JP5737305B2 - Music box - Google Patents
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Description
本発明は、オルゴールに関し、部品の組み付けが簡単なオルゴールを提供するための改良に関する。 The present invention relates to a music box, and relates to an improvement for providing a music box in which parts are easily assembled.
音楽を奏でるオルゴールが知られている。例えば、特許文献1のオルゴールは、径方向外側に向けて複数の突起部を備え第1軸を中心として回転可能に設けられた複数のスターホイールを備えている。それら複数のスターホイールにそれぞれ対応する複数の振動弁が第1軸に沿って設けられた振動板を備えている。そして、突起部を選択的に振動弁に接触させて音楽を奏でる。この技術によれば、各スターホイールに対応して設けられたソレノイドの駆動によりそのスターホイールの回転を制御する。このため、突起部を所定のタイミングで選択的に前記振動弁に接触させて弾くことができる。 Music boxes that play music are known. For example, the music box of Patent Document 1 includes a plurality of star wheels that are provided with a plurality of protrusions toward the outside in the radial direction and that are rotatable about a first axis. A plurality of vibration valves respectively corresponding to the plurality of star wheels are provided with a diaphragm provided along the first axis. Then, the projection is selectively brought into contact with the vibration valve to play music. According to this technique, rotation of the star wheel is controlled by driving a solenoid provided corresponding to each star wheel. For this reason, it is possible to play the protrusions by selectively contacting the vibration valve at a predetermined timing.
しかし、従来技術においては、スターホイール等の組み付けに際して位置決めが難しいという弊害があった。 However, in the prior art, there is an adverse effect that positioning is difficult when assembling a star wheel or the like.
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、部品の組み付けが簡単なオルゴールを提供することにある。 The present invention has been made against the background described above, and an object of the present invention is to provide a music box in which parts can be easily assembled.
斯かる目的を達成するために、本第1発明の要旨とするところは、第1軸に固定された複数のサンホイールと、前記第1軸と並んで設けられた第2軸を中心として回転可能に設けられ、前記サンホイールの回転に従って回転可能な複数のスターホイールと、前記スターホイールに備えられたギヤ部であって、隣接する2つの前記複数のスターホイール夫々の間に備えられ、前記複数のサンホイールと噛み合う複数のギヤ部と、前記第2軸と並んで設けられた第3軸を中心としてそれぞれ回動可能に設けられる複数の係止部材であって、前記複数のスターホイールそれぞれに対応して、第1状態において前記スターホイールの前記第2軸に対する回転を阻止し、第2状態において前記スターホイールの前記第2軸に対する回転の係止を許容する複数の係止部材と、前記複数の係止部材にそれぞれ対応する複数の電磁石であって、楽曲データに基づいて生成される電気信号に従って、前記複数の係止部材に対応する前記電磁石の励磁状態の変化により、前記係止部材が回動させられることで前記第1状態乃至前記第2状態を切り替える複数の電磁石と、前記複数の電磁石と、前記第1軸と前記第2軸と前記第3軸とが一体的に組み付けられるホルダとを、備えたことを特徴とする。 In order to achieve such an object, the gist of the first invention is that a plurality of sun wheels fixed to the first shaft and a second shaft provided side by side with the first shaft are rotated. A plurality of star wheels that can be rotated according to the rotation of the sun wheel, and a gear portion provided in the star wheel, and provided between each of the two adjacent star wheels, A plurality of gear portions that mesh with a plurality of sun wheels, and a plurality of locking members that are respectively rotatable about a third axis that is provided alongside the second shaft, each of the plurality of star wheels Corresponding to the above, in the first state, the rotation of the star wheel with respect to the second shaft is prevented, and in the second state, the rotation of the star wheel with respect to the second shaft is permitted. A plurality of locking members and a plurality of electromagnets respectively corresponding to the plurality of locking members, wherein the electromagnets corresponding to the plurality of locking members are excited according to an electrical signal generated based on music data , The plurality of electromagnets that switch between the first state and the second state by rotating the locking member, the plurality of electromagnets, the first shaft, the second shaft, and the third. It is characterized by comprising a holder to which the shaft is assembled integrally.
このように、第1発明によれば、スターホイール等の組み付けに際して位置決めが簡単である。 Thus, according to the first aspect of the invention, positioning is simple when assembling a star wheel or the like.
第1発明に従属する本第2発明の要旨とするところは、前記複数の係止部材にそれぞれ対応して、前記係止部材を前記スターホイールに向けて回動させる方向に付勢する複数のスナップばねを備え、前記ホルダは、前記複数のスナップばねそれぞれにおける一方の端部を保持する保持形状を備えたものである。このようにすれば、複数の係止部材それぞれに対応するスナップばねを簡単且つ確実に組み付けることができる。 The gist of the second invention subordinate to the first invention is that a plurality of biasing members are urged in a direction of rotating the locking member toward the star wheel, corresponding to the plurality of locking members, respectively. A snap spring is provided, and the holder has a holding shape for holding one end of each of the plurality of snap springs. If it does in this way, the snap spring corresponding to each of a plurality of locking members can be assembled easily and reliably.
第1発明又は第2発明に従属する本第3発明の要旨とするところは、前記ホルダは、前記係止部材側に穴部を、前記係止部材とは反対側に溝部をそれぞれ備えた複数の電磁石組付部を、前記複数の電磁石にそれぞれ対応して備えたものであり、前記電磁石の前記ホルダへの組み付けにおいては、先ず、前記電磁石が前記ホルダにおける電磁石組付部に取り付けられ、次に、前記電磁石における前記係止部材側の軸端が前記電磁石組付部の穴部に差し込まれ、次に、前記電磁石における前記係止部材とは反対側の軸端が前記電磁石組付部の溝部に挟み込まれるものである。このようにすれば、複数の電磁石をホルダに組み付ける際に、簡単且つ確実に各電磁石の位置決めを実現することができる。 The gist of the third invention subordinate to the first invention or the second invention is that the holder includes a plurality of holes each provided with a hole on the side of the locking member and a groove on the side opposite to the locking member. In the assembly of the electromagnet to the holder, the electromagnet is first attached to the electromagnet assembly in the holder. The shaft end of the electromagnet on the side of the locking member is inserted into the hole of the electromagnet assembly portion, and then the shaft end of the electromagnet opposite to the locking member is the electromagnet assembly portion. It is sandwiched between the grooves. If it does in this way, when assembling a plurality of electromagnets to a holder, positioning of each electromagnet can be realized simply and reliably.
