JP5778629B2 - 無線通信システムにおけるランダムアクセス方法、無線通信システム、無線端末及び基地局装置 - Google Patents
無線通信システムにおけるランダムアクセス方法、無線通信システム、無線端末及び基地局装置 Download PDFInfo
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Description
一方、(2)下りデータ送信時はeNBがUEにあらかじめ個別のシグネチャを割り当て、(4)ハンドオーバの場合にも、シグネチャの衝突が発生すると接続の瞬断や場合によっては通信切断となるため、ハンドオーバするUEにはあらかじめ個別のシグネチャを割り当てる方法が適用される(Non-contention Based Random Access Procedure)。
図20に、前記非特許文献2記載の、前記(1)及び(3)の場合に用いられるランダムアクセス手順の例を示す。
UEは、上りデータが発生すると、ランダムに選択したシグネチャを含むメッセージ(Random Access Preamble)#1−1(上り送信要求)をeNB宛にRACHにて送信する(ステップS101)。その際、複数のUEが同時に同じシグネチャを用いて送信を開始してしまい、競合することが起こりうる。しかし、競合が生じたとしても、この段階でeNBは有効なUEのIDを認識できないため、どのUE間でシグネチャの競合が生じたのかはわからない。
eNBは、このメッセージ#1−3を受信することにより、有効なUEのID(以下、端末IDともいう)を認識できるので、どのUE間でシグネチャの競合が発生したかを認識することができ、競合が発生していればメッセージ(Contention Resolution)#1−4を該当UE宛に送信することで、競合解決を行なう(ステップS104)。
図21に、前記非特許文献2記載の、前記(2)及び(4)の場合に用いられるランダムアクセス手順(Non-contention Based Random Access Procedure)の例を示す。
まず、eNBは、管理しているUEに対して、メッセージ(Random Access Preamble assignment)#2−1により、予め個別シグネチャを割り当てておく(ステップS201)。
eNBは、当該メッセージ#2−2を受信すると、上り通信のための同期信号や送信許可などとともに、当該メッセージに対する応答メッセージ#2−3を返信する(ステップS203)。
このように異なるプロシージャがそれぞれ同時進行してしまうと、それぞれのプロシージャで個別のリソース(前記シグネチャなど)が必要となるため、プロシージャが進行している最中は2種類のシグネチャが割り当てられることにより、シグネチャが無駄に使われることになる。
また、前記ランダムアクセスで用いるシグネチャ等のリソースの有効利用を図ることも本発明の目的の一つである。
なお、前記目的に限らず、後述する発明を実施するための最良の形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本発明の他の目的の一つとして位置付けることができる。
また、前記ランダムアクセスで用いるシグネチャ等のリソースの有効利用を図ることができる。さらに、ランダムアクセスチャネル(RACH)の干渉を抑制することができる。
〔1〕第1実施形態
図1は本発明の第1実施形態に係る基地局装置(eNB)の機能ブロック図であり、図2は本発明の第1実施形態に係る移動局装置(UE)の機能ブロック図であり、これらのeNB10とUE20とで無線通信システムが構成される。なお、eNB10及びUE20は前記無線通信システムにおいて複数存在することができる。また、これらの図1及び図2に示す構成は、以降の第2乃至第4実施形態においても、特に断らない限り、共通である。さらに、本例での基地局装置10は、無線ネットワーク制御装置(RNC)の機能の一部又は全部を具備するLTEでのeNBであることを想定しているが、LTEよりも前の世代での(RNCの機能が組み込まれない)基地局であっても構わない。加えて、コンテンションベースランダムアクセス手順と、非コンテンションベースランダムアクセス手順の両方法が規定された基地局であれば、どのシステムの基地局であっても構わない。
図1に示すeNB10は、その要部の機能に着目すると、例えば、アンテナ11と、送受信部と、バッファ部13と、判定部14と、シグネチャ管理部15と、無線リソース管理部16とをそなえる。
ここで、アンテナ11は、UE20からの上り無線信号を受信する一方、UE20への下り無線信号を送信するものである。当該アンテナ11は、送受信に共用であるが、送信と受信とで個別に設けられていてもよい。
