JP5798467B2 - 符号化タイプ決定装置及び動画像符号化装置、符号化タイプ決定方法及び動画像符号化方法、プログラム - Google Patents

符号化タイプ決定装置及び動画像符号化装置、符号化タイプ決定方法及び動画像符号化方法、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、動画像符号化、より具体的には、動画像の符号化時に行う動き予測処理に際して、注目マクロブロックのタイプを決定する技術に関する。
H.264/AVC符号化方式(非特許文献1)は、従来のMPEG−2などの動画像符号化方式より符号化効率が高いため、動画像の分野で広く用いられており、様々な視点からの技術が提案されている(例えば特許文献1)。以下において、「H.264/AVC符号化方式」を単に「H.264」ともいう。
H.264では、現在の符号化対象のマクロブロック(MB)、すなわち注目MBに対して動き予測処理を行う際に、レート歪最適化(Rate−Distortion Optimization)法を用いて、注目MBをイントラMB、インターMB、スキップ候補MBのいずれのタイプで符号化するかを決定する。具体的には、注目MBに対して、上記3種類のMBタイプ(イントラMB、インターMB、スキップ候補MB)毎に、注目MBを該タイプで符号化する場合のオーバーコストと予測残差コストとの和を総合コストとして算出し、最も小さい総合コストに対応するMBタイプを、注目MBの符号化タイプに決定する。
なお、スキップMBは、MBタイプ情報や差分ベクトル情報や予測残差情報をストリームにエンコードせず、デコーダ側で周辺MBの情報から動きベクトルを合成し、動きベクトルの示す予測画像が再生画像となるMBである。画面全体が同様の動きをしている場合に、スキップMBを用いることにより符号量を抑制することができるメリットがある。特に低ビットレート(例えば1980×1080/60iの画像を2mbps)で符号化する場合、スキップMBを多用しないと符号化できないため、スキップMBとなるベクトル条件をインターMBとは別にスキップ候補MBとして、総合コストによる評価が行われる。
ここで、レート歪最適化法による総合コストの算出について説明する。なお、スキップMBに関してはP_Skipを例にする。
<イントラMBの総合コスト:ipred_cost>
イントラMBの場合、注目MBと同一のピクチャ(またはスライス)内の周辺画素データから予測が行われ、MBタイプ(イントラMBのタイプ)とイントラ予測方向の組合せ毎に予測残差コストが算出される。そして、算出された各予測残差コストのうちの最も小さい予測残差コストに対応するMBタイプとイントラ予測方向が選択される。なお、イントラMBで符号化する場合、オーバーヘッドコストがMBタイプとイントラ予測方向から算出されるため、オーバーヘッドコストを算出するための情報として、MBタイプとイントラ予測方向は、オーバーヘッド情報とも呼ばれる。
そして、総合コストipred_costは、下記の式(1)に従って算出される。
ipred_cost=ipred_mb_cost+ipred_pred_cost+ipred_satd (1)
式(1)において、「ipred_mb_cost」はMBタイプコストであり、「ipred_pred_cost」は、イントラ予測方向コストであり、この2つの要素の和は、イントラMBの場合のオーバーヘッドコストである。また、「ipred_satd」は、予測残差コストであり、上述した最も小さい予測残差コストである。なお、予測残差コストとしては、「ipred_satd」(satd:sum of absolute transformed differences)の代わりに、「ipred_sad」(sad:sum of absolute differences)を用いてもよい。
<インターMBの総合コスト:inter_cost>
インターMBの場合、注目MBについて参照ピクチャ(またはスライス)内でのベクトル検索が行われ、探索の結果毎に予測残差コストが算出される。そして、算出された各予測残差コストのうちの最も小さい予測残差コストに対応するMBタイプ(インターMBのタイプ)と動きベクトルが選択される。なお、インターMBで符号化する場合、オーバーヘッドコストがMBタイプと動きベクトルから算出されるため、MBタイプと動きベクトルは、インターMBの場合のオーバーヘッド情報である。
そして、総合コストinter_costは、下記の式(2)に従って算出される。
inter_cost=inter_mb_cost+inter_vec_cost+inter_satd (2)
式(2)において、「inter_mb_cost」はMBタイプコストであり、「inter_vec_cost」は、差分ベクトルコストであり、この2つの要素の和は、インターMBの場合のオーバーヘッドコストである。また、「inter_satd」は、予測残差コストであり、上述した最も小さい予測残差コストである。なお、予測残差コストとしては、「inter_satd」の代わりに「inter_sad」を用いてもよい。
式(2)におけるMBタイプコスト「inter_mb_cost」と、差分ベクトルコスト「inter_vec_cost」は、夫々式(3)と式(4)に従って算出される。
inter_mb_cost=λ(Qp)×g(mb_type) (3)
inter_vec_cost=λ(Qp)×g(dmv) (4)
式(3)と式(4)において、Qpは、量子化ステップ値であり、λ(Qp)は、Qpの値に応じて決められるラグランジュ(Lagrange)乗数である。図12には、λ(Qp)とQpの関係の例を示す。図12に示すように、Qpは、量子化ステップ値と呼ばれ、予測残差の直交変換係数を除算するときの序数として用いられ、高ビットレートではQpは小さく、低ビットレートではQpは大きくなる。そのため、λ(Qp)、及びMBタイプコストと差分ベクトルコストも、ビットレートが低いほど大きくなる。
また、式(3)において、mb_typeは、H.264規格で定められた、MBのタイプに応じて付与される番号を示し、g(mb_type)は、mb_typeに応じて決められるコロム符号長を示す。図13は、g(mb_type)とmb_typeの関係の例を示す。なお、図13における「Val」は、mb_tyeの値すなわち番号である。
