JP5791444B2 - 操作装置及びその操作装置を備える移動装置 - Google Patents
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Description
なお、本発明において操作装置を持って駆動装置の動作を操作する者を「操作者」という。また、本発明において、操作者の周囲(操作者が操作装置を操作する場合における操作作業の範囲内、操作者が操作装置を操作することにより物体が移動する場合における当該物体の移動範囲内及び操作者が操作装置を操作することにより操作者以外の人間に危険が及ぶか又は及ぶおそれがある場合における当該人間が居る範囲を含む)に居る人間のうち少なくとも一部を操作者の「周囲の人間」という。
しかし、その開示内容は具体的なものとはいえず、各表示部を眺める操作者及びその周囲の人間の立ち位置、姿勢、行動等を考慮した構成や、コンパクトに形成したり、操作精度を高めるための操作装置やそれを備える移動装置の具体的構成についての教示や示唆を与える記載は見あたらない。
この場合、当該演算を行うための電気信号処理装置の存在を前提としている分だけ操作装置の構成(特に操作装置の筐体内に収容される電気回路)が複雑にならざるを得ず、筐体の大型化を招き、操作者にとって使い勝手が良くないものとなる。筐体を小型化するには、操作装置の構成に格段の工夫が必要になってくる。
しかも、この操作装置においては、第1の筐体及び/又は第2の筐体に前記相対的回動の程度又は回動した方向に関する情報を操作者が目視できる態様で標示する標示部を形成しているので、操作者は、その標示部に標示される情報を目視することにより、操作者自身が行った操作の量や方向、別の見方をすれば自身の立ち位置、操作姿勢或いは操作行為を認識することができる。これにより、操作者は、物体の移動に用いられる駆動装置の動作、或いは当該物体や当該駆動装置と自己との位置関係や距離感覚、場合によっては更に自分以外の人間(周囲の人間)や自分を取り巻く環境内にあるその他の機器、装置その他の物品と自身との位置関係や距離感覚を手元で容易に確認又は予測することができ、同時に精度よく操作指示を出すことができ、操作をより安全に行うことができるようになる。総じて、この操作装置を用いれば、操作者は、迅速・確実、且つ安全に作業を行うことができる。
なお、本発明で「回動」とは「回転」よりも広義に用いられ、「正逆に」回転することと同じ意味である。
また、(2)第1の筐体及び第2の筐体が、前記相対的回動の回転軸に沿って互いに近接し、その近接位置又はその近傍において、前記相対的回動の回転軸周りで略同径又は前記相対的回動の回転軸に垂直な断面がいずれも略円形とし、第1の筐体及び/又は第2の筐体に前記標示部を備える構成にする。
また、(3)第1の筐体及び第2の筐体が、それぞれが有する前記相対的回動の回動軸に垂直な表面が互いに近接して対面するとともに、それぞれがその対面位置及びその近傍においてそれぞれ略同径の略円柱状とする。
更に、(4)第1の筐体及び第2の筐体のうち少なくとも一方の表面のうち、前記対面位置及びその近傍における前記相対的回動の回動軸周りの少なくとも一部の範囲に、前記相対的回動の程度又はその程度に関する情報を操作者が目視できる態様で標示する標示部を備える構成にする。
なお、上記(1)の構成よりも上記(2)の構成の方が製造し易いという違いがある。また、第1の筐体と第2の筐体とが制限された範囲内で相対的に回動するように設計する場合には、上記(1)及び(2)のいずれの構成であってもよいが、上記(2)の構成でする必要はなく、上記(1)の構成で足りる。
さらに、上記(4)の構成により、第1の筐体及び第2の筐体のうち一方に設けられた標示部による標示が、近接して対面する他方の筐体の相対的回動により視覚的に強調されるので、その相対的回動の程度又はその程度に関する情報を操作者が目視又は視認し易くなり、見落としもなくなる。それ故、本発明によれば、上記の問題の発生が防止又は低減されるので、操作者は迅速・確実、且つ安全に作業を行うことができるようになる。
なお、第1の筐体及び第2の筐体の両方に標示部が設けられていた方が、近接して対面する他方の筐体の相対的回動による視覚的強調の効果は大きいので、好ましい。
また、この移動装置は、本発明に係る操作装置と同様の操作装置を備えている。この操作装置を用いれば、既に説明した理由により、操作者は、迅速・確実、且つ安全に作業を行うことができる。
このような移動装置を用いれば、操作者は、効率的に作業を行うことができるし、その周囲の人間も安心して効率的に各自の作業を行うことができる。
従って、本発明によれば、操作装置の操作者が迅速・確実、且つ安全に作業を行うことができ、同時に操作者及びその周囲の人間がそれぞれの作業を安全に(特に操作者においては、その周囲の人間に危険を及ぼすことなく)、ひいては効率的に行うことができる移動装置を提供することができる。
本発明における「表示部」は、操作者が操作装置を用いて駆動装置の動作を操作して物体を移動させる場合において、当該操作装置の筐体以外の場所に設置され、当該物体の移動方向に関する情報を、必要があれば他の情報とともに、操作者やその周囲の人間が目視又は視認できる態様で操作者及び/又は周囲の人間に対して当該情報を伝達するための手段をいう。第2の従来例における表示部は、本発明における「表示部」に該当する。