前記受信処理には、例えば、低雑音増幅、ベースバンド周波数への周波数変換(ダウンコンバート)、利得調整、所定の復調方式による復調、所定の復号方式による復号などが含まれる。一方、前記送信処理には、前記上り送信データの所定の符号化方式による符号化、符号化データの所定の変調方式(QPSKや16QAM等)による変調、所定の無線フレームの生成、無線周波数への周波数変換(アップコンバート)、電力増幅などが含まれる。前記無線フレームには、例えば、OFDMAやOFDMAに準拠した無線フレームを適用できる。
シグネチャ管理部(管理手段)15は、ランダムアクセス(プロシージャ)に用いるシグネチャ(Random Access Preamble)(以下、プリアンブルともいう)を管理するとともに、ランダムアクセスに用いるUE20宛の下りメッセージを生成するもので、UE20に対するシグネチャの割当、解放を行なう機能も具備する。なお、前記解放は、判定部14での判定結果に応じて実施する。
(UEの説明)
一方、図2に示すUE20は、その要部の機能に着目すると、例えば、アンテナ21と、送受信部22と、バッファ部23と、シグネチャ管理部24と、アクセス判定部25と、識別子付与部26とをそなえる。
送受信部(送信手段、受信手段)22は、アンテナ21で受信された下り無線信号について所定の受信処理を行なう一方、バッファ部23からのデータ(上りデータ)及び識別子付与部26経由のeNB宛の上りメッセージ(Random Access PreambleやScheduled Transmissionメッセージ)について所定の送信処理を行なうものである。
アクセス判定部25は、シグネチャ管理部24と連携して、ランダムアクセス手順に用いる所定のメッセージを生成するもので、ここでは、シグネチャの多重割当が生じているか否か、即ち、eNB10から割り当てられた個別シグネチャと、自局(シグネチャ管理部24)でランダムに生成したランダムシグネチャとが存在するか否かを監視(確認)し、多重割当時にいずれのシグネチャを有効とするかを判定する機能を具備する。
以下、上述のごとく構成された本例の無線通信システムの動作(ランダムアクセス手順)について、図3〜図5を参照しながら詳述する。なお、図3は本例のランダムアクセス手順(方法)を説明するシーケンス図、図4は本例のランダムアクセス手順実施時のeNB10での動作を説明するフローチャート、図5は本例のランダムアクセス手順実施時のUE20での動作を説明するフローチャートである。
eNB10は、前記上り送信要求メッセージ#1−1を受信すると、上り通信のための同期信号や送信許可などとともに、受信した前記上り送信要求メッセージ#1−1に対する応答メッセージ(Random Access Response)#1−2を返信する(図3のステップS2)。当該応答メッセージ#1−2は、複数のUE20が同時にRACHにて送信を行なってきた場合には当該複数のUE20宛に返信される。
この場合、eNB10は、シグネチャ管理部15にて、前記下りデータの宛先UE20がランダムアクセス(UL同期要求)するのに用いるべきシグネチャ(個別シグネチャ:第2の情報)を生成、記憶し(図4のステップA2)、当該個別シグネチャをシグネチャ割当メッセージ(RA Preamble Assignment)#2−1にて送受信部12経由で前記宛先UE20に送信する(図3のステップS1b及び図4のステップA3)。
これに対し、UE20では、自局20の端末IDをeNB10に通知したか否かに関わらず、上り送信要求メッセージ#1−2(図3のステップS1a)とシグネチャ割当メッセージ#2−1(図3のステップS1b)の送信終了段階で、自局生成のランダムシグネチャ(Random Preamble)と、eNB10から割り当てられた個別シグネチャ(Dedicated Preamble)とが両方存在していること、つまり、前記2種類のランダムアクセスの発生を認識(検出)することができる。
即ち、UE20は、メッセージ#1−3を生成してeNB10へ送信する(図3のステップS3及び図5のステップB7)。その際、UE20は、自局宛の下りデータがeNB10に到着していることを前記シグネチャ割当メッセージ#2−1の受信により認識しているため、好ましくは、当該メッセージ#1−3に、「下りデータを受信するために必要なUL同期確認も兼ねている」ことを示す情報(識別子やフラグ)を、識別子付与部26により付与して送信する。UL同期確認とは、UE20はメッセージ(Random Access Response)#1−2に含まれるULタイミング情報を正しく受信したためUL同期は確保できた、ということを確認応答することである。