また、式(4)におけるdmvは、インターMBの場合の差分ベクトルと呼ばれ、動きベクトル(mv)と予測動きベクトルの差分である。g(dmv)は、差分ベクトルdmvに応じて決められるコロム符号長を示す。図14は、g(dmv)とdmvの関係の例を示す。
例えば、図13に示す4種類のmb_typeのうちのP_Skip以外の3種類のmb_typeがインターMBとして使用可能である場合に、この3種類のmb_type毎に、予測残差コスト(inter_satdまたはinter_sad)が算出され、最も小さい予測残差コストが選択される。そして、式(2)〜(4)に従って総合コスト(inter_cost)が算出される。
<スキップ候補MBの総合コスト:skip_cost>
P_Skipのスキップ候補MBの場合、注目MBと同一のピクチャ(またはスライス)内の周辺画素データから予測動きベクトルが求められ、該予測動きベクトルから、さらに予測残差コスト、MBタイプコスト、差分ベクトルコストが算出される。なお、スキップMBで符号化する場合には、オーバーヘッド情報が存在しないが、スキップ候補MBの総合コストの算出は、量子化後に量子化係数値が残るとの仮定の元で行われる。また、スキップ候補MBの場合、MBタイプが「P_L0_16×16」として評価されるため、MBタイプコストは、常に「P_L0_16×16」として計算される。
式(5)に従って、総合コストが算出される。
skip_cost=skip_mb_cost+skip_vec_cost+skip_satd (5)
式(5)において、「skip_mb_cost」はMBタイプコストであり、「skip_vec_cost」は、差分ベクトルコストであり、この2つの要素の和は、スキップMBの場合のオーバーヘッドコストである。また、「skip_satd」は、予測残差コストであり、「skip_satd」の代わりに「skip_sad」を用いてもよい。
式(5)におけるMBタイプコスト「skip_mb_cost」と、差分ベクトルコスト「skip_vec_cost」は、夫々式(6)と式(7)に従って算出される。
skip_mb_cost=λ(Qp)×g(P_L0_16×16) (6)
skip_vec_cost=λ(Qp)×g(skip_dmv) (7)
式(7)におけるskip_dmvは、スキップMBの場合の差分ベクトルであり、動きベクトル(skip_mv)と予測動きベクトルの差分であり、式(8)で表すことができる。
skip_dmv=skip_mv−pmv (8)
式(8)における「pmv」は、予測動きベクトルである。
H.264では、動きベクトルの予測は、メディアン予測(Median Prediction)が用いられる。例えば、図15に示す同一のピクチャ(またはスライス。以下同じ)におけるマクロブロックA、B、C、D、Eのうちに、マクロブロックEが注目MBであるとする。このとき、マクロブロックEの予測動きベクトルpmvは、原則として、マクロブロックA、B、Cの動きベクトルの平均値すなわちメディアン値になる。
動きベクトルskip_mvは、参照インデックス(refIdx)の値が「0」であり、かつ、以下に示す3つの条件の内のいずれか1つが成立する場合には「0」となり、他の場合には、予測動きベクトルpmvとなる。
<条件1>:マクロブロックAまたはマクロブロックBが使用不可能である。
<条件2>:マクロブロックAは、参照インデックス(refIdxL0A)の値が「0」であり、かつ、動きベクトルが「0」である。
<条件3>:マクロブロックBは、参照インデックス(refIdxL0B)の値が「0」であり、かつ、動きベクトルが「0」である。
レート歪最適化法により符号化タイプを決定する際に、低ビットレートの場合において、スキップMBに関しては、オーバーヘッドコストがとても小さくなるため、その総合コストの大小は、予測残差コスト(skip_satdまたはskip_sad)でほぼ決まってしまう。
ここで、低ビットレートで符号化する際に、注目MBのインターMBの動きベクトルと予測動きベクトルのずれが大きい場合を考える。
アクティビティの高い領域では、スキップ候補MBに関して、周辺MBから求めたスキップMB条件となる動きベクトルが、注目MBの動きを表していない場合、スキップ候補MBの予測残差コストは、注目MBの動きを表しているインターMBの予測残差コストよりはるかに大きいため、オーバーヘッドコストの大小で、インターMBとスキップ候補MBの間でスキップ候補MBが選択されることは無い。
しかし、アクティビティの低い領域では、スキップMB条件となる動きベクトルが、注目MBの動きを表していない場合でも、スキップ候補MBの予測残差コストが小さくなるため、オーバーヘッドコストが小さいスキップ候補MBがオーバーヘッドコストの大きなインターMBより選ばれやすくなってしまう。
スキップMBが選ばれると、ストリームにMBタイプや同ベクトル情報はエンコードされないため、デコード時に、該MBの動きベクトルとして周辺のMBから求められた予測ベクトルが用いられる。
画面全体が同様の動きをしている場合に、スキップMBが選ばれても、デコード時に該MBの動きベクトルとして周辺のMBから求められたメディアン値が、実際の動きベクトルに近いため、画質の劣化が限定されている。
しかし、領域によって動きが異なる場合、例えば、図15におけるマクロブロックA、B、Cの動きベクトルが夫々(1,1)、(0,0)、(−1,−1)である場合には、マクロブロックEがスキップMBに選択されときに、復号時には、該MBは、動きベクトルが本来ではないベクトル(擬似ベクトル)「0」として復号される。これでは、擬似ベクトル場が形成されてしまい、画質が劣化し、視覚上に大きな違和感を与えてしまう。
本発明の1つの態様は、動画像の符号化時に行う動き予測処理に際して、注目MBの符号化タイプをイントラMB、インターMB、スキップ候補MBのいずれか1つに決定する符号化タイプ決定方法である。
該方法は、まず、符号化タイプ毎に、前記注目MBを該符号化タイプで符号化する場合の予測残差コストと、オーバーヘッド情報とを取得する。オーバーヘッド情報は、オーバーヘッドコストを算出するための情報であり、差分ベクトルコストを含む。
