JP5743755B2 - 蒸気加減弁制御装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は蒸気加減弁制御装置に関する。
原子力発電所において、原子炉への給水ができなくなった場合(原子炉での冷却水の水位が規定値以下になったなどの場合)、緊急用の蒸気タービンを起動して給水ポンプを駆動させることで、原子炉へ冷却水を供給する冷却システムが知られている。
特許第4166540号
ここで、一般には、前記の蒸気タービンは、油圧で動作する蒸気加減弁の開度を調整することによって駆動制御される。また一方で、蒸気加減弁を動作させるための油を移送する油ポンプは、当該蒸気タービンによって駆動される。
したがって、例えば油ポンプと蒸気加減弁との間の給油路内に、落油などが要因となって空気が混入している場合には、蒸気加減弁の動作の応答性が低下し、蒸気タービンの起動に遅延が生じることになる。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、緊急時に原子炉へ給水を行う際の駆動源となる蒸気タービンの起動特性を改善できる蒸気加減弁制御装置を提供することである。
実施の形態の蒸気加減弁制御装置は、送油ポンプ、給油ポンプ、蒸気タービン、油圧シリンダ、電油変換器、給油路、油補充ポンプ及び接続構造を備えている。送油ポンプは、油タンク内から油を送り出す。給油ポンプは、油タンク内から送り出された油をさらに下流側へ移送する。蒸気タービンは、原子炉に冷却水を供給する給水ポンプ並びに送油ポンプ及び給油ポンプを駆動する。油圧シリンダは、原子炉で発生させた蒸気の蒸気タービン側への供給量を調節するための蒸気加減弁を駆動する。電油変換器は、給油ポンプ側から油圧シリンダ側へ供給すべき油の流量を制御する。給油路は、給油ポンプと電油変換器との間をつなぐ。油補充ポンプは、電動機駆動のポンプであり、油タンク内の油を給油ポンプの下流側から給油路内に補充する。接続構造は、前記油補充ポンプを前記給油路に対して着脱自在とする。
第1の実施形態に係る蒸気加減弁制御装置の構成を示す系統図。 図1の蒸気加減弁制御装置が備えた給水・タービン速度制御装置の構成を示すブロック図。 第2の実施形態に係る蒸気加減弁制御装置の構成を示す系統図。 比較例の蒸気加減弁制御装置の構成を示す系統図。 図3及び図4の蒸気加減弁制御装置の動作を説明するための図。 第3の実施形態に係る蒸気加減弁制御装置の要部の構成を示す系統図。 第4の実施形態に係る蒸気加減弁制御装置が備えた油圧シリンダの構造を示す図。 図7Aの油圧シリンダと構造の異なる他の油圧シリンダの構造を示す図。 第5の実施形態に係る蒸気加減弁制御装置の構成を示す系統図。
以下、実施の形態を図面に基づき説明する。
[第1の実施の形態]
この実施形態に係る蒸気加減弁制御装置は、例えば原子炉隔離時冷却系(RCIC:Reactor Core Isolation Cooling System)を含む非常用炉心冷却系(ECCS:Emergency Core Cooling System)を構成する装置などとして利用される。具体的には、図1に示すように、本実施形態の蒸気加減弁制御装置は、例えば原子炉への給水ができなくなった場合(原子炉での冷却水の水位が規定値以下になった場合)などにおいて、後述する緊急用の蒸気タービン3を急速に起動して給水ポンプ2を駆動させることで、原子炉1へ冷却水を供給する冷却システムに利用される。
つまり、図1に示すように、この蒸気加減弁制御装置は、油タンク6、送油ポンプ7、給油ポンプ8、蒸気タービン3、速度検出器11、給水・タービン速度制御装置10、油圧シリンダ13、電油変換器12、(第1の)給油路21、(第2の)給油路22、(第1の)油補充ポンプ30、逆止弁31、(第3の)給油路32、(第2の)排油路20を主に備えている。
