燥粒子の少なくとも75%を含む濃縮された乾燥粉末第4エアロゾルを発生することにより、第3エアロゾルが濃縮される。これは、希釈ガスの高体積流量の使用を可能にし、それ故、エアロゾルの迅速な蒸発を可能にする、その上、濃縮された乾燥粉末エアロゾルが、患者により容易に吸入可能な低体積流量だけであるが、乾燥粉末の大部分を含む。これは、例えば空気のように低蒸気圧のガスの使用も可能にするが、それにもかかわらず、高蒸発率を達成可能である。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、渦減衰チャンバ内の濃縮された乾燥粉末第4エアロゾルにおいて、減速渦は減衰される。これは、吸入体積流内の粒子の一様分布を発生させつつ、吸入体積流のより迅速な且つより容易な制限を可能にする。本発明の他の望ましい実施形態によれば、濃縮された乾燥粉末第4エアロゾルは、患者により吸入されるために、患者に第4エアロゾルを出力するより前に、コーン形状の収集器において制限される。望ましくは、渦減衰チャンバは、患者が制約された流れを吸入することを可能にするマウスピース又はマスクに接続された排気口へ向かう流れの制限の前に、特定の距離を超える流れの方向に延びていることが望ましい。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、ガスの第4体積流量は予熱される。第4体積流量が、第1体積流量から分離されることにより発生された場合、このような予熱は、分離に先立つ第1体積流量の予熱により達成されてよい。しかしながら、第4体積流量を分けて加熱する代替手段、例えば上述した第1及び第2体積流量のような類似の形態、も可能である。第4体積流量がどの程度の大きさであるかによっては、第4体積流量の加熱なしで済ませることも可能である。
本発明のノズルの他の望ましい実施形態によれば、ノズルは、外部ステム径の外部ステム壁を有する円筒ステムと、外部ステム径よりもわずかに大きい内部アニュラス径のアニュラス穴壁を有するアニュラスと、を更に備え、円筒ステムは、アニュラス穴を通って延び、湿式のコーン形状のガス出口チャンネルを備え、環状の流体出口ポートは、アニュラス穴壁及び外部ステム壁間の環状のギャップにより形成されている。望ましくは、内部アニュラス径と外部ステム径との差は、0.006−0.8mmであり、結果的に、0.003−0.4mmの環状のギャップ幅になる。これは、ノズルから流体がエアロゾル化される位置へ、流体が移動するための毛細管力の恩恵を受けることを可能にする。
本発明のノズルの他の望ましい実施形態によれば、アニュラスは、環状の流体出口ポートに対して実質的に垂直に延びる前面を有する。このアニュラスは、組み立てを容易にし、且つ、ノズルが毛細管力の恩恵を得られるように、アニュラス穴及びステム間のわずかな許容範囲を維持するために必要とされる、内部径が正確に製造されるために、当該アニュラスをノズルの残りの部分から分けて製造可能にする。しかしながら、代替手段では、ノズルホルダ又はバレルの一対部分(integral part)として、この部分を一体化することも可能である。
本発明のノズルの他の望ましい実施形態によれば、アニュラ壁ス穴及び他のステム壁は流体によりたやすく湿るにもかかわらず、アニュラスの前面は疎水性である。これは、流体を、それがエアロゾルに変換される位置へ導くことに好都合である。しかしながら、代替手段では、標準的な表面も可能であり、流体の、それがエアロゾル化される位置への誘導が、特にたやすく湿る又は疎水性の表面を必要としないように、圧力差及び/又は毛細管現象により単純に機能してよい。
本発明のノズルの他の望ましい実施形態によれば、湿式のコーン形状ガス出口チャンネルのコーン基部の直径は、ステムが湿式のコーン形状ガス出口チャンネルのコーン基部で鋭い環状の縁内で終わるように、外部ステム径全体に実質的に等しい。これは、毛細管力及び圧力差の両方により、ステム及びアニュラス間のギャップを通り、縁を越えてコーン内に速やかに流れ、コーン内部のコーン頂部近く、即ち、ステム内、でエアロゾル化される流体を可能にする。たやすく湿る/疎水性の表面は、この流体の流れを支援する。しかしながら、代替手段では、ステムの全直径を占めないコーンも可能な構造とみなされるように、縁は鋭くされる必要はない。
本発明のノズルの他の望ましい実施形態によれば、コーン形状のガス出口チャンネルは、15乃至80度の角度範囲である。理想的なコーン形状は、複数の異なるパラーメタ、例えば、流速、アニュラス及びステム間のギャップの大きさ、及び流体をエアロゾル化するガス流の速さなど、で変化する。コーンに特に有利な角度は45度である。望ましくは、コーンの基部は1乃至2mmの直径であり、ノズルガス供給チャンネルは、0.05mm乃至1mmの直径を有する。
本発明のノズルホルダの他の望ましい実施形態によれば、ノズル本体は、外部ノズル本体基部径の円筒形のノズル本体基部を備え、環状の流体供給チャンネルは、外部円筒ノズル本体基部表面と円筒形のバレル穴壁との間に形成される。ガス流は、中心に置かれたチャンネル内を導かれるものの、これは、バレルの周辺に近い流体を、環状のより周辺のチャンネルにおいて前へ輸送する。しかしながら、流体チャンネルの他の代替構造、例えば、バレルの中心と平行に走る長手方向の流体チャンネル、も可能である。
本発明のノズルホルダの他の望ましい実施形態によれば、バレルは、ノズルガス供給チャンネルに接続され、ノズルガス供給チャンネルの直径よりも数倍大きな直径の中央ガス供給チャンネルにガスを供給する、複数の半径方向のガス供給チャンネルを有する。これは、ガスがバレルの中央チャンネルと平行に流れる間、効率的な半径方向のガス供給を可能にする。しかしながら、ガス供給の他の構造、例えば、流体供給と平行な方向の軸方向のガス供給、も可能である。
本発明のノズルホルダの他の望ましい実施形態によれば、ノズルホルダは、ノズルホルダの第1端に接し、ノズルホルダをエアロゾル発生器の容器に/から挿入する/取り出すためのノブを有する使い捨て部分として設計されている。これは、吸入可能薬剤のプレパッケージ、及び例えば投薬量まちがい等の誤用を防ぐことを可能にする。しかしながら、代替手段では、バルクコンテナから薬剤を含む流体の供給、例えば臨床用途、も可能である。
本発明のノズルホルダの他の望ましい実施形態によれば、バレルは、エアロゾル発生器の容器内ぴったり合うように構成された外部円筒表面を有する。この目的のために、バレルサイズは、特有のプレパッケージされたノズルホルダのみが容器に合うように作成された大きさとされてよい。特に家庭用では、このようなプレパッケージ構造は、誤った薬剤の誤用及び意図しない使用を回避することに非常に好ましい。望ましくは、ノズルホルダ及び流体カートリッジは、一使い捨てユニットとして予め組み立てられている。
本発明のノズルホルダの他の望ましい実施形態によれば、ノズルホルダ流体注入ポートは、使い捨て流体カートリッジを収容するように構成されたルアーフィッティング(Luer fitting)である。しかしながら、代替手段では、いかなる他の流体タイトフィッティング(tight fitting)が機能する。
本発明の望ましい実施形態によれば、ノズルは、フローコンディショナに着脱可能に取り付けられた着脱可能なノズルホルダの不可欠な部分である。これは、患者が汚染問題や薬剤の残留物の意図しない配送を回避するための、各配送期間(delivery session)のためのノズル及びノズルホルダを有するユニットの交換を可能にする。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、不可欠なノズルを伴う除去ノズルホルダ(removal nozzle holder)は、長幅比(length to width ratio)が1より大きいセンタリング容器内のフローコンディショナ内に保持される使い捨て部分である。これは、目的どおりにノズルを正確に中央に配置し、その結果エアロゾルの対称なプルームの分散を可能にするという利点がある。加えて、特有のノズルのみが特有の容器内に挿入され、その結果間違ったノズルの使用が回避されるように制御することを可能とする。これは、薬剤が、使い捨て結合部として、使い捨てノズルがノズルホルダに接続されている容器内にプレパッケージされている場合に、特に重要となるかもしれない。しかしながら、1よりも長い又は短い長幅比の他のセンタリング構造、或いは、それ以外のノズルの正確な配向(orientation)を可能にする代替センタリング構造も可能である。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、容器は、第1フローパーティショナを越えて広がる細長い円筒形の穴であり、ノズルホルダは、外部円筒表面を有する円筒部分であり、且つ、密封する際に、ノズルホルダの外部円筒表面と接する複数のOリングに対応するリング形状の複数の溝を有する細長い円筒形の穴の中にぴったり挿入される。望ましくは、少なくとも2つの間隔をあけて配置されたOリングと一つの円周方向の溝は、該2つのOリング間の細長い円筒形の穴内に提供され、加圧ガスの第1体積流量の少なくとも一部は、溝を介して、第1エアロゾルを形成するための加圧ガスをノズルに供給するノズルホルダ加圧ガスチャンネルに接続された、ノズルホルダ内の複数の開口内に導かれる。このような構成は、気体、例えば空気、を半径方向に供給できるという利点があり、ガス供給によるいかなる障害もなしに、軸方向において、ノズルホルダの挿入又は取り出しのためのいっそうの余地を残す。更に、流体供給に接続する、又は、ノズル、ノズルホルダ及び流体容器を含む統合デバイスへの挿入するための、軸方向における、遮るもののないアクセス(unobstructed access)を可能にする。しかしながら、代替手段では、他の構成、例えば軸方向の又は傾いたガス供給、も可能である。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、第1注入口に接続された第1フロー分割器は、加圧ガスの第1体積流量を、着脱可能なノズルホルダに供給される第1部分体積流量と、不可欠なノズルを伴うノズルホルダと実質的に同軸であり、逆流を発生するために、ノズルの反対方向に向いている逆流チューブ出口ポートを有する逆流チューブ内に差し向けられる第2部分体積流量と、に分割する。この構成の利点は、第1部分体積流量により形成された初期のエアロゾルが、第2部分体積流量により抑えられることである。望ましくは、第1体積流量が、第1及び第2部分体積流量に分割される前に、第1体積流量が予熱されてよい。これは、ヒータの数を低減する。しかしながら、他の構成、即ち、体積流量のいずれか一方若しくは両方を加熱可能な、又はいずれも加熱しない、ノズル及び逆流チューブに夫々接続された完全に別れた源、も可能である。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、第2フロー分割器は、希釈ガスの第2体積流量を、第2希釈ガスフローパーティショナを通す第2希釈ガスフローパーティショナの中央領域へ導かれる第1部分希釈ガス体積流量と、第1希釈ガスフローパーティショナと、周辺領域に近い第2希釈ガスフローパーティショナを通す第2希釈ガスフローパーティショナとの間の空間を通過する残りの第2部分希釈ガス体積流量と、に分割するために、第1希釈ガスフローパーティショナと第2希釈ガスフローパーティショナとの間の空間に提供される。この構成は、初期発生の良好な混合現象、更に随意的に、希釈空気により抑えられたエアロゾルを提供するという利点を有する。より周辺の領域における流れは、抑えられたエアロゾルプルームが、望ましい流れプロファイルが作られるように混合されるだけでなく、この流れプロファイルの追加のコントロールも提供することを実現する。これは、エアロゾルのフローコンディショナ又は蒸発チャンバの壁への付着を回避するために実践上望ましい。しかしながら、希釈ガス流が、中央及び周辺領域の2つの部分希釈空気流に分割されない他の構成も可能である。例えば流速、毎分エアロゾル化される液体の量のような、いくつかの異なるパラメータが、中央及び周辺流への分割が有用であるか否かを決定してもよい。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、第2希釈ガスフローパーティショナの中央領域は、第2フローパーティショナから希釈ガスの第2部分体積流量が出る第2希釈ガスフローパーティショナの側面に押し付けられた凹形状を有する。この構造は、第2希釈ガスフローパーティショナへのエアロゾルの付着を回避するのに役立つということがわかった。