JP5792366B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に係り、詳しくは、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機に関する。
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、入賞領域に遊技媒体が入賞する(始動条件が成立する)と識別情報を可変表示(「変動」ともいう)可能な可変表示装置が設けられ、可変表示装置において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果(大当り図柄)となった場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御可能になるように構成されたものがある。また、特定遊技状態の終了後には「大当り」となる確率を通常よりも向上させる確率変動制御(確変制御)が行われる特別遊技状態となる遊技機も提供されている。
こうした遊技機には、例えば、遊技者から見た場合に識別情報が仮停止表示して再変動表示(再可変表示)する回数が多いほど「大当り」となる確率が高くなるようにすることにより、特定遊技状態への当選に対する遊技者の期待感を高めることを可能としたものがある(例えば特許文献1)。
特開2007−21094号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、再変動の回数に対してのみ遊技者の注意が向くようになり、予告演出などの演出動作に対する興味が希薄になりやすいため、予告演出などの演出動作による演出効果が低下して、遊技興趣が減退するおそれがあった。
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、再可変表示の回数のみならず、予告演出に対しても遊技者の興味を惹かせることにより、遊技の興趣を向上させる遊技機を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するため、本願の請求項に係る遊技機は、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1など)であって、遊技者により操作可能な操作手段(例えば操作ボタン30など)と、前記有利状態に制御するか否かを決定する決定手段(例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103がステップS250の処理を実行する部分など)と、可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦仮停止させた後、可変表示を再度実行する再可変表示(例えば「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動など)を所定回実行する再可変表示実行手段(例えば演出制御用CPU120がステップS162の飾り図柄変動中処理にて「擬似連」の可変表示演出を実行する部分など)と、前記決定手段による決定結果に基づいて、演出態様に基づいて分類された複数の予告演出種別(例えば表示系予告CAY1〜表示系予告CAY3の表示系予告パターン種別など)のいずれかに決定する予告演出種別決定手段(例えば演出制御用CPU120がステップS733の処理を実行する部分など)と、前記予告演出種別決定手段により決定された予告演出種別に含まれる予告演出の中から、実行する予告演出を決定する予告演出決定手段(例えば演出制御用CPU120がステップS737の処理を実行する部分など)と、前記予告演出決定手段により決定された予告演出を実行する予告演出実行手段(例えば演出制御用CPU120がステップS515にて決定した予告演出制御パターンを用いてステップS162の飾り図柄変動中処理を実行する部分など)とを備え、前記予告演出種別決定手段により決定可能な予告演出種別として、遊技者による前記操作手段に対する操作に応じて前記有利状態となる可能性を予告する予告演出(例えば図35(C)に示すような表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−10による予告演出など)が含まれる操作時予告演出種別(例えば表示系予告CAY2の表示系予告パターン種別など)を設け、前記予告演出実行手段は、前記再可変表示実行手段による前記再可変表示の実行を伴う可変表示が実行されている期間であって、可変表示の開始から仮停止までの第1予告実行期間(例えば初回変動時など)と、前記再可変表示の開始以降の第2予告実行期間(例えば1回目〜3回目の再変動後など)と、を含む複数の予告実行期間にて予告演出を実行可能であり(例えば表示系予告パターン決定テーブル171B〜171D、表示系予告パターン決定テーブル172B〜172D、表示系予告パターン決定テーブル173B〜173Dのいずれかを用いて決定された表示系予告パターンの組合せによる、初回変動時、及び、1回目〜3回目の再変動後に対応した予告演出など)、前記予告演出決定手段は、前記再可変表示実行手段による前記再可変表示の実行を伴う可変表示に対応して前記予告演出種別決定手段により前記操作時予告演出種別に決定されたときには、前記第1予告実行期間及び第2予告実行期間において前記操作時予告演出種別に含まれる予告演出の中から予告演出を決定(例えば図34(B)、図35(A)及び(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル172B〜172Dを用いることにより、初回変動時や1回目再変動後などに対応して表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−10のいずれかに決定する)、前記予告演出実行手段は、前記第2予告実行期間における予告演出が実行されたときの期待度が、前記第1予告実行期間における予告演出が実行されたときの期待度よりも高くなるように、予告演出を実行可能である
このような構成によれば、可変表示が開始されてから導出表示されるまでに再可変表示を実行するとともに、操作時予告演出種別に含まれる予告演出を実行するときには、可変表示が実行されている複数の予告実行期間のうち、可変表示の開始から仮停止までの第1予告実行期間と、再可変表示の開始以降の第2予告実行期間とにおいて、操作時予告演出種別に含まれる予告演出の中から予告演出が決定される。こうして、再可変表示が実行される可変表示中において、遊技者による操作手段に対する操作に応じて予告演出が実行されるので、再可変表示の回数のみならず予告演出に対しても遊技者の興味を惹かせることにより、遊技の興趣を向上させることができる。また、再可変表示の進行に伴って予告演出が実行されなくなることによる演出効果の低下や遊技者の不信感を抑制して、遊技の興趣を向上させることができる。
(2)上記(1)の遊技機において、前記予告演出種別決定手段により決定される各予告演出種別には、第1予告演出(例えば表示系予告CAY1の表示系予告パターン種別に含まれる表示系予告パターンYAP1−1、表示系予告CAY2の表示系予告パターン種別に含まれる表示系予告パターンYAP2−1、表示系予告CAY3の表示系予告パターン種別に含まれる表示系予告パターンYAP3−1など)と、当該第1予告演出に比べて前記有利状態となる可能性が高いことを予告する第2予告演出(例えば表示系予告CAY1の表示系予告パターン種別に含まれる表示系予告パターンYAP1−2〜表示系予告パターンYAP1−4、表示系予告CAY2の表示系予告パターン種別に含まれる表示系予告パターンYAP2−2〜表示系予告パターンYAP2−10、表示系予告CAY3の表示系予告パターン種別に含まれる表示系予告パターンYAP3−2〜表示系予告パターンYAP3−9など)とが含まれ、前記予告演出決定手段は、前記再可変表示決定手段により前記再可変表示を実行する旨の決定がなされ、且つ前記第1予告実行期間において前記第2予告演出を実行する旨の決定を行うときには、前記第2予告実行期間において前記第1予告演出は実行しない旨の決定を行う(例えば図32(B)、図33(A)及び(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル171B〜171D、あるいは、図34(B)、図35(A)及び(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル172B〜172D、あるいは、図36(B)、図37(A)及び(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル173B〜173Dを用いて、初回変動時や1回目再変動後などに対応した表示系予告パターンを決定する)ように構成されてもよい。
このような構成においては、第1予告演出に比べて有利状態となる可能性が高いことを予告する第2予告演出が各予告演出種別に含まれ、第1予告実行期間において第2予告演出を実行する場合には、第2予告実行期間において第1予告演出を実行しない旨の決定が行われる。これにより、再可変表示の進行に伴って有利状態となる期待感が高められる一方で、予告演出により予告される有利状態となる可能性が低下してしまうことを防止して、演出効果の低下や遊技者の不信感を抑制し、遊技の興趣を向上させることができる。
(3)上記(1)または(2)の遊技機において、前記予告演出種別決定手段により決定される前記操作時予告演出種別には、第1予告演出(例えば表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−4のいずれかによる予告演出など)と、当該第1予告演出に比べて前記操作手段に対する操作回数が多くなる第2予告演出(例えば表示系予告パターンYAP2−5〜表示系予告パターンYAP2−10のいずれかによる予告演出など)とが含まれ、前記予告演出決定手段は、前記再可変表示決定手段により前記再可変表示を実行する旨の決定がなされ、且つ前記予告演出種別決定手段により前記操作時予告演出種別に決定されたときには、前記第1予告実行期間において前記第1予告演出を実行するとともに前記第2予告実行期間において前記第2予告演出を実行する旨の決定を行う(例えば図34(B)、図35(A)及び(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル172B〜172Dを用いて、初回変動時に対応して表示系予告パターンYAP2−1を決定するとともに、1回目再変動後〜3回目再変動後に対応して表示系予告パターンYAP2−5〜表示系予告パターンYAP2−10のいずれかに決定する)ように構成されてもよい。
このような構成においては、第1予告演出に比べて操作手段に対する操作回数が多くなる第2予告演出が操作時予告演出種別に含まれ、第1予告実行期間において第1予告演出を実行する場合には、第2予告実行期間において第2予告演出を実行する旨の決定が行われる。こうして、再可変表示の進行に伴って有利状態となる期待感が高められるとともに、予告演出における操作手段の操作回数を増加させて遊技者の興味を惹かせることにより、遊技の興趣を向上させることができる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、前記決定手段によって前記有利状態に制御しない旨の決定がなされたことに基づいて、可変表示状態を所定のリーチ状態とするか否かを決定するリーチ決定手段(例えばCPU103がステップS263〜S267の処理を実行する部分など)と、前記決定手段及び前記リーチ決定手段による決定結果に基づいて、可変表示パターン種別(例えば変動パターン種別など)を複数種類のいずれかに決定する可変表示パターン種別決定手段(例えばCPU103がステップS262、S268、S269の処理のいずれかを実行した後、ステップS270、S271の処理を実行する部分など)と、前記可変表示パターン種別決定手段によって決定された可変表示パターン種別に含まれる可変表示パターンの中から可変表示パターン(例えば変動パターンなど)を決定する可変表示パターン決定手段(例えばCPU103がステップS272〜S274の処理を実行する部分など)とを備えるように構成されてもよい。
このような構成においては、決定手段及びリーチ決定手段による決定結果に基づいて、可変表示パターン種別が複数種類のいずれかに決定され、決定された可変表示パターン種別に含まれる可変表示パターンの中から可変表示パターンが決定される。これにより、可変表示パターン種別や可変表示パターンの変更、追加時の乱数振分け設定が容易になり、開発段階において、可変表示パターンに対応した演出の出現率を設定する際の制限を緩和することができる。
(5)上記(4)の遊技機において、前記可変表示パターン種別決定手段により決定可能な可変表示パターン種別として、前記再可変表示を含めた複数種類の可変表示演出(例えば「擬似連」や「チャンス目停止後滑り」、「滑り」の可変表示演出など)の一部又は全部を実行する可変表示パターン(例えば図6に示す変動パターンPA1−4や変動パターンPA1−5など)が含まれる特定可変表示パターン種別(例えば変動パターン種別CA1−4など)を設け、前記可変表示パターン決定手段は、前記リーチ決定手段により前記リーチ状態としない旨の決定がなされたときに、前記可変表示パターン種別決定手段により前記特定可変表示パターン種別に決定されたことに基づいて、可変表示パターンを、前記可変表示演出を実行するための可変表示パターンに決定する(例えば図17に示すハズレ変動パターン決定テーブル137を用いて、変動パターン種別CA1−4に含まれる変動パターンPA1−4及び変動パターンPA1−5のいずれかに決定する)ように構成されてもよい。
このような構成においては、再可変表示を含めた複数種類の可変表示演出の一部又は全部を実行する可変表示パターンが特定可変表示パターン種別に含まれ、リーチ状態としない旨の決定がなされたときに特定可変表示パターン種別に決定されたことに基づいて、可変表示演出を実行するための可変表示パターンが決定される。これにより、可変表示状態がリーチ状態とならない場合でも、再可変表示を含めた可変表示演出を実行できるようにして多様な演出を可能とし、遊技の興趣を向上させることができる。
(6)上記(1)から(5)のいずれかの遊技機において、前記再可変表示実行手段は、前記複数の可変表示部の全部又は一部にて仮停止させた後、当該仮停止した可変表示部の全部又は一部を変更させることにより、予め定められた特殊組合せ仮停止させた後に、前記再可変表示を実行する特定演出(例えば図26(B)に示す滑りTP1−1〜滑りTP1−4の滑りパターンによる「滑り」の可変表示演出など)を実行可能であり(例えば図6に示す変動パターンPA3−4、変動パターンPA3−5、変動パターンPA3−9、変動パターンPA3−10、変動パターンPA3−12〜変動パターンPA3−14や、図7に示す変動パターンPA5−4、変動パターンPA5−5、変動パターンPA6−4、変動パターンPA6−5、変動パターンPA6−7〜変動パターンPA6−9、変動パターンPA8−4、変動パターンPA8−5、変動パターンPA9−4、変動パターンPA9−5、変動パターンPA9−7〜変動パターンPA9−9による「擬似連」の可変表示演出など)、前記再可変表示決定手段は、前記再可変表示の実行回数に応じて異なる割合(例えば図16に示す当り変動パターン決定テーブル136の設定例において、変動パターン種別CA3−3の場合に、初回変動時では0の割合、1回目再変動後では約3/10の割合、2回目再変動後では約4/5の割合、すなわち、1回目再変動後及び2回目再変動後の少なくともいずれかにて約4/5の割合となり、変動パターン種別CA3−6の場合に、初回変動時では0の割合、1回目再変動後では約2/5の割合、2回目再変動後では約7/10の割合、3回目再変動後では約9/10の割合、すなわち、1回目〜3回目再変動後の少なくともいずれかにて約9/10の割合となる)で前記特定演出を実行するか否かを決定する特定演出決定手段を含む(例えばCPU103がステップS274にて変動パターンを決定する部分など)ように構成されてもよい。
このような構成においては、再可変表示の実行回数に応じて異なる割合で特定演出を実行するか否かが決定される。こうして、特定演出が実行されるか否かにより、再可変表示が継続して実行されるか否かに対する遊技者の期待感や焦燥感を煽り、再可変表示の回数のみならず特定演出に対しても遊技者の興味を惹かせることにより、遊技興趣を向上させることができる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 各種のチャンス目を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 主基板の側にてカウントされる乱数値を例示する説明図である。 ハズレ変動パターンを例示する図である。 大当り変動パターンを例示する図である。 変動パターン種別を例示する図である。 特図表示結果決定テーブルの構成例を示す図である。 大当り種別決定テーブルの構成例を示す図である。 リーチ決定テーブルの構成例を示す図である。 大当り変動パターン種別決定テーブルの構成例を示す図である。 大当り変動パターン種別決定テーブルの構成例などを示す図である。 リーチ変動パターン種別決定テーブルの構成例を示す図である。 非リーチ変動パターン種別決定テーブルの構成例を示す図である。 当り変動パターン決定テーブルの構成例を示す図である ハズレ変動パターン決定テーブルの構成例を示す図である 遊技制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図である。 演出制御基板の側でカウントされる乱数値を例示する説明図である。 最終停止図柄決定テーブルの構成例を示す図である。 左右出目判定テーブルの構成例を示す図である。 最終停止図柄とならない非リーチ組合せを示す図である。 最終停止図柄決定テーブルの構成例を示す図である。 最終停止図柄決定テーブルの構成例を示す図である。 大当り中昇格演出決定テーブルの構成例を示す図である。 滑りパターン決定テーブルの構成例などを示す図である。 滑り時仮停止図柄決定テーブルの構成例を示す図である。 擬似連チャンス目決定テーブルの構成例を示す図である。 擬似連変動での停止図柄を示す説明図である。 再抽選前仮停止図柄決定テーブルの構成例を示す図である。 表示系予告パターン種別決定テーブルの構成例などを示す図である。 表示系予告パターン決定テーブルの構成例を示す図である。 表示系予告パターン決定テーブルの構成例などを示す図である。 表示系予告パターン決定テーブルの構成例を示す図である。 表示系予告パターン決定テーブルの構成例などを示す図である。 表示系予告パターン決定テーブルの構成例を示す図である。 表示系予告パターン決定テーブルの構成例などを示す図である。 部材系予告パターン決定テーブルの構成例を示す図である。 部材系予告パターン決定テーブルの構成例などを示す図である。 各種の演出制御パターンテーブルの構成例を示す図である。 演出制御パターンの構成例などを示す図である。 演出制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図である。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。 大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 飾り図柄変動設定処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示中演出設定処理の一例を示すフローチャートである。 仮停止図柄の決定動作例を示す図である。 予告演出設定処理の一例を示すフローチャートである。 飾り図柄変動中処理の一例を示すフローチャートである。 表示系予告パターンによる予告演出の実行例を示す図である。 表示系予告パターンによる予告演出の実行例を示す図である。 表示系予告パターンによる予告演出の実行例を示す図である。 「擬似連」及び「滑り」の可変表示演出を実行する場合の表示動作例を示す図である。 「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出を実行する場合の表示動作例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにより可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにより可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはともに、例えば方形状に形成されている。なお、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数に分割された可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄を可変表示する。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動のいずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。なお、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアは、画像表示装置5の表示領域内で移動可能とされ、飾り図柄を縮小あるいは拡大して表示することができるようにしてもよい。このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム、又は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、表示結果を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。
画像表示装置5では、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rとなる表示領域として、3つの領域が接着して、あるいは、分離して、あるいは、接着及び分離が可能に、設けられてもよい。画像表示装置5における表示動作は、図2に示す演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120によって制御される。演出制御用CPU120は、第1特別図柄表示装置4Aで第1特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置5で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示装置4Bで第2特図の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って画像表示装置5で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字「一」〜「八」、英文字「A」〜「H」、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなど。なお、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい。)で構成される。また、こうした8種類の飾り図柄の他に、ブランク図柄(大当り組合せを構成しない図柄)が含まれていてもよい。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
飾り図柄の変動中には、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入(始動入賞)したときに発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームを開始するための開始条件は成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
一例として、始動入賞記憶表示エリア5Hには、始動入賞の発生に基づき先に始動条件が成立した可変表示ゲームから順に左から右へと、表示色が変更される複数の表示部位が設けられている。そして、第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときには、通常非表示(透過色)となっている表示部位のうちの1つ(例えば非表示となっている表示部位のうち左端の表示部位)を青色表示に変化させる。また、第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときには、通常非表示となっている表示部位のうちの1つを赤色表示に変化させる。その後、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件(第1開始条件)と第2特図を用いた特図ゲームの開始条件(第2開始条件)のいずれかが成立したときには、例えば左端の表示部位における表示を除去するとともに、各表示部位における表示を1つずつ左方向に移動させる。このとき、青色表示や赤色表示に変化していた表示部位のうちの1つ(例えば表示色が変化していた表示部位のうち右端の表示部位)は、非表示に戻る。ここで、保留記憶表示を行う際に、可変表示ゲームの始動条件が成立したことに基づく特図保留記憶数は特定できたものの、その始動条件が第1始動条件であるか第2始動条件であるかを特定できない場合に、例えば特図保留記憶数に対応する個数の表示部位を灰色に変化させることなどにより、特図保留記憶数の表示態様を所定の表示態様に変更してもよい。
なお、始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図保留記憶数を示す数字を表示することなどにより、特図保留記憶数を遊技者等が認識できるようにしてもよい。始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示エリア5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に進入した有効始動入賞球数としての第1保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に進入した有効始動入賞球数としての第2保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1保留記憶数と第2保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の周辺の飾り部において、上側には、予告用可動部材78が設けられている。予告用可動部材78は、図2に示すモータ86の回転軸に取り付けられ、モータ86の回転に伴って移動する。予告用可動部材78は、予告演出が実行されるときに動作する。一例として、予告用可動部材78は、通常時(動作停止時)は画像表示装置5の上部にて、画像表示装置5における表示画面の前面からは退避した位置に保持されている。そして、予告演出による動作時には、画像表示装置5における表示画面の前面に、少なくとも予告用可動部材78の一部が進出するように回動し、動作終了時には再び通常時の位置に戻る。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口に進入しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態にする。特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。
こうして、第1始動条件や第2始動条件が成立したものの、先に開始された特図ゲームが実行中であることや、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されていることなどにより、特図ゲームを開始するための開始条件が成立しないときには、可変表示の保留が発生する。例えば、第1始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2保留記憶数が1減算(デクリメント)される。なお、この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数との加算値を、合計保留記憶数という。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20は、例えば「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の普通図柄を可変表示する。複数種類の普通図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、普通図柄表示器20は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等を普通図柄として可変表示するものに限定されず、例えば「○」と「×」とを示す装飾ランプ(又はLED)を交互に点灯させることや、「左」、「中」、「右」といった複数の装飾ランプ(又はLED)を所定順序で点灯させることにより、普通図柄を可変表示するものであってもよい。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口が1つ又は複数設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿が設けられている。例えば上皿の上面における手前側の所定位置には、押下操作などにより遊技者が操作可能な操作ボタン30が設置されている。この操作ボタン30は、押下可能であるとともに、回動可能なジョグダイアルになっている。なお、操作ボタン30は、押下操作や回動操作が可能なものに限定されず、例えばタッチパネルのように接触操作や押圧操作が可能なものであってもよいし、レバー型スイッチのような傾動操作が可能なものであってもよい。また、操作ボタン30に代えて、例えば赤外線センサやCCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による所定の操作行為を検出できるセンサを用いてもよい。すなわち、操作ボタン30は、遊技者による所定の操作行為を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。操作ボタン30に対してなされた遊技者の操作行為は、図2に示す操作検出スイッチ31によって検出される。
普通図柄表示器20による普図ゲームは、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームは、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、開始される。第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームは、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間となる所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄以外の特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「1」、「3」、「7」を示す数字を大当り図柄とし、「−」を示す記号をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
この実施の形態では、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を15ラウンド大当り図柄とし、「1」の数字を示す特別図柄を2ラウンド大当り図柄とする。特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される多ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(15ラウンド大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の開閉板が、第1期間となる所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが実行される。こうしてラウンド中に大入賞口を開放状態とした開閉板は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態に変化させて、1回のラウンドを終了させる。15ラウンド大当り状態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が、第1ラウンド数(例えば「15」)となる。ラウンドの実行回数が「15」となる15ラウンド大当り状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。このような15ラウンド大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞するたびに15個の出玉が得られる。なお、15ラウンド大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として2ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される少ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(2ラウンド大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる期間(開閉板により大入賞口を開放状態とする期間)が、15ラウンド大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.5秒間)となる。また、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が、15ラウンド大当り状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となる。なお、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が第2ラウンド数となるように制御されればよく、それ以外の制御は15ラウンド大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。ラウンドの実行回数が「2」となる2ラウンド大当り状態における遊技は、2回開放遊技とも称される。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた所定の入賞球装置において、大入賞口となる所定の入賞口を閉鎖状態から開放状態とすることなどにより、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間又は第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。このような2ラウンド大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞すれば15個の出玉が得られるが、大入賞口の開放期間が第2期間(0.5秒間)であって、非常に短い。そのため、2ラウンド大当り状態は実質的には出玉が得られない大当り遊技状態である。なお、2ラウンド大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。また、少ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、多ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態に比べて、ラウンドの実行回数が少ないものに限定されず、例えばラウンドの実行回数は少ラウンド特定遊技状態と多ラウンド特定遊技状態とで同一である一方で、少ラウンド特定遊技状態では大入賞口を開放状態とする上限期間(例えば2秒間)が多ラウンド特定遊技状態での上限期間(例えば29秒間)に比べて短くなるものであってもよい。すなわち、少ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を開放状態に変化させる期間が多ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が多ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
また、15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき15ラウンド大当り状態が終了した後には、特別遊技状態の1つとして、通常状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の変動時間(特図変動時間)が短縮される時短状態に制御される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や確変状態及び時短状態とは異なる遊技状態としての通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短状態は、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。こうした「3」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に時短状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、通常大当り図柄(「非確変大当り図柄」ともいう)と称される。また、15ラウンド非確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「15R通常大当り」(「15R非確変大当り」ともいう)と称される。
15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき15ラウンド大当り状態が終了した後や、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づき2ラウンド大当り状態が終了した後には、時短状態とは異なる特別遊技状態の1つとして、例えば通常状態に比べて特図変動時間が短縮されるとともに、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態(高確率状態)に制御される。この確変状態では、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態や時短状態よりも高くなるように向上する。このような確変状態は、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続する。こうした「7」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、確変大当り図柄と称される。「1」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される2ラウンド大当り図柄は、突確大当り図柄と称される。また、確変大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「15R確変大当り」と称される。突確大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となることは、「突確大当り」(「2R確変大当り」ともいう)と称される。なお、15ラウンド大当り図柄「3」及び「7」、2ラウンド大当り図柄「1」は一例であり、各大当り図柄はこれらに限定されない。例えば、遊技者に大当り図柄であることや、大当り種別を認識されないようにするために、大当り図柄を数字とせずに予め定められた記号(例えば「コ」など)にしてもよい。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、確変状態や時短状態において第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。したがって、確変状態や時短状態では、通常状態に比べて大当り遊技状態となりやすくなる。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態と時短状態のいずれかに制御されている期間と同一であればよい。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示画面に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「擬似連」や「滑り」、「チャンス目停止後滑り」といった可変表示演出が実行可能であり、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して、各々の演出動作を実行するか否かが決定される。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大4回まで)行うことができる。一例として、「擬似連」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、図3(A)に示すような特殊組合せの擬似連チャンス目GC1〜GC8として予め定められた複数種類のハズレ組合せのいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。ここで、図3(A)などに示す「左図柄」は「左」の飾り図柄表示エリア5Lに仮停止表示される飾り図柄であり、「中図柄」は「中」の飾り図柄表示エリア5Cに表示される飾り図柄であり、「右図柄」は「右」の飾り図柄表示エリア5Rに表示される飾り図柄である。なお、仮停止表示では、飾り図柄が停留して表示される一方で、例えば揺れ変動表示を行うことや短時間の停留だけで直ちに飾り図柄を再変動させることなどによって、遊技者に停止表示された飾り図柄が確定しない旨を報知すればよい。あるいは、仮停止表示でも、停止表示された飾り図柄が確定したと遊技者が認識する程度に飾り図柄を停留させてから、飾り図柄を再変動させるようにしてもよい。
「擬似連」の可変表示演出では、擬似連変動(再変動)の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなるように設定されていればよい。これにより、遊技者は、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかが仮停止表示されることにより、「擬似連」の特定演出が行われることを認識でき、擬似連変動の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる期待感が高められる。この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動(再変動)が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。
「擬似連」の可変表示演出が実行される際には、初回変動を含む複数回の変動表示(擬似連変動)に伴って、関連する表示演出などによる再変動演出が実行されるようにしてもよい。一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが1つずつ増えていくように制御されてもよい。また、各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、装飾用LEDの表示色が変化するように制御されてもよいし、複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが変化するように制御されてもよい。他の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた可動部材が動作するように制御されてもよい。この可動部材は、予告用可動部材78と同一の可動部材であってもよいし、予告用可動部材78とは別個に設けられた可動部材であってもよい。さらに他の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、画像表示装置5において特定のキャラクタ画像といった所定の演出画像を表示するように制御されてもよい。これらの再変動演出の一部又は全部に加えて、あるいは、これらの再変動演出の一部又は全部に代えて、装飾用LEDの点灯や点滅、可動部材の動作、演出画像の表示のうち、一部又は全部を組み合わせた再変動演出を実行するように制御されてもよい。このとき、1種類の演出態様のみで再変動演出が実行される場合よりも、複数種類の演出態様を組み合わせた再変動演出が実行される期間を含んでいる場合や、複数回の再変動演出における演出態様が変化する場合に、可変表示結果が「大当り」となる可能性や、「15R確変大当り」となる可能性が高まるようにしてもよい。
再変動演出として実行される演出動作は、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9といった他の発光体の点灯動作といった、任意の演出動作を含んだものであってもよい。また、例えばスピーカ8L、8Rによる音声や効果音の出力の違い、演出対象物(例えば予告用可動部材78などの可動部材)の動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違いなど)、画像表示装置5に表示されるキャラクタ画像の動きの違い(動作速度の違い、動作する距離の違い、動作方向の違いなど)によって再変動演出の演出態様を相違させたり、画像表示装置5においてキャラクタ画像ではなく文字表示を変化させたり背景画像の表示を変化させたりして、再変動演出における演出態様を相違させてもよい。さらに、飾り図柄の変動中に実行される再変動演出とは別に、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる飾り図柄の仮停止時などに、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9などの発光体の点灯動作といった、任意の演出動作によりチャンス目が仮停止表示されたことを遊技者が認識できるようにしてもよい。
「滑り」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」又は「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方又は双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
この実施の形態では、図3(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8とは異なるハズレ組合せの飾り図柄が「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて仮停止表示された後、「滑り」の可変表示演出における再変動を実行して「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部又は一部の飾り図柄を変更させることにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)を実行する特定演出が行われることがある。なお、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5R)にて、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれにもなり得ない態様で飾り図柄を可変表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアの全部又は一部(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方又は双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に仮停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を擬似連チャンス目GC1〜GC8となり得る態様に変更させるようにしてもよい。このように、特定演出では、「滑り」の可変表示演出に続けて「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)が実行されることにより、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部又は一部にて擬似連チャンス目GC1〜GC8とは異なるハズレ組合せの飾り図柄を仮停止表示させた後、当該仮停止表示した飾り図柄表示エリアの全部又は一部にて飾り図柄を変更させることにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる飾り図柄を仮停止表示させてから、擬似連変動となる再変動が行われる。
また、例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて互いに異なる飾り図柄が仮停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない表示態様(非リーチ状態)で仮停止表示された後、「滑り」の可変表示演出における再変動を実行して「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rの全部又は一部の飾り図柄を変更させることにより、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて互いに同一の飾り図柄を仮停止表示してリーチ状態とすることがある。この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数が2回又は3回である場合に、「滑り」の可変表示演出が実行されてから擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる飾り図柄を仮停止表示したりリーチ状態としたりすることがある。
特定演出として「滑り」の可変表示演出に続けて「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)が実行される場合などには、擬似連変動(再変動)を実行した回数に応じて異なる割合で、「滑り」の可変表示演出が実行される。具体的には、擬似連変動(再変動)の実行回数が多くなるに従って、「滑り」の可変表示演出が行われる可能性が高くなるように設定されていればよい。一例として、飾り図柄の可変表示が開始されてから1回目の擬似連変動(再変動)が実行されるまでの初回変動時には、「滑り」の可変表示演出が実行されずに擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。これに対して、1回目の再変動後には、例えば約2/5の割合で「滑り」の可変表示演出が行われた後に擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示され、約3/5の割合で「滑り」の可変表示演出が実行されずに擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。また、2回目の再変動後には、例えば約7/10の割合で「滑り」の可変表示演出が行われた後に擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示され、約3/10の割合で「滑り」の可変表示演出が実行されずに擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。さらに、3回目の再変動後には、例えば約9/10の割合で「滑り」の可変表示演出が行われた後にリーチ状態となり、約1/10の割合で「滑り」の可変表示演出が実行されずにリーチ状態となる。なお、1回目の再変動後や2回目の再変動後であっても、「滑り」の可変表示演出が行われた後に、あるいは、「滑り」の可変表示演出が実行されずに、リーチ状態となることがある。また、擬似連変動(再変動)の実行回数に対応して「滑り」の可変表示演出が実行される割合は、可変表示結果が「大当り」となるか否かや、リーチ演出の種類、擬似連変動(再変動)の合計回数などに応じて、異ならせるようにしてもよい。さらに、「滑り」の可変表示演出が実行される割合は、擬似連変動(再変動)を実行した回数ごとに、全て異なるように設定されるものに限定されず、複数の異なる割合となるのであれば、一部に同一の割合が含まれてもよい。
「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなるハズレ組合せ(特殊組合せ)の飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「擬似連」、「滑り」、「チャンス目停止後滑り」の他にも、例えば「発展チャンス目」や「発展チャンス目終了」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。これにより、発展チャンス目を構成する飾り図柄が仮停止表示されたときには、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する、遊技者の期待感が高められる。また、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出や可変表示演出とは異なり、例えば所定のキャラクタ画像やメッセージ画像といった演出画像を表示することなどのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、遊技者に報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前に実行(開始)されるものであればよい。この実施の形態では、「ステップアップ動作」や「ボタン操作予告」といった、複数種類の予告演出が実行可能に設定されている。予告演出となる演出動作は、それが実行されるか否かによっては特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)に変化が生じないものであればよい。
「ステップアップ動作」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示画面にて、予め用意された複数種類の演出画像を所定の順番に従って切り替えて表示させる演出表示により、演出態様が複数段階に変化(ステップアップ)するような演出動作が行われることがある。なお、「ステップアップ動作」の予告演出では、予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれか1つ(例えば所定の順番において最初に表示される演出画像など)が表示された後、演出画像が切り替えられることなく、予告演出における演出表示を終了させることがあるようにしてもよい。また、「ステップアップ動作」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、例えば予告用可動部材78を所定の順番に従って複数種類の動作態様で動作させる演出動作により、演出態様が複数段階に変化(ステップアップ)するような演出動作が行われることがある。なお、「ステップアップ動作」の予告演出では、予告用可動部材78が1種類の動作態様で演出動作を行った後、2段階目の演出動作に切り替えられることなく、予告演出における演出動作を終了させることがあるようにしてもよい。このように、「ステップアップ動作」の予告演出は、1回の始動入賞(第1始動入賞口又は第2始動入賞口に1個の遊技球が進入したこと)に対応して実行される特別図柄や飾り図柄の可変表示中に実行される予告演出の一種であり、特に予告の態様(表示、音、ランプ、可動物等)が複数段階に変化(ステップアップ)するステップアップ予告演出である。一般的には変化する回数(ステップ数)が多い程信頼度(可変表示結果が「大当り」となる可能性)が高くなる。また、ステップアップ予告演出におけるステップ数、あるいは、各ステップにおける演出態様に応じて、「15R確変大当り」や「2R確変大当り」となること、特定のリーチ演出が実行されること、「15R通常大当り」から「15R確変大当り」へと昇格することのうち、少なくともいずれか1つを予告するものであってもよい。さらに変化する回数(ステップ数)によって予告する対象も変化するものでもよい。例えば第2ステップまで行くと「リーチ確定」、第3ステップまで行くと「スーパーリーチ確定」、第4ステップまで行くと「大当り確定」となるようなものでもよい。予告の態様の変化(ステップアップ)としては、異なるキャラクタ画像が順番に表示されるものであってもよいし、1つのキャラクタにおける形状や色等が変化することでステップアップするようなものであってもよい。すなわち、遊技者からみて予告する手段(表示、音、ランプ、可動物等)の状態が段階的に変化したと認識可能なものであればよい。
