JP5677571B2 - 空気調和装置 - Google Patents

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本発明は、たとえばビル用マルチエアコン等に適用される空気調和装置に関するものである。
空気調和装置には、ビル用マルチエアコンなどのように、熱源機(室外機)が建物外に配置され、室内機が建物の室内に配置されたものがある。このような空気調和装置の冷媒回路を循環する冷媒は、室内機の熱交換器に供給される空気に放熱(吸熱)して、当該空気を加温又は冷却する。そして、加温又は冷却された空気が、空調対象空間に送り込まれて暖房又は冷房が行われるようになっている。
このような空気調和装置に使用される熱源側冷媒としては、たとえばHFC(ハイドロフルオロカーボン)系冷媒が多く採用されている。また、熱源側冷媒としては、二酸化炭素(CO)等の自然冷媒を使うものも提案されている。
空気調和機には、複数の室内機を有し、該複数の室内機のそれぞれが、暖房運転又は冷房運転を選択できるように構成したものが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の技術は、全室内機が冷房運転を実施する全冷房モード、全室内機が暖房運転を実施する全暖房モード、暖房負荷の方が大きい冷暖同時運転としての冷暖同時暖房主体モード、及び冷房負荷の方が大きい冷暖同時運転としての冷暖同時冷房主体モードを備えている。そして、特許文献1に記載の技術は、複数の四方弁のうちのいずれかを切り替えることで、全暖房モードと冷暖同時暖房主体モードとの切り替え、又は、全冷房モードと冷暖同時冷房主体モードとの切り替えを行うものである。
また、チラーシステムに代表される別の構成の空気調和装置も存在している。このような空気調和装置では、室外に配置した熱源機において、冷熱または温熱を生成し、室外機内に配置した熱交換器で水や不凍液等の熱媒体を加熱または冷却し、これを空調対象域に配置した室内機であるファンコイルユニットやパネルヒーター等に搬送し、冷房あるいは暖房を実行するようになっている(たとえば、特許文献2参照)。
また、熱源機と室内機の間に4本の水配管を接続し、冷却、加熱した水等を同時に供給し、室内機において冷房または暖房を自由に選択できる排熱回収型チラーと呼ばれる熱源側熱交換器も存在している(たとえば、特許文献3参照)。
1次冷媒及び2次冷媒の熱交換器を各室内機の近傍に配置し、室内機に2次冷媒を搬送するように構成されている空気調和装置も存在している(たとえば、特許文献4参照)。
また、室外機と熱交換器を持つ分岐ユニットとの間を2本の配管で接続し、室内機に2次冷媒を搬送するように構成されている空気調和装置も存在している(たとえば、特許文献5参照)。
特開2006−78026号公報(たとえば、図1及び図2) 特開2005−140444号公報(たとえば、4頁及び図1) 特開平5−280818号公報(たとえば、4、5頁及び図1) 特開2001−289465号公報(たとえば、5〜8頁、図1及び図2) 特開2003−343936号公報(たとえば、5頁及び図1)
特許文献1に記載の技術は、四方弁を利用して、全暖房モードと冷暖同時暖房主体モードとの間の運転モードの切り替え、又は、全冷房モードと冷暖同時冷房主体モードとの間の運転モードの切り替えを行うものである。したがって、空気調和装置が暖房運転時において、室内機が要求する負荷が頻繁に変わると、全暖房モードと冷暖同時暖房主体モードとの切り替えが頻繁になされることになる。また、空気調和装置が冷房運転時においても、室内機が要求する負荷が頻繁に変わると、全冷房モードと冷暖同時冷房主体モードとの切り替えが頻繁になされることになる。
このように、全暖房モードと冷暖同時暖房主体モードとの切り替え、又は、全冷房モードと冷暖同時冷房主体モードとの切り替えが頻繁になされると、その分、運転モードに対応する四方弁の切り替え頻度も多くなるので、四方弁が摩耗して劣化してしまう可能性があった。また、四方弁の切り替え回数が多い分、四方弁の切り替え時に発生する冷媒圧力変動時間も長くなってしまっていた。
さらに、四方弁の切り替え回数が多い分、切替音の発生頻度が多くなってしまっていた。そして、この切り替え頻度の多くなる四方弁が、たとえば室内の近傍に設置されていると、その分切替音が室内に漏洩しやすくなり、ユーザーの快適性を低減させてしまう可能性がある。
特許文献2、3に記載の技術は、建物外の熱源機において熱媒体を加熱または冷却し、室内機側に搬送するものである。つまり、熱源機と室内機とを熱媒体配管で接続するので、その分循環経路が長くなる。ここで、熱媒体は熱源側冷媒と比較すると、所定の加熱、又は冷却の仕事をする熱を搬送しようとすると、搬送動力などによるエネルギーの消費量が大きい。したがって、特許文献2、3に記載の技術は、熱媒体の循環経路が長い分、搬送動力が非常に大きくなってしまっていた。
特許文献3に記載の技術は、複数の室内機を有し、これらの室内機ごとに冷房、又は暖房を選択可能とするために、室外側から室内側までが4本の配管で接続されたものである。また、特許文献5に記載の技術は、分岐ユニットと延長配管との接続が冷房2本、暖房2本の合計4本の配管でなされているため、結果的に室外機と分岐ユニットとが4本の配管で接続されているシステムと類似の構成を有するものである。
このように、特許文献3、5に記載の技術は、室外側から室内側まで4本の配管を接続しなければならず、工事性が悪いものとなっていた。
特許文献4に記載に記載の技術は、熱媒体を搬送するためのポンプを室内機ごとに個別に搭載されているものである。これにより、特許文献4に記載の技術は、ポンプの台数の分だけ高価なシステムとなるだけでなく、ポンプから発生する音も大きいものとなり、実用的なものではなかった。
加えて、冷媒が流れる熱交換器が室内機の近傍に配置されているので、冷媒が室内、又は室内の近傍で漏れる可能性があった。
特許文献5に記載の技術は、熱交換後の1次冷媒が熱交換前の1次冷媒と同じ流路に流入しているため、複数の室内機を接続した場合に、各室内機にて最大能力を発揮することができず、エネルギー的に無駄な構成となっていた。
本発明は、上記のような課題の少なくとも1つを解決するためになされたもので、四方弁の切り替え回数を低減することで、四方弁の切り替えによる摩耗の低減、及び切り替えに伴う冷媒変動の回数の低減をして、動作信頼性を向上させた空気調和装置を提供することを第1の目的としている。
また、全暖房運転モードと冷暖房同時暖房主体運転モード、又は、全冷房運転モードと冷暖房同時冷房主体運転モードとの間の運転モードを切り替える四方弁の切り替え回数を低減し、四方弁が室内の近傍に設置されていても、ユーザーの快適性が低減してしまうことを抑制する空気調和装置を提供することを第2の目的としている。
本発明に係る空気調和装置は、圧縮機、第1冷媒流路切替装置、及び熱源側熱交換器が搭載された室外ユニットと、複数の熱媒体間熱交換器、複数の絞り装置、及び複数の第2冷媒流路切替装置が搭載された中継ユニットと、利用側熱交換器が搭載された少なくとも1つの室内ユニットとを備え、圧縮機、第1冷媒流路切替装置、絞り装置、第2冷媒流路切替装置及び熱媒体間熱交換器を冷媒配管で接続して、冷媒が循環する冷凍サイクル回路を構成し、熱媒体間熱交換器、及び利用側熱交換器を熱媒体配管で接続し、冷媒と異なる熱媒体が循環する熱媒体循環回路を構成し、熱媒体間熱交換器に対応する第2冷媒流路切替装置を切り替えて熱媒体間熱交換器を凝縮器、又は蒸発器として機能させる空気調和装置において、熱媒体間熱交換器の全てを凝縮器として機能させる全暖房運転モードと、熱媒体間熱交換器の少なくとも1つを凝縮器、少なくとも1つを蒸発器として機能させ、暖房負荷が冷房負荷より大きい暖房主体運転モードと、暖房主体運転モードから全暖房運転モードへの変更時、外気温度が所定の温度以上のときに、暖房主体運転モードにおいて凝縮器として機能している熱媒体間熱交換器の少なくとも1つを凝縮器として継続して機能させ、暖房主体運転モードの蒸発器として機能している熱媒体間熱交換器に冷媒を供給しない全暖房暫定運転モードと、熱媒体間熱交換器の全てを蒸発器として機能させる全冷房運転モードと、熱媒体間熱交換器の少なくとも1つを蒸発器、少なくとも1つを凝縮器として機能させ、冷房負荷が暖房負荷より大きい冷房主体運転モードと、冷房主体運転モードから全冷房運転モードへの変更時、外気温度が所定の温度以下のときに、冷房主体運転モードにおいて蒸発器として機能している熱媒体間熱交換器の少なくとも1つを蒸発器として継続して機能させ、冷房主体運転モードの凝縮器として機能している熱媒体間熱交換器に冷媒を供給しない全冷房暫定運転モードとを有するものである。
本発明に係る空気調和装置によれば、運転モードに対応する四方弁(第2流路切替装置)の切り替え回数を低減することができるので、四方弁の動作による劣化の低減、及び切り替えに伴う冷媒変動の回数の低減ができ、空気調和機の動作信頼性を向上させることができる。また、四方弁の切り替え回数を低減することができることにより、その分切替音の発生頻度が低減する。これにより、四方弁が室内の近傍に設置されていても、ユーザーの快適性が低減してしまうことを抑制することができる。
本発明の実施の形態1に係る空気調和装置の設置例を示す概略図である。 本発明の実施の形態1に係る空気調和装置における冷媒回路構成の一例を示す図である。 図2に示す空気調和装置の全冷房運転モード時における冷媒の流れを示す冷媒回路図である。 図2に示す空気調和装置の冷暖房混在運転モードの冷房主体運転モード時における冷媒の流れを示す冷媒回路図である。 図2に示す空気調和装置の全暖房運転モード時における冷媒の流れを示す冷媒回路図である。 図2に示す空気調和装置の冷暖房混在運転モードの暖房主体運転モード時における冷媒の流れを示す冷媒回路図である。 図2に示す第2冷媒流路切替装置の切り替え、及び絞り装置の開度について、各運転モードに応じて説明する表である。 図2に示す空気調和装置において、第2冷媒流路切替装置の切り替え回数を低減するための制御について説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る空気調和装置の第2冷媒流路切替装置の切り替え、絞り装置の開度、及び室内ユニットの運転容量について各運転モードに応じて説明する表である。 本発明の実施の形態2に係る空気調和装置の第2冷媒流路切替装置の切り替え回数を低減するための制御について説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係る空気調和装置の第2冷媒流路切替装置の切り替え、絞り装置の開度、及び室内ユニットの運転容量について各運転モードに応じて説明する表である。 本発明の実施の形態3に係る空気調和装置の第2冷媒流路切替装置の切り替え回数を低減するための制御について説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態4に係る空気調和装置の第2冷媒流路切替装置の切り替え、絞り装置の開度について各運転モードに応じて説明する表である。 本発明の実施の形態4に係る空気調和装置の第2冷媒流路切替装置の切り替え回数を低減するための制御について説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態5に係る空気調和装置の第2冷媒流路切替装置の切り替え、絞り装置の開度、及び室内ユニットの運転容量について各運転モードに応じて説明する表である。 本発明の実施の形態5に係る空気調和装置の第2冷媒流路切替装置の切り替え回数を低減するための制御について説明するフローチャートである。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る空気調和装置の設置例を示す概略図である。
図1に示すように、本実施の形態1に係る空気調和装置は、室外ユニット(熱源機)1と、複数台の室内ユニット3と、室外ユニット1と室内ユニット3との間に介在する1台の中継ユニット2と、を有している。中継ユニット2は、熱源側冷媒と熱媒体とで熱交換を行なうものである。室外ユニット1と中継ユニット2とは、熱源側冷媒が流れる冷媒配管4で接続されている。中継ユニット2と室内ユニット3とは、熱媒体が流れる熱媒体配管5で接続されている。そして、室外ユニット1で生成された冷熱あるいは温熱は、中継ユニット2を介して室内ユニット3に配送されるようになっている。
室外ユニット1は、通常、ビルなどの建物9の外の空間(たとえば、屋上など)である室外空間6に配置され、中継ユニット2を介して室内ユニット3に冷熱または温熱を供給するものである。室内ユニット3は、建物9の内部の空間(たとえば、居室など)である室内空間7に冷房用空気あるいは暖房用空気を供給できる位置に配置され、空調対象空間となる室内空間7に冷房用空気あるいは暖房用空気を供給するものである。
中継ユニット2は、室外ユニット1で生成される温熱又は冷熱を、室内ユニット3に伝達するものである。この中継ユニット2は、室外ユニット1及び室内ユニット3とは別筐体として、室外空間6及び室内空間7とは別の位置に設置できるように構成されている。また、中継ユニット2は、冷媒配管4を介して室外ユニット1に接続され、また、熱媒体配管5を介して室内ユニット3に接続されている。
熱源側冷媒は、室外ユニット1から中継ユニット2に冷媒配管4を通して搬送される。搬送された熱源側冷媒は、中継ユニット2内の熱媒体間熱交換器(後述)にて熱媒体と熱交換を行ない、熱媒体を加温又は冷却する。つまり、熱媒体は、熱媒体間熱交換器で加温又は冷却されて温水又は冷水となる。中継ユニット2にて作られた温水又は冷水は、熱媒体搬送装置(後述)にて、熱媒体配管5を介して室内ユニット3へ搬送され、室内ユニット3にて室内空間7に対する暖房運転又は冷房運転に利用される。
熱源側冷媒としては、たとえばR−22、R−134aなどの単一冷媒、R−410A、R−404Aなどの擬似共沸混合冷媒、R−407Cなどの非共沸混合冷媒、化学式内に二重結合を含む、CF、CF=CHなどの地球温暖化係数が比較的小さい値とされている冷媒やその混合物、あるいはCOやプロパンなどの自然冷媒を用いることができる。
一方、熱媒体としては、たとえば水、不凍液、水と不凍液の混合液、水と防食効果が高い添加剤の混合液などを用いることができる。なお、本実施の形態1に係る空気調和装置100は、熱媒体として水が採用されているものとして説明する。
図1に示すように、本実施の形態1に係る空気調和装置は、室外ユニット1と中継ユニット2とが2本の冷媒配管4を用いて、中継ユニット2と各室内ユニット3とが2本の熱媒体配管5を用いて、それぞれ接続されている。このように、本実施の形態1に係る空気調和装置では、2本の配管(冷媒配管4、熱媒体配管5)を用いて各ユニット(室外ユニット1、中継ユニット2及び室内ユニット3)を接続することにより、施工が容易となっている。
なお、図1においては、中継ユニット2が、建物9の内部ではあるが室内空間7とは別の空間である天井裏などの空間(以下、単に空間8と称する)に設置されている状態を例に示している。中継ユニット2は、その他、エレベーターなどがある共用空間などに設置することも可能である。また、図1においては、室内ユニット3が天井カセット型である場合を例に示してあるが、これに限定されるものではなく、天井埋込型や天井吊下式など、室内空間7に直接またはダクトなどにより、暖房用空気あるいは冷房用空気を吹き出せるようになっていればどんな種類のものでもよい。
図1においては、室外ユニット1が室外空間6に設置されている場合を例に示しているが、これに限定するものではない。たとえば、室外ユニット1は、換気口付の機械室などの囲まれた空間に設置してもよく、排気ダクトで廃熱を建物9の外に排気することができるのであれば建物9の内部に設置してもよく、あるいは、水冷式の室外ユニット1を用いる場合にも建物9の内部に設置するようにしてもよい。このような場所に室外ユニット1を設置するとしても、特段の問題が発生することはない。
また、中継ユニット2は、室外ユニット1の近傍に設置してもよい。ただし、このように中継ユニット2を室外ユニット1の近傍に設置する場合には、中継ユニット2から室内ユニット3までを接続する熱媒体配管5の長さについて留意するとよい。これは、中継ユニット2から室内ユニット3までの距離が長くなると、その分熱媒体の搬送動力が大きくなり、省エネルギー化の効果は薄れるためである。
さらに、室外ユニット1、中継ユニット2及び室内ユニット3の接続台数は、図1に図示される台数に限定されるものではなく、本実施の形態1に係る空気調和装置が設置される建物9に応じて台数を決定すればよい。