しかしながら、パラメータによっては、第2希釈ガスフローパーティショナの前面の平面又は凸形状のような代替構造も可能である。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、第2希釈ガスフローパーティショナの中央領域の外側周辺は、第2フローパーティショナの周辺領域を超えて突出し、組み立て及び解体の際にフローパーティショナの位置決め及び取り外しを容易にするリム(rim)を備える。望ましくは、リムは、円形の保持溝を有する円筒表面を備える。このような構造は、第2希釈ガスフローパーティショナの中央領域のリムが、第2希釈ガスフローパーティショナの周辺領域の上に持ち上げられることを可能にする、上述の凹形状で、極めて迅速に成し遂げられる。代替手段では、第2フローパーティショナを導入及び取り除くための他の構成、例えば互いに間隔をあけて配置された個々の突出(discrete protrusions)、も可能である。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、第2フロー分割器は、リング形状であり、且つ第1希釈ガスフローパーティショナ及び第2希釈ガスフローパーティショナ間の空間を通って広がり、第2希釈ガスフローパーティショナの中央領域に向かう第1部分希釈ガス体積流量パーティショナが通る、半径方向の複数の開口を備える。望ましくは、第1及び第2希釈ガスフローパーティショナ並びに第2フロー分割器は、予め組み立てられたアセンブリグループ及び不可欠な構成部分の一方を形成する。これは、構造的なロバスト構造を可能にし、リング状の分割器は、第1及び第2フローパーティショナ間のスペーサ機能を有することができ、或いは、第1フローパーティショナ、第2フローパーティショナ及びリング状の分割器を含むグループ全体が単一の構成部分として一体として形成されることができる。分割器内に提供される複数の穴の累積サイズ(cumulative size)は、どの程度の部分希釈空気流が中央に向かうのかを決定する。代替手段では、他の構成、例えば第1及び第2フローパーティショナ間の間隔をあけて配置された柱状物、又は第2フローパーティショナの中央に向かう流れの所望量を分割できるいかなる形態又は形状のチャンネル、も可能である。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、第1希釈ガスフローパーティショナの外周は、第1希釈ガスフローパーティショナを通って、第1及び第2希釈ガスフローパーティショナ間の空間に入る、希釈ガスの第2体積流量が通る複数のスロットにより円周方向に配置される複数のメーロン(merlon)により形成される。望ましくは、第1希釈ガスフローパーティショナは、内部円筒壁を有する円筒形のハウジング内に挿入され、複数のメーロンは、複数のスロット、複数のメーロン及び円筒壁により第2フローパーティショナの周囲に沿って複数の開口が規定されるように、内壁に近接する又は接触するようにハウジングにぴったり合う。第1及び第2希釈ガスフローパーティショナ間の空間は、圧力等化チャンバとして機能してよい。加えて、間隔をあけて配置された複数のスロットは、流れを均等にする。しかしながら、代替構造、例えば複数のメーロン及び溝に代えて、第1希釈ガスフローパーティショナの周囲に沿って間隔をあけて配置された個々の穴、も可能である。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、逆流チューブは、ノズルホルダに対し実質的に平行に広がる実質的にまっすぐな注入端を備え、第1及び第2フローパーティショナを通り、逆流チューブ出口ポートへと導く180度カーブ(bend)を有する外端で終わる。望ましくは、実質的にまっすぐな注入端は、位置決めスロット内に挿入可能な位置決めプレートを備えてよい。これらの対策で、エアロゾルの対称なプルームがノズルの周囲に形成されるように、出口ポートがノズルと正確に合わせられる。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、第1注入ポート及び第2注入ポートは、加圧ガスの第1体積流量及び希釈ガスの第2体積流量の少なくとも一方を予熱するための各加圧ガス及び希釈ガスヒータを有する各加圧ガス及び希釈ガス加熱チャンバの少なくとも一方に接続される。様々な流れの加熱は、所望されるように個々に制御される。しかしながら、様々なパラメータ、例えば、毎分蒸発される液体量、蒸発に用いられる気体、蒸発される液体、によっては、いかなるガス体積流量の予熱をせずに、全ての蒸発又は所望範囲の蒸発を達成することも可能である。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、複数の希釈ガスヒータは、テーパのついた端部を有する細長い赤外線電球であり、各加熱チャンバは、個々の内部チューブ壁を有するチューブであり、希釈ガスの第2体積流量は、各赤外線電球と内部チューブ壁との間のギャップを介して導かれ、この希釈ガスの第2流量の流抵抗は、200リットル/分の流量で、13mmHOのオーダである。これは、同一時間に低流抵抗が提供される間の非常に効率的なヒータであることが判明する。しかしながら、他の加熱形態、例えば、電気抵抗加熱コイルでガス供給チューブを囲うことによる対流による電気的な加熱、も可能である。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、ブロワは、希釈ガスの第2体積流量を加熱チャンバを介し、第2注入ポート内に供給するために、第2注入ポートに接続された希釈ガス加熱チャンバの上流に提供される。このようなブロワは、希釈空気の高体積流量を提供することができる。しかしながら、コンプレッサやガスボトルのような代替ガス源も可能である。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、希釈ガスの第2体積流量は、100乃至200リットル/分であり、フローコンディショナを隔てて第2注入口の向かい側の圧力損失は、200リットル/分で、2インチHOのオーダである。この低圧力損失は、コンプレッサのサイズ及び電力消費のごく少量しか占めない単純なブロワにより、ハイパワーコンプレッサの代用を可能にする。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、より長いスリット形状の複数の開口の第1グループは、加速プレート及び減速プレートの、中央に近い位置から外周に近い位置に向かって延び、そして、より短いスリット形状の複数の開口の第2グループは、中央から間隔をあけた位置から外周に近い位置に向かって延びる。これは、結果的に、スリット形状の複数の開口が少なくとも2種類の異なる長さを有することをもたらす、即ち、加速プレートの中央に近い位置及び減速プレートの中央に近い位置の各々から、それらの外周までずっと延びる一の長さ、そして、複数の開口の他のセットはより短く、たった中央に対して半径方向にオフセットされた位置から、このオフセット位置から外周までずっと延びる。このスリット分布は、周囲に近い位置での累積開口表面は、加速プレート及び減速プレートの中央に近いのと同じくらいになることを達成する。これは、濃縮器の全流抵抗を低く保つと同時に、加速プレートの出口側の基部表面と減速プレートの入力側の基部表面との間のギャップにより形成される半径方向のチャンネルの累積幅と同じくらいになることを可能にする一尺度である。このような半径方向排出チャンネルは、加速チャンネル及び減速チャンネルを提供する彫刻された部分の間を延びる。しかしながら、代替手段では、全てのチャンネルが、上記周囲までずっと延びていなくてよい。スリット形状の複数の開口に加えて、他の形状の複数の開口、例えば円形又は三角形の複数の開口、を提供することも可能にする。スリット形状の複数の開口は、遮るもののない半径方向排出チャンネルの提供、及び既に述べたような異なる長さの使用に特に効果的であることが判明しており、ほぼ均一な板の表面領域毎の円形の加速プレート及び減速プレート全体を上回る開口表面を保持する際に、特に効果的である。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、中級のスリット形状の複数の開口の第3グループは、より長い及びより短い複数の開口の第1及び第2グループの間の長さであり、夫々、中央から間隔をあけた位置から外周に近い位置に向かって延び、中央からの距離が、スリット形状の複数の開口の第2グループの距離よりも短い位置から延びる。これは、他の望ましいバリエーションであり、この場合、複数の開口の第3グループが含まれ、投影されたプレート表面(projected plate surface)との比較では、均一より均一な(even more even)開口表面の分布を達成する。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、複数の開口の第1グループのスリット形状の複数の開口は、互いに90度の角度で円周上に配置された4つのスリット形状の開口を含み、スリット形状の複数の開口の第3グループは、互いに90度の角度で、且つ、スリット形状の複数の開口の第1グループの夫々隣接するスリット形状の開口に対し45度の角度で、円周上に配置された4つのスリット形状の開口を含み、スリット形状の複数の開口の第2グループは、互いに45度の角度で、且つ、スリット形状の複数の開口の第1及び第3グループの夫々隣接するスリット形状の開口に対し22.5度の角度で、円周上に配置された8つのスリット形状の開口を含む。半径方向チャンネルの均一な分布が、排出ガスとしての排せつ体積流量の低流抵抗漏れを可能とするために成し遂げられると同時に、この角度分布は、加えて、投影された板表面と比較すると、開口表面の均一な分布の目標を成し遂げる。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、加速及び減速プレートが互いに平行に並べられ、お互いにサイドギャップだけ間隔をあけて配置されるように、半径及び円周方向において加速及び減速プレートお互いについての位置合わせのために、コネクタは、減速プレートの隆起したロケータ(raised locator)と、加速プレートの対応する凹凸のある容器との一方、或いは、加速プレートの隆起したロケータと、減速プレートの対応する凹凸のある容器との一方を有するように構成され、加速プレート出口開口が、減速プレート入力開口と実質的にそろえられるように、アライメントは、円周方向における角度配向を含む。最小限の流抵抗のために、加速プレートの出口開口が、減速プレートの出口開口と正確に一致して重なることが極めて重要である。これは、半径及び円周(角度)方向における加速プレート及び減速プレートの正確なアライメントを要求する。加えて、隆起したロケータ−凹凸のある容器−結合は、加速プレート及び減速プレート間、特に加速プレートの出口開口及び減速プレートの入力開口間、のギャップが、出口開口−入力開口−ペア全てについて正確に同じになるように、加速プレートと減速プレートとを互いに正確に平行に位置決めする際に、役立つ。しかしながら、この平行性は、加速プレート及び減速プレートの外周の調整器(spigot)により、単独で又はロケータ−容器−結合に加えて、確立されてもよい。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、隆起したロケータ及び対応する凹凸のある容器は、十字型である。例えば正方形、長方形又は三角形のような他の形状も可能ではあるが、十字型は、低流抵抗を成し遂げるために、分裂形状の(split-shaped)複数の開口に用いることができる空間をそれほど多く占めることなく、加速プレート及び減速プレートのお互いについての特に正確な配向を可能にする。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、スリット形状の加速プレート出口開口は、0.4−1.6mm幅であり、減速プレート入力開口は、0.6−2mm幅であり、加速ノズルの累積長さは、10−25cmであり、加速プレート基部表面と減速プレート基部表面との間のギャップは0.8−2cmである。他の寸法でももちろんよい。しかしながら、様々な寸法のお互いの関係は、低流抵抗を達成するという目的を最適化するが、同時に、例えば患者により速やかに吸入され得る低体積流量における、高効率のエアロゾル粒子の濃縮を達成するという目標も最適化する。望ましくは、第2体積流量は第1体積流量の10−20%を含み、そして、第3体積流量は第1体積流量の80−90%を含む。望ましくは、濃縮器は、第1体積流量の粒子の85%が第2体積流量に含まれ、そして、第3体積流量が、第1体積流量から粒子の15%だけを含むような濃縮効率からなる。しかしながら、状況によっては、より低い効率、例えば70%の効率、も許容可能であるかもしれない。許容可能な効率は、様々なパラメータ、例えば薬剤のコスト又は許容可能な配送率、により動作され得る(can be driven)。同様に、体積流量の、例えば患者により吸入され得る有用な体積流量と、排せつ体積流量とへの分割の百分率は、比較的広い範囲で変化してよい。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、組み立てられた加速プレート及び減速プレートは、第3体積流量が通って出口ポートに導かれる半径方向の開口を有するカウリング(cowling)に囲まれる。これは、排せつ体積流量の低流抵抗排出のための更なる手段を提供する。望ましくは、濃縮器すべてにわたる流圧力損失は、40リットル/分の出力エアロゾル流を伴う、上限250リットル/分までのガス流率で、1mmHO以下である。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、複数の減速チャンネルの少なくともいくつかは、減速プレートの出口開口の方向に、入力開口から次第に広くなり、減速チャンネルの壁は、線形形状、凸形状又は放物線形状の一つからなる。同様に、複数の加速チャンネルの少なくともいくつかは、減速プレートの出口開口の方向に、入力開口から次第に狭くなり、加速チャンネルの壁は、線形形状、凸形状又は放物線形状の一つからなる。特に、放物線形状は、低流抵抗を提供することが判明している。