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。 Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
図1は、本発明の一実施例であるオルゴール10における演奏機構部100の構成を斜め上方から視た様子を例示する斜視図である。本実施例において、オルゴール10の上方とは、図14を用いて後述するように、オルゴール10が図示しない設置平面部に設置される際の上方(略鉛直上方)をいう。図1に示すように、本実施例のオルゴール10は、第2軸12(図2等を参照)を中心として回転可能に設けられた複数(例えば、40個)のスターホイール14を備えている。第2軸12に沿って設けられた振動板16を備えている。振動板16には、複数のスターホイール14にそれぞれ対応する複数の振動弁18が第2軸12に沿って設けられている。第2軸12と並んで第3軸20が設けられている。好適には第2軸12と平行に第3軸20が設けられている。第3軸20を中心として回動可能に設けられた、複数のスターホイール14にそれぞれ対応する複数の係止部材22を備えている。複数の係止部材22にそれぞれ対応する複数の電磁石24を備えている。第2軸12と平行に設けられた第1軸26に相対回転不能に設けられてその第1軸26と一体的に回転させられる、複数のスターホイール14にそれぞれ対応する複数のサンホイール28を備えている。複数のサンホイール28は、第1軸26に固定されている。好適には、第1軸26に相対回転不能且つ軸方向の移動不能に組み付けられた複数のサンホイール28が、後述するように隣接する2つのサンホイール28の間に夫々1つのスターホイール14を挟み込んだ状態でその両端において固定されることで、相対回転不能且つ軸方向の移動不能に固定されている。或いは、予め第1軸26に相対回転不能且つ軸方向の移動不能に固設されたものである。第2軸12及び第1軸26をそれぞれの軸心まわりの回転可能に、第3軸20を回転不能に支持する台座30を備えている。第2軸12及び第1軸26をそれぞれの軸心まわりに同期して回転駆動するための駆動力を発生させるモータ32を備えている。複数の振動弁18は、予め定められた複数の音階にそれぞれ対応し、後述するようにスターホイール14の突起部36により弾かれることで対応する音階の音を奏でるように構成されている。オルゴール10において、図1のように構成された演奏機構部100は、台座30が後述する筐体34に組み付けられることで、その筐体34の内部に収容される。
FIG. 1 is a perspective view illustrating a state in which a configuration of a
図14は、図1に示す本実施例のオルゴール10における演奏機構部100が筐体34内に収容された様子を説明する概略図である。図14に示すように、オルゴール10は、第2軸12、複数のスターホイール14、振動板16、第3軸20、複数の係止部材22、複数の電磁石24、第1軸26、複数のサンホイール28等の構成を収容する筐体34を備えている。すなわち、図1のように構成された演奏機構部100は、台座30等が筐体34に組み付けられることで、筐体34の内部に収容されている。図14に一点鎖線で示すように、好適には、第3軸20の中心と、複数の電磁石24のうち少なくとも一部は、筐体34の下方に相当する底面部34aに沿った同一平面上に配置されたものである。なお、全ての電磁石24が、筐体34の底面34aに沿った同一平面上に配置されたものでなくともよい。筐体34の上方に相当する上面部34bには、その筐体34内部の様子を視認するためののぞき窓34cが設けられている。こののぞき窓34cには、ガラス板等の透明な材料による蓋部(非図示)が設けられる。
FIG. 14 is a schematic diagram for explaining a state in which the performance mechanism unit 100 in the
図14に示すように、オルゴール10は、複数の電磁石24それぞれの励磁乃至非励磁を制御する制御部としてのECU(Electric Control Unit)60を備えている。ECU60は、後述する楽譜データベース62に記憶された楽曲データとしてのMIDIデータに基づいて電磁石24の励磁状態を制御する。MIDIデータに基づいて生成される電気信号に従って、複数の電磁石24それぞれの励磁状態を変化させる。これにより、複数の係止部材22それぞれの第3軸20を中心とする回動を制御する。
As shown in FIG. 14, the
図2は、オルゴール10の演奏機構部100におけるスターホイール14、係止部材22、及びサンホイール28等の構成を説明するために、それらの構成を第2軸12の軸心方向に視た図である。図3は、図2に示すスターホイール14、係止部材22、及びサンホイール28等の構成を斜め上方から視た様子を示す斜視図である。図3においては、複数のスターホイール14のうち2つのスターホイール14a、14bと、それらに対応する係止部材22a、22b及び電磁石24a、24b等を例示している。図3以外の図面である図1及び図2等において、個々のスターホイール14a、14bを特に区別しない場合には単にスターホイール14として図示している。個々の係止部材22a、22bを特に区別しない場合には単に係止部材22として図示している。個々のサンホイール28a、28b、28cを特に区別しない場合には単にサンホイール28として図示している。スターホイール14と係止部材22とが対応するとは、その係止部材22の係止状態においてそのスターホイール14の回転が係止されることをいう。スターホイール14とサンホイール28とが対応するとは、そのスターホイール14のギヤ部38とそのサンホイール28の外周歯40とが相互に噛み合うことをいう。図3においては、スターホイール14a、14bに対応するサンホイール28a、28bを例示すると共に、そのサンホイール28bに隣接するサンホイール28cを併せて示している。隣接するサンホイール28とは、第1軸26に沿ってその軸を中心に並んで配置されているサンホイール28をいう。図3においては、振動板16及び台座30の図示を省略すると共に、第2軸12、第3軸20、及び第1軸26それぞれの一部を省略(切断)して示している。