そして、符号化タイプ毎に、前記オーバーヘッド情報に基づいてオーバーヘッドコストを算出して予測残差コストに加算することにより総合コストを得ると共に、符号化タイプ間で、前記総合コストを比較することにより前記注目MBの符号化タイプを選択する。
インターMBとスキップ候補MB間で前記総合コストの比較をする際に、前記注目MBのアクティビティ、または該注目MBのアクティビティの大きさを示しうる別の値である指標値が所定の閾値以下であるときに、インターMBに対応する前記総合コストの制限処理と、スキップMBに対応する前記総合コストの調整処理とのいずれか一方を行ってから前記比較をする。
前記制限処理は、インターMBに対して、オーバーヘッドコストに含まれる差分ベクトルコストが予測残差コストの1/n(n>1)を超えないように前記差分ベクトルコストを制限した上で総合コストを再計算する処理である。
前記調整処理は、スキップ候補MBに対して、スキップ候補MBに対応する前記オーバーヘッド情報に含まれる動きベクトルと、インターMBに対応する前記オーバーヘッド情報に含まれる動きベクトルとの差分を差分ベクトルとしてオーバーヘッドコストに含まれる差分ベクトルコストを再計算し、再計算によって得た差分ベクトルコストを用いて総合コストを再計算する処理である。
なお、上記態様の符号化タイプ決定方法を装置やシステムに置き換えて表現したもの、該符号化タイプ決定方法を含む動画像符号化方法、該動画像符号化方法を実行する動画像符号化装置、上記符号化タイプ決定方法または動画像符号化方法をコンピュータに実行せしめるプログラムなども、本発明の態様としては有効である。
本発明にかかる技術によれば、低ビットレートで符号化する際における画質劣化を抑制することができる。
本発明の第1の実施の形態にかかる動画像符号化装置を示す図である。 図1に示す動画像符号化装置における符号化タイプ決定部を示す図である。 図2に示す符号化タイプ決定部における処理を示すフローチャートである(その1)。 図2に示す符号化タイプ決定部における処理を示すフローチャートである(その2)。 本発明の第2の実施の形態にかかる動画像符号化装置における符号化タイプ決定部を示す図である。 図5に示す符号化タイプ決定部における処理を示すフローチャートである(その1)。 図5に示す符号化タイプ決定部における処理を示すフローチャートである(その2)。 本発明の第3の実施の形態にかかる動画像符号化装置における符号化タイプ決定部を示す図である。 図8に示す符号化タイプ決定部における処理を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態にかかる動画像符号化装置における符号化タイプ決定部を示す図である。 図10に示す符号化タイプ決定部における処理を示すフローチャートである。 λ(Qp)とQpの関係の例を示す図である。 g(mb_type)とmb_typeの関係の例を示す図である。 g(dmv)とdmvの関係の例を示す図である。 予測動きベクトルpmvを説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。また、様々な処理を行う機能ブロックとして図面に記載される各要素は、ハードウェア的には、CPU、メモリ、その他の回路で構成することができ、ソフトウェア的には、メモリにロードされたプログラムなどによって実現される。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。なお、各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
また、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non−transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる動画像符号化装置100を示す。該動画像符号化装置100は、H.264で動画像を符号化するものであり、この種の装置に通常備えられる機能ブロックを有するが、図1においては、本発明にかかる技術を説明する上で必要なもののみを示す。
図1に示すように、動画像符号化装置100は、符号化タイプ決定部110、直交変換部170、量子化部180、エントロピー符号化部190を備える。
符号化タイプ決定部110は、動画像が入力され、該動画像に対してMB毎に動き予測処理を行う。符号化タイプ決定部110が行う動き予測処理は、注目MBの符号化タイプをイントラMB、インターMB、スキップ候補MBのいずれかに決定する処理を含む。
符号化タイプ決定部110は、注目MBの符号化タイプを決定すると、該符号化タイプに対応する予測残差とオーバーヘッド情報を直交変換部170とエントロピー符号化部190に夫々出力する。なお、符号化タイプがイントラMBに決定されたときには、エントロピー符号化部190に出力されるオーバーヘッド情報は、MBタイプ(イントラMBのMBタイプ)と予測方向であり、符号化タイプがインターMBに決定されたときには、エントロピー符号化部190に出力されるオーバーヘッド情報は、MBタイプ(インターMBのタイプ)と動きベクトルである。符号化タイプがスキップ候補MBである場合には、エントロピー符号化部190に情報は出力されない。
直交変換部170は、符号化タイプ決定部110からの予測残差に対して直交変換を行い、直交変換係数を量子化部180に出力する。
量子化部180は、周波数毎に異なる重み付けの量子化マトリックスと量子化ステップ値を用いて直交変換係数の量子化処理を行い、量子化係数データをエントロピー符号化部190に出力する。
エントロピー符号化部190は、可変長符号化や算術符号化などで、符号化タイプ決定部110からのオーバーヘッド情報と、量子化部180からの量子化係数データを符号化し、符号化ストリームを出力する。
符号化タイプ決定部110による符号化タイプを決定する処理を除き、動画像符号化装置100は、通常のH.264規格の動画像符号化装置と同様であるため、ここで、符号化タイプ決定部110に対してのみ詳細に説明する。なお、説明に際して、スキップMBについては、P_skipを例にする。
図2は、符号化タイプ決定部110を示す。符号化タイプ決定部110は、候補評価部120と、符号化タイプ選択部140を備える。