本発明の他の望ましい実施形態によれば、渦減衰チャンバは、コーン形状収集器によりエアロゾルが出力ポート内に圧縮される前に、減速渦を減衰するように構成されている。望ましくは、コーン形状収集器は、放物線形状の壁を有する。有用な体積流量の圧縮は必ずしも必要ではないが、この構成は、特に渦減衰チャンバが、流れの方向にある長さを超えて、例えば減速プレートの直径の約半分と等しい長さを超えて、延びている場合に、粒子分布及び付着物の低減の等化という利点がある。この手段は、流抵抗も低減する。しかしながら、代替構成では、流れの制限無しで済ませ、減速プレートの出口から目的地、例えば吸入マスク内、へ直接流れを提供することも可能である。
ここで、本開示は、どのようにして低圧エアロゾルの比較的高体積(上限300リットル/分まで)が濃縮されるかを記載する。複数のスリットは、排出ガスがスリット間で半径方向に受動的に配送されるように、半径方向に配置される。このような構成は、多くの利点を有する。即ち、
(a)希釈ガスは、小さな(2インチ×2インチ×1インチ)ガスブロワ又はファンにより供給される。
(b)デバイスは、気密高圧封(seal)を必要としないので、洗浄及びメンテナンスのための容易な組み立て及び解体を可能にする。
(c)排出ガスは、負圧源を必要としないので、大気圧で配送される。
(d)局所的な逆流噴流は、正確に再現可能な同軸アライメントで構造的に安定している。
(e)局所的に加熱された噴流及び逆流ガスは、局所的な赤外線照射と供に、1グラム/ccより低い密度の粒子を生じるデバイスの能力の増強に加えて、壁損失の低下と、効率の増加につながるエアロゾルの迅速な乾燥を提供する。
詰め替え可能な容器で液体からエアロゾルを発生するデバイスは、清浄度の維持について問題がある。多様な吸入に用いられるデバイスは、ノズル又はオリフィスが詰まることについて予測できない又は出力が減少するかもしれない。これは、特に、大きい分子、例えばタンパク質、表面活性薬剤、同様に他の大きい分子、がエアロゾル化される場合に、重大な問題である。これらの問題は、交換可能な又は使い捨てのカートリッジの不可欠な単一パス(single-pass)ノズルへの統合を経る本開示において、解消される。
本発明のエアロゾル発生器において、エアロゾル発生器の説明の目的のために、下記のアセンブリグループ、。即ち、容器を伴うノズル及びノズルホルダ、フローパーティショナを伴うフローコンディショナ、逆流チューブ及び蒸発チャンバ、バーチャルインパクタ(virtual impactor)、渦減衰チャンバ、及びエアロゾル配送コーン、が明らかにされなければならない。これらのアセンブリグループは、結果として生ずるエアロゾルが元の溶質又は懸濁物質を含む乾燥濃縮エアロゾルになるための物質の水性(又は高蒸気圧溶媒)溶液又は懸濁液から濃縮された乾燥エアロゾルの発生のためのポータブル小型デバイスの形成に、相互に影響を及ぼす。具体的には、実践的な小型ポータブルデバイスにおいて、これが達成され得ることを明示する手順に関する。更に、エアロゾルプルームの基部の近くで、溶媒の非常に迅速な蒸発を可能にするこのデバイスは、1未満の密度のタンパク質粒子の発生を容易にする。
本発明の態様全体にわたる主要な構成制限は、わずかに大気圧を上回る希釈ガスを用いるデバイスを完全に動作させるためである。これは、患者が使用するためのポータブル濃縮エアロゾル配送システムについて2つの強力な利点を有する。第1に、制限された圧力水頭のための非常に小型のファン又はブロワは、サイズ、重さ及び騒音考察に取り入れられる。第2に、低圧取り付け部品の利用は、洗浄及びメンテナンスのための容易な組み立て及び解体を可能にする。
他の構造基準は、溶媒の蒸発をできるだけ早くする効果のために、加熱された圧縮ガスをノズル及び逆流チューブに供給するためである。他の構造基準は、交換可能な着脱可能なノズルホルダ及びノズルを取り入れるためである。これは、デバイスの商用の順応性及び機能性を高める。このフローコンディショナは、小型であり、且つ、ガス流に対する非常に低い抵抗を有する。
このデバイスの特徴は、(a)交換可能なノズルホルダを受け入れるための不可欠な容器を伴う小型の2ステージフローコンディショナ、(b)逆流圧縮ガス分割器及び逆流チューブ、(c)低ガス流抵抗及び温度慣性のガスヒータ、(d)基部に近い赤外線照射、(e)0.5ミクロンより大きい粒子について、低抵抗、高効率エアロゾル濃縮器、(f)低抵抗抽出ガスフィルタリング機能、及び(g)濃縮された出力エアロゾルを収集するための空気力学的に設計された収集「コーン」を含む。このデバイスの機器バージョンは、呼吸性エアロゾルとして配送される特定の溶質(懸濁液)/溶媒溶液に対するエアロゾル乾燥工程のパラメータを調整するために用いることができる。本発明は、粉末薬剤の再エアロゾル化がしばしば必要とされる添加剤の使用を必要としない、薬剤の配送に用いることができる。タンパク質を含む生物治療(Bio-therapeutics)は、患者に直接配送され得る。発生された粒子は、1未満の粒子密度又は0.04未満のタップ密度(tap density)であってよい。
圧縮ガスは、クイックディスコネクト(quick disconnect)を介して、圧力加減器に供給される。加減器からの圧縮ガスは、ヒータ、そして、フローコンディショナのマニフォールド上のポートを通る。マニフォールド内で、流れは2つの経路、a.ノズルホルダへ向かい、そしてエアロゾル発生器ノズルへ向かう、b.出口ポートがノズルと同じ軸にそろえられている逆流チューブへ向かう、に方向を変えられる。低圧ガス源は、非常に高流量(100から300リットル/分)で、小型ブロワにより提供される。(或いは、加圧ガス源が使用されてよい。)このガスは、ヒータを通り、そして2ステージフローコンディショナのマニフォールド上のポートに入る。このフローコンディショナは、結合されたパイレックス(Pyrex:登録商標)または石英蒸発チャンバ内の均一な流れを保証する。2ステージフローコンディショナからのガスはこの蒸発チャンバに入る。赤外線ランプからの赤外線照射及びこの蒸発チャンバに隣接する反射材は、チャンバを通り、第2焦点反射材により反射され、チャンバの反対側に送られる。この蒸発チャンバは、バーチャルインパクタエアロゾル濃縮器に結合される。ガスは、加速ノズル板の加速スリットノズルを通って入る。粒子の大部分を含むごく少量のガスは、バーチャルインパクション(virtual impaction)板の収集減速ノズルを通って濃縮器から出る。これらの減速ノズルは、加速ノズルと正確にそろえられている。減速ノズルからの結果として生じるエアロゾルは、濃縮器の出口に連結された減衰チャンバにおいて渦形成の際に、運動エネルギーの大部分を失う。そして、エアロゾルは、エアロゾルは、テーパのついたエアロゾル収集コーンを通ってながれ、その端部からエアロゾルが出る。ガス流の主要な部分は、加速ノズル板及び減速ノズル板各々における、加速ノズル及び減速ノズル間のギャップから出る。この排出ガスは、プレナム内の、排出ガス内の残留懸濁粒子を取り除くための随意的なフィルタに流れる。或いは、圧縮ガスの十分な供給が可能な場所での使用については、圧縮ガスについてのクイックディスコネクトは、T字型取り付け部品を介して、2つの圧力加減器、高圧ガスのためのものと、低圧ガスのためのもの、に結合される。高圧力加減器は、ガスヒータを介して、上述のごとく、2ステージフローコンディショナのマニフォールドに結合される。この圧縮ガスは、上述のごとく、2つの経路に方向を変えられる。低圧力加減器は、上述のごとく、希釈ガスヒータに接続され、それからフローコンディショナに接続される。
圧縮ガスは、エアロゾル化ノズル及び逆流ガスのためのエネルギーを提供する。逆流ガスは、逆流ガスがプルームを抑え、希釈するように、ノズルにより形成されたエアロゾルプルームと同軸且つ反対方向に流れる。望ましい使用では、高圧ガスは、150度まで加熱される。この温度は、関連するPIDコントローラを用いるヒータから上流の圧縮ガスストリーム内の熱電対を用いて加減される。この加熱された圧縮ガスは、クイックディスコネクトを介して、フローコンディショナマニフォールドに向けて配送される。一の流れは、小さなオリフィスを通って、逆流チューブに進む。小さなオリフィスの直径は、逆流チューブ内のガス流量を規定する。この流量は、典型的には、ノズルを通るガス流量とほぼ同じかわずかに高い。もう一方の流れは、フローコンディショナ内の円筒形の容器を囲むアニュラスに進む。ノズルホルダのポートは、このアニュラスとそろえられており、このためガスは、ノズルホルダの入力ポート通り、2つの導電性チャンネルを通り、小型圧力等化チャンバそしてノズルに流れる。流体は、中央チャンネルを介してノズルに配送される。外部ポンプは、アプリケーションに応じて、0.1乃至5ml/分の流体流量率を提供する。エアロゾルは、圧縮ガスと流体との相互作用により発生される。このように発生されたエアロゾルは、逆流チューブからのガスの噴流により抑えられる。フローコンディショナからの温かな希釈ガスは、液体の蒸発を高め、粒子を蒸発チャンバを介してエアロゾル濃縮器へ向けて運ぶ。赤外線ランプにより赤外線照射が提供され、チャンバの反対側の対応する反射材は、粒子からの液体の蒸発を増やす。粒子は、バーチャルインパクタを通ることにより濃縮され、出力コーンを介して出力に配送される。出力流は、わずかに正圧であり、出力に接続された装置又は人により加減される。
或いは、高圧の十分な供給が可能な場合、圧縮ガスは、外部クイックディスコネクト取り付け部品に入り、T字型取り付け部品を用いて2つの流れに分裂される。一方は高圧力加減器に、他方は低圧力加減器に進む。バルブよりむしろ加減器は、下流からこれら2つの加減器への、ガス流量及び圧力の制御に用いられる。この構造は、これらの様々な流れ及び圧力の優れた制御を可能にし、同時に、上流の圧縮ガス圧力の変動又は他の加減器による調整に起因するこれらの流れ及び圧力における変化最小限にする。この望ましい実施形態では、上流圧力は、一般的に、30乃至100ポンド/平方インチである。これは、より高い又はより低い圧力の使用を除外するものではない。低圧力加減器は、下流流量を100から300リットル/分で制御する。
この最適性能を達成するために、希釈ガス及び圧縮ガスは、ノズル及び逆流チューブに配送され、乾燥及び加熱される。このようなデバイスは、薬理学的に活性なエアロゾルの呼吸性配送のために設計されており、スイッチを入れて1分以内に速やかに使用されなければならない。それ故、加熱ガスの温度は、1分以内に動作温度まで上昇しなければならない。これは、低温度慣性で、ヒータからそれを通るガスへのエネルギーの高い伝達を提示するヒータを必要とする。特に希釈ガスの場合、ヒータは、ガス流に対する最小抵抗を示さなければならない。これは、小型ガスブロワの使用を容易にする。低ガス流抵抗のヒータは、要求されるガスムーバの大きさ及び圧力水頭を最小限度にする。本開示において、大きな長幅比の半径方向スリットは、終端効率の最小化と、排出ガスの出口への明確な経路の提供とのために、記載される。多数のスリット長の使用は、2つの目的、(a)濃縮器にわたる圧力損失を最小化するために、スリットの全累積長さを最小化すること、(b)蒸発チャンバの出口における比較的均一な流れ、及び同心円状に比較的均一な濃縮器の横断、を達成すること、を達成する。