ここで、図1では、*A、*B、*Cでそれぞれ示される蒸気タービン3の軸受19、送油ポンプ7、給油ポンプ8を巨視的にみた配置関係と微視的にみた配置関係との双方を容易に把握できるようにするために、これらの部材を図1中に重複して記載している。
原子炉1で発生させた蒸気の蒸気タービン3への入口には蒸気止め弁4及び蒸気加減弁5が設けられている。蒸気止め弁4は通常時は閉塞されている。蒸気止め弁4は、原子炉1の水位が規定値以下になったときに出力される駆動信号などによって、電動で開放される構成となっている。蒸気加減弁5は、弁棒に設置された蒸気加減弁全開用ばね15の付勢力によって通常時は全開にされている。例えば、蒸気止め弁4が開き、蒸気タービン3に原子炉1からの蒸気が流入して蒸気タービン3の回転速度が上昇すると、原子炉1への給水及び蒸気タービン3の回転速度を制御するために、蒸気加減弁5は、全開から閉塞する方向に徐々に開度が調整される。
図1に示すように、給水ポンプ2は、原子炉1に冷却水を供給する。油タンク6には、油が貯留されている。給油路22は、送油ポンプ7と給油ポンプ8との間をつなぐ油の流路を構成している。送油ポンプ7は、油タンク6内から油を送り出す。この送り出された油は、給油路22を介して給油ポンプ8内に導入される一方で、蒸気タービン3の軸受19にも潤滑油として供給される。
給油路21は、図1に示すように、給油ポンプ8と電油変換器12との間をつなぐ油の流路を構成している。給油ポンプ8は、油タンク内から送り出された油をさらに下流側へ移送することにより、給油路22を介して電油変換器12へ給油を行う。通常時に停止している蒸気タービン3は、緊急時に、給水ポンプ2並びに送油ポンプ7及び給油ポンプ8を駆動(に駆動力を付与)する。
油圧シリンダ13は、原子炉1で発生させた蒸気の蒸気タービン3側への供給量を調節するための前記した蒸気加減弁5を駆動する。電油変換器12は、給水・タービン速度制御装置10から入力される電油変換器入力信号に基づいて、給油ポンプ8側から油圧シリンダ13側へ供給すべき油の流量を制御する。
具体的には、電油変換器12は、図1に示すように、油圧シリンダ13のピストン16の底部側又は上部側に供給する油の流量を適宜変更することで、ピストンロッドを上下させ、この上下動を利用して蒸気加減弁5の弁棒を進退移動させる。これにより、蒸気加減弁5の開度を調整する。排油路20は、電油変換器12と油タンク6との間をつなぐ油の流路を構成している。電油変換器12の余剰な油は、排油路20を介して油タンク6内に返還される。
図1及び図2に示すように、速度検出器11は、蒸気タービン3の実際の回転速度を検出し、蒸気タービン3の現在の回転速度を表すタービン実速度信号を給水・タービン速度制御装置10に出力する。一方、図2に示すように、給水速度指令部40は、蒸気タービン3の目標の回転速度を表す給水速度指令信号を給水・タービン速度制御装置10に出力する。
給水・タービン速度制御装置10は、図1に示すように、原子炉1の水位が規定値以下になったときに出力される駆動信号や、蒸気タービン3の駆動を直接指示する蒸気タービン駆動信号が、原子炉1側から入力された場合に制御を開始する。また、給水・タービン速度制御装置10は、図2に示すように、比較器41、ゲイン調整部42、パワーアンプ43を備えている。
給水・タービン速度制御装置10は、図1、図2に示すように、速度検出器11から入力されたタービン実速度信号と給水速度指令部40から入力された給水速度指令信号とを比較演算して、その偏差信号を生成する。さらに、給水・タービン速度制御装置10は、この偏差信号をゲイン調整及び増幅して得た電油変換器入力信号を電油変換器12へ出力する。