候補評価部120は、イントラMB、インターMB、スキップ候補MBの3つの符号化タイプ毎に、注目MBを該符号化タイプで符号化する場合の予測残差コストと、オーバーヘッドコストを算出するためのオーバーヘッド情報とを取得する。図示のように、候補評価部120は、イントラ候補評価部122、インター候補評価部124、スキップ候補評価部126を備える。
イントラ候補評価部122は、注目MBをイントラMBとして符号化する場合の予測残差コスト(イントラ予測残差コストipred_satd)と、オーバーヘッド情報(イントラオーバヘッド情報OHI1)とを取得する。具体的には、イントラ候補評価部122は、注目MBと同一のピクチャ(またはスライス)内の周辺画素データから予測を行い、MBタイプ(イントラMBのタイプ)とイントラ予測方向の組合せ毎に予測残差コストを算出する。そして、算出した各予測残差コストのうちの最も小さい予測残差コストに対応するMBタイプとイントラ予測方向を選択する。
イントラ候補評価部122は、選択したMBタイプと予測方向を、イントラオーバヘッド情報OHI1として出力する。また、イントラオーバヘッド情報OHI1に対応する上記最も小さい予測残差コストを、イントラ予測残差コストipred_satdとして出力する。
インター候補評価部124は、注目MBをインターMBとして符号化する場合の予測残差コスト(インター予測残差コストinter_satd)と、オーバーヘッド情報(インターオーバーヘッド情報OHI2)を取得する。具体的には、注目MBについて参照ピクチャ(またはスライス)内でのベクトル検索を行い、探索の結果毎に予測残差コストを算出する。そして、算出した各予測残差コストのうちの最も小さい予測残差コストに対応するMBタイプ(インターMBのタイプ)と動きベクトルmvを選択する。
インター候補評価部124は、選択したMBタイプと動きベクトルmvをインターオーバーヘッド情報OHI2として出力する。また、インターオーバーヘッド情報OHI2に対応する上記最も小さい予測残差コスト、インター予測残差コストinter_satdとして出力する。
スキップ候補評価部126は、注目MBをスキップ候補MBとして符号化する場合の予測残差コスト(スキップ予測残差コストskip_satd)と、オーバーヘッド情報(スキップオーバーヘッド情報OHI3)を取得する。具体的には、注目MBと同一のピクチャ(またはスライス)内の周辺画素データから予測動きベクトルpmvを求め、該予測動きベクトルpmvを用いて、後にオーバーヘッドコストを算出するための動きベクトルskip_mv(0またはpmv)と、予測残差コスト(スキップ予測残差コストskip_satd)を算出する。
スキップ候補評価部126は、スキップ候補MBのMBタイプである「P_L0_16×16」を示す「0」と、動きベクトルskip_mvをスキップオーバーヘッド情報OHI3として出力する。また、スキップ候補評価部126は、スキップ予測残差コストskip_satdも出力する。
候補評価部120の各機能ブロックによる予測残差コストの算出と、オーバーヘッド情報の取得は、背景技術のときに説明した、H.264に準拠する符号化装置においてレート歪最適化法で符号化タイプを決定する通常の相対応する処理と同様である。
符号化タイプ選択部140は、候補評価部120から得られた種々の情報に基づいて注目MBの符号化タイプを決定する。符号化タイプ選択部140は、選択実行部142、制限処理部144、アクティビティ算出部146を備える。
アクティビティ算出部146は、注目MBのアクティビティQを算出して制限処理部144とアクティビティ算出部146に出力する。アクティビティ算出部146によるアクティビティQの算出は、従来知られている種々の手法を適用することができる。例えば注目MBの水平方向と垂直方向の画素の差分の累積値をアクティビティQとして求めればよい。
選択実行部142は、符号化タイプ毎に、候補評価部120からのオーバーヘッド情報に基づいてオーバーヘッドコストを算出して予測残差コストに加算することにより総合コストを得ると共に、符号化タイプ間で、総合コストを比較することにより注目MBの符号化タイプを選択する。
選択実行部142は、アクティビティ算出部146からのアクティビティQが予め定められた閾値T1以下と、アクティビティQが閾値T1より大きいとで、異なる動作をする。
<アクティビティQ>閾値T1>
この場合、選択実行部142は、H.264に準拠する通常の符号化装置と同様の動作をする。具体的には、まず、上述した式(1)に従ってイントラ総合コストipred_costを算出し、式(2)〜(4)に従ってインター総合コストinter_costを算出し、式(5)〜(8)に従ってスキップ候補総合コストskip_costを算出する。分かりやすいように、これらの式を再度示す。
ipred_cost=ipred_mb_cost+ipred_pred_cost+ipred_satd (1)
inter_cost=inter_mb_cost+inter_vec_cost+inter_satd (2)
inter_mb_cost=λ(Qp)×g(mb_type) (3)
inter_vec_cost=λ(Qp)×g(dmv) (4)
skip_cost=skip_mb_cost+skip_vec_cost+skip_satd (5)
skip_mb_cost=λ(Qp)×g(P_L0_16×16) (6)
skip_vec_cost=λ(Qp)×g(skip_dmv) (7)
skip_dmv=skip_mv−pmv (8)
そして、選択実行部142は、符号化タイプ間で上記において算出した総合コストを比較し、最も小さい総合コストに対応する符号化タイプを選択する。
選択実行部142は、選択した符号化タイプに対応する予測残差を直交変換部170に出力し、選択した符号化タイプに対応するオーバーヘッド情報をエントロピー符号化部190に出力する。
<アクティビティQ≦閾値T1>
この場合、選択実行部142は、まず、イントラ総合コストipred_cost、インター総合コストinter_cost、スキップ候補総合コストskip_costを算出する。これらの総合コストの算出は、アクティビティQが閾値T1より大きいときと同様に、式(1)〜(8)に従って行われる。