「ボタン操作予告」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、遊技者により操作ボタン30が操作されたことに応じて、例えば画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示を変更することや、スピーカ8L、8Rから出力させる音声などを変更することにより、演出動作を変化させる。一例として、「ボタン操作予告」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、ボタン操作促進演出となる所定の演出動作が行われる。ボタン操作促進演出は、例えば画像表示装置5の表示画面における所定位置に、予め用意されたキャラクタ画像やメッセージ画像といった演出画像を表示させることなどにより、遊技者による操作ボタン30の操作を促す演出動作であればよい。遊技者による操作ボタン30の操作を促す演出動作としては、画像表示装置5に演出画像を表示させるものに限定されず、スピーカ8L、8Rから所定の音声を出力させるもの、遊技効果ランプ9や装飾用LEDを所定の点灯パターンで点灯あるいは点滅させるもの、遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用役物が備える可動部材を所定の動作態様で動作させるもの、あるいは、これらのいずれかを組み合わせたものであってもよい。こうしたボタン操作促進演出が行われるときには、遊技者による操作ボタン30の操作を有効に検出する操作有効期間となる。そして、操作有効期間内に遊技者による操作ボタン30の操作が操作検出スイッチ31によって検出されると、その操作が検出されたタイミングにて、ボタン操作促進演出の実行を停止するとともに、例えば予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれかの演出画像を画像表示装置5に表示させることや、予め用意された複数種類の音声パターンのうちいずれかの音声パターンに対応する効果音をスピーカ8L、8Rから出力させることといった、各種の演出動作が実行される。
「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)が実行される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから1回目の擬似連変動(再変動)が実行されるまでの初回変動時や、1回目〜3回目の再変動後における可変表示中のそれぞれにおいて、予告演出となる演出動作を実行することができる。一例として、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が実行されている期間として、複数の予告実行期間が設けられる。こうした複数の予告実行期間には、可変表示の開始から擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示されるまでの初回変動時における第1予告実行期間と、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)を開始した以降(1回目〜3回目の再変動後)の第2予告実行期間とが含まれている。なお、第1予告実行期間を初回変動時とするものに限定されず、例えば1回目の再変動後を第1予告実行期間とし、2回目の再変動後を第2予告実行期間とする場合のように、擬似連変動(再変動)を開始した以降であっても、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が実行されている複数の期間のうち、先に開始される期間を第1予告実行期間とし、その第1予告実行期間が終了した後に開始される期間を第2予告実行期間としてもよい。
この実施の形態では、こうした複数の予告実行期間のそれぞれにおいて、演出内容が同一の予告演出、又は、演出内容が異なる予告演出を、実行可能に設定されている。ここで、第1予告実行期間にて「ボタン操作予告」の予告演出が実行される場合には、第2予告実行期間でも「ボタン操作予告」の予告演出が実行されるように、各予告実行期間における予告演出が決定される。なお、例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった以降のように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄が停止表示(仮停止表示)されている期間では、第1予告実行期間にて「ボタン操作予告」の予告演出が実行される場合でも、「ボタン操作予告」とは異なる予告演出(例えば「ステップアップ動作」の予告演出)が実行されてもよい。また、第1予告実行期間と第2予告実行期間とで「ボタン操作予告」の予告演出が実行されるのであれば、この予告演出と重複して、あるいは、この予告演出が実行される前後のいずれか一方又は双方のタイミングなどにて、「ボタン操作予告」とは異なる予告演出が実行されてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「リーチ無しハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチ組合せ(リーチハズレ組合せともいう)となる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。なお、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄と、リーチ組合せとなる確定飾り図柄は、まとめてハズレ組合せ(非特定の組合せ)の確定飾り図柄ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち通常大当り図柄である「3」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定の通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される。ここで、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、通常大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「通常」(「通常大当り」ともいう)の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。こうして「通常」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り遊技状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、時短状態又は通常状態に制御されることになる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち確変大当り図柄である「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、大当り種別が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後などに、もしくは、大当り種別が「通常」である場合とは異なるリーチ演出が実行された後などに、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。ここで、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となることに対応して、リーチ演出が実行された後などに、確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。なお、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、飾り図柄の可変表示結果として、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。このように、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される場合でも、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示されるときは、「確変」の可変表示態様に含まれる。こうして「確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。
確定飾り図柄が通常大当り組合せや確変大当り組合せとなる飾り図柄の可変表示中には、再抽選演出が実行されてもよい。再抽選演出では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに通常大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる飾り図柄(確変図柄)と、通常大当り組合せとなる飾り図柄(通常図柄)のうちいずれかを、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「通常」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に通常大当り組合せとなる確定飾り図柄を導出表示する変動中昇格失敗演出が行われる。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する変動中昇格成功演出が実行されることもあれば、変動中昇格失敗演出が実行されることもある。
通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。なお、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の可変表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
大当り中昇格演出には、確定飾り図柄が通常大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。例えば、大当り中昇格演出では、画像表示装置5の表示画面にて飾り図柄を可変表示させて通常図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、あるいは、飾り図柄の可変表示とは異なる演出画像の表示を行うことなどにより、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、例えば図3(B)に示すような突確チャンス目TC1〜TC4として予め定められた複数種類の確定飾り図柄の組合せのいずれかが停止表示される。なお、特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。このように特図ゲームにおける確定特別図柄が2ラウンド大当り図柄である「1」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。こうして「突確」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、2ラウンド大当り状態に制御され、その2ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。なお、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄や確変大当り組合せとなる確定飾り図柄、また、突確チャンス目TC1〜TC4となる確定飾り図柄は、まとめて大当り組合せ(特定の組合せ)の確定飾り図柄ともいう。
可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合には、飾り図柄の可変表示中に突確モード開始演出が実行されてもよい。突確モード開始演出では、大当り種別が「突確」となることに対応して予め定められた演出動作が行われる。突確モード開始演出が行われた後には、突確モードと称される通常の演出モードとは異なる演出モードが開始されてもよい。また、突確モード開始演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作に限定されず、2ラウンド大当り状態となる期間の一部または全部においても、可変表示中から継続して実行される演出動作であってもよい。突確モード開始演出が開始されるときには、可変表示中の飾り図柄を消去して、突確モード開始演出が実行された後には、確定飾り図柄が導出表示されないようにしてもよい。突確モードでは、例えば可変表示結果が「大当り」となって確変状態が終了するまで、突確モード中演出が行われる。突確モード中演出では、画像表示装置5の表示画面における背景画像の表示態様を通常の演出モードにおける表示態様とは異なるものとすること、飾り図柄の可変表示に伴ってスピーカ8L、8Rから出力される音声を通常の演出モードにおける音声とは異なるものとすること、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯パターンを通常の演出モードにおける点灯パターンとは異なるものとすること、あるいは、これらの一部又は全部を組み合わせることにより、突確モードであることを遊技者が認識できるように報知すればよい。
確変状態では、例えば「確変中」といった確変状態であることを報知する演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させること、及び/又は、画像表示装置5の表示画面における背景画像や飾り図柄の表示態様を通常の演出モードにおける表示態様とは異なるものとすることなどにより、確変状態であることを遊技者が認識できる確変中の演出モードとなるようにしてもよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。主基板11には、例えば中継基板15に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から中継基板15を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、中継基板15から主基板11への信号の入力を阻止する。したがって、演出制御基板12や中継基板15の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。
中継基板15には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から中継基板15への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。したがって、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。この実施の形態では、中継基板15において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を防止することができる。
中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図4(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図4(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図4(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
この実施の形態では、第1及び第2変動開始コマンドと、変動パターン指定コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、第1特図及び第2特図のいずれが変動開始となるかの指定内容と、変動パターンの指定内容とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動開始となる特別図柄(第1特図あるいは第2特図)と変動パターンとの組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動開始となる特別図柄と変動パターンとを特定できるようにしてもよい。ここで、変動開始となる特別図柄と変動パターンとを1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成した場合には、1つの変動パターンに対して、変動開始となる特別図柄(第1特図あるいは第2特図)に応じた2種類の演出制御コマンドを用意しなければならないことがある。これに対して、変動開始となる特別図柄を指定する演出制御コマンドと、変動パターンを指定する演出制御コマンドとを別個に用意すれば、変動開始となる特別図柄に対応した2種類の演出制御コマンドと、変動パターンの種類数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図4(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」、「大当り」のいずれとなるかの事前判定結果、また、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様(大当り種別)が「通常」、「確変」、「突確」のいずれとなるかの大当り種別決定結果に対応して、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前判定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「通常」となる旨の事前判定結果及び大当り種別決定結果を示す第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる旨の事前判定結果及び大当り種別決定結果を示す第3可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる旨の事前判定結果及び大当り種別決定結果を示す第4可変表示結果通知コマンドである。
この実施の形態では、変動パターン指定コマンドと可変表示結果通知コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、変動パターン指定コマンドに示される変動パターンと、可変表示結果通知コマンドに示される可変表示結果とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動パターンと可変表示結果(「ハズレ」および「大当り」のいずれかと、「大当り」となる場合における大当り種別)との組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果を特定可能な情報が伝送されるようにしてもよい。あるいは、3つ以上の演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果とを特定できるようにしてもよい。ここで、変動パターンと可変表示結果とを1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成した場合には、1つの変動パターンに対して、複数種類の可変表示結果に応じた複数種類の演出制御コマンドを用意しなければならないことがある。これに対して、変動パターンを指定する演出制御コマンドと、可変表示結果を通知する演出制御コマンドとを別個に用意すれば、変動パターンの種類数に対応した個数の演出制御コマンドと、可変表示結果の種類数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで飾り図柄の可変表示の停止を指定する飾り図柄停止コマンドである。コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示といった、大当り遊技状態の開始に対応した演出動作の実行を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。当り開始指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前判定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り開始指定コマンドでは、事前判定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
この実施の形態では、飾り図柄の可変表示の停止を指定する演出制御コマンドとして、飾り図柄停止コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するようにしている。これに対して、飾り図柄停止コマンドの送信は行われないようにしてもよい。この場合、演出制御基板12の側では、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに対応する特図変動時間を特定し、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信してからの経過時間が特定された特図変動時間に達したときに、主基板11からの演出制御コマンドを受信しなくても、特図ゲームに対応して実行される演出を終了するための設定が行われるようにすればよい。
コマンドA1XXHは、大当り遊技状態であるときに、大入賞口が開放状態となっている期間といった、大当り遊技状態の所定期間(大入賞口開放中期間)であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態であるときに、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間といった、大入賞口開放中通知コマンドとは異なる大当り遊技状態の所定期間(大入賞口閉鎖期間)であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば15ラウンド大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)や、2ラウンド大当り状態における大入賞口の開放回数(例えば「1」又は「2」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。なお、大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となっている期間であるか、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかにかかわりなく、大当り遊技状態の開始時点から終了時点まで継続的な演出動作が実行されるようにしてもよい。こうした演出動作とともに、あるいは、こうした演出動作とは別に、例えばラウンドの実行回数を示す演出画像を表示する場合のように、大入賞口が開放状態となって新たなラウンドの実行が開始されるごとに、表示内容などが変化する演出動作が実行されるようにしてもよい。
コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示といった、大当り遊技状態の終了に対応した演出動作の実行を指定する当り終了指定コマンドである。当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前判定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り終了指定コマンドでは、事前判定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
コマンドB001Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB002Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC0XXHは、画像表示装置5の表示領域に設けられた始動入賞記憶表示エリア5Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を通知する保留記憶数通知コマンドである。保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したことに対応して、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかが送信されたことに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。保留記憶数通知コマンドでは、例えば図18に示す第1特図保留記憶部151Aにおける保留データと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数(例えば「1」〜「8」)、あるいは、始動データ記憶部151Cにおける始動データの総記憶数(例えば「1」〜「8」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。これにより、演出制御基板12の側では、第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したときに、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信して、第1特図保留記憶部151Aと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数を特定することができる。
この実施の形態では、第1及び第2始動口入賞指定コマンドと保留記憶数指定コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、第1始動条件及び第2始動条件のいずれが成立したかの通知内容と、合計保留記憶数の通知内容とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、成立した始動条件(第1始動条件あるいは第2始動条件)と合計保留記憶数との組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、成立した始動条件と合計保留記憶数とを特定できるようにしてもよい。ここで、第1始動条件と第2始動条件のいずれが成立したかを、合計保留記憶数とともに1つの演出制御コマンドで特定可能とする場合には、例えば合計保留記憶数の上限値が「8」である場合に、第1始動条件と第2始動条件のそれぞれが成立した場合に対応して8種類ずつの合計16種類の演出制御コマンドを用意しなければならない。これに対して、第1始動条件と第2始動条件のいずれが成立したかを特定可能な演出制御コマンドと、合計保留記憶数を特定可能な演出制御コマンドとを別個に用意すれば、第1始動条件と第2始動条件のそれぞれを特定可能な2種類の演出制御コマンドと、合計保留記憶数を特定可能とする8種類の演出制御コマンドの、合計10種類の演出制御コマンドを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/O105は、外付けであってもよい。
このように、遊技制御用マイクロコンピュータ100ではCPU103がROM101に格納されている遊技制御用のプログラムを実行して遊技制御を行うので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ100(又はCPU103)が実行する(又は処理を行う)ということは、具体的には、CPU103がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板11とは異なる他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
主基板11では、例えば図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図5は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図5に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2−1、リーチ決定用の乱数値MR2−2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。
こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の全部又は一部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図18に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。一例として、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データは、乱数回路104によりCPU103とは独立して更新され、それ以外の乱数値MR2−1、MR2−2、MR3、MR4を示す数値データは、CPU103がランダムカウンタを用いてソフトウェアにより更新されればよい。また、乱数回路104により更新された数値データの全部又は一部を用いて、スクランブル処理や演算処理といった所定の処理を実行することにより、乱数値MR1〜MR4の全部又は一部を示す数値データが更新されるようにしてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100は、乱数回路104が更新する数値データの初期値を設定する機能を有していてもよい。例えば、ROM101等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ100のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ100の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行って得られた数値データを、乱数回路104が更新する数値データの初期値として設定する。このような処理を行うことにより、乱数回路104が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2−2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における飾り図柄の可変表示態様である大当り種別を「通常」、「確変」、「突確」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。リーチ決定用の乱数値MR2−2は、可変表示結果を「ハズレ」とする場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「239」の範囲の値をとる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、飾り図柄の変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「241」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR4は、飾り図柄の変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。
図6及び図7は、この実施の形態における飾り図柄の変動パターンを示している。図6は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、予め用意されたハズレ変動パターンを例示している。図6に示すように、この実施の形態では、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応して、変動パターンPA1−1〜変動パターンPA1−5、変動パターンPB1−1及び変動パターンPB1−2、変動パターンPC1−1及び変動パターンPC1−2が用意されている。また、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応して、変動パターンPA2−1及び変動パターンPA2−2、変動パターンPA3−1〜変動パターンPA3−15が用意されている。なお、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。
図7は、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応して予め用意された大当り変動パターンを例示している。図7に示すように、この実施の形態では、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「通常」や「確変」である場合に対応して、変動パターンPA4−1及び変動パターンPA4−2、変動パターンPA5−1〜変動パターンPA5−5、変動パターンPA6−1〜変動パターンPA6−10、変動パターンPA7−1及び変動パターンPA7−2、変動パターンPA8−1〜変動パターンPA8−5、変動パターンPA9−1〜変動パターンPA9−10が用意されている。また、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合に対応して、変動パターンPF1−1〜変動パターンPF1−4が用意されている。
この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、「滑り」の可変表示演出を実行してから「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)を実行したり飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としたりする変動パターンとして、図6に示す変動パターンPA3−4や変動パターンPA3−5、変動パターンPA3−9、変動パターンPA3−10、変動パターンPA3−12〜変動パターンPA3−14が、予め用意されている。また、可変表示結果が「大当り」となる場合に、「滑り」の可変表示演出を実行してから「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)を実行したり飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としたりする変動パターンとして、図7に示す変動パターンPA5−4や変動パターンPA5−5、変動パターンPA6−4、変動パターンPA6−5、変動パターンPA6−7〜変動パターンPA6−9、変動パターンPA8−4、変動パターンPA8−5、変動パターンPA9−4、変動パターンPA9−5、変動パターンPA9−7〜変動パターンPA9−9が、予め用意されている。
図6及び図7に示すように、「滑り」の可変表示演出は、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数が2回又は3回である場合に、実行可能となる。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数が1回である場合や、「擬似連」の可変表示演出が実行されない場合でも、「滑り」の可変表示演出が実行可能となるようにしてもよい。この実施の形態では、ある擬似連変動(再変動)が実行されるより前の可変表示中にて「滑り」の可変表示演出が実行された場合には、その擬似連変動(再変動)が実行された後の可変表示中でも「滑り」の可変表示演出が実行される。また、例えば図6及び図7において「滑り1回」と示される変動パターンのように、擬似連変動(再変動)が実行されるより前の可変表示中では「滑り」の可変表示が実行されず、擬似連変動(再変動)が実行された後に飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前の可変表示中にて「滑り」の可変表示演出が実行されることもある。
すなわち、図6及び図7において、「滑りなし+再変動2回」と示す変動パターンでは「滑り」の可変表示演出が実行されず「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数が2回となり、「滑り1回+再変動2回」と示す変動パターンでは「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数が2回となり2回目の再変動後にリーチ状態となるより前の可変表示中にて「滑り」の可変表示演出が実行され、「滑り2回+再変動2回」と示す変動パターンでは「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数が2回となり1回目の再変動後と2回目の再変動後の可変表示中にて「滑り」の可変表示演出が実行される。また、「滑りなし+再変動3回」と示す変動パターンでは「滑り」の可変表示演出が実行されず「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数が3回となり、「滑り1回+再変動3回」と示す変動パターンでは「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数が3回となり3回目の再変動後にリーチ状態となるより前の可変表示中にて「滑り」の可変表示演出が実行され、「滑り2回+再変動3回」と示す変動パターンでは「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数が3回となり2回目の再変動後と3回目の再変動後の可変表示中にて「滑り」の可変表示演出が実行され、「滑り3回+再変動3回」と示す変動パターンでは「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数が3回となり1回目〜3回目の各再変動後の可変表示中にて「滑り」の可変表示演出が実行される。このように、「滑り」の可変表示演出が実行される回数は、「擬似連」の可変表示演出における最後の擬似連変動(再変動)を実行後の可変表示中に「滑り」の可変表示演出を実行する場合が「滑り1回」となり、1回ずつ前の擬似連変動(再変動)を実行後の可変表示中に「滑り」の可変表示演出を実行する場合に対応して、「滑り2回」、「滑り3回」といったように、その実行回数が増加することになる。
図8は、この実施の形態における飾り図柄の変動パターン種別を示している。図6及び図7に示す各変動パターンは、図8に示す複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれている。すなわち、各変動パターン種別は、例えば飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作などに基づいて分類された1つ又は複数の変動パターンを含むように構成されていればよい。
この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」となる場合に対応して、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−4、変動パターン種別CB1−1〜変動パターン種別CB1−3、変動パターン種別CC1−1〜変動パターン種別CC1−3が、予め用意されている。また、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「リーチ」となる場合に対応して、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−7が、予め用意されている。
可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「通常」及び「確変」のいずれかとなる場合に対応して、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−7、変動パターン種別CA4−1〜変動パターン種別CA4−7が、予め用意されている。また、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合に対応して、変動パターン種別CA5−1及び変動パターン種別CA5−2が、予め用意されている。
図8に示す変動パターン種別の設定例では、まず、非リーチ変動パターンやリーチ変動パターンといったハズレ変動パターンであるか、大当り変動パターンであるかに応じて、異なる変動パターン種別に分類している。その上で、例えば非リーチ変動パターンであれば、確変状態や時短状態に対応しているか否かや、特図保留記憶数(合計保留記憶数)に対応して特図変動時間が短縮されるか否か、「擬似連」や「チャンス目停止後滑り」といった可変表示演出の有無などに応じて、各変動パターン種別に1つ以上の変動パターンが分類されるように、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−4、変動パターン種別CB1−1〜変動パターン種別CB1−3、変動パターン種別CC1−1〜変動パターン種別CC1−3のそれぞれを設定している。また、リーチ変動パターンであれば、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ演出の種類や、「チャンス目停止後滑り」といった可変表示演出の有無、さらには、「擬似連」の可変表示演出による再変動の実行回数が1回以下(擬似連なしを含む)であるか2回あるいは3回であるかに応じて、各変動パターン種別に1つ以上の変動パターンが分類されるように、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−7のそれぞれを設定している。ここで、スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチとなる種類のリーチ演出は、ノーマルリーチといった通常のリーチ演出に比べて、そのリーチ演出が出現した後に可変表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)が高い。リーチ演出の種類に応じて各変動パターン種別に変動パターンを分類することにより、それぞれの種類のリーチ演出が実行される割合が極端に偏ることを防止し、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して様々な種類のリーチ演出を所定の割合で実行して遊技の興趣を向上させることが可能になる。
大当り変動パターンであれば、大当り種別が「通常」や「確変」に対応しているか「突確」に対応しているかや、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ演出の種類、「チャンス目停止後滑り」といった可変表示演出の有無、再抽選演出の有無、さらには、「擬似連」の可変表示演出による再変動の実行回数が1回以下(擬似連なしを含む)であるか2回あるいは3回であるかに応じて、各変動パターン種別に1つ以上の変動パターン種別が分類されるように、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−7、変動パターン種別CA4−1〜変動パターン種別CA4−7、変動パターン種別CA5−1及び変動パターン種別CA5−2のそれぞれを設定している。なお、変動パターン種別の構成は、図8に示すものに限定されず、飾り図柄の可変表示中に実行される任意の演出動作などに基づき各変動パターンを分類したものなどであればよい。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、遊技制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図6及び図7に示すような飾り図柄の変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。
図9は、ROM101に記憶される特図表示結果決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、特図表示結果判定テーブルとして、図9(A)に示す第1特図表示結果決定テーブル130Aと、図9(B)に示す第2特図表示結果決定テーブル130Bとが、予め用意されている。第1特図表示結果決定テーブル130Aは、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおいて、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。第2特図表示結果決定テーブル130Bは、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
第1特図表示結果決定テーブル130Aや第2特図表示結果決定テーブル130Bでは、図18に示す遊技制御フラグ設定部152に設けられた確変フラグがオフであるかオンであるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」及び「ハズレ」の可変表示結果のいずれかに割り当てられている。なお、この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかに応じて、可変表示結果に対する決定値の割り当てが異なる決定テーブルを用意している。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとで共通の決定テーブルを使用して、大当り遊技状態に制御するか否かを決定するようにしてもよい。これにより、ROM101に記憶されるデータ容量を削減することができる。
図10は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御することが決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2−1に基づき、飾り図柄の可変表示態様を「通常」、「確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、図18に示す遊技制御バッファ設定部155に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値が「1」であるか「2」であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2−1と比較される数値(決定値)が、「通常」、「確変」、「突確」の大当り種別に割り当てられている。大当り種別決定テーブル131において、複数種類の大当り種別に割り当てられた決定値を示すテーブルデータは、15ラウンド大当り状態に制御するか2ラウンド大当り状態に制御するかの決定結果や、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御するか否かの決定結果に対応した決定用データとなっている。例えば、「通常」又は「確変」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、15ラウンド大当り状態に制御するとの決定結果に対応する一方で、「突確」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、2ラウンド大当り状態に制御するとの決定結果に対応している。また、「通常」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御しないとの決定結果に対応する一方で、「確変」又は「突確」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、確変状態に制御するとの決定結果を示している。大当り種別決定テーブル131は、遊技制御バッファ155に設けられた大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を、決定された大当り種別に対応する値(例えば「0」〜「2」のいずれか)に設定するためのテーブルデータ(設定用データ)を含んでいてもよい。
図9に示す大当り種別決定テーブル131では、変動特図指定バッファ値が「1」であるか「2」であるかに応じて、各大当り種別に対する決定値の割当てが異なっている。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」と「2」のいずれである場合にも、「通常」の大当り種別に対して「1」〜「36」の範囲の値が割り当てられている。その一方で、変動特図指定バッファ値が「1」である場合には、「確変」の大当り種別に対して「37」〜「82」の範囲の値が割り当てられ、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には、「確変」の大当り種別に対して「37」〜「100」の範囲の値が割り当てられている。また、変動特図指定バッファ値が「1」である場合には、「突確」の大当り種別に対して「83」〜「100」の範囲の値が割り当てられる一方で、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には、「突確」の大当り種別に対して決定値が割り当てられていない。このような設定により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定したときには、大当り種別を「突確」として2ラウンド大当り状態に制御すると決定されることがない。
図11は、ROM101に記憶されるリーチ決定テーブルの構成例などを示している。この実施の形態では、リーチ決定テーブルとして、図11(A)〜(C)に示すリーチ決定テーブル132A〜132Cが、予め用意されている。リーチ決定テーブル132A〜132Cは、可変表示結果を「ハズレ」にすると決定(事前決定)されたときに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にするか否かを、リーチ決定用の乱数値MR2−2に基づいて、決定するために参照されるテーブルである。各リーチ決定テーブル132A〜132Cは、図11(D)に示すようなテーブル選択設定に従って選択される。すなわち、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のうちのいずれであるかに応じて、選択される。各リーチ決定テーブル132A〜132Cでは、リーチ決定用の乱数値MR2−2と比較される数値(決定値)が、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態にしない旨の決定結果や、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態にする旨の決定結果のいずれかに割り当てられている。
例えば、図11(A)に示すリーチ決定テーブル132Aの設定では、合計保留記憶数が「0」である場合に対応して、「1」〜「204」の範囲の値が非リーチHA1−1に割り当てられ、「205」〜「239」の範囲の値がリーチHA2−1に割り当てられている。合計保留記憶数が「1」である場合に対応して、非リーチHA1−1に割り当てられる決定値の個数よりも多い「1」〜「217」の範囲の値が、非リーチHA1−2に割り当てられている。合計保留記憶数が「2」である場合に対応して非リーチHA1−1や非リーチHA1−2に割り当てられる決定値の個数よりも多い「1」〜「220」の範囲の値が、非リーチHA1−3に割り当てられている。合計保留記憶数が「3」又は「4」である場合に対応して、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−3のそれぞれに割り当てられる決定値の個数よりも多い「1」〜「230」の範囲の判定値が、非リーチHA1−4に割り当てられている。合計保留記憶数が「5」〜「8」のいずれかである場合に対応して、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4のそれぞれに割り当てられる決定値の個数よりも多い「1」〜「233」の範囲の判定値が、非リーチHA1−5に割り当てられている。このような設定によって、特図ゲームの保留数である合計保留記憶数が所定数(例えば、「3」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態にする旨の決定がなされる割合が低くなる。そして、非リーチ変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間がリーチ変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、特図保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
図12及び図13は、ROM101に記憶される大当り変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、大当り変動パターン種別決定テーブルとして、図12(A)及び(B)、図13に示す大当り変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cが、予め用意されている。大当り変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cは、可変表示結果を「大当り」にすると決定(事前決定)されたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各大当り変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cは、遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のうちのいずれであるかに応じて、選択される。すなわち、通常状態であるときには大当り変動パターン種別決定テーブル133Aが選択され、確変状態であるときには大当り変動パターン種別決定テーブル133Bが選択され、時短状態であるときには大当り変動パターン種別決定テーブル133Cが選択される。
各大当り変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cでは、大当り種別の判定結果が「通常」、「確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−7、変動パターン種別CA4−1〜変動パターン種別CA4−7、変動パターン種別CA5−1及び変動パターン種別CA5−2のいずれかに割り当てられている。大当り変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている。例えば、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態である場合に用いられる図12(A)に示す変動パターン種別決定テーブル133Aでは、大当り種別が「通常」であるか「確変」であるかに応じて、変動パターン種別CA4−1〜変動パターン種別CA4−7に対する決定値の割り当てが異なっている。また、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が「通常」であれば再抽選演出を実行しない変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−7(図8参照)に対して決定値が割り当てられていない一方で、大当り種別が「確変」であれば変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−7に対して決定値が割り当てられている。
このように、遊技状態が通常状態、確変状態、時短状態のいずれかである場合には、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する決定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して決定値が割り当てられることがある。こうして、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、また、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
大当り種別が「突確」である場合には、変動パターン種別CA5−1及び変動パターン種別CA5−2といった、大当り種別が「通常」又は「確変」である場合には決定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、決定値が割り当てられている。こうして、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