eNB10では、前記メッセージ(兼UL同期確認)#1−3の受信を認識すると(図4のステップA4のyesルート)、当該UE20に対して割り当てた個別シグネチャが同UE20において無視された(UE20で生成したランダムシグネチャが優先された)と判定部14にて判断するから、シグネチャ管理部15において、当該UE20に対して割り当てた個別シグネチャを解放する(図3のステップS3−1及び図4のステップA5)。
また、eNB10は、前記メッセージ(兼UL同期確認)#1−3の受信により、シグネチャ割当メッセージ#2−1に対する応答(Random Access Preamble)がUE20から無くても良いことを認識することができるから、シグネチャ割当メッセージ#2−1の無駄な再送を回避することができる。さらに、eNB10は、個別シグネチャの割り当てを行なったにも関わらず、コンテンションベースランダムアクセス手順で用いられるメッセージ#1−3を受信していることから、UE20において上りデータも発生していることを認識できる。
以上のように、本例のランダムアクセス方法によれば、上りデータと下りデータとが同時期に発生したUE20が存在しても、当該UE20は、自局で生成したシグネチャを選択してコンテンションベースランダムアクセスを継続するから、例えば図6に示すように、あるUE20に対して、前記2種類のランダムアクセス手順が最後まで同時進行することがない。したがって、ランダムアクセスの制御プレーンを簡素化することができ、また、ランダムアクセスに用いるシグネチャの有効利用を図ることができる。さらに、ランダムアクセスチャネル(RACH)の干渉を抑制することができる。
さらに、前記UL同期要求は、選択されたコンテンションベースランダムアクセスの過程でeNB10に送信されるものとされている上りメッセージ#1−3と兼用にすることで、UL同期確認に個別の上りメッセージを用意(定義)する必要がなく、無線リソースの有効利用を図ることができる。
〔2〕第2実施形態
図7は本発明の第2実施形態に係るランダムアクセス手順を説明するシーケンス図、図8は第2実施形態に係るランダムアクセス手順実施時のeNB10での動作を説明するフローチャート、図9は第2実施形態に係るランダムアクセス手順実施時のUE20での動作を説明するフローチャートである。
まず、UE20において上りデータが発生しバッファ部23に当該上りデータが保持されると(図9のステップB11)、UE20は、シグネチャ管理部24にてランダムなシグネチャ(Random Access Preamble)を生成、記憶し(図9のステップB12)、アクセス判定部25にて、当該シグネチャを含む上り送信要求(Random Access Preamble)メッセージ#1−1を生成して送受信部22経由でアンテナ21からeNB10に向けて送信する(図7のステップS1a及び図9のステップB13)。
この場合、eNB10は、シグネチャ管理部15にて、前記下りデータの宛先UE20がランダムアクセス(UL同期要求)するのに用いるべきシグネチャ(個別シグネチャ)を生成、記憶し(図8のステップA12)、当該個別シグネチャをシグネチャ割当メッセージ(RA Preamble Assignment)#2−1にて送受信部12経由で前記宛先UE20に送信する(図7のステップS1b及び図8のステップA13)。
ここで、UE20では、上り送信要求メッセージ#1−1(図7のステップS1a)とシグネチャ割当メッセージ#2−1(図7のステップS1b)の送信終了段階で、自局生成のランダムシグネチャと、eNB10から割り当てられた個別シグネチャとが両方存在していることを認識することができる。
その後、UE20は、メッセージ#1−3を生成してeNB10へ送信する(図7のステップS3及び図9のステップB17)。その際、UE20は、上りデータも発生しているため、好ましくは、当該メッセージ#1−3に、「上りデータの送信(スケジューリング)を要求するメッセージ(ULスケジューリング要求)も兼ねている」ことを示す情報(識別子やフラグ)を、識別子付与部26により付与して送信する。
ただし、eNB10では、前記メッセージ#1−3を受信した時点で、シグネチャが二重に割り当てられているUE20を識別できるから、前記識別子やフラグが明示的に付与されていなくても、当該UE20からのメッセージ#1−3はULスケジューリング要求を兼ねていると暗黙的に判断することもできる。
そして、eNB10は、無線リソース管理部16により、前記ULスケジューリング要求に応じた処理(制御)としてULの無線リソース割当を実施する(図8のステップA16)。なお、本例は、個別シグネチャが有効となるケースであるから、該UE20向けに限りコンテンションベースランダムアクセス手順における競合解決メッセージ#1−4の送信は不要であり停止することも可能である(図7のステップS4及び図8のステップA17)。また、前記メッセージ#1−3がULスケジューリング要求を兼ねていないと認識した場合、eNB10は、処理を終える(図8のステップA14のnoルート)。