しかし、この場合、インターMBとスキップ候補MB間で前記総合コストの比較をする際に、選択実行部142は、インター総合コストinter_costの代わりに制限処理部144により得られた制限インター総合コストinter_costAを用いる。
制限処理部144は、アクティビティQが閾値T1以下であるときにのみ制限処理を行って制限インター総合コストinter_costAを算出して選択実行部142に供する。この制限処理は、インターMBのオーバーヘッドコストに含まれる差分ベクトルコスト(インター差分ベクトルコストinter_vec_cost)がインター予測残差コストinter_satdの1/n(n>1)を超えないように差分ベクトルコストを制限した上でインター総合コストinter_costを再計算する処理である。
具体的には、制限処理部144は、制限処理に当たり、まず、選択実行部142により算出したインター差分ベクトルコストinter_vec_costと、インター予測残差コストinter_satdとを比較する。
インター差分ベクトルコストinter_vec_costがインター予測残差コストinter_satdの1/n以下である場合には、制限処理部144は、選択実行部142が算出したインター総合コストinter_costをそのまま制限インター総合コストinter_costAとして選択実行部142に返送する。
一方、インター差分ベクトルコストinter_vec_costがインター予測残差コストinter_satdの1/nより大きい場合には、制限処理部144は、式(9)に従って制限インター総合コストinter_costAを算出して選択実行部142に出力する。
inter_costA=inter_mb_cost+inter_stad/n+inter_satd (9)
式(9)と式(2)を比較すると分かるように、インター差分ベクトルコストinter_vec_costがインター予測残差コストinter_satdの1/nより大きい場合に、制限処理部144は、式(2)に対して、インター差分ベクトルコストinter_vec_costを「inter_satd/n」に置き換えて算出した総合コストを制限インター総合コストinter_costAとしている。
なお、選択実行部142は、インターMBとスキップ候補MB間で行う総合コストの比較時にのみ制限インター総合コストinter_costAを用い、イントラMBとインターMB間で総合コストを比較するときには、インター総合コストinter_costを用いる。
図3は、符号化タイプ決定部110の処理を示すフローチャートである。まず、式(1)〜式(7)に従って、イントラ総合コストipred_cost、インター総合コストinter_cost、スキップ候補総合コストskip_costが算出される(S100)。
アクティビティ算出部146により算出されたアクティビティQが閾値T1より大きいときに(S102:No)、スキップ候補総合コストskip_costとインター総合コストinter_costの比較が行われる(S110)。
スキップ候補総合コストskip_costがインター候補総合コストinter_cost以下であるときに(S110:Yes)、スキップ候補総合コストskip_costとイントラ総合コストipred_costの比較が行われる(S160)。そして、スキップ候補総合コストskip_costがイントラ総合コストipred_cost以下であるときには、符号化タイプがスキップ候補MBに決定され(S160:Yes、S170)、スキップ候補総合コストskip_costがイントラ総合コストipred_costより大きいときには、符号化タイプがイントラMBに決定される(S160:No、S130)。
ステップS110において、スキップ候補総合コストskip_costがインター総合コストinter_costより大きいときに(S110)、インター総合コストinter_costとイントラ総合コストipred_costの比較が行われる(S112)。そして、インター総合コストinter_costがイントラ総合コストipred_cost以下であるときには、符号化タイプがインターMBに決定され(S112:Yes、S120)、インター総合コストinter_costがイントラ総合コストipred_costより大きいときには、符号化タイプがイントラMBに決定される(S112:No、S130)。
ステップS102において、アクティビティQが閾値T1以下であるとき(S102:Yes)、制限インター総合コストinter_costAが算出される(S140)。
そして、スキップ候補総合コストskip_costと、ステップS140で算出された制限インター総合コストinter_costAの比較が行われる(S150)。
スキップ候補総合コストskip_costが制限インター候補総合コストinter_costA以下であるときには(S150:Yes)、スキップ候補総合コストskip_costとイントラ総合コストipred_costの比較が行われる(S160)。ステップS160以降の処理は、上記にて説明した通りである。
ステップS150において、スキップ候補総合コストskip_costが制限インター総合コストinter_costAより大きいときには(S150:No)、処理がステップS112に進み、インター総合コストinter_costとイントラ総合コストipred_costの比較が行われる。ステップS112以降の処理は、上記にて説明した通りである。
図4は、図3のステップS140における制限インター総合コストinter_costAの算出を示すフローチャートである。図示のように、インター差分ベクトルコストinter_vec_costがインター予測残差コストinter_satdの1/n以下であるときに(S141:Yes)、制限インター総合コストinter_costAは、インター総合コストinter_costと同値の制限インター総合コストinter_costAが選択実行部142に供される(S142)。
一方、インター差分ベクトルコストinter_vec_costがインター予測残差コストinter_satdの1/nより大きいときに(S141:No)、差分ベクトルコストがインター差分ベクトルコストinter_vec_costからインター予測残差コストinter_satd/nであるインター差分ベクトルコストinter_vec_costAに置き換えられ、置換え後のインター差分ベクトルコストinter_vec_costAでインター総合コストの再算出が行われる(S145、S146)。この再算出により得られたインター総合コストは、制限インター総合コストinter_costAとして選択実行部142に供される。