大当り種別が「通常」に決定された場合には、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態である場合に用いられる図12(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル133Aと、遊技状態が確変状態である場合に用いられる図12(B)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル133Bと、遊技状態が時短状態である場合に用いられる図13に示す大当り変動パターン種別決定テーブル133Cとでは、変動パターン種別CA4−1〜変動パターン種別CA4−7に対する決定値の割り当てが異なっている。また、大当り変動パターン種別決定テーブル133B、133Cでは変動パターン種別CA3−2〜変動パターン種別CA3−7に対して決定値が割り当てられている一方で、変動パターン種別決定テーブル133Aでは変動パターン種別CA3−2〜変動パターン種別CA3−7に対して決定値が割り当てられていない。
このように、大当り種別が「通常」、「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、遊技状態に応じて選択される大当り変動パターン種別決定テーブル133A(通常状態のときに選択)、大当り変動パターン種別決定テーブル133B(確変状態のときに選択)、大当り変動パターン種別決定テーブル133C(時短状態のときに選択)を比較すると、遊技状態が通常状態、確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、各変動パターン種別に対する決定値の割当てが異なることがある。また、遊技状態に応じて異なる変動パターン種別に対して決定値が割り当てられることがある。こうして、遊技状態が通常状態、確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、また、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
この実施の形態では、大当り種別が「通常」や「確変」である場合に、「擬似連」の可変表示演出による再変動の実行回数が1回以下(擬似連なしを含む)であるか2回あるいは3回であるかに応じて、大当り変動パターンが変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−7あるいは変動パターン種別CA4−1〜変動パターン種別CA4−7のいずれかに分類されるように含まれている。したがって、大当り種別を「通常」及び「確変」のいずれとするかの決定結果や、遊技状態が通常状態、確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、「擬似連」の可変表示演出を実行するか否かの決定割合や、「擬似連」の可変表示演出を実行する場合に擬似連変動(再変動)を実行する回数の決定割合を、異ならせることができる。
図14は、ROM101に記憶されるリーチ変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、リーチ変動パターン種別決定テーブルとして、図14(A)〜(C)に示すリーチ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cが、予め用意されている。リーチ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cは、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とする旨の決定がなされたときに、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各リーチ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cは、遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のうちのいずれであるかに応じて、選択される。すなわち、通常状態であるときにはリーチ変動パターン種別決定テーブル134Aが選択され、確変状態であるときにはリーチ変動パターン種別決定テーブル134Bが選択され、時短状態であるときにはリーチ変動パターン種別決定テーブル134Cが選択される。なお、各リーチ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cは、図12(A)及び(B)、図13に示すリーチ決定テーブル132A〜132Cのいずれを用いてリーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態にする旨の決定がなされたかに応じて、使用テーブルとして選択されるようにしてもよい。すなわち、図12(A)に示すリーチ決定テーブル132Aを用いてリーチHA2−1〜リーチHA2−3のいずれかに決定された場合にはリーチ変動パターン種別決定テーブル134Aが使用テーブルとして選択され、図12(B)に示すリーチ決定テーブル132Bを用いてリーチHB2−1に決定された場合にはリーチ変動パターン決定テーブル134Bが使用テーブルとして選択され、図13に示すリーチ決定テーブル132Cを用いてリーチHC2−1に決定された場合にはリーチ変動パターン決定テーブル134Cが使用テーブルとして選択されればよい。これにより、遊技状態に対応してリーチ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cのいずれかを選択するためのテーブル選択設定を示すデータが不要となる。
各リーチ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cでは、リーチ状態とする旨の決定結果がリーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3の値と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−7に割り当てられている。
リーチ変動パターン種別決定テーブル134Aでは、リーチ状態とする旨の決定結果がリーチHA2−1〜リーチHA2−3のいずれであるかに応じて、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている。例えば、リーチHA2−1の決定結果に対応して、「1」〜「190」の範囲の値(決定値)が変動パターン種別CA2−1に割り当てられ、その他の値が変動パターン種別CA2−2〜変動パターン種別CA2−7に割り当てられている。また、リーチHA2−2の決定結果に対応して、「1」〜「195」の範囲の値が変動パターン種別CA2−1に割り当てられている。さらに、リーチHA2−3の決定結果に対応して、「1」〜「215」の範囲の値が変動パターン種別CA2−1に割り当てられている。リーチHA2−1には、図12(A)に示すリーチ決定テーブル132Aによって、合計保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2と比較される決定値が割り当てられている。リーチHA2−2には、合計保留記憶数が「1」や「2」である場合に対応して、決定値が割り当てられている。リーチHA2−3には、合計保留記憶数が「3」又は「4」である場合や「5」〜「8」のいずれかである場合に対応して、決定値が割り当てられている。これらの設定によって、合計保留記憶数が所定数(例えば、「1」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、通常のリーチ演出(ノーマルリーチ)が実行される変動パターン種別CA2−1に決定される割合が高くなる。そして、ノーマルリーチとなるリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間がスーパーリーチとなるリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、合計保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出による再変動の実行回数が1回以下(擬似連なしを含む)であるか2回あるいは3回であるかに応じて、リーチ変動パターンが変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−7のいずれかに分類されるように含まれている。そして、「擬似連」の可変表示演出による再変動の実行回数が1回以下(擬似連なしを含む)であるか2回あるいは3回であるかに応じた変動パターン種別CA2−1〜変動パターン種別CA2−7に対する決定値の割当てが、大当り変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cとリーチ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cとでは、異なるように設定されていればよい。一例として、リーチ変動パターン種別決定テーブル134Aでは、「擬似連」の可変表示演出による再変動の実行回数が3回の場合に対応した変動パターン種別CA2−6(図8参照)に対して決定値が割り当てられていない。その一方で、大当り変動パターン種別決定テーブル133Aでは、「擬似連」の可変表示演出による再変動の実行回数が3回の場合に対応した変動パターン種別CA3−6や変動パターン種別CA4−6に対しても決定値が割り当てられている。この設定例では、遊技状態が通常状態であるときに「擬似連」の可変表示演出による擬似連変動(再変動)の実行回数が3回に達すれば、可変表示結果が「大当り」となることが確定する。このように、可変表示結果が「大当り」となるか否かに応じて、「擬似連」の可変表示演出を実行するか否かの決定割合や、「擬似連」の可変表示演出を実行する場合に擬似連変動(再変動)を実行する回数の決定割合が異なるように、各変動パターン種別に対して決定値が割り当てられていればよい。
リーチ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cにおいて変動パターン種別CA2−1に割り当てられる決定値の個数は、大当り変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cにおいて変動パターン種別CA3−1及び変動パターン種別CA4−1に割り当てられる決定値の個数に比べて、多くなるように設定されている。その一方で、リーチ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cにおいて変動パターン種別CA2−2〜変動パターン種別CA2−7に割り当てられる決定値の個数は、大当り変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cにおいて変動パターン種別CA3−2〜変動パターンCA3−7や変動パターン種別CA4−2〜変動パターン種別CA4−7に割り当てられる決定値の個数に比べて、少なくなるように設定されている。ここで、変動パターン種別CA2−1や変動パターン種別CA3−1、変動パターン種別CA4−1は、いずれもノーマルリーチのリーチ演出を実行する変動パターンが含まれる変動パターン種別であり、変動パターン種別CA2−2〜変動パターン種別CA2−7や変動パターン種別CA3−2〜変動パターンCA3−7、変動パターン種別CA4−2〜変動パターン種別CA4−7は、スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出を実行する変動パターンが含まれる変動パターン種別、あるいは、「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出を実行する変動パターンが含まれる変動パターン種別である。したがって、こうした大当り変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cやリーチ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cにおける各変動パターン種別に対する決定値の割当てにより、スーパーリーチのリーチ演出や「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出が実行される場合には、ノーマルリーチのリーチ演出が実行される場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を高めることができる。
図15は、ROM101に記憶される非リーチ変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、非リーチ変動パターン種別決定テーブルとして、図15(A)〜(C)に示す非リーチ変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cが、予め用意されている。非リーチ変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cは、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としない旨の決定がなされたときに、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各非リーチ変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cは、遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のうちのいずれであるかに応じて、選択される。すなわち、通常状態であるときには非リーチ変動パターン種別決定テーブル135Aが選択され、確変状態であるときには非リーチ変動パターン種別決定テーブル135Bが選択され、時短状態であるときには非リーチ変動パターン種別決定テーブル135Cが選択される。なお、各非リーチ変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cは、例えば非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態にしない旨の決定結果のうち、いずれの決定結果であるかに応じて、使用テーブルとして選択されるようにしてもよい。すなわち、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5のいずれかに決定された場合には非リーチ変動パターン種別決定テーブル135Aが使用テーブルとして選択され、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2のいずれかに決定された場合には非リーチ変動パターン種別決定テーブル135Bが使用テーブルとして選択され、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2のいずれかに決定された場合には非リーチ変動パターン種別決定テーブル135Cが使用テーブルとして選択されればよい。これにより、遊技状態に対応して非リーチ変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cのいずれかを選択するためのテーブル選択設定を示すデータが不要となる。
各非リーチ変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cでは、リーチ状態としない旨の決定結果が非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3の値と比較される数値(決定値)が、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−4、変動パターン種別CB1−1〜変動パターン種別CB1−3、変動パターン種別CC1−1〜変動パターン種別CC1−3のいずれかに割り当てられている。
この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」となる場合に対応した変動パターン種別のうちに、「擬似連」や「チャンス目停止後滑り」といった可変表示演出を実行する変動パターン種別CA1−4や、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンPA1−4(図6参照)が分類される変動パターン種別CB1−3及び変動パターン種別CC1−3が、含まれている。そして、図15(A)に示す非リーチ変動パターン種別決定テーブル135Aの設定例では、変動パターン種別CA1−4に対して決定値が割り当てられ、図15(B)に示す非リーチ変動パターン種別決定テーブル135Bの設定例では、変動パターン種別CB1−3に対して決定値が割り当てられ、図15(C)に示す非リーチ変動パターン種別決定テーブル135Cの設定例では、変動パターン種別CC1−3に対して決定値が割り当てられている。したがって、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としない場合であっても、「擬似連」の可変表示演出を含めた複数種類の可変表示演出の一部又は全部を実行する変動パターン種別に決定することができる。
図16及び図17は、ROM101に記憶される変動パターン決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン決定テーブルとして、図16に示す当り変動パターン決定テーブル136と、図17に示すハズレ変動パターン決定テーブル137とが、予め用意されている。当り変動パターン決定テーブル136は、可変表示結果を「大当り」にすることが決定されたときに、大当り種別及び/又は変動パターン種別の決定結果などに基づいて、予め複数用意された大当り変動パターンとなる変動パターンのうちで、使用パターンとなるものを決定するために参照されるテーブルである。ハズレ変動パターン決定テーブル137は、可変表示結果を「ハズレ」にすることが決定されたときに、リーチ状態にするか否かや変動パターン種別の決定結果などに基づいて、予め複数用意されたハズレ変動パターンとなる変動パターンのうちで、使用パターンとなるものを決定するために参照されるテーブルである。当り変動パターン決定テーブル136やハズレ変動パターン決定テーブル137では、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、各変動パターン種別に含まれる1つ又は複数の変動パターンに割り当てられている。
ハズレ変動パターン決定テーブル137では、変動パターン種別CA1−4や変動パターン種別CB1−3、変動パターン種別CC1−3のいずれかである場合に対応して、変動パターンPA1−4といった擬似連変動(再変動)を1回行う「擬似連」の可変表示演出が実行される変動パターン(図6参照)に、決定値が割り当てられている。このような設定により、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」となる場合でも、変動パターンPA1−4が選択されることにより、「擬似連」の可変表示演出を実行することができる。また、変動パターン種別CA1−4である場合には、変動パターンPA1−5といった「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出が実行される変動パターン(図6参照)に対しても、決定値が割り当てられている。このような設定により、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」となる場合でも、変動パターンPA1−5が選択されることにより、「チャンス目停止後滑り」などの可変表示演出を実行することができる。こうして、例えば変動パターン種別CA1−4のように、「擬似連」の可変表示演出を含めた複数種類の可変表示演出の一部又は全部を実行する変動パターンが含まれる変動パターン種別を設け、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」に決定されたときに、変動パターン種別CA1−4などに決定されたことに基づいて、例えば変動パターンPA1−4といった複数種類の可変表示演出のいずれかを実行するための変動パターンを使用パターンに決定することで、複数種類の可変表示演出の一部又は全部を実行することができる。
変動パターン種別CA1−4に対しては、図15(A)に示す非リーチ変動パターン種別決定テーブル135Aにおいて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される決定値のうち、非リーチHA1−1に対応して「217」〜「241」の範囲の値が割り当てられ、非リーチHA1−2に対応して「230」〜「241」の範囲の値が割り当てられ、非リーチHA1−3に対応して「231」〜「241」の範囲の値が割り当てられ、非リーチHA1−4と非リーチHA1−5のそれぞれに対応して「237」〜「241」の範囲の値が割り当てられている。ここで、図11(A)に示すリーチ決定テーブル132Aでは、リーチ決定用の乱数値MR2−2と比較される決定値のうち、合計保留記憶数が「0」に対応して「1」〜「204」の範囲の値が非リーチHA1−1に割り当てられ、合計保留記憶数が「1」に対応して「1」〜「217」の範囲の値が非リーチHA1−2に割り当てられ、合計保留記憶数が「2」に対応して「1」〜「220」の範囲の値が非リーチHA1−3に割り当てられ、合計保留記憶数が「3」、「4」に対応して「1」〜「230」の範囲の値が非リーチHA1−4に割り当てられ、合計保留記憶数が「5」〜「8」に対応して「1」〜「233」の範囲の値が非リーチHA1−5に割り当てられている。したがって、合計保留記憶数が「1」や「2」である場合には、合計保留記憶数が「0」である場合に比べて、変動パターン種別CA1−4に決定される割合が低くなる。また、合計保留記憶数が「3」、「4」あるいは「5」〜「8」のいずれかである場合には、合計保留記憶数が「0」である場合や、「1」又は「2」である場合に比べて、変動パターン種別CA1−4に決定される割合が低くなる。
図6に示すハズレ変動パターンの設定例では、「擬似連」や「チャンス目停止後滑り」などの可変表示演出が実行されない変動パターンPA1−1における特図変動時間が12000ミリ秒[ms]に、変動パターンPA1−2における特図変動時間が7000ミリ秒[ms]に、変動パターンPA1−3における特図変動時間が5500ミリ秒[ms]に、それぞれ定められている。これに対して、「擬似連」の可変表示演出が実行される変動パターンPA1−4における特図変動時間は、24000ミリ秒[ms]に定められている。また、「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出が実行される変動パターンPA1−5における特図変動時間は、32000ミリ秒[ms]に定められている。すなわち、可変表示態様が「非リーチ」である場合に、「擬似連」の可変表示演出が実行される変動パターンPA1−4における特図変動時間や、「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出が実行される変動パターンPA1−5における特図変動時間は、これらの演出が実行されない変動パターンにおける特図変動時間に比べて長くなっている。そして、合計保留記憶数が「1」以上である場合には、「0」である場合に比べて「擬似連」の可変表示演出や「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出を実行する変動パターン種別CA1−4に決定される割合が低くなっており、また、合計保留記憶数が「3」以上である場合には「3」未満である場合に比べて、変動パターン種別CA1−4に決定される割合が低くなっている。こうして、合計保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な可変表示時間を短縮することができる。
当り変動パターン決定テーブル136では、変動パターン種別CA3−3に対応して、「滑りなし+再変動2回」の変動パターンPA5−3(図7参照)には、「1」〜「50」の範囲の値が割り当てられ、「滑り1回+再変動2回」の変動パターンPA5−4には、「51」〜「125」の範囲の値が割り当てられ、「滑り2回+再変動2回」の変動パターンPA5−5には、「126」〜「251」の範囲の値が割り当てられている。ここで、「滑り」の可変表示演出が実行される回数は、「擬似連」の可変表示演出における最後の擬似連変動(再変動)を実行後の可変表示中に「滑り」の可変表示演出を実行する場合が「滑り1回」となり、1回ずつ前の擬似連変動(再変動)を実行後の可変表示中に「滑り」の可変表示演出を実行する場合に対応して、「滑り2回」、「滑り3回」といったように、その実行回数が増加する。したがって、このような変動パターン種別CA3−3に対応した設定により、初回変動時には「滑り」の可変表示演出が実行されず、その実行割合は0となる。また、1回目の再変動後には、変動パターンPA5−5の決定割合と同一の割合で、「滑り」の可変表示演出が実行されることになる。さらに、2回目の再変動後には、変動パターンPA5−4の決定割合と変動パターンPA5−5の決定割合とを合計した割合(合計決定割合)で、「滑り」の可変表示演出が実行されることになる。すなわち、変動パターン種別CA3−3に決定された場合には、約4/5の割合で1回目の再変動後及び2回目の再変動後の少なくともいずれかの可変表示中にて「滑り」の可変表示演出が実行される。具体的には、1回目の再変動後には約3/10の割合(変動パターンPA5−5の決定割合)で、2回目の再変動後には約4/5の割合(変動パターンPA5−4又は変動パターンPA5−5の合計決定割合)で、「滑り」の可変表示演出が実行される。
このように、「滑り」の可変表示演出が実行される割合は、「擬似連」の可変表示演出において擬似連変動(再変動)を実行した回数に応じて、異なるように設定されている。また、この割合は、「擬似連」の可変表示演出において擬似連変動(再変動)を実行した回数が多くなるに従って高くなるように設定されている。これにより、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数が増加するにつれて可変表示結果が「大当り」となる期待感が高められるとともに、「滑り」の可変表示演出が実行されるか否かにより「擬似連」の可変表示演出が継続して実行されるか否かに対する遊技者の期待感や焦燥感を煽ることができる。なお、「滑り」の可変表示演出が実行される割合は、擬似連変動(再変動)を実行した回数ごとに、全て異なるように設定されてもよいし、少なくとも2つの異なる割合が設定されるのであれば、一部に同一の割合が含まれるように設定されてもよい。一例として、変動パターン種別CA3−3に「滑り1回+再変動2回」の変動パターンPA5−4が含まれていない場合であれば、1回目の再変動後に「滑り」の可変表示演出が実行される割合と、2回目の再変動後に「滑り」の可変表示演出が実行される割合は、いずれも変動パターンPA5−5の決定割合と同一の割合になる。
当り変動パターン決定テーブル136では、変動パターン種別CA3−6に対応して、「滑りなし+再変動3回」の変動パターンPA6−6(図7参照)には、「1」〜「25」の範囲の値が割り当てられ、「滑り1回+再変動3回」の変動パターンPA6−7には、「26」〜「75」の範囲の値が割り当てられ、「滑り2回+再変動3回」の変動パターンPA6−8には、「76」〜「150」の範囲の値が割り当てられ、「滑り3回+再変動3回」の変動パターンPA6−9には、「151」〜「251」の範囲の値が割り当てられている。このような設定により、変動パターン種別CA3−6に決定された場合には、約9/10の割合で1回目〜3回目の再変動後の少なくともいずれかの可変表示中にて「滑り」の可変表示演出が実行される。具体的には、初回変動時には0の割合、1回目の再変動後には約2/5の割合(変動パターンPA6−9の決定割合)で、2回目の再変動後には約7/10の割合(変動パターンPA6−8又は変動パターンPA6−9の合計決定割合)で、3回目の再変動後には約9/10の割合(変動パターンPA6−7〜変動パターンPA6−9の合計決定割合)で、「滑り」の可変表示演出が実行される。
このように、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、擬似連変動(再変動)の実行回数ごとに「滑り」の可変表示演出が実行される割合は、変動パターン種別の決定結果に応じて異なるように設定されている。そして、可変表示結果が「大当り」となる場合の各変動パターン種別は、大当り種別やリーチ演出の種類、再抽選演出の有無、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)などに応じて分類された1つ以上の変動パターンが含まれるように設定されている。したがって、大当り種別やリーチ演出の種類、再抽選演出の有無、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)などに応じて、擬似連変動(再変動)の実行回数ごとに「滑り」の可変表示演出が実行される割合を異ならせることができる。
ハズレ変動パターン決定テーブル137では、変動パターン種別CA2−3に対応して、「滑りなし+再変動2回」の変動パターンPA3−3(図6参照)には、「1」〜「200」の範囲の値が割り当てられ、「滑り1回+再変動2回」の変動パターンPA3−4には、「201」〜「246」の範囲の値が割り当てられ、「滑り2回+再変動2回」の変動パターンPA3−5には、「247」〜「251」の範囲の値が割り当てられている。このような設定により、変動パターン種別CA2−3に決定された場合には、約1/5の割合で1回目の再変動後及び2回目の再変動後の少なくともいずれかの可変表示中にて「滑り」の可変表示演出が実行される。具体的には、1回目の再変動後には約1/50の割合(変動パターンPA3−5の決定割合)で、2回目の再変動後には約1/5の割合(変動パターンPA3−4又は変動パターンPA3−5の合計決定割合)で、「滑り」の可変表示演出が実行される。
ハズレ変動パターン決定テーブル137では、変動パターン種別CA2−6に対応して、「滑りなし+再変動3回」の変動パターンPA3−11(図6参照)には、「1」〜「100」の範囲の値が割り当てられ、「滑り1回+再変動3回」の変動パターンPA3−12には、「101」〜「175」の範囲の値が割り当てられ、「滑り2回+再変動3回」の変動パターンPA3−13には、「176」〜「225」の範囲の値が割り当てられ、「滑り3回+再変動3回」の変動パターンPA3−14には、「226」〜「251」の範囲の値が割り当てられている。このような設定により、変動パターン種別CA2−6に決定された場合には、約3/5の割合で1回目〜3回目の再変動後の少なくともいずれかの可変表示中にて「滑り」の可変表示演出が実行される。具体的には、1回目の再変動後には約1/10の割合(変動パターンPA3−14の決定割合)で、2回目の再変動後には約3/10の割合(変動パターンPA3−13又は変動パターンPA3−14の合計決定割合)で、3回目の再変動後には約3/5の割合(変動パターンPA3−12〜変動パターンPA3−14の合計決定割合)で、「滑り」の可変表示演出が実行される。
このように、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、擬似連変動(再変動)の実行回数ごとに「滑り」の可変表示演出が実行される割合は、変動パターン種別の決定結果に応じて異なるように設定されている。そして、可変表示結果が「ハズレ」となる場合の各変動パターン種別は、リーチ演出の種類や「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)などに応じて分類された1つ以上の変動パターンが含まれるように設定されている。したがって、リーチ演出の種類や「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)などに応じて、擬似連変動(再変動)の実行回数ごとに「滑り」の可変表示演出が実行される割合を異ならせることができる。また、可変表示結果が「ハズレ」となるか「大当り」となるかにも応じて、擬似連変動(再変動)の実行回数ごとに「滑り」の可変表示演出が実行される割合を異ならせることができる。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図18に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図18に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、始動データ記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞して第1始動条件は成立したが第1開始条件は成立していない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その入賞による第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データや大当り種別決定用の乱数値MR2−1を示す数値データを保留データとし、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞して第2始動条件は成立したが第2開始条件は成立していない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その入賞による第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データや大当り種別決定用の乱数値MR2−1を示す数値データを保留データとし、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
始動データ記憶部151Cは、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれに遊技球が入賞したかを示す始動データを、各遊技球の入賞順を特定可能として記憶する。一例として、始動データ記憶部151Cは、第1始動入賞口への入賞を示す「第1」の始動データ、あるいは、第2始動入賞口への入賞を示す「第2」の始動データを、各遊技球の入賞順に従った保留番号と対応付けて記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御フラグ設定部152に、特図プロセスフラグ、普図プロセスフラグ、大当りフラグ、確変フラグ、時短フラグなどが設けられている。
特図プロセスフラグは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの進行や、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの進行などを制御するために実行される図43のステップS15や図44に示す特別図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。普図プロセスフラグは、普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームの進行などを制御するために図43のステップS16に示す普通図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。
大当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに可変表示結果を「大当り」とする旨の決定(事前決定)に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、大当りフラグがクリアされてオフ状態となる。確変フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態に制御されることに対応してオン状態にセットされる一方で、確変状態が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。時短フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が時短状態や確変状態に制御されることに対応してオン状態にセットされる一方で、時短状態や確変状態が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御タイマ設定部153に、遊技制御プロセスタイマ、特図変動タイマ、普図変動タイマなどが設けられている。
遊技制御プロセスタイマは、例えば大当り遊技状態の進行を制御するための時間などを、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、遊技制御プロセスタイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の開始時点といった、所定時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
特図変動タイマは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)といった特図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、特図変動タイマは、特図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、特図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、特図変動タイマは、特図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
普図変動タイマは、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示時間(普図変動時間)といった普図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、普図変動タイマは、普図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、普図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、普図変動タイマは、普図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御カウンタ設定部154に、ランダムカウンタ、第1始動入賞判定カウンタ、第2始動入賞判定カウンタ、第1保留記憶数カウンタ、第2保留記憶数カウンタ、合計保留記憶数カウンタ、時短回数カウンタ、ラウンド数カウンタなどが設けられている。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタは、遊技の進行を制御するために用いられる乱数値を示す数値データの一部を、乱数回路104とは別個に、あるいは、乱数回路104から抽出された数値データを用いて、CPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのものである。例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR2−1、MR2−2、MR3、MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
第1始動入賞判定カウンタは、第1始動口スイッチ22Aから伝送される遊技球の検出信号となる第1始動入賞信号における信号状態がオンであることが、続けて判定された回数をカウントするためのものである。例えば、第1始動口スイッチ22Aからの第1始動入賞信号における信号状態がオンであると判定されるごとに、第1始動入賞判定カウンタにおける格納値が1加算される。そして、第1始動入賞判定カウンタにおける格納値が予め定められた入賞判定値に達したときに、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に進入した遊技球を正常に検出した旨の判定がなされる。また、第1始動入賞判定カウンタにおける格納値は、第1始動入賞信号における信号状態がオフであると判定されたときや、入賞判定値に達したと判定されたときなどに、クリアされて「0」に初期化されればよい。
第2始動入賞判定カウンタは、第2始動口スイッチ22Bから伝送される遊技球の検出信号となる第2始動入賞信号における信号状態がオンであることが、続けて判定された回数をカウントするためのものである。例えば、第2始動口スイッチ22Bからの第2始動入賞信号における信号状態がオンであると判定されるごとに、第2始動入賞判定カウンタにおける格納値が1加算される。そして、第2始動入賞判定カウンタにおける格納値が予め定められた入賞判定値に達したときに、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に進入した遊技球を正常に検出した旨の判定がなされる。また、第2始動入賞判定カウンタにおける格納値は、第2始動入賞信号における信号状態がオフであると判定されたときや、入賞判定値に達したと判定されたときなどに、クリアされて「0」に初期化されればよい。
第1保留記憶数カウンタは、第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの数である第1保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第1保留記憶数カウンタには、第1保留記憶数に対応したカウント値データが、第1保留記憶数カウント値として記憶され、第1保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。第2保留記憶数カウンタは、第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの数である第2保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第2保留記憶数カウンタには、第2保留記憶数に対応したカウント値データが、第2保留記憶数カウント値として記憶され、第2保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。合計保留記憶数カウンタは、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを合計した合計保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、合計保留記憶数カウンタには、合計保留記憶数に対応したカウント値データが、合計保留記憶数カウント値として記憶され、合計保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。
時短回数カウンタは、パチンコ遊技機1における遊技状態が時短状態であるときに、時短制御を終了するまでに実行可能な特図ゲームの残存回数を特定可能にカウントするためのものである。一例として、時短回数カウンタには、大当り遊技状態が終了するときに、大当り種別バッファ値が「0」であるに対応したカウント初期値「100」を示すデータが、時短回数カウント値として設定される。その後、可変表示結果が「大当り」となるまでは、特図ゲームが終了するごとに、時短回数カウント値が1減算されるなどして更新される。そして、時短回数カウント値が「0」に達したときには、時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、時短状態を終了して通常状態へと移行する制御が行われる。
ラウンド数カウンタは、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数などをカウントするためのものである。例えば、ラウンド数カウンタには、大当り遊技状態の開始時にカウント初期値「1」を示すデータが、ラウンド数カウント値として設定される。そして、1回のラウンドが終了して次回のラウンドが開始されるときに、ラウンド数カウント値が1加算されて更新される。
遊技制御バッファ設定部155パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御バッファ設定部155に、送信コマンドバッファ、始動口バッファ、変動特図指定バッファ、大当り種別バッファなどが設けられている。
送信コマンドバッファは、主基板11からサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信するための設定データを一時的に格納するために用いられる。例えば、送信コマンドバッファは、複数(例えば「12」)のバッファ領域を備えて構成され、送信する制御コマンドに対応したコマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データなどが、各バッファ領域に格納される。また、送信コマンドバッファにおいて設定データの書込や読出を行うバッファ領域は、送信コマンドポインタなどによって指定され、複数のバッファ領域をリングバッファとして使用することができるように構成されていればよい。
始動口バッファには、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれに進入した遊技球が検出されたかを示すバッファ値が格納される。一例として、第1始動口スイッチ22Aにより第1始動入賞口に進入した遊技球が正常に検出されたことに対応して、始動口バッファ値には「1」が設定される。また、第2始動口スイッチ22Bにより第2始動入賞口に進入した遊技球が正常に検出されたことに対応して、始動口バッファ値には「2」が設定される。
変動特図指定バッファには、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームのうち、いずれの特図ゲームが実行されるかを示すバッファ値が格納される。一例として、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファ値には「1」が設定される。また、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファ値には「2」が設定される。そして、特図ゲームが終了したことなどに対応して、変動特図指定バッファ値が「0」に設定される。
大当り種別バッファには、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別を複数種類のいずれかとする決定結果に対応したバッファ値が格納される。一例として、図10に示すような大当り種別決定テーブル131での設定に基づき、大当り種別が「通常」であれば大当り種別バッファ値には「0」が設定され、大当り種別が「確変」であれば大当り種別バッファ値には「1」が設定され、大当り種別が「突確」であれば大当り種別バッファ値には「2」が設定される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。あるいは、演出制御用CPU120は演出制御用マイクロコンピュータに内蔵される一方で、ROM121やRAM122の少なくともいずれか一方は、演出制御用マイクロコンピュータに外付けされてもよい。乱数回路124も、演出制御用マイクロコンピュータに内蔵又は外付けされるものであればよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、操作ボタン30に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、操作検出スイッチ31から伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。図19は、演出制御基板12の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図19に示すように、この実施の形態では、演出制御基板12の側において、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1〜SR1−3、再抽選前仮停止図柄決定用の乱数値SR2、滑りパターン決定用の乱数値SR3、滑り時仮停止図柄決定用の乱数値SR4、第1〜第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR5−1〜SR5−3、大当り中昇格演出実行決定用の乱数値SR6、予告パターン種別決定用の乱数値SR7、第1〜第4予告パターン決定用の乱数値SR8−1〜SR8−4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。演出制御用CPU120は、例えば図42に示す演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路124とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値SR1−1〜SR8−4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。あるいは、乱数回路124により更新された数値データの全部又は一部を用いて、スクランブル処理や演算処理といった所定の処理を実行することにより、演出用乱数の全部又は一部を示す数値データが更新されるようにしてもよい。また、演出制御基板12に乱数回路124が搭載されていない場合には、演出制御用CPU120がランダムカウンタを用いて、乱数値SR1−1〜SR8−4の全部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1〜SR1−3は、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄として、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに導出表示される飾り図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる乱数値である。なお、ここでの最終停止図柄は、飾り図柄の可変表示が終了する時点で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rそれぞれにて最終的に停止表示される3つの飾り図柄のことである。一例として、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1は「1」〜「80」の範囲の値をとり、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2は「1」〜「70」の範囲の値をとり、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3は「1」〜「96」の範囲の値をとる。
再抽選前仮停止図柄決定用の乱数値SR2は、変動中昇格演出となる再抽選演出が実行される場合に、その再抽選演出が実行される以前に「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて仮停止表示させる通常大当り組合せの飾り図柄を決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「80」の範囲の値をとる。滑りパターン決定用の乱数値SR3は、「滑り」の可変表示演出が実行される場合に、その可変表示演出の内容に対応した滑りパターンを、複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「71」の範囲の値をとる。滑り時仮停止図柄決定用の乱数値SR4は、「滑り」の可変表示演出が実行される場合に、その可変表示演出を実行するにあたり「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rのいずれかにて仮停止表示させる飾り図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「101」の範囲の値をとる。
第1〜第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR5−1〜SR5−3は、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、その可変表示演出を実行するにあたり「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて仮停止表示させる飾り図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数値である。一例として、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR5−1は「1」〜「211」の範囲の値をとり、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR5−2は「1」〜「229」の範囲の値をとり、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR5−3は「1」〜「311」の範囲の値をとる。大当り中昇格演出実行決定用の乱数値SR6は、大当り中昇格演出を実行するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「101」の範囲の値をとる。
予告パターン種別決定用の乱数値SR7は、画像表示装置5の表示画面に所定の演出画像を表示することによる予告演出を実行するか否かを決定し、実行すると決定した場合における予告パターン種別を予め用意された複数種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、予告パターン種別決定用の乱数値SR7は、「1」〜「191」の範囲の値をとる。第1〜第4予告パターン決定用の乱数値SR8−1〜SR8−4は、予告演出を実行する場合における演出動作の内容に対応した予告パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、第1予告パターン決定用の乱数値SR8−1は「1」〜「499」の範囲の値をとり、第2予告パターン決定用の乱数値SR8−2は「1」〜「1009」の範囲の値をとり、第3予告パターン決定用の乱数値SR8−3は「1」〜「1013」の範囲の値をとり、第4予告パターン決定用の乱数値SR8−4は「1」〜「509」の範囲の値をとる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、制御を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、制御パターンテーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。
図20(A)〜(C)は、ROM121に記憶される最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cの構成例を示している。最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cは、予め定められた複数通りの非リーチ組合せのうちから、確定飾り図柄となる飾り図柄の組合せを決定するために参照されるテーブルである。例えば、最終停止図柄決定テーブル160Aは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ1−1を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Aでは、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。最終停止図柄決定テーブル160Bは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ1−2を、左最終停止図柄FZ1−1や第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Bでは、左最終停止図柄FZ1−1として決定された飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。最終停止図柄決定テーブル160Cは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ1−3を、左最終停止図柄FZ1−1や右最終停止図柄FZ1−2、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3などに基づいて決定するために参照されるテーブルである。