これに対して、本発明における「標示部」は、操作者が操作装置を用いて駆動装置の動作を操作して物体を移動させる場合において、当該操作装置の筐体に設置され、当該筐体が向いている方向に関する情報を、必要があれば他の情報とともに、操作者が目視又は視認できる態様で操作者に対して当該情報を伝達するための手段をいう。
本発明において「標示部」と「表示部」とが区別されるのと同様に、「標示」と「表示」とは区別される。
因みに、たとえば、刻印、印刷、表面加工、表面処理、発光素子の据え付け等の手法を適用することにより、伝達すべき情報として形成した文字、記号、数字、矢印、目盛、図形、色の種類や濃淡、光の点滅などが、操作装置の筐体の外表面のうち操作者が操作作業中に容易に視認できる適当箇所に取り付けた場合、その取り付けによる情報伝達は「標示」に該当する。
この構成によれば、前記操作装置と前記駆動装置との間の信号のやりとりが作業空間内を移動する物体、作業空間内の設置物、人の往来などにより邪魔されることなく、ケーブルの複雑な取り回し等が不要となる。また、クレーン等の移動装置に近接して操作者の周囲の人間は、表示部に表示される情報により物体の移動方向や駆動装置の挙動を容易に認識もしくは予測することできるので、迅速・確実、且つ安全に作業を行うことができる。
この形態の構成によれば、前記表示部が作業空間内の高い位置に配置するので、作業空間内を移動する物体、作業空間内の設置物などにより、前記表示部を眺める操作者及び/又は周囲の人間の視界が遮られることがないので、作業員は迅速・確実、且つ安全にそれぞれの作業を行うことができる。特に、前記表示部がY方向レール上を走行する走行体に配置されている場合には、操作者及び/又は周囲の人間は、走行体とともに移動する表示部から物体の移動方向や駆動装置の挙動を知認識又は予測することができるので、自己又は周囲の人間と移動している物体との位置関係や距離感覚を直観的に容易に把握することができる。
この構成によれば、前記表示部が前記一対のレール間の位置に配置されていると、操作者及び/又は周囲の人間は、表示部が最も高い位置にあるから作業空間内の荷物や配置物等に遮蔽されにくく、かつ、前記走行体の近傍において、しかも作業空間のほぼいずれの位置においても、該走行体の走行する方向を容易に確認することができる。
この形態の構成によれば、操作者は第1の筐体のみを手にして操作すればよいので、操作に直接関係する部品(ボタン)は第1の筐体に、そうでない部品(少なくとも、前記相対的回動を検出する回動検出部と、該回動検出部からの出力信号及び前記ボタンの操作に基づく信号を処理するための回路基板と、前記第1の回路基板からの出力信号を前記回路基板に伝達する接続用部材)は極力第2の筐体に配置するように設計することができるので、実質的にコンパクトな又は二つの筐体間で重量分配が適切になされた造りの操作装置及びこれを備える移動装置を提供することができる。
更に、操作者が保持して操作をしない第2の筐体側に振動や衝撃に弱い部品を内蔵するようにしているので、操作や保持の際などに、不用意に衝撃を受けやすい第1の筐体内に当該部品の少なくとも一部を収容する場合と比べると、外部からの振動や衝撃を受けても故障や不具合が生じにくい操作装置になる。また、この操作装置は、第2の筐体だけを取り外してこれら内蔵されている部品の故障や不具合を修理したり、必要な部品交換したりすることができるので、保守性にも優れている。従って、この構成によれば、故障や不具合が比較的生じにくく、保守しやすい操作装置及びこれを備える移動装置を提供することができる。
なお、衝撃低減部材とは、第1の筐体及び/又は第2の筐体に外部から加わる衝撃や振動により、第1の筐体及び/又は第2の筐体の内部に設置された電子部品に悪影響が及ぶ事態を起こりにくくする機能を有する部材をいう。その機能を有する部材である限り、その名称は問わず、故に、耐衝撃部材、衝撃吸収材、振動吸収部材、振動低減部材なども、衝撃低減部材に該当する。
この形態の構成によれば、第1の筐体に設けられたボタンの操作に基づく信号を第2の筐体側に出力する際、第1の回路基板による信号処理により、第1の筐体側から第2の筐体側に引き回される信号線の本数を低減することができるので、その分、第2の筐体に設置される接続用部材をより小型にすることができる、又は、同じ接続用部材であっても、第1の筐体側から第2の筐体側へより多くの信号を伝達することできる。従って、信号数が多くてもその割にコンパクトな操作装置及びこれを備える移動装置を提供することができる。操作装置の高機能化が求められる場合、信号数は往々にして増加しがちであるので、この利点は特に有益である。
この構成によれば、操作装置を操作している際に操作者が何らかの危険を察知したときに、迅速に装置を停止し安全を図ることができる。また、第1の筐体に非常停止スイッチを設けた結果、第2の筐体側へ出力すべき信号の数が増えても、第1の回路基板による信号処理により、第1の筐体側から第2の筐体側に引き回される信号線の本数を低減することができるので、安全な操作装置を無理なく設計し、構成することができる。
この形態の構成によれば、操作者自身にあっては、自己が操作する際に前記走行体が向かう方向をあらためて報知されるので、報知内容を確認しながら安心して安全な操作を行うことができるとともに、前記走行体や前記走行体による物体の移動方向の先や周囲にいる人間(操作者の周囲の人間)に注意を払うことができるので、事故の発生を未然に防ぐことができる。また、その周囲の人間にあっては、表示部による表示を確認せずとも報知部の報知により前記走行体の向かう方向、即ち移動される物体が向かう方向を知ることができ、前記走行体や物体の接近による身の危険を早期に察知することができる。