本発明の一以上の態様のこれら及び他の利点は、次の記載及び添付の図面から明らかであろう。
(図面の詳細な説明)
エアロゾル発生器の説明を目的とする図1を参照して、下記のアセンブリグループ、即ち、(a)希釈ガス乾燥チャンバ、ブロワ及びヒータ、(b)圧縮ガスヒータ、(c)フローコンディショナマニフォールド、及び(d)逆流チューブ、が明らかにされる。
<入力ガス調整>
リキッドエアロゾルを希釈し蒸発させるための低圧ガスは、流れ要素(flowing components)を介して伝わる。ガスドライヤ1002は、例えば、これに限定されないが、酸化アルミニウムパレットのような乾燥剤1003を含む。チャンバ1002は、ガスフィルタ1021、及び小型のブロワ1001又は同等のガスムーバのための取り付け部品1022に接続される。ブロワは、流量計測デバイス1023を介して、希釈流ヒータ1004に接続される。流量計測デバイスは、気流計、熱ワイヤ流速計、質量流量メータ又は他の低抵抗デバイスであってよい。ヒータ1004は、耐熱シリンダ(外径1.0インチ、内径0.75インチ)1005内に設けられている。望ましい構造では、このシリンダは、セラミックにより形成されている。速加熱赤外線電球1006は、チューブ内の中央に配置される。望ましい構造では、この速加熱赤外線電球1006は、ガス流抵抗を低減するためにテーパのついた端部を有する。セラミック加熱チューブ1005は、直角内腔の取り付け部品1007内にぴったり合う。取り付け部品1007の他の開口は、テーパのついた容器(図示せず)を有する。これは、フローコンディショナマニフォールド1020の類似のテーパのついたメスの取り付け部品(図示せず)の容易な配置を可能とする。望ましい構造では、このポート及び容器のテーパは、呼吸器のテーパの標準的な22mmである。取り付け部品1007の直角チャンネルの内腔のガス流内に配置される鉄コンスタンタン熱電対(図示せず)がある。この熱電対は、温度加減デバイス1008に接続される。望ましい構造では、温度加減デバイスは、赤外線電球1006への電力供給を制御するPIDである。ノズル1024を伴うノズル1101において流体のエアロゾルを発生させ、エアロゾルプルームを抑えるために逆流チューブ1102を介して同軸の逆流を提供する、高圧ガスは、流れ要素を構成する。圧縮ガスは、取り付け部品1019に入り、ヒータ1011内で温められる。望ましい構造では、ヒータは、赤外線電球1010がその内部に配置される外径0.75インチ、内径0.56インチのセラミックチューブ1009を構成する。鉄コンスタンタン熱電対は、ヒータ1011の下流の、クイックディスコネクト1032のメス部の出口ガス流(図示せず)又は他の都合のよい位置に、配置される。この熱電対は、例えばPIDコントローラのような温度加減デバイス1012に接続されている。このクイックディスコネクトは、テフロンチューブ1031を介して、直角取り付け部品1013に接続されている。説明のために、圧縮ガス流の接続性を示すために、チューブ1060は、フローコンディショナマニフォールド1020の注入口(図4C参照)内に挿入される。望ましい機能を達成する他の構造も可能である。
<入力ガス調整>
300リットルまでの希釈ガスは、小型ブロワ1001又は同等のガスムーバにより供給される。比較的湿気のある室内ガスが、乾燥される流体の、望ましいエアロゾル化される体積より高い場合、この希釈ガスは、乾燥剤1003を含むガス乾燥チャンバ1002を通過してよい。この乾燥ガスは、取り付け部品1022を介して、(乾燥剤ゴミに起因する)擦り切れからブロワを守るためのフィルタ1021を通過して、ブロワ1001に移動する。この乾燥ガスは、ブロワ1001により、流量メータ又は流量計測デバイス1023を通って、希釈流ヒータ1004へ押し出される。ガスは、赤外線電球1006と、セラミックチューブにより形成された耐熱シリンダ1005の内壁との間を通過する間に、ヒータ1004内で加熱される。チューブから出るガスの温度は、ガス流内に直接配置された鉄コンスタンタン熱電対(図示せず)で測定され、ガスは、例えばヒータ電球1006への電力供給を加減するPIDコントローラのような、温度加減デバイス1008を用いて、望ましい温度、典型的には35−45℃に維持される。同様に、ノズル及び逆流ガスで用いられる圧縮ガスは、ヒータ1011を通過する。このガスは、赤外線ヒータ1010と、セラミックチューブ1009の壁との間を通過する間に加熱される。チューブから出るガスの温度は、鉄コンスタンタン熱電対(図示せず)で測定され、第2PIDコントローラ1012を用いて、望ましい温度、典型的には100−140℃、に維持される。このPIDコントローラは、赤外線電球1010における電力を加減する。
本発明の他の望ましい構造では、圧縮ガスは、希釈ガス源として用いられてよい。この場合、圧力加減器は、希釈ガスブロワ1001を置き換える。圧縮ガス又は他のガスは、一般的に、その水蒸気の、全てではないが、大部分が取り除かれる。この場合、入力高圧取り付け部品は、高圧チューブ及びT字部を介して、2つのガス圧力加減器(図示せず)に接続される。一方の加減器は、圧縮ガスヒータ1011へ向かうガス流量を制御し、他方は、流量計測デバイス1023を介して、今や加減器及び希釈ガスヒータ1004間に位置するガス流量を制御する。
<交換可能なノズルホルダ及びノズル>
ノズルホルダの望ましい構造の特徴を示す概略図は、図2Aから図2Cに示される。ノズルホルダは、バレル2001の端部の首2003上の取り付け部品2112内に取り付けられたエアロゾル発生ノズル1024により構成される。バレルから首2003までの狭窄は、ガスがノズルに隣接する首に沿った流線に向かうことを可能にする。これは、ノズル近くの大きな流れ表面により引き起こされる渦流を介する、ノズルの前面上の粒子の付着を最小化する。図2Eのノズル1024は、一以上のポート2008で終わる2つのチャンネルに、順に、接続された小型圧力等化チャンバ2015に、近接する。ノズルに近接し、ノズルオリフィスと同軸のチューブ2014は、他のチャンネル2103及び2107、コネクタ2005に接続される。バレルの他端は、フローコンディショナマニフォールド1020内の容器(図4A及び図4Cの4030参照)内へのノズルホルダの容易な挿入及び離脱を可能にするいくつかの円周溝を伴う、ノブ2006である。ノズルの反対側の端部のコネクタ2005は、アタッチメント流体線(attachment a fluid line)(図示せず)を可能にする。望ましい構造では、これはルアーコネクタ(Luer connector)である。バレル2001におけるポート2008は、フローコンディショナマニフォールド1020における圧縮ガス供給溝(図4Cの2071参照)と調和する。本発明によれば、これらのノズルホルダは、フローコンディショナ内に挿入されなければならない。この特徴は、患者によるこのノズルホルダの無差別な使用を本質的に除去する。これは、患者を守り、カートリッジの中身の適切な配送の保証を助ける。
図2A、2B、2C及び2Dの望ましいノズルホルダ構造では、ノズル1024は、十分なエアロゾルの発生のために、高圧ガス及び高圧流体の両方を必要とする。流体ポート2005は、チャンネル2007を介して、チャンネル2103及びチューブ2014に接続される。望ましい構造では、このチューブ2014は、内径が0.03インチであり、ノズル1024内の直径0.014インチのオリフィスから直径1−2の位置に配置されたポート2110を有する。これらの寸法は、他の直径及び距離を除外するものではなく、機能例である。ノズル1024は、オリフィス及びチューブ2104が正確に同軸となることを保証するために、取り付け部品2112を含む。この構造は、一例を提供する。同様の構造は、他の構造で達成されてよい。圧縮ガス吸気ポート2008は、ノズルホルダのバレル2001の側面にある。ポート2008は、一以上のチャンネル2101及び圧力分配チャンバ2105に接続される。このチャンバ2105は、ノズルにおいてチューブ2104周りからオリフィスに向かう均一なガス流を容易にするための、ノズル本体内に延びる。リキッドエアロゾルプルーム2106は、ノズル1024の出口において形成される。ノブ2006は、フローコンディショナマニフォールド1020における、図4A及び図4Cの容器4030内に挿入されるバレル2001の距離を制限するための止め具として機能する。ノブ2006上の円周の溝は、フローコンディショナのバレルへのノズルホルダの挿入、及びフローコンディショナからの取り出しを容易にする。このノズルホルダの構造では、流体は、ノズルホルダのポート2005を介して、外部ポンプ(図示せず)により供給される。流体流は、チャンネル2007及び中央チャンネル2013を介して、ノズルバレル2001の中央に沿って流れる。チューブ2014は、この流体を、そのポート2110に運ぶ。圧縮ガスは、バレル2001の側面の一方上のポート2008を介して入る。この圧縮ガスは、チャンネル2103の側面の一方上のチャンネル2101に入る。これらの外部チャンネルは、圧縮ガスを圧力等化チャンバ2105へ運ぶ。チャンバ2105内の圧縮ガスは、ノズル1024のオリフィスの中央を通り、流体がオリフィスと接触することなく、流れるための、流体を含むチューブ2104に沿って、流れる。エアロゾルは、ノズル1024を通る流体の流れを集中することにより、発生される。オリフィスの下流側では、リキッドエアロゾルプルーム2106が形成される。
図2Dの他の望ましい構造では、図2A、2B及び2Cに示したノブ2006及びコネクタ2005に代えて、円筒形のカートリッジ2020がノズルホルダに組み込まれる。エアロゾル化される流体は、カートリッジ2020内のチャンバ2021に格納される。このカートリッジのチャンバ2021は、チャンバ内部を下方に平行移動されるピストン2022を有する。このチャンバは、チャンネル2103に接続される。このピストン2202は、付属のプランジャ2023と供に押し下げられる、つまり、何度も利用され、又は、単一使用ノズルシステムのようにピストンに付属されないロッドを用いて押し下げられてよい。プランジャ又はロッドは、サーボモータ又は他の手段で押し下げられてよい。カートリッジ2020の周りの複数の円周溝は、カートリッジ−ノズルホルダの、フローコンディショナ1020の容器4030(図4A及び図4C参照)への挿入及びからの取り出しを容易にする。
<別のノズルホルダ及びノズル>
図3A、3B、3C、3E、3Fは、ノズル、及び低圧流体流の中央の高圧ガスを用いるノズルホルダを示す。この第2のノズル及びノズルホルダは、全く異なる操作機能性の合併したノズルのためのフローコンディショナマニフォールド1020内において、容器4030(図4参照)の構造の有用性の幅の実例として用いられる。構造及びエアロゾル発生の本質は全くことなるが、この別のノズルホルダは、外部特徴及び共通の機能性を有する。これらのノズルは、両方とも単一経路ノズルである、即ち、液体の全ては、ノズルの通過中にエアロゾル化される。再循環される流体はない。しかしながら、両方のノズルは、液体及び気体間のせん断力を通じて、エアロゾルが発生されるという特質を共有する。いずれの場合にも、固体上の液体のせん断を通じてエアロゾルが発生される。これは、エアロゾル化される流体に溶解された又は懸濁している大きな分子のせん断劣化に起因する高せん断力の可能性を低減する。