ここで、ROM121には図21に示すような左右出目判定テーブル161を構成するテーブルデータが記憶されており、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せから、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定が行われる。最終停止図柄決定テーブル160Cでは、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定結果に応じて、中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
最終停止図柄決定テーブル160Bでは、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号と右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号とが同一となる部分には、決定値が割り当てられていない。このような設定により、最終停止図柄として所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄を決定する場合に、その確定飾り図柄の組合せがリーチ組合せや大当り組合せとはならないようにすることができる。また、最終停止図柄決定テーブル160Cでは、左最終停止図柄FZ1−1、右最終停止図柄FZ1−2、中最終停止図柄FZ1−3の組合せが、予め定められた飾り図柄の組合せとなる部分には、決定値が割り当てられていない。例えば、リーチ組合せや大当り組合せ以外であっても、図3(A)に示すような擬似連チャンス目GC1〜GC8となる部分、図3(B)に示すような突確チャンス目TC1〜TC4となる部分、さらには、図22に示すような一定の非リーチ組合せとなる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3と比較される決定値が割り当てられていない。図22に示すような飾り図柄の組合せは、例えば擬似連チャンス目GC1〜GC8や突確チャンス目TC1〜TC4などと同一の飾り図柄を含む組合せであって、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の並び順が異なるといったように、遊技者が擬似連チャンス目GC1〜GC8や突確チャンス目TC1〜TC4などと見まちがえる可能性が高い飾り図柄の組合せを含んでいる。このような設定により、最終停止図柄として所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄を決定する場合に、その確定飾り図柄が擬似連チャンス目GC1〜GC8及び突確チャンス目TC1〜TC4などや、こうしたチャンス目と類似する一定の非リーチ組合せとはならないようにすることができる。
図23(A)及び(B)は、ROM121に記憶される最終停止図柄決定テーブル162A、162Bの構成例を示している。最終停止図柄決定テーブル162A、162Bは、リーチ組合せとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルである。例えば、最終停止図柄決定テーブル162Aは、リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ2−1と、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ2−2とを、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル162Aでは、左最終停止図柄FZ2−1及び右最終停止図柄FZ2−2として同一になる飾り図柄(左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2)の図柄番号「1」〜「8」に、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。最終停止図柄決定テーブル162Bは、リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ2−3を、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
リーチ組合せを構成する中最終停止図柄FZ2−3は、左最終停止図柄FZ2−1や右最終停止図柄FZ2−2となる飾り図柄の図柄番号との差分値である図柄差により特定される。すなわち、飾り図柄の可変表示において、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させ、「左」→「右」→「中」といった所定順序で飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する場合に、最後に飾り図柄が導出表示される「中」の飾り図柄表示エリア5C以外の「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに導出表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2が最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて決定された後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて「中」の飾り図柄表示エリア5Cに導出表示される中最終停止図柄FZ2−3と左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2との差分(図柄差)を決定する。このとき決定された図柄差に応じて、「中」の飾り図柄表示エリア5Cに導出表示される中最終停止図柄FZ2−3となる確定飾り図柄が決定される。最終停止図柄決定テーブル162Bでは、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンに対応して、図柄差「−2」、「−1」、「+1」、「+2」に、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図24(A)〜(C)は、ROM121に記憶される最終停止図柄決定テーブル163A〜163Cの構成例を示している。最終停止図柄決定テーブル163A〜163Cは、予め定められた複数通りの大当り組合せなどのうちから、確定飾り図柄となる飾り図柄の組合せを決定するために参照されるテーブルである。例えば、最終停止図柄決定テーブル163Aは、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄として、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて揃って停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Aでは、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる通常図柄の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」に、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。最終停止図柄決定テーブル163Bは、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄として、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて揃って停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Bでは、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる確変図柄の図柄番号「1」〜「8」に、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。最終停止図柄決定テーブル163Cは、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄として、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示される左中右最終停止図柄FZ4−1、FZ4−2、FZ4−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Cでは、突確チャンス目TC1〜TC4のそれぞれに、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図25は、ROM121に記憶される大当り中昇格演出決定テーブル164の構成例を示している。大当り中昇格演出決定テーブル164は、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「通常」又は「確変」である場合に、大当り中昇格演出を実行するか否かを、大当り中昇格演出実行決定用の乱数値SR6に基づいて、決定するために参照されるテーブルである。大当り中昇格演出決定テーブル164では、大当り種別が「通常」及び「確変」のいずれであるかに応じて、大当り中昇格演出実行決定用の乱数値SR6と比較される数値(決定値)が、大当り中昇格演出を実行するか否かの決定結果、また、大当り中昇格演出を実行する場合に昇格成功演出と昇格失敗演出のいずれを実行するかの決定結果に、割り当てられている。ここで、昇格成功演出では、確変状態となる旨が報知される。その一方で、昇格失敗演出では、確変状態となる旨が報知されない。
図26は、ROM121に記憶される滑りパターン決定テーブル165の構成例などを示している。図26(A)に示す滑りパターン決定テーブル165は、「滑り」の可変表示演出が実行される場合に、滑りパターン決定用の乱数値SR3に基づいて、滑りTP1−1〜滑りTP1−4といった複数の滑りパターンのうちから、使用パターンを決定するために参照されるテーブルである。滑りパターン決定テーブル165では、変動パターンPA3−4や変動パターンPA3−5、変動パターンPA3−9、変動パターンPA3−10、変動パターンPA3−12〜変動パターンPA3−14、変動パターンPA5−4、変動パターンPA5−5、変動パターンPA6−4、変動パターンPA6−5、変動パターンPA6−7〜変動パターンPA6−9、変動パターンPA8−4、変動パターンPA8−5、変動パターンPA9−4、変動パターンPA9−5、変動パターンPA9−7〜変動パターンPA9−9といった、「滑り」の可変表示演出が実行される変動パターン(図6及び図7参照)に応じて、滑りTP1−1〜滑りTP1−4の各滑りパターンに、滑りパターン決定用の乱数値SR3と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図26(B)は、滑りTP1−1〜滑りTP1−4の各滑りパターンに対応した「滑り」の可変表示演出での演出内容を示している。滑りTP1−1の滑りパターンでは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち、2つ以上の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)において飾り図柄を仮停止表示させた後、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおいて飾り図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることによって、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおいて停止表示する飾り図柄を変更させる「右図柄高速再変動」の演出表示が行われる。滑りTP1−2の滑りパターンでは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち、2つ以上の飾り図柄表示エリアにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおいて飾り図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることによって、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおいて停止表示する飾り図柄を変更させる「左図柄高速再変動」の演出表示が行われる。滑りTP1−3の滑りパターンでは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち、2つ以上の飾り図柄表示エリアにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおいて飾り図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることによって、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおいて停止表示する飾り図柄を変更させる「右図柄低速再変動」の演出表示が行われる。滑りTP1−4の滑りパターンでは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち、2つ以上の飾り図柄表示エリアにおいて飾り図柄を仮停止表示させた後、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおいて飾り図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることによって、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおいて停止表示する飾り図柄を変更させる「左図柄低速再変動」の演出表示が行われる。
図27は、ROM121に記憶される仮停止図柄決定テーブルのうち、「滑り」の可変表示演出が実行される場合に仮停止表示される飾り図柄を決定するために用いられる滑り時仮停止図柄決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、「滑り」の可変表示演出にて仮停止表示される飾り図柄を決定するための滑り時仮停止図柄決定テーブルとして、図27(A)〜(D)に示す滑り時仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dが、予め用意されている。各滑り時仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dは、滑りパターンが滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれであるかに応じて選択される。すなわち、滑りパターンが滑りTP1−1である場合には滑り時仮停止図柄決定テーブル166Aが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−2である場合には滑り時仮停止図柄決定テーブル166Bが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−3である場合には滑り時仮停止図柄決定テーブル166Cが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−4である場合には滑り時仮停止図柄決定テーブル166Dが使用テーブルとして選択される。各滑り時仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dでは、飾り図柄を再変動させる飾り図柄表示エリアにおいて「滑り」の可変表示演出を実行後に停止表示(仮停止表示又は最終停止表示)される飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、仮停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、滑り時仮停止図柄決定用の乱数値SR4と比較される値(決定値)が割り当てられている。ここで、「滑り」の可変表示演出を実行後に停止表示される飾り図柄としては、例えば「擬似連」の可変表示演出において仮停止表示される擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する飾り図柄や、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるときに仮停止表示される飾り図柄、再抽選演出が実行される場合に仮停止表示される飾り図柄、再抽選演出が実行されない場合に最終停止表示される飾り図柄などが、含まれていればよい。
例えば、滑り時仮停止図柄決定テーブル166Aでは、滑りTP1−1の滑りパターンにより飾り図柄が仮停止表示される「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおける「滑り」の可変表示演出を実行後の停止図柄(右停止図柄)となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、右仮停止図柄KZ1−1となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、滑り時仮停止図柄決定用の乱数値SR4と比較される値(決定値)が割り当てられている。滑り時仮停止図柄決定テーブル166Bでは、滑りTP1−2の滑りパターンにより飾り図柄が仮停止表示される「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおける「滑り」の可変表示演出を実行後の停止図柄(左停止図柄)となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、左仮停止図柄KZ1−2となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、滑り時仮停止図柄決定用の乱数値SR4と比較される値(決定値)が割り当てられている。滑り時仮停止図柄決定テーブル166Cでは、滑りTP1−3の滑りパターンにより飾り図柄が仮停止表示される「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおける「滑り」の可変表示演出を実行後の停止図柄(右停止図柄)となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、右仮停止図柄KZ1−3となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、滑り時仮停止図柄決定用の乱数値SR4と比較される値(決定値)が割り当てられている。滑り時仮停止図柄決定テーブル166Dでは、滑りTP1−4の滑りパターンにより飾り図柄が仮停止表示される「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおける「滑り」の可変表示演出を実行後の停止図柄(左停止図柄)となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、左仮停止図柄KZ1−4となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、滑り時仮停止図柄決定用の乱数値SR4と比較される値(決定値)が割り当てられている。なお、可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」であるかに応じて、異なる滑り時仮停止図柄決定テーブルが選択されるようにしてもよい。この場合、例えば仮停止表示された図柄番号「7」の飾り図柄を他の図柄番号の飾り図柄に変更させる「滑り」の可変表示演出が行われたときには、可変表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)が高くなるように滑り時仮停止図柄決定テーブルが設定されてもよい。また、「滑り」の可変表示演出にて仮停止表示される飾り図柄の可変表示状態はリーチ状態となるものであってもよい。このようにすれば、例えば「擬似連」の可変表示演出において「滑り」の可変表示演出が実行される場合などには、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、「滑り」の可変表示演出が実行されて、擬似連チャンス目GC1〜GC8を構成する飾り図柄を仮停止表示させることができる。これにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことで、「擬似連」の可変表示演出が終了してしまったと遊技者に一瞬思わせることができるため、遊技者の期待感に抑揚を加えることができる。
図28は、ROM121に記憶される仮停止図柄決定テーブルのうち、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に仮停止表示される飾り図柄を決定するために用いられる擬似連チャンス目決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出にて仮停止表示される飾り図柄を決定するための擬似連仮停止図柄決定テーブルとして、図28(A)〜(D)に示す擬似連チャンス目決定テーブル167A〜167Dが、予め用意されている。各擬似連チャンス目決定テーブル167A〜167Dは、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合などに、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンや、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される擬似連変動(再変動)の残り回数などに応じて、使用テーブルとして選択される。擬似連変動の残り回数は、例えば、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「0」となり、その1回前に擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる仮停止図柄が停止表示されるまでの飾り図柄の変動(擬似連変動)では「1」となり、2回前に擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる仮停止図柄が停止表示されるまでの飾り図柄の変動(擬似連変動)では「2」となるように、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示される擬似連変動が実行されるまでに、あと何回の擬似連変動(仮停止図柄が停止表示される変動)が実行されるかに対応している。なお、「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出が実行されるか否かによって、擬似連変動の残り回数に差異は生じない。この実施の形態において、擬似連チャンス目決定テーブル167Aは、「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出が実行される場合に仮停止表示される飾り図柄を決定するためにも用いられる。
一例として、擬似連チャンス目決定テーブル167Aは、変動パターンPA1−4及び変動パターンPF1−2のいずれかが指定されたことに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される擬似連変動の残り回数が「1」である場合に、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。また、擬似連チャンス目決定テーブル167Aは、変動パターンPA1−5、変動パターンPA3−15、変動パターンPA6−10、変動パターンPA9−10のいずれかといった、「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出が実行される変動パターンが指定されたことに応じて、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて仮停止表示させる飾り図柄を決定するための使用テーブルとしても選択される。
擬似連チャンス目決定テーブル167Bは、変動パターンPA1−4及び変動パターンPF1−2以外に「擬似連」の可変表示演出が実行される変動パターンが指定されたことに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される擬似連変動の残り回数が「1」である場合に、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。図6及び図7に示すハズレ変動パターン及び大当り変動パターンの設定例では、変動パターンPA1−4及び変動パターンPF1−2以外の変動パターンとして、変動パターンPA2−2、変動パターンPA3−2〜変動パターンPA3−5、変動パターンPA3−7〜変動パターンPA3−15、変動パターンPA4−2、変動パターンPA5−2〜変動パターンPA5−5、変動パターンPA6−2〜変動パターンPA6−10、変動パターンPA7−2、変動パターンPA8−2〜変動パターンPA8−5、変動パターンPA9−2〜変動パターンPA9−10、変動パターンPF1−4において、「擬似連」の可変表示演出が実行される。
擬似連チャンス目決定テーブル167Cは、変動パターンPA3−3〜変動パターンPA3−5、変動パターンPA3−8〜変動パターンPA3−14、変動パターンPA5−3〜変動パターンPA5−5、変動パターンPA6−3〜変動パターンPA6−9、変動パターンPA8−3〜変動パターンPA8−5、変動パターンPA9−3〜変動パターンPA9−9のいずれかが指定されたことに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される擬似連変動の残り回数が「2」である場合に、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ3−1、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ3−2、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ3−3を決定するための使用テーブルとして選択される。擬似連チャンス目決定テーブル167Dは、変動パターンPA3−11〜変動パターンPA3−14、変動パターンPA6−6〜変動パターンPA6−9、変動パターンPA9−6〜変動パターンPA9−9のいずれかが指定されたことに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される擬似連変動の残り回数が「3」である場合に、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ4−1、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ4−2、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ4−3を決定するための使用テーブルとして選択される。
図28(A)及び(B)に示す擬似連チャンス目決定テーブル167A、167Bではそれぞれ、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおいて「擬似連」の可変表示演出を実行後に停止表示(仮停止表示又は最終停止表示)される停止図柄(左停止図柄)となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組み合わせによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR5−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。ここで、「擬似連」の可変表示演出を実行後に停止表示される飾り図柄としては、例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるときに仮停止表示される飾り図柄や、再抽選演出が実行される場合に仮停止表示される飾り図柄、再抽選演出が実行されない場合に最終停止表示される飾り図柄などが、含まれていればよい。
図28(C)に示す擬似連チャンス目決定テーブル167Cでは、擬似連チャンス目決定テーブル167Bを用いて決定された左仮停止図柄KZ2−1、右仮停止図柄KZ2−2、中仮停止図柄2−3の組合せが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組み合わせによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR5−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。図28(D)に示す擬似連チャンス目決定テーブル167Dでは、擬似連チャンス目決定テーブル167Cを用いて決定された左仮停止図柄KZ3−1、右仮停止図柄KZ3−2、中仮停止図柄KZ3−3の組合せが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組み合わせによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR5−3と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
こうした擬似連チャンス目決定テーブル167A〜167Dを用いて仮停止図柄を決定することによって、例えば、図29に示すように、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(初回変動を含む)の実行回数に応じて、各回の変動で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部において仮停止表示させる飾り図柄を、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定することができる。
なお、変動パターンPA3−15や変動パターンPA6−10、変動パターンPA9−10のいずれかである場合には、「擬似連」の可変表示演出において擬似連変動(再変動)が1回実行された後に、「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出が実行される(図6及び図7参照)。そこで、これらの変動パターンである場合には、図28(A)に示す擬似連チャンス目決定テーブル167Aを用いて決定された仮停止図柄を「擬似連」の可変表示演出において仮停止表示させてから再び変動(擬似連変動)させた後、「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出においても同一の仮停止図柄を仮停止表示させてもよい。あるいは、「擬似連」の可変表示演出において仮停止表示させる飾り図柄については、図28(B)に示す擬似連チャンス目決定テーブル167Bを用いて決定する一方、「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出において仮停止表示させる飾り図柄については、図28(A)に示す擬似連チャンス目決定テーブル167Aを用いて決定するようにしてもよい。
図30は、ROM121に記憶される仮停止図柄決定テーブルのうち、再抽選演出が実行される場合に仮停止表示される飾り図柄を決定するために用いられる再抽選前仮停止図柄決定テーブル168の構成例を示している。再抽選前仮停止図柄決定テーブル168は、再抽選演出が実行される場合において、その再抽選演出が実行される以前に仮停止表示させる飾り図柄を、再抽選前仮停止図柄決定用の乱数値SR2に基づいて、決定するために参照されるテーブルである。再抽選前仮停止図柄決定テーブル168では、左中右仮停止図柄KZ7−1、KZ7−2、KZ7−3として同一になる通常図柄の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」に、再抽選前仮停止図柄決定用の乱数値SR2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図31は、ROM121に記憶される表示系予告パターン種別決定テーブル170の構成例などを示している。図31(A)に示す表示系予告パターン種別決定テーブル170は、画像表示装置5の表示画面に所定の演出画像を表示することによる予告演出を実行するか否か、また、実行する場合における予告パターン種別を複数パターン種別のうちいずれとするかを、予告パターン種別決定用の乱数値SR7に基づいて、決定するために参照されるテーブルである。表示系予告パターン種別決定テーブル170では、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて、予告なし、表示系予告CAY1〜表示系予告CAY3の一部に、表示系予告パターン種別決定用の乱数値SR7と比較される数値(決定値)が割り当てられている。なお、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンによっては、予告なし、表示系予告CAY1〜表示系予告CAY3の全部に対して、決定値が割り当てられることがあってもよい。
図31(B)は、表示系予告CAY1〜表示系予告CAY3の各予告パターン種別に対応した予告演出での演出内容を示している。表示系予告CAY1の予告パターン種別は、「ステップアップ動作」の予告演出に含まれる演出動作として、画像表示装置5の表示画面にて、複数のキャラクタを示す演出画像を所定の順番に従って表示可能とするキャラクタ表示のステップアップ予告演出が実行される予告パターン種別である。表示系予告CAY2の予告パターン種別は、「ボタン操作予告」の予告演出に含まれる予告演出として、遊技者により操作ボタン30が操作されたことに応じて、所定の演出態様で、画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示が変更される演出動作を含む操作時予告演出が実行される予告パターン種別である。一例として、表示系予告CAY2の予告パターン種別では、遊技者により操作ボタン30が操作されたことに応じて、所定のキャラクタによるセリフを示す演出表示などが実行される。他の一例として、表示系予告CAY2の予告パターン種別では、遊技者により操作ボタン30が操作されたことに応じて、メッセージ画像及び音声による演出動作などが実行されてもよい。表示系予告CAY3の予告パターン種別は、「ステップアップ動作」と「ジョグ操作予告」とを組み合わせた予告演出となる演出動作として、キャラクタ表示のステップアップ予告演出が1ステップ又は複数ステップまで実行された後、操作時予告演出に切り換えられる予告パターン種別である。
図32及び図33は、ROM121に記憶される表示系予告パターン決定テーブル171A〜171Dの構成例などを示している。表示系予告パターン決定テーブル171A〜171Dは、表示系予告CAY1の予告パターン種別に決定された場合に、第1予告パターン決定用の乱数値SR8−1に基づいて、予告演出の有無を決定するためや、表示系予告パターンを複数パターンのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各表示系予告パターン決定テーブル171A〜171Dは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて選択され、使用パターンとしてセットされる。すなわち、変動パターン指定コマンドにより「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンが指定されたときには、図32(A)に示す表示系予告パターン決定テーブル171Aが選択される。また、変動パターン指定コマンドにより「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)が1回(再変動1回)となる変動パターンが指定されたときには、図32(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル171Bが選択される。変動パターン指定コマンドにより「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)が2回(再変動2回)となる変動パターンが指定されたときには、図33(A)に示す表示系予告パターン決定テーブル171Cが選択される。変動パターン指定コマンドにより「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)が3回(再変動3回)となる変動パターンが指定されたときには、図33(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル171Dが選択される。
表示系予告パターン決定テーブル171Aでは、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンに対応して、予告なし、あるいは、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−4の一部又は全部に、第1予告パターン決定用の乱数値SR8−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。表示系予告パターン決定テーブル171Bでは、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数が1回(再変動1回)となる変動パターンに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから「擬似連」の可変表示演出において飾り図柄が仮停止表示されるまでの初回変動時、及び、1回目の擬似連変動(再変動)を開始以降の1回目再変動後のそれぞれについて、予告なし、あるいは、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−4を組み合わせた予告演出動作の組合せに、第1予告パターン決定用の乱数値SR8−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。表示系予告パターン決定テーブル171Cでは、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数が2回(再変動2回)となる変動パターンに対応して、初回変動時、1回目再変動後、及び、2回目再変動後のそれぞれについて、予告なし、あるいは、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−4を組み合わせた予告演出動作の組合せに、第1予告パターン決定用の乱数値SR8−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。表示系予告パターン決定テーブル171Dでは、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数が3回(再変動3回)となる変動パターンに対応して、初回変動時、1回目再変動後、2回目再変動後、及び、3回目再変動後のそれぞれについて、予告なし、あるいは、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−4を組み合わせた予告演出動作の組合せに、第1予告パターン決定用の乱数値SR8−1と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図33(C)は、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−4の各予告パターンによる予告演出でのキャラクタ表示内容を示している。図33(C)に示す設定例において、表示系予告パターンYAP1−1では、キャラクタCH11を示す演出画像が表示される。表示系予告パターンYAP1−2では、キャラクタCH11の表示に続いてキャラクタCH12を示す画像が表示される。表示系予告パターンYAP1−3では、キャラクタCH11及びキャラクタCH12の表示に続いてキャラクタCH13を示す演出画像が表示される。表示系予告パターンYAP1−4では、キャラクタCH11〜キャラクタCH13の表示に続いてキャラクタCH14を示す演出画像が表示される。ここで、キャラクタCH11を示す演出画像は、「ステップアップ動作」の予告演出における第1ステップの演出画像となる。また、キャラクタCH12〜キャラクタCH14を示す演出画像はそれぞれ、「ステップアップ動作」の予告演出における第2ステップ〜第4ステップの演出画像となる。なお、キャラクタCH11〜キャラクタCH14のうち、あるキャラクタの表示が行われるときには、他のキャラクタの表示が行われないようにしてもよいし、複数のキャラクタが同時に表示されるようにしてもよい。
図32(A)に示す表示系予告パターン決定テーブル171Aの設定例において、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−4に対しては、表示系予告パターンYAP1−1から表示系予告パターンYAP1−4への順に、可変表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)が高くなるように、決定値が割り振られている。一例として、変動パターンPA1−1、変動パターンPA1−2、変動パターンPA1−5、変動パターンPB1−1、変動パターンPC1−1といったハズレ変動パターンである場合には、表示系予告パターンYAP1−1及び表示系予告パターンYAP1−2に対して決定値が割り当てられている一方、表示系予告パターンYAP1−3及び表示系予告パターンYAP1−4に対しては決定値が割り当てられていない。ここで、表示系予告パターンYAP1−1には、表示系予告パターンYAP1−2に比べて多くの決定値が割り当てられている。また、変動パターンPA2−1のハズレ変動パターンである場合には、変動パターンYAP1−1〜変動パターンYAP1−3に対して決定値が割り当てられている一方、表示系予告パターンYAP1−4に対しては決定値が割り当てられていない。ここで、表示系予告パターンYAP1−1や表示系予告パターンYAP1−2には、表示系予告パターンYAP1−3に比べて多くの決定値が割り当てられている。これに対して、変動パターンPA5−1、変動パターンPA6−1、変動パターンPA8−1、変動パターンPA9−1といった大当り変動パターンである場合には、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−4に対して決定値が割り当てられている。そして、表示系予告パターンYAP1−3には、表示系予告パターンYAP1−1や表示系予告パターンYAP1−2のそれぞれに比べて多くの決定値が割り当てられ、表示系予告パターンYAP1−4には、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−3のそれぞれに比べて多くの決定値が割り当てられている。
なお、変動パターンPF1−2である場合には、大当り変動パターンであるにもかかわらず、変動パターンPA1−1、変動パターンPA1−2、変動パターンPA1−5、変動パターンPB1−1、変動パターンPC1−1といったハズレ変動パターンのいずれかである場合と同様の決定値が割り当てられている。また、変動パターンPF1−3である場合には、大当り変動パターンであるにもかかわらず、変動パターンPA3−1、変動パターンPA3−6といったハズレ変動パターンのいずれかである場合と同様の決定値が割り当てられている。このため、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合には、大当り種別が「通常」又は「確変」となる場合に比べて高い決定割合で、表示系予告パターンYAP1−3や表示系予告パターンYAP1−4よりも可変表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)が低い表示系予告パターンYAP1−1や表示系予告パターンYAP1−2による予告演出を実行する旨の決定が行われる。こうした設定により、大当り種別が「突確」で2ラウンド大当り状態に制御されるときに、15ラウンド大当り状態に制御されるときと同様の決定割合で信頼度が高い予告演出が実行された後に15ラウンド大当り状態ではなく2ラウンド大当り状態に制御された場合における遊技興趣の減退を防止して、大当り種別が「突確」となることや、突確モード開始演出が実行されることの意外性を高めることができる。なお、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合には、遊技状態が通常状態であるか時短状態や確変状態といった特別遊技状態であるかに応じて、予告演出の決定割合を異ならせるようにしてもよい。一例として、遊技状態が通常状態であるときには、大当り種別が「通常」又は「確変」の場合と同様の決定割合で信頼度が高い予告演出を実行する旨の決定を行う一方、遊技状態が時短状態や確変状態であるときには、大当り種別が「通常」又は「確変」の場合よりも低い決定割合で信頼度が高い予告演出を実行するようにしてもよい。これにより、通常状態から確変状態へと移行する場合には信頼度が高い予告演出が実行されやすくして期待感を高める一方、時短状態や確変状態といった特別遊技状態では信頼度が高い予告演出の実行を抑制して大当り種別が「突確」となることの意外性を高めることができる。
図33(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル171Bや図34(A)及び(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル171C、171Dの設定例では、各回の変動表示(初回変動を含む)において、予告なし、あるいは、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−4のいずれかによる予告演出が実行されるように、表示系予告パターンが組み合わせられている。したがって、表示系予告CAY1の予告パターン種別に決定された場合には、初回変動時、及び、1回目〜3回目の再変動後における飾り図柄の可変表示中において、表示系予告CAY1の予告パターン種別に含まれる表示系予告パターンによる予告演出が実行され、表示系予告CAY2や表示系予告CAY3といった他の予告パターン種別に含まれる表示系予告パターンによる予告演出の実行が制限される。なお、部材系予告パターンによる予告演出は、表示系予告パターンによる予告演出と並行(重複)して実行可能である。また、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−4のそれぞれによる予告演出は、初回変動時、及び、1回目〜3回目の再変動後における飾り図柄の可変表示中において、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄が可変表示されている期間にて、実行されるものであればよい。あるいは、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−4のそれぞれによる予告演出の一部又は全部は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄が可変表示されている期間にて実行が開始される一方で、一部の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄が停止表示(仮停止表示)された以降も継続して実行可能なものであってもよい。なお、複数の表示系予告パターンを組み合わせて各回の変動表示(初回変動を含む)における予告演出動作を決定するものに限定されず、例えば擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)に対応して予め用意された1つの予告パターンを決定すれば、各回の変動表示における予告演出動作の全部が決定されるようにしてもよい。
こうして、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、表示系予告CAY1の予告パターン種別に決定されたときには、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄が可変表示されている複数の期間のうち、「擬似連」の可変表示演出における1回目の擬似連変動(再変動)が実行されるまでの第1予告実行期間(初回変動時)と、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の開始以降の第2予告実行期間(1回目〜3回目の再変動後)とで、表示系予告CAY1の予告パターン種別に含まれる表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−4のいずれかによる予告演出を実行する旨の決定を行うことができる。また、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の開始以降でも、前回の変動表示(1回目又は2回目の再変動後)における予告実行期間と、今回の変動表示(2回目又は3回目の再変動後)における予告実行期間とで、表示系予告CAY1の予告パターン種別に含まれる表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−4のいずれかによる予告演出を実行する旨の決定を行うことができる。すなわち、擬似連変動が実行される前後に設けられた2つの予告実行期間において、同一の予告パターン種別に含まれる表示系予告パターンによる予告演出を実行する旨の決定が行われる。
表示系予告パターン決定テーブル171B〜171Dの設定によれば、「擬似連」の可変表示演出が実行される飾り図柄の可変表示中において、1回目の再変動後に実行される予告演出でのステップ数は、初回変動時に実行される予告演出でのステップ数以上となる。また、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の開始以降でも、次回の変動表示(2回目又は3回目の再変動後)にて実行される予告演出でのステップ数が、今回の変動表示(1回目又は2回目の再変動後)にて実行される予告演出でのステップ数以上となる。すなわち、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合には、擬似連変動の実行回数が増加するに従って、予告演出におけるステップ数が減少することのないように、各表示系予告パターンでの演出内容を決定する。これにより、擬似連変動の実行回数が増加するにつれて可変表示結果が「大当り」となる期待感が高められるにもかかわらず、予告演出の信頼度が低下してしまうことによる遊技興趣の低下を防止できる。なお、各表示系予告パターンによる予告演出では、「ステップアップ動作」の予告演出として実行されるステップ数を異ならせることの他に、演出画像として表示される同一キャラクタの表示態様(例えばキャラクタの服の色など)を異ならせること、第1ステップで所定の演出画像(例えばサクラの花柄を示す演出画像など)を表示させるか否かを異ならせること、これらの一部又は全部を組み合わせること、あるいは、その他の予告演出中における任意の演出動作及び/又は演出態様を異ならせることなどにより、信頼度が異なることを遊技者が認識できるようにすればよい。ここで、遊技者が容易に認識できる演出動作及び/又は演出態様を異ならせるものに限定されず、遊技者が認識困難な演出動作及び/又は演出態様を異ならせることにより、信頼度が異なることを示唆してもよい。
図34及び図35は、ROM121に記憶される表示系予告パターン決定テーブル172A〜172Dの構成例などを示している。表示系予告パターン決定テーブル172A〜172Dは、表示系予告CAY2の予告パターン種別に決定された場合に、第2予告パターン決定用の乱数値SR8−2に基づいて、予告演出の有無を決定するためや、表示系予告パターンを複数パターンのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各表示系予告パターン決定テーブル172A〜172Dは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて選択され、使用パターンとしてセットされる。すなわち、変動パターン指定コマンドにより「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンが指定されたときには、図34(A)に示す表示系予告パターン決定テーブル172Aが選択される。また、変動パターン指定コマンドにより「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)が1回(再変動1回)となる変動パターンが指定されたときには、図34(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル172Bが選択される。変動パターン指定コマンドにより「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)が2回(再変動2回)となる変動パターンが指定されたときには、図35(A)に示す表示系予告パターン決定テーブル172Cが選択される。変動パターン指定コマンドにより「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)が3回(再変動3回)となる変動パターンが指定されたときには、図35(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル172Dが選択される。
表示系予告パターン決定テーブル172Aでは、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンに対応して、予告なし、あるいは、表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−4の一部又は全部に、第2予告パターン決定用の乱数値SR8−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。表示系予告パターン決定テーブル172Bでは、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数が1回(再変動1回)となる変動パターンに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから「擬似連」の可変表示演出において飾り図柄が仮停止表示されるまでの初回変動時、及び、1回目の擬似連変動(再変動)を開始以降の1回目再変動後のそれぞれについて、表示系予告パターンYAP2−1と、表示系予告パターンYAP2−5又は表示系予告パターンYAP2−6とを組み合わせた予告演出動作の組合せに、第2予告パターン決定用の乱数値SR8−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。表示系予告パターン決定テーブル172Cでは、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数が2回(再変動2回)となる変動パターンに対応して、初回変動時、1回目再変動後、及び、2回目再変動後のそれぞれについて、表示系予告パターンYAP2−1、表示系予告パターンYAP2−5と、表示系予告パターンYAP2−7又は表示系予告パターンYAP2−8とを組み合わせた予告演出動作の組合せに、第2予告パターン決定用の乱数値SR8−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。表示系予告パターン決定テーブル172Dでは、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数が3回(再変動3回)となる変動パターンに対応して、初回変動時、1回目再変動後、2回目再変動後、及び、3回目再変動後のそれぞれについて、表示系予告パターンYAP2−1、表示系予告パターンYAP2−5、表示系予告パターンYAP2−7と、表示系予告パターンYAP2−9又は表示系予告パターンYAP2−10とを組み合わせた予告演出動作の組合せに、第2予告パターン決定用の乱数値SR8−2と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図35(C)は、表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−10の各予告パターンによる予告演出でのメッセージ内容を示している。図35(C)に示す設定例において、表示系予告パターンYAP2−1では、操作ボタン30の操作に応じて「…」(メッセージなし)が報知される。表示系予告パターンYAP2−2では、操作ボタン30の操作に応じて「がんばって!」のメッセージが報知される。表示系予告パターンYAP2−3では、操作ボタン30の操作に応じて「CHANCE」のメッセージが報知される。表示系予告パターンYAP2−4では、操作ボタン30の操作に応じて「激熱」のメッセージが報知される。このように、表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−4におけるメッセージの報知動作は、「ボタン操作予告」の予告演出で操作ボタン30の操作に応じて実行される演出動作となる。