室外ユニット1台に対して複数台の中継ユニット2を接続する場合、その複数台の中継ユニット2をビルなどの建物における共用スペースまたは天井裏などのスペースに点在して設置することができる。そうすることにより、各中継ユニット2内の熱媒体間熱交換器で空調負荷を賄うことができる。また、室内ユニット3を、各中継ユニット2内における熱媒体搬送装置の搬送許容範囲内の距離または高さに設置することが可能であり、ビルなどの建物全体へ対しての配置が可能となる。
図2は、本発明の実施の形態1に係る空気調和装置100における冷媒回路構成の一例を示す図である。図2に示すように、室外ユニット1と中継ユニット2とが、中継ユニット2に備えられている熱媒体間熱交換器25a、25bを介して冷媒配管4で接続されている。また、中継ユニット2と室内ユニット3とが、熱媒体間熱交換器25a、25bを介して熱媒体配管5で接続されている。つまり、熱媒体間熱交換器25a、25bは、冷媒配管4を介して供給される熱源側冷媒と、熱媒体配管5を介して供給される熱媒体とを熱交換させるものである。なお、冷媒配管4及び熱媒体配管5については、後述するものとする。
本実施の形態1に係る空気調和装置100は、熱源側冷媒を循環させる冷凍サイクルである冷媒循環回路A及び熱媒体を循環させる熱媒体循環回路Bとを有しており、各室内ユニット3の全てが冷房運転、暖房運転を選択できるものである。
ここで、運転中の室内ユニット3の全てが暖房運転を実行するモードを全暖房運転モード、運転中の室内ユニット3の全てが冷房運転を実行するモードを全冷房運転モード、冷房運転と暖房運転を実行する室内ユニット3が混在するモードを冷暖房混在運転モードと呼ぶものとする。なお、冷暖房混在運転モードには、冷房負荷の方が大きい冷房主体運転モード、及び暖房負荷の方が大きい暖房主体運転モードがある。
さらに、空気調和装置100は、全冷房暫定運転モードと全暖房暫定運転モードとを有している。全暖房暫定運転モードとは、暖房主体運転モードから全暖房運転モードへの変更時、外気温度が所定の温度以上のときに、暖房主体運転モードにおいて凝縮器として機能している熱媒体間熱交換器25の少なくとも1つを凝縮器として継続して機能させ、暖房主体運転モードの蒸発器として機能している熱媒体間熱交換器に冷媒を供給しない運転モードである。また、全冷房暫定運転モードとは、冷房主体運転モードから全冷房運転モードへの変更時、外気温度が所定の温度以下のときに、冷房主体運転モードにおいて蒸発器として機能している熱媒体間熱交換器25の少なくとも1つを蒸発器として継続して機能させ、冷房主体運転モードの凝縮器として機能している熱媒体間熱交換器25に冷媒を供給しない運転モードである。
[室外ユニット1]
室外ユニット1には、圧縮機10と、四方弁などの第1冷媒流路切替装置11と、熱源側熱交換器12と、アキュムレーター19とが冷媒配管4で接続されて搭載されている。また、室外ユニット1には、第1接続配管4a、第2接続配管4b、及び逆止弁13a〜13dが設けられている。第1接続配管4a、第2接続配管4b、及び逆止弁13a〜13dが設けられることで、本空気調和装置100は、暖房運転モードや冷房運転モードに関わらず、室外ユニット1から中継ユニット2に流入させる熱源側冷媒の流れを一定方向にすることができるようになっている。
圧縮機10は、冷媒を吸入し、その冷媒を圧縮して高温・高圧の状態にして冷媒循環回路Aに搬送するものである。この圧縮機10は、吐出側が第1冷媒流路切替装置11に接続され、吸引側がアキュムレーター19に接続されている。圧縮機10は、たとえば容量制御可能なインバータ圧縮機などで構成するとよい。
第1冷媒流路切替装置11は、全暖房運転モード時及び冷暖房混在運転モードの暖房主体運転モード時において、圧縮機10の吐出側と逆止弁13d、及び熱源側熱交換器12とアキュムレーター19の吸引側を接続するようにするものである。また、第1冷媒流路切替装置11は、全冷房運転モード時及び冷暖房混在運転モードの冷房主体運転モード時において、圧縮機10の吐出側と熱源側熱交換器12、及び逆止弁13cとアキュムレーター19の吸引側を接続するようにするものである。第1冷媒流路切替装置11は、たとえば四方弁などで構成するとよい。
熱源側熱交換器12は、暖房運転時には蒸発器として機能し、冷房運転時には凝縮器(または放熱器)として機能し、図示省略のファンなどの送風機から供給される空気の流体と熱源側冷媒との間で熱交換を行ない、その熱源側冷媒を蒸発ガス化または凝縮液化するものである。この熱源側熱交換器12は、暖房運転モード時において、一方が逆止弁13bに接続され、他方がアキュムレーター19の吸引側に接続される。また、熱源側熱交換器12は、冷房運転モード時において、一方が圧縮機10の吐出側に接続され、他方が逆止弁13aに接続される。熱源側熱交換器12は、たとえば冷媒配管を流れる冷媒とフィンを通過する空気との間で熱交換ができるようなプレートフィンアンドチューブ型熱交換器で構成するとよい。
アキュムレーター19は、暖房運転モード時と冷房運転モード時の違いによる余剰冷媒、過渡的な運転の変化(たとえば、室内ユニット3の運転台数の変化)に対する余剰冷媒を蓄えるものである。このアキュムレーター19は、暖房運転モード時において、吸引側が熱源側熱交換器12に接続され、吐出側が圧縮機10の吸引側に接続される。また、アキュムレーター19は、冷房運転モード時において、吸引側が逆止弁13cに接続され、吐出側が圧縮機10の吸引側に接続される。
逆止弁13cは、中継ユニット2と第1冷媒流路切替装置11との間における冷媒配管4に設けられ、所定の方向(中継ユニット2から室外ユニット1への方向)のみに熱源側冷媒の流れを許容するものである。
逆止弁13aは、熱源側熱交換器12と中継ユニット2との間における冷媒配管4に設けられ、所定の方向(室外ユニット1から中継ユニット2への方向)のみに熱源側冷媒の流れを許容するものである。
逆止弁13dは、第1接続配管4aに設けられ、暖房運転時において圧縮機10から吐出された熱源側冷媒を中継ユニット2に流通させるものである。
逆止弁13bは、第2接続配管4bに設けられ、暖房運転時において中継ユニット2から戻ってきた熱源側冷媒を圧縮機10の吸入側に流通させるものである。
第1接続配管4aは、室外ユニット1内において、第1冷媒流路切替装置11と逆止弁13cとの間における冷媒配管4と、逆止弁13aと中継ユニット2との間における冷媒配管4と、を接続するものである。第2接続配管4bは、室外ユニット1内において、逆止弁13cと中継ユニット2との間における冷媒配管4と、熱源側熱交換器12と逆止弁13aとの間における冷媒配管4と、を接続するものである。なお、図2では、第1接続配管4a、第2接続配管4b、逆止弁13a、逆止弁13b、逆止弁13c、及び、逆止弁13dを設けた場合を例に示しているが、これに限定するものではなく、これらを必ずしも設ける必要はない。
[室内ユニット3]
室内ユニット3には、利用側熱交換器35a〜35d(単に利用側熱交換器35とも称することもある)が備えられている。この利用側熱交換器35は、熱媒体配管5を介して熱媒体流量調整装置34a〜34d(単に熱媒体流量調整装置34とも称することもある)と、熱媒体配管5を介して第2熱媒体流路切替装置33a〜33d(単に、第2熱媒体流路切替装置33とも称することもある)に接続されている。この利用側熱交換器35は、図示省略のファンなどの送風機から供給される空気と熱媒体との間で熱交換を行ない、室内空間7に供給するための暖房用空気あるいは冷房用空気を生成するものである。
図2においては、4台の室内ユニット3a〜3dが、熱媒体配管5を介して中継ユニット2に接続されている場合の例を示している。また、室内ユニット3a〜3dに応じて、利用側熱交換器35も、紙面上側から利用側熱交換器35a、利用側熱交換器35b、利用側熱交換器35c、利用側熱交換器35dとする。なお、室内ユニット3の接続台数は、4台に限定されるものではない。
[中継ユニット2]
中継ユニット2には、2つの熱媒体間熱交換器25a、25b(単に熱媒体間熱交換器25と称することもある)と、2つの絞り装置26a、26b(単に絞り装置26と称することもある)と、2つの開閉装置(開閉装置27、開閉装置29)と、2つの第2冷媒流路切替装置28a、28b(単に第2冷媒流路切替装置28と称することもある)と、2つのポンプ31a、31b(単にポンプ31と称することもある)と、4つの第1熱媒体流路切替装置32a〜32d(単に第1熱媒体流路切替装置32と称することもある)と、4つの第2熱媒体流路切替装置33a〜33d(単に第2熱媒体流路切替装置33と称することもある)と、4つの熱媒体流量調整装置34a〜34d(単に熱媒体流量調整装置34と称することもある)と、が搭載されている。
熱媒体間熱交換器25は、凝縮器(放熱器)又は蒸発器として機能し、熱源側冷媒と熱媒体とで熱交換を行ない、室外ユニット1で生成され熱源側冷媒に貯えられた冷熱又は温熱を熱媒体に伝達するものである。つまり、暖房運転をしている際には、凝縮器(放熱器)として機能して熱源側冷媒の温熱を熱媒体に伝達し、冷房運転をしている際には、蒸発器として機能して熱源側冷媒の冷熱を熱媒体に伝達するものである。
熱媒体間熱交換器25aは、冷媒循環回路Aにおける絞り装置26aと第2冷媒流路切替装置28aとの間に設けられており、冷暖房混在運転モード時において熱媒体の冷却に供するものである。また、熱媒体間熱交換器25bは、冷媒循環回路Aにおける絞り装置26bと第2冷媒流路切替装置28bとの間に設けられており、冷暖房混在運転モード時において熱媒体の加熱に供するものである。
絞り装置26は、減圧弁や膨張弁としての機能を有し、熱源側冷媒を減圧して膨張させるものである。絞り装置26aは、全冷房運転モード時の熱源側冷媒の流れにおいて熱媒体間熱交換器25aの上流側に設けられている。絞り装置26bは、全冷房運転モード時の熱源側冷媒の流れにおいて熱媒体間熱交換器25bの上流側に設けられている。絞り装置26は、開度が可変に制御可能なもの、たとえば電子式膨張弁などで構成するとよい。
開閉装置27及び開閉装置29は、たとえば通電により開閉動作が可能な電磁弁などで構成され、それらが設けられている流路を開閉するものである。つまり、開閉装置27及び開閉装置29は、運転モードに応じて開閉が制御され、熱源側冷媒の流路を切り替えている。
開閉装置27は、熱源側冷媒の入口側における冷媒配管4(室外ユニット1と中継ユニット2とを接続している冷媒配管4のうち紙面最下段に位置する冷媒配管4)に設けられている。開閉装置29は、熱源側冷媒の入口側の冷媒配管4と出口側の冷媒配管4とを接続した配管に設けられている。なお、開閉装置27及び開閉装置29は、それらが設けられている流路を開閉が可能なものであればよく、たとえば電子式膨張弁などの開度を制御するものでもよい。
第2冷媒流路切替装置28は、四方弁などで構成され、運転モードに応じて熱媒体間熱交換器25が凝縮器又は蒸発器として作用するよう、熱源側冷媒の流れを切り替えるものである。第2冷媒流路切替装置28aは、全冷房運転モード時の熱源側冷媒の流れにおいて熱媒体間熱交換器25aの下流側に設けられている。第2冷媒流路切替装置28bは、全冷房運転モード時の熱源側冷媒の流れにおいて熱媒体間熱交換器25bの下流側に設けられている。
ポンプ31は、熱媒体配管5を流れる熱媒体を熱媒体循環回路Bに循環させるものである。ポンプ31aは、熱媒体間熱交換器25aと第2熱媒体流路切替装置33との間における熱媒体配管5に設けられている。ポンプ31bは、熱媒体間熱交換器25bと第2熱媒体流路切替装置33との間における熱媒体配管5に設けられている。ポンプ31は、たとえば容量制御可能なポンプなどで構成し、室内ユニット3における負荷の大きさによってその流量を調整できるようにしておくとよい。
なお、図2では、ポンプ31が、熱媒体間熱交換器25の下流側の熱媒体配管5に設けられた例を図示しているが、それに限定されるものではない。すなわち、ポンプ31は、熱媒体間熱交換器25の上流側の熱媒体配管5に設けられていてもよい。
第1熱媒体流路切替装置32は、利用側熱交換器35の熱媒体流路の出口側と、熱媒体間熱交換器25の熱媒体流路の入口側との接続を切り替えるものである。第1熱媒体流路切替装置32は、室内ユニット3の設置台数に応じた個数(ここでは4つ)が設けられるようになっている。第1熱媒体流路切替装置32は、三方のうちの一つが熱媒体間熱交換器25aに、三方のうちの一つが熱媒体間熱交換器25bに、三方のうちの一つが熱媒体流量調整装置34に、それぞれ接続され、利用側熱交換器35の熱媒体流路の出口側に設けられている。なお、室内ユニット3に対応させて、紙面上側から第1熱媒体流路切替装置32a、第1熱媒体流路切替装置32b、第1熱媒体流路切替装置32c、第1熱媒体流路切替装置32dとして図示している。また、熱媒体流路の切替には、一方から他方への完全な切替だけでなく、一方から他方への部分的な切替も含んでいるものとする。この第1熱媒体流路切替装置32は、たとえば三方弁などで構成するとよい。
第2熱媒体流路切替装置33は、熱媒体間熱交換器25の熱媒体流路の出口側と、利用側熱交換器35の熱媒体流路の入口側との接続を切り替えるものである。第2熱媒体流路切替装置33は、室内ユニット3の設置台数に応じた個数(ここでは4つ)が設けられるようになっている。第2熱媒体流路切替装置33は、三方のうちの一つが熱媒体間熱交換器25aに、三方のうちの一つが熱媒体間熱交換器25bに、三方のうちの一つが利用側熱交換器35に、それぞれ接続され、利用側熱交換器35の熱媒体流路の入口側に設けられている。なお、室内ユニット3に対応させて、紙面上側から第2熱媒体流路切替装置33a、第2熱媒体流路切替装置33b、第2熱媒体流路切替装置33c、第2熱媒体流路切替装置33dとして図示している。また、熱媒体流路の切替には、一方から他方への完全な切替だけでなく、一方から他方への部分的な切替も含んでいるものとする。この第2熱媒体流路切替装置33は、たとえば三方弁などで構成するとよい。
熱媒体流量調整装置34は、開口面積を制御できる二方弁などで構成されており、熱媒体配管5に流れる熱媒体の流量を制御するものである。熱媒体流量調整装置34は、室内ユニット3の設置台数に応じた個数(ここでは4つ)が設けられるようになっている。熱媒体流量調整装置34は、一方が利用側熱交換器35に、他方が第1熱媒体流路切替装置32に、それぞれ接続され、利用側熱交換器35の熱媒体流路の出口側に設けられている。すなわち、熱媒体流量調整装置34は、室内ユニット3へ流入する熱媒体の温度及び流出する熱媒体の温度により室内ユニット3へ流入する熱媒体の量を調整し、室内負荷に応じた最適な熱媒体量を室内ユニット3に提供可能とするものである。
なお、室内ユニット3に対応させて、紙面上側から熱媒体流量調整装置34a、熱媒体流量調整装置34b、熱媒体流量調整装置34c、熱媒体流量調整装置34dとして図示している。また、熱媒体流量調整装置34を利用側熱交換器35の熱媒体流路の入口側に設けてもよい。また、熱媒体流量調整装置34を利用側熱交換器35の熱媒体流路の入口側であって、第2熱媒体流路切替装置33と利用側熱交換器35との間に設けてもよい。さらに、室内ユニット3において、停止モードやサーモOFFなどの負荷を必要としていないときは、熱媒体流量調整装置34を全閉にすることにより、室内ユニット3への熱媒体供給を止めることができる。
なお、第1熱媒体流路切替装置32または第2熱媒体流路切替装置33において、熱媒体流量調整装置34の機能を付加したものを用いれば、熱媒体流量調整装置34を省略することも可能である。
[温度センサー]
空気調和装置100は、図1に示す室外空間6の温度を検出する室外空間温度検知手段42、室内ユニット3から流出してポンプ31に戻る熱媒体の温度を検知する4つの熱媒体温度検知手段43a〜43d(単に、熱媒体温度検知手段43とも称する)、及びポンプ31から室内ユニット3に送り込まれる熱媒体の温度を検出する4つの熱媒体温度検知手段44a〜44d(単に、熱媒体温度検知手段44とも称する)を有している。
室外空間温度検知手段42、熱媒体温度検知手段43、及び熱媒体温度検知手段44は、後述の制御装置51に接続されており、これらの検出結果が本空気調和装置100の各種制御に用いられる。これらは、たとえばサーミスタなどで構成できる。
室外空間温度検知手段42は、室外空間6の温度を検出するものである。室外空間温度検知手段42が設けられる位置は、特に限定されるものではないが、たとえば図2に示すように室外ユニット1内に設けられているとよい。