この別の望ましい構造では、ノズルホルダ及びノズルは、図3A、3B、3C、3D、3E及び3Fに示される。既に述べたように、この構造は、圧縮ガスノズルの周辺に向かって、低圧流体流と一緒に、中央チャンネルを通る圧縮ガスを用いてエアロゾルを発生させることを可能にする。流体ポート2005(図3C参照)は、ノズルホルダの端部にある。本発明の望ましい構造では、ポート2005は、ルアーフィッティングである。このポート2005は、チャンネル2007及び小型分配容器3208を介して、一以上のチャンネル3203(図3C参照)に接続され、したがって、ノズル本体3300(図3A参照)の基部3204を囲む環状のキャビティ3206に接続される。この場合、ノズルは、二つの要素、ノズル本体3300及びノズルアニュラス3205から構成される。ノズル本体3300は、ノズルホルダのバレルに密閉されたノズル本体3204の基部を有するノズルバレル3001(図3C参照)の首3220内に位置される。環状のキャビティ3206(図3B参照)は、溝、例えばノズル本体3300の頂部3211の溝3210(図3A参照)及び3212、を介して、頂部3211の凹部3216と、頂部3211の上に位置するアニュラス3205との間に形成された小型容器3213(図3B参照)に、接続される。この容器3213は、ノズル本体3300上のステム3214とアニュラス3205との間の環状のキャビティ3230に近接している。アニュラス3205は、アニュラス3205の中央穴3233がノズルステム3214(図3B参照)の周りに同心円状に位置するように、ノズルバレル3205(図3C及び3D参照)の首3220の端部に位置される。ノズルステム及びアニュラス間の距は、表面張力が、重力が支配する流体の移動よりも大きくなるように十分小さい。内部アニュラス径と外部ステム径との間の直径差は、0.006乃至0.8mmであり、結果として、環状のギャップ幅は0.003乃至0.4mmとなる。他のノズル寸法が0.05乃至1mmではあるが、ステム3214、望ましい構造では1.75mmであるが、0.5mmから3mmで変化してよい、は、オリフィス3209、望ましい構造では直径約0.5mm、を有する。オリフィスは、オリフィスステム3214内の中空コーン3240の先端で出る。コーン3240の縁3215は、アニュラス3205の外部表面と同じ高さ、又は、この表面からわずかに、可能性としては1mmまで、突出している、のいずれかである。ノズル本体3300は、エアロゾル化される溶液又は懸濁液によりぬれる機械加工のセラミック又は他の物質からなる。水性基材の溶液の場合、ノズルは、湿潤性の向上のために、高い表面エネルギーを有するべきである。これは、親水性薬剤又は他の手段を用いることにより達成されてよい。アニュラス3205の外側表面は、このアニュラスにわたる水性流体の拡散を防ぐための親水性薬剤で覆われている。ノズルホルダ3001のバレルは、チャンネル3201を介してチャンネル3202(図3D参照)に接続される一以上のポート2008を有する。チャンネル3202は、ノズル本体3300内の同様の直径のチャンネル3234に近接している。これは、オリフィスチャンネル3209に近接する。望ましい構造では、ノズルバレル3001及びノブ3301(図3F参照)は、他の物質が用いられてよいが、ポリスルホン又はウルテム(登録商標)からなる。
<図3A−Fに示すノズルホルダ及びノズルによるエアロゾルの発生>
図3A、3B、3C、3D、3E及び3Fに示すノズルホルダの望ましい構造では、圧縮ガスが、ノズル内のチャンネルオリフィス3209に供給されることにより、エアロゾルが発生される。エアロゾル化される流体は、低圧で、更に、コーン3240からオリフィス3209に向かう毛細管力により、環状のキャビティ3206、容器3213及び環状のチャンネル3230を介して、ノズルの外部表面に供給される。エアロゾル化される流体は、外部ポンプ(図示せず)によりポート2005に供給される。流体は、ポート2005及びチャンネル3203内に注ぎ込まれ、オリフィス本体3204の基部を囲む環状の空間3206に供給される。この流体は、ノズルの頂部3211の側面にある複数の溝3210各々、及び複数の溝3212を介して小型容器3213に分配される。流体が中央オリフィスステム3214を囲むキャビティ3230で均一であることを保証するために、頂部の先端はへこんでいる。流体は、ステムアニュラス(stem the annulus)間の空間3230を一様に通って、ノズルの縁3215へ流れる。望ましい構造では、ノズルステム3206は、アニュラスを通って、約0から0.050インチ突き出してよい。オリフィスステム3214内のコーン3240の内部表面上の薄いフィルムを形成するために、流体はこの縁3215を超えて流れる。圧縮ガスは、ポート2008を介して、ノズルバレル2001の側面に入る。ガスは、中央同軸チャンネル3202を介して、オリフィス本体330の軸に沿って、チャンネル3234へ流れる。圧縮ガスは、その後、オリフィス3209を通る。エアロゾル化は、コーンに流れ込む流体と、コーン3240の先端のオリフィス3209の周囲のガス噴流との相互作用によって形成される接点で生じる。この方法では、固体表面と流体との間の大きなせん断応力が回避される。粒子のない中央を有するエアロゾルのプルームが発生される。コーン内の負圧が、コーンの内部表面上の薄い流体フィルムの形成に役立つガス噴流により引き起こされる。最適な機能のために、コーン先端は、約45度、望ましくは15乃至80度、の立体角の範囲で定められるべきである。しかしながら、10乃至80度の他の角度も可能である。流れるように作られた流体が通過する又は超える表面全ては、高表面エネルギーを有するべきである、即ち、流体によりぬらされるべきである、ことに留意する。流体は、毛細管力によりコーンの縁を超えて流れる。これらの力は、流体がコーンの先端に向かって流れる際に増加する。既に述べたように、この薄い流体層の維持は、オリフィス3209を出るガスの噴流により発生された負圧によっても支援される。最適な機能のために、頂部及びノズルステム、並びにアニュラスの内部表面を含むノズル本体の表面が、水性基材流体によりたやすくぬらされるような高表面エネルギーを有することが重要である。他方で、アニュラス3205の先端表面は、アニュラスを超える流体流を阻止するために、疎水性コーティングを有する。ノズルステム及びアニュラス間の距離は、表面張力が、重力が支配する流体の移動よりも大きくなるように、例えば〜0.17mmのように十分小さい。ノズルステムが高表面エネルギーを有する場合、流体は、ノズルのステム3214上のコーン3240の縁3215と、アニュラスとの間のメニスカス(meniscus)を形成する。
<フローコンディショナ内への挿入のためのノズルホルダの位置決め>
フローコンディショナ内への挿入のためのノズルホルダの位置決めは、図4A、4B及び4Cに示される。ノズルホルダは、フローコンディショナマニフォールド1020(図4A及び図4C参照)内の中央軸上容器4030にそろえられている。ノズルホルダのバレル2001又は3001は、フローコンディショナ1020のこの容器4030内に挿入される。ノズルホルダが全て挿入された場合、エアロゾル化に用いられる、圧縮ガスのためのポート2008は、フローコンディショナ1020内の円形の溝4071にそろう。溝4071からの圧縮ガスの漏れを防ぐために、溝の各側面上にOリング4033が存在する。圧縮ガスは、圧縮ガス入力4028に順に接続されるチャンネル4036を介して、円形の溝4071に入る。マニフォールドの中央には、柱4040がある。この柱4040は、4:1の長幅比の容器4030の包含を容易にする。これは、ノズルバレル2001又は3001の適切な位置決めと、それの正確な同軸アライメントとを保証する。これは、効率的なパフォーマンスのために、エアロゾルプルームが、逆流ガスの軸と正確にそろえる必要がある場合に重要である。
<フローコンディショナ構造>
希釈ガスの流れプロファイルに作用するフローコンディショナを含む個々の要素を示す分解図及び断面図が、図5A、5B、5C、5D、5E及び5Fに示される。図5Aでは、隣接する蒸発チャンバ5100も表示される。密閉空間におけるリキッドエアロゾルの迅速な蒸発に言及するために、記載されたノズルのいずれか一つにより形成されるエアロゾルプルームは、十分な熱エネルギーが蒸発液体に供給される間、迅速に分散され希釈される必要がある。フローコンディショナは、極小の圧力損失が再び生じた際に、蒸発チャンバ5100を介してガスの均一な流れを提供しなければならない。これは、エアロゾルプルーム2106(図5A参照)の存在、及び逆流チューブ1102からのガス5120(図5D参照)の噴流により、より困難なものにされる。既に述べたように、これは、要求されるファンのパワー及びサイズを最小化するための、フローコンディショナの全域の最小圧力損失で達成される必要がある。製造にそれほど費用がかからず、洗浄のために容易に組み立て及び解体される小型フローコンディショナは、最終製品を商用的により魅力的にする。フローパーティショナは、入ってくる希釈ガスの半径方向の速度を減らし、蒸発チャンバの出口においてガスがほぼ均一な速度となるようにガスを分配するように、構成される。これらのフローコンディショナの要素は、全ての機能性が維持される間、容易に組み立て及び解体されるように構成されている。
ポート5122(図5B参照)に入る比較的高速な希釈ガス流の、蒸発チャンバ5100の出口で比較的均一な低速のガス流への変換に用いられる要素の分解画が、図5Cに詳細に示されている。組み立てられたパーツの断面が、希釈ガスのためのポート5122、及び圧縮ガスのためのポート4028の位置を示すフローコンディショナの正面図と一緒に、図5A及び5Bに含まれる。フローコンディショナは、4つの主要な要素、即ち、マニフォールド1020、2つのフローパーティショナ5102及び5103並びに逆流チューブ1102、からなる。図4A及び図4Cに示すように、マニフォールド1020は、圧縮ガス4028のための入力、希釈ガス5122のための入力、ノズルホルダがその中に挿入された容器4030、中央安定柱4040、逆流チューブ4041のための容器、並びに、2つの同心円状の段4011及び4021、さらに、柱4040の端部上の段4013を有する。これらの段は、2つのフローパーティショナ5103及び5102(図5C参照)の安定した位置確認を容易にする。もちろん、これら2つのフローパーティショナ5103及び5102は、一部材として一体的に製造されてもよい。フローコンディショナのマニフォールド1020は、2つのフローパーティショナ5102及び5103にみられるような、良好な寸法安定性のある、ウルテム又は他の強耐熱非導電材料からなる。通常の作業及び操作期間中は、図5に示すように、フローパーティショナは依然として有効である。それらは、容易に取り除かれ又は交換される。この機能性は、実質的な記載の特色となる特別な構造を通して達成される。希釈ガス5122のためのフローコンディショナの入力ポートは、標準的な呼吸器のオスのテーパの22mmに作られる。このポートは、取り付け部品1007(図1参照)における対応するメスのテーパ(図示せず)にぴったり合う。このため、フローコンディショナは、重力により、位置にぴったり保持される。
圧縮ガスのためのポート4028は、フローコンディショナマニフォールド1020内に位置する。このポートを通って流れる圧縮ガスは2つに分けられる。一方の流れは、中央容器4030内を、チャンネル4036を通って、環状の溝4071に向けられる。中央同軸容器4030内の環状の溝4071の一方の側面上の溝内にOリング4033がある。フロー分割器は、逆流容器4041を介して逆流チューブ1102に順に接続された、制限器4024にも接続される。
逆流チューブ1102は、ガス流の方向を反転し、それを、ノズル1024により発生された近づくエアロゾルプルーム2106へ向ける、180度カーブ5016を有する。逆流は、逆流チューブが設置された場合に逆流チューブがノズル102と正確に同軸になるように、フローコンディショナの中に挿入された場合にフローコンディショナの柱4040の溝5031と相互作用する側面に取り付けられた小さな板5029を有する。望ましい構造では、逆流チューブは、12ゲージステンレス鋼管組織(tubing)からなる。望ましい構造では、逆流チューブの排気口は、ノズル1024から2インチである。これは、逆流距離のチューブ径及びノズルの他の組み合わせを除外するものではなく、一例である。
二つのフローパーティショナ5102及び5103は、入ってくる希釈ガスの半径方向の速度を減らし、且つ、蒸発チャンバ5100の出口で、ほぼ均一な速度のガスを分配するように設計される。フローコンディショナのこれらの要素は、全ての機能性を維持する間、容易な組み立て及び解体のために構成される。これらの2つのフローパーティショナ5102及び5103は、マニフォールド1020のチャンバを、2つの圧力/流量等化チャンバ5021及び5222に分割する。フローパーティショナ5102の直径は、フローパーティショナ5103の周囲よりもわずかに大きい。フローパーティショナ5103は、周辺に位置する穴5009を有する「煙突(chimney)」5134を有する。煙突の上端は、第2フローコンディショナのための安定手段を提供する円周の突起5007を有する。フローパーティショナ5103は、それが、フローコンディショナの内部の円周の段のある段4013、及びマニフォールド1020の中央柱4040の円周の段4013に位置するように、フローコンディショナマニフォールドのチャンバ内に挿入される。フローパーティショナ5102は、フローパーティショナがマニフォールド内の段4011に位置するように、フローマニフォールド1020のチャンバ内に挿入される。