要するに、本実施形態の蒸気加減弁制御装置では、給水ポンプ2、送油ポンプ7及び給油ポンプ8の駆動する蒸気タービン3の回転数、つまり、蒸気加減弁5の開度を制御することによって、上記給水ポンプ2から原子炉1へ冷却水を所望の流量で供給することを可能とする。
ここで、本実施形態の蒸気加減弁制御装置は、各機器を配置するためのレイアウト上の制約から、図1に示すように、蒸気タービン3の基礎上に設置された油タンク6の上部に給油路21、22が設置されている。このため、蒸気タービン3の起動待機中や長期停止後などにおいては、給油路21、22内で落油が生じやすく、さらには給油路21、22内に空気が混入した場合、蒸気タービン3が起動して給油路内に油圧が確立(油が充填)されるまで空気が抜けないことになる。
また、蒸気加減弁制御装置の定期検査時などにおいて、送油ポンプ7、給油ポンプ8、電油変換器12などの油圧系統の機器や、給油路21、22を含む油の配管を分解、点検した場合、大量の空気が油圧系統内に留まることになる。このように、油圧系統内への空気が流入、残留が生じた場合、空気の圧縮などによって蒸気加減弁5の動作の遅れが生じるため、蒸気タービン3は、起動時の過渡的な回転速度が高くなりやすい。
蒸気タービン3が起動する際の回転速度が高い(蒸気タービン3の起動特性が悪い)と、回転速度が安定するまでに時間がかかり、給水ポンプ2が定格運転状態に達するまでに多くの時間を要し、この結果、原子炉1へ冷却水を迅速に供給することが難しくなる。
そこで、本実施形態の蒸気加減弁制御装置には、図1に示すように、上述した油補充ポンプ30、逆止弁31、給油路32がさらに設けられている。油補充ポンプ30は、電動機駆動のポンプ(電動ポンプ)であり、油タンク6内の油を給油ポンプ8の下流側から給油路21内へ逆止弁31及び給油路32を介して補充する。逆止弁31は、給油路32の経路上において油補充ポンプ30の下流側に配置されている。
この油補充ポンプ30としては、例えばギヤポンプ、ピストンポンプ、遠心ポンプなどを用いることが可能である。この油補充ポンプ30を駆動する際には、蒸気タービン3は起動待機(停止)状態であればよい。ここで、上述した給油ポンプ8は、ギヤポンプやピストンポンプなどの容積型のポンプを適用している。このため、給油ポンプ8の上流側への油の逆流を防止することができる。
一方、蒸気タービン3を駆動した状態、すなわち、給油ポンプ8が駆動した状態では、逆止弁31を油補充ポンプ30の下流側に設けていることで、油補充ポンプ30側への油の逆流を防止することができる。油補充ポンプ30は、蒸気タービン3とは別系統の駆動力で駆動(電動機駆動)されるため、油タンク6内の油を給油ポンプ8の下流側から、給油路21及び電油変換器12を介し、さらに下流側に設けられた油圧シリンダ13まで、の空気を排出させることが可能となる。
これにより、蒸気加減弁5の動作の応答性(動作の遅延)を改善できるので、蒸気タービン3の起動時の過渡的な回転速度の上昇を抑えることができる。さらに、例えば、定期的なサーベランス試験のインターバルにおいて、蒸気タービン3の稼働停止中であっても、油補充ポンプ30を駆動することで、給油路21などを含む油圧系統の空気を強制的に排出させることができる。なお、蒸気タービン3の停止状態で油補充ポンプ30を駆動させ、油圧シリンダ13内に油圧が確立して蒸気加減弁5が実際に開閉する場合でも、蒸気加減弁5の上流側の蒸気止め弁4が全閉されているため、蒸気タービン3に蒸気が流入することなどが抑制される。
既述したように、本実施形態の蒸気加減弁制御装置では、蒸気タービン3を駆動させるとことなく(蒸気タービン3の起動を待たずに)、油補充ポンプ30を駆動することで、給油ポンプ8の下流側から電油変換器12を介して油圧シリンダ13までの空気を排出すると同時に油圧を確立することが可能となる。