熱媒体温度検知手段43は、利用側熱交換器35と熱媒体流量調整装置34とを接続する熱媒体配管5に設けられ、利用側熱交換器35から流出した熱媒体の温度を検出するものである。熱媒体温度検知手段43は、室内ユニット3の設置台数に応じた個数(ここでは4つ)が設けられている。なお、熱媒体温度検知手段43が設置される位置は、特に限定されるものではなく、室内ユニット3内でもよいし、中継ユニット2内でもよい。ここでは、室内ユニット3に対応させて、紙面下側から熱媒体温度検知手段43d、熱媒体温度検知手段43c、熱媒体温度検知手段43b、熱媒体温度検知手段43aとして図示している。
熱媒体温度検知手段44は、第2熱媒体流路切替装置33と利用側熱交換器35とを接続する熱媒体配管5に設けられ、利用側熱交換器35に流入する熱媒体の温度を検出するものである。熱媒体温度検知手段44は、室内ユニット3の設置台数に応じた個数(ここでは4つ)が設けられている。なお、熱媒体温度検知手段43が設置される位置は、特に限定されるものではなく、室内ユニット3内でもよいし、中継ユニット2内でもよい。ここでは、室内ユニット3に対応させて、紙面下側から熱媒体温度検知手段44d、熱媒体温度検知手段44c、熱媒体温度検知手段44b、熱媒体温度検知手段44aとして図示している。
本実施の形態1に係る空気調和装置100は、通常運転として、全冷房運転、冷房主体運転、全暖房運転、及び暖房主体運転の4つの運転モードを備えている。また、本実施の形態1に係る空気調和装置100は、後述の図7及び図8にて説明するが、第2冷媒流量切替装置28の切り替え回数を低減する制御(四方弁切替低減制御)として、その4つの運転モードに加えて、全冷房暫定運転モード及び全暖房暫定運転モードの計6つの運転モードを備えている。すなわち、空気調和装置100は、通常運転から四方弁切替低減制御運転に移行すると、全冷房暫定運転モード及び全暖房暫定運転モードも実行可能となる。
本実施の形態1に係る空気調和装置100は、この四方弁切替低減制御を実行するにあたり、空気調和装置100の運転モードを検知する運転モード検知手段41、及び各種検知手段の検知結果などに基づいて各種機器を制御する制御装置51を有している。
[運転モード検知手段41]
運転モード検知手段41は、室内ユニット3a〜3d及び室外ユニット1の運転、及び運転負荷を検知し、それらに基づいて空気調和装置100の運転モードを判断し、該検知結果を制御装置51に出力するものである。なお、図2では、運転モード検知手段41が中継ユニット2に設置された例を図示しているが、それに限定されるものではない。
運転モード検知手段41は、室内ユニット3a〜3dの運転が全て冷房運転であるとき、すなわち冷房負荷が100%であるときに空気調和装置100が全冷房運転モードを実行していると判断する。
運転モード検知手段41は、室内ユニット3a〜3dの運転が冷房運転と暖房運転が混在しているが、運転負荷が冷房負荷の方が大きいときに、冷房主体運転モードを実行していると判断する。
運転モード検知手段41は、室内ユニット3a〜3dの運転が全て暖房運転であるとき、すなわち暖房負荷が100%であるときに空気調和装置100が全暖房運転モードを実行していると判断する。
運転モード検知手段41は、室内ユニット3a〜3dの運転が冷房運転と暖房運転が混在しているが、運転負荷が暖房負荷の方が大きいときに、暖房主体運転モードを実行していると判断する。
なお、運転モード検知手段41は、四方弁切替低減制御を実行するにあたり通常運転である4つの運転モードが検知できれば足りる。そして、全暖房暫定運転モード及び全冷房暫定運転モードについては、制御装置51が、暖房主体運転モードから全暖房運転モードに移行する際の特殊な運転モードを全暖房暫定運転モードと認識し、冷房主体運転モードから全冷房運転モードに移行する際の特殊な運転モードを全冷房暫定運転モードと認識している。
[制御装置51]
制御装置51は、マイコンなどで構成されており、圧縮機10の駆動周波数、送風機(図示省略)の回転数(ON/OFF含む)、第1冷媒流路切替装置11及び第2冷媒流路切替装置28の切り替え、絞り装置26の開度、ポンプ31の駆動、開閉装置27及び開閉装置29の開閉、第1熱媒体流路切替装置32及び第2熱媒体流路切替装置33の切り替え、熱媒体流量調整装置34の開度などを制御するものである。なお、圧縮機10の駆動周波数、送風機(図示省略)の回転数(ON/OFF含む)、第1冷媒流路切替装置11の切り替えについては、室外ユニット1に設置され、制御装置51とは別体である室外機制御装置(図示省略)に実行させてもよい。
ここで、制御装置51は、少なくとも、運転モード検知手段41、室外空間温度検知手段42、熱媒体温度検知手段43、及び熱媒体温度検知手段44などの検出結果、及びリモコンからの指示に基づいて、上記の各種機器を制御する。また、制御装置51は、運転モードの切り替え後の経過時間を計測する機能を有している。
この制御装置51は、熱媒体温度検知手段43の検出結果と熱媒体温度検知手段44の検出結果との差を演算する熱媒体温度差演算手段45と、第2冷媒流路切替装置28の切り替えの回数を低減する処理を行う四方弁切替低減手段50を有している。
熱媒体温度差演算手段45は、熱媒体温度検知手段43の検出結果である利用側熱交換器35から流出する熱媒体の温度と、熱媒体温度検知手段44の検出結果である利用側熱交換器35に流入する熱媒体の温度との差を演算するものである。
四方弁切替低減手段50は、熱媒体温度差演算手段45の演算結果、運転モード検知手段41の検出結果、室外空間温度検知手段42の検出結果、及び運転モードの切り替え後の経過時間の検出結果に基づいて、第2冷媒流路切替装置28の切り替えの回数を低減するように演算する。そして、制御装置51は、この四方弁切替低減手段50の検出結果に基づいて、絞り装置26の開度、及び第2冷媒流路切替装置28の切り替えの制御を行う。
なお、制御装置51は、図2では中継ユニット2に設けられた例を図示したが、室内ユニット3のユニット毎に設けてもよく、室外ユニット1に設けられていてもよい。
[運転モード]
空気調和装置100が実行する運転モードには、上述したように、通常の4つの運転モードに、第2冷媒流量切替装置28の切り替え回数を低減する制御(四方弁切替低減制御)として2つのモードを加えた6つの運転モードがある。
以下に、各運転モードについて、熱源側冷媒及び熱媒体の流れとともに説明する。
[全冷房運転モード(パターンNO.1)]
図3は、図2に示す空気調和装置100の全冷房運転モード時における冷媒の流れを示す冷媒回路図である。この図3では、利用側熱交換器35a〜利用側熱交換器35dの全部で冷熱負荷が発生している場合を例に全冷房運転モードについて説明する。なお、図3では熱源側冷媒の流れ方向を実線矢印で、熱媒体の流れ方向を破線矢印で示している。また、この全冷房運転モードは、図7に示すパターンNO.1の運転モードに対応する。
図3に示す全冷房運転モードの場合、室外ユニット1では第1冷媒流路切替装置11を圧縮機10から吐出された熱源側冷媒を熱源側熱交換器12へ流入させるように切り替える。
中継ユニット2では、ポンプ31a及びポンプ31bを駆動させ、熱媒体流量調整装置34a〜熱媒体流量調整装置34dを開放し、熱媒体間熱交換器25a及び熱媒体間熱交換器25bのそれぞれと利用側熱交換器35a〜利用側熱交換器35dとの間を熱媒体が循環するようにしている。また、第2冷媒流路切替装置28a及び第2冷媒流路切替装置28bは冷房側に切り替えられており、開閉装置27は開、開閉装置29は閉となっている。
なお、以上の説明において、第2冷媒流路切替装置28が冷房側に切り替えられているとは、室外ユニット1から中継ユニット2に流入した冷媒が、熱媒体間熱交換器25から第2冷媒流路切替装置28に向かう方向に流れるように切り替えられていることをさす。
まず始めに、冷媒循環回路Aにおける熱源側冷媒の流れについて説明する。
低温・低圧の冷媒が圧縮機10によって圧縮され、高温・高圧のガス冷媒となって吐出される。圧縮機10から吐出された高温・高圧のガス冷媒は、第1冷媒流路切替装置11を通り、熱源側熱交換器12を通過し、外気との熱交換を行い、高温高圧の液または二相冷媒となり、逆止弁13aを通過した後、第1接続配管4aを流れ、室外ユニット1から流出する。室外ユニット1から流出した高温・高圧の液または二相冷媒は、冷媒配管4を通って中継ユニット2に流入する。中継ユニット2に流入した高温・高圧の液または二相冷媒は、開閉装置27を通過した後、分岐されて絞り装置26a及び絞り装置26bで膨張させられて、低温・低圧の二相冷媒となる。これらの二相冷媒は、熱媒体循環回路Bを循環する熱媒体から吸熱しながら蒸発気化し、低温のガス冷媒となる。熱媒体間熱交換器25a及び熱媒体間熱交換器25bから流出したガス冷媒は、第2冷媒流路切替装置28a及び第2冷媒流路切替装置28bを通って中継ユニット2から流出し、第2接続配管4b、第1冷媒流路切替装置11、及びアキュムレーター19を介して圧縮機10へ再度吸入される。
このとき絞り装置26は、熱媒体間熱交換器25と絞り装置26との間を流れる熱源側冷媒の圧力を飽和温度換算した値と、熱媒体間熱交換器25の出口側の温度との差として得られるスーパーヒート(過熱度)が一定になるように開度が制御される。なお、熱媒体間熱交換器25の中間位置の温度が測定できる場合は、その中間位置での温度を換算した飽和温度を変わりに用いてもよい。この場合、圧力センサーを設置しなくて済み、安価にシステムを構成できる。
次に熱媒体循環回路Bにおける熱媒体の流れについて説明する。
全冷房運転モードでは、熱媒体間熱交換器25a及び熱媒体間熱交換器25bの双方で熱源側冷媒へ熱媒体の温熱が伝えられ、冷却された熱媒体がポンプ31a及びポンプ31bで加圧されて流出した熱媒体は、第2熱媒体流路切替装置33a〜第2熱媒体流路切替装置33dを介して、利用側熱交換器35a〜利用側熱交換器35dに流入する。そして、熱媒体が利用側熱交換器35a〜利用側熱交換器35dで室内空気から吸熱することで、室内空間7の冷房を行う。
それから、熱媒体は、利用側熱交換器35a〜利用側熱交換器35dから流出して熱媒体流量調整装置34a〜熱媒体流量調整装置34dに流入する。このとき、熱媒体流量調整装置34a〜熱媒体流量調整装置34dの作用によって熱媒体の流量他室内にて必要とされる空調負荷を賄うのに必要な流量に制御されて利用側熱交換器35a〜利用側熱交換器35dに流入するようになっている。熱媒体流量調整装置34a〜熱媒体流量調整装置34dから流出した熱媒体は第1熱媒体流路切替装置32a〜第1熱媒体流路切替装置32dを通って、熱媒体間熱交換器25a及び熱媒体間熱交換器25bへ流入し、室内ユニット3を通じて室内空間7から吸熱した分の熱量を冷媒側へ渡し、再びポンプ31a及びポンプ31bへ吸込まれる。
なお、利用側熱交換器35の熱媒体配管5内では第2熱媒体流路切替装置33から熱媒体流量調整装置34を経由して第1熱媒体流路切替装置32へ至る向きに熱媒体が流れている。
このとき、第1熱媒体流路切替装置32及び第2熱媒体流路切替装置33は、熱媒体間熱交換器25a及び熱媒体間熱交換器25bの双方へ流れる流路が確保されるように、中間的な開度、あるいは、熱媒体間熱交換器25a及び熱媒体間熱交換器25bの出口の熱媒体温度に応じた開度に制御されている。また、利用側熱交換器35は、その入口と出口の温度差で制御される。
[全冷房暫定運転モード(パターンNO.2)]
なお、図3に示す全冷房運転モードは、2つの熱媒体間熱交換器25a、25bで、熱媒体循環回路Bを循環する熱媒体を冷却するモードであったが(後述の図7のパターンNO.1に対応)、絞り装置26bを全閉とし、熱媒体間熱交換器25aのみで熱媒体循環回路Bを循環する熱媒体を冷却しても全冷房運転モードを実行することができる(後述の図7のパターンNO.2に対応)。これらの全冷房運転モードは、室内ユニット3で要求されている負荷に応じて切り替えられる。
ここで、全冷房暫定運転モード(パターンNO.2)は、冷房主体運転モード(パターンNO.3)からのみ、この全冷房暫定運転モード(パターンNO.2)に移行可能となっている。そして、全冷房暫定運転モード(パターンNO.2)からは、全冷房運転モード(パターンNO.1)または冷房主体運転モード(パターンNO.3)に移行することが可能となっている。
また、全冷房暫定運転モードでは、第2冷媒流路切替装置28a、28bの切り替え状態が冷暖房混在運転と同様である。すなわち、第2冷媒流路切替装置28aが、冷房側に切り替えられ、第2冷媒流路切替装置28bが、暖房側に切り替えられる。
[冷房主体運転モード(パターンNO.3)]
図4は、図2に示す空気調和装置100の冷暖房混在運転モードの冷房主体運転モード時における冷媒の流れを示す冷媒回路図である。冷房主体運転モードは、後述の図7のパターンNO.3に対応している。この図4では、利用側熱交換器35のうちのいずれかで温熱負荷が発生し、利用側熱交換器35のうちの残りで冷熱負荷が発生している場合である混在運転のうち、冷房主体運転モードについて説明する。なお、図4では、太線で表された配管が熱源側冷媒の循環する配管を示している。また、図4では、熱源側冷媒の流れ方向を実線矢印で、熱媒体の流れ方向を破線矢印で示している。この冷房主体運転モードは、図7に示すパターンNO.3の運転モードに対応する。
図4に示す冷房主体運転モードの場合、室外ユニット1では、第1冷媒流路切替装置11を、圧縮機10から吐出された熱源側冷媒を、熱源側熱交換器12を経由させて中継ユニット2へ流入させるように切り替える。中継ユニット2では、ポンプ31a及びポンプ31bを駆動させ、熱媒体流量調整装置34a〜熱媒体流量調整装置34dを開放し、熱媒体間熱交換器25aと冷熱負荷が発生している利用側熱交換器35との間を、熱媒体間熱交換器25bと温熱負荷が発生している利用側熱交換器35との間を、それぞれ熱媒体が循環するようにしている。また、第2冷媒流路切替装置28aは冷房側、第2冷媒流路切替装置28bは暖房側に切り替えられており、絞り装置26aは全開、開閉装置27は閉、開閉装置29は閉となっている。
まず始めに、冷媒循環回路Aにおける熱源側冷媒の流れについて説明する。
低温・低圧の冷媒が圧縮機10によって圧縮され、高温・高圧のガス冷媒となって吐出される。圧縮機10から吐出された高温・高圧のガス冷媒は、第1冷媒流路切替装置11、及び熱源側熱交換器12を通り、逆止弁13aを通過し、室外ユニット1から流出する。室外ユニット1から流出した高温・高圧の二相冷媒は、冷媒配管4を通って中継ユニット2に流入する。中継ユニット2に流入した高温・高圧の二相冷媒は、第2冷媒流路切替装置28bを通って凝縮器として作用する熱媒体間熱交換器25bに流入する。
熱媒体間熱交換器25bに流入した二相冷媒は、熱媒体循環回路Bを循環する熱媒体に放熱しながら凝縮液化し、液冷媒となる。熱媒体間熱交換器25bから流出した液冷媒は、絞り装置26bで膨張させられて低圧二相冷媒となる。この低圧二相冷媒は、絞り装置26aを介して蒸発器として作用する熱媒体間熱交換器25aに流入する。熱媒体間熱交換器25aに流入した低圧二相冷媒は、熱媒体循環回路Bを循環する熱媒体から吸熱することで低温・低圧のガス冷媒となり、熱媒体を冷却する。この低温・低圧のガス冷媒は、熱媒体間熱交換器25aから流出し、第2冷媒流路切替装置28aを介して中継ユニット2から流出し、冷媒配管4を通って再び室外ユニット1へ流入する。
室外ユニット1に流入した低温・低圧のガス冷媒は、逆止弁13cを通って、第1冷媒流路切替装置11及びアキュムレーター19を介して圧縮機10へ再度吸入される。
なお、絞り装置26bは、熱媒体間熱交換器25bの出口冷媒のサブクール(過冷却度)が目標値になるように開度が制御される。なお、絞り装置26bを全開とし、絞り装置26aで、サブクールを制御するようにしてもよい。
次に、熱媒体循環回路Bにおける熱媒体の流れについて説明する。
冷房主体運転モードでは、熱媒体間熱交換器25bで熱源側冷媒の温熱が熱媒体に伝えられ、熱媒体がポンプ31bによって熱媒体配管5内を流動させられることになる。また、冷房主体運転モードでは、熱媒体間熱交換器25aで熱源側冷媒の冷熱が熱媒体に伝えられ、冷やされた熱媒体がポンプ31aによって熱媒体配管5内を流動させられることになる。ポンプ31aで加圧されて流出した冷やされた熱媒体は、冷熱負荷が発生している利用側熱交換器35に第2熱媒体流路切替装置33を介して流入し、ポンプ31bで加圧されて流出した熱媒体は、温熱負荷が発生している利用側熱交換器35に第2熱媒体流路切替装置33を介して流入する。
このとき、第2熱媒体流路切替装置33は、接続されている室内ユニット3が暖房運転モードであるときは、熱媒体間熱交換器25b及びポンプ31bが接続されている方向に切替えられ、接続されている室内ユニット3が冷房運転モードであるときは、熱媒体間熱交換器25a及びポンプ31aが接続されている方向に切替えられる。すなわち、第2熱媒体流路切替装置33によって、室内ユニット3へ供給する熱媒体を暖房用又は冷房用に切り替えることを可能としている。