この構成によれば、操作装置から照射される光により、操作者が操作装置により指示した前記走行体や前記走行体による物体の移動方向が照らし出されるので、操作者及び周囲の人間は当該移動方向を視覚的に又は直感的に認識できる。
この形態の構成によれば、操作装置の外面から複数の参照信号を出し、当該参照信号を前記操作装置とは非接触で離間した位置であって、互いに離れた3個以上の受信部と各受信部が検出した検出した検出信号に基づいて、前記演算部により、前記操作装置の位置及び/又は方向を求め基準位置調整を行うので、移動指示情報に誤差が生じないようにすることができるので、既述の問題、即ち、操作者が操作装置を操作者が保持して持ち歩きながら操作していると、ジャイロなどの位置検出手段による検知される操作装置の位置に関する情報に誤差が累積し、前記制御部による移動指示が不正確になる場合があるという問題の発生を防止することができる。
図1は本発明の実施形態に係る移動装置としての天井クレーンの全体構成を示す斜視図である。図2は本発明の実施形態に係る移動装置としての天井クレーンの昇降機としての巻上機の構造を示す図である。
即ち、走行体5は走昇降機であり、走行体5に巻き上げられる支持ワイヤロープ6の先端に移動体としてのフック7を固定して構成されている。
ここで、撓みはするが捩れない通信ケーブル8は、撓みはするが捩れないケーブルチューブ内に通信線を内蔵してリモコン10と電気的に接続されている。「撓みはするが捩れないケーブルチューブ」としては、具体的にはJIS−C8309に規定される金属製可とう電線管及び樹脂被覆金属製可とう電線管があり、例えば株式会社三桂製作所製の商品名プリカチューブ或いは防水プリカチューブを用いることができる。
図1および図2では、表示部50は方向表示装置として構成されており、走行体5がリモコン10からの指令により走行する際に向かう方向をできるだけ大きな文字や記号で広範囲に存在する人に視認させるものである。表示部50の方向報知の手法には光や音、カラー表示による色違いの表示、文字等が適宜選択される。
本実施形態では、図2から理解されるように、走行体5である巻上げ機本体17の上面に、ステー51を固定し、該ステー51に表示部50を、その表示面53を下に向けて取り付けている。なお、符号52は表示部50の駆動回路である。
表示部50を広い施設内に設置された天井クレーンに適用する場合には、走行体5にこれを設置するより、即ちクレーンガーダ4に設置するのが好ましく、グレーンガータ4の長さ方向の中央付近に固定するのがより好ましい。広い施設内で移動する走行体5とともに移動する表示部50を眼で追い続けるのは危険であり、表示部50を定位置に固定しておく方が却って危険が少ないからである。
また、複数の表示部50は、管理室以外にも、工場の天井、工場の柱、工場の壁面等、リモコン10以外の外面以外のあらゆる場所、即ち、操作者の周囲の人間に視認され得るあらゆる場所に設置可能である。
さらに、表示部の表示内容は、形状や色だけでなく、これに替え、これに加えて、音声でクレーンの走行体5の走行方向を知らせるガイド部34を設けて操作者やその周囲の人間の聴覚を通じてその情報を知らせるようにすることもできる。
表示部50の詳しい構成例は後述する。
これらの図に示されているように、リモコン10は、第1の筐体20と第2の筐体30との間の相対的回動の回動量を変更することにより、物体(荷物等)の移動に利用される駆動装置の動作方向を操作することができるようにされている。第2の筐体30は通信ケーブル8を介して駆動装置側に固定されている。これら第1の筐体20と第2の筐体30は相対的に回動可能なように、互いに当接状態で接続されている。第1の筐体20と第2の筐体30は、この実施形態では、後述するベアリング等により、それぞれ円筒形による対面接続されて一体に接続されている。第1の筐体20及び第2の筐体30の表面であって、これらの当接位置近傍における前記相対的回動の回動軸周りに沿って、該相対的回動の程度(回動量)又は回動した方向(回動方向)に関する情報を操作者が目視できる態様で標示する標示部41を備えている
操作者は、第1の筐体20を把持して、手前に「南」の文字がある状態で後述する走行ボタン22を押すと、走行体5は「北」の方向に移動することになる。
また、そうでなく、逆に操作者が視認した文字や記号が意味する方向自体へ移動させるということが、操作実感の上で便宜であり、あるいは安全であるという認識のもとでは、手前に「南」の文字がある状態で後述する走行ボタン22を押すと、走行体5は「南」の方向に移動するように設置することも可能である。
第1の筐体20は、第2の筐体30よりも細い円筒とされ、操作者が握り保持し易い形状とされている。第2の筐体30は第1の筐体よりやや太い円筒形であり、収容部品のサイズが大きさに適した寸法とされている。
また、第2の筐体30内には、後述する回動検出部としての例えばロータリエンコーダ35と、第1の筐体20からの信号を中継して、走行装置の駆動制御装置側に伝えるための接続用部材としての例えばスリップリング32とを有している。