さらに、eNB10に対する前記ULスケジューリング要求は、上りメッセージ#1−3と兼用にすることで、ULスケジューリング要求に個別の上りメッセージを用意(定義)する必要がなく、無線リソースの有効利用を図ることができる。
前記のeNB10に対するULスケジューリング要求を兼ねるメッセージは、例えば図10に示すように、前記図7のステップS2aで送信されるメッセージ(Random Access Preamble)#2−2としてもよい。
この場合、UE20は、メッセージ#1−3を送信する必要がないため、当該メッセージ#1−3の送信(ステップS3)を停止することができる。したがって、無駄な上りメッセージの送信を回避することができ、上り無線リソース(帯域)の有効利用を図ることができる。
(2.2)第2変形例
さらに、前記のeNB10に対するULスケジューリング要求は、非コンテンションベースランダムアクセス手順の継続中に送信するのではなく、例えば図11に示すように、該手順の完了後(eNB10からUE20に対するメッセージ#2−3の送信後)、メッセージ#2−3に対する応答(ACK/NACK信号)とともに送信してもよい(図11のステップS5)。また、メッセージ#2−3の送信後に、個別の上りメッセージとして送信してもよい。
図12は本発明の第3実施形態に係るランダムアクセス手順を説明するシーケンス図、図13は第3実施形態に係るランダムアクセス手順実施時のeNB10での動作を説明するフローチャート、図14は第3実施形態に係るランダムアクセス手順実施時のUE20での動作を説明するフローチャートである。
即ち、eNB10においてUE20宛の下りデータが上位装置から到着(バッファ部13に下りデータが存在)すると(図13のステップA21)、eNB10は、シグネチャ管理部15にて、前記下りデータの宛先UE20がランダムアクセス(UL同期要求)するのに用いるべきシグネチャ(個別シグネチャ)を生成、記憶し(図13のステップA22)、当該個別シグネチャをシグネチャ割当メッセージ#2−1(RA Preamble Assignment)にて送受信部12経由で前記宛先UE20に送信する(図12のステップS11及び図13のステップA23)。
その後、UE20において上りデータが発生しバッファ部23に当該上りデータが保持されると(図14のステップB22)、UE20(シグネチャ管理部24)は、第1及び第2実施形態のようにはランダムシグネチャの生成を行なわない(図12のステップS12及び図14のステップB23)。
その際、UE20は、上りデータが発生しているため、当該メッセージ#2−2に、「ULスケジューリング要求も兼ねている」ことを示す情報(識別子やフラグ)を、識別子付与部26により付与して送信する(図12のステップS13及び図14のステップB24)。
eNB10では、前記メッセージ#2−2(兼ULスケジューリング要求)の受信を認識すると(図13のステップA24のyesルート)、無線リソース管理部16により、そのULスケジューリング要求に応じたULの無線リソースの割り当て制御を実施し(図13のステップA25)、シグネチャ管理部15により、前記メッセージ#2−2に対する応答メッセージ#2−3を生成し、UE20へ送信する(図12のステップS14)。なお、前記UL同期要求メッセージ#2−2にULスケジューリング要求が含まれない場合(図13のステップA24でnoの場合)、通常の上りデータ通信だけが発生しているケースであるため、eNB10は、ULリソース割当を行なわずにメッセージ#2−3の送信を行なう(図13のステップA26)。
さらに、前記非コンテンションベースランダムアクセスの継続中に、コンテンションベースランダムアクセスの過程でeNB10に送信されるはずであった情報(ULスケジューリング要求)をeNB10に送信するから、下りデータの受信処理とともに上りデータの送信処理も確実に実施することが可能となる。
〔4〕第4実施形態
図15は本発明の第4実施形態に係るランダムアクセス手順を説明するシーケンス図、図16は第4実施形態に係るランダムアクセス手順実施時のeNB10での動作を説明するフローチャート、図17は第4実施形態に係るランダムアクセス手順実施時のUE20での動作を説明するフローチャートである。