利用側熱交換器35では、熱媒体が室内空気から吸熱することによる室内空間7の冷房運転、または、熱媒体が室内空気に放熱することによる室内空間7の暖房運転を行なう。このとき、熱媒体流量調整装置34の作用によって熱媒体の流量が室内にて必要とされる空調負荷を賄うのに必要な流量に制御されて利用側熱交換器35に流入するようになっている。
冷房運転に利用され、利用側熱交換器35を通過し温度が上昇した熱媒体は、熱媒体流量調整装置34及び第1熱媒体流路切替装置32を通って、熱媒体間熱交換器25aに流入し、再びポンプ31aへ吸い込まれる。暖房運転に利用され、利用側熱交換器35を通過し温度が低下した熱媒体は、熱媒体流量調整装置34及び第1熱媒体流路切替装置32を通って、熱媒体間熱交換器25bへ流入し、再びポンプ31bへ吸い込まれる。このとき、第1熱媒体流路切替装置32は、接続されている室内ユニット3が暖房運転モードであるときは、熱媒体間熱交換器25b及びポンプ31bが接続されている方向に切替えられ、接続されている室内ユニット3が冷房運転モードであるときは、熱媒体間熱交換器25a及びポンプ31aが接続されている方向に切替えられる。
この間、暖かい熱媒体と冷たい熱媒体とは、第1熱媒体流路切替装置32及び第2熱媒体流路切替装置33の作用により、混合することなく、それぞれ温熱負荷、冷熱負荷がある利用側熱交換器35へ導入される。これにより、暖房運転モードで利用された熱媒体を暖房用途として冷媒から熱を与えている熱媒体間熱交換器25bへ、冷房運転モードで利用された熱媒体を冷房用途として冷媒が熱を受け取っている熱媒体間熱交換器25aへと流入させ、再度それぞれが冷媒と熱交換を行なった後、ポンプ31a及びポンプ31bへと搬送される。
なお、利用側熱交換器35の熱媒体配管5内では、暖房側、冷房側ともに、第2熱媒体流路切替装置33から熱媒体流量調整装置34を経由して第1熱媒体流路切替装置32へ至る向きに熱媒体が流れている。また、室内空間7にて必要とされる空調負荷は、暖房側においては暖房用の利用側熱交換器35に対応する熱媒体温度検知手段43と熱媒体温度検知手段44との検知結果の差を、冷房側においても冷房用の利用側熱交換器35に対応する熱媒体温度検知手段43と熱媒体温度検知手段44との検知結果の差との差を目標値として保つように制御することにより、賄うことができる。
[全暖房運転モード(パターンNO.6)]
図5は、図2に示す空気調和装置100の全暖房運転モード時における冷媒の流れを示す冷媒回路図である。この図5では、利用側熱交換器35a〜利用側熱交換器35dの全部で温熱負荷が発生している場合を例に全暖房運転モードについて説明する。なお、図5では、太線で表された配管が熱源側冷媒の流れる配管を示している。また、図5では、熱源側冷媒の流れ方向を実線矢印で、熱媒体の流れ方向を破線矢印で示している。この全暖房運転モードは、図7に示すパターンNO.6の運転モードに対応する。
図5に示す全暖房運転モードの場合、室外ユニット1では、第1冷媒流路切替装置11を、圧縮機10から吐出された熱源側冷媒を熱源側熱交換器12を経由させずに中継ユニット2へ流入させるように切り替える。中継ユニット2では、ポンプ31a及びポンプ31bを駆動させ、熱媒体流量調整装置34a〜熱媒体流量調整装置34dを開放し、熱媒体間熱交換器25a及び熱媒体間熱交換器25bのそれぞれと利用側熱交換器35a〜利用側熱交換器35dとの間を熱媒体が循環するようにしている。また、第2冷媒流路切替装置28a及び第2冷媒流路切替装置28bは暖房側に切り替えられており、開閉装置27は閉、開閉装置29は開となっている。
なお、上述の説明において、第2冷媒流路切替装置28が暖房側に切り替えられているとは、室外ユニット1から中継ユニット2に流入した冷媒が、第2冷媒流路切替装置28から熱媒体間熱交換器25に向かう方向に流れるように切り替えられていることをさす。
まず始めに、冷媒循環回路Aにおける熱源側冷媒の流れについて説明する。
低温・低圧の冷媒が圧縮機10によって圧縮され、高温・高圧のガス冷媒となって吐出される。圧縮機10から吐出された高温・高圧のガス冷媒は、第1冷媒流路切替装置11を通り、第1接続配管4aを流れ、逆止弁13dを通過し、室外ユニット1から流出する。室外ユニット1から流出した高温・高圧のガス冷媒は、冷媒配管4を通って中継ユニット2に流入する。中継ユニット2に流入した高温・高圧のガス冷媒は、分岐されて第2冷媒流路切替装置28a及び第2冷媒流路切替装置28bを通って、熱媒体間熱交換器25a及び熱媒体間熱交換器25bのそれぞれに流入する。
熱媒体間熱交換器25a及び熱媒体間熱交換器25bに流入した高温・高圧のガス冷媒は、熱媒体循環回路Bを循環する熱媒体に放熱しながら凝縮液化し、高圧の液冷媒となる。熱媒体間熱交換器25a及び熱媒体間熱交換器25bから流出した液冷媒は、絞り装置26a及び絞り装置26bで膨張させられて、低温・低圧の二相冷媒となる。これらの二相冷媒は、合流した後、開閉装置29を通って、中継ユニット2から流出し、冷媒配管4を通って再び室外ユニット1へ流入する。室外ユニット1に流入した冷媒は、第2接続配管4bを流れ、逆止弁13bを通過して、蒸発器として作用する熱源側熱交換器12に流入する。
そして、熱源側熱交換器12に流入した熱源側冷媒は、熱源側熱交換器12で室外空間6の空気(以下、外気と称する)から吸熱して、低温・低圧のガス冷媒となる。熱源側熱交換器12から流出した低温・低圧のガス冷媒は、第1冷媒流路切替装置11及びアキュムレーター19を介して圧縮機10へ再度吸入される。
このとき、絞り装置26は、熱媒体間熱交換器25と絞り装置26との間を流れる熱源側冷媒の圧力を飽和温度に換算した値と、熱媒体間熱交換器25の出口側の温度との差として得られるサブクール(過冷却度)が一定になるように開度が制御される。
次に、熱媒体循環回路Bにおける熱媒体の流れについて説明する。
全暖房運転モードでは、熱媒体間熱交換器25a及び熱媒体間熱交換器25bの双方で熱源側冷媒の温熱が熱媒体に伝えられ、暖められた熱媒体がポンプ31a及びポンプ31bによって熱媒体配管5内を流動させられることになる。ポンプ31a及びポンプ31bで加圧されて流出した熱媒体は、第2熱媒体流路切替装置33a〜第2熱媒体流路切替装置33dを介して、利用側熱交換器35a〜利用側熱交換器35dに流入する。そして、熱媒体が利用側熱交換器35a〜利用側熱交換器35dで室内空気に放熱することで、室内空間7の暖房を行なう。
それから、熱媒体は、利用側熱交換器35a〜利用側熱交換器35dから流出して熱媒体流量調整装置34a〜熱媒体流量調整装置34dに流入する。このとき、熱媒体流量調整装置34a〜熱媒体流量調整装置34dの作用によって熱媒体の流量が室内にて必要とされる空調負荷を賄うのに必要な流量に制御されて利用側熱交換器35a〜利用側熱交換器35dに流入するようになっている。熱媒体流量調整装置34a〜熱媒体流量調整装置34dから流出した熱媒体は、第1熱媒体流路切替装置32a〜第1熱媒体流路切替装置32dを通って、熱媒体間熱交換器25a及び熱媒体間熱交換器25bへ流入し、室内ユニット3を通じて室内空間7へ供給した分の熱量を冷媒側から受け取り、再びポンプ31a及びポンプ31bへ吸い込まれる。
なお、利用側熱交換器35の熱媒体配管5内では、第2熱媒体流路切替装置33から熱媒体流量調整装置34を経由して第1熱媒体流路切替装置32へ至る向きに熱媒体が流れている。また、室内空間7にて必要とされる空調負荷は、熱媒体温度検知手段43の検出結果と、熱媒体温度検知手段44の検出結果との差を目標値に保つように制御することにより、賄うことができる。
このとき、第1熱媒体流路切替装置32及び第2熱媒体流路切替装置33は、熱媒体間熱交換器25a及び熱媒体間熱交換器25bの双方へ流れる流路が確保されるように、中間的な開度、あるいは、熱媒体間熱交換器25a及び熱媒体間熱交換器25bの出口の熱媒体温度に応じた開度に制御されている。また、利用側熱交換器35は、その入口と出口の温度差で制御される。
全暖房運転モードを実行する際、熱負荷のない利用側熱交換器35(サーモOFF、停止モードを含む)へは熱媒体を流す必要がないため、熱媒体流量調整装置34により流路を閉じて、利用側熱交換器35へ熱媒体が流れないようにする。図5においては、利用側熱交換器35a〜利用側熱交換器35dの全部において熱負荷があるため熱媒体を流しているが、熱負荷がなくなった場合には対応する熱媒体流量調整装置34を全閉すればよい。そして、再度、熱負荷の発生があった場合には、対応する熱媒体流量調整装置34を開放し、熱媒体を循環させればよい。これについては、以下で説明する他の運転モードでも同様である。
[全暖房暫定運転モード(パターンNO.5)]
なお、図5に示す全暖房運転モードは、2つの熱媒体間熱交換器25a、25bで、熱媒体循環回路Bを循環する熱媒体を加温するモードであったが(後述の図7のパターンNO.6に対応)、絞り装置26aを全閉とし、熱媒体間熱交換器25bのみで熱媒体循環回路Bを循環する熱媒体を加温しても全暖房運転モードを実行することができる(後述の図7のパターンNO.5に対応)。これらの全暖房運転モードは、室内ユニット3で要求されている負荷に応じて切り替えられる。
ここで、全暖房暫定運転モード(パターンNO.5)は、暖房主体運転モード(パターンNO.4)からのみ、この全暖房暫定運転モード(パターンNO.5)に移行可能となっている。そして、全暖房暫定運転モード(パターンNO.5)からは、全暖房運転モード(パターンNO.6)または暖房主体運転モード(パターンNO.4)に移行することが可能となっている。
また、全暖房暫定運転モードでは、第2冷媒流路切替装置28a、28bの切り替え状態が冷暖房混在運転と同様である。すなわち、第2冷媒流路切替装置28aが、冷房側に切り替えられ、第2冷媒流路切替装置28bが、暖房側に切り替えられる。
[暖房主体運転モード(パターンNO.4)]
図6は、図2に示す空気調和装置100の冷暖房混在運転モードの暖房主体運転モード時における冷媒の流れを示す冷媒回路図である。暖房主体運転モードは、後述の図7のパターンNO.4に対応している。この図6では、利用側熱交換器35のうちのいずれかで温熱負荷が発生し、利用側熱交換器35のうちの残りで冷熱負荷が発生している場合である混在運転のうち、暖房主体運転モードについて説明する。なお、図6では、太線で表された配管が熱源側冷媒の循環する配管を示している。また、図6では、熱源側冷媒の流れ方向を実線矢印で、熱媒体の流れ方向を破線矢印で示している。暖房主体運転モードは、図7に示すパターンNO.4の運転モードに対応する。
図6に示す暖房主体運転モードの場合、室外ユニット1では、第1冷媒流路切替装置11を、圧縮機10から吐出された熱源側冷媒を、熱源側熱交換器12を経由させずに中継ユニット2へ流入させるように切り替える。中継ユニット2では、ポンプ31a及びポンプ31bを駆動させ、熱媒体流量調整装置34a〜熱媒体流量調整装置34dを開放し、熱媒体間熱交換器25aと冷熱負荷が発生している利用側熱交換器35との間を、熱媒体間熱交換器25bと温熱負荷が発生している利用側熱交換器35との間を、それぞれ熱媒体が循環するようにしている。また、第2冷媒流路切替装置28aは冷房側、第2冷媒流路切替装置28bは暖房側に切り替えられており、絞り装置26aは全開、開閉装置27は閉、開閉装置29は閉となっている。
まず始めに、冷媒循環回路Aにおける熱源側冷媒の流れについて説明する。
低温・低圧の冷媒が圧縮機10によって圧縮され、高温・高圧のガス冷媒となって吐出される。圧縮機10から吐出された高温・高圧のガス冷媒は、第1冷媒流路切替装置11及び逆止弁13dを通過し、室外ユニット1から流出する。室外ユニット1から流出した高温・高圧のガス冷媒は、冷媒配管4を通って中継ユニット2に流入する。中継ユニット2に流入した高温・高圧のガス冷媒は、第2冷媒流路切替装置28bを介して、凝縮器として作用する熱媒体間熱交換器25bに流入する。
熱媒体間熱交換器25bに流入した高温・高圧のガス冷媒は、熱媒体循環回路Bを循環する熱媒体に放熱しながら凝縮液化し、液冷媒となる。熱媒体間熱交換器25bから流出した液冷媒は、絞り装置26bで膨張させられて低圧二相冷媒となる。この低圧二相冷媒は、絞り装置26aを介して蒸発器として作用する熱媒体間熱交換器25aに流入する。熱媒体間熱交換器25aに流入した低圧二相冷媒は、熱媒体循環回路Bを循環する熱媒体から吸熱することで蒸発し、熱媒体を冷却する。この低圧二相冷媒は、熱媒体間熱交換器25aから流出し、第2冷媒流路切替装置28aを介して中継ユニット2から流出し、冷媒配管4を通って再び室外ユニット1へ流入する。
室外ユニット1に流入した低温・低圧の二相冷媒は、逆止弁13bを通過し、蒸発器として作用する熱源側熱交換器12に流入する。そして、熱源側熱交換器12に流入した冷媒は、熱源側熱交換器12で外気から吸熱して、低温・低圧のガス冷媒となる。熱源側熱交換器12から流出した低温・低圧のガス冷媒は、第1冷媒流路切替装置11及びアキュムレーター19を介して圧縮機10へ再度吸入される。
なお、絞り装置26bは、熱媒体間熱交換器25bの出口冷媒のサブクール(過冷却度)が目標値になるように開度が制御される。
次に、熱媒体循環回路Bにおける熱媒体の流れについて説明する。
暖房主体運転モードでは、熱媒体間熱交換器25bで熱源側冷媒の温熱が熱媒体に伝えられ、暖められた熱媒体がポンプ31bによって熱媒体配管5内を流動させられることになる。また、暖房主体運転モードでは、熱媒体間熱交換器25aで熱源側冷媒の冷熱が熱媒体に伝えられ、冷やされた熱媒体がポンプ31aによって熱媒体配管5内を流動させられることになる。ポンプ31aで加圧されて流出した冷やされた熱媒体は、冷熱負荷が発生している利用側熱交換器35に第2熱媒体流路切替装置33を介して流入し、ポンプ31bで加圧されて流出した熱媒体は、温熱負荷が発生している利用側熱交換器35に第2熱媒体流路切替装置33を介して流入する。
このとき、第2熱媒体流路切替装置33は、接続されている室内ユニット3が暖房運転モードであるときは、熱媒体間熱交換器25b及びポンプ31bが接続されている方向に切替えられ、接続されている室内ユニット3が冷房運転モードであるときは、熱媒体間熱交換器25a及びポンプ31aが接続されている方向に切替えられる。すなわち、第2熱媒体流路切替装置33によって、室内ユニット3へ供給する熱媒体を暖房用又は冷房用に切り替えることを可能としている。
利用側熱交換器35では、熱媒体が室内空気から吸熱することによる室内空間7の冷房運転、または、熱媒体が室内空気に放熱することによる室内空間7の暖房運転を行なう。このとき、熱媒体流量調整装置34の作用によって熱媒体の流量が室内にて必要とされる空調負荷を賄うのに必要な流量に制御されて利用側熱交換器35に流入するようになっている。
冷房運転に利用され、利用側熱交換器35を通過し温度が上昇した熱媒体は、熱媒体流量調整装置34及び第1熱媒体流路切替装置32を通って、熱媒体間熱交換器25aに流入し、再びポンプ31aへ吸い込まれる。暖房運転に利用され、利用側熱交換器35を通過し温度が低下した熱媒体は、熱媒体流量調整装置34及び第1熱媒体流路切替装置32を通って、熱媒体間熱交換器25bへ流入し、再びポンプ31bへ吸い込まれる。このとき、第1熱媒体流路切替装置32は、接続されている室内ユニット3が暖房運転モードであるときは、熱媒体間熱交換器25b及びポンプ31bが接続されている方向に切替えられ、接続されている室内ユニット3が冷房運転モードであるときは、熱媒体間熱交換器25a及びポンプ31aが接続されている方向に切替えられる。
この間、暖かい熱媒体と冷たい熱媒体とは、第1熱媒体流路切替装置32及び第2熱媒体流路切替装置33の作用により、混合することなく、それぞれ温熱負荷、冷熱負荷がある利用側熱交換器35へ導入される。これにより、暖房運転モードで利用された熱媒体を暖房用途として冷媒から熱を与えている熱媒体間熱交換器25bへ、冷房運転モードで利用された熱媒体を冷房用途として冷媒が熱を受け取っている熱媒体間熱交換器25aへと流入させ、再度それぞれが冷媒と熱交換を行なった後、ポンプ31a及びポンプ31bへと搬送される。
なお、利用側熱交換器35の熱媒体配管5内では、暖房側、冷房側ともに、第2熱媒体流路切替装置33から熱媒体流量調整装置34を経由して第1熱媒体流路切替装置32へ至る向きに熱媒体が流れている。また、室内空間7にて必要とされる空調負荷は、暖房側においては暖房用の利用側熱交換器35に対応する熱媒体温度検知手段43と熱媒体温度検知手段44との検知結果の差を、冷房側においても冷房用の利用側熱交換器35に対応する熱媒体温度検知手段43と熱媒体温度検知手段44との検知結果の差との差を目標値として保つように制御することにより、賄うことができる。