即ち、回動検出部は、第1の筐体20の第2の筐体30に対する相対的回動変位を検出するものであり、そのような機能を発揮するものであれば、ロータリエンコーダ以外の手段を用いてもよい。接続用部材は、第2の筐体30内で、これに対して、相対的に回動変位する第1の筐体20側からの信号を接触状態で駆動制御装置側へ伝えることができれば、スリップリング32以外の手段を用いてもよい。
即ち、これら操作ボタンは、例えば、走行体5に指令を出して、巻上げ機を動作させて、物体(荷物等)上昇させるための上昇ボタン21と、走行ボタン22と、下降ボタン23とを有している。さらに、これらのボタンに加えて、装置の非常停止スイッチ24を備えている。
そして、これら各ボタンは、例えば、第1の筐体20の一つの側面に縦方向に沿って一列に並んで配置されている。特に本実施形態では、第1の筐体20の一つの側面には、縦方向に長い凹所が形成されており、該凹所21aに各ボタンが収容されることにより、第1の筐体20の外面に大きく突出ないしは露出することがない。このため、予期しないいずれかのボタンの接触による押下に基づく誤操作の事故が防止されている。非常停止ボタン24は、最下段で他のボタンよりも大きく形成されており、非常時に認識し易く、操作し易いようになされている。また、第1の筐体20の少なくとも上記ボタン類が形成されている箇所は防水シートやビニール等で被覆されることにより、防水・防塵構造にしてある。
図3ないし図5において、リモコン10の第1の筐体20には、走行ボタン22、上昇ボタン21、下降ボタン23、非常停止ボタン24が設けられており、これらに必要とされる回路基板(図示せず)等を収容している。また、第1筐体20には、好ましくは、後述する報知部または作業補助部が収容されており、本実施形態では、例えば照明部20aである。各ボタンや照明部は、通信ケーブル8に内蔵されている通信線を通じ、巻上機本体17に内蔵されているモータ駆動制御回路18もしくはそのマイコン25と接続されている。
リモコン10の第2の筐体30には、後で詳しく説明する操作者による操作による第1の筐体20の方向の判別手段としての回動検出部として、ロータリエンコーダ(光学式ロータリエンコーダ)(後述)が内蔵されている。また、接続を維持して電気信号を伝達するための接続部として、例えばスリップリング32とを収容しており、これらは通信ケーブル8に内蔵されている通信線を通じ、巻上機本体17に内蔵されているモータ駆動制御回路もしくはそのマイクロコンピュータ(以下、「マイコン」ともいう。)25と接続されている。
さらに、そして、巻上機本体17に内蔵されているモータ駆動制御回路18は、マイコン25、インバータ及びコンタクタ26を備えている。
マイコン20は、図1および図2で説明した表示部50の駆動回路と接続されており、後述するリモコン10の操作結果に基づくそう後退5の走行方向を表示するようになっている。
ここで、「インバータ及びコンタクタ」26は、インバータだけを備えてもよいし、好ましくは、インバータとコンダクタを両方備え、駆動対象の特性に応じて、マイコン25が指令を出してどちらかを選んで使用すると好ましい。
インバータ26およびマイコン25を含むモータ駆動制御回路18は、X軸モータ28、Y軸モータ27、Z軸モータ29の駆動を制御する。
このように、モータ駆動制御回路備えることにより移動装置1の駆動制御装置40が構成されている。X軸モータ28とY軸モータ27とZ軸モータ29を備えることで移動機構45を構成し、これらは、リモコン10を介して操作者により操作されるようになっている。
表示部50は、比較的大きく方向を表示できるものであれば、特定の技術手段に限定されるものではないが、好ましくは、液晶表示装置、LED(発光ダイオード)を用いて矢印表示等により光学的に方向を示す表示装置、EL、光電管などによるセグメントを利用したものなど種々適用することができる。
例えば、リモココン10からの信号が、マイコン25を介して入力されると、例えば図7の表示部50−2では、方向が選択された段階の表示色(例えば青色)と、走行体5の移動(巻上げ機の駆動を含む)が実行されている場合の表示色(例えば赤色)とを変えて表示する。これにより、周囲に実際の移動タイミングを知らせて、段階的な注意喚起をすることができる。
また、例えば、リモコン10からの指令により走行体5の移動等が指示された場合には、矢印を点滅表示し、移動が実行に移されると矢印を点灯状態に変更表示するようにしてもよい。
これにより、操作者のリモコン10の操作における操作者自身の認識と、表示部50を参照した操作者の周囲の人間が、走行体5の移動等の情報とが完全に一致し、操作者と周囲の人間の認識の相違による現場の事故等が有効に防止される。
特に、現場において、クレーンが大きな荷物等の搬送物を運んでいる場合などでは、現場の低い位置においては、操作者の周囲の人間の視界が遮られることがあり、荷物の移動方向が予測できずに危険な状態となる場合がある。
しかしながら、表示部50は既に説明したように、作業現場の最も高い位置に配置されることにより、操作者とその周囲の人間が荷物の移動方向等に関するリアルタイムで共有することができ、危険回避の実効を図ることができる。
また、特に図6の場合は、表示部の表示面が平面ではなく、下方に向かってドーム状の突出湾曲面で構成されている。これにより、天井クレーンが設備された空間内のより広い範囲において視認することを可能としている。
