JP5750790B2 - 分散電源系統連系時の系統制御システム及び装置 - Google Patents

分散電源系統連系時の系統制御システム及び装置 Download PDF

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本発明は、分散電源系統連系時の系統制御システム及び装置に関し、より詳細には、自然エネルギー発電の出力変動に起因する系統電圧の変動を抑制することができる分散電源系統連系時の系統制御システム及び該システムを構成する系統制御装置に関する。
地球環境を考慮した低炭素社会の実現に向けて、太陽光発電等を用いた大量の再生可能エネルギーの導入が開始されている。導入目標としては、2020年に2800万kW、2030年に5300万kWが示されている。このような再生可能エネルギーは、天候などの自然条件に応じて、その発電量が刻々と変動するため、電力系統において再生可能エネルギーが多く利用されるほど、電力系統における電圧変動や周波数変動を引き起こす可能性が高くなる。このため、電力系統の電圧状態、周波数状態に応じて、適切な発電量制御あるいは負荷制御が行えないと、電力品質が低下してしまう。
自然エネルギー発電システムの出力変動に起因する電力系統の電圧変動を抑制するには、一般に、次のような4種類の方法が知られている。まず、第1に、電力貯蔵装置(例えば、蓄電池など)を自然エネルギー発電システムに併設し、電力貯蔵装置の充放電制御(=有効電力の制御)により連系点の電圧変動を抑制する方法がある。しかし、この第1の方法では、電力貯蔵装置に膨大なkWh容量が必要となるため、電力貯蔵装置が高価なものとなり、コストがかかるという問題がある。
また、第2に、SVC(Static Var Compensator:静止型無効電力補償装置)等のパワエレ式自動電圧調整器を、自然エネルギー発電システム近傍に配置し、自然エネルギー発電システムの出力変動(有効電力の変動)と等価な電圧変動を発生させる分の無効電力を逆方向に流入・流出させ、設置点近傍の電圧を略一定範囲に保つ方法がある。しかし、この第2の方法では、SVC等のパワエレ機器が非常に高価なためコストがかかる、無効電力変化による電圧変化の感度情報を入手し設定する必要がある、系統トポロジーや系統の線種が変われば感度も変わるためその都度設定を変更する必要がある、系統の無効電力が全般的に増えるため無効電力ロスが増える、などの問題がある。
また、第3に、SVR(Step Voltage Regulator)等のステップ式自動電圧調整器(一種のタップ切替制御付き変圧器)を、変電所と自然エネルギー発電システム連系点との間の電力系統に設置し、設置点の通過電力の変化から自然エネルギー発電システム連系点を含む下流域の電圧変動量を推定し、その電圧変動量に相当する変圧比を制御することによりSVRから下流側の電圧を略一定範囲に維持する方法がある。しかし、この第3の方法では、SVRは機械式のため機器寿命の関係で頻繁な制御ができない、頻繁な制御を回避するため数分の動作時限を設定しており急激な電圧変動に追従できない、などの問題がある。
また、第4に、上記のSVCとSVRを組み合わせる方法がある。これによれば、SVCとSVRの双方の欠点をある程度補うことができるが、SVCを利用するため、コスト高、感度設定の変更などの問題は依然として残る。
これに対して、例えば、特許文献1には、SVRと、安定化制御装置と、電力貯蔵装置とを組み合わせた電圧変動抑制システムが提案されている。
図13は、特許文献1に記載の電圧変動抑制システムの構成を説明するための図である。図中、101は太陽光発電システム、102は風力発電システム、103は電力計測装置、104は構内系統、105は連系点、106は商用電力系統、107は出力安定化装置、108は安定化制御装置、109は電力貯蔵装置、110はSVR、111は変圧器、112は電力計測装置、113はSVR制御装置、114は変電所を示す。なお、安定化制御装置108と電力貯蔵装置109とにより出力安定化装置107が構成され、変圧器111と電力計測装置112とSVR制御装置113とによりSVR110が構成されるものとする。