即ち、eNB10においてUE20宛の下りデータが上位装置から到着(バッファ部13に下りデータが存在)すると(図16のステップA31)、eNB10は、シグネチャ管理部15にて、前記下りデータの宛先UE20がランダムアクセス(UL同期要求)するのに用いるべきシグネチャ(個別シグネチャ)を生成、記憶し(図16のステップA32)、当該個別シグネチャをシグネチャ割当メッセージ#2−1(RA Preamble Assignment)にて送受信部12経由で前記宛先UE20に送信する(図15のステップS11及び図16のステップA33)。
その後、UE20において上りデータが発生しバッファ部23に当該上りデータが保持されると(図17のステップB32)、UE20(シグネチャ管理部24)は、第1及び第2実施形態のようにはランダムシグネチャの生成を行なわない(図15のステップS12及び図17のステップB33)。
eNB10では、前記メッセージ#2−2の受信を認識すると(図16のステップA34のyesルート)、無線リソース管理部16により、ULの無線リソースの割り当てを実施し(図16のステップA35)、シグネチャ管理部15により、前記メッセージ#2−2に対する応答メッセージ#2−3を生成し、UE20へ送信する(図15のステップS14)。なお、前記メッセージ#2−2(兼ULスケジューリング要求)の受信を認識できない場合、eNB10は、処理を終える(図16のステップA34のnoルート)。
以上のように、本例のランダムアクセス方法によれば、eNB10においてUE20宛の下りデータが発生しeNB10が当該UE20に対してシグネチャを割り当てた後、当該UE20にて上りデータが発生すると、UE20は、コンテンションベースランダムアクセスのためのシグネチャの生成は行なわずに、eNB10が割り当てたシグネチャを用いて非コンテンションベースランダムアクセスを継続するから、第3実施形態と同様の効果ないし利点が得られる。
なお、ULスケジューリング要求を兼ねる上りメッセージは、例えば、CQIをeNB10に報告する上りメッセージとすることも可能である。
図18は本発明の第5実施形態に係るランダムアクセス手順を説明するシーケンス図である。本例は、eNB10からUE20に対する応答メッセージ(Random Access Response)#1−2の送信以後にシグネチャ割当メッセージ(RA Preamble Assignment)#2−1が送信された場合の例である。
eNB10は、前記メッセージ#1−1を受信すると、上り通信のための同期信号や送信許可などとともに、受信した前記上り送信要求メッセージ#1−1に対する応答メッセージ(Random Access Response)#1−2を返信する(ステップS2)。当該応答メッセージ#1−2は、複数のUE20が同時にRACHにて送信を行なってきた場合には当該複数のUE20宛に返信される。
UE20では、前記シグネチャ割当メッセージ(RA Preamble Assignment)#2−1を受信すると、前記ランダムシグネチャと個別シグネチャとが存在し多重割当が発生する。UE20は、当該多重割当を検出すると、第1又は第2実施形態と同様にして、いずれか一方のシグネチャを選択して、選択したシグネチャに対応する一方のランダムアクセスの実行を継続する(図18にはコンテンションベースランダムアクセスが選択された様子を示している)。
つまり、第1実施形態と本例から、UE20へのシグネチャ割当メッセージ(RA Preamble Assignment)#2−1の送信タイミングは、メッセージ#1−3をeNB10が受信する以前のどのタイミングになってもよい。
図19は本発明の第6実施形態に係るランダムアクセス手順を説明するシーケンス図である。本例は、UE20からeNB10へのメッセージ(Scheduled Transmission)#1−3の送信以後にeNB10からシグネチャ割当メッセージ(RA Preamble Assignment)#2−1がUE20に送信された場合の例である。
eNB10は、当該メッセージ#1−3を受信すると、有効なUE20のID(端末ID)の検出処理を開始する。有効な端末IDを検出すれば、どのUE20間でシグネチャの競合が発生したかを認識することができ、競合が発生していれば競合解決メッセージ(Contention Resolution)#1−4を該当UE20宛に送信することで、競合解決を行なう(ステップS4)。
この場合、eNB10は、シグネチャ管理部15にて、前記下りデータの宛先UE20がランダムアクセス(UL同期要求)するのに用いるべきシグネチャ(個別シグネチャ:第2の情報)を生成、記憶し、当該個別シグネチャをシグネチャ割当メッセージ(RA Preamble Assignment)#2−1にて送受信部12経由で前記宛先UE20に送信する(ステップS3a)。