さらに、図1に符号50−3で示すように、Y方向レール4の長さ方向の中間付近に表示部を設けてもよい。
これにより、作業エリアの最も広い範囲から操作者及びその周囲の人間が表示部50−3を視認することができ、安全性を向上し得る。
このことから、操作者の操作行為により位置を変えることがない第2の筐体30に相対的回動の程度又は回動した方向に関する情報を操作者が目視できる態様で標示する標示部41を形成している。これにより、例えば、天井クレーン1等の設備において、走行体5等の移動の方位等を示すことで、操作者に、常に目視により正しい方位を認識させることがでる。操作者は、当該標示部41を見ながら、第1の筐体20側を動かすことで、常に駆動方向を容易に確認及び意識させることができる。
以上により、操作装置の操作者が扱いやすいようにコンパクトに形成することができると共に、精度よく操作指示を出すことができ、同時にクレーン等の移動装置に近接してその周囲の人間が、移動装置の挙動を容易に認識もしくは予測することでき、迅速・確実、且つ安全に作業を行うことができる。
図8は第1の変形例であるリモコン10−1の概略側面図である。この図第1の筐体20には、該第1の筐体20を操作者が保持した際に、該第1の筐体20の前記操作者と反対の側に相当する面に、走行体5の動作の方向として操作指示された方向を報知するための報知部20aを備えている。
本実施形態では、報知部20aはリモコン10の操作者の作業補助手段としての機能を発揮するもので、例えば、走行体5の走行していく方向に向かって、図示のように指向性の光ビームを照射し、光スポットを形成する照明装置である。
照明装置は、比較的パワーの大きいLEDや、赤色レーザ光、バルブ球による照明光、ハロゲンランプ、キセノンランプ等の強い光ビームを所定の光学系により集光するもの等を用いることができる。
これによって、操作者の周囲の人間にあっては、表示部50による表示を確認しないでも報知部20aの教示により走行体5の向かう方向、即ち荷物等が向かう方向を知ることができる。また、操作者自身にとっても、自己が操作する際に、走行部5が向かう方向をあらためて報知されることで、報知内容を確認しながら安心して安全な操作を実現できる。
先ず、リモコン10の電気的構成について説明する。
図12において、図5と同一の符号を付した箇所は共通の構成であるから重複する説明は省略する。
第1の筐体20には、各操作ボタン(符号21,22,23,24)と接続された回路基板55を収容しており、該回路基板55には、操作ボタンに対応したマトリクス回路が形成されていて、該回路基板を中継して、接続部材としてのスリップリング32に信号が入力されるようになっている。
回路基板55からの信号線は、スリップリング32の回動軸62とともにつれ回りする管状部60内を通り、該スリップリング32と接続されている。管状部60の回動は回動検出部としてのロータリエンコーダ35により検出されるようになっている。スリップリング32から延びる信号線63は、信号処理回路(基板)56を介して、信号ケーブル8により、図5のマイコン25に接続されている。
また、エンコーダは、ハウジング部35aと該ハウジング部35aにより回転自在(回動自在)に保持される回転部69とを備えている。この回転部69は、管状部60の長軸とは同軸でなく且つ並行に配置されるとともに第2の筐体30に対する管状部60回転フランジ65とピニオン67等により連動して回転するように構成されている。
このため、スリップリング35が回転軸部69側から外套部35a側に伝達する信号の配線の本数には限りがあるので、第1の筐体20の一部として第2の筐体30の内部に向かって突出する管状部60を通過させることができる配線の本数にも限りがある。
したがって、第1の筐体20に設置されている複数個のボタンの個数が多い場合には、その分配線の本数が増える。このため、第1の筐体20に設置される複数個のボタンを当該管状部60を通じて第2の筐体30の内部に設置されるスリップリング35の回転軸69側に接続することができなくなる。
これに対し、上記構成のように、第1の筐体20の内部に設置されたマトリクス回路により複数個のボタン(スイッチ)の配線の本数を減じることができるので、複数個のボタンの個数が多い場合であっても、当該管状部60を通じて、ボタンの操作に対応する信号をスリップリング35の回転軸部側へ伝達することが可能となる。
したがって、第1の筐体と第2の筐体の外径が図示のように、ほぼ同一であれば、標示部41が大きい方の径の陰になって視認しにくくなるということがない。
この形態では、スリップリング32の回転軸部が、前記外套部の第2の筐体側に突出する突出部を備えており、前記エンコーダの回転部が、前記突出部の回転に連動して回転するように構成されていることを特徴とする。
このような構成の場合、図10に示すように、回転軸方向の長さがより短くなるように装置構成を設計しようとする限り、エンコーダ35の回転部69の先端の方向(第2の筐体30側に突出する方向)とスリップリング32の回転軸部62の先端の方向(第1の筐体20側に突出する方向)とが逆向きに配置させることになるので、エンコーダ35のハウジング部35aとスリップリング32の外套部32aとをより近接して、全体としてよりコンパクトに配置させることが可能になる。