上述のように、本実施の形態1に係る空気調和装置100は、運転モードに応じて、第2冷媒流路切替装置28を冷媒側、又は、暖房側に切替えている。各モードにおける第2冷媒流路切替装置28a、28b、絞り装置26a、26b、開閉装置29の制御方法は図7に記載された項目のとおりとなっている。室内ユニット3の運転状態によって、中継ユニット2が有する第2冷媒流路切替装置28の切替状態が決定されるため、冷暖房混在運転モードで使用されて複数の室内ユニット3の運転モードの切替が頻繁になった際に、中継ユニット2が有する第2冷媒流路切替装置28の切替頻度も室内ユニット3の運転モード切替に伴い増加する。
このような理由から、第2冷媒流路切替装置28の切替頻度が増加するので、その分、高い耐久性が要求される。また、第2冷媒流路切替装置28の切替頻度が増加により、切替時に発生する冷媒圧力変動時間も長くなることから、冷媒圧力変動を抑制することが要求される。さらに、第2冷媒流路切替装置28の切替頻度が増加により、その分切替音の発生頻度が増加するので、第2冷媒流路切替装置28が室内の近傍に設置されていても、ユーザーの快適性が低減してしまうことを抑制することが要求される。
図7は、図2に示す第2冷媒流路切替装置28の切り替え、及び絞り装置26の開度について、各運転モードに応じて説明する表である。なお、図7におけるSHとはスーパーヒート(過熱度)をさし、SCがサブクール(過冷却度)をさす。
本実施の形態1に係る空気調和装置100は、室内ユニット3の要求する負荷によって運転モードが切り替えられ、それに伴い第2冷媒流路切替装置28の切り替えが決定される。
各運転モードにおける第2冷媒流路切替装置28の切り替え、及び絞り装置26の開度については次の通りである。
すなわち、2つの熱媒体間熱交換器25a、25bで、熱媒体循環回路Bを循環する熱媒体を加温する全暖房運転モードは、図7のパターンNO.6に対応し、2つの第2冷媒流路切替装置28は、暖房側に切り替えられ、また、2つの絞り装置26a、26bがサブクールが一定になるように開度が制御される。
また、熱媒体間熱交換器25bのみで、熱媒体循環回路Bを循環する熱媒体を加温する、全暖房暫定運転モードは、図7のパターンNO.5に対応し、第2冷媒流路切替装置28aは、冷房側に切り替えられ、第2冷媒流路切替装置28bが、暖房側に切り替えられる。また、絞り装置26aは全閉とし、絞り装置26bはサブクール(過冷却度)が一定になるように開度が制御される。
さらに、暖房主体運転モードにおいては、図7のパターンNO.4に対応し、第2冷媒流路切替装置28aは、冷房側に切り替えられ、第2冷媒流路切替装置28bが、暖房側に切り替えられる。また、絞り装置26aは全開とし、絞り装置26bがサブクール(過冷却度)が一定になるように開度が制御される。つまり、暖房主体運転モードと全暖房暫定運転モードとは、第2冷媒流路切替装置28の切り替えが同じである。
なお、パターンNO.4からパターンNO.6への移行においては、パターンNO.4からパターンNO.6に直接移行するか、或いはパターンNO.4からパターンNO.5を介してパターンNO.6に移行するものとする。
また、パターンNO.6からパターンNO.4への移行においては、パターンNO.6からパターンNO.4に直接移行するのみとし、パターンNO.5を介さないものとする。
一方、2つの熱媒体間熱交換器25a、25bで、熱媒体循環回路Bを循環する熱媒体を冷却する全冷房運転モードは、図7のパターンNO.1に対応し、2つの第2冷媒流路切替装置28は、冷房側に切り替えられ、また、2つの絞り装置26a、26bが、スーパーヒート(過熱度)が一定になるように開度が制御される。
また、熱媒体間熱交換器25aのみで、熱媒体循環回路Bを循環する熱媒体を加温する全冷房暫定運転モードは、図7のパターンNO.2に対応し、第2冷媒流路切替装置28aは、冷房側に切り替えられ、第2冷媒流路切替装置28bが、暖房側に切り替えられる。また、絞り装置26bは全閉とし、絞り装置26aがスーパーヒートが一定になるように開度が制御される。
さらに、冷房主体運転モードにおいては、図7のパターンNO.3に対応し、第2冷媒流路切替装置28aは、冷房側に切り替えられ、第2冷媒流路切替装置28bが、暖房側に切り替えられる。また、絞り装置26aは全開とし、絞り装置26bがサブクール(過冷却度)が一定になるように開度が制御される。つまり、冷房主体運転モードと全冷房暫定運転モードとは、第2冷媒流路切替装置28の切り替えが同じである。
なお、パターンNO.3からパターンNO.1への移行においては、パターンNO.3からパターンNO.1に直接移行するか、或いはパターンNO.3からパターンNO.2を介してパターンNO.1に移行するものとする。
また、パターンNO.1からパターンNO.3への移行においては、パターンNO.1からパターンNO.3に直接移行するのみとし、パターンNO.2を介さないものとする。
図7の表から、第2冷媒流路切替装置28の切り替えを、室内ユニット3の供給能力に対して最小限度にしていることが理解できる。
図8は、図2に示す空気調和装置100において、第2冷媒流路切替装置28の切り替え回数を低減するための制御(四方弁切替低減制御)について説明するフローチャートである。図8を参照して、制御装置51が実行する四方弁切替低減制御について説明する。
(ステップS201)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モード検出手段41の検出結果(室内ユニット3の運転モード、運転負荷、及び室外ユニット1の運転モードに関する情報)、室外空間温度検知手段42の検出結果、及び熱媒体温度差演算手段45の演算結果を受け取る。また、制御装置51は、運転モードの切り替えがあった際に、その切り替えから経過した時間に対応する情報も受けつけている。
(ステップS202)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードが冷房主体運転モード(図7のパターンNO.3に対応)であるかどうか判断する。
冷房主体運転モードであると判断された場合(YES)には、ステップS204に進む。
また、冷房主体運転モードでないと判断された場合(NO)には、ステップS203に進む。
(ステップS203)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードが暖房主体運転モード(図7のパターンNO.4に対応)であるかどうか判断する。
暖房主体運転モードであると判断された場合(YES)には、ステップS210に進む。
また、暖房主体運転モードでないと判断された場合(NO)には、ステップS202に戻る。
(ステップS204)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、室外空間温度検知手段42の検出結果Taが、所定温度T1以下であるかを判断する。
検出結果Taが、所定温度T1以下であると判断された場合(YES)には、ステップS205に進む。ステップS205に進む理由としては、室外がそれほど暑くないため、全冷房暫定運転モードによって室内ユニット3から要求されている冷房能力を賄うことができるからである。
検出結果Taが、所定温度T1以下でないと判断された場合(NO)には、ステップS207に進む。ステップS207に進む理由としては室外が暑いため、全冷房暫定運転モードでは、室内ユニット3から要求されている冷房能力を賄うことができないからである。
なお、この所定温度T1は、たとえば28℃とするとよい。
(ステップS205)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードが全冷房暫定運転モード(図7のパターンNO.2に対応)であるかどうか判断する。
全冷房暫定運転モードであると判断された場合(YES)には、ステップS206に進む。
全冷房暫定運転モードでないと判断された場合(NO)には、ステップS205−(1)に進む。
(ステップS205−(1))
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードを全冷房暫定運転モードに切り替える。ステップS205−(1)の制御の後、ステップS205−(2)に進む。
(ステップS205−(2))
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、全冷房暫定運転モードに切り替えてから、所定時間以上経過しているかを判断する。なお、図8に示すように、所定時間としてはたとえば30分以上とするとよい。
所定時間以上経過していると判断された場合(YES)には、ステップS206に進む。
所定時間以上経過していないと判断された場合(NO)には、ステップS205−(2)を再度実行する。
(ステップS206)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、熱媒体温度差演算手段45の検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいかを判断する。
検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいと判断された場合(YES)には、ステップS206を再度実行する。ステップS206を再度実行する理由としては、検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいので、全冷房暫定運転モードによる冷房運転の能力で充分であるからである。
検出結果Tbが、所定温度差T10より小さくないと判断された場合(NO)には、ステップS207に進む。ステップS207に進む理由としては、検出結果Tbが、所定温度差T10より小さくないので、全冷房暫定運転モードによる冷房運転の能力では足りないからである。
なお、この所定温度差T10は、たとえば5℃とするとよい。
また、制御装置51には、熱媒体温度差演算手段45の検出結果Tbと比較するための第1の基準値が、予め設定されている。そして、本ステップS206では、検出結果Tbと当該第1の基準値との差が所定温度差T10より小さいか否かによって、空気調和装置100の運転能力を判断することが可能となっている。
この第1の基準値は、室内ユニット3に供給される水量が一定であるという条件のもとで設定されている。なお、空気調和装置100の運転能力の過不足を判断することができればよく、室内ユニット3に供給される水量に変化を持たせる場合には、上述の第1の基準値に限定されるものではない。
(ステップS207)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードを全冷房運転モードに切り替える。
(ステップS210)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、室外空間温度検知手段42の検出結果Taが、所定温度T0以上であるかを判断する。
検出結果Taが、所定温度T0以上であると判断された場合(YES)には、ステップS211に進む。ステップS211に進む理由としては、室外がそれほど寒くないため、全暖房暫定運転モードによって室内ユニット3から要求されている暖房能力を賄うことができるからである。
検出結果Taが、所定温度T0以上でないと判断された場合(NO)には、ステップS213に進む。ステップS213に進む理由としては室外が寒いため、全暖房暫定運転モードでは、室内ユニット3から要求されている暖房能力を賄うことができないからである。
なお、この所定温度T0は、たとえば−5℃とするとよい。
(ステップS211)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードが全暖房暫定運転モード(図7のパターンNO.5に対応)であるかどうか判断する。
全暖房暫定運転モードであると判断された場合(YES)には、ステップS212に進む。
全暖房暫定運転モードでないと判断された場合(NO)には、ステップS211−(1)に進む。
(ステップS211−(1))
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードを全暖房暫定運転モードに切り替える。ステップS211−(1)の制御の後、ステップS205−(2)に進む。
(ステップS211−(2))
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、全暖房暫定運転モードに切り替えてから、所定時間以上経過しているかを判断する。なお、図8に示すように、所定時間としてはたとえば30分以上とするとよい。
所定時間以上経過していると判断された場合(YES)には、ステップS212に進む。
所定時間以上経過していないと判断された場合(NO)には、ステップS211−(2)を再度実行する。
(ステップS212)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、熱媒体温度差演算手段45の検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいかを判断する。
検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいと判断された場合(YES)には、ステップS212を再度実行する。ステップS212を再度実行する理由としては、検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいので、全暖房暫定運転モードによる暖房運転の能力で充分であるからである。
検出結果Tbが、所定温度差T10より小さくないと判断された場合(NO)には、ステップS213に進む。ステップS213に進む理由としては、検出結果Tbが、所定温度差T10より小さくないので、全暖房暫定運転モードによる暖房運転の能力では足りないからである。
なお、この所定温度差T10は、たとえば5℃とするとよい。
また、制御装置51には、熱媒体温度差演算手段45の検出結果Tbと比較するための第2の基準値が、予め設定されている。そして、本ステップS212では、検出結果Tbと当該第2の基準値との差が所定温度差T10より小さいか否かによって、空気調和装置100の運転能力を判断することが可能となっている。
この第2の基準値は、室内ユニット3に供給される水量が一定であるという条件のもとで設定されている。ここで、空気調和装置100の運転能力の過不足を判断することができればよく、室内ユニット3に供給される水量に変化を持たせる場合には、上述の第2の基準値に限定されるものではない。
(ステップS213)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードを全暖房運転モードに切り替える。
[実施の形態1に係る空気調和装置100の有する効果]
冷暖房混在運転モードが実行可能な従来の空気調和装置は、冷房主体運転モードと全冷房運転モード間、及び、暖房主体運転モードと全暖房運転モード間における、四方弁などの流路切替装置の切り替え回数の低減について考慮されたものではなかった。しかし、本実施の形態1に係る空気調和装置100は、上記のように、全冷房暫定運転モード及び全暖房暫定運転モードを備え、四方弁切替低減手段50による四方弁切替低減制御を実行することができる。
これは、冷房主体運転モードと全冷房運転モード間(ステップS202からステップS204間)、及び、暖房主体運転モードと全暖房運転モード間(ステップS203からステップS210間)の切り替え時に、第2冷媒流路切替装置28を切り替えないということである。すなわち、上記の運転モード間の切り替えにおいては、空気調和装置100の要求する暖房能力又は冷房能力が変化しても、第2冷媒流路切替装置28の切り替えが生じないということである。
したがって、本実施の形態1に係る空気調和装置100は、第2冷媒流路切替装置28の切り替え回数を低減することができるので、第2冷媒流路切替装置28の動作による劣化の低減、及び切り替えに伴う冷媒変動の回数の低減ができ、空気調和装置100の動作信頼性を向上させることができる。
また、第2冷媒流路切替装置28の切り替え回数を低減することができることにより、その分切替音の発生頻度を低減することができる。これにより、第2冷媒流路切替装置28が室内の近傍に設置されていても、ユーザーの快適性が低減してしまうことを抑制することができる。
なお、第2冷媒流路切替装置28は、四方弁で構成したものとして説明したが、たとえば三方弁や二方弁などを組み合わせて四方弁と同等の機能を有するもので構成してもよい。
実施の形態2.