図35(C)に示す設定例において、表示系予告パターンYAP2−5では、操作ボタン30に対する1回目の操作に応じて「…」(メッセージなし)が報知され、2回目の操作に応じて「がんばって!」のメッセージが報知される。また、表示系予告パターンYAP2−6では、操作ボタン30に対する1回目の操作に応じて「…」(メッセージなし)が報知され、2回目の操作に応じて「CHANCE」のメッセージが報知される。表示系予告パターンYAP2−7では、操作ボタン30に対する1回目及び2回目の操作に応じて「がんばって!」のメッセージが報知され、3回目の操作に応じて「CHANCE」のメッセージが報知される。表示系予告パターンYAP2−8では、操作ボタン30に対する1回目の操作に応じて「がんばって!」のメッセージが報知され、2回目及び3回目の操作に応じて「CHANCE」のメッセージが報知される。表示系予告パターンYAP2−9では、操作ボタン30に対する1回目及び2回目の操作に応じて「がんばって!」のメッセージが報知され、3回目及び4回目の操作に応じて「CHANCE」のメッセージが報知される。表示系予告パターンYAP2−10では、操作ボタン30に対する1回目の操作に応じて「がんばって!」のメッセージが報知され、2回目及び3回目の操作に応じて「CHANCE」のメッセージが報知され、4回目の操作に応じて「激熱」のメッセージが報知される。
図34(A)に示す表示系予告パターン決定テーブル172Aの設定例において、表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−4に対しては、表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−4への順に、可変表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)が高くなるように、決定値が割り振られている。一例として、変動パターンPA1−1、変動パターンPA1−5、変動パターンPB1−1、変動パターンPC1−1といったハズレ変動パターンである場合には、表示系予告パターンYAP2−1及び表示系予告パターンYAP2−2に対して決定値が割り当てられている一方、表示系予告パターンYAP2−3及び表示系予告パターンYAP2−4に対しては決定値が割り当てられていない。ここで、表示系予告パターンYAP2−1には、表示系予告パターンYAP2−2に比べて多くの決定値が割り当てられている。また、変動パターンPA2−1のハズレ変動パターンである場合には、表示系予告パターンYAP2−2及び表示系予告パターンYAP2−3に対して決定値が割り当てられている一方、表示系予告パターンYAP2−4に対しては決定値が割り当てられていない。ここで、表示系予告パターンYAP2−2には、表示系予告パターンYAP2−3に比べて多くの決定値が割り当てられている。これに対して、変動パターンPA5−1、変動パターンPA6−1、変動パターンPA8−1、変動パターンPA9−1といった大当り変動パターンである場合には、表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−4に対して決定値が割り当てられている。そして、表示系予告パターンYAP2−3や表示系予告パターンYAP2−4には、表示系予告パターンYAP2−1や表示系予告パターンYAP2−2のそれぞれに比べて多くの決定値が割り当てられている。
図35(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル172Bや図36(A)及び(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル172C、172Dの設定例では、初回変動時、及び、1回目〜3回目の再変動後において、表示系予告パターンYAP2−1、表示系予告パターンYAP2−5又は表示系予告パターンYAP2−6、表示系予告パターンYAP2−7又は表示系予告パターンYAP2−8、表示系予告パターンYAP2−9又は表示系予告パターンYAP2−10による予告演出が実行されるように、表示系予告パターンが組み合わせられている。したがって、表示系予告CAY2の予告パターン種別に決定された場合には、初回変動時、及び、1回目〜3回目の再変動後における飾り図柄の可変表示中において、表示系予告CAY2の予告パターン種別に含まれる表示系予告パターンによる予告演出が実行され、表示系予告CAY1や表示系予告CAY3といった他の予告パターン種別に含まれる表示系予告パターンによる予告演出の実行が制限される。なお、部材系予告パターンによる予告演出は、表示系予告パターンによる予告演出と並行(重複)して実行可能である。また、表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−10のそれぞれによる予告演出は、初回変動時、及び、1回目〜3回目の再変動後のいずれかにおける飾り図柄の可変表示中において、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄が可変表示されている期間にて、実行されるものであればよい。あるいは、表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−10のそれぞれによる予告演出の一部又は全部は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄が可変表示されている期間にて実行が開始される一方で、一部の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄が停止表示(仮停止表示)された以降も継続して実行可能なものであってもよい。なお、複数の表示系予告パターンを組み合わせて各回の変動表示(初回変動を含む)における予告演出動作を決定するものに限定されず、例えば擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)に対応して予め用意された1つの予告パターンを決定すれば、各回の変動表示における予告演出動作の全部が決定されるようにしてもよい。
こうして、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、表示系予告CAY2の予告パターン種別に決定されたときには、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄が可変表示されている複数の期間のうち、「擬似連」の可変表示演出における1回目の擬似連変動(再変動)が実行されるまでの第1予告実行期間(初回変動時)と、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の開始以降の第2予告実行期間(1回目〜3回目の再変動後)とで、表示系予告CAY2の予告パターン種別に含まれる表示系予告パターンYAP2−1、あるいは、表示系予告パターンYAP2−5〜表示系予告パターンYAP2−10のいずれかによる予告演出を実行する旨の決定を行うことができる。なお、初回変動時には、表示系予告パターンYAP2−1による予告演出を実行する旨の決定を行うものに限定されず、予告なし、あるいは、表示系予告パターンYAP2−2〜表示系予告パターンYAP2−4のいずれかによる予告演出を実行する旨の決定を行うことができるようにしてもよい。また、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の開始以降でも、前回の変動表示(1回目又は2回目の再変動後)における予告実行期間と、今回の変動表示(2回目又は3回目の再変動後)における予告実行期間とで、表示系予告CAY2の予告パターン種別に含まれる表示系予告パターンYAP2−5〜表示系予告パターンYAP2−10のいずれかによる予告演出を実行する旨の決定を行うことができる。すなわち、擬似連変動が実行される前後に設けられた2つの予告実行期間において、同一の予告パターン種別に含まれる表示系予告パターンによる予告演出を実行する旨の決定が行われる。
表示系予告パターン決定テーブル172B〜172Dの設定によれば、「擬似連」の可変表示演出が実行される飾り図柄の可変表示中において、1回目の再変動後に実行される予告演出で報知されるメッセージ内容には、初回変動時に実行される予告演出で報知されるメッセージ内容と同一のもの、あるいは、可変表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)がより高いものが、含まれることになる。また、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の開始以降でも、次回の変動表示(2回目又は3回目の再変動後)にて実行される予告演出で報知されるメッセージ内容には、今回の変動表示(1回目又は2回目の再変動後)にて実行される予告演出で報知されるメッセージ内容と同一のもの、あるいは、可変表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)がより高いものが、含まれることになる。すなわち、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合には、擬似連変動の実行回数が増加するに従って、予告演出で報知されるメッセージ内容の信頼度が低下することのないように、各表示系予告パターンでの演出内容を決定する。これにより、擬似連変動を実行した回数が増加するにつれて可変表示結果が「大当り」となる可能性が高められるにもかかわらず、予告演出の信頼度が低下してしまうことによる遊技興趣の低下を防止できる。なお、各表示系予告パターンによる予告演出では、「ボタン操作予告」の予告演出で報知されるメッセージ内容を異ならせることの他に、演出画像として表示されメッセージ内容をセリフ等として報知する同一キャラクタの表示態様(例えばキャラクタの服の色など)を異ならせること、メッセージととともに所定の演出画像(例えばサクラの花柄を示す背景画像など)を表示させるか否かを異ならせること、これらの一部又は全部を組み合わせること、あるいは、その他の予告演出中における任意の演出動作及び/又は演出態様を異ならせることなどにより、信頼度が異なることを遊技者が認識できるようにすればよい。ここで、遊技者が容易に認識できる演出動作及び/又は演出態様を異ならせるものに限定されず、遊技者が認識困難な演出動作及び/又は演出態様を異ならせることにより、信頼度が異なることを示唆してもよい。
加えて、表示系予告パターン決定テーブル172B〜172Dの設定によれば、「擬似連」の可変表示演出が実行される飾り図柄の可変表示中において、1回目の再変動後に実行される予告演出での操作ボタン30に対する操作回数は、初回変動時に実行される予告演出での操作ボタン30に対する操作回数よりも多くなる。また、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の開始以降でも、次回の変動表示(2回目又は3回目の再変動後)にて実行される予告演出での操作ボタン30に対する操作回数が、今回の変動表示(1回目又は2回目の再変動後)にて実行される予告演出での操作ボタン30に対する操作回数よりも多くなる。すなわち、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合には、擬似連変動の実行回数が増加するに従って、予告演出における操作ボタン30に対する操作回数が増加するように、各表示系予告パターンでの演出内容を決定する。これにより、擬似連変動の実行回数が増加するにつれて可変表示結果が「大当り」となる期待感が高められることに伴い、遊技者が操作ボタン30を操作する回数を増加させ、遊技者の参加意欲を高めて遊技の興趣を向上させることができる。
図36及び図37は、ROM121に記憶される表示系予告パターン決定テーブル173A〜173Dの構成例などを示している。表示系予告パターン決定テーブル173A〜173Dは、表示系予告CAY3の予告パターン種別に決定された場合に、第3予告パターン決定用の乱数値SR8−3に基づいて、予告演出の有無を決定するためや、表示系予告パターンを複数パターンのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各表示系予告パターン決定テーブル173A〜173Dは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて選択され、使用パターンとしてセットされる。すなわち、変動パターン指定コマンドにより「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンが指定されたときには、図36(A)に示す表示系予告パターン決定テーブル173Aが選択される。また、変動パターン指定コマンドにより「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)が1回(再変動1回)となる変動パターンが指定されたときには、図36(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル173Bが選択される。変動パターン指定コマンドにより「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)が2回(再変動2回)となる変動パターンが指定されたときには、図37(A)に示す表示系予告パターン決定テーブル173Cが選択される。変動パターン指定コマンドにより「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)が3回(再変動3回)となる変動パターンが指定されたときには、図36(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル173Dが選択される。
表示系予告パターン決定テーブル173Aでは、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンに対応して、予告なし、あるいは、表示系予告パターンYAP3−1〜表示系予告パターンYAP3−7の一部又は全部に、第3予告パターン決定用の乱数値SR8−3と比較される数値(決定値)が割り当てられている。表示系予告パターン決定テーブル173Bでは、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数が1回(再変動1回)となる変動パターンに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから「擬似連」の可変表示演出において飾り図柄が仮停止表示されるまでの初回変動時、及び、1回目の擬似連変動(再変動)を開始以降の1回目再変動後のそれぞれについて、予告なし又は表示系予告パターンYAP3−1と、予告なし又は表示系予告パターンYAP3−1又は表示系予告パターンYAP3−8又は表示系予告パターンYAP3−9とを組み合わせた予告演出動作の組合せに、第3予告パターン決定用の乱数値SR8−3と比較される数値(決定値)が割り当てられている。表示系予告パターン決定テーブル173Cでは、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数が2回(再変動2回)となる変動パターンに対応して、初回変動時、1回目再変動後、及び、2回目再変動後のそれぞれについて、予告なし又は表示系予告パターンYAP3−1又は表示系予告パターンYAP3−2と、表示系予告パターンYAP3−1又は表示系予告パターンYAP3−3と、表示系予告パターンYAP3−1又は表示系予告パターンYAP3−4又は表示系予告パターンYAP3−8又は表示系予告パターンYAP3−9とを組み合わせた予告演出動作の組合せに、第3予告パターン決定用の乱数値SR8−3と比較される数値(決定値)が割り当てられている。表示系予告パターン決定テーブル173Dでは、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数が3回(再変動3回)となる変動パターンに対応して、初回変動時、1回目再変動後、2回目再変動後、及び、3回目再変動後のそれぞれについて、予告なし又は表示系予告パターンYAP3−1又は表示系予告パターンYAP3−2と、表示系予告パターンYAP3−1〜表示系予告パターンYAP3−3のいずれかと、表示系予告パターンYAP3−1又は表示系予告パターンYAP3−3又は表示系予告パターンYAP3−8と、表示系予告パターンYAP3−3又は表示系予告パターンYAP3−6又は表示系予告パターンYAP3−8又は表示系予告パターンYAP3−9とを組み合わせた予告演出動作の組合せに、第3予告パターン決定用の乱数値SR8−3と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図37(C)は、表示系予告パターンYAP3−1〜表示系予告パターンYAP3−9の各予告パターンによる予告演出でのキャラクタ表示内容及びメッセージ内容を示している。図37(C)に示す設定例において、表示系予告パターンYAP3−1では、キャラクタCH11の表示に続き、操作ボタン30の操作に応じて「…」(メッセージなし)が報知される。表示系予告パターンYAP3−2では、キャラクタCH11の表示に続き、操作ボタン30の操作に応じて「がんばって!」のメッセージが報知される。表示系予告パターンYAP3−3では、キャラクタCH11の表示に続きキャラクタCH12の表示が行われ、その後に操作ボタン30の操作に応じて「がんばって!」のメッセージが報知される。表示系予告パターンYAP3−4では、キャラクタCH11の表示に続きキャラクタCH12の表示が行われ、その後に操作ボタン30の操作に応じて「CHANCE」のメッセージが報知される。表示系予告パターンYAP3−5では、キャラクタCH11の表示に続きキャラクタCH12の表示が行われ、その後に操作ボタン30の操作に応じて「激熱」のメッセージが報知される。表示系予告パターンYAP3−6では、キャラクタCH11〜キャラクタCH13の表示が順次に行われ、その後に操作ボタン30の操作に応じて「CHANCE」のメッセージが報知される。表示系予告パターンYAP3−7では、キャラクタCH11〜キャラクタCH13の表示が順次に行われ、その後に操作ボタン30の操作に応じて「激熱」のメッセージが報知される。
このように、表示系予告パターンYAP3−1〜表示系予告パターンYAP3−7における演出動作は、「ステップアップ動作」の予告演出における演出動作が1ステップ又は複数ステップまで実行された後に、「ボタン操作予告」の予告演出で操作ボタン30の操作に応じて実行される演出動作に切り換わる。すなわち、表示系予告パターンYAP3−1〜表示系予告パターンYAP3−7では、1つの予告パターンに対応して、「ステップアップ動作」の予告演出における演出動作が1ステップ又は複数ステップまで実行された後に、「ボタン操作予告」の予告演出における演出動作に切り換えられる。なお、1つの予告パターンに対応して「ステップアップ動作」の予告演出から「ボタン操作予告」の予告演出へと切り換えられるものに限定されず、例えば複数の予告パターンを組み合わせることにより、「ステップアップ動作」の予告演出から「ボタン操作予告」の予告演出へと切り換えられるようにしてもよい。また、「ステップアップ動作」の予告演出と「ボタン操作予告」の予告演出とが実行される順番は任意に変更可能であり、例えば「ボタン操作予告」の予告演出が実行されてから「ステップアップ動作」の予告演出へと切り換えられるようにしてもよい。
図37(C)に示す設定例において、表示系予告パターンYAP3−8では、キャラクタCH11及びキャラクタCH12の表示が順次に行われ、その後に操作ボタン30に対する1回目の操作に応じて「がんばって!」のメッセージが報知され、2回目の操作に応じて「CHANCE」のメッセージが報知される。表示系予告パターンYAP3−9では、キャラクタCH11及びキャラクタCH12の表示が順次に行われ、その後に操作ボタン30に対する1回目の操作に応じて「がんばって!」のメッセージが報知され、2回目の操作に応じて「激熱」のメッセージが報知される。
図36(A)に示す表示系予告パターン決定テーブル173Aの設定例において、表示系予告パターンYAP3−1〜表示系予告パターンYAP3−7に対しては、表示系予告パターンYAP3−1〜表示系予告パターンYAP3−7への順に、可変表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)が高くなるように、決定値が割り振られている。図36(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル173Bや図37(A)及び(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル173C、173Dの設定例では、各回の変動表示(初回変動を含む)において、予告なし、あるいは、表示系予告パターンYAP3−1〜表示系予告パターンYAP3−4や表示系予告パターンYAP3−6、表示系予告パターンYAP3−8及び表示系予告パターンYAP3−9のいずれかによる予告演出が実行されるように、表示系予告パターンが組み合わされている。したがって、表示系予告CAY3の予告パターン種別に決定された場合には、初回変動時、及び、1回目〜3回目の再変動後における飾り図柄の可変表示中において、表示系予告CAY3の予告パターン種別に含まれる表示系予告パターンによる予告演出が実行され、表示系予告CAY1や表示系予告CAY2といった他の予告パターン種別に含まれる表示系予告パターンによる予告演出の実行が制限される。なお、部材系予告パターンによる予告演出は、表示系予告パターンによる予告演出と並行(重複)して実行可能である。また、表示系予告パターンYAP3−1〜表示系予告パターンYAP3−9のそれぞれによる予告演出は、初回変動時、及び、1回目〜3回目の再変動後における飾り図柄の可変表示中において、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄が可変表示されている期間にて、実行されるものであればよい。あるいは、表示系予告パターンYAP3−1〜表示系予告パターンYAP3−9のそれぞれによる予告演出の一部又は全部は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄が可変表示されている期間にて実行が開始される一方で、一部の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄が停止表示(仮停止表示)された以降も継続して実行可能なものであってもよい。なお、複数の表示系予告パターンを組み合わせて各回の変動表示(初回変動を含む)における予告演出動作を決定するものに限定されず、例えば擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)に対応して予め用意された1つの予告パターンを決定すれば、各回の変動表示における予告演出動作の全部が決定されるようにしてもよい。
こうして、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、表示系予告CAY3の予告パターン種別に決定されたときには、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄が可変表示されている複数の期間のうち、「擬似連」の可変表示演出における1回目の擬似連変動(再変動)が実行されるまでの第1予告実行期間(初回変動時)と、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の開始以降の第2予告実行期間(1回目〜3回目の再変動後)とで、表示系予告CAY3の予告パターン種別に含まれる表示系予告パターンYAP3−1〜表示系予告パターンYAP3−9のいずれかによる予告演出を実行する旨の決定を行うことができる。また、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の開始以降でも、前回の変動表示(1回目又は2回目の再変動後)における予告実行期間と、今回の変動表示(2回目又は3回目の再変動後)における予告実行期間とで、表示系予告CAY3の予告パターン種別に含まれる表示系予告パターンYAP3−1〜表示系予告パターンYAP3−9のいずれかによる予告演出を実行する旨の決定を行うことができる。すなわち、擬似連変動が実行される前後に設けられた2つの予告実行期間において、同一の予告パターン種別に含まれる表示系予告パターンによる予告演出を実行する旨の決定が行われる。
表示系予告パターン決定テーブル173B〜173Dの設定によれば、「擬似連」の可変表示演出が実行される飾り図柄の可変表示中において、1回目の再変動後に実行される予告演出でのステップ数は、初回変動時に実行される予告演出でのステップ数以上となり、あるいは、1回目の再変動後に実行される予告演出で報知されるメッセージ内容には、初回変動時に実行される予告演出で報知されるメッセージ内容と同一のものか、可変表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)がより高いものが、含まれることになる。また、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の開始以降でも、次回の変動表示(2回目又は3回目の再変動後)にて実行される予告演出でのステップ数が、今回の変動表示(1回目又は2回目の再変動後)にて実行される予告演出でのステップ数以上となり、あるいは、次回の変動表示(2回目又は3回目の再変動後)にて実行される予告演出で報知されるメッセージ内容には、今回の変動表示(1回目又は2回目の再変動後)にて実行される予告演出で報知されるメッセージ内容と同一のものか、可変表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)がより高いものが、含まれることになる。すなわち、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合には、擬似連変動の実行回数が増加するに従って、予告演出におけるステップ数が減少することのないように、また、予告演出で報知されるメッセージ内容の信頼度が低下することのないように、各表示系予告パターンでの演出内容を決定する。これにより、擬似連変動を実行した回数が増加するにつれて可変表示結果が「大当り」となる可能性が高められるにもかかわらず、予告演出の信頼度が低下してしまうことによる遊技興趣の低下を防止できる。
図38及び図39は、ROM121に記憶される部材系予告パターン決定テーブル174A〜174Dの構成例などを示している。部材系予告パターン決定テーブル174A〜174Dは、予告用可動部材78を所定の動作態様で動作させることによる予告演出を実行するか否か、また、実行する場合における予告パターンを複数パターンのうちいずれとするかを、第4予告パターン決定用の乱数値SR8−4に基づいて、決定するために参照されるテーブルである。各部材系予告パターン決定テーブル174A〜174Dは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて選択され、使用パターンとしてセットされる。すなわち、変動パターン指定コマンドにより「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンが指定されたときには、図38(A)に示す部材系予告パターン決定テーブル174Aが選択される。また、変動パターン指定コマンドにより「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)が1回(再変動1回)となる変動パターンが指定されたときには、図38(B)に示す部材系予告パターン決定テーブル174Bが選択される。変動パターン指定コマンドにより「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)が2回(再変動2回)となる変動パターンが指定されたときには、図39(A)に示す部材系予告パターン決定テーブル174Cが選択される。変動パターン指定コマンドにより「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)が3回(再変動3回)となる変動パターンが指定されたときには、図39(B)に示す部材系予告パターン決定テーブル174Dが選択される。
部材系予告パターン決定テーブル174Aでは、「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンに対応して、予告なし、あるいは、部材系予告パターンYBP1−1〜部材系予告パターンYBP1−4の一部又は全部に、第4予告パターン決定用の乱数値SR8−4と比較される数値(決定値)が割り当てられている。部材系予告パターン決定テーブル174Bでは、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数が1回(再変動1回)となる変動パターンに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから「擬似連」の可変表示演出において飾り図柄が仮停止表示されるまでの初回変動時、及び、1回目の擬似連変動(再変動)を開始以降の1回目再変動後のそれぞれについて、予告なし、あるいは、部材系予告パターンYBP1−1〜部材系予告パターンYBP1−4を組み合わせた予告演出動作の組合せに、第4予告パターン決定用の乱数値SR8−4と比較される数値(決定値)が割り当てられている。部材系予告パターン決定テーブル174Cでは、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数が2回(再変動2回)となる変動パターンに対応して、初回変動時、1回目再変動後、及び、2回目再変動後のそれぞれについて、予告なし、あるいは、部材系予告パターンYBP1−1〜部材系予告パターンYBP1−4を組み合わせた予告演出動作の組合せに、第4予告パターン決定用の乱数値SR8−4と比較される数値(決定値)が割り当てられている。部材系予告パターン決定テーブル174Dでは、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数が3回(再変動3回)となる変動パターンに対応して、初回変動時、1回目再変動後、2回目再変動後、及び、3回目再変動後のそれぞれについて、予告なし、あるいは、部材系予告パターンYBP1−1〜部材系予告パターンYBP1−4を組み合わせた予告演出動作の組合せに、第4予告パターン決定用の乱数値SR8−4と比較される数値(決定値)が割り当てられている。
図39(C)は、部材系予告パターンYBP1−1〜部材系予告パターンYBP1−4の各予告パターンによる予告演出でのステップアップ動作内容を示している。図39(C)に示す設定例において、部材系予告パターンYBP1−1では、予告用可動部材78を画像表示装置5における表示画面の前面に進出させてから退避させる演出動作を1回実行することにより、第1ステップのみの予告演出が実行される。部材系予告パターンYBP1−2では、予告用可動部材78を画像表示装置5における表示画面の前面に進出させてから退避させる演出動作を2回実行することにより、2段階に変化(ステップアップ)する第2ステップまでの予告演出が実行される。部材系予告パターンYBP1−3では、予告用可動部材78を画像表示装置9における表示画面の前面に進出させてから退避させる演出動作を3回実行することにより、3段階に変化(ステップアップ)する第3ステップまでの予告演出が実行される。また、部材系予告パターンYBP1−1〜部材系予告パターンYBP1−3では、予告用可動部材78に設けられた装飾用LEDといった発光体を所定の第1発光態様で発光させることや、画像表示装置5の表示画面に予告用可動部材78の動作に連動した所定の演出画像を第1表示態様で表示させることといった、第1部材連動演出が実行されてもよい。部材系予告パターンYBP1−4では、予告用可動部材78を画像表示装置5における表示画面の前面に進出させてから退避させる演出動作を1回実行することにより、第1ステップのみの予告演出が実行される。なお、部材系予告パターンYBP1−4では、例えば部材系予告パターンYBP1−1よりも予告用可動部材78を進出させる時間を長くすることや、予告用可動部材78の可動範囲を部材系予告パターンYBP1−1に比べて大きくすることといった、部材系予告パターンYBP1−1とは異なる動作態様で予告用可動部材78を動作させてもよい。また、部材系予告パターンYBP1−4では、予告用可動部材78に設けられた装飾用LEDといった発光体を第1発光態様とは異なる第2発光態様で発光させることや、画像表示装置9の表示画面に予告用可動部材78の動作に連動した所定の演出画像を第1表示態様とは異なる第2表示態様で表示させること、スピーカ8L、8Rから予告用可動部材78の動作に連動した所定の音声を部材系予告パターンYBP1−1とは異なる音色で出力させること、あるいは、これらの一部又は全部を組み合わせることといった、第2部材連動演出が実行されてもよい。
図38(A)に示す部材系予告パターン決定テーブル174Aの設定例において、部材系予告パターンYBP1−1〜部材系予告パターンYBP1−4に対しては、部材系予告パターンYBP1−1から部材系予告パターンYBP1−4への順に、可変表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)が高くなるように、決定値が割り振られている。図38(B)に示す部材系予告パターン決定テーブル174Bや図39(A)及び(B)に示す部材系予告パターン決定テーブル174C、174Dの設定例では、各回の変動表示(初回変動を含む)において、予告なし、あるいは、部材系予告パターンYBP1−1〜部材系予告パターンYBP1−4のいずれかによる予告演出が実行されるように、部材系予告パターンが組み合わされている。なお、複数の部材系予告パターンを組み合わせて各回の変動表示(初回変動を含む)における予告演出動作を決定するものに限定されず、例えば擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)に対応して予め用意された1つの予告パターンを決定すれば、各回の変動表示における予告演出動作の全部が決定されるようにしてもよい。
こうして、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、1回目の擬似連変動(再変動)が実行されるまでの初回変動時と、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の開始以降となる1回目〜3回目の再変動後とにおいて、予告用可動部材78を動作させる部材系予告パターンYBP1−1〜部材系予告パターンYBP1−4のいずれかによる予告演出を実行する旨の決定を行うことができる。また、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の開始以降でも、前回の変動表示(1回目又は2回目の再変動後)と、今回の変動表示(2回目又は3回目の再変動後)とで、部材系予告パターンYBP1−1〜部材系予告パターンYBP1−4のいずれかによる予告演出を実行する旨の決定を行うことができる。すなわち、擬似連変動が実行される前後の変動表示に対応して、部材系予告パターンによる予告演出を実行する旨の決定が行われる。
「擬似連」の可変表示演出が実行される飾り図柄の可変表示中において、1回目の再変動後に実行される予告用可動部材78を用いた予告演出は、初回変動時に実行される予告用可動部材78を用いた予告演出と同一のもの、あるいは、可変表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)がより高いものとなればよい。また、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の開始以降でも、次回の変動表示(2回目又は3回目の再変動後)にて実行される予告用可動部材78を用いた予告演出は、前回の変動表示(1回目又は2回目の再変動後)にて実行される予告用可動部材78を用いた予告演出と同一のもの、あるいは、可変表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)が高いものとなればよい。すなわち、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合には、擬似連変動の実行回数が増加するに従って、予告用可動部材78を用いた予告演出の信頼度が低下することのないように、各部材系予告パターンでの演出内容を決定する。これにより、擬似連変動の実行回数が増加するにつれて可変表示結果が「大当り」となる可能性が高められるにもかかわらず、予告演出の信頼度が低下してしまうことによる遊技興趣の低下を防止できる。
ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。例えば、この演出制御パターンテーブルには、図柄変動制御パターンテーブルと、各種演出制御パターンテーブルと、予告演出制御パターンテーブルとが、含まれている。この実施の形態では、演出制御パターンテーブルに含まれる図柄変動制御パターンとして、図40(A)に示す図柄変動制御パターンテーブル180Aが予め用意され、演出制御パターンテーブルに含まれる各種演出制御パターンテーブルとして、図40(B)に示す各種演出制御パターンテーブル180Bが予め用意され、演出制御パターンテーブルに含まれる予告演出制御パターンテーブルとして、図40(C)に示す予告演出制御パターンテーブル180Cが予め用意されている。
図柄変動制御パターンテーブル180Aには、複数の変動パターン等に対応して、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでの期間における、画像表示装置5の表示画面での飾り図柄の可変表示動作、リーチ演出や突確モード開始演出での演出表示動作、「擬似連」などの可変表示演出での飾り図柄の表示動作、再抽選演出での演出動作といった、各種の演出動作の制御内容を示すデータが、図柄変動制御パターンとして複数種類格納されていればよい。各種演出制御パターンテーブル180Bには、大当り遊技状態に制御されている期間などにおける、各種の演出制御の内容を示すデータが、演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。予告演出制御パターンテーブル180Cには、予め複数用意された表示系予告パターンや部材系予告パターン等に対応して、予告演出における演出動作の制御内容を示すデータが、予告演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。なお、演出制御パターンテーブルは、複数種類の演出制御パターンを構成するパターンデータの記憶アドレスを管理するアドレス管理テーブルとしてもよい。この場合、ROM121において、演出制御パターンテーブルを構成するテーブルデータが所定の記憶領域に記憶され、この記憶領域とは別の領域に、個々の演出制御パターンを構成するパターンデータが記憶されればよい。
図41(A)は、演出制御パターンの構成例を示している。図柄変動制御パターンテーブル180Aに格納された図柄変動制御パターンや、各種演出制御パターンテーブル180Bに格納された各種演出制御パターン、予告演出制御パターンテーブル180Cに格納された予告演出制御パターンといった、各種の演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、可動部材制御データ、操作検出制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データとなるプロセスデータから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。
演出制御プロセスタイマ判定値は、図42に示す演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用CPU120において演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ9といった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。可動部材制御データには、例えばモータ86に連結された予告用可動部材78といった、可動部材における動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、可動部材制御データは、可動部材の駆動動作を指定するデータである。操作検出制御データには、例えば操作ボタン30に対する操作を有効に検出する操作有効期間や、有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を指定するデータといった、操作ボタン30を用いた演出動作態様を示すデータが含まれている。なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。また、演出制御パターンに含まれる複数種類のプロセスデータでは、各タイミングで実行される演出動作の内容に応じて、それぞれのプロセスデータを構成する制御データの種類が異なっていてもよい。すなわち、表示制御データや音声制御データ、ランプ制御データ、可動部材制御データ、操作検出制御データの全部を含んで構成されたプロセスデータもあれば、これらの一部を含んで構成されたプロセスデータもあってよい。
図36(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を示している。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8L、8Rから音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様で遊技効果ランプ9等の発光体を点滅させる制御を行い、可動部材制御データにより指定される態様で予告用可動部材78を動作させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にて操作ボタン30に対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
演出制御用CPU120は、例えば飾り図柄の可変表示を開始するときなどに、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づいて演出制御パターンをセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。こうして、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等の発光体など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、可動部材制御データ#1〜可動部材制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123や音声制御基板13などに対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図42に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図42に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示状態といった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示動作といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の画面上に表示させる演出画像の切替タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示やリーチ演出における演出表示といった各種の演出表示を実行させるための制御を行う。表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などを備えて構成されていればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドや操作検出スイッチ31から伝送された操作検出信号等の各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される。
音声制御基板13には、例えば入出力ドライバや音声合成用IC、音声データROM、増幅回路、ボリュームなどが搭載されている。一例として、音声制御基板13では、演出制御基板12から伝送された効果音信号に示される音番号データが入出力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を生成し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号を、スピーカ8L、8Rに出力する。音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されており、音声合成用ICが音番号データに応じた制御データを読み出して、音声や効果音が生成される。音声データROMの記憶データは、所定期間における音声や効果音の出力態様を時系列的に示すデータなどから構成されていればよい。
ランプ制御基板14には、例えば入出力ドライバやランプドライバなどが搭載されている。一例として、ランプ制御基板14では、演出制御基板12から伝送された電飾信号が、入出力ドライバを介してランプドライバに入力される。ランプドライバは、電飾信号を増幅して遊技効果ランプ9などに供給する。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図43のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
図43に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のエラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR4といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するためのメイン側乱数値更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図44は、特別図柄プロセス処理として、図43に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図45及び図46は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
図45及び図46に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、所定の入力ポートレジスタに格納された入力ポートデータを読み出す(図45のステップS201)。ここで、入力ポートレジスタは、例えばI/O105に含まれる入力ポートにおける外部信号の入力状態を示すビット値などが、格納されるレジスタである。この実施の形態では、入力ポートレジスタのビット番号[0]に格納される入力ポートデータが、第1始動口スイッチ22Aから伝送される検出信号となる第1始動入賞信号の入力状態(オフ/オン)を示し、入力ポートレジスタのビット番号[1]に格納される入力ポートデータが、第2始動口スイッチ22Bから伝送される遊技球の検出信号となる第2始動入賞信号の入力状態(オフ/オン)を示している。
ステップS201にて読み出した入力ポートレジスタのビット番号[1]におけるビット値が“1”であるか否かを判定する(ステップS202)。このとき、ビット値が“1”であれば(ステップS202;Yes)、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2始動入賞判定カウンタの格納値である第2始動入賞判定カウント値を、例えば1加算するなどしてカウントアップするように、更新する(ステップS203)。これに対して、ステップS202にて“0”であると判定された場合には(ステップS202;No)、第2始動入賞判定カウンタをクリアして、その格納値を「0」に初期化する(ステップS204)。
ステップS203、S204の処理のいずれかを実行した後には、ステップS201にて読み出した入力ポートレジスタのビット番号[0]におけるビット値が“1”であるか否かを判定する(ステップS205)。このとき、ビット値が“1”であれば(ステップS205;Yes)、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1始動入賞判定カウンタの格納値である第1始動入賞判定カウント値を、例えば1加算するなどしてカウントアップするように、更新する(ステップS206)。これに対して、ステップS205にて“0”であると判定された場合には(ステップS205;No)、第1始動入賞判定カウンタをクリアして、その格納値を「0」に初期化する(ステップS207)。
ステップS206、S207の処理のいずれかを実行した後には、第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値として予め定められた所定の判定値(例えば「2」)に達したか否かを判定する(ステップS208)。このとき、第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していれば(ステップS208;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS209)。また、第1始動入賞判定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS210)。
ステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していなければ(ステップS208;No)、第1始動入賞口への有効な遊技球の入賞が第1始動口スイッチ22Aにより検出されていないことに対応して、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したか否かを判定する(ステップS211)。このとき、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していなければ(ステップS211;No)、第2始動入賞口への有効な遊技球の入賞が第2始動口スイッチ22Bにより検出されていないことに対応して、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していれば(ステップS211;Yes)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS212)。また、第2始動入賞判定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS213)。
ステップS210、S213の処理のいずれかを実行した後、CPU103は、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を読み出す(ステップS214)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み出し、始動口バッファ値が「2」であるときには、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み出す。そして、ステップS214における読出値が、所定の上限値(例えば「4」)に達しているか否かを判定する(図46のステップS215)。このとき、ステップS214での読出値が上限値に達していなければ、特別図柄や飾り図柄の可変表示を開始するための始動条件が有効に成立することになる。例えば、図45に示すステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定された後に、ステップS215にて読出値が上限値に達していないと判定されたときには、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、飾り図柄の可変表示を実行するための第1始動条件が成立する。また、図45に示すステップS211にて第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定された後に、ステップS215にて読出値が上限値に達していないと判定されたときには、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームや、飾り図柄の可変表示を実行するための第2始動条件が成立する。
このように、ステップS215にて読出値が上限値に達していないときには(ステップS215;No)、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算する(ステップS216)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1保留記憶数カウント値を1加算し、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2保留記憶数カウント値を1加算する。そして、CPU103は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を示す合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算する(ステップS217)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に応じた始動データを、始動データ記憶部151Cにおける空き領域の先頭にセットして記憶させればよい。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、「第1」を示す始動データをセットし、始動口バッファ値が「2」であるときには、「第2」を示す始動データをセットする。