このように、本実施の形態の動画像符号化装置100は、注目MBのアクティビティQが閾値T1以下であり、かつ、インター差分ベクトルコストinter_vec_costがインター予測残差コストinter_satdの1/nより大きいときに、スキップ候補MBとインターMB間で総合コストを比較する際に、インター差分ベクトルコストinter_vec_costをインター予測残差コストinter_satdの1/nに置き換えて再算出したインターMBの総合コスト(制限インター総合コストinter_costA)を用いる。
通常、画面全体が一様な動きをしていないインターMBは、差分ベクトルコストがオーバーヘッドコストの成分の中で最も大きな値である。アクティビティQが低い注目MBのインター差分ベクトルコストinter_vec_costに対して上述した制限処理を加えることにより、インターMBのオーバーヘッドコストを小さくし、インターMBが選択されやすくすることができる。その結果、不当にスキップ候補MBを選択することに起因する擬似ベクトル場ひいては画質劣化の発生を抑制することができる。
なお、上記制限処理で用いられる「n」が1より大きい値であれば効果を得ることができるが、本願発明者は、多数のサンプルで実験を重ね、2以上4以下の範囲のnを用いることにより良好な効果が得られることを確認した。
<第2の実施の形態>
本発明の第2の実施の形態も、動画像符号化装置である。この動画像符号化装置は、図1に示す動画像符号化装置100に対して、符号化タイプ決定部110の代わりに図5に示す符号化タイプ決定部210を設けたものである。ここで、符号化タイプ決定部210について説明する。なお、符号化タイプ決定部210に対して、符号化タイプ決定部110と異なる点についてのみ説明する。
図2に示すように、符号化タイプ決定部210は、候補評価部120と、符号化タイプ選択部240を備える。
符号化タイプ選択部240は、選択実行部242、調整処理部244、アクティビティ算出部146を備える。
アクティビティ算出部146が算出したアクティビティQが閾値T1より大きいときに、調整処理部244は動作せず、選択実行部242は、動画像符号化装置100の符号化タイプ決定部110における選択実行部142と同様の動作をする。
調整処理部244は、アクティビティQが閾値T1以下であるときに、スキップ候補MBに対して、スキップ候補オーバーヘッド情報OHI3に含まれる動きベクトルskip_mvと、インターオーバーヘッド情報OHI2に含まれる動きベクトルmvとの差分(skip_dmvA)を差分ベクトルとして差分ベクトルコストを再計算し、再計算によって得た差分ベクトルコスト(skip_vec_costA)を用いて総合コストを再計算して調整スキップ候補総合コストskip_costAを得て選択実行部242に供する。
調整処理部244による調整処理は、式(10)〜(12)により表わすことができる。
skip_dmvA=skip_mv−mv (10)
skip_vec_costA=λ(Qp)×g(skip_dmvA) (11)
skip_costA=skip_mb_cost+skip_vec_costA+skip_satd (12)
また、この場合、選択実行部242は、インターMBとスキップ候補MB間で総合コストを比較する際に、スキップ候補総合コストskip_costの代わりに、調整処理部244により得られた調整スキップ候補総合コストskip_costAを用いる。
式(10)と式(8)を比較すると分かるように、調整処理部244による調整処理は、スキップ候補MBに対して、差分ベクトルを求める際に用いる予測動きベクトルpmvをインターMBのときの動きベクトルmvに置換えている。
図6は、符号化タイプ決定部210における処理を示すフローチャートである。図示のように、アクティビティQが閾値T1以下であるときに(S102:Yes)、調整スキップ候補総合コストskip_costAが算出される(S240)。そして、インターMBとスキップ候補MB間で総合コストを比較する際に、スキップ候補MBについて、スキップ候補総合コストskip_costの代わりに調整スキップ候補総合コストskip_costAが用いられる(S250)。
ステップS240とS250を除き、図6に示す各ステップは、図3のフローチャートにおける同符号のステップと同様であるため、他のステップについての説明を省略する。
図7は、図6のステップS240における調整スキップ候補総合コストskip_costAの算出を示すフローチャートである。図示のように、skip_mvとmvの差分をskip_dmvAとして算出され(S242)、該skip_dmvAを用いて、差分ベクトルコスト(skip_vec_costA)が算出され(S244)、さらに調整スキップ候補総合コストskip_costAが算出され、選択実行部242に供される(S246)。
インターMBのときの動きベクトルmvが実際の動きベクトルを代表しているため、アクティビティQが低い注目MBに対して式(10)が示す調整を行うことにより、注目MBの実際の動きベクトルと予測動きベクトルpmvとのずれが大きいときに、式(8)に示すskip_dmvより大きいskip_dmvAが得られる。そのため、該skip_dmvAを用いて得たskip_vec_costA乃至調整スキップ候補総合コストskip_costAも大きくなり、スキップ候補MBとインターMB間において、インターMBが選ばれやすくなる。
その結果、不当にスキップMBを選択することに起因する擬似ベクトル場ひいては画質劣化の発生を抑制することができる。
<第3の実施の形態>
上述した2つの実施の形態の動画像符号化装置において、アクティビティ算出部146によりアクティビティQを算出し、算出したアクティビティQが低いときにインター総合コストinter_costまたはスキップ候補総合コストskip_costを調整している。