図9は、実施の形態2に係る空気調和装置の第2冷媒流路切替装置28の切り替え、絞り装置26の開度、及び室内ユニット3の運転容量について各運転モードに応じて説明する表である。図10は、実施の形態2に係る空気調和装置の第2冷媒流路切替装置28の切り替え回数を低減するための制御について説明するフローチャートである。
なお、この実施の形態2では上述した実施の形態1との相違点を中心に説明するものとし、実施の形態1と同一部分には、同一符号を付している。また、実施の形態2に係る空気調和装置の冷媒回路構成及び運転モードについては、実施の形態1に係る空気調和装置100と同様である。
本実施の形態2に係る空気調和装置は、実施の形態1に係る空気調和装置100の室外空間温度に基づく制御(図8のステップS204及びステップS210参照)の代わりに、室内ユニット3の運転負荷(運転容量)に基づく制御(図10のステップS304及びステップS310参照)を実施するものである。
図9及び図10に基づいて、実施の形態2に係る空気調和装置の制御装置51が実行する四方弁切替低減制御について説明する。
(ステップS301)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モード検出手段41の検出結果(室内ユニット3の運転モード、運転負荷、及び室外ユニット1の運転モードに関する情報)、及び熱媒体温度差演算手段45の演算結果を受け取る。また、制御装置51は、運転モードの切り替えがあった際に、その切り替えから経過した時間に対応する情報も受けつけている。
(ステップS302)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードが冷房主体運転モード(図9のパターンNO.3に対応)であるかどうか判断する。
冷房主体運転モードであると判断された場合(YES)には、ステップS304に進む。
また、冷房主体運転モードでないと判断された場合(NO)には、ステップS303に進む。
(ステップS303)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードが暖房主体運転モード(図9のパターンNO.4に対応)であるかどうか判断する。
暖房主体運転モードであると判断された場合(YES)には、ステップS310に進む。
また、暖房主体運転モードでないと判断された場合(NO)には、ステップS302に戻る。
(ステップS304)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モード検出手段41で検出した冷房室内機運転容量Qaが、所定運転容量Q0以下であるかを判断する。
冷房室内機運転容量Qaが、所定運転容量Q0以下であると判断された場合(YES)には、ステップS305に進む。ステップS305に進む理由としては、室内ユニット3の冷房負荷(容量)がそれほど大きくないため、全冷房暫定運転モードによって室内ユニット3から要求されている冷房能力を賄うことができるからである。
冷房室内機運転容量Qaが、所定運転容量Q0以下でないと判断された場合(NO)には、ステップS307に進む。ステップS307に進む理由としては室内ユニット3の冷房負荷(容量)が大きいため、全冷房暫定運転モードでは、室内ユニット3から要求されている冷房能力を賄うことができないからである。
なお、この所定運転容量Q0は、たとえば50%負荷とするとよい。
(ステップS305)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードが全冷房暫定運転モード(図9のパターンNO.2に対応)であるかどうか判断する。
全冷房暫定運転モードであると判断された場合(YES)には、ステップS306に進む。
全冷房暫定運転モードでないと判断された場合(NO)には、ステップS305−(1)に進む。
(ステップS305−(1))
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードを全冷房暫定運転モードに切り替える。ステップS305−(1)の制御の後、ステップS305−(2)に進む。
(ステップS305−(2))
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、全冷房暫定運転モードに切り替えてから、所定時間以上経過しているかを判断する。なお、図10に示すように、所定時間としてはたとえば30分以上とするとよい。
所定時間以上経過していると判断された場合(YES)には、ステップS306に進む。
所定時間以上経過していないと判断された場合(NO)には、ステップS305−(2)を再度実行する。
(ステップS306)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、熱媒体温度差演算手段45の検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいかを判断する。
検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいと判断された場合(YES)には、ステップS306を再度実行する。ステップS306を再度実行する理由としては、検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいので、全冷房暫定運転モードによる冷房運転の能力で充分であるからである。
検出結果Tbが、所定温度差T10より小さくないと判断された場合(NO)には、ステップS307に進む。ステップS307に進む理由としては、検出結果Tbが、所定温度差T10より小さくないので、全冷房暫定運転モードによる冷房運転の能力では足りないからである。
なお、この所定温度差T10は、たとえば5℃とするとよい。
また、制御装置51には、熱媒体温度差演算手段45の検出結果Tbと比較するための第1の基準値が、予め設定されている。そして、本ステップS306では、検出結果Tbと当該第1の基準値との差が所定温度差T10より小さいか否かによって、実施の形態2に係る空気調和装置の運転能力を判断することが可能となっている。
この第1の基準値は、室内ユニット3に供給される水量が一定であるという条件のもとで設定されている。ここで、実施の形態2に係る空気調和装置の運転能力の過不足を判断することができればよく、室内ユニット3に供給される水量に変化を持たせる場合には、上述の第1の基準値に限定されるものではない。
(ステップS307)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードを全冷房運転モードに切り替える。
(ステップS310)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モード検出手段41で検出した暖房室内機運転容量Qbが、所定運転容量Q1以下であるかを判断する。
暖房室内機運転容量Qbが、所定運転容量Q1以下であると判断された場合(YES)には、ステップS311に進む。ステップS311に進む理由としては、室内ユニット3の暖房負荷(暖房容量)がそれほど大きくないため、全暖房暫定運転モードによって室内ユニット3から要求されている暖房能力を賄うことができるからである。
暖房室内機運転容量Qbが、所定運転容量Q1以下でないと判断された場合(NO)には、ステップS313に進む。ステップS313に進む理由としては室内ユニット3の暖房負荷(暖房容量)が大きいため、全暖房暫定運転モードでは、室内ユニット3から要求されている暖房能力を賄うことができないからである。
なお、この所定運転容量Q1は、たとえば50%負荷とするとよい。
(ステップS311)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードが全暖房暫定運転モード(図9のパターンNO.5に対応)であるかどうか判断する。
全暖房暫定運転モードであると判断された場合(YES)には、ステップS312に進む。
全暖房暫定運転モードでないと判断された場合(NO)には、ステップS311−(1)に進む。
(ステップS311−(1))
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードを全暖房暫定運転モードに切り替える。ステップS311−(1)の制御の後、ステップS305−(2)に進む。
(ステップS311−(2))
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、全暖房暫定運転モードに切り替えてから、所定時間以上経過しているかを判断する。なお、図10に示すように、所定時間としてはたとえば30分以上とするとよい。
所定時間以上経過していると判断された場合(YES)には、ステップS312に進む。
所定時間以上経過していないと判断された場合(NO)には、ステップS311−(2)を再度実行する。
(ステップS312)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、熱媒体温度差演算手段45の検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいかを判断する。
検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいと判断された場合(YES)には、ステップS312を再度実行する。ステップS312を再度実行する理由としては、検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいので、全暖房暫定運転モードによる暖房運転の能力で充分であるからである。
検出結果Tbが、所定温度差T10より小さくないと判断された場合(NO)には、ステップS313に進む。ステップS313に進む理由としては、検出結果Tbが、所定温度差T10より小さくないので、全暖房暫定運転モードによる暖房運転の能力では足りないからである。
なお、この所定温度差T10は、たとえば5℃とするとよい。
また、制御装置51には、熱媒体温度差演算手段45の検出結果Tbと比較するための第2の基準値が、予め設定されている。そして、本ステップS312では、検出結果Tbと当該第2の基準値との差が所定温度差T10より小さいか否かによって、実施の形態2に係る空気調和装置の運転能力を判断することが可能となっている。
この第2の基準値は、室内ユニット3に供給される水量が一定であるという条件のもとで設定されている。ここで、実施の形態2に係る空気調和装置の運転能力の過不足を判断することができればよく、室内ユニット3に供給される水量に変化を持たせる場合には、上述の第2の基準値に限定されるものではない。
(ステップS313)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードを全暖房運転モードに切り替える。
[実施の形態2に係る空気調和装置の有する効果]
本実施の形態2に係る空気調和装置は、室内ユニット3の運転負荷(運転容量)に基づいて運転モードを切り替える制御を有するものであり、実施の形態1に係る空気調和装置100と同様の効果を有する。
実施の形態3.
図11は、実施の形態3に係る空気調和装置の第2冷媒流路切替装置28の切り替え、絞り装置26の開度、及び室内ユニット3の運転容量について各運転モードに応じて説明する表である。図12は、実施の形態3に係る空気調和装置の第2冷媒流路切替装置28の切り替え回数を低減するための制御について説明するフローチャートである。
なお、この実施の形態3では上述した実施の形態1、2との相違点を中心に説明するものとし、実施の形態1、2と同一部分には、同一符号を付している。また、実施の形態3に係る空気調和装置の冷媒回路構成及び運転モードについては、実施の形態1に係る空気調和装置100と同様である。
本実施の形態3に係る空気調和装置の第2冷媒流路切替装置28の切り替え回数を低減するための制御は、実施の形態1に係る空気調和装置100の室外空間温度に基づく制御(図8のステップS204及びステップS210参照)と、実施の形態2に係る空気調和装置の室内ユニット3の運転負荷(運転容量)に基づく制御(図10のステップS304及びステップS310参照)と、が組み込まれたものである。
(ステップS401)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モード検出手段41の検出結果(室内ユニット3の運転モード、運転負荷、及び室外ユニット1の運転モードに関する情報)、室外空間温度検知手段42の検出結果、及び熱媒体温度差演算手段45の演算結果を受け取る。また、制御装置51は、運転モードの切り替えがあった際に、その切り替えから経過した時間に対応する情報も受けつけている。
(ステップS402)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードが冷房主体運転モード(図11のパターンNO.3に対応)であるかどうか判断する。
冷房主体運転モードであると判断された場合(YES)には、ステップS404に進む。
また、冷房主体運転モードでないと判断された場合(NO)には、ステップS403に進む。
(ステップS403)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードが暖房主体運転モード(図11のパターンNO.4に対応)であるかどうか判断する。
暖房主体運転モードであると判断された場合(YES)には、ステップS410に進む。
また、暖房主体運転モードでないと判断された場合(NO)には、ステップS402に戻る。
(ステップS404)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、室外空間温度検知手段42の検出結果Taが、所定温度T1以下であるかを判断する。
検出結果Taが、所定温度T1以下であると判断された場合(YES)には、ステップS406に進む。ステップS406に進む理由としては、室外がそれほど暑くないため、全冷房暫定運転モードによって室内ユニット3から要求されている冷房能力を賄うことができるからである。
検出結果Taが、所定温度T1以下でないと判断された場合(NO)には、ステップS405に進む。ステップS405に進む理由としては室外が暑いため、全冷房暫定運転モードでは、室内ユニット3から要求されている冷房能力を賄うことができない可能性があるからである。
なお、この所定温度T1は、たとえば28℃とするとよい。
(ステップS405)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モード検出手段41で検出した冷房室内機運転容量Qaが、所定運転容量Q0以下であるかを判断する。
冷房室内機運転容量Qaが、所定運転容量Q0以下であると判断された場合(YES)には、ステップS406に進む。ステップS406に進む理由としては、室外は暑いものの、室内ユニット3の冷房負荷(容量)がそれほど大きくないため、全冷房暫定運転モードによって室内ユニット3から要求されている冷房能力を賄うことができるからである。
冷房室内機運転容量Qaが、所定運転容量Q0以下でないと判断された場合(NO)には、ステップS408に進む。ステップS408に進む理由としては室外が暑く、且つ室内ユニット3の冷房負荷(容量)が大きいため、全冷房暫定運転モードでは、室内ユニット3から要求されている冷房能力を賄うことができないからである。
なお、この所定運転容量Q0は、たとえば50%負荷とするとよい。
(ステップS406)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードが全冷房暫定運転モード(図9のパターンNO.2に対応)であるかどうか判断する。
全冷房暫定運転モードであると判断された場合(YES)には、ステップS407に進む。
全冷房暫定運転モードでないと判断された場合(NO)には、ステップS406−(1)に進む。
(ステップS406−(1))
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードを全冷房暫定運転モードに切り替える。ステップS406−(1)の制御の後、ステップS406−(2)に進む。
(ステップS406−(2))
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、全冷房暫定運転モードに切り替えてから、所定時間以上経過しているかを判断する。なお、図12に示すように、所定時間としてはたとえば30分以上とするとよい。
所定時間以上経過していると判断された場合(YES)には、ステップS407に進む。
所定時間以上経過していないと判断された場合(NO)には、ステップS406−(2)を再度実行する。
(ステップS407)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、熱媒体温度差演算手段45の検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいかを判断する。
検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいと判断された場合(YES)には、ステップS407を再度実行する。ステップS407を再度実行する理由としては、検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいので、全冷房暫定運転モードによる冷房運転の能力で充分であるからである。
検出結果Tbが、所定温度差T10より小さくないと判断された場合(NO)には、ステップS408に進む。ステップS408に進む理由としては、検出結果Tbが、所定温度差T10より小さくないので、全冷房暫定運転モードによる冷房運転の能力では足りないからである。
なお、この所定温度差T10は、たとえば5℃とするとよい。
また、制御装置51には、熱媒体温度差演算手段45の検出結果Tbと比較するための第1の基準値が、予め設定されている。そして、本ステップS407では、検出結果Tbと当該第1の基準値との差が所定温度差T10より小さいか否かによって、実施の形態2に係る空気調和装置の運転能力を判断することが可能となっている。
この第1の基準値は、室内ユニット3に供給される水量が一定であるという条件のもとで設定されている。ここで、実施の形態3に係る空気調和装置の運転能力の過不足を判断することができればよく、室内ユニット3に供給される水量に変化を持たせる場合には、上述の第1の基準値に限定されるものではない。
(ステップS408)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードを全冷房運転モードに切り替える。
(ステップS410)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、室外空間温度検知手段42の検出結果Taが、所定温度T0以上であるかを判断する。
検出結果Taが、所定温度T0以上であると判断された場合(YES)には、ステップS412に進む。ステップS412に進む理由としては、室外がそれほど寒くないため、全暖房暫定運転モードによって室内ユニット3から要求されている暖房能力を賄うことができるからである。
検出結果Taが、所定温度T0以上でないと判断された場合(NO)には、ステップS411に進む。ステップS411に進む理由としては室外が寒いため、全暖房暫定運転モードでは、室内ユニット3から要求されている暖房能力を賄うことができないからである。
なお、この所定温度T0は、たとえば−5℃とするとよい。
(ステップS411)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モード検出手段41で検出した暖房室内機運転容量Qbが、所定運転容量Q1以下であるかを判断する。
暖房室内機運転容量Qbが、所定運転容量Q1以下であると判断された場合(YES)には、ステップS412に進む。ステップS412に進む理由としては、室外は寒いものの、室内ユニット3の暖房負荷(容量)がそれほど大きくないため、全暖房暫定運転モードによって室内ユニット3から要求されている暖房能力を賄うことができるからである。
暖房室内機運転容量Qbが、所定運転容量Q1以下でないと判断された場合(NO)には、ステップS414に進む。ステップS414に進む理由としては室外が寒く、且つ室内ユニット3の暖房負荷(容量)が大きいため、全暖房暫定運転モードでは、室内ユニット3から要求されている暖房能力を賄うことができないからである。
なお、この所定運転容量Q1は、たとえば50%負荷とするとよい。
(ステップS412)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードが全暖房暫定運転モード(図9のパターンNO.5に対応)であるかどうか判断する。
全暖房暫定運転モードであると判断された場合(YES)には、ステップS413に進む。
全暖房暫定運転モードでないと判断された場合(NO)には、ステップS412−(1)に進む。
(ステップS412−(1))
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードを全暖房暫定運転モードに切り替える。ステップS412−(1)の制御の後、ステップS412−(2)に進む。
(ステップS412−(2))
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、全暖房暫定運転モードに切り替えてから、所定時間以上経過しているかを判断する。なお、図12に示すように、所定時間としてはたとえば30分以上とするとよい。
所定時間以上経過していると判断された場合(YES)には、ステップS413に進む。
所定時間以上経過していないと判断された場合(NO)には、ステップS412−(2)を再度実行する。
(ステップS413)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、熱媒体温度差演算手段45の検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいかを判断する。
検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいと判断された場合(YES)には、ステップS413を再度実行する。ステップS413を再度実行する理由としては、検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいので、全暖房暫定運転モードによる暖房運転の能力で充分であるからである。
検出結果Tbが、所定温度差T10より小さくないと判断された場合(NO)には、ステップS414に進む。ステップS414に進む理由としては、検出結果Tbが、所定温度差T10より小さくないので、全暖房暫定運転モードによる暖房運転の能力では足りないからである。
なお、この所定温度差T10は、たとえば5℃とするとよい。
また、制御装置51には、熱媒体温度差演算手段45の検出結果Tbと比較するための第2の基準値が、予め設定されている。そして、本ステップS413では、検出結果Tbと当該第2の基準値との差が所定温度差T10より小さいか否かによって、実施の形態3に係る空気調和装置の運転能力を判断することが可能となっている。
この第2の基準値は、室内ユニット3に供給される水量が一定であるという条件のもとで設定されている。ここで、実施の形態3に係る空気調和装置の運転能力の過不足を判断することができればよく、室内ユニット3に供給される水量に変化を持たせる場合には、上述の第2の基準値に限定されるものではない。
(ステップS414)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードを全暖房運転モードに切り替える。
[実施の形態3に係る空気調和装置の有する効果]
本実施の形態3に係る空気調和装置は、実施の形態1に係る空気調和装置100の室外空間温度に基づく制御と、実施の形態2に係る空気調和装置の室内ユニット3の運転負荷(運転容量)に基づく制御と、を有するものであり、実施の形態1に係る空気調和装置100と同様の効果を有する。
実施の形態4.