太陽光発電システム101や風力発電システム102等の自然エネルギー発電システムで発電された電力は、電力計測装置103を介して、構内系統104に出力され、電力貯蔵装置109に一旦貯蔵される。また、上記電力は、電力計測装置103にて電力値が計測され、安定化制御装置108に入力される。安定化制御装置108では、自然エネルギー発電システムにおける出力を監視し、その出力を平滑化フィルタ処理することにより合成出力目標を決定し、この合成出力目標と自然エネルギー発電システムの現在の出力との偏差を求め、求めた偏差を充放電指令として電力貯蔵装置109に出力する。
電力貯蔵装置109は、安定化制御装置108から与えられた充放電指令に基づいて、構内系統104から充放電を行う。つまり、充放電指令が“充電”であれば、構内系統4から電力の貯蔵を行い、一方、充放電指令が“放電”であれば、構内系統4に対して電力の放出を行う。
また、SVR110は、ステップ式自動電圧調整器であり、自然エネルギー発電システムの連系点105と、商用電力系統106が接続された変電所114との間に設けられている。このように、当該システムは、電力貯蔵装置109と、SVR110とを併設し、SVR110の動作感度に合うように、自然エネルギー発電システムの出力変動を電力貯蔵装置109で緩和するように構成されている。具体的には、連系点105を通過する合成出力の変化速度の値と、SVR110の動作感度であるタップ動作のための通過電力変化と動作時限との比の値とを同一の値に設定する。
特開2009−65820号公報
ここで、上記特許文献1に記載の発明では、安定化制御装置が自然エネルギー発電システムの出力を監視し、この出力状態に基づき電力貯蔵装置の充放電を制御するため、基本的に、安定化制御装置と電力貯蔵装置とを1つずつ備える構成となる。しかしながら、1つの電力貯蔵装置により、自然エネルギー発電システムの出力変動を吸収しようとした場合、電力貯蔵装置を大容量にする必要があるため、極めて高価なものとなり、コスト高になってしまうという問題がある。
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたもので、自然エネルギーに起因する電力系統の電圧変動の抑制を、電力貯蔵装置を大容量化することなく、低コストで実現できる分散電源系統連系時の系統制御システム及び該システムを構成する系統制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の技術手段は、自然エネルギー発電システムに連系点を介して接続される電力系統に対して電力の充放電を行う電力貯蔵装置と、前記電力系統と前記電力貯蔵装置との接続点の電圧値を計測し、該電圧値の移動平均により制御目標値を決定すると共に、該決定した制御目標値と現在の電圧値との偏差に基づく充放電指令を前記電力貯蔵装置に出力する安定化制御装置と、前記電力系統が接続された変電所と前記連系点との間に設置され、設置点の電圧値を計測し、該計測した電圧値が所定値を超えている時間が所定時間以上となった場合に変圧器の変圧比を1タップ分変更させるステップ式自動電圧調整装置とを備えた分散電源系統連系時の系統制御システムであって、前記電力貯蔵装置と前記安定化制御装置とからなる系統制御装置を複数備え、該複数の系統制御装置が、前記電力系統に対して、分散配置されていることを特徴としたものである。
第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記接続点は、前記連系点あるいは該連系点の近傍であることを特徴としたものである。
第3の技術手段は、第1又は第2の技術手段において、前記電力貯蔵装置は、前記充放電指令が充電を示す場合、前記電力系統から電力を充電し、前記充放電指令が放電を示す場合、前記電力系統へ電力の放電を行うことを特徴としたものである。
第4の技術手段は、第1〜第3のいずれか1の技術手段における系統制御システムを構成する系統制御装置である。
本発明によれば、複数の電力貯蔵装置を分散配置することができるため、自然エネルギーに起因する電力系統の電圧変動の抑制を、電力貯蔵装置を大容量化することなく、低コストで実現することができる。