ステップS217の処理に続いて、CPU103は、乱数回路104やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2−1を示す数値データを、抽出する(ステップS218)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データが、保留データとして始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶される(ステップS219)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部151Aに乱数値MR1、MR2−1を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部151Bに乱数値MR1、MR2−1を示す数値データがセットされる。
ステップS219にて乱数値を記憶した後には、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS220)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、ROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレス(先頭アドレス)を送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、始動口バッファ値が「2」であるときには、ROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレス(先頭アドレス)を送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図43に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
また、CPU103は、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS221)。なお、第1始動口入賞指定コマンドテーブルが、第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定データと、保留記憶数通知コマンドを送信するための設定データとを含むように構成されるとともに、第2始動口入賞指定コマンドテーブルが、第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定データと、保留記憶数通知コマンドを送信するための設定データとを含むように構成されている場合には、ステップS220、S221の処理として第1始動口入賞指定コマンドテーブルと第2始動口入賞指定コマンドテーブルのうち、始動口バッファ値に応じたコマンドテーブルの記憶アドレスだけを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納すればよい。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図43に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS215にて読出値が上限値に達している場合や(ステップS215;Yes)、ステップS221の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS222)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS222;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS223)、図45に示すステップS211の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS222;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS223)、始動入賞判定処理を終了する。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合には、2ミリ秒内で実行される処理によって、双方のスイッチが有効な遊技球の始動入賞を検出したことに基づく処理が実行される。すなわち、図45に示すステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定されたときには、図45に示すステップS209、S210、S214の処理を実行してから、図46に示すステップS215〜S221の処理を実行した後、ステップS222にて始動口バッファ値が「1」であることに対応して、ステップS223の処理を実行してから、図45に示すステップS211の処理に進む。そして、ステップS211にて第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定されたときには、図45に示すステップS212〜S214の処理を実行してから、図46に示すステップS215〜S221の処理を実行した後、ステップS222にて始動口バッファ値が「2」であることに対応して、ステップS224の処理を実行してから、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
以上のような始動入賞判定処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値に応じて、図44に示すステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームを開始するための第1開始条件や第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの判定も行われる。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄とハズレ図柄のいずれか)が設定される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果や、飾り図柄の可変表示状態をリーチ表示状態とするか否かのリーチ決定結果などに基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に対応して、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにより特別図柄の可変表示を行うための設定を行う処理や、その特別図柄が可変表示を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、こうして計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理や、演出制御基板12に対して飾り図柄停止コマンドを送信するための設定を行う処理などが、含まれている。なお、主基板11から演出制御基板12に対しては、飾り図柄停止コマンドが送信されないようにしてもよい。この場合、演出制御基板12の側では、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに対応する可変表示時間を特定し、飾り図柄の可変表示を開始してからの経過時間が特定された可変表示時間に達したときに、主基板11からの演出制御コマンドを受信しなくても、確定飾り図柄を完全停止表示して可変表示結果を確定させるようにしてもよい。また、特別図柄停止処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。これに対して、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大入賞口開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大入賞口開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別の設定などに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「通常」又は「確変」に設定されている場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定する。これに対して、大当り種別が「突確」に設定されている場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」に設定する。例えば、CPU103は、遊技制御バッファ設定部155に記憶された大当り種別バッファ値を読み出すことなどにより、大当り種別の設定を判別できればよい。
ステップS115の大入賞口開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大入賞口開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用となるソレノイド82に対する駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS116の大入賞口開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大入賞口開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大当り種別に応じた大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。ここで、大入賞口開放回数最大値は、例えば大当り種別が「通常」又は「確変」である場合に「15」に設定され、大当り種別が「突確」である場合に「2」に設定されている。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9といった各種の演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、その大当り遊技状態の終了に対応した各種の設定を行う処理などが含まれている。
図47は、図44のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図47に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている合計保留記憶数カウント値などに基づき、第1保留記憶数と第2保留記憶数の合計値である合計保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS241)。このとき、合計保留記憶数が「0」以外であれば(ステップS241;No)、始動データ記憶部151Cから始動データを読み出す(ステップS242)。ここでは、始動データ記憶部151Cにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている始動データを読み出せばよい。
ステップS242の処理に続いて、例えば合計保留記憶数カウント値を1減算することなどにより、合計保留記憶数を1減算するように更新するとともに、始動データ記憶部151Cにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「8」に対応するエントリ)に記憶された始動データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる(ステップS243)。そして、ステップS242にて読み出した始動データが「第1」と「第2」のいずれであるかを判定する(ステップS244)。
ステップS244にて始動データが「第1」であると判定された場合には(ステップS244;第1)、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始する第1開始条件が成立したことに対応して、遊技制御バッファ設定部155に記憶される変動特図指定バッファ値を「1」に設定する(ステップS245)。他方、ステップS244にて始動データが「第2」であると判定された場合には(ステップS244;第2)、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始する第2開始条件が成立したことに対応して、変動特図指定バッファ値を「2」に設定する(ステップS246)。
ステップS245、S246の処理のいずれかを実行した後には、ステップS242にて読み出した始動データに応じた特図保留記憶部から、保留データを読み出す(ステップS247)。例えば、始動データが「第1」である場合には、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別決定用の乱数値MR2−1を示す数値データとを、それぞれ読み出す。これに対して、始動データが「第2」である場合には、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別決定用の乱数値MR2−1を示す数値データとを、それぞれ読み出す。
ステップS247の処理に続いて、始動データに応じた保留記憶数カウント値を1減算するとともに、始動データに応じた特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる(ステップS248)。例えば、始動データが「第1」である場合には、第1保留記憶数カウント値を1減算するとともに、第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる。これに対して、始動データが「第2」である場合には、第2保留記憶数カウント値を1減算するとともに、第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる。
ステップS248の処理に続いて、可変表示結果を「大当り」及び「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、始動データに応じた特図表示結果決定テーブルを選択してセットする(ステップS249)。例えば、始動データが「第1」であれば図9(A)に示す第1特図表示結果決定テーブル130Aを使用テーブルとしてセットする一方で、始動データが「第2」であれば図9(B)に示す第2特図表示結果決定テーブル130Bを使用テーブルとしてセットする。CPU103は、こうしてセットされた特図表示結果決定テーブルを参照することにより、ステップS247にて読み出された保留データに含まれる特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、「大当り」の可変表示結果に割り当てられた決定値のいずれかと合致するか否かに応じて、可変表示結果を「大当り」とするか否かを決定する(ステップS250)。
ステップS250にて可変表示結果を「大当り」とする旨の決定がなされた場合には(ステップS250;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS251)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図10に示す大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS252)。そして、ステップS247にて読み出した保留データに含まれる大当り種別決定用の乱数値MR2−1を示す数値データに基づき、ステップS252にてセットした大当り種別決定テーブル131を参照することにより、大当り種別を、「通常」、「確変」、「突確」という予め複数設定された大当り種別のいずれかに決定する(ステップS253)。なお、ステップS246の処理で変動特図指定バッファ値を「2」に設定した場合には、大当り種別決定テーブル131にて「突確」の大当り種別に対して大当り種別決定用の乱数値MR2−1が割り当てられていないことから、大当り種別が「突確」に決定されることはない。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を更新することなどにより、決定された大当り種別を記憶させる(ステップS254)。一例として、大当り種別が「通常」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「確変」であれば「1」とし、「突確」であれば「2」とすればよい。
ステップS254の処理を実行した後や、ステップS250にて可変表示結果を「大当り」としない旨の決定がなされた場合には(ステップS250;No)、大当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS255)。一例として、ステップS250にて可変表示結果を「大当り」としない旨の決定がなされた場合には、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS250にて可変表示結果を「大当り」とする旨の決定がなされた場合には、ステップS253における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「通常」とする決定結果に応じて、通常大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「確変」とする決定結果に応じて、確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。さらに、大当り種別を「突確」とする決定結果に応じて、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS255にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS256)、特別図柄通常処理を終了する。また、ステップS241にて合計保留記憶数が「0」である場合には(ステップS241;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS257)、特別図柄通常処理を終了する。
図48は、図44のステップS111にて実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。この変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;Yes)、パチンコ遊技機1における遊技状態に応じて、大当り変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cのいずれかを選択し、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS262)。ここで、パチンコ遊技機1における遊技状態は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた確変フラグや時短フラグの状態から特定すればよい。
ステップS261にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;No)、パチンコ遊技機1における遊技状態に基づき、図11(D)に示すようなテーブル選択設定に従い、リーチ状態とするか否かを決定するための使用テーブルとして、リーチ決定テーブル132A〜132Cのいずれかを選択してセットする(ステップS263)。このときには、例えば遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている合計保留記憶数カウント値を読み取ることなどにより、合計保留記憶数を特定する(ステップS264)。続いて、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタなどから、リーチ決定用の乱数値MR2−2を抽出する(ステップS265)。そして、ステップS265にて抽出したリーチ決定用の乱数値MR2−2に基づき、ステップS263にて選択したリーチ決定テーブル132A〜132Cのいずれかを参照することにより、リーチ状態の有無を決定する(ステップS266)。
ステップS266の処理に続いて、ステップS266での決定結果が可変表示態様を「リーチ」とするリーチありであるか否かを判定する(ステップS267)。このとき、可変表示態様を「リーチ」とする決定結果であれば(ステップS267;Yes)、パチンコ遊技機1における遊技状態などに応じて、リーチ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cのいずれかを選択し、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS268)。これに対して、可変表示態様を「非リーチ」とする決定結果である場合には(ステップS267;No)、パチンコ遊技機1における遊技状態などに応じて、非リーチ変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cのいずれかを選択し、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS269)。
ステップS262、S268、S269の処理のいずれかを実行した後には、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタなどから、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を抽出する(ステップS270)。そして、ステップS270にて抽出した変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づき、ステップS262、S268、S269のいずれかにてセットした使用テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS271)。なお、ステップS262にて大当り変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cのいずれかを選択してセットした場合には、ステップS271の処理を実行する際に、例えば大当り種別バッファ値などに基づいて大当り種別が「通常」、「確変」、「突確」のいずれに決定されたかを特定し、特定された大当り種別に応じて変動パターン種別の決定が行われるようにすればよい。また、ステップS268にてリーチ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cのいずれかを選択してセットした場合や、ステップS269にて非リーチ変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cのいずれかを選択してセットした場合には、ステップS266におけるリーチ状態の有無の決定結果に応じて変動パターン種別の決定が行われるようにすればよい。
ここで、ステップS270、S271の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。また、ステップS270、S271の処理では、ステップS266におけるリーチ状態の有無の決定結果に関わりなく、変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。一例として、ステップS271の処理では、決定テーブルポインタにセットされたROM101のアドレスに記憶された決定テーブルを参照して変動パターン種別の決定を行うようにすればよい。
ステップS271にて変動パターン種別を決定することにより、「擬似連」の可変表示演出を実行するか否かが決定される場合がある。一例として、ステップS271の処理により図8に示す変動パターン種別CA1−1に決定された場合には、この変動パターン種別CA1−1が「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンを含んでいないことから、「擬似連」の可変表示演出を実行しないことが決定される。その一方で、ステップS271の処理により図8に示す変動パターン種別CA2−3に決定された場合には、この変動パターン種別CA2−3が「擬似連」の可変表示演出において擬似連変動(再変動)を2回実行する変動パターンばかりを含んでいることから、「擬似連」の可変表示演出を実行することが決定される。また、例えばステップS271の処理により図8に示す変動パターン種別CA2−2に決定された場合には、この変動パターン種別CA2−2が「擬似連」の可変表示演出を実行しない変動パターンPA3−1と「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンPA3−2とを含んでいることから(図17参照)、ステップS271にて変動パターン種別を決定するだけでは「擬似連」の可変表示演出を実行するか否かが決定されず、後述するステップS274にて変動パターンを決定したときに、「擬似連」の可変表示演出を実行するか否かが決定されることになる。
こうしてステップS271にて変動パターン種別が決定された後には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの決定結果(事前決定結果)や、ステップS271にて決定された変動パターン種別などに応じて、図16に示す当り変動パターン決定テーブル136及び図17に示すハズレ変動パターン決定テーブル137のいずれかを選択し、変動パターンを予め複数用意された変動パターンのいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS272)。続いて、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタなどから、変動パターン決定用の乱数値MR4を抽出する(ステップS273)。そして、ステップS273にて抽出した変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、ステップS272にてセットした変動パターン決定テーブルを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS274)。
ここで、ステップS273、S274の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する。また、ステップS273、S274の処理では、ステップS266におけるリーチ状態の有無の決定結果に関わりなく、変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。一例として、ステップS274の処理では、決定テーブルポインタにセットされたROM101のアドレスに記憶された決定テーブルを参照して変動パターンが決定されればよい。
ステップS274にて変動パターンを決定することにより、「擬似連」の可変表示演出を実行するか否かが決定される場合がある。一例として、ステップS271の処理により図8に示す変動パターン種別CA2−2に決定された場合には、ステップS274の処理により変動パターンPA3−1に決定されれば、「擬似連」の可変表示演出を実行しないことが決定される一方、ステップS274の処理により変動パターンPA3−2に決定されれば、「擬似連」の可変表示演出を実行することが決定される。また、ステップS274にて変動パターンを決定することにより、「擬似連」の可変表示演出を実行する場合に、「滑り」の可変表示演出を実行するか否かが決定される場合がある。一例として、ステップS271の処理により図8に示す変動パターン種別CA2−3に決定されたとする。この変動パターン種別CA2−3には、図6に示すように「滑りなし+再変動2回」として「滑り」の可変表示演出を実行しない変動パターンPA3−3と、「滑り1回+再変動2回」あるいは「滑り2回+再変動2回」として「滑り」の可変表示演出を実行する変動パターンPA3−4及び変動パターンPA3−5とが含まれている(図17参照)。このときには、ステップS274の処理により変動パターンPA3−3に決定されれば、「滑り」の可変表示演出を実行しないことが決定される一方、ステップS274の処理により変動パターンPA3−4及び変動パターンPA3−5のいずれかに決定されれば、「滑り」の可変表示演出を実行することが決定される。
このようなステップS274における変動パターンの決定に続いて、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS275)。その後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS276)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。これに対して、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS276の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS277)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうしたステップS277での設定を行った場合には、変動パターン設定処理が終了してから図43に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドが、順次に送信されることになる。なお、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば可変表示結果通知コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンド又は第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンドの順で送信されるようにしてもよい。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS278)、変動パターン設定処理を終了する。
図49は、図44のステップS113にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図49に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS291)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS291;Yes)、大当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS292)。例えば、ステップS292の処理では、大当り開始時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御タイマ設定部153に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。
ステップS292の処理に続いて、当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS293)。例えば、ステップS293の処理では、大当り種別バッファ値に応じた当り開始指定コマンドを送信するために予め用意された当り開始指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。これにより、特別図柄停止処理が終了してから図43に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されたときに、主基板11から演出制御基板12に対して、大当り種別に応じた当り開始指定コマンドが送信される。ステップS293での設定を行った後には、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS294)。また、確変状態や時短状態を終了するための設定を行う(ステップS295)。例えば、ステップS295の処理において、CPU103は、確変フラグや時短フラグをクリアしてオフ状態とする処理や、時短状態における特図ゲームの残存回数をカウントするための時短回数カウンタをクリアする処理などを実行すればよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS296)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS291にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS291;No)、確変状態や時短状態を終了させるか否かの判定を行う(ステップS297)。例えば、ステップS297の処理では、確変フラグや時短フラグがオンであるときに、時短回数カウンタの値(時短回数カウント値)を、例えば1減算または1加算するなどして更新する。そして、更新後の時短回数カウント値が所定の時短終了判定値と合致するか否かの判定を行う。このとき、時短終了判定値と合致すれば、時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、時短制御を終了すればよい。他方、時短終了判定値と合致しなければ、時短フラグの状態を維持して、ステップS297の処理を終了すればよい。なお、時短回数カウント値に基づく終了判定は、確変フラグがオフで時短フラグがオンとなっている時短状態である場合のみ行うようにして、確変フラグがオンとなっている確変状態については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続して時短制御が行われるようにしてもよい。また、ステップS297の処理では、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタから、確変状態終了判定用の乱数値を示す数値データを抽出し、予めROM101などに格納された確変状態終了判定テーブルを参照すること、あるいは、確変状態における特図ゲームの実行回数が所定の確変終了判定値に達したことなどにより、確変状態を終了するか否かの判定を行うようにしてもよい。これに対して、ステップS297の処理では、確変状態を終了するための処理を実行せず、次に可変表示結果が「大当り」となるまで確変状態を継続させるようにしてもよい。あるいは、確変状態終了判定用の乱数値を示す数値データに基づき確変状態を終了するか否かを判定する処理は、例えば図47に示すステップS250にて可変表示結果を「大当り」とするか否かを決定(事前決定)するより前に、実行されるようにしてもよい。ステップS297の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新してから(ステップS298)、特別図柄停止処理を終了する。
図50は、図44のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図50に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS311)。一例として、図44に示すステップS116の大入賞口開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS311の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算することなどにより更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値(例えば「0」など)と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS311にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS311;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS311にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS311;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出す(ステップS312)。続いて、ステップS312にて読み出した大当り種別バッファ値が「通常」の大当り種別に対応した「0」であるか否かを判定する(ステップS313)。このとき、大当り種別バッファ値が「0」であれば(ステップS313;Yes)、時短状態への制御を開始するための設定を行う(ステップS314)。例えば、ステップS314の処理において、CPU103は、時短フラグをオン状態にセットするとともに、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(例えば「100」)を、時短回数カウンタに設定する。
ステップS313にて大当り種別バッファ値が「0」以外である場合には(ステップS313;No)、確変状態への制御を開始するための設定を行う(ステップS315)。例えば、ステップS315の処理において、CPU103は、確変フラグ及び時短フラグをオン状態にセットするとともに、確変状態にて時短制御を行う特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値を時短回数カウンタにセットすればよい。なお、確変状態では時短制御を可変表示結果が「大当り」となるまで継続させる場合には、時短回数カウンタの設定を行わなくてよい。ステップS314、S315の処理のいずれかを実行した後には、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS316)、大当り終了処理を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図51のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図51に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS401)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、乱数更新処理が実行され(ステップS402)、演出制御に用いる演出用乱数のうち、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。続いて、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS403)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS403にてタイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS403;No)、ステップS402の処理に戻る。他方、ステップS403にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS403;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS404)、コマンド解析処理を実行する(ステップS405)。ステップS405にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS405にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行してから(ステップS406)、ステップS402の処理に戻る。ステップS406の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示画面における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9といった発光体における点灯動作、予告用可動部材78といった可動部材における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
図52は、図51のステップS406にて実行される演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、例えば演出制御フラグ設定部191に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS160〜S165の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS160の変動開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この変動開始待ち処理には、主基板11から伝送される変動開始コマンドとして、第1変動開始コマンドと第2変動開始コマンドのいずれかを受信したか否かに応じて、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の可変表示を、開始するか否かの判定を行う処理などが含まれている。このとき、可変表示を開始する旨の判定がなされたことに対応して、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS161の飾り図柄変動設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動設定処理には、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの開始や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの開始に対応して、飾り図柄の可変表示を含めた各種の演出動作を行うために、変動パターンや可変表示結果などに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄や、仮停止図柄、予告パターン等を決定する処理などが含まれている。そして、飾り図柄変動設定処理では、これらの決定結果に基づいて、図柄変動制御パターンや予告演出制御パターン等が設定される。こうした決定や設定などが行われた後には、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS162の飾り図柄変動中処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動中処理には、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)に対応して、図柄変動制御パターンや予告演出制御パターンなどから各種の制御データを読み出して、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。こうした演出制御を行った後、例えば図柄変動制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される飾り図柄停止コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。図柄変動制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して確定飾り図柄を完全停止表示させるようにすれば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS163の飾り図柄変動終了時処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動終了時処理には、主基板11から伝送される当り開始指定コマンドを受信したか否かを判定する処理が含まれている。このとき、当り開始指定コマンドを受信した旨の判定がなされれば、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される。また、当り開始指定コマンドを受信せずに所定時間が経過したときには、可変表示結果が「ハズレ」であることに対応して、演出プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS164の大当り制御中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り制御中演出処理には、例えば可変表示結果が「大当り」となったことなどに対応した各種演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出動作を制御する処理が含まれている。そして、例えば主基板11から伝送される当り終了指定コマンドを受信したことなどに対応して、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS165のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理には、大当り遊技状態が終了することなどに対応した各種演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了に対応した各種の演出動作を制御する処理が含まれている。そして、こうした演出動作が終了したことなどに対応して、演出プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図53は、図52のステップS161にて実行される飾り図柄変動設定処理の一例を示すフローチャートである。この飾り図柄変動設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば可変表示結果通知コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、可変表示結果が「ハズレ」であるか否かを判定する(ステップS501)。このとき、可変表示結果が「ハズレ」であれば(ステップS501;Yes)、例えば変動パターン指定コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS502)。
ステップS502にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS502;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS503)。一例として、ステップS503の処理では、まず、図20(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aを選択してセットする。続いて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Aを参照することにより、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄を決定する。次に、図20(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bを選択してセットする。続いて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−2を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Bを参照することにより、右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄を決定する。このときには、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せに基づき、図21に示すような左右出目判定テーブル161を参照することにより、左右出目タイプDC1−1が複数種類のいずれとなるかを判定する。その後、図20(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cを選択してセットする。続いて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−3と、左右出目タイプDC1−1とに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Cを参照することにより、中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄を決定する。
こうして、ステップS503の処理では、最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cや、左右出目判定テーブル161を参照して、左中右最終停止図柄FZ1−1〜FZ1−3となる飾り図柄を決定することで、確定飾り図柄の組合せがリーチ組合せや大当り組合せ、あるいは、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれか、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれか、さらには、図22に示すような所定の非リーチ組合せとなることを防止できる。
ステップS502にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS502;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS504)。一例として、ステップS504の処理では、まず、図23(A)に示す最終停止図柄決定テーブル162Aを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル162Aを参照することにより、左最終停止図柄FZ2−1と右最終停止図柄FZ2−2となる同一の飾り図柄を決定する。次に、図23(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162Bを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−3を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル162Bを参照することにより、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンに応じて、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄と中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄との図柄差を決定する。こうして決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄が決定される。
このように、ステップS504の処理では、まず、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の飾り図柄表示エリア5C以外の「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄が決定される。その後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおける中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄と、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄との図柄差を決定し、決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄が決定される。
ステップS501にて可変表示結果が「ハズレ」以外である場合には(ステップS501;No)、可変表示結果が「大当り」である場合の大当り種別が「突確」であるか否かを判定する(ステップS505)。このとき、大当り種別が「突確」である場合には(ステップS505;Yes)、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS506)。一例として、ステップS506の処理では、図24(C)に示す最終停止図柄決定テーブル163Cを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163Cを参照することにより、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ4−1、FZ4−2、FZ4−3の組合せを、確定飾り図柄として決定する。
ステップS505にて大当り種別が「突確」ではない場合には(ステップS505;No)、大当り中昇格演出を実行するか否かを判定するための使用テーブルとして、図25に示す大当り中昇格演出決定テーブル164を選択してセットする(ステップS507)。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、大当り中昇格演出実行決定用の乱数値SR6を示す数値データを抽出する(ステップS538)。そして、抽出した乱数値SR6を示す数値データに基づき、大当り中昇格演出決定テーブル164を参照することにより、大当り中昇格の有無を決定する(ステップS509)。
ステップS509の処理に続いて、ステップS509での決定結果が大当り中昇格演出を実行しない「昇格演出なし」とするものであるか否かを判定する(ステップS510)。このとき、「昇格成功」又は「昇格失敗」として、「昇格演出あり」とする決定結果であれば(ステップS510;No)、通常大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS511)。一例として、ステップS511の処理では、図24(A)に示す最終停止図柄決定テーブル163Aを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163Aを参照することにより、通常大当り組合せのいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組合せを、確定飾り図柄として決定する。こうして、大当り中昇格演出が実行される場合には、飾り図柄の可変表示結果として通常大当り組合せを構成する最終停止図柄を導出表示させ、確変大当り組合せを構成する最終停止図柄の導出表示を防止する。これにより、確変大当り組合せを構成する最終停止図柄が導出表示されたにもかかわらず大当り中昇格演出が実行されてしまうことで遊技者等が受ける違和感を防止できる。
ステップS510にて「昇格演出なし」とする決定結果である場合には(ステップS510;Yes)、確変大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS512)。ここで、図25に示す大当り中昇格演出実行判定テーブル164の設定例では、大当り種別が「確変」であることに応じて、大当り中昇格演出を実行しない旨の決定結果に、大当り中昇格演出実行決定用の乱数値SR6と比較される決定値が割り当てられており、大当り種別が「通常」である場合には、大当り中昇格演出を実行しない旨の決定結果に決定値が割り当てられていない。したがって、「昇格演出なし」とする決定結果となるのは、大当り種別が「確変」である場合のみとなる。一例として、ステップS512の処理では、図24(B)に示す最終停止図柄決定テーブル163Bを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163Bを参照することにより、確変大当り組合せのいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組合せを、確定飾り図柄として決定する。
ステップS503、S504、S506、S511、S512の処理のいずれかを実行した後には、可変表示中演出設定処理を実行する(ステップS513)。図54は、ステップS513にて実行される可変表示中演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図54に示す可変表示中演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが、再抽選演出を実行する「再抽選あり」の変動パターンであるか否かを判定する(ステップS701)。この実施の形態では、再抽選演出を実行する「再抽選あり」の変動パターンとして、図7に示す変動パターンPA7−1や変動パターンPA7−2、変動パターンPA8−1〜変動パターンPA8−5、変動パターンPA9−1〜変動パターンPA9−10が、予め用意されている。
ステップS701にて「再抽選あり」の変動パターンである場合には(ステップS701;Yes)、再抽選演出が実行される前に仮停止表示する飾り図柄としての再抽選前仮停止図柄を決定する(ステップS702)。一例として、ステップS702の処理では、図30に示す再抽選前仮停止図柄決定テーブル168を選択し、使用テーブルとしてセットする。続いて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、再抽選前仮停止図柄決定用の乱数値SR2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR2に基づき、再抽選前仮停止図柄決定テーブル168を参照することにより、通常大当り組合せのいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ7−1、KZ7−2、KZ7−3の組合せを、再抽選前仮停止図柄として決定する。こうして、再抽選演出が実行される場合には、飾り図柄の可変表示が終了するより前に、通常大当り組合せを構成する飾り図柄を仮停止表示させ、確変大当り組合せを構成する飾り図柄の仮停止表示を防止する。これにより、確変大当り組合せを構成する飾り図柄が停止表示されたにもかかわらず再抽選演出が実行されてしまうことで遊技者等が受ける違和感を防止できる。