注目すべき、フローコンディショナマニフォールド1020及び第1フローパーティショナ5103間に4つの接触面がある(図4C及び図5A参照)。これらの表面が、ハウジング内でのフローパーティショナの安定位置を提供する。再び、これらの複数の表面接点は、この第2フローコンディショナの配置を容易にし、このデバイスの標準的な操作及び作動の期間中に、それが落ちる又は移動することがないように、適当な位置に固定する。このような複数の段の使用を通して、ガス流は、フローパーティショナ及びマニフォールド1020間の接続領域を介する「漏れ」よりも、穴5013及び5023及びスロット5012を介して、フローパーティショナ5102及び5103(図5参照)に向けられること、も重要である。このような方法で、流れは、漏れよりもむしろフローチャンネルのサイズによって制御される。Oリングの使用は回避される。このような大きなOリングの使用は、患者又はエンドユーザによる部品の組み立てを非常に困難にするだろう。これは、フローパーティショナへのエアロゾル付着を最小にする。フローパーティショナ5102は、中央穴5014、それを通ってノズル首2003が突き出る、を有する。それは、逆流チューブ1102の挿入を容易にするほぼ円形の穴5015を有する。フローパーティショナ5102の中央部5017は隆起されている。これは、円周の溝5018の含有を容易にする。この溝は、フローコンディショナマニフォールド1020からの容易な取り出し及び容易な挿入のために、ユーザが指でフローパーティショナの外側を握ることを可能にする。フローコンディショナの隆起された中央は、その表面へのエアロゾルの付着を減らすために、くぼんだ表面を有する。
フローコンディショニングマニフォールドは、デバイスの思い通りの作動のための重要な多様な機能を果たす。これらは、(a)ノズルホルダの、マニフォールドの容器の中央軸への正確な配置、(b)ノズルホルダのバレル2001上の注入ポート2008(図2B参照)、及び逆流チューブ1102(図4C参照)への圧縮ガスの配送及び分割、(c)蒸発チャンバ5100(図5A参照)の出口でのほぼ均一なガス流量の達成のための希釈ガスの吸入及び再分配、を含む。
<圧縮ガスの分割>
図5Aにおいて、圧縮ガスは、クイックディスコネクト取り付け部品5019と、フローコンディショナ1020のマニフォールド上の直角取り付け部品1013を通るテフロンチューブ1031を介して、接続されることが分かる。デバイスの単純且つ実践的な使用のために、圧縮ガス4028のためのフローコンディショニングマニフォールド上にたった一つのコネクタがある。圧縮ガス流は、フローコンディショナマニフォールドの内部に配置されたフロー分割器を用いて、分割される。一方の流れは、チャンネル4036を通って環状の溝へ、圧縮ガスをノズルホルダへ供給する中央容器内の環状の溝4071へ、向けられる。中央容器4030内の環状の溝4071の一方の側面上の複数の溝内のOリング4033は、圧縮ガスの漏れに対して密封する。他の流れは、エアロゾル化ノズル1024へ入ってくる体積流量率と同等又はわずかに大きな逆流ガスの流量率に制限する制限器4024を通過する。リキッドエアロゾルプルーム2016は、よどみ点5300がノズル及び逆流ポート5026(図5A参照)の中ほどになるように、逆流チューブ1102のポート5026からのガス5120の同軸逆流噴流により抑えられる。
<希釈ガスフローコンディショナによる機能の実行>
入力ポート5122(図5B参照)からの入力ガス流は、円周方向に向けられ、フローコンディショナの第1ステージの中央柱4040(図4C参照)の周りの圧力等化チャンネル5021にある。この第1ステージは、低ガス流抵抗の中空「ドーナツ(donut)」である。ガスの回転速度は、フローパーティショナ5103上の複数のメーロン5042の間の周囲に位置するスロット5012(図5C参照)を通って、垂直に移動する間に、減衰される。これらのスロットは、第1ドーナツ形状の圧力等化チャンバ5021を形成するチャンネルの抵抗よりも高い抵抗のガス流経路を形成する。ガスは、これらのスロット5012を介してフローコンディショナの第2ステージに入り、低流抵抗で第2ドーナツ形状の圧力等化チャンネル5022に入る。このチャンネルから、2つの経路、(a)「煙突」5008の周りの穴5009を通る、更に、第2フローパーティショナの中央部分の穴5223を実質的に通る、(b)第2フローパーティショナ5102の外側領域の同心穴5013を通る、に分配される。これらの穴(又はスリット)の位置及びサイズは、第2フローパーティショナ5103及び蒸発チャンバ5100の壁へのエアロゾルの付着を最小化しながら、バーチャルインパクタ面板(face plate)での均一な流れプロファイルを達成する。蒸発チャンバの中央に向かうガス流の一部は、この「煙突」内の穴5009のサイズにより加減される。
<蒸発チャンバ>
図5Aに見られる蒸発チャンバ5100の特徴は、図6A、6B、6C及び6Dに示される。蒸発チャンバ5100は、フローコンディショナマニフォールド1020とエアロゾル濃縮器6100との間にぴったり合う。蒸発チャンバの望ましい構造は、赤外線照射に対して透過的であり、外径2.75インチ、内径2.56インチ、長さ6インチのチューブからなる。他の同様の寸法が可能である。望ましい構造では、このチューブは、石英又はホウケイ酸ガラスで作られてよい。このチューブは、フローコンディショナマニフォールド1020の端部の開口に、フローパーティショナ5102(図5A参照)隣接するまで、挿入される。マニフォールド開口及びチューブの寸法は、摩擦が(a)チューブを支持、及び(b)チャンバの内部から大気への実質的なガス漏れを防止、するのに十分な摩擦ばめ(friction fit)のようなものである。蒸発チャンバの他方の端部は、バーチャルインパクタ型のエアロゾル濃縮器6100の加速プレート6110(図6A参照)上の円周の溝6055(図6A及び図7C参照)内に挿入される。再び、これは摩擦ばめである。或いは、縁シール若しくはチューブ5100のテーパのついた端部、及びマニフォールド1020上の対応するメスのテーパ、及び濃縮器加速プレート6110は、蒸発チャンバ5100と、フローコンディショナマニフォールド又はエアロゾル濃縮器6100との間のガス漏れをなくすために用いることができる。
125Wの急速加熱赤外線ランプ6001は、蒸発チャンバの一方の側面上で、蒸発チャンバに隣接してある。望ましい放物線状の赤外線反射材6002は、反射材の焦点面内に電球の中心がくるように、電球の後ろに配置される。加えて、蒸発チャンバの反対側の赤外線反射材6003は、蒸発チャンバ内で赤外線照射フラックスを再び増加する。望ましい構造では、これらの赤外線反射材は、研磨されたアルミニウムで作られている。赤外線反射材6003は、蒸発チューブ上の金コーティングで構成されてもよい。反射材6002は、赤外線ランプ6001上の金コーティングに代えられてもよい。蒸発の率を増加するために、蒸発チャンバ5100を通過するエアロゾルが赤外線照射で加熱される。対流による熱伝達は、温度勾配に比例する。しかしながら、輻射熱による熱伝達は、温度微分の第4の力に比例する。水は、赤外線領域に強力な吸収バンドを有する。このため、素早い応答の赤外線ランプ6001は、蒸発チャンバ5100の下流に配置される。赤外線反射材6002は、チャンバ5100内の赤外線照射フラックスを増加する。赤外線に対して透明である、石英又はホウケイ酸ガラスの蒸発チャンバは、赤外線照射がチャンバ5100内へ入ることを可能にする。この赤外線照射は、エアロゾル粒子内の水により吸収される。このエネルギーは、蒸気の潜熱として配送される。蒸発チャンバの反対側に配置された第2の赤外線反射材6003は、蒸発チャンバ5100内を通過する水性のエアロゾル粒子への赤外線エネルギーの伝達を増加させる。
<逆流チューブ>
蒸発チャンバ5100は、逆流チューブ1102(図1及び図5A参照)も含む。逆流チューブは、マニフォールド1020の柱4040(図4C参照)のスロット5031に配置される逆流チューブに取り付けられた小さな板5029(図5C参照)を伴う容器4041(図4C及び図5A参照)内に配置される。フロー分割器からのガスを収容する、このチューブ5052(図5A参照)は、短い直線部分に続く180度カーブを有する。このカーブの曲率は、小さな板5029(図5C参照)がマニフォールドのスロット5031に正しく挿入された場合に、逆流チューブのポート5026がチャンバの中心及びエアロゾルノズルのオリフィス1024と正確に同軸になるようなものである。
フロー分割器5052からの圧縮ガスは、逆流チューブを通って、逆流ポート5026から出る。そのように発生されたガスの噴流は、エアロゾルプルームの反対方向を除いて、同軸である。逆流チューブ1102の短い直線部分は、逆流ガスの対称噴流を保証する。このガス噴流の流量率は、エアロゾルプルーム2106が、ノズルオリフィス1024と逆流チューブ1102のポート5026との中ほどで抑えられるようなものである。
<エアロゾル濃縮器>
図7A、7B、7C、7D、7E及び7Fに詳細に示されるバーチャルインパクタが、蒸発チャンバ5100からの出力エアロゾルの濃縮に用いられる。図7Cに示すように、蒸発チャンバ5100のホウケイ酸/石英チューブは、バーチャルインパクタ6100の加速プレート6110内の円周の溝6055へのぴったりした嵌め合い(fit)を構成する。図7Aに戻り、バーチャルインパクタは、長い加速スリットノズル7002を含む加速プレート6110、中級のスリットノズル7102、及び短い加速スリットノズル7202、並びに中級の7103及び短い7203補助減速スリットノズル、からなる。排出ガスカウリング7021及び排出ポート7022(図7D及び7E)は、減速プレート7120に取り付けられる。加速面板6110により形成されたプルーム7004、減速プレート7020及び排出ガスカウリング7021は、加速ノズル7002、7102、7202の縁と、減速ノズル7003、7103及び7203の受容スリットとの間のギャップから発散する排出ガスのための低抵抗流路を提供する。加速プレート6110は、長い7002、中級の7102及び短い7202加速ノズルが、長い7003、中級の7103及び短い7203減速ノズルと夫々正確にそろうように、バーチャルインパクタ減速プレート7020内にぴったり合う。これら加速ノズル及び補助減速ノズルのオリフィス間に小さなギャップ7300がある。加速ノズルのスリットは1.1mm幅である。受容スリットは1.4mm幅であり、複数の加速ノズル間の中間のギャップ7300となるように配置され、減速ノズルは1.3mmである。これらは実践的な解法としての記載であり、他の同様の寸法の除外を意図するものではない。排出ガス内で浮遊して運ばれる粒子が大気へ入ることを防ぐために、フィルタ(図示せず)が出口ポート7022に取り付けられてよい。
バーチャルインパクタエアロゾル濃縮器は、これまで記載されてきたが、この濃縮器は、本発明を、その提案された機能に理想的に合わせる明らかに新しい特徴を有する。濃縮器は、ノズル1024(図1参照)により発生された呼吸可能なエアロゾルの大きな質量分率(mass fraction)を出力に配送するために最適化された。このため、濃縮器は、呼吸可能な範囲、即ち、空気動力学的直径1乃至5ミクロン、でもっともよく機能するように最適化されている。このため、本発明の目的のためには、出力エアロゾルが、空気動力学的直径0.5マイクロメートルより大きな粒子からなるように考察される。このため、バーチャルインパクタは、空気動力学的直径5マイクロメートル以下のできるだけ多くの粒子を濃縮すべきである。これは、濃縮器全体の最小圧力損失、及び負のガス圧がないことについての要求と一緒に、ノズル及び受容スリット間のギャップから排出ガスを取り除くために、包含される複数の新しい構造特徴を要求した。