本発明の一実施形態に係る系統制御システムの構成例を示す図である。 図1の安定化制御装置の構成例を説明するための図である。 本発明の系統制御システムによる商用系統電圧の制御例を示す図である。 太陽光発電システムによる出力例及び太陽光発電システムを商用電力系統に連系させたときの商用系統電圧の一例を示す図である。 SVRのみを設けたときの商用系統電圧の一例を示す図である。 電力貯蔵装置のみを設けたときの商用系統電圧の一例を示す図である。 電力貯蔵装置及びSVRを併設したときの商用系統電圧の一例を示す図である。 電力貯蔵装置及びSVRを併設したときの商用系統電圧のパワースペクトラムの一例を示す図である。 図9(A)は太陽光発電システムを商用電力系統に連系させたときの商用系統電圧の一例を示す図であり、図9(B)はSVR単独の場合の系統電圧と、SVRと電力貯蔵装置とを併設した場合の系統電圧との比較例を示す図である。 図9(B)のX部の拡大図である。 図9(B)のY部の拡大図である。 図10のZ部の拡大図である。 特許文献1に記載の電圧変動抑制システムの構成を説明するための図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の分散電源系統連系時の系統制御システム(以下、単に系統制御システムという)及び該システムを構成する系統制御装置に係る好適な実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る系統制御システムの構成例を示す図で、図中、1は太陽光発電などの自然エネルギー発電システム、2は構内系統、3は連系点、4は商用電力系統、5a,5bは系統制御装置、6a,6bは安定化制御装置、7a,7bは電力貯蔵装置、8a,8bは接続点、10はSVR(Step Voltage Regulator)、11は変圧器、12は電力計測装置、13はSVR制御装置、14は変電所を示す。なお、系統制御装置5aは、安定化制御装置6aと電力貯蔵装置7aとで構成され、同様に、系統制御装置5bは、安定化制御装置6bと電力貯蔵装置7bとで構成される。
以下、これらを代表して、系統制御装置5、安定化制御装置6、及び電力貯蔵装置7ともいう。系統制御装置5は、安定化制御装置6と電力貯蔵装置7とを一体で構成してもよく、あるいは、別体で構成してもよい。また、SVR10は、ステップ式自動電圧調整装置の一例であって、変圧器11と電力計測装置12とSVR制御装置13とで構成されるものとする。
自然エネルギー発電システム1で発電された電力は、構内系統2に出力され、基準電圧に対して電圧が高い場合には、連系点3、商用電力系統4、接続点8a,8bを介して電力貯蔵装置7a,7bに貯蔵され、基準電圧に対して電圧が低い場合には、電力貯蔵装置7a,7bには貯蔵されずに放電される。電力貯蔵装置7a,7bは、自然エネルギー発電システム1に連系点3を介して接続される商用電力系統4に対して電力の充放電を行う。この商用電力系統4は、本発明の電力系統に相当する。
安定化制御装置6a,6bは、商用電力系統4と電力貯蔵装置7a,7bとの接続点8a,8bの電圧値を計測し、電圧値の移動平均により制御目標値を決定すると共に、決定した制御目標値と現在の電圧値との偏差に基づく充放電指令を電力貯蔵装置7a,7bに出力する。なお、接続点8a,8b(以下、接続点8ともいう)としては、例えば、連系点3あるいは連系点3の近傍として例示できるが、これに限定されるものではなく、商用電力系統4と電力貯蔵装置7a,7bとの接続点であればよい。
電力貯蔵装置7a,7bは、安定化制御装置6a,6bからの充放電指令が充電、すなわち、“正”の値を示す場合、商用電力系統4から電力を充電し、充放電指令が放電、すなわち、“負”の値を示す場合、商用電力系統4へ電力の放電を行うように構成される。
SVR10は、上記したように、変圧器11、電力計測装置12、及びSVR制御装置13で構成され、商用電力系統4が接続された変電所14と連系点3との間に設置される。電力計測装置12は、設置点の電圧値を計測し、SVR制御装置13は、電力計測装置12により計測された電圧値が所定値を超えている時間が所定時間以上となった場合に変圧器11の変圧比を1タップ分変更させるように制御する。