すなわち、油補充ポンプ30を追加した本実施形態の蒸気加減弁制御装置によれば、図1に示すように、給水・タービン速度制御装置10から電油変換器12へ摸擬の電油変換器入力信号を入力することで、油圧シリンダ13に接続された蒸気加減弁5を開閉動作させることができる。したがって、この開閉動作を複数回実施することにより、油圧シリンダ13においてピストンロッドのグランド部などからの空気の排出を促進できる。
さらに、本実施形態によれば、蒸気タービン3を駆動せずとも、油補充ポンプ30を駆動することで、蒸気加減弁制御装置本体の主要部分を稼動させることができる。これにより、蒸気タービン3に実際の蒸気を流入させて行われる試運転のその前の段階で、図1、図2に示すように、給水・タービン速度制御装置10から電油変換器12へ摸擬の電油変換器入力信号を入力することで、蒸気加減弁5の調整や油圧系統の動作確認が可能となる利点がある。したがって、例えば、蒸気タービン3の起動特性などを蒸気加減弁5の開閉特性(挙動)を確認することにより実際の蒸気を流入させることなく事前に把握することが可能となり、この起動特性の改善を図ることができる。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施形態を図3〜図5に基づき説明する。なお、図3、図4中において、図1に示した第1の実施形態中の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付与しその説明を省略する。第2の実施形態は、第1の実施形態に変更を加えて、構成されるものである。この第2の実施形態では、変更を加えた構成について説明する。つまり、変更を加えてない構成については、第1の実施形態で説明した構成の例示を全て含む。
第2の実施形態の蒸気加減弁制御装置は、図3に示すように、第1の実施形態の蒸気加減弁制御装置に、オリフィス14が経路上に設けられた(第1の)排油路23と、給油ドレンポット9と、を加えて構成されている。給油ドレンポット9は、送油ポンプ7と給油ポンプ8との間をつなぐ(第2の)給油路22の経路上に設けられており、この給油路22内に混入した空気を除去する。排油路23は、給油ドレンポット9と油タンク6との間を上記オリフィス14を介してつなぐ油の流路として構成されている。
給油ポンプ8の上流側に位置にする給油ドレンポット9は、給油ポンプ8、電油変換器12及び油圧シリンダ13よりも高い位置に設置されている。給油ドレンポット9は、蒸気加減弁5を閉塞状態にする際に油圧シリンダ13の動作に必要な容量以上の油が貯留されている。さらに、蒸気タービン3が起動してその回転速度が上昇した時に給油ドレンポット9内の油を給油ポンプ8に供給することが可能となる。
ここで、送油ポンプ7は、送り出す油の量が、給油ポンプ8及び蒸気タービン3の軸受19で使用される油の量よりも大きくなるように構成されている。このため、給油路22内に空気が混入している場合であっても、蒸気タービン3の起動時に給油ドレンポット9からオリフィス14を経由して、空気が自動的に押し出され、これにより、給油路22内から空気を取り除くことができる。なお、給油ドレンポット9への給油は、蒸気タービン3の定期検査終了後や起動前に行い、給油ドレンポット9を満油状態にしておくものとする。
詳述すると、この構成の場合、給油ポンプ8の上流側の給油路22内に混入された空気は、給油ドレンポット9内に溜まる。さらに、給油ドレンポット9の底部の油が給油ポンプ8に供給されるため、給油ポンプ8に空気が混入することを抑制できる。また、給油路22内に混入した空気は、蒸気タービン3の停止時に給油ドレンポット9の上部に溜まる。給油ドレンポット9の上部に溜まった空気は、蒸気タービン3の起動時(起動の度)に、排油路23の経路上のオリフィス14を経由する際に取り除かれる。