FIG. 2 is a diagram in which the configurations of the
図2及び図3に示すように、スターホイール14は、径方向外側に向けて放射状に複数の突起部36を備えている。好適には、スターホイール14の周方向に等位相で4つの突起部36を備えている。すなわち、スターホイール14の周方向に90°毎に突起部36が設けられている。スターホイール14は、突起部36よりも内周側(径方向内側)に複数のギヤ部38を備えている。好適には、各突起部36に対応する位置に2歯ずつの突出部としてのギヤ部38を備えている。ギヤ部38は、複数のスターホイール14が第2軸12に沿って配置される間に配置されている。すなわち、ギヤ部38は、第2軸12の軸方向に関して、突起部36とは異なる位置に配置される。具体的には、軸方向に関して相互に隣接する突起部36相互間に配置される。サンホイール28は、径方向外側に向けて複数の外周歯40を備えて構成されている。複数のスターホイール14は、隣接する2つのサンホイール28相互間に挟まれている。すなわち、両隣におけるサンホイール28の外周歯40がスターホイール14の外周面72よりも径方向内周側に入り込む。これにより、第2軸12の軸方向における複数のスターホイール14の位置決めがなされている。
As shown in FIGS. 2 and 3, the
図2に示すように、スターホイール14が第2軸12に組み付けられた状態において、突起部36は、第2軸12の軸心を中心とするその回転軌跡が対応する振動弁18の少なくとも一部に接触する位置に設けられている。且つ、対応する係止部材22の後述する係止状態においてその係止部材22に係止される位置に設けられている。この係止される位置とは、突起部36が係止部材22に当接されられた状態において、スターホイール14の第2軸12の回転への追従回転を阻止する位置である。すなわち、突起部36は、振動板16における振動弁18を弾くと共に、係止部材22と接触することで、スターホイール14の第2軸12の回転に伴う追従回転を阻止するストッパとして機能する。ギヤ部38は、第2軸12の軸心を中心とするその回転軌跡が対応するサンホイール28の外周歯40と噛み合わされる位置に設けられている。
As shown in FIG. 2, in a state where the
図2に一部(破線で囲繞した部分)を拡大して示すように、サンホイール28の外周歯40には面取り68が付けられている。面取り68は、好適には、外周歯40の先端部における軸方向の両側部に施されたものである。スターホイール14の外周部には面取り70(図4を参照)が付けられている。面取り70は、好適には、スターホイール14の外径稜線に施されたものである。スターホイール14の外径稜線とは、スターホイール14における外周面72における軸方向両端部である。サンホイール28の面取り68及びスターホイール14の面取り70の少なくとも一方が施されたものであればよい。スターホイール14の外周面72における端部の面取り70に加えて、突起部36の稜線(軸方向両端部)等に面取りが施されたものであってもよい。
As shown in FIG. 2 in which a part (a part surrounded by a broken line) is enlarged, a
図4は、スターホイール14の構成を詳しく説明するために、そのスターホイール14を軸心方向に視た正面図である。図4に示すように、スターホイール14は、好適には、径方向外側に向けて複数の突起部36を備えた金属板である金属プレート部42を備えている。金属プレート部42が、エンジニアリングプラスチック等の合成樹脂材料である合成樹脂部44内にインサート成形されているため、突起部36に強い力が加わっても、突起部36とギヤ部38の位置関係は保持される。インサート成形とは、例えば、金型内に予め挿入した金属部材の周囲に合成樹脂材料を注入して金属部材及び合成樹脂部材を一体的に成形する方法である(以下の説明において同じ)。好適には、複数の突起部36以外の部分が合成樹脂部44に覆われる。ギヤ部38は、好適には、合成樹脂部44の一部として構成される樹脂製ギヤ部である。合成樹脂部44は、その内周側に組付穴部46を備えており、組付穴部46に第2軸12が挿入されることでその第2軸12に組み付けられる。斯かる構成により、スターホイール14が、サンホイール28と接触する際のビビリが抑制される。スターホイール14が第2軸12に組み付けられた状態において、組付穴部46の内周面と第2軸12の外周面(接触面)との間には所定の摩擦力がはたらくように構成される。摩擦力を付与するため、好適には、図4に示すように、組付穴部46の内周面と第2軸12の外周面との間に摩擦力を付与するためのフリクションばね48が設けられる(摩擦力機能)。好適には、フリクションバネ48はピアノ線であり、そのピアノ線の変形力で組付穴部46の内周面が第2軸12の外周面に押し付けられる(押し付け機能)。フリクションばね48によって発生する摩擦力は、スターホイール14を回転させる力より強く、スターホイール14の回転によって係止部材22を外す力より弱く設定されている。斯かる構成により、スターホイール14は、第2軸12に組み付けられた状態において、第2軸12を中心とする回転可能に設けられる。係止部材22が後述する非係止状態である場合においては第2軸12との接触部位における摩擦力によりその第2軸12に追従回転させられる。フリクションばね48によって発生する摩擦力がスターホイール14を回転させる力より弱いと、係止部材22の係止が解除された状態においてもスターホイール14が空転してしまうおそれがある。スターホイール14の回転によって係止部材22を外す力より強いと、係止部材22による係止状態において、係止部材22の板部材50が図5における左方向に動いてしまい、係止が解除されてしまうおそれがある。
FIG. 4 is a front view of the