このため、荷物等の物体の移動を操作する操作者の手元側に第1の筐体20が配置し、長尺物の一端に第2の筐体30が接続している場合、当該一端のよりもさらに先に第1の筐体20が配置することになる。この配置状態の場合、先端に配置する第1の筐体20により大きな衝撃や振動が外部から加わりやすく、電子部品への悪影響が懸念される。例えば、この状態で、操作者が手元の第1の筐体20を手放すと、信号線ケーブル8に接続している第2の筐体30及びその先の第1の筐体20が恰も振り子の錘のように振れて、周囲に衝突して打撃を受けるおそれがあり、より先端に配置する第1の筐体20ほどより大きな打撃を受けることになる。
これに対し、上記構成によれば、外部からの衝撃や振動に弱い電子部品、例えば、第1の筐体20に対する第2の筐体30の相対的回動を検出するエンコーダ35と、ボタンの操作に対応する信号を第1の筐体20側から第2の筐体30側に伝達するスリップリング32の少なくとも一部が第2の筐体30の内部に設置され、より先端側に配置する第1の筐体20の内部には設置されないので、外部からの衝撃等による電子部品への悪影響を防止又は軽減することができる。
これにより、エンコーダが第2の筐体の内壁近くに設置されても、保護部材により保護されるので、エンコーダ35の機能を阻害することなく第2の筐体30の内部にこれを設置することが可能になる。そして、筐体の外部からの衝撃や振動による電子部品への悪影響が懸念される場合において、当該悪影響を防止又は軽減することができるので、特に有益である。
従って、この構成によれば、第1の筐体20の一部として第2の筐体30の内部に向かって突出する管状部60とエンコーダ35との組み合わせにより、換言すれば第2の筐体30の内部に設置される電子部品により、第1の筐体20に対する第2の筐体30の相対的回動を検出することが可能になり、内部構造の簡素化とコンパクト化が可能になる。
また、操作者によるボタン操作に直接関係する部品(ボタン21,22,23,24、マトリクス回路が形成された回路基板55など)及びそうでない部品(スリップリング32、エンコーダ35など)をそれぞれ第1の筐体20内と第2の筐体30内に設置すると、二つの筐体間で重量分配が適切になされた重量バランスが良好な造り、ひいては操作者にとって使い勝手のよい操作装置10になる。
次に本発明の第2の実施形態に係る移動装置としての天井クレーンについて説明する。
第2の実施形態に係る天井クレーンは、図1および図2の機械的構造はほぼ同じであり、図13を参照しながらその電気的構成について説明する。
図13は、第1の実施形態について説明した図5に相当するものであり、図13において、符号18はモータ制御回路、符号42は、モータ制御回路とリモコン10、後述する表示部50、通信ケーブル8等を含んで移動制御装置、符号45は移動機構を示している。このように図13において、図5と同一の符号を付した箇所は共通の構成であるから、重複する説明は省略し、以下相違点を中心に説明する。
操作信号は、各種バント体の無線電波以外にも、赤外線光通信など種々の遠隔通信手段を利用することができる。
また、好ましくは、例えば、Bluetooth(ブルートゥース)等の近距離無線通信技術を利用して、リモコン10−1が、天井クレーンが設備された部屋に持ち込まれ、受信部43に近接した時に、該近距離無線通信が起動し、それにより互いのプロトコルを確立後に操作装置10−1による操作が可能となるようになっている。
これにより、専用プロトコルを用いてリモコン10−1による操作を実行するようにすれば、無線ノイズなどによる誤動作を確実に防止することができる。
ここで、上記Bluetooth(ブルートゥース)等の近距離無線通信手段は、発振装置74と受信部43に組み込まれている。
あるいは、指示ボタン75に、基準位置の調整、即ちキャリブレーションを開始させるボタンを設けて、上記のように自動的に基準位置設定をするのではなく、操作者が使用開始時に、当該基準位置設定のボタンを操作することにより、後述する基準位置設定が行われるようにしてもよい。
ここで、リモコン10−1の指示ボタン75は、図5で説明した上昇ボタン21と、下降ボタン23と操作ボタン22と非常停止ボタン24とを含んでいる。
即ち、駆動制御装置42側からの指示により、参照信号を出す参照信号生成部71が設けられている。この参照信号生成部からの参照信号はリモコン10−1内の参照信号受信部72で受信するようになっている。参照信号受信部で受けた信号は、マイコン73を介して基準位置設定部76に入力され、リモコン10−1の方向・向き等、上記した圧電ジャイロ91及び地磁気センサ95で求めた位置情報誤差が補正されて、基準位置が求められ、当該基準位置設定後にリモコン10−1は、走行体5やフック7への駆動指示を出すようになっている。
図において、参照信号生成部71は、例えば後述するように所定の直線偏光生成手段である。決められた向きで偏波面を持つ直線偏光を参照信号として生成する参照信号の生成部71と、この参照信号の生成部71からの参照信号を受ける参照信号の受信部72と、受信部72が取り入れた光信号を受けて信号を生成する受光部82と、受光部82からの信号をマイコン73に送り、マイコン73を備えている。マイコン73からの指令を受けて、図13の基準位置設定部はLEDランプ等で構成することができる。このLEDは、リモコン10−1が基準位置に配置されたことを確認して点灯する。これにより、その位置で、リモコン10−1による走行指示の操作を開始可能とするものである。