ステップS701にて「再抽選あり」の変動パターンではない場合や(ステップS701;No)、ステップS702にて再抽選前仮停止図柄を決定した後には、「擬似連」や「チャンス目停止後滑り」、「滑り」といった可変表示演出を実行するために仮停止表示させる飾り図柄を決定する処理を行う。このときには、まず、仮停止表示させる飾り図柄を決定するために用いる変数M1、M2、N1、N2の値を、「0」に初期化する(ステップS703)。続いて、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが、「擬似連」の可変表示演出を実行する「擬似連あり」の変動パターンであるか否かを判定する(ステップS704)。この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出を実行する「擬似連あり」の変動パターンとして、図6及び図7に示す変動パターンPA1−4や変動パターンPA2−2、変動パターンPA3−2〜変動パターンPA3−5、変動パターンPA3−7〜変動パターンPA3−15、変動パターンPA4−2、変動パターンPA5−2〜変動パターンPA5−5、変動パターンPA6−2〜変動パターンPA6−10、変動パターンPA7−2、変動パターンPA8−2〜変動パターンPA8−5、変動パターンPA9−2〜変動パターンPA9−10、変動パターンPF1−2、変動パターンPF1−4が、予め用意されている。
ステップS704にて「擬似連あり」の変動パターンである場合には(ステップS704;Yes)、その変動パターンによる「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)である再変動回数を、変数M1にセットする(ステップS705)。このときには、変動パターンが「滑り」の可変表示演出を実行する「滑りあり」の変動パターンであるか否かを判定する(ステップS706)。この実施の形態では、「滑り」の可変表示演出を実行する「滑りあり」の変動パターンとして、図6及び図7に示す変動パターンPA3−4や変動パターンPA3−5、変動パターンPA3−9、変動パターンPA3−10、変動パターンPA3−12〜変動パターンPA3−14、変動パターンPA5−4、変動パターンPA5−5、変動パターンPA6−4、変動パターンPA6−5、変動パターンPA6−7〜変動パターンPA6−9、変動パターンPA8−4、変動パターンPA8−5、変動パターンPA9−4、変動パターンPA9−5、変動パターンPA9−7〜変動パターンPA9−9が、予め用意されている。そして、「滑り」の可変表示演出を実行する変動パターンであれば(ステップS706;Yes)、その変動パターンにより「滑り」の可変表示演出を実行する回数(合計回数)である滑り実行回数を、変数N1にセットする(ステップS707)。
ステップS704にて「擬似連あり」の変動パターンではない場合や(ステップS704;No)、ステップS706にて「滑りあり」の変動パターンでない場合(ステップS706;No)、あるいは、ステップS707の処理を実行した後には、変動パターンが「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出を実行する変動パターンであるか否かを判定する(ステップS708)。この実施の形態では、「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出を実行する変動パターンとして、図6及び図7に示す変動パターンPA1−5や変動パターンPA3−15、変動パターンPA6−10、変動パターンPA9−10が、予め用意されている。そして、「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出を実行する変動パターンであれば(ステップS708;Yes)、変数M1の値を1加算する(ステップS709)。
ステップS708にて「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出を実行する変動パターンではない場合や(ステップS708;No)、ステップS709の処理を実行した後には、変数M1の値が「0」であるか否かを判定する(ステップS710)。このとき、変数M1の値が「0」であれば(ステップS710;Yes)、「擬似連」や「チャンス目停止後滑り」、「滑り」の可変表示演出がいずれも実行されないことから、これらの可変表示演出を実行するために仮停止表示させる飾り図柄を決定する必要がなく、可変表示中演出設定処理を終了する。
ステップS710にて変数M1の値が「0」以外の値である場合には(ステップS710;No)、変数N1の値と変数N2の値とが合致するか否かを判定する(ステップS711)。このとき、変数N1の値と変数N2の値とが合致しなければ、「滑り」の可変表示演出を実行するために、滑りパターンの決定や(ステップS712)、滑り時仮停止図柄の決定を行う(ステップS713)。一例として、ステップS712の処理では、図26(A)に示す滑りパターン決定テーブル165を選択し、複数の滑りパターンのいずれかを使用パターンに決定するための使用テーブルにセットする。続いて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、滑りパターン決定用の乱数値SR3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR3を示す数値データに基づき、滑りパターン決定テーブル165を参照することにより、滑りパターンを滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれかに決定する。なお、ステップS712にて滑りパターンを決定した後、可変表示中演出設定処理を終了するまでに、再度ステップS712の処理が実行された場合には、既に決定した滑りパターンを使用することに決定してもよいし、滑りパターンの決定を再度行うようにしてもよい。滑りパターンの決定を再度行う場合には、滑りパターン決定用の乱数値SR3となる数値データを複数用意して、同一の可変表示中演出設定処理内において、異なる滑りパターンを複数回決定できるようにすればよい。
ステップS713の処理では、一例として、ステップS712にて決定された滑りパターンに対応して、図27(A)〜(D)に示す滑り時仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dのいずれかを選択し、滑り時仮停止図柄を決定するための使用テーブルにセットする。このときには、滑りTP1−1の滑りパターンに決定されていれば滑り時仮停止図柄決定テーブル166Aが選択され、滑りTP1−2の滑りパターンに決定されていれば滑り時仮停止図柄決定テーブル166Bが選択され、滑りTP1−3の滑りパターンに決定されていれば滑り時仮停止図柄決定テーブル166Cが選択され、滑りTP1−4の滑りパターンに決定されていれば滑り時仮停止図柄決定テーブル166Dが選択される。続いて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、滑り時仮停止図柄決定用の乱数値SR4を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR4を示す数値データに基づき、選択した滑り時仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dのいずれかを参照することにより、右仮停止図柄KZ1−1、左仮停止図柄KZ1−2、右仮停止図柄1−3、左仮停止図柄KZ1−4のいずれかとなる飾り図柄を決定する。この場合、滑り時仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dにおいて「右停止図柄」や「左停止図柄」とされるのは、ステップS713の処理で仮停止図柄が決定される「滑り」の可変表示演出を実行後に停止表示(仮停止表示又は最終停止表示)される飾り図柄であればよい。
ステップS713にて滑り時仮停止図柄を決定した後には、変数N2の値を1加算する(ステップS714)。また、ステップS711にて変数N1の値が変数N2の値と合致した場合や(ステップS711;Yes)、ステップS714の処理を実行した後には、擬似連時仮停止図柄を決定する(ステップS715)。ここで、変数N1の値は、ステップS703の処理で「0」に初期化された後、ステップS707の処理が実行されれば「滑り」の可変表示演出を実行する回数(合計回数)を示すことになる。その一方で、変数N2の値は、ステップS703の処理で「0」に初期化された後、ステップS714の処理が実行されるごとに1加算される。したがって、「滑り」の可変表示演出を実行する回数(合計回数)に対応した滑り時仮停止図柄が決定された後には、ステップS711の処理にて変数N1の値と変数N2の値とが合致することになる。
ステップS715の処理では、一例として、変数M2の値を特定し、特定された値が「0」であれば、変動パターンに応じて図28(A)及び(B)に示す擬似連チャンス目決定テーブル167A、167Bのいずれかを選択し、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる擬似連時仮停止図柄を決定するための使用テーブルにセットする。このときには、変動パターンPA1−4や変動パターンPA1−5、変動パターンPA3−15、変動パターンPA6−10、変動パターンPA9−10、変動パターンPF1−2のいずれかであれば擬似連チャンス目決定テーブル167Aが選択され、これら以外の変動パターンであれば擬似連チャンス目決定テーブル167Bが選択される。続いて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR5−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR5−1を示す数値データに基づき、選択した擬似連チャンス目決定テーブル167A、167Bのいずれかを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組合せを決定する。この場合、擬似連チャンス目決定テーブル167A、167Bにおいて「左停止図柄」とされるのは、変数M2の値が「0」のときにステップS715の処理で仮停止図柄が決定される「擬似連」や「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出を実行後に停止表示(仮停止表示又は最終停止表示)される飾り図柄であればよい。なお、変動パターンが「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出を実行するものである場合には、変数M2の値が「0」に対応してステップS715の処理により決定される仮停止図柄は、「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出を実行するために仮停止表示させる飾り図柄となる。
また、ステップS715の処理で特定された変数M2の値が「1」であれば、変動パターンが「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出を実行するものであるか否かを判定する。このとき、「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出を実行する変動パターンであれば、変数M2の値が「0」のときに決定された擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる仮停止図柄を、「擬似連」の可変表示演出を実行するために仮停止表示させる飾り図柄として使用することに決定してもよいし、例えば擬似連チャンス目決定テーブル167Bを使用テーブルとして仮停止図柄の決定を再度行うようにしてもよい。これに対して、「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出を実行しない変動パターンである場合には、変数M2の値が「1」であるときに、図28(C)に示す擬似連チャンス目決定テーブル167Cを選択し、使用テーブルにセットする。続いて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR5−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR5−2を示す数値データに基づき、擬似連チャンス目決定テーブル167Cを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組合せを決定する。
さらに、ステップS715の処理で特定された変数M2の値が「2」であれば、図28(D)に示す擬似連チャンス目決定テーブル167Dを選択し、使用テーブルにセットする。続いて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR5−3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR5−3を示す数値データに基づき、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組合せを決定する。
ステップS715にて擬似連時仮停止図柄を決定した後には、変数M2の値を1加算する(ステップS716)。そして、変数M1の値と変数M2の値とが合致するか否かを判定する(ステップS717)。ここで、変数M1の値は、ステップS703の処理で「0」に初期化された後、ステップS705の処理が実行されれば「擬似連」の可変表示演出にて擬似連変動(再変動)を実行する回数(合計回数)を示すことになり、ステップS709の処理が実行されれば「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出が実行されることに対応して1加算されることになる。その一方で、変数M2の値は、ステップS703の処理で「0」に初期化された後、ステップS716の処理が実行されるごとに1加算される。したがって、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)や「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出が実行されることに対応した擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる仮停止図柄が決定された後には、ステップS717の処理にて変数M1の値と変数M2の値とが合致することになる。
ステップS717にて変数M1の値と変数M2の値とが合致した場合には(ステップS717;Yes)、可変表示中演出設定処理を終了する。これに対して、変数M1の値と変数M2の値とが合致しなければ(ステップS717;No)、ステップS711の処理に戻る。こうして、可変表示中演出設定処理では、ステップS711〜S717の処理が実行されることにより、「擬似連」や「チャンス目停止後滑り」、「滑り」の可変表示演出を実行するために仮停止表示する飾り図柄を決定することができる。図55は、一例として、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数が2回以上となる変動パターンに対応した仮停止図柄の決定動作を示している。図55に示すように、ステップS711〜S717の処理は、ステップS717にて変数M1の値と変数M2の値とが合致するまで繰り返し実行されるごとに、変数M2の値や変数N2の値に対応して、「滑り」や「擬似連」の可変表示演出にて仮停止表示させる飾り図柄を決定する。
図53に示すステップS513にて以上のような可変表示中演出設定処理を実行した後には、予告演出設定処理を実行する(ステップS514)。図56は、ステップS514にて実行される予告演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図56に示す予告演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出画像の表示による予告演出を実行するか否かや、実行する場合における予告パターン種別を決定するための使用テーブルとして、図31(A)に示す表示系予告パターン種別決定テーブル170を選択してセットする(ステップS731)。続いて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、予告パターン種別決定用の乱数値SR7を示す数値データを抽出する(ステップS732)。そして、抽出した乱数値SR7を示す数値データに基づき、表示系予告パターン種別決定テーブル170を参照することにより、変動パターンに応じて、予告なし、あるいは、表示系予告CAY1〜表示系予告CAY3の予め複数用意された表示系予告パターン種別のいずれかに、決定する(ステップS733)。
ステップS733にて表示系予告CAY1〜表示系予告CAY3の表示系予告パターン種別のいずれかに決定された場合には(ステップS734;No)、決定された表示系予告パターン種別や変動パターンに応じて、表示系予告パターン決定テーブル171A〜171D、172A〜172D、173A〜173Dのうちいずれかを選択し、使用テーブルとしてセットする(ステップS735)。すなわち、ステップS733にて表示系予告CAY1の表示系予告パターン種別に決定された場合には変動パターンに応じて表示系予告パターン決定テーブル171A〜171Dのいずれかを選択し、表示系予告CAY2の表示系予告パターン種別に決定された場合には変動パターンに応じて表示系予告パターン決定テーブル172A〜172Dのいずれかを選択し、表示系予告CAY3の表示系予告パターン種別に決定された場合には変動パターンに応じて表示系予告パターン決定テーブル173A〜173Dのいずれかを選択する。また、表示系予告パターン種別に応じて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1〜第3予告パターン決定用の乱数値SR8−1〜SR8−3を示す数値データのいずれかを抽出する(ステップS736)。すなわち、ステップS733にて表示系予告CAY1の表示系予告パターン種別に決定された場合には第1予告パターン決定用の乱数値SR8−1を示す数値データを抽出し、表示系予告CAY2の表示系予告パターン種別に決定された場合には第2予告パターン決定用の乱数値SR8−2を示す数値データを抽出し、表示系予告CAY3の表示系予告パターン種別に決定された場合には第3予告パターン決定用の乱数値SR8−3を示す数値データを抽出する。
その後、変動パターンやステップS736にて抽出した乱数値SR8−1〜SR8−3を示す数値データのいずれかに基づき、ステップS735にて選択した使用テーブルを参照することにより、表示系予告パターンを予め複数用意されたいずれかに決定する(ステップS737)。ステップS733にて予告なしに決定された場合や(ステップS734;Yes)、ステップS737の処理を実行した後には、予告用可動部材78を動作させることによる予告演出を実行するか否かや、実行する場合における予告パターンを決定するための使用テーブルとして、部材系予告パターン決定テーブル174A〜174Dのいずれかを、変動パターンに応じて選択してセットする(ステップS738)。
ステップS738の処理に続いて、例えば乱数回路124あるいは演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第4予告パターン決定用の乱数値SR8−4を示す数値データを抽出する(ステップS739)。このときには、変動パターンやステップS739にて抽出した乱数値SR8−4を示す数値データに基づき、ステップS738にて選択した使用テーブルを参照することにより、部材系予告パターンを予め複数用意されたいずれかに決定してから(ステップS740)、予告演出設定処理を終了する。
図53に示すステップS514にて以上のような予告演出設定処理を実行した後には、演出制御パターンを予め複数用意されたいずれかに決定する(ステップS515)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに対応して、図柄変動制御パターンテーブル180Aに複数格納された図柄変動制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、例えば図56に示すステップS735にて決定された表示系予告パターンや、ステップS740にて決定された部材系予告パターンに対応して、予告演出制御パターンテーブル180Cに複数格納された予告演出制御パターンのうちで、使用パターンとなるものを選択してセットする。なお、ステップS733、S735のいずれかにて予告なしに決定された場合には、表示系予告パターンに対応する予告演出制御パターンを選択しなければよい。また、ステップS740にて予告なしに決定された場合には、部材系予告パターンに対応する予告演出制御パターンを選択しなければよい。
ステップS515の処理に続いて、例えば変動パターン指定コマンドに示された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS516)。そして、画像表示装置5における飾り図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS517)。このときには、例えばステップS515にて使用パターンとして決定された図柄変動制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS518)、飾り図柄変動設定処理を終了する。
図57は、図52のステップS162にて実行される飾り図柄変動中処理の一例を示すフローチャートである。図57に示す飾り図柄変動中処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)してから(ステップS531)、更新後の演出制御プロセスタイマ値を演出制御パターンにて示される演出制御プロセスタイマ判定値と比較して、いずれかのタイマ判定値と合致したか否かの判定を行う(ステップS532)。そして、いずれのタイマ判定値とも合致しなければ(ステップS532;No)、飾り図柄変動中処理を終了する。
ステップS532にてタイマ判定値と合致した場合には(ステップS532;Yes)、そのタイマ判定値と対応付けて演出制御パターンに格納された演出制御実行データ(例えば、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、可動部材制御データ、操作検出制御データの一部又は全部)又は終了コードを読み出す(ステップS533)。ここで、ステップS532の処理で演出制御パターンにて示される複数のタイマ判定値が演出制御プロセスタイマ値と合致した場合には、合致した各々のタイマ判定値と対応付けて格納されている複数の演出制御実行データを、ステップS533の処理にて読み出すようにすればよい。そして、ステップS533にて終了コードが読み出されたか否かの判定を行う(ステップS534)。このとき、終了コードではないと判定されれば(ステップS534;No)、ステップS533にて読み出された演出制御実行データに従った演出動作制御を実行してから(ステップS535)、飾り図柄変動中処理を終了する。
例えば、ステップS535の処理による演出動作制御では、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させること、音声制御データが指定する音番号データに応じた指令を音声制御基板13に対して伝送させること、ランプ制御データが指定する信号出力をランプ制御基板14に対して行うこと、可動部材データが指定するモータ駆動信号をモータ86に対して伝送させることのうち、一部又は全部が順次に又は並行して(1つの動作のみであれば単独で)行われればよい。また、ステップS535の処理による演出動作制御では、ステップS533にて読み出した操作検出制御データなどに基づいて、操作ボタン30に対する遊技者等の操作行為を有効に検出する操作有効期間であるか否かを判定する。このとき、操作有効期間であれば、操作検出スイッチ31から伝送される検出信号に基づいて、操作ボタン30に対する遊技者等の操作が検出ありとなったか否かを判定する。そして、操作ボタン30に対する操作が検出されずに操作有効期間が終了した場合には、操作検出制御データに応じた演出動作制御を終了する。その一方で、操作有効期間内にて操作ボタン30に対する操作の検出があった場合には、例えば操作検出制御データにより指定された演出制御パターンへの変更を行うことなどにより、操作ボタン30に対する操作に応答して演出動作を変更するための制御や設定などが行われればよい。
ステップS534にて終了コードであると判定された場合には(ステップS534;Yes)、例えば所定のタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定することなどにより、当り開始指定コマンド受信待ち時間の設定を行う(ステップS536)。そして、演出プロセスフラグの値を飾り図柄変動終了時処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS537)、飾り図柄変動中処理を終了する。なお、主基板11から演出制御基板12に対して飾り図柄停止コマンドが送信される場合には、ステップS534にて終了コードであると判定されたときに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて例えば飾り図柄の揺れ変動表示を行うように仮停止表示させ、図52に示すステップS163の飾り図柄変動終了時処理にて飾り図柄停止コマンドを受信したことに応答して、飾り図柄を完全停止表示(最終停止表示)させればよい。
次に、パチンコ遊技機1において実行される各種の演出動作の具体例について説明する。演出制御基板12では、主基板11から伝送された第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信したことに対応して、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンなどに基づき、例えば演出制御用CPU120が図53に示すステップS517にて所定の表示制御指令を表示制御部123のVDP等へと伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の変動を開始させる。
図58及び図59は、「擬似連」の可変表示演出が実行されない場合に、演出画像の表示による予告演出が実行されたときの画像表示装置5における表示動作例を示している。図56に示すステップS733にて表示系予告CAY1〜表示系予告CAY3の表示系予告パターン種別のいずれかに決定された後、ステップS737にて表示系予告パターンが予め複数用意されたいずれかに決定された場合には、演出画像の表示による予告演出が実行される。
一例として、ステップS733にて表示系予告CAY1の表示系予告パターン種別に決定された後、ステップS737にて表示系予告パターンYAP1−4に決定されたものとする。この場合、図58(A)に示すように「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示されていた飾り図柄が図58(B)に示すように変動を開始したときに、図53に示すステップS515にて表示系予告パターンYAP1−4に対応して決定された予告演出制御パターンに基づき、演出制御用CPU120が図57に示すステップS535の処理による演出動作制御で表示制御部123のVDP等へと伝送させた表示制御指令などに対応して、キャラクタCH11を示す演出画像を表示することにより、第1ステップとなる演出表示を実行する。続いて、例えば図58(C)に示すように、キャラクタCH11とは異なるキャラクタCH12を示す演出画像を表示することにより、第2ステップとなる演出表示を実行する。さらに、例えば図58(D)に示すように、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて「6」を示す数字が停止表示(仮停止表示)されるとともに、キャラクタCH10、CH11とは異なるキャラクタCH12を示す演出画像を表示することにより、第3ステップとなる演出表示を実行する。その後、例えば図58(E)に示すように、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて「6」の数字を示す飾り図柄が揃って停止表示(仮停止表示)されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。
図58(E)に示すようにリーチ状態となった後には、例えば図58(F)に示すように、キャラクタCH14を示す演出画像を表示することにより、第4ステップとなる演出表示を実行する。こうして、表示系予告パターンYAP1−4に対応して、飾り図柄の可変表示が実行されているときに、第4ステップ(4段階)まで変化(ステップアップ)するステップアップ予告演出が実行される(図33(C)参照)。また、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出を実行する。そして、例えば図58(G)に示すように、可変表示結果が「大当り」である場合に対応して、大当り組合せを構成する飾り図柄が停止表示される。なお、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、リーチ組合せを構成する確定飾り図柄を停止表示させ、飾り図柄の可変表示を終了すればよい。
他の一例として、ステップS733にて表示系予告CAY2の表示系予告パターン種別に決定された後、ステップS737にて表示系予告パターンYAP2−3に決定されたものとする。この場合、図59(A)に示すように「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示されていた飾り図柄が図59(B)に示すように変動を開始した後に、例えば図59(C)に示すように、操作ボタン30への押下操作を遊技者に促す演出画像YH11を表示させる。こうして、「ボタン操作予告」の予告演出における操作促進演出が実行される。なお、図59(C)に示すような演出画像の表示に代えて、あるいは、演出画像の表示とともに、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9や操作ボタン30に内蔵された装飾用LED等の発光体における点灯動作、可動部材における駆動動作、あるいは、これらの一部又は全部の組合せにより、操作ボタン30の操作を遊技者に促す操作促進演出が実行されてもよい。
遊技者が所定期間内に操作ボタン30を押下操作し、それに応じて操作検出スイッチ31から演出制御基板12へと伝送される検出信号がオン状態となった場合には、例えば図59(D1)に示すようなキャラクタのセリフを示す演出画像YH12を表示させる。これに対して、所定期間内に操作ボタン30に対する押下操作が検出されなかった場合には、例えば図59(D2)に示すように演出画像YH11が消去されて、予告演出が終了する。こうして、表示系予告パターンYAP2−3に対応して、飾り図柄の可変表示が実行されているときに、操作ボタン30に対する遊技者の操作が検出されたことに応じて演出動作を切り換えて演出態様を変化させる操作予告演出が実行される。その後、例えば図59(E)に示すように「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて飾り図柄を仮停止表示するなど、飾り図柄の可変表示が進行してゆく。すなわち、表示系予告CAY2の表示系予告パターンに決定された場合には、「ボタン操作予告」の予告演出となる演出動作を、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄が可変表示(変動)されている期間にて、実行することができる。
さらに他の一例として、ステップS733にて表示系予告CAY3の表示系予告パターン種別に決定された後、ステップS737にて表示系予告パターンYAP3−4に決定されたものとする。この場合、図58(A)に示すように「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示されていた飾り図柄が図58(B)に示すように変動を開始する。このときには、例えば図58(B)及び(C)に示すように、キャラクタCH10、CH11の表示が順次に行われ、表示系予告パターンYAP1−4の場合と同様の演出動作が実行される。続いて、例えば図59(C)に示すように、表示系予告パターンYAP2−3の場合と同様の演出画像YH11を表示することなどによる操作促進演出が実行される。そして、遊技者が所定期間内に操作ボタン30を押下操作すれば、例えば図59(D1)に示すような演出画像YH12を表示させる。これに対して、所定期間内に操作ボタン30に対する押下操作が検出されなければ、例えば図59(D2)に示すように演出画像YH11が消去されて、予告演出が終了する。
こうして、表示系予告パターンYAP3−4に対応して、飾り図柄の可変表示が実行されているときに、第2ステップ(2段階)までキャラクタの表示が変化(ステップアップ)する演出動作が実行され、その後に、操作ボタン30に対する遊技者の操作に応じた演出動作が実行されることで、ステップアップ予告演出から操作予告演出へと切り換えられる。なお、ステップアップ予告演出と操作予告演出が実行される順番は任意に設定可能であり、例えば操作予告演出が実行されてから、ステップアップ予告演出が実行されるようにしてもよい。
続いて、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、演出画像の表示による予告演出が実行されるときの動作例について説明する。一例として、ステップS733にて表示系予告CAY2の表示系予告パターン種別に決定されたときには、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンに対応して、ステップS735の処理により、表示系予告パターン決定テーブル172B〜172Dのいずれかが選択され、使用テーブルにセットされる。ここで、図34(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル172Bや図35(A)及び(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル172C、172Dの設定例では、飾り図柄の可変表示が開始されてから「擬似連」の可変表示演出における1回目の擬似連変動(再変動)が実行されるまでの初回変動時に対応して、表示系予告パターンYAP2−1が使用パターンに決定される。そして、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)が開始された以降の1回目〜3回目の再変動後のそれぞれに対応して、表示系予告パターンYAP2−5〜表示系予告パターンYAP2−10のいずれかが使用パターンに決定される。したがって、表示系予告CAY2の表示系予告パターン種別に決定された場合には、初回変動時に表示系予告パターンYAP2−1による予告演出が実行された後、1回目〜3回目の再変動後において表示系予告パターンYAP2−5〜表示系予告パターンYAP2−10のいずれかによる予告演出が実行される。
ここで、表示系予告パターンYAP2−5〜表示系予告パターンYAP2−10による予告演出はいずれも、表示系予告パターンYAP2−1による予告演出に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)が高いことを予告する予告演出となっており、また、操作ボタン30に対する操作回数が多くなる予告演出となっている。したがって、表示系予告CAY2の表示系予告パターン種別に決定された場合には、初回変動時に表示系予告パターンYAP2−1による予告演出が実行された後、1回目〜3回目の再変動後では、表示系予告パターンYAP2−1よりも可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことを予告し、操作ボタン30に対する操作回数が多くなる予告演出が、表示系予告パターンYAP2−5〜表示系予告パターンYAP2−10のいずれかにより実行されることになる。
図60は、表示系予告パターンYAP2−10による予告演出における表示動作例を示している。表示系予告パターンYAP2−10による予告演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動が開始されてから、例えば図60(A)に示すように、操作ボタン30への押下操作を遊技者に促す演出画像YH11を表示させる。そして、遊技者が所定期間内に操作ボタン30を押下操作した場合には、例えば図60(B)に示すようなキャラクタのセリフを示す演出画像YH12を表示させることにより、「がんばって!」のメッセージを報知する。このときには、演出画像YH12とともに、演出画像YH11を表示させることにより、さらに操作ボタン30への押下操作を遊技者に促す。
図60(B)に示す表示動作が行われたときに、遊技者が所定期間内に操作ボタン30を押下操作した場合には、例えば図60(C)に示すようなキャラクタのセリフを示す演出画像を表示させることにより、「CHANCE」のメッセージを報知する。このときには、さらに操作ボタン30への押下操作を遊技者に促す演出画像を表示させる。そして、遊技者が所定期間内に操作ボタン30を押下操作すれば、例えば図60(D)に示すようなキャラクタのセリフを示す演出画像を表示させることにより、再び「CHANCE」のメッセージを報知する。この場合、さらに操作ボタン30への押下操作を遊技者に促す演出画像を表示させる。そして、遊技者が所定期間内に操作ボタン30を押下操作すれば、例えば図60(E)に示すようなキャラクタのセリフを示す演出画像を表示させることにより、「激熱」のメッセージを報知する。図60(A)〜(D)のいずれかに示す表示動作が行われているときに、操作ボタン30に対する押下操作が検出されずに所定期間が経過した場合には、表示系予告パターンYAP2−10による予告演出が終了し、対応する演出画像の消去などが行われる。その後、例えば図60(F)に示すように「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて飾り図柄を仮停止表示するなど、飾り図柄の可変表示が進行してゆく。こうして、表示系予告パターンYAP2−10による予告演出では、操作ボタン30に対する操作回数を最大4回まで可能として、各操作の検出に対応してメッセージを報知する予告演出動作が実行される。
図56に示す予告演出設定処理では、ステップS737の処理により表示系予告パターンを決定した後、ステップS737の処理とは別個にステップS740の処理を実行することにより、部材系予告パターンを決定する。その後、図53に示すステップS515にて表示系予告パターンと部材系予告パターンのそれぞれに対応して決定された予告演出制御パターンに基づき、演出制御用CPU120が図57に示すステップ535の処理による演出動作制御を実行する。こうして、表示系予告パターンによる予告演出と、部材系予告パターンによる予告演出とは、互いに並行(重複)して実行することが可能であり、いずれか一方の予告演出が実行されない場合でも、他方の予告演出を実行することができる。そして、表示系予告パターンによる予告演出と、部材系予告パターンによる予告演出はいずれも、演出態様が複数段階に変化(ステップアップ)する演出動作を含んでいる。すなわち、表示系予告パターンによる予告演出と、部材系予告パターンによる予告演出とにより、演出画像の表示による「ステップアップ動作」の予告演出と、予告用可動部材78の動作による「ステップアップ動作」の予告演出という、複数系統からなる「ステップアップ動作」の予告演出を実行することができる。
一例として、ステップS733の処理により表示系予告CAY1の表示系予告パターン種別に決定されたことに基づき、ステップS737の処理により表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−4のいずれかに決定された後、ステップS740の処理により部材系予告パターンYBP1−1〜部材系予告パターンYBP1−4のいずれかに決定されたとする。この場合には、ステップS737の処理により決定された表示系予告パターンに基づき、例えば図33(C)に示す設定例のように、各種のキャラクタCH11〜CH14を示す演出画像のうち1つ又は複数の演出画像を表示することによる「ステップアップ動作」の予告演出が実行される。また、ステップS740の処理により決定された部材系予告パターンに基づき、例えば図39(C)に示す設定例のように、予告用可動部材78を1回又は複数回動作させることなどによる「ステップアップ動作」の予告演出が実行される。こうして、演出画像の表示による「ステップアップ動作」の予告演出と、予告用可動部材78の動作による「ステップアップ動作」の予告演出とを、並行(重複)して実行することができる。なお、演出画像の表示による予告演出と、予告用可動部材78の動作による予告演出とは、同一期間にて並行(重複)して実行されるものに限定されず、異なる期間にて順次に実行されてもよい。
他の一例として、ステップS733の処理により表示系予告CAY2の表示系予告パターン種別に決定されたことに基づき、ステップS737の処理により表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−10のいずれかに決定された後、ステップS740の処理により部材系予告パターンYBP1−1〜部材系予告パターンYBP1−4のいずれかに決定されたとする。この場合には、ステップS737の処理により決定された表示系予告パターンに基づき、例えば図35(C)に示す設定例のように、操作ボタン30の操作に応じて演出画像の表示を切り換えることなどによりメッセージが報知される「ボタン操作予告」の予告演出が実行される。また、ステップS740の処理により決定された部材系予告パターンに基づき、例えば図37(C)に示す設定例のように、予告用可動部材78の動作を1回又は複数回実行することによる「ステップアップ動作」の予告演出が実行される。こうして、操作ボタン30の操作に応じて演出画像の表示を切り換えることによる「ボタン操作予告」の予告演出と、予告用可動部材78の動作による「ステップアップ動作」の予告演出とを、並行(重複)して実行することができる。
他方、図56に示す予告演出設定処理では、ステップS733の処理により表示系予告パターン種別が表示系予告CAY1〜表示系予告CAY3のいずれかに決定された場合に、他の表示系予告パターン種別に含まれる表示系予告パターンによる予告演出が実行されない。一例として、ステップS733の処理により表示系予告CAY1の表示系予告パターン種別に決定されたことに基づき、ステップS737の処理により表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−4のいずれかに決定されたとする。この場合には、ステップS737の処理により決定された表示系予告パターンに基づき、例えば図33(C)に示す設定例のように、各種のキャラクタCH11〜CH14を示す演出画像のうち1つ又は複数の演出画像を表示することによる「ステップアップ動作」の予告演出が実行される。この場合には、ステップS737の処理により表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−10のいずれにも決定されることがないために、操作ボタン30の操作に応じて演出画像の表示を切り換えることなどによりメッセージが報知される「ボタン操作予告」の予告演出は実行されない。
ここで、演出画像の表示による「ステップアップ動作」の予告演出と「ボタン操作予告」の予告演出とが並行して実行されると、各予告演出における演出画像の競合(重畳)が発生するおそれがある。そこで、この実施の形態では、予め複数用意された表示系予告パターン種別のいずれかに含まれる表示系予告パターンによる演出画像の表示を行う予告演出が実行される場合に、他の表示系予告パターン種別に含まれる表示系予告パターンによる演出画像の表示を行う予告演出が実行されないように制御することで、予告演出における演出画像の競合(重畳)を防止して、遊技者が予告演出の内容を認識しやすい適切な演出動作を可能にする。
図32(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル171Bの設定例では、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)が1回(再変動1回)である場合に、初回変動時と1回目の再変動後とのそれぞれに対応して、予告なし、及び、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−4の組合せが決定される。図33(A)に示す表示系予告パターン決定テーブル171Cの設定例では、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)が2回(再変動2回)である場合に、初回変動時と1回目及び2回目の再変動後とのそれぞれに対応して、予告なし、及び、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−4の組合せが決定される。図33(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル171Dの設定例では、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)が3回(再変動3回)である場合に、初回変動時と1回目〜3回目の再変動後とのそれぞれに対応して、予告なし、及び、表示系予告パターンYAP1−1〜表示系予告パターンYAP1−4の組合せが決定される。
例えば、図32(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル171Bを使用したときには、初回変動時に対応して表示系予告パターンYAP1−1が決定されるとともに、1回目の再変動後に対応して表示系予告パターンYAP1−2が決定される場合がある。この場合、飾り図柄の可変表示を開始してから「擬似連」の可変表示演出において飾り図柄が仮停止表示されるまでの初回変動時において、キャラクタCH11の表示のみが行われ、キャラクタCH12〜キャラクタCH14の表示は行われない。そして、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)が開始された以降となる1回目の再変動後において、キャラクタCH11、CH12の表示が行われる一方で、キャラクタCH13、CH14の表示が行われることがない。また、初回変動時に対応して表示系予告パターンYAP1−1が決定されるとともに、1回目の再変動後に対応して表示系予告パターンYAP1−4が決定される場合もある。この場合、初回変動時においてキャラクタCH11の表示のみが行われ、キャラクタCH12〜キャラクタCH14の表示は行われない。そして、1回目の再変動後において、キャラクタCH11〜CH14が順次に表示されることになる。
このように、例えば「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)が2回(再変動2回)となる場合には、初回変動時にキャラクタCH11のみを表示する演出動作が行われ、1回目の再変動後には、キャラクタCH11、CH12を表示する演出動作が行われることもあれば、キャラクタCH11〜CH14を順次に表示する演出動作が行われることもある。すなわち、図32(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル171Bの設定例では、「擬似連」の可変表示演出において擬似連変動(再変動)が実行された回数に応じて、「ステップアップ動作」の予告演出における演出態様を、互いに異なる複数の演出態様に分岐させることができる。また、図32(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル171Bの設定例では、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)が1回(再変動1回)である場合に、1回目の再変動後にて表示系予告パターンYAP1−4によりキャラクタCH11〜CH14の表示が行われることがある。これに対して、図33(A)に示す表示系予告パターン決定テーブル171Cの設定例では、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)が2回(再変動2回)である場合に、1回目の再変動後にて表示系予告パターンYAP1−1又は表示系予告パターンYAP1−2による予告演出が実行される一方、表示系予告パターンYAP1−4による予告演出が実行されないために、キャラクタCH13、CH14の表示が行われることがない。このように、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)に応じて、「ステップアップ動作」の予告演出における演出態様を分岐させるか否かを、異ならせることができる。なお、例えば擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)が2回(再変動2回)の場合でも、1回目の再変動後に表示系予告パターンYAP1−4によりキャラクタCH11〜CH14の表示が行われるように設定して、擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)に応じて、表示系予告パターンYAP1−4に決定される割合を異ならせるようにしてもよい。これにより、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)に応じて、「ステップアップ動作」の予告演出における演出態様を分岐させる割合を異ならせることができる。こうして、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数に応じて、「ステップアップ動作」の予告演出における演出態様を分岐させるか否かの決定割合を、異ならせるようにしてもよい。加えて、この例では、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数に応じて、「ステップアップ動作」の予告演出におけるステップ数が異なるものとなっている。
図34(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル172Bの設定例では、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)が1回(再変動1回)である場合に、初回変動時と1回目の再変動後とのそれぞれに対応して、表示系予告パターンYAP2−1と、表示系予告パターンYAP2−5又は表示系予告パターンYAP2−6との組合せが決定される。図35(A)に示す表示系予告パターン決定テーブル172Cの設定例では、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)が2回(再変動2回)である場合に、初回変動時と1回目及び2回目の再変動後とのそれぞれに対応して、表示系予告パターンYAP2−1と、表示系予告パターンYAP2−5と、表示系予告パターンYAP2−7又は表示系予告パターンYAP2−8との組合せが決定される。図35(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル172Dの設定例では、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)が3回(再変動3回)である場合に、初回変動時と1回目〜3回目の再変動後とのそれぞれに対応して、表示系予告パターンYAP2−1と、表示系予告パターンYAP2−5と、表示系予告パターンYAP2−7と、表示系予告パターンYAP2−9又は表示系予告パターンYAP2−10との組合せが決定される。
例えば、図34(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル172Bを使用したときには、初回変動時に対応して表示系予告パターンYAP2−1が決定されるとともに、1回目の再変動後に対応して表示系予告パターンYAP2−5が決定される場合がある。この場合、初回変動時において操作ボタン30の操作に応答して「…」(メッセージなし)を報知する。そして、1回目の変動後では、操作ボタン30が1回操作されたことに応答して「…」(メッセージなし)を報知し、操作ボタン30が2回操作されたことに応答して「がんばって!」のメッセージを報知する。また、初回変動時に対応して表示系予告パターンYAP2−1が決定されるとともに、1回目の再変動後に対応して表示系予告パターンYAP2−6が決定される場合もある。この場合、初回変動時において操作ボタン30の操作に応答して「…」(メッセージなし)を報知する。そして、1回目の再変動後では、操作ボタン30が1回操作されたことに応答して「…」(メッセージなし)を報知し、操作ボタン30が2回操作されたことに応答して「CHANCE」のメッセージを報知する。
このように、例えば「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)が2回(再変動2回)となる場合には、初回変動時に「…」(メッセージなし)が報知され、1回目の再変動後には、「…」(メッセージなし)が報知されてから、「がんばって!」のメッセージが報知されることもあれば、「CHANCE」のメッセージが報知されることもある。すなわち、図34(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル172Bの設定例では、「擬似連」の可変表示演出において擬似連変動(再変動)が実行された回数に応じて、「ボタン操作予告」の予告演出における演出態様を、互いに異なる複数の演出態様に分岐させることができる。また、図34(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル172Bの設定例では、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)が1回(再変動1回)である場合に、1回目の再変動後にて表示系予告パターンYAP2−6により「…」(メッセージなし)を報知してから「CHANCE」のメッセージを報知することがある。これに対して、図35(A)に示す表示系予告パターン決定テーブル172Cの設定例では、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)が2回(再変動2回)である場合に、1回目の再変動後にて表示系予告パターンYAP2−5による予告演出が実行される一方、表示系予告パターンYAP2−6による予告演出が実行されないために、「…」(メッセージなし)を報知してから「CHANCE」のメッセージを報知することがない。このように、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)に応じて、「ボタン操作予告」の予告演出における演出態様を分岐させるか否かを、異ならせることができる。なお、例えば擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)が2回(再変動2回)の場合でも、1回目の再変動後に表示系予告パターンYAP2−6により「…」(メッセージなし)を報知してから「CHANCE」のメッセージを報知するように設定して、擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)に応じて、表示系予告パターンYAP2−6に決定される割合を異ならせるようにしてもよい。これにより、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)に応じて、「ボタン操作予告」の予告演出における演出態様を分岐させるか否かの決定割合を、異ならせるようにしてもよい。加えて、この例では、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数に応じて、「ボタン操作予告」の予告演出における操作ボタン30の操作回数や信頼度が異なるものとなっている。