すなわち、系統制御装置5と、SVR10とを併設することにより、商用電力系統4の短周期変動に対しては系統制御装置5により電圧変動を抑制し、商用電力系統4の長周期変動に対してはSVR10により電圧変動を抑制することができる。なお、本発明は、図1の構成に限定されるものではなく、SVRの代わりに変電所で電圧を調整するためのタップ付き変圧器LRT(Load Ratio control Transformer)を用いるようにしてもよく、同等の動作をするものであれば、他のものを用いてもよい。
そして、本実施形態のシステムでは、電力貯蔵装置7と安定化制御装置6とからなる系統制御装置5を複数備え、複数の系統制御装置5が、商用電力系統4に対して、分散配置されている。安定化制御装置6は、自然エネルギー発電システム1の出力ではなく、商用電力系統4の電圧を監視対象としているため、図1に示すように、分散配置することが可能となる。つまり、商用電力系統4と電力貯蔵装置7との接続点8(例えば、連系点3を含む複数箇所、あるいは、連系点3近傍の複数箇所など)に系統制御装置5を設置し、各設置点の安定化制御装置6により商用電力系統4の電圧値を計測するように構成される。
このように、電力貯蔵装置を複数箇所に分散配置することにより、電力系統の電圧変動を抑制しつつ、電力貯蔵装置1つあたりの容量を小さくし、低コスト化を図ることができる。また、系統制御装置(電力貯蔵装置)とSVRとで分担して電圧変動を抑制するため、SVRの動作回数を減少させ、長寿命化を図ることが可能となる。
図2は、図1の安定化制御装置6の構成例を説明するための図である。上述のように、安定化制御装置6は、商用電力系統4と電力貯蔵装置7との接続点8の電圧値を計測し、電圧値の移動平均により制御目標値を決定する。具体的には、例えば、3分間隔で移動平均を求める処理(つまり、平準化フィルタ処理)を行う。移動平均とした理由は、安定化制御装置6の設置地点、計測時間に対応した値を制御目標値とするためである。また、制御目標値の変動を緩やかにできるという効果もある。そして、安定化制御装置6は、上記で決定した制御目標値と現在の電圧値との偏差を求める。ここで、この偏差から充放電指令を決定する際に、比例制御を適用することが好ましい。比例制御を適用することで、応答性を良くすることが可能となる。また、この際、微小な偏差に応答しないように不感帯を設けるようにしてもよい。
図3は、本発明の系統制御システムによる商用系統電圧の制御例を示す図である。自然エネルギー発電システム1の出力がある時刻で急変した場合、これに伴い商用電力系統4の有効電力も変動する。この電圧変動を抑制するために、安定化制御装置6が充放電指令を電力貯蔵装置7に出力する。電力貯蔵装置7は、充放電指令に従って商用電力系統4に対して電力の充放電を行い、系統電圧の変動を抑制する。一方、SVR制御装置13は、設置点の電圧値を計測し、計測した電圧値が所定値を超えている時間が所定時間以上となった場合に変圧器11の変圧比を1タップ分変更させ、系統電圧の変動を抑制する。
図3(A)は、SVRの基本的な制御例を説明するための図である。図中、縦軸は設置点電圧、横軸は時間を示す。SVR制御装置13は、基準電圧に対して、次式により上限電圧VUp及び下限電圧VLoを設定する。なお、ここでは、基準電圧を101V、不感帯を1%とする。
Up=基準電圧×(1+不感帯/100) …式1
Lo=基準電圧×(1−不感帯/100) …式2
上記例の場合、上限電圧VUp=102V、下限電圧VLo=100Vと設定される。そして、SVR制御装置13は、設置点の電圧値を計測し、計測した電圧値が上限電圧VUpを上回っている時間、あるいは、下限電圧VLoを下回っている時間が所定時間Td(ここでは45秒)以上となった場合に、変圧器11のタップを切り替える。例えば、図3(A)において、時間(T1−T2+T3)≧Tdである場合、タップを1段下げる降圧動作を行い、また、時間(T4)≧Tdである場合、タップを1段上げる昇圧動作を行う。なお、時間T1〜T4の計時は、SVR制御装置13が備える内部カウンタ(図示せず)により行われる。
図3(B)は、電力貯蔵装置とSVRとを併設したときのステップ応答の一例を説明するための図で、図中、縦軸は系統電圧、横軸は時間、15は入力、16はSVR単独の場合の応答特性、17は電力貯蔵装置とSVRとを併設した場合の応答特性を示す。すなわち、SVR単独の場合には、時間Td毎に、変圧器のタップを切り替え、上限電圧VUpを下回って、あるいは、下限電圧VLoを上回って動作を停止する。