リモコン10−1の外面には、Y方向の直線偏光だけを透過するフィルタ72を配置しておき、透過した光は、受光素子82に入射すると、光電変換作用により電気信号を生成し、当該電気信号をマイコン73に伝える。
この過程は、図17に示す通りで、装置側では、天井付近の参照信号生成手段71から直線偏光を出し、リモコン10−1には、直線偏光だけを通すフィルタと、透過光を受ける受光素子を設ける。操作者は、クレーンの下でリモコンの向きを変えながら、上記した基準位置設定部としての例えばLEDの点灯を待つ。
操作者は、リモコン10−1をY方向(図16参照)に沿って水平に回転させると、参照光の偏波面と合った向きの時に基準位置の設定ができる。この場合、受光部は180度回転ごとに信号強度のピークを迎えるが、図13で説明した内蔵ジャイロ91等により南北方向などの判別は容易に行うことができる。
なお、リモコン10−1のマイコン73は、計時手段(タイマ)を内蔵していて、一定時間ごとにキャリブレーション、即ち基準位置の設定がない時は、操作者にリモコン10−1の移動をLEDランプ76の点滅などで知らせることで、常にリモコンによる操作指示を正確なものとすることができる。
この場合、リモコン10−1は、一方向に長い形状である。このリモコン10−1の外面であって、互いに所定距離をおいた箇所にそれぞれ参照信号生成部71−1,71−2を配置する。具体的には参照信号生成部はこの場合、発光素子や特定の色の発色部、特定形状部等である。
天井クレーンを設備した部屋内には、複数組、好ましくは3組以上の参照信号の受信部81a,81a,81b,81b,81c,81c・・・・・が配置されている。
これら参照信号の受信部は、この場合CCD(電荷結合素子)である。
しかしながら、当該リモコン10−1を操作者が保持して持ち歩くことで、リモコン10−1が常に存在位置を変えていると、自己の位置の特定にずれや狂いが生じるために、前記制御部に正確な移動指示ができなくなる。
リモコン10−1はこの場合、持ち運びに不便にならない程度に一方向に長い形態が好ましく、例えば、グリップと、これに直交して長い本体を備えた拳銃型の形態などが好ましい。この長い本体の両端に発光素子などで参照信号生成部71−1、71−2を設ける。各発光素子は発光パターンを異ならせたり、発光強度を変えたりして、撮像による区別を容易にすると好ましい。
これにより、マイコン73は、モーションキャプチャー方式によって、参照信号生成部71−1、71−2の位置を求め、これを結ぶ仮想の線分の向きや距離を測定することにより、内蔵ジャイロ91の数値を補正し基準位置を調整し、基準位置設定を行うことができる。
図21は、本発明に係る移動装置の一例としての天井クレーンの第3の実施形態を示しており、図22は、図21の天井クレーンに好適に使用される操作装置の筐体部分の内部構成例を示す部分拡大断面図である。
これらの図において、図1や図2と同じ符号を付した箇所は共通する構成であるから重複した説明は省略して、援用し、以下、相違点を中心に説明する。
第1の筐体20と第2の筐体30とは図21に示すように垂直な回動軸に沿って内部に信号ケーブルを挿通した管状部材60で繋がれている。
即ち、第2の筐体は、移動装置が天井クレーンである場合、走行体5であるホイストに固定されている。これに対して、第1の筐体20は、第2の筐体30から図22に示すように垂下される長い管状部60に接続されており、操作者の手の動きに従って、管状部60と共に図21の矢印に示すように回動変位するようになっている。この動きが、第1の実施形態と同様に第2の筐体30のロータリエンコーダ35により検出され、検出信号はスリップリング32により信号線63から駆動制御部に送られるようになっている。
このため、操作者が保持して使用するのは第1の筐体20だけとなるので、リモコンがコンパクトに形成でき、重量も軽く扱いやすい。しかもロータリエンコーダ32等の精密部品を、常に持ち運び移動される第1の筐体20に備えなくていいから、外部からの衝撃等に対しても強く、丈夫で長期間の使用に耐えられる。
また、第2の筐体30は、第1の筐体20よりも上方にあって例えば天井付近に配置できるから、ロータリエンコーダ32等の外部からの衝撃に比較的弱い精密計測装置を安全に設置し保持することができる。
操作装置であるリモコン10−2において、この第2の変形例では、第1の筐体20−2と第2の筐体30は、例えば、円柱状もしくは円筒状に形成されている。そして、第1の筐体20−2と第2の筐体30は互いの外径が異なり、第1の筐体20−2の外径は、第2の筐体30の外径よりも小さい。
また、この場合、第1の筐体20−2と第2の筐体30は、図9で説明したような有底の筒体どうしが底面どうしを対面させる構造としてもよいが、これに限らず、第1の筐体20−2が、それより大きい第2の筐体30内に一部入り込んだような構造とすることもできる。
即ち、図23の矢印に示すように、第1の筐体20−2は、第2の筐体30に対して回動することができ、指示部41cは、第1の筐体20−2に固定されているため、第1の筐体20−2と共に回動方向に移動するようになっている。
図示の場合、第1の筐体20−2の外径は第2の筐体30の外径より小さいので、指示部41cは第1の筐体20−2の露出している上端付近から径方向外方に向かって所定長さ延びる指針上のピン形状とされている。指示部41cはこのような細い円柱状もしくはピン形状に限らず、三角柱・多角柱・三角錐・多角錐などの形態を採用することができるし、途中で所定角度、例えば90度曲がった曲り指針とすることもできる。