1.16個の加速スリットノズル7002、7102及び7202は、図7Aに示すように、半径方向に配置されている。この構造は、排出ガスが、半径方向に、加速ノズル7002、7102及び7202及び減速ノズル7003、7103及び7203の間を通過するエアロゾルの噴流との最小限の相互作用で、濃縮器から出るように選択された。より短いスリットノズル7102及び7202は、蒸発チャンバ及び濃縮器を横切る流れが、できるだけ均一に維持されるように設計された。この構造は、更に、加速及び減速ノズルのスリットの全累積長さを最小化する。加速ノズルの全累積長さは、18cmが望ましい構造であるが、10から25cmまでの他の累積長さも可能である。
2.加速ノズルの入力のテーパのついた表面は、濃縮器6100の加速プレート6110の面上へのエアロゾルの付着を最小化しながら、エアロゾルをノズル速度まで加速するために必要な圧力差を最小化するために、放物線の輪郭7008(図7C参照)に設計される。
3.同様に、減速ノズル7003、7103及び7203の出力コーンも、濃縮器を通る抵抗をより低くし、濃縮器の出力におけるエアロゾルの乱流を最小限にするために、放物線状に彫刻され、放物線のような輪郭7009(図7C参照)を有する。
4.加えて、加速ノズル7002、7102及び7202の下流表面と、減速ノズル7003、7103及び7203の上流表面は、これらのノズル間の排出ガスの抵抗をより低くするために、彫刻される。彫刻された形状は、彫刻された加速及び減速チャンネルが供給されない、即ち、これらのチャンネルを通ってカウリングに向かい、最終的には排出ポート7022(図7E参照)を介してこのシステムから去るように流れる、低粒子密度の分割された排出体積流量に関して、広い半径方向のチャンネルを残す、それらの位置において、加速プレート及び減速プレートの間の1cm以上のギャップを残す。再び、これは、エアロゾル噴流の最小の摂動で、取り除かれる排出体積流量を可能にする。平らな表面及び急な鋭角の両方を最小化するように設計された、これら上流及び下流表面の輪郭は、濃縮器の全てのパフォーマンスにとって欠かせない。注目すべきは、減速ノズルの下流輪郭は、平らなバーチャルインパクタ板内のスリットと比較して、濃縮器の効率を著しく増加することが示された。
5.加速ノズル7002、7102及び7202と減速ノズル7003、7103及び7203との正確なアライメントを容易にするために、ロケーションシリンダ7010(図7A参照)と閉フィッティングオスシリンダ(close fitting male cylinder)7011とは、濃縮器噴流板と受容板との同軸アライメントを保証する。これは、オス十字7115と容器7013に成形された閉フィッティングメス十字(close fitting female cross)と一緒に、噴流スリットが減速ノズルの受容スリットに正確にそろえられることを保証する。
6.加速プレート6110及び減速プレート7120は、中心に置かれたヘリコイル7014及びネジ7015(図7F参照)を用いて容易に分離可能である。これは、多様な組み立て及び解体と、プレートの内部表面上へ付着したエアロゾルの洗浄と、を容易にする。
7.濃縮器の下流側のキャビティ7016(図7C参照)は、受容スリットからの乱流を減衰し、出力コーンへの望まないエアロゾルの付着を減らすことが可能となるように構成される。
8.カウリング7021(図7E参照)は、彫刻された出口チャンネル7106と、標準的な22mmのテーパを有し、使い捨てフィルタ(図示せず)の接続を容易にする出口ポート7022と、を有する。
蒸発チャンバ5100の出力においてエアロゾルは、図7A、7B、7C、7D、7E及び7Fに示される、バーチャルインパクタを用いて濃縮される。蒸発チャンバ5100からのエアロゾルは、加速ノズル7002、7102及び7202を通過する際に、加速される。この場合、流れの抵抗は、長い7002、中級の7102及び短い7202スリットノズル構造の利用により、最小化される。エアロゾル粒子が、懸濁されたガス及び水蒸気分子よりもかなり高い運動量を有する場合、粒子は、ギャップ7300を横切って、減速ノズル7003、7103及び7203に入る。濃縮器の出力のエアロゾル流量率は、一般的に、入力流量率の、わずか1/5〜1/10である。入力ガス流量率及び出力ガス流量率間のガス流量率差は、スリット間のギャップ7300(図7C参照)を通って、プルーム7004に排出される。出力における濃縮されたエアロゾルは、患者に対し配送されるように又は他の所望の目的のために、空気動力学的に設計された出力コーン7006を通される。
望ましい構造では、濃縮器のキャビティ7016の出力の外部壁には、1〜2cmの幅広のフランジ7030がある。これは、フローコンディショナがなくなるように、注入口及び段7031に適合内部径を有する出力コーン7006の配置を容易にする。コーンの出力は、吸入チューブ又はフィルタ(図示せず)への接続を容易にするために、標準的な22mmレスピレータ(respirator)テーパ7032(図7F参照)を有する。
希釈ヒータの流れ抵抗は、100、150及び200リットル/分において、夫々、0.12、0.3及び0.5インチHOであることが分かった。フローコンディショナの流れ抵抗は、150リットル/分で1インチHO、200リットル/分で1.8インチHOとなるように規定された。エアロゾル濃縮器の流れ抵抗は、濃縮器出力流量率が40リットル/分である場合に、300リットル/分以下のテストされた入力流量率全てにおいて、1mmHO未満となるように規定された。蒸発チャンバ内の圧力は、濃縮器の出力流量率が40リットル/分である場合に、100、150、200、250及び300リットル/分のチャンバ流量率で、夫々、0.3、0.8、1.4、2.2及び2.7インチHOであった。
16%のウシ血清アルブミン(bovine serum albumin)の溶液は、注入ポンプを用いてノズルに供給され、1ml/分でエアロゾル化された。ノズル圧力は20〜24ポンド毎平方インチであり、希釈ガス流量は200リットル/分であった。濃縮器から下流の結果として生じる乾燥エアロゾルは、40リットル/分で2分間計測された。収集された質量は、重量測定法で決定された。典型的には、180〜210mgが収集された。このため、デバイスの出力は、約100mg/分である。
デバイスのスループットの全効率は、64%になることが分かった。濃縮器だけの効率は、85%になることが分かった。
赤の食品着色料番号4(red food dye number 4)(0.2%)は、16%のアルブミン溶液のトレーサとして加えられた。同様の条件下において、アルブミンエアロゾルは、Marple−Millerカスケードインパクタにより、30リットル/分で抽出された。インパクタの各ステージは水で3回洗浄され、各ステージの相対質量は508ナノメートルの分光光度法で決定された。累積質量は対数確率紙にプロットされた。質量中央径は3.4μmであることが分かった。収集されたエアロゾルの85%が、吸入可能範囲、5ミクロン以下の全ステージの合計、であることが分かった。決定するために、エアロゾル化されたタンパク質がネブライザを通ることにより分解される場合、ブタトリプシン(porcine trypsin)がエアロゾル化され収集された。このトリプシンの溶液は、コンフルエントな細胞培養(confluent cell culture)に置かれた。細胞は、基板から切り離されたように見えた。エアロゾル化されないトリプシンの同様の濃縮の結果間には違いは見られなかった。
発生されたアルブミン粒子の鋭さ及び表面特性を評価するために、出力における粒子は、12mm径のMilliporeフィルタ上で収集された。このフィルタは、同様の流れ特性のより大きなフィルタの中央に置かれた。このフィルタは、電子顕微鏡スタッド上に装着され、デシケータ内に直立状態に格納された。各サンプルは、パラジウム金でスパッタされ、倍率1500でSEMにランダムイメージが記録された。アルブミン粒子は、なめらかな表面の球であることが分かった。
本開示の明細書に記載の実施形態は、水溶液又は懸濁液から乾燥濃縮された吸入可能な粒子の発生のための実践的な小型ポータブルデバイスを提供する。本開示は、小型の実践的な医療デバイスにおける、発生、つまり、水性エアロゾルを希釈し、加熱し、迅速に蒸発させ、その後、結果として生じる粒子を濃縮し、標準吸入流量の全範囲に準拠する流量率でそれらを配送する、手段を提供する。
ここに、i.改善された機能を可能にする、ii.実施形態の実践的な利用を容易にする、iii.医療の利点を有する、実施形態における、多くの有益な特徴の包含が記載されている。
他の利点では、本発明の実施形態は以下を達成する:
(a)蒸発チャンバに直接隣接する源から、新たに形成された水性エアロゾル粒子に対し、水の最大赤外線吸収波長で、局所的な輻射熱を供給する。
(b)デバイスが、容易に交換可能なように構成された異なるノズルホルダを利用することを可能とする。これらのノズルホルダは、圧縮ガスが、中央オリフィス又は中央流体ステムの周囲の一方へ送られることを可能にする。ノズルホルダは、フローコンディショナに向かって調整され、さらに、圧縮可能な流体容器を含んでも含まなくてもよい。
(c)エアロゾルプルーム及び逆流ガスに起因する摂動がある間に、一の方向の加熱された高速ガス逆流と、反対方向の均一な低速流とについての手段を提供する。これは、2ステージフローコンディショナを用いて、最小の圧力損失で達成される。
(d)上流及び下流表面の両方で放物線状の輪郭となる入力及び出力コーンと共に、1.1mm幅の半径方向の入力スリット及び1.4mm幅の出力スリットを有する様々な長さのスリット濃縮器を用いて、入力及び排出ガスの間の最小圧力損失で、吸入可能なエアロゾルを効率的に濃縮する。
(e)濃縮器の出力における乱流に起因するエアロゾルの付着を、これらの渦を減衰可能なキャビティを含むことにより、最小化する。
(f)内部の放物線形状の出力コーンを利用することにより、出力における濃縮されたエアロゾルを配送する効率的な手段を提供する。
(g)洗浄のためにデバイスが容易に組み立て及び解体されるように、大直径の高圧結合を取り除く。
(h)希釈ガスを提供する小型のブロワを用いて、小型デバイスの構造を可能とするために、ガス流の抵抗を下げる。
(i)少なくとも2つ、望ましくは3又は4の互いに直交する表面を含むことにより、要素間の構造的な健全結合が維持される間、デバイスの様々な要素間で、ガス及び/又はエアロゾルの漏れを最小化する。
(j)エアロゾルプルームと正確に同軸にされ、エアロゾルプルームに対し反対方向の、着脱可能な逆流ガスの供給を容易にし、逆流チューブはフローコンディショナ内に差し込まれた。
(k)加熱された圧縮ガスを、フローコンディショナ内のフロー分割器及びフロー加減オリフィスを包含することにより、熱損失を最小にしながら、ノズル及び逆流チューブの両方へ供給する。
(l)濃縮器の中央に隆起されたオスの円筒形の突出及び十字と、相対関係を示すメスの凹凸と、を有することにより、濃縮器プレートの正確な組み立て及び解体を容易にする。
(m)カウリング及びフィルタポートを用いて、排出ガス流中のエアロゾル粒子が大気を汚染することを防ぐ。
(n)十分な吸気圧の発生、及び他の乾燥粉末吸入の要因となる流れに問題がある患者のための圧力支援としてのわずかな正圧で、濃縮されたエアロゾルを供給する。
(o)デバイス内の正圧と一緒に、実施形態の殺菌可能な要素を用いて、ほぼ無菌のエアロゾルを発生、乾燥及び濃縮する。
以下では、本発明の実施形態が要約されている。
<エアロゾルの発生>
エアロゾル化される液体は、ノズルホルダ内の入力ポート2005内に供給され、チャンネルを介して、ノズル1024に導かれる。圧縮ガスは、エアロゾル化される液体が取り付け部品1019に供給されることを必要とする。それは、それが要求温度まで温められるヒータ1011を通過する。この温度は熱電対により計測され、ヒータはPIDコントローラにより加減される。この加熱されたガスは、2つの流れに分割される。一方の流れは、流量制限オリフィス5024を通って、逆流チューブ1102へ向かう。残りの流れは、環状の溝4071内に進み、そこからバレルポート2008、3008に入り、ノズル1024へ向かう。ノズルにおけるエアロゾル化される液体と高圧ガスとの相互作用が、リキッドエアロゾルのプルーム2106の発生を引き起こす。逆流チューブ内の温かいガスは、エアロゾルプルーム内へ、同軸ではあるが該プルームに対して反対方向に、向かう。このガス流は、ノズル及び逆流チューブの端部間の中ほどのエアロゾルプルームを抑える。この加熱されたガスのエアロゾルプルーム内への注入は、液溶媒の迅速な蒸発を促進する。