これに対して、SVRと電力貯蔵装置とを併設することにより、SVRと電力貯蔵装置とが並行して動作することになるため、SVR単独動作時と比べて電圧変動が抑制され波形が小さくなる。そして、その差分は電力貯蔵装置に充電されるか、あるいは、電力貯蔵装置から放電される。
ここで、SVRの1タップ相当の電圧調整刻みは、例えば、高圧6.6kV配電線では約100V程度である。また、上記の所定時間Tdを設けることで、SVR10が頻繁に動作することを防止し、動作回数を抑制することができる。このように、SVR10と電力貯蔵装置7とが協調することで電圧変動が抑制される。図3(B)の例においては、商用電力系統4の設置点電圧が所定値以下に降下すると、SVR10の動作により昇圧され、また、設置点電圧が所定値以上に上昇すると、SVR10の動作により降圧され、電圧変動が常に一定範囲に収まるように制御される。
図4〜図7は、商用系統電圧のシミュレーション結果の一例を示す図である。図4(A)は自然エネルギー発電システムの一例である太陽光発電システムによる出力例を示す図で、図中、縦軸は太陽光発電出力、横軸は時間を示す。本例は400kW相当の出力について示す。図4(B)は太陽光発電システムを商用電力系統に連系させたときの商用系統電圧の一例を示す図で、図中、縦軸は商用系統電圧、横軸は時間を示す。図4(B)の例では、基準電圧を101Vとしたときに、101V〜107Vの間で電圧変動している様子を示している。すなわち、電力貯蔵装置とSVRのいずれも設けない構成では、商用系統電圧が101V〜107Vの間で変動する。
図5は、SVRのみを設けたときの商用系統電圧の一例を示す図で、図中、縦軸は商用系統電圧、横軸は時間を示す。図5の例では、基準電圧を101Vとしたときに、97V〜105Vの間で電圧変動している様子を示している。また、この場合、SVRのタップ切替回数は37回となっている。しかしながら、SVRのみで電圧変動を抑制する場合、設置点の電圧が所定値を超えている時間が所定時間Td以上となった場合にのみ変圧器のタップが変更されるため、所定時間Td未満の電圧変動を抑制することができない。
図6は、電力貯蔵装置のみを設けたときの商用系統電圧の一例を示す図で、図中、縦軸は商用系統電圧、横軸は時間を示す。図6の例では、基準電圧を101Vとしたときに、101V〜106Vの間で電圧変動している様子を示している。しかしながら、電力貯蔵装置のみで電圧変動を抑制する場合、大容量の電力貯蔵装置を用いる必要があり、高価なものとなり、コスト面から好ましくない。
図7は、電力貯蔵装置及びSVRを併設したときの商用系統電圧の一例を示す図で、図中、縦軸は商用系統電圧、横軸は時間を示す。図7の例は、本発明の構成を適用したときのもので、基準電圧を101Vとしたときに、98V〜104Vの間で電圧変動している様子を示している。すなわち、本発明の構成によれば、電力貯蔵装置及びSVRが併設されているため、所定時間Td未満の電圧変動は電力貯蔵装置により抑制され、所定時間Td以上の電圧変動はSVRにより抑制される。また、これにより、SVRのタップ切替回数(27回)を、図5のSVRのみのときのタップ切替回数(37回)と比べて、大幅に減少させることができる。また、商用電力系統に対して、電力貯蔵装置が分散して配置されているため、電力貯蔵装置1つあたりの容量を小さくすることができ、低コスト化を図ることができる。
図8は、電力貯蔵装置及びSVRを併設したときの商用系統電圧のパワースペクトラムの一例を示す図で、図中、縦軸はパワースペクトラム、横軸は変動周期を示す。なお、図中、21は電力貯蔵装置及びSVRを併設したときのパワースペクトラムであり、22はSVRのみを設けたときのパワースペクトラムであり、23は電力貯蔵装置のみを設けたときのパワースペクトラムであり、24は電力貯蔵装置及びSVR共に設けないときのパワースペクトラムである。
上記のパワースペクトラム21は、本発明の構成を適用したときのもので、変動周期が10,000[s]未満の電圧変動は、電力貯蔵装置により抑制され、10,000[s]以上の電圧変動は、SVRにより抑制される。つまり、商用電力系統の短周期変動に対しては電力貯蔵装置により電圧変動を抑制し、電力貯蔵装置による補償能力を超えた長周期変動に対してはSVRにより電圧変動を抑制することができる。