図2に示すように、係止部材22は、好適には、係止部材22が第3軸20を中心にしてスターホイール14に向けて回動させられることでスターホイール14における少なくとも1つの突起部36に当接させられる板部材50を備えている。電磁石24の励磁状態において、その電磁石24の磁力により係止部材22を第1回動方向すなわちスターホイール14から離隔させられる方向へ回動させる作用を発生させる磁性部材52を備えている。磁性部材52は、例えば、鉄、コバルト、ニッケル等の鉄属元素を主成分とする金属である。磁性部材52は、好適には特に磁化されていない鉄板であるが、磁化された所謂永久磁石であってもよい。係止部材22において、磁性部材52は、板部材50と一体的に設けられたエンジニアリングプラスチック等の合成樹脂部材54にインサート成形されたものであり、斯かる構成により電磁石24の吸引による磁性部材52のビビリが抑制される。換言すれば磁性部材52は、合成樹脂部材54内に埋設されたものである。
As shown in FIG. 2, the locking
電磁石24は、好適には、鉄等の磁性材料である鉄芯の周囲に円筒状のコイルを備えている。そのコイルに電流が流されることで励磁状態とされ磁力(磁場)を発生させる。一方、コイルに電流が流されないと非励磁状態とされるよく知られた一般的な電磁石である。本実施例においては、電磁石24のコイルに電流が流された状態が第1の状態に相当する。電磁石24のコイルに電流が流されない状態が、第1の状態より磁力が弱い第2の状態に相当する。
The
以下、図15を参照して、係止部材22による係止動作及び解除動作について説明する。図15は、ECU60に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。この図15に示す楽譜データベース62は、楽曲データとして、オルゴール10による演奏の対象となる曲にそれぞれ対応する複数の楽譜データを記憶する。楽譜データベース62は、よく知られたSDカード(Secure Digital Card)等の記憶媒体に納められ、ECU60が記憶媒体に記録されたデータを読み取り可能であってもよい。楽譜データは、例えば、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)形式のデータであり、予め定められた複数種類の楽器毎に、その楽器に対応する音の出力タイミング及び音階等が定められた複数のトラック(チャンネル)を含んでいる。本実施例のオルゴール10は、例えば、MIDIデータにおけるガイドメロディすなわち主旋律に相当するトラック(チャンネル)の出力タイミング及び音階に基づいて以下に詳述する演奏制御を行う。
Hereinafter, with reference to FIG. 15, a locking operation and a releasing operation by the locking
係止解除タイミング判定部64は、複数の係止部材22それぞれによるスターホイール14における突起部36の係止を解除するタイミングを判定する。換言すれば、複数の係止部材22それぞれに対応する電磁石24の励磁乃至非励磁を切り替えるタイミング(電磁石24の通電を実行乃至停止するタイミング)を判定する。例えば、楽譜データベース62に記憶された複数の楽譜データのうち所定の楽譜データに対応する曲の演奏において、その楽譜データに定められた音の出力タイミング及び音階に基づいて前記判定を行う。具体的には、各音階に対応する複数の振動弁18を楽譜データに定められた出力タイミングで弾くために、係止部材22によるスターホイール14における突起部36の係止を解除するタイミングを判定する。第2軸12及び第1軸26それぞれの回転速度が一定の値に定まる場合、各スターホイール14に対応する係止部材22による係止が解除されてからそのスターホイール14の突起部36により対応する振動弁18が弾かれるまでのタイムラグは予め求められる。係止解除タイミング判定部64は、演奏対象となる楽譜データに基づいて前記判定を行う。楽譜データにおいては、各振動弁18に対応する音階の出力タイミングが定められている。その出力タイミングよりも前記タイムラグに相当する時間前に、その振動弁18に対応する係止部材22によるスターホイール14における突起部36の係止が解除されるように前記判定を行う。換言すれば、係止解除タイミング判定部64は、電磁石24を非励磁状態から励磁状態へ切り替えた後、予め定められた規定時間後に電磁石24を励磁状態から非励磁状態へ切り替える判定を行う。
The lock release
電磁石励磁/非励磁制御部66は、係止解除タイミング判定部64による判定結果に基づいて、複数の電磁石24それぞれの励磁乃至非励磁を切り替える。すなわち、係止解除タイミング判定部64による判定結果に基づいて、複数の電磁石24それぞれの通電を実行乃至停止する制御を行う。具体的には、係止解除タイミング判定部64により係止部材22によるスターホイール14における突起部36の係止を解除するタイミングが判定された場合、そのタイミングで対応する電磁石24を非励磁状態から励磁状態へ切り替える。すなわち、斯かるタイミングで電磁石24の通電を開始する。電磁石励磁/非励磁制御部66は、好適には、電磁石24を非励磁状態から励磁状態へ切り替えた後、予め定められた規定時間経過後にその電磁石24を励磁状態から非励磁状態へ切り替える。すなわち、斯かるタイミングで電磁石24の通電を停止させる。
The electromagnet excitation /
図2に示すように、電磁石24は、各係止部材22に対応して設けられている。係止部材22における磁性部材52が埋設された合成樹脂部材54の近傍に設けられている。磁性部材52と非接触に設けられている。すなわち、電磁石24と係止部材22とは、相互に最も接近した状態において非接触とされるものである。換言すれば、係止部材22は、後述する係止状態及び非係止状態の何れにおいても、磁性部材52と電磁石24との間に所定の間隔があくように構成されたものである。この間隔は、好適には、電磁石24の励磁状態において、その電磁石24の磁力作用を磁性部材52に及ぼし得る範囲内とされる。例えば、電磁石24と係止部材22とが相互に最も離隔させられた状態においても、電磁石24の励磁状態においてはその電磁石24の磁力により磁性部材52が引き寄せられるように間隔が設計される。すなわち、係止部材22をスターホイール14から離隔させる方向に回動させる引力が発生させられるように、間隔が設計される。図14に一点鎖線で示すように、電磁石24の軸心(鉄芯の中心軸)は、係止部材22の回動中心すなわち第3軸20の軸心と交わる位置関係とされる。
As shown in FIG. 2, the