ここで、第1の実施形態の蒸気加減弁制御装置から油補充ポンプ30、逆止弁31及び給油路32を取り去った図4に示す比較例の蒸気加減弁制御装置(給油路21、22に空気が混入した装置)と、図3に示す第2の実施形態の蒸気加減弁制御装置と、をそれぞれ適用した場合の蒸気タービン3の起動特性を比較してみる。ここで、図5は、比較例の装置、第2の実施形態の装置をそれぞれ適用した場合において、蒸気タービン3の起動時における蒸気加減弁5のストロークS、及び蒸気タービン3の回転速度Nの経時変化を表している。
蒸気加減弁5のストロークSは、比較例の装置よりも第2の実施形態の装置のほうが早く閉動作し、蒸気タービン3の起動時の回転速度Nの上昇は、比較例の装置よりも第2の実施形態の装置のほうが少ないことが分かる。
このように第2の実施形態の蒸気加減弁制御装置では、給油ポンプ8の上流側に空気抜き用の給油ドレンポット9を設置し、電油変換器12側及び油圧シリンダ13側への空気の混入を抑制できるので、蒸気タービン3の起動時において蒸気加減弁5の動作の遅れを実質的に防止することができる。
すなわち、第2の実施形態の蒸気加減弁制御装置によれば、給油ドレンポット9を設置したことによる給油路22内の空気抜きと給油ポンプ8の駆動による給油路21内の空気抜きとを行えることが相まって、蒸気加減弁5の動作の応答性を向上させることができるので、蒸気タービン3の起動時の回転速度の上昇が抑えられ、これにより、蒸気タービン3の起動特性の改善することができる。
[第3の実施の形態]
次に、第3の実施形態を図6に基づき説明する。なお、図6中において、図1、図3に示した第1、第2の実施形態中の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付与しその説明を省略する。第3の実施形態は、第1、第2の実施形態に変更を加えて、構成されるものである。この第3の実施形態では、変更を加えた構成について説明する。つまり、変更を加えてない構成については、第1、第2の実施形態で説明した構成の例示を全て含む。
図6は、第3の実施形態に係る蒸気加減弁制御装置の要部の構成を示す系統図である。なお、図6中では、第2の実施形態の給油ドレンポット9とオリフィス14を経路上に設けた排油路23とが図示されていないが、第3の実施形態の蒸気加減弁制御装置は、これら給油ドレンポット9、オリフィス14、排油路23を備えていてもよい。
第3の実施形態の蒸気加減弁制御装置には、電油変換器12と油タンク6との間をつなぐ(第2の)排油路20の経路上に排油ドレンポット26が設けられている。排油ドレンポット26は、排油路20内に混入した空気を除去する。詳述すると、排油ドレンポット26は、給油ポンプ8、電油変換器12及び油圧シリンダ13よりも、高い位置に配置されることで、排油路20内に空気が溜まらないようにすることが可能となる。なお、蒸気タービン3の定期検査終了後や起動前に排油ドレンポット26への給油を済ませ、排油ドレンポット26を満油状態にしておくものとする。
第3の実施形態の蒸気加減弁制御装置では、油補充ポンプ30を駆動し、給油ポンプ8の下流から電油変換器12を介してさらにその下流の油圧シリンダ13までの空気を排出した状態で、蒸気タービン3を起動待機(停止)状態とする。さらに、この起動待機状態から蒸気タービン3が起動すると、排油路20内(排油系統)に空気が混入していた場合には、蒸気タービン3の起動の度に排油ドレンポット26にて空気を系外に放出させることができる。
[第4の実施の形態]
次に、第4の実施形態を図7A、図7Bに基づき説明する。なお、第4の実施形態は、第1〜3の実施形態のいずれかに変更を加えて構成されるものである。この第4の実施形態では変更を加えた構成について説明する。つまり、変更を加えてない構成については、第1〜3の実施形態で説明した全ての構成の例示を含む。