図1に示すように、エアロゾル処理システムは、2つのガスヒータ、エアロゾルを発生するための、そして、エアロゾルプルーム2106を抑えるために逆流5120(図5A参照)に供給される、圧力ガスを温める一方のガスヒータ1011と、エアロゾルを希釈するためのガスを温める他方のガスヒータ1004と、を含む。これらの温かいガス流は、フローコンディショナ内で、夫々機能するように分配される。フローコンディショナマニフォールド1020(図5A)内では、圧縮された温かいガスは、2つの要素、一方は、ノズルホルダ2001のバレルを通って、エアロゾルを発生するために、ノズルの先端に送られ、逆流ガス流5120、ノズルプルーム2106に同軸ではあるが反対方向、を形成するための他方、に分割される。エアロゾルが蒸発チャンバ5100を経由する時の、エアロゾルの蒸発は、輻射ヒータ6001を関連する6002及び6003反射材と一緒に使うことにより、増大される。エアロゾルは、低抵抗バーチャルインパクタの加速プレート(図7A参照)におけるノズル7002、7102及び7202を通って、加速される。ガス分子よりも非常に高い運動量を有する粒子は、ギャップを横切り、減速プレート7120内の減速ノズル7003、7103及び7203のスリットを通り、出力収集コーン内に進む。バーチャルインパクタの出力おけるエアロゾル流量率が、バーチャルインパクタに入る際の流量率よりも低い場合、残留ガスは、加速プレート6110及び減速プレート7120間に排出される。粒子の大部分が、減速プレート7120のスリットを通った結果、出力エアロゾルを含む。本発明のガス入力及び調整要素の図は、図1に描かれている。随意的なガス乾燥チャンバ1002は、必要とされるときに使われるように備えられている。乾燥剤のチャンバは、乾燥剤1003で満たされている。小型ブロワ1001は、流量測定デバイス1023を介して、希釈ガスヒータ1004に接続されている。このヒータ1004は、直角取り付け部品1013を介して、フローコンディショナマニフォールド1020上の注入口4028に接続されている。熱電対(図示せず)は、この直角取り付け部品のルーメンに置かれている。フローコンディショナは、ガスが一方のチャンネル5021から他方のチャンネル5022へ通過可能にするスロット5012を伴うフローパーティショナ5103により分離された、2つのドーナツ形状のチャンネル5021、5022を有する。フローコンディショナの第2ステージは、この第2フローコンディショナ5102内の穴5013、5023を介して、蒸発チャンバ5100に接続されている。蒸発チャンバ5100は、フローコンディショナマニフォールド1020及びエアロゾル濃縮器6110間に配置される。エアロゾル濃縮器は、排出プルーム7004にも接続される、半径方向に配置された加速ノズル7002、7102、7202を有する。減速ノズル7003、7103及び7203は、夫々、加速ノズル7002、7102及び7202に近接し、そろえられる。これらの減速ノズルの下流端は、乱流減衰キャビティ7016及びエアロゾル収集及びコーン(aerosol collection and cone)7006に隣接する。この収集コーンは、出力デバイス又は所望する出力流を吸入する人(図示せず)に接続される。
圧縮されたガスは取り付け部品1019に供給される。この取り付け部品は、圧縮ガスヒータ1011に接続されている。これは、フローコンディショナマニフォールド1020の入力ポート4028に接続されている。このポート4028は、フロー分割器に接続されている。この分割器の一方の側面は、流量制限オリフィス5024を介して、逆流チューブ1102に接続されている。この分割器の他の側面は、環状の溝4071に接続されている。この環状の溝は、ノズルホルダのポート2008と整合される。これらのポートは、チャンネルを介して、ノズル1024に接続される。望ましい構造では、流体ポート2005はルアーフィッティングである。このポート2005は、チャンネルを介して、ノズル1024に接続される。本発明は、新たな容易に交換可能な一体化したノズルホルダ及びノズルを含む。ノズルホルダのバレル2001、3001は、フローコンディショニングマニフォールド1020の中心軸に沿った円筒形の容器4030内に挿入される。注目すべきは、このマニフォールドの円周の溝4071は、ノズルホルダ2001、3001上のバレルのポート2008に隣接される。
希釈され、リキッドエアロゾルの蒸発を助けるガスは、小型ブロワ1001により供給される。このガスの流量は、フローメータ1023を通過するときに、測定される。このガスは、ヒータ1004を通過するときに、加熱される。この高速温かいガスは、直角チャンネル1007を介して、注入口5122に進む。このガス流は、圧力等化チャンバ5021、5222及びフローパーティショナ5103、5102を通過するときに、比較的均一な速度の流れに変換される。この高速希釈ガスは、出力エアロゾルの速度が、それが、図7A、7B、7C、7D、7E、7Fで説明されたバーチャルインパクタの加速プレート6110(図6A参照)に入るときに、比較的均一になるように、均一なガス流を蒸発チャンバ5100に供給するための、この非常に低い抵抗のフローコンディショナにより変換される。
エアロゾルは、蒸発チャンバを流れるときに、希釈ガスにより混入されさらに蒸発される。この蒸発は、赤外線ランプ6001からの赤外線照射により増大される。固相エアロゾルは、エアロゾル噴流を形成するために、加速ノズル7002、7102、7202に入る。これらの噴流中のエアロゾルの大部分は、減速ノズル7003、7103、7203に入り、そして、出力コーン7006に伝えられる。ガスの大部分(粒子よりも非常に小さい運動量を有する)は、排出プルーム7004を介して排出される。
密閉空間において水性エアロゾルの迅速な乾燥を容易にするために、圧縮ガス−粉末ノズルからのエアロゾルプルームは、望ましくは、希釈ガスで抑制され混合される。この希釈ガスは温められるべきである。米国特許出願200701445は、エアロゾルプルームを抑えるために同軸の逆流噴流の使用を教える。しかしながら、噴流ガスと、100℃以上に加熱された逆流ガスとのどちらもなかった。この熱いガスは、エアロゾル滴の非常に迅速な蒸発を容易にする蒸発の潜熱を提供する。高い入力ガス温度にもかかわらず、プルーム内の温度は、一般的に30℃未満である。粒子は、蒸発の潜熱により冷やされる。このため、この熱いガスの供給は、結果として、エアロゾルが発生される際のタンパク質のいかなる変性も生じない。
<水平なシステム>
米国特許出願200701445に記載のバーチャルインパクタ濃縮器は、2.5マイクロメートルのカットオフを有する。従来技術システムは、乾燥粉末混合物を収集し、再び懸濁する必要、即ち、時間消費と潜在的な浪費手続と、を取り除いた。しかしながら、液体−乾燥粉末エアロゾル発生器は、比較的高圧(20−50ポンド毎平方インチ)で300リットルまでの希釈ガスを使っていた。これは、5馬力のコンプレッサと加圧ガスのタンクとを必要とする。このような大きなそして高価なコンプレッサ及び/又は大きな加圧ガスタンクを利用することは、従来技術のデバイスを、家庭用としては非現実的なものとする。
本発明のシステムの複数の新しい特徴は、フローコンディショナと、バーチャルインパクタと、交換可能なカートリッジ/ノズルと、である。加えて、更なる進歩が、ガスヒータ及び内部接続部を通る圧力損失が低減されることにより、達成された。
これは、約1マイクロメートルの、上記気道へ配送するための、粒子の高濃縮エアロゾルを供給する1未満の密度のタンパク質エアロゾルの発生、希釈、蒸発及び濃縮を容易にする。これは小型デバイス、その希釈ガスが、わずか1−3インチHOの全体積流量における圧力損失で、希釈ガスブロワからデバイス下流を通って、なることができる、である。これは、従来システム米国特許出願公開200701445内の、特有の圧力損失の実質的な減少を必要とする。

Claims (7)

  1. エアロゾル流における粒子濃度を増加するための濃縮器であって、
    第1エアロゾル体積流量を収容し、第1累積断面サイズに構成されたスリット形状半径方向に延びる複数の加速プレート入力開口と、前記第1エアロゾル体積流量を配送し、前記第1累積断面サイズよりも小さい第2累積断面サイズに構成されたスリット形状で半径方向に延びる複数の加速プレート出口開口と、を有する彫刻された加速プレートと、
    前記第1エアロゾル体積流量に比べて高粒子濃度の第2エアロゾル体積流量を収容し、第3累積断面サイズに構成されたスリット形状で半径方向に延びる複数の減速プレート入力開口と、前記第2エアロゾル体積流量を配送し、前記第3累積断面サイズよりも大きい第4累積断面サイズに構成されたスリット形状で半径方向に延びる複数の減速プレート出口開口と、を有する彫刻された減速プレートと、
    を備え、
    複数の彫刻された加速チャンネルは、前記複数の加速プレート入力開口と前記複数の加速プレート出口開口との間を延び、複数の彫刻された減速チャンネルは、前記複数の減速プレート入力開口と前記複数の減速プレート出口開口との間を延び、
    前記複数の加速プレート出口開口は、前記加速プレートの出口側の基部表面から間隔をあけて配置され、前記複数の減速プレート入力開口は、前記減速プレートの入力側の基部表面から間隔をあけて配置され、
    ギャップは、前記加速プレートの前記基部表面及び前記減速プレートの前記基部表面との間に設けられ、前記ギャップは、前記第1エアロゾル体積流量に比べて低粒子濃度の第3体積流量を配送するように構成され、
    前記複数の加速プレート出口開口は、前記複数の減速プレート入力開口に実質的に重なり、前記複数の加速プレート出口開口及び前記複数の減速プレート入口開口は、前記加速プレート及び前記減速プレート各々の中央に近い位置から、半径方向に、前記加速プレート及び前記減速プレート各々の外縁に近い位置に向かって延び、
    前記複数の加速プレート出口開口及び前記複数の減速プレート入口開口は、少なくとも二つの異なる長さの開口を含む
    ことを特徴とする濃縮器。
  2. 前記少なくとも二つの異なる長さの開口のうち、より長いスリット形状の開口の第1グループは、前記加速プレート及び前記減速プレートの中央に近い位置から外縁に近い位置に向かって延び、より短いスリット形状の開口の第2グループは、中央に近い位置から外縁に近い位置に向かって延びることを特徴とする請求項に記載の濃縮器。
  3. 前記少なくとも二つの異なる長さの開口のうち、中級のスリット形状の開口の第3グループは、前記より長いスリット形状の開口の第1グループ及び前記より短いスリット形状の開口の第2グループ夫々の間の長さを有し、前記中央に近い位置から距離をあけた位置から前記外縁に近い位置に向かって延び、前記より短いスリット形状の開口の第2グループよりも前記中央からの距離が短くなるように配置されていることを特徴とする請求項に記載の濃縮器。
  4. 前記複数の加速プレート出口開口及び前記複数の減速プレート入口開口各々前記第1グループは、互いに90度の角度で配置されたスリット形状の4つの開口を有し、前記第3グループは、互いに90度、且つ前記第1グループの隣接するスリット形状の開口と45度の角度で配置されたスリット形状の4つの開口を有し、前記第2グループは、互いに45度、且つ前記第1及び第3グループの隣接する開口と22.5度の角度で配置されたスリット形状の8つの開口を有することを特徴とする請求項に記載の濃縮器。
  5. 前記加速プレート及び前記減速プレートが互いに並行に並べられ、且つ互いにギャップによって間があくように、前記加速プレート及び前記減速プレートのお互いの半径方向及び円周方向のアライメントのために、前記減速プレートにおける隆起したロケータ及び前記加速プレートにおける対応する凹凸のある容器、或いは、前記加速プレートにおける隆起したロケータ及び前記減速プレートにおける対応する凹凸のある容器の一方を有するコネクタを更に備え、前記アライメントは、前記複数の加速プレート出口開口が前記複数の減速プレート入力開口と実質的にそろうように、円周方向における角度配向を含むことを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の濃縮器。
  6. 前記隆起したロケータ及び前記対応する凹凸のある容器は十字形状であることを特徴とする請求項に記載の濃縮器。
  7. 前記複数の加速プレート出口開口は、0.4−1.6mm幅であり、前記複数の減速プレート入力開口は、0.6−2mm幅であり、前記複数の加速チャンネルの長さは10−25cmであり、前記加速プレートの前記基部表面及び前記減速プレートの前記基部表面間のギャップは0.8−2cmであることを特徴とする請求項に記載の濃縮器。
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