図2及び図3に示すように、係止部材22は、好適には、スナップばね(ねじりコイルばね)56を備えている。スナップばね56は、係止部材22をスターホイール14に向けて回動させる方向に付勢する付勢部材である。スナップばね56は、例えば、鉄等の材料から線状に構成された部材の中央部が少なくとも1周巻回され、両端部の間でその巻回された部分がたわまされることで弾性エネルギを発生させる形式のばねである。係止部材22及び板部材50は、好適には、電磁石24の非励磁状態においては、スナップばね56により付勢されることでスターホイール14に向けて回動させられる。そして、板部材50は、スターホイール14に設けられた複数の突起部36の少なくとも1つを係止する係止状態(後述する図6等を参照)とされる。この係止状態が、スターホイール14の第2軸12に対する追従回転を阻止する第1状態に相当する。一方、電磁石24の励磁状態においては、係止部材22及び板部材50は、電磁石24の磁力によりスナップばね56による付勢に逆らって第3軸20を中心として第1回動方向、すなわち、スターホイール14から離隔させられる方向に回動させられる。そして、電磁石24による磁力に応じた磁性部材52を引き寄せる力(引力)とスナップばね56の付勢力が釣り合った位置において係止部材22が停止される。すなわち、板部材50による突起部36の係止が解除される非係止状態(後述する図7〜図12等を参照)とされる。この非係止状態が、スターホイール14の第2軸12に対する追従回転を許容する第2状態に相当する。
As shown in FIGS. 2 and 3, the locking
図2及び図3に示すように、複数の電磁石24及び各電磁石24に対応する係止部材22は、好適には、第1群に属する複数の電磁石24及び係止部材22と、第2群に属する複数の電磁石24及び係止部材22とが、第2軸12の軸心を中心とする周方向に90°の位相差で(すなわち相互に90°の角度を成す位置に)配設されている。好適には、複数の電磁石24のうち最も端に設けられた電磁石24から他端側へ向かって1からn(他端における電磁石24に対応)までの数値を付した場合、奇数を付された複数の電磁石24が前記第1群に、偶数を付された複数の電磁石24が前記第2群にそれぞれ属する。すなわち、本実施例のオルゴール10において、好適には、例えば図3に示すスターホイール14a、14bのように、相互に隣接するスターホイール14にそれぞれ対応する電磁石24(図3においては電磁石24a、24b)が、第2軸12の軸心を中心とする周方向に90°の位相差で交互に配設されている。
As shown in FIGS. 2 and 3, the plurality of
図5は、係止部材22が係止状態である場合におけるその係止部材22とスターホイール14との位置関係を例示する図である。好適には、図5に示すように、係止部材22が係止状態である場合において、突起部36と係止部材22の板部材50との接触部58とスターホイール14の回転中心C1とを結んだ直線と、接触部58と係止部材22の回動中心C2とを結んだ直線とが成す角度θは、直角(=90°)を中心とする規定の角度範囲内である。規定の角度範囲は、例えば90°±10°の範囲内である。角度θが規定の角度範囲よりも小さい場合、係止部材22が突起部36による係止から抜け易くなり、係止部材22がスターホイール14を係止しづらくなる。角度θが規定の角度範囲よりも大きい場合、係止部材22を突起部36による係止から解除するために抜くのに比較的大きな力を要し、抜きにくくなる。角度θが規定の角度範囲であれば、電磁石24が非励磁状態である場合において係止部材22による係止が解除されることを抑制しつつ、電磁石24の励磁状態においては係止部材22による係止を好適に解除することができる。
FIG. 5 is a diagram illustrating the positional relationship between the locking
図14に示すz軸は、筐体34の底面部34aを下方、上面部34bを上方とした場合における、筐体34の上下方向に相当する。z軸方向は、例えば、筐体34の底面部34aに垂直な方向である。z軸の矢印に示す方向が筐体34の上方に相当する。このような筐体34の上下方向に関して、演奏機構部100の各構成の相対的な位置関係を説明する。オルゴール10において、複数のスターホイール14は、複数のサンホイール28の下方に配置されている。すなわち、スターホイール14の軸心である第2軸12は、サンホイール28の軸心である第1軸26の下方に設けられている。図14に示すz軸に関して、底面部34aを基準(z=0)とすると、第2軸12に対応する座標z2は、第1軸26に対応する座標z1よりも小さい。好適には、複数の係止部材22は、複数のスターホイール14の下方に配置されている。すなわち、係止部材22の回動中心である第3軸20は、スターホイール14の軸心である第2軸12の下方に設けられている。図14に示すz軸に関して、底面部34aを基準とすると、第3軸20に対応する座標z3は、第2軸12に対応する座標z2よりも小さい。
The z axis shown in FIG. 14 corresponds to the vertical direction of the
図14に示すような構成においては、筐体34ののぞき窓34cから演奏機構部100を目視した場合、先ず、複数のサンホイール28が回転している様子が見える。複数のサンホイール28に一部隠れて、複数のスターホイール14が回転している様子が見える。複数の係止部材22は、サンホイール28及びスターホイール14に隠れてその大部分が目視できない。従って、筐体34ののぞき窓34cから視た場合における演奏機構部100の見栄えが良い。
In the configuration shown in FIG. 14, when the
図10は、演奏機構部100の構成が組み付けられるホルダ80及び台座30を例示する図である。図11は、図10のXI-XI視断面図である。図12は、図10のホルダ80及び台座30を斜め上方から視た斜視図である。図12においては、第1軸26及び第2軸12が取り付けられていない状態を示している。1つの電磁石24及び対応する係止部材22を図示し、余の電磁石24及び係止部材22は取り付けられていない状態を示している。図13は、図10のホルダ80に複数の電磁石24、複数の係止部材22、第2軸12、及び複数のスターホイール14が取り付けられた状態を示す斜視図である。図13においては、説明の便宜上構成の一部を省略(切断)して示している。