図13は、実施の形態4に係る空気調和装置の第2冷媒流路切替装置28の切り替え、絞り装置26の開度について各運転モードに応じて説明する表である。図14は、実施の形態4に係る空気調和装置の第2冷媒流路切替装置28の切り替え回数を低減するための制御について説明するフローチャートである。
なお、この実施の形態4では上述した実施の形態1〜3との相違点を中心に説明するものとし、実施の形態1〜3と同一部分には、同一符号を付している。また、実施の形態4に係る空気調和装置の冷媒回路構成及び運転モードについては、実施の形態1に係る空気調和装置100と同様である。
本実施の形態4に係る空気調和装置は、実施の形態1に係る空気調和装置100の室外空間温度に基づく制御(図8のステップS204及びステップS210参照)を省略し、全冷房暫定運転モード又は全暖房暫定運転モードの判断(図8のステップS205及びステップS211参照)を実施するものである。
図13及び図14に基づいて、実施の形態4に係る空気調和装置の制御装置51が実行する四方弁切替低減制御について説明する。
(ステップS501)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モード検出手段41の検出結果(室内ユニット3の運転モード、運転負荷、及び室外ユニット1の運転モードに関する情報)、及び熱媒体温度差演算手段45の演算結果を受け取る。また、制御装置51は、運転モードの切り替えがあった際に、その切り替えから経過した時間に対応する情報も受けつけている。
(ステップS502)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードが冷房主体運転モード(図13のパターンNO.3に対応)であるかどうか判断する。
冷房主体運転モードであると判断された場合(YES)には、ステップS504に進む。
また、冷房主体運転モードでないと判断された場合(NO)には、ステップS503に進む。
(ステップS503)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードが暖房主体運転モード(図13のパターンNO.4に対応)であるかどうか判断する。
暖房主体運転モードであると判断された場合(YES)には、ステップS510に進む。
また、暖房主体運転モードでないと判断された場合(NO)には、ステップS502に戻る。
(ステップS504)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードが全冷房暫定運転モード(図13のパターンNO.2に対応)であるかどうか判断する。
全冷房暫定運転モードであると判断された場合(YES)には、ステップS505に進む。
全冷房暫定運転モードでないと判断された場合(NO)には、ステップS504−(1)に進む。
(ステップS504−(1))
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードを全冷房暫定運転モードに切り替える。ステップS504−(1)の制御の後、ステップS504−(2)に進む。
(ステップS504−(2))
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、全冷房暫定運転モードに切り替えてから、所定時間以上経過しているかを判断する。なお、図14に示すように、所定時間としてはたとえば30分以上とするとよい。
所定時間以上経過していると判断された場合(YES)には、ステップS505に進む。
所定時間以上経過していないと判断された場合(NO)には、ステップS504−(2)を再度実行する。
(ステップS505)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、熱媒体温度差演算手段45の検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいかを判断する。
検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいと判断された場合(YES)には、ステップS505を再度実行する。ステップS505を再度実行する理由としては、検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいので、全冷房暫定運転モードによる冷房運転の能力で充分であるからである。
検出結果Tbが、所定温度差T10より小さくないと判断された場合(NO)には、ステップS506に進む。ステップS506に進む理由としては、検出結果Tbが、所定温度差T10より小さくないので、全冷房暫定運転モードによる冷房運転の能力では足りないからである。
なお、この所定温度差T10は、たとえば5℃とするとよい。
また、制御装置51には、熱媒体温度差演算手段45の検出結果Tbと比較するための第1の基準値が、予め設定されている。そして、本ステップS505では、検出結果Tbと当該第1の基準値との差が所定温度差T10より小さいか否かによって、実施の形態4に係る空気調和装置の運転能力を判断することが可能となっている。
この第1の基準値は、室内ユニット3に供給される水量が一定であるという条件のもとで設定されている。ここで、実施の形態4に係る空気調和装置の運転能力の過不足を判断することができればよく、室内ユニット3に供給される水量に変化を持たせる場合には、上述の第1の基準値に限定されるものではない。
(ステップS506)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードを全冷房運転モードに切り替える。
(ステップS510)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードが全暖房暫定運転モード(図13のパターンNO.5に対応)であるかどうか判断する。
全暖房暫定運転モードであると判断された場合(YES)には、ステップS511に進む。
全暖房暫定運転モードでないと判断された場合(NO)には、ステップS510−(1)に進む。
(ステップS510−(1))
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードを全暖房暫定運転モードに切り替える。ステップS510−(1)の制御の後、ステップS510−(2)に進む。
(ステップS510−(2))
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、全暖房暫定運転モードに切り替えてから、所定時間以上経過しているかを判断する。なお、図14に示すように、所定時間としてはたとえば30分以上とするとよい。
所定時間以上経過していると判断された場合(YES)には、ステップS511に進む。
所定時間以上経過していないと判断された場合(NO)には、ステップS510−(2)を再度実行する。
(ステップS511)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、熱媒体温度差演算手段45の検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいかを判断する。
検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいと判断された場合(YES)には、ステップS511を再度実行する。ステップS511を再度実行する理由としては、検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいので、全暖房暫定運転モードによる暖房運転の能力で充分であるからである。
検出結果Tbが、所定温度差T10より小さくないと判断された場合(NO)には、ステップS512に進む。ステップS512に進む理由としては、検出結果Tbが、所定温度差T10より小さくないので、全暖房暫定運転モードによる暖房運転の能力では足りないからである。
なお、この所定温度差T10は、たとえば5℃とするとよい。
また、制御装置51には、熱媒体温度差演算手段45の検出結果Tbと比較するための第2の基準値が、予め設定されている。そして、本ステップS511では、検出結果Tbと当該第2の基準値との差が所定温度差T10より小さいか否かによって、実施の形態4に係る空気調和装置の運転能力を判断することが可能となっている。
この第2の基準値は、室内ユニット3に供給される水量が一定であるという条件のもとで設定されている。ここで、実施の形態4に係る空気調和装置の運転能力の過不足を判断することができればよく、室内ユニット3に供給される水量に変化を持たせる場合には、上述の第2の基準値に限定されるものではない。
(ステップS512)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードを全暖房運転モードに切り替える。
[実施の形態4に係る空気調和装置の有する効果]
本実施の形態4に係る空気調和装置は、実施の形態1に係る空気調和装置100の室外空間温度に基づく制御(図8のステップS204及びステップS210参照)を省略したものであり、冷房主体運転モードから全冷房運転モードへの切り替えの間に必ず全冷房暫定運転モードに切り替える(または暖房主体運転モードから全暖房運転モードへの切り替えの間に必ず全暖房暫定運転モードに切り替える)ことで第2冷媒流路切替装置28の切替頻度を軽減することができる。
なお、本実施の形態4に係る空気調和装置は、冷房主体運転モード(図13のパターンNO.3)から全冷房運転モード(図13のパターンNO.1)への切替え、及び暖房主体運転モード(図13のパターンNO.4)から全暖房運転モード(図13のパターンNO.6)への切替えが能力不足を検知してからとなる。しかし、本実施の形態4に係る空気調和装置は、たとえば、全冷房運転モード(図13のパターンNO.1)と冷房主体運転モード(図13のパターンNO.3)との間で運転モード切替頻度が多い時、暖房主体運転モード(図13のパターンNO.4)と全暖房運転モード(図13のパターンNO.6)の間で運転モード切替頻度が多くなる時には実施の形態1に係る空気調和装置100と同様の効果を有する。
実施の形態5.
図15は、実施の形態5に係る空気調和装置の第2冷媒流路切替装置28の切り替え、絞り装置26の開度について各運転モードに応じて説明する表である。図16は、実施の形態5に係る空気調和装置の第2冷媒流路切替装置28の切り替え回数を低減するための制御について説明するフローチャートである。
なお、この実施の形態5では上述した実施の形態1〜4との相違点を中心に説明するものとし、実施の形態1〜4と同一部分には、同一符号を付している。また、実施の形態5に係る空気調和装置の冷媒回路構成及び運転モードについては、実施の形態1に係る空気調和装置100と同様である。
実施の形態5における図16のフローチャートでは、実施の形態1におけるステップS202とステップS204との間に、全冷房運転モード(または全冷房暫定運転モード)と全暖房運転モード(または全暖房暫定運転モード)のどちらかへの切替えを判断するステップが追加されている。すなわち、冷房主体運転モードから「全冷房運転モードまたは全冷房暫定運転モード」にのみ移行するのではなく、冷房主体運転モードから「全暖房運転モードまたは全暖房暫定運転モード」に移行するか否かを判断するステップが追加されている。
また、実施の形態1におけるステップS203とステップS210との間にも上述と同様のステップが追加されている。なお、本ステップにおける「切替」は、たとえばユーザーなどによって設定されるものである。
(ステップS601)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モード検出手段41の検出結果(室内ユニット3の運転モード、運転負荷、及び室外ユニット1の運転モードに関する情報)、室外空間温度検知手段42の検出結果、及び熱媒体温度差演算手段45の演算結果を受け取る。また、制御装置51は、運転モードの切り替えがあった際に、その切替えから経過した時間に対応する情報も受けつけている。
(ステップS602)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードが冷房主体運転モード(図15のパターンNO.3に対応)であるかどうか判断する。
冷房主体運転モードであると判断された場合(YES)には、ステップS604に進む。
また、冷房主体運転モードでないと判断された場合(NO)には、ステップS603に進む。
(ステップS603)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードが暖房主体運転モード(図15のパターンNO.4に対応)であるかどうか判断する。
暖房主体運転モードであると判断された場合(YES)には、ステップS604に進む。
また、暖房主体運転モードでないと判断された場合(NO)には、ステップS602に戻る。
(ステップS604)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、「全冷房運転モードまたは全冷房暫定運転モード」(図15のパターンNO.1、2に対応)を実施するように切替られたかを判断する。なお、本ステップS604において、制御装置51は、室内ユニット3a〜3dで発生している空調負荷であって運転を継続している方の空調負荷に応じて「全冷房運転モードまたは全冷房暫定運転モード」を実施するか、又は「全暖房運転モードまたは全暖房暫定運転モード」を実施するか否かを決定する。すなわち、制御装置51は、冷房主体運転モード及び暖房主体運転モードのいずれかを実施していても、現時点における室内ユニット3a〜3dの空調負荷に応じて「全冷房運転モードまたは全冷房暫定運転モード」を優先的に実施するか、「全暖房運転モードまたは全暖房暫定運転モード」を優先的に実施するかを決定する。
これにより、たとえば室内ユニット3aで大きな冷房負荷が発生し、室内ユニット3b〜3dで小さな暖房負荷が発生している冷房主体運転モード時に、室内ユニット3aの運転が停止したような場合においても、冷房主体運転モードから全暖房運転モードへの移行が可能となる。
制御装置51は、切替えられたと判断された場合(YES)には、ステップS605に進む。
また、制御装置51は、切替えられていない(「全暖房運転モードまたは全暖房暫定運転モード」に切替えられた)と判断された場合(NO)には、ステップS609に進む。
(ステップS605)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、室外空間温度検知手段42の検出結果Taが、所定温度T1以下であるかを判断する。
検出結果Taが、所定温度T1以下であると判断された場合(YES)には、ステップS606に進む。ステップS606に進む理由としては、室外がそれほど暑くないため、全冷房暫定運転モードによって室内ユニット3から要求されている冷房能力を賄うことができるからである。
検出結果Taが、所定温度T1以下でないと判断された場合(NO)には、ステップS608に進む。ステップS608に進む理由としては室外が暑いため、全冷房暫定運転モードでは、室内ユニット3から要求されている冷房能力を賄うことができないからである。
なお、この所定温度T1は、たとえば28℃とするとよい。
(ステップS606)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードが全冷房暫定運転モード(図15のパターンNO.2に対応)であるかどうか判断する。
全冷房暫定運転モードであると判断された場合(YES)には、ステップS607に進む。
全冷房暫定運転モードでないと判断された場合(NO)には、ステップS606−(1)に進む。
(ステップS606−(1))
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードを全冷房暫定運転モードに切り替える。ステップS606−(1)の制御の後、ステップS606−(2)に進む。
(ステップS606−(2))
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、全冷房暫定運転モードに切り替えてから、所定時間以上経過しているかを判断する。なお、図16に示すように、所定時間としてはたとえば30分以上とするとよい。
所定時間以上経過していると判断された場合(YES)には、ステップS607に進む。
所定時間以上経過していないと判断された場合(NO)には、ステップS606−(2)を再度実行する。
(ステップS607)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、熱媒体温度差演算手段45の検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいかを判断する。
検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいと判断された場合(YES)には、ステップS607を再度実行する。ステップS607を再度実行する理由としては、検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいので、全冷房暫定運転モードによる冷房運転の能力で充分であるからである。
検出結果Tbが、所定温度差T10より小さくないと判断された場合(NO)には、ステップS608に進む。ステップS608に進む理由としては、検出結果Tbが、所定温度差T10より小さくないので、全冷房暫定運転モードによる冷房運転の能力では足りないからである。
なお、この所定温度差T10は、たとえば5℃とするとよい。
また、制御装置51には、熱媒体温度差演算手段45の検出結果Tbと比較するための第1の基準値が、予め設定されている。そして、本ステップS607では、検出結果Tbと当該第1の基準値との差が所定温度差T10より小さいか否かによって、空気調和装置100の運転能力を判断することが可能となっている。
この第1の基準値は、室内ユニット3に供給される水量が一定であるという条件のもとで設定されている。なお、空気調和装置100の運転能力の過不足を判断することができればよく、室内ユニット3に供給される水量に変化を持たせる場合には、上述の第1の基準値に限定されるものではない。
(ステップS608)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードを全冷房運転モードに切り替える。
(ステップS609)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、室外空間温度検知手段42の検出結果Taが、所定温度T0以上であるかを判断する。
検出結果Taが、所定温度T0以上であると判断された場合(YES)には、ステップS610に進む。ステップS610に進む理由としては、室外がそれほど寒くないため、全暖房暫定運転モードによって室内ユニット3から要求されている暖房能力を賄うことができるからである。
検出結果Taが、所定温度T0以上でないと判断された場合(NO)には、ステップS612に進む。ステップS612に進む理由としては室外が寒いため、全暖房暫定運転モードでは、室内ユニット3から要求されている暖房能力を賄うことができないからである。
なお、この所定温度T0は、たとえば−5℃とするとよい。