第4の実施形態の蒸気加減弁制御装置は、油圧シリンダ13に空気が溜まらないようにしたものである。すなわち、図7Aは、油圧シリンダ13内に配置されたピストン16が、その外周面から内部に通じる空気抜き用のオリフィス17を設けた形態を例示している。より具体的には、オリフィス17は、油圧シリンダ13の下部に溜まった空気を油圧シリンダ13の上部を経由して系外に排出させる空気の流路につながっている。
一方、図7Bは、油圧シリンダ13内に配置されたピストン16が、外周面を凹凸にしたラビリンス構造18を有する形態を例示している。ピストン16のこのラビリンス構造18と油圧シリンダ13の内壁との間から、油圧シリンダ13の下部に溜まった空気を排出させることが可能となる。
ここで、第4の実施形態の蒸気加減弁制御装置では、オリフィス17やラビリンス構造18から洩れる油量を、油圧シリンダ13への給油量に比較して十分に少なくし、これらの空気抜き構造に起因する蒸気加減弁5の動作の遅延が生じないように、オリフィス17やラビリンス構造18の形状やサイズを適宜設定する。
したがって、第4の実施形態の蒸気加減弁制御装置では、油補充ポンプ30を駆動し、例えば電油変換器12に模擬信号を入力することで、油圧シリンダ13に接続された蒸気加減弁5を開閉動作させることが可能となる。蒸気加減弁5の開閉動作を複数回実施して、油圧シリンダ13のピストン16の下部(ピストンロッドのグランド部など)に溜まった空気を、例えばオリフィス17からピストン16の上部を経由して外部に放出させることができる。これにより、蒸気タービン3の起動の安定化を図ることができる。
[第5の実施の形態]
次に、第5の実施形態を図8に基づき説明する。なお、図8において、図1、図3、図6、図7A、図7Bに示した第1〜第4の実施形態中の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付与しその説明を省略する。第4の実施形態は、第1〜第4の実施形態のいずれかに変更を加えて構成されるものである。この第4の実施形態では、変更を加えた構成について説明する。つまり、変更を加えてない構成については、第1〜第4の実施形態で説明した全ての構成の例示を含む。
第5の実施形態の蒸気加減弁制御装置は、図8に示すように、例えば、第1の実施形態の蒸気加減弁制御装置に、(第2の)油補充ポンプ45、逆止弁46、(第4の)給油路47を加えて構成されている。これに代えて、第2〜第4の実施形態の蒸気加減弁制御装置に、油補充ポンプ45、逆止弁46、給油路47を加えてもよい。
油補充ポンプ45は、電動機駆動のポンプ(電動ポンプ)であり、図8に示すように、送油ポンプ7と給油ポンプ8との間をつなぐ(第2の)給油路22内に、送油ポンプ7の下流側から油タンク6内の油を、逆止弁46及び給油路47を介して補充する。
この油補充ポンプ45は、例えばギヤポンプ、ピストンポンプ、遠心ポンプなどを用いることが可能である。この油補充ポンプ45を駆動する際には、蒸気タービン3は起動待機(停止)状態であればよい。
したがって、第5の実施形態の蒸気加減弁制御装置によれば、蒸気タービン3の稼働に依存することなく、別系統の油補充ポンプ30及び油補充ポンプ45をそれぞれ同時に又は個別に駆動することで、送油ポンプ7下流の給油路22及び給油ポンプ8下流の給油路21を含む油圧系統から、混入した空気を排出させることができる。これにより、蒸気タービンの起動特性のさらなる改善を図ることができる。
また、第5の実施形態の蒸気加減弁制御装置によれば、電動機駆動の油補充ポンプ30、45を備えていることで、蒸気タービン3に実際の蒸気を流入させて行われる試運転のその前の段階で、蒸気加減弁5の開閉特性(挙動)や油圧系統の動作の特性を確認できるので、蒸気タービンの試運転時や蒸気タービンの実際の起動時に生じ得る不具合などに事前に対処することが可能となる。