アクティビティが低い領域では、インター予測残差コストinter_satdも低いため、アクティビティQの代わりに、アクティビティQを示す指標値としてインター予測残差コストinter_satdを用いることもできる。これについて、第3の実施の形態で説明する。
本発明の第3の実施の形態も、動画像符号化装置である。この動画像符号化装置は、図1に示す動画像符号化装置100に対して、符号化タイプ決定部110の代わりに図8に示す符号化タイプ決定部310を設けたものである。ここで、符号化タイプ決定部310について説明する。なお、符号化タイプ決定部310に対して、符号化タイプ決定部110と異なる点についてのみ説明する。
図8に示すように、符号化タイプ決定部310は、候補評価部120と、符号化タイプ選択部340を備える。
符号化タイプ選択部340は、選択実行部142、制限処理部344を有し、動画像符号化装置100における符号化タイプ決定部110のアクティビティ算出部146が設けられていない。
制限処理部344は、注目MBのインター予測残差コストinter_satdを、アクティビティQを示す指標値として用い、インター予測残差コストinter_satdが予め定められた閾値T2以下であるときに、制限インター総合コストinter_costAを算出する。制限処理部344による制限インター総合コストinter_costAの算出処理は、図4のフローチャートが示す処理と同様である。
図9は、符号化タイプ決定部310における処理を示すフローチャートである。図示のように、インター予測残差コストinter_satdが閾値T2以下であるときに(S302:Yes)、制限処理部344により制限インター総合コストinter_costAが算出される(S140)。インター予測残差コストinter_satdが閾値T2より大きい場合の処理(S302:No、S110〜)、ステップS140以降の処理は、図3のフローチャートにおける同符号のステップと同様であるため、ここで説明を省略する。
本実施の形態の動画像符号化装置は、アクティビティを近似的に示しうる指標値としてインター予測残差コストinter_satdを用いることにより、アクティビティを算出する回路を設ける必要がないため、回路規模を小さくすることができる。
<第4の実施の形態>
本発明の第4の実施の形態も、アクティビティを近似的に示しうる指標値としてインター予測残差コストinter_satdを用いる動画像符号化装置である。この動画像符号化装置は、図1に示す動画像符号化装置100に対して、符号化タイプ決定部110の代わりに図10に示す符号化タイプ決定部410を設けたものである。ここで、符号化タイプ決定部410について説明する。
図10に示すように、符号化タイプ決定部410は、候補評価部120と、符号化タイプ選択部440を備える。
符号化タイプ選択部440は、選択実行部242と、調整処理部444を有する。図5に示す符号化タイプ決定部210と比較すると、符号化タイプ選択部240に備えられた符号化タイプ選択部140を設けていない点と、調整処理部244の代わりに調整処理部444が設けられている点を除き、符号化タイプ選択部440は、符号化タイプ選択部240と同様である。
調整処理部444は、注目MBのインター予測残差コストinter_satdを、アクティビティQを示す指標値として用い、インター予測残差コストinter_satdが予め定められた閾値T2以下であるときに、調整スキップ候補総合コストskip_costAを算出する。調整処理部444による調整スキップ候補総合コストskip_costAの算出処理は、図7のフローチャートが示す処理と同様である。
図11は、符号化タイプ決定部410における処理を示すフローチャートである。図示のように、インター予測残差コストinter_satdが閾値T2以下であるときに(S402:Yes)、調整処理部444により調整スキップ候補総合コストskip_costAが算出される(S240)。インター予測残差コストinter_satdが閾値T2より大きい場合の処理(S402:No、S110〜)、ステップS240以降の処理は、図6のフローチャートにおける同符号のステップと同様であるため、ここで説明を省略する。
本実施の形態の動画像符号化装置も、アクティビティを算出する回路を設ける必要がないため、回路規模を小さくすることができる。
以上、実施の形態をもとに本発明を説明した。実施の形態は例示であり、本発明の主旨から逸脱しない限り、上述した各実施の形態に対してさまざまな変更、増減、組合せを行ってもよい。これらの変更、増減、組合せが行われた変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
例えば、上述した各実施の形態において、予測残差コストとしてsatdを用いたが、sadを用いてもよい。
100 動画像符号化装置
110 符号化タイプ決定部
120 候補評価部
122 イントラ候補評価部
124 インター候補評価部
126 スキップ候補評価部
140 符号化タイプ選択部
142 選択実行部
144 制限処理部
146 アクティビティ算出部
170 直交変換部
180 量子化部
190 エントロピー符号化部
210 符号化タイプ決定部
240 符号化タイプ選択部
242 選択実行部
244 調整処理部
310 符号化タイプ決定部
340 符号化タイプ選択部
344 制限処理部
410 符号化タイプ決定部
440 符号化タイプ選択部
444 調整処理部
ipred_satd イントラ予測残差コスト
inter_satd インター予測残差コスト
skip_satd スキップ候補予測残差コスト
ipred_mb_cost イントラMBタイプコスト
inter_mb_cost インターMBタイプコスト
skip_mb_cost スキップMBタイプコスト
ipred_pred_cost イントラ予測方向コスト
inter_vec_cost インター差分ベクトルコスト
skip_vec_cost スキップ候補差分ベクトルコスト
ipred_cost イントラ総合コスト
inter_cost インター総合コスト
skip_cost スキップ候補総合コスト
inter_costA 制限インター総合コスト
skip_costA 調整スキップ候補総合コスト
pmv 予測動きベクトル
OHI1 イントラオーバヘッド情報
OHI2 インターオーバーヘッド情報