FIG. 10 is a diagram illustrating the
ホルダ80は、合成樹脂等から形成される。図10及び図11に示すように、ホルダ80には、複数の電磁石24が組み付けられる電磁石組付部82が設けられている。第3軸20が組み付けられる第3軸組付穴84が設けられている。すなわち、ホルダ80には、好適には、複数の電磁石24及び第3軸20が一体的に組み付けられる。すなわち、第3軸20は、両端部において第3軸組付穴84に保持される。ホルダ80は、ボルト等により台座30に一体的に組み付けられる。図12に示すように、台座30には、第2軸12が組み付けられる第2軸組付部86が設けられている。図11及び図12に示すように、台座30には、第1軸26が組み付けられる第1軸組付部88が設けられている。すなわち、本実施例のオルゴール10においては、一体的に組み付けられたホルダ80及び台座30に、複数の電磁石24及び第3軸20に加えて、第1軸26及び第2軸12が組み付けられる。すなわち、第1軸26は、両端部において第1軸組付部88に回転可能に保持される。第2軸12は、両端部において第2軸組付部86に回転可能に保持される。
The
電磁石組付部82には、複数の穴部82a及び溝部82bが複数の電磁石24それぞれに対応して設けられている。複数の穴部82a及び溝部82bは、第3軸20の軸心方向に並んで設けられている。好適には、第3軸20の軸心方向に平行に配列されている。ホルダ80における電磁石組付部82への電磁石24の組み付けについて説明する。先ず、電磁石24が電磁石組付部82に取り付けられる(対応する箇所に落とし込まれる)。次に、電磁石24の先端部すなわち係止部材22側とされる軸端が穴部82aに差し込まれる。次に、電磁石24の後端部すなわち係止部材22とは反対側の軸端が溝部82bに挟み込まれる。これにより、図12に示すように、電磁石組付部82に電磁石24が組み付けられる。斯かる構成では、図10に示すように、電磁石24における係止部材22側の端部がホルダ80から係止部材22側へ突き出した状態とされる。且つ、電磁石24のコイルがつっかいとなって電磁石24がそれ以上係止部材22側へ突出することが好適に抑制される。すなわち、本実施例の構成では、複数の電磁石24の組み付けに際して、簡単且つ確実に軸方向の電磁石24の位置が位置決めされる。電磁石24から係止部材22までの距離(寸法)をホルダ80の構成により均一なものとできるので、電磁石24と磁性部材52との間の間隔d(後述する図8を参照)の精度が高いものとなる。
The
電磁石24の組み付けられたホルダ80が台座30に組み付けられた際、好適には、図11に示すように、電磁石24と台座30との間に弾性部材90が介挿される。弾性部材90は、好適には、ゴムやプラスチック等の合成樹脂である。弾性部材90は、溝部82bから台座30側に突出した電磁石24の端部と、台座30との間に設けられる。台座30との間に弾性部材90が設けられていることで、その弾性力により電磁石24はホルダ80側へ押し付けられる。従って、各電磁石24が対応する穴部82a及び溝部82bに確実に固定される。電磁石24の励磁状態が切り替えられ、磁力が変化して磁性部材52を吸引した場合であっても、電磁石24が振動するのを抑制できる。すなわち、ビビリによる異音の発生を好適に抑制できる。
When the
ホルダ80には、複数のスナップばね56それぞれにおける一方の端部を保持する保持形状として谷部92が形成されている。すなわち、図10〜図13に示すように、スナップばね56の一方の端部を保持するように、各係止部材22に対応して複数の谷部92が形成されている。係止部材22においては、スナップばね56の一方の端部がこの谷部92に掛け留められる。これによりスナップばね56の軸方向(第3軸20の軸心方向)の移動が阻止され、軸方向の位置が定められる。図11等に示すように、スナップばね56の他方の端部は係止部材22の板部材50に固定されている。そして、前記のように一方の端部がホルダ80に形成された谷部92に掛け留められることで、そのスナップばね56の端部がそれ以上ホルダ80側にまわらない。従って、板部材50に固定された他方の端部との間でスナップばね56がたわむことで付勢力(弾性エネルギ)が生じる。すなわち、ホルダ80に谷部92が形成されていることで、スナップばね56の軸方向の位置決めが簡単に実現できると共に、板部材50との間でスナップばね56に付勢力を発生させることができる。
The
前記のようなホルダ80及び台座30に対する各構成の組み付けにおいては、先ず、複数の電磁石24及び複数の係止部材22が組み付けられたホルダ80が台座30に組み付けられる。その上方から、複数のスターホイール14が組み付けられた第2軸12が第2軸組付部86に組み付けられる。更に、その上方から、複数のサンホイール28が組み付けられた第1軸26が第1軸組付部88に組み付けられる。このとき、各スターホイール14が隣接する1対のサンホイール28で挟み込まれる。従って、複数のスターホイール14の軸方向の位置を簡単且つ確実に定めることができる。
In assembling the components to the
図6〜図9は、以上のように構成されたオルゴール10における演奏機構部100の具体的な作動について説明する図である。オルゴール10による演奏時において、第2軸12及び第1軸26は、図6等に矢印で示すように、モータ32の駆動により常時それぞれの軸心まわりに同期的に回転させられている。第2軸12及び第1軸26は、相互に逆回りに回転駆動されており、好適には、第2軸12はスターホイール14に設けられた突起部36が振動板16の振動弁18を下方から上方に向けて弾く方向に回転される。第1軸26はサンホイール28の外周歯40とスターホイール14のギヤ部38とが噛み合った状態において、スターホイール14を回転駆動する方向すなわち図6に矢印で示す方向にそれぞれ回転させられている。第1軸26の回転方向は、第2軸12の回転方向と逆方向である。複数のサンホイール28は、第1軸26に対して相対回転不能に設けられているため、オルゴール10による演奏時においては、第1軸26の軸心まわりの回転に伴い常時それぞれの軸心まわりに回転させられている。