以上、具体的に説明した各実施形態は例示であり、技術的範囲はこれにのみ限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、第1〜5の実施形態の油補充ポンプ30及び逆止弁31と、第5の実施形態の油補充ポンプ45及び逆止弁46と、を給油路に対して固定的に接続する接続構造と、定期検査などを想定し、必要に上記油補充ポンプ30、45及び逆止弁31、46を、給油路に対して着脱自在に接続する接続構造と、のいずれを適用してもよい。さらには油補充ポンプ30(又は45)の下流に油フィルタを設置してもよい。
また、上述した油補充ポンプ30(又は45)、油フィルタ、専用の油タンクなどをユニット化した油圧発生装置を構成するとともに、給油路(配管)に対して着脱自在となる接続構造をこの油圧発生装置に追加し、この接続構造を介して、送油ポンプ7や給油ポンプ8の下流側の給油路21、22に油圧発生装置を着脱自在に接続するようにしてもよい。
1…原子炉、2…給水ポンプ、3…蒸気タービン、5…蒸気加減弁、6…油タンク、7…送油ポンプ、8…給油ポンプ、9…給油ドレンポット、10…給水・タービン速度制御装置、12…電油変換器、13…油圧シリンダ、14,17…オリフィス、16…ピストン、18…ラビリンス構造、20,23…排油路、21,22,32,47…給油路、26…排油ドレンポット、30,45…油補充ポンプ、31,46…逆止弁。

Claims (5)

  1. 油タンク内から油を送り出す送油ポンプと、
    前記油タンク内から送り出された油をさらに下流側へ移送する給油ポンプと、
    原子炉に冷却水を供給する給水ポンプ並びに前記送油ポンプ及び前記給油ポンプを駆動する蒸気タービンと、
    前記原子炉で発生させた蒸気の前記蒸気タービン側への供給量を調節するための蒸気加減弁を駆動する油圧シリンダと、
    前記給油ポンプ側から前記油圧シリンダ側へ供給すべき油の流量を制御する電油変換器と、
    前記給油ポンプと前記電油変換器との間をつなぐ給油路と、
    前記油タンク内の油を前記給油ポンプの下流側から前記給油路内に補充する電動機駆動の油補充ポンプと、
    前記油補充ポンプを前記給油路に対して着脱自在とする接続構造と、
    を具備する蒸気加減弁制御装置。
  2. 前記送油ポンプと前記給油ポンプとの間をつなぐ第2の給油路と、
    前記第2の給油路の経路上に設けられ、この第2の給油路内に混入した空気を除去する給油ドレンポットと、
    前記給油ドレンポットと前記油タンクとの間をオリフィスを介してつなぐ排油路と、
    をさらに具備する請求項1記載の蒸気加減弁制御装置。
  3. 前記電油変換器と前記油タンクとの間をつなぐ第2の排油路と、
    前記第2の排油路の経路上に設けられ、この第2の排油路内に混入した空気を除去する排油ドレンポットと、
    をさらに具備する請求項1又は2記載の蒸気加減弁制御装置。
  4. 前記油圧シリンダ内に配置されたピストンは、その外周面から内部に通じるオリフィス、又は前記外周面を凹凸にしたラビリンス構造を有する、
    請求項1ないし3のいずれか1項に記載の蒸気加減弁制御装置。
  5. 前記送油ポンプと前記給油ポンプとの間をつなぐ第2の給油路内に、前記油タンク内の油を前記送油ポンプの下流側から補充する電動機駆動の第2の油補充ポンプ、
    をさらに具備する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の蒸気加減弁制御装置。
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