OHI3 スキップオーバーヘッド情報
Q アクティビティ
T1 閾値
T2 閾値

Claims (7)

  1. 動画像の符号化時に行う動き予測処理に際して、注目MB(MB:マクロブロック)の符号化タイプをイントラMB、インターMB、スキップ候補MBのいずれか1つに決定する符号化タイプ決定装置であって、
    符号化タイプ毎に、前記注目MBを該符号化タイプで符号化する場合の予測残差コストと、オーバーヘッドコストを算出するためのオーバーヘッド情報とを取得する候補評価部と、
    符号化タイプ毎に、前記候補評価部が得た前記オーバーヘッド情報に基づいてオーバーヘッドコストを算出して予測残差コストに加算することにより総合コストを得ると共に、符号化タイプ間で、前記総合コストを比較することにより前記注目MBの符号化タイプを選択する符号化タイプ選択部とを有し、
    前記符号化タイプ選択部は、
    インターMBとスキップ候補MB間で前記総合コストの比較をする際に、
    前記注目MBのアクティビティ、または該注目MBのアクティビティの大きさを示しうる別の値である指標値が所定の閾値以下であるときに、インターMBに対応する前記総合コストの制限処理と、スキップMBに対応する前記総合コストの調整処理とのいずれか一方を行ってから前記比較をし、
    前記制限処理は、インターMBに対して、オーバーヘッドコストに含まれる差分ベクトルコストが予測残差コストの1/n(n>1)を超えないように前記差分ベクトルコストを制限した上で総合コストを再計算する処理であり、
    前記調整処理は、スキップMBに対して、スキップ候補MBに対応する前記オーバーヘッド情報に含まれる動きベクトルと、インターMBに対応する前記オーバーヘッド情報に含まれる動きベクトルとの差分を差分ベクトルとしてオーバーヘッドコストに含まれる差分ベクトルコストを再計算し、再計算によって得た差分ベクトルコストを用いて総合コストを再計算する処理であることを特徴とする符号化タイプ決定装置。
  2. 前記符号化タイプ選択部は、前記候補評価部によりインターMBについて得られた予測残差コストを前記指標値として用いることを特徴とする請求項1に記載の符号化タイプ決定装置。
  3. 請求項1または2に記載の符号化タイプ決定装置を備えることを特徴とする動画像符号化装置。
  4. 動画像の符号化時に行う動き予測処理に際して、注目MB(MB:マクロブロック)の符号化タイプをイントラMB、インターMB、スキップ候補MBのいずれか1つに決定する符号化タイプ決定方法において、
    符号化タイプ毎に、前記注目MBを該符号化タイプで符号化する場合の予測残差コストと、オーバーヘッドコストを算出するためのオーバーヘッド情報とを取得し、
    符号化タイプ毎に、前記オーバーヘッド情報に基づいてオーバーヘッドコストを算出して予測残差コストに加算することにより総合コストを得ると共に、符号化タイプ間で、前記総合コストを比較することにより前記注目MBの符号化タイプを選択し、
    インターMBとスキップMB間で前記総合コストの比較をする際に、
    前記注目MBのアクティビティ、または該注目MBのアクティビティの大きさを示しうる別の値である指標値が所定の閾値以下であるときに、インターMBに対応する前記総合コストの制限処理と、スキップMBに対応する前記総合コストの調整処理とのいずれか一方を行ってから前記比較をし、
    前記制限処理は、インターMBに対して、オーバーヘッドコストに含まれる差分ベクトルコストが予測残差コストの1/n(n>1)を超えないように前記差分ベクトルコストを制限した上で総合コストを再計算する処理であり、
    前記調整処理は、スキップ候補MBに対して、スキップ候補MBに対応する前記オーバーヘッド情報に含まれる動きベクトルと、インターMBに対応する前記オーバーヘッド情報に含まれる動きベクトルとの差分を差分ベクトルとしてオーバーヘッドコストに含まれる差分ベクトルコストを再計算し、再計算によって得た差分ベクトルコストを用いて総合コストを再計算する処理であることを特徴とする符号化タイプ決定方法。
  5. 前記インターMBについて得られた予測残差コストを前記指標値として用いることを特徴とする請求項4に記載の符号化タイプ決定方法。
  6. 請求項4または5に記載の符号化タイプ決定方法を実行することを特徴とする動画像符号化方法。
  7. 動画像の符号化時に行う動き予測処理に際して、注目MB(MB:マクロブロック)の符号化タイプをイントラMB、インターMB、スキップ候補MBのいずれか1つに決定するために、
    符号化タイプ毎に、前記注目MBを該符号化タイプで符号化する場合の予測残差コストと、オーバーヘッドコストを算出するためのオーバーヘッド情報とを取得し、
    符号化タイプ毎に、前記オーバーヘッド情報に基づいてオーバーヘッドコストを算出して予測残差コストに加算することにより総合コストを得ると共に、符号化タイプ間で、前記総合コストを比較することにより前記注目MBの符号化タイプを選択する処理をコンピュータに実行せしめるプログラムであって、
    インターMBとスキップMB間で前記総合コストの比較をする際に、
    前記注目MBのアクティビティ、または該注目MBのアクティビティの大きさを示しうる別の値である指標値が所定の閾値以下であるときに、インターMBに対応する前記総合コストの制限処理と、スキップMBに対応する前記総合コストの調整処理とのいずれか一方を行ってから前記比較をし、
    前記制限処理は、インターMBに対して、オーバーヘッドコストに含まれる差分ベクトルコストが予測残差コストの1/n(n>1)を超えないように前記差分ベクトルコストを制限した上で総合コストを再計算する処理であり、
    前記調整処理は、スキップ候補MBに対して、スキップ候補MBに対応する前記オーバーヘッド情報に含まれる動きベクトルと、インターMBに対応する前記オーバーヘッド情報に含まれる動きベクトルとの差分を差分ベクトルとしてオーバーヘッドコストに含まれる差分ベクトルコストを再計算し、再計算によって得た差分ベクトルコストを用いて総合コストを再計算する処理であることを特徴とするプログラム。
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