(ステップS610)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードが全暖房暫定運転モード(図15のパターンNO.5に対応)であるかどうか判断する。
全暖房暫定運転モードであると判断された場合(YES)には、ステップS611に進む。
全暖房暫定運転モードでないと判断された場合(NO)には、ステップS610−(1)に進む。
(ステップS610−(1))
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードを全暖房暫定運転モードに切り替える。ステップS610−(1)の制御の後、ステップS610−(2)に進む。
(ステップS610−(2))
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、全暖房暫定運転モードに切り替えてから、所定時間以上経過しているかを判断する。なお、図16に示すように、所定時間としてはたとえば30分以上とするとよい。
所定時間以上経過していると判断された場合(YES)には、ステップS611に進む。
所定時間以上経過していないと判断された場合(NO)には、ステップS610−(2)を再度実行する。
(ステップS611)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、熱媒体温度差演算手段45の検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいかを判断する。
検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいと判断された場合(YES)には、ステップS611を再度実行する。ステップS611を再度実行する理由としては、検出結果Tbが、所定温度差T10より小さいので、全暖房暫定運転モードによる暖房運転の能力で充分であるからである。
検出結果Tbが、所定温度差T10より小さくないと判断された場合(NO)には、ステップS612に進む。ステップS612に進む理由としては、検出結果Tbが、所定温度差T10より小さくないので、全暖房暫定運転モードによる暖房運転の能力では足りないからである。
なお、この所定温度差T10は、たとえば5℃とするとよい。
また、制御装置51には、熱媒体温度差演算手段45の検出結果Tbと比較するための第2の基準値が、予め設定されている。そして、本ステップS611では、検出結果Tbと当該第2の基準値との差が所定温度差T10より小さいか否かによって、空気調和装置100の運転能力を判断することが可能となっている。
この第2の基準値は、室内ユニット3に供給される水量が一定であるという条件のもとで設定されている。ここで、空気調和装置100の運転能力の過不足を判断することができればよく、室内ユニット3に供給される水量に変化を持たせる場合には、上述の第2の基準値に限定されるものではない。
(ステップS612)
制御装置51(四方弁切替低減手段50)は、運転モードを全暖房運転モードに切り替える。
[実施の形態5に係る空気調和装置の有する効果]
本実施の形態5に係る空気調和装置は、実施の形態1に係る空気調和装置100の室外空間温度に基づく制御に加え、「全冷房運転モードまたは全冷房暫定運転モード」と「全暖房運転モードまたは全暖房暫定運転モード」のどちらに切替えられたか否かを判断するステップS604が追加されたものである。本実施の形態5に係る空気調和装置も、実施の形態1に係る空気調和装置100と同様の効果を有する。
また、本実施の形態5では、実施の形態1をもとに説明したが、実施の形態2〜4に本ステップを追加しても同様の効果を有する。
また、本実施の形態1〜5に係る空気調和装置100は、中継ユニット2と室内ユニット3とが、熱媒体配管5を介して接続されるものであり、室外ユニット1と室内ユニット3とが熱媒体配管5で接続される構成ではない。つまり、室外ユニット1と中継ユニット2とが熱媒体配管で接続されない分、熱媒体配管5の全長を短く構成することができる。これにより、熱源側冷媒と比較すると、相対的に搬送効率が低い熱媒体の搬送距離を短くできるので、省エネルギー化を図ることができる。
また、空気調和装置100は、室外ユニット1と中継ユニット2とを接続する配管の本数は2本である。また、中継ユニット2と室内ユニット3とを接続する配管の本数は、室内ユニット3の台数×2本である。このように、室外ユニット1と中継ユニット2とを接続する配管(冷媒配管4)、及び中継ユニット2と室内ユニット3とを接続する配管(熱媒体配管5)の本数が少ない分、配管工事が容易となっている。つまり、本空気調和装置100は、工事性を向上させたものとなっている。
また、空気調和装置100は、熱媒体を搬送するためのポンプ31a、31bが、室内ユニット3a〜3dごとに個別に搭載された構成ではない。つまり、空気調和装置100は、ポンプの設置台数が2台であるので、コストアップ及びポンプから発生する音を抑制することができる。
さらに、空気調和装置100は、室内ユニット3の近傍に冷媒配管4が配置される構成でないので、熱源側冷媒が室内空間、又は室内空間の近傍に漏洩してしまうことが抑制される。
1 室外ユニット、2 中継ユニット、3 室内ユニット、3a〜3d 室内ユニット、4 冷媒配管、4a 第1接続配管、4b 第2接続配管、5 熱媒体配管、6 室外空間、7 室内空間、8 空間、9 建物、10 圧縮機、11 第1冷媒流路切替装置、12 熱源側熱交換器、13a〜13d 逆止弁、19 アキュムレーター、25 熱媒体間熱交換器、25a、25b 熱媒体間熱交換器、26 絞り装置、26a、26b 絞り装置、27 開閉装置、28 第2冷媒流路切替装置、28a、28b 第2冷媒流路切替装置、29 開閉装置、31 ポンプ、31a、31b ポンプ、32 第1熱媒体流路切替装置、32a〜32d 第1熱媒体流路切替装置、33 第2熱媒体流路切替装置、33a〜33d 第2熱媒体流路切替装置、34 熱媒体流量調整装置、34a〜34d 熱媒体流量調整装置、35 利用側熱交換器、35a〜35d 利用側熱交換器、41 運転モード検知手段、42 室外空間温度検知手段、43 熱媒体温度検知手段(室内ユニット戻り)、43a〜43d 熱媒体温度検知手段(室内ユニット戻り)、44 熱媒体温度検知手段(室内ユニット送り)、44a〜44d 熱媒体温度検知手段(室内ユニット送り)、45 熱媒体温度差演算手段、50 四方弁切替低減手段、51 制御装置、100 空気調和装置、A 冷媒循環回路、B 熱媒体循環回路。

Claims (10)

  1. 圧縮機、第1冷媒流路切替装置、及び熱源側熱交換器が搭載された室外ユニットと、
    複数の熱媒体間熱交換器、複数の絞り装置、及び複数の第2冷媒流路切替装置が搭載された中継ユニットと、
    利用側熱交換器が搭載された少なくとも1つの室内ユニットとを備え、
    前記圧縮機、前記第1冷媒流路切替装置、前記絞り装置、前記第2冷媒流路切替装置及び前記熱媒体間熱交換器を冷媒配管で接続して、冷媒が循環する冷凍サイクル回路を構成し、
    前記熱媒体間熱交換器、及び前記利用側熱交換器を熱媒体配管で接続し、前記冷媒と異なる熱媒体が循環する熱媒体循環回路を構成し、
    前記熱媒体間熱交換器に対応する前記第2冷媒流路切替装置を切り替えて前記熱媒体間熱交換器を凝縮器、又は蒸発器として機能させる空気調和装置において、
    前記熱媒体間熱交換器の全てを凝縮器として機能させる全暖房運転モードと、
    前記熱媒体間熱交換器の少なくとも1つを凝縮器、少なくとも1つを蒸発器として機能させ、暖房負荷が冷房負荷より大きい暖房主体運転モードと、
    前記暖房主体運転モードから前記全暖房運転モードへの変更時、外気温度が所定の温度以上のときに、前記暖房主体運転モードにおいて前記凝縮器として機能している前記熱媒体間熱交換器の少なくとも1つを凝縮器として継続して機能させ、前記暖房主体運転モードの前記蒸発器として機能している前記熱媒体間熱交換器に前記冷媒を供給しない全暖房暫定運転モードと、
    前記熱媒体間熱交換器の全てを蒸発器として機能させる全冷房運転モードと、
    前記熱媒体間熱交換器の少なくとも1つを蒸発器、少なくとも1つを凝縮器として機能させ、冷房負荷が暖房負荷より大きい冷房主体運転モードと、
    前記冷房主体運転モードから前記全冷房運転モードへの変更時、外気温度が所定の温度以下のときに、前記冷房主体運転モードにおいて前記蒸発器として機能している前記熱媒体間熱交換器の少なくとも1つを蒸発器として継続して機能させ、前記冷房主体運転モードの前記凝縮器として機能している前記熱媒体間熱交換器に前記冷媒を供給しない全冷房暫定運転モードとを有する
    ことを特徴とする空気調和装置。
  2. 圧縮機、第1冷媒流路切替装置、及び熱源側熱交換器が搭載された室外ユニットと、
    複数の熱媒体間熱交換器、複数の絞り装置、及び複数の第2冷媒流路切替装置が搭載された中継ユニットと、
    利用側熱交換器が搭載された少なくとも1つの室内ユニットとを備え、
    前記圧縮機、前記第1冷媒流路切替装置、前記絞り装置、前記第2冷媒流路切替装置及び前記熱媒体間熱交換器を冷媒配管で接続して、冷媒が循環する冷凍サイクル回路を構成し、
    前記熱媒体間熱交換器、及び前記利用側熱交換器を熱媒体配管で接続し、前記冷媒と異なる熱媒体が循環する熱媒体循環回路を構成し、
    前記熱媒体間熱交換器に対応する前記第2冷媒流路切替装置を切り替えて前記熱媒体間熱交換器を凝縮器、又は蒸発器として機能させる空気調和装置において、
    前記熱媒体間熱交換器の全てを凝縮器として機能させる全暖房運転モードと、
    前記熱媒体間熱交換器の少なくとも1つを凝縮器、少なくとも1つを蒸発器として機能させ、暖房負荷が冷房負荷より大きい暖房主体運転モードと、
    前記暖房主体運転モードから前記全暖房運転モードへの変更時、前記少なくとも1つの室内ユニットの暖房運転容量を合計した容量が所定容量以下のときに、前記暖房主体運転モードにおいて前記凝縮器として機能している前記熱媒体間熱交換器の少なくとも1つを凝縮器として継続して機能させ、前記暖房主体運転モードの前記蒸発器として機能している前記熱媒体間熱交換器に前記冷媒を供給しない全暖房暫定運転モードと、
    前記熱媒体間熱交換器の全てを蒸発器として機能させる全冷房運転モードと、
    前記熱媒体間熱交換器の少なくとも1つを蒸発器、少なくとも1つを凝縮器として機能させ、冷房負荷が暖房負荷より大きい冷房主体運転モードと、
    前記冷房主体運転モードから前記全冷房運転モードへの変更時、前記少なくとも1つの室内ユニットの冷房運転容量を合計した容量が所定容量以下のときに、前記冷房主体運転モードにおいて前記蒸発器として機能している前記熱媒体間熱交換器の少なくとも1つを蒸発器として継続して機能させ、前記冷房主体運転モードの前記凝縮器として機能している前記熱媒体間熱交換器に前記冷媒を供給しない全冷房暫定運転モードとを有する
    ことを特徴とする空気調和装置。
  3. 圧縮機、第1冷媒流路切替装置、及び熱源側熱交換器が搭載された室外ユニットと、
    複数の熱媒体間熱交換器、複数の絞り装置、及び複数の第2冷媒流路切替装置が搭載された中継ユニットと、
    利用側熱交換器が搭載された少なくとも1つの室内ユニットとを備え、
    前記圧縮機、前記第1冷媒流路切替装置、前記絞り装置、前記第2冷媒流路切替装置及び前記熱媒体間熱交換器を冷媒配管で接続して、冷媒が循環する冷凍サイクル回路を構成し、
    前記熱媒体間熱交換器、及び前記利用側熱交換器を熱媒体配管で接続し、前記冷媒と異なる熱媒体が循環する熱媒体循環回路を構成し、
    前記熱媒体間熱交換器に対応する前記第2冷媒流路切替装置を切り替えて前記熱媒体間熱交換器を凝縮器、又は蒸発器として機能させる空気調和装置において、
    前記熱媒体間熱交換器の全てを凝縮器として機能させる全暖房運転モードと、
    前記熱媒体間熱交換器の少なくとも1つを凝縮器、少なくとも1つを蒸発器として機能させ、暖房負荷が冷房負荷より大きい暖房主体運転モードと、
    前記暖房主体運転モードから前記全暖房運転モードへの変更時、外気温度が所定の温度以上である、又は外気温度が当該所定の温度未満であって前記少なくとも1つの室内ユニットの暖房運転容量を合計した容量が所定容量以下であるときに、前記暖房主体運転モードにおいて前記凝縮器として機能している前記熱媒体間熱交換器の少なくとも1つを凝縮器として継続して機能させ、前記暖房主体運転モードの前記蒸発器として機能している前記熱媒体間熱交換器に前記冷媒を供給しない全暖房暫定運転モードと、
    前記熱媒体間熱交換器の全てを蒸発器として機能させる全冷房運転モードと、
    前記熱媒体間熱交換器の少なくとも1つを蒸発器、少なくとも1つを凝縮器として機能させ、冷房負荷が暖房負荷より大きい冷房主体運転モードと、
    前記冷房主体運転モードから前記全冷房運転モードへの変更時、外気温度が所定の温度以下である、又は外気温度が当該所定の温度以上であって前記少なくとも1つの室内ユニットの冷房運転容量を合計した容量が所定容量以下であるときに、前記冷房主体運転モードにおいて前記蒸発器として機能している前記熱媒体間熱交換器の少なくとも1つを蒸発器として継続して機能させ、前記冷房主体運転モードの前記凝縮器として機能している前記熱媒体間熱交換器に前記冷媒を供給しない全冷房暫定運転モードとを有する
    ことを特徴とする空気調和装置。
  4. 圧縮機、第1冷媒流路切替装置、及び熱源側熱交換器が搭載された室外ユニットと、
    複数の熱媒体間熱交換器、複数の絞り装置、及び複数の第2冷媒流路切替装置が搭載された中継ユニットと、
    利用側熱交換器が搭載された少なくとも1つの室内ユニットとを備え、
    前記圧縮機、前記第1冷媒流路切替装置、前記絞り装置、前記第2冷媒流路切替装置及び前記熱媒体間熱交換器を冷媒配管で接続して、冷媒が循環する冷凍サイクル回路を構成し、
    前記熱媒体間熱交換器、及び前記利用側熱交換器を熱媒体配管で接続し、前記冷媒と異なる熱媒体が循環する熱媒体循環回路を構成し、
    前記熱媒体間熱交換器に対応する前記第2冷媒流路切替装置を切り替えて前記熱媒体間熱交換器を凝縮器、又は蒸発器として機能させる空気調和装置において、
    前記熱媒体間熱交換器の少なくとも1つを凝縮器、少なくとも1つを蒸発器として機能させ、暖房負荷が冷房負荷より大きい暖房主体運転モードと、
    前記暖房主体運転モードから切り替えられ、前記暖房主体運転モードにおいて前記凝縮器として機能している前記熱媒体間熱交換器の少なくとも1つを凝縮器として継続して機能させ、前記暖房主体運転モードの前記蒸発器として機能している前記熱媒体間熱交換器に前記冷媒を供給しない全暖房暫定運転モードと、
    前記全暖房暫定運転モードから切り替えられ、前記熱媒体間熱交換器の全てを凝縮器として機能させる全暖房運転モードと、
    前記熱媒体間熱交換器の少なくとも1つを蒸発器、少なくとも1つを凝縮器として機能させ、冷房負荷が暖房負荷より大きい冷房主体運転モードと、
    前記冷房主体運転モードから切り替えられ、前記冷房主体運転モードにおいて前記蒸発器として機能している前記熱媒体間熱交換器の少なくとも1つを蒸発器として継続して機能させ、前記冷房主体運転モードの前記凝縮器として機能している前記熱媒体間熱交換器に前記冷媒を供給しない全冷房暫定運転モードと、
    前記全冷房暫定運転モードから切り替えられ、前記熱媒体間熱交換器の全てを蒸発器として機能させる全冷房運転モードとを有する
    ことを特徴とする空気調和装置。
  5. 前記全冷房暫定運転モードで運転を開始してから所定時間経過後、前記利用側熱交換器の流入側と流出側における前記熱媒体の温度差が所定の値以上のときに、前記冷房主体運転モードで暖房用に利用していた前記熱媒体間熱交換器に対応する前記第2冷媒流路切替装置を切り替えて、全冷房運転モードに変更する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  6. 前記全暖房暫定運転モードで運転を開始してから所定時間経過後、前記利用側熱交換器の流入側と流出側における前記熱媒体の温度差が所定の値以上のときに、前記暖房主体運転モードで冷房用に利用していた前記熱媒体間熱交換器に対応する前記第2冷媒流路切替装置を切り替えて、全暖房運転モードに変更する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  7. 前記室内ユニットの運転、及び前記室内ユニットの空調負荷に基づいて、前記暖房運転モード、前記暖房主体運転モード、前記全冷房運転モード、及び前記冷房主体運転モードであるか否かを検知する運転モード検知手段を備え、
    前記暖房主体運転モードから前記全暖房運転モードへの変更時、前記運転モード検知手段が全暖房運転モードであると検知したときに、運転モードを、前記暖房主体運転モードから前記全暖房暫定運転モードに変更し、
    前記冷房主体運転モードから前記全冷房運転モードへの変更時、前記運転モード検知手段が全冷房運転モードであると検知したときに、運転モードを、前記冷房主体運転モードから前記全冷房暫定運転モードに変更する
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか項に記載の空気調和装置。
  8. 前記室内ユニットの運転、及び前記室内ユニットの空調負荷に基づいて、前記暖房運転モード、前記暖房主体運転モード、前記全冷房運転モード、及び前記冷房主体運転モードであるか否かを検知する運転モード検知手段を備え、
    前記暖房主体運転モードから前記全暖房運転モードへの変更時、前記運転モード検知手段が全暖房運転モードであると検知したときに、前記室内ユニットの空調負荷であって運転を継続している方の空調負荷に応じて、前記暖房主体運転モードから前記全暖房暫定運転モード或いは前記全暖房運転モードに変更する、又は、前記暖房主体運転モードから前記全冷房暫定運転モード或いは前記全冷房運転モードに変更し、
    前記冷房主体運転モードから前記全冷房運転モードへの変更時、前記運転モード検知手段が全冷房運転モードであると検知したときに、前記室内ユニットの空調負荷であって運転を継続している方の空調負荷に応じて、前記冷房主体運転モードから前記全冷房暫定運転モード或いは前記全冷房運転モードに変更する、又は、前記冷房主体運転モードから前記全暖房暫定運転モード或いは前記全暖房運転モードに変更する
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか項に記載の空気調和装置。
  9. 前記室外ユニットに設けられ、前記外気温度を検知する外気温検知手段が設けられた
    ことを特徴とする請求項1、3、請求項1〜3に従属する請求項5〜8のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  10. 前記利用側熱交換器の流入側と流出側における前記熱媒体の温度を検知する熱媒体温度検知手段と、
    前記熱媒体温度検知手段の検知結果に基づいて、前記流入側と前記流出側の前記熱媒体の前記温度差を演算する制御装置とを備えた
    ことを特徴とする請求項5〜9のいずれか一項に記載の空気調和装置。
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