図56に示す予告演出設定処理では、ステップS737の処理により表示系予告パターンを決定した後、ステップS737の処理とは別個にステップS740の処理により部材系予告パターンを決定する。したがって、表示系予告パターンによる予告演出と、部材系予告パターンによる予告演出とは、互いに並行(重複)して実行することが可能であり、いずれか一方の予告演出が実行されない場合でも、他方の予告演出を実行することができる。なお、表示系予告パターンによる予告演出と、部材系予告パターンによる予告演出とは、互いに並行(重複)して実行されるものに限定されず、例えば各予告パターンに対応した予告演出制御パターンでの設定に基づいて、各予告演出が互いに異なる期間にて順次に実行されるようにしてもよい。
続いて、特定演出として「滑り」の可変表示演出に続けて「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)が実行される場合の動作例について説明する。図61は、変動パターンPA3−5などによる飾り図柄の表示動作例を示している。図6に示すように、変動パターンPA3−5は、「滑り2回+再変動2回」の変動パターンであり、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数が2回となり1回目の再変動後と2回目の再変動後の可変表示中にて「滑り」の可変表示演出が実行される。例えば、図48に示すステップS261の処理による大当りフラグがオフである旨の判定(ステップS261;No)や、ステップS267の処理によるリーチありとする旨の判定(ステップS267;Yes)に基づいて、ステップS268の処理により選択されて使用テーブルにセットされたリーチ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cのいずれかを参照し、ステップS271の処理により変動パターン種別CA2−3に決定されたとする。この場合、ステップS272の処理により選択されて使用テーブルにセットされたハズレ変動パターン決定テーブル137を参照して、ステップS274の処理により変動パターンPA3−5が使用パターンに決定されることがある。
こうして決定された変動パターンPA3−5が変動パターン指定コマンドにより指定された場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120が図53に示すステップS504の処理を実行することにより、リーチ組合せとなる最終停止図柄が決定される。また、図54に示すステップS705の処理により、「再変動2回」に対応した再変動回数である「2」が変数M1にセットされるとともに、ステップS706の処理により、「滑り2回」に対応した滑り実行回数である「2」が変数N1にセットされる。そして、例えば図55に示すように、変数M2の値と変数N2の値がともに「0」であるときには、ステップS712の処理により滑りパターンが決定された後、ステップS713の処理により最終停止図柄などに基づいて滑り時仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dのいずれかを参照し、2回目の再変動後における「滑り」の可変表示演出で仮停止表示される飾り図柄が決定される。このときには、ステップS715の処理により、最終停止図柄などに基づいて、擬似連チャンス目決定テーブル167Bを参照し、「擬似連」の可変表示演出における2回目の再変動時に仮停止表示される飾り図柄を、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定する。そして、ステップS714及びステップS716の処理により変数M2の値と変数N2の値がともに1加算されて「1」にされたときには、ステップS713の処理により1回目の再変動後における「滑り」の可変表示演出で仮停止表示される飾り図柄が決定される。さらに、ステップS715の処理により、擬似連チャンス目決定テーブル167Cを参照して、「擬似連」の可変表示演出における1回目の再変動時に仮停止表示される飾り図柄を、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定する。
以上のような飾り図柄の決定結果に基づき、例えば図61(A)に示すような初回変動で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部において飾り図柄の可変表示(変動)が行われた後、「擬似連」の可変表示演出における1回目の再変動時における仮停止図柄として、例えば図61(B)に示すような擬似連チャンス目GC7(図3(A)参照)を構成する飾り図柄が仮停止表示される。その後、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部において飾り図柄を再び変動させることにより、1回目の擬似連変動(再変動)が行われる。こうして、1回目の再変動後には、例えば図61(C)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部において飾り図柄の可変表示(変動)が行われる。
図61(C)に示すような可変表示が行われた後には、例えば図61(D)に示すような擬似連チャンス目GC7とは異なる非リーチ組合せの飾り図柄が仮停止表示される。このとき仮停止表示される飾り図柄の組合せは、「擬似連」の可変表示演出による2回目の再変動時における仮停止図柄の一部を、1回目の再変動後における「滑り」の可変表示演出での仮停止図柄に置換したものであればよい。こうして、1回目の再変動後における「滑り」の可変表示演出が実行される前の滑り前仮停止として、擬似連チャンス目とは異なる非リーチ組合せの飾り図柄を仮停止表示することができる。その後、例えば図55に示すステップS712の処理により滑りTP1−1の滑りパターンが決定されたことに基づき、図61(E)に示すように「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて飾り図柄を高速に再変動させる(図26(B)参照)。そして、例えば図61(F)に示すように、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて停止表示(仮停止表示)する飾り図柄を「8」の数字を示す飾り図柄に変更することにより、2回目の再変動時における仮停止図柄として、擬似連チャンス目GC7を構成する飾り図柄が仮停止表示される。
図61(F)に示すような擬似連チャンス目GC7の仮停止表示に続いて、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部において飾り図柄を再び変動させることにより、2回目の擬似連変動(再変動)が行われる。こうして、2回目の再変動後には、例えば図61(G)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部において飾り図柄の可変表示(変動)が行われる。そして、図61(H)に示すように、例えば図53に示すステップS504の処理による最終停止図柄の決定結果などに基づいて、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて「7」の数字を示す飾り図柄が停止表示(仮停止表示)され、続いて2回目の再変動後における「滑り」の可変表示演出での仮停止図柄として、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて「4」の数字を示す飾り図柄が停止表示(仮停止図柄)される。その後、例えば図55に示すステップS712の処理により滑りTP1−1の滑りパターンが決定されたことに基づき、図61(I)に示すように「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて飾り図柄を高速に変動させる。こうした2回目の再変動後における「滑り」の可変表示演出が行われた後には、例えば図61(J)に示すように、最終停止図柄の決定結果などに基づいて、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて停止表示(仮停止表示)する飾り図柄を「7」の数字を示す飾り図柄に変更することにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となり、リーチ演出が開始されることになる。
図16に示す当り変動パターン決定テーブル136や図17に示すハズレ変動パターン決定テーブル137の設定例では、変動パターン種別の決定結果などに応じて、擬似連変動(再変動)を実行した回数ごとに「滑り」の可変表示演出が実行される割合が異なるように、各変動パターンに対して決定値が割り当てられている。これにより、可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果(事前決定結果)や、大当り種別、リーチ演出の種類、再抽選演出の有無、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)などに応じて、擬似連変動(再変動)を実行した回数ごとに「滑り」の可変表示演出が実行される割合を、異ならせることができる。
続いて、「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出が実行される場合の動作例について説明する。図62は、変動パターンPA6−10などによる飾り図柄の表示動作例を示している。図7に示すように、変動パターンPA6−10は、「擬似連」の可変表示演出による擬似連変動(再変動)を1回実行した後に、「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出を実行する変動パターンであり、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となる場合に使用パターンとなる場合がある。例えば、図48に示すステップS261の処理による大当りフラグがオンである旨の判定(ステップS261;Yes)に基づいて、ステップS262の処理により選択されて使用テーブルにセットされた大当り変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cのいずれかを参照し、ステップS271の処理により変動パターン種別CA3−7に決定されたとする。この場合、ステップS272の処理により選択されて使用テーブルにセットされた当り変動パターン決定テーブル136を参照して、ステップS274の処理により変動パターンPA6−10が使用パターンに決定されることがある。
こうして決定された変動パターンPA6−10が変動パターン指定コマンドにより指定された場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120が図53に示すステップS511又はステップS512の処理を実行することにより、大当り組合せとなる最終停止図柄が決定される。また、図54に示すステップS705の処理により、「再変動1回」に対応した再変動回数である「1」が変数M1にセットされた後、「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出を実行することに対応して(ステップS708;Yes)、ステップS709の処理により変数M1の値が1加算されて「2」となる。そして、変数M2の値が「0」であるときには、ステップS715の処理により最終停止図柄などに基づいて擬似連チャンス目決定テーブル167Aを参照し、「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出において仮停止表示される飾り図柄を、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定する。なお、このときには、「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出において、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて仮停止表示した飾り図柄を再び変動させる「右図柄滑り」とするか、「左」及び「中」の飾り図柄表示エリア5L、5Cにて仮停止表示した飾り図柄を再び変動させる「左中図柄滑り」とするかの決定を行うようにしてもよい。そして、「右図柄滑り」とすることが決定された場合には、擬似連チャンス目決定テーブル167Aをそのまま参照して、左停止図柄に基づいて擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる仮停止図柄を決定すればよい。これに対して、「左中図柄滑り」とすることが決定された場合には、擬似連チャンス目決定テーブル167Aにおける「左停止図柄」の項目を、所定の図柄数(例えば1図柄)だけ異ならせるように読み替えて、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる仮停止図柄を決定すればよい。
以上のような飾り図柄の決定結果などに基づき、例えば「右図柄滑り」とする場合には、変動パターンPA6−10による飾り図柄の可変表示が開始されると、図62(A1)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄が可変表示(変動)される。その後、例えば図62(A2)に示すように、擬似連チャンス目GC6を構成する飾り図柄を全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて仮停止表示させる。こうした擬似連チャンス目GC6の仮停止表示に続いて、図62(A3)に示すように、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部において飾り図柄を再び変動させることにより、「擬似連」の可変表示演出における1回目の擬似連変動(再変動)が行われる。
図62(A3)に示すような可変表示が行われた後には、例えば図62(A4)に示すように、さらに擬似連チャンス目GC6を構成する飾り図柄を全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて仮停止表示させる。このときには、例えば図62(A5)に示すように、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて飾り図柄を再び変動させる一方で、「左」及び「中」の飾り図柄表示エリア5L、5Cでは、飾り図柄の仮停止表示を継続させる。こうして、例えば図62(A6)に示すように、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて「6」の数字を示す飾り図柄を停止表示することにより、大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。
また、例えば「左中図柄滑り」とする場合には、変動パターンPA6−10による飾り図柄の可変表示が開始されると、図62(B1)〜(B4)に示すように、1回目の擬似連変動(再変動)を実行してから擬似連チャンス目GC6を構成する飾り図柄を全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて仮停止表示させるまでは、図62(A1)〜(A4)と同様の表示動作が行われる。そして、図62(B4)に示すように、擬似連チャンス目GC6を構成する飾り図柄を全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて仮停止表示させた後には、図62(B5)に示すように、「左」及び「中」の飾り図柄表示エリア5L、5Cにて飾り図柄を再び変動させる一方で、「右」の飾り図柄表示エリア5Rでは、飾り図柄の仮停止表示を継続させる。こうして、図62(B6)に示すように、「左」及び「中」の飾り図柄表示エリア5L、5Cにて「7」の数字を示す飾り図柄を停止表示することにより、大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。
なお、図6に示す変動パターンPA1−5が使用パターンに決定された場合には、飾り図柄の可変表示中に「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する飾り図柄を仮停止表示した後、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部にて飾り図柄を再び変動させてから、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。また、図6に示す変動パターンPA3−15が使用パターンに決定された場合には、飾り図柄の可変表示中に「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する飾り図柄を仮停止表示した後、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部にて飾り図柄を再び変動させてから、リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。こうして、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する飾り図柄を仮停止表示した後、一部の飾り図柄を再び変動させる「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出が実行されてから、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ組合せの飾り図柄を最終停止表示させることもできる。
以上説明したように、この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、図56に示すステップS733の処理により表示系予告CAY2の予告パターン種別に決定されたときには、図35(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル172Bや図36(A)及び(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル172C、172Dの設定などに基づいてステップS737の処理により表示系予告パターンを決定することで、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄が可変表示されている複数の期間のうち、「擬似連」の可変表示演出における1回目の擬似連変動(再変動)が実行されるまでの第1予告実行期間(初回変動時)と、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の開始以降の第2予告実行期間(1回目〜3回目の再変動後)とで、表示系予告CAY2の予告パターン種別に含まれる表示系予告パターンのいずれかによる予告演出を実行する旨の決定を行うことができる。こうして、「擬似連」の可変表示演出が実行される飾り図柄の可変表示中において、擬似連変動(再変動)の実行後にも「ボタン操作予告」の予告演出が実行されるので、擬似連変動(再変動)が実行された回数のみならず、予告演出に対しても遊技者の興味を惹かせることにより、遊技の興趣を向上させることができる。また、擬似連変動(再変動)が実行された後に「ボタン操作予告」の予告演出が実行されなくなることによる演出効果の低下や遊技者の不信感を抑制して、遊技の興趣を向上させることができる。
図56に示すステップS737の処理では、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、ステップS735にてセットした表示系予告パターン決定テーブル171B〜171D、172B〜172D、173B〜173Dのいずれかを参照して表示系予告パターンを決定することにより、初回変動時、及び、1回目〜3回目の再変動後のそれぞれに対応した表示系予告パターンの組合せが決定される。そして、各表示系予告パターン決定テーブル171B〜171D、172B〜172D、173B〜173Dの設定により、「擬似連」の可変表示演出が実行される飾り図柄の可変表示中において、擬似連変動(再変動)の開始以降に実行される予告演出でのステップ数は、初回変動時に実行される予告演出でのステップ数以上となり、あるいは、擬似連変動(再変動)の開始以降に実行される「ボタン操作予告」の予告演出で報知されるメッセージ内容には、初回変動時に実行される「ボタン操作予告」の予告演出で報知されるメッセージ内容と同一のものが、可変表示結果が「大当り」となる可能性(信頼度)がより高いものが、含まれることになる。こうして、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合には、擬似連変動(再変動)を実行した回数が増加するに従って、予告演出におけるステップ数が減少することのないように、また、「ボタン操作予告」の予告演出で報知されるメッセージ内容の信頼度が低下することのないように、各表示系予告パターンでの演出内容を決定する。これにより、擬似連変動を実行した回数が増加するにつれて可変表示結果が「大当り」となる可能性が高められるにもかかわらず、予告演出の信頼度が低下してしまうことによる遊技興趣の低下を防止して、演出効果の低下や遊技者の不信感を抑制し、遊技の興趣を向上させることができる。
「擬似連」の可変表示演出が実行される飾り図柄の可変表示中において、擬似連変動(再変動)の開始以降に実行される「ボタン操作予告」の予告演出での操作ボタン30に対する操作回数は、初回変動時に実行される「ボタン操作予告」の予告演出での操作ボタン30に対する操作回数よりも多くなればよい。こうして、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合には、擬似連変動(再変動)を実行した回数が増加するに従って、「ボタン操作予告」の予告演出での操作ボタン30に対する操作回数が増加するように、各表示系予告パターンでの演出内容を決定する。これにより、擬似連変動を実行した回数が増加するにつれて可変表示結果が「大当り」となる可能性が高められることに伴い、遊技者が操作ボタン30を操作する回数を増加させ、遊技者の参加意欲を高めて遊技の興趣を向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、図48に示すステップ272の処理にて、図12〜図15に示す変動パターン種別決定テーブルのいずれかを用いて、変動パターン種別を予め複数用意されたいずれかに決定する。その後、変動パターン種別の決定結果に基づき、図48に示すステップS274の処理にて、例えば図16及び図17に示す変動パターン決定テーブルのいずれかを用いて、変動パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する。これにより、変動パターン種別の追加や発生率の変更を行う場合には、変動パターン種別決定テーブルにおける決定値の設定のみを変更すればよいので、設定時間を短縮化することができる。また、詳細な変動パターンの追加や発生率の変更を行う場合には、変動パターン決定テーブルにおける決定値の設定のみを変更すればよいので、設定時間を短縮化することができる。すなわち、変動パターン種別の決定割合と、変動パターンの決定割合とを、別個に設定することができるので、変動パターン種別や変動パターンの振分けにかかわる設計変更を容易に行うことができる。
例えば図8に示す変動パターン種別CA1−4には、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応して、「擬似連」の可変表示演出を実行する変動パターンPA1−4や「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出を実行する変動パターンPA1−5(図6参照)が、含まれている。そして、図48に示すステップS261にて可変表示結果を「大当り」とせずに大当り遊技状態としない旨の決定結果に対応して大当りフラグがオフであると判定されたこと、及び、ステップS267にて飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としない「非リーチ」であると判定されたことに基づき、ステップS269にて選択された非リーチ変動パターン決定テーブル135Aなどを参照して、ステップS271にて変動パターン種別CA1−4に決定された場合には、ステップS274にて変動パターンPA1−4や変動パターンPA1−5に決定して、「擬似連」や「チャンス目停止後滑り」といった可変表示演出を実行する旨の決定を行うことができる。これにより、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としないときにも、「擬似連」や「チャンス目停止後滑り」などの可変表示演出を実行可能として多様な演出を出現させ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図48に示すステップS271やステップS274の処理では、ステップS261やステップS267の処理による判定結果などに応じて、異なる決定テーブルを用いて変動パターン種別や変動パターンの決定を行い、リーチ状態とする場合とリーチ状態としない場合とで、決定処理が競合することはない。そのため、変動パターン種別を決定するために用いられる変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを、リーチ状態とするか否かの判定結果に関わりなく共通の数値データとすることができ、さらに、変動パターンを決定するために用いられる変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データを、リーチ状態とするか否かの判定結果に関わりなく共通の数値データとすることができる。これにより、乱数値MR3や乱数値MR4を示す数値データの更新を行うために実行される処理(例えば図43に示すステップS14のメイン側乱数更新処理など)における処理量を軽減して、プログラム量の削減を図ることができる。加えて、乱数回路104の構成が複雑化することや、遊技制御カウンタ設定部154などに設けられたランダムカウンタの記憶領域が増大することなどを防止して、構成の簡素化を図ることができる。ここで、ステップS270及びステップS271の処理では、ステップS261やステップS267での判定結果に関わりなく共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。また、ステップS273及びステップS274の処理では、ステップS261やステップS267での判定結果に関わりなく共通の処理モジュールにより変動パターンを複数パターンのいずれかに決定する。これにより、リーチ状態の有無の判定結果などに応じて異なる処理モジュールを用いて判定を行う場合に比べて、プログラム量の削減を図ることができる。
特定演出として「滑り」の可変表示演出に続けて「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)が実行される場合には、擬似連チャンス目GC1〜GC8とは異なる非リーチ組合せの飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄を仮停止表示させた飾り図柄表示エリアの一部にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する飾り図柄となるように、停止表示させる飾り図柄を変更する。こうして、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる飾り図柄を仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリアにて再び変動させる擬似連変動(再変動)が行われる。このような「滑り」の可変表示演出が実行される割合は、当り変動パターン決定テーブル136やハズレ変動パターン決定テーブル137における各変動パターンに対する決定値の割当てなどにより、例えば「擬似連」の可変表示演出において擬似連変動(再変動)を実行した回数が多くなるに従って高くなるといったように、擬似連変動(再変動)を実行した回数に応じて異なるように設定されている。また、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)が多くなるに従って、「滑り」の可変表示演出が実行される割合を高めるといったように、擬似連変動(再変動)の合計回数に応じて異なるように設定してもよい。これにより、「擬似連」の可変表示演出による擬似連変動(再変動)を実行した回数のみならず、擬似連チャンス目GC1〜GC8とは異なる非リーチ組合せの飾り図柄が仮停止表示された後に「滑り」の可変表示演出が実行されるか否かにより、「擬似連」の可変表示演出が継続して実行されるか否かに対する遊技者の期待感や焦燥感を煽って注意を惹かせることができるようになり、遊技の興趣を向上させることができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態では、図56に示すステップS733にて表示系予告CAY2の予告パターン種別に決定されたことに基づき、ステップS737にて「ボタン操作予告」の予告演出を実行する表示系予告パターンが決定されるとともに、ステップS740にて予告用可動部材78の動作による予告演出を実行する部材系予告パターンが決定された場合に、操作ボタン30の操作に応じて演出画像の表示などを切り替える「ボタン操作予告」の予告演出と並行(重複)して、予告用可動部材78の動作を1回又は複数回実行することによる「ステップアップ動作」の予告演出が実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、並行して実行されるステップアップ予告演出及び操作予告演出として、例えば画像表示装置5における演出画像の表示態様が異なる複数の予告演出が用意されてもよい。すなわち、同一の演出装置を用いた予告演出として、互いに演出態様が異なるステップアップ予告演出及び操作予告演出が、並行して実行されてもよい。この場合、例えばステップアップ予告演出及び操作予告演出における演出画像の表示が画像表示装置5の表示画面における別個の表示領域にて行われるように設定されていれば、演出画像の競合(重畳)が発生することはない。このように、同一の演出装置を用いた予告演出が実行される場合には、各予告演出の実行位置や実行タイミングなどを異ならせることにより、各予告演出における演出動作の競合(重畳)を防止してもよい。そして、同一の演出装置を用いたステップアップ予告演出及び操作予告演出それぞれに対応する予告パターンを別個の処理により決定することなどにより、同一の演出装置を用いたステップアップ予告演出及び操作予告演出を、並行して実行できるようにすればよい。
上記実施の形態では、予告パターン種別や表示系予告パターン、部材系予告パターンの決定割合を、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じて異ならせるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果(事前決定結果)や、大当り種別、リーチ演出の種類、再抽選演出の有無、各種の可変表示演出の有無、さらには、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)、あるいは、これらの一部又は全部を組み合わせた各種の決定結果などに応じて、これらの決定割合を異ならせるようにしてもよい。
「擬似連」の可変表示演出が実行される飾り図柄の可変表示中において、擬似連変動(再変動)の開始以降に実行される「ボタン操作予告」の予告演出で報知されるメッセージ内容には、初回変動時に実行される「ボタン操作予告」の予告演出で報知されるメッセージ内容よりも、可変表示結果が「大当り」となる可能性がより高いもののみが含まれるようにしてもよい。一例として、図34(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル172Bを用いて表示系予告パターンの組合せが決定される場合に、表示系予告パターンYAP2−5及び表示系予告パターンYAP2−6では、操作ボタン30に対する1回目の操作に応じて「がんばって!」のメッセージが報知されるように設定してもよい。これにより、擬似連変動を実行した回数が増加するにつれて可変表示結果が「大当り」となる可能性が高められることに伴い、「ボタン操作予告」の予告演出における信頼度も高まることで遊技者の期待感を高め、遊技の興趣を向上させることができる。また、「擬似連」の可変表示演出が実行される飾り図柄の可変表示中において、擬似連変動(再変動)の開始以降に実行される「ステップアップ動作」の予告演出におけるステップ数は、初回変動時に実行される「ステップアップ動作」の予告演出におけるステップ数よりも多くなる(同一となることがない)ようにしてもよい。これにより、擬似連変動を実行した回数が増加するにつれて可変表示結果が「大当り」となる可能性が高められることに伴い、「ステップアップ動作」の予告演出における信頼度も高まることで遊技者の期待感を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
「擬似連」の可変表示演出が実行される飾り図柄の可変表示中において、擬似連変動(再変動)の開始以降に実行される「ボタン操作予告」の予告演出での操作ボタン30に対する操作回数は、初回変動時に実行される「ボタン操作予告」の予告演出での操作ボタン30に対する操作回数と同一となることがあるようにしてもよい。一例として、図34(B)に示す表示系予告パターン決定テーブル172Bでは、1回目再変動後の表示系予告パターンが、表示系予告パターンYAP2−1〜表示系予告パターンYAP2−4のいずれかに決定されるように設定してもよい。こうして、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合には、擬似連変動(再変動)を実行した回数が増加するに従って、「ボタン操作予告」の予告演出での操作ボタン30に対する操作回数が減少することのないように、各表示系予告パターンでの演出内容を決定する。これにより、擬似連変動を実行した回数が増加するにつれて可変表示結果が「大当り」となる可能性が高められるにもかかわらず、操作ボタン30の操作回数が減少してしまうことによる演出効果の低下や遊技者の不信感を抑制し、遊技の興趣を向上させることができる。あるいは、擬似連変動(再変動)を実行した回数が増加しても、「ボタン操作予告」の予告演出で操作ボタン30に対する操作回数が減少する場合もある一方で、この場合には、操作ボタン30の操作に応答して通常とは異なる演出態様の演出(例えばサクラの花柄を含むキャラクタを表示させるなど)が行われるようにしてもよい。
上記実施の形態では、図56に示すステップS737の処理において、表示系予告パターン決定テーブル171B〜171D、表示系予告パターン決定テーブル172B〜172D、表示系予告パターン決定テーブル173B〜173Dのいずれかを参照して表示系予告パターンの組合せを決定することにより、初回変動時、及び、1回目〜3回目の再変動後における飾り図柄の可変表示中において実行される予告演出に対応した表示系予告パターンが、一括して決定されるものとして説明した。また、図56に示すステップS740の処理において、部材系予告パターン決定テーブル174B〜174Dのいずれかを参照して部材系予告パターンの組合せを決定することにより、初回変動時、及び、1回目〜3回目の再変動後における飾り図柄の可変表示中において実行される予告演出に対応した部材系予告パターンが、一括して決定されるものとして説明した。さらに、擬似連変動(再変動)の実行回数(合計回数)に対応して予め用意された1つの予告パターンを決定すれば、各回の変動表示における予告演出動作の全部が決定されてもよいものとした。しかしながら、この発明はこれに限定されず、初回変動時、及び、1回目〜3回目の再変動後における飾り図柄の可変表示中において実行される予告演出に対応した予告パターンを、例えば各々の変動表示が開始されるごとに、順次に決定するようにしてもよい。この場合、図56に示すステップS737やステップS740の処理では、初回変動時に実行される予告演出に対応した予告パターンを決定し、その決定結果となる予告パターンを記憶しておく。その後、図52や図57に示すステップS162の飾り図柄変動中処理において、擬似連変動(再変動)による各変動表示が開始されるときに、先に記憶した予告パターンに対応して予め定められた組合せに適合する予告パターンを、擬似連変動(再変動)の実行後における可変表示中の予告演出に対応した予告パターンとして決定すればよい。このときに決定された予告パターンも記憶しておき、さらに擬似連変動(再変動)が実行される場合には、先に記憶した予告パターンに基づいて次の変動表示における予告演出に対応した予告パターンが決定されればよい。
上記実施の形態では、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bを備えたパチンコ遊技機1について説明したが、1つの特別図柄表示装置が設けられたパチンコ遊技機1にも本発明を適用することができる。
図10に示す大当り種別決定テーブル131では、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、「突確」の大当り種別に対して決定値が割り当てられていないために、第2開始条件の成立に基づいて可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御する場合には、大当り種別を「突確」として2ラウンド大当り状態に制御すると決定されることがないものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、第2開始条件の成立に基づいて可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御する場合でも、一定の決定割合で大当り種別を「突確」に決定することができるようにしてもよい。この場合には、大当り種別決定テーブル131において、変動特図指定バッファ値が「2」である場合でも、「突確」の大当り種別に対して決定値を割り当てればよい。また、大当り種別決定テーブル131では、変動特図指定バッファ値にかかわりなく、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別を決定するようにしてもよい。これにより、大当り種別決定テーブル131におけるテーブルデータを簡素化して、ROM101に記憶されるデータ容量を削減することができる。なお、第2開始条件の成立時には、第1開始条件の成立時に比べて低い決定割合で「突確」の大当り種別とする決定がなされるようにしてもよい。これにより、確変状態や時短状態といった特別遊技状態において第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなっているときに、大当り種別が「突確」に決定されて出玉がほとんど得られない2ラウンド大当り状態となる可能性を低下させ、確変状態や時短状態といった特別遊技状態における遊技に間延びが生じることによる遊技興趣の減退を抑制することができる。
再抽選演出を実行するか否かの決定は、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120などにより、行うようにしてもよい。この場合には、例えば主基板11の側で決定された大当り種別や変動パターンなどに基づき、演出制御用CPU120が再抽選演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された再抽選演出決定テーブルを参照することなどにより、再抽選演出を実行するか否かが決定されればよい。
滑りパターンの決定は、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103などにより、行うようにしてもよい。この場合には、主基板11の側で決定された滑りパターンを、変動パターンとともに指定するための変動パターン指定コマンドを用意すればよい。あるいは、変動パターン指定コマンドとは別個に、滑りパターンを指定する演出制御コマンドを用意してもよい。
また、大当り中昇格演出を実行するか否かの決定は、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103などにより、行うようにしてもよい。この場合には、主基板11の側で決定された大当り中昇格演出の有無に応じて、異なる変動パターンを指定する変動パターン指定コマンド、又は、異なる可変表示結果を通知する可変表示結果通知コマンドを用意すればよい。あるいは、変動パターン指定コマンドとは別個に、大当り中昇格演出の有無を指定する演出制御コマンドを用意してもよい。
上記実施の形態では、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120が、図53に示すステップS503、S504、S506、S511、S512にて最終停止図柄を決定することや、ステップS513にて可変表示中演出設定処理を実行すること、ステップS514にて予告演出設定処理を実行すること、ステップS515にて演出制御パターンを決定することなどにより、各種演出動作の制御内容を決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば演出動作を制御するために設けられた複数の制御基板にそれぞれ搭載された複数のCPUなどにより、各種演出動作の制御内容を分担して決定するようにしてもよい。
一例として、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、表示制御基板を設ける。表示制御基板には、表示制御用CPUと、ROMと、RAMと、乱数回路と、I/Oとが搭載されていればよい。この場合、表示制御基板に搭載された表示制御用CPUが画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行することから、上記実施の形態で演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、表示制御基板に搭載されればよい。表示制御基板では、例えば表示制御用CPUがROMから読み出したプログラムを実行することにより、画像表示装置5における演出画像の表示による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、表示制御用CPUがROMから固定データを読み出す固定データ読出動作や、表示制御用CPUがRAMに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、表示制御用CPUがRAMに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、表示制御用CPUがI/Oを介して表示制御基板の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
この場合、表示制御用CPUは、例えば演出制御基板12からの表示制御指令や演出制御基板12を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドなどに基づき、図53に示すステップS503、S504、S506、S511、S512の処理を実行することにより、最終停止図柄を決定してもよい。また、表示制御用CPUは、ステップS513の可変表示中演出設定処理を実行することにより、滑りパターンや仮停止図柄の決定などを行うようにしてもよいし、ステップS514の予告演出設定処理を実行することにより、予告演出の有無や予告パターンの決定を行うようにしてもよい。さらに、表示制御用CPUは、ステップS515の処理を実行することなどにより、演出制御パターンのいずれかを使用パターンに決定してもよい。なお、表示制御用CPUは、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部を実行するものであればよい。なお、音声制御基板13やランプ制御基板14は、演出制御基板12からの制御指令を伝送する配線により、演出制御基板12と接続されていてもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120により、演出動作を統括的に制御するための処理が実行されればよい。
また、音声制御基板13やランプ制御基板14が備える機能を、演出制御基板12に搭載された音声制御回路やランプ制御回路などに備えさせ、音声制御基板13やランプ制御基板14となる独立の制御基板は設けられないようにしてもよい。この場合には、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、前述したような表示制御基板を設け、演出制御用CPU120により図53のステップS515にて決定した演出制御パターンなどに応じた表示制御コマンドが、演出制御基板12から表示制御基板に対して伝送されるようにしてもよい。図2に示す構成において、音声制御基板13に搭載されたマイクロコンピュータやランプ制御基板14に搭載されたマイクロコンピュータにより、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部が実行されるようにしてもよい。このように、演出動作を制御するために複数の制御基板が設けられた場合には、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理、スピーカ8L、8Rにおける音声出力動作の制御内容を決定するための処理、遊技効果ランプ9といった発光体における点灯動作の制御内容を決定するための処理といった、各種の演出動作の制御内容を決定するための処理がそれぞれ、いずれの制御基板で実行されるかの組合せは、任意の組合せであればよい。
上記実施の形態では、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となったことに基づいて2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、確変状態に制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、大当り種別が「突確」となる場合に代えて、あるいは、この場合に加えて、可変表示結果が「小当り」となる場合や、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突然時短」や「突然通常」となる場合のうち、一部又は全部を設けるようにしてもよい。例えば可変表示結果が「小当り」となる場合を設けたときには、第1及び第2特図表示結果決定テーブル130A、130Bにおいて、可変表示結果が「小当り」となることに対応して、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が割り当てられるようにすればよい。あるいは、第1特図表示結果決定テーブル130Aでは可変表示結果が「小当り」となるように決定値が割り当てられる一方で、第2特図表示結果決定テーブル130Bでは可変表示結果が「小当り」となる部分に決定値が割り当てられないように設定することで、第2開始条件の成立時には可変表示結果が「小当り」にはならないようにしてもよい。また、大当り種別決定テーブル131では、変動特図指定バッファ値に応じて、「突然時短」や「突然通常」の大当り種別に、大当り種別決定用の乱数値MR2−1と比較される数値(決定値)が割り当てられるようにしてもよい。
そして、可変表示結果が「小当り」となるときには、2ラウンド大当り状態と同様にして大入賞口を開放状態とする可変入賞動作が、2回開放遊技として行われる。そして、その可変入賞動作が終了した後には、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態を継続させ、遊技状態の変更は行わない。これにより、たとえ2回開放遊技が行われることを遊技者が認識した場合でも、その2回開放遊技の終了後に確変状態となるか否かに対する遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
また、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突然時短」となるときには、大当り種別が「突確」の場合と同様にして2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、大当り種別が「突確」の場合とは異なり時短状態に制御される。他方、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突然通常」となるときには、大当り種別が「突確」の場合と同様にして2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、大当り種別が「突確」の場合とは異なり通常状態に制御される。これにより、たとえ遊技者が2ラウンド大当り状態となることを認識できた場合でも、その2ラウンド大当り状態の終了後に制御される遊技状態に対する遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
このような「突然時短」や「突然通常」を設ける場合には、「突然時短」及び「突然通常」以外である場合とは異なる変動パターン種別や変動パターンに決定するようにしてもよい。これにより、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」であることにより2ラウンド大当り状態に制御されるにもかかわらず、15ラウンド大当り状態に制御される場合と同様の演出動作が行われて遊技者に不信感を与えてしまうことを防止できる。また、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」となる場合には、可変表示結果が「小当り」となる場合、あるいは、大当り種別が「突確」となる場合と、共通の変動パターン種別に決定可能としてもよい。これにより、変動パターンを決定する際には、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」となる場合であるか、可変表示結果が「小当り」となる場合あるいは大当り種別が「突確」となる場合であるかに関わりなく、共通の変動パターン決定テーブルを用いることができ、データ容量の削減を図ることができる。
上記実施の形態では、可変表示結果が「大当り」となったことに基づく大当り遊技状態が終了した後に、確変状態や時短状態といった遊技状態に制御できるものとして説明した。そして、確変状態や時短状態では、第2始動入賞口に遊技球が進入する可能性を高めて第2始動条件が成立しやすくなることで遊技者にとって有利となる制御が行われるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば確変状態には、継続して確変制御が行われるとともに、第2始動入賞口に遊技球が進入する可能性を高める有利開放制御が行われる高確高ベース状態と、確変制御は行われるが有利開放制御は行われない高確低ベース状態とが含まれるようにしてもよい。また、時短状態には、特図変動時間が短縮されるとともに有利開放制御が行われる低確高ベース状態と、特図変動時間は短縮されるが有利開放制御は行われない低確低ベース状態とが含まれるようにしてもよい。一例として、大当り種別が「確変」と「突確」のいずれであるかに対応して、大当り遊技状態の終了後に、高確高ベース状態と高確低ベース状態のいずれかに制御されるようにしてもよい。他の一例として、大当り種別が「確変」と「突確」のいずれであるかに応じて、大当り遊技状態の終了後に高確高ベース状態と高確低ベース状態のいずれかに制御される割合を、互いに異ならせるようにしてもよい。そして、低確高ベース状態、高確高ベース状態、高確低ベース状態といった複数の遊技状態の一部又は全部において、例えば特定期間の期間内であるか期間外であるかといった、特図ゲームの実行回数に基づく所定条件の成否に応じてリーチ状態となる割合などを異ならせるようにすればよい。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
1 … パチンコ遊技機
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4A、4B … 特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
6A … 普通入賞球装置
6B … 普通可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 遊技効果ランプ
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
13 … 音声制御基板
14 … ランプ制御基板
15 … 中継基板
20 … 普通図柄表示器
21 … ゲートスイッチ
22A、22B … 始動口スイッチ
23 … カウントスイッチ
30 … 操作ボタン
31 … 操作検出スイッチ
78 … 予告用可動部材
86 … モータ
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、121 … ROM
102、122 … RAM
103 … CPU
104、124 … 乱数回路
105、125 … I/O
120 … 演出制御用CPU
123 … 表示制御部

Claims (1)

  1. 変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    遊技者により操作可能な操作手段と、
    前記有利状態に制御するか否かを決定する決定手段と、
    変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦仮停止させた後、可変表示を再度実行する再可変表示を所定回実行する再可変表示実行手段と、
    記決定手段による決定結果に基づいて、演出態様に基づいて分類された複数の予告演出種別のいずれかに決定する予告演出種別決定手段と、
    前記予告演出種別決定手段により決定された予告演出種別に含まれる予告演出の中から、実行する予告演出を決定する予告演出決定手段と、
    前記予告演出決定手段により決定された予告演出を実行する予告演出実行手段とを備え、
    前記予告演出種別決定手段により決定可能な予告演出種別として、遊技者による前記操作手段に対する操作に応じて前記有利状態となる可能性を予告する予告演出が含まれる操作時予告演出種別を設け、
    前記予告演出実行手段は、前記再可変表示実行手段による前記再可変表示の実行を伴う可変表示が実行されている期間であって、可変表示の開始から仮停止までの第1予告実行期間と、前記再可変表示の開始以降の第2予告実行期間と、を含む複数の予告実行期間にて予告演出を実行可能であり、
    前記予告演出決定手段は、前記再可変表示実行手段による前記再可変表示の実行を伴う可変表示に対応して前記予告演出種別決定手段により前記操作時予告演出種別に決定されたときには、前記第1予告実行期間及び第2予告実行期間において前記操作時予告演出種別に含まれる予告演出の中から予告演出を決定
    前記予告演出実行手段は、前記第2予告実行期間における予告演出が実行されたときの期待度が、前記第1予告実行期間における予告演出が実行されたときの期待度よりも高くなるように、予告演出を実行可能である、
    ことを特徴とする遊技機。
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