6-9 is a figure explaining the specific operation | movement of the
図6は、係止部材22が係止状態とされた場合における作動を説明している。この図6に示すように、対応する電磁石24に対する通電が行われず、電磁石24が非励磁状態とされている場合には、係止部材22の板部材50は、スナップばね56により付勢される。これにより、係止部材22は、スターホイール14側に回動させられ、スターホイール14に設けられた複数の突起部36の少なくとも1つを係止する係止状態とされる。すなわち、複数の突起部36の少なくとも1つにおける第2軸12の回転方向側(回転が進む側)に、板部材50における先端部が当接させられる。前述のように、スターホイール14は、第2軸12との接触部位における摩擦力により、第2軸12に追従回転させられるように構成されている。図6に示すような状態においては、係止部材22が係止状態とされていることで、接触部位における摩擦力に逆らってスターホイール14の第2軸12に対する追従回転が阻止される。換言すれば、第2軸12の軸心を中心とするスターホイール14の位相(振動弁18等に対する位置関係)が固定されたまま、そのスターホイール14における組付穴部46と第2軸12との接触面が軽い負荷をもって滑りつつそれらが相対回転させられる状態となる。斯かる状態においては、スターホイール14におけるギヤ部38はサンホイール28における外周歯40と噛み合わない位置とされ、サンホイール28の回転はスターホイール14の回転に影響しない。
FIG. 6 illustrates the operation when the locking
図7は、係止部材22が係止状態から非係止状態へ切り替えられる場合における作動を説明している。図6に示す状態から、電磁石24に対する通電が行われると、通電された電磁石24が励磁状態とされる。そして、係止部材22の板部材50が電磁石24の磁力によりスナップばね56による付勢に逆らって第3軸20を中心としてスターホイール14から離隔させられる方向(第1回動方向)に回動させられる。これにより、板部材50による突起部36の係止が解除される非係止状態とされる。すなわち、スターホイール14が、第2軸12との接触部位における摩擦力によりその第2軸12に追従回転させられる状態とされる。
FIG. 7 illustrates the operation when the locking
図8は、図7の破線で囲んだ部分を拡大して示す図である。図7に示す非係止状態では、磁性部材52と、電磁石24における軸心の先端とが最も接近させられるが、図8に示すように、この状態において電磁石24と磁性部材52との間には間隔dの空間が存在し、非接触とされる。好適には、磁性部材52における電磁石24側の面は第3軸20を中心とする部分円筒状の曲面52aとされている。このため、係止部材22が第3軸20まわりに回動させられても、電磁石24と磁性部材52との間隔dが変化しないように構成されている。
FIG. 8 is an enlarged view of a portion surrounded by a broken line in FIG. In the non-locking state shown in FIG. 7, the
図9は、スターホイール14の突起部36が振動板16の振動弁18を弾いて音を奏でる作動を説明している。係止部材22が非係止状態とされ、板部材50による突起部36の係止が解除される。その後、スターホイール14が、第2軸12との接触部位における摩擦力によりその第2軸12に追従回転させられる。すると、図9に示すように、複数の突起部36のうち1つの突起部36が振動板16の振動弁18に接触させられる位相付近において、突起部36に隣接する回転方向側(すなわち回転方向に90°の位相差で設けられた)突起部36に対応するギヤ部38がサンホイール28の外周歯40と噛み合わされる。この状態においては、サンホイール28の回転によりスターホイール14が図9に矢印で示す方向すなわち突起部36が振動板16の振動弁18を下方から上方に向けて弾く方向に駆動される。斯かる作動によって振動弁18が突起部36により弾かれ、振動弁18に対応する音階の音が奏でられる。そのようにして振動弁18を弾いた後、スターホイール14が更に第2軸12に追従回転させられることでギヤ部38とサンホイール28の外周歯40とが再び噛み合わない状態となる。図7に示す状態からギヤ部38と外周歯40とが噛み合わない状態への移行過程において電磁石24の通電が停止され、電磁石24が非励磁状態とされる。これにより、スナップばね56の付勢により係止部材22がスターホイール14に向けて回動させられ、再び図6に示す状態に復帰させられる。
FIG. 9 illustrates an operation in which the
本実施例の係止部材22は、電磁石24の励磁状態において、電磁石24の磁力により係止部材22を第1回動方向へ回動させる作用を発生させる磁性部材として永久磁石を備えても良い。永久磁石は、好適には、電磁石24が励磁状態とされた場合に電磁石24との間で反発力(同種の磁極間の斥力)が発生する位置で、板部材50と一体的に設けられた合成樹脂部材54にインサート成形されても良い。係止部材22の板部材50が電磁石24の磁力すなわちその電磁石24と永久磁石との間の斥力によりスナップばね56による付勢に逆らう。これにより、係止部材22は、第3軸20を中心としてスターホイール14から離隔させられる方向(第1回動方向)に回動させられ、板部材50による突起部36の係止が解除される非係止状態とされる。
The locking
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。 The preferred embodiments of the present invention have been described in detail with reference to the drawings. However, the present invention is not limited to these embodiments, and may be implemented in other modes.