これにより、指示部41cの先端が標示部41の文字やマーク、指針と近接され、読み取りやすくなる。また、第2の筐体30が第1の筐体20−2の表面に影を作ることがあっても、操作者は標示部41を支障なく視認することができる。
Claims (10)
- 第1の筐体と第2の筐体との間の相対的回動の回動量又は回動方向を変更することにより、物体の移動に利用される駆動装置の動作を指示することができる操作装置であって、
前記第1の筐体及び/又は前記第2の筐体には、前記相対的回動の回動軸周りに沿って、前記相対的回動の回動量又は回動方向に関する情報を操作者が目視できる態様で標示する標示部を備えており、
前記標示部が設けられている場所又はその近傍において、前記相対的回動の回転軸に垂直な前記第1の筐体の断面及び前記相対的回動の回転軸に垂直な前記第2の筐体の断面がいずれも略同径又は略円形である
ことを特徴とする操作装置。 - 第1の筐体と第2の筐体との間の相対的回動の回動量又は回動方向を変更することにより、物体の移動に利用される駆動装置の動作を指示することができる操作装置であって、
前記第1の筐体及び前記第2の筐体は、前記相対的回動の回転軸に沿って互いに近接しており、その近接位置又はその近傍において、前記相対的回動の回転軸に垂直な前記第1の筐体の断面及び前記相対的回動の回転軸に垂直な前記第2の筐体の断面がいずれも略同径又は略円形であり、
前記第1の筐体及び/又は前記第2の筐体は、前記相対的回動の回動軸周りに沿って、前記近接位置又はその近傍に、前記相対的回動の回動量又は回動方向に関する情報を操作者が目視できる態様で標示する標示部を備えている
ことを特徴とする操作装置。 - 第1の筐体と第2の筐体との間の相対的回動の回動量又は回動方向を変更することにより、物体の移動に利用される駆動装置の動作を指示することができる操作装置であって、
前記相対的回動の回動軸に垂直な前記第1の筐体の表面及び前記相対的回動の回動軸に垂直な前記第2の筐体の表面は互いに近接して対面するとともに、その対面位置及びその近傍においてそれぞれ略同径又は略円柱状であり、
前記第1の筐体及び/又は前記第2の筐体は、前記相対的回動の回動軸周りに沿って、前記対面位置又はその近傍に、前記相対的回動の回動量又は回動方向に関する情報を操作者が目視できる態様で標示する標示部を備えている
ことを特徴とする操作装置。 - 前記第1の筐体及び/又は前記第2の筐体は、前記相対的回動の回動軸周りに沿った少なくとも一部の範囲に、前記標示部を備えている
ことを特徴とする請求項3に記載の操作装置。 - 物体の移動に利用される駆動装置と、該駆動装置の動作を指示することができる操作装置とを備える移動装置であって、
前記操作装置は、請求項1ないし4のいずれかに記載の操作装置である
ことを特徴とする移動装置。 - 操作者の視界に入る領域のうち前記操作装置を除く場所に、前記相対的回動の回動量若しくは回動方向に関する情報又は前記物体の進行方向を表示する表示部を備え、
前記表示部による表示の少なくとも一部は、前記相対的回動の回動量若しくは回動方向の変化又は前記第1の筐体の前記標示部における標示の変化に同期して変化する構成である
ことを特徴とする請求項5に記載の移動装置。 - 前記第1の筐体には少なくとも前記駆動装置の一部である走行体による物体の上下方向の移動を指示するためのボタンが設けられており、前記第2の筐体には、前記相対的回動を検出する回動検出部と、該回動検出部からの出力信号及び前記ボタンの操作に基づく信号を処理するための回路基板と、前記第1の回路基板からの出力信号を前記回路基板に伝達する接続用部材とが設けられている
ことを特徴とする請求項5又は6に記載の移動装置。 - 前記第1の筐体には少なくとも前記駆動装置の一部である走行体による物体の上下方向の移動を指示するためのボタンと該ボタンの操作に基づく信号を第2の筐体側に出力するための信号線の本数を減じるために、前記信号を処理する第1の回路基板とが設けられており、
前記第2の筐体には、前記相対的回動を検出する回動検出部と、該回動検出部からの出力信号及び前記第1の回路基板からの出力信号を処理するための第2の回路基板と、前記第1の回路基板からの出力信号を前記第2の回路基板に伝達する接続用部材とが設けられている
ことを特徴とする請求項5又は6に記載の移動装置。 - 前記操作装置とは非接触で離間した場所に設けられ、前記操作装置の特定の位置及び/又は方向に適合させた参照信号を生成する生成手段と、
該生成手段により生成される参照信号を受けて、前記操作装置が前記特定の位置及び/又は方向となった際に基準位置及び/又は基準方向の調整を行う基準位置調整部を備える
ことを特徴とする請求項5ないし8のいずれかに記載の移動装置。 - 前記操作装置には、互いに所定距離をおいて配置され、それぞれが参照信号を生成する複数個の信号生成手段が設けられており、
前記操作装置とは非接触で離間した場所に互いに距離をおいて配置され、それぞれが前記参照信号を検出する3個以上の受信部と、各受信部からの検出信号に基づいて前記操作装置の位置及び/又は方向を演算する演算部とを有する基準位置構成部を備える
ことを特徴とする請求項5ないし8のいずれかに記載の移動装置。
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