図8において、電力貯蔵装置が分担する時間帯(10,000s未満)では、電力貯蔵装置とSVRとを併用したときのパワースペクトラム21は、SVRのみのパワースペクトラム22と比較して、より変動が小さくなっていることが分かる。そして、電圧変動の抑制を電力貯蔵装置とSVRとで分担するために、電力貯蔵装置の容量が小さくて済むという格別な効果を得ることができる。
図9〜図12は、商用系統電圧のシミュレーション結果の他の例を示す図である。図中、縦軸は商用系統電圧、横軸は時間を示す。図9(A)は太陽光発電システムを商用電力系統に連系させたときの商用系統電圧の一例を示す図である。また、図9(B)はSVR単独の場合の系統電圧と、SVRと電力貯蔵装置とを併設した場合の系統電圧との比較例を示す図で、図中、25はSVR単独のときの系統電圧、26はSVRと電力貯蔵装置とを併設したときの系統電圧を示す。
図10は図9(B)のX部の拡大図を示し、図11は図9(B)のY部の拡大図を示す。また、図12は図10のZ部の拡大図を示す。ここで、基準電圧は101V、上限電圧VUpは102V、下限電圧VLoは100Vとする。このように、SVRと電力貯蔵装置とを併設したときの系統電圧26は、SVR単独のときの系統電圧25と比べて、波形が小さくなり、電圧変動を効果的に抑制できていることが分かる。
そして、図10及び図12において、SVR単独のときの系統電圧25ではタップ切替回数が20回であったのに対して、SVRと電力貯蔵装置とを併設したときの系統電圧26ではタップ切替回数が14回に減少していることが分かる。また、同様に、図11において、SVR単独のときの系統電圧25ではタップ切替回数が6回であったのに対して、SVRと電力貯蔵装置とを併設したときの系統電圧26ではタップ切替回数が4回に減少していることが分かる。
このように、SVRと電力貯蔵装置とを併設することにより、SVRのタップ切替回数を、SVR単独のときのタップ切替回数と比べて、減少させることができる。また、商用電力系統に対して、電力貯蔵装置が分散して配置されているため、電力貯蔵装置1つあたりの容量を小さくすることができ、低コスト化を図ることができる。
1…自然エネルギー発電システム、2…構内系統、3…連系点、4…商用電力系統、5,5a,5b…系統制御装置、6,6a,6b…安定化制御装置、7,7a,7b…電力貯蔵装置、8,8a,8b…接続点、10…ステップ式自動電圧調整装置(SVR)、11…変圧器、12…電力計測装置、13…SVR制御装置、14…変電所。

Claims (4)

  1. 自然エネルギー発電システムに連系点を介して接続される電力系統に対して電力の充放電を行う電力貯蔵装置と、
    前記電力系統と前記電力貯蔵装置との接続点の電圧値を計測し、該電圧値の移動平均により制御目標値を決定すると共に、該決定した制御目標値と現在の電圧値との偏差に基づく充放電指令を前記電力貯蔵装置に出力する安定化制御装置と、
    前記電力系統が接続された変電所と前記連系点との間に設置され、設置点の電圧値を計測し、該計測した電圧値が所定値を超えている時間が所定時間以上となった場合に変圧器の変圧比を1タップ分変更させるステップ式自動電圧調整装置とを備えた分散電源系統連系時の系統制御システムであって、
    前記電力貯蔵装置と前記安定化制御装置とからなる系統制御装置を複数備え、該複数の系統制御装置が、前記電力系統に対して、分散配置されていることを特徴とする分散電源系統連系時の系統制御システム。
  2. 前記接続点は、前記連系点あるいは該連系点の近傍であることを特徴とする請求項1に記載の分散電源系統連系時の系統制御システム。
  3. 前記電力貯蔵装置は、前記充放電指令が充電を示す場合、前記電力系統から電力を充電し、前記充放電指令が放電を示す場合、前記電力系統へ電力の放電を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の分散電源系統連系時の系統制御システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の系統制御システムを構成する系統制御装置。
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