ここで、UE20とその他のUE(以下、他UEという)との間で競合が生じていなかった場合、UE20に対して多重割当が生じていると判定できるので、eNB10(シグネチャ管理部15)は、UE20に割り当てた個別シグネチャを即座に解放し、競合解決メッセージ#1−4を通常通り送信する(ステップS4)。この段階で上り同期は正常に確保できるため、下りデータの送信が開始できる。
なお、本実施形態では、前記メッセージ#1−3の処理中に前記メッセージ#2−1が送信される場合を記載しているが、前記メッセージ#2−1が、前記メッセージ#1−2と前記メッセージ#1−3の間で送信される場合でも、本実施形態は同様な動作になることはいうまでもない。
11 アンテナ
12 送受信部
13 バッファ部
14 判定部
15 シグネチャ管理部
16 無線リソース管理部
20 移動局(UE)
21 アンテナ
22 送受信部
23 バッファ部
24 シグネチャ管理部
25 アクセス判定部
26 識別子付与部
Claims (6)
- 基地局装置と無線端末とをそなえた無線通信システムにおけるランダムアクセス方法であって、
前記無線端末は、
コンテンションベースランダムアクセス手順に従った第1のランダムアクセスの実施中に、新規に非コンテンションベースランダムアクセス手順に従った第2のランダムアクセスを実施する要求であるメッセージを受信したか、又は、前記第2のランダムアクセスの実施中に、新規に前記第1のランダムアクセスを実施する要求が生じた場合に、前記第1のランダムアクセスで用いられる、前記無線端末がランダムに選択した第1のプリアンブルと、前記第2のランダムアクセスで用いられる、前記基地局装置が前記無線端末に割り当てた第2のプリアンブルとのいずれか一方を選択し、
選択したプリアンブルを用いたランダムアクセスのみを実施する、
ことを特徴とする、無線通信システムにおけるランダムアクセス方法。 - 前記無線端末は、移動局識別子を前記基地局装置に送信する、
ことを特徴とする、請求項1記載の無線通信システムにおけるランダムアクセス方法。 - 前記無線端末は、前記第2のランダムアクセスで用いられる、前記基地局装置が前記無線端末に割り当てた前記第2のプリアンブルを前記基地局装置から受信する、
ことを特徴とする、請求項1または2に記載の無線通信システムにおけるランダムアクセス方法。 - 基地局装置と無線端末とをそなえた無線通信システムにおいて、
前記無線端末は、
コンテンションベースランダムアクセス手順に従った第1のランダムアクセスの実施中に、新規に非コンテンションベースランダムアクセス手順に従った第2のランダムアクセスを実施する要求であるメッセージを受信したか、又は、前記第2のランダムアクセスの実施中に、新規に前記第1のランダムアクセスを実施する要求が生じた場合に、前記第1のランダムアクセスで用いられる、前記無線端末がランダムに選択した第1のプリアンブルと、前記第2のランダムアクセスで用いられる、前記基地局装置が前記無線端末に割り当てた第2のプリアンブルとのいずれか一方を選択し、
選択したプリアンブルを用いたランダムアクセスのみを実施し、
前記基地局装置は、
前記無線端末とデータ通信を行なう、
ことを特徴とする、無線通信システム。 - コンテンションベースランダムアクセス手順に従った第1のランダムアクセスの実施中に、新規に非コンテンションベースランダムアクセス手順に従った第2のランダムアクセスを実施する要求であるメッセージを受信したか、又は、前記第2のランダムアクセスの実施中に、新規に前記第1のランダムアクセスを実施する要求が生じた場合に、前記第1のランダムアクセスで用いられる、無線端末がランダムに選択した第1のプリアンブルと、前記第2のランダムアクセスで用いられる、基地局装置が前記無線端末に割り当てた第2のプリアンブルとのいずれか一方を選択する選択手段と、
選択したプリアンブルを用いたランダムアクセスのみを実施する実施手段と、を有する、
ことを特徴とする、無線端末。 - コンテンションベースランダムアクセス手順に従った第1のランダムアクセスの実施中に、新規に非コンテンションベースランダムアクセス手順に従った第2のランダムアクセスを実施する要求であるメッセージを受信したか、又は、前記第2のランダムアクセスの実施中に、新規に前記第1のランダムアクセスを実施する要求が生じた場合に、前記第1のランダムアクセスで用いられる、無線端末がランダムに選択した第1のプリアンブルと、前記第2のランダムアクセスで用いられる、基地局装置が前記無線端末に割り当てた第2のプリアンブルとのいずれか一方を選択し、選択したプリアンブルを用いたランダムアクセスのみを実施する前記無線端末とデータ通信を行なう通信手段を有する、
ことを特徴とする、基地局装置。
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