すなわち、本発明は、図1〜図15を用いて前述した構成に限定されるものではない。例えば、スターホイール14に設けられる突起部36の数は4つには限定されず、周方向に90°毎に設けられたものでなくともよい。スターホイール14におけるギヤ部38は、必ずしも突起部36に対応する位置に設けられたものでなくともよく、周方向に位相の異なる位置に設けられたものであってもよい。第1群に属する複数の電磁石24及び係止部材22と、第2群に属する複数の電磁石24及び係止部材22とが、第2軸12の軸心を中心とする周方向に90°の位相差で配設されたものでなくともよく、例えば全ての電磁石24が同一平面上に一列に配設されたものであってもよい。逆に、突起部36がスターホイール14の周方向に5つ以上設けられている場合等において、スターホイール14に設けられた突起部36の数に応じて、複数の電磁石24及び係止部材22が、第2軸12の軸心を中心とする周方向に所定の位相差で3つ以上の位相に対応する位置に配設されたものであってもよい。スターホイール14を係止させるための構成として、各スターホイール14に対応して2つ以上の係止部材22が設けられたものであってもよい。ECU60がインターネット等の通信回線に接続され、その通信回線を介して楽譜データをダウンロードして楽譜データベース62に蓄積するものであってもよい。その他、スターホイール14の形状、係止部材22の構成(板部材50の形状)、及び各構成の相対位置等は、オルゴールの設計に応じて適宜変更される。例えば、ギヤ部38は、必ずしも2歯ずつ設けられるものでなくともよく、突起部36が対応する振動板16(振動弁18)を弾くために十分な距離及び時間だけサンホイール28から駆動されればよく、1歯或いは3歯以上のギヤ部が設けられたものであってもよい。
That is, the present invention is not limited to the configuration described above with reference to FIGS. For example, the number of
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。 In addition, although not illustrated one by one, the present invention is implemented with various modifications within a range not departing from the gist thereof.
10:オルゴール、12:第2軸、14:スターホイール、20:第3軸、22:係止部材、24:電磁石、26:第1軸、28:サンホイール、34:筐体、34a:底面部、34b:上面部、38:ギヤ部、56:スナップばね、60:ECU(制御部)、80:ホルダ、82:電磁石組付部、82a:穴部、82b:溝部、92:谷部(保持形状) 10: music box, 12: second axis, 14: star wheel, 20: third axis, 22: locking member, 24: electromagnet, 26: first axis, 28: sun wheel, 34: housing, 34a: bottom surface Part, 34b: upper surface part, 38: gear part, 56: snap spring, 60: ECU (control part), 80: holder, 82: electromagnet assembly part, 82a: hole part, 82b: groove part, 92: valley part ( Holding shape)
Claims (3)
前記第1軸と並んで設けられた第2軸を中心として回転可能に設けられ、前記サンホイールの回転に従って回転可能な複数のスターホイールと、
前記スターホイールに備えられたギヤ部であって、隣接する2つの前記複数のスターホイール夫々の間に備えられ、前記複数のサンホイールと噛み合う複数のギヤ部と、
前記第2軸と並んで設けられた第3軸を中心としてそれぞれ回動可能に設けられる複数の係止部材であって、前記複数のスターホイールそれぞれに対応して、第1状態において前記スターホイールの前記第2軸に対する回転を阻止し、第2状態において前記スターホイールの前記第2軸に対する回転の係止を許容する複数の係止部材と、
前記複数の係止部材にそれぞれ対応する複数の電磁石であって、楽曲データに基づいて生成される電気信号に従って、前記複数の係止部材に対応する前記電磁石の励磁状態の変化により、前記係止部材が回動させられることで前記第1状態乃至前記第2状態を切り替える複数の電磁石と、
前記複数の電磁石と、前記第1軸と前記第2軸と前記第3軸とが一体的に組み付けられるホルダと
を、備えたものであることを特徴とするオルゴール。 A plurality of sun wheels fixed to the first shaft;
A plurality of star wheels provided so as to be rotatable around a second axis provided side by side with the first axis, and capable of rotating according to the rotation of the sun wheel;
A gear portion provided in the star wheel, provided between each of the two adjacent star wheels, and a plurality of gear portions meshing with the plurality of sun wheels;
A plurality of locking members provided so as to be rotatable about a third axis provided side by side with the second axis, wherein the star wheel corresponds to each of the plurality of star wheels in a first state; A plurality of locking members that prevent rotation of the star wheel with respect to the second axis in a second state;
A plurality of electromagnets respectively corresponding to the plurality of locking members, wherein the locking is caused by a change in an excitation state of the electromagnets corresponding to the plurality of locking members according to an electric signal generated based on music data. A plurality of electromagnets that switch between the first state and the second state by rotating the member;
A music box comprising: the plurality of electromagnets; and a holder on which the first shaft, the second shaft, and the third shaft are assembled together.
前記ホルダは、前記複数のスナップばねそれぞれにおける一方の端部を保持する保持形状を備えたものである
ことを特徴とする請求項1に記載のオルゴール。 In correspondence with each of the plurality of locking members, a plurality of snap springs for urging the locking member in a direction of rotating the locking member toward the star wheel,
The music box according to claim 1, wherein the holder has a holding shape that holds one end of each of the plurality of snap springs.
前記電磁石の前記ホルダへの組み付けにおいては、先ず、前記電磁石が前記ホルダにおける電磁石組付部に取り付けられ、次に、前記電磁石における前記係止部材側の軸端が前記電磁石組付部の穴部に差し込まれ、次に、前記電磁石における前記係止部材とは反対側の軸端が前記電磁石組付部の溝部に挟み込まれるものである
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のオルゴール。 The holder includes a plurality of electromagnet assembly portions each having a hole on the side of the locking member and a groove on the side opposite to the locking member, corresponding to the plurality of electromagnets. ,
In assembling the electromagnet to the holder, first, the electromagnet is attached to the electromagnet assembly portion of the holder, and then the shaft end of the electromagnet on the side of the locking member is a hole of the electromagnet assembly portion. The music box according to claim 1, wherein the shaft end of the electromagnet opposite to the locking member is sandwiched between the groove portions of the electromagnet